ドラえもん「誰だ、義援金の一部をこっそりくすねた奴は!」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 19:51:02.66 ID:vrh6Whd60

のび太「ドラえもん、なんだか今大変なことになってるね」

ドラ「そうだね。大震災で津波が直撃した被災地の人たちは
   相当苦しい思いをしてるんだろう」

のび太「被災者の人たちのためになんか僕たちにもできることってないかな」

ドラ「そうだな〜。うーん……」

のび太「そうだ! ドラえもん、みんなで募金活動をしようよ!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:00:28.60 ID:vrh6Whd60

ドラ「おお。君してはいい思い付きだ」

のび太「『君しては』は余計だよ」

ドラ「ごめんごめん。それじゃあ早速始めようか」

のび太「でもどうせだったら人手もう少し欲しくない?」

ドラ「しずかちゃんたちにも呼びかけてみようか」

のび太「うん、そうだね。じゃあ今からみんなに会って誘ってくるよ」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:03:51.31 ID:vrh6Whd60

のび太「多分、空き地に行けばみんな集まってると思うけど」

ジャイアン「よぉ、のび太」

のび太「あ、ジャイアン。丁度いいところに」

ジャイアン「何だ俺に何か用か?」

のび太「うん、ちょっとね。ジャイアンなんだか今日は元気ないね。どうしたの?」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:07:41.48 ID:vrh6Whd60

ジャイアン「実はよぉ。妹のことなんだが」

のび太「ジャイ子ちゃんじゃどうかしたの?」

ジャイアン「自費出版でまた新しいマンガを出したいって言うんだけどよ」

のび太「うんうん」

ジャイアン「お金が足りなくて悩んでるんだよ」

のび太「貯金とかしなかったの?」

ジャイアン「したんだが、それでもやっぱり無理でよ。おれのお小遣い入れても全然額が追いつかないんだ」

のび太「ふーん」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:11:46.91 ID:vrh6Whd60

ジャイアン「ふーんってそれだけかよ!?」

のび太「あ、いや。こっちもお金が絡む話だったから」

ジャイアン「どういうことだ?」

のび太「この前、大きな地震があったでしょ?」

ジャイアン「ああ。ありゃ大きかったな」

のび太「その地震で困ってる被災者の人たちのために募金活動しようって話になってさ」

ジャイアン「何、本当かのび太!?」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:17:34.48 ID:vrh6Whd60

のび太「まだドラえもんだけしか人手がいないんだけど、よかったらジャイアンも協力してくれない?」

ジャイアン「当たり前だろ。なんでもっと早く俺に声をかけなかったんだ!」

のび太「ジャイアン!」

ジャイアン「こんな素晴らしいアイディアを思いつくとはさすが俺の心の友だ」

のび太「いやぁ、それほどでもないよ」

ジャイアン「そうと決まれば早速始めようじゃないか」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:22:41.14 ID:vrh6Whd60

のび太「待って。他の人にももっと声をかけてみるからジャイアンは家で待っててよ。準備が出来たら呼びにいくから」

ジャイアン「おう。早くしろよな」


のび太「自分もお金のことで困ってるのに、引き受けてくれるなんていい奴だな。ジャイアンのこと見直したよ」

スネ夫「……」

のび太「あ、スネ夫だ。あいつにも声かけてみるか。おーい、スネ夫〜!」

スネ夫「なんだのび太か」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:27:42.05 ID:vrh6Whd60

のび太「何見てたの。ぼーっとしてさ」

スネ夫「これさ」

のび太「おもちゃ屋のウィンドウ? あー、これって!」

スネ夫「さすがにのび太でも知ってたか。そうさ、数量限定生産1/6バンダムだよ」

のび太「いいなぁー、欲しいな。こういうのもスネ夫だったらなんなく買えちゃうだろうね!」

スネ夫「それがそうでもないんだよ」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:41:27.34 ID:vrh6Whd60

スネ夫「この前新発売のゲームソフト10個近く買っちゃったからお小遣いがなくなっちゃってさ」

のび太「ママにでも頼めばいいだろ」

スネ夫「つい最近東北で大地震が起こったろ? ママときたら、もし次もっと大きな地震が
    ここでも起こったらいけないからって、あれ以来僕におこづかいをくれなくなっちゃったんだ。
    いざというときのために貯金するから無駄遣いするようなお金はあげないんだってさ」

のび太「ふーん、スネ夫も大変なんだな。貯金もいいけどさ、スネ夫たちは募金もしてるの?」

スネ夫「募金? ただでさえバンダムが買えなくて困ってるのに、そんなことしてる訳ないだろ」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 20:50:11.78 ID:vrh6Whd60

スネ夫「考えてもみろよ。募金活動なんてばからしいことだぞ。見ず知らずの奴らのために
    身を粉にして働くなんて。募金する側も、集める側も何の見返りもないんだ」

のび太「言われてみればそうだなぁ。うん、やっぱりやめることにするよ」

スネ夫「それがいいって」

のび太「じゃあこのスレも終了だね」



終わり



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