橘「紹介します彼氏です」キョン「紹介します彼女です」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:阿笠「できたぞ新一、ワシらの赤ちゃんじゃ///」

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3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/08(火) 23:47:52.21 ID:2IvczM460

古泉「ほう・・・」

みくる「えっ?えぇぇっ!?」

長門「・・・」

ハルヒ「何言ってんの?冗談は顔だけにしなさいよ、キョン」

キョン「あのな・・・」

橘「人の大事な彼氏をそんな風に言われたくないのです。大変気分を害されました!」

ハルヒ「え・・・本当なの?」

橘「当然です。だからSOS団とか言うのも抜けさせてください。交際の邪魔なのです」

ハルヒ「そ、そんな勝手許さないわよ!団長の許可もなく!」

橘「キョンさん、こんな女は放っといて行くのです。それでは失礼します」

キョン「あ、おいちょ待てよ、京子!ハルヒ、そういう訳だから・・・じゃあな」

ハルヒ「キョン・・・」

古泉「(これは困った事になりましたね・・・)」

続かない

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 10:29:12.02 ID:d+OEnRa+0

>>3の続き


みくる「あ、あの、涼宮・・・さん」

ハルヒ「・・・なに?みくるちゃん」

みくる「えっとその・・・今日の不思議探索はどうするんですか・・・?」

ハルヒ「今日は中止よ中止!やってらんないわ!何よあれ!ふざけんなっての!」

古泉「もしかしたら冗談という可能性もありますし・・・後で僕の方から彼に連絡しておきますよ」

ハルヒ「べっつに、アイツの事なんてどうでも良いわ!明日学校に来たらボッコボコにしてやるんだから!」

みくる「それ、どうでも良いと思ってないんじゃ・・・」

ハルヒ「な・ん・か・言っ・た?み・く・る・ちゃーん?」

みくる「ぴいっ!?な、ななななにも言ってないでしゅう!!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 10:33:05.07 ID:d+OEnRa+0

古泉「さて、涼宮さんは帰ってしまわれましたね」

みくる「ど、どうするんですかぁ?」

古泉「やはりご本人に説明して頂かなくてはならないでしょう」

長門「同意」

古泉「ちなみに朝比奈さん、このような出来事は規定事項なのでしょうか?」

みくる「そ、それは禁則なんですがぶっちゃけるとこんな事はなかったはずですぅ」

古泉「(それ禁則になってませんよ)」

長門「情報統合思念体は静観を決定している」

古泉「そうですか・・・ですが貴方の意思としてはどうですか、長門さん」

長門「・・・」

みくる「あ、行っちゃいました・・・」

古泉「沈黙は肯定ですよ。さて、僕は機関の方で調査を進めておきます」

みくる「わかりました。宜しくお願いしますぅ」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 10:36:49.07 ID:d+OEnRa+0

その日の夜

prrrrrr

キョン「ん・・・古泉か・・・内容は察しがつくが仕方ないな」

ピッ

キョン「よう」

古泉「どうも。さすがにどのような件かはお分かりですね?」

キョン「まぁな。というか連絡がくるだろうとは思ってたよ」

古泉「察しがよくて助かります。では単刀直入に聞きましょう。なぜです?」

キョン「ん?好きだからだが?」

古泉「」

キョン「古泉?もしもし?聞こえてるか?」

古泉「・・・失礼しました。電波がちょっと良くないようで・・・もう一度よろしいですか?」

キョン「ああ、なら仕方ない。恥ずかしい話だが俺は橘京子にぞっこんなんだ」

古泉「」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 10:41:33.54 ID:d+OEnRa+0

いや、ぷん太とか目指さないよ・・・プレッシャーかけんなwww


古泉「・・・ええとですね、経緯なぞ聞いてもよろしいですか?」

キョン「んーそうだな。まぁ最初は街中で久しぶりに会ったんだ」

古泉「なるほど」

キョン「それでまぁお互い積もる話もあるってんで喫茶店に入ってな」

古泉「(積もる話・・・ですか)」

キョン「で、11時くらいから話し始めて、気がついたら夜の9時くらいまで話し込んでた」

古泉「・・・約10時間ですか・・・」

キョン「ああ。なかなか新鮮だったぞ。あんなに時間を忘れて話をしたのは初めてだったしな」

古泉「そうですか・・・」

キョン「で、意外と良いヤツだったよ、アイツ」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 10:44:35.77 ID:d+OEnRa+0

キョン「で、あんまり遅くなるのも悪いからって切り上げようとしたんだが」

キョン「別れ際に連絡先・・・携帯のメアドと番号を交換した」

古泉「(なんという鮮やかな手並み・・・)」

キョン「で、毎日メールしていて・・・だんだんメールうつの面倒になってな」

古泉「はい」

キョン「メールのかわりに電話し始めたんだよ」

古泉「(自然な流れすぎる・・・)」



49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 10:48:00.29 ID:d+OEnRa+0

〜回想〜

橘「あの・・・電話も良いですけどやっぱり直接声が聞きたいのです・・・」

キョン「そうか、奇遇だな」

橘「えっ」

キョン「俺もそう思ってた」

橘「キョンさん・・・」

キョン「なんなら、明日学校終わったら会うか?」

橘「ほ、ホントですか!?」

キョン「ああ。まぁ、あんまり時間は長くないかもしれんが・・・」

橘「全然気にしないのです!嬉しいのです!」

キョン「そうか?そんなに喜んでくれるとはなんか照れくさいな」

橘「そ、そんな事言われたら私も照れてしまいます・・・」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 10:52:10.71 ID:d+OEnRa+0

キョン「という事で下校する時に毎日会うようになった」

古泉「(涼宮さんだけじゃなくこの人にも監視をつけるべきでした・・・)」

キョン「で、一昨日告白した」

古泉「なんですって!?」

キョン「そんなに驚く事か?」

古泉「あ、いえその・・・正直に申し上げると貴方はそういう事に疎いというか消極的かと思っていました」

キョン「そうだな。俺も生まれて初めて告白なんぞしたよ。なかなか恥ずかしいもんだな、ありゃ」

古泉「それでも想いを伝える気持ちが勝った、と・・・」

キョン「ああ。橘もちょっと面食らった感じだったけどな・・・」

古泉「それで、OKをもらったと?」

キョン「そういうことだ」

古泉「そうですか・・・」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 10:56:46.90 ID:d+OEnRa+0

キョン「あーなんかこうして馴れ初めを話すのも今さらだが照れるな」

古泉「す、すみません。野暮な事を・・・(早急に対策を立てねば・・・世界の危機ですね)」

キョン「いや、お前にも仕事ってものがあるだろ?それに・・・」

古泉「それに、なんですか?(にしても橘京子の所属する組織がなぜそんな・・・)」

キョン「お前は・・・数少ないダチだから、な。ハルヒや朝比奈さんにはムリだが、お前には話しておきたかった」

古泉「・・・」

キョン「古泉?」

古泉「い、いえ、そのように思って頂いていたとは・・・光栄というかその・・・冥利につきます」

キョン「はは、お前にも立場があると思うが・・・すまんな」

古泉「いえ、お気遣いありがとうございます。それでは今日のところは失礼しますね」

キョン「ああ。おやすみ、古泉」

ピッ

古泉「・・・機関にどう報告すれば・・・」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:00:32.10 ID:d+OEnRa+0

月曜日

キョン「よう」

ハルヒ「・・・なに」

キョン「何とはまたご挨拶だな」

ハルヒ「彼女ができたんでしょ?別にアタシに挨拶する必要もないしアタシも挨拶する必要ないわ」

谷口「ちょっと待て涼宮。詳しく聞こうか」

ハルヒ「あん?なによ」

谷口「だから、キョンに彼女ができたとかなんだよそりゃ!聞いてねぇぞ!!」

キョン「あぁ、まだ言ってないからな」

谷口「て、てめぇ!抜け駆けかよこの野郎!!」

国木田「へぇ、キョンに彼女ができたんだ?どんな人なの?」

キョン「あぁ、写メあるぞ、ほら」

国木田「へー!可愛い人じゃないか、おめでとう、キョン」

谷口「こ、こんな・・・バカな・・・」

ハルヒ「」イライラ

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:05:21.29 ID:d+OEnRa+0

放課後

ハルヒ「」イライライラ

みくる「・・・涼宮さん・・・すごく不機嫌ですね・・・」ヒソヒソ

古泉「ええ。かなり危険です。幸いまだ閉鎖空間は発生していませんが・・・」ヒソヒソ

キョン「入るぞー」ガチャッ

ハルヒ「!!! な、なによキョン!今さらアンタ戻ってこようっての!?」

みくる「!」

古泉「!」

ハルヒ「まぁアタシは許す気にはならないけど?アンタがどーーーしてもって言うなら・・・」

京子「へー、これがSOS団の部室なのですか」

ハルヒ「」

古泉「」

みくる「」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:09:56.10 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「な、な・・・」パクパク

橘「なんだかよく分からないモノがたくさんあるのです・・・」

キョン「あぁ、半分以上はそこにおわす団長様が集めてきたものだけどな」

ハルヒ「あ、あ・・・」パクパクパク

橘「看護士さんにメイドさん・・・このコスプレ衣装はキョンさんの趣味なのですか?」

キョン「いや、そういう訳では・・・」

橘「じゃあ興味がありませんか?」

キョン「ない訳ではないな」

橘「キョンさんは変態さんなのです」

キョン「お、おい・・・」

橘「ふふっ、似合いますか?なんちゃって」

キョン「(めっちゃ可愛い)」

みくる「(ら、ライバル登場・・・!?)」

ハルヒ「ちょっと、待ちなさぁぁぁぁああああい!!!!」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:14:14.38 ID:d+OEnRa+0

みくる「」ビクビクッ

キョン「な、なんだよハルヒ。いきなり大声出すのは心臓に悪いぞ」

ハルヒ「アンタねぇ、神聖なSOS団の部室に部外者入れるなんて何考えてんの!?」

キョン「いや、橘が見てみたいって言うもんだからさ」

ハルヒ「だからってホイホイ連れてくるんじゃないわよ!」

キョン「だが今までだって部外者はここに入ってるだろう。コンピ研の連中とか、生徒会長とか」

ハルヒ「アタシが許可しない限りは入れてないわよ!」

みくる「そ、そうでしたっけ・・・?」

ハルヒ「みくるちゃん、なんか言った!?」

みくる「ひぃっ!なにも言ってましぇーん」

キョン「こら、朝比奈さんに当たるなよ」

ハルヒ「うるさいわね、キョンの分際で!大体アンタが・・・」


長門「」ペラッ

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:21:48.32 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「そもそもその子、他校生でしょ!?こんなとこまで連れてきてどうすんのよ!」

キョン「まぁ、それは一理あるな」

ハルヒ「そうでしょ?じゃあさっさとその子を追い返しなさい!今すぐ!1分1秒でも早くよ!」

キョン「だが断る」

ハルヒ「はぁぁぁあ!?アンタ、頭どうかしちゃったんじゃないの!?」

キョン「失礼な。俺は正気だぞ」

橘「そうです。人の彼氏に失礼な事を言わないでほしいのです」

ハルヒ「かっか・・・か、かれ・・・し・・・」ピクピク

古泉「涼宮さん、落ち着いてください」

ハルヒ「な、なによ・・・古泉くんまでキョンの味方する訳!?」

古泉「そうではありません。あくまで落ち着いてくださいと申し上げているのです」

ハルヒ「だ、だだだって・・・キョンが・・・キョンがぁ・・・」



長門「」ペラッ

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:26:41.86 ID:d+OEnRa+0

古泉「お気持ちは分かります。しかし激昂しても状況は良くなりません」

ハルヒ「う・・・」

みくる「そ、そうですよぉ・・・お茶が入りましたからこれでも飲んでください。ね?」

ハルヒ「う、うん・・・」

みくる「キョンくんと、その・・・彼女さんもどうぞ」

キョン「朝比奈さん、ありがとうございます。今日も美味しいですね」

橘「ホントに美味しいのです。朝比奈さんはお茶を淹れるのがお上手なのですね」

みくる「えっ・・・そ、そんな事ありませんよ〜」

古泉「(しかし・・・どうやってこの状況をまとめれば・・・)」

長門「・・・」

長門「」パタン

古泉「!きょ、今日の団活はここまでのようですね!皆さん帰りましょうか!」

古泉「(ナイスアシスト感謝です、長門さん)」

長門「(ぶい)」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:33:59.29 ID:d+OEnRa+0

某所

古泉「(とりあえず今日のところはなんとか治まりましたが・・・)」

森「古泉。例の組織の橘京子の件。どうなってるの?」

古泉「は、はい。本日来校して涼宮さんと舌戦を繰り広げました」

森「芳しくないわね。でも閉鎖空間の発生は観測されていない、と」

古泉「はい」

多丸「一方、組織の方ですが、今のところ目立った動きはありません」

新川「というより混乱しているように見られますな・・・」

森「橘京子の独断専行、というよりは乙女心だけで動いてる、のかしら?」

古泉「その可能性は極めて高いと思われます」

森「その根拠は?」

古泉「なんというか・・・彼らはピュアなお付き合いをしているように見受けられます」

森「・・・ピュアな、おつきあい。ですか。」

古泉「・・・言わないで下さい。少し恥ずかしいです。」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:39:59.26 ID:d+OEnRa+0

新川「しかし、閉鎖空間が発生しないのはどういう訳でしょうな」

多丸「ええ。これまでの傾向からして、2,3回は発生してもおかしくないのですが・・・」

森「古泉、考えられる可能性は?」

古泉「・・・可能性としては3つ」

森「言ってみなさい」

古泉「はい、1つは涼宮さんの精神的成長とそれに伴う閉鎖空間への依存の消化」

古泉「それから、涼宮さん自身が閉鎖空間を創り出す能力の欠如」

森「・・・最後の1つは?」

古泉「・・・申し上げにくいのですが・・・」

森「構わないわ」

古泉「率直に言えば、嵐の前の静けさ。我慢に我慢を続けてたまった鬱憤を晴らすような形で」

森「過去最大級の閉鎖空間が発生する可能性があると?」

古泉「・・・はい」

森「頭が痛いわね・・・」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:43:27.74 ID:d+OEnRa+0

火曜日

橘「キョンさん、朝比奈さんに教わってお茶を淹れてみましたよ!」

キョン「おっ、どれどれ・・・」

橘「ど、どうですか?」

キョン「うん、美味いな。また朝比奈さんのとは違った味わいがあるぞ」

橘「本当ですか?えへへ・・・嬉しいのです・・・」

キョン「お前は可愛いな」

橘「は、恥ずかしいです・・・」テレテレ


ハルヒ「」イライライラ

みくる「」オロオロ

長門「」ペラッ


古泉「(なにこのピンク色した地獄・・・)」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:47:40.96 ID:d+OEnRa+0

風呂敷は>>3より広げないぜ あ、機関の人出しちゃったけどまぁいいか


水曜日

橘「キョンさん、見てください!どうですか?」

キョン「おお、メイド服か・・・良いな」

橘「むっ、それだけですか?京子のメイド姿なんてもう金輪際見れないかもなのですよ?」

キョン「うっ・・・わかったよ。すごく似合ってる。可愛いぞ」

橘「て、照れるのです・・・そんな風に言わないでくださいっ」ポカポカ

キョン「おいおい、お前が褒めろって言ったんじゃないか」


ハルヒ「」イライライライラ

みくる「」イラッ

長門「」ペラッ


古泉「おや、胃薬が切れてしまいましたね・・・帰りにマツキヨへ寄るとしましょう」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:51:18.33 ID:d+OEnRa+0

木曜日

橘「キョンさん!これはどうですか!?」

キョン「なっ・・・ナース服・・・だと・・・?」

橘「へ、変ですか・・・?」

キョン「バカ、似合ってる。すごく似合ってるんだが・・・その、な」

橘「なんですか??」

キョン「あれだ。少し丈が短いんじゃないか?」

橘「サービスのつもりなんですが・・・ダメなのですか?」

キョン「いや。つまりだ。俺以外の男にお前の肌を見せたくないっていう我儘だ。気にするな」

橘「やだもう、キョンさんったらー!」ペシペシ


ハルヒ「」イライライライライライライラ

みくる「」イライラ

長門「」イラッ


古泉「胃・・・胃が・・・」ズキズキ

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 11:57:15.83 ID:d+OEnRa+0

金曜日

ハルヒ「あら、今日はまだ誰も来てないのね」ガチャッ

キョン「お、ハルヒ・・・」

ハルヒ「なによ、アンタの彼女はまだ来てない訳?」

キョン「あ、あぁ。そうみたいだな(ポニーテール・・・)」

ハルヒ「ふうん?まっ、あそこまで毎日イチャイチャしてたら飽きるのも早いんじゃない?」

キョン「むっ、そんな事は・・・ないと思うぞ?」

ハルヒ「どうかしらねー」

キョン「言ってろ」

ハルヒ「・・・ねぇ、キョム」

キョン「」

ハルヒ「かんだ」

キョン「嘘だ」

ハルヒ「かみまみた!」

キョン「嘘じゃない!?」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:01:49.75 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「アンタさ、あの子のどんなところが好きになったの?」

キョン「む・・・?」

ハルヒ「べっつに、興味なんてないけどね」

キョン「そうだな・・・アイツは純粋に真っ直ぐなんだよ」

ハルヒ「・・・」

キョン「何をするにでも、まっすぐにぶつけてくるんだ」

ハルヒ「まっすぐ・・・」

キョン「土手に綺麗な花が咲いてれば服が汚れようとお構いなしに突っ込んでく」

キョン「楽しければ素直に笑顔を見せるし、辛い時は泣いて相談してくる」

キョン「そんなとこに惹かれた・・・んだと思う」

ハルヒ「そう・・・」

キョン「ああ・・・」

ハルヒ「それなら・・・」

キョン「ん?」

橘「こんにちわー!」ガチャッ

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:06:54.05 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「!」

橘「あ、キョンさん!涼宮さんと2人きりで何をしていたのですか!よもやまさか!」

キョン「おいおい、こんな離れて座ってて着衣の乱れもないだろうが」

橘「そうですね・・・ってそんな大変な浮気をしようとしていたのですか!」

キョン「いや、ものの例えだ!深く考えるな!」

橘「むー」

古泉「どうもこんにちは」

朝比奈「こんにちは〜」

長門「」ガチャッ

古泉「(今日は比較的穏やかな空気ですね・・・)」

ハルヒ「あーあ、ヒマねぇ。そうだわ、キョン」

キョン「なんだ?」

ハルヒ「せっかくだからみんなの前でキスしなさいよ!」

みくる「ふぇぇぇええええ」


古泉「(うっ・・・また胃が・・・)」キリキリ

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:09:55.83 ID:d+OEnRa+0

キョン「おいおい、何を唐突に・・・」

橘「そうですか?わ、わたしは・・・その、構いませんけど?」

キョン「お前もそう簡単に乗るな」

ハルヒ「付き合ってるんだし、キスの1つや2つ、どってことないでしょ?ほら、むちゅっと!なんなら舌も!」

橘「し、した・・・!?」

キョン「おい、ハルヒ。いい加減に・・・」

ハルヒ「なによ、ケチケチするもんじゃないわよ、キョン!」


みくる「」オロオロ

長門「・・・」ジー

古泉「」キリキリ

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:13:17.10 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「ほら、キースー!キースー!」

キョン「お、おい、ハルヒ・・・!」

橘「あうあう」

ハルヒ「あら、もしかしてキスもできないなんてホントは付き合ってないんじゃないの?」

キョン「む・・・」

ハルヒ「良いじゃないの♪ほらほらっ!」

橘「あ、あの・・・キョンさん・・・わわ私なら心の準備は・・・」

キョン「・・・」

長門「・・・」パタン

朝比奈「・・・」

古泉「・・・」キリキリキリ


キョン「ダメだ。ここでキスなんて、せんぞ。俺は」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:16:29.66 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「・・・によ・・・」フルフル

キョン「なに・・・?」

ハルヒ「な・・・よ・・・・」プルプル

みくる「す、涼宮・・・さん?」

古泉「・・・(これは・・・まずいですね・・・)」

長門「・・・」


ハルヒ「なによなによ!!アンタ・・・アンタ・・・あの時、アタシに・・・!」


古泉「!」

森「!?」

長門「――――――」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:20:29.00 ID:d+OEnRa+0

多丸「こ、これは・・・!」

新川「閉鎖空間・・・なのか?」

森「古泉の予想していた最悪のパターンだわ・・・!」

prrrrr

ピッ

森「古泉ね!現状は!?」

古泉『北高を中心に閉鎖空間が発生。僕は弾かれてしまいましたので「外」にいます』

森「そうでなければ携帯も繋がらないからね・・・それで、貴方は侵入できないのね?」

古泉『その通りです。あの時以来、という事になりますね』

森「とにかく動けるメンバーは全員そちらに急行させるわ、待機していなさい」

古泉『了解です。では』

ガチャッ

森「世界の・・・危機か」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:24:28.13 ID:d+OEnRa+0

―――――――――

――――――


―――

??「・・・ん・・・きょ・・・さ・・・!」

キョン「う・・・ん・・・」

橘「キョンさん!キョンさん!」

キョン「橘・・・か・・・何が起こ・・・ったんだ・・・ってこれは・・・」

橘「は、はい。閉鎖空間なのです・・・」

キョン「だな・・・古泉や長門たちは?」

橘「分からないのです。気がついたらこの校庭に・・・」

キョン「・・・ちと油断し過ぎてたか・・・」

橘「キョン・・・さん?」

キョン「橘、俺から離れるなよ?お前は俺が守る」

橘「キョンさん・・・」

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:28:44.94 ID:d+OEnRa+0

キョン「(冷静に、冷静に・・・この状況は一度体験している)」

橘「これが・・・涼宮さんの閉鎖空間なんですね・・・暗いのです・・・」

キョン「大丈夫、行こう」

橘「は、はいっ、でもどこへ・・・?」

キョン「ハルヒのいる所だ」


森「古泉!」

古泉「森さん・・・」

森「・・・ここ、ね」

古泉「ええ。あの時よりも頑強に作られていますね、まさに結界です」

森「手をこまねいているしかないわね」

長門「手を出す必要はない」

古泉「長門さん?」

森「・・・どういう事か説明して頂けますか?」

長門「・・・」コク

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:35:30.58 ID:d+OEnRa+0

橘「キョンさん・・・涼宮さんの居場所は分かっているんですか?」

キョン「ああ、大体察しはついてる」

橘「そうなのですか・・・ん・・・キョンさん、なんだか地面が光っているのです」

キョン「なにっ、どこだ?」

橘「あそことかあそこです。綺麗な色ですね」

キョン「神人のお出まし、か・・・こりゃ悠長に歩いてる暇はないな・・・橘、走るぞ!」

橘「え、あ・・・はいなのです!」


長門「涼宮ハルヒはこの数日に渡り葛藤していた」

古泉「葛藤ですか?」

長門「そう。『彼』が好意をよせる対象が『自分以外』に現れた事で自分の気持ちに気がついた」

長門「しかし、彼女は自分からその想うところを彼に伝えられなかった」

長門「涼宮ハルヒは好意を捨て去ろうと決心した。それが昨夜のこと」

古泉「そして・・・?」

長門「涼宮ハルヒは口付けを目の前で見る事により踏ん切りをつけたかったと推測される」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:40:08.86 ID:d+OEnRa+0

タッタッタッ

キョン「はぁ、はぁ・・・」

橘「ここは・・・SOS団の・・・」

キョン「・・・・・・ふぅ・・・」

ガチャッ

キョン「よう、やっぱりここだったか、ハルヒ」

ハルヒ「・・・キョン・・・」


古泉「ではこの閉鎖空間は?」

長門「涼宮ハルヒが彼に委ねた選択を見届けるため、自らに課した檻」

古泉「なるほど。つまり閉鎖空間の存在意義そのものが以前とは変わってきていると?」

長門「そのように情報統合思念体は結論づけている。それに付け加えて―――」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:46:13.66 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「ここって昔にも一度来た事あるわよね・・・アタシたちが1年の時」

キョン「あぁ、そうだな」

ハルヒ「あれって夢だったと思った。それこそ悪夢かってね」

キョン「奇遇だな。俺もそう思ったよ」

ハルヒ「ふうん」

ハルヒ「なら、これも夢、なのかな?」

キョン「さあなぁ。俺にはわからん」

ハルヒ「相変わらず頼り甲斐ないわね。夢の中でもパッとしないんだから」


古泉「しかし、なぜこのような環境を作る必要があったのでしょうか?」

長門「彼女にとり、口づけは特別なもの。以前発生した異次元空間・・・貴方たちの言う閉鎖空間から脱出する際に必要だった行為」

古泉「それは分かりますが、彼女はさきほど部室で、みんなの前でそれを促していましたよ?」

長門「虚勢。彼女はあの行為自体に儀式的な意味すら含ませている節がある」

古泉「なるほど・・・つまりこの閉鎖空間はさしずめ神殿の祭壇、という事ですか」

長門「・・・」コク

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:51:10.63 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「・・・それで?アンタは前回、夢の中でアタシに・・・その、き、キスした訳だけど・・・」

橘「・・・ホントなのですか?」ヒソヒソ

キョン「・・・いろいろあったんだよ・・・止むに止まれぬ事情が」ヒソヒソ

ハルヒ「アンタがその子を選ぶなら、それで仕方ないわ。その子にキスしなさいよ」

キョン「・・・」

ハルヒ「でも・・・まだ・・・その・・・そうじゃないなら、あ、ああ・・・」

キョン「ハルヒ?」

ハルヒ「アタシに・・・キス、しなさいよ」

キョン「・・・俺は・・・」


ドゴォン・・・ドガァン・・・


ハルヒ「ほら、カウントダウンは始まってるみたいよ。決めなさい、キョン」

キョン「・・・わかった」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 12:58:40.40 ID:d+OEnRa+0

キョン「橘、ちょっとついてこい」クイッ

橘「え、あ・・・はいです」


ドォン・・・ズガァン・・・


ハルヒ「・・・」

キョン「・・・ハルヒ」

ハルヒ「なに?」

キョン「紹介するよ、俺の彼女、橘京子だ」

橘「キョンさん・・・!」

ハルヒ「そう・・・それがアンタの気持ちなのね」


キョン「橘・・・いや、京子」

橘「・・・キョンさん」


―――――――


古泉「!」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 13:02:46.20 ID:d+OEnRa+0

古泉「森さん!」

森「分かってる。私も感じてるわ」

長門「・・・3人ともこちらへ帰ってきた」

古泉「そのようです」

森「世界の崩壊は免れたわね」

古泉「ええ。ですが・・・」

森「ん?」

古泉「僕は友人たちが帰ってきてくれた事のほうが嬉しいです。なんて言うのは機関の一員として失格ですかね」

森「ふふっ、古泉。そうでなくては人間失格よ。行ってきなさい。友人を迎えにね」

古泉「はい・・・あれ?長門さんは?」

森「もうとっくに行ったわよ」

古泉「おやおや」ダッ




みくる「あれぇ?わたし、こんなところで何をしてるんでしょうかぁ・・・?」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 13:07:43.45 ID:d+OEnRa+0

ハルヒ「あら、みくるちゃん。どうしたの?」

みくる「ふぇっ!?え?え?何があったんですかぁ?」

ハルヒ「おかしなみくるちゃんねぇ。白昼夢でも見たんじゃない?」

みくる「えぇ〜そんなぁ〜」

ガチャッ

古泉「失礼します」

長門「・・・」

ハルヒ「あら、古泉くんに有希じゃない。2人してどこ行ってたの?」

古泉「いえ、野暮用ですよ」

ハルヒ「そっ、なら良いわ。」

ハルヒ「・・・で、キョン?みんなの前で何かいう事があるんじゃない?」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 13:14:34.07 ID:d+OEnRa+0

キョン「む・・・そういう事なら・・・コホン」

キョン「みんな、改めて紹介する。俺の彼女、橘京子だ」

橘「あ、ええっと、その・・・わ、わたしの彼氏のキョンさんなのですっ!」

古泉「そうですか、おめでとうございます」

ハルヒ「まっ、せいぜい飽きられて捨てられないようにね、キョン!」

キョン「余計なお世話だ」

橘「ふふっ、キョンさん」

キョン「ん?」

橘「大好きなのです♪」チュッ

古泉「おやおや」

ハルヒ「はーアツイわねぇ、この部屋」


佐々木「ふむ、橘さん、詳しい話を聞かせてもらおうか?」ニコニコ

橘「ひえぇっ!さ、ささ佐々木さんっ!?こ、これはっ!」

佐々木「まずは2人の馴れ初めから聞こうかな?」ニコニコピキピキ

橘「ひゃぁ〜っ、キョンさんっ!退却なのですっ!」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 13:15:24.21 ID:d+OEnRa+0

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    ̄ ̄ ̄二二ニ=-
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           -=ニニニニ=-


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                _,,-','", ;: ' ; :, ': ,:    :'     d⌒) ./| _ノ  __ノ

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 13:19:09.28 ID:d+OEnRa+0

宣言どおり短いけどごめんね。じゃあ出かける。残ってても続きとか書けないからな!
でも誰かが引き継いだりるのは全然構わない。んじゃ

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/09(水) 13:34:11.20 ID:d+OEnRa+0

あ、あと言い忘れてたけど、さる食らわずにSSが投下終了までいったのは
初めてだった。支援&応援ありがとさんでした。



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