ニャース「おミャーらを許さないニャ……」ピカチュウ「……」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:どらえもん「>>5の>>10を>>15する道具ー」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 21:45:09.49 ID:4AmW+SHSO

ニャース「最近気づいたことがあるニャ……」

ピカチュウ「……」

ニャース「毎回毎回同じパターンで飛ばされながらも考えてきたけど……」

ピカチュウ「……」

ニャース「やっぱりおミャーらはやりすぎニャ」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 21:50:59.66 ID:4AmW+SHSO

ニャース「水攻めや炎で炙られるのは当たり前……」

ニャース「挙げ句の果てに電撃を浴びさせられてメカが爆発して吹き飛ばされる……」

ニャース「普通の人間ならバラバラになって即死だニャ」

ピカチュウ「……」

ニャース「ニャー達も今までそれに耐えて、おミャーを捕まえる為に来る日も来る日も汗水流して頑張ってきたニャ……」

ピカチュウ「……」

ニャース「だけど……やっぱり人間には限界があったニャ。……この前飛ばされた時にムサシとコジロウは……」


ニャース「死んでしまったニャ」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 21:56:39.27 ID:4AmW+SHSO

―――――――――――――――

ドゴーン

ニャース『はぁ、またこうなるのニャ』ヒュー

ニャース『やーニャかんじーwwww』ヒュー

ソーナンス『ソォーナンス!』

ムサシ『』ヒュー

コジロウ『』ヒュー

ニャース『あれ?二人ともどうしたのニャ?』ヒュー

ニャース『ムサシー?コジロウー?』ヒュー

ムサシ『』ヒュー

コジロウ『』ヒュー

ドサッ

ニャース『毎回のことながら痛いのニャ……』

ムサシ『』

コジロウ『』

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:00:39.71 ID:4AmW+SHSO

ニャース『ムサシ?コジロウ?早く起きるニャ』

ムサシ『』

コジロウ『』

ニャース『まさか……』ピト

ムサシ『』

コジロウ『』

ニャース『し、心臓が動いてないニャ……』

ニャース『と、とにかく病院!早く病院に連れてかニャイと……!』ダダダダ

―――――――――――――――

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:07:16.38 ID:4AmW+SHSO

―――――――――――――――

ニャース「……その後急いで病院に連れて行ったけど……」

ニャース「病院に着いた頃にはもう手遅れだったニャ……」

ピカチュウ「……」

ニャース「ソーナンスも落ちた時に木の幹に心臓を貫かれて即死だったニャ……」

ピカチュウ「……」

ニャース「ニャーはしばらく立ち直れなかったニャ……」

ニャース「一時期はみんなのあとを追おうかとも考えたニャ」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:12:45.06 ID:4AmW+SHSO

ニャース「でも、そんなある日夢を見たニャ」

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

『……ス!……ース!』

ニャース『んん……誰ニャ……?』

ムサシ『ニャース!』

ニャース『ム、ムサシ!?』

コジロウ『お、やっと起きたか!』

ニャース『コジロウも!』

ニャース『ニャンで……?二人とも死んだはずじゃ……』

ムサシ『バッカねー。私達があの程度で死ぬわけないでしょー』

コジロウ『そうだそうだー!』

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:18:16.59 ID:4AmW+SHSO

ニャース『そうだニャ……ムサシとコジロウはあんなことで死んだりしないニャ!』グス

ムサシ『そうよ!さ、さっさと準備してジャリボーイ達の先回りをするわよ!』

コジロウ『今度こそピカチュウゲットするぞー!』

ニャース『そうニャ!そしてピカチュウをボスに献上すれば……』

『かんぶーしょうしん!じむちょうしゅうにん!』

『いいかんじー!』

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:24:11.75 ID:4AmW+SHSO

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

ニャース「……もちろん夢だったから、起きた時には誰もいなかったニャ……」

ピカチュウ「……」

ニャース「そして、気づいたニャ」

ニャース「もうああやって、借金してまでメカを作ったり、落とし穴を掘ったり、昼ご飯のビスケットを三人で分けたり……」ポロポロ

ニャース「そんなことは……そんなことはもうできないのニャ!」

ニャース「おミャーらの!おミャーらのせいで!」

ニャース「ムサシと……コジロウは……」ポロポロ

ピカチュウ「……」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:31:13.86 ID:4AmW+SHSO

ニャース「ニャーは、おミャーらを許さないニャ……」

ピカチュウ「……」

ニャース「二人を殺した後ものうのうと生きてるおミャーらを……」

ニャース「ニャーは絶対許さないニャ!!」

ピカチュウ「……」

ニャース「おミャーを殺した後は、ジャリボーイ達も殺してやるニャ……」

ニャース「ニャーの憎しみは……苦しみは……おミャーらを殺すまで……」

ニャース「消えることはないのニャ!!」

ピカチュウ「……」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:35:30.84 ID:4AmW+SHSO

ニャース「何とか言ったらどうニャ!」

ピカチュウ「……」スクッ

ピカチュウ「……」スタスタ

ニャース「な、何ニャ!やるニャーか!?く、来るなら来いニャ!」

ピカチュウ「」ポン

ニャース「!!」

ピカチュウ「辛かったな……」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:44:32.26 ID:4AmW+SHSO

ニャース「!?な、何ニャ!?」

ピカチュウ「そう構えるな……俺は今お前に危害を加えたりはしないさ」

ニャース「な、何ニャ急に!?」

ピカチュウ「まぁ、待ってくれ。まずは俺の話を聞いてくれ」

ニャース「ふざけるニャ!おミャーの話なんか聞きたくもないニャ!いいからとっととニャーと……」

バッ

ニャース「!?」

ピカチュウ「……すまなかったっ……!」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:49:46.98 ID:4AmW+SHSO

ニャース「な、何ニャ!?急に土下座なんかして……」

ピカチュウ「すまなかった……!今の俺にはこんなことぐらいしかできないが……」

ピカチュウ「今はただ、こうやって誠心誠意謝ることが……」

ピカチュウ「死んでしまったお前の仲間にできるせめてもの弔いだ……!」

ニャース「や、やめるニャ!そんなことしたって二人は帰ってこないニャ!」

バキッ

ニャース「……っ!?」

ピカチュウ「現実を見ろおぉぉぉぉぉ!!」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:53:05.06 ID:4AmW+SHSO

ピカチュウ「二人は帰ってこない?あぁ、そりゃそうだ!死者は蘇りはしないさ!」

ニャース「いや、今のはそういうんじゃなくて……その、比喩っていうか、決まり文句みたいな……」


ピカチュウ「…………!!」

バッ

ピカチュウ「すまなかったっ……!」

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 22:58:54.02 ID:4AmW+SHSO

ニャース「だ、だから土下座はやめるニャ!」

ピカチュウ「すまない……!とんだ早とちりをしてしまったっ……!」

ニャース「まったく……いきなり殴ってくるから何事かと思ったニャ……」

ピカチュウ「すまんっ……」

ニャース「いいから頭をあげるニャ……まぁ、謝ったところでニャーはおミャーを許すつもりはないニャ……」

ピカチュウ「待て……。さっきも言ったが、まずは俺の話を聞いてくれ……」

ニャース「……何ニャ」

ピカチュウ「二人は確かに俺の電撃のせいで死んだ……」

ニャース「……あぁ、そうだニャ」グッ

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:05:24.04 ID:4AmW+SHSO

ピカチュウ「それは事実だ……だが、俺も好きで毎回お前らに電撃を放ってるわけじゃない」

ニャース「……どういうことニャ」

ピカチュウ「よく考えてくれ。人に飼われているポケモンは誰かの指示で攻撃を出す……」

ニャース「トレーナー……」

ピカチュウ「そう。そして俺のトレーナーは……」

ニャース「……ジャリボーイ!!」

ピカチュウ「そう……サトシだ」

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:12:01.02 ID:4AmW+SHSO

ニャース「で、でも!おミャーもニャー達に狙われてたんだから、おミャーの意思でニャー達に攻撃してきた部分もあったんじゃニャいのか!?」

ピカチュウ「とんでもない……。俺はむしろお前らの仲間になりたかったぐらいだ」

ニャース「……は?」

ピカチュウ「よく考えてみろよ。お前らは何でいつもいつも、すぐに俺達を見つけられると思う?」

ニャース「そりゃあ、ニャー達が必死に探して……」

ピカチュウ「違うな。逆だよ。俺がサトシ達をお前らから見つけやすいような道にわざと誘導させてたんだよ」

ニャース「なっ……!」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:19:30.63 ID:4AmW+SHSO

ピカチュウ「俺はサトシの手持ちで唯一モンスターボール外にいるからな。サトシ達の前を歩いて誘導することくらいたやすいのさ」

ニャース「で、でも!いつもニャー達には威嚇してるような態度で……」

ピカチュウ「それは演技だ。お前らに媚びてるような顔をしたら、サトシが警戒してお前らとの接触回数が減るかもしれないからな」

ニャース「……それでも……毎回あんなにフルパワーで攻撃することはないんじゃニャいか!?」

ピカチュウ「わかんねぇ奴だな。だからそれも演技だ。力をセーブしたりしたら不審に思われるかもしれないだろ?」

ニャース「でも……」

ポン

ニャース「!!」

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:30:52.66 ID:4AmW+SHSO

ピカチュウ「……俺はウンザリしていたんだ……」

ニャース「……?」

ピカチュウ「縛り付けられた生活、毎日同じ食事、やりたくもないジム戦の特訓」

ピカチュウ「……そして、強要されるお前らとの戦い」

ニャース「……」

ピカチュウ「俺はお前らが羨ましかった……いつも仲がよくて、助け合って、それでいて自由気ままで……」

ピカチュウ「いつも楽しそうだった」

ニャース「……」

ピカチュウ「こっちはダメだ。ポケモン同士の過剰な馴れ合い、根性だの気合いだのでごり押しさせる単細胞トレーナー」
ピカチュウ「心から楽しいと思えることなんて……一つもなかった」

ニャース「……」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:35:57.20 ID:4AmW+SHSO

ピカチュウ「……信じてくれ。俺はお前の味方だ。俺もお前と一緒にサトシ達に復讐したい」

ピカチュウ「お前は、一人じゃない」

ニャース「……っ」ポロポロ

ピカチュウ「今日から俺はあいつらの元を抜けて、お前と一緒に行く」

ピカチュウ「それが、お前や、死んでいった二人にできるせめてもの償いだ……」

ピカチュウ「あとソーナンスもな」

ニャース「……本当に信じていいニャか?」グスッ

ピカチュウ「あぁ……」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:43:24.39 ID:4AmW+SHSO

ニャース「ニャーは、あいつらを殺すつもりだニャ……それは変わらないニャ」

ニャース「おミャーは、かつての仲間を殺されても、いいのか?」

ピカチュウ「さっきも言ったろ。俺は元々お前らの仲間になりたかったんだ。仲間になったらあいつらは敵だ。憎むべき相手だ。未練はない」

ニャース「……その言葉、信じるニャ」

ピカチュウ「ありがとう」

ピカチュウ「……じゃあ、仲間になるのを誓っての握手だ」スッ

ニャース「!……何だか恥ずかしいニャ……」ギュッ

ピカチュウ「」ギュッ

二人が固い握手を交わしたその時――

ガサガサッ

「あれー?ピカチュウ!こんなとこにいたのか!」

ニャース「!?」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:51:26.36 ID:4AmW+SHSO

ピカチュウ「……」

サトシ「ピカチュウ!探したぞー!」

ニャース「(ジャリボーイ……!)」ギリッ

サトシ「さぁ、行くぞピカチュウ……って、ん?」

ニャース「!?」

サトシ「お前……ロケット団のニャースか!?」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:55:17.50 ID:4AmW+SHSO

ニャース「そうだニャ……」ニヤリ

サトシ「お前ピカチュウと一緒にいるってことは……!またピカチュウを連れて行こうとしてたな!」

ニャース「……そんなとこだニャ」

サトシ「他の二人はどうした?」

ニャース「!!……二人は……いない、ニャ」

サトシ「いない?何でだ?捨てられたのか?」

ニャース「……っ」ギリッ

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/02(火) 23:59:23.82 ID:4AmW+SHSO

ニャース「……違うニャ……」

サトシ「じゃあ、なん……」

ニャース「うるさいニャアァァァァァ!」

サトシ「!?」

ニャース「二人は死んだニャ!おミャーのせいで!」

サトシ「ど、どういうことだ……?」

ニャース「分からないならいいニャ……。その代わり、死んでもらうニャ」

サトシ「え?」

ニャース「ピカチュウ!やるニャ!」

ピカチュウ「」コクッ

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/03(水) 00:04:18.40 ID:4AmW+SHSO

ピカチュウ「ピィ〜カァ〜〜」パリパリ

サトシ「……え?」

ニャース「いけニャアァァァァァァァァァァ!!!!」

ピカチュウ「チューーー!!!」カッ

ドシャァァァーン





ニャース「ニ゛ャア゛ァァァァァァァァァァ!?」ビリビリ

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/03(水) 00:15:02.21 ID:z+YOIKn1O

サトシ「よーし、よくやったぞピカチュウ!」

ピカチュウ「ピッカァ!」

ニャース「……にゃ、んで……」ピリピリ

サトシ「よし、じゃあ行くぞピカチュウ」

ピカチュウ「ピカァ!」

タッタッタッタッ

ニャース「……や、やにゃ、かん……じ」ガクッ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ピカチュウ「(すまんなニャース)」

ピカチュウ「(でも、俺の演技も結構イケるもんだな)」ニヤリ

サトシ「おーい、行くぞーピカチュウ?」

ピカチュウ「ピッカァ!」



おしまい

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/03(水) 00:22:38.45 ID:z+YOIKn1O

終わったー
即興で書き進めてって、もしもしだから書き溜めもしてなかったけど無事完結できてよかったわ
初SSだったけど、楽しんで読んでもらえれば光栄っすわ

最後まで付き合ってくれてありがとう



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