長門「・・・」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 01:23:39.01 ID:J1QOhAzY0

ハルヒ「さあ!夏休みの計画を立てるわよ!一度きりの夏休みを満喫するの!」

長門(これで15499回目)

ハルヒ「みくるちゃん!何かしたいことある?」

長門(金魚すくい)

みくる「ふぇえ・・・えっと、あっ宿題を早めに終わらせないと・・・」

長門「!?」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 01:27:06.39 ID:J1QOhAzY0

古泉「宿題ですか。沢山出ましたし、皆さんで勉強会なんてどうです?」

ハルヒ「んー・・・宿題ねー。私終わってるのよね」

キョン「なっ・・・!(なんでこんな奴に限って頭がいいんだよ)」

長門(有り得ない。これは初めて経験するケース・・・)

ハルヒ「まっいいわよ。こういうものは初めの方に終わらせておくものだしね!」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 01:33:20.16 ID:J1QOhAzY0

みくる「助かりますぅ」

ハルヒ「じゃあ、明日キョンの家に集合ね!各自勉強道具を持参すること、以上!今日は解散でいいわよ!」

キョン「なんで俺の家なんだよ」

ハルヒ「何?文句ある?私がはるばる出向いてあげるんだから私に従いなさいよね!」

キョン「っ!(なんでこういう奴に限って頭がry)」

ハルヒ「じゃっ 勘定は頼んだわよキョン!」

キョン「・・・」

長門(一体・・・)

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 01:37:39.76 ID:J1QOhAzY0

古泉「長門さん、先程から顔色が優れませんが・・・どうかしましたか?」

長門「・・・問題はない。気にしないでいい」

キョン「ん・・・?本当だ。長門よ、今日は疲れたんだろう。ゆっくり休んだ方が良い」

長門「問題ない」

キョン(うーん・・・)

みくる「あっ、あのぅ、私も先に失礼しますね」

キョン「あ、はい。じゃあ朝比奈さん、また明日」




8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 01:44:17.76 ID:J1QOhAzY0

古泉「僕たちもそろそろお暇しましょう。皆疲れていることでしょうし」

キョン「そうだな。俺は勘定があるからお前らは先に帰ってていいぞ」

古泉「わかりました。ではまた明日」

・・・・・・・・・・・・

キョン(まったく・・・この夏休みのうちに俺はいくら出費させられるのだろうか)

キョン「ん?」

長門「・・・」

キョン「なんだ、長門まだ居たのか」

長門「・・・話がある。来て」

キョン「話?長門、お前それよりも早く休んだ方が・・・」

長門「情報統合思念体に体調の変化はない。心配には及ばない」

キョン「そうか、それならいいんだが・・・しかし、いつもより顔色悪いぞ?」

長門「いいから来て」



9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 01:51:11.18 ID:J1QOhAzY0

キョン「(何か焦っているようにも思える。またハルヒ関連で問題でも起きたのか?)

・・・・・・・・・・・・

キョン(いつ来ても殺風景な部屋だな)

長門「これから話すことは全て真実。あなたには信じられないかもしれない。でも聞いて」

キョン「ああ、そういうのは慣れっこだ。もうどんな話が来ても驚かないさ」

長門「簡潔に言う。私達は8月17日0時から同月31日24時までの間をループしている」

キョン「な・・・」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 02:00:00.16 ID:J1QOhAzY0

キョン「ループって・・・同じ時間を繰り返しているってことか!?」

長門「そう。正確には8月31日24時に同月17日からの記憶が全てリセットされ17日に戻る」

キョン「マジなのか・・・いやさっきはああ言ったが・・・」

長門「全て事実。ちなみに今回が15499回目に相当する」

キョン(いちまんご・・・なんだ?今長門はなんと?いちまんごせんよんひゃくきゅうじゅうきゅう・・・
    ええと2週間×15499で・・・・・・約594年間・・・長門、お前は・・・)

キョン「・・・ひとまず信じる。信じるが、長門よ。なぜ今まで黙っていたんだ?」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 02:10:22.54 ID:J1QOhAzY0

長門「私の役目は観測だから・・・。私が貴方達の行動に干渉することは許可されていない」

キョン(平然と言ってのけるが常人だったらとっくの昔に発狂してるところだ。
    いくら情報統合なんちゃらとはいえ・・・。長門が疲れているように見えたのはそのせいなのか?)

キョン「しかし、だ。こうして俺に事の顛末を話しているということは」

長門「そう。今回は特例。ちなみに今までのシークエンスだと明日は勉強会ではなく
   盆踊りの縁日に行くことになっている。」

長門「過去のシークエンスにおいて必ずしも同じ行動が起きるわけではない。
   しかし今回の例はあまりに特殊。」

キョン「今まで勉強会なんて予定は無かったのか?しかしこの事象も単なる場合のひとつにすぎないんじゃないか?」

長門「涼宮ハルヒは今日、これからの夏休みの予定をおおまかに決めるはずだった。それにより以降のシークエンスも
   限定されこれまでと同じ時間を過ごすことになる。具体的に言えば、朝比奈みくるが金魚すくいをしたいと提案することで
   明日縁日へ行くという予定が発生するはずだった」

キョン「だが、朝比奈さんは宿題をしようと言い出した。これがおかしいってことか?」

長門「そう」


13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 02:19:26.85 ID:J1QOhAzY0

キョン「うーん・・・過去に俺たちが長門に教えられずにこのことに気が付いたことは?」

長門「ある。今回を含めれば8760回目となる」

キョン「俺たちは気が付くも結局打開策が見つからずループ、そういうことか・・・。恐ろしい」

長門「明日の勉強会がトリガーとなって時間の流れを正すことができるかもしれない。しかしこれが単なる偶然でなく、外部から
   干渉されている可能性もある。私は後者の可能性が高いと思っている」

キョン「ふむ・・・。ちなみに何故時間が戻ってしまうんだ?」

長門「恐らく涼宮ハルヒが干渉している。彼女は夏休みに納得せず、納得する何かを見つけたいが故に無意識のうちに休みが
   終わらないように、と願った。その結果がこの事象」

キョン(何から何まで人騒がせなやつだ・・・ハルヒめ、一体何が不服だっていうんだ)


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 02:30:44.98 ID:J1QOhAzY0

キョン「・・・外部からの干渉・・・ってのは?」

長門「この事象を知った者が何らかの理由で涼宮ハルヒに加担している可能性がある。
   もちろん無意識のうちにではあるが、これは私達にとってはとても不利なこと」

キョン「何を思ってこんな世界をループさせてるんだ畜生め。つまりそいつを見つけ出せばいいんだな?」

長門「・・・」コク

長門「私の予想では、涼宮ハルヒの近くにいる者がこの事象に関与している。貴方達が過去のシークエンスにおいて既視感を覚えたのも
   涼宮ハルヒの近くにいたからだと考えられる」

キョン「・・・!ってことは俺たちの中に犯人がいるかもしれないってのか!?」

長門「断言はできない。私達の知らない第三者がいるのかもしれない。しかしその可能性はとても低い」

キョン(そんな・・・なんてこった!古泉や朝比奈さんが関与してるのか?そうなのか?)

長門「他の二人ではなく貴方に話したのもこのため。協力してほしい」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 02:38:43.00 ID:J1QOhAzY0

キョン「・・・全て・・・本当、なんだな」

長門「彼らを疑いたくない気持ちはわかる。だけど」

キョン「ああ、わかった。協力するよ、長門」

長門「感謝する。まだ時間はある。必ず犯人を見つけ出せる」

キョン「お前が言うと頼もしいぜ。で、具体的に何をすればいいんだ?」

長門「基本的には貴方はいつも通り彼らと接してくれればいい。私は彼らの会話、仕草、表情を読み取り
   この推測を確定的なものへとしていく。あなたにはできるだけ彼らと接して欲しい」

キョン「なるほどな・・・要は自然体でいりゃあいいってことか」



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 02:51:25.68 ID:J1QOhAzY0

・・・・・・・・・・・・

「あいつらが関与してないことを祈るよ」

と半ば諦めながら笑った俺に、長門は言った

「私もそう思いたい」

古泉よ。疑うが悪く思うなよ。
朝比奈さん。すんません仕方がないんです。

俺は心の中で二人の顔を浮かべながら帰路を辿っていた

――



20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 02:53:58.00 ID:J1QOhAzY0

みくる「あら、キョン君」

キョン「えっ?あっ、あ、朝比奈さん!どうしたんですか」

キョン(何だ?何だこれは!)

古泉「貴方こそどうしたんです。こんな時間まで。しかも喫茶店で別れた後家に帰ってないようですね」

キョン「あ、ああちょっと用事を思い出してな」

(なんだ・・・?なんで俺は緊張してるんだ?そりゃそうだ。長門にあんな話をされた後じゃ普通に接しろなんて
無理に決まってる!いやでも・・・)

みくる「ダメですよー、明日は勉強会なんですからぁ。早く家で休まないと、ね?」

キョン「あはは・・・ですよねー」

(恐怖?緊張じゃない!俺はこの二人に・・・)

古泉「まさかとは思いますが・・・長門さんの家にでも行ったのでは?」



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 02:58:55.62 ID:J1QOhAzY0

キョン「ッ・・・!な、なぜそうなるんだ、俺は用事があって―」

朝比奈「じゃあキョン君、聞きますけど・・・どこに行ってたの?」

古泉「用事というわりには・・・買い物ではないようですね」

キョン「その、あれだ、あの後映画を観たくなってだな、映画館に行ったんだ」

古泉「ほう。ちなみに何を観たんです?」

キョン「トランスフォーマー4だ」

みくる「わぁー奇遇ですねえ!私たちもちょうど観てたんですよ!トランスフォーマー4!」

古泉「今日は午後の上映が夕方からの1本だけでしたから、同じシアターで観たんでしょうねえ」

キョン「そっそうなのか・・・面白かったよな、アレ」


23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:09:09.30 ID:J1QOhAzY0

古泉「ええ。最新のビジュアルエフェクトを堪能しましたよ
   ・・・でもね、おかしいんですよ。」

キョン「な、何がだ」

古泉「僕たちは急いでましてね・・・。映画が終わるとエンドロールも観ずにシアターを後にしたんです。
   誰よりも早く外へ出ました。それから、朝比奈さんが用を足すということでしたので、僕はシアターの出入り口の付近に立っていたんです」

みくる「トイレは混んでて・・・古泉君を結構待たせちゃって・・・。古泉君のもとに戻ったのは20分後くらいだったと思います。
    それでね、キョン君・・・ここからがおかしいの。」

古泉「朝比奈さんが戻ってくるまでの間、シアターの中の客は全員帰りました。僕はシアターの出入り口で出て行く人々を見ていた。」

キョン「・・・(マズい・・・)」

古泉「でもねえ、フフ、貴方の姿は見ていないんです」

みくる「トランスフォーマー4は館内の他のシアターではやっていないし、私たちがいたシアターだけなの。
    キョン君と同じ映画を同じ映画館の同じシアターで観ていたはずなのに・・・なんでキョン君の姿がないの?」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:10:24.84 ID:J1QOhAzY0

うわ、みくると朝比奈が混同してますね。申し訳ないorz

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:15:58.03 ID:J1QOhAzY0

キョン「うっ・・・こ、これはだな」

みくる「何故私たちに嘘をつくの?何か知られちゃまずいことでもしたんですか・・・?」

古泉「貴方は喫茶店を出た後、長門さんに誘われ、長門さんの住むマンションへと行った・・・
   別に隠す必要のあることとは思えませんが・・・。」

キョン「あ、はっは・・・そう、そうだな。悪かったよ。嘘をついて。女の子の部屋に行ったなんて知られたら恥ずかしいと思ってさあ、あはは」

みくる「・・・何を言われたの?」

キョン「え?」

みくる「長門さんに何を言われたの?」

キョン「別に特にこれといって・・・普通の会話をしただけですよ」



29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:24:26.90 ID:J1QOhAzY0

古泉「・・・」

みくる「なーんだぁ、そうだったんですかあ。それなら、いいんです」

キョン「あははー、は」

古泉「フフ、朝比奈さんは貴方と長門さんが付き合ってるのではないか、と思ってるんですよ」

キョン「え?」

古泉「ンッフ、冗談です。普通の会話で何より」

みくる「それじゃあ、キョン君、また明日あぁ」

キョン「あっはい。また明日。(・・・?俺はからかわれた・・・だけなのか?」

古泉「――ああ、ちなみに先程の映画館の話は全てウソです。カマをかけたってやつですか」


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:28:03.31 ID:J1QOhAzY0

キョン「・・・っ!?な、なんでそんなことをするんだよ。古泉、いい加減に―」

古泉「貴方が本当の事を仰られないので・・・つい、ね」

古泉「普段の貴方ならもっと上手い嘘をつけるはずですが・・・何か、気持ちが動揺しているみたいですね」

キョン(クソ・・・まんまとハメられた!こいつら・・・気付いてる!)

古泉「妙な真似はしないことです。それではまた明日」

・・・・・・・・・・・・

俺は二人の姿が視界から消えるまで動けなかった。

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:34:15.30 ID:J1QOhAzY0

翌日。
結局不安と疑念で眠れなかった俺はハルヒからの電話で今日が来たことを知った。

ハルヒ『ちょっとキョンー!聞いてる?キョン!』

キョン『あ、ああ悪い悪い、ちょっと寝ぼけててな』

ハルヒ『しっかりしなさいよね!今日はあんた達のために勉強会を開くんだから!』

キョン『あぁ。それで、なんだって?』

ハルヒ『アンタん家に10時に集合にしたから!お菓子とジュースを準備しておくことね!それじゃ!」

ツ―・・・

9時、12分。今からコンビニに向かえば間に合うか・・・。

家の玄関を開け、自転車に跨った俺の目の前に現れたのは―

朝比奈さんと古泉だった。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:38:34.58 ID:J1QOhAzY0

古泉「おはようございます。あまり眠れてないようですね」

キョン「・・・何の用だ。まだ時間じゃないだろう」

古泉「ええ、これからコンビニにお菓子とジュースを買いに行く・・・のでしたよね?」

みくる「私たちもついてってもいぃ・・・?キョン君」

キョン(なんでこいつら・・・電話の内容を知ってやがるんだ・・・?まさか盗聴?いやいやいや・・・いくらなんでも)

古泉「さあ、行きましょう。話しておきたいこともあるのでね・・・」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:43:42.70 ID:J1QOhAzY0

長門宅

長門(・・・彼らが関与しているのはほぼ確定的。あとは理由。)

  (朝比奈みくるが関与する理由が見つからない。彼女にとって8月31日以降の未来が消されていることは
   メリットではないはず)

  (朝比奈みくるもまた何者かに従わさせられている?とすると古泉一樹・・・彼しかいない)

  (彼が時間をループさせることによって得られるメリット・・・これを突き止める必要がある)

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:49:27.19 ID:J1QOhAzY0

キョン「なんだ?話しておきたいことってのは」

古泉「フフ、貴方もお気付きとは思いますが・・・。私たちは8月17日から31日にかけての間の時間を延々とループしている・・・。
   そして私たちはそれを知りながら、それを阻止しようとしていない。」

  「過去のシークエンスでは僕たちがこの事に気付き、打開策を案じ合っていたそうですが・・・」

キョン(コイツ・・・長門の会話まで・・・!)

みくる「ごめんねキョン君、仕方が無いの。今回は事情が違うの」

キョン「事情・・・?」

古泉「僕たちは過去にそうであったように、いや、過去より早い段階で時間がループしていることに気付いた。
   そしてある考えを導き出しました」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 03:51:23.10 ID:J1QOhAzY0

所々ミスってますね・・・。ちょいと休みます。ごめんなさい。
携帯で続きを書くので、少し間が空いてしまいます。
こんな文章でよければ保守して下さると助かります。

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 16:18:22.06 ID:mLwF+z2oO

古泉「我々がループしているこの世界、別に何の問題もないんですよ」

キョン「問題がない?お前何言って」

古泉「我々の役目は涼宮さんの持つ力を彼女自身に自覚させないことです。
今いるこの世界、涼宮さんは閉鎖空間を生み出すこともなければ超常現象を引き起こすこともない。 彼女の心は安定しているんです。毎日に退屈せず楽しいと思っている。これは貴方のおかげと言ってもいいでしょう」

みくる「時間が…元に戻ること以外は…問題ないの。だからキョン君」

キョン(この世界を永遠にループさせろってのか…第一31日になったら記憶は消去されるんじゃ)

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/05(日) 16:28:12.26 ID:mLwF+z2oO

古泉「…まあ、今回の世界が終わってしまえばどうなるかはわかりません。次の世界では打開策を見つけて
しまうかもしれないし、もしかすると時間がループしていることに気が付かないかもしれない」

キョン「冗談じゃない。お前らのやる事は何の意味もないじゃないか。俺は次以降の世界に期待するよ」

古泉「結構です。貴方達が戻る方法を模索するのと同様、我々もこの世界が永遠に続くための方法を考えるので」

みくる「………」

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/05(日) 16:37:50.96 ID:mLwF+z2oO

心なしか、朝比奈さんの表情が曇っているように見えた。

俺は適当な菓子類とジュースを買って家へと戻った。
キョン(…意味がわからん!なんたあいつらが言う方法ってのは
…例えば記憶を次の世界に引き継ぐ、とかだったらそれも可能かもしれないが…
それじゃあ長門と同じだ。いくら古泉と言えど耐えられないだろう)

長門宅

長門(そろそろ定刻。行かなければ)

(古泉一樹の考える方法…無意識下で時間を永遠にループさせる方法…)



77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/05(日) 16:44:46.96 ID:mLwF+z2oO

9時55分

ピンポーン
ハルヒ「キョンー!開けなさい!皆来てるわよー!」
キョン(来たか)

ガチャ
キョン「よう。…今日はよろしく頼むぜ」

ハルヒ「な、アンタ何よそれ、調子狂うわね…まあいいわ!ビシビシいくわよ!」

キョン(ハルヒが納得のいくような夏休み…か)

みくる「おじゃましまぁあす」

古泉「フフ、ワクワクします」

長門「…」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/05(日) 16:55:50.73 ID:mLwF+z2oO

ハルヒ「さ、始めましょ!」

キョン(…ひとまず。自然体の俺でいればいいんだな。素直にこの時間を過ごそう)

みくる「ふぇえぇぅ…限界ですぅ」

ハルヒ「何言ってんのよみくるちゃん!まだ始まったばかりじゃない!」

キョン(ぐっ、わからん!
(古泉は涼しい顔ですらすら解いてやがるし…)

長門(…時間を戻したいなら…涼宮ハルヒにとって納得のいかない時間を提供する必要がある。
今の朝比奈みくるの発言もそういう意図があった可能性が高い)

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/05(日) 17:03:14.35 ID:mLwF+z2oO

ハルヒ「キョン、ここはね…
〜アンタこのくらいわかりなさいよ!」

キョン「うっうるさい!わからんもんはわからん!」
古泉「…フー。なんだか飽きてきてしまいました。僕は家でやった方が効率がいいのかもしれませんね。」
ハルヒ「あら、珍しいわね。古泉君が弱音を吐くなんて」

みくる「わたしも帰りたいです…もう頭がぁ…」

長門(仕掛けてきた…ここまであからさまに)

キョン「お、おいおい…お前らが提案したんだろうが!」

古泉「もっと実りのある時間が過ごせると思っていたんですがね…」

みくる「ゅあぅう…」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/05(日) 17:09:25.65 ID:mLwF+z2oO

長門(いけない…この流れは)

キョン「…じゃあ好きにしろ」

古泉「やったっ!やっと帰れる!」

みくる「わぁあーいぃ」

ハルヒ「ちょっとアンタ達…」

キョン(意味分からん…古泉お前キャラが壊れて…)

古泉「それじゃあ失礼します。せいぜい頑張って下さい」

長門(…成る程。その手が…)

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/05(日) 17:18:24.45 ID:mLwF+z2oO

長門(文武共に優秀な涼宮ハルヒにとって宿題の作業を分担するという事は考えもしなかったはず)

(これが彼女の納得のいく思い出となったのかもしれない。しかし…)

キョン「…なんだってんだあいつら…」

ハルヒ「…あたし帰るわ」
長門(当然の流れ)

キョン「…おう。何か悪かったな」

…………

ハルヒ「……ッ!(意味分かんない!何よこれ!)」

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/05(日) 17:28:23.53 ID:mLwF+z2oO

キョン「…はぁ…。明日からどうすんだよ…」

長門「…」

キョン「なぁ、長門よ。これもあいつらの」

そう言い掛けた途端、長門は俺の口を塞いだ。
そして置いてあったノートに何かを書き始めた。

『この家には盗聴機が仕掛けられている。場所を変えたい』

キョン「…(案の定ってやつか、クソっ!犯罪じゃねーか)」

『ついて来て。私の家にも盗聴機が仕掛けられていたが、今朝取り外した』

キョン「…」

長門の字…綺麗だな。なんてことを考えながら俺は頷いた。

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 22:05:54.49 ID:J1QOhAzY0

長門宅

盗聴器の類が仕掛けられていないかもう1度確認してから、俺たちは座った。

キョン「ふう・・・。疲れたぜ」

長門「今日で彼らが関与していることが確定した」

キョン「・・・だろうな。あいつらの様子はなんだったんだ?」

長門「恐らくは涼宮ハルヒの機嫌を損なわせる為だと考えられる」

キョン「ハルヒの夏休みを不完全燃焼にさせるのが目的ってわけか。閉鎖空間とやらは考えてないのか?」

長門「大規模な閉鎖空間が発生した場合、困るのは小泉一樹。彼らはその点を調整していくと思われる」

キョン「そんなこと続けたらハルヒは機嫌を損ねるどころじゃなくなるぞ」

長門「他の手がある。具体的な内容は不明だが、どちらにしろ私達がすべきことはひとつ」


113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 22:07:44.36 ID:J1QOhAzY0

キョン「ハルヒの機嫌取り・・・だな?」

長門「そう。正確には小泉一樹、朝比奈みくるとの衝突を避けつつ行動しなければならない」

キョン「ふーむ・・・どうしたものか」

しばらく思考を巡らせていると、ふとあることを思いついた。

キョン「・・・なあ、長門よ。逆に、ハルヒの機嫌を更に損なわせるってのはどうだ?」

長門「・・・何故」

キョン「その、大規模な閉鎖空間を作らせるんだよ。そうすれば古泉たちも困るんじゃないか?」


114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 22:09:00.01 ID:J1QOhAzY0

長門「・・・・・・成る程。それは良いかもしれない。彼らと直接交渉し、中止させることができる」

キョン「奴らがハルヒに脅えてるのは変わりねえんだ。・・・最も一番アイツを恐れているのは俺だが」
    とにかく、手は固まってきた。古泉たちにこの条件を提示して、逆らったら思う存分今までの鬱憤をハルヒに晴らしてやるぜ」

長門「早めに手を打っておいた方が良い。この後17時に彼らを呼び出し、交渉を試みる」

キョン「っと、今は四時半か。わかった。今電話してみるよ」

長門「任せる」

・・・・・・・・・・・・

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 22:11:00.85 ID:J1QOhAzY0

古泉『・・・何でしょう?』

キョン『おう古泉、いい話があるんだ。これから17時にいつもの公園に来てくれないか?』

古泉『いい話?それは我々にとってなのか、貴方「たち」にとってなのか、どちらで?』

キョン『そんなことはどうでもいい。朝比奈さんも連れて17時に公園だ!わかったな?
    ・・・来なかった場合、お前「ら」にとって確実に悪いことが起きるからな。覚悟しとけよ」

ツー、ツー・・・

古泉(・・・なんだこの自信は・・・。チッ)

みくる「古泉くぅん・・・何の話?」モゾ

古泉「彼らが17時にいつもの公園に来てほしい、と」

みくる「まだ終わってないのにぃ・・・」

古泉「続きは帰ってきたらということでいいでしょう。『無事に』帰ったこれたらの話ですが」

・・・・・・・・・・・・


117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 22:13:14.49 ID:J1QOhAzY0

16時57分

キョン「さて、素直に来るかな、あいつらは」

長門「電話での貴方の啖呵が効いている。きっと来る」

キョン「・・・だといいがな。かかってきやがれ、だ」

ザッ

古泉「お待たせしました。なんでしょう、話とは」

みくる「なるっ、なるべく早く終わらせてくれると助かりますぅ」

キョン「大丈夫ですよ朝比奈さん。すぐ終わりますから」

長門「・・・貴方達が時間流を正すのを阻止しようとしているのは知っている。今から一つ条件を出す。」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 22:20:30.37 ID:J1QOhAzY0

古泉「何を言い出すかと思えば・・・。条件?」

キョン「ああ。俺らには生憎同じ時間を何度も過ごす趣味はないんでな。従ってもらうぜ」

長門「時間流を正すことに協力してほしい」

古泉「んっふっふ。何と?我々が阻止しようとしているのは知っているのでしょう?」

キョン「そうだ。お前らはハルヒの機嫌を損なわせて、あいつの納得のいく夏休みにさせないようにしてる。
    まあ、うまい具合に調節して閉鎖空間を創らせないようにしてるようだが・・・」

長門「協力しないというのなら涼宮ハルヒをさらに不機嫌をする。
   大規模な閉鎖空間、それも世界が滅びてしまうレベルの閉鎖空間を創らせる」

キョン「お前ら・・・機関、だっけ?が毎日あの巨人どもと激戦を繰り広げたいっつーなら話は別だがな」

古泉「・・・・・・少し朝比奈さんと相談する時間を。(コイツら・・・言わせておけば・・・クソ共め!!)」

キョン「ああ、いいだろう」

・・・・・・・・・・・・

120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 22:29:59.24 ID:J1QOhAzY0

みくる「ふ、うぅあふえぇえあ、古泉君、どっどうしよう・・・」

古泉「・・・うるせえな黙ってろ・・・」ボソ

みくる「え?」

古泉「黙ってろって言ってんだよ!お前は俺の言うことを聞いていればいいんだ!この無能が」

みくる「そっそんな・・・わっわたし未来に帰れないんじゃ嫌です・・・!」

古泉「今考えてる!・・・クソが・・・ただの観測ロボットと凡人のくせに・・・」

古泉「・・・」

古泉「フー・・・、朝比奈さん、取り乱してしまって申し訳ありません。もう大丈夫です。」

みくる「えぅ、はっはい・・・」

・・・・・・・・・・・・


122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 22:39:45.04 ID:J1QOhAzY0

古泉「いいでしょう。受け入れますよ。時間を戻した後も、今までと同じように涼宮さんの精神安定剤となりましょう」

長門「・・・」

キョン「良い返事が聞けて良かったぜ。そんじゃ、明日はまずハルヒに謝罪してもらうぜ?」

古泉「もちろんです。彼女が納得のいくよう、夏休みを満喫しようじゃありませんか」

長門(・・・朝比奈みくるの挙動が不審・・・。古泉一樹の言葉を簡単に信用するわけにもいかない・・・)

キョン「よし、まあ仲良くいこうぜ。俺たちはSOS団なんだからよ」

古泉「ええ。それでは、また。朝比奈さん、行きましょう」

みくる「はっ、はいぃ・・・」

キョン(そういや、こいつらは付き合ってるのか・・・?あっ朝比奈さんん!そうなんですか!?)


126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 23:05:07.22 ID:J1QOhAzY0

・・・・・・・・・・・・

キョン「やけにスムーズだったな」

長門「・・・。まだ古泉一樹が何か企んでいる可能性がある。油断は禁物」

キョン「わかってるよ。31日まで気は抜けない。それにこれからはハルヒが望む理想の夏休みを作っていかないとな
    それじゃ、また明日な」

長門「・・・」コク

・・・・・・・・・・・・

キョン(ふー・・・ひとまずは落ち着いた。あとは明日あいつらがハルヒに謝るかどうかだな)

家に帰ると俺は部屋へ行き横になった。単純に疲れたのだ。
ああ、明日以降、またハルヒに振り回されるのか・・・などと考えているうちに眠気がきた。
瞼を閉じ、睡魔に身を任せようと思った刹那、俺は違和感を感じた


127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 23:12:57.44 ID:J1QOhAzY0

キョン(そういやあ・・・)

バタバタ

俺は階段を下りると、リビングを見渡した。

いない。

いつものうるさい妹がいないのだ。部屋は開けっ放しだったし一体どこへ?買い物?んなわけない。

そんな中テーブルの上に一枚の書置きを見つけた。

『目には目を。って具合でしょうか。それにしても貴方に似つかわず可愛らしい女の子です。』

キョン「・・・っ!!くっそ・・・!」

俺は小さなメモ用紙をグシャグシャに握りしめ、携帯を持って家を飛び出した。

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 23:16:24.92 ID:J1QOhAzY0

・・・・・・・・・・・・

キョン『オイ!古泉!ふざけるんじゃねえ!!妹に指一本触れてみろ!お前の微笑顔をグチャグチャに・・・』

古泉『んっふ、さあ、どうしましょうかねえ』

キョン『テメェ・・・!今どこだ!どこにいる!?』

古泉『僕の家、ですよ。』

キョン『場所を教えろ・・・警察に通報してもいいんだぞ・・・!』

古泉『まあまあ。場所は・・・・・・・・・です』

キョン『覚悟しとけよこの下衆野郎!』

ツー・・・

古泉「フフ・・・貴方のお兄ちゃんからの電話です。いい兄をお持ちで。くっ、フウッフフ!」

キョン妹「んー!んー!」モガモガ

みくる「ごっ、ごめんね、何もしないから・・・」

古泉「もうじき来ます。感動の対面の前に・・・こちらの条件を呑んでもらわなければ・・・。」


133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 23:40:13.56 ID:J1QOhAzY0

古泉宅

キョン「ハァ・・・ハァ・・・、っここか。インターホンなぞおかまいなしだ!入らせてもらうぜ古泉!」

ガチャ!

古泉「お待ちしてました。フフ」

キョン「・・・妹はどこだ」

古泉「その前にこちらの条件を呑んでもらいましょう」

キョン「妹はどこだ」

古泉「・・・こちらの条件を」

バキッ

キョン「話にならねえ。勝手に上がらせてもらう!」

古泉(・・・クソがあぁああああああああああああ!殴りやがった!殺るか・・・?)


134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 23:45:00.01 ID:J1QOhAzY0

キョン「声がする。この部屋だな」

バンッ

キョン妹(キョン君・・・!)

キョン「!!・・・よかった」

みくる「あっキョン君・・・」

キョン「・・・朝比奈さん、見損ないました。もう二度と会うことはないでしょう」

みくる「そっそんな・・・!違うの!キョン君!話を聞いて・・・」

キョン「俺は帰ります。今度妹に手を出したらいくら朝比奈さんとはいえ・・・」

キョン妹「んー!!(キョン君うしろ!!)」

ガッ


136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 23:48:30.97 ID:J1QOhAzY0

古泉「調子に乗るなよ・・・凡人ごときが・・・!ぶっ壊してやるよ・・・お前もそこの小猿もな」

俺は後頭部に打撃を受け、前方に倒れたが、
すぐに体勢を立て直し古泉めがけてタックルした。

キョン「っ・・・う、うおおぉぉおおおお!」

ドンッ

古泉「くっそがっ!ゴミ!触るんじゃない!クソがあああああ!」

取っ組み合いをしている中、ちらりと見えた朝比奈さんの横顔はなんとも悲しげだった。

キョン「お前・・・自分が何してるかわかってんのか!!」

俺はマウントポジションを取り、古泉をひたすら殴り続けた。

バキッ、バキッ、ゴッ!

古泉「・・・(ク・・・ソカ・・・ス・・・・・・が・・・・)」

キョン「はぁ、はぁ・・・いいか!もうハルヒのことはどうでもいい。今すぐ俺らの周りから消えろ!」

みくる「こっ古泉君!もうやめよ?ね?こうなっちゃった以上、キョン君の言うことを聞くしかない・・・」

古泉「・・・・・・・・・」

キョン「・・・じゃあな、ハルヒには俺から言っておく。世界なんてどうにでもなれだ」

俺は妹を連れ、古泉の家を後にしようとした。     

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/05(日) 23:58:05.81 ID:J1QOhAzY0

トスッ

今まで味わったことのない感覚を背中に感じた。
と同時に生暖かい感触が背中から下へと伝わっていった。

キョン「・・・?」

キョン妹「きょ、キョン君・・・いやあ、嫌ああああああああああ!!」

キョン「な、んだ?痛え」

俺はあまりの激痛に堪えられず倒れてしまった。
玄関の冷たいコンクリートに顔を打ちつけ、唇を切った感触がした。

古泉「クッくぅフウフフッフ。なめるんじゃねええ、よ。うひひ、ああっふふふ!」

キョン(何だコイツ・・・とうとうトチ狂いやがった・・・ああ、痛え)

みくる「きゃ、きゃあああああああああああああああああああああああああ!」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:01:12.28 ID:KzlhSJ920

古泉「うるせえぇ!黙ってろよ・・・!お前もだ!お前も兄貴みたいにしてやっから待ってろ。ンッフッ」

みくる「なんでこんな事に・・・!ダメよ古泉君!もうダメ!」

古泉「ハァあ?お前も死ぬ?無能のくせに煩いんだよ!死にたいなら後でゆっくりやってやるよ」

キョン妹「いや、あああ、キョン君!キョン君!」

キョン(・・・おお妹よ、心配するな。俺はまだ死なない)

そうだ。
途切れ行く意識の中で、俺は安心していいのだ、と思い出した。
俺が家を出てから電話したのはこの下衆だけじゃない。

ガチャリ

長門「・・・古泉一樹を敵性と判定。攻撃を開始する」

149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:10:10.77 ID:KzlhSJ920

何度も聞いた無機質な声。

キョン「・・・任せた、ぞ・・・。な・・と」

俺の意識はそこでシャットダウンした。

・・・・・・・・・・・・

長門(無理はするなと言ったはず。馬鹿。)

古泉「んだってんだ!?次から次へとよお・・・な・が・と・さん。そんな怖い目で見ないでよお。興奮してきt」

ピシッ

古泉「・・・あ?」

みくる「ひっ、、いぃいぃ」

古泉「お、おいおい、ハハ。長門さん。何をするんです?あああぁオイオイ!なんで俺の・・・」

ドサッ

古泉「あ゛あ゛ぁ゛・・・・いってえええええええええええ!足、足ああああ」



153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:16:15.90 ID:KzlhSJ920

ドッ

長門「・・・静粛に。」

古泉「っ・・・かっく・・・」

みくる「こっ古泉君!古泉君!ダメえ!長門さん!やめて!お願い!」

長門「やめたところで助からない。心臓を突いた。やがて絶命する」

キョン妹(・・・・・・) ドサッ

みくる「・・・こんな・・・こんな・・・!」

古泉「・・・ふ、ぅーッ・・・あ・・・」

長門「・・・古泉一樹が死んだことによって涼宮ハルヒは間違いなく何らかのアクションを起こす。
   ・・・それが良い方向へ転じることは無いに等しい」

みくる「もう、何もかも・・・終わり、なの・・・?」

長門「それはわからない。これからの行動次第で未来は分岐する」

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:29:09.34 ID:KzlhSJ920

・・・・・・・・・・・・

俺が目を覚ましたのは、白い建物の中だった。
隣には、妹。奥の椅子には長門が座っていた。

キョン妹「キョンくん・・・!良かった・・・!」

キョン「あ・・・」

キョン妹「あれからね、長門さんが助けに来てくれて・・・でも私も途中で気を失っちゃって。ここは病院だよ?」

うまく声が出ないが、なんとか声にならない声を絞り出した。

キョン「古泉は・・・?」

キョン妹「・・・・・・死」

長門「古泉一樹は死んだ。あの後貴方と貴方の妹を病院に運んだ」

162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:30:40.09 ID:KzlhSJ920

死んだ?死んだのか。いや、殺したのか長門。よくやってくれた。
あんな下衆野郎は死んで当然だが・・・長門よ、この国には警察という組織があってだな・・・

長門「警察には正当防衛ということで話はついている。朝比奈みくるの証言もあり、私と貴方が罪に咎められることはない」

キョン「・・・そう、か」

キョン妹「キョン君、まだ無理しちゃダメだよ」

キョン「俺が倒れてからどのくら経つ?」

キョン妹「えーと、今が19日の18時だから・・・。1日、かな?」

キョン「そんなに寝てたのか・・・いてっ」

背中に鈍い痛みを覚えながらも体を動かし、携帯を取った。
なんとなくハルヒから着信がきてるような気がしたのだ。

あった。昨日の・・・夜に1件と、今日の朝に2件か。一体何の用で電話したんだろう。今日、遊ぶ約束でもしていたのだろうか。

164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:37:25.34 ID:KzlhSJ920

キョン「長門よ、この事はハルヒに伝えたのか?」

長門「してない。彼女に古泉一樹が死んだことを伝えていいかわからない。貴方に相談するべきだと思っていた」

キョン「当然か・・・。アイツがこんなこと知ったら大変なことになるしな。ひとまず、俺から連絡を入れてみるよ。古泉のことは伏せておく。」
    そういや、朝比奈さんはどうなったんだ?証言をしたとか言っていたが・・・」

長門「恐らく、彼女は今どこかに身を潜めている。私が見る限りでは、相当なショックを受けていた」

キョン「警察に突き出してはないわけか・・・。そこら辺は難しいところだな」

長門「彼女は古泉一樹に従わされていた。彼女が貴方達に危害を加える気はなかったと考えられる」

キョン「・・・古泉め・・・。」

キョン「朝比奈さんは後回しだ、ハルヒに電話してみる」



167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:46:17.61 ID:KzlhSJ920

・・・・・・・・・・・・

キョン『・・・よう、ハルヒ』

ハルヒ『・・・・・・・・・・・・』

キョン『悪かったよ、昨日いろいろあってな、電話に出れない状況だったんだ」

ハルヒ『・・・・・・・・・・・・』

キョン『あ、あのな、だから、うん、そうだ、昨日あったことを話すから、聞いてくれ」

ハルヒ『・・・・・・バカキョン』

キョン『え?すまん聞こえ』

ハルヒ『バカキョン!!何よいまさら!!みくるちゃんも古泉君も有希も・・・皆連絡付かなかったのよ!!』

170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:55:21.47 ID:KzlhSJ920

キョン『あ、あぁ、それはだな』

ハルヒ『あたし・・・あの後・・・アンタの家飛び出してからすごい不安になって・・・どうしたらいいかわからなくなって・・・
    それでも、このままじゃダメだと思って・・・色々考えて・・・』

いつになくハルヒの声は寂しげで、俺は気まずくなった。調子が狂う。

キョン『すまなかった。古泉も朝比奈さんも反省していたよ。許してやってくれ』

ハルヒ『・・・うん・・・。それで、アンタ今どこにいるの・・・?」

キョン『病院だ。○○病院。』

・・・・・・・・・・・・

171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 00:59:21.23 ID:KzlhSJ920

驚くハルヒに昨日の出来事をうまく言いくるめ、俺は電話を切った。
これから病院に向かうそうだ。それまでに話をつけなければ。

キョン妹「えっと・・・じゃあキョンくん、もう暗くなってきたし、家に帰るね。長門さん、ありがとう。」

長門「礼には及ばない」

妹が病室を出て行き、空気は重くなった。

キョン「どうするんだ長門。古泉のことはどう説明する」

長門「・・・」

キョン「うーむ・・・」

あれこれ考えているうちに、ハルヒが来てしまった。

173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:05:17.54 ID:KzlhSJ920

ハルヒ「キョン!大丈夫なの!?ここ個人部屋じゃない!そんなにひどいの?」

キョン「ああ、大丈夫だ。背中をさくっと刺された程度さ」

ハルヒ「・・・死なないで・・・よかったわね」

キョン「なんだよ大袈裟だな。それよりハルヒ、これからの件だが・・・」

ハルヒ「アンタはこれからのことなんて考えなくていいの。治すことだけに専念しなさい!
    どうせ夏休みは病院で過ごすんだからね、あたしが看病してやるわよ!」

キョン「ハルヒ・・・」

お前、本当は違うだろ?お前が望む夏休みはこんなものじゃない。
こんな夏休みは最低なレベルじゃないか。違うはずだ、ハルヒ。


174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:09:32.56 ID:KzlhSJ920

ハルヒ「まあ、こんな夏休みもあっていいわね!本当はまだまだしたいことはあったけど・・・こういうのも悪くないんじゃない?」

長門「・・・」

キョン「・・・悪いな、ハルヒ」

ハルヒ「な、何よ!なんでアンタが謝るわけ!?刺されておかしくなっちゃのかしら?」

キョン「はは、そうかもしれん」

ハルヒ「ふーん・・・なんか調子狂うわね・・・。そうだ、みくるちゃんや古泉君は?」

長門(任せた)

キョン「いっ!?」

長門のアイコンタクトに戸惑ってしまう。なんだと、長門。俺が説明しろってか!


176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:12:13.02 ID:KzlhSJ920

ハルヒ「どうしたの?」

キョン「なんでもない。古泉は・・・、こないだ行った離島の別荘に遊びに行ったそうだ。
    朝比奈さんは、親戚の家で休んでいるらしい。体調が悪いんだとさ。」

ハルヒ「・・・そう。 まぁいいわ。キョン、何か欲しいものある?」

キョン(ふー・・・誤魔化せたか?いや、わからんな・・・)

キョン「欲しいもの・・・ね。タイムマシンかな」

ハルヒ「はぁ?何言ってんのよ。アンタまだ寝てた方がいいんじゃない?」

キョン「そうだな。じゃあ寝るよ。多分起きないから帰っていいぞ」

ハルヒ「余計なお世話よ。私の勝手にさせてもらうわ」

キョン「・・・好きにしろ」

一日寝てたというのに、まだ疲れが取れていないのか。俺はすぐに眠くなった。
いや、ハルヒが来たことで安心してるのだろうか。いやいやいや・・・それはない。
暗闇がやってきた。

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:30:37.49 ID:KzlhSJ920

・・・・・・・・・・・

キョン「・・・」

見飽きた天井。匂い。枕の感触。

キョン「どわっ!!!」

俺は飛び上がった

キョン(ここは・・・俺の部屋!?あれ?なんで?)

キョン(日付は・・・8月31日!?は!!)

意味がわからん。意味が・・・あれから・・・あれから?

キョン妹「キョンくーん!起きたー?」

キョン(What's?何だ?妹はいる。妹はいつも通りだ。俺は入院してて・・・)

キョン妹「ご飯できてるよー!」

キョン(・・・8時49分。落ち着け。今日は8月31日。俺が入院してたのは8月19日から・・・)


182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:32:39.32 ID:KzlhSJ920

プルルル

キョン「うおっ!」

キョン(電話か・・・一体誰からだ?ハルヒか?)

キョン『・・・はい。』

古泉『もしもし、キョン君ですか?おはようございます』

キョン『なっ・・・!』

古泉『?どうしたんです?起きてますよね?』

キョン『こ、古泉・・・お前は・・・。死んだんじゃ』

古泉『まだ寝ぼけているようですね』


183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:33:39.84 ID:KzlhSJ920

なんで古泉が生きている?すっとぼけてんのか?あの時長門が嘘をついたってのか?
いや古泉を名乗る偽者?しかし声はあの甘っとろい爽やかボイス・・・あーもうわからん!

キョン『・・・なんのようだ』

古泉『ああ、はい。好きなお菓子と飲み物を聞いておこうと思いまして』

キョン『?なんでだ』

古泉『今日、貴方の家にお邪魔する際に手ブラじゃなんですし・・・何か買っていこうかなあ、と』

キョン『俺の家に来るのか?意味わからんぞ、古泉』

古泉『わからないのはこちらの方ですよ、まだ頭が醒めていないようだ』

キョン『目も頭もさめてる。なんたって俺の家に来るんだ?』

古泉『・・・今日は貴方の家で勉強会じゃないですか。貴方が昨日、俺の課題は終わってねえ!!手伝ってくれ云々、と仰られたのですよ。
   大丈夫ですか?』

186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:37:36.91 ID:KzlhSJ920

キョン『勉強会?いやたしかに課題は終わってないが・・・。(勉強会って・・・17日にしたじゃねえか・・・お前らにめちゃくちゃにされたが)』

古泉『・・・顔を洗ってくるといいでしょう。とりあえず適当に買ってくるとします』

キョン(・・・とぼけてるとは思えんな・・・。だとするとこの世界は・・・)

古泉『それでは』

キョン『まっ待て!古泉!』

古泉『なんでしょう?』

キョン『アイスティーで頼む。お菓子はなんでもいいぞ。あと朝比奈さんや長門にも聞いておけ。あ、ハルヒにも』

古泉『承知しました』

ツー

キョン(ループしていることに気が付いてるか気が付いてないかは置いといて・・・。そしてこの世界が俺が入院する羽目になった世界なのか、
    ループを経た世界なのかも置いといて・・・。ひとまずわかっていることはひとつ。)

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:44:54.81 ID:KzlhSJ920

キョン(俺はループ世界の8月17日〜19日19時頃の記憶を持ち、古泉、朝比奈さん、長門、ハルヒは存在している。
    あ、古泉がいる時点で俺が入院していた世界とは違う世界だということになるな・・・。てことは長門も前の世界のことを覚
    えてないのだろうか。ん、いやでもあいつは全てを観測してるんだっけか・・・)

キョン「うーむ。長門に直接聞いてみるしかない、か」

プルルル

キョン(今度は誰だ?)

キョン『はい』

ハルヒ『キョン!起きてるわね!10時よりちょっと早めに行くかもだから!以上!』

ツー

キョン(ったく・・・常識外れなやつだぜ。10時か。それよりも前に長門に連絡しないと)

キョン「・・・あいつ、携帯持ってたっけ」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 01:58:58.22 ID:KzlhSJ920

家の電話番号も分からなかった俺は大急ぎで朝飯を食べ終え、長門のマンションへと向かった。

・・・・・・・・・・・・

ガチャ

長門「・・・何?」

キョン「おお、長門よ。朝早くに悪いな。ちょっと聞きたいことがあるんだが・・・」

長門「入って」

俺はことの顛末を全て話した。

長門「・・・貴方がそのことを話したのは今回が初めて。そして、今の世界は15499回目の世界とは異なる」

長門は珍しく驚いた表情だった。

キョン「ん?今回が初めてってーと・・・またアレから何回かループしたってのか?」

長門「そう。今回で16713回目。それまでの間、延々と時間をループしていたことになる」

キョン「・・・なんてこった・・・。ん?待てよ・・・なんで俺はこの世界で15499回目の記憶を持っているんだ?」

199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 02:09:03.90 ID:KzlhSJ920

長門「それは私にもわからない」

長門「あの世界で、貴方が寝た後私は家に帰り、病室には貴方と涼宮ハルヒだけが残った。
   ・・・その1時間後、大きな情報爆発が観測された。恐らくは涼宮ハルヒによるものと思われる。
   それにより19日20時頃の段階で時間は戻り、私達は17日0時に戻された。古泉一樹と朝比奈みくるの身体的成長と記憶は消去されていた。
   それは貴方も同様。15500回目の世界が訪れた。それから16713回目のこの世界までは今までとほぼ同様のシークエンスを辿った。
   今いる貴方はこの世界の18日の段階で古泉一樹と朝比奈みくるも含め、時間が戻っていることに気付き、打開策を考えていた。
   そして昨日。あなたが勉強会をやろうと提案した。過去のシークエンスからいってこれがこの世界を脱出するキーになるだろうと考えられる。
   でも今・・・。なぜ今になって貴方が記憶を持っているのか・・・。私にもわからない。」

キョン「なる・・・ほど。」

キョン("今"ここにいる俺にとってこの世界は・・・15499回目の世界の8月19日20時から16713回目の8月31日へと飛ばされた世界
    俺以外のやつらにとっちゃ、俺はこの世界の8月17日から今日までを過ごしてきたことになる・・・)

キョン「・・・考えられることは、あるか?」

長門「推測はある。しかし根拠はない」

キョン「それでもいい。長門、お前の推測を言ってみてくれ」

201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 02:20:25.21 ID:KzlhSJ920

長門「・・・わかった。
   私が病室を去った後、涼宮ハルヒは今までの8月31日24時と同様、こう願った。
   "こんな夏休みは嫌。戻りたい。お願い・・・!"という風に。」

キョン(・・・こいつ演技うまいな)

長門「今回の情報爆発の規模はこれまでと比べ物にならない程大きかった。
   今までとの差異は、涼宮ハルヒが無意識で起こすものか、意識して起こすものかの違い。
   彼女は自分の力を自覚はしていないが、無意識に願うのと強い意識をもって願うのでは規模が変わるのは当然だと考えられる。
   そして、最大の差異は、涼宮ハルヒの願いの中心に"貴方"がいたこと。よって強い力が働いた。
   その強い力のすぐ側には貴方がいた。影響を強く受けたと思う。しかし15500回目の世界から、貴方に目立った影響は無かった。
   でも、こうして15499回目の世界の記憶を持ってここにいるということは・・・。この世界の今日、貴方は記憶を発現した。
   以上が私の推測。」

キョン「・・・ん・・・と。15500回目の世界以降でも15499回目の世界の記憶を持っていても不思議じゃなかったってことか。
    そんで16713回目の世界の今朝、記憶を突然持った俺は、戸惑うわけだ。俺の記憶は15499回目8月19日19時頃で途切れてるんだからな。
    なるほど。推測というか、こうしか考えられんな。」

202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 02:26:00.50 ID:KzlhSJ920

長門(・・・この・・・感情は?嬉しさ・・・?何故?)

キョン「何はともあれ、すまなかったな。俺の記憶がすぐにでも戻ればよかったんだ」

長門「謝る必要は、ない」

キョン「ん、あぁ、でも何万回も記憶を持ったままループを経験したと考えるとよ・・・
    長門、お前はたいしたやつだよ。ありがとうな」

長門「それが私の役目。平気」

キョン「・・・そうか。んじゃあ、そろそろ時間だし、行くか。・・・つっても俺の家だが

205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 02:30:08.46 ID:KzlhSJ920

キョン宅

キョン妹「いらっしゃいませー!!キョン君はあわててどっか行っちゃったの!」

キョン「ここにいるぞー」

キョン妹「あ、みんなと一緒にいたんだ!迎えにいくならわたしも行ったのにーずるいー!」

キョン「・・・さ、上がれよ」

ハルヒ「お邪魔するわよ!んー!なかなかいい家じゃない!」

古泉「フフ、ワクワクしますね」

みくる「お、お邪魔しますぅ・・・」

長門「・・・」

軽いデジャヴを覚えながらも全員を招き入れ、俺たちは部屋に入った。

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 02:35:40.74 ID:KzlhSJ920

みくる「ふぇえぇぅ・・・もう限界ですぅう」

キョン「!!」

ハルヒ「何言ってんのよみくるちゃん!まだまだ始まったばかりよ!」

キョン(これは・・・まっまさかぁっ!!)

長門「・・・」フッ

その時、ソファで本を読んでいる長門の口元が、微かに動いたような気がした。
微笑・・・とまではいかないが、何故か俺の様子に対してのような・・・。

みくる「はいぃ、がんばります!」

キョン「!」

ハルヒ「そーこなくっちゃ!いいわよみくるちゃん!!」


208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 02:42:02.51 ID:KzlhSJ920

キョン(な、なんだよ驚かせやがって・・・そうだよな、こいつらは俺が覚えているこいつらとは違うはずで・・・)

古泉「・・・フー。なんだか飽きてきてしまいました。んっふ、僕は家でやった方が効率がいいのかもしれませんね」

キョン「!!」

ハルヒ「あら、珍しいわね、古泉君が弱音を吐くなんて」

キョン「うおっ!!うおおおおお!!」

ハルヒ「どうしたのよキョン。壊れたの?」

キョン(お、おいおいやっぱり・・・)

211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 02:48:56.46 ID:KzlhSJ920

古泉「キョン君の妹さんがさっきから退屈そうにしているので・・・一緒にゲームでもしましょうかね」

ハルヒ「いいんじゃない?古泉君ならこの程度の宿題、すぐ終わるだろうし。相手してあげなさいよ!私もあとでするわ!」

古泉「ありがとうございます」

キョン「うわあああ!びっくりした!」

ハルヒ「うるさいわね!!こっちがびっくりするじゃないの!」

キョン「お、おう悪い悪い。(ったく・・・!何度も驚かせやがって。まさかこいつらも本当は記憶が・・・?いやいやんなわけは)」

ハルヒ「いいから手を動かしなさい!休憩はまだまだ先よー!」

212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 02:49:55.37 ID:KzlhSJ920

内心焦りまくりながらも俺は課題を進めた。
長門は本を読んでおり、朝比奈さんは課題と奮闘中、古泉は妹と楽しそうにゲームをしてる。
ちくしょう!俺もゲームしたい!なんでおかしなやつに限って頭がいいんだ!

――でも

悪くないな。少なくとも前の勉強会よりはずっと。
この世界の俺が17日から今日までどんな壮絶な夏休みを過ごしたかは知らんが・・・。
ハルヒにとって、この思い出は新鮮なものになるだろう。こんな経験、アイツはしたことないだろうしな。

ハルヒ「〜っもう!こんな問題もわからないわけ?いい?ここはね・・・」

はー。
元はといえばお前が元凶じゃねえか。お前さえ納得してくれれば、長門は苦労しないで済むし、黒い朝比奈さんを見ずにも済むし、
トチ狂った変態バーサーカーが死ぬことも無い。・・・俺の背中が刺されることも。

どこまでも人騒がせなやつだ、ホント。

214 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 03:01:33.90 ID:KzlhSJ920

ハルヒ「はい、じゃあ今日は解散!二人ともよくがんばったわよ!」

キョン「・・・おう・・・・・・」

みくる「・・・・・・・・・」

ハルヒ「んじゃね〜!」

完全に疲れきった俺と朝比奈さんは喋る気力もなくなっていた。

古泉「んっふ、本当によく頑張ったと思いますよ。二人とも。特にキョン君、貴方はさぞ疲れていることでしょうね」

その言葉の意味が、文字通りの意味なのか、はたまた別の意味なのか・・・やっぱりこいつ、記憶あんのか?
・・・そんなの、どうでもいいか。とにかく疲れたのは事実だ。


216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 03:06:51.41 ID:KzlhSJ920

みくる「・・・それ・・・じゃぁ、先に失礼します・・・お疲れさまでしたぁあ・・・・・・」

俺は軽く手を振り、朝比奈さんを見送った。

キョン「長門、古泉、お前らもはやく帰れ。俺は早く寝たい」

古泉「・・・その前にひとつ、貴方に謝らなければなりませんね」

キョン「・・・ん?」

古泉「どうやら、いくつか前の世界で・・・僕は貴方に危害を加えたようなんです・・・。
   いや、定かではないんですが・・・。とにかく謝っておきます。すみませんでした」

キョン(驚いた・・・こんなこともあるんだな・・・。お前、一回死んでるんだぜ)

キョン「ん、おう。よくわからんが、許すよ。それじゃ、また明日学校でな」

古泉「ええ、それでは」

217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 03:10:10.07 ID:KzlhSJ920

キョン「ふう、不思議な事もあるもんだな」

長門「・・・貴方は本当によく頑張った。感謝する」

キョン「・・・ああ。協力したまでだ。俺を助けてくれたのは長門だし、俺は感謝させられる義理はないよ。
    あの時俺が殺されていたらどうなったかわからんしな・・・。長門、改めて礼を言うぜ。」

長門「・・・」コク

長門は少し俯き気味に頷き、玄関のドアに手をかけた。

キョン「そんじゃまたな」

長門「・・・また明日」

・・・・・・・・・・・・

それから俺は部屋に戻ると、ベッドに倒れた。
9月1日が来ることを切に願いながら。



おわり。

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/06(月) 03:13:58.05 ID:KzlhSJ920

読んでくれた方、保守してくれた方、本当にありがとうございました。
初のSSだったので色々と欠陥しまくりでしたが、無事に終われて良かったです。
お疲れ様でした。



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