名護さん「...SOS団?」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 04:57:07.85 ID:X5h9sYhD0

名護さん「なんだそれは...?」

キョン「俺が参加してる部活っつか仲良しサークルというか...」

名護さん「...くだらないな、そんな事で呼び出したのか...」

キョン「お願いします!!もう名護さん以外適役がいないんです!!」

名護さん「...よしなさい......分かった。他でもない君の頼みだ。俺が引き受けよう。」

キョン「ホントですか!?ありがとうございます!!やっぱり名護さんは最高です!!」

名護さん「そこまで大声を出さなくても聞こえる。落ち着きなさい。」

キョン「じゃあ、今日の放課後。部室棟で!」


何故こんな事になっているのか。傍からみたらけったいな事この上ないがこれには非常に深ーい訳がある。
ここ最近レベルが上がってきたハルヒの横暴さ加減に終止符を打つために俺が一肌脱ごうって訳だ。
このままだとハルヒが朝比奈さんに『AV撮るわよ!』とか言いかねんからな...

そんな訳で俺の一学年上であり、最高の師匠である名護さんに協力してもらおうって事だ。




3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:03:31.83 ID:X5h9sYhD0

古泉「...それで、あなたが脱退を表明した後一時的にこの方があなたの代わりを努めると?」

キョン「代わりだなんでとんでもない!この人ならハルヒの無茶苦茶ぶりを矯正できるんだ!」
キョン「今のうちに手を打たねば、次は何をやりだすか解らん...」

名護さん「私は名護啓介だ。よろしく。」

古泉「古泉一樹、と申します。んっふ」
古泉「...分かりました。とにかく、こちらが限界だと感じたらあなたには即刻SOS団に戻っていただきます。」

キョン「分かってるさ。それで世界が終わっちゃあ笑えねえ。」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:09:08.15 ID:X5h9sYhD0

キョン「とにかく、だ。今日の団活のしょっぱなから俺が抜ける。古泉は名護さんを自然な形で紹介してくれ。」

古泉「...分かりました。では、あなたもそれでよろしいのですね?」

名護さん「あぁ、いいだろう。その凉宮ハルヒとかいう女。俺もこの目で見てみたい。」

キョン「...じゃあ、手筈どうりに頼んだぞ。」

古泉「では、また部室で。」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:18:25.62 ID:X5h9sYhD0

そして放課後...

ハルヒ「やっほー!みんなー遅れてごめんねー!!」ダァン!!

だからお前はドアを『開ける』という事を知らんのか...

ハルヒ「掃除が長引ぃちゃってさぁ〜」

みくる「えっと、凉宮さぁん。お茶いれておきますねぇ?」

なんて健気な方だ!いつもハルヒに酷い目に遭わされているというのに!

ハルヒ「それよりみくるちゃん!あたし考えたのよ!萌えキャラだからといってコスプレだけしてりゃあ良いってもんじゃないのよ!」
ハルヒ「ここらで一発。グラビアでもどぉ!?いいえ!あなたに拒否権は無いわ!」

みくる「ぇ、えぇぇぇえ!い、いやですぅそんなの困ります...」

ハルヒ「言ったわよねえ?拒否権は無いって?」

...よーしきたぞ。こいつの真骨頂が。

ハルヒ「とりゃー!」

みくる「ひ、ひぇぇぇぇぇ」

さて、そろそろか.......

キョン「おいハルヒ!いい加減にしろ!」

ハルヒ「...!なによ、あんたみくるちゃんがお気に入りだからっていい人ぶってんじゃないわよ!」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:26:11.11 ID:X5h9sYhD0

キョン「そういう問題じゃないだろ!大体なぁ、最近のお前はやりすぎだ。」
キョン「朝比奈さんはもちろん、古泉、長門、俺達みんなに対して思いやりってもんが足りなさ過ぎる!」

ハルヒ「っ!!あたしは十分団員のみんなを思いやってるつもりよ!!」

キョン「そう言いながら朝比奈さんの服をひっぺがそうとしてる奴に言われても何の説得力も無いな。」
キョン「もういい、俺はお前が考えを改めると言うまでここには来ない。」

みくる「え、え、きょ、キョンくぅん!」

ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン!待ちなさいよ!!」

長門「......」

古泉「...え、と凉宮さん、非常に申し上げにくいのですが...」

ハルヒ「...どうしたの?古泉君。」

古泉「我ながらタイミングが悪いと言うか良いと言うか、先日から一人入団希望者がいらしゃっててて..」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:37:43.13 ID:X5h9sYhD0

キョン「そういう問題じゃないだろ!大体なぁ、最近のお前はやりすぎだ。」
キョン「朝比奈さんはもちろん、古泉、長門、俺達みんなに対して思いやりってもんが足りなさ過ぎる!」

ハルヒ「っ!!あたしは十分団員のみんなを思いやってるつもりよ!!」

キョン「そう言いながら朝比奈さんの服をひっぺがそうとしてる奴に言われても何の説得力も無いな。」
キョン「もういい、俺はお前が考えを改めると言うまでここには来ない。」

みくる「え、え、きょ、キョンくぅん!」

ハルヒ「ちょ、ちょっとキョン!待ちなさいよ!!」

長門「......」

古泉「...え、と凉宮さん、非常に申し上げにくいのですが...」

ハルヒ「...どうしたの?古泉君。」

古泉「我ながらタイミングが悪いと言うか良いと言うか、先日から一人入団希望者がいらしゃっててて..」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:40:45.49 ID:X5h9sYhD0


ガチャ。

名護さん「...」

みくる「な、名護さん!?」

ハルヒ「...へぇ、結構良い男じゃない。何?みくるちゃんこいつの事知ってんの?」

みくる「は、はい。なにやら物心ついた頃から犯罪者の逮捕に協力する事が趣味で、中学のころは警察からの表彰状が10枚以上送られたそうです...」

名護さん「名護啓介だ、よろしく。」

ハルヒ「へぇ〜!あんたなかなかすごいじゃない!んじゃあお手並み拝見っと!!」
ズガっ!!

古,み「「!?」」

長門「!」

ハルヒ「...え、え?」

名護さん「確かに筋は良いがまだまだ荒削りだ、もっと精進しなさい。」

みくる「す、凉宮さんのパンチを...」

古泉「片手で受けるとは...」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:42:32.71 ID:X5h9sYhD0

ハルヒ「へ、へぇ...結構やるじゃない!」

みくる「えと...でも確か、名護さんって確か素晴しき青空の同好会に参加してたんじゃ...」

名護さん「簡単な事だ、ここのメイドが気に入った。」

みくる「ひょぇぇぇ///」

ハルヒ「ちょっとアンタ!ボディガードってのは口実でみくるちゃんを視姦するためだったのね!!」

名護さん「少し落ち着きなさい、私にそんな趣味は無い。」

古泉「涼宮さん、どうです?彼が去ってしまった今。名護さんはSOS団にとって非常にプラスになるかと。」


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:43:23.88 ID:X5h9sYhD0

ハルヒ「そうね...腹立つけどバカキョンだってみくるちゃんにデレデレしてたんだし...」


ハルヒ「いいわ!特別に三日間だけ入団を許可してあげる!それでアンタのSOS団に対する適正を見るわ!!」

名護さん「言い方が少し気にいらないが言いだろう、この私がボディガードを勤めよう。」

古泉(って言っても何から守るんでしょうか......)

長門「...ユニーク」



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:44:05.44 ID:X5h9sYhD0

あぁ...今になって考えたらさしもの名護さんもハルヒには手を焼きかねんかもなぁ、なんて
溜息まじりに下足ホールを出たところで、どこかで見覚えのある長い深緑色の髪の人影を見つける。

当然、何を隠そう鶴屋さんな訳だが、少しおかしい...本来ならまだ書道部の部室で部活動をしてるはずなんだが...


キョン「えーっと、鶴屋さん?」

すると鶴屋さんはこれが漫画なら確実に『ビクゥっ!』と擬音が付きそうな反応の後、

鶴屋さん「な、なーんだ!キョン君か!いやぁーごめんごめん!それよりお姉さんに何か用かい!?」

キョン「い、いえ、部活はどーしたのかなぁ。。。と思いまして。」

鶴屋さん「あ、あぁ...その事にょろか...」

と、なにやら憂いを帯びた表情で呟いた。

鶴屋さん「実は、最近二年に転校生が来てね?そいつがまた面倒な奴でさっ!ちょっとどうしようか悩んでただけさっ!」

鶴屋さんを悲しめるとはこいつはめちゃ許せん、それより面倒な奴ってどういう事です?

鶴屋さん「いやぁ、その子は隣のクラスの男子なんだけどね、二年全体の女の子にちょっかいかけてる様な奴でさ!」





15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:44:48.69 ID:X5h9sYhD0

なに...という事はあれか?我が麗しのマイ(ry にもそいつの魔の手が!?

鶴屋さん「えーと、みくるならまだ大して被害に遭ってないみたいっさ!何でもそいつ曰く
『極上のメインディッシュは最後に取っておく』とかなんとか...」

あぁ、ならよかった...ってちっともよくねぇ!このままじゃ朝比奈さんが!!

???「こんな所にいたのか!お前のいない書道部なんて砂糖の無いコーヒーみたいなもんだ、渋すぎる!」

鶴屋さん「うるさいにょろ!そんな事言って私が逃げた後にも他の子に声かけてる癖に!騙されないにょろよ!!」

???「悪いな、俺は女の子には平等に接するタイプなんだ。どうした?もしかして妬いたか?」
???「お前がその気なら、俺はずっとお前だけを見ているぜ...」

...なんだこの寒い台詞の群れは......こいつは歩く北極大陸か何かか?

鶴屋さん「う、うるさいうるさいうるさい!!!////」

???「お〜っと困った子猫ちゃんだ、そこまで照れなくていい。素直な方がお前の魅力を底上げするぜ?」

.........

キョン「あ〜、取り込み中すまんがちょっといいか?」

???「何だ?俺にそっちのケは無いんだ用がないなら早いとこ家に帰れ、俺はこの子に用があるんだ」

キョン「アンタが例の二年の転校生か?」



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:46:10.54 ID:X5h9sYhD0

???「ほう、お前1年か?そうか、他学年にまで俺の存在は影響を及ぼすのか!」
???「そうだ、何を隠そう魅惑の転校生,紅音也様とは俺の事だ、近い将来東スポの一面を飾る男だ、覚えておけ。」

なんだこのハルヒを薄めたような薄めてないような奴は...

鶴屋さん「と、とにかく!あたしはあんたみたいなチャラ男には騙されないにょろ!!」

そういうと鶴屋さんは顔をやや赤らめながら校門まで全力疾走していった。

音也「...まったく素直じゃない奴だ、だからこそ燃えるってゆーのもあるが...」

お前は何を言っているんだ。

音也「なんだ、まだいたのか?俺のサインが目当てか?いやぁ困った!生憎ペンは今持ってないんだ、すまんな」

キョン「誰もそんな事頼んどらん...それより、随分と他でも楽しんでるみたいだが、気を付けんと指導室行きだぞ?」

音也「っは!そんな物が怖くて生きてられるか、俺様はなぁ、短く華やかに生きれれば満足なんだ。」

若干十七歳にして随分と達観した人生観だなおい

キョン「まぁいいや、ナンパもほどほどにな。俺は帰る。」

音也「そうしろ、俺は男と語り合うなんてそんな薔薇臭い趣味は無い」



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:47:44.60 ID:X5h9sYhD0

ガチ泉「ふんもっしゅ!!」

みくる「あれぇ?古泉君風邪ですかぁ?」

名護さん「関心しないな、戦士たるもの自己管理を徹底しなさい。」

長門「古泉一樹の体質にここ数日変化はない、おそらく埃が鼻孔に付着しただけと思われる。」

ハルヒ「古泉君は我がSOS団に誇るイケメンキャラだしね!!そりゃ女の子が噂の一つや二つ位するってもんよ!!」

ゲ泉「いやぁ、お恥ずかしいところを...失礼しました。」

名護さん「ところでここはいったい何の活動をするんだ?私はまだ何も聞いていない。」

ハルヒ「あら、北高にいながらそんな事も知らないで来たわけ?」
ハルヒ「我がSOS団の目的はたった一つ!『幽霊や宇宙人やら不思議な物を見つけてそいつらと遊ぶ事よ!!」


名護さん「くだらないな。」

古,み,長「「「!?!?!?」」」

ハルヒ「...ごめんなさい、ちょっと聞こえなかったわ、もう一回言ってちょうだい。」

名護さん「くだらないと言ってるんだ。高校生にもなって、そんな物が存在する訳無いだろう。」
名護さん「もっと世の中の役に立つ事をしなさい。」

ハルヒ「それじゃあバカキョンが生徒会に提出した時の申請書類の説明文と一緒じゃない!!お断りよ!!!」


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:48:39.27 ID:X5h9sYhD0

ハルヒ「何よ!!大体アンタとこの同好会だって似たようなもんじゃない!!」

みくる(凉宮さん...さりげなく認めてる...)

名護さん「失礼な事を言わないで欲しいな、君の幼稚な考えと我々の思想を同じにしてもらっては困る」

ハルヒ「どっちが幼稚よ!!毎日毎日放課後部室で怪しいもん作ってる工作クラブのくせに!!」

古泉(これはあまり宜しくありませんね...)

ハルヒ「もういいわ、今日は帰る。」



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:49:22.94 ID:X5h9sYhD0

みくる「す、凉宮さぁん...ひぇぇ...」

名護さん「放っておきなさい、あの位の年齢は荒れてる年頃なんだろう」

古泉「いったい何歳なんですかあなたは...」

長門「...ユニーク」

古泉「それより、先程の凉宮さんへの発言。些か厳しすぎたのでは?おかげで僕にも急なバイトが入りました。」

名護さん「あれ位でダメージを負うようなヤワな精神力じゃあ団長、もとい指導者は勤まらない。」
名護さん「これは私なりの気遣いだ。」

みくる(なんか違うような......)


パタン...

古泉「では、タイミング良く長門さんが一段落付いたところで今日は解散ですね。私も急がなくてはならないので。」

みくる「はぁい、気をつけてくださいねぇ〜」

長門「あなたに...聞きたい事がある」

名護さん「どうした?言ってみなさい。」



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:50:37.70 ID:X5h9sYhD0

長門「ここ数日、この近辺で行方不明者が急増中それに加えて怪物を見た、との情報が多発」

名護さん「...それを何故私に聞く?」

長門「ほとんどの事件現場で北高の制服を着た男性が目撃されている...」

名護さん「...そこからどうして俺につながる?」

長門「その人物が目撃された場所ではおよそ80%の確率で」

長門「多種多様のボタンが落ちている」

名護さん「だからその事件と俺がなんの関係があると言うんだ?納得いく答えを聞かせなさい」



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:51:35.05 ID:X5h9sYhD0

長門「簡単な事、あなたのブレザーのボタンがすべて純正の物ではない、それに。」

長門「あなたが今日部室に来た時、あなたの鞄から不審な音が聞こえた」

長門「まるで、『ちいさなボタンが大量に擦れ合ってる様な音』。」

名護さん「いい加減にしなさい、探検ごっこの次は探偵ごっこか。」
名護さん「君がそれで満足するのは勝手だが、人の気分を害するのは止した方がいい。」

名護さん「...とにかく、彼女も帰ったんだ、私は帰らせてもらう。」

みくる「な、ながとさぁん...あんな事言っちゃってよかったんですかぁ?」

長門「これは極めて異例な事態。凉宮ハルヒとは関係の無い所で何かが動いている。」
長門「今の状況でのイレギュラー混入は非常に危険、そして彼に関しても解らない事の方が多い」




22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:52:16.53 ID:X5h9sYhD0

みくる「わ、解らないって、長門さんには情報統合思念体のサポートが...」

長門「この怪物事件の一週間前後から思念体に一部アクセス出来なくなっている」
長門「加えて、最後に思念体とのコンタクトを取ったときに非常に気になる情報を受信した。」

みくる「な、なんなんですかぁ?」

長門「急進派のインターフェースを再び地球に送り込む事が決定した。」

みくる「ひ、ひぇぇぇぇぇえ!!」
みくる「そ、それじゃあ長門さんのバックアップの...」

長門「...恐らく、あなたの考えてる通り。朝倉涼子が再び私たちの目の前に現れる可能性が高い。」

みくる「そ、それじゃあキョン君と凉宮さんがぁ〜!」

長門「凉宮ハルヒに置いては懸念事項は少ない、危険なのは彼。」
長門「彼は一度急進派に狙われている、次も狙われる可能性が高い。」

みくる「じゃ、じゃあもしかして名護さんも急進派の内の...」

長門「可能性は高い。しかし名護啓介からはインターフェースの反応が見られない。」

みくる「じゃ、じゃあいったい名護さんって...」

長門「解らない。ただ、急進派と手を組む存在がいないとは言い切れないのも確か。」

みくる「ひょえぇぇぇえ.........」



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:53:25.20 ID:X5h9sYhD0

長門「あなたはいつでも動けるようにしておいて。私は彼にこの事を伝える。」

みくる「じゃ、じゃあわたしは古泉君にも知らせます!!」

長門「...お願い。」



ピョ〜ロロロ〜♪(過去編と現在編が変わる時の音)



あぁ、まったく...今日は何時にも増して疲れた気がする、勇気を振り絞ったSOS団からの脱退表明(実際には一時的)
やら謎の女たらし転校生やら...

俺の面倒な事を知らせる虫のnewsセンサーがどうにも反応するのは気のせいだろうか?
いや、気のせいであってくれなきゃ俺が困る。

ここ最近ハルヒの奴は少し横暴過ぎた、それを反省させる為にも&俺の心の休養の為にも、精々今位はゆっくりしたいもんだ。

なんて考えながら家の玄関を開け、我が妹のザクより重いタックルを受けつつ部屋に直行。

キョン「あぁ...それにしても今日はホントに疲れた...いや、今日だけが原因じゃない。」
キョン「度重なるハルヒからのストレスからやっと解放されると感じた体が一斉にリラックスしてしまったんだろう。」



24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:55:34.22 ID:X5h9sYhD0

そんな事を呟きながら俺はそのまま眠りについてしまった。
........

???「..ン君起きて!!晩ご飯だよっ!」

キョン「...ぉが?」

妹「へへへ!『ぉがぁ?』だって!キョン君変なのぉ〜」

そんな事を言いながら妹はドタドタと忙しなくおりて行った...

キョン「そこまで情けない声は出してないだろうに...」

とまぁ、いつまでも部屋でうだうだしてちゃあ夕飯に失礼なので、寝起きでまだあまり覚醒しきっていない体を
動かし自分も一回に下りる。



25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:56:22.26 ID:X5h9sYhD0

.........

妹「でねー!ミヨキチがねぇ!----!」

口に物を入れながらはしゃぐな、みっともない。それこそミヨキチを見習えってもんだ...

そうこうしている内に俺は夕飯を奇麗に平らげ、中途半端に寝てしまったせいで寝れなくなってしまったこの夜をどう過ごすか

部屋で考えていると、充電中の携帯が喧しく騒ぎだした。

キョン「誰だ...?..!長門か。」
キョン「どうした?何かあったのか?」

長門『あなたに伝えなければいけない事がある。電話では都合が悪い。』
長門『私の家に来ることを推薦する』

キョン「長門が直接言いたいんなら俺は構わんが...何時行けばいい?」

長門『...いつでも。なるべく早い方が好ましい。』



26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 05:57:24.78 ID:X5h9sYhD0

キョン「長門が直接言いたいんなら俺は構わんが...何時行けばいい?」

長門『...いつでも。なるべく早い方が好ましい。』


どうやら俺の虫のnews(ry がフェーズ5に移行したみたいだ。今度はなんだ?

キョン「じゃあ、取りあえず今からそっちに向かうが構わないか?」

長門『大丈夫。なるべく急いで。」


おいおい勘弁してくれ、長門がここまで焦ってるなんて相当だぞ、ひょっとしてあれか。
俺が抜けたせいでハルヒのイライラが頂点に達しまたもや世界崩壊の危機って奴かよ...

...とにかく、今は長門の家に向かうのが先決だな。泣きわめくのは後からでも遅くない。

妹「キョン君どこいくのぉ?」
という妹の声に背中で「コンビニ」と答えた後、自慢の愛機(ママチャリ)にまたがる。

キョン「あぁもう、次からハルヒじゃなく俺の憂鬱ってタイトルにした方が絶対合ってるっての...」

そんな事をぼやきながら長門の家まであと少し、といったところにある公園に差し掛かったときである。



28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:01:27.20 ID:X5h9sYhD0

???「ライトも点けずにそんなに急いでどこ行くの?」

キョン「!?」

あぁ、そうさ。忘れる筈がない。仮にも自分を殺そうとした相手だ、一瞬で俺の最強のトラウマが蘇った。

キョン「あ、朝倉!?」

朝倉「よかった、覚えててくれたんだ。忘れられてたらちょっと悲しいなぁって思ってたのよ?」

端から見たらかなり萌えるシチュエーションかもしれんが俺にとっては大ピンチだ。
恐らく長門の伝えたい事とはこの事だったんだろう。でも悪い、もう遅いみたいだ...
そんなことを考えてる俺の頭を覗いたんだろうか。

朝倉「安心して、今の私には前ほど情報操作が出来るようプログラミングされてないの。」

しめた!これならまだ俺にチャンスはある!相手は徒歩、こっちは自転車。
いくら宇宙人とはいえチートが使えないなら俺に分があるはずだ!!



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:02:19.34 ID:X5h9sYhD0

朝倉「でもね...情報操作は出来なくとも、こんな事が出来るようになったのよ?」

そう言いながらニタァっと笑うと、朝倉の顔にステンドグラスをそのままタトゥーにしたような物が浮かび上がった。

キョン「な、なんだよこれ...!」

そうかと思うと朝倉は俺の目の前で何とも形容しがたい異形の存在と化した。

朝倉「どう?奇麗だと思わない?これが今のあたし達急進派インターフェースの新たな力よ。」

例えるならこうだろう、『やたらとグロテスクで人の形と大きさをしたステンドグラスが要所にポイントで入っているスズメバチ』

朝倉「ふふふ、どう?これでもまだ逃げ切れると思う?」

キョン「っっ!」

あぁ、これは積んだな。俺はそう考える事しかできなかった。

朝倉「私言ったでしょ?『それまで凉宮さんとお幸せに』って、もうあなたの残り時間は無いの。」



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:04:10.47 ID:X5h9sYhD0

朝倉「ふふ、なんだかこうしてると懐かしいわね。」
朝倉「でも昔話をしてる余裕は無いの。悪いけど...死んで?」

さようなら、朝比奈さん...あなたのお茶が飲めなくなるのが唯一の心残りです。

そうやって覚悟を決めた時だった...


ズアッッ!!  という音が聞こえたかと思った瞬間。
キョン「!?」

朝倉「きゃ!!!」

怪人ナイフバチ女がふっとんだ。訳が分からん!今度はいったいなんだ...

???「ようやく見つけた...ファンガイア!その命...」


名護さん「神 に 還 し な さ い! !」



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:05:28.87 ID:X5h9sYhD0

キョン「名護さん!!!」

あぁ...やっぱり名護さんは最高だぁ...
しかし落ち着いて考えたら流石の名護さんもこの状況はまずいだろ...

キョン「な、名護さん!確かに名護さんは最高ですけどこれはちょっとやばいんじゃないんですか?」

しかし当の名護さんは古泉のそれとは比較にならない位の爽やかスマイルで

名護さん「君は何も心配しなくていい。さ、隠れていなさい。」



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:06:20.11 ID:X5h9sYhD0

そんなやりとりをしてはいるもののやっぱり朝倉はまだまだ元気な訳で。

朝倉「女の子吹っ飛ばすなんてけっこう野蛮なのね?」

名護さん「......」

朝倉「そんなに怖い顔しちゃ男前が台無しよ?まぁ、どちみちあなた達はここで死ぬから関係ないけど!」

ピポリッ

名護さん「変身!」

イクサナックル「ネ•ジ•リ」

ガショ!

イクサナックル「フ•ィ•ス•ト•オ•ン」



38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:07:20.17 ID:X5h9sYhD0


なんてこったい...名護さんがおもちゃで遊びだしたかと思ったら...
名護さんが急に日曜の早朝に出てきそうな輩に変身しやがった!!

朝倉「あ、あなた例の...!!」

イクサ「...ハァ!!!」

名護さんのパンチが朝倉を捉える。

朝倉「っく...!噂は本当だったみたいね...」

イクサ「......」



39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:08:30.16 ID:X5h9sYhD0


キョン「...噂?」

朝倉「あら、知らない?仮面の男が夜な夜な怪物と死闘を繰り広げてるっていう...っ!!」

イクサ「余所見をするとは随分と余裕だなっ!」

グアッ!

朝倉「ぐっ...!!!」

名護さんの見事なボディブローが朝倉にヒット。

キョン「仮面...!まさか...噂だけだと思っていたのに実在したとは...!」
キョン「あまりにも怪し過ぎてハルヒすら一瞬で飽きた存在...」

キョン「仮面...ライダー!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:42:57.38 ID:X5h9sYhD0

なんだなんだ!?またハルヒのトンデモ能力の産物か!?
確かに名護さんはヒーローの器にはぴったりだが...いや、こんな事言ってる場合じゃねえ...

イクサ「...くだらないなっ!ふっ!!」
グンッ!!

朝倉「っく...!このままじゃ不味いわね...いいわ、キョン君、今日のところは生かしておいてあげるわっ...!」

そういうと朝倉は一歩下がったと思いきや軽く十メートルは飛び上がりやがった。

イクサ「逃がさん...!」

ガシャッ!バシュ!バシュ!

しかし名護さんの、『グリップが以上に長い』銃が朝倉を狙う。

朝倉「っち...!!もう!しつこい男はっ!」
ズアっ!

朝倉「嫌われるわよっ!!」

イクサ「ぐあっ!!」

朝倉「...じゃあねっ!」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 06:57:34.76 ID:X5h9sYhD0

イクサ「ま、待て!!」

キョン「な、名護さん!!」

イクサ「っく!逃がしたか...!」

ピシューン!

名護さん「俺とした事が... っ!」

キョン「だ、大丈夫ですか!?」

名護さん「あぁ...」

キョン「名護さん、今のは...?」

名護さん「君、さっきのファンガイアと知り合いだったようだが?」

キョン「ファンガイア...ですか?」

名護さん「さっきの怪物だ。ファンガイアと呼ばれている」

キョン「あいつは...そんな奴じゃあ無かったんですが...」

名護さん「... というと...?」

キョン「それが...」

長門「何故、あなたがここにいるの?」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 07:04:55.95 ID:X5h9sYhD0

キョン「いや...お前が呼んだんじゃ...」

長門「あなたではない...名護啓介の事。」

名護さん「...」

キョン「いや、名護さんは俺の事を...」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 07:11:14.21 ID:X5h9sYhD0

名護さん「いや、いいんだ。それより、キョン君、さっきの事だが...」

キョン「そ、そうだ。長門!お前が俺に伝えようとした事って朝倉についてだろ!?」

長門「...!...そう。そしてそこの名護啓介についても...」

キョン「名護さんについて!?どういう事だ!?」

名護さん「...」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 07:26:38.53 ID:X5h9sYhD0

長門「そう...この人物は危険と判断。この人は連れて行く訳に行かない。」

キョン「で、でも名護さんは俺を助けてくれたんだぞ!?」

名護さん「...」

長門「...!?詳しく説明して。」

キョン「来たんだよ...朝倉が。」

名護さん「...!?君もあいつの事を知ってるのか!?詳しく教えなさい!」

長門「...どういう事?」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 07:40:17.55 ID:X5h9sYhD0

...長門邸...

キョン「それで、俺が襲われそうになった所を名護さんが颯爽と助けてくれたんだよ。」

長門「...そう。」

名護さん「それで、長門君、君はどうしてそこまで知っている?君はいったい何者だ?」

...そうして長門の電波自己紹介が始まる!


名護さん「...人をからかうのはよしなさい。」

長門「...紛れも無い、事実。」

名護さん「ふざけるな!!そんなトンデモない事が起きる訳がない!!」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 07:53:07.00 ID:X5h9sYhD0

あぁ、やっぱりな。でも事実なんです。名護さん...

名護さん「昼間の事といい、君は人の気分を害する事が趣味のようだ。気分が悪い、俺は帰る。」

あぁ、やっちまった。

キョン「な、名護さん!」

名護さん「君もこんな人物とは関わらない方がいい。時間の無駄だ。」

すごい言われようだぞ、長門。

長門「......」



61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 07:59:40.65 ID:X5h9sYhD0

心なしか長門の表情が悲しいとも怒ってるとも取れないのは気のせいだろうか?いや、恐らくこいつだってここまで言われちゃ傷つくだろう。

ガチャっ!バタン!!

キョン「あぁあぁ、帰っちまった。おい長門?どうせなら名護さんの前で宇宙的パワーの一つでも使えばあの人だって話位聞いてくれたろうに。」

長門「それは出来ない」

キョン「...?どういう事だ?」

長門「その事もあなたに伝えておく必要がある。」

ちょっとまて、俺の虫の(ry が レベルマックスまで到達したぞ。いや、そんな事はどうでもいい。
これは『虫の知らせ』どころか確実によくない事が起こってるじゃないか...

長門「ここ最近思念体とのコンタクトが取れない。加えて朝倉涼子を含む急進派の再来。」
長門「あなたの身に、新たな危機が迫っている。」

おいおい勘弁してくれ、長門が不思議パワーを使えない以上、俺を助けてくれる奴はいない。
古泉の赤玉フォームは閉鎖空間内のみだし、朝比奈さんだって例の夏休みよろしく未来と連絡が取れなくなっている事だろう。

頼りになるのは名護さんのみだが、都市伝説がホントの事なら俺だけ助けてもらうって訳にもいかんしな...





65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 08:08:32.18 ID:X5h9sYhD0

長門「それに、気になることがある。」

キョン「ん?どうした長門?」

長門「今回の件。凉宮ハルヒの力が干渉していない。」

...なんてこった......それじゃあなにか?こいつは自然現象だとでも言うのか?

長門「私が名護啓介を警戒した理由はそれ。」

キョン「じゃ、じゃああの怪物やら名護さんの姿はハルヒが望んだ物じゃないってのか!?」

長門「...そう。」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 08:21:57.08 ID:X5h9sYhD0

まずい、こいつは非常にまずい。
第一に、ハルヒが望んだ事なら俺達に危害を加えるような事はない。
何故ならそういう場には大抵ハルヒ自身もいてる事が多いからだ。

第二に、朝倉の復活と長門の弱体化。
これが一番厄介だ、前述の事と合わせると俺の命の危険が危ない...

長門「...大丈夫。」

キョン「...!どうした?長門?」

そういうと長門はじっとこっちを見つめ。

長門「あなたは死なない。私が守るから。」

キョン「...!!」

などというどこかで聞き覚えのあるこっぱずかしい台詞の後、

長門「家まで送る。今の私にもある程度の力はある。」

と、いいながら席をたった
そうだな、時間が時間だしそろそろ帰った方がいいだろう。
しかし女に家まで送られるとは何とも恥ずかしいものである...

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 08:36:48.62 ID:X5h9sYhD0

あぁ、いったいどうなっちまうんだ俺は。いや、俺たちは...
そんな風におんなじような事をずっとぼやきながら長門の横を自転車を押しながら歩いていたら、気がつくと家の前まで来ていた。

あぁ、距離感も掴めないぐらいに今の俺はまいってるんだろうとかなんとか考えてると。

長門「...何かあったときは、私達があなたを守る。私達は、仲間。」

仲間...か、長門がまさかこんな事を言うようになるなんて思いもしなかったな......
こいつのこんな成長というか一面を発見できただけでも今回の件はよかったかもしれないな。

...いや、少しだけだぞ?俺だってあの眉毛バチに殺されるのは勘弁だからな。


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 08:45:01.33 ID:X5h9sYhD0

あぁ...いったい俺はどうすりゃいい?ハルヒ、もしお前が、俺が今こんな風にかなりの危機的状況に
陥ってることを知ってるなら今直ぐ俺を救ってくれ。
昼飯だろうがお茶だろうが何でもおごってやる...

なんて我ながら女々しい祈りを捧げている内にどうやら俺は寝てしまったようで、気が付くとカーテンの隙間から朝日が漏れていた。

妹「キョン君おきろ〜!!...あれぇ?おかぁさ〜ん!キョン君がおきてるよぉ〜!!」

おいおいなんて失礼な奴だ。俺だって早起きする時位あるさ、特に昨日みたいな体験をしたんじゃ...

そうしてぼさぼさの頭を掻きながらベッドから腰を起こすと携帯のサブ液晶が光ってるのが目に付いた。

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 08:53:37.39 ID:X5h9sYhD0

キョン「どうせ古泉の奴だろ...」

と嘆きながら携帯を開くと、予想よりも遥かに嬉しい名前が表示されていた。

キョン「あ、朝比奈さん!?」

どれどれ、なに?

キョン「今日、学校に着いたら真っ先に部室に来てください?」

ははぁ、さしずめ未来との連絡が取れなくて俺に縋り付きたくなったとかそういう事だろう。
いや、待て、もしそうなら電話で夜中にもっと泣きつかれたりしそうなイメージだが...

まぁこまけぇこたぁ気にしちゃ駄目だ!!
あの朝比奈さんが俺を頼ってくれた。それ以上でもそれ以下でもない。
だったらここはその要求に応えるってのが男と言うものだろう...

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 09:05:39.90 ID:X5h9sYhD0

そうして俺は朝飯をウサインさんとこのボルト君も真っ青なスピードでたいらげ、随分と久しぶりに優雅な登校へと洒落こんだ。

いやぁ、楽しい事を考えると時間が過ぎるのは早いとはよく言ったものだ。あっという間に我が学び舎に着いちまった。

キョン「確か...部室だったよな...まだ開いてないはずなんだが,,,」
そう呟きながら部室棟のおなじみの階段を上っていると、いた。朝比奈さんだ。
部室の扉に背をもたれ体育座り!なんともたまらん!!...いやいや、そんな事言っとる場合じゃない。

みくる「あ、キョン君!!」

そういうと朝比奈さんはその可愛らしいダイヤの様な瞳をうるうると輝かせながら、

みくる「無事でよかったぁ〜!あんな事になっちゃって。ずっと心配だったんです...」

あぁ、聖母マリアは現代の日本に存在した!!

キョン「いえ、大丈夫ですよ。それより、朝比奈さんが何故昨日の事を知ってるんです?」

みくる「長門さんから昨日の夜に聞いたんです。名護さんの事と、朝倉さんの事...」

あぁ、そういう事か...

キョン「それより、何か話しがあって俺を呼んだんじゃないですか?」

みくる「あ、そ、そうね...忘れるとこでしたぁ。キョン君?」

キョン「は、はい。」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 09:14:21.88 ID:X5h9sYhD0

みくる「今、この時間平面上で大変な事が起こっています。」
みくる「それも、凉宮さんの意思とは関係なく。凉宮さんの力とは関係なく。」

キョン「はい、それは昨日長門から聞きました。」

みくる「えぇ、でも、凉宮さんが例え望んでいなかったとしても...私たちは既に巻き込まれてしまったんです...」

キョン「とゆーことはやはり朝比奈さんも未来と...」

みくる「いいえ。私は、昨日学校で長門さんと別れてからすぐに私のいた時代にコンタクトを取ったわ...」

みくる「だからこそ分かってしまったの...これから起こる事が...」

キョン「いったい俺達の身に何が起こってるんです?」

みくる「詳しい話は禁則だから言えないの...でも。」

みくる「今回の事を止められるのも、やっぱり凉宮さんだけなの...!」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 09:58:42.47 ID:X5h9sYhD0

やっぱりな...朝倉があんな風になっちまった以上、トンデモパワーにはトンデモパワーで対抗ってわけか。

キョン「それじゃあ、俺はいったい何をすればいいんです?長門ほど冷静な判断がなければ古泉みたいに超能力がある訳じゃない...」

キョン「ましてや朝比奈さんみたく未来とのパイプラインなんてのも持っちゃいないし。ハルヒに言い聞かせて俺も名護さん見たく変身できる体になればいいんですか?」

ここまでくりゃあやけだ。あの名護さんと肩を並べて戦うなんて結構良いかもしれん...

みくる「うぅん、違うの。キョン君にはもっと大切な役割があるの...」

キョン「俺の役割...?なんですそれ?」

みくる「役割なんて大した事じゃないけど...キョン君にはいつも通り凉宮さんと一緒にいて欲しいの...」

...いつも通りなんて何だか誤解を招きかねん言い方なんですが......

みくる「長門さんはそんな事無いって言ったけど、相手の人たちが凉宮さん抜きでここまで出来るのなら、」
みくる「凉宮さんを狙って来る事も十分あり得ると思うの...それに、正直な話、私達としても、極力二人には一緒にいてもらったほうが、助かるの。」

確かにそうかもしれん...確かに限られた人手でバラバラの二人を気に掛けるよりは、一緒に固まってる方が楽だろう。

キョン「解りました。大した事は出来ませんが、俺もハルヒの事には気をつけておきます。」

みくる「ありがとう...でも、そんなキバらないで...ただ、二人でいる時間を増やしていてくれるだけでいいの...」
みくる「コンタクトが取れたとはいえ...私にもまだ解らない事が多過ぎるの...」

よし、他でもない朝比奈さんの頼みだ、少々気が引けるがハルヒの奴の登下校その他諸々を引き受けよう。

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 10:15:46.02 ID:X5h9sYhD0

...忘れてた、非常にまずい。タイミングが悪過ぎる。

ハルヒ「......」

ハルヒはいつも以上に不機嫌オーラを漂わせ、とてもじゃないが一緒に行動どころか挨拶すらし辛い雰囲気だ。

キョン「よ、よぉ、ハルヒ。今朝は随分と熱くないか?」

ハルヒ「...うるさいわね、あんたアタシが反省するまでどうたら言ってたんじゃないの?」

いやぁ、まったくもってタイミングが悪過ぎる。こんな事なら例のハルヒ矯正計画を遅らせるんだった...

キョン「い、いや...あれはそういう意味では無くてだな...」

そういうとハルヒはあたかも俺など存在しないかの様に席を立った。

谷口「おぉっ!?キョン、どうした?夫婦喧嘩かぁ〜?」

うるさい...あぁ、お前はいいよなぁ...俺と違って悩みなんてこれっぽっちも無いおめでたい野郎なんだ。

谷口「なんだよ...急にそんな恨めしそうな顔しやがって...うらやましいのはこっちだっつーのっ!」
谷口「こっちはその喧嘩する相手すらいねーんだ!けっ!羨ましい悩みじゃねーか!」

国木田「谷口、もうその辺にしときなよ、キョンと凉宮さんの喧嘩なんていつもの事じゃないか。」

国木田よ、お前も結構言ってくれるな......

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 10:28:05.43 ID:X5h9sYhD0

と、まぁそんな感じでいつの間にか戻ってきて後ろでずっと殺意の波動を発してるハルヒと一緒に昼まで勉学に励みつつ
惰眠を貪っていた俺なのだが、気が付くとクラスメートは皆昼食の準備をしていた。

そんな時である、俺の制服の内ポケットから子気味良い振動が発せられた。

キョン「誰だ...?」

携帯(古泉 一樹)

キョン「...古泉か。」

一瞬このまま切ってやろうかとも思ったが俺もそこまで鬼じゃあない。めんどうだが出てやるか。

古泉『どうも、古泉です。』

キョン「こっちに表示されてんだから一々言わんでも分かる。第一お前の番号から朝比奈さんの声が聞こえてたまるか。」

古泉『んっふ、随分と手厳しいですね。それより、今から大丈夫ですか?』

キョン「構わんが、さしずめ例のあれだろ?お前も長門や朝比奈さんから聞いたならこれ以上お前に説明する事は無いんだが...」

古泉『えぇ、もちろんその事をお話するつもりではありますが、それだけではなく、もっと込み入った話をさせて頂こうかと。』

キョン「分かった...中庭で待ってるぞ。」

古泉『はい、こちらもすぐ向かいますので。』

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 10:40:56.98 ID:X5h9sYhD0

そうして面倒ながらも中庭で待つ事数分、古泉の横に意外な人物が並んでいた。

キョン「名護さん...?」

古泉「いや、お待たせしてすいません。名護さんのクラスを存じ上げていなかったもので...」

名護さん「それで、話と言うのは何だ?」

キョン「おい、古泉、これはどういう事だ?」

古泉「今説明します。」
古泉「名護さん、昨日長門さんの家で話を伺ってると聞いたのですが。」

名護さん「あぁ、随分とくだらない妄想を聞かされたよ。冗談にもならない様なのをね。」

あぁ、名護さんは随分と長門が気に入らないようだ...

古泉「お気持ちは分かりますが...全て事実です、長門さんは凉宮さんに望まれて誕生した宇宙人、」
古泉「それに朝比奈さんは未来人、そしてこの僕が...超能力者です。」


96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 10:49:49.92 ID:X5h9sYhD0

名護さん「君はまだ見所のある人物だと思っていたが...私の思い違いだったようだ...失望したよ。」

ドンマイ☆古泉。

名護さん「...失礼させてもらう。」

古泉「名護さん...『機関』...をご存知ありませんか?」

名護さん「!?」

おいおい、古泉、そんなもん名護さんが知ってる訳...

名護さん「気が変わった、何故君がその名を知ってる?話を聞かせなさい。」

あるんだ......

古泉「なぁに、簡単な話ですよ、僕は機関に所属している訳ですから。」

101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 11:05:39.89 ID:X5h9sYhD0

名護さん「機関...嶋さんから聞いた事がある。実態は謎に包まれているが、その強大な富と権力で、我々の素晴しき青空の同好会を支援していると...」

古泉「えぇ、言わば、僕はあなたのスポンサーの様な物ですね。んっふ」

キョン「おい古泉、いくらお前とはいえ名護さんを脅すってのは許せねえな。」

名護さん「いいんだ、キョン君。それで君、続けなさい。」

古泉「こちらとしても脅す気なんてさらさらありません。ただ僕の話を聞いて欲しかっただけです。」
古泉「では、本題に戻りますが。名護さん、あなたは聞いた事がありませんか?」

古泉「たった一人の少女が世界の命運を握っていると...」

名護さん「似た様な話は聞いた事があるが...まさか君や長門君は凉宮ハルヒがそれだと言うんじゃないだろうな?」


103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 11:07:50.31 ID:X5h9sYhD0


そうなんです...すいません、そのまさかです。

古泉「そのまさかですよ。彼女のストレスによって広がる閉鎖空間、それが世界を覆うまでに巨大化すると」

名護さん「世界が終わる...か」

古泉「そうです、そして我々機関のメンバーはその空間内でのみ能力を発揮できる超能力の持ち主。という事です。」

名護さん「にわかには信じがたいな...だが確かに機関は実在する...でなければ俺達もイクサを作り上げる事が出来なかった...」

すげぇ...名護さんがこのトンデモ話を初めて認めた...
古泉、ちょっとだけ見直したぜ...

名護さん「それで、話はそれだけじゃ無いんだろう?」

古泉「えぇ、その通りです、本題は別の所にあります。」
古泉「そんな神にも等しい力を持った凉宮さんですが、最近になってその凉宮さんとは関係の無い所で問題が発生しました。」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 11:18:40.71 ID:X5h9sYhD0

名護さん「...ファンガイア...か。」

古泉「えぇ、それもあるんですが、長門さんの仲間である情報統合思念体、実は、長門さんの様に側で見守る穏健派と」
古泉「形はどうであれ、何らかのアクションを起こして凉宮さんの反応を伺う急進派に別れているんです」

名護さん「なるほど、そうなると厄介なのは...」

古泉「えぇ、後者の方ですね、長門さんに関しては今までも何度も助けていただいたので、心配は全く無いんですが。」

名護さん「...そしてこの間キョン君を襲った『朝倉』呼ばれていたファンガイア...」

古泉「えぇ、彼女も元は長門さんのバックアップだったんですが...どうやら急進派に寝返ったそうです。」

名護さん「つまり、ファンガイアと急進派、とやらが手を組んだと言う事か?」

古泉「えぇ、十中八九、そう見て間違いないでしょう。」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 11:31:07.92 ID:X5h9sYhD0

あぁ、なんだか俺には入り込む余地が無いな...そんな事を考えていたらチャイムが鳴りだした。

古泉「おや、時間のようです。とにかく、詳しい話はまた後ほど。」

名護さん「あぁ。一度彼女を除いた皆で話し合う必要がある。今日の放課後、彼女が帰った後もう一度部室に集まるんだ。」

すげえな...流石名護さんだよ、もうみんなをまとめて統括してる...

古泉「ええ、解りました、ではその様に長門さんと朝比奈さんには伝えておきます。」

名護さん「あぁ、そしてキョン君。悪いが君は凉宮ハルヒが下校するときにそれとなく気を付けてやってくれ。」

キョン「え!?あ、はい!」

あぁ、いきなり話を振られたもんで驚いちまった...

古泉「では、また後ほど。」

110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 11:43:24.37 ID:X5h9sYhD0

とは言った物の、当の本人であるハルヒは何食わぬ顔(といっても不機嫌に変わりはない)で午後の授業中もいつも通りだった。

そしてあっという間に放課後!!

ハルヒ「.......」スタスタスタ

キョン(あぁ...行っちまった。さてと、団活が終わるまでどうやって時間を潰そうか。)

残念ながら学校の周りには時間を優雅に消費できるような施設は無く、コンビニに行くにしてもあのバカみたいに長い坂を上り下りしなくちゃならん。

キョン(流石にそれは面倒すぎるだろ...)

そんな事を考えながら下駄箱を開けると一枚の紙が入っていた。

キョン「...なんだ?これで教室に来いとか書かれてたら俺は一目散にこっから逃げるぞ...」

しかし書かれていたのは意外な人物からの意外な文面だった。


キョン君、いきなりでごめんなさい。
今のあなたがとっても同様してるのは解るわ、でもあなたには今やらなくちゃ行けない事があるの。
この手紙を見たらすぐに学校の体育館裏に来てください。
                            朝比奈みくる

なんだ?どうして朝比奈さんが俺に?
第一メールをすれば済む話じゃないか、何故わざわざ手紙なんだ?
...怪しい。しかし万が一にもこれが本当に朝比奈さんから来た物だったとしたらきっとそれには何か未来的な都合でこういう形になったんだろう。

一応行くだけ行ってみよう。

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 11:53:25.04 ID:X5h9sYhD0

...そうだ、よく考えたら前にも同じ様な事があったじゃないか!
朝倉の一件で忘れかけていたが一度未来の朝比奈さんから手紙を貰った事がある!

そんな事を思い出しながら指定された場所まで向かっていたら......いた。

やはり俺の占いは当たる...なんてくだらないやり取りを勝手に自分の中で繰り返しているとこっちに気づいた朝比奈さん(大)は

みくる(大)「キョン君...ごめんなさいね、急に。驚いたでしょう?」

あぁ、やはりこの方は成長しても朝比奈さんだぁ...

キョン「いえ、もう慣れましたよ。ははっ」

みくる(大)「そう...よかった...ふふっ、変わってないわね。キョン君。」

あぁ、もうちんぼうたまらん...じゃなくて、

キョン「それで、俺のやるべき事ってなんです?もしかして朝比奈さんが俺に何か未来のスーパーテクノロジーを託してくださって俺がそれで戦うとか?」

みくる(大)「うぅん、キョン君にはそんな危険な事はさせないわ。もっと大事な事を頼みたいの...」
みくる(大)「キョン君には...私と一緒に未来に来てもらいます。」

114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 12:11:14.90 ID:X5h9sYhD0

ん?もしかして今のは俺の聞き間違いか何か?
もし俺の耳が正常なら俺は未来に連れて行かれる、と聞こえたが...

みくる(大)「そうなの、本来なら過去の人物を未来に連れて行くのは禁則なんだけれど...」
みくる(大)「今回の件、私たちにもこのままどうなるのか解らない...」

キョン「それって...」

みくる(大)「えぇ、私たちの未来が消える事だって十分に考えられるわ。」
みくる(大)「でもね、私たちは突き止めたの。」

キョン「いったい何をです?」

みくる(大)「今この時間平面上に存在する二人の人物の助けと」
みくる(大)「この時代から28年後に存在するある人物の助けを借りれば...」

キョン「未来は救われる...ですか?」


116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 12:21:18.65 ID:X5h9sYhD0

キョン「......解りました。俺に出来る事があるなら手伝います!」

みくる(大)「ありがとう...キョン君...!」

キョン「それより、この時代の二人って誰です?まさか名護さん!?」

みくる(大)「えぇ、そう。彼のライダーシステムのみが、人間が生み出した唯一のファンガイアに対抗できる手段なの。」

キョン「...でもそれじゃあもう一人って...まさか古泉ですか...?」

みくる(大)「ふふっ...うぅん、古泉君の超能力は現実世界じゃ使えないのは知ってるでしょ?」

キョン「...はい。じゃあ他に誰が?」

みくる(大)「あなたも一度遇った事がある筈よ?」

だれだ...?検討もつかん...

みくる(大)「さ、詳しい事は向こうに着いてから説明するわ。準備はいい?」

あぁ...またあの目隠しジェットコースターもどきを体験せにゃならんのか...

キョン「...はい、大丈夫です。」

みくる(大)「じゃあ...いくわね?」

脳を直接揺らされた様な感覚の後、俺の意識は途切れた。

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 12:36:41.44 ID:X5h9sYhD0

女子A「鶴屋せんぱぁ〜い?」

鶴屋さん「...ん!?あ、ど、どうしたんだいっ?」

女子A「い、いやぁ、先輩今日は用事があるから早めに帰るって行ってたんじゃぁ?」

鶴屋さん「そ、そうだったにょろ!いやぁ〜忘れてたっさ!!後輩ちゃんありがとねっ!」

女子A「いえいえぇ〜。じゃあ気を付けてくださいねぇ〜?」

......

鶴屋さん(いやぁ...別に用事なんて無いんだけど紅君がちょっとしつこ過ぎて今日はさぼりたかっただけなんだけどね...)

そのまま紅君に見つからないよう祈りながらあたしは校門を出た。

???「み...見つけたよ...鶴屋さん...」

鶴屋さん「!?」

あぁ!!やっちまったなぁ〜にょろ......
あれ、でも紅君にしては声に覇気が無い気が...

鶴屋さん「き、君は同じクラスのき、肝田君っ!」

肝田「ドゥ、ドゥヒヒヒ...よ、ようやく話しかけるチャンスが来たみたいですな...」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 12:51:15.98 ID:X5h9sYhD0

あっちゃあ〜...正直肝田君、ちょ〜っと苦手なんだよねぇ〜。
でもそんな事を言う訳にも顔に出す訳にも行かないので

鶴屋さん「ど、どうしたんだいっ!?肝田君!?」

肝田「オ、オゥフwww鶴屋嬢に名前を呼ばれたでござるww感激の極みアーwwwwww」

鶴屋さん「は、ははは...」

あぁ、この独特の肝田ワールド。只のオタクでは片付けられない何かがあるってゆーね...
こんな事してる暇はないってのに...早くしてほしいにょろ...

鶴屋さん「...で、よ、用が無いなら私はそろそろおいとましたいんだけど〜?」

肝田「こ、これは失礼したでござるwwwwいやいや拙者、この胸に秘めたる想いを打ち明けたく参った所存www」

鶴屋さん「え」


124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 12:54:44.81 ID:X5h9sYhD0


肝田「えぇ、はいそうですww僕と付き合ってくだしあwwwwオゥフwwとうとう言ってしまったwww」

...なにそれこわい......いやホントに。

肝田「そんな怖そうな顔しなくても大丈夫ですぞwww拙者が鶴屋嬢を一生を懸けてお守りいたすwwww」

まずい...このまま暴走されちゃあ非常にまずいっさ...

鶴屋さん「...え..と、気持ちは嬉しいんだけど肝田君の事はそういう目で見れなくってさ...」
一応可哀想だけどはっきり答えなくちゃね...

肝田「鶴屋殿wwそんなに緊張しなくても大丈夫ですよwwゆっくりと時間をかけて愛を深めれば良いでござるwww」

鶴屋さん(えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?)

鶴屋さん「いやいやいや!そういう事じゃなくて!!そ、その!とにかくあたしはまだ誰とも付き合う気は無いのさっ!」

...うん。我ながら完璧な回答っさ!

肝田「.........なんで......」

鶴屋さん「え」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 13:04:49.59 ID:X5h9sYhD0

肝田「...何故でござるか?鶴屋殿?」

おかしい...やばい...さっきまでとオーラが違う...これはホントの意味で『近づきたくない』雰囲気だ...!

肝田「...ははぁ...さては鶴屋嬢、拙者があなた守ると言ったアレ。信じてござらんなぁ?」
肝田「大丈夫!拙者は嘘は吐かない主義なりwwwww」

鶴屋さん「ね、ねぇ肝田君どうしたのさ...?目がめがっさ怖いにょろ...?」

肝田「フヒ、フヒヒヒヒヒ!とくとご覧あれ!!拙者のこの姿!」

ズォォォォォォォ、例えるならそんな擬音があたしの頭で再生された。
かと思いきや肝田君が...

鶴屋さん「......い、イヤ、やめて......」

肝田「グヘ、グヘへヘへへ、この体で鶴屋譲を守るつもりだったんでござるが...」
肝田「僕のモノにならないなら一々守る必要は無いなりwwwww」

鶴屋さん「い、イヤぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 13:10:40.41 ID:X5h9sYhD0

なんだかよくわからない怪物に変身した......

肝田「うぅむwww拙者陵辱物には興味は無かったんでござるが、ホンモノの悲鳴と言うのも悪くないでござるなwwww」

鶴屋さん「だ....だれか.........!」

肝田「誰もこないですよww鶴屋殿wwwみんな真面目に部活動に励んでるのですからなwww」
肝田「拙者は優しいからもう一度だけ聞く。僕のモノになる気は?ドゥヒヒヒwww」

鶴屋さん「あ...あんたなんか死んでも嫌にょろ!!」

肝田「......じゃぁ.....じゃあ.....」
肝田「じゃあ死ねよぉぉぉぉぉおぉぉぉぉお!!!!」

鶴屋さん「っ!!!」

131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 13:19:49.90 ID:X5h9sYhD0

ガィン!!ガキィン!!!

肝田「!?!?」

鶴屋さん「......!?」

あたし...生きてる?

???「ふざけた事言ってんじゃねーよ。」
???「お前も男ならモノになろうがならなかろうが、女を守るのが常識だろ......!」

???『随分と熱くなってるな、音也。』バサッバサッバサッ!

鶴屋さん「く、紅君!!!」

音也「いやぁ〜、悪いな。ヒーローは遅れてくるもんなんだよ...!」

肝田「...はぁ...人の目の前で普通にラブコメしてくれる...これだからリア充は....まったく!!」

音也「っっ!悪いな、ラブコメは主役にしか許されないんだ。安心しろ、続きは怪人叉焼男を倒した後にするさ。」

肝田「バカにしやがってえええええええええ!!!!!」

音也「こい!コウモリもどき!!」

キバット二世『ガブリッ!』

グォォォングワァァングォォォン....グォォォングワァァングォォォン...

音也「変身!!」

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 13:32:24.98 ID:X5h9sYhD0

ここからはご覧のURLの提供でお送りいたします。
http://www.youtube.com/watch?v=pUEdCUeeFro

ジャキーーン!!

ダキバ「はぁ!!」

肝田「!?!?!?」

鶴屋さん「く、紅君!?」

ダキバ「逃げろっ!!」

鶴屋さん「で、でも...!!」

ダキバ「テァ!!」

肝田「ぐふっ...!!」

ダキバ「トゥア!!」

肝田「っぐぅぅ...!てんめええええ!!!」

ダキバ「フンっ!」

肝田「ぐっ!!」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 13:34:35.52 ID:X5h9sYhD0

ダキバ「ハァ!!!」

肝田「うぼぁ!!!」

ダキバ「悪いな、俺もそろそろ飽きてきた。」
カチャリ。

キバット二世『ウェイクアップ!!ツー!!』

ピーヨロリーローリー♪

肝田「っくぅ....!」

ダキバ「ハァァァァァァァ.......」
タンッ!!

ダキバ「うおらっ!!!!」


ズドムっ!!!!

肝田「...か、かはっ...」

ドォォォォォォォォォォン!!!!


ダキバ「.........」
ピュォォォン!ジャキン!



141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 13:43:18.93 ID:X5h9sYhD0

鶴屋さん「く、紅君!?今のっていったいぜんたいなんなのさっ!?」

音也「...なんだ、逃げてなかったのか...まぁ落ち着け。俺は別に逃げたりしないぞ?」

鶴屋さん「そ、そんな事はどーだっていいにょろっ!!」

音也「そんなことって...随分とつれないな...」

鶴屋さん「今の紅君の姿...それに肝田君の事も...」

音也「...そんなに怖い顔すんな。奇麗な顔が台無しだぞ?細かい事は気にしないでいいんだよ。」
音也「んじゃあ...俺は今日は帰るわ、疲れた。」

音也「.........」スタスタスタ

鶴屋さん「ちょ、紅君!待つっさ!!」

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 13:51:51.43 ID:X5h9sYhD0

そしてほんのちょっとだけ時を遡る...

生徒A「おい!吹奏楽部が練習中に怪物見たってよ!!」

生徒B「マジかよ!?どこで!?」

生徒A「それが学校でてすぐの道路らしいぜ...」

生徒B「おーこわwww」


名護さん「.........!?」

ハルヒ「怪物っ!?まさかとは思ったけどあの噂は本当だったのね!?」

みくる「え、えと、噂ってなんなんですかあ?」

ハルヒ「あら、みくるちゃん、SOS団の団員でありながら知らないって言うの!?」

みくる「す、すいませぇん〜」

ハルヒ「まぁ良いわ!古泉君!みくるちゃんに教えて上げなさい!」

古泉「承知しました。噂というのは、最近この近辺で深夜に謎の怪物が人を襲っている。」
古泉「というものです。それと、その怪物に立ち向かう謎の存在もどうやら存在するようです。」

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 14:18:38.62 ID:X5h9sYhD0

みくる「ひ、ひぇぇ。そんな事があったんですかぁ?」

古泉「んっふ、あくまで噂、ですよ。」

ハルヒ「何言ってんのよ古泉君たった今噂じゃなくなったじゃない!!」
ハルヒ「これはSOS団の記念すべき道との初遭遇よ!!」


150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 14:20:09.04 ID:X5h9sYhD0


名護さん「...待ちなさい。」

ハルヒ「...なによ......」

名護さん「危険だ、ここはボディガードである私が行こう。」

ハルヒ「バカ言ってんじゃないわよ!!何よあんた!平団員の癖して手柄を独り占めしようっての!?」

名護さん「落ち着きなさい、大体団長ともあろうものがそんな危険な所に自分から行ってどうする。」

ハルヒ「だからこそ!よ!!団長であるわたしが先陣を切らずに誰が行くってのよ!!」

名護さん「君も分からない人だな、人の上に立つからこそ的確な指示を後方から下すべきだろう。」

ハルヒ「っ!!じゃあ良いわ、あんたが行くってのならそれは百歩譲るとして...」
ハルヒ「団長たるもの部下一人に危険を背負わせる訳にはいかないわ!」

名護さん「...何がいいたい?」

ハルヒ「アタシがあんたに同行する、そしてあんたはボディガード。」
ハルヒ「あんたはアタシから離れちゃまずいんじゃない?どう?文句ないでしょ!?」

名護さん「くっ...!好きにしなさい...」

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 14:37:18.59 ID:X5h9sYhD0

......

ハルヒ「...なによ...化け物なんていないじゃない!!」

名護さん(......この静けさ、逃げたか、もしくは...)

ハルヒ「あれ...?あそこにいるのって...?」
ハルヒ「鶴屋さーーん!!」

鶴屋さん「...!はるにゃん!?どうしたんのさっ?こんなところで?」

ハルヒ「鶴屋さんこそ、こんなとこでなにしてるのよ?」

鶴屋さん「......わたしは...」

ハルヒ「それより鶴屋さん!ここら辺でなんか得体の知れない化け物見なかった!?」

鶴屋さん「化け物......!?」
『バカにしやがってええええええええ!!!!』
『悪いな、俺もそろそろ飽きてきた。』
鶴屋さん「...いや、あたしは何も知らない...」

名護さん「正直に話しなさい。」

ハルヒ「ちょ、ちょっとあんた!!」

鶴屋さん「な、名護君がどうしてここに?!」

名護さん「そんな事はどうだっていい、それより君、何が起こったのか正直に話すんだ。」

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 14:43:57.06 ID:X5h9sYhD0

鶴屋さん「あ、あたしにもまだ何が起こったのかなんて解らないにょろ...」

名護さん「......」

ハルヒ「ど、どうしたのよ鶴屋さん...らしくないわよ?」

鶴屋さん「ごめんね?はるにゃん...今日はちょっと体調が悪いみたいだからお先に失礼するっさ!」

ハルヒ「あ、ちょ、鶴屋さーーん!!」

名護さん「君!!まちなさい!!」


161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 15:04:30.57 ID:X5h9sYhD0

.........

???「キ..君...!キョ...君!!」

あぁ、なんとも素晴しい寝心地なんだろうか... ウチの枕ってここまで上等なブツだったか?
いや、そんな事はどうだっていい。何だこの二日酔いの激しいverみたいな頭痛は...

みくる(大)「キョン君!!」

キョン「っっ!?」

あぁそうだ、忘れてた。俺はこの朝比奈さん(特盛り)と時間旅行をするんだった...

みくる(大)「もう...心配したんですよ?なんども呼びかけたのに起きないから...」

そりゃあ朝比奈さんのこのお膝を枕にさせてもらってたなら一生そこで眠りたい気分ですよ。

キョン「す、すいません。最近寝不足で...」

まぁ素直に言っちゃあ只の変態になっちまうが...うん、嘘は吐いてないから大丈夫だ。

みくる(大)「そうよね...こんな事になってるんだもの...気持ちは解らないでもないわ...」

あぁ、なんてお優しい!!

キョン「いえいえ、それより,俺達は誰と接触すれば良いんです?」

みくる(大)「そうね、先にそれを説明しなきゃね。」

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 15:20:40.01 ID:X5h9sYhD0

みくる(大)「私たちが今探している人物、それは」
みくる(大)「紅渡。」

キョン「くれ...ない...?」

なんかどっかで聞き覚えがあるような...

みくる(大)「どう?聞いた事あるでしょ?」

『ーーー近い将来、東スポの一面を飾る男だ、覚えておけ。』

キョン「紅...音也!!」

間違いない、奴だ。あんな珍妙摩訶不思議な自己紹介をされちゃあ忘れる訳がない...

みくる(大)「そう...その紅君の子供である、紅渡。」

あいつに子供ねぇ...いや、いろんな意味で違和感ないな...

みくる「そして、紅君自身にも、私たちは協力してもらうつもりでいるの。」

キョン「はぁ?!」

ちょっと待て、ちょっと待て、いくら何でもそれはありえん。
名護さんは全然良いとして、あの時代の二人目の協力者がどうしてあんなちゃらんぽらんな輩でなければならん!

みくる(大)「気持ちは解らないでもないわ...でもね、キョン君は知らないかもしれないけど...」

167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/27(木) 15:29:53.92 ID:X5h9sYhD0

みくる(大)「紅君にはキョン君の知らない秘密があるの...」

あいつの秘密...?俺が思うにどうせ『保健室の先生と交際』なんてそんな三流のゴシップ記事にも劣る秘密だろう...
いや、待て。この話の流れ的に...いや、そんなまさか...

みくる(大)「そうね...わかりやすく言うと、名護君の変身があるでしょ?あれと同じような力を持ってるのよ、彼。」

そ の ま さ か で し た^ ^
ちくしょう...あいつは間違ってもヒーローなんてキャラじゃねぇだろ...
糞っ!世の中ってのはやっぱり厳しーなーおい?

みくる(大)「ふふ、驚いたでしょ?私も初めて知った時はびっくりしたのよ?」

キョン「は...はは......」

びっくりなんてもんじゃないです。朝比奈さん。

169 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/27(木) 15:44:22.83 ID:X5h9sYhD0

みくる(大)「とにかく、今は時間が無いから急ぎましょう?」

キョン「分かりました。それより、なんで俺がこうやって朝比奈さんと一緒にタイムスリップしたんです?」

みくる(大)「簡単な事よ、あの時代にあのまま留まっていれば真っ先に狙われるのはキョン君、あなた。」

キョン「で、でも名護さんと古泉は俺にハルヒと一緒にいろって...」

みくる(大)「凉宮さんに関してはそれこそ名護さんや古泉君がいるからいいけど、」
みくる(大)「キョン君の場合は私と長門さんが護衛に就いていたの...」

キョン「『就いていた』...ってまさか...」

みくる(大)「...えぇ、あのまま学校に留まっていたらキョン君は...」
みくる(大)「ファンガイアに襲われていたわ...」

キョン「!!」

171 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/27(木) 15:49:32.41 ID:X5h9sYhD0

みくる(大)「...少なくとも私のいた時間平面上では...ね?」

いや、朝比奈さん、それ何のフォローにもなってません...

みくる(大)「確かに私達は今、歴史を大きく変えようとしているわ...」
みくる(大)「でも...これは変えなきゃいけない未来。あなたが死んでしまうことは規定事項でも何でも無いの。」

キョン「朝比奈さん...」

みくる(大)「あなたはまだ絶対に死んではいけない人間なの...さっ!こんな辛気くさい話はなるべく後にして、紅渡を探しましょう?」

173 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/27(木) 16:10:54.20 ID:X5h9sYhD0

...2037年..県立北高....

???「あぁぁもぅ!渡ったらもう何着せても可愛いわねぇ!!」

渡「ちょ、ちょっとやめてくださいよ凉宮先ぱぁい...」

???「おい、ハルナ。いい加減にしとけ。」

ハルナ「...なによバカキョウ!!...ははぁん、あんたさてはそのケがあるのね...?」

キョウ「ば、バカな事言うんじゃねえ!!俺はいたってノーマルだよ!!」

???「あれ、そうだったんですか?あぁ、よかった。もしそうだったらすごいショックでしたよ?」

キョウ「...古泉、お前もそんな反応に困るような発言をむやみにするな...」

古泉(一姫)「ふふっ」

???「...」

渡「ちょ、ちょっと長門さんも見てないでなんとか言ってくださいよぉ!!」

由佳「...ユニーク」

渡「そ、そうじゃなくてぇ....」

177 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/27(木) 16:20:42.45 ID:X5h9sYhD0

...2037年...踏切前....

キョン「...で、なんで未来に来てまで学校に向かってるんです?」

そう...俺達は今、わざわざ時を超えてまでおなじみの通学路を歩いている...

みくる(大)「...私の計算が正しければ、紅渡は今16歳。父親と同じく北高に通っている可能性があるの。」

そんなうまくいく訳が...それに大体、

キョン「学校を探すつもりなら、わざわざ駅前まで飛ばなくてもそのまま学校に飛べばよかったじゃないですか。」

みくる(大)「それは......」

みくる(大)「禁則事項です♪」

あ、ちょっと失敗したんだな。

179 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/27(木) 16:29:09.07 ID:X5h9sYhD0

あぁ、20年以上の月日を経てもこの忌々しいハイキング通学路は健在みたいだな...

みくる(大)「はぁ...はぁ...あ、あたし、あの時毎朝こんな道上ってたんだ...」

キョン「...えぇ...俺から言わせてもらうと、昔と全く変わりません...」

そうして二人で登山を終えた登山家の様にお互いの健闘を讃え合い、北高の門をくぐった。
それにしてもあれだ、こう、時を超えて自分の学校にまた入るってのもなんだか感慨深いもんだな...

とかなんとか考えてるとどこかで聞き覚えのある声が聞こえた...

180 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/27(木) 16:38:39.63 ID:X5h9sYhD0

ハルナ「ちょっと!!渡!!待ちなさーーい!!なんで逃げんのよっ!!」

渡「め、メイド服なんか着れる訳ないじゃないですかぁぁぁぁ!」

ハルナ「来てみなきゃ判らないでしょーがっ!!」

渡「と、とにかく無理な物は無理です〜〜!!」


キョン「.........」

キョン「なんだあれ...?」

俺達が見たのは紛う事なきハルヒであった!いや、顔の雰囲気や髪型が違うところから未来のハルヒの子供だと言う事が解る...

みくる(大)「な、なんか全然未来に来た気がしませんね...」

まったくです。俺にも何が何だかさっぱりです、いや、大体予想は付くのだが...

渡「ご、ごめんなさい!ちょっと通してください!!」

ハルナ「あ!こら!待ちなさーい!!」

キョン「うぉっ!?」

みくる(大)「きゃっ!?」

181 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/27(木) 16:49:35.13 ID:X5h9sYhD0

キョン「っててて...」

みくる(大)「あいたたた...あ、キョン君、大丈夫?」

いえいえ、お気にならさずに...俺ならまったくもって健康体です。

みくる(大)「そう、それならよかったわ。」

しっかしあれか?世代は変わってもハルヒの残虐非道加減は薄まっちゃいないのか...?
いやまて、そんな事よりあのやけに情けない男の方...『渡』とか呼ばれてなかったか...?

キョン「朝比奈さん、さっきの奴...」

みくる(大)「えぇ、紅君の子孫である可能性が高いわね。」

...なるほど、早速当たりを引いちまったって訳か...

184 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/27(木) 17:00:30.16 ID:X5h9sYhD0

キョウ「いやぁ、ウチのバカがまたやらかしたみたいですまんな...っ!?」

聞こえてきた声に振り返った時、俺はそれはもう驚いた。

キョウ「...な...お、お前...」

だって俺がもう一人立ってたんだもの。

キョン,キョウ「「ひょええええええ!!!」」

由佳「...ユニーク」

あぁ、どうやら長門のそっくりさんまでいやがる...喋り方までそっくりだぜ...

一姫「...これはこれは、瓜二つとは正にこの事ですね♪」

そして朝比奈さんとまではいかないものの、常に笑顔を絶やさない美少女...


キョン「......」
キョン「これ...笑うとこ?」

271 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 03:52:33.01 ID:YtK1ayfw0

キョウ「あ...アンタ達い、いったい何者なんだ...」

俺の方はだいぶ落ち着いてきたがこいつはそうでもないみたいだ...

一姫「...確かに、他人の空似では済まされないぐらいそっくりですからねぇ?」

この...もしかとは思うが...この子がまさか古泉的なポジションとでも言うのか...?

キョウ「...古泉、そんな事いちいち言わんでも分かっとる...」

.......俺の占いh(ry

キョン「...朝比奈さん、どうします?」

みくる(大)「大丈夫。まかせて?」

そういうと朝比奈さん(メガ)は俺に美しいおめめでウィンクした後。

みくる(大)「...いきなりで皆さんが驚くのも無理ありません...でも私達は決してあなた達に危害を加えるつもりはないわ。」

キョウ「...当然だ、んなもん加えられちゃ困る。大体目的は何だ?何で俺の超絶そっくりさんがここにいる?」

...なんだこいつ?可愛気ねーなー...

みくる(大)「...私達は......過去から来たのよ。ある人物の協力が必要で...」

古,キ,長「「「!?!?!?」」」

273 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 03:58:18.53 ID:YtK1ayfw0

http://www.youtube.com/watch?v=Pz7hqgqn5Cs

......................................................................................

一姫「と、とにかく場所を変えましょう?凉宮さんに見つかったらまた面倒な事になりますし...」

由佳「その意見は妥当、凉宮ハルナが貴方を見つけたら面倒くさくなりそう。」

キョン「そ、そんな事言ったってどうせお前らだって部活があるから学校の外には行けんだろうに...」

キョウ「...ま、まぁ話をするのにおあつらえ向きな場所はあるんだが...」

由佳「凉宮ハルナが部屋に戻って来るまで結構時間がある...と思う。」

一姫「じゃぁとりあえず部室に行きましょうか?」

部室...?まさかとは思うが...

276 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 04:12:27.83 ID:YtK1ayfw0

ピョ〜ロロ〜♪(現代編と過k...)

......現代...通学路...

名護さん「...あの鶴屋とか呼ばれていた少女...何か気になるな...」

古泉「鶴屋さんがですか?彼女は決してあなたが疑う様な要素は持ってなかったはずですが...?」

名護さん「いや、彼女は...ファンガイアと遭遇した可能性がある...」

古泉「!?」

名護さん「私がさっき問いつめた時...怪物という単語に過剰に反応した...」

古泉「まさか鶴屋さんが...でも、彼女が無事だったら、彼女と遭遇したというファンガイアは何が目的だったんです?」

名護さん「...いや、私はファンガイアが逃げた...という可能性は低いと思う...」

古泉「...と、おっしゃると?」

名護さん「何者かがファンガイアと交戦し、撃破した......」

古泉「!?...そんなまさか?ファンガイアと戦う事が出来る様な人物は、名護さん、あなた自身じゃないですか?」

名護さん「いや...君は知らないだろうが...」

ハルヒ「ちょっと〜!!古泉君!名護君!!歩くの遅過ぎよ!!どんだけ遅れてんのよ!!」

278 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 04:22:19.57 ID:YtK1ayfw0

古泉「...おっと、いけませんね。お姫様がご立腹のようです。んっふ」

名護さん「...とにかく、この件について、凉宮ハルヒを除いたメンバーで話し合う必要がある...」

古泉「えぇ、では彼女が帰宅したのを確認したらもう一度駅前に集合という事で...」

名護さん「あぁ...それで良いだろう。」

ハルヒ「...!--!!でね!?みくるちゃん!」

みくる「そぉですねぇ、でもわたしはこっちの方が...」

...凉宮ハルヒと朝比奈みくるは会話に夢中でこっちをみていない...
彼らに今後の動向を聞いた方がいい...

長門「これから...どうするつもり?」

古泉「そうですね、僕と名護さんとで凉宮さんを家に送り届けた後、もう一度駅前に集合。という事で?」

長門「了解した...」


281 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 04:33:46.25 ID:YtK1ayfw0


.........

ハルヒ「んじゃぁ!二人とも、今日はありがとね!」

古泉「いえ、あんな騒ぎがあった以上、副団長として団長をお守りするのも僕の役目ですから。」

名護さん「ボディガードに俺を任命したのも君だろう。」

ハルヒ「まあいいわ、今日は色々と収穫があったからね...二人とも!明日までに予習をちゃんとしておくのよ!!」

古泉「はい、団長殿。」

名護さん(何の予習なんだ...)

ハルヒ「んじゃあまた明日学校でね!」ガチャ、バタン!


名護さん「...まったく、いつまで経っても進歩が無い人だ...」

古泉「おや?結構じゃないですか?彼女が今上機嫌なおかげで閉鎖空間は確認されていません。」

名護さん「...まったく、くだらないな...」

284 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 04:43:21.73 ID:YtK1ayfw0

古泉「それにしても、一体彼はどこにいったんでしょうか?」
古泉「凉宮さんの『お見送り』も本来彼がお供する筈だったのですが...」

名護さん「...彼もあの状況で物を忘れる様な人間では無い...きっと恐らく...」

古泉「...ファンガイア...ですか?」

名護さん「可能性は高い...が、もしそうなら君の機関から何か連絡が来るはずだろう...」

古泉「そうですね、もしかしたら長門さんが何か知っているやもしれません...」


......

みくる「...長門さん。」

長門「...何?」

みくる「わたし、ずっと団活の時から言おうと思ってたんですけど...」

長門「...」

みくる「キョン君が...キョン君が...」


古泉「おや、女性陣はもう到着しているようですね。」

名護さん「あぁ、そうみたいだな。」

みくる「キョン君がこの時間平面上から消えてしまったんです!!」

286 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 04:55:02.28 ID:YtK1ayfw0

名,古「「!?」」

長門「?!...気づかなかった...うかつ...」

名護さん「どういう事だ?説明しなさい。」

みくる「な、名護さぁん...」

古泉「一体何が起きたんです?」

みくる「う、うん...今日の団活が始まる前か始まってすぐに、学校の敷地内で小規模の時空振動が起きたの...」
みくる「でも、あれくらいは無視出来るレベルだったから...何にもないだろう、大丈夫だろう、と思ってたら...」

みくる「そのすぐ後にキョン君の反応がこの時間から消えてしまったの...私、どうしたら良いか分からなくて...」
みくる「...ごめんなさぁい...ひぇぇぇぇぇぇぇん!」

名護さん「...これはまずいな...」

古泉「えぇ...恐らく我々の混乱を狙った相手側の策略かと...」

名護さん「朝比奈君、キョン君が今いる時代は解るか?」






288 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 05:02:20.35 ID:YtK1ayfw0

みくる「ひっく...えぐ...えと...ぼんやりとなら...」

名護さん「なら大体でいい!俺を連れて行きなさい!!」

みくる「ぐす...そうしたいのは山々なんだけど...過去の人間を未来に連れて行くのは禁則で...」

名護さん「私の命令だ。今すぐ連れて行きなさい!!」

古泉「な、名護さん、落ち着いてください。朝比奈さんだって貴方を連れて彼を助けに行きたいのは一緒なんです。」
古泉「ただ、彼女にはその意思があってもそうする事が出来ないんです...」

名護さん「...っく!」

長門「...それより、今はこの時代に残されている凉宮ハルヒを守る事に専念すべき...」

古泉「そうですね、彼に関しては我々は手を出せないのが現状です。ならやれる事から先に手を付けるべきでしょう。」

名護さん「......!」

299 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 05:56:59.65 ID:YtK1ayfw0

...2037年....県立北高......

おいおいマジかよ...
こいつらの雰囲気からしてまさかとは思ったが...

キョウ「...そんなけったいな顔で見るな...俺だって訳が解らんさ、このSOS団なんてゆー意味不明な名前は...」

よかったな、ハルヒ。お前の愛するSOS団は未来永劫存在してるみたいだ...

キョウ「どうやらハルナの母親の世代から存在したらしくてな...あいつも小さい頃から母親の武勇伝を聞かされたおかげで、」
キョウ「高校に入ったら母親の意思を継ぐだのなんだの決めてたらしい...」

...なんてこった...あんな悪夢は俺達の世代で終わらせようと俺は密かに誓っていたのに......
おのれハルヒ...この時代の俺の子孫の学園生活も貴様のせいで破壊されてしまった......

なんて事を考えてる俺をよそに隣の朝比奈さんは、

みくる(大)「へぇぇ、キョン君?なんだか私達がしてきた事が未来の子供達が受け継いでるなんて考えたらちょっと感動しない?」

いえ...俺にしてみりゃ、こいつらが気の毒で仕方がありません...

一姫「それで...あなた達が探してる人物...というのは?」

300 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 06:08:29.22 ID:YtK1ayfw0

みくる(大)「えぇ...あなた達、『紅 渡』っていう名前...聞いた事ある?」

キョウ「...?渡なら今しがたあんたらの前で逃走劇を繰り広げてた、えらく中性的な顔立ちの男の方だが?」

みくる(大)「...やっぱりね...実は私達渡君に用があってここまで来たの...」

おいおい、まさかとは思っていたが実は本当にあんな貧弱な奴が紅音也の子供だとは...

一姫「...紅君に用...ですか...彼は至って普通の高校生ですが?」

みくる(大)「...えぇ、でも、彼にしか出来ない事があるの。あなた達の知らない...ね。」

キョウ「......おい、あんたら渡をどうするつもりだ...?」

キョン「...お前、知ってるのか?」

一姫「...彼に何かあったんですか?キョウ君?」

キョウ「いや、渡はほんの少し人より『体が丈夫』なだけだ...」

みくる(大)「...とにかく、最初は渡君と話をさせてもらうだけで良いの...」



301 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 06:19:40.15 ID:YtK1ayfw0

キョウ「...話...ねぇ...話すだけなら俺が一緒にいても構わんだろ。俺も一緒に聞く、いいな?」

こいつ...俺の血が流れてる割には随分熱いな......

みくる(大)「...分かったわ。あなただけなら...ね?」

キョウ「当たり前だ、アンタらみたいな胡散臭い連中を古泉と長門に付き合わせてたまるか。」

一姫「キョウ君...」

由佳「...」

みくる(大)「...そう、じゃあ。あなたと渡君で、駅前の喫茶店に来てくれるかしら?」

302 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 06:30:26.60 ID:YtK1ayfw0

......

キョン「...なんかすいませんね、俺の子孫がやけに反抗的で...」

みくる(大)「うぅん、いいのよ。優しいキョン君も素敵だけどあんな風に誰かの為に一生懸命なキョン君も素敵だと思うわ?」

あの野郎...ガキの分際で朝比奈さんに色目を使うとは...許せんっ!!

キョン「...そう、ですか...」

303 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 06:36:23.49 ID:YtK1ayfw0

カランカラン♪

みくる(大)「あら、来たみたいね...」

キョウ「...よう」

渡「... え、と...あなた達誰ですか...どうして僕こんなとこに連れてこられたんですか...?」

しっかしまぁ...改めてみたら古泉とは違った意味でモテそうな奴だな...
でもまぁここまで自信の無さが体から滲み出てたら俺とも仲良く出来そうだな...古泉と違って...

渡「...ってえぇぇぇ!?きょ、キョウ君がふたりっ!?」

キョウ「まぁ、落ち着け渡。その辺も含めてこの人達からお前に話があるんだとよ...」

渡「...僕に...?ですか?」

309 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 06:54:28.71 ID:YtK1ayfw0

みくる(大)「...えぇ。」

渡「い、いったいなんですか?」

キョウ「......」

みくる(大)「...私達はね...過去からこの時代に来たの。」

渡「過去から...ですか?」

みくる(大)「えぇ...そしてそこにいるキョウ君はこのキョン君の子孫にあたる訳...」

キョウ「...キョン?」

311 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 07:07:29.53 ID:YtK1ayfw0

キョン「...そんな目で見るな...本名じゃねえよ...ただのあだ名だ。」

俺だって気に入っちゃいないさ...こんなふざけたあだ名...

キョウ「...あんた...SOS団のメンバーだったのか...?」

キョン「お、よく解ったな...といってもお互いの顔や雰囲気見りゃあ解るか...」

キョウ「...終わらない夏休みを過ごした事は...?」

キ,み「「!?」」

キョウ「...無人島で殺人事件をでっち上げたことは...?」

キョウ「... それに...ハルナの母親と...キスしたことは...?」

キョン「!!!」

なんと言う事だ...何故こいつが俺のあの忌々しい思い出を知っている...

みくる(大)「あなたまさか...」

キョン「...その話全部誰から聞いた...?」

キョウ「......俺の親父だよ...」

313 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 07:15:34.38 ID:YtK1ayfw0

おい待て、今こいつはなんて言った?
「俺の親父」?誰だそいつは?言っとくが俺はあんなフロイト先生も爆笑ものの夢を誰かに言うつもりは一切無いと言い切れる。

もし言うとなれば将来子供が出来たときに笑い話兼おとぎ話にするかもしれんが...ってまさか!?


キョン「...お前の親父の名前は...?」

キョウ「...◎●△×...だが...」

みくる(大)「これはひょっとして...」

マジかよ、もっかい言うぞ?マジかよ......

俺はそこの紅の子供を迎えにきたんであってまさか自分のガキと感動のご対面をしにきたんじゃないんだ...
でもまてよ...?こいつが存在してるという事は...?

キョン「な、なぁ。この時代の俺...いや、お前の親父は今元気か?」

キョウ「...なんだ急に...至って健康だが...」

キョン「!?」

315 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 07:31:15.87 ID:YtK1ayfw0

みくる(大)「...!キョン君。未来は確実に良い方向に向かってるわ、でも、まだ油断しちゃだめ...」

キョウ「...おいおい、一体何の話だ?」

キョン「簡単な事だよ、ひょっとしたら俺とお前が存在しない未来があったかもしれないってだけだ。」

キョウ「!?...どういう事だ?」

みくる(大)「...ここからが本題なの。私達がここに来た理由...紅渡君、私達、いや。」
みくる(大)「今世界はあなたの助けが必要なの...!」

渡「...僕の...助け...ですか?」

みくる(大)「えぇ...『キバ』...と言えば分かるかしら?」

渡「...!?」

キョウ「...渡、キバってのはこないだのあれか?」

渡「う、うん...でも、なんであなた達が僕のあの力を必要としてるんですか...?」

みくる(大)「彼の...キョン君のいた時代では...ファンガイアが新たな勢力と手を組んだの...」
みくる(大)「キョン君のいた時代じゃあ、余にも人手が足りなさ過ぎるの...」

渡「...」

みくる(大)「...あなたの父である紅 音也、そして私達の仲間である名護君...」
みくる(大)「あの時代には...ファンガイアと戦う事の出来る人は彼ら二人しかいないの...」

みくる(大)「だからお願い、渡君。私達に力を貸して...?」

318 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 07:51:03.09 ID:YtK1ayfw0

渡「父さん...が...かぁ...」

キョウ「...渡......」

おい、まさかこの雰囲気は...

みくる(大)「まさか...紅君はもう...」


キョウ「...あぁ、コイツが小学校入学と同時に『俺は育児なんてくだらない物には縛られない主義なんだ!すまんな!!』」
キョウ「とか言いながら国外逃亡しやがったんだよ...」

キ,み「「え」」

あいつ...なんて奴だ...ちくしょう、何故かは知らんがあいつの高笑いが聞こえてきやがった...

みくる(大)「...そ、そうなんだ...」
みくる(大)「と、とにかく、事は重大なのは解ってくれたかしら?」

渡「え、あ、はい!」
渡「お二人も...悪い人じゃ無いみたいだし...僕でよければ、お手伝いさせてください!!」

321 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 08:16:27.59 ID:YtK1ayfw0

みくる(大)「ありがとう!渡君...!」

キョウ「いいのか...?渡?」

渡「...うん。父さんにも会ってみたいし、このままだと僕らの存在だって危ないみたいだし...」

キョウ「...そうか。」

それにしてもこいつ、やけにこの子に執着するな...古泉のおホモだちか何かか...?

みくる(大)「お二人は随分と仲良しなんですね?まるで兄弟みたい...ふふっ」

キョウ「兄弟っつか...小さい頃から一緒にいすぎて、逆に俺が父親みたいになっちまったよ...」

324 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 08:23:46.96 ID:YtK1ayfw0

渡「それじゃあ...最後に母さんに挨拶だけして行ってもいいですか?」

みくる(大)「そうね...それくらいなら全然構わないわ。」

渡「じゃあ、僕の家までついてきてもらっていいですか?」

みくる(大)「えぇ。」

そうして俺と朝比奈さんと紅渡と何故か俺の未来の子供...の四人で渡の家に向かう事になったのだが...

328 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 08:33:05.50 ID:YtK1ayfw0

...2009年....駅前の広場...

名護さん「...とにかく、俺達がこれからどうするか...もう一度念入りに話し合う必要があるな...」

古泉「えぇ...先程も言いましたが我々は現時点で彼を助ける事は出来ません...残念ながら...」

名護さん「ファンガイアめ...!随分と卑怯な真似を...!!」

長門「...でも、朝比奈みくるは彼の生体反応を検知したと言っている。」

みくる「そ、そうなんです...確かに一度この時間軸からキョン君の反応は消えたんですけど...」
みくる「そのすぐ後に今とは全然違うところにキョン君の反応を見つけたんです...」

古泉「...全然違う所、というとやはり七夕の時の様に彼はまた過去に?」

みくる「ごめんなさい...そこまではまだ解らないの...ただ私に解るのは...」
みくる「『キョン君は今この時間平面上に存在しない』ってことだけなの...」

329 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 08:42:21.64 ID:YtK1ayfw0

名護さん「...とにかく、解らない事を無理に考えているより、今私達に出来る事をするんだ...」

みくる「名護さぁん...」

長門「...」

古泉「んっふ」


......

???「何か問題でもあったの?みんなして暗い雰囲気で。」

み,長,古「「「!?!?!?」」」

名護さん「お前は.....!!」

長門「朝倉...涼子...!」

古泉「...!」

みくる「ひ、ひゃわぁぁ...」


330 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 08:50:18.85 ID:YtK1ayfw0

朝倉「あら、失礼ね。人の顔見ただけで気絶なんて...」

名護さん「...彼を返してもらおうか...」

朝倉「...?何の事?」

名護さん「と ぼ け る な! !」
名護さん「彼を人質にとって俺達の統率を乱そうとは言語道断...」

朝倉「何言ってるかさっぱりわけ分かんないけどまぁいいわ。」
朝倉「どちみち今日用があるのはあなたなんだし...」

名護さん「...!どういう事だ...」

朝倉「上はねぇ、邪魔者をのんびり観察なんてしてる暇無いって言ったのよ。」
朝倉「だからねぇ...あなたは こ こ で 退 場 な の 。」


331 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 08:52:20.79 ID:YtK1ayfw0


名護さん「ふざけるのもいい加減にしろ...」
名護さん「この名護啓介...彼を...キョン君を救うまではお前達を地獄の果てまで追いつめる...!」

朝倉「これでもそんな事が言えるかしら...?」

ファンガイアA「GAUUUUGHHHHH!!!」

ファンガイアB「UGAHHHHHHHH!!!!」

古泉「...二体...ですか...これは少々マズいですね...」

名護さん「古泉君、長門君と朝比奈君を連れて逃げるんだ。」

古泉「で、でも名護さん!!あなたは!?」

名護さん「手がかりがわざわざ来てくれたんだ、ここは私に任せなさい。」

333 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 08:59:47.68 ID:YtK1ayfw0

ここからは、ご覧のURLの提供で、お送りいたします。
http://www.youtube.com/watch?v=y_IQnPdx3X0&feature=related

名護さん「ファンガイア...彼を俺達の下から奪い、深い悲しみと混乱を招いた罪は大きい...」
名護さん「その命... 神 に 還 し な さ い ! !」

ピポッ!キシュイーン...

名護さん「変身!」

イクサナックル「ネ•ジ•リ」

ガシャッ!

イクサナックル「フ•ィ•ス•ト•オ•ン」

キュイーーーン...ズバァ!!!

朝倉「んじゃあ、私は他の用事が入ったみたいだから。あとはその二人と楽しんでね?」
朝倉「それじゃ、 さ よ な ら 。」

イクサ「ま、待て!!」

ファンガイアA「GAHHHHH!!!」

イクサ「っく!!」

334 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 09:09:19.98 ID:YtK1ayfw0

イクサ「...いいだろう、こいつらを倒した後に貴様も地獄に送ってやる...!」

B「GURUAAAAHHHHH!!!」

イクサ「...っく!ふっ!!」

B「.......!!!」

イクサ「はっ!」

A「GUA !!」

B「GUUHHHHHHHHH!!!!」

イクサ「......!うぐっ!」

A「GAHHHHRHHHHHH!!!」

イクサ「...っ!はぁ!!」

古泉「すごい...ファンガイア二体と互角に戦っている...」

B「AGUHH!!」

イクサ「フンっ!」




336 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 09:24:23.88 ID:YtK1ayfw0

...再び2037年..

真夜「...そう。わかったわ、行ってきなさい。渡。」

渡「うん...行って...未来を正しい方向に変えてくるよ...」

そういうと渡の母親(これまた隣の朝比奈さんにも負けない位の別嬪さん)は
なんとも優しげな母性あふれる笑顔で「いってらっしゃい、渡。」と呟いた。

真夜「渡...これはきっとあなたの運命なのよ...」
真夜「何があっても、あなたは最後までそれから逃げちゃだめ。良いわね?」

渡「うん...父さんと力を合わせて...戦って来るよ!」

あの親父とねぇ...

みくる(大)「それじゃあ...いいかしら?」

渡「...はい!僕を過去に連れて行ってください...!」

みくる(大)「それなら...なるべく人目につかないところが良いわね...さっき通った公園に行きましょう。」

そうして朝比奈さんが指定した、俺達がここにくるまでに通り過ぎた公園に行く事が決定した。
しかし...こういう時に限って事件ってのは起きるもんなんだなぁ...と、俺はしみじみ考えさせられるのであった!

349 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 11:16:56.02 ID:YtK1ayfw0

みくる(大)「それじゃあ...準備はいい?」

渡「はい...!」

キョン「はい。」

みくる(大)「じゃあ...始めるわね...」

その時...俺と朝比奈さんが一番聞きたくない声が聞こえてきた...

???「やっぱりここにいたのね、キョン君。」
???「おかしいと思ったのよ... 本来なら消えたはずの未来の...反応が残ってたんですもの...」

キ,み「!!」」

キョン「あ、朝倉!?」


351 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 11:21:51.55 ID:YtK1ayfw0


みくる(大)「どうして貴方がここに...!」

朝倉「...あたしを誰だと思ってるの?思念体のインターフェースでもありファンガイアでもあるのよ?」
朝倉「まったく...キョン君ったらほんとに手間がかけさせるんだから...」

キョウ「こいつが...アンタ達の言ってた...」

朝倉「へぇ〜、その人、キョン君の息子さん?」

キョン「...!おい!逃げろ!!」

朝倉「そんな心配しなくても大丈夫よ...その子に手は出さないわ、どのみちあなたが死ねば全ては終わりなんだから♪」

キョン「っく...!」

渡「...させない...!」
渡「キバット!!」

???「冒険でしょでしょ〜!」バサッバサッバサッ!
キバット「ガブリッ!!」

フワァァァンフォォォォォンフィィィィィィン.....フワァァァンフォォォォォンフィィィィィィン.....

渡「変身...!」

353 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 11:30:44.15 ID:YtK1ayfw0

ここからは、ご覧のBGMの提ky(ry
http://www.youtube.com/watch?v=pUEdCUeeFro&feature=related

朝倉「...な!こ、こいつは!?」

みくる(大)「えぇ、私達はとうとう見つけたのよ...人とファンガイアの子でありながら人を守る戦士...」
みくる(大)「『キバ』をね。」

キョン「キバ?」

しかしさっきのちっちゃな機械仕掛けの蝙蝠...やけに俺に似た声だったが...
いやいや、今はそんな事はどうでもいい...目の前の出来事に専念しなくては...

みくる(大)「えぇ...本来ならファンガイアの王たる存在のみにしか与えられない最強の鎧...」
みくる(大)「彼と紅君には何故かその資格があるみたいなの...」

キバ「ハァァァァァアァァァア...!!」

朝倉「...っく..!面白いじゃない!キバの鎧...噂通りか確かめさせてもらうわよ!」

355 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 11:34:10.17 ID:YtK1ayfw0

キバ「タァ!ハッ!!」

朝倉「...っ!ほんっとに!あなた達の生への執着もっ...!」

キバ「...くっ!」

朝倉「目を見張るものがあるわねぇ!!」

グアッ!!!!

キバ「うわぁっ!」

キョウ「わ、渡!!」

357 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 11:38:28.46 ID:YtK1ayfw0

おい、マズいぞ...ちょっと負けてんじゃねえか...そうだ、名護さんみたいになんか武器は無いのか...?
そうだ、ちょうどどこからか声が聞こえてきた...銃なんか良いんじゃないか?朝倉と十分距離を取ってしまえば
後はずっと渡のターンだ...

朝倉「なぁんだ...話に聞いてた程大したモノじゃ無いみたいね...?」
朝倉「じゃあ悪いけど...あなたから死んでちょうだい♪」

みくる(大)「渡君!!」

キバ「っっ!」
カチャリ。

キバット「ガルルッ!セイバァー!!」

361 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 11:44:51.60 ID:YtK1ayfw0

キョン「剣かよ!!」

み,キョウ「「?」」

あぁ、つい声が出ちまった...
恥ずかしーっ!

みくる(大)「...キョン君の考えてる事も分からないでもないけど、渡君の判断は間違ってないわ。」
みくる(大)「この状況で飛び道具を使えば、動きの速い朝倉涼子に懐に入られてやられるのがオチ...」

キョン「...!そうか!」

だったらあいつは自分も同じ様に剣で朝倉とやり合おうって訳か!!


......
アォォォォォッ!ガウッ!!

朝倉「あら...よく受け止めたわね?」

キバG「..........!」

ガッ!!

朝倉「っ...!随分と動きが軽くなったみたいね...?」


363 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 12:06:14.72 ID:YtK1ayfw0

そういうと朝倉は何やら様子のおかしい渡から距離をとり...

朝倉「この過度の状態変化がキバの恐ろしい点...ねぇ?」

キバG「ヴァァァァァァァア!!」
なんだあいつ...吠えやがったぞ...!?

タッタッタッタッ...タンッ!

キバG「ウガァッ!!」
ザシュッ!!

朝倉「きゃあ!!」

キバG「ヴァア!!」
ガキィンッ!!

朝倉「...っくぅ〜...!随分と派手に...やってくれるじゃない...!」

いや待て、渡の奴が急に超ワイルドなキャラになったかと思ったら朝倉コテンパンにしてやがる!
キタコレ!いやいやいや、俺は悪いインターネットには毒されない...



364 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 12:11:59.60 ID:YtK1ayfw0

キバG「ガァッ!!」
ギャインッ!
朝倉「...っ!でもねっ!こっちもやられっぱなしって訳には...」
ズバッ!!

キバG「!?」

朝倉「いかないのよ!!」

ドスッ!!

キバG「ガッ...!!」

みくる(大)「わ、渡君!」

おいおいおい、渡の奴朝倉の派手なミドルキックモロに受けちまったよ...
どうすんだおい...なんか朝倉が前に長門に倒された時よりもだいぶ強く感じるぜ...

キバG「...っ!」

流石にあのワイルド状態の渡にもやはりさっきの朝倉キックは答えるか...



370 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 12:27:48.95 ID:YtK1ayfw0

朝倉「どう...?所詮あなた達はここで滅びる運命なの♪」
朝倉「...キョン君、ゲームオーバーよ、残念ね...」

キョン「...くそっ!」

キバG「ヴワァァァッ!!」
ドガッ!

朝倉「しつこい人ね....っ!!」
朝倉「...いいわ、付き合ってあげる... !」

キバット「これで決めるぞ!渡!!」

375 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 12:43:18.06 ID:YtK1ayfw0

http://www.youtube.com/watch?v=d1ODL-bqNLM&feature=related

キバット「ガルルッ!バイトッ!!」
キユインッ!シュイシュイシュイシュイ...

キバG「ヴァアァァァァ...!」
アオーーン!!

シャキッ

キバG「.........」

ズアッ!...ザンッ!

キバG「グァァア...!」シュバッ!

朝倉「...あら、あたしとやり合うっていうの?無駄だと思うけど...」


376 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 12:44:16.49 ID:YtK1ayfw0


キバG「...!ガァァァァァア!!」タッタッタッタッ...

朝倉「...っ!ハァァァァアァッ!!!!」タッタッタッタッ...

キバG「...!」タンッ!!

キョン「跳んだ!?」

朝倉「何!?」

キバG「ヴァァァァ...!」ズォォォォォォォォォ...!

キバG「グアァァァッ!!!」ズシャァァァァッ!!!

朝倉「...!?きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

379 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 13:00:56.36 ID:YtK1ayfw0

キョン「やったか!?!?」

キョウ「バカ!そんな縁起でも無い事言うんじゃねぇ!!」

キョン「え?あ...!」

そうか、今の俺の台詞は死亡フラグビンビンじゃねえか!!
あぁ、我ながらなんて事を......

みくる(大)「二人とも!静かにして...!」

Wキョ「「......」」

キバG「......」

朝倉「......」

マジで...倒したのか?



380 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 13:04:27.05 ID:YtK1ayfw0


朝倉「....っぐふっ!...」

Wキョ,み「「「!!」」」

キバG「!?」

朝倉「...はぁ...はぁ...随分と...やってくれたわね...」
朝倉「乙女の柔肌に傷を付けた...代償は...高くつく...っぐ...わよ...」

キバG「......」スチャ

朝倉「...はぁ..はぁ...今すぐにでも...アンタ達全員ぶち殺してやりたいけど...はぁ...はぁ...」
朝倉「流石に...今の体じゃ無理ね...はぁ...んぐっ...!」

おい、まさかこいつまた...

朝倉「キバ...いえ、紅渡って言ったわね...?」
朝倉「次に会った時は...アンタからゆっくり殺してあげる...」

朝倉は鬼の様な表情でそう呟くと、長門に消された時とは違い、頭の上から粒子になって消えていった...

400 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 14:49:11.84 ID:YtK1ayfw0

キョウ「...今のが...」

みくる(大)「...えぇ、キョン君の時代でキョン君達を狙っているファンガイア...」

渡「...あれが...過去のファンガイア...」

キョウ「渡!大丈夫か!?」

渡「うん、僕は大丈夫。それより朝比奈さん...でしたよね?さっきのファンガイア...なんだか最初に気になる事を言ってたんですけど...」

キョン「...気になる事?」

渡「...『ファンガイアでもあり、インターなんとかでもあり』...って...」

みくる(大)「その辺については向こうに着いたら詳しく説明するわ。」

キョウ「...そうか、もう、行くのか?」

キョン「...らしいな。」

キョウ「...」

えぇい!なんだこの気まずい雰囲気は!!なんだ、こいつは俺に何を求めてるんだ!!

403 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:00:34.07 ID:YtK1ayfw0

みくる(大)「キョン君?」

キョン「...あー、その、なんだ。体に気を付けてな... 」

キョウ「......」

み,渡「「...」」

あぁっ!やっちまった!!何だこのとってつけた様なありがちな台詞は!!
しかも俺みたいな若造が言った所で何のありがたみもねぇ!!

キョウ「...っぷ...っくはははは!」

キョン「...え?」


404 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:04:53.19 ID:YtK1ayfw0

キョウ「何だよそのとってつけた様な台詞は、アンタのなりで言われても何のありがたみもねぇよ。」にや

こいつ...

キョン「っへ、そうかい」にや

キョウ「お前の方こそ、それこそ体に気をつけろってもんだろ。わざわざ渡を連れて行くんだ、それで怪我の一つでもしてみろ?」
キョウ「冗談でも笑えないぞ?」

キョン「...あぁ、そうかい。」くすり

みくる(大)「それじゃあ...いいかしら?」

あ、朝比奈さん。お手間を取らせて申し訳ありません!

キョン「あ、すいません......それじゃぁな。生意気な息子よ。」

キョウ「...おう、根性なしの親父。」

みくる(大)「それじゃあ...渡君、目を閉じて私とキョン君の肩に手を置いて?」

渡「...はい。」

キョン(...それじゃあな、バカ息子。)

いつか...未来で......




410 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:24:10.35 ID:YtK1ayfw0

...2009年...県内某所...

イクサ「っく!!」

ファンガイアA「GURUAHHHHHHH!!!!!」

イクサ「ハァッ!」ジャキッ!

バシュ!バシュ!バシュ!

ファンガイアA「UGAH!!!」

イクサ「...もらった!!」ジャキ,シュイーン...
カシャ。


411 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:27:26.41 ID:YtK1ayfw0


イクサナックル「イ•ク•サ•カ•リ•バ•ア•ラ•イ•ズ•ア•ッ•プ」
ピポリッピロピロ...ピポリッピロピロ...ピポリッピロピロ...

イクサ「はぁぁぁぁぁ........」
ビシュイーンュ!

ファンガイアA「GAHH!!!」

イクサ「ふんっ!!」チャキ、ガシャン。

イクサ「ハァっっ!!」ジャキン!!ザシュ!ザシュ!!

ファンガイアA「GA!!!」
ジリジリジリジリ.......
ファンガイアA「UGAHHHHHHHHHHHHHHH!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ドガァァァァァァン!!

イクサ「...」






412 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:32:19.07 ID:YtK1ayfw0

古泉「...あ、皆さん、あっちです!」タッタッタッタ...

みくる「な、名護さぁん!大丈夫ですかぁ〜!?」タッタッタッタッ...

長門「......」タッタッタッタッ...

イクサ「...君達...」

???「...!」
ファンガイアB「GUAAAAHHHHHHH!!!!!!!!」

みくる「きゃ、きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

イクサ「...!危ない!!」

413 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:43:27.13 ID:YtK1ayfw0

ファンガイアB「UGAHH!!!」
ドゴァ!!

イクサ「...っ!ぐっ!!」バチ!バチバチバチ...

古泉「...!?」

イクサ「...っ!ふんっ!!」バチッ!バチチチチ......

ファンガイアB「GUAH!?」ズゴァ!!

イクサ「...!」ガシャリ!

イクサナックル「イ...クサ...ナ..ッ..ク...ル..ライ...ズ...アッ....プ......」バチッ!バチバチバチッ!!
シュゥゥゥゥゥゥゥ.......

イクサ「...タアっ!!(......頼むっ...!)」ズバムッッッ!!

ファンガイアB「GAHH?!」
ファンガイアB「GYAAAAAAAAA!!!!!」

ドオォォォォゥゥゥゥン!!





414 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:47:02.46 ID:YtK1ayfw0

イクサ「.........」バチ、バチバチバチバチ...
ボシュッ!

イクサ「!?」ギュオォォォン...ブスン...

古泉「......名護さん...」

名護さん「......」

みくる「だ、大丈夫ですかぁ...?」

名護さん「...あぁ。」

長門「......」

418 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:53:01.36 ID:YtK1ayfw0

古泉「名護さん...今のはまさか...」

名護さん「...君の予想は恐らく正しいよ...」

長門「...」

みくる「え、えと、どうしたんですかぁ...?」


名護さん「...俺は恐らくもう...イクサに変身出来ないだろう...」

みくる「えぇぇぇ!?あ、もしかして...」

名護さん「あぁ。君のおかげだよ...!」

424 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 15:59:32.83 ID:YtK1ayfw0

古泉「...!?... 名護さん...?」

名護さん「君達があの状況で出て来さえしなければ...俺はあのまま残りのファンガイアを通常通り倒せたはずだ!!!」
名護さん「そしてイクサを失う事も無かっただろう...!!」

みくる「ひ...!ご、ごめんなさい...」

名護さん「もういい、君が謝って解決する問題では無い。」

古泉「な、名護さん。お気持ちは解りますが我々も悪気があってあんな事をした訳では...」

名護さん「 う る さ い ! !」
名護さん「俺に口答えをするな!!」

みくる「ひっ...!」

古泉「...!?名護...さん...」

名護さん「俺の判断に間違いは無かった...!責任があるとしたら君達の方だ...!!」

428 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 16:09:00.13 ID:YtK1ayfw0

名護さん「...もういい、こうなってしまった以上君達の助けになる事は出来ないな...」

古泉「...そう、ですか...ではSOS団も?」

名護さん「あぁ、今更あんな所に出入りする必要も無いだろう。」

みくる「...名護さん......」

名護さん「短い間だったが世話になったよ...もうこうして話す機会も無いだろうが。」スタスタスタ...



みくる「......」
みくる「...っく...ご、ごめんなさい...ひっく...わ、わたしのせいで名護さんのイクサを壊してしまって...」

みくる「...っぐすっ...その上...名護さんをあんなに怒らせちゃって...ほんとに...ごめんなさい...」びえーん

古泉「...朝比奈さん...」

長門「...あなたは間違っていない。」

みくる「...え...?」シクシク

434 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 16:17:27.09 ID:YtK1ayfw0

長門「先程のあなたの行動は名護啓介を案ずるあまりに出た行動。」
長門「彼に危害を加えるつもりでした事ではないのは誰が見ても一目瞭然。」

みくる「...長門、さん...」

長門「間違っているのは...彼の方。」

みくる「...い!いえ!名護さんのイクサを壊してしまったのは私が悪いからなんです...名護さんは悪くありませんから...」

長門「しかし先程の名護啓介の発言は仲間の身を案じる様な人間のそれでは無かった。」

みくる「そ、それは...」

長門「本当に仲間なら...まず貴女が助かった事を先に喜ぶべき...」

みくる「な、長門さぁぁぁん!!」びえぇぇぇぇぇぇん!

古泉「...長門さん... 」

長門「こんな時、『彼』ならきっとこう言うはず。」
長門「『そんなの人として間違ってる』、と。」

古泉「...んっふ。」

443 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 16:44:55.58 ID:YtK1ayfw0

...頭がだるい...それに目眩や吐き気も....って...

キョン「ここは...?」

どうやら俺達は無事に元々いた時代に戻ってきたらしい...

渡「...う、う〜ん...」

どうやらやはりコイツもまだトリップしてるみたいだ...

キョン「おい、渡。起きろ。」

渡「う、う〜ん...キバットぉ〜...」

だから声は似てるが違う!!


444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/28(金) 16:45:34.95 ID:YtK1ayfw0


渡「あ、あれ...?あ。そうか、僕は...」

どうやらようやく状況が飲み込めたらしい...

キョン「気がついたか...?」

渡「えと、はい。」

しかし朝比奈さんの姿が見当たらないな...

渡「えっ...と、キョンさん、こんなものが...」

キョン「ん?」

なんだ?手紙か?
どれどれ...

446 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 16:51:59.56 ID:YtK1ayfw0

キョン君、渡君。
いきなり消えてごめんなさいね?でも、わたしにはまだ仕事が残ってるの...それが一段落ついたら、
またキョン君にお願いしたい事があるの...そろそろこの時間平面上のわたしがあなた達を迎えにくると思うから
それまで待ってて?
                            朝比奈みくる


キョン「...相変わらず忙しい人だな...」

渡「...もう一つの仕事って何なんでしょうね?」

そんなもん俺に聞かれても困る。

キョン「さあな...とにかく、この手紙によるともうじき迎えが来るみたいだ。」

449 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 17:00:34.57 ID:YtK1ayfw0

そして時間はほんの少しだけ遡る...


長門「...!?」

みくる「...どうしたんですか、長門さ...あっ!!」

古泉「いったいどうしたんですか?二人とも?」

みくる「こ...これって...!」

長門「...間違いない。」コクリ。

古泉「...?」

みくる「きょ、キョン君の反応が!キョン、キョン君が帰ってきたみたいなんです!!!」

古泉「...!?ほんとですか!?」

みくる「はい!!場所は...ここからそう遠くありません...駅をすぐ行った所の公園です!!」

古泉「分かりました。すぐ向かいましょう!」

みくる「はいっ!!」



451 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 17:06:10.10 ID:YtK1ayfw0

渡「...なんだか...」

キョン「...ん?どうかしたのか?」

渡「いや...なんだか自分がタイムスリップしたなんて信じられなくて...」

あぁ、その気持ち解らんでもないぞ...渡。

キョン「言いたい事はなんとなくだが解るぞ...」
キョン「実は俺は今回が初めてじゃないんだよ...時間旅行ってやつは...」

渡「えっ!?えぇぇぇえ!?そんなにたくさんですか!?」

キョン「い、いや、沢山って程でもないがな。前に一回だけな..」

渡「なんか...キョンさんってかっこいいですね...!」

まぁ実際は朝比奈さんに急に連れて行かれてあたふたしてただけだが...

キョン「いや、今回程大層なことはしてないさ。」

渡「いやぁ...それでも凄いですよぉ...」

453 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 17:18:38.21 ID:YtK1ayfw0

そんななんの自慢にもならない自慢話をしていると、どこからか聞き覚えのある可愛らしいお声が聞こえてきた。

みくる「きょ、キョンくぅ〜〜ん!!!」タッタッタッタッ

渡「あ、あの人達って...」

キョン「あぁ、俺の仲間だ。」

みくる「どこ行ってたんですかぁぁぁぁ!!心配したんですよぉ!?」ダキツキーッ!

キョン「おぅふっ!」ドタンっ!

あぁ、今なら死んでもいい。いや、むしろオデノココロハボドボドダ!

古泉「いきなりあんな事になって、こちらとしても結構慌てましたよ?」

うるさい。黙れ。俺のハッピータイムを邪魔するな。

長門「...無事に戻ってきて、よかった...」

長門、お前も心配してくれてたのか?ありがとな。

古泉「それで...一体何が起きたのか...説明していただけますか?」
古泉「こちらとしても、あなたに報告しなければならない非常事態が発生しましたし...」

キョン「非常...事態...?」

455 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 17:28:54.07 ID:YtK1ayfw0

......駅前広場...

古泉「そして...あなたは無事にこの未来からの協力者である紅渡君を、この時代に連れて来たという事ですね?」

キョン「あぁ...それより、さっきの非常事態ってのは何の事だ?」

古泉「その事ですが...単刀直入に言いましょう。」

みくる「.........」

古泉「我々は金輪際名護さんの協力を得る事は出来なくなりました...」

なんだと...?

キョン「古泉...そりゃいったいどういう事だ?」

古泉「えぇ...先程ファンガイアとの戦闘で名護さんのイクサシステムは再起不可能なまでのダメージを受けてしまいました。」
古泉「それに加えて、名護さんはその責任が我々にある。と言い切ってその場から去って行ってしまいました...」

みくる「...」

キョン「そ、そんな...」

そ、それじゃあ俺は何の為にわざわざ未来まで危険な時間旅行をしたっていうんだ...
これじゃあまるで戦力的には最初と変わっちゃいないじゃないか...

みくる「... ごめんなさいっ!!」

キョン「あ、朝比奈さん!?」

458 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 17:36:21.30 ID:YtK1ayfw0

みくる「...名護さんのイクサを壊したのは...わたしなの...」

キョン「...?どういう意味です?」

みくる「わたしがあの時あんな事しなかったら...ひえぇぇぇぇん!!」

古泉「...つまりこういう事です...二体いた内の一体を撃破した名護さんに、我々は近づいていきました。」
古泉「朝比奈さんは、名護さんを心配故、走って近づいたんです、その時でした。」

長門「隠れていたもう一体のファンガイアが朝比奈みくるを狙って飛び出した。」

古泉「えぇ、そして名護さんはとっさに彼女を庇った訳ですが...」

キョン「...その時のダメージでイクサが壊れちまった...って事か...」

古泉「...はい。」

みくる「ほんとに、ほんとにごめんなさぁぁぁい!!」ひえぇぇぇん!

467 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 17:50:59.59 ID:YtK1ayfw0

そんな...
まさか名護さんの助けが二重の意味で得られないなんて...この状況でこれはだいぶヤバいぞ...

でも...

キョン「やめてください、朝比奈さん。」

みくる「...ふぇ?」

キョン「今回の件...確かに名護さんが怒る気持ちも分かりますが、誰も悪くないと...俺は思います。」

みくる「キョン君...」

キョン「もし俺が名護さんの立場なら、きっと同じ事をしたと思います。」
キョン「それでも俺は決して朝比奈さんを責めたりはしませんよ。」

みくる「...」

あぁ、余裕を見せる俺ってカッコいいな...

キョン「...きっと名護さんも今は動揺してるだけだと思います。」
キョン「名護さんにとって...あのイクサってのがそれだけ大事なんですよ。」

473 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 18:05:39.59 ID:YtK1ayfw0

みくる「キョンくぅん...」

キョン「と、とりあえず、この話は後にするとして...」チラっ

渡「え...と、僕?」

当たり前だ、このまま俺達が解散したらお前はどうするつもりだったんだ...

古泉「そうですね...あなたにはとりあえず、この時代の北高に通ってもらいましょうか。」

渡「え!?そ、そんな急に転校出来るんですか?大体でもそれだと僕はどこから来た事にすれば...」

大丈夫だ、癪だがこいつに頼めば大抵の事はなんとかなる...

古泉「手配の方は、こちらで全て片付けておきますので。」

長門「住居は...私の所に来るといい...」

古,み,キ,渡「「「「?!」」」」

渡「いやいやいやいや!そ、そんな事言われても無理ですよぉ!!」

まさか、長門がこんな事言い出すなんてな...いや、こいつの場合は特に何も考えてなさそうだな...

長門「何故...?あなたには他に寝泊まりする場所は無い筈。」
長門「彼の家にも、朝比奈みくるの家にも、古泉一樹の家に宿泊する事も難しい...」

渡「い、いや!それでも!!」



474 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 18:11:04.68 ID:YtK1ayfw0

長門「...それに第一、私の部屋に来いとは言っていない...」

渡「...へ?」

長門「朝倉涼子が使ってた部屋が空いている。鍵も変わっているから侵入される恐れも無い。」

渡「だ、だったらそれを先に言ってくださいよぉ〜!」

長門「......」
長門「...ユニーク。」

前言撤回!こいついつの間にかタチの悪い冗談を覚えやがった!!

古泉「そ、それでは今日はここで解散と言う事で...」
古泉「紅君はそのまま長門さんに着いていってください。」

渡「...はい。」

よーく分かるぞ!お前の気持ち!渡、ファイト!!

476 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/28(金) 18:24:09.10 ID:YtK1ayfw0

...そして家に帰ると案の定母親にはしっかりとありがたーいお言葉を小一時間程いただき、妹に後ろからクスクスと笑われるという
一大イベントが待っていた...

そうして母親からの、言葉のプロレス技を浴びた後、気が付くと俺は深ーい眠りに誘われていた...


........チュン、チュンチュン......

妹「キョンくんおきろーっ!」どごぁ!

キョン「うわらばっっ!!」

な、なんて奴だ... この妹...さらに出来る様になった... !

妹「はやくしないとちこくだよ〜っ!」

キョン「ん、あぁ...朝飯はいらんと母さんに伝えてくれ...」

妹「はぁ〜い。」

あぁ、せめて今日くらいは...俺に日常を...!与えてくれっ!!
神様、いやハルヒ様......

599 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 04:01:41.74 ID:flJaDjr+0

いやはや...我ながら昨日は散々だったな...
身を守る為に未来へ飛んだってのに結局あのトンデモ宇宙人は追いかけてきやがったし...

命からがら帰って来たと思えば今度は古泉達が名護さんと仲間割れしやがった...
いや、仲間割れってもどっちが決定的に悪い...って程でも無いんだが...


そんな辛気くさーい事を考えながら俺はいつもの地獄の通学路を無事に越え、我が教室へと到着した...

ハルヒ「.........」

キョン「......なぁ、ハルヒ...」

ハルヒ「...そういえば、名護君もう来ないって。」

キョン「...あ、あぁ。古泉から聞いた。」

ハルヒ「......それだけ?」

キョン「......あぁ...それだけ、だ。」

この雰囲気でこのままこいつと会話出来る奴がいたら俺の目の前に連れてこい!今すぐ!!


600 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 04:06:44.08 ID:flJaDjr+0


ハルヒ「......あんたはどうすんのよ......?」

キョン「ぉえ?」

だから俺にいきなり話を振るな何度言えば!!

キョン「...どうする、とは?」

ハルヒ「だぁかぁらぁ!SOS団よ!......あんたも止めるの?」

キョン「いや、俺は別にそこまで...」

ハルヒ「...そりゃぁ確かに最近のみくるちゃんいじりはちょっとやり過ぎたかなぁって思うけど...」
ハルヒ「...でも、団長のあたしの意見も聞かずにいきなり出て行くのは許せないわ!!」

こいつ...

キョン「...っへ、分かったよ、お前も反省した見たいだし、俺もまた雑用係として復帰してやる。」ナデナデ

ハルヒ「!!こ、こらっ!頭撫でるなバカキョン!!」ムキー!


......

谷口「...今俺を笑ったか...?」

国木田「谷口、ちょっと保健室行こうか。」



602 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 04:12:06.69 ID:flJaDjr+0

そうして無事に(?)ハルヒと仲直りをした俺は今までどうりの何気ない日常を満喫していた...

...昼休み...

キョン「...悪い、俺ちょっと用事があるんだ。先食っててくれ。」

谷口「なんだよ!仲直りしたら早速夫婦で一緒にランチかよ!!」

国木田「お、落ち着きなよ谷口。」

キョン「いや、先輩に用事だ。」

谷口「...何っ!?朝比奈さんに浮気だと!?おいキョンてめーいつからそんな尻軽野郎に成り果てたんだ...」

キョン「...じゃあ、国木田、後は頼んだ。」

国木田「うん、分かった。ほら谷口、このパンおいしそうだよ?」

はぁ...付き合いきれんまったく...

605 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 04:25:06.30 ID:flJaDjr+0

本当なら俺だって朝比奈さんの教室にお邪魔したいのは山々だが、俺には先にやる事ある。
そう、名護さんに会って話を聞かなくちゃならん...

そうして二年の階でお目当ての人物を探す...あ、いた。


キョン「名護さん!」

名護さん「...君は...!」
名護さん「いったい何があったんだ!詳しく話を聞かせなさい!」

キョン「それが...」

...俺は名護さんに事のあらましを説明した...

名護さん「キバ...だと...?」

キョン「...どうかしたんですか?」

名護さん「...いや、何でも無い...」

キョン「それより名護さん...昨日古泉から聞いたんですが...」

名護さん「あぁ、その事なら心配ない。」

...え?



606 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 04:27:19.43 ID:flJaDjr+0

キョン「...どういう意味です?」

名護さん「昨日あれからすぐに嶋さんに連絡を取ったんだが。」
名護さん「どうやら初期段階の試作型イクサがまだ残っていたらしい。」

キョン「そ、それじゃあ...!」

名護さん「あぁ、パワーは落ちるが俺はまたファンガイアと戦える!」

キョン「やったじゃないですか!名護さん!!」

おいおい、これはいったいどういう事だ?こりゃあもしかしてもしかしたら...
やっぱり風は俺達の方に吹いているのかもしれん...!

名護さん「あぁ!...今日の放課後に詳しい話を聞きに行く。また明後日君達の部屋にお邪魔させてもらうよ。」

キョン「そうですか...!はい、待ってます!!」

そして俺は小躍りでもしたい位のテンションで教室に戻った。
また名護さんが戻ってくる!名護さんは決してそんな器の小さい人間じゃないんだよ!
やっぱり名護さんは最高です!!

.........

そして放課後...

607 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 04:37:06.72 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「何してんの!さっさと行くわよ!バカキョン!!」

キョン「待て待て、俺にはまだ掃除が残ってるんだ...」

ハルヒ「そんなもんパッパッパーとやっちゃいなさいよ!!」

キョン「無茶を言うな無茶を...」

国木田「ははっ、いいよキョン。行ってきなよ。」

キョン「...え?いいのか国木田?」

国木田「うん、これ以上ここでイチャイチャされちゃあ谷口が可哀想だしね。」

谷口「...何だよ国木田その目はよぉ...!」

まぁ、俺としてもこんなめんどくさい作業はそろそろ止めたかった頃合いなんだが...

キョン「...んじゃあ、悪いが国木田。先に失礼するぞ。」

国木田「うん、また明日。」
国木田「...さ、谷口。見てるだけじゃなくて君も手伝ってくれよ。」

谷口「WAWA!?」



609 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 04:58:47.99 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「みんなー!ごめんねー!バカキョンがちんたら掃除してたせいで遅れちゃったわ!!」

...俺のせいにするな俺の...むしろどっちかといえばこれは学校側の責任だろうに...

古泉「おや、お二人で仲良く登場とは...羨ましいですね。」んっふ


うるさい。俺だって好きでこうしてるんじゃねーんだよ、それにハルヒの奴だってきっとこう言うさ。

ハルヒ「ち、違うわよ!あ、アタシはただこのバカキョンがサボらないように連行しただけよ!」

...ほらな。

古泉「そうでしたか、これはこれは申し訳ございません。」んっふ

だからその気持ちの悪い笑い方を止めろ!!


610 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 04:59:57.45 ID:flJaDjr+0


ハルヒ「...とにかく、今日はSOS団緊急ミーティングよ!!」

キョン「...なんだそりゃ...」

ハルヒ「はぁ〜...あんたってホント頭使わないわね〜...」

キョン「悪かったな、だからおかげ様で『バカ』キョンなんてどっかの誰かさんに呼ばれるのかもな。」

ハルヒ「我がSOS団はここ最近この近所で多発する怪物騒ぎを徹底的に調査する事に決めました!」

あ、こいつ俺の事無視しやがったな...

みくる「......」

キョン(朝比奈さん......)

古泉「凉宮さん、ちょっとよろしいでしょうか?」スッ

ハルヒ「...?どうしたの?古泉君。」


611 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 05:02:56.03 ID:flJaDjr+0


古泉「確かに今回の事件、我々にはぴったりな議題かもしれませんが...些か危険かと...」

長門「同意。被害者が多い事から只の噂では無い事は一目瞭然。」

ハルヒ「あぁ〜もう、みんなダメねぇ!」

お前程じゃないがな。

ハルヒ「噂で済まなくなってるからこそ、アタシ達が調べなきゃいけないのよ!!」

...誰もお前には頼んどらん!

キョン「...もし調査中に化け物とやらに襲われたらどうするんだ?」
キョン「ボディガードもいないのに...」

ハルヒ「SOS団団員たるもの怪物なんかに負けてるようじゃ駄目よ!自分の身は自分で守らなきゃ!」

駄目だこいつ...早くなんとかしないと......

.........

名護さん「...いったいどういう事です?嶋さん...」

嶋さん(体育教師)「そのままの意味だ。」
嶋さん「今の君にはイクサは渡せない。」

614 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 05:14:24.38 ID:flJaDjr+0

名護さん「答えになっていません。俺が納得のいくよう言ってください。」

嶋さん「簡単な事だ、今の君にイクサたる資格は無い。」

名護さん「なぜですっ!!」
名護さん「俺がイクサでなければ誰が!?」

嶋さん「既にめぼしい人物は見つけているよ...昔の知人の紹介でね...」

.........

古泉「そう...ですか、分かりました。」

おいおい、何が分かったってんだ...

古泉「では、今回ばかりは班分けをせずに、ずっと一つの団体として固まっておきましょう。」

ハルヒ「まぁ...それも一理あるわね、みくるちゃんやキョンなんかは真っ先にやられそうだし。」

みくる「ひぇぅ!」

縁起でも無い事を言うな...!



615 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 05:15:38.60 ID:flJaDjr+0

ガチャッ!!

ハ,長,古,み,キ「「「「「!?」」」」」

鶴屋さん「みんなごめんっ!!ちょっと黙って匿ってほしいっさ!!」

ハルヒ「つ、鶴屋さんっ?!」

バタン!

音也「こんなとこにいたのかっ!...ってここは...」

キョン「...あ。」

こいつは......

ハルヒ「...誰よアンタ...?」

みくる「く、紅君...」

長門「......」

古泉「んっふ。」

音也「...ヘヴンだ...」

あぁ...恐れてた事が現実となっちまった...

617 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 05:24:10.56 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「アンタ...いきなり我が神聖なる部室に入って来といて挨拶も無しとはいい根性ね?」

音也「...すまん...お前達に見とれてしまったんだ...どうしたものか...こりゃ向こう一週間は何も喉を通らないぞ...」

ハルヒ「...あんた...頭大丈夫?」

音也「いや、お前程の美貌の持ち主の前に立ってしまえば誰しも正気を失うさ...!」

キョン「...はぁ....」

でたよ、こいつの悪い病気が...

鶴屋さん「ご、ごめんねハルにゃん...あたしがここに来たせいで...」

ハルヒ「いや、それは良いけど...」

音也「ん?よくみりゃそこの二人も最高の美人だな...!」

長門「......」

古泉「んっふ。」

いや、お前じゃねーよ、朝比奈さんだよ。

古泉「おや、只の冗談です。」

キョン「お前が言うと冗談に聞こえん...」

古泉「んっふ、これは手厳しいですね...

618 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 05:30:53.98 ID:flJaDjr+0

みくる「ひっ...く、紅君...」

音也「おいおい、そんな怖そうな顔するな?俺に女を怖がらせる趣味は無い。安心しろ...?」

不安だらけだ。

みくる「きょ、キョンくぅん...」ウルウル

こいつ!俺の朝比奈さんを悲しませやがってー!

キョン「おい、いい加減にしろ。本人が嫌がってんだ!!」

ハルヒ「そうよ!このナルシスト野郎!!」

音也「...ん?なんだ...お前このコに妬いてんのか?だったらそうと素直に言えよ...?」

駄目だ、こいつは駄目だ。

ハルヒ「てゆか大体ねぇ!自分の名前も名乗らずによくもまぁずけずけとこんな事が出来るわね!?」

音也「おぉ〜っとすまない。俺とした事が...」

音也「俺の名前は紅 音也。そのうち俺の名前がwikipediaに掲載されるのもそう遠く無いかもな。」

悪い意味で載りそうだがな...

620 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 05:35:22.84 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「...バッカみたい...なんか今日はしらけちゃったわね。解散しましょう。」

キョン「賛成だな。」

長門「...」パタン。

みくる「は、はぁい...」

古泉「そうですね、僕も調度良くバイトが入ったみたいですし。」

音也「...あれ?」

鶴屋さん「みんな、ほんとにごめんねっ!?」

ハルヒ「いいのよ鶴屋さん、誰にだって間違いはあるわ!」

キョン「お前は何様なんだよ...」

皆「ハハハハハハ!」




音也「...おーい...」

626 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 05:57:37.86 ID:flJaDjr+0

...県内某所......

名護さん「...何故だ...何故俺ではなくあんな奴がイクサを...」
名護さん「嶋さん...あんたは間違っている...!」


......キョンの家...

夕食を食べた後俺は、無事に1日を終えた事を感謝するなどと言うどうにもジジ臭い事をしていたのだが
急に鳴った携帯の音で現実世界へと引きずり戻されてしまった...

キョン「...誰だ?...古泉?」ピッ

キョン「よう、どうした?」

古泉『いえ、たった今バイトが終わったとこでして...』

キョン「...そうか、ご苦労だったな...それで、何か用か?」

古泉『...えぇ、すこし来ていただけますか?』

キョン「...分かった」

状況が状況だ、また何かあったのかもしれん...
そう思い俺は寝間着姿から適当に着替え、外に出た...

627 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 06:03:33.89 ID:flJaDjr+0

古泉「どうも。」

またかよ...

キョン「結局家の前で待ってたんじゃねーか...」

古泉「すいません、急いでいた物で。では、どうぞお乗りください。」

キョン「で、今度は一体何事なんだ...?」

古泉「...これを見てください...」スッ

そう言うと古泉は胸ポケットから何かを取り出した...

キョン「これは...!!なんでお前がこいつを!?」


628 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 06:07:33.66 ID:flJaDjr+0

ブロロロロロロロ.......

古泉が取り出したのは...何を隠そう名護さんが持っていたイクサのそれだった...

キョン「いったい...どういう事だ...?」

古泉「実を言うと僕にもまだ状況が飲み込めていません...」
古泉「先程の閉鎖空間での一件の後、急に上からこれを渡されたんです...」

古泉「...僕を次のイクサの適格者...いや、この場合被験者と言っていいでしょう。」

それってまさか...名護さんの言ってた...

キョン「それ...もしかして正しく稼働しないんじゃ無いのか?」

古泉「...?!何故それを...?」


629 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 06:12:16.62 ID:flJaDjr+0

キョン「...今日の昼に名護さんから聞いたよ...」

キョン「試作型のイクサが残ってるみたいだからそれを使う......ってな...」

古泉「そう...ですか。」

キョン「でもなんで名護さんじゃなくてお前が急に...?」

古泉「それは僕にも解りかねます...」
古泉「僕だって受け取りたくありませんでしたよ...何せ僕は現実世界では只の一般的な男子生徒ですから...」

キョン「......」

それより...古泉が言った『被験者』ってのは一体どういう意味だ?『適格者』はまだ納得出来るが...

キョン「...なぁ、古泉...『被験者』って...どういう意味だ?」

古泉「...それが...」

630 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 06:17:54.38 ID:flJaDjr+0

キョン「...なんだって?」

古泉「...はい。」

おいおい、こいつの上司は一体何を考えてるんだ...!

キョン「つまりお前とこの上司は自分の部下に、『長時間使うと命に危険が及ぶ』ようなモンを使えってのか!?」

古泉「お、落ち着いてください、あくまで『長時間使えば』の話です。タイミングを弁えれば何も恐れる事はありません。」

キョン「...お前...!第一お前はそれでいいのかよっ?!」

古泉「...はい。」
古泉「こういう事にはもう慣れてますから。」にこり

キョン「...古泉...お前.......」

古泉「あぁ、こんな夜に長く付き合わせてしまってすいません、ご自宅まで送らせていただきますよ。」

キョン「...あ、あぁ...」

こいつはこんな事言ってるが...

古泉「......」

こいつだって本心でそう思ってる訳じゃないだろうに...

644 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 07:09:22.32 ID:flJaDjr+0

...あぁ、今回いろんな事が起きすぎたがこればっかりは流石に驚いたな...
これからどんな顔して名護さんに会えばいいのやら......

キョン「......」

俺は家に帰ってからも、その事しか頭に無かった...

キョン「...今はどうする事も出来んな...明日になってみなくちゃ解らん......」

そして俺はハルヒよろしく憂鬱な気分で眠りについた...


.........

妹「キョンくんおき...あれ?」

妹「おかあさ〜ん、キョン君もぉ行っちゃったみたい〜」

645 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 07:17:01.33 ID:flJaDjr+0

一度眠りについたものの、あんな事を聞かされていつも通りに爆睡出来る筈が無い...

キョン「...ふぁぁぁぁあ。」

おかげで四時間寝たか寝てないかだ。

とりあえず、古泉が既に知らせたかもしれんが長門と朝比奈さんにも話をするべきだろう。
特に朝比奈さんは名護さんの件を大分気に病んでたみたいだったからな...

キョン「......」ブーッ、ブーッ、ブーッ

キョン「...なんだ...こんな時間に...まだ七時にもなってないぞ...」

¨起きたら学校に来る前に私の家に来て。”

キョン「長門...?」



646 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 07:22:58.16 ID:flJaDjr+0

起きてるんだったらメールで返すより電話した方が早いだろう、
そう思い俺は長門の携帯にコールした。

ピッ

長門『...起きていたの?』

キョン「...あぁ、どうも昨晩は寝付きが悪くてな。寝てもすぐに起きちまった。」

長門『...そう。』

キョン「それより長門、何かあったのか?」

長門『紅渡が今日から登校する...』

キョン「...そうか、それで俺は何をすればいい?」

長門『古泉一樹が彼をあなたと同じクラスに申請しておいた。』

キョン「...そうか、それで俺にそいつの案内兼世話役をしろってわけか。」

長門『...そう。』

しっかし古泉の奴もわざわざ俺やハルヒと同じクラスにする必要も無いだろうに...
特にあのハルヒの事だ...きっと何かにつけて必要以上に渡と関わろうとするに違いない...

キョン「...分かったよ、とりあえず今からお前の家に向かう。」

長門『...待ってる。』

647 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 07:28:52.21 ID:flJaDjr+0

...長門のマンションにて...

渡「あ、おはようございますキョンさん。」

キョン「よぉ。」

長門「...おはよう。」

キョン「どうだ、渡。昨日一日この時代を散策して慣れたか?」

渡「はい!っていっても30年ぐらいじゃぁ大して変わってないんですね...」
そういうとこいつはやけにつまらなさそうな顔をした。

キョン「俺だってお前の所に行った時そう感じたさ。」

渡「そうなんですか?」

キョン「あぁ。俺はもっと見るからに『未来っ!!』ってゆー様なのを想像してたんだが...」

渡「あんまり変わらないですよね...」

俺達はそんな無駄に暗い会話をしながら学校へと向かった...

648 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 07:36:20.07 ID:flJaDjr+0

...学校...

キョン「それじゃあな、また後で教室で。」

渡「はい!」

何故そんなに元気がいいんだ...

長門「...それじゃあ、私も...最初は移動教室だから急がなくてはならない...」

キョン「おう、また放課後部室でな。」

長門「...また。」

そうして渡は転校の手続きやらで職員室へ入り、長門は自分の教室へと向かって行った。


649 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 07:37:08.97 ID:flJaDjr+0

キョン「......」タン、タン、タン、タン、

ハルヒ「ねぇキョン?さっきの子だれ?知り合い?」

キョン「おわぁ?!」

いきなり出て来て驚かすんじゃねぇよ......

ハルヒ「なんで人の顔みていきなり大声出すのよ!!」

キョン「いや、いきなりなもんでちょっと驚いただけだ...」

ハルヒ「偉大なる団長のご尊顔見て驚くってどーいう事よ!!」
ハルヒ「あんたあんまり人をおちょくってるとぶっ飛ばすわよ!?」

キョン「悪かったよ...」

どうしてこいつはこう朝から元気なんだ...



650 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 07:44:09.80 ID:flJaDjr+0

そうして適当にいなしつつ教室に入ると、

国木田「おはよう、キョン。」

谷口「よぉ、キョ...って。また同伴出勤かよ!!」

どこをどーしたらそうなる......

ハルヒ「...バカの相手は疲れるだけだわ、ほっときましょ。キョン。」

こればっかりはハルヒに同感だ...

谷口「......!!国木田ぁ...お前...俺の弟になれ...」

国木田「嫌だよ気持ち悪い。ほら、バカ言ってないで宿題写す続き始めなよ。」


そして俺達はそんな国木田達を横目に席に着いた。

ハルヒ「それよりキョン、さっきの男の子だれ?見慣れない子だったけど...」

流石だ...鋭い...

キョン「今日転校してくる転入生だとよ。」


652 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 08:00:58.72 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「...その転入生がどうしてあんたとあんな風に親しげにしてるのよ...」

うっ...これはどう答えるべきか...
俺がそう色々と答えを思索していると岡部教諭が元気よく教室に入ってきた。

岡部「よーし、皆席に着けぇ!喜べ、このクラスに転校生が来たぞぉ〜!」

谷口「お!!女か!?」

漢共「「「ウォォォォォォ!!!」」」

柳本「うるさいわよ男子!ねぇねぇ、先生。転校生って男子ですか?!」

スイーツ(笑)「「「キャァァァァァ!!」」」

655 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 08:06:31.21 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「...ほんっと...バカばっかり...」

気持ちは解らんでもないぞ、ハルヒ。

岡部「しーずーかにしろ!それは入ってきたら解る事だろ。」
岡部「じゃぁ、君!入ってくれ。」

クラスメーツ「「「ドキドキ、ワクワク」」」

ガラッ

渡「......」

スイーツ(笑)「「「キャアアア!!!!」」」

谷口「なんだよ男かよぉ〜」

渡「...え、あ...ごめんなさい...」

岡部「こら!谷口!!そんな事を言うな。」

谷口「じょ、冗談ですよぉ〜!」

クラスメーツ「ワハハハハハ!」

岡部「それじゃあ、自己紹介してくれ。」


657 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 08:16:30.60 ID:flJaDjr+0

渡「え、えと。私立城龍学園から来ました、紅渡です...」

岡部「ありがとう、よぉ〜し!じゃあみんな仲良くしてやってくれ!」

佐伯「ねぇねぇ彼女は!?」

柳本「好きな女の子のタイプとか!」

剣持「てゆか紅君女の子みたいでカワイイよねぇ〜!」

...やっぱりな、あいつのあの顔じゃあそりゃあ女子も騒ぐだろう...

ハルヒ「...紅...?」
ハルヒ「ねぇキョン、紅ってこないだウチの部室に来たあのバカと一緒の名字よねぇ!?」

あぁ...気づきやがった...まぁ、そりゃそうか...あのダメ親父のインパクトがデカ過ぎるんだ。しゃあない。

キョン「そう...だな、でも偶然だろ?」

ハルヒ「何言ってるのよ?!あいつもついこないだ転校してきたばっかじゃない!!」
ハルヒ「これはきっと陰謀よ!もしくは某国が送り込んで来たスパイに違い無いわ!」

キョン「おいおい、いくら何でもそりゃ考え過ぎだ...」

ハルヒ「そんな事無いわよ!アタシのSOS団に手ぇ出そうったってそうは行かないわよ!!」

...聞いてねぇ......

660 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 08:36:11.40 ID:flJaDjr+0

そう言うや否やハルヒはおもむろに立ち上がり、大量の女子に囲まれている渡の所へとズカズカ乗り込んでいった。

ハルヒ「ちょっと!アンタに聞きたい事があるんだけど!」

スイーツ(笑)「「「...」」」

渡「...え、と僕にですか?な、なんですk....?!?!?」

ま、待て!渡!間違っても『凉宮先輩』とか言うな!!姿形はそっくりだがお前らは初対面だ!!!

キョン「!!!!」ブンブンブン!

渡「え、あ...」チラ
渡「な、なんですか...?」

ハルヒ「あんた...紅、音也って知ってる?」

渡「あぁ、その人なら僕の...」

キョン「!!!!!!!」ブンブンブンブンブン!!!

渡「い、従兄弟ですよ!そう!従兄弟!」チラっ

キョン「......b」グッ

ハルヒ「従兄弟...ねぇ...?」

661 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 08:47:03.56 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「...なんか怪しいけどまぁ良いわ、そーいう事にしといてあげる。」

渡「あ、ありがとうございます...」

岡部「...んじゃぁ...HR、始めるぞ...」



まいったな...こりゃまた一騒動起きそうだ...

。。。昼休み。。。

あぁ...よかった...例え転校生が来ようとも、ハルヒは日課の校内探索は欠かさんみたいだ...


剣持「ねぇねぇ紅君!お弁当無いの?!」

渡「え、あ、いや...」

鈴木「食堂の場所分かる!?」

渡「い....いや、僕は別に...」

柳本「だったらあたし達が学校案内してあげる!!」

おぉおぉやっとるやっとる...

谷口「...泣けるぜ......」

言うと思った...

663 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 09:01:21.72 ID:flJaDjr+0

渡「ぼ、僕はさっきキョンさんと約束したから...!すいませんっ...!」タッタッタッ...

スイーツ共「「「えぇ〜つまんないのぉ〜」」」

渡「な、何なんですかあの人達ぃ〜怖いですよ〜」

谷口「...っけ!よく言うぜ...一日でもいいからお前と入れ替わってみたいよ。俺は...」

渡「僕と...ですか?別に何も良い事ないですよ...?」

谷口「かぁぁぁぁぁ!ムカつくぅ〜!!お前にとっての怖い思いは俺にとっての良い思いなんだよぉ!」

渡「な、なんですかそれ...?」

国木田「え、と紅君だったよね?こいつの事ならほっといて問題ないよ。いつもの事だから」にこっ

渡「え、あっ!はい!ありがとうございます!」

国木田「僕は国木田。よろしくね?」

渡「はいっ!よろしくお願いします!」

...なんでこいつはこう変な所で元気になるんだろうか...

そんな事を考えながら弁当を食っている時に古泉から電話が来た。

665 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 09:21:07.97 ID:flJaDjr+0

キョン「よぉ、どうした?」

古泉『彼の...紅渡君の様子はどうですか?』

キョン「あぁ、うまい具合に溶け込んでるよ。最初はハルヒに怪しまれたがな...」

古泉『なるほど...凉宮さんは聡明な方ですからね、彼と紅音也との共通点にすぐ気づいたのでしょう。』

キョン「さぁな、あいつが何考えてるか俺には知ったこっちゃねーや。」
キョン「で、用はそれだけか?」

古泉『いえ、一応僕とあなた達を含めた三人で彼の今後の行動について話し合った方が良いかと思いまして...』

キョン「...それもそうだな、よし。今から渡を連れてそっちに行く。」

古泉「では...そうですね、いつも通り中庭の自販機横で。」

キョン「おう。」

...。確かにな、このまま何も考えず渡のアドリブに全て任せっきりだと確実にボロを出すな...

渡「...なんですか?」

キョン「よし、ちょっと野暮用だ。渡、行くぞ?」

渡「え、あ、ちょっと待ってくださいよ〜!」



666 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 09:36:34.79 ID:flJaDjr+0

。。。中庭。。。

古泉「紅音也の従兄弟...ですか...」

渡「す、すいません...咄嗟に出たのがその単語だったもんで...」

古泉「いえ、どのみち彼とも接触しなくてはいけなかった訳ですから、この方がかえって都合が良いかもしれません。」んっふ

キョン「よし...とりあえずはしばらくそういう事にしとこう。あんまり設定を考え過ぎてもコイツが覚えられん。」

渡「すいません...」

古泉「...では、そろそろ行きましょうか。凉宮さんに見つかっても面倒ですし...」

キョン「そうだな。」


???「ここにいたのか。」

668 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 09:42:54.81 ID:flJaDjr+0

キョン「?」

古泉「あなたは...」

名護さん「随分と探したぞ、古泉一樹。」

古泉「......」

キョン「...名護さん......」

名護さん「...話は聞いたよ...」

古泉「...はい。」

名護さん「...君が新たなイクサの適格者だそうだね...?」

古泉「はい...」

名護さん「はっきり言おう。」

名護さん「君はイクサになるべき人間ではない。」

675 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 09:59:08.67 ID:flJaDjr+0

キョン「...!」

古泉「...はい、僕は今でも自分がこれを託された理由が分かりません...」

名護さん「そんな迷いのある精神でイクサを使いこなせる訳が無いだろう、それを俺によこしなさい。」

古泉「そうしたいのは山々ですが...上の方からは僕が適格者なので、他に渡すな。と言われていますので...」

名護さん「 違 う ! !」

名護さん「真に適格者足るのは俺だ!俺以外の誰でも無い!!君の仕事は本来別の所にある筈だ。」
名護さん「君は我が侭な少女のご機嫌を伺っていればいいんだ、ファンガイア退治は君の仕事ではない。」

キョン「な、名護さん!何もそんな言い方!!」

名護さん「うるさいっ!!君の様な一般市民には何も関係ない話だ!!」



676 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 10:00:09.04 ID:flJaDjr+0


キョン「か、関係ないって...俺達仲間じゃないですか!?」

名護さん「仲間...そんな事はどうでもいいんだ、大切なのはもっと他の所にある。」

渡「そ、それは違うと思います...!」

キョン「...渡!」

名護さん「なんだ君は...?」

渡「僕はあなた達の関係は分からないけど、仲間の事を大切にしない人には...人の痛みが解らないと思います...」
渡「キョンさんはあなたの事を仲間と言いました。でもあなたは『そんな事』と言って一蹴した...」

渡「確かに、キョンさんは古泉君や周りの人に比べたら普通の人かもしれませんが...仲間を思いやる気持ちは強い人です。」

渡「大事な事を知ってる人なんです...そんな人の話が聞けない人に、『大切な事』なんて解る訳が無いと思います...」

キョン「渡...」

渡「あ、す、すいません!エラそうな事言って!!」

名護さん「あぁ、全くだ。君の様な子供っぽい思考で説教をされるとは...気分が悪くて仕方が無い...!」

古泉「...なるほど。」

678 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 10:10:13.29 ID:flJaDjr+0

キョン「...どうした?古泉?」

古泉「...名護さん、何故あなたがイクサを剥奪されたのか分かりましたよ。」

キョン「!?」

名護さん「...どういう意味だ......!」

古泉「簡単な事です」
古泉「イクサになって人を護る...と言う事は自分の身を犠牲にする事です。」
古泉「己の保身にしか目がない今の名護さんに、イクサは託せないと...上はそう判断したんでしょう。」

名護さん「自分が適格者になったからと言って...随分と偉くなったもんだな...!」


679 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 10:13:48.16 ID:flJaDjr+0

古泉「そういう意味ではありません、ただ。」

古泉「たった今から僕も、あなたにイクサを託すのは反対です。」

名護さん「!?」

キョン「こ、古泉っ!」

古泉「では、失礼します...」スタスタスタ...

キョン「お、おい!待てよ!!..すいません名護さん!失礼します!!」タッタッタッタッ...

渡「あ、キョ、キョンさん!!」タッタッタッタッ...

名護さん「ふざけるな.......」

名護さん「ふ ざ け る な ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! ! !」

683 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 10:29:48.27 ID:flJaDjr+0

キョン「お、おい!古泉!!何もお前もあそこまで言う事ぁ無いだろ!」

古泉「...はい、確かに。少し熱くなってしまいました...」

キョン「熱くなったって....」

古泉「ですが、僕はあの人に謝りません。」

キョン「!?」

古泉「彼の言葉は機関で働く全ての人間を侮辱しました...」
古泉「『我が侭な少女のご機嫌取り』...そう言うと確かに聞こえは良いかもしれませんが、」
古泉「神人との戦いで命を落とす人がいるのも事実です...」

キョン「古泉...」

古泉「いえ、すいません。確かに私情を持ち込んで名護さんに失礼な事を言ったのは間違いかもしれませんね。」

キョン「いや、お前は間違っちゃいないさ...お前は...」

古泉「.........」



685 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 10:31:35.77 ID:flJaDjr+0

キーンコーンカーンコーン...

渡「あ、じゅ、授業始まっちゃいますよ!?」

キョン「そ、そうだな、急いだ方が良さそうだ...」ダッ!

古泉「ではまた部室で!!」ダッ...タッタッタッタッ...

キーンコーンカーンコーン......

。。。教室。。。


...そうして一悶着あったが無事に午後の授業も全て終えた訳だが...



692 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 10:47:42.29 ID:flJaDjr+0

。。。放課後、教室。。。


ハルヒ「何してんのキョン?さっさと行くわよ?」

...こいつは...昨日俺が掃除だったのを忘れたってのか?......

キョン「だから俺の班は今週一杯教室の掃除に割り当てたって...昨日も言ったろ...」

ハルヒ「だったら何よ!?あんたが本気出せばすぐ終わるんじゃないの?もっとシャキッとしなさい!」

キョン「...ったく...」

国木田「キョンも大変だね?」

キョン「洒落になっとらん...全く...」

谷口「っへー!モテる男は辛いねぇ〜?」ケタケタケタ!

キョン「...こいつ...!」


693 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 10:48:57.63 ID:flJaDjr+0


国木田「じゃあモテない谷口が当番だけでも変わってあげなよ?」

キョン「おぉ〜?いやぁ、すまんな、谷口。」

谷口「ウェ?!」

...ざまぁみやがれ...人を茶化すからそうなるんだ。

ハルヒ「さっ、行きましょっキョン!」

渡「あ、あの...」




698 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 10:57:57.40 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「...ん、あんた...なんか用?転校生。」

キョン「おい、せめて名前か名字で呼んでやれよ...」

渡「えと、僕...まだ友達もそんなにいないし...もしよかったら僕もSOS団に参加してもいいですか...?」

ハルヒ「え、あんたSOS団を知ってるの!?」

キョン「!!!」ジワリ...

渡「え、あ、ほ、ほら!SOS団!有名ですよ!北高に来たら一度は見た方が良い名物クラブだって!!」

あんまり間違っちゃいない気がするのは俺だけか...?

ハルヒ「やっぱり!?いやぁ〜あんだけビラ配りしたり映画作ったりしりゃあそりゃあ噂にもなるってもんよ!!」
ハルヒ「ほらキョン!やっぱりSOS団は着実に人々の心に根付いてるわ!!」

キョン「...はぁ...」
ったく...どこのカルト教だ...

ハルヒ「良いわ!見学にいらっしゃい!!」

渡「あ、ありがとうございます!!」


...

国木田「じゃぁ...谷口、その普通ゴミとペットボトルのゴミ、ゴミ捨て場まで持ってっててね。」

谷口「http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/k/kokoron33/20080212/20080212181107.jpg」

705 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 11:11:11.40 ID:flJaDjr+0

。。。放課後、部室。。。

バタァン!!
ハルヒ「みんな!紹介するわ!今朝うちのクラスに来た転校生の紅渡君よ!!」

渡「えっと...あ、はい。紅... 渡です。」(知ってる人しかいないのに自己紹介するのも何だか変だな...)

きっと恐らく渡は知り合いしかいないこの場での自己紹介に不満を持ってるんだろうな...
なんだかそんな気がする。

みくる「えっと、あ...はじめ...まして。」

あぁ!不器用な朝比奈さんにこんな無茶させちゃダメだ!!

古泉「我々はすでに『偶然』昼休みに出会っていますね。」

おい、古泉。お前だけ逃げるのか。ずるいぞ。



706 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 11:11:52.24 ID:flJaDjr+0

長門「......」

そして長門はいつも通り...と、

ハルヒ「じゃあ、渡君!適当に好きなとこに座って頂戴!」

と、いっても新たにパイプ椅子をひっぱらにゃいかんがな...

みくる「えと、あ、これ使ってくださぁい」ガタガタ

あぁ!やっぱり朝比奈さんはやさしいなぁ!!
ハルヒ、お前にも朝比奈さんの爪の垢を煎じて飲ませてやりたいぐらいだ...
...いや、お前にやるぐらいなら俺は自分で飲むね!!

...んなこたぁどぉでもいいや...

渡「あ、すいません!」


..........

708 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 11:29:52.95 ID:flJaDjr+0

。。。同刻、校内。。。

谷口「あの日〜あの時、置き去りにした♪」

名護さん「.........」ふらふら

谷口「あの日〜あの時、あの子と共に♪」

名護さん「.........」ふらふら


ドンっ!

谷口「WA!!」

名護さん「っく!」

谷口「わ、悪りぃ!ゴミで前が見えなかったんだ!」

名護さん「...しっかりと注意して運びなさい...!」

谷口「WA、悪かったよ...」


名護さん「...仕方が無い、俺も手伝おう...」

谷口「マジか!?お、サンキュー!」


709 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 11:33:18.15 ID:flJaDjr+0



........

谷口「いやぁ〜ありがとな!おかげで助かったよ。」
谷口「って!あんた先輩かよ!!いやぁ、わりぃ。気づかなかった...」

名護さん「...いや、良いんだ。そんな事より、さっきのゴミ、とても一人で持って行ける量では無かったが...」
名護さん「まさか君、いじめられているのか...?」

谷口「!?」ブハッ!!
谷口「ふ、ふざけた事言ってんじゃねぇよ!俺のどこがいじめられっ子キャラだ!」

名護さん「いや、違うならいいんだ。」

谷口「さっきのは只、友達に行かされただけだよ...別にそんな辛気くせえモンじゃねえよ。」

名護さん「友...達...」

710 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 11:38:36.29 ID:flJaDjr+0

谷口「まぁ、あいつらの場合は友達っつかナンパ『仲間』って感じだけどな!」

名護さん「仲...間...」

谷口「なんだ...急に黙りこくって...?」

名護さん「君は何故友人に頼まれた時ゴミ捨てを拒否しなかった?」

谷口「何故って...別に断る程のもんでもねぇだろ...」

名護さん「!」

谷口「第一、あいつらだって、俺が急なコンパやらナンパに誘ってもなんだかんだでついて来てくれるしな!」
谷口「まぁ...わかり易く言えば助け合いっつー訳だ。」


谷口「あいつ...人にこっぱずかしい事言わしといてささくさとどっか行きやがった...」

717 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 11:59:17.73 ID:flJaDjr+0

.........

長門「...」パタン。

ハルヒ「じゃぁ...今日はそろそろ解散ね!」

渡「解散の合図は僕らと一緒なんだ...」

ハルヒ「なんか言った?」

渡「イエ!マリモ!(いえ、何も。)」

ハルヒ「そうだ、有希!駅前に新しいたこ焼き屋が出来たのよ!帰りに一緒に寄って行かない!?」

長門「...是非。」

ハルヒ「そうだ、ついでだから皆でいきましょうよ!」

キョン「おう、たまには良いかもしれんな。」

渡「そうですn...!!」ガタンッ!!

718 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 12:00:51.40 ID:flJaDjr+0

.
キョン「お、おいどうした渡!?」

渡「すいません、僕、行かなきゃ!!」ダッ!

ハルヒ「ちょ、わ、渡君!?」

みくる「ふぇぇ...」

古泉「いったいどうしたんでしょうか....!なるほど、僕の『新しい』バイトの時間が来てしまったようです...」

キョン「...!...そうか、気を付けてな。」

古泉「いえ、あの類いの事には慣れていますから。」にこり

キョン「.........」

古泉「では皆さん、僕もお先に失礼します...」スタスタスタ...

ハルヒ「...みんないったいどうしちゃったのかしら...?」

キョン「...さぁな.........」

719 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 12:11:48.82 ID:flJaDjr+0

。。。県内某所の公園。。。

ファンガイアC「グガァァァ....!」

女性A「い、いやぁぁぁ!!」

ファンガイアC「ガアッ!!」グンッ!

女性A「きゃぁっ!!」

???「フンッ!」ガィンガイン!!
バサッバサッバサッ...



720 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 12:13:43.07 ID:flJaDjr+0

???「お前らも飽きない連中だなぁ...」

ファンガイアC「!?...お前達は!!」

音也「いくぞっ!コウモリもどき!!」

キバット二世「...」バサッバサッバサッ...

音也「変身!」

キバット二世「 ガ ブ リ ッ !」
グォォォングワァァングォォォン....グォォォングワァァングォォォン...

ジャキーーン!!

ダキバ「女をいじめる様な男は俺がおしおきDA☆」

ファンガイアC「ふざけた事ォォォォォォ!!!」

727 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 12:46:38.76 ID:flJaDjr+0

(BGM,キバフォーム)

ダキバ「ハァ!」

ドゴッ!!

ファンガイアC「グァッ?!」

ダキバ「テァ!」

ブンッ!

ファンガイアC「...ック!」

???「...なぁんだ、網に掛かったのはこっちかぁ...」
...

ファンガイアC「ッ!...ラァッ!!」
ズアッッ!

ダキバ「グッ!...」


728 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 12:48:07.60 ID:flJaDjr+0


渡「...」タッタッタッタッ...

ダキバ「俺に当てるには...100年早いんだよ!!」
ガシッ!

ファンガイアC「!?」

ダキバ「ラァッ!!ハアッ!!」ドゴッ!ドゴッ!


渡「あれって...!」

キバット「何やってんだ渡!ほら、行くぞ!!」

渡「う、うん!!」

キバット「ガブリッ!」
フワァァァンフォォォォォンフィィィィィィン.....フワァァァンフォォォォォンフィィィィィィン.....

渡「変身!」



730 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 12:55:20.69 ID:flJaDjr+0

キバ「アァァァァァ....!」

???「あれ、そうでも無かったみたい...」

ファンガイアC「クァッ!」
ブンッ!

ダキバ「...ック!」

キバ「ハァッ!!」タンッ!
ゲシッ!

ファンガイアC「...!?ウォッ!?」


731 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 13:03:23.33 ID:flJaDjr+0

キバ「......」

ダキバ「お、お前は?!」

キバ「来ます!」

ダキバ「!」

ファンガイアC「グァァァァァァッ!!!」ダッ!

キバ「っく!」ズザァッ!
ダキバ「っち!」ザッ!

???「あら、あなた達が二人なんだもの。敵が一人とは限らないわよ?」ズガッ!!

キバ「!?うわぁぁぁ!」

ダキバ「何?!」



733 名前:1 ◆db53wMejgM [ 一瞬さるってホントに焦った] 投稿日:2009/08/29(土) 13:07:14.37 ID:flJaDjr+0

朝倉「また会ったわね、キバ。」

ダキバ「おいおい、こんな可愛い子なら忘れないが...どこかで会った事あったか?」

朝倉「あなたじゃないわよ...あたしが用があるのはそこの子。」ズアァァァァ...

キバ「...っ!」

ダキバ「おいおい、ファンガイアかよ...」

朝倉(フ)「さぁ、この間のお返しをたっぷりしてあげる...!」


736 名前:1 ◆db53wMejgM [ 一瞬さるってホントに焦った] 投稿日:2009/08/29(土) 13:13:42.13 ID:flJaDjr+0

.........

朝倉「らぁっ!!」ブンッ!

キバ「...っく...!」

ダキバ「っち...!」グッ

ファンガイアC「余所見をするなぁっ!!」
ブンッ!

ダキバ「あぁもう!面倒な奴だ!!」スッ!

ファンガイアC「ハァッ!!」
シュッ!


..........

キバ「--!?」

朝倉「---!!!」

ダキバ「--!!」

ファンガイアC「--?!」


古泉「っく...!」タッタッタッタッ
古泉「!?...これは、一体!?」

739 名前:1 ◆db53wMejgM [ ] 投稿日:2009/08/29(土) 13:21:07.00 ID:flJaDjr+0

ピピピッ!ピピピッ!

古泉「?!...はいっ!」

森さん『古泉?!ファンガイアがそことは別にもう一体出現!』

古泉「...場所は?」

森さん『...駅前のすぐ近くだわ!向かえる?!」

............................................................................
ハルヒ「そうだ、有希!駅前に新しいたこ焼き屋が出来たのよ!帰りに一緒に寄って行かない!?」

長門「...是非。」

ハルヒ「そうだ、ついでだから皆でいきましょうよ!」

キョン「おう、たまには良いかもしれんな。」
............................................................................

古泉「...駅前...!すぐ向かいます!!!」

森さん『すぐ行くって...!そっちはどうするのよ?!』

古泉「こちらは既に二体のファンガイアと二体のキバが交戦中です...!」

森さん『...!それって...!』

古泉「えぇ...まんまとやられましたよ...」

744 名前:1 ◆db53wMejgM [ ] 投稿日:2009/08/29(土) 13:27:44.37 ID:flJaDjr+0

古泉(まさか...囮とは...っ!)
ダッ!

森さん『新川をそっちに送ったわ!合流したら乗って頂戴!』

古泉「......はいっ!」



。。。同時刻、駅前。。。

ハルヒ「何が本場の味よっ!ぜんっぜんダメじゃない!!」

長門「同意。生地に味付けしすぎて蛸本来の味が失われている。」

キョン「...お前らなぁ...あんだけサービスしてもらったってのによくそこまで言えるな...」

みくる「わ、わたしは充分美味しいと思いますけど...」

キャーーー!ワーーーッ!!

ハルヒ「ん?何の騒ぎ...?」

750 名前:1 ◆db53wMejgM [ ] 投稿日:2009/08/29(土) 13:39:33.92 ID:flJaDjr+0

ファンガイアD「.........」ドス、ドス、ドス、ドス、

長門「!?」

みくる「ひ、ひえぇぇ?!」

ハルヒ「...!な、何よあれ!?」

キョン「...!」

......おいおいおいおい、勘弁してくれよ...よりによってこの状況で出てくるか!?
どうしろって言うんだ?古泉はいないし渡も行っちまった...恐らくもう一体別の所に出たんだろう...

一般市民A「や、やめろぉぉぉ!」

ファンガイアD「...フンッ!」
グサッ!シュゥゥゥゥゥゥ...

一般市民A「ぐはぁ!」


751 名前:1 ◆db53wMejgM [ ] 投稿日:2009/08/29(土) 13:41:03.52 ID:flJaDjr+0


ハルヒ「な、何よ...何なのよ...!」

流石のハルヒもこんなモンを目の前で見せられちゃあエキサイト出来る訳がないよなぁ...
いや、そんな事はどうだっていい、今はこの状況をどうするかだ。

朝比奈さんは...

みくる「きゅうぅぅぅう...」
論外...

長門は...

長門「...!」
相手をしきりに警戒しているがまだ宇宙パワーは使えないみたいだ...
第一使えたとしてもハルヒの前で見せる訳には...

ハルヒ「ね...ねぇキョン...あの人死んじゃったの?何で?どうしてよ...!?」

ちくしょう、ハルヒも軽いパニックを起こしてやがる...
くそっ!どうしろってんだ...!!


バシュン!!!

ファンガイアD「グォッ?!」ドサァッ!!

757 名前:1 ◆db53wMejgM [ ] 投稿日:2009/08/29(土) 13:48:41.73 ID:flJaDjr+0

古泉「皆さん!!大丈夫ですか!?」

ハルヒ「こ、古泉君!?」

キョン「こ、古泉!」

古泉「あなたは彼女達をお願いします...!」

キョン「お、お前...」

古泉「えぇ、ここは僕がやるしかありません...っ!」

ハルヒ「ちょ、ちょっと何の話よ!?」

キョン「...ハルヒ、ここは古泉に任せて逃げるぞ...」

761 名前:1 ◆db53wMejgM [ ] 投稿日:2009/08/29(土) 13:53:54.26 ID:flJaDjr+0


ハルヒ「...っ!アンタ正気!?古泉君を見殺しにする気?!」

古泉「凉宮さん、」

ハルヒ「!」

古泉「...僕は名誉あるSOS団の副団長です、団長や他の団員を護るのも僕の仕事です。」

ハルヒ「で、でもっ!」

古泉「...大丈夫です。」にこっ
ハルヒ「...!」

古泉「あなたが僕を信じてくれると言うのなら、僕は必ず無事に帰ります。」




771 名前:1 ◆db53wMejgM [ >>753おめでとうwww] 投稿日:2009/08/29(土) 13:55:37.95 ID:flJaDjr+0


ハルヒ「古泉君...」

キョン「古泉...お前...」

ファンガイアD「.........」ドス、ドス、ドス、

古泉「さ、早く。」

ハルヒ「......................」
ハルヒ「分かったわ...」

キョン「!」

ハルヒ「古泉君、これは団長命令よ!SOS団とご近所の平和を乱したあの化け物!!」
ハルヒ「SOS団副団長であるあなたが直々に地獄に叩き込んでやりなさい!!!」

古泉「承知しました。」にこっ

ハルヒ「古泉君...あなたが何をしようとしてるのかは解らない。でも...必ずまた戻ってきてね!!」

古泉「了解です。」にこっ

1 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 14:02:11.77 ID:flJaDjr+0

ハルヒ「古泉君...」

キョン「古泉...お前...」

ファンガイアD「.........」ドス、ドス、ドス、

古泉「さ、早く。」

ハルヒ「......................」
ハルヒ「分かったわ...」

キョン「!」

ハルヒ「古泉君、これは団長命令よ!SOS団とご近所の平和を乱したあの化け物!!」
ハルヒ「SOS団副団長であるあなたが直々に地獄に叩き込んでやりなさい!!!」

古泉「承知しました。」にこっ

ハルヒ「古泉君...あなたが何をしようとしてるのかは解らない。でも...必ずまた戻ってきてね!!」

古泉「了解です。」にこっ



11 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 14:14:19.29 ID:flJaDjr+0


キョン「...古泉...負けんなよ...」

古泉「おや?つい先程僕は絶対的な願掛けをしてもらったばかりですが?」んっふ

キョン「...っへ、そうかい。よし、ハルヒ。行くぞ...!」グイッ

ハルヒ「うん...古泉君...もっかい言うわ!負けちゃあダメよ!!アタシはあなた以外に副団長をさせる気が無いんだから!!」

長門「...気を付けて。.......朝比奈みくる、起きて。」ぺちぺち

みくる「う、うぅぅぅん...」

キョン「あぁ、もう!長門、お前はハルヒを頼む。俺が朝比奈さんを担ぐ!」

長門「...了解した。」

ファンガイアD「......!」ドシャア!...スック...

古泉「ではみなさん...今の間に早く!」

キョン「...古泉、明日ラーメンでも食いに行くか...奢るぜ。」
キョン「だから...死ぬな...!」

古泉「はい。」にこり

17 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 14:24:55.43 ID:flJaDjr+0

ここからは、ご覧のBGMの提供で、お送りいたします。
http://www.youtube.com/watch?v=wYEix-0HRuo&feature=related

古泉「最初は義務の様な感覚でしたが...今ではすっかりSOS団に愛着がわいてしまいました...」

ファンガイアD「....グルルルァァァァ....!」

古泉「それに僕は副団長、団長と他の団員を護らなくてはなりません...」

ファンガイアD「ガァァァァ........!」

古泉「...んっふ。困 っ た も の で す。」

ピポッ...

古泉「...」ガシャッ

イクサナックル「レ•ヂ•リ」

古泉「変身...!」

イクサナックル「フ•ィ"•ス•ト•オ"•ン」

23 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 14:37:49.07 ID:flJaDjr+0

ピポリッ!キュイーーーーン!

プロトイクサ「ほぉ...思っていた程窮屈な感じはしませんね...」

ファンガイアD「ウガァァァ!!!」ブンッ!

プロトイクサ「...っく!」シュッ

ファンガイアD「ガァッ!!」ゴァッ!!

プロトイクサ「...っち!」ズガッ!

ファンガイアD「.......!?」
ファンガイアD「カミノセカイヘ...」シュッ!!

プロトイクサ「に、逃げた!?」

26 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 14:47:01.26 ID:flJaDjr+0

プロトイクサ「神の世界...?いったい....」

ピピッ

森さん(イクサ内蔵の端末)『古泉!閉鎖空間が...!』

プロトイクサ(......!こんな時に...!)
プロトイクサ「は!そう言う事か!」

森さん『ど、どうしたの!?古泉?!...それよりファンガイアは...」

プロトイクサ「森さん!出現した閉鎖空間には誰も向かわせないでください!!」

森さん『...どういう意味...!これは...!!』

プロトイクサ「えぇ、恐らく奴らの狙いは『彼』でも凉宮さんでもありません。」
プロトイクサ「理由は解りませんが閉鎖空間その物を最初から狙っていたようです...!」

森さん『こちらでも反応をキャッチしたわ、場所を送るわ、そこからそう遠くない筈。』

プロトイクサ「分かりました!至急向かいます!!」

31 名前:1 ◆db53wMejgM [>>27 申し訳ない...] 投稿日:2009/08/29(土) 15:04:02.98 ID:flJaDjr+0

。。。県内某所の公園。。。


朝倉「この間のっ!!」ブンッ!!

キバ「っくぅ!!」ドガッ

朝倉「事をぉっ!!」グワッ!!

キバ「ぐはぁっ?!」ドゴォ

朝倉「忘れたとはぁ!!」シュッ!

キバ「うわぁっ!?」ザシュッ!

朝倉「言わせないわよ!!!!!」ズザァッ!!

キバ「っぐわっぁぁ!!」ジャッシュ!!!




32 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 15:07:34.80 ID:flJaDjr+0

ダキバ「...あいつ、助けに来たのにやられてどうすんだ....!」

ファンガイアC「ウラァッ!!」グンッ!

ダキバ「っうお!?」ズサッ!

キバット二世「音也、自分の戦いに集中しろ。」

ダキバ「うるせぇ!」シュバッ!

ファンガイアC「ぬぉ?!」ドゲシッ!

ダキバ「めんどくせぇ!一気にケリをつけるっっ!」
カチャリ

キバット二世「ウェイクアップ!ワン!」デーローリロリー♪



33 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 15:09:51.54 ID:flJaDjr+0

ダキバ「ハァァァァァ...!」

ファンガイアC「....!?」

ダキバ「テァッ!」タンッ!

ダキバ「トゥアァァァ!!」ズアァァァァァ!
ダキバ「テャァ!!」ビシュン!!

ファンガイアC「っぐぉ?!」

ダキバ「...」

ファンガイアC「ウォォォォォォォォ!!!」ドォォォゥゥゥゥゥム!!!!!

37 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 15:47:10.43 ID:flJaDjr+0

ダキバ「...!あいつは?!」


朝倉「今度は確実に仕留めてあげる...!」スッ....!

キバット「させるかー!!」バサッ
ガイン!ギャイン!!

朝倉「っく?!」バシィン!
朝倉「おもちゃのくせしてやってくれるわ...ねっ!!」グアッ!!

キバット「お、おわぁぁ?!」ヒラリ

キバット「渡!動きをよく見りゃ勝てない相手じゃない!」

キバ「...っぐぅ!」

キバット「そうだ!立て!渡!」

38 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 15:56:25.29 ID:flJaDjr+0

キバ「.....!」
ガシャリ

キバット「行くぞ!渡!」

キバ「......うん!」

カチャ
キバット「バッシャァー!マグナムッ!!」

パラリラッリーーー!!

ギュワンギュワンギュワン...

キバ「...」
ザッバーン!!

キバB「...」

39 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 16:01:58.18 ID:flJaDjr+0

朝倉「コロコロ色を変えたぐらいで...」チャキ!

キバB「......」

朝倉「わたしに勝てたら...」スッ...

キバB「......!」

朝倉「苦労無いわよねぇ!?」ズアッ!!

キバB「ハァッ!」バシュッ!バシュッ!

朝倉「...っく!」シュン!
朝倉「...!?きゃぁぁあ!」バシィッ!!

44 名前:1 ◆db53wMejgM [>>43 今回は『杉田祭』] 投稿日:2009/08/29(土) 16:12:50.49 ID:flJaDjr+0

キバB「...はぁっ!」バシュッ!

朝倉「...っ!?」シュッ!
朝倉「...そう何回も...」ズザッ!

朝倉「当たってたまるもんですかぁ!!!」ガッ!!!

キバB「!!」

48 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 16:32:26.66 ID:flJaDjr+0

。。。県内某所。。。

プロトイクサ「...」

森さん『閉鎖空間はその角を右に曲がったところから入れるわ...』

プロトイクサ(...気になる...奴らが何故閉鎖空間を狙ったのか...)
プロトイクサ(もし世界の崩壊が狙いなら、直接本人達を狙ったほうが早い筈...)

森さん『古泉...?』

プロトイクサ(何か...何か我々の知らない狙いがあるとでも...?)

森さん『古泉!!!』

プロトイクサ「は、はい!」

森さん『緊張するのは解るわ...でもこれは実戦、気を抜いちゃ駄目。』

プロトイクサ「...はい、申し訳ございませんでした...」
プロトイクサ「では、これから閉鎖空間内に突入します...!」

森さん『了解...!』





52 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 16:53:26.35 ID:flJaDjr+0

。。。県内某所の公園。。。

朝倉「セイヤァァァァァ!!!」ズアッ!!!

キバB「っく?!」スチャ...

ダキバ「テアッ!!」ズガッ!!

朝倉「...!っち!!」シュッ...

キバB「...」ジャキ...

ダキバ「...どうする?お嬢ちゃん?」ググッ...


53 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 16:58:34.07 ID:flJaDjr+0

朝倉「...っ!ここまで来たのにまだあなたを殺せないなんて...ホンットツいてないわ...」

キバB「...」

朝倉「流石に二対一じゃあ分が悪すぎるし...」ズゾゾゾゾゾ....
朝倉「これは諦めて逃げた方が得策ね...♪」バシュウッ!!

ダキバ「...!あいつ!」

ピキューン...!

渡「......」

音也「......」


音也「...それよりお前......何モンだ.........?」

渡「.........僕は...」

58 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 17:11:54.93 ID:flJaDjr+0

プロトイクサ「こ...これは...!」

僕が閉鎖空間内で目にした物は...
にわかには信じられない物だった...

ファンガイア?「.........」グォォォォ...グォォォォォオ...

プロトイクサ「あれは...神人...!?」

閉鎖空間内にいたのは神人でもなくファンガイアでも無かった...
言うなれば神人が人間大の大きさになったと言うべきか......いや、こうだろう...

ファンガイアが神人を吸収した...と。

神人吸収体「.........!」ザッ!

プロトイクサ「...!」

どうやら相手がこっちに気づいた様だ...どうする?こっちにはめぼしい武装も無ければ出力も低い...

神人吸収体「...!!!」グォォォッ!!

プロトイクサ「...っ!!」ズガッ!

いや...例え相手がどれだけ強敵だろうと...僕は逃げる訳にはいかない...!何故なら僕は...

プロトイクサ「SOS団の副団長だからだ!!」


64 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 17:22:56.98 ID:flJaDjr+0

神人吸収体「グォォォォ!!!」ズォォォォ!!

プロトイクサ「っぐ!」ドゴァ!!

...マズいですね...格好良く啖呵を切ったは良いものの、この感じだと先程とは比べ物にならない程パワーアップしている...

神人吸収体「ウゴァ!!」ガッ!!

プロトイクサ「んぐっ!!」ガスッ!!


。。。『機関』指令部。。。

森さん「古泉...!」

新川さん「森君...」

65 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 17:30:54.48 ID:flJaDjr+0

森さん「...やっぱり彼一人に任せる訳にはいきません!!」

新川さん「...!森君!!」

森さん「...我々にも、いえ、せめて私一人でも構いません。戦闘の許可を...!」

上司A「...駄目だ」

森さん「...何故です!?ファンガイアならともかく、敵は神人の特性も持っているはずです!!」
森さん「それなら我々の能力も通常通り効果が見られるはず...」

上司B「...その保証はあるのかね...?」

森さん「...!それは...」

上司A「敵は神人を取り込んだとはいえ元はファンガイアだ...」
上司A「必ずしも我々の力が通用するとは言えないかもしれん...」

森さん「ならこのまま古泉を...!」

上司B「今は彼に任せる事しか出来ない。これは決定事項だ。」

森さん「そんな...!」

68 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 17:47:02.15 ID:flJaDjr+0

。。。司令部、職員用パーキング。。。

森さん「...古泉...!」タッタッタッタッ...

森さん(古泉...あなたはメンバーの中でも最年少だった...)

.............

神人吸収体「グオァ!」ゴゥ!!

プロトイクサ「ぐはっ!」ドン!

.............


森さん(それでも、最年少なんて事を甘えにしないで人一倍努力して...)

.............

プロトイクサ「っく!はぁっ!!」ブンッ!

神人吸収体「...ッフン!」ガシィッ!

プロトイクサ「な、何!?」


69 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 17:51:07.97 ID:flJaDjr+0

.............

森さん(でも、本当はあなただってまだまだ子供...!本来なら同年代の子達と一緒に笑い合う権利があなたにもあるのよ...!)

.............

神人吸収体「ガァッ!」ヒュン!

プロトイクサ「う、うわぁっ?!」ドゲシャァ!!
.............

森さん(そんなあなたを...あなただけを戦わせるなんて...間違ってる...!)

.............

プロトイクサ「ハァ...ハァ...ハァ...ハァ...ハァ...」ヨロ......ヨロ.........

神人吸収体「.........」ニヤリ

.............

森さん(だから私が絶対に....)




???「...待ちなさい...」



70 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 17:53:19.57 ID:flJaDjr+0

森さん「...!?...あなたは...」

???「...」

森さん「...名護啓介!!」

名護さん「...」

74 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 17:55:14.07 ID:flJaDjr+0

名護さん「俺を彼の所に...閉鎖空間に連れて行きなさい。」

森さん「...あなたにもう戦う力は無い筈...行ってどうするつもり...?」

名護さん「...俺が戦う訳じゃない、戦うのは...彼。古泉一樹だ。」

森さん「...!」

77 名前:1 ◆db53wMejgM [爆現はもうちょっと先だよー^^] 投稿日:2009/08/29(土) 18:01:59.99 ID:flJaDjr+0

.............

プロトイクサ「...っく!」ハァ...ハァ...

神人吸収体「モうオわりカ?」にやにや

プロトイクサ「...!まだ...!」

.............


森さん「...それ、一体どういう意味...?」

名護さん「言葉通りだ。今の俺にはイクサたる資格は無い。それに...」
名護さん「この戦いは彼自身の物なんだ...!」

.............

プロトイクサ「う...うぉぉぉぉぉ!!!!!!」ダッ!

神人吸収体「!?」

.............

森さん「...あなた...!今どういう状況か解ってるの?!決して彼は今優勢とは言えないのよ!?」

名護さん「...あぁ、俺も映像は見させてもらったよ。」

森さん「...だったらどうして...!」

78 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 18:08:41.90 ID:flJaDjr+0

名護さん「彼はまだ戦いに慣れていないだけだ、それに彼はまだ気付いていない。」

森さん「......」

名護さん「...時間が無いんだ!!早くしなさい!!」

森さん「...!分かったわ...乗って!!」

.............

プロトイクサ「ハァァァァ............!!」ブンッ!

神人吸収体「!」

プロトイクサ「ハァッ!」グンッ!

神人吸収体「?!」

プロトイクサ「デェェイヤァァァ!!」ドゴァ!!!!

神人吸収体「グガッ!?」

84 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 18:16:26.71 ID:flJaDjr+0

。。。車内。。。

森さん「...先に言っておくわ...私はまだ貴方を信用しているわけじゃない。」

名護さん「.........」

森さん「もし貴方が不穏な動きを見せたらその時は...!」
森さん「私が貴方を......!」

名護さん「...勝手にしなさい。今はそんな事どうでもいい、彼の助けが先決だ。」

森さん「...!......そうね...」

ブロロロロロロロ.........


.............

神人吸収体「チょウしニ...ノルなァ!!!」ガッ!

プロトイクサ「...何っ?!」ガシッ!

85 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 18:23:30.31 ID:flJaDjr+0

。。。閉鎖空間への入り口。。。

森さん「...それじゃぁ...私の手を握って...」

名護さん「こんな一大事に何をふざけた事を言ってるんだ!!」

森さん「...あら、閉鎖空間に入りたくないなら別にいいけど。」

名護さん「...!それなら先に言いなさい!」ガシッ!

森さん「...ちょっと...力み過ぎよ...」

名護さん「......!」

.............

プロトイクサ「っぐはぁぁぁ!!」ドシャァ!

神人吸収体「ソろそロオしマイだ...」ジャキ...!




89 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 18:34:50.92 ID:flJaDjr+0

森さん「古泉!!!」

名護さん「古泉君!!!」

プロトイクサ「森さん?!...それに名護さんも?1」

神人吸収体「ガァッ!!」グアッ!!

プロトイクサ「... ふん!」ガシィッ!

神人吸収体「...!?」

プロトイクサ「もっふっ!!!」バシィ!!!

神人吸収体「ガっハ...!」

プロトイクサ「...せっかく『仲間』が応援に来てくれたんです...」
プロトイクサ「これは正義のヒーローとしては負ける訳にはいけませんね...!」

森さん「...古泉...!」

名護さん「...そうだ......!古泉一樹、俺達は...!」
名護さん「一心同体である仲間だ!!」

95 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 18:47:32.76 ID:flJaDjr+0

(ここからは皆さんの脳内で名護システム歌詞無しverを再生しながらお楽しみください。)

プロトイクサ「...っふ!」グンッ!

神人吸収体「ゴがァっ?!」ドゲシッ!


プロトイクサ「...っく!」(やはり攻撃力が低過ぎましたか...)

名護さん「古泉君!そのイクサのままでは奴に勝てない!!!」

森さん「!?!?!?」

プロトイクサ「!?どういう意味です!?」

名護さん「相手がファンガイアと神人の特性を併せ持つなら...」

名護さん「君もイクサと君自身の力を合わせて利用するんだ!!!」

プロトイクサ「...!そうか!!」



97 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 18:50:22.87 ID:flJaDjr+0

神人吸収体「グ、グぁァァァァアアァァ!!!」ダッダッダッダッ......

プロトイクサ「...!ふんっ!」バシュンッ!シュインシュインシュイン...!

森さん「古泉...あの子自分の能力をここで使うつもり...?!」

神人吸収体「ガァァァァァァァァ!!!!」

名護さん「そうだ!君のその力とイクサのパワーを重ね合わせるんだ!!」

プロトイクサ「...イクサのパワーと...!」ガシャン!バチバチ...

イクサナックル「イ"•ク•サ•ナ"•ッ•ク•ル•ラ"•イ•ズ•ア•ッ"•プ」バチバチバチ...

プロトイクサ「僕のこの力を合わせれば...!」シュインシュインシュイン...!

神人吸収体「ウゴァァァァァァ!!!!」ダッダッダッダッ!!!

名護さん「今だ!キメなさい!!!」




99 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 18:56:22.53 ID:flJaDjr+0

プロトイクサ「はぁぁぁぁぁ!!!」バシィィィィン!!!!

グオァァァァァァァァァ!!!

神人吸収体「...ガッ?!」バチィッ!!
バチバチバチバチ...

神人吸収体「グオアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

キィィィィィィィン........バリン!!!

森さん「...やった...!...古泉...!」

名護さん「古泉君...!」ウンウン

プロトイクサ「お二方、どうも心配を...」ピン!ピンッピンッピンッピンピンピン!

名護さん「!早く変身を解きなさい!!!」

101 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 19:08:42.05 ID:flJaDjr+0

。。。県内某所、喫茶店。。。


ハルヒ「.........」

みくる「.........」

長門「.........」

...気まずい、非常に気まずい。
古泉が俺達を逃がしてくれたあの後、ハルヒの
『古泉君から連絡が来るまで、みんなで待っててあげましょう!』
の一言により、こうしてあいつが無事戻るのを待っている訳だが.........

ハルヒ「...古泉君...」

気 ま ず い。
まったく...どうしたものか...


102 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 19:09:52.08 ID:flJaDjr+0

ウェイター「ご注文は?」

隣の席の謎の男「コレクッテモイイカナ?」

ウェイター「ミートソースパスタですね?かしこまりました。」
ウェイター「他にご注文は?」

隣の席の謎の男「辛味噌!」

ウェイター「申し訳ございません、当店ではその様な物は取り扱っておりません...」

隣の席の謎の男「ヒトヲオ"ヂョグッデッドヴットバッゾ!!」

ウェイター「かしこまりました。」


.........

もうちょっと空気を読んで静かに出来んのかこの人は...
俺達の雰囲気をみりゃぁただ事じゃ無い事ぐらい分かるだろうに...

106 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/29(土) 19:12:18.95 ID:flJaDjr+0

キョン「.........」ヴーッ...ヴーッ...

キョン「...!もしもし!」

ハルヒ「!」

みくる「!」

長門「...!」




キョン「.........え...?」

209 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 05:12:37.71 ID:s2N6vo7S0

。。。県内のとある病院。。。

古泉「...っぐ.....ぐあっ...!」ガラガラガラガラガラ...

看護婦A「古泉さーん、古泉一樹さーん?」ガラガラガラガラガラ...

古泉「...っがふっ...!」ガラガラガラガラガラ...

看護婦A「駄目ね、当直の先生呼んで来て!!」ガラガラガラガラガラ...

看護婦C「分かりました!!」タッタッタッタッ

看護婦B「...緊急処置室の12号室が空いてるみたいです!そっちに搬送してくださいとの事です!!」ガラガラガラガラガラ...

看護婦「...分かったわ!......古泉さーん!古泉一樹さーん!!」ガラガラガラガラガラ...

古泉「......っがぁぁあぁ?!...はぁ...はぁ...」ガラガラガラガラガラ...

211 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 05:20:07.68 ID:s2N6vo7S0

..................


森さん「古泉......っ!」

名護さん「......彼らには?」

森さん「......さっき連絡したわ......もうすぐ来る筈...」

名護さん「......そうか...」


ウィィーーン。

キョン「......!森さん!いったいなにg...!」

みくる「な、名護さん...?」

ハルヒ「...な、なんでアンタがここにいんのよ!!」

キョン「...どういう事ですか...?」

森さん「...それが...」

名護さん「......すまない...」

森さん「!?」

キョン「!」

214 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 05:37:05.05 ID:s2N6vo7S0

名護さん「...俺があのイクサの弊害をちゃんと知っていれば...彼もこうなる事は無かった...」

キョン「名護さん...」

ハルヒ「...よくわかんないけど...つまり古泉君が大変な目にあってるのもアンタのせいって訳?」

キョン「...!おい!ハルヒ!!」

名護さん「...いや、いいんだ。.......あぁ、その通りだ、彼が今苦しんでいる原因は...俺にある。」
名護さん「...俺も変に『彼の戦い』などと意地を張らずに、あの時無理矢理にでも俺が代わればよかったんだ...」

キョン「名護さん...」

みくる「...よく分かりませんけど...」

216 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 05:41:18.52 ID:s2N6vo7S0

みくる「わたし、名護さんは悪くないと思います...!」

ハルヒ「...みくるちゃん!?」

名護さん「...朝比奈君...」

みくる「名護さんは知らなかったかもしれないけど、古泉君、知ってたんです。」
みくる「あのイクサに重大な欠陥があった事を...」

名護さん「... 何?」

みくる「...だから、古泉君はこうなる事を知ってて戦いに行ったんです。」
みくる「だから、古泉君を可哀想、なんて思っちゃ失礼だと思います...」

キョン「...朝比奈さん...」

ハルヒ「...みくるちゃん...!」




217 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 05:52:11.51 ID:s2N6vo7S0

森さん「...そう、ね。古泉が最後まで諦めなかったんですもの...!」

ハルヒ「アタシ達が先に諦めてどーするって話よ!」

キョン「...ハルヒ...お前...!」

長門「...凉宮ハルヒ。」

ハルヒ「...!どうしたの?有希?」

長門「...古泉一樹は『必ず無事に帰る』と言った...」
長門「...彼の事を信じて待つべき...」


218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/30(日) 05:58:23.69 ID:s2N6vo7S0

キョン「...長門...」

ハルヒ「あったりまえよ!!いくら副団長といえど、アタシとの約束を破るなんて許せないわ!!」
ハルヒ「最悪、あたしがひっぱたいて起こしてあげる!!」

みくる「す、凉宮さぁん......」


森さん「.........ふふっ」

名護さん「...あぁ、羨ましいな。彼には君や彼らの様な素晴しい『仲間』がいる...」

キョン「...何言ってんですか名護さん...!」

名護さん「...!」

キョン「あなたも俺達の仲間だから、ここにいるんじゃないですか...!」

名護さん「...そうか、そうだな」フッ
名護さん「ありがとう、キョン君...」



220 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 06:12:40.64 ID:s2N6vo7S0

時間は少し戻り...
。。。県内の某公園。。。

音也「...お前...何モンだ...?」

渡「......僕は...」

渡「僕は未来から来たあなたの子供です。父さん。」

音也「」

渡「あいたかったよぉ〜〜!!」

音也「ま、待て!何言ってんだお前!?」
音也「俺に子供がいる訳ないだろう、第一俺はまだピチピチの高校生だ。」

渡「だ、だから未来から来たんですって!!」

音也「未来ぃ?ふざけた事をいうな。なんだ、キバの力を得た影響でどっかイカレちまったのか?」

渡「そ、そんなぁ...」

キバット「と!父ちゃ〜ん!!」バサッバサッバサッ!

キバット二世「!お前は...」

222 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 06:20:42.73 ID:s2N6vo7S0

キバット二世「...音也、どうやらコイツ達の言っている事...嘘ではないようだ...」

音也「...お前まで何言ってるんだ...」

キバット二世「本来俺達は一つの一族にしか力を貸さない...それに...」
キバット二世「この少年...お前と同じ匂いがする...」

キバット「信じてくれるんだね!?父ちゃん!」

キバット二世「五月蝿い!」バシィ!

キバット「あいてっ!」コテンッ

音也「...おいおい...マジかよ...」

渡「だから言ってるじゃないですかぁ〜未来から来たあなたの息子だって!」

音也「」

225 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 06:26:10.71 ID:s2N6vo7S0

音也「...で、そのお前がわざわざ未来から俺に何の用だ?」

渡「...はい...詳しい事は僕もまだ聞いてないんですが...どうもこの時代に大きな危機が迫ってるみたいなんです...」

音也「大きな...危機...?」

渡「はい。それを防ぐ為に、僕は未来から連れてこられたんです...」

音也「......」

キバット二世「...確かに...ここ最近ファンガイアが活性化しすぎている...」

音也「...あぁ...それにさっきのJKファンガイア...どうも今までの奴らと様子が違う...」

音也「...なんだが面倒な事になりそうだな...」

226 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 06:37:18.08 ID:s2N6vo7S0

。。。病院。。。

古泉「...はぁ...はぁ...はぁ...はぁ...」

医師A「我々ではどうしようも...」

医師B「...あの男を呼びましょう...!」

医師A「...それしかありませんね...」


...................

みくる「...古泉くぅん...!」

ハルヒ「......っ!」

...朝比奈さんとハルヒはさっきからずっとこの調子だ...
待合室で古泉を待っている俺達は、古泉が面会可能になるまでずっとここで待つ事に決定した...

それぞれの家族には機関から既に連絡が入っており、俺達は丸々一日病院で過ごせる事となった...


227 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 06:42:37.26 ID:s2N6vo7S0


名護さん「...キョン君...」

キョン「...?どうかしました?」

名護さん「こんな時に悪いんだが、私は行かなくてはならない所がある。」
名護さん「少しだけ彼女達を頼んでも良いかな?」

キョン「は、はい...」

そういうと名護さんは行ってしまった...
いったいどこに行くってんだ?こんな夜中に...




229 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 06:48:35.70 ID:s2N6vo7S0

そして名護さんと入れ替わるように見るからに怪しい男が入って来た...

黒ずくめのサングラス男「...」

まぁどうせ俺には関係ないけどな...


.........

医師A「...待っていました...」

医師B「木野先生...!」

木野「...患者はこちらですか...?」

医師B「はい...全身の筋肉が著しく傷ついており...我々ではどうする事も...」

古泉「...っぐ..!...はぁっ!...」

木野「......一億で...手を打ちましょう...」

医師A「分かりました!では早速オペの準備に!!」

木野「え」

医師B「オペ室はあちらをお使いください!」

木野「え...あ、はい...」

230 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 06:59:58.23 ID:s2N6vo7S0

。。。県内某所。。。

???「何の用だ...?名護君...」

名護さん「...嶋さん...単刀直入に言います。」

嶋さん「...」

名護さん「あのイクサは封印すべきです...」
名護さん「あのシステムは危険すぎます...」

嶋さん「それでどうするつもりだね...?」

名護さん「...俺に渡してくれとは言いません...」
名護さん「ただ、彼が...古泉一樹が仲間の為にもう一度変身しないという保証はありません...」

嶋さん「仮に、彼からイクサを返してもらうとして...ファンガイアはどうする?」

名護さん「その点に関しては、キバと呼ばれる謎の存在が我々に力を貸してくれる様です...」
名護さん「俺の使っていたイクサの修理が終わるまで...彼のイクサを封印してください...」

名護さん「...修理が終われば...もう一度彼にイクサを託してください。お願いします...」

232 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 07:02:56.25 ID:s2N6vo7S0

嶋さん「仮に、彼からイクサを返してもらうとして...ファンガイアはどうする?」

名護さん「その点に関しては、キバと呼ばれる謎の存在が我々に力を貸してくれる様です...」
名護さん「俺の使っていたイクサの修理が終わるまで...彼のイクサを封印してください...」

名護さん「...修理が終われば...もう一度彼にイクサを託してください。お願いします...」


嶋さん「...随分と戦士として成長したな。名護君。」

名護さん「...お願いします...!」

嶋さん「残念だがそれは無理だ。」

名護さん「何故です?!」

233 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 07:08:19.05 ID:s2N6vo7S0

嶋さん「...急増するファンガイアに対して...こちらの戦力を削る訳にはいかない。」

名護さん「......っ!」


.................


木野「手術は無事終わりました...」

医師A「...!ありがとうございます...!」

木野「では報酬はいつもの口座に...」スタスタスタ...



...あの人医者だったんだ...

古泉「.........」ガラガラガラ...

ハルヒ「!」

みくる「こ、古泉くん!!」

森さん「古泉っ!」

キョン「...!」

長門「......よかった。」

235 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 07:27:26.42 ID:s2N6vo7S0

。。。病室。。。

ハルヒ「...古泉君...」

みくる「...」

長門「......」

森さん「......」

キョン「古泉...」

古泉「...っう...うぅ... 」

ハルヒ「こ、古泉君!!」

236 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 07:33:39.86 ID:s2N6vo7S0

古泉「...あれ...皆さん...?」

みくる「古泉くぅ〜〜ん!!」ダキツキーッ!

古泉「もっふ..!」

ハルヒ「...もう!心配したのよ!?いきなりあんな奴と戦うなんて言い出したと思ったら...」
ハルヒ「気が付いたら病院にいるって連絡が来るんだもの...」

キョン「何はともあれ、無事でよかったよ。」

古泉「すいません...どうもご心配をかけたみたいで...」にこっ

ハルヒ「ホントよっ!こりゃあ罰として二週分の市内探索のお茶代は古泉君の奢りね!」

キョン「おいおいハルヒ...」

いきなり体が悪化しそうな事言うんじゃねぇよ...

キョン「...それより、体の方は大丈夫なのか?」

古泉「えぇ、まだ頭がボーっとしますがそれ以外は...」

森さん「...そう、じゃぁ私はこれで...」

古泉「...!はい、どうもありがとうございました。」にこり

239 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 07:53:38.96 ID:s2N6vo7S0

キョン「森さん...あんなそっけない態度だが、お前の事を一番心配してたぞ...?」

古泉「...そうですか...」

ハルヒ「...なるほどね...!古泉君の『バイト』ってこの事だったのね!!」

キョン「...はぁ?」

ハルヒ「正義の味方のアルバイトって訳よ!」
ハルヒ「だから今までもちょくちょく団活を抜け出してたのよね!?」

こいつはまったく何を言い出すかと思ったら...

古泉「...えぇ、その通りです」

キョン「おいおい...」

古泉「今回の相手は『いつも』より少し強敵でして...」
古泉「ですがご安心ください、団長の指令通り悪の怪人は僕が退治しておきました。」にこっ

ハルヒ「それでこそ我がSOS団の副団長よぉ!!でかしたわ!古泉君!!!」

258 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 08:44:43.52 ID:s2N6vo7S0

。。。。。。。。。

ガラッ!

名護さん「古泉君!」

古泉「...名護さん...!」

キョン「...名護さん...今までどこに!?」

ハルヒ「そうよ!こんな肝心な時に!!」

名護さん「...すまない。だが私にはやるべき事があった...」

古泉「...名護さん。」

名護さん「どうした?何か欲しい物があったら言いなさい。今日は特別気分が良い!君に持って来てあげよう!」

古泉「いえ、そういうわけではないんですが。先程は...ありがとうございました...」

名護さん「...なんの事だ?分からないな。」

古泉「...あなたの的確な指示のおかげで、奴を倒す事が出来ました...本当に...ありがとうございました...」

キョン「名護さん...!」

259 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 08:48:20.96 ID:s2N6vo7S0

名護さん「...私は当然の事をしたまでだ。『仲間』として...」

古泉「...えぇ、あなたはもう...立派なSOS団の『仲間』です。そうだ、凉宮さん?今回の一件で僕はこの人に命を救われました。」
古泉「なので、彼をSOS団の名誉団員として...推薦したいのですが?」

ハルヒ「いいわね!!渡君も入った事だし!いやぁ〜SOS団もなんだか一気に大所帯になったわねぇ!!」

......二人増えただけだろ...

261 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 08:59:58.91 ID:s2N6vo7S0

......

そうしてなんやかんやで古泉の病室で皆と談笑した後、俺達は各々の家に帰る事になったのだが...

名護さん「...キョン君、少し話したい事があるんだ。付き合ってもらえるかな?」

キョン「...?俺は別に構いませんが...」

いったい何だ...?




264 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 09:05:47.45 ID:s2N6vo7S0

。。。喫茶店。。。


キョン「...古泉のイクサを長門にぃ!?」

名護さん「...あぁ、それも彼女には『使わない』よう約束させた上でだ。」

キョン「...いったいどういう事です?」

名護さん「あのイクサは俺のとは違って危険すぎる...」
名護さん「俺が使っていたイクサの修理が終わるまで、彼から取り上げる必要がある...」

キョン「でも...!それじゃあそれまでファンガイアは...!?」

名護さん「イクサ程では無いが、対ファンガイア用の武装はある程度あるんだ。」
名護さん「撃退ぐらいなら出来る...キョン君、俺はこれ以上古泉君を危険に晒す訳にはいかない...!」

キョン「名護さん...」

名護さん「この名護啓介が約束しよう、イクサの修理が終わった際には、それを彼に託す...と。」


.........まさかあの名護さんがここまで考えていたなんて...


キョン「...分かりました、俺からも話しておきます。」

名護さん「すまない、面倒をかけてしまったね...」

266 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 09:19:04.93 ID:s2N6vo7S0

......
名護さんからあんな事を言われるなんて思ってもいなかった俺は、衝撃のあまり家に着いた事に気付かず
玄関でずっと固まっていたのだが、そんな俺を見つけた妹が

「キョンくんがおかしくなったよぉ〜〜!」
と泣きながら母親を連れて来た事でようやく現実世界に帰ってこれた....

って...明日からどうやってご近所に顔見せたらいいんだよ!おかしくなったとか言うんじゃねえ!
ホントにそう見えるだろ!!

まぁ...そんな事はいいんだが...


キョン「さて...明日古泉にどう説明すればよいのやら...」

267 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 09:26:11.42 ID:s2N6vo7S0

。。。翌日。。。

腹を括った俺が、「さぁ行くぞ!」と思って着替えようとした時、名護さんから電話が来た...


キョン「...そうなんですか!?えぇ...俺は構いませんが...」

つまりこうだ、

「考えたんだが君一人に全てを頼むのは間違っていた!やはり私も言って話をする!!」

との事だ...
まぁぶっちゃけ俺は頼まれただけであって、問題は当事者達が解決すりゃあいいか
なんてのんきに考えていたので大して異存は無かった...


。。。病院前。。。

名護さん「...」

キョン「す、すいません!」タッタッタッ...

268 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 09:30:52.99 ID:s2N6vo7S0

名護さん「...15分と42秒の遅刻だ、気が抜けているな。もっとしっかりしなさい。」

キョン「す...すいません...」

どんだけ細かいんだあなたは...

名護さん「...まぁいい、じゃぁ、早速行こうか。」

キョン「はい。」


。。。病室。。。

キョン「よう。」

古泉「おや...来てくださったのですか...名護さんも。」

名護さん「体の調子はどうだ?」

古泉「はい、もう万全です。月曜にはまた学校に復帰出来るとの事です。」

名護さん「そうか...それは良かった...」にこり
名護さん「それで...君に話があるんだが...」

269 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 09:47:32.30 ID:s2N6vo7S0

古泉「...イクサを辞めろ...ですか?」

名護さん「...あぁ...だが勘違いしないで欲しい。これは別に君からイクサを取り上げたくて言ってる訳ではないんだ。」
名護さん「その証に、俺の使っていたイクサの修理が済んだら、君に渡す事を約束する...」

古泉「...名護さん...」

名護さん「...だから、君の使っていた試作型のイクサを...俺に処分させてくれ...!」

古泉「...ですがファンガイアはどうなるんです?」

名護さん「...その点には心配いらない、私が彼らと戦う。」

古泉「な...戦うって...!イクサも無いのにどうやって...!?」

名護さん「安心しなさい、私に良い考えがある。」

古泉「...と言うと?」

名護さん「イクサが運用されるまで使われていた、対ファンガイア用の武装がある。」
名護さん「威力は弱いが、通常兵器よりは効き目がある。」

古泉「ですが...」

名護さん「安心しなさい、私は名護だ!」にっこー

273 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 10:24:53.36 ID:s2N6vo7S0

古泉「...しかし...いくら名護さんといえど、生身でファンガイアと戦うと言うのは.........」

名護さん「君は心配する事は無い、全て私に任せなさい。」

古泉「...ですが...」

名護さん「君に負担をかける訳にはいかない。俺は決めた、君を徹底的にサポートすると!」

古泉「いや...」

名護さん「そうだ、これを持って来た。着てみなさい。」

古泉「......7..53?」

名護さん「あぁ、7(な)5(ご)3(さん)、常に俺の名を胸に抱き、イクサとして精進しなさい。」

古泉「...」




276 名前:1 ◆db53wMejgM [>>272 PM6時だお] 投稿日:2009/08/30(日) 10:30:43.20 ID:s2N6vo7S0

名護さん「さっ、後の事は俺に任せて、君は治療に専念しなさい。」

古泉「...分かりました。あなたを誤解していたようです、すいません...今回の件...名護さんにお任せしたいと思います。」

名護さん「あぁ!さっ!早いとこ、このイクサを処分しよう!」

古泉「え、えぇ...」

名護さん「後はキョン君と語らうといい、気の知れた友人同士積もる話もあるだろう。」

古泉「は...はぁ...」

名護さん「では、私はこれで。このイクサについては、処分が済んだらまた君に連絡するよ!」

古泉「は...はい...」

ガラッ!



古泉「...悪い物でも食べたんでしょうか...?」

277 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 10:41:49.89 ID:s2N6vo7S0

。。。。。。

キョン「そんな事が......」

古泉「えぇ...一体どうしたと言うんでしょうか...」

キョン「でもまぁ...」
キョン「前の名護さんと比べると随分取っ付き易くなったと思わないか?」

古泉「んっふ...確かにそうですね。いやぁ、あまりにも印象が変わったので少し驚いてしまいました。」くすり

キョン「とにかく、今の名護さんになら任せて大丈夫だろう。」

古泉「えぇ、素手でもファンガイアと戦うと言った時の名護さんの目には...」
古泉「確かに『正義の炎』が宿っていましたからね...」

キョン「っへ...何だそれ...」にやり

古泉「おっと...我ながらクサい例えでしたね。」んっふ

278 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 10:55:45.46 ID:s2N6vo7S0

。。。。。。

キョン「...それじゃぁ、俺はそろそろ行くわ。もうじきハルヒ達も来るだろうしな。」

古泉「あれ?ご一緒では無いんですね。」

キョン「先に名護さんからお呼ばれがきたからな。」にっ

古泉「...そうですか、では、わざわざありがとうございました。」

キョン「おう、また月曜に学校でな。」

。。。長門の家。。。


名護さん「長門君!私だ!名護だ!話がある!開けなさい!!」ドンドン!!

長門「.........」
長門「鍵なら開いている。」

279 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:01:19.72 ID:s2N6vo7S0

.........

名護さん「...と言う訳だ。もちろん、古泉君から許可は貰っている。」

長門「...そう。」

名護さん「協力してくれるのか!?」

長門「...」コクッ

名護さん「...ありがとう!礼を言うよ!」

長門「...それで...あなたはどうするの?」

名護さん「俺にも戦う事は出来る、大丈夫だ。安心しなさい。」

長門「...」

名護さん「では、私はこれで。」
名護さん「君がいてくれて助かったよ!ありがとう!!」ガチャ!

バタン!

......

長門「......エラー...?」

280 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:09:01.25 ID:s2N6vo7S0

......

確かに、名護さんのあの豹変っぷりには俺も驚いたが、前にも増して最高になった気がするからまぁいいや。
そんな風に脳内でぼやきながら、やる事も無いので駅前の本屋で暇を潰していると...

ヴヴーッ...ヴヴーッ...

渡から電話が来た...


キョン「おう、どうした?」

渡『えっと、古泉さんのお見舞いに行きたいんですけど...病院の場所が分からなくて...』

キョン「...あぁ、それならハルヒ辺りに電話するといい。俺はもう行った後なんでな、あいつらなら丁度向かってるところだろ。」

渡『分かりました!ありがとうございます!』ピッ

キョン「さて...と、これからどうするかねぇ」

俺は何もする事のない日曜の午後をどうするか思索しながら家路にとついていた...

281 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:12:02.18 ID:s2N6vo7S0

キョン「...」スタスタスタ...

???「......」

キョン「...」スタスタスタ...

???「...」スッ...

キョン「...?」(なんだ?あの人...)

???「.......!」ズォォォォ...!

キョン「!!」

ファンガイア「ガァァ...!」

キョン「ふぁ、ファンガイア!!」

282 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:17:23.54 ID:s2N6vo7S0

まずい、非常にまずい。これは積んだ。確実に積んだ。
どうする!?渡は病院だ、名護さんは長門の家...

ファンガイア「ウガァ...!」

キョン「...どうしろってんだよっ...!」

ファンガイア「ガァァッ!!」ザッ!

キョン「うをっ?!」どさぁ!

相手の攻撃を運良くよけた俺は、「あれ、俺にも実は戦う才能あるんじゃね?」とかなんとかふざけた事を考えていた...

ファンガイア「フシュルルルル......」ドス、ドス、ドス、

キョン「...ひいっ!」

いや、やっぱ俺には無理だ。怖い、怖過ぎる。
改めて名護さんや古泉達を尊敬するぜ、俺には出来っこ無い、頼まれても俺なら断る。

ファンガイア「......」ドス、ドス、ドス

そんな時だった...

283 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:25:13.85 ID:s2N6vo7S0

???「こっちです!!」

キョン「!?」

俺は声のした方に無我夢中で走った。
自分でも驚くぐらいのスピードで...恐らく火事場のクソ力ってやつだろう。
おかげであいつから距離を開けてその方向へ走る事が出来た。


???「大丈夫ですか!?」

キョン「...あなたは...!」

???「申し訳ありません、今回の件は全て、急進派にあります。ですが安心してください、長門さんの力も戻りつつあります。」

キョン「喜緑さん!!」

喜緑「それまでは、私があなたをお守りいたします。」にこっ

286 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:37:08.13 ID:s2N6vo7S0

喜緑「厳密には...私の力では無いんですが...」

そういうと喜緑さんは...

喜緑「登さん!!」

???「はぁっ!!」ドガッ!

ファンガイア「...!?」ドゲシッ!

太牙「...後は僕に任せて行くんだ!」

喜緑「...!お願いします...!」
喜緑「さぁ、行きましょう!!」

キョン「...え、あ、はい!」タッタッタッタッ...


...今度は一体何が起こったって言うんだ全く....

290 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:44:09.71 ID:s2N6vo7S0

太牙「お前に恨みは無いが...」

ファンガイア「...ガァァァ!!!」

太牙「人を傷つけるファンガイアを粛正すると...決めたのでね...」
太牙「王の判決を言い渡す...」

ファンガイア「ガァァッ!!!」ズザッ!

太牙「...死だ...!」ガシャ!

サガーク「ヘン...シン...!」キュオーン!フィフィフィ...

太牙「...」
シャキーン!

サガ「...ハァッ!!」

291 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:50:44.53 ID:s2N6vo7S0

。。。県内某所。。。

喜緑「...ここまで来れば...大丈夫でしょう。」

キョン「喜緑さん...さっきの人って一体...?」

喜緑「新たな協力者...とでも言っておきましょうか?」

キョン「そう...ですか...」

喜緑「...あなたに伝えなければならない事があります......!」

キョン「な、何ですか急に改まって...!?」

喜緑「ファンガイア達は...元々我々の世界にいる存在ではありません...!」

キョン「...!?」

いや、待て。そりゃそうだろう、あんなのが一般的に存在出来る程この世界は寛大じゃない。

喜緑「...いえ、そういう意味ではありません。キョンさん...」
喜緑「これは異常事態です。」

キョン「どういう意味です?」

294 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 11:59:49.85 ID:s2N6vo7S0

喜緑「...ファンガイアだけではありません、今この世界に存在する、名護啓介や紅渡...」
喜緑「彼らは我々とは違う世界から来ました。」

キョン「...すいません...話が見えてこないんですが...」

喜緑さん...あんたナニイテンダ!
...じゃなくて......大体名護さん達が異世界人だとしても、今回急にぱっと出て来た訳じゃないだろうに...

最初にも言ったが名護さんは俺の一学年上の先輩で...

喜緑「よーく思い出してください、あなたはいつ名護啓介なる人物と初めて出会いましたか?」

キョン「...!?」

嘘だろ...いやいやいや......あれ?

喜緑「思い出せないでしょう?それが何よりの証拠です。」
喜緑「...そして...彼ら自身もこの事に気付いていません...」

キョン「...え?」

295 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 12:10:11.32 ID:s2N6vo7S0

喜緑「私が最初に異変に気付いたのはそう、最初にファンガイアがこの世界に出現した3日前...」

キョン「...ファンガイアが初めて...その日って...何日でしたっけ?」

喜緑「あれは九月四日の出来事...」

キョン「その三日前って事は......」

喜緑「そう、九月一日。ようやく『永い八月』が終わって巡ってきた最初の一日。」

キョン「!?」

喜緑「この世界は、何度も同じ時間を繰り返した事により、亀裂が生じたの。」

キョン「...」

喜緑「そしてその亀裂が...」

キョン「...奴らの元いた世界と繋がってしまった...」

喜緑「...そう。」
喜緑「でも幸運な事に、流れ込んで来たのはファンガイアだけでは無かったの。」

キョン「それが...名護さんや渡...」

喜緑「...えぇ、最初はファンガイアもそんなに沢山現れなかった...でも、」

298 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 12:17:39.86 ID:s2N6vo7S0

喜緑「この事を逆手に取って、凉宮さんの反応を見ようとする奴らがいたの...」

キョン「...それが朝倉達...」

喜緑「そう、急進派は今回の事例に大喜び。だって自分が手を貸すまでもなく、」
喜緑「あなたや凉宮さんに対して悪い意味でのアクションを起こす存在が現れたのだもの...」

キョン「...」

喜緑「...でも、そのままだとファンガイアは大して流れ込んでこなかったの...」
喜緑「そして急進派は欲に負けて亀裂をもっと広げた...」

キョン「そして奴ら自身も...」

喜緑「えぇ...ファンガイアの力を実験としてインターフェースに取り入れた...」

キョン「そんな事が...!喜緑さん!長門が今弱体化してるのは何故なんです!?」




299 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 12:23:39.48 ID:s2N6vo7S0

喜緑「その事ならそこまで心配は要らないわ。」

キョン「...え?」

喜緑「私や長門さんは、急進派の不正アクセスによるファンガイア汚染を防ぐ為に、一時的に回線を切られていたのよ」

キョン「...!」

喜緑「そして、思念体によるファイヤーウォールのおかげで、今はもう接続も出来るようになったの。」

キョン「...!それじゃあ長門も!?」

喜緑「えぇ、個々の差はあれど、もうじき全ての穏健派と主流派のインターフェースのアップデートが完了するわ。」

キョン「...そうですか...!」



300 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 12:31:40.23 ID:s2N6vo7S0

キョン「...それじゃあ...さっきの人も?」

喜緑「えぇ...最初に復帰した私が、直接あちらに向かって連れて来た協力者です。」

なんですと!?

キョン「え!?き、喜緑さん、あっちの世界に行ったんですか!?」

喜緑「はい、あちらから来る事が出来たのなら、私達も行ける筈ですから。」

...なんつー無茶を...

喜緑「それと...もう一つ言わなくてはならない事があります。」

キョン「...何ですか?」

喜緑「あちらから『現れた』人達は...なんと言えばいいんでしょうか...その...本人では無いんです。」

キョン「...どういう意味ですか?ソレ?」

302 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 12:40:45.14 ID:s2N6vo7S0

喜緑「いや...本人達と言えば本人なんですが...」

なんだそれ?何が言いたいんだこの人は...

喜緑「そうだ、砂時計を想像してください...あれは砂が片方から流れ出た後、もう片方に溜まって形となる...」
喜緑「つまり、彼等がこっちの世界に来ている今、本来の彼等の世界には彼等は存在していませんが...」

喜緑「こちらに再構築された影響で、彼等自身も本当の記憶を持っていないんです。」

キョン「...なるほど...」

喜緑「...そして彼等が新たに現れた世界には凉宮さんがいる...」
喜緑「考えてみて、SOS団にはどんな団員が集まっていますか?」

どんなって...

キョン「...長門に朝比奈さんに古泉にハルヒ...!」

303 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 12:46:00.52 ID:s2N6vo7S0

喜緑「...そう、宇宙人に未来人に超能力者...」

キョン「...」

喜緑「でも何か足りないと思わない?」

キョン『異世界人...』

喜緑「そう、SOS団の残りのメンバーで、異世界人を欲した凉宮さん。」
喜緑「そんな時に現れた彼等...」

キョン「...そしてハルヒの無意識の内に、ハルヒ的変態パワーで記憶をでっちあげた...って事か...」

喜緑「...そう。彼等が今持っている記憶はあくまで造られたもの...」

...ハルヒの野郎...とんでもねえ事しやがるな.......って!
今回の一件も結局はハルヒが原因じゃねーか!!


305 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 12:58:14.31 ID:s2N6vo7S0

。。。県内某所。。。

サガ「ハッ!タァッ!」ブン!ズァ!

ファンガイア「ッグワァ!?」ジャキ!ザシュ!!

サガ「...」ガシャ

サガーク「ウぇイくあっプ... !」
ピョーローリーピロリロリー♪

サガ「...フンッ!」ガシャ
ジャキ!

サガ「...」スッ

ピョ!ギュイーン!ピョ!ギュイーン!ピョ!ギュイーン!


307 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:01:17.55 ID:s2N6vo7S0


ファンガイア「!?」

サガ「フッ!」ズヴィーーン!
サガ「トゥア!!」バシューン!!

ファンガイア「アガッ...?!」

サガ「ハッ!」タンッ

ズォァァァ...!

ファンガイア「グ...ガ...!」ブラーン...

タンッ

サガ「フンッ!」スーッ...


ファンガイア「グオアアアアアアアアア!!!」
バリーン!!

サガ「......」

309 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:25:47.87 ID:s2N6vo7S0

。。。県内某所。。。

喜緑「...」

キョン「...」

太牙「!」タッタッタッタッ...

喜緑「...!」

キョン「...あなたは...!」

太牙「ここにいたのか、いや。無事で良かった。」

喜緑「先程はどうもありがとうございました。」ぺこ

太牙「いや、礼には及ばないよ。」

キョン「あなたは一体...?」

太牙「僕は登太牙。渡の兄だ。」

キョン「渡のお兄さん!?」

太牙「...!君!渡を知っているのか!?」

キョン「えぇ、あいつなら今病院にいてるはずですけど...」


310 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:28:43.75 ID:s2N6vo7S0

太牙「案内してくれ!」

キョン「は、はい...」

喜緑「では...私はこれで。」にこっ

キョン「え?もう行っちゃうんですか?」

喜緑「えぇ、私共にはまだ仕事がありますから。」
喜緑「では。」にこ

スタスタスタ...


キョン「...」

太牙「それで、君達は一体渡とはどういう関係なんだ?」

キョン「...いや、なんと言えばいいのか...」

312 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:46:21.96 ID:s2N6vo7S0

。。。駅前。。。

ハルヒ「いやぁ〜古泉君もだいぶ回復したみたいね!」

みくる「はい!明日から学校に戻ってこれるそうですよ?」

ハルヒ「こうなったら皆に心配かけた分ガッポリ働いてもらわなくちゃ!!」

渡「いや...病み上がりの人にそんな事させちゃ...」

ハルヒ「あら、じゃあアンタが代わる?」

渡「そ、そんなぁ...」

みくる「ふふっ♪」

長門「...これは一般的に"フリ"と呼ばれる物。」

渡「いや、そんなわけで言ったつもりじゃあ...」


313 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:47:54.14 ID:s2N6vo7S0



わーたしーつーいていくよーどんなつらいー♪

ハルヒ「あら...キョンから電話だわ。」ピッ
ハルヒ「なんか用?」

ハルヒ「うん...えぇ...あぁ、アタシ達なら丁度今駅前にいるわよ?」
ハルヒ「えぇ、分かった。」

みくる「何かあったんですかぁ?キョン君。」

ハルヒ「なんか渡に用があるからこっちに来るんですって。」

渡「...僕に?何なんですか?」

ハルヒ「そこまで知らないわよ。」

渡「...そうですかぁ...」

314 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:50:09.56 ID:s2N6vo7S0

......

キョン「よう、急にスマンな。」

ハルヒ「ホントよ!アタシが誘ってもお見舞い来なかったくせに自分の用だけ押し付けて!!」

キョン「いや、だからあれは名護さんが...」

ハルヒ「人のせいにしない!!...で、渡君に用事って何?」

キョン「あぁ、それなんだが...」

太牙「渡!!」

みくる「ひゃぅ!?」

渡「えっ!?」

315 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:52:59.74 ID:s2N6vo7S0

太牙「随分と探したぞ!!なんでこんな所に...」

渡「え...と、すいません...どちら様...ですか...?」

太牙「!?」
太牙「覚えて...ないのか...?」

渡「えと...僕たち...初対面の筈じゃ...?」

太牙「僕だ!太牙だ!本当に覚えてないのか...?」

渡「え..と、すいません...」

太牙「なんて事だ...」

316 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:55:14.08 ID:s2N6vo7S0

ハルヒ「ちょ、ちょっとアンタ!渡君が困ってるじゃないの!」

太牙「...君は...?」

ハルヒ「...人の名前を聞く時は自分からって習ってないの!?」

太牙「あ、あぁ...すまなかった。僕は登太牙。」
太牙「渡の兄だ。」

ハ,み,渡「「「!?」」」

317 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 13:57:40.60 ID:s2N6vo7S0

渡「僕の...お兄さん...?」

太牙「あぁ、小さい頃から一緒によく遊んでたじゃないか!」

...おいおい!いくらなんでもいきなりすぎるだろ!!もうちょっと段階を経てから話を進めろよ!

キョン「ちょ、ちょ、太牙さん!」グイッ!

太牙「ん!?あ、こら!君っ!放せ!」


......

319 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 14:02:04.33 ID:s2N6vo7S0

......

太牙「...まさか...にわかには信じがたいな...」

キョン「でも、ホントの事なんです。その証拠に渡は今この世界で高校生じゃないですか。」

太牙「確かに...渡が嘘をついている様にも見えなかったしね...」
太牙「分かった。僕の方も適当に話を合わせておくよ。」

キョン「はい、ありがとうございます。」

.........

321 名前:1 ◆db53wMejgM [>>318 太牙のみオリジナル] 投稿日:2009/08/30(日) 14:14:11.27 ID:s2N6vo7S0

太牙「い、いやぁ、さっきは取り乱してしまってすまなかったね。」

渡「い、いえ...それで、僕のお兄さんって...どういう事ですか?」

太牙「ん!あ、それはその...あれだよ、小さい頃に同じ団地に住んでいたからよく遊んでてね!お互い一人っ子だったが僕がいつの間にか君のお兄さんみたいになってたって事さ!」

渡「あ、なんだぁ。そういう事だったんですかぁ〜」

ハルヒ「...」

太牙「そう!そういう事だったんだよ〜!」

渡,太牙「「ははははは」」

ハルヒ「...なんでそんなずっと会ってなかった子の事を急に探してたわけ?」

太牙「いやっ!それはっ!そのっ!」


322 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 14:15:35.63 ID:s2N6vo7S0

...あぁ、この人嘘つけないタイプだな。どっちかと言うと騙されるタイプだ。

キョン「...前に俺と渡が一緒にいたとこを待ちで見かけたんだとよ。」
キョン「それでさっき偶然この人と出会って渡の事を聞かれたってわけだ。」

ハルヒ「...ふぅ〜ん...」

太牙「そ、そう!そういう事なんだ!」

ハルヒ「...ま、いいわ。それで?」

太牙「...いや、渡君が覚えていないなら僕はこれで失礼するよ...」

ハルヒ「あっそ、じゃあね。」

渡「えと、す、すいません...」

太牙「...いや、良いんだ。君は悪くない。...じゃぁ、僕はこれで...」スタスタスタ...

キョン「......」

...太牙さん.........

324 名前:1 ◆db53wMejgM [爆現まであと少し...!] 投稿日:2009/08/30(日) 14:31:31.49 ID:s2N6vo7S0

次の日、本来の『いつも』通りだらだらと支度をしながら学校に向かい、
その途中で谷口の奴に「昨日電車で斜め前に座った女の子が可愛かった」
などという自慢にならない自慢を聞かされながら無事教室に到着し、その後もなんの滞りもなく全ての授業は終了した。


。。。放課後。。。

長門「...」パタン。

ハルヒ「よし!じゃあ今日はこれまで!みんな解散!」
ハルヒ「...と言いたいけど、今日は古泉君の復帰記念パーティーとしてみんなで今から皆で美味しいものを食べに行くわよ!!」

キョン「お、珍しくお前にしてはまともなアイデアじゃないか。」

ハルヒ「一言余計よっ!!で、みんな、どう?」

みくる「はぁい!是非みんなで行きましょう!」

長門「...賛成」

古泉「いやぁ、僕の為にわざわざすいません...」

名護さん「良い考えだ!私も一緒に行こう!」

渡「みんなでお祝いしなくちゃいけませんしね!」

ハルヒ「よしっ!そうと決まれば早速行くわよ!!」

325 名前:1 ◆db53wMejgM [爆現まであと少し...!] 投稿日:2009/08/30(日) 14:48:26.27 ID:s2N6vo7S0

......で、

ハルヒ「っふっふ〜ん!」

みくる「えっとぉ...」

長門「......」キラキラ

古泉「これは...」

名護さん「......」

渡「す、凉宮さん...何で...」



326 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 14:49:24.52 ID:s2N6vo7S0

キョン「ハルヒ、何でこの状況で焼き肉なんだ...」

ハルヒ「決まってるじゃない!病院食しか食べれなかった古泉君の為に、肉を食ってがっつりスタミナ付けさせるのよ!!」

キョン「いや...じゃあせめて本人のリクエストを聞いてからにしろよ...」

古泉「いえ、いいじゃないですか。焼き肉。」

キョン「...お前なぁ...」

古泉「僕は嫌いじゃないですよ?」

ハルヒ「ほらみなさい!?やっぱり古泉君は見所あるわぁ〜!」

...好きにしてくれ。

ハルヒ「じゃあみんな!じゃんじゃん食べなさい!!」

名護さん「......」
名護さん「待ちなさい!」

...名護さん!あなただけが最後の良心です!!

名護さん「皆の注文は俺が頼もう。」

ハルヒ「はぁっ!?」

キョン「」

327 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 14:59:29.15 ID:s2N6vo7S0

名護さん「、カルビとハラミ、特上骨付きカルビ、レバサシ、
センマイ刺し、特上ハツ、ビビンバ、クッパ、わかめサラダ、激辛キムチ、
それからサンチュでサンキューや!」

...何故関西弁...

ウェイター「かしこまりました。」スタスタスタ...

ハルヒ「ちょ、ちょっとアンタ!!何してくれんのよ!!」

名護さん「これが俺の思いつく限りでの最高の組み合わせだ。」
名護さん「そんな事はどうだっていい。それより、さぁ...杯を持ちなさい!」
名護さん「古泉君が無事に我が団に帰って来た事に乾杯しようじゃないか!!」

ハルヒ「ちょ、ちょっと!それは団長である私の役目でしょーが!!」

名護さん「こんな物はもっとも統率力に優れた者が行う行為...まさしく私の事だ。」

ハルヒ「あ、あんたねぇ...」

330 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:06:09.75 ID:s2N6vo7S0

...そうして時間が過ぎてゆき...

ハルヒ「いやぁ〜食ったわねぇ〜こんなに食べたのどれくらいぶりかしら!!」

みくる「わたしももぉお腹一杯ですぅ〜」ふらふら

長門「...帰りに夜食を買って帰る...」

古泉「...これは流石に...うぷっ...食べ過ぎましたね...」

渡「だ、駄目だぁ...歩けない...」

名護さん「しっかりしなさい!俺は何ともないんだ、君だってその気になればどうという事は無い。」

...いや、あんたサラダと米しかほとんど食ってないじゃないですか...

と、三者三様の感想で幕を下ろした焼き肉パーティーだったが...

渡「.........!!」ダッ!

333 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:16:25.14 ID:s2N6vo7S0

ハルヒ「ちょ、渡君!?」

古泉「...!」

名護さん「...ファンガイアか...!」

古泉「名護さん...」

名護さん「あぁ、分かっている。だが俺達は無闇にここを離れない方が良いだろう...」

古泉「...囮...ですか?」

名護さん「あぁ、ここには凉宮君とキョン君がいる。その可能性は十二分にあるからな...」
名護さん「俺に同じ手は二度通じないぞ...ファンガイア!」

334 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:21:01.40 ID:s2N6vo7S0

。。。県内某所。。。

渡「...!」タッタッタッタッ...

???「やっぱり最初に来るのはあなたみたいね...?」

渡「...お前は!」

朝倉「今度こそケリをつけましょう...?」ズォォォォァァァァァ...

渡「変身!」

キバット「ガブッ!」

ジャキーン!

キバ「ハァァァ.........!」

朝倉「さぁ...ゲームの始まりよ♪」

335 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:26:14.54 ID:s2N6vo7S0

。。。焼き肉屋の近く。。。

ハルヒ「でねー!?」

みくる「はい!」

長門「...」

キョン「...」

古泉「...」

名護さん「二人共、聞いてくれ。」

古泉「何でしょう?」

名護さん「この中で今現在武装を持っているのは私だけだ、もしファンガイアが現れたらその時は、」
名護さん「二人が彼女達を連れて逃げなさい。」

キョン「そ、それって...!」

古泉「駄目です。危険過ぎます。」

名護さん「安心しなさい、時間稼ぎをするだけだ。君達が逃げ切ったのを確認した後、俺もそうする。」

キョン「で、ですけど...」



みくる「きゃああああああ!!!」

337 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:34:43.08 ID:s2N6vo7S0

キョン「!?」

ファンガイア「ガァァア......」ドス、ドス、ドス、

名護さん「早速出たか...!」ダッ!

古泉「な、名護さん!」

名護さん「はっ!」チャキッ!
名護さん「はぁっ!!」シュッ!

ファンガイア「...?」ガキィン!

キョン「名護さん!!」

名護さん「早くしなさい!!彼女達を連れて逃げるんだ!!」

338 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:36:40.47 ID:s2N6vo7S0


古泉「....」
古泉「...凉宮さん、行きましょう。」

キョン「おい!古泉!?」

古泉「これは名護さんが自身で決めた事です。我々に口出しは出来ません...」

キョン「だ...だが...!」

古泉「おや?あなたは僕の時にはそこまで止めてくださらなかったじゃないですか?」

キョン「...お、お前!」

古泉「冗談です。」んっふ
古泉「あなた達が僕を信じてくれた様に、僕も名護さんを信じたい...」

キョン「古泉...」

ハルヒ「古泉君...」

古泉「...さぁ!行きましょう、朝比奈さん、長門さん!」

みくる「で、でもぉ...」

キョン「...そうだな、これ以上ここにいると名護さんの邪魔になっちまう。」

ハルヒ「キョ!キョン!?」

339 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:39:30.45 ID:s2N6vo7S0

キョン「安心しろ、お前らを安全な所まで連れてった後は、俺と古泉が名護さんを助けに行くさ。」

古泉「それだと文句は無いでしょう?」

ハルヒ「....っ!」

キョン「よし、行くぞ!!」

古泉(名護さん...!)ちらっ

名護さん「っく!」ズザァ!
名護さん(そうだ...それでいい...)

ファンガイア「グオァァァァア!!」ダッ!

341 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:44:53.72 ID:s2N6vo7S0

。。。県内某所。。。

朝倉「はっ!てぁっ!!」シュッ!グンッ!!

キバ「っぐぁ!」バシィッ!!

朝倉「であぁぁぁ!!」グアッ!

キバ「...!ハァッ!!」スッ...ドゴッ!!

朝倉「...っ!」

キバ「.........」

朝倉「やぁぁぁっ!!!」ガッ!!

キバ「......!」

342 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:50:27.22 ID:s2N6vo7S0

。。。某河原。。。

名護さん「うぐぁぁぁぁ!!」ドサッ!

ファンガイア「...イクサの最期もあっけないものだったな.........」ドス、ドス、ドス............

名護さん「俺は...世界の希望...!」
名護さん「輝く太陽のように......決して...消えること....はな...い...」ガクリッ




344 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 15:58:30.30 ID:s2N6vo7S0

。。。県内某所。。。

キバット「渡!このままじゃキリが無い!一気に決めるぞ!」

キバ「......っ!」
カチャリ

キバット「ウェイク!アップ!」
ピーロリローリロー♪

キバ「ハァァァァァァァァ......」ジャキン!

朝倉「...ふふふ...」



345 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 16:00:11.83 ID:s2N6vo7S0

キバ「タァッ!!」タンッ!

朝倉「......」ズォォォォォ...

キバ「タアァァァァァァ!!!」
バシィン!!

朝倉強化体「ふふふ...」

キバ「なっ...!」

朝倉強化体「あなただけ姿を変えれるのはズルいと思ってね...?」ガシィッ!

朝倉強化体「ちょっと真似してみたの...♪」ブンッ!!

キバ「うわあっ?!」ドゲシャア!!

朝倉強化体「ふふふ...」ジャキッ...

347 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 16:05:43.91 ID:s2N6vo7S0

。。。とある工事現場の近くにて。。。

キョン「...はぁ...はぁ...ここまでくれば...お前等だけでも大丈夫だろう...」

ハルヒ「ホントに...行くの...?」

みくる「キョンくぅん...」

古泉「当然です、彼もまた、SOS団の立派な一団員ですから。」

キョン「あぁ、そうだ。」
キョン「だから、その一団員を傷つけないために...俺達が名護さんを助けに行くんだ...」

ハルヒ「...キョン...」


???「その必要は無い...」

古泉「...!?」

348 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 16:11:11.24 ID:s2N6vo7S0

ファンガイア「お前等はここで皆死ぬ...」ドス、ドス、ドス、

古泉「...お前はっ!」

ファンガイア「ックックック...」コロンッ...コロコロコロ...

キョン「あれは...名護さんの上着のボタン!!」

古泉「...っ!き....貴様ぁぁぁ!!」ダッ!

キョン「こ、古泉!!」

349 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 16:17:06.03 ID:s2N6vo7S0

。。。某河原。。。

???「...君!!....ご君起きて!!...名護君!!」

名護さん「...うぅ...!君は...」

みくる(大)「...遅れてごめんなさい...本当はもっと早く来る筈だったんだけど...」

名護さん「君は一体...?」

みくる(大)「そんな事よりこれをっ!」

名護さん「こ...これは!!」

みくる(大)「ファンガイアはここからすぐ行った所の工事現場にいます!」
みくる(大)「そこにキョン君達もいる...早く行ってあげてください!!」

名護さん「...!...君は...!」

...

名護さん「消えた!?」

名護さん「いや、今は急がなくては!!」

352 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 16:19:52.12 ID:s2N6vo7S0

。。。とある工事現場。。。

ファンガイア「フンッ!!」グワッ!

古泉「うわっ?!」ドサッ!!

キョン「古泉!!」

ハルヒ「古泉君!!」

古泉「...うぅ...」

ファンガイア「まずはお前から始末してやろう...」


バシュン!!

古泉「!?」

ファンガイア「ぬおっ!?」ドンッ!!




353 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 16:24:36.99 ID:s2N6vo7S0

???「魑魅魍魎跋扈するこの地獄変……」

ファンガイア「お前は!!」

キョン「名護さん!!」

名護さん「名護啓介はここにいる!」

古泉「名護さん....!」

名護さん「イクサ...爆現!!」
ガシャッ!

イクサナックル「ネ•ジ•リ」
イクサナックル「フ•ィ•ス•ト•オ•ン」

ピォォォン!ピピピピ...シャキーン!!!

イクサ「新たなイクサの力を見せてやる...!」

357 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 16:33:47.86 ID:s2N6vo7S0

カシャッ!キィーン...キィーン...キィーン...

イクサ「...」パァン!ピポロロロ...ギュオーン!

イクサライザー「ラ•イ•ジ•ン•グ」
ガション!ピヨーン...ポンポンポン...ポンポンポン...

イクサ「...」バシュンッ!ピロリロリー!ジャキン!
ガシャン!ガシン!!

ライジングイクサ「...」カシャン!キィィン!

ライジングイクサ「...はあっ!」ドシュッドシュッ!
ライジングイクサ「うおっ!?」グワンッ!

ファンガイア「グハァッ!?」バシン!バシン!

359 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 16:45:22.51 ID:s2N6vo7S0

。。。県内某所。。。

キバ「......っぐあぁっ!」ドサッ!

朝倉強化体「どうしたの?得意の衣替えは...?」

キバット「こいつ...パワーもスピードも段違いだ...!」

朝倉強化体「もう無理って言うのなら...楽にあの世に逝かせてあげる♪」

キバ「......っ!」

???「見つけましたよ〜!!」ピュウン!

朝倉強化体「何?!」

タツロット「こんな所にいたんですねぇ〜!渡さん達!」

キバット「だ、誰!?」

タツロット「ぼ、僕ですよぉ〜...ま、そんな事より...」

キバ「えっ!?」ガシン!ガシン!
アォォォォッ!ギュイーン...!

バサバサバサバサバサ...

ジャキン!

タツロット「変身!」

361 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 17:10:14.97 ID:s2N6vo7S0

バサバサバサ...ジャキン!!

エンペラー「......」
http://www.youtube.com/watch?v=eW2ztcLcww4

...................

朝倉強化体「...こっこれは!?」

エンペラー「ハァァァアァ......!!」ダッ!

朝倉強化体「...っく!」ダッ!



362 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/30(日) 17:11:06.42 ID:s2N6vo7S0

...................

ライジングイクサ「ハァッ!」ブンッ!

ファンガイア「グォッ?!」ジャキィン!

ライジングイクサ「トゥア!!」シュッ!

ファンガイア「ヌオオッ!!」ガシィィン!!

ライジングイクサ「...フンッ!」タンッ!
ズォォォォ...

ライジングイクサ「ハァァァァ!!!」ザシュウウ!!
ライジングイクサ「タアッ!!」ジャキィン!!

ファンガイア「グヌォォォォ!!!!!」キーーーン...バリン!!

41 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 00:28:49.86 ID:kfLCkO4X0

.........

名護さん「...」

古泉「名護さん!!」タッタッタッタッ...

キョン「名護さん!」タッタッタッタッ...

名護さん「...キョン君、古泉君...!」
名護さん「君、その傷は!?」

古泉「あぁ、たいした事はありません。かすり傷です。」にこっ

名護さん「...すまない、俺が未熟だったせいで...」



42 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 00:30:15.70 ID:kfLCkO4X0

古泉「いえ、とんでもない。さっきの戦いぶり...やはりイクサには名護さんがなるべきでしょう。」んっふ

名護さん「いや、そんな事は無い。そうだ、約束の物とは違うが、この新たなイクサ...君が受け取りなさい。」

古泉「いえ、それはあなたが持つべき物です。僕では使いこなせません。」

名護さん「.........」

ハルヒ「ちょっとみんな!?大丈夫!?」タッタッタッタッ...

長門「...」タッタッタッタッ...

キョン「名護さん...その新しいイクサは一体...?」

名護さん「...そうか...」ちらっ

みくる「ま、待ってくださぁい〜!」タッタッタッタッ...

名護さん「未来からの贈り物だよ。」



44 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 00:36:11.46 ID:kfLCkO4X0

..........

エンペラー「ハッ!」シュッ!
ブンッ!

朝倉強化体「...っく!」グンッ!

エンペラー「ハァッ!」ガッ!
ゴゥッ!

朝倉強化体「っきゃっ!?」ドサァッ!


45 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 00:37:25.56 ID:kfLCkO4X0




エンペラー「ハァァァァッ....!」タッタッタッタッ...

「............」

エンペラー「...っ!?」キョロキョロ...

エンペラー「.........」ピキューン!

渡「......」

キバット「...あの野郎〜また逃げやがった!!」

渡「...キバット...それより今の姿は...?」

キバット「...あぁ....」

タツロット「ねぇ二人共、ホントに僕の事忘れちゃったんですかぁ〜?」

渡「...?」


49 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 00:53:37.41 ID:kfLCkO4X0

タツロット「今まで何度も一緒に戦って来たじゃないですかぁ〜!」

キバット「...何言ってんだコイツ?」

渡「.........」





50 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 00:58:17.89 ID:kfLCkO4X0

。。。翌日。。。

キョン「ふぁあわぁ...」

ここ最近のファンガイア騒動のせいで俺の睡眠時間が圧倒的に削られた気がする...
おのれハルヒィ!このままだと俺の精神が破壊されるのは時間の問題だ...

そんな我ながらわけのわからん事を脳内で叫びながら、これまた行く気のしない学校に向けての支度をしていた...

ヴーッ...ヴーッ...

妹「キョンくんでんわぁ〜」

キョン「...言われんでも分かっとる。」

これは...

キョン「...渡か?」

52 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 01:00:43.11 ID:kfLCkO4X0

キョン「...どうした?こんな朝早くに...?」

渡「...キョンさんに...お聞きしたい事があるんです...」

キョン「...俺でよかったら別に構わんが...」

渡「...それじゃあ、今から学校に来てもらえますか?」

キョン「...分かった。」ピッ


...渡の奴...何かあったのか?

53 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 01:04:27.40 ID:kfLCkO4X0

。。。学校。。。

こうして予定より随分と早く学校についた俺は、呼び出した当の本人である渡を探しているのだが...


渡「...キョンさん。」

キョン「!おぉ、スマン、どこにいるか聞いてなかったもんでな。」

渡「いえ、お呼びしたのは僕の方ですから...」

キョン「そうか...それで、聞きたい事ってなんだ?」

渡「...今何が起きてるのか...キョンさんが知ってる事を全て教えてください...」

キョン「...何かあったのか?」

渡「...それが...」

55 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 01:14:07.79 ID:kfLCkO4X0

......

キョン「...そうか、そんな事が... 」

渡「...それに、この間の僕のお兄さんって人の事も引っかかってて...」

キョン「......」

渡「キョンさんなら...何か知ってるだろうなって...」

キョン「...」

......どうする?ここで正直に全部話すか?いやいや、それはマズい
いきなり
「お前は本当のお前じゃない。その記憶も造られたものだ」
なんて言われれば、コイツの事だ。相当塞ぎ込むに違いない...
だからここはとりあえず...

キョン「...すまん、俺にもよくわからんな...」

濁しとこう...

渡「そう...ですか...」

スマン、渡。

63 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 02:57:15.82 ID:kfLCkO4X0

渡「...分かりました。それならいいんです、どうもすいませんでした...」

キョン「いや、俺の方こそ力になれなくて悪かったな...」


.........昼休み


谷口「...でよぉ!俺がそこでようやく駆けつけたんだ!」

キョン「...」

国木田「...」

谷口「『彼女を放せ!!』ってな!もうそっからは言うなれば谷口無双よ!」
谷口「ばっさばっさと奴らをなぎ倒し...」

キョン「...おい。」

谷口「...何だよ?こっからがいいとこなんだが...」

キョン「お前が今朝見た夢の話なんか俺等にしてみりゃどーっでも良いんだ...」

国木田「そうだよ、大人しく弁当食べとけばいいんだよ。」

谷口「」


...そんなやりとりもあったがこの日は無事に終わろうとしていた...

64 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 03:24:49.34 ID:kfLCkO4X0

。。。放課後、部室。。。

ハルヒ「今日はみんな集まった事だし、SOS団緊急会議を行うわ!!」

古泉「そうですね、ここ数日ドタバタして皆さんとコミニュケーションを取るチャンスが失われていましたから、いい機会だと思います。」にこっ

名護さん「あぁ!私も同感だ!皆と互いの意見を交換し、お互いを理解し合う、随分と一団の長らしくなったじゃないか!凉宮君!」
名護さん「これも私の指導の賜物だな!」

ハルヒ「そぉいう意味じゃないわよ!!ここ数日の怪物騒ぎについてみんなと作戦会議をしようってだけよ!!」
ハルヒ「それにあんたの弟子になった覚えはこれっぽっちもないわよ!!!」

名護さん「素直になりなさい、全く。困った人だ。」

ハルヒ「困った人はあんたよ!!」

みくる「け、喧嘩はよくないですよぉ〜...」

渡「.......」


65 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 03:28:18.18 ID:kfLCkO4X0

。。。二時間語。。。

長門「...」パタン。
長門「...そろそろ、帰る。」

ハルヒ「そうね!じゃあ今日はこれにて解散!!」

......帰路にて

渡「......」

キョン「...渡、まだひっかかってるのか...?」

渡「...はい...」

キョン「...そうか、すまん...実はな...」

...駄目だ、やっぱり正直に話した方がいいかもしれん...

66 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 03:36:19.36 ID:kfLCkO4X0

.........

渡「...そんな...!僕や父さん達が...!」

キョン「...あぁ、俺も聞かされたばかりでよく分からんがどうやらそういう事らしい...」

渡「...っ!」ダッ!

キョン「わ、渡!!」

...マズいな、やっぱり逆効果だったか...?

67 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 03:40:00.99 ID:kfLCkO4X0

。。。とある公園。。。

渡「...僕が...この世界の人間じゃないなんて...嘘っぱちの存在だったなんて...!」


...

名護さん「...あれは...渡君...?」


名護さん「どうしたんだい?随分と思い悩んでいるようだが?」

渡「...!...名護さん...」

名護さん「私でよかったら何があったか話してみなさい、力になろう。」

渡「...名護さんは...自分の存在が偽りの物だったらどうしますか...?」

名護さん「...?一体どういう意味かな?」

渡「それが...」

68 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 03:46:09.17 ID:kfLCkO4X0

.........

名護さん「...そうか、そういう事が...」

渡「名護さんは信じますか...?キョンさんの話...」

名護さん「...あぁ。」

渡「...!...そ、それだと名護さんは自分の事を...!」

名護さん「よく考えてみなさい。本来ファンガイアなんて物も常識を遥かに越えた存在だ。」

渡「...」

名護さん「だから君の言った事も、デタラメじゃないかもしれない。」

渡「っで、でも!名護さんは悲しくないんですか!?辛くないんですか!?」
渡「命を懸けて戦って来たっていうのに...怖い思いも沢山したっていうのに...それが全て無駄だったなんて...」

名護さん「それは違うな。」




70 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 04:04:18.33 ID:kfLCkO4X0

渡「...!」

名護さん「渡君、この空を見て見なさい、この美しい青空は作り物なんかじゃない。たしかにこの世界に存在しているんだ...」
名護さん「青空だけではない、草花...人々...この世界にはこの世界の命が息づいている...」

渡「...」

名護さん「それらを守る事が出来ただけでも、充分じゃないか!」

渡「...名護さん...!」ぱぁぁぁ

名護さん「それにいいじゃないか、君の話が本当でも、俺達には俺達の帰るべき場所がちゃんとあるんだ。」
名護さん「それまではここで旅を楽しんでも悪くはない...違うかな?」

渡「......名護さんって...すごいんですね...」

ビョォォォォ!

名護さん「...?何か言ったかい?」

渡「名護さんは...最 高 で す ! ! !」

名護さん「...急に何を言い出すんだ、よしなさい。」

71 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 04:11:57.70 ID:kfLCkO4X0

......

。。。喫茶店。。。


キョン「...という事があったんだが...」

古泉「...まさか、そんな事になっていたとは...流石は凉宮さん。と言った所でしょうか?」んっふ

キョン「冗談じゃねぇよ、俺が今回どれだけ死にかけたと思ってんだ...」

古泉「いえ、すいません。からかってみただけですよ...」にやり

キョン「お前なぁ...」

古泉「...それより...喜緑さんたちTFEI端末の力が復活したという事は...」

キョン「... あぁ」

古泉「どうやら物語の終わりは近いようですね...」

キョン「そしてそろそろ朝倉の野郎を成仏させにゃならん...」

古泉「そこは長門さん達にお任せしましょう。」

73 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 04:14:05.05 ID:kfLCkO4X0

キョン「俺としても遺憾だがそうせざるを得んな...」

古泉「...では、僕はこれで。」

キョン「おう、わざわざ付き合わせて悪かったな。」

古泉「いえ、ではまた明日。」ガタ...

キョン「おう。」

74 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 04:27:12.05 ID:kfLCkO4X0

......

朝倉「これ以上トロトロ作業するなんて我慢できない...っ!」
朝倉「今の私にならあいつ等を倒せる筈っ...!」ゴアァァァァ...

朝倉究極体「次で、次で全てを終わらせてあげる...!」




75 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 04:28:06.60 ID:kfLCkO4X0

。。。翌日。。。

キーンコーンカーンコーン...キーンコーンカーンコーン...


谷口「昼飯だぜ昼飯っ!」

キョン「わかったからそう騒ぐな...騒々しい...」

国木田「...あれ、キョン。あれ長門さんだっけ...?凉宮さんとこの。」

キョン「...ん?」

長門「...」
...ナズェミデルンディズ!!ナ"ガドザン!!

長門「...」チョイチョイ

キョン「...すまん、ちょっと行ってくる。」

国木田「はーい」

谷口「......俺は谷口、WAWAWAだ、君が国木田か。二人で力を合わせて頑張ろう。」

国木田「いやだよめんどくさい。」

谷口「」

78 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 04:48:29.36 ID:kfLCkO4X0

キョン「...いったいどうしたんだ?長門。」

長門「...統合思念体との再アクセスを確認、今まで通りに動く事が出来るようになった。」

キョン「そ、そうか!なら...!」

長門「そして分かった事が一つ、朝倉涼子が急進派本体とは独立して単独で動こうとしている。」

キョン「...いったいどういう事だ...?」

長門「しかし今の彼女は急進派そのものと一体化していると言っても過言ではない。」
長門「...彼女が理性を失って行動するその時、彼女と急進派本体の間に隙が生じる。」


長門「...全てを終わらせるには今しかない...」

79 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 04:51:20.68 ID:kfLCkO4X0

キョン「...いよいよ、全てのカタがつくって事か...」

長門「...ただ、隙が生じると言っても100%ではない、これは可能性の問題。」
長門「...でも、確率は高い。...今回が勝機...」

キョン「そうか...俺も名護さん達に伝えておく、長門は朝比奈さんと古泉を頼む。」

長門「...了解した。」

80 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 04:57:53.14 ID:kfLCkO4X0

...

名護さん「...そうか、いよいよのようだな...」

渡「...はい...!」

音也「...俺が...異世界人ねぇ...」
音也「まっ!俺自身も俺が並々ならぬ存在だという事は自覚していたがな!」ナハハ!

渡「と、父さん...!」

キョン「...渡...この間はすまなかったな...騙したりして...」

渡「...謝るなんてやめてください。」にこっ
渡「キョンさんが隠してくれていたのは優しさなんです!」

キョン「......渡...!」

渡「...それに、僕はちゃんと納得してますから...この世界を守れた事に...!」

キョン「...そうか...じゃあ...放課後、部室でな。」

渡「はいっ!」

名護さん「あぁっ!」



81 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 05:02:28.95 ID:kfLCkO4X0

古泉「そうですか...いよいよ...」

みくる「わ、わたしなんだか怖いですぅ...」

長門「...」

古泉「...朝比奈さん、心配する事はありません。我々には...」
古泉「本物のヒーローがついていますから...!」

長門「...そう、名護啓介達の力があれば不可能な事ではない。」

みくる「古泉くん...長門さぁん...!」

古泉「...さっ!お昼休みが終わってしまいます。今はこの辺で解散した方がいいでしょう。」

長門「...同意する。」

みくる「はいっ!みなさん...また放課後!」

82 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 05:10:16.44 ID:kfLCkO4X0

。。。SOS団、部室。。。

......

ハルヒ「っじゃぁ、今日はアタシ用があるからみんなまた明日ねっ!!」
バタンッ!

...行っちまった、それよりもこいつはなんでドアを『まとも』に閉める事が出来ないんだ?
このままだとお前に破壊されてしまう...おのれハルヒィ!!!

...いやいや、いかん。ここ最近自分が何者かに取り憑かれてる気がするんだが...
まぁ、帰ってねりゃあ治るだろ...

キョン「んじゃあ...俺達も帰りましょうか?」

みくる「そうですねぇ〜凉宮さんも帰っちゃったし...」

古泉「では、そろそろお開きという事で...」

名護さん「よし!皆!今日は帰って早めに睡眠を取り!来たる最終決戦に備えなさい!!」

渡「ちょ、名護さぁん...そんな大声だと隣の人たちに迷惑ですよぉ...」



.........

83 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 05:14:04.77 ID:kfLCkO4X0

......

ファンガイア「グァァァ......」
グサッ!シュゥゥゥゥ...

彼氏「うがっ...!」ドサッ...

彼女「い、いや...いやぁぁぁぁ!!」

ファンガイア「....ガァッ!」グワッ!






84 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 05:25:32.77 ID:kfLCkO4X0

ここからは、ご覧のURLの提供で、お送りいたします。
http://www.youtube.com/watch?v=k5nomuhAtoo


バシュウン!!

ファンガイア「...!?」


名護さん「この平和な世界を混沌に落としいれるファンガイア...」
名護さん「この名護啓介が神に代わってお前を裁く...!」

名護さん「イクサ...爆現!」

イクサナックル「フ•ィ•ス•ト•オ•ン」
イクサライザー「ラ•イ•ジ•ン•グ」

ピポリーッ!ガション!

ライジングイクサ「...」ジャキ...

ライジングイクサ「...ハァッ!!」ダッ

ファンガイア「...!」

85 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 05:39:21.11 ID:kfLCkO4X0

。。。キョンの自宅。。。


テレビ「天道先生!今日の料理はいったい...?」

テレビ「あぁ...あの『謎の男』も認めたという至高のカレー...」

テレビ「カレー...ですか?」

テレビ「あぁ...その名もポレポレカレーだ...!」

テレビ「...!」


...たかがカレー一皿でここまで盛り上がれるのが異常なのか、俺が無気力すぎるのか...という人類の
永遠の議題を哲学している時に...事件は起きた。


87 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 05:54:18.54 ID:kfLCkO4X0

......

ヴーッ...ヴーッ...


キョン「...?」ピ
キョン「どうした?長門?」

長門『非常事態が発生した。』

キョン「...!?どうした!?」

長門『凉宮ハルヒの反応が突然この次元から消えた。』

キョン「...!それって...!」

長門『...朝倉涼子の仕業でほぼ間違いない。』

キョン「で、でも古泉とこの機関やお前の監視がついていながらなんで?!」

長門『解らない...気が付いたら消えていた...不覚。』

キョン「今はそんな事言ってたってしょうがない、古泉達をそっちに集めろ!」

長門「...了解。」

...ちくしょう!朝倉の野郎行動が早過ぎるだろっ...!
たのむ...間に合ってくれっ...!

88 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 06:00:21.03 ID:kfLCkO4X0

。。。長門の家。。。

..........


古泉「これはマズいですね...位置が特定できない異常我々にはどうしようも...」

みくる「凉宮さぁん...」

キョン「...!渡達はどこにいるっ!?長門!」

長門「.......いた、名護啓介が先にファンガイアと交戦中...そこに紅渡と紅音也も...........!」
長門「待って、名護啓介と交戦している個体は朝倉涼子本人である事を特定した。」

古,み,キ「「「!!!」」」

古泉「早く向かいましょう!今ならまだ間に合うはずですっ...!」

みくる「は、はいっ!!」

長門「...この様子だと凉宮ハルヒに命の危険は無い。でも急ぐべき。」

キョン「んな事は分かってるんだよ!よし、行くぞ!!」

......

90 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 06:09:25.75 ID:kfLCkO4X0

。。。少し時間を遡る。。。





ライジングイクサ「フッ...!」バチッ!バチバチバチ...
ライジングイクサ「...ハァッ!」バシュウッ!!!

ファンガイア「....グゴガッ!?」バシィン!!

ファンガイア「...グ....ゲ...」ピキピキピキ...バリン!!



ライジングイクサ「.........」

91 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 06:14:12.23 ID:kfLCkO4X0

朝倉「あらぁ...最初に来たのがあなただったなんて...ちょっと意外ね。」

ライジングイクサ「...!お前はっ...!」

朝倉「まぁいいや、結局は皆潰してからなんだし...!」ズォォ...

ライジングイクサ「...!」

朝倉究極体「...さ、お別れ会の始まり♪」ダッ!

ライジングイクサ「...っく...!」ジャキ...







92 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 06:18:06.44 ID:kfLCkO4X0






......

朝倉究極体「ふんっ!」ゲシィッ!

ライジングイクサ「ぐはっ....!」ドサァ......

朝倉究極体「うふふふ...随分と楽しませてくれたけど、これでもうおしまい♪」
朝倉究極体「じ ゃ あ ね ♪」グアッ...

ライジングイクサ「.......っく...!」


ギャインッ!

朝倉究極体「!?」

94 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 06:21:57.35 ID:kfLCkO4X0

キバット「そうはさせねぇぞぉ〜眉毛お化け!!」バサッバサッ...

朝倉究極体「人の気にしてる事を...言わないでよぉっ!!!」ゴアッ!!

キバット「お、おわぁっ!あぶねっ!」

渡「キバット!タツロット!」

キバット「おう!.........ガブッ!」

タツロット「テンションフォルテッシモ!!」


エンペラー「ハァァァァァ..........!!」タッタッタッ....!

朝倉究極体「そうね、そろそろあなたともケリをつけないとね...♪」ザッ!

96 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 06:33:15.35 ID:kfLCkO4X0

.........

。。。県内某所。。。

エンペラー「テァッ...!」ブンッ!

ライジングイクサ「ハッ!」ジャキン!

朝倉究極体「ふふふっ♪そんなに焦ってちゃ当たらないわよ...?」シュッ!スッ!

ライジングイクサ「焦っているのはお前なんじゃないのか?...っ!」ドゴッ!

朝倉究極体「...っぐ......余計な...お世話よ...!」ガッ!!

ライジングイクサ「...なっ!?」ガシッ!!

エンペラー「名護さん!!」

97 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 06:39:37.39 ID:kfLCkO4X0

.........





音也「...ここかっ!」
音也「.........!」


ライジングイクサ「---!?」

エンペラー「--!!!」

朝倉究極体「----♪」




音也「おいおいおい、こいつは流石に俺でもごめん被りたいが............」


エンペラー「ぐあっ?!」バシィンッ!

音也「......息子の為だ...!仕方ねぇ。」

音也「変身!」ジャキーーン!

ダキバ「...フッ!」ダッダッダッダッ...

98 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 06:47:26.76 ID:kfLCkO4X0

.........

朝倉究極体「はぁ...っ!」グワッ!

エンペラー「.......っぐ!」

ダキバ「トァ!!」ドゲシィッ!

朝倉究極体「!?」ドゴシャッ!

エンペラー「!...と、父さん!?」

ダキバ「情けないなぁ〜息子よ。お父様の立派な戦いぶりを見てしっかりと学ぶがいいっ!」へらへら

ライジングイクサ「.........来るぞっ!」

朝倉究極体「...っ!」ダッ!!




101 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 07:00:31.71 ID:kfLCkO4X0

。。。そして現在。。。

長門「...こっち...」タッタッタッタッ...

キョン「よし!」タッタッタッタッ...

古泉「名護さん...!」タッタッタッタッ...

みくる「渡君...凉宮さん...!」タッタッタッタッ...


.............

ライジングイクサ「ハァッ!」ジャキン!

朝倉究極体「♪」ガッ

エンペラー「ハァッ!」シュンッ!

朝倉究極体「邪、魔♪」グォン!

エンペラー「がはっ!?」ドゴンッ!

ダキバ「...渡!.......てめえぇぇぇぇぇぇ!」ダッ!
ダキバ「ティヤァ!」シュッ!

朝倉究極体「無駄よぉ♪」ガキィンッ!

ダキバ「うおっ?!」

102 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 07:12:45.50 ID:kfLCkO4X0

.........

キョン「名護さんっ!!」

ライジングイクサ「...!君達!来ては駄目だ!!」

朝倉究極体「...あら、みんなおでまし?ならちょうどよかった...♪」
朝倉究極体「一気に仕事が片付くんだもの♪」

朝倉究極体「でも長門さん?あなたは厄介だから、先に逝ってて?」ビュンッ!!

長門「!?」

みくる「な、!」

キョン「長門ぉっ!!」

ギャインッ!ガインッ!

朝倉究極体「...!?お前は!」

103 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 07:22:22.05 ID:kfLCkO4X0

太牙「この状況で僕も手を貸さないワケにはいかないだろう、常識的に考えて...」

サガーク「へン..しン...!」

太牙「変身っ!」ジャキーン!

サガ「...フンッ!」ダッ!


喜緑「すいません、長門さん。大丈夫でしたか?」

長門「...大丈夫。」

キョン「喜緑さん...!」

喜緑「これだけの人数だと、彼女もそう楽は出来ないはずです。」
朝倉究極体「っく...!」ガィンッ!!

喜緑「今の内に...凉宮さんを...!」

105 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 07:28:15.75 ID:kfLCkO4X0

キョン「そうですけど...でも、どうやって...!?」

喜緑「キョンさん、貴方だけが頼りです。」

長門「凉宮ハルヒが認めた存在であるあなにしか、彼女を見つける事は出来ない。」

キョン「み、見つけるって......」

喜緑「太牙さん達が朝倉さんに一定量のダメージを与えます。」
長門「彼女の動きを一時的に止めるダメージを。」

喜緑「...えぇ、そう。その時、恐らく彼女に隙が生まれるはず...」

キョン「で...その時俺は何をすれば...?」

喜緑「簡単な事です、凉宮さんを呼んであげるだけでいいんです。」

キョン「それでハルヒはこっちに!?」

喜緑「いえ、あなたに反応した凉宮さんがあなたを向こうに呼び寄せます。」にこっ

キョン「え」


106 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 07:38:21.06 ID:kfLCkO4X0

キョン「そ、それじゃあ意味無いじゃないですか!」

長門「...そんな事は無い、あなたが呼びかけて初めて凉宮ハルヒは覚醒する。」

喜緑「そう、だから朝倉さんが消滅すれば、その時初めて貴方達二人はこっちに戻ってこれるます。」

キョン「...わかりました........っ!」
キョン「俺があいつを迎えに行きます...!」

喜緑「...ありがとう。」

長門「......。」


古泉「...!」ダッ!

107 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 07:43:41.07 ID:kfLCkO4X0

朝倉究極体「人間風情が...あたしに敵うわけが...っ!!!」グォァ!!

エンペラー「ッフ!」シュッ!

サガ「ハッ!」タンッ!

ライジングイクサ「フンッ!」グルンッ!

ダキバ「トゥァ!」バサッ!

朝倉究極体「っく......ちょろちょろと...!」


古泉「皆さん!一斉に同じタイミングで強いダメージを敵に与えてください!!」
古泉「『彼』が凉宮さんを迎えに行くタイミングを作ってあげてください!!!」

ライジングイクサ「そうか...!.......よしっ!」


108 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 07:53:22.31 ID:kfLCkO4X0

『指定』BGM〜inherited-system〜(だって名護さんが主役だしね)
http://www.youtube.com/watch?v=Iy_HGQM9ZKI&feature=related
...................................................................................................................
古泉「ただし...!くれぐれも致死量のダメージは禁物です!彼等が戻ってこれなくなりますから...!」
古泉「...お願いします...!」

ダキバ「...おいおい、無茶言ってくれるなよ...」

エンペラー「...それでも...それでもやるしかありませんよ...父さん...!」

サガ「あぁ、彼等の世界の、いや...未来の為にも!!」

エンペラー(未来...キョウ君...ハルナ先輩...!!)

ライジングイクサ「...未来ある若者の恋路を邪魔する悪しきファンガイア...」
ライジングイクサ「...その命... 神 に 還 し な さ い ! !」バーーーン!!

キョン「こ...恋路って....」

長門「...ユニーク。」

ライジングイクサ「...行くぞ!!!」


エンペラー「はいっ!!」
サガ「あぁ...!!」
ダキバ「よし来いっ!!」

110 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 07:58:49.61 ID:kfLCkO4X0

タツロット「ドッガフィーバー!!」
エンペラー「....!」チャキッ

サガーク「うェいクあッぷ!」
サガ「........ハァァァァ.........!」

キバット二世「ウェイクアップ!ワン!!」
ダキバ「ア"ァァァァ.......」

ライジングイクサ「.......」カシャ
ピポリロリ...ポロロロロ...ピポリロリ...ポロロロロ...
ライジングイクサ「.........!」バチッ!バチバチバチバチ!!




朝倉究極体「...っく!?」ッグ!

111 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:09:53.35 ID:kfLCkO4X0

ライダーズ「「「「ハァァァァァァァァッ!!!!!!!!」」」」バシュゥッ!!!!!!

朝倉究極体「.......かはっ....がっ!?!?!?!?!?」ドゲシャアアアアアアアアアアッ!!!!!!


喜緑「今です!!」

古泉「よろしく頼みましたよ.......!」

長門「......」

みくる「キョンくん...凉宮さんを...お願いっ!!」


キョン「.......」

...そろそろ俺も腹を括にゃな...
なんだかんだで色々あったな...ハルヒ...
最初の内はお前の事がめんどくさくてたまらなかったが...
今回の一件でいつのまにか俺もお前と一緒で不思議にワクワクさせられてる事に気付いたよ。

だからハルヒ......

112 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:11:04.86 ID:kfLCkO4X0


キョン「...帰って来い!帰って来て不思議探索の続きを俺等でやるんだ!!!」

パシュンッ!!


みくる「き、消えた!」

長門「違う、凉宮ハルヒが無意識の内に彼に答えただけ...」

長門「...二人とも戻ってくる.........必ず...」




。。。???。。。

113 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:21:27.57 ID:kfLCkO4X0

... ててて、....?ここはどこだ...?そうだ...俺は

???「ちょっと!!」バチン!

キョン「あいてぇっ!?」

ハルヒ「ここ一体何なのよ...まるで空の上にいてるみたいだけど...でも、なんかおかしい...」

キョン「ハルヒ.........」

ハルヒ「それによく見たら下の方で名護君やなんかよく分かんない連中が戦ってるし...」
ハルヒ「いったい何が起こってるって言うのよ...ここ最近変な事ばっかじゃない!!」

キョン「落ち着け、ハルヒ。」



114 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:23:09.11 ID:kfLCkO4X0

ハルヒ「あんたこの状況で...!」

キョン「前にも同じ様な事があっただろ...?これは夢なんだ。」

ハルヒ「アンタ何言って...」

キョン「長い長い夢だったんだ...!早く目を覚ましてまた...SOS団の皆でどっか行こうぜ...?」
キョン「そうだ、長門と...朝比奈さんと...古泉と...お前と俺の五人で....っ!」

ハルヒ「名護君や渡君が何で入ってないのよ?!」

キョン「ハルヒ、これは夢なんだよ!!」
キョン「お前の気持ちはよく分かる...本当に楽しい夢だった...俺もそう思う...」

キョン「...だがあいつ等と俺達は違う所で生きてるんだ...」
キョン「俺達は夢の世界にずっと居て良い訳がない...」

ハルヒ「.........」チラッ

.........

朝倉究極体「あんたらなんかに...あんたらなんかにぃぃぃっ!!!!!」グアッ!!!

喜緑「...!キョン君が凉宮さんと接触しました!!」

長門「...今が、チャンス...!」

古泉「皆さん!!今です!!!」

115 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:35:22.97 ID:kfLCkO4X0

タツロット「ウェイクアップフィーバー!!」キィィィン...!
エンペラー「ハァァァァァ........!!」

キバット二世「ウェイクアップ!ツー!」デーローリロリー!
ダキバ「ハァ"ァ"ァ"ァ"ァ"........!!」

サガーク「ウぇイくあっプ... !」ピョーローリーピロリロリー♪
サガ「ハッ!!」

ライジングイクサ「...天魔覆滅……!!」タンッ!


朝倉究極体「...!?」

エンペラー&ダキバ「「リャアアアアアア!!!!!!」」ドゲシャァッ!!!

サガ「フンッ!!!!」バシュンッ!!!

ライジングイクサ「ハァァァァァッ!!!!」ジャキィィッ!!!ザシュッッッ!!!




朝倉究極体「キャアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」ドグチァ!!!!!

116 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:38:26.88 ID:kfLCkO4X0

ハルヒ「そう...全て...『夢』だったのね...」

キョン「あぁ...」

ハルヒ「楽しい夢だったけど、嫌な事もあった...『夢』の中で傷ついた人たちもいたはず...」
ハルヒ「だから...こんな悪い『夢』は早く終わらせなくちゃね...?」

キョン「ハルヒ...!」

117 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:45:57.79 ID:kfLCkO4X0

朝倉究極体「っがはっ...!....っ!」

ライジングイクサ「...」

朝倉究極体「まだよ...私はまだ死なないのよ...」............キ........ピキ

朝倉究極体「今のファンガイアがいるこの世界に満足した凉宮さんを取り込んだ事で...」........ピキ.....ピキピキ....

エンペラー「...」

朝倉究極体「私は命も...肉体も滅びない...最高の体を手に入れたのよ...っ!」.......ピキピキピキッ!

サガ「...」

朝倉究極体「だからっ.....!」ピキッ!ピキピキピキ!

ダキバ「...お前、自分の体を見てみろ。」

朝倉究極体「...!!嘘よ...どうして...何故...!?」ビキッ!バキバキバキッ!!

スッ

古泉「あれ、知らなかったのですか?凉宮さんはあぁ見えて意外と」
長門「常識的な人物...」
みくる「なんですっ!」

朝倉究極体「嘘よ...嘘よ...嘘よォォォォォォォォォォ!!!!!」バリィィィィィィィィィンッ!!!!!!!!!



118 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:52:44.47 ID:kfLCkO4X0

.....................
ドサァッ!!

???「あいてっ!!」

???2「.........」

みくる「あ、あ、あ、あ...........」

みくる「キョンくぅぅぅぅん!!!!」ダッ!

キョン「...無事、帰ってきたぞ。」

古泉「んっふ。」

長門「...おかえりなさい。」

ライジングイクサ「...」ピシューン!
名護さん「...キョン君!」

キョン「...はいっ!」

長門「凉宮ハルヒの様子は?」

キョン「あぁ、名護さん達が朝倉をぶちのめした瞬間に倒れこんだから何かと思えば、眠ってるだけだった...」

ハルヒ「...すぅー...すぅー...」

キョン「ホント、どこまでも人騒がせな奴だ...」にやっ

119 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 08:55:26.46 ID:kfLCkO4X0

古泉「いえ、今回ばかりは流石の凉宮さんでもお疲れでしょう。」んっふ

キョン「それもそうだな...」

みくる「それよりぃ...」

キョン「...あぁ、俺達にはまだやらなきゃいけない事が残ってる...」

喜緑「安心してください。」

キョン「き、喜緑さんっ!?」



121 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 09:02:58.62 ID:kfLCkO4X0

喜緑「そこまで緊張しなくても、これはそんな骨の折れる事ではありませんから。」

長門「...そう、元々無かった物を、本来あるべき場所に返すだけ...」


渡「...」

名護さん「...」

古泉「名護さん...」

名護さん「そんな悲しそうな顔をしてどうする?確かに俺達は二度と会えないかもしれないが、死ぬわけじゃない。」
名護さん「君達の知らない所で生きていく...それだけだ。」

古泉「はい...」

名護さん「じゃあ長門君、始めてくれ。」

長門「了解。」
長門「でもその前に...一つ...」

キョン「どうした?長門。」


長門「全てが元に戻る時...お互いの記憶をリセットする」

み,古,キ,渡「「「「!!!」」」」

122 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 09:14:32.45 ID:kfLCkO4X0

名護さん「...それが良いだろう。」

古泉「そうですね...仕方の無い事です...」

キョン「......」

名護さん「よし...じゃあ、長門君、後は頼んだ...!」

長門「...分かった。」

喜緑「では、登さんだけ勝手が違うので、私が責任を持ってお送りしてまいります。」

キョン「分かりました...太牙さん...!お元気で...!」

太牙「あぁ...かなり短い間だったが、お世話になったね。ありがとう。」パシュンッ!

123 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 09:18:07.81 ID:kfLCkO4X0

長門「くぁwせdrftgyふじこlp;@」ブツブツブツ...

渡「...!」シュゥゥゥゥ.....

キョン「渡!」

渡「キョンさん...あなたに言うのもおかしいかもしれませんが...将来子供が生まれたら、」シュゥゥゥゥ.....
渡「『僕と仲良くしてくれてありがとう』...そう伝えてくださいっ!」シュゥゥゥゥ.....

キョン「...あぁ!」

渡「...それじゃあ...キョンさん達もお元気で...短い間でしたけど、お世話になりました!」

みくる「渡君こそ...そっちでも頑張ってくださいね...!」

渡「...」にこっ
パシュウンッ!



124 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 09:24:28.87 ID:kfLCkO4X0

キョン「渡......」

音也「俺より先に行くとはなんて親不孝な息子だっ!」シュゥゥゥゥ.....

キョン「紅音也... 」

音也「元の世界とやらでは俺の帰りを待つ女で溢れているからなぁ..」シュゥゥゥゥ.....
音也「.早いとこ帰らないとそっちの方が大変だっ!」シュゥゥゥゥ.....

キョン「...全く...お前はこんな時でも平常営業か...」

音也「当たり前だ!こんな事でクヨクヨする紅音也様ではないからなぁ!それに言っといてやろう!」シュゥゥゥゥ.....
音也「お前等が俺を忘れるなんて無理な話だ、」シュゥゥゥゥ.....
音也「既にお前等の脳内には俺の美しいビジョンが焼き付いているからな☆」シュゥゥゥゥ.....

キョン「あぁ..そうかい。」にやっ

音也「...じゃあな。」

キョン「...あぁ。」
パシュウンッ!


126 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 09:36:09.78 ID:kfLCkO4X0

キョン「......元気でな...」
....................

古泉「...名護さん...」

名護さん「キョン君、古泉君、本当に世話になったね、礼を言うよ。ありがとう。」シュゥゥゥゥ.....

古泉「いえ...とんでもありませんよ...それにしても、今こうやって目にしていても信じられませんね...」

名護さん「我々の事か?」

古泉「...はい。」

名護さん「これはきっと運命だったんだろう、神が我々を導き会わせたんだ...その理由が分かった時再び...」シュゥゥゥゥ.....
名護さん「俺達と君達はもう一度会う事が出来るだろう。私はそう思う。」シュゥゥゥゥ.....




127 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 09:39:56.96 ID:kfLCkO4X0

キョン「名護さん...」

古泉「.........」

名護さん「君達との思い出が消えてしまうというのは残念だが...それでも俺達はずっと繋がっている...!」シュゥゥゥゥ.....
名護さん「なにせ俺達は...」シュゥゥゥゥ.....

キョン「SOS団の...!」

古泉「...仲間ですから...!」

名護さん「あぁ!俺達の絆は何者にも断ち切る事は出来ない鋼の魂だ!」シュゥゥゥゥ.....
名護さん「君達が見せてくれた正義の輝き...俺の魂は決して忘れない...!」シュゥゥゥゥ.....

古泉「名護さん...!」

キョン「...はいっ!」

名護さん「それじゃあ...」シュゥゥゥゥ.....

古泉「えぇ!名護さんもお元気で!」

キョン「どこにいても名護さんは最高です!」

名護さん「...っふ」にこり
パシュウッ!

古泉「........................」

キョン「古泉...」

128 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 09:41:05.94 ID:kfLCkO4X0

長門「........全て、終わった。」

キョン「そうk.....!?」




俺の意識は...そこで途切れた...

129 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 09:48:41.55 ID:kfLCkO4X0

キバット二世「ウェイクアップスリーー!!」

一同「ぎゃああああああああああああああ!!!!」






                       〜fin〜







嘘です、晩飯行くだけです(^p^)

134 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 10:13:52.44 ID:kfLCkO4X0

やっぱりビビるかwwwwwww

んじゃ再開。

ってももうそんなにないがw



135 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 10:15:58.66 ID:kfLCkO4X0

...九月、某日...

。。。キョンの自宅。。。


いきなりだが読者諸君はこんな体験をした事はないだろうか...?

「おもしろい夢を見た!とゆーのははっきり分かるんだが、夢の内容がさっぱり思い出せなくて気持ち悪い...」

...俺は今まさにその真っ最中だ......


キョン「......」

この朝から不愉快な現象に見舞われて気分が悪い俺を誰が責められよう!
いやいや、別にそんな事はどーでもいいんだが、他に取り立てて言う事もここ数日無かったわけだし...
あの暴君ハルヒと一緒にいてネタがこれしかないとゆーのは逆を返せばとーーーっても平和という事で...

真実に一人で勝手に到達して勝手に喜んでる俺は、だらだらと我が学び舎へと足を向けた...

137 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 10:27:06.67 ID:kfLCkO4X0

...放課後...部室


パソコン『トウッ!!ハッ!!グアッ!?』


...一体どういう風邪の吹き回しだ...?

なんでコイツはいい歳にもなってこんな特撮番組なんか見てるんだ...

ハルヒ「...別に、ただなんとなく目に付いたからネットで見てるだけよ。」

キョン「...そうかい。」

でもまぁ...
どこか懐かしい気がするのは気のせいか...?

ハルヒ「いやぁ...中々この手の番組も捨てたもんじゃないわねえ!!」

みくる「なんだか、最近のヒーロー物って大人の人たちにも人気があるみたいですよぉ?」
みくる「鶴屋さんなんかも、『この俳優さんがカッコいいから毎週見てるっさ!』って言ってましたし...」




138 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 10:28:13.71 ID:kfLCkO4X0


長門「ここ数年の幼児向け特撮番組には若手の俳優の登竜門的な意味合いも兼ねている。」

長門...お前も結構詳しいな...

ハルヒ「このイクサってやつ結構カッコいいじゃない!気に入ったわ!!」

キョン「俺はこのキバの方が親しみ易くて捨てがたいぞ?」

ハルヒ「あんたの意見は聞いてないのよ!!...決めた!次の文化祭ではキバの番外編を撮影するわ!!」

キョン「おいおい...影響受け過ぎだろ...」

ハルヒ「イクサ役は古泉君で決定ね!この洗練されたフォルムは古泉君のイメージそのものだわ!!」

古泉「んっふ。たまには童心に帰っていいかもしれませんね。」

...古泉...お前もか...



キョン「...仮面ライダー...キバ...ねぇ?」

139 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 10:30:26.24 ID:kfLCkO4X0

。。。遠いどこかの世界の喫茶店。。。


........

140 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 10:34:55.31 ID:kfLCkO4X0

テレビ「...連日、ネット上を賑わせているエンドレスエイト問題ですが........」

名護さん「.........」

マスター「あら、どうしたの名護ちゃん、ずいぶんと憂いを帯びた表情なんかしちゃって!」

名護さん「いや、何でも無いよ。」

カランカラン...

渡「どうも、名護さん、木戸さん!」

木戸「あら、渡君いらっしゃい☆今日はどうしたの?」

渡「いや、なんとなく名護さんに会いたくて...」

名護さん「...何か私に用かな?」

渡「いや...それもなんとなくなんですけど...」




142 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 10:45:44.20 ID:kfLCkO4X0

渡「なんだか僕、とても楽しい夢を見たんです...」

名護さん「...夢?」

渡「僕と名護さんが、高校生なんですよ!それで...部活に入って...その仲間達と遊んで...」

名護さん「君も暇な奴だな、君はキバなんだ!もっと自覚を持ちなさい...!」

渡「そ、そうですけど...なんだか僕、名護さんも同じ夢を見てそうな...そんな気がするんです... あ!」

名護さん「どうしたんだ?」

渡「今その夢に出て来た部活の名前を思い出しました!!」
渡「SOS団...って言うんですけど...どういう意味なんですかね?」



名護さん「...SOS団?」




                           〜fin〜

145 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 10:50:40.90 ID:kfLCkO4X0

終わったあああああああああああ!!!!

皆さん、こんなウンコみたいなSSに保守やら支援やらしてくれて、ホントにありがとうございました!

長かった...実に長かった...オチと名護さんと谷口の絡みしか頭に無い状態で終わらすのは、ホントに長かった...



いやぁよかった!無事に終わってwwwwwww
とゆわけで『名護さん達』の旅はこれで終わりです。

名護さん「...SOS団?」

この後、名護さんがなんて答えるかは、皆さんにおまかせしますwwwww
てかこんなクソスレにお付き合い頂きホントにありがとうございました!!

後はこのまま気が向けばこのスレ内で短編をつらつらと書きたいな、とか思ってるんですがいいですかね?

150 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 11:14:35.09 ID:kfLCkO4X0

。。。翌日。。。

ハルヒ「さっキョン!古泉君が親戚から着ぐるみのレプリカ貰ったみたいだから、早速行くわよ!!!」

キョン「あ、おい!ハルヒ!引っ張るな...!」

ハルヒ「---!!!」

キョン「---」

.......................

???「なんだその格好?ジャージ?」

???2「あぁ...どうやら俺がこの世界でやるべき事はこれらしい...」

???3「これ...って、ジャージだと教師...ですかね?」

???2「凉宮ハルヒの世界...か、面白いじゃねーか...」



眼鏡「貴様が訪れたせいで何の関係も無いこの世界も滅びてしまった... !」
眼鏡「...おのれディケイドォ...!!!」
〜to be continued...?〜

151 名前:1 ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 11:19:19.56 ID:kfLCkO4X0

いやwww流石に長編はもうしばらく書かんけどさwwwwwwwww

お前らをモヤモヤさせてやろうと、当初のオチはこれだったんだぜwwwwwwwwwwwwww

159 名前: ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 11:59:54.90 ID:kfLCkO4X0

三年B組!辛味噌先生!!

副担「えぇ〜諸事情で転勤されたムッコロ先生に代わって、この方が君達の担任となる新たな先生です。」

ダディ「俺は橘、ギャレンだ。みんなで力を合わせて頑張ろう。」

............

男の子「ギャレンってなんだよ...」


新学期だよ!!ファ◎タ!出た!!

160 名前: ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 12:07:10.87 ID:kfLCkO4X0

三年D組!クマ公先生!!



キンちゃん「zzz...」

生徒「...」

キンちゃん「zzz...ふごっ!」

生徒「...」





女の子「授業してよ...」

日本が恋しいね!チェリオファ△タグレープ味出た!!

178 名前: ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 15:30:42.52 ID:kfLCkO4X0

................

ここ最近は真夏のクソあつ〜い気温を地球がド忘れしたかのように急に寒い風が吹き込み始め、
季節の変わり目をひしひしと感じさせられる...そんな平和な日常が幸運にもしばらく続いており。

あぁ、このまま行けば今年は無事に終えられそうだな...と、そんなどこぞの年寄りの様な事を考えていた...
その矢先だった...


〜名護さん「...SOS団?」特別番外編...『谷口の消失』〜





179 名前: ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 15:38:32.41 ID:kfLCkO4X0

。。。教室。。。

何かが...おかしい...
なんとなーくそんな気がした俺は、教室を改めて見回して見たのだが...

...特に変わった点は見られなかった.........
...そんな時だった。

国木田「キョン?どうしたの?」

キョン「あ、あぁ。国木田か...」

国木田「随分と怖い顔してたけど...凉宮さんと何かあったの?」

キョン「...そうか...って、お前までそんな事を言うな...」

国木田「"お前まで"...って、他に誰かそんな事言った人いたっけ?」

キョン「...?そーいやそうだな...すまん、俺の間違いだ。」

国木田「きっとキョン寝ぼけてるんだよ。」

キョン「かもな。」

180 名前: ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 15:45:21.42 ID:kfLCkO4X0

?「...あれ...ここWA...?」

?75「...起きなさい。」

?「...!あんたあの時の!!」

?75「...?何を言ってるんだ、私と君は初対面だ。」

?「いやいやいや!こないだ一緒にゴミ捨て手伝ってくれたじゃねえか!!」

?75「...それは恐らく他人の空似だ、私ではない。」

?「......まぁ、別にどうでもいいけどよ...!てかここどこなんだよ!?」

?75「...ようやく気付いたか。私は君の『旅』の手伝いをさせてもらう...」
名護さん「名護圭介だ。」

181 名前: ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 15:54:25.44 ID:kfLCkO4X0

?「俺の旅ィ!?」

名護さん「あぁ、君は今から九つの世界を旅しなくてはならない...」

?「な、なに言ってんだお前!?何で俺が旅なんか...」

名護さん「君は自分でも気付いていないかもしれないが、今までに何回か他の世界の影響を受けている」

?「は、はぁ...?」

名護さん「だから、君の本当の世界に帰るには、九つの世界で仲間を集めなくてはならない...私はその最初の一人だ...」

?「わりぃけどアンタが何言ってるか俺さっぱり...」

名護さん「うるさいっ!!君は俺の言う事だけを聞いてればいいんだ!俺が間違う事はない!」

?「ひぃっ!?.......」

名護さん「谷口君...今回の主役は君なんだ...っ!」

谷口「な...なんで俺が...」

182 名前: ◆db53wMejgM [] 投稿日:2009/08/31(月) 15:58:43.65 ID:kfLCkO4X0

こんな感じでこのくだらないのダラダラ書いていこうとおもいまつ...

明日は大分帰還が遅くなると思いますが、保守はしてもしなくても大丈夫です><
でももしこんなウンコSSの続きが読みたいって言ってくれる人がいたら続けたいんで、その時は保守よろです...

んじゃあわしはねる。じゃあの。



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