橘「コタツに入りながらアイスを食べる。至上の贅沢なのです」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:古泉「VIPってなんですか?」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 19:19:13.81 ID:+g7kd7IFO

橘(世間ではクリスマスだなんだとうるさいけれど、私には関係ないのです)

橘(私にはもう、貴方だけなのです…)

橘「嗚呼、ガリガリ君…。愛しているのです…!」

ピンポーン。

キョン『おぅい、寂しい貧乏人。遊びに来てやったぞ』

橘「帰れッ!」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 19:24:03.92 ID:+g7kd7IFO

キョン『なんだなんだ?せっかく土産を買って来てやったのに』

橘「ふん。どうせろくなもんじゃないのでしょう?」

キョン『どうかな?お前の大好きなアイスクリームだぞ?』

橘「なっ!……で、でも、安物に決まっているのです!」

キョン『ハーゲンダッツだ』

橘「………えっ?」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 19:29:26.18 ID:+g7kd7IFO

橘「ハーゲンダッツ?セレブ共がいやらしい笑みで貪り喰らうという、あのハーゲンダッツですか?」

キョン『濃厚な甘味が舌の上で踊り、掬い取るスプーンは限りなく速い、あのハーゲンダッツだ』

橘「嘘に決まっているのです!ハーゲンダッツは、いやらしいセレブにしか購入を許されない伝説の品なのです!」

キョン『そうか。じゃあお前はその伝説の品味わう機会を棒に振るんだな?』

橘「うぐぅ…」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 19:34:50.12 ID:+g7kd7IFO

橘(ハーゲンダッツ、この機会を逃せば二度と食べられないかも知れない…。
たがせめて!せめて一度くらいは食べたいッ!)

橘「………ハッ!」

ガリガリ君「………」

橘「そ、そんな目で見ないで欲しいのです!
私は、決してガリガリ君を嫌いになった訳では……」

キョン『おい、流石に寒くなってきたし、帰っちまうぞ?』

橘「今開けますッ!」

橘(あばよ、ガリガリ!貴様はもう過去の男なのです!)

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 19:43:08.16 ID:+g7kd7IFO

キョン「うう゛〜、寒かったぁ…」

橘「キョン様、よくぞおいでくださいました。
みすぼらしい所ではありますが、どうぞごゆるりと…」

キョン「本当にみすぼらしいな」

橘(……ハーゲンダッツだけ置いて帰ればいいのに)

キョン「うん?」

橘「何でもないのです。あ、スリッパはその青いのを履いてください」

キョン「あいよ」

橘(それは以前、水虫パンジーが履いていたスリッパなのです)

キョン「あれ?このスリッパ、片方しかないぞ」

橘「糞使えねーパンジーなのです」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 19:47:54.90 ID:+g7kd7IFO

橘「よく考えたら、どうせコタツに入るのだからスリッパなんぞいらなかったのです」

キョン「やれやれ、やっと暖まれる」

橘「えっ?」

キョン「えっ?」

橘「このコタツは一人用ですよ?」

キョン「そんなコタツあるの?」

橘「掛け布団の面積が一人分しかないのです」

キョン「うわ、マジだ!他の所に入るには布団が短すぎる!」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 19:54:45.78 ID:+g7kd7IFO

***

橘「寒いのです」

キョン「客にいい席を譲るのは当然だろう?おぉ、暖かいなぁ」

橘「フェミニスト精神は何処に行ったのですか?」

キョン「極限状態ではそんな事言ってられんだろう」

橘「軟弱者!」

キョン「人間、軟弱なくらいが調度いいのさ。ほれ、ハーゲンダッツでも食ってろ」

橘「こんな寒い中でアイスを食べるなんて、馬鹿のする事なのです!」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 20:02:32.39 ID:+g7kd7IFO

キョン「いらないのか?じゃあ俺が全部…」

橘「ええい、ままよ!」

ゴソゴソォ!

キョン「うお、コラッ!狭いだろう!」

橘「レディファースト!レディファーストなのです!」

キョン「意味が違う!」

橘「レディにファーストクラスを寄越すのです!」

キョン「屁理屈を……って、あぁっ、待て!そこは触るな、握るなぁっ!!」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 21:08:55.08 ID:+g7kd7IFO

キョン「………」

橘「エッチ、スケッチ、ワンタッチ」

キョン「あれは不可抗力と言ってだな…」

橘「佐々木さんに言い付けてやるのです」

キョン「いや、それはやめてくれ」

橘「……ハァ。まったく、清らかなる乙女に何を握らせるのですか…」

キョン「ナニを」

橘「握り潰してあげましょうか?」

キョン「すんません」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 21:18:56.22 ID:+g7kd7IFO

橘「狭いのです」

キョン「一人用のコタツに二人も入ればそうもなるだろうよ」

橘「……何でそんなに冷静なんですか?」

キョン「うん?」

橘「仮にもうら若き乙女と超密着状態なんですよ?」

キョン「あぁ、そうだな」

橘「顔を赤らめるなり何なりして欲しいのです!」

キョン「そうだなぁ、男の大事な部分を握り潰されそうでなければ、俺も顔を赤らめるのにやぶさかではないんだがなぁ…」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 21:31:41.54 ID:+g7kd7IFO

橘「破廉恥なのです!
まるで私が進んでナニを握っているように言わないで欲しいのです!」

キョン「いやいや、ナニを握られているのは事実だろう」

橘「これは不可抗力という奴で…!」

キョン「ああ、狭い。苦しい。あまり動くな」

橘「……むぅ」

キョン「もう、何でもいいから。そろそろハーゲンダッツ食おう」

橘「……仕方ないのです。スプーンは台所にあるのです」

キョン「そうなのか」

橘「はい」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 21:39:26.75 ID:+g7kd7IFO

キョン「………」

橘「………」

キョン「……おい」

橘「……?」

キョン「早く取りに行ったらどうだ?」

橘「嫌です」

キョン「お前なぁ、自分家の台所なんだから」

橘「貴方という人は、この極寒の大地に少女を放り出して喜ぶなんて!」

キョン「おい、何を言って…」

橘「変態!変態なのです!!」

キョン「うわぁ!大声でそんな事を言うんじゃない!」

橘「HENTA――I!!」

キョン「やめてぇー!?」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 21:50:20.18 ID:+g7kd7IFO

***

キョン「………ほら、持ってきたぞ」

橘「うむ、よくやった二等兵」

キョン「……」

橘「ほら、さっさとスプーンを渡すのです」

キョン「いや、俺がコタツに入るのが先だ」

橘「はぁ?何を阿呆な事を」

キョン「こんな寒い状態で俺はハーゲンダッツを食べたくはないんだ。
そんな事、まるで馬鹿じゃないか」

橘「………ふむ」

キョン「……うん」

橘「変態ーーー!!」

キョン「いやぁぁああ」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 22:08:54.94 ID:+g7kd7IFO

橘「妥協案を出しましょう」

キョン「お願いします」

橘「私が膝の上に座る形でどうですか?」

キョン「おまえ、体重は…」

橘(なんてデリカシーのない…)

橘「大丈夫です、軽いです」

キョン「そうか、じゃあまぁいいぞ」

橘「少しは悩まないんですか?」

キョン「それ以上に寒いんだ。男女の倫理感など糞くらえだ!」

橘「駄目な感じに男らしいのです…」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 22:28:52.71 ID:+g7kd7IFO

キョン「あったけぇ…」

橘「あまりひっつかないでくださいね」

キョン「寒い時は人肌で暖めるといいってのは本当だな」

橘「腕を回さないでください」

キョン「ふふん、このスプーンを使いたくないのか?」

橘「っ!外道なのです…」

キョン「まぁ俺が暖まるまでの辛抱だ。アイスも一緒に食べた方が美味いだろ?」

橘「……ハァ。わかりましたから、早く暖まってください」

キョン「なに、すぐ暖まるさ。俺には人間湯たんぽがあるからな」

ムギュゥー。

橘「ぎゃっ!!」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 22:46:49.27 ID:+g7kd7IFO

キョン「あ゛ー」

橘「セクハラなのです。パワハラなのです!」

キョン「人聞きの悪い事を。これはあれだ、人助けとでも思え」

橘「うぐぐぐ…!!」

キョン「ほら、スプーンやるから」

橘「おや?」

キョン「だからもう少しこのまま…」

橘「ふむ」

ゴシカァン!

キョン「痛っ!何しやがる!?」

橘「スプーンさえ手に入れば貴様に用はないのです!」

キョン「この、痛い!タマ、タマを踏むな……」

キョン「ぎゃあああぁぁぁぁぁ」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 23:32:03.36 ID:+g7kd7IFO

橘「はぁ〜、ようやくハーゲンダッツにありつけるのです」

キョン「   」

橘「美味い!美味いのです!!世のセレブ共が血眼になって頬張るのも頷けるのです!」

ガリガリ君「   」

橘「あぁ、これぞまさしく、幸せ…」

キョン「……う、う」

橘「あれ、起きました?」

キョン「うぅ、俺は、キョン子になってしまったのか?」

橘「ちゃんとタマはついてますよ」

キョン「そ、そうか…よかった」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 23:44:29.08 ID:+g7kd7IFO

キョン「………」

橘「これは私のハーゲンダッツです。キョンさんのはそっちですよ」

キョン「あぁ、それなんだが」

橘「はい?」

キョン「俺の分もやる」

橘「マ、マジですか!?」

キョン「その代わりと言ってはなんだが、一つ頼みを聞いてくれ」

橘「いいですとも!」

キョン「そうか、それはよかった!で、その頼みというのはだな…」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 23:52:15.32 ID:+g7kd7IFO

***

橘「はむはむ…」

キョン「うぁ〜…」

橘「目茶苦茶甘いのです」
キョン「あったけぇ、気持ちいい〜」

橘「………キョンさん」

キョン「ううん?」

橘「確かに、交換条件として人間湯たんぽを許可しましたけど…」

キョン「ああ、お前は最高だな」

橘「………胸ばかり揉まないで欲しいのです」

キョン「それは難しいなぁ〜」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/24(木) 23:58:28.23 ID:+g7kd7IFO

橘「……手つきが心なしかいやらしいのです」

キョン「ブラをしていないお前が悪い」

橘「それは、自分の家ですから……」

キョン「なぁ、橘」

橘「は、はい?」

キョン「この時間帯ってさ、日本で最も多くのカップルがしてるらしいな」

橘「…………アイスが溶けちゃうのです」

キョン「もう空っぽだろ?」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/25(金) 00:01:14.91 ID:VcaAGAi1O

橘「…………」



その日、12月で最も冷え込んだとされる日。
忘れ去られた男、ガリガリ君は、あまりの熱気に溶け切ってしまったという。

とってんぱらりのぷう

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/25(金) 00:05:15.85 ID:VcaAGAi1O

おわり、眠い、今回はエロは書かない

読んでくれた人、ありがとう
橘さん、ありがとう
仮面ライダー、ありがとう



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