紬・朝倉(うあー、なにあの眉毛・・・・)


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:11:25.25 ID:TxecZh9W0

紬(ふっと!長っ!長ふとっ!)

朝倉(ふっと!みじかっ!たくあんじゃん!)

紬・朝倉(変な眉毛ー!)


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:15:59.59 ID:TxecZh9W0

律「そんでさー、そこで種田が・・・ん?どうしたムギ」

紬「ねぇ見た?今すれ違った人」

澪「あぁ、お前たちから見て隣のクラスである私と同じクラスの長門さんだろ?」

唯「澪ちゃんまだ気にしてるんだね」

紬「長門さんじゃなくて、ホラ、その隣にいた変な眉毛の」

律・唯・澪「!?」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:19:59.80 ID:TxecZh9W0

朝倉「ねぇねぇ、今の人見た?」

谷口「今のって・・・あぁ、軽音部の」

長門「秋山澪」

谷口「そうそう!学祭の一件以来ファンクラブまで・・・」

朝倉「違う違う、秋山さんじゃなくてあの変な眉毛の!」

谷口「!?」

長門「・・・」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:22:16.54 ID:TxecZh9W0

紬「太いし長いし、変な眉毛だったよねー。恥ずかしくないのかな?」

朝倉「短くて太くて、まるでたくあんみたい」

紬・朝倉「あの眉毛はないよねー」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:25:33.62 ID:TxecZh9W0

唯「ってことがあったんだけど・・・」

和「んー・・・」

唯「言ってあげるべきかな?」

和「でもさ、紬は絶対変な眉って自覚はあると思うの」

唯「そうだよね、あんなものが顔に付いてて自覚がないわけないよね」

唯「じゃあなんで紬ちゃんはあんなこといったんだろ?」

和「決まってるじゃない」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:29:38.29 ID:TxecZh9W0

谷口「コンプレックス?」

長門「そう」

谷口「どういうことだ?」

長門「自分以下の眉毛女をみつけた、下には下がいた」

谷口「だから自分は普通の眉毛、って思い込みたいってことか」

長門「そう。あなただって自分よりモテない人を見つけたら安堵するはず」

谷口「分かりやすいたとえをどうも」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:36:21.27 ID:TxecZh9W0

唯「そうだったんだー」

和「ま、何日かしたら忘れてるでしょ」

唯「そうだよねー」

谷口「同属嫌悪ってヤツとは違うんだろうが、似た眉同士なかよくすりゃいいのに」

長門「非モテの集団」

谷口「惨めだな」

長門「そういうこと」

谷口「・・・なるほど」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:41:51.83 ID:TxecZh9W0

澪「待たせてごめんな!」

律「購買が混んでてさー」

唯「もう食べ始めちゃったよ」

和「あれ、紬は?」

澪「トイレだって」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:46:22.92 ID:TxecZh9W0

谷口「あれ、そういや朝倉は?」

長門「トイレ」

谷口「ふーん・・・あ、その卵焼きくれ」

長門「嫌」

谷口「ミートボールやるから」

長門「サケの切り身」

谷口「はいよ」

長門「・・・」


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:52:36.50 ID:TxecZh9W0

一方そのころ女子トイレ

個室1
紬(私の眉は普通私は普通私は普通普通普通)

個室2
朝倉(私の眉は普通私は普通私は普通普通普通)

紬(・・・よし、もう大丈夫)

朝倉(これでがんばれる)

紬(もう行かなきゃ)

朝倉(待たせちゃ悪いわね)


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:55:28.50 ID:TxecZh9W0

ギィ
ギィ

朝倉「!」

紬「!」

朝倉「琴吹・・・紬!」

紬「朝倉涼子・・・!」

朝倉「・・・」

紬「・・・」

朝倉「クスッ」

紬「フフッ」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 05:58:48.55 ID:TxecZh9W0

朝倉「あはははははは!」

紬「あははははは!」

朝倉・紬「何がおかしいの!」

朝倉・紬「その眉毛に決まってるでしょ!」

朝倉・紬「真似しないで!」

朝倉「・・・・」

紬「・・・・」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:02:30.11 ID:TxecZh9W0

律「ムギのやつ遅いなー」

澪「体調の悪い日もあるさ」

谷口「もしかして女の子の日か?」

長門「低俗」

和「・・・」

唯「どうしたの?」

和「さっきからまったく関係ないところで会話が噛み合ってる気が・・・」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:07:00.70 ID:TxecZh9W0

澪「あ、ムギ」

唯「遅いよー」

紬「ごめんね、トイレが混んでて」

谷口「おせーぞ朝倉」

朝倉「ごめんなさい、廊下でキョンくんが死んでたから」

谷口「嘘ぉん」

長門「・・・」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:12:30.50 ID:TxecZh9W0

キーンコーンカーンコーン

唯「やっと終わったー」

律「うっし!部活だ部活!ムギ、今日のケーキはなんだ!」

紬「・・・」

律「ムギ?」

紬「ごめんね、律。今日は行かなくちゃならないとこがあって」

律「えー」

紬「そういうわけだから、じゃあね!」

スタタタタタタタ

律「あ!おいムギ!おーい!・・・行っちゃった」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:16:08.23 ID:TxecZh9W0

翌日の昼休み

ガララララ!

紬「朝倉さん、いる?」

谷口「朝倉、呼んでるぞ」

朝倉「あら、なにかしら」

紬「屋上まで来て」

朝倉「分かったわ。長門さん、谷口くん、ちょっと席外すわね」

谷口「おう」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:20:24.49 ID:TxecZh9W0

ザワザワザワ・・・・・

女子A「見たぁー?あの眉毛二人!」

女子B「見た見た!朝倉さんも変だけど、あの軽音部の子も大概だよねー」

女子C「まあ変眉同士惹かれあうんじゃないのー?」

アハハハハハハ!

谷口「言わせておけば・・・!」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:23:58.50 ID:TxecZh9W0

長門「抑えて」

谷口「んなこと言ったって!」

長門「言わせておけばいい」

谷口「なんでだよ」



35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:30:13.99 ID:TxecZh9W0

長門「彼女たちは嫉妬しているだけだから」

女子A「あ?」

長門「・・・・」

女子B「もっぺん言ってみなよ、根暗ちゃん」

長門「・・・笑顔」

女子A「あぁ?」

長門「朝倉涼子の笑顔は爽やか」

女子C「なに言ってんだコイツ」

長門「朝倉涼子は頼りがいがあり人望がある。世話好きで私におでんを作ってくれる」

女子B「だからなんだよ」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:34:55.70 ID:TxecZh9W0

長門「朝倉涼子は人気者」

女子A「だからそれがどうしたってんだよ!」

長門「明るくてかわいい。だからあなたたちは嫉妬してる」

女子C「してねぇっつーの!誰があんな糞眉毛女に妬くかよ!」

長門「!」

谷口「てめぇらいいかげんに・・・」

長門「・・・い」

女子A「あぁ!?」




39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:37:57.42 ID:TxecZh9W0

長門「・・・・ない」

女子C「聞こえねーってんだよ!」

谷口「長門、こんな奴らに・・・」

長門「許さない」



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:40:40.38 ID:TxecZh9W0

女子A「なっ・・・!」

長門「・・・」

女子B「な、なんだよ・・・!」

長門「・・・」

女子C「こっちくんなよ・・・!」

谷口「お、おい・・・・」

長門「・・・」

女子A「ヒッ・・・」

律「やめろー!」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:46:07.13 ID:TxecZh9W0

長門「・・・」

律「こんなことしてる場合じゃないでしょ!」

谷口「田井中・・・だっけ?お前どうして・・・」

律「ムギの様子が変だったから、あとつけてきた」

谷口「・・・」

律「長門さん、今は朝倉さんとムギを追いかけるほうが大事でしょ?」

長門「・・・」

律「屋上に行ったよ。澪たちがついてったから、なにかあったらとめてくれる」

谷口「行くぞ長門」

長門「・・・わかった」

スッタタタタタタタタ


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:53:34.88 ID:TxecZh9W0

女子A「チッ・・・」

女子B「・・・誰も助けてなんていってねーだろ」

律「キッ!」

パァァァァァァァン!

女子B「な・・・」

律「今のビンタはムギの分!」

パァァァァァン!

女子A「痛ッ!」

律「今のは朝倉さんの分!」

パァァァァァァァァン!!!!

女子C「〜ッ!!」

律「そしてこれが長門さんの分だ!こんどはビンタでおわると思うな!」

タタタタタタタッ

シーン・・・・

キョン(谷口・・・頑張れよ)

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 06:56:25.12 ID:TxecZh9W0

澪「どうしよう、とめたほうがいいかな・・・?」

和「とりあえず様子を見ましょう」

紬「・・・朝倉さん」

朝倉「・・・なに?」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:01:40.99 ID:TxecZh9W0

紬「昨日の件なんだけど」

朝倉「・・・・」

澪「嫌な雰囲気・・・」

谷口「ここか!」

澪「うわ!びっくりした!」

長門「静かに」

和「谷口!遅いぞ!」

谷口「悪い」

澪「え、知り合い?」

和「幼馴染」

律「嘘ぉ!?」

澪「律!」

和「いいから静かに!」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:09:17.85 ID:TxecZh9W0

朝倉「その顔・・・あなたには無理だったようね」

紬「朝倉さんこそ、勇気がないんですね」

朝倉「あら、それはあなたもでしょう?」

紬「・・・」

律「なんの話!?」

谷口「俺が知るか!和はなんか知らないのか?」

和「まさか。長門さんは?」

長門「知らない。あなたは」

澪「私!?知らない知らない!唯は?」

・・・・

澪「あれ?唯?」

律「いない・・」

和「あの子・・・」

一方その頃の唯

唯「和ちゃんの弁当おいしーなー。次は澪ちゃんのっと。おかずだけ食べるのって贅沢だよねー」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:12:49.78 ID:TxecZh9W0

朝倉「琴吹さん・・・」

紬「朝倉さん・・・」

律「止めるか!?」

谷口「待てって!」

澪「ムギ・・・」

長門「・・・」

朝倉「・・・」

紬「・・・」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:20:51.18 ID:TxecZh9W0

朝倉「フフ・・」

紬「うふ・・・」

朝倉・紬「あーはっははははは!」

律「へ?」



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:23:41.59 ID:TxecZh9W0

朝倉「無理無理!そりゃあ出来っこないわよ!」

紬「そうそう、いきなり剃るなんてハードル高すぎ!」

紬・朝倉「アハハハハハ!」

朝倉「ハァ〜・・・そうだ、今度の休み家に泊まりに来ない?一緒に剃りましょうよ!」

紬「うん、それ無理」

朝倉「え・・・?」

紬「まずは抜くことから、ね?」

朝倉「んもぅ、琴吹さんったら!」

あはははは、うふふふふふ

澪「・・・」

律「・・・」

谷口「・・・」

和「・・・うわぁ」

長門「・・・・」


57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:31:50.18 ID:TxecZh9W0

長門「・・・」

スッ

谷口「あ、おいこらよせ長門!」

朝倉「あははは」

紬「うふふふふ」

長門「朝倉涼子」

朝倉「へっ!?なななな長門さん!?」

長門「・・・馬鹿」

朝倉「へっ!?」


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:34:08.08 ID:TxecZh9W0

長門「帰る」

朝倉「え!?」

スタタタタタ

律「長門さん!?」

紬「みんな!」

澪「違うんだムギこれにはわけが!」

和「あ〜あ・・・・」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:42:38.88 ID:TxecZh9W0

谷口「とりあえず、説明してもらおうか?」

律「バカ、谷口。お前にはやることがあるだろ」

谷口「?」

律「長門さん、行っちまったぜ?追いかけるのはお前の役目だ」

谷口「田井中・・・」

律「律だ。田井中じゃなくて、な」

谷口「お前・・・!」

律「さっさと行きな!」

谷口「あぁ!」

スタタタタタタタタ


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:46:59.93 ID:TxecZh9W0

澪「いいのか?」

律「なにが?」

澪「なにがって・・・律、お前」

ビシッ!(澪の口に指を当てる律)

律「そっからさきは、な?」

澪「律・・・・」

64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:51:12.64 ID:TxecZh9W0

和「え?え?え?」

紬「まさか・・・」

朝倉「田井中さんって・・・」

律「なぁ、澪」

澪「なんだ?」

律「私、かっこよかったろ!」

澪「律・・・りつ〜!!!!」

律「おいおい、なんで澪が泣くんだよ・・・」

澪「だって・・・!だって・・・!うわぁぁ〜ん!」

朝倉「いい話ね・・・グスッ」

紬「でも・・・とっても切ないです・・グスン」

和「いや、なにこれ」



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 07:57:39.31 ID:TxecZh9W0

谷口「長門!」

ピタ

長門「・・・」

谷口「探したぞ、なんでまた文芸部の部室に」

長門「・・・」

谷口「まぁいいか。ホレ、教室・・・は気まずいな。いっそ屋上でサボるか」

長門「・・・」

カチャ

谷口「ん?どうした?メガネなんかかけて」


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:02:18.37 ID:TxecZh9W0

長門「・・・」

谷口「・・・行くぞ、長門」

スッ

パシッ

差し出された谷口の手を振り払う長門

谷口「長門・・・」

長門「・・・」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:06:57.54 ID:TxecZh9W0

谷口「・・・最初はな、変なヤツだと思ったよ」

長門「・・・」

谷口「少しして、今度は人形みたいだと思った」

長門「私の・・・こと?」

谷口「ああ」

長門「・・・続けて」



70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:15:54.15 ID:TxecZh9W0

谷口「結構最近まではそう思ってた。なんていうか、仏頂面で何考えてるか分からない、それこそロボットや宇宙人みたいなヤツって」

長門「!・・・」

谷口「でもな、今は違う」


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:21:37.57 ID:TxecZh9W0

谷口「いま俺の目の前にいるのはただの女の子だ」

ギュ・・・

長門「!」

谷口「だってこんなに震えてるじゃないか」

長門「ぁ・・ぅ・・・」

谷口「頑張ったな、長門」

谷口「本当は怖かっただろ。あんな不良少女相手に」

谷口「でも、お前は立ち向かったんだ。友達のために」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:27:54.10 ID:TxecZh9W0

谷口「屋上で朝倉にあんなこと言ったのも、心配だったからだろ?」

谷口「あれほど心配したのに朝倉が能天気に踊ってたから、ホッとしたやら怒りたいやらでごっちゃになったから」

谷口「だから、あんなこと言ったんだ」

長門「・・・・」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:40:28.05 ID:TxecZh9W0

谷口「あんなに頑張って、その上いろんな感情がぐちゃまぜになって、自分でもわからないんだろ?」

谷口「泣いてもいいんだぜ、長門。気持ちの整理をつけるには最善の方法だ」

長門「うぁ・・・・・」

ポンポン(谷口、長門の背中を叩く)

長門「うぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


谷口「あーぁ、シャツが涙でグチャグチャだぜ・・・・」

いっぽうそのころ

唯「澪ちゃんのカキフライ弁当おいしーい!!!」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:50:10.92 ID:TxecZh9W0

朝倉「かくかくしかじかで・・・」

紬「まるまるうまうまなの・・・」

律「ほほう、つまり『女子トイレで喧嘩になったけどなんか意気投合してなんとなくいっしょに眉をそることになった』と」

和「人騒がせな・・・」

紬「相談できるのが朝倉さんしかいなくて・・・」

朝倉「・・・やっぱりやーめたっ」

紬「?」


86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:54:23.95 ID:TxecZh9W0

朝倉「いいじゃない、太眉だって。琴吹さんとおそろいなら、むしろうれしいわ」

紬「・・・涼子ちゃん!」

朝倉「紬!」

アハハハハーウフフフフー

律「なんていうか・・・」

和「ほっときゃよかった・・・」

澪「り゛ぃぃぃづぅぅぅぅ〜!!」

律「まだ泣いてるのか澪」

澪「だっでぇぇぇぇ〜」

律「まったく、いい友達をもったよ」

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 08:57:15.64 ID:TxecZh9W0

長門「ヒック・・・ヒクッ」

谷口「落ち着いたか?」

長門「ん・・・」

谷口「あーあー鼻水まで・・・顔洗っこいよ。ほら、ハンカチ」

長門「ありがとう・・」

トコトコトコトコ

谷口「さて・・・・」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:02:45.85 ID:TxecZh9W0

文芸部部室、朝比奈さんの衣装棚の中

ハルヒ(ちょっと!どうすんのよキョン!)

キョン(隠れてるしかないだろ!)

ハルヒ(あ〜もう!まさか有希と谷口のアホが来るなんて・・・出るに出られないじゃないのよ!)

キョン(しょうがないだろ、とっさに隠れちまったんだから)


92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:08:55.89 ID:TxecZh9W0

ハルヒ(っていうかあの二人付き合ってるわけ!?密会だなんて!)

キョン(いいじゃないか、俺たちだって、その・・・こうして・・・)

ハルヒ(キョン・・・///)

キョン(お、谷口が動いたぞ!)

谷口「・・・トイレの前で待っといてやるか」

ハルヒ(よし!)

谷口「ここにいてもオジャマだし、な。お二人さん」

キョン(バ、バレ・・・!!)

谷口「ごゆっくり〜」

バタン


93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:17:20.72 ID:TxecZh9W0

数日後の昼休み

ハルヒ「あら、古泉くんじゃない」

古泉「こんにちは」

キョン「なんだ、珍しいな。お前がウチのクラスにくるなんて」

谷口「いったい何のようだ?」

古泉「単純な理由ですよ、たまには一緒に昼食でもと・・・おや?」

キョン&ハルヒ「?」

谷口&長門「?」

古泉「お邪魔でしたか?」

ハルヒ「なっ・・・!///」

長門「・・・・」

キョン「ジャマだな」

谷口「ああ、ジャマだ」

古泉「おやおや」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:23:42.94 ID:TxecZh9W0

律「だ〜いじょぶだって!もう綺麗さっぱり忘れたからさ!」

澪「本当にか?」

和「澪ってば律にぞっこんね」

律「ぞっこんといえば」

和「あの二人ね」

澪「ほんとによくやるよ・・・」

朝倉「ムギムギ、あぁ〜ん」

紬「ぁ〜んっ!いや〜ん、涼たんのおでんおいし〜い!」

澪「・・・」

律「・・・」

和「・・・よくやるわ」

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:29:10.13 ID:TxecZh9W0

ガラガラ

和「よっ」

谷口「今度は和たちか」

澪「たちってなんだよたちって」

律「おぉ!?」

谷口「どうかしたか?」

律「か、かっこいい・・・」

古泉「おっと、どうやら僕にも春が来たようですね」

律「あの、名前は!」

キョン「え、俺かよ!?」

古泉「・・・・・・・・・・・・」



102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:36:45.23 ID:TxecZh9W0

ハルヒ「なっ・・・!キ、キョンはあたしのなんだから!あんたは古泉くんで妥協しなさいよ!」

古泉「・・・・・・・・」

律「えー、やだよなんかキモいもん」

古泉「・・・・・・・・・・・」

ハルヒ「だいたい初対面の人に馴れ馴れしいのよこのデコビッチ!」

律「どっちかってーとお前だろそれは!」

ハルヒ「なによ!」

律「じゃあキョンを賭けて対バンだ!全校生徒の投票で勝敗を決めるんだ!」

ハルヒ「望むところよ!」

キョン&和「おいおい・・・」

103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:44:15.93 ID:TxecZh9W0

ハルヒ「そうと決まれば特訓よ特訓!」

谷口「あぁそうだ。長門、なんでお前急にメガネなんかかけたりしたんだ?」

長門「・・・幼馴染」

和「え、私?」

澪「どうゆうことだ?」

律「なるほどねー」

ハルヒ「有希も案外乙女なのねー」

谷口「分かるかキョン」

キョン「分からん」

律「駄目だなー。有希もハルヒも苦労するよ」

ハルヒ「ほんっと・・・って、敵となじんでる場合じゃないわよ!」

律「おっとそうだった!」


104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:49:33.18 ID:TxecZh9W0

谷口「長門、焼き鮭やるよ」

長門「サケ好き」

谷口「・・・お前、さ」

長門「?」

谷口「シャケじゃなくてサケって言うよな」

長門「・・・///」

古泉「照れるところじゃなくね?おかしくね?」

キョン「古泉、口調」

古泉「別によくね?もはや、もはや」

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:53:29.94 ID:TxecZh9W0

和「あの・・・」

古泉「呼んでるぜキョン」

和「よければ一緒に食べませんか?」

古泉「ほら、返事したれよイケメン野郎」

澪「見てられないな」

和「いえ、あの・・・キョンさんじゃなくて・・・」

古泉「あぁ、大変なご無礼を。僕でよければよろこんd」

和「国木田さんなんです」

国木田「うん、いいよー」

和「!・・・ありがとうございます!」

古泉「      」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 09:58:12.51 ID:TxecZh9W0

律「うわー、こりゃひどい」

ハルヒ「とどめね」

澪「和って悪女だったんだ・・・」

古泉「ホホフォホ・・・フォフォ・・フォホ・・・」

キョン「限界だろこれ」

古泉「いっそホモになったろかー!!!!!!!」

朝比奈「えっ・・・?」

ガシャーン(豪華な弁当が朝比奈さんの手から滑り落ちた)

朝比奈「そ、そうなんだ・・・古泉くんって・・・」

古泉「違うんです!誤解なんです!」

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 10:03:30.42 ID:TxecZh9W0

鶴屋「ゴカイだかイソメだか知らないけどさっ」

ポクィッ(古泉の右肩関節が外された)

鶴屋「みくるを泣かせたら容赦しないにょろ」

朝比奈「はは・・・まるで道化・・さよなら、古泉くん・・・!さよなら、素敵な思い出・・!」

タタタタタタタッ

古泉「朝比奈さんちょと待っ・・・!!!」

ポクィポクィポクィ

鶴屋「待つにょろみくるー」

スタコラサッサ

古泉「・・・・」

律「・・・」

谷口「見るな、長門」

キョン「安らかにな・・・」

澪「死んでないって。・・・ないよね?」



113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 10:07:25.11 ID:TxecZh9W0

律「・・・」

ハルヒ「・・・」

律「とにかく!!!!」

澪「うわびっくりした!」

律「キョンを賭けて勝負だハルヒ!」

ハルヒ「望むところよ!!」

律「澪!教室にもどって作戦会議だ!!」

澪「はいはい」

スタスタ

谷口「いいのか?」

キョン「なにが?」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 10:14:52.49 ID:TxecZh9W0

谷口「なにがって・・・」

キョン「古泉ならほっとけ」

谷口「そうじゃなくて」

キョン「ハルヒを見てみろ」

ハルヒ「ギターとボーカルはもちろんあたしでー、ベースは有希。みくるちゃんはキーボード・・ん〜・・」

ハルヒ「キョン、あんたは何がいいの?特別に選ばせてあげるわ!」

谷口「なるほどな」

キョン「なんでもいいさ」

ハルヒ「ふーん、あんた意外と無欲なのね」

キョン(お前が楽しければなんでも、な)

ハルヒ「なんか言った!?」

キョン「なにも」

ハルヒ「あっそ」

谷口(格好つけめ)ボソ

キョン(お互い様さ)ボソ

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 10:25:44.28 ID:TxecZh9W0

さっきから隣のクラスがさわがしい。
でも嫌な感じは全然しない。楽しそうな予感で胸がざわついてるような心地よさ。

澪「あー!また勝手に人の弁当食べて!」

律「ほとんど残ってないじゃんか!」

唯「カキフライおいしかったよ〜」

澪「楽しみにしてたのに・・・」

唯「大丈夫だよ」

律「なにがだいじょうぶなんだよー!」

唯「だって、もっと楽しいことが待ってるよ、きっと!」

澪「・・・しょうがないな」

律「よし、じゃあ今日からビシビシ練習だ!」

唯・澪「おー!」

ほら、もう楽しくなってきた―――――――


古泉「・・・・・・マッガー・・・レィ・・・・・グフッ・・」




120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 10:32:23.80 ID:TxecZh9W0

投げやりですまんな

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/01/14(木) 11:03:58.14 ID:TxecZh9W0

谷口がイケメンでもいいと思うよ
では、落ちるぜ



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