長門「エヴァには私がなるわ」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/14(火) 23:36:26.32 ID:vHsyIktNO

長門「エヴァには私がなるわ」

ハルヒ「その発想は無かったわっ!?」

古泉「流石は長門さんです。エヴァそのものになるんですね」

みくる「エヴァ?」

キョン「あー……朝比奈さん、エヴァって言うのは……」

長門「…………(言い間違えたとは、今更言えない)」


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/14(火) 23:38:00.44 ID:vHsyIktNO

後は任せた

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 23:49:15.14 ID:c/Rkp8/w0

キョン「で、パイロットは誰がなるんだ」

長門「私としては貴方にやってほしい」

ハルヒ「むぅ、キョンばっかずるいわよ、わたしのも」

長門「貴女にはもう一機の方に乗ってもらう」

朝倉「…」

みくる「へぇ、エヴァーっていろいr」

長門「あなたは指揮を執って欲しい」

   「でも階級は折れた爪楊枝」

キョン「つか、どうやって乗るんだ」

長門「私と一つになればいい」

キョン「ひとつって」

長門「人類補完計画の最中にシンジとレイがくっついていた、あれと同じで問題ない」



もう満足した

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/15(水) 00:23:35.82 ID:zKsGwlw+0

古泉「ですが長門さん、あれは補完の最中だったから可能な芸当であって、今やったら単なる性交ですよ?」

長門「理解している。」

キョン「性交で計画が成功するなら、俺は何でも犠牲にできる(キリッ」

ハルヒ「キョンはだまってて。できれば死んで。・・・いいわ。有希のパイロットは私がやる。」

キョン「おおおおおおい!!ちょっとまてよ!!」

みくる「でも、涼宮さんはどうやって長門さんに乗るんですかぁ?」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 00:27:18.85 ID:zKsGwlw+0

ハルヒ「ひとつになる・・・ひとつになる・・・(ブツブツ」

古泉「ところで、息をぴったり合わせることの比喩表現として「ひとつになったよう」と言いますね」

キョン「おれは童貞を捨てたいんだ!長門には俺が乗る!」

みくる「お茶、おいておきますね〜」

ハルヒ「ひとつに・・・そうよ!シンクロよ!!」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 00:32:12.36 ID:zKsGwlw+0

キョン「・・・シンクロぉ?」

ハルヒ「そう!シンクロナイズドスイミング!これなら私と有希でひとつになれるわ!!」

古泉「シンクロ・・・ですか。幸い、わが校のプールは夏休み期間中不自然なまでに閑散としていますから練習の機会は十分あるでしょう」

みくる「シンクロって、プールで踊るやつですよね〜??」

キョン「おい長門!そんなんでいいのか!?世界の危機は!?」

長門「それならば問題ない。私が涼宮ハルヒと完全にシンクロしたとき、世界の調律が始まる」

古泉「なるほど・・・。『補完』と『調律』を同時に起こすことで、その力を相殺させるのですね?」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 00:36:28.67 ID:zKsGwlw+0

みくる「・・・そんな無茶な・・・!タイミングがシビアすぎる・・・!」

長門「そう。どちらかの一方が早すぎても遅すぎてもいけない。」

古泉「・・・というと?」

長門「『補完』開始と同時にこちらもシンクロナイズドスイミングによる『調律』を開始。」

長門「その誤差は、0.000000009秒以内に収めなければならない。終了時間も同じ」

古泉「オー・ナイン・システムも真っ青の数値ですね。・・・ですが、我々に残された道はただ一つとなったようです。」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 00:40:38.11 ID:zKsGwlw+0

キョン「まて!もし俺が長門とセックスした場合も、そんな低確率な数値でしか世界を救えないのか!?」

長門「私とあなたが一体化すれば、同時に『補完』も『調律』も可能性をゼロにできる」

キョン「じゃあ、俺とセックスしたほうが!!!」

長門「ただしそれは、あくまで老人達のシナリオを無効にできるというだけの話」

古泉「そう。あなたと長門さんのそんな姿をみたら・・・。おそらく涼宮さんの力は暴走してしまうでしょう。」

みくる「・・・すでに先ほどの時点で、わずかですが時空間の維持にノイズが発生しました・・・。おそらく、涼宮さんの感情が影響したのかと・・・。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 00:41:43.57 ID:zKsGwlw+0

キョン「チッ・・・仕方無い・・・。脱童貞はまた今度だ。・・・世界が滅びちゃ、意味ないからな」

かくして、ハルヒと長門のシンクロが始まった

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 00:49:40.76 ID:zKsGwlw+0

『補完』開始まであと 14日

キョン「なんで世界を救うのにデパートにこなきゃならんのだ・・・。」

ハルヒ「シンクロやるのに水着は必要でしょ!それにあたし、まだ今年の水着買ってないのよね〜♪」

みくる「あの〜・・・。帰りにお茶屋さんに寄っていってもいいですか〜?」

古泉「んっふ☆」

ハルヒ「さーって!まずは新しい水着を買わなきゃねー!有希とおそろいのをそろえなきゃ!みくるちゃんもきなさい!」

みくる「涼宮さ〜ん・・・。なんで紐ビキニを持って私のところに来るんですかぁ〜!長門さんじゃないんですかぁ〜!」

キョン「そういえば長門、お前水着なんか持ってるのか?」

長門「持っていない。ちょうどいい機会だから買っておけという意見で、情報統合思念体は全一致している」

ハルヒ「キョン!古泉くん!二人はここで待ってること!団長命令よ!いいわね?」

キョン「女性用水着売り場の前でたたずむなんて・・・。下着売り場じゃないだけマシだが・・・」

古泉「んっふ☆ふたりきりになってしまいましたね・・・」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 00:55:07.20 ID:zKsGwlw+0

古泉「いまのうちに・・・」

キョン「よるなさわるな気持ち悪い吐息が生暖かいんだよ自重しろ」

古泉「今後についての計画を、と思ったんですが・・・。」

キョン「計画も何も、長門がハルヒとシンクロして終わりじゃないのか?」

古泉「ですが、いささか困難な問題にぶつかってしまったのですよ・・・。」

キョン「昨日から部室に朝倉を放置してあることか?あいつなら谷口でも放り込めば・・・」

古泉「いえ、眉毛は機関の方で保護・解放(谷口家へ直送)してあるので大丈夫です。問題は・・・」

キョン「どさくさにまぎれて胸板に手を置くな気色悪い」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 00:58:59.57 ID:zKsGwlw+0

古泉「音楽です。」

キョン「はぁ?」

古泉「ミュージックですよ。シンクロには必要不可欠でしょう?」

キョン「そんなもん、なんか適当に残テーでも持ってくれば・・・」

古泉「・・・長門さんに聞いてみた結果、現在地球上にある音楽の99%以上が『調律』の音色に合致しないんです」

キョン「つまり・・・?」

古泉「既存の音楽は、ほとんど使い物にならないということです。」

キョン「だからどさくさに紛れて俺のまたの間に顔を突っ込むんじゃない気持ち悪い」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 01:05:51.00 ID:zKsGwlw+0

古泉「・・・顔面にヒザとは、これまた手痛いですね」

キョン「で、音楽はどうすんだよ?・・・まぁ、用意できなかったら俺が長門とセクロスするまでなんだが・・・。

古泉「機関のほうで、検索をかけた結果、日本に一曲だけ『調律』に使える音楽がみつかりました。」

キョン「ならそれを使えばいいだろ。今からお前一人でHMVにでも行ってこい」

古泉「インディーズなんです・・・。いや、インディーズとすら呼べないかもしれない・・・。そんなグループの曲です。」



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 01:11:46.74 ID:zKsGwlw+0

キョン「もったいぶるな唇を近付けるな目を閉じるな」

古泉「『放課後ティータイム』の『ふわふわ時間』・・・という曲です」

キョン「・・・はぁ?・・・」

古泉「だから、『放課後ティータイム』という高校生バンドの『ふわふわ時間』・・・という曲です」

キョン「本当に聞いたことないな・・・。」

古泉「えぇ。一般の女子高校のけいおん部が作った曲です。メンバーの一人が機関とつながりのある家柄だったのが幸いでした。」

キョン「・・・で、CDでも貰ってくるのか?」

古泉「いえ、『彼女』たちに問い合わせたところ、ケーキを食べるのに忙しい、と・・・」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 01:17:21.49 ID:zKsGwlw+0

キョン「だよなぁ・・・。いきなり世界が滅びるからCDよこせなんて、かかわり合いになりたくないよな・・・」

古泉「断られたわけではなく、今はケーキを食べるのに忙しいが、明日以降ならみんな暇だから生演奏しに来る・・・と」

キョン「・・・!?なんだそりゃ!?いくらお前の組織の関係者だからって・・・。基地外の集団かなんかか・・・?」

古泉「んっふ☆まぁ、会ってみればわかります。明後日は顔合わせということで、我が高校に来るそうです。」


ゲンドウ「・・・成功率の低いシンクロナイズドスイミングに、アマチュアバンドの生演奏か・・・。」

ミサト「ですが、これが現状で最も成功可能性の高い作戦です。」

ゲンドウ「構わん。好きにやりたまえ。」

ミサト「・・・!ありがとうございます」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 01:22:34.90 ID:zKsGwlw+0

冬月「ミサトくんは行った・・・か。」

冬月「だが碇・・・もし、彼女達が使い物にならなくなったらどうするつもりなんだ・・・?」

ゲンドウ「問題ない。予備を用意しておいた。間もなく届く・・・」

加持「・・・司令、失礼しますよ。」

ゲンドウ「構わんよ。例のバンドはどうなった?」

加持「えぇ。キチンとアポ取れましたよ。・・・最初のギタリスト、根岸率いるDMCです」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 01:30:10.37 ID:zKsGwlw+0

『補完』開始まであと 13日

ハルヒ「さー!今日から練習よ!・・・って言っても音楽がないから振り付けはまだね・・・。」

みくる「ふえぇ〜・・・。この水着、ほとんど裸ですよ〜・・・。ってかなんで私までぇ〜・・・。

キョン「そういえば長門、お前泳げるのか?」

長門「大丈夫。昨晩インストールしておいた。」

41 名前: ◆7SHIicilOU [sage] 投稿日:2009/07/15(水) 01:49:14.27 ID:E4vXCa6uO

一瞬、俺がやる気をだしたのかと……

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/15(水) 02:01:56.12 ID:zKsGwlw+0

>>41
やれよ!!!
チクショウ!!
もっと「ちょwwwwここで放置とかパネェっすwwwww」とか
「続きうp」とか「保守」とかいうレスが欲しかったのにぃぃぃビクンビクン

チクショウウウウウ!!

言われれば尻尾ふって書くのにぃぃぃ

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/15(水) 02:41:20.61 ID:E4vXCa6uO

なんか>>44が哀れなので少し考えてみる

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/15(水) 02:51:48.29 ID:E4vXCa6uO


 紅球、俗にコアと称されるそのあまりにも巨大過ぎる紅い球体。
地に野ざらしになる巨人、その胸から露出する球体に、
長門は手を翳して、佇んでいる。
紅球は、長門に呼応するように明滅を繰り返す。

「エヴァには、……私が、なるわ」

 小さく、頭上を回るヘリに掻き消されそうな声。
しかし、はっきりと、伝わってきたか細い長門の声に俺は。

「このままだと、いずれやってくる使途にこの街は破壊され、人類は死滅する。
 けれど、無と化したこのコアに再度魂を込めれば、このエヴァンゲリオンは生き返る。
 そしてあなたがこの街を、人類を守る」

 とつとつと語りながら、
誰の目にも明らかな微笑みを浮かべる長門。
彼女の独白の合間にも、掲げていた腕は溶け、紅球の輝きがましていく。

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/15(水) 03:03:13.86 ID:E4vXCa6uO


「本当に、それしかないのか……?」

 紅球にその存在を既に肩まで喰われ、もう止めようがないことをわかりながらも、
俺は長門に問わずには居られなかった。

「一度コアに入ったら、もうサルベージできないかも知れないんだろ!?」
「構わない。私は死ぬ訳でも消える訳でもない」

 足が透け、輪郭がぼやけ始めるも、言葉はなおもはっきりと伝わってきた。
自然と、浮かんだ涙を、堪える。

「私は、ここにいる」
「そうか……、なら、俺は、会いに行く。何度でも、エヴァに乗ってお前に会いに行く。
 だから安心しろ、それを邪魔する奴は使途だろうと関係無しにぶっ飛ばす
 例え命を懸けてでも、な」
「大丈夫。あなたは死なない、私がさせない」
「そっか……」
「そう」

 簡素な一言。
 それが最後の台詞で、長門は完全に紅球に溶け込んでしまった。

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/15(水) 03:18:48.22 ID:E4vXCa6uO


 最初からそこになにも居なかったかのように、
なんの痕跡も、なんの軌跡も、残ってなく。
あるのは巨人と、その胸に光る紅球。

「長門……」

 長門が消えてしまった為に動くようになった足を使って、紅球に近づいてみる。
闇夜の中浮かぶ紅球は、微かに暖かく、僅かに物悲しかった。

 いつか現れる、異形の天使。
最悪の災厄をもたらす、悪意と害意の生命体。
それらに打ち勝ち、生き残る為に長門は人としての姿を失った。
やっとなれた人間と言う形を、捨ててしまった。

「すまない、ありがとう」

 真黒だった巨人の瞳に、白い光りが燈る。
エヴァンゲリオン初号機の瞳。
同時に、首元から白い筒が飛び出し、蓋が開く。

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/15(水) 03:35:56.02 ID:E4vXCa6uO


 ゆっくりと、巨人は、エヴァは動く。
俺の意のままに、あっさりと、しかししっかりと、
自分の手足のように、感覚と感触をもって。

 白い筒は、やはり所謂コックピットというか操縦席で、
以前話に聞いたとおりに、液体が満たされていた。


 ズンと、衝撃。
なにか大きな物が落ちてきたような音。
噂をすればなんとやら、こちらが動くのを待っていたように、
大きな謎の生命体がこちらを窺っていた。
しかし、俺に恐怖はない驚愕も困惑もない。あるのは絶大な安心感。
操縦桿を握ってるだけで勇気が沸いて来る。
大丈夫、負けない。
俺は確信して、使途に対峙する。

「行くぞ! 長門!」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/15(水) 03:38:56.62 ID:E4vXCa6uO


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