ハルヒ「キョンと365日毎日一緒にいたらどうなるのっと」


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1 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 04:41:01.48 ID:UhVJaoi/0

ハルヒ「ちょっと、ちょっとちょっとキョーンッ」

キョン「ちょっと待て、ココを抜けば俺の勝ちだから静かに」プルプル

ハルヒ「ジェンガなんていつでもできるじゃない! いいからこれ見てよこれ!」ズイッ

キョン「ああっ!」

ガッシャーン

古泉「やっと崩れましたね。僕の勝ちです」

キョン「いやいや、待て! いまのはこいつが!」

ハルヒ「なに言い訳してんのよみっともない」

キョン「お前が言うな」

ハルヒ「そんなことよりさ、ここにある本棚から日記帳が出てきたのよ! ほら! まっしろ!」

キョン「はぁ、日記帳?」

2 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 04:53:58.69 ID:UhVJaoi/0

ハルヒ「本棚のね、下から二段目のトコにあった広辞苑のカバーの中に隠されてたのよ」

キョン「へそくりの隠し場所かよ。なんでそんなもの見つけたんだ」

ハルヒ「木造家屋の匂いがするわ!」クンクン

キョン「聞いてないしどんな匂いだそれは」

ハルヒ「で、ほら。見てよこれ、表紙。タイトルが付いてるの」

キョン「やけに分厚いな……ええと、『白昼夢日記』 ……はく……ちゅう……」

ハルヒ「なにかしらこれ!?」

キョン「いや知らん」

古泉「ただの日記帳にしては、そのタイトルが気になりますね。手書きではなく印字されているようですし」

ハルヒ「でね、ほら1ページ目。なんか説明書きがあるのよ」

キョン「またおかしなものを見つけてきたなお前は……どれどれ」

3 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 05:13:48.09 ID:UhVJaoi/0

〜白昼夢日記とは〜

・一頁につき一日分、そのページに名前を書かれた人は過去へ戻ることができます

・戻ることが出来るのは書かれた日付に一番近い過去、書き終えた壱拾秒後の時間に限ります。

・現代に戻ってくるには過去で弐拾四時に達するか、予め書いておいた目標を達成しなければいけません

・一度経験した過去を、もう一度経験するのは不可能です

・白昼夢日記を使い改変した過去は、白昼夢なので現実に影響を及ぼすことはありません


・書い ページを破り て こと より 経 した過 を忘  こと   ます

・但し、書い 本 は忘   とがで ません

・日記の使い過ぎによる記憶の混同にはお気をつけて

・それでは、あなたが白昼夢日記を使い素晴らしい白昼夢を旅することを切に願って――――

ハルヒ「……ど〜思う!?」

キョン「怪しさ満点だな。なんとも手の込んだいたずらだ」

古泉「どうも文字が掠れてしまって読めないところがありますね。なんと書いているのでしょう……?」

キョン「多分この説明書きを書いてた奴は、書いてる最中はとても気分良く書いていただろうな」

古泉「書き終わった後に、なんだか恥ずかしくなって本棚に隠した……と」

ハルヒ「そんなことはどーでもいいの! 問題は、これが本当に過去に行ける日記帳かどうかってことよ!」

キョン「えっ、なに。ハルヒ……お前これ本当にそういうのだと」

ハルヒ「だって書いてるじゃない! ほら!」トントン

4 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 05:19:56.65 ID:UhVJaoi/0

古泉「白昼夢……現実味のある非現実的な出来事ですか……」

キョン「授業中に寝ててなんかビックリしてガタンッってなっちまうやつか」

ハルヒ「全然違うわよ。授業中は起きてなさいよバカキョン」

古泉「とはいえ、どうにもおかしいですよね。過去を変えるのに過去が変わらないというのは」

キョン「設定に矛盾を感じる時点で物語として破錠しているなこれ」

ハルヒ「だーかーらー。これが本物かどうかは、使ってみればわかるじゃない!」

キョン「使ってみる?」

ハルヒ「あんたさ、昨日あたしの買ったジュース勝手に飲んだわよね」

キョン「なんだよ、謝っただろ」

ハルヒ「そうじゃなくて! あたし、今から過去に行ってあんたに飲まれる前に飲んでくるわ!」カキカキ

キョン「なんだそのしょっぼい内容は……って本当に書いてるし」

5 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 05:26:05.62 ID:UhVJaoi/0

九月八日

あたしがキョンに飲まれたあたしのジュースを飲みに帰る。
ついでに寝てるキョンにチョップして逃げる。

ハルヒ「これでよし……っと!」

キョン「いやおい。二行目はどうしたそれ」

ハルヒ「あ、なんか名前欄があるわね。ほら右下みて? ここに名前を書けばいいのかしら」

キョン「人の話を聞けよ」

ハルヒ「えーっと、あたしと……キョンっと!」

キョン「ってなんで俺!? 古泉は?」

ハルヒ「古泉君はお留守番ね。多分もうちょっとで有希とみくるちゃんがココに来るから」

古泉「了解しました」

キョン「なんでお前もノリ気なんだよ。というか、お前ら本当にこんなもん信じて――」

ハルヒ「はーち、きゅーぅ、じゅーぅびょ〜っと!」


6 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[sage] 投稿日:2011/09/08(木) 05:32:25.84 ID:UhVJaoi/0

【九月八日】

キョン「ん? なんか今ちょっとふらっとした」

ハルヒ「あれれ、なーんかよろっと……あれ?」

キョン「……ほらみろ、何も起こってな……」

ハルヒ「…」

キョン「……お、おい」

ハルヒ「古泉君が消えた……わね」

キョン「…」

ハルヒ「時計! は時間しか書いてないか……じゃなくて、携帯! ちょっと携帯!」

キョン「え!? いや、俺今携帯持ってないぞ」

ハルヒ「なによそれ! じゃあ本当に過去に戻ったかわからないじゃない!」

キョン「そんなこと俺に言われてもな……って、ちょっとおい、机の上に……」

ハルヒ「え? 机? あっ!」

キョン「これ、昨日お前が買ってきたジュースだよな」

ハルヒ「……あ、あたし今日は買ってないわよ? っていうか、さっきはそこには何も……」

キョン「…」

ハルヒ「…」


キョン&ハルヒ「「本当にタイムリープしちゃった!!??」」


52 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/09/15(木) 02:22:22.13 ID:Jz2TGWPi0

>>6

キョン「おいおい……どういうことだよ」

ハルヒ「すっごい!すっごいわキョン!この日記、本物だったんだわ!」

キョン「本物とか偽物とかではなくこれは……間違いなくお前のせいだ……」

ハルヒ「え? なに?」

キョン「なんでもない。ま、そいつが本物ってことならさっさと用事済ませて帰ろうぜ」

ハルヒ「なによノリが悪いわねー。せっかくだから色々やってみましょうよ!」

キョン「勘弁してくれ……」

53 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/09/15(木) 02:26:50.26 ID:Jz2TGWPi0

ハルヒ「ほら、ほらほら! あたしが昨日買ってきたクッ○ーラムネ!」

キョン「山盛りじゃないか。今日はもうなかったのに」

ハルヒ「当たり前よ!今日は今日でも今は昨日なんだから」

キョン「ああもう、ややこしい」ボリボリ

ハルヒ「あ! ちょっと何勝手に食べてるのよ!」

キョン「パサパサで美味いな。いいじゃないか、どういうわけかそいつのおかげで過去を変えても未来は変わらないんだろ?」

ハルヒ「??」

キョン「いやだから、普通過去を勝手に変えたとして……普通じゃないが」

ハルヒ「あー、過去が変わると未来が変わるってことね」

キョン「まさに禁則事項、ってやつだな」

ハルヒ「なによそれ。じゃああたしもいっこもーらいっ」ポリッ



54 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/09/15(木) 02:33:16.24 ID:Jz2TGWPi0

キョン「で、なんだっけ。あぁ、このジュースか」

ハルヒ「ちょっと飲まないでよ? それ、あたしのなんだから」

キョン「あんまり美味くなかったぞこれ」スッ

ハルヒ「ちょっ、言わないでよ! 新商品でまだ飲んでないのに!」

キョン「……ん? これ……まだ冷えてるな」

ハルヒ「冷えてる?」

キョン「ほれ」ピトッ

ハルヒ「ひゃっ! って、や、な、やめなさいよ! ほっぺ冷たいじゃない!」

キョン「キンキンだ」

ハルヒ「キョンキョンがキンキンのジュース持ってるのね」

キョン「意味がわからん。というか、何故冷えてる」

ハルヒ「そりゃあジュースだもの」

キョン「いやそうじゃなくてな。ここは部室だぞ?」

ハルヒ「……あ。そういや自販機でそれ買って部室に来て」

キョン「来て」

ハルヒ「おつり取り忘れたのに気がついて、慌てて自販機のトコに戻って……」

55 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/09/15(木) 02:43:10.19 ID:Jz2TGWPi0

キョン「…」

ハルヒ「で走ってまたここに戻ってきたわね」

キョン「つり銭はあったのか?」

ハルヒ「あったわ! 前にも取り忘れちゃったことがあって、そのときは盗られたんだけど……」

キョン「ひどい奴も居るもんだな」

ハルヒ「ほんとにね!」

キョン「……ん? じゃあアレか……こいつが冷えてるってことは……」

ハルヒ「さっきまであたしがいたってコトじゃない?」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「ハ、ハルヒ! 隠れろ! お前がココに戻ってくる!」

ハルヒ「え! え!? ええっ!? 隠れる!? ど、どこに!?」

キョン「とりあえずこの、ソファーの後ろにでも……!」

ハルヒ「こんな狭いとこに、ちょっ、ホコリがすっごいわよ!」

キョン「いいから早くしろ! あとこれ、ジュースも持ってろ、飲まないと帰れないんだろ!」

ハルヒ「うぅ……わ、わかったわよ!」モゾモゾ

56 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/09/15(木) 02:57:47.92 ID:Jz2TGWPi0

【九月八日 部室 午後四時二十三分】

ガチャ

ハルヒ「はぁ、はぁっ……あれ、キョン?」

キョン「お、おう! どうしたハルヒ、そんなに慌てて!」

ハルヒ「! べ、別になんでもないわよ! あ、あんたこそ教室の掃除当番じゃなかったの?」

キョン「!! いや、あの、えーと、そう! 気のせいだった!」

ハルヒ「うそつき。さっき教室で帰ろうとして捕まってたじゃん」

キョン「え!? いや、それはだな……綺麗だったんだよ、教室! 凄く汚れていなかったんだ!」

ハルヒ「? ふーん、まあどうでもいいわ」

キョン「おう、どうでもいいな。確かにどうでもいい」

ハルヒ「あれ、あたしのジュースが」

キョン「……ジュース……いや、なにもなかったぞ」

ハルヒ「うそよ! さっき買ってここに……あ! あんた飲んだわね!」

キョン「はぁ!? いや俺は飲んでない!」

ハルヒ「じゃあなんでないのよ! さっき買ってきたばっかなのに!」

キョン「それはお前が……! ち、違う! 飲んだ! 俺が飲んだんだ! いやうっかり!」

78 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[sage] 投稿日:2011/11/01(火) 23:18:03.33 ID:9eEvVOrZ0

ハルヒ「なんで勝手に飲むのよ! バカじゃないの!」

キョン「すまん。いや、ごめんなさい。その……喉が渇いてまして」

ハルヒ「なら自分で買ってくればいいじゃない! いい? 人のものを勝手に飲むのは泥棒!」

キョン「えぇ、はい。まったくそのとおりで」

ハルヒ「復唱しなさい!」

キョン「はぁ? えー……人のものを勝手に飲むのはどろぼー……」

ハルヒ「バカキョン!」

キョン「バカキョン」

ハルヒ「それは言わなくていいわよ! ったく……まあいいわ、あんた今お金持ってる?」

キョン「金? あるかな……あ、小銭があるな」チャリン

ハルヒ「じゃあ同じジュース買ってきてよ」

キョン「えっ」

ハルヒ「当たり前じゃない! べんしょーよ、弁償! ほらちゃっちゃと買ってくる!」

80 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/01(火) 23:28:15.86 ID:9eEvVOrZ0

キョン「いや、あの。えーとな」

ハルヒ「何よ? あんたもしかして文句でもあるとか? 言える立場だと思ってる?」

キョン「ち、違う。文句があるわけではないんだが……」チラッ

ハルヒ「?」

キョン「……! そ、そうだ! 一緒に行こう! そうしようハルヒ!」

ハルヒ「嫌。めんどくさいもん」

キョン「くっ、そう言わずに! そうだな、悪かったからジュースとあとなんかお菓子でも」

ハルヒ「いらないわ」

キョン「なんでも好きなのを買ってやるぞ! そう、何でもいい!」

ハルヒ「はぁ? あんた小銭しか持ってないんでしょ?」

キョン「いやぁ、思い出したんだよ。このソファーの裏にサイフを落として」モゾモゾ

ハルヒ「ソファーの裏?」

キョン(おいハルヒ、金貸してくれ!金!)モゾモゾ

ハルヒ(はぁ!? なんであたしが!)

キョン「あれ、おかしいな〜」(早く! バレる! 俺がお前を連れ出すから、その間にそれ飲んでろって!)モゾモゾ

ハルヒ「ちょっと、なにやって――」

キョン「ストップ!」

ハルヒ「!!」

81 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/01(火) 23:36:47.69 ID:9eEvVOrZ0

キョン「ほら、あった! な!」

ハルヒ「あれ? それあたしのサイフ……」

キョン「! なっ、なにを言ってる! お前のはほら、自分で持ってるじゃないか!」

ハルヒ「え? あ、そうね」

キョン「サイフなんかどうでもいいさ、用があるのは中身だからな!」ポイッ

ハルヒ「ちょっと、なんでもかんでもソファーの裏に投げないでよ。っていうかなんか……前に出てきてない?」

キョン「ほらいくぞハルヒ。早くしないと自販機が閉店するだろ?」グイッ

ハルヒ「なっ、腕ひっぱらないで……も〜、わかったわよ! なんでも! なんでもだからね!」

キョン「任せとけ。さあ行こうやれ行こうさっさと行こう!」

ガチャ

パタン


ハルヒ「……ぷはっ! はぁ、はぁ……あっつぅ!」

ハルヒ「うわっ、ホコリすっごい……もぅ、最悪!」パフパフ!

「あぁもう、サイフもホコリまみれじゃない! っていうか、あいつお金根こそぎ持ってったの!?」

82 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/01(火) 23:50:46.05 ID:9eEvVOrZ0

ハルヒ「えぇーっ!? あたし今日CD買おうと思ってたのに……あたしのことだから根こそぎ持ってくわよお金……」

ハルヒ「ううっ、自分のことだからこそ痛いほどわかっちゃうわね……。まあいいわ、全額後でキョンから請求ね!」

ハルヒ「…」

ハルヒ「腕引っ張らないでって言いながら、なんか嬉しそうだったわねあたし」

ハルヒ「も、もしかしてこう腕組んでこう……! あ、あのばか! あ、あたしになんてことを!」

ハルヒ「あーもー! 色々とぶっ飛ばしてやりたいわ! バカ! バカっていうかもうクソキョン!」

キョン「なんだお前、なんでそんな俺の悪口を」

ハルヒ「なんでってそんなのあんたが一番わかって……あ、もう戻ってきたの?」

キョン「? もう? 結構時間掛かったと思うけどな」

ハルヒ「あれっ、あたしはドコいったの?」

キョン「はぁ? お前はそこにいろだろうが。なんだおい、空綺麗だなーとか言い出すのか」

ハルヒ「ばっ、バカにしてるんじゃ……え?」

キョン「まだ誰も来てないのか。掃除長引いちまったから俺が最後だと思ってたんだけどな」

ハルヒ「も、もしかしてあんた……キョン?」

キョン「もうほんとどうしたんだハルヒ。俺が長門に見えるのか? 朝比奈さんか? 古泉には……いやまあ見間違えんわな」

84 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/02(水) 00:15:44.30 ID:VEReyGlW0

【九月八日 部室 午後四時三十分】

キョン「あぁ、疲れた。今日はなんか疲れた」

ハルヒ「そ、そう?」

キョン「喉乾いたな……あ、ジュース買ってくればよかったな」

ハルヒ「…」(それで目に付いたあたしのジュース勝手に飲んだのね)

キョン「めんどくさいけど、買いに行ってくるか」

ハルヒ「! だめっ!」

キョン「? なんで?」

ハルヒ「あ、いや……あぁ、これあげるわ」スッ

キョン「おっ、いいのか。ってなんだそのジュース」

ハルヒ「これ新製品でね。って、だめだって! 何やってるのあたし!」

キョン「!? なんだよ、どんだけ情緒不安定なんだよ今日は!」

ハルヒ「こっ、これはあたしが飲まないといけなくて」

キョン「じゃあ俺は自分のを買いに」

ハルヒ「だめってば、ここにいなさい!」

キョン「……俺、なにかやったか?」

86 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/02(水) 00:31:57.56 ID:VEReyGlW0

キョン「なんで俺がジュース買いにいくのがダメなんだ?」

ハルヒ「それはその、いいからダメ! 団長がダメって言ったらダメなのよ!」

キョン「子供か。じゃあそのジュースくれよ。喋れば喋るほど喉が枯れる。ひっついてるみたいだ」

ハルヒ「だからこれはあたしが飲む……あ! わかった!」プシュッ

キョン「?」

ハルヒ「まずあたしが飲んで……っ」ゴクッ

キョン「えー。飲むのかよ……どんな拷問だ目の前で」

ハルヒ「んっ、で! はいあげる! これであんたも飲めるしあたしも飲んだ!」

キョン「……? よくわからんけど、それでいいならもらう。こっちもカラッカラなんでな」スッ

ハルヒ「ふぅ、これで目的はクリアね」

キョン「んだこれ、まっず」

ハルヒ「そんなことないわよ! 美味しかったし!」

キョン「そうか? なんか湿布みたいな味が」

ハルヒ「あんた湿布食べたことあるの? 胃が筋肉痛になったってこと? いらないなら返しなさいよっ」

キョン「ん。ありがとよ」

ハルヒ「美味しいのに……ぷはーっ」


87 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/02(水) 00:41:01.54 ID:VEReyGlW0

ハルヒ「あ、あとチョップしないといけないんだった」

キョン「チョップ? 何が?」

ハルヒ「ねえキョン。眠くない?」

キョン「眠い? お前まさか、そのジュースになにか……」

ハルヒ「だったらあたしも眠くなちゃうでしょうが!」

キョン「いやほら、例えばお前の唇に眠くなる薬みたいなの塗っといて」

ハルヒ「関節キスであんたを眠らせて……! って、な、なにそれ! バカじゃないの!?」

キョン「あ……いや、すまん」

ハルヒ「はぁ?」

キョン「だからその、意識してなかったけど間接的にだな」

ハルヒ「……! そっ! いやそ、そんなのどうでもいいの! 眠いの!? 眠くないの!?」

キョン「いや別に」

ハルヒ「寝ろ! 眠れ!」

キョン「もうなんか怖いな。余計寝れんわ」

89 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/02(水) 01:08:48.56 ID:VEReyGlW0

キョン「俺が眠くなるとなにかあるのか?」

ハルヒ「あるわよ、だから寝なさい。団長命令」

キョン「まあ他にやることないのならいいけど、いい頃合で起こしてくれよ。朝をココで迎えるとか笑えないからな」

ハルヒ「おっけいおっけい! ほら寝なさい、おやすみ」ニコッ

キョン「よくわからんが……おやすみ」


ハルヒ「…」

ハルヒ「あ、だめじゃん!」

キョン「んぁ?」

ハルヒ「ダメダメ! ここじゃ、ダメだわ! キョン達戻ってくるじゃない!」

キョン「俺が戻ってくる? なんだよマトリ○クスか? あ、俺がいっぱいいるとかそんな」

ハルヒ「いるわけないじゃない! ふたりしか……じゃなくてあんたはそこにいるじゃない!」

キョン「俺のパクリかよ。まあ俺もそれどっかからパクッてきたセリフだけどさ」

ハルヒ「はい起きて! 違うトコ行くわよ。 そう、教室! 教室でねんね!」

キョン「俺は幼稚園児か」

90 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/02(水) 01:37:48.98 ID:VEReyGlW0

ハルヒ「ほら、教室行くわよ! いーくーの!」ユサユサ

キョン「あぁもう、なんだよ! なにがしたいんだお前は!」

ハルヒ「いいから! 起きたとき説明してあげるから! ね、おねがい?」

キョン「……今更お前の突然のお願いに驚いても仕方ないか。わかったよ」

ハルヒ「あ、そうだ」

キョン「なんだよ」

ハルヒ「あのー……手!」ムギュ

キョン「はぁ?」

ハルヒ「いいから! これもその、起きたら説明するから!」

キョン「ちゃんと説明してくれよ。でないと、意味もなしに腕組んでるといろんな奴に何を言われるか」

ハルヒ「ほら出発! あ、あのね。できるだけキョンがいなそうな、いや通らなそうなトコ通っていくわよ?」

キョン「俺が通らなそうなトコ? うーむ、ますます意味わからんな」

93 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/02(水) 02:08:56.03 ID:VEReyGlW0

【九月八日 部室 午後五時十分】

ガチャ

ハルヒ「あっぶない、携帯忘れちゃ……!」

キョン「zzz」

ハルヒ「キョッ! あ……そっか。こっちのキョンは教室にいるからこれはこっちのキョ……あぁもう!」

ハルヒ「キョンが二人もいちゃどっちをどう呼べばいいかよくわかんないじゃない。ばーか」ゴニョニョ

キョン「ん゛……zzz」

ハルヒ「…」


ハルヒ「これって」

ハルヒ「このキョンにチョップしたら元の時間に……えーと、明日に戻れるんじゃないかな」

ハルヒ「うーん……でも未来のキョンだしなぁ……まっ、やってみる価値はあるわね」


ハルヒ「…」

ハルヒ「どうせやるなら、さっきのお金の怒りも込めて……どっせいっ!」ドゴォ!!

キョン「ぐぎゃっ!?」

ハルヒ「そんで逃走っ!」

92 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/02(水) 01:53:45.42 ID:LUjFxgU90

【九月八日 部室 午後五時】

ガチャ

キョン「ハルヒー……戻ったぞー」

キョン「あれ、いない。ドコ行った? ……あんまりウロウロしないでほしいが……」

キョン「ったく、こっちのハルヒはお菓子抱えて長門と朝比奈さんと約束があるとかってどっか行ったし」

キョン「……ってことは、とりあえずあっちのハルヒとこっちのハルヒが会うことはない……のか? あぁもうややっこい!」

キョン「これもハルヒの巻き起こした現象なんだろうなぁ。めんどくさいことを……なんか疲れちまったな」


キョン「……そういやあの日記」

キョン「過去を変えても未来に影響はないって書いてたから、俺が俺と鉢合わせしても何も問題ないんじゃ……」

キョン「でもハルヒはなんだか怖いな。あんな女が二人いるってだけで恐ろしいのに、出会ってしまったらなにが起こるか」

キョン「うぅーん、でもこれはあいつが考えた? として、じゃあそれがルールだから」ブツブツ

キョン「でも記憶は残るわけだからこっちであっちがそっちでどっちで……」ムニャムニャ

キョン「…」


キョン「…………zzzz」スヤスヤ

キョン「え!? え!? あ、なに!? なんだ!」

94 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/02(水) 02:36:57.32 ID:VEReyGlW0

【九月九日】

キョン「ってぇ……頭になんか落ちてき……ん?」

ハルヒ「う〜ん……なぁんかふらっと……あれ?」


古泉「だ、大丈夫ですかお二人とも!? 貧血ですか?」

キョン「古泉」

ハルヒ「古泉君……いつのまに」

古泉「僕は最初からココに居るじゃないですか。ほら、ジェンガやってたじゃないですかさっきまで」

キョン「ジェンガ……」

古泉「そして涼宮さんが不思議な日記を見つけて、ほら、これですよ」

ハルヒ「……! あ、もしかして……戻ってきた!? 古泉君、今日は何月何日?」

古泉「今日ですか? ええと、確か九月九日……ですね」

キョン「!? 帰ってきたのか。って、じゃああれは夢でなく、いや夢だけど……」

ハルヒ「ほ、ほんとに昨日に戻ってたんだあたし達! 今の時間は?」

古泉「今ですか。四時過ぎですね」

ハルヒ「あんだけ色々あったのに、ほんとに一瞬だけ……ほ、本物よこの日記! あたし達、もう一回昨日を経験してきたのよ!」

キョン「ってことはさっきの頭痛は」

ハルヒ「こまかいことはいいのよ! いいの! すっごい! 不思議なノートねこれ! あ、これはあたしが管理するからね!」

古泉「はぁ」

ハルヒ「誰も勝手に触っちゃダメよ! こんな怪しい日記、変なことに使われちゃたまらないんだから!」ニヤァ

キョン「……嫌な予感しかしない……ううっ、寒気が」

95 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga sage] 投稿日:2011/11/02(水) 02:39:24.66 ID:VEReyGlW0

ここまでにしようかな。一時間で書くつもりがとりあえず一日終わらせるトコまで書いたよ!えらいね!
とまあこんな感じで、キョンとハルヒが昨日に飛んだり今日に帰ってきたりするお話を。
こんな設定にしたら面白いなとか思いついたら付け足していく後付アリアリのSSで行きます。よろしくね〜

(ひと月以上放ったらかしにしていたことには触れないでおこう・・・)

112 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/19(土) 05:55:57.75 ID:58VARyLY0

【九月十二日 午後十六時十二分】

ハルヒ「というわけで、月曜日!」

キョン「……おぉ」

ハルヒ「テンション低いわね」

キョン「うーん、月曜日はなぁ」

ハルヒ「一週間の始まりなんだから、もっとシャキッとしなさいよ!」

キョン「それならカレンダーは日曜日から始まってるだろ。だから始まりは昨日だ。今日は二日目」

ハルヒ「二日酔い?」

キョン「違う」

ハルヒ「ところで他の団員はどこかしら」キョロキョロ

キョン「古泉は遅れる、朝比奈さんはみら……いや、なんか家の用事で長門は下」

ハルヒ「下? 下ってなによ」

キョン「だから机の下。体育座りでプチプチ潰してる」

ハルヒ「はぁ? ……あ、いた。って……な、どうしたの有希」

長門「…」

長門「……楽しい」プチプチ

ハルヒ「そ、そう。まあ楽しいならいいわ。うん……」(大丈夫かしら……)

113 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/19(土) 06:14:58.58 ID:58VARyLY0

プチプチ

ハルヒ「ところで、キョン。あんた昨日は何をしてたの?」

キョン「何って、華々しい休日を謳歌していたよ。のびのびと。一人でな」

ハルヒ「一人じゃ謳歌したとは言わないわよね」

キョン「うむ、よく知らんで使ってみた」

ハルヒ「バカね。アホね」

キョン「バカ言うなアホ言うな。まあそれはいいだろ、で?」

プチプチ

ハルヒ「あたしはー、家でゴロゴロゴロゴロしてたのよ」

キョン「寂しっ」ボソッ

ハルヒ「なに? なにか言った?」

キョン「いえ何も」

ハルヒ「で、ただゴロゴロしてたわけじゃないのよ。目的があってゴロゴロして……」

プチプチプチプチプチプチ

ハルヒ「……た、楽しい……?」

長門「わりと」

ハルヒ「そ、そう。うん、気にせずにどうぞ……」

長門「……」プチプチプチプチ

114 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/19(土) 06:26:15.97 ID:58VARyLY0

ハルヒ「はいキョン。サイフだして」

キョン「カツアゲかよ」

ハルヒ「いいから出しなさいよ。ココ? みっけ!」モゾモゾ

キョン「やめろ! セクハラはやめろ!」

ハルヒ「いち、にい、さん……三百五十円……」

キョン「なんだよ。別に学校に来るのに沢山金を持ってきても意味ないだろ」

ハルヒ「さんびゃくごじゅう」

キョン「入れてないだけだ! 使わないようにしてるだけだと」

ハルヒ「ま、いいわ。ちなみにあたしは今日サイフ持ってきてないの」

キョン「なのに俺をバカに」

ハルヒ「してないわよ。で、ほら! 日記!」


プチプチ

キョン「……言わなくても嫌な予感しかしないんだが」

ハルヒ「えーっと、私とキョンと……有希も行こっか? 行く?」

長門「…」プチ

ハルヒ「一回はイエスね」

キョン「いや返事を聞いてやれよ! って、行く? 行くってどこに?」

115 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/19(土) 07:42:55.85 ID:58VARyLY0

九月十一日

キョンと有希とあたしの三人で、五千円使って行ける遠いところまで行く
そこでお茶を飲んで、九月一二日の午後五時半の部室に戻ってく

キョン「……ややこしいな」

ハルヒ「いい? この日記がどこまで実現可能かを試す実験よ! これは!」

キョン「実験?」

ハルヒ「まずあたし達は、今お金を持ってません。もちろん五千円なんて」

キョン「長門もか」

長門「…」プチ

ハルヒ「ね?」

キョン「いや返事をだな」

ハルヒ「ついでに、こっちに帰ってくる時間。この間は、ほんの一瞬の出来事だったってことになってるけど」

キョン「無視かよ。ううん、まあそうだな」

ハルヒ「もしもここに書いた通り。今からえーと、だいたい一時間ね。一時間後に帰って来れるとするじゃない?」

キョン「あぁ」

ハルヒ「もしそうなら……その空白の一時間、あたし達はドコで何をしてるわけ?」

キョン「……?」

ハルヒ「昨日に飛んで、今現在不可能であることを可能に出来るのか。そして、こっちに帰ってきたときに矛盾が生まれるかどうか!」

ハルヒ「それを試してみるってわけ! さあさあ、戻ってくるの『る』を書くわよ!」

キョン「ちょっ、待ってくれ。まだ俺色々と混乱してて――」

119 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga sage] 投稿日:2011/11/19(土) 20:41:51.28 ID:DopPYzzb0

【九月十一日 午後十六時三十四分】

キョン「……うぅ」

ハルヒ「はぅ」

長門「…」


キョン「……待てって言ったのに」

ハルヒ「上手くいった? 今、何時? 何日? 昨日?」

キョン「さっきまで聞こえてた吹奏楽の練習が聞こえなくなってる」

ハルヒ「……あれ、外にも誰もいないわね」

長門「…」

キョン「確認するまでもないが……日曜日に戻ってきたみたいだな」

ハルヒ「う〜ん、ほんとに! すっごいわね。夢じゃなかったんだ昨日のも」

キョン「あんな生々しい夢は嫌だな。というか、わざわざ白昼夢と書いて……ん?」

長門「…」

キョン「どうした長門。固まって……」

長門「なくなった」

ハルヒ「あ、プチプチがない。消えた?」

長門「……再構築を」

キョン「よーし! と、とりあえず外だ! ほら、部室に閉じこもっていても始まらんからな! な!  ほら行こう長門!!」


121 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga sage] 投稿日:2011/11/19(土) 20:42:11.78 ID:DopPYzzb0

【九月十一日 午後十六時三十四分】

キョン「……うぅ」

ハルヒ「はぅ」

長門「…」


キョン「……待てって言ったのに」

ハルヒ「上手くいった? 今、何時? 何日? 昨日?」

キョン「さっきまで聞こえてた吹奏楽の練習が聞こえなくなってる」

ハルヒ「……あれ、外にも誰もいないわね」

長門「…」

キョン「確認するまでもないが……日曜日に戻ってきたみたいだな」

ハルヒ「う〜ん、ほんとに! すっごいわね。夢じゃなかったんだ昨日のも」

キョン「あんな生々しい夢は嫌だな。というか、わざわざ白昼夢と書いて……ん?」

長門「…」

キョン「どうした長門。固まって……」

長門「なくなった」

ハルヒ「あ、プチプチがない。消えた?」

長門「……再構築を」

キョン「よーし! と、とりあえず外だ! ほら、部室に閉じこもっていても始まらんからな! な!  ほら行こう長門!!」


123 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/19(土) 20:52:37.30 ID:DopPYzzb0

ハルヒ「まってキョン」グィ

キョン「?」

ハルヒ「お金」

キョン「あ、っと。 サイフ財布……やっぱり三百五十円しかないな」

ハルヒ「あれ?」

キョン「お前は? ポケットとかに入ってないか?」

ハルヒ「んー……ないわね。有希は?」

長門「…」フルフル

ハルヒ「あ、あれ……いきなりゲームオーバーじゃない……」


キョン「どうすんだよ」

ハルヒ「どーするもこーするも……目的達成しなきゃ帰れないって」

キョン「はぁ!? じゃ、じゃあこのまま俺達は」

長門「現代に戻ってくるには過去で二十四時に達するか、予め書いておいた目標を達成しなければいけません」

キョン「なに、なんだって?」

長門「そう書いてあった」

ハルヒ「いつ読んだのよ有希……ってことは、何をしてもしなくても、ほっとけばそのうち帰れるってことね」

キョン「グダグダだな」

124 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/19(土) 21:16:03.98 ID:DopPYzzb0

ハルヒ「えぇー。なにそれ、つまんないーっ」

キョン「知るか。でもたしかに……家に帰るわけにもいかんからな」

ハルヒ「いいんじゃない?」

キョン「アホ。俺の家には俺がいて、お前の家にはお前がいるだろ」

ハルヒ「いあh、人をアホ呼ばわりするアホはっけ〜ん。バレたって現実に影響を及ぼすことはないって書いてたじゃない」

キョン「ぐっ……じ、自分だって昨日あれだけ慌ててたじゃないか」

ハルヒ「あの後ちゃんと日記の説明を読み返したもの。復習は基本よ? わかった?」エヘン

長門「問題はある」

ハルヒ「えっ?」


長門「この場合、過去の自分に会ったとしても本人の経験した時間軸ではないので、干渉した側にタイムパラドックスは発生しない」

長門「しかしそれは過去に未来に起こる事例に干渉していな世界の話であって、過去の自分と接触すると違う時間軸に飛んでしまう」

長門「白昼夢日記は恐らく、触れることのなかった選択肢の一つである過去の未来に干渉するためのツール」

長門「過去にも自分がいて、現在にも自分がいて、未来にも自分がいる」

長門「この場合、過去の自分と未来の自分が現実の中に二人存在しているので、現在の自分が二人いることになる」

長門「私たちが元の未来に戻ることができるのは、私たちが未来から来た現実の自分であるからこそであり」

長門「過去の自分を現在で認識してしまうと、過去の自分が未来の自分の存在と混ざり現在の自分が二人になるので……」

長門「元の未来に戻ることができるのはどちらの自分になるのかはわからない。記憶の混同すら起こり得る」

長門「……理解した?」

ハルヒ&キョン「「全然わかりません」」

長門「……とにかく、危険。元の時間に戻りたければ、自分に出会ってはいけない」


125 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2011/11/19(土) 21:24:54.87 ID:DopPYzzb0

ハルヒ「……危ないの?」

キョン「危ないのか」

長門「自分が二人いると、どっちが本当の自分かわかる?」

キョン「えーと、どっちも俺だ」

長門「そう。未来から戻ってきても過去から現在に来た自分でも、どちらも自分自身」

長門「未来に戻るツールがあれば、それに変わるものを持っていれば私達は戻ることができるけど」

長門「今私達は日記を使い過去に戻り、未来にある日記によって未来に戻れるので」

長門「その法則は未来に干渉した自分に干渉する自分にも適応される可能性が存在する」

ハルヒ「よ、よく喋るわね有希。なんか別人みたい」

キョン「うーむ……考えてもよくわからんので……出会うとマズい。それだけ覚えておけばいいか?」

長門「いい」

ハルヒ「でもわからないじゃない。もしもいきなり自分がココに現れたら……!」

長門「現れない。時間軸が違っていても行動する事項は同じ。会いに行かなければ会うことはできない」

キョン「まあつまり、昨日やったことをやらなければいいだけだな。よし、そろそろ頭が爆発しそうだ」

ハルヒ「なんかよくわかんないけど、あたし達昨日は危なかったってこと……?」

長門「かなり」

ハルヒ「怖っ、有希がいて助かったわね! さすが、沢山本を読んでるだけあるわね!」ナデナデ

キョン「…」(それだけじゃないと思うが……)

126 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga sage] 投稿日:2011/11/19(土) 21:38:28.11 ID:DopPYzzb0

だめだ時間だ!
ややっこしい?なんかおかしくない?とか思ったら言ってください

ではまた
ゆっくりだけど書くことに意味がある……んですよね?

151 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[sage] 投稿日:2012/03/07(水) 03:31:13.99 ID:0TWHhBnl0

>>125の続きから
書けるかな……

152 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2012/03/07(水) 03:37:57.71 ID:0TWHhBnl0

ハルヒ「じゃあどうしようかしら? ここに留まっていてもなんにもならないわね」

キョン「いや、じいっとしているだけでもいいじゃないか。問題も招かないだろうし」

ハルヒ「それがつまらないって言ってるの! せっかくの日曜日なのよ? 今は!」

キョン「だからって何をするんだ。家に帰るわけにもいかないだろう」

ハルヒ「んー……でも、昨日のあたしは家にいるわけだしー」

キョン「俺も家にいるな」

長門「…」コク

ハルヒ「じゃあ自分の家に戻らなければいいってことでしょ? ……はい、決まり!」

キョン「何が決まったんだよ」

ハルヒ「あたしがキョンの家に行って、キョンから5千円貰ってくればいいのよ!」

キョン「すげぇ、何一つとして理解することができないことを言いやがった」

153 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2012/03/07(水) 03:44:09.25 ID:0TWHhBnl0

ハルヒ「あたしがあたしに会っちゃうのはマズいわけだから、あたしがあんたに会えばいいのよ。そんだけ」

キョン「それはわかるけど、なんで俺がお前に金をだな」

ハルヒ「あんた、あたしから五千円借りれると思う?」

キョン「ムリだ。貸すと思えない。実際貸さないだろ」

ハルヒ「ええもちろん。だけどその逆、あんたがあたしに凄まれるとどうすると思うかしら」

キョン「そりゃあ……くっ」

ハルヒ「わかったわね。そういうこと。あんたは渋々とあたしにお金を渡すってこと!」

キョン「自分の性格が心底嫌だと思っちまった。今までの人生で一番な」

ハルヒ「あ、でもあんたお金持ってる? いや違うわね、昨日、お金持ってた」

キョン「……持ってなかった」

ハルヒ「うそつき」

キョン「いや、ほんとだって! そうだ、俺金なかった! だから家に閉じこもってたんだよ!」

ハルヒ「まあそれも昨日のキョンに直接聞けばいいわね、はい。しゅっぱーつ!」グイッ

キョン「いや、ちょっと、待て! ほんとだってほんと! ほんとーに俺一円もだな!」

チャリン

ハルヒ「んんっ?」

長門「……これ」モゴモゴ

ハルヒ「なにこれ……五百円?」

155 名前:ハルヒはキョンの嫁 ◆UBgxfb/oXY[saga age] 投稿日:2012/03/07(水) 04:26:06.93 ID:0TWHhBnl0

長門「私が……部室に……隠して、いた」モゴモゴ

ハルヒ「え、本当に? 有希やるじゃない!」

キョン「何食ってるんだそれ?」

長門「……別に」モゴモゴモゴ

キョン「…」

ハルヒ「うーん、でもまだこれで八百五十円かー。全然足りないわねー」

キョン「あっ、外に変なでっかい鳥が」

ハルヒ「え、なにそれ!」

キョン「いまだ長門っ」ボソッ

長門「…」ペッ

チャリンチャリン

ハルヒ「何もいないじゃない! あれ、また小銭増えてる」

長門「隠してた」

ハルヒ「小銭ばっかりこんなに……意外とマメに貯めこんでたのね有希は〜」

長門「けほっ」チャリン

キョン「!? あ、ありがとう長門! さあ行くぞ! さっさと外に! いこうハルヒ」グイッ



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