キョン「みくるちゃん、お茶を入れて頂戴」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS: 涼宮ハルヒが大学生になったんだってさ

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 19:59:03.68 ID:E/e1aBIb0

古泉「はぁ〜い。って、ふぇえっ!?キョ、キョンくん・・・?」

ハルヒ「気味の悪い声を出すな古泉。お前、やっぱりそっちの気があったのか・・・」

みくる「・・・・・・」

長門「おや?これはもしや・・・」


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:00:21.04 ID:E/e1aBIb0

キョン「ちょっとみくるちゃん聞いてんのっ!黙って本読んでないでお茶入れてったら!」

古泉「ふぇぇ・・・っ。えとえと・・・、あのあの・・・・・・」

みくる「・・・・・・」

ハルヒ(人格が入れ替わってるだって!?)

長門(どうやら、そのようです)


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:01:19.52 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ(おいおいどういうこった。まさかこいつも、ハルヒの力だってのか?)

長門(十中八九。そうでしょうね)

みくる「・・・・・・」

キョン「ちょっとみくるちゃん?・・・どうしちゃったのよ全く。
    まぁ良いわ。何だか今日は気分がとっても良いの。まるで生まれ変わったみたい」

ハルヒ(気づいて無い・・・だと・・・?)


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:03:08.25 ID:E/e1aBIb0

キョン「と、いうわけでぇ、みくるちゃん!今日はこれを着るのよ!」

みくる「・・・・・・チャイナドレス」

キョン「よく知ってるわね!それじゃあさっさと脱ぐ!うぉりゃ〜!」

古泉「ひゃぁぁぁ〜っ。や、やめて下さ〜い!」

ハルヒ「おいハルヒっ!やめ――もががっ」(な、長門っ!?)

長門(今あなたが出て行ったら、涼宮さんに気づかれてしまいます)

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:05:36.08 ID:E/e1aBIb0

古泉「ら、らめぇぇぇ〜!脱がさないでぇぇぇぇ〜〜っ!」

ハルヒ(俺の身体を使って犯罪行為をしないでくれぇっ!)

キョン「・・・、何で古泉君が悶えてんのよ・・・・・・?
    っていうか、何だか今日のみくるちゃん、反応薄くてつまんないわね・・・」

みくる「・・・・・・」

キョン「・・・まぁ良っか。退屈だし、ちょっと遊びに行ってくるわ!」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:08:49.61 ID:E/e1aBIb0

バタン

一同「ふぅ〜・・・」

ハルヒ「やれやれだ。・・・にしても、何でまたこんなことに?」

長門「それは当然、涼宮さんがそう望んだからでしょうね」

ハルヒ「だからそれは何でだ。俺はこんな状況を望むに至ったあいつの思考の経緯が知りたいね」

長門「まぁ漫画なんかでも良くあるシチュエーションですからね。
   大方、昨日の晩に見てた何かに影響されたとか、そんな所でしょう」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:11:08.36 ID:E/e1aBIb0

みくる「・・・・・・」

ハルヒ「ってぇ!朝比奈さんっ!半裸で本読んでないで服を着て下さいっ!」

古泉「す、涼宮さん・・・。私どうしたら・・・・・・?」

ハルヒ「お前は必要以上に近寄るな気持ち悪いっ!」

長門「これはこれは、いわゆる“カオス”というやつですね。――そもそも、カオス理論というのは」

ハルヒ「饒舌になってないで何とかしてくれぇっ」


17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:14:54.30 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ「待てよ・・・!」
   (という事は、今ハルヒの身体は俺のものなわけだ。いや、奴の身体なんぞには断じて興味など無い。
    だがしかぁしっ!俺も健全なる高校男児。少しぐらいなら・・・・・・「っておわっ!長門!」

長門「分かります。分かりますよ今あなたの考えていること・・・」ニヤニヤ

ハルヒ「顔が近い。息を吹きかけるな。ドキドキするだろうが」

古泉「はわわ・・・、涼宮さんと長門さん、何だか危ない雰囲気ですぅ・・・・・・」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:19:30.61 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ「待て長門。俺は決してハルヒの身体に何かしようなんt」

長門「分かっています。しかし残念ながら僕にはそのお楽しみは共有すべくも無いようですね。
   何しろ長門さんの肉体では・・・」

ガタッ

みくる「著しく不快な言動を感知。パーソナルネーム“長門有希”を敵性と判定。
    当該対象の有機情報連結を解除s」

ハルヒ「早まるな朝比奈さんっ!自分の身体を消そうとするんじゃありません!」


22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:25:54.65 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ「どうしろってんだ・・・・・・?」

バタン

谷口「うぃ〜っす。涼宮っているかぁ?」

ハルヒ「谷口!?・・・はそのままみたいだな。何か用か?こっちは今ちょっと立て込んでんだ」

谷口「それがよ・・・、キョンの奴が・・・・・・」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:32:55.60 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ「俺・・・じゃない、キョンがどうかしたのか?」

谷口「それが・・・」

国木田「キョンったら、プールで水泳部に混じって、何故かスク水着て泳いでいたんだ。びっくりしたよ」

ハルヒ「な・・・!」

谷口「しかも超絶速ぇの・・・」

国木田「確か地区予選のレコード更新してたね」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:43:55.83 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ「あいつ・・・!何やってんだ・・・・・・!」

長門「これは・・・、早急に対策を講じる必要がありそうですね・・・。
    朝比奈さん、何か良い案はありませんか?」

みくる「・・・いつも通り、この状況は涼宮ハルヒの願望が顕在化したものであると考えるべき。
    それならばその元を断つのが最も有効な手段と考えられる」

長門「・・・と、いうことは、涼宮さんがこの状況を望まないよう、こちらで事態を運んでいけば良いわけですね?」

みくる(頷く)

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:50:52.90 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ「だがそんなこと、一体どうやって・・・?」

みくる「この状況を望んだ涼宮ハルヒの心理を考える必要がある。
    そういう分野においては私は不向き。あなた達で想像してみて」

ハルヒ「と、言われてもなぁ・・・・・・」

古泉「あぅ〜・・・。何だかぶらぶらしてて歩き難いですぅ・・・・・・」


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 20:59:23.03 ID:E/e1aBIb0

古泉「私がお嫁に行けなくなったら・・・、貰ってくれますか・・・・・・?」

ハルヒ「絶対に断る。すがり付いて来るな気色悪い」

長門「・・・少し聞いて貰えますかね?」

ハルヒ「何だ。言ってみろ」

長門「涼宮さんは・・・、他人に成り代わってみたかったんじゃないでしょうか?」

ハルヒ「そりゃあそうでなきゃこんな事態にはならん」

長門「続きがあります」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 21:05:06.53 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ「もったいぶらずに言え」

長門「涼宮さんは他人に成り代わることを望んだ。
    その裏には、普段自分が見ることの出来ない他人の側面を覗き見てみたいという心理が隠されている。
    そうは考えられませんか?」

ハルヒ「んん・・・、まぁ確かにそれは一理あるかもしれん」

長門「そこでです。涼宮さんがこの状況をこれ以上望まないようにするためには・・・」

ハルヒ「どうするんだ・・・?」

みくる「・・・・・・柔らかい」

古泉「ふぇぇ〜〜!揉まないで下さ〜い!」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 21:09:59.92 ID:E/e1aBIb0

長門「・・・分かりませんか?」

ハルヒ「良いからさっさと続けろ」

長門「つまり、一芝居打つわけです」

ハルヒ「何だそりゃ?一体どうするって言うんだ?」

みくる「・・・・・・不愉快」

古泉「いやぁぁぁ〜!つねっちゃらめぇぇぇ〜〜〜っ」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 21:19:04.87 ID:E/e1aBIb0

長門「そろそろ涼宮さんも自分の身体に異変が起きている事に気づいているはずです。
    そこで、飛んで帰ってきた彼女を我々は物凄く冷たい態度で迎えるわけです。
    そこに、涼宮さんの姿をしたあなたはいない」

ハルヒ「そんな回りくどい事して一体何になるっていうんだ?」

長門「涼宮さんがいない所では、我々があなたを物凄〜く嫌っているというイメージを持たせるんです。
    当然、彼女がそんな事態を望むはずがない。後は一件落着、というわけです」

ハルヒ「そんなに上手くいくかぁ…?
     っていうか、何だかその計画にはそこはかとなく私情めいたものを感じるんだが・・・」

長門「そんな事はありません」ニコッ

ハルヒ「ビジュアルが長門なだけに不気味だな・・・」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 21:32:31.27 ID:E/e1aBIb0

ハルヒ「まぁその作戦で行くにしても、それでもし怒ったハルヒがまたこの世界を壊そうとし出したらどうすんだよ?」

長門「そうならないよう、頑張っています」キラッ

みくる「問題無い。そうなった時はそうなった時」

ハルヒ「おわっ!らしからぬ適当発現だなっ」

みくる「おそらく、現在私の器である朝比奈みくるの肉体および脳が、
    本来の私の意識即ちゴーストと呼ばれるものにも影響を及ぼし始めている。
    このまま長時間が過ぎると全員の人格が破綻する危険がある」

ハルヒ「まじかよ・・・」

長門「えらく、マジです」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 21:54:14.81 ID:E/e1aBIb0

みくる「あれを見て」

ハルヒ「あぁん?校庭に一体何が・・・ってうわ!」

みくる「校舎に向かって一心不乱に走ってくるスク水男」

長門「きちんと帽子とゴーグルも装着してますね」

みくる「変態」

長門「変態ですね・・・」

古泉「はわわわわ・・・、変態です〜っ」

ハルヒ「古泉、お前だけは言うな」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 22:03:41.63 ID:E/e1aBIb0

長門「とにかく一刻の猶予もありません!あなたはさっさとこのロッカーに隠れるべき」

ハルヒ「なにすんだっ!俺はこんな事よりもこの世の不思議を――っ」

がちゃっ バタン!

キョン「ちょっとおっ!一体何がどうなってるんだっ!」

古泉「いやぁぁぁ〜っ。そう言うあなたは変態ですね?」

みくる(人格の混濁が始まっていますぅ・・・)

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 22:13:29.67 ID:E/e1aBIb0

キョン「わけわかんないわよっ!なんで俺がスク水着て100m40秒台でぶっちぎらにゃならんのだ!」

古泉「それはずばり!キョン君が変態だからなんじゃ・・・・・・?」

長門「・・・少々静かにして頂けませんかね。こっちは読書にいそしんでいるものですから」

ドン!ドン!

ハルヒ「出してくれぇっ!あんたら!団長をこんな所に閉じ込めて良いと思ってんのっ!?」

みくる「あわわ・・・・・・」(もはや収集不可能)
     

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 22:20:40.88 ID:E/e1aBIb0

キョン「どうせまたハルヒが何かやらかしたんだろうが。言えっ、古泉!
    ・・・ん?あれ?俺は・・・・・・?」

ガタタッ!

ハルヒ「ぷはーっ!やっと出られたわ。ちょっとキョン!これはあなたの差し金なの?
     良い度胸じゃない」

古泉「やれやれ、困ったものです。お二人とも、今日はそのぐらいで――」

長門「・・・・・・」

みくる(これはこれで収まった・・・・・・のかな?)

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 22:23:59.43 ID:E/e1aBIb0

――あれ以来、団員の皆さんはあの一件のことをすっかり忘れてしまったらしく、
   人格が入れ替わったまま元通りの何ら変わらない日常を送っています。
   私はこのことを、何故か将来入ることになった未来のお墓まで、包み隠して持って行こうと誓うのでした。


                                        朝比奈みくる

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/15(水) 22:30:22.89 ID:E/e1aBIb0

以上で終了です。
初めての投下だったんで緊張しましたが最後まで書けて良かったです。
読んでくれた人、支援してくれたひとサンクス!



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