長門「……どうも」朝倉「二人あわせて!」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:02:35.37 ID:NrmmeKrlO

朝倉「スノースマイルで〜す!」

朝倉「そろそろ春ですねぇ皆さん」

長門「そう」

朝倉「これから新生活が始まる人も多いわけですよ」

長門「…………」

朝倉「今日のお客さんもね、フレッシュな顔ぶれが多くていいですね!」

長門「……それに比べてわたしたちときたら」

朝倉「なんですか?長門さん」

長門「うだつの上がらない漫才師」

朝倉「春先からそういうこと言わないの!」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:07:11.54 ID:NrmmeKrlO

長門「…お客さんのお目汚し」

朝倉「駄目よ長門さん、もっと明るくいかないと! まあね、やっぱり今日は春先というだけあって爽やかな女性のお客さんが多いですね、本当に」

長門「端から順にべっぴんさん、べっぴんさん」

長門「でもわたしが一番べっぴんさん」

朝倉「おい! 違うでしょ!」

長門「違わない」

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:14:10.43 ID:NrmmeKrlO

朝倉「何言ってるのよ……。やり直しなさい」

長門「……仕方ない」

長門「端から順に」

朝倉「そうそう」

長門「巨乳、巨乳、巨乳、一つとばしてお前も巨乳」

朝倉「なんで胸の話してんのよ!」

長門「巨乳が憎い」

朝倉「知ったこっちゃないわ!で、飛ばされた人がかわいそうでしょ!」

長門「お前は貧乳」

朝倉「指差しちゃダメ!失礼じゃない」

長門「お前は巨乳。死ね」

朝倉「あたしに矛先向いた!言葉キツッ」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:19:13.09 ID:NrmmeKrlO

朝倉「もう、ちゃんとしてよ。ほんとに……」

長門「乳もげろ」

朝倉「もげないわよ。」

長門「…………」

朝倉「春ってのはね、何かを始めるのに言い季節なわけですよ」

長門「そう」

朝倉「だからわたしも何かを始めてみたいなって」

長門「なに」

朝倉「バイトとかね」

長門「……夜の?」

朝倉「そんなダーティーな仕事しないわよ。もっと普通の」

長門「眉毛関係の」

朝倉「そんな仕事は無い!」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:22:52.42 ID:NrmmeKrlO

長門「眉毛を一本一本数えて……」

朝倉「ドモホルンリンクルじゃないんだから……」

長門「砂漠に眉毛を植えて自然を……」

朝倉「眉毛に地球温暖化を食い止める効果は無いわ。そうじゃなくて」

長門「そうじゃなくて?」

朝倉「接客業よ」

長門「夜の?」

朝倉「だから違うって」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:31:14.11 ID:NrmmeKrlO

朝倉「わたしのイメージ下げようと必死よね、あなた……」

長門「バレた?」

朝倉「バレバレ!でね、こないだ面接受かったのよ」

長門「どこの?」

朝倉「松家」

長門「……松屋」

朝倉「何よその目」

長門「……哀れ」

朝倉「哀れとか言わないで!」

長門「女性のする仕事ではない」

朝倉「わたしは乙女だから!」

長門「自分で乙女……。で、バイトは順調?」

朝倉「ムカつくわ……。バイトはまだ慣れないわね」

長門「働きぶりを見せて欲しい」

朝倉「今?」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:39:08.08 ID:NrmmeKrlO

長門「…………」

朝倉「いらっしゃいませ〜」

長門「おう姉ちゃん。酒」

朝倉「どこのおっさんよ!」

長門「砂ずり。塩で」

朝倉「店間違えてますけどー!?」

朝倉「いやいや、違う。長門さん違う」

長門「何?」

朝倉「おっさんとか、そういうのいらない。そのままでいい」

長門「等身大のわたし?」

朝倉「そう、等身大のあなた」

長門「わかった」

朝倉「頼むわよ」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:45:45.14 ID:NrmmeKrlO

朝倉「なんで出て行こうとするのよ」

長門「衛生上の問題」

朝倉「ありません」

長門「しかし、あなたの両眼の上に不潔な虫が……」

朝倉「これは眉毛」

長門「眉毛がお冷やに混入」

朝倉「しません。ほらさっさと食券買って」

長門「………チャリンチャリン」

朝倉「…………」

長門「…………」

朝倉「早く買いなさいよ」

長門「パスタが無い……」

朝倉「なんでそもそも松屋に入った!?」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:51:21.41 ID:NrmmeKrlO

長門「そもそも女子一人が松屋という状況に無理がある」

朝倉「そこは我慢しなさいよ」

長門「見たことが無い」

朝倉「確かに女性客は少ないけどね」

長門「わたしも行ったことが無い」

朝倉「じゃあまあ、牛丼とか、そこらへん頼んどけばいいのよ」

長門「キムカル丼、並。あと生卵。豚汁も」

朝倉「絶対来たことあるでしょ!?」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 22:57:46.72 ID:NrmmeKrlO

朝倉「ほんとに……」

長門「あ」

朝倉「何よ」

長門「キムカル丼はキムチ抜き。辛いのは苦手」

朝倉「はい?」

長門「カルビも抜き。わたしはベジタリアン」

朝倉「だからなんで松屋に入った!?」

長門「ノリ」

朝倉「ノリで許せないこともあるでしょ!」

長門「豚汁は汁抜き」

朝倉「それはなんかごちゃごちゃ入ったただのお味噌!!」

長門「うかつ」

朝倉「もういいわよ!」

長門&朝倉「どうもありがとうございました」


(観客のまばらな拍手)

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 23:01:40.99 ID:NrmmeKrlO

朝倉「ふぅ……」

長門「お疲れ」

朝倉「今日も、やや受けだったわね……」

長門「(すべっていたとは言えない……)」

朝倉「やっぱり、ヒューマノイド・インターフェースが漫才なんて無理があったのかしら……」

長門「わからない」

朝倉「これから涼宮ハルヒの監視も始まるって言うのに……
長門「…………」

朝倉「あたしたち、お笑いでやっていけるのかなぁ……」

長門「…………」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 23:08:43.72 ID:NrmmeKrlO

朝倉「有機生命体の笑いという概念がよくわからないわ……」

長門「わたしにもわからない」

朝倉「ギャラも二人で300円だし、交通費もつかない……」

長門「元気出して」

朝倉「長門さん……」

長門「あなたがそんなことでは駄目」

朝倉「……そうね。そうよね。次こそ頑張る!」

長門「その意気」

朝倉「あたし、次こそ面白いネタを書いてくるから!見ててね長門さん!」

長門「そう。それでこそあなた」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 23:18:59.34 ID:NrmmeKrlO

5月某日

長門「…………」ペラッ

長門「(わたしも、お笑いについて勉強しないと……)」

ガチャッ

ハルヒ「なかなか良い部屋ね!」

長門「…………(なぜ、彼女がここに?)」

ハルヒ「この部屋、使わせてもらうけど別に良いわね!?」

長門「……別にいい」

ハルヒ「そう、助かるわ!ところで何の本読んでるの?」

長門「…………」スッ

ハルヒ「ラーメンズ?知らないわね」

長門「…………」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 23:27:05.38 ID:NrmmeKrlO

長門「お笑い芸人」

ハルヒ「知らないわね〜。」

長門「あなたは、どんな芸人が好き?」

ハルヒ「オードリーね。親近感があって好き」

長門「…………」

ハルヒ「じゃあね!また放課後に来るから、よろしく!」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 23:32:47.84 ID:NrmmeKrlO

放課後

ハルヒ「これからこの部屋が我々の部室よ!」

キョン「ちょい待て。どこなんだよ、ここは」

ハルヒ「この部屋は文芸部」

キョン「じゃあ文芸部じゃねえか!」ビシッ!

長門「!!」

キョン「あの娘はどうすんだよ」

ハルヒ「別にいいって言ってたわよ」

キョン「ありえねえよ!部室乗っ取られて平気なやつなんていねえよ!」ズビシビシッ!!

長門「(この突っ込みのキレ……素晴らしい)」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/25(木) 23:44:09.54 ID:NrmmeKrlO

キョン「なあ……えぇと……」

長門「長門有希」

キョン「長門さんとやら、本当にいいのか?」

長門「いい」

キョン「迷惑かけると思うぞ」

長門「別に」

キョン「追い出されるかも」

長門「どうぞ」

キョン「本から目を離さんかい!」グイッ

長門「おお……」

キョン「っていうか追い出されて平気とかどんだけMだよ!」ビシッ

長門「…………」ジッ

キョン「な、なんだよ」

長門「わたしに、つっこんで欲しい」

キョン「!?」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 00:36:56.00 ID:WBhzW245O

キョン「つっこむって、それはナニを?どこに?」

長門「わたしに」

キョン「では失礼して……」カチャカチャ

長門「そのナニではない」

キョン「ふぉうっ!?間違えた……すまん」

長門「いい。じゃあわたしがボケるからつっこんで」

キョン「あ、ああ」

長門「あつはなつい」

キョン「逆だろ!」ビシッ

長門「とても、間が良い」

キョン「え? はあ……」

長門「あなたには、才能がある」

キョン「いや、話が見えないんだが……」

ハルヒ \おーい/

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 00:46:02.75 ID:WBhzW245O

長門「是非、あなたに話したいことがある」

キョン「え?」

長門「ついて来て欲しい」

ハルヒ \ハルヒはここにいますよ/

長門「涼宮ハルヒ。あなたは施錠を頼みたい」

ハルヒ \ウィ/

長門「ついて来て」

キョン「あ、ああ」

ハルヒ \あんたたち、明日から放課後はこの部室に集合だからね/

長門「わかった」

キョン「……へいへい」


ハルヒ「あれ? なんであたし一人で取り残されちゃってんだろ……」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 01:11:25.83 ID:WBhzW245O

―――長門の自宅マンション

長門「座ってて」

キョン「って一人暮らしかよっ! 一人暮らしに無防備に男上げてるんじゃねえよ!」

長門「真面目な話だからツッコミは控えて」

キョン「すまん」

長門「TPOをわきまえて」

キョン「…………」

長門「お茶?それともコーヒー?」

キョン「あ、じゃあコーヒーで……」

長門「コーヒーは無い」

キョン「あっ、じゃあお茶……」

長門「つっこんで」

キョン「難しいなオイ!!」

51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 01:19:59.05 ID:WBhzW245O

キョン「それで何の用?」

長門「飲んで」

キョン「あ、うん……」

長門「おいしい?」

キョン「ああ……」

長門「…………」コポポポ

キョン「…………」

長門「おいしい?」

キョン「どんだけ飲ますんだよ!」

長門「…………」

キョン「あ、ごめん……。今のつっこむところじゃ無かったんだな……」

長門「…………」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 01:29:55.30 ID:WBhzW245O

キョン「で、俺をここまで連れてきた理由を教えてくれないか?」

長門「あなた」

キョン「ん?」

長門「お笑いに興味は?」

キョン「……あんま無いな」

長門「好きなお笑い芸人は?」

キョン「天竺鼠」

長門「……微妙」

キョン「微妙とか言うな!」


長門「これからが本題」

キョン「やっとか」

長門「うまく言語化出来ない。でも、聞いて」

長門「わたしと、漫才をして欲しい」

キョン「ええぇぇぇえ!!?」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 01:48:00.65 ID:WBhzW245O

朝倉「やった!徹夜でやっと新しいネタが出来たわ! 早速長門さんに……」

朝倉「あら、長門さんの家に鍵がかかってるじゃない。生意気ね。勝手に作った合い鍵でちょちょいっと……」ガチャ

朝倉「あら?誰かきてるのかしら?」

長門「わたしと漫才をして欲しい」

キョン「ええぇぇぇ!!?」

朝倉「ええぇぇぇえ!?」

朝倉「そんな、長門さん、もしかしてあたしを捨てるんじゃ……」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 01:54:56.41 ID:WBhzW245O

長門「誰?」

朝倉「長門さんの馬鹿っ!!」ダッ

キョン「誰かいるのか?」

長門「……なんでもない。こっちの問題」

キョン「しかし、なんで俺なんだよ」

長門「あなたのツッコミの間がわたしの感性に合った」

キョン「しかし、俺はお笑いなんて……」

長門「大丈夫。あなたなら……」

キョン「だがな……」

長門「お願い」

キョン「……わかったよ」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 02:26:58.67 ID:WBhzW245O

長門「詳しいことは明日話す」

キョン「そうかい」

長門「また明日、学校で」

キョン「また明日な」

バタン

長門「……しまった」

長門「わたしと涼宮ハルヒについての話もついでにすべきだった」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 02:38:16.92 ID:WBhzW245O

翌日 放課後

バタン

ハルヒ「新入団員を捕まえたわ!朝比奈みくるちゃんよ!」

みくる「なんなんですかー?」

ハルヒ「見てよ!こんなに胸おっきいのよ! 可愛いでしょ? 萌えって大事よね」

キョン「ええと、ここでこう突っ込んで」

長門「そこはわたしが話してる最中に割り込む感じで」

キョン「『違うだろ!』……こんな感じか?」

長門「良い」

みくる「あれ?見向きもされない……」

ハルヒ「みくるちゃんでも駄目なんて…。どうやったら振り向いてくれるのかしら……」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 02:55:43.72 ID:WBhzW245O

長門「今日はこのくらい」

キョン「わかった。明日までに覚えてくるよ」

ハルヒ「みくるちゃんも入ったことだし、パソコン調達しに行くわよ!」

みくる「ふぇ?」

キョン「悪い。ちょっと用事があるんだ。じゃあな」

ガチャッ

ハルヒ「…………」

みくる「…………」

ハルヒ「ねえみくるちゃん……」

みくる「……なんですか?」

ハルヒ「悩み、聞いてくれない?」

みくる「あたしでよければ……」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 09:27:06.56 ID:WBhzW245O

キョン「本当に誰か残ってんのか」

ガラッ

朝倉「遅いよ」

キョン「朝倉!?」

朝倉「あなた、どういうつもり?」

キョン「え?何が?」

朝倉「いきなりしゃしゃり出てきて、涼宮さんに影響を与えるだけならまだしも、あたしと長門さんの3年間をぶち壊してくれて」

キョン「お前と長門?」

朝倉「そうよ。あたしと彼女は、3年前から漫才コンビを組んでいたの」

キョン「はぁ!?」

朝倉「ネタもあたしが考えて……意外だった?」

キョン「えぇと、信じられん」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 09:37:41.38 ID:WBhzW245O

朝倉「あなたさえいなければ……」

キョン「なに?」

朝倉「あなたを殺して長門有希の相方に返り咲くわ」シャリーン

キョン「な…!?」

朝倉「キョン君、死んで」ドン!

キョン「う……。あれ? 痛くない……」

朝倉「このナイフ、実は葛でできています」

キョン「意味わかんねえよ!」

朝倉「本物は危ないからね」

キョン「平野耕太か!」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 09:57:21.31 ID:WBhzW245O

朝倉「よくヒラコーネタってわかったわね……」

キョン「付き合いきれん、俺は帰る」

朝倉「うん、それ無理」

キョン「な、出口が……」

朝倉「この空間はあたしの情報制御下にある」

キョン「は?それってどういう……」

朝倉「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。それが、あたし」

キョン「なるほどな〜、ってんなわけあるかーい!」

朝倉「…………」

キョン「あ、これもつっこむところじゃ無かった?」

朝倉「次やったら本物のナイフで刺すわよ」

89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 11:07:39.68 ID:WBhzW245O

朝倉「あなたのツッコミよりあたしのほうがキレがあるわ。あなたには長門さんの相方は無理。諦めて」

キョン「いや、だいたい俺は、長門にちょっと付き合ってやって、適当にお茶を濁そうと思ってるだけで、本気でお笑いを目指そうなんて思ってないんだ」

朝倉「甘ったれたこと言ってんじゃないわよ!長門さんと組むからには本気でやりなさい」

キョン「やれっつったり諦めろっつったりどっちなんだお前は!」

朝倉「ショートコント・委員長」

キョン「は?」

朝倉「ちょっともう!キョンくんはいっつも協調性が無いんだから」

キョン「え? 何か始まってんの?」

朝倉「そんなことじゃ、次の体育祭でうちの組が優勝できないぞ☆」クワッ

キョン「いや、顔!その顔!」

朝倉「ふん、アドリブでこの反応速度とは、やるじゃない」

キョン「お前の今の顔を見たら、谷口の美的ランクも覆っただろうな……」

朝倉「やだ……おだてないでよ」

キョン「褒めてねえよ!」

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 11:14:54.34 ID:WBhzW245O

朝倉「あたしがあなたを認めるまで、わたしはあなたを逃がさない」

キョン「まさか、今みたいな(寒い)ショートコントを延々とやるつもりか」

朝倉「そうよ」

キョン「誰か!誰か助けて!」

朝倉「叫んだって無駄。ショートコント……」

キョン「嫌だぁぁぁぁぁぁ!!」

ドガン!!

長門「一つ一つのプログラムが甘い」

キョン「長門!!」

長門「だからわたしの侵入を許す」

94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 11:33:46.82 ID:WBhzW245O

朝倉「長門さん……」

長門「…………」

朝倉「どうして、あたしを捨てたの?」

長門「捨てたわけでは無い」

朝倉「でも、あなたは…!」

長門「わたしは、あなたではない相方と漫才をやってみたかっただけ」

朝倉「でも、ネタはいつもわたしが考えてたじゃない!あたしがいなかったら……」

長門「わたしも、ネタを考えることは出来る」

朝倉「え……」

長門「わたしは、自分のネタを試してみたくなった。それが、彼がここにいる理由」

朝倉「わたしのネタじゃ、不満だったってわけ……?」

長門「違う。そうじゃない」

朝倉「いいえ!きっとそうよ!あたしも薄々は感じてたのよ!あたしのネタがややウケだってことぐらい!」

長門「………(ややウケというより、スベっていたなんて言えない)」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 18:24:13.67 ID:WBhzW245O

朝倉「いいわ。長門さんがその気なら……」

長門「…………」

朝倉「あたしはあたしで新しい相方を見つけてやるんだからっ!!」ダッ

キョン「……いいのか? 追わなくて」

長門「……いい。仕方の無いこと」

キョン「そうか……」

長門「情報操作は彼女が解除した。長居は無用」

キョン「あ、ああ。というか情報操作ってなんだ? お前達は何者なんだ」

長門「ただの宇宙人」

キョン「は?」

長門「気にしないで」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 18:34:41.12 ID:WBhzW245O

キョン「それはひょっとして、ギャグで言ってるのか?」

長門「違う」

キョン「確かに朝倉は不思議な力を使ったしな…。信じてみても良いかもしれんが」

長門「信じて良い」

キョン「なあ、長門」

長門「なに?」

キョン「お前無口だよな?」

長門「無口」

キョン「で、ボケ担当だよな」

長門「そう。何?」

キョン「ボケよりもツッコミのほうが良いと思うが」

長門「ない」キッパリ

キョン「……そうか」

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 23:08:31.98 ID:WBhzW245O

長門「わたしがボケ。それは規定事項」

キョン「そうか」

長門「ではわたしは引き続き台本を書く」

キョン「なあ、本当に朝倉はいいのか?」

長門「……いい」

キョン「しかし……」

長門「あなたは気にしないで」

キョン「わかったよ」

140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 23:18:57.54 ID:WBhzW245O

翌日 学校

朝倉「はあ……昨日は勢いであんなこと言っちゃったけど、代わりの相方なんているのかな……」トボトボ

ドンッ

朝倉「あ、ごめんなさい!」

古泉「いえいえ、こちらこそ。まだこの学校には不慣れなもので」

朝倉「!!」

古泉「? どうしました? 僕の顔に何かついてますか?」

朝倉「あからさまにイケメン……」

古泉「そんなことありませんよ」ニコ

朝倉「ちょっと来て頂戴!!」グイ

古泉「え!?ちょっ!?」


その頃のハルヒ

ハルヒ「噂の転校生、どこにいるのよ……」

143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 23:32:41.39 ID:WBhzW245O

食堂 屋外食堂

朝倉「人気も無いし、ここならいいでしょう」

古泉「ええと、その、なんと言いますか。状況が見えないんですよね」

朝倉「すぐわかるわ」

古泉「あなた、確かTFEI端末の朝倉涼子さんですよね?それが僕に何の用なのか」

朝倉「あら。そこまで知ってるなんて、あなたただものじゃなさそうね」

古泉「ええまぁ」

朝倉「でもあたしがヒューマノイド・インターフェースだとか、そんな事は関係ないの。 今はただの朝倉涼子として、あなたに話したいことがある」ジッ

古泉「(まさかこれは……薔薇色の学園生活の予感!!)」

朝倉「実は……実はあたし……」

古泉「(北高にきてよかった!!)」ギンギン

朝倉「あなたと漫才がしたいの!」

古泉「………はい?」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/26(金) 23:43:17.15 ID:WBhzW245O

朝倉「だから、あなたと漫才がしたいの」

古泉「それは、性的な意味でですかね?」

朝倉「斬るわよ」

古泉「すいません。口が滑りました」

朝倉「フォローになって無いわよ!」

古泉「で、どういうことでしょうか」

朝倉「あなたがボケで、あたしがツッコミ」

古泉「いえ、そういうことではなく……。僕には僕で涼宮さんに関しての使命があるんですけどね」

朝倉「そんな娘、ほっときなさい」

古泉「いやいやいやいや」

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 00:00:22.58 ID:XIc64JCjO

古泉「こっちにも都合と言うものがありまして」

朝倉「こっちにも都合があるの」

古泉「どういう都合ですか?」

朝倉「あたしは長門さん…、前の相方を見返したいの。どうしても」

古泉「でも、何故僕なんですか」

朝倉「顔が良いから」

古泉「またお世辞を……」

朝倉「つまりキングコングの西野ってことね」

古泉「…………」

朝倉「今のご時世、顔が良ければ全て良いのよ!」

古泉「そんな理由で……」

朝倉「逆らったらどうなるかわかってるわね?」

古泉「……うわ。……さすがの僕もひきますよそれは」

朝倉「交渉成立ね」

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 00:22:28.78 ID:XIc64JCjO

古泉「なんと強引な……」

朝倉「その代わり、あたしはあなたの所属する組織に協力してあげるから。お願い」

古泉「機関にですか?それは確かに魅力的ですね。仕方ない。わかりました」

朝倉「じゃあ早速練習ね!!」

ハルヒ「いたっ!! 謎の転校生!! とりゃーっ」ゲシッ!!

古泉「ぐげっ」ゴキリ

ハルヒ「ようやく捕まえたわよ。観念しなさい!」

古泉「…………」ピクピク

朝倉「古泉くんの首が……首が……」アウアウ

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 17:32:14.51 ID:XIc64JCjO

ハルヒ「やっと見つけたわよ!! さあ我が団に加わってもらうわ!!」

古泉「うう……」

朝倉「待ちなさい」

ハルヒ「何よ」

朝倉「古泉くんはあたしが先に捕まえたのよ」

ハルヒ「関係ないわ。あたしの野望の為にはそこの転校生、古泉くんとやらが必要なのよ」

朝倉「あたしだって、M-1制覇の為には彼の力が必要なの。渡さないわ」

ハルヒ「ぬぅ……」

古泉「何でしょう。美少女二人が僕を巡って争っているのに、一つも嬉しくありません……」

191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 17:39:26.98 ID:XIc64JCjO

ハルヒ「こうなったら勝負で決着つけるわよ!」

朝倉「望むところよ!」

古泉「二人とも落ち着いてください」

ハルヒ「勝負方法はあなたが決めていいわ。どうせあたしが勝つんだから」

古泉「では穏便にオセr」

朝倉「漫才で勝負よ!!」

ハルヒ「ふん……お笑いね。いいわよ。いつにする?」

朝倉「そうね……、あなたはド素人だから二週間待ってあげるわ」

ハルヒ「一週間で十分」

朝倉「言ったわね。後で吠え面かかなきゃいいけど。じゃあそれまでに相方とネタを探してくることね」

ハルヒ「古泉くんはそれまであなたに預けといてあげるわ。せめてものハンデね。感謝しなさい」

朝倉「ふん」

古泉「僕の意志を挟む余地ナシですか……。帰りたいな」

193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 17:44:28.93 ID:XIc64JCjO

ハルヒ「みんな!聞きなさい!」バタン!!

キョン「なんだ騒々しい。謎の転校生とやらは見つかったのか?」

ハルヒ「転校生は朝倉に奪られたわ!奪い返すわよ」

キョン「は?」

ハルヒ「みくるちゃん!あたしと漫才コンビ組んで」

みくる「ふぇ?」

キョン「ま、漫才?」

ハルヒ「あなたなら可愛いからこっちの勝利は間違いないわ!」

みくる「む、無理ですよぅ〜」

キョン「ちょっと待て。漫才って」

ハルヒ「朝倉との勝負。勝ったほうが転校生をgetよ」

キョン「名も知らぬ転校生よ、同情するぜ…」

194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 17:57:40.21 ID:XIc64JCjO

みくる「あたし、全然お笑いとかわかんないですし〜」

ハルヒ「いいのよ!エンタの神様でさえ客席は笑ってんのよ。適当にグ〜とか言っときゃ笑いはとれるわ」

長門「お笑いなめんな」

ハルヒ「え?有希何か言った?」

長門「何も」

キョン「いいか、エンタの客席はサクラだ。あんなうまくはいかんだろうよ」

ハルヒ「うるさいわね。なんとかなるわよ。ノンスタイルを超えて見せるわ」

長門「身の程を知るべき」

ハルヒ「何か言った?」

長門「何も」

196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 18:07:25.88 ID:XIc64JCjO

ハルヒ「みくるちゃんは適当にボケててくれればいいから」
みくる「あ、あたしがボケなんですかぁ!?」

ハルヒ「何言ってんの? あたしもボケよ」

みくる「え、えぇ!?」

キョン「待て。漫才にはボケとツッコミがいるんだ。わかってんのか?」

ハルヒ「何言ってんのよ。そんな既存の概念にとらわれてるからお笑いはマンネリ化するのよ。だからあたしがお笑い界に革命を起こすわ。あたしの超漫才でね!」

キョン「…………」

ハルヒ「コンビ名は……そうね。観たみんなが元気になる涼宮ハルヒの超漫才だから、『ビタミンS』なんてのはどうかしら」

キョン「もうその名前のコンビいるぞ。吉本に」

ハルヒ「えっ、嘘!?」

197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 18:24:40.67 ID:XIc64JCjO

ハルヒ「まあいいわ。コンビ名なんてどうでもいいから」

みくる「ええと、あたし、すっごい不安なんですけどぉ……」

ハルヒ「大丈夫よ。万が一ウケなかったら、タイミングを見てパンツ脱いだらいいから。みくるちゃんが」

みくる「ひえぇ!!」

ハルヒ「脱ぐのは笑いの基本よ!」

キョン「おいおい、朝比奈さんにそんなことさせるな」

ハルヒ「何よ。別にあんたがあたしとコンビ組んでくれたっていいのよ」

キョン「……ええと」

長門「彼は、わたしとコンビを組んでいる」

ハルヒ「!?」

キョン「そういうことだ。すまんなハルヒ」

ハルヒ「……ふん。いいわよ。じゃああたしはネタ考えなきゃいけないから帰るわ。戸締まりは頼むわね。じゃ」バタン!!


古泉「すいません。ネタ合わせの途中ですが、閉鎖空間ができたのでバイトに……」

朝倉「うんそれ無理。」

200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 18:52:07.65 ID:XIc64JCjO

キョン「さて、俺も帰るか」

長門「待って」

キョン「なんだ?」

長門「ついて来て欲しい」

キョン「どこに?」

長門「三ノ宮」

キョン「三ノ宮?」

長門「ストリート」

キョン「いきなりストリートでやるのか!?」

長門「あなたは経験を積むべき」

キョン「しかし……」

長門「大丈夫。あなたは既に台本は完璧」

キョン「……しゃあねぇな」

203 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 19:29:23.76 ID:XIc64JCjO

三ノ宮

ざわざわ

キョン「ほ、本当にここでやるのか?」

長門「やる」

キョン「かなり敷居が高いぞ」

長門「わたしは涼宮ハルヒの監視のため、松茸芸能を辞めた。ここ以外に場所は無い」

キョン「やれやれだ」

長門「行く」

キョン「ああ」

キョン「どうもー!!ジャバウォックです!」

長門「どうも」

キョン「僕らね、こうやってストリートで漫才やらしてもらってるんですけど」

長門「そう」

ザワザワ

キョン「(すんげえ恥ずかしい……!)」

204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 19:37:09.57 ID:XIc64JCjO

キョン「是非ともね、足をとめてみてもらったら嬉しいんですけども」

長門「嬉しい」

キョン「学生とかサラリーマンの方とかね。忙しいとは思いますけども」

長門「そこのハゲおやじも」

キョン「失礼だろが。せっかくヅラで隠してらっしゃるんだから」

長門「隠しきれていない」

キョン「こらっ!」

キョン「でね、僕ら見たとおり普段は高校生なんですけど」

長門「若者」

206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 19:51:14.85 ID:XIc64JCjO

キョン「確かに俺ら若いね」

長門「若いと言えば」

キョン「若いと言えば?」

長門「恋」

キョン「恋!!良いね、恋。青春の1ページでね」

長門「甘酸っぱい」

キョン「良いこといいますね。甘酸っぱいものですよ恋は」

長門「よっちゃんイカみたいに」

キョン「例え悪いな」

長門「小銭を握りしめて駄菓子屋に」

キョン「何の話だよ」

長門「ジュースの粉末水なしで一気飲み」

キョン「そんなんはいい」

長門「ヨーグル」

キョン「若い子知らんだろ。お前本当に若者か?」

207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 20:01:27.90 ID:XIc64JCjO

キョン「駄菓子の話は置いといて。今は恋の話ですよ」

長門「もちろん」

キョン「本当にわかってるのか? さくらんぼのように甘酸っぱい、とかね。そういう風な女の子らしい例えをしたらどうですか?」

長門「気持ち悪い」

キョン「気持ち悪いとかいうな。 今はね、長門さんの甘酸っぱい恋の話が聞きたいわけですよ。皆さんも」

長門「酢豚のパイナップルのような甘酸っぱい話を?」

キョン「要らんもんみたいな例え方をするな」

長門「恋の話?」

キョン「そうそう。いろいろあるでしょ。長門さんなら」

長門「あまり、無い」

キョン「おや、意外」

210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 20:20:15.69 ID:XIc64JCjO

キョン「長門さんなら引く手数多かと思ったけども」

長門「美人なのに」

キョン「自分で言うな」

長門「男性は、もっと大人っぽいほうが好みらしい」

キョン「確かに背は小さい」

長門「それは特殊相対性理論のせい」

キョン「ローレンツ収縮かよ!」

長門「わたしは1秒間に地球を7周半している」

キョン「ありえるか!だったら俺もお前から縮んで見えるだろ」

長門「うかつ」←微妙にどや顔

キョン「男はね、見た目よりも性格と振る舞いを重視するんですよ」

長門「そう?」

213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 20:36:59.30 ID:XIc64JCjO

キョン「そう。だから、一回やってみましょ」

長門「何を」

キョン「学園生活を」

長門「そんな漫才みたいなことできない」

キョン「おい!」

長門「恥ずかしい」

キョン「今更恥ずかしがるんじゃねえよ!」

長門「でも、こういうの乙女っぽい」

キョン「演技かよ!紛らわしい」

キョン「じゃあ僕は男子やりますから」

長門「わたしは古典教師を」

キョン「なんでだよ!」

長門「初老の」

キョン「そこつっこんでんじゃねえよ!」

215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 20:58:50.02 ID:XIc64JCjO

キョン「長門さんは普通にやってください」

長門「英語教師を?」

キョン「生徒のほうを」

長門「仕方が無い」

キョン「じゃあ僕が消しゴム落としますから、それを拾って返してください」

長門「わかった」

キョン「あっ」コロコロコロ

長門「…………」ヒョイッ

キョン「あ、ありがとう」

長門「せんせー。キョンくんが匂いつき消しゴム持ってきてまーす」

キョン「は!?」

長門「こないだの学級会で禁止されたはずなのにー」

キョン「待て」

長門「これはいけないと思いまーす」

キョン「待てコラボケ」

218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 21:14:39.54 ID:XIc64JCjO

キョン「なんで小学生の学級委員長なんだよ」

長門「キョンくんは罰としてウサギ小屋登番を……」

キョン「だから待てって。話を聞け」

長門「御意」

キョン「急にキャラかえんな。いいか、俺たちは高校生。コーコーセー。ハイっ」

キョン&長門「コーコーセー」

キョン「じゃあ頭からやってみよう」

長門「高校生にもなって匂いつき消しゴム……」

キョン「持ってこん!!」

220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 21:35:10.54 ID:XIc64JCjO

キョン「匂いつきでもいいだろうが別に」

長門「次はちゃんとやる」

キョン「あっ」コロコロコロ

長門「…………」ヒョイッ

長門「……これ」

キョン「あ、ありがと」

長門「いい」

キョン「ボ・ケ・ろアホ!!」

長門「」ビクッ

キョン「ビクッとすんな!」

長門「ちゃんとやるって言ったから……」オドオド

キョン「可愛い……」

長門「こうやって恋が始まる」

キョン「今のも計算かよ!」

222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 21:54:22.57 ID:XIc64JCjO

キョン「末恐ろしいわこの女」

長門「わたしは魔性の女」

キョン「うるせえ。まあそんなこんなで告白するわけですよ」

長門「伝説の木の下で」

キョン「そんなの無い。男としたらね、向こうから告白してもらうのが夢なわけです」

長門「そう?」

キョン「丁度いいから、俺に告白してくれ」

長門「する」

長門「……待った?」

キョン「何?話って…」

長門「実は、俺……」

キョン「もしもし、長門さん?」

長門「なに?」

キョン「女の子、をやって」

226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 22:23:52.66 ID:XIc64JCjO

キョン「俺にそんな趣味は無いからな」

長門「あらかじめ、言っといて欲しい」

キョン「言わないとわからんか?ちゃんとやれ」

長門「御意」

キョン「それあんまウケてないから」

長門「待った?」

キョン「話って、何?」

長門「実は……あなたのこと」

キョン「……うん」

長門「いと、愛し」

キョン「古典教師かい!もういいわ」


(客、微妙な顔)

228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 22:36:46.46 ID:XIc64JCjO

ファミレス

キョン「は、恥ずかしかった……」

長門「初めてにしては、上々」

キョン「あんまり受けてなかったけどな……」

長門「朝倉涼子との時も似たようなもの」

キョン「マジか」

長門「…………」

キョン「まあ何にせよ、セリフが飛ばなくてよかったよ」

長門「わたしも驚いた」

キョン「はは、次はもっと頑張るよ」

229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/27(土) 22:55:24.06 ID:XIc64JCjO

キョン「でも、ローレンツ収縮云々はわかりにくいと思うぞ」

長門「なぜ?あれは渾身のギャグ」

キョン「一般市民は物理学には疎いんだ。もっとわかりやすくしたほうがいい」

長門「……そう」

キョン「あと、これは個人的なことなんだが」

長門「?」

キョン「なんか、セリフがなんとなく読みにくいんだ」

長門「なぜ」

キョン「いや、なぜかはわからんが、なんとなく違和感が……」

長門「…………」

キョン「ん?どうした長門?」

朝倉「はあ、今日もあんまりうけなかったな」

古泉「まあまあ、そう気を落とさずに」

キョン「朝倉と転校生!?」

254 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 03:13:58.58 ID:cLivjzHkO

キョン「同じ店に入るとは……奇遇な」

長門「彼女達は元町駅付近で漫才をしていたと思われる」

キョン「ニアミスだな」

長門「そう」


朝倉「やっぱり、あたしには無理なのかな」ゴロ

古泉「そんなこと無いですよ。ぼちぼちウケてたじゃないですか」

朝倉「お世辞は良いわ」

古泉「いえ、お世辞でなく」

朝倉「はーぁ、長門さんに見限られるのも当然よね……こんなていたらくじゃ……」

古泉「僕はその長門さんとやらを名前くらいしか存じ上げませんが、こんなに一生懸命なあなたを切るなんてヒドい人です」

朝倉「あなたに長門さんの何がわかるのよ!」

古泉「……すいません」

長門「…………」

255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 03:27:21.69 ID:cLivjzHkO

キョン「なあ長門、俺たち気づかれるんじゃないのか?」

長門「不可視遮音フィールドを展開している。誰もわたしたちを知覚できない」

キョン「なるほど、だからさっきからお冷やのおかわりがもらえないわけだ」

長門「そう」


朝倉「ねえ、古泉くんはどう思う?」

古泉「何がですか?」

朝倉「何が悪いと思う?」

古泉「そうですね。僕はあまりお笑いには詳しくないのですが……」

朝倉「…………」

古泉「ボケにインパクトが足りないと思います。もっと一発ギャグとか入れていく感じのほうが僕は好きですね」

朝倉「インパクト……。一発……ギャグ……」

古泉「僕はレッドカーペットとかよく見ますからね」


キョン「おいおい、マズいんじゃないのか?」

長門「いろいろ、まずい」

257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 03:41:50.18 ID:cLivjzHkO

古泉「やはり、若い世代にはインパクトが強い芸人が売れてますからね」

朝倉「そっか……そうかもしれないわね。でも……」

古泉「?」

朝倉「ダメ。一発ギャグなんて、考えれないわ」

古泉「おや、なぜでしょう?」

朝倉「長門さんが、そういうキャラじゃなかったから……」

古泉「では、僕が考えてきてもよろしいですか?」

朝倉「できるの?」

古泉「エンタレベルならなんとか」

朝倉「じゃあ、適当に作ってきてくれない?」

古泉「承知しました」


キョン「おい、どうするよ。朝倉と古泉とやらがボンテージでSMの格好で出てきたりしたら……」

長門「わりとユニーク」

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 04:07:31.26 ID:cLivjzHkO

古泉「しかし、長門さんのこと、大好きなんですね」

朝倉「な、なんでそう思うの?」

古泉「だって、台本でもボケのほうがワンフレーズで終わるセリフばかりでしたし」

朝倉「うっ……」

古泉「さっきも長門さんに関してはあなたが声を荒げてましたしね。TFEI端末であるお二人が、どのようにしてコンビ結成に至ったのか等、興味のあるところです」

朝倉「それは……」

古泉「…………」

朝倉「……二人だけの秘密」

古泉「……そうですか。では仕方ありませんね」


キョン「朝倉がまちゃまちゃみたいな格好をしてきたりしたら」

長門「悪夢」

261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 04:32:03.61 ID:cLivjzHkO

――――翌日の放課後

ハルヒ「キョン!朗報よ!!」

キョン「待て、落ち着いて話せ。そちらの方は?」

鶴屋「初めましてっ。みくるから噂は聞いてるよっキョンくん!」

みくる「えへへ、あたしのクラスのお友達なんです」

キョン「そうでしたか。こちらこそ初めまして」

鶴屋「礼儀正しいねっ!これぞ好青年だよっ!」

ハルヒ「でね、キョン。朝倉との決戦の場を、鶴屋さんがセッティングしてくれるらしいのよ」

キョン「えっ!?」

鶴屋「急ごしらえなんだけっどね!お客さんを入れてやったほうが楽しそうかなーって思って!北高グランドにステージを用意させてもらうよっ」

ハルヒ「そういうわけ!衆人環視の中、朝倉のやつをギッタギタにしてやろうってわけよ」

キョン「そりゃあ実にお前らしいことだ」

ハルヒ「ふふん!」

262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 04:43:57.29 ID:cLivjzHkO

キョン「しかし鶴屋さん」ボソ

鶴屋「なにかなっ?」

キョン「いいんですか本当に」ボソ

鶴屋「みくるがね、自分から何かをするって言い出したのは初めてのことなんだ」

キョン「(全然“自分から”じゃないですけどね)」

鶴屋「いっつもみくるは人に対して一歩引いた態度とってるから、見てて可哀想なんだよっ」

キョン「……なるほど。言われてみれば」

鶴屋「こういう時ぐらい、友達として協力してあげたいのさっ」

キョン「(良い人だな……)」

鶴屋「それに、今のうちに北高生にみくるを面通ししておけば、文化祭でみくるのブロマイドが高く売りさばけるにょろ!!左うちわだねっ」

みくる「えぇっ!!」

キョン「したたかだ……」

265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 05:00:59.07 ID:cLivjzHkO

ハルヒ「面白そうな話してるわね。みくるちゃんの写真販売には団長のあたしの許可がいるわよ」

鶴屋「もちろんっさハルにゃんっ。転校生の古泉くんもイケメンだって話だし、二人の写真を売れば」

ハルヒ「がっぽりってわけね」

鶴屋「校内で話題になれば、噂は飛び火して……」

ハルヒ「全国レベルになる」

鶴屋「そこであたしの出番っ!コネクションを利用すれば、全国レベルでみくると古泉くんを売り出せるっさ」

ハルヒ「すごいじゃない」

鶴屋「売上試算額はざっと……こんだけっ」

ハルヒ「これだけあったら手頃なマンションを買って団本部を移せるわね!」

みくる「なんだか身の危険をかんじますぅ……」

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 05:14:07.04 ID:cLivjzHkO

キョン「待て待て」

ハルヒ「何よ。今良いとこなのに」

キョン「今度の勝負に勝たなきゃ、古泉は手には入らないんだろ? なら今やるべきはそんなことじゃないはずだ」

ハルヒ「もちろんやることはやってるわよ。ネタ作りとか」

キョン「ほう、見せてくれよ」

ハルヒ「ここ」

キョン「頭を指差して……、なんかの冗談か?」

ハルヒ「だから、あたしの頭の中に台本は出来てるの!やすきよもびっくりの出来なんだから!二人とも天国でびっくりするわ!」

キョン「きよしは死んでないぞ」

長門「……きよし師匠」

キョン「きよし“師匠”は死んでないぞ」

ハルヒ「棺桶に片足突っ込んでるんだから大して変わんないわよ」

キョン「こら」

267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 05:27:05.86 ID:cLivjzHkO

キョン「ネタ合わせはちゃんとやってるのか」

ハルヒ「必要無いわ!」

キョン「おい!」

ハルヒ「それに、アドリブが適度に入ってるほうが面白いじゃない」

みくる「そんなの無理ぃ〜」

キョン「オールアドリブは適度とは言わん!」

ハルヒ「それとも何? あんたあたし達が負けると思ってんの」ジロ

キョン「ふん。お前は人並み以上に何でもやってのけるからな。俺は不思議と期待してたりするんだ。じゃなきゃこんなに口出ししたりするもんか」

ハルヒ「見てなさい!あんたの期待に応えてSOS団団長の底力、今こそ見せてあげるわ!!」

鶴屋「ハルにゃんめっちゃんこ張り切ってるねっ!いよっ女前!!アハハハハ!!」パチパチ

キョン「やれやれだ」

みくる「キョンくん、あんまり涼宮さんをおだてないでくださぁい……」

298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 14:45:10.31 ID:cLivjzHkO

鶴屋「じゃあハルにゃん、これが当日のスケジュールだからねっ」

ハルヒ「悪いわね、鶴屋さん。特別にいつでもSOS団に遊びに来てもいいわよ」

鶴屋「そりゃ嬉しいねっ」


キョン「朝比奈さん……」ボソッ

みくる「なんですか?」

キョン「大丈夫なんですか?」

みくる「えとえと、あたしもそれ不安で……。鶴屋さんに相談したらなんだかことが大きくなっちゃってるし、もう何が何だか……」

キョン「…………」

みくる「でも、あたし精一杯がんばろって思ってて……。どこまでできるかわかんないけど」

キョン「応援してます、朝比奈さん、俺は味方ですよ」

みくる「キョンくん……」

299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 14:57:17.30 ID:cLivjzHkO

鶴屋「じゃあねっ!みんなバイバイっ!健闘を祈るにょろっ」バタン

ハルヒ「いきなり準備したにしては、案外しっかりしてるわね、このイベント」

キョン「どれどれ」

ハルヒ「他の参加者も受付中みたいよ、このイベント」

キョン「でも、こんなに急な告知で他のコンビは来ないだろ」

ハルヒ「確かにね」

キョン「お前らの扱いがアイドルみたいだな。まあ二組とも美男美女だから当然とも言えるが」

ハルヒ「みくるちゃん可愛いしね」

キョン「お前だってかなりイケてると思うがな」

ハルヒ「おだてたって騙されないわよ」

キョン「とりあえず、お前は本番までにネタを練っとけ。楽しみにしてるぞ」

ハルヒ「もっちろん!」

302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 15:18:45.68 ID:cLivjzHkO

――――決戦当日。

キョン「うわ!北高のグラウンドが縁日みたいになってる!」

長門「屋台がたくさん」

キョン「すっげえなぁ。鶴屋さん何者だよ……」

長門「…………」ソワソワ

キョン「好きに見て回ったらいい」

長門「すぐ戻る」トテトテ

キョン「しかし、人多いな。全校生徒の半分くらいはいるんじゃないのか?」

みくる「あっ、キョンくん」

キョン「朝比奈さん。いよいよ本番ですね」

みくる「そのことなんですけど……」

キョン「何か問題でも?」

みくる「まだ一回もネタ合わせしたこと無くて……うぅ……」ウルウル

キョン「えっ!!嘘でしょ!??」

304 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 15:44:50.54 ID:cLivjzHkO

みくる「ふぇぇぇ……」ポロポロ

キョン「いいですか、朝比奈さん。まずハルヒと合流してください。幸いトリですから、若干の時間はあります。……なんとかなるかもしれません」

みくる「ひゃい……涼宮さんならステージ裏で待ってたら来ると思うから、そこで待ちます……」トボトボ

キョン「参ったな……」

長門「何事?」

キョン「かくかくしかじか」

長門「…………」

キョン「面倒くさいことになった」

長門「デンジャラス」

306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 16:07:51.52 ID:cLivjzHkO

キョン「何か対策を考えないとな……」

長門「…………」ハフハフ

キョン「……うまそうだな」グウゥ

長門「そこのたこ焼き」ホフホフ

キョン「……やっぱり対策なんて後にしよう」

長門「そう」

キョン「長門、一緒に焼きそば食うか?」

長門「食べる」

キョン「すいません……」

朝倉「すいません! 焼きそば2つ!」

336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 18:47:16.85 ID:cLivjzHkO

朝倉「な!あなたたち居たの?」

キョン「ああ。ていうかお前、出番は良いのか?」

朝倉「出番なら大丈夫。いま、谷口君と国木田君がステージに登ってるから」

キョン「な。あいつら出てんのか!?」

朝倉「らしいわね。おかげで焼きそば食べる時間があって良かったわ」

長門「見に行く?」

キョン「いや、あいつらはどうせ滑ってんだろ」

朝倉「どうせね」

339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 19:03:36.86 ID:cLivjzHkO

朝倉「ところで、長門さんと上手くやってる? 大丈夫?」

キョン「なんとかやってるよ。まだ慣れないから迷惑かけっぱなしだけどな。なあ、長門」

キョン「あれ?長門? どこ行った?」

朝倉「ふふ、そうよね。出来の悪い元相方となんて、顔合わせたくないよね……」

キョン「長門は、お前のことをそんなふうになんて思ってない」

朝倉「え…?」

キョン「むしろ、お前ともう一度組みたいと思ってるんじゃないだろうか」

朝倉「そんなはず無いわ!」

340 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 19:12:24.68 ID:cLivjzHkO

キョン「見てくれ。最近あいつの書いたネタだ」

朝倉「え?」

キョン「ツッコミがところどころ女言葉になってるんだ。ミスでな」

朝倉「…………」

キョン「でも本人は気づいてない。あの長門がだぞ? あいつの頭の中では、まだお前がツッコミをしている」

朝倉「…………」

キョン「あいつは、自分でもネタを書いてみたくなったが、それをお前に言い出せなかっただけなんだ。だから俺を誘った。それだけだ」

朝倉「じゃあ、あたしを捨てたわけじゃ無かったってわけ?」

キョン「そうだ。お前の早とちりじゃないのか?」

朝倉「…………」

342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 19:33:14.97 ID:cLivjzHkO

キョン「俺はまだ、あいつとの付き合いが浅いが、感情を面に出すのが苦手なことはわかる」

朝倉「…………」

キョン「だからさ。今度あいつとじっくり話す機会があったら、お前のほうから再結成の話とか」

朝倉「ごめん、そろそろ出番だから……あたし行くね?」

キョン「あ、ああ」

キョン「柄にもないな…。こんなこと言うなんて」

345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 20:02:14.08 ID:cLivjzHkO

キョン「長門、こんなとこにいたのか。探したぞ」

長門「…………」

キョン「谷口と国木田のステージを見たのか?どうだった?」

長門「客席が冷え切った」

キョン「……みたいだな」

長門「校長先生の物まねとかをやっていた」

キョン「学校イベントならではのネタだな」

長門「内輪ネタ」

キョン「なあ」

長門「…………」

キョン「朝倉に顔合わすのは、やっぱ気まずいか?」

長門「……始まる」

キョン「お、おお」

347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 20:17:36.22 ID:cLivjzHkO

朝倉「どうもー!ロイドライトでーす!!」

古泉「よろしく」キラッ

朝倉「古泉くんは今日も男前ね―」

古泉「んふっ。当然です」ニコッ

女性客「キャー―――!!!」

朝倉「自分で言うな!!」



キョン「なんか女性客がいっぱいいるな」

長門「男性客も多い」

キョン「最前列でカメラ構えてる奴らか」

長門「美男美女のコンビだから」

キョン「確かに歌でも歌ったほうが売れそうな二人ではあるな」

351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 20:45:55.20 ID:cLivjzHkO

朝倉「見知った中でネタを披露するなんて初めてなんですけども」

古泉「少し照れますね」

客席 \照れたところもかっこいい――!!/

古泉「ふんもっふ!!」

朝倉「出ました!今日初めてのふんもっふ!!」

客席 \キャー――――!!/

キョン「うわ……なんだあれ」

長門「ルックスに頼った一発ギャグ」

キョン「朝倉はこんなネタがやりたかったのか?」

長門「違う。決して」

353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 21:00:17.90 ID:cLivjzHkO

朝倉「そろそろ季節の変わり目ですねぇ」

古泉「5月ですからね」

朝倉「体調管理はしっかりしないと」

古泉「そうですよ。大事なことです」

朝倉「暖かくなってきたからって、昨日うっかり薄着で寝ちゃったら」

古泉「寝冷えですか?」

朝倉「起きたら悪寒がすごいの」

古泉「涼子!あんた早よ起きなさい!いっつもいっつもなんべん起こしても起きひんねんからもう……」

朝倉「そっちのオカンじゃない!」

古泉「起きたらオカンの頭が紫色のパンチパーマになってたりして」

朝倉「オカンすごいことになってる!?」

354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 21:08:04.57 ID:cLivjzHkO

古泉「関西のおばちゃんにはよくいますからね。紫色のパンチパーマ」

朝倉「確かにいるけど……。尼崎とか」

古泉「あなたのオカンは女性から関西のおばちゃんへと今朝進化を遂げたわけですよ」

朝倉「むしろ退化よ! だから違うの。そっちのオカンじゃなくて」

古泉「“そっち”じゃない? では僕のオカンですか? プライベートはちょっと教えるわけには」

朝倉「そっちでも無い! あんたのプライベートなんか知りたく無いわよ!」

客席 \私はしりたーい!!/

古泉「これはこれは。ありがとうございます。ふんもっふ!!」

客席\キャーーーーー!!/

朝倉「話が進まないでしょ!ちょっと黙りなさい!」

古泉「はい、ごめん……」

356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 21:15:49.25 ID:cLivjzHkO

朝倉「ちょっと体も熱っぽいし、これは風邪かなと」

古泉「うん……」

朝倉「いじけないでよ」

古泉「いじけてません……ぜんっぜんいじけてませんよ」

朝倉「うわめんどくさ! そんなのいいのよ。真面目にやって頂戴」

古泉「ああ、はいはい。やればいいんでしょ」

朝倉「なんで逆切れよ。本当にめんどくさい人。しょうもない……」

古泉「…………(苦笑い)」

朝倉「でね、今日このイベントもあったしね、医者に……ちょっとマジ凹みしないでよ」

古泉「すいません(照れ)」

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 21:28:57.98 ID:cLivjzHkO

朝倉「でね、医者に行こうって思いまして」

古泉「泌尿器科に」

朝倉「内科に」

古泉「内科に」


古泉「次の方、どうぞー」

朝倉「失礼します」

古泉「今日はどうされました?」

朝倉「ちょっと風邪を引いて、熱があるみたいなんですよ」

古泉「奇遇ですね。私もなんですよ」

朝倉「おかしいでしょ!」

古泉「熱が40度あって……オェッ」

朝倉「お前が医者行け! えづいてるじゃない」

360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 22:03:36.68 ID:cLivjzHkO

朝倉「先生、しっかりしてください」

古泉「いや、大丈夫です。これでもプロですから仕事はきっちりやります」

朝倉「大変なんですね」

古泉「でも本当は仕事よりもお医者さんごっこのほうが好きなんですよ」

朝倉「こら」

古泉「とりあえず服を脱いでください」

朝倉「やめい!」

古泉「大丈夫。ちらっと見たら服を着ていいですから」

朝倉「まず問診が先でしょ!」

古泉「私はね、はやる気持ちをもう抑えきれない」

朝倉「堂々と変態宣言されても……」

364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 22:29:23.26 ID:cLivjzHkO

古泉「では問診します。頭痛は?」

朝倉「少し」

古泉「喉の痛みは」

朝倉「ありますね」

古泉「目玉焼きには」

朝倉「塩コショウ」

古泉「はい、わかりました」

朝倉「最後の質問おかしくない?」

古泉「違います。重要なことです」

朝倉「本当ですか?」

古泉「これで問診は終わりです」

朝倉「はい」

古泉「以上の質問から、あなたの好きな人への接し方がわかります」

朝倉「心理テストだったの!?」

367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 22:41:13.20 ID:cLivjzHkO

古泉「押し付けがましいほど尽くすタイプで、それは実は寂しがりやの裏返しですね」

朝倉「あれだけの質問のどこにそんな情報量があったのよ! いやいやいや、違うから。ちゃんとやって」

古泉「風邪かも知れませんね。はい、口開けて。あーん」

朝倉「あーん」

古泉「あー腫れてますね」

朝倉「やっぱり風邪ですか」

古泉「癌です」

朝倉「えっ」

古泉「処置なし、と」

朝倉「いやいやいや」

古泉「お薬出しときますねー。気休めですけど」

朝倉「ありえないでしょ!せめて手術しなさいよ」

古泉「病は気から、ですよ! ファイト、涼子☆」

朝倉「治るか!」

369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 22:51:17.12 ID:cLivjzHkO

朝倉「それに医者が患者を呼び捨てにしないで。本当、頼むわよ」

古泉「風邪ですね」

朝倉「あー、やっぱり風邪ですか」

古泉「念のため、レントゲンとっときましょ」

朝倉「あっ、はい」

古泉「診察代稼げますしね」

朝倉「そういうこと言わない」

古泉「はい、とりました」

朝倉「えっ?まだとってませんけど」

古泉「現代は技術がすごいですから、遥か上空の衛星からバシャッと瞬時に撮れるんですよ」

朝倉「へぇーすごい!」

古泉「その代わり、国民ほとんど被爆しますけどね」

朝倉「本当に癌になるじゃない!」

373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 23:06:59.89 ID:cLivjzHkO

古泉「そしてデータはこのパソコンに送られてきます」

朝倉「もう送られてきたんですか?」

古泉「ええ、ご覧ください」

朝倉「うわー。すごい遠いですねぇ」

古泉「衛星写真ですからね。ここらへんがちょうど熱海です」

朝倉「あたしはどこ?」

古泉「わかりません」

朝倉「うわー、意味なーい」

古泉「これがあなたを拡大した写真ですね」

朝倉「上からとってるから肺が写ってませんね」

古泉「でしょう?」

朝倉「こら! この藪医者!」

古泉「藪とはなんです。保険適用しませんよ」

朝倉「そこは適用しなさいよ!本当に……」

377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 23:24:56.89 ID:cLivjzHkO

古泉「たぶん大丈夫でしょう」

朝倉「アバウトな……」

古泉「風邪でしんどいから早く帰りたいんですよ。お薬出すからとっとと帰ってください」

朝倉「おい!プロ根性は!?」

古泉「ぶっちゃけ患者どうでもいい」

朝倉「ぶっちゃけんな!」

古泉「だって私、本当は泌尿器科医ですから」

朝倉「内科じゃないんだ!もういいわ!ありがとうございましたー!」

古泉「ふんもっふ!!」

客 \古泉くーーーん!!/

380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/28(日) 23:38:58.53 ID:cLivjzHkO

キョン「なんか『ふんもっふ』のとこだけ歓声が上がっていたな」

長門「彼女は、ああいう人気の取り方は望んでいなかった」

キョン「しかし、ああいうギャグも必要だと思うぜ? あの古泉のアクションはなかなかひょうきんだった」

長門「確かにユニーク。でもすぐに飽きられる」

キョン「そうかもな」

長門「『まずは実力』。彼女はそう言ってコツコツ頑張っていた。あのネタは、彼女の本意では無いはず」

キョン「長門……」

長門「…………」

キョン「次は、やっとハルヒの番か。どうなるやら」

長門「…………」

383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 00:05:27.13 ID:Wj4oo1quO

ハルヒ「どうもっ!SOS団団長ハルヒよ!」

みくる「ひぇぇん……」

ハルヒ「んで、あのこはみくるちゃん!ほら、みくるちゃんもこっち来て挨拶しなさい!」

みくる「は、恥ずかしいぃ!」

ハルヒ「ほらっ、観念してこっち来なさい」ズルズル

ハルヒ「あたしたち、はるみっくの漫才を聞かせてあげるわ! 感謝しなさい!あんたたちを笑いの渦に叩き込んであげるんだから!」

みくる「え、えっと、あのぅ……。あたしはどうしたら……」

ハルヒ「なんかボケなさい」

みくる「ふぇ?」

ハルヒ「いいから」

みくる「ふぇぇ!?」

キョン「こ れ は ひ ど い」

長門「……見るに耐えない」

387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 00:18:36.98 ID:Wj4oo1quO

キョン「案の定朝比奈さんはバニーだし、ハルヒはチャイナ服か……。目には優しいが、企画の趣旨間違えてるんじゃないか?」

長門「…………」

キョン「コンビ名もいま考えたんだろうなぁ……」


ハルヒ「みくるちゃんがなんか適当に言ったらあたしが拾ってあげるから」

みくる「え、えっと、でも……あたし……そんな」

ハルヒ「ボケられないなら脱ぐ?」

客席 \おぉっ!!いいぞ団長!!/

みくる「嫌!それだけは嫌ですぅ!!」

ハルヒ「じゃあさっさと何か言いなさい。団長命令よ」

みくる「ひ……!あ、えと…あ、どうしよう」

みくる「じゃ、じゃあ、ボケますから、みなさん聞いてください…」

みくる「ね、ネコが寝込んだ……」


キョン「…………」

長門「…………」

390 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 00:29:35.66 ID:Wj4oo1quO

鶴屋「ひひーっ!あはははは!!みくるおっかしーー」


ザワ・・・ ザワ・・・


キョン「鶴屋さん以外笑ってねえな……」

長門「当たり前」


ハルヒ「みくるちゃん可愛いわよ!ほら、あんたたちも遠慮なく笑いなさい!!」

キョン「笑えるかよ」

長門「危ない」ガバッ

キョン「えっ!?」ドサッ

長門「」カプ

キョン「な、長門さん!?」

392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 00:34:39.39 ID:Wj4oo1quO

キョン「な、長門さん、とりあえず俺の上からどいていただけませんか?」

長門「わかった」ス

キョン「いきなり押し倒したりして、一体どうしたんだ?」

長門「…………」

\ぷっ/

\ふふふ……/  \あははは/

     \えへへへ/  \はははは/

\ぎゃははははははは!!!イヒヒヒヒ!!!!/

キョン「こりゃなんだ!?何が起こってる?」

394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 00:46:51.23 ID:Wj4oo1quO

長門「この空間に、脳神経系刺激性物質分泌誘発因子が発生している」

キョン「なんだそのかみそうな名前のものは」

長門「辺縁系や視床下部……」

キョン「すまんがわかりやすく頼む」

長門「噛み砕いていうと笑いがとまらなくなる」

キョン「なるほど」

長門「放っておくと朝比奈みくるの半径2km以内の人間は皆発狂する」

キョン「何だって!?」

朝倉「長門さん! 止めるわよ!」

キョン「朝倉!」

朝倉「キョンくんは涼宮さんのフォローをお願い!」

キョン「わかった!」

396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 01:01:13.18 ID:Wj4oo1quO

みくる「え、え、これは一体……」

朝倉「……せーの」ヒュッ

長門「…………」ヒュッ

ガシッ

みくる「ひっひぇぇぇ!!助けてぇっ!!」

キョン「宇宙人二人がかりで格闘戦……。おいたわしや朝比奈さん」

ハルヒ「ちょ、ちょっと! 何よあんたたち! まだあたしたちの出番の途中よ!みくるちゃんを離しなさい!」

キョン「ハルヒ、良く聞け。もう終わりだ」

ハルヒ「何がよ!」

キョン「見てみろ。客はみんな腹がよじれるほど笑い転げている。それこそ気が狂いそうなほどにな。お前の勝ちは揺るぎない」

ハルヒ「あたしは最後までやりたいの!」

キョン「もう続ける意味は無いだろう!」

ハルヒ「もう、キョンのわからずや!いいわよ!そんなに言うんだったらやめてやるわよ!」

キョン「おい、ハルヒ!」

ハルヒ「ついてくんな!このバカ!」

398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 01:21:58.05 ID:Wj4oo1quO

キョン「…………」

古泉「追ってあげてください」ボソ

キョン「うわっ!」

古泉「どうも、はじめまして。古泉一樹と言います。そして自己紹介もすんだところで、さっさと彼女を追ってもらえませんか?」

キョン「なんで俺がそんなことをせにゃならんのだ」

古泉「彼女はあなたにいいところを見せようとして、あんなに張りきったんですよ」

キョン「初対面のお前になぜそんなことがわかる」

古泉「うだうだ説明している暇はありません。世界崩壊の危機なんです」

キョン「は?」

古泉「早く走ってください。後で説明します」

キョン「わかったよ! 追えばいいんだろ!」

400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 01:38:33.01 ID:Wj4oo1quO

古泉「朝倉さん、どうですか?」

朝倉「なんとか彼女の体質を戻せたわ」

みくる「きゅう……」

古泉「それは良かった」

長門「この空間の正常化も終了した」

古泉「倒れている観客達は大丈夫ですか?」

長門「問題ない。1時間ほどで回復するはず」

古泉「心配は無さそうですね。では僕は閉鎖空間を食い止めなければなりませんので、失礼」

朝倉「ごめんね、あたしのせいで」

古泉「気にしないでください。さっきのあなたの甘噛み、あれでチャラです」

朝倉「あ、あれは仕方なく…!」

古泉「では、これで」

410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 03:32:21.06 ID:Wj4oo1quO

朝倉「…………」

長門「…………」

朝倉「……長門さん、覚えてる?」

長門「…………」

朝倉「12月のあの日、あたし達が産み落とされた日のこと」

長門「……忘れたことはない」

朝倉「二人で一緒に観たM-1グランプリ……とっても面白かった」

長門「…………」

朝倉「外には真っ白な雪が降ってて、それがあなたの名前の由来」

長門「……そして、二人のコンビの名前の由来」

朝倉「そうね」

412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 03:42:22.80 ID:Wj4oo1quO

朝倉「雪とお笑い、二つでスノースマイル……安直よね。笑っちゃうわ」

長門「…………」

朝倉「でも、3年間、ずっと楽しかった。あなたと練習したり、短い間だったけど芸能プロに入ったり」

長門「…………」

朝倉「あたしは良い夢を見させてもらった。だから、あなたはこれからは自由にやるといい。誰だって好きな相方を見つけて―――」

長門「…………」ギュッ

朝倉「長門…さん?」

長門「ここは舞台。そしてやることは一つ」


長門「わたしは、あなたと漫才がしたい」

417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 03:55:55.81 ID:Wj4oo1quO

長門「……どうも」

朝倉「二人合わせてスノースマイルです!」

朝倉「春ですよ皆さん!」

長門「そう」

朝倉「新生活には慣れましたか」

長門「ぼちぼち」

朝倉「あ〜、それは結構なことですね。あたしなんて仲の良い友達と離れてから、寂しくって」

長門「春からそんなことじゃ、先が思いやられる」

朝倉「そうよね。しっかりしないと。ところで今日のお客さんは、ちょっと元気が無い方が多いですけね」

長門「それに比べてわたしたちときたら」

朝倉「わたしたちときたら?」

長門「陽気に漫才をしている」

朝倉「ありがたいことですね」

長門「うだつは上がらないけど」

朝倉「ちょっと、暗いこと言わないでよ!」

419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 04:10:13.86 ID:Wj4oo1quO

朝倉「だいたい長門さんはいつだって陰気よね」

長門「キャラだから仕方が無い」

朝倉「もっと明るくしたほうが良いわよ〜。思ったことももっと口に出したほうが良いと思うし」

長門「口に出しすぎるのも問題」

朝倉「今の時代、言ったもん勝ちよ?」

長門「どこかの眉毛みたいにはなりたくない」

朝倉「ちょっと!誰のことよ!」

長門「でも、無口で困ることもある」

朝倉「やっぱあるでしょ? 例えばどんなの?」

421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 04:23:57.91 ID:Wj4oo1quO

長門「…素直に謝れない時とか」

朝倉「……それは、無口関係ないわよ」

長門「……そう?」

朝倉「あたしだってそうだもの」

長門「そう」

朝倉「もっと他に無いんですか?」

長門「ある」

朝倉「なに?」

長門「髪を切りに言った時とか」

朝倉「ああ、美容師さんとの会話とか、気まずいわよね」

長門「気まずい」

422 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 04:40:59.40 ID:Wj4oo1quO

長門「あの空間は内気な人間を拒絶している」

朝倉「そこまで言う?」

長門「もっと入りやすくするべき」

朝倉「例えば?」

長門「美容師が覆面を被る」

朝倉「は!?」

長門「覆面を被れば、相手の顔が見えないから、思ったことを口にしても心がいたまない」

朝倉「いや、それ以前に視覚的に怖いから。怖くて入れないから」

長門「それは偏見。一度やってみるといい」

朝倉「そうかしら?」

長門「例えば、相手の見えないネット掲示板では好き勝手悪口を言える。そういうこと」

朝倉「何か?あなたは美容師相手に悪口言いたいわけ?」

長門「ちなみにネットを荒らすのはわたしの趣味」

朝倉「黒っ!!」

423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 04:49:34.02 ID:Wj4oo1quO

長門「そして服装も統一すべき」

朝倉「なんで?」

長門「美容師のファッションセンスが良すぎると、引け目を感じて入りづらい」

朝倉「どんだけ卑屈なの。堂々としてればいいのよ」

長門「全身タイツに統一」

朝倉「気持ち悪い!!」

長門「そうすることで、随分入り易くなる」

朝倉「絶対お客さん減るから! ん、覆面で全身タイツって言えば…」

長門「イ゛――――ッ!!」

朝倉「それっ!!ショッカーよ!!」

長門「ショッカーに改造手術される気分が味わえる美容院」

朝倉「うん、それ無理☆」

425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 05:04:18.13 ID:Wj4oo1quO

朝倉「そんな美容院には長門さん以外入りません」

長門「そう」

朝倉「それよりも長門さんが美容院での会話に慣れた方が良いわよ」

長門「わかった」

朝倉「じゃああたしが美容師やるから」

長門「わたしは彼氏にふられたばかりで人生に疲れた29歳OLの客をやる」

朝倉「設定細かいわね」

長門「名前はルミ」

朝倉「いいから早くやって」

長門「寝る前に一杯やるのが好きで」

朝倉「いいから」

429 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 05:18:56.86 ID:Wj4oo1quO

朝倉「どうぞこちらへ」

朝倉「今日はどんな髪型に?」

長門「え……、あの……」

朝倉「どうしましょう?」

長門「……『タクシードライバー』のロバート・デニーロみたいに」

朝倉「まさかのモヒカン!? 豪快すぎるでしょ!!」

長門「だって、格好良いから」

朝倉「しっかりしてゆきりん!!目を覚まして!!」

朝倉「いい?あなたは女の子。おんなのこ」

長門「来年三十路なのに?」

朝倉「モヒカンにしようとする三十路手前の女とか嫌。次はちゃんとやってよ」

432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 05:41:24.26 ID:Wj4oo1quO

朝倉「今日はどうしましょう」

長門「仲間由紀恵みたいに」

朝倉「ちょっと長さ足りないですねー」

長門「じゃあ栗山千明」

朝倉「それもちょっと」

長門「じゃあ戸田恵里香」

朝倉「まず髪伸ばしてこい!」

長門「それでもプロ?」

朝倉「身の程をわきまえなさい!」

長門「じゃあもう適当に切って」

朝倉「わかりました」

長門「最近の若い子は……」

朝倉「全然内気じゃないじゃない!」

434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 05:59:08.02 ID:Wj4oo1quO

朝倉「綺麗な髪してますねぇ」

長門「それほどでも」

朝倉「シャンプーとか何使ってます?」

長門「石鹸」

朝倉「え? い、いやぁ、それにしても肌も綺麗で、本当うらやましい」

長門「お世辞?」

朝倉「いいえ、お世辞じゃ」

長門「お世辞ならよして」

朝倉「は、はぁ」

長門「不愉快」

朝倉「よし、まず性格なおそっか」

435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 06:03:25.49 ID:Wj4oo1quO

長門「30手前の独身OLなんて性格がねじくれているに決まっている」

朝倉「そんなことないわよ!色々失礼でしょ!」

長門「わたしは役を演じきってるだけ」

朝倉「よし、じゃあ今は役のことは忘れよう! “いつもの”あなたを演じて欲しいの」

長門「いつものわたし……?」

朝倉「そう、いつものあなた」

長門「(こんなの、台本に無い……)」

437 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 06:24:31.11 ID:Wj4oo1quO

長門「…………」

朝倉「実はね、あたし、こないだ気づいたことがあるんですよ」

長門「なに?」

朝倉「お客さんに今日はどうしましょうって好みの髪型を聞くじゃないですか」

長門「…………」

朝倉「でも、100パーセントの意志疎通なんて不可能なわけですよ」

長門「そう」

朝倉「だから、出来上がったものにズレがあることなんて往々にしてあるんです」

長門「だと思う」

朝倉「そういう時、遠慮なくあたしに言ってくれていいんですからね」

長門「…………」

朝倉「直せるところは直すし、押し通すところは押し通す。あたしは、それが仕事なの」

長門「……わかった」

朝倉「溜め込んでしまうから、人付き合いが苦手になるのよ」

長門「……わかった」

438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 06:34:29.06 ID:Wj4oo1quO

長門「…………」

朝倉「ほら、長門さん。黙ってたら漫才にならないわよ」

長門「……セリフを忘れた」

朝倉「いいところなのに! しっかりしてよ!」

長門「……やっぱりわたしはあなたがいないとだめ。あなたじゃないとだめ」

長門「だから………」

朝倉「長門さん」

長門「…………」

朝倉「もう、いいわ」

長門「……ありがとう」

朝倉「……こっちこそ。 これからもよろしく」

長門「よろしく」

朝倉「あたしのネタはややウケだけどね」

長門「違う。わたしたちはスベっている」

朝倉「ふふ」

440 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 06:44:41.37 ID:Wj4oo1quO

――――翌日。

古泉「昨日はご苦労様でした」

キョン「あの後大変だったんだぞ? ハルヒはあの格好のまま坂を駆け下りてしくし」

古泉「存じ上げています。しかしうまくおやりになったようで」

キョン「まあな」

古泉「では、涼宮さんの今日の髪型が短いポニーテールなのは、あなたの言動のせいでしょうか」

キョン「答えたくないな」

古泉「ふふ。昨日の事件は集団ヒステリーということで処理しておきました」

キョン「ご苦労なことだ。ところでだ。今日時間はあるか?」

古泉「ありませんが何か?」

キョン「お前はどうせ超能力者だろうから、その話も聞きたいし、それに」

古泉「先に言わないで欲しいな。それに?」

キョン「俺とお前の元相方の漫才を見に行きたいとは思わないか?」



END

443 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 06:52:21.76 ID:Wj4oo1quO

これで一応終わりです。
読んでくださった方、ありがとうございました。

漫才のネタに詰まりながら書いたせいで、投下ペースが異常にゆっくりになってしまってすいませんでした。

せっかく書きためたネタを投下するにあたって全編書き換えたりしてたんで……

もうちょっとハルヒらしいエピソード入れたかったんですが、ネタ考えるのが難しくて断念しました。
佐々木、橘、九曜の佐々木ホットシスターズとか出す予定だったのにな……

ほんと、読んでくれた方、保守してくれた方には頭が上がりません
ありがとうございました!

446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/29(月) 07:01:52.17 ID:Wj4oo1quO

誰かが長門×朝倉とかで漫才を書いてくれると嬉しい

455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/06/29(月) 08:56:05.62 ID:Wj4oo1quO

蛇足ですが、ネタは自分で考えました
特にどこかの芸人のネタを引用したわけではありません
もしなんかとネタが被ってたら偶然です



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