ハルヒ「ねえキョン聞いた!?宇宙人よ、宇宙人!」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:キョン「…また明日、か」

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/05/17(日) 23:16:23.18 ID:Tn/4MqEr0

ファーザー「宇宙人がモテる」

オンナスキー「は?」

ファーザー「だから宇宙人の中でもトップアスリートの紳士たるわしが様々な属性を兼ね備えて登場すればさあ大変
       世の好事家がわしを求めて長蛇の列と来たもんだ。
       それにその……予算の都合で新しい衣装も用意できんかったし」

オンナスキー「その好事家とやらが男である可能性は考えないのか?」

ファーザー「ばかかおめえ。ナオン以外は来店拒否に決まってるじゃろ」


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:17:32.03 ID:Tn/4MqEr0

ファーザー「それに大王の計らいで高校に入学することになったので、本作戦は貴公の高校にて行うことになった」

オンナスキー「ちょっと待て!ぼくはそんなこと聞いて無いぞ!」

ファーザー「そりゃそうじゃろ、わしから伝えることになってるんじゃから」

オンナスキー「馬鹿、認められるか!お前みたいなクリーチャーが来たらぼくの平穏な学校生活はどうなる!」

ファーザー「へっ、そんなもんわしが薔薇色に変えてやらあ」

オンナスキー「鏡を見てから言え!」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:19:42.79 ID:Tn/4MqEr0

使徒「あ、オンナスキーさん」

大王「フハハハハ!こんばんは!」

オンナスキー「おい大王!どういうことだ!」

大王「フハハハ……何が?」

オンナスキー「ファーザーを高校に入れるなんてどういうつもりだよ!」

大王「あれ?汝らこやつに伝えてなかったの?」

使徒「え?ええ、ファーザーさんが自分で伝えるからと仰っていましたので」

大王「そうなの?ふむ、仕方ない、教えてやろう!
   いい加減奴にも一般常識を身につけてもらおうと思ったのだが、普通の学校ではちと問題があるのでな。
   わたしのところの機関と関わりの深い高校で、監視付きで入学させることにしたのだ」

オンナスキー「ぼくは学校でもあいつの面倒を見ないといけないのか……」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:22:22.06 ID:Tn/4MqEr0

先生「と、いうわけで今日から編入するえーと……ファーザー君?です」

ファーザー「わしはM78星雲のほうからやってきました、ウルトラ宇宙紳士ファーザー
       全ての男に興味はありません、ナオンだけわしのところに来なさい!以上!」

オンナスキー「早速ダメだ……」

ハルヒ「ねえキョン聞いた!?宇宙人よ、宇宙人!」

キョン「あ、あぁ……いやいくらなんでも怪しすぎるだろう、なんだあの耳。なんでズボン履いてないんだ?」

ハルヒ「宇宙人だからでしょ!」

キョン「宇宙人はズボンをはかないものなのか?ていうかあの顔どう見ても高校生じゃないだろ。先生も大事なところはもっと触れてくれよ」

ハルヒ「宇宙人なんだから地球人と顔が違って当然よ!」

オンナスキー「!?」


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:24:55.75 ID:Tn/4MqEr0

ハルヒ「ねえあなた。なんで地球にやってきたの?」

ファーザー「わあ嬢ちゃんエヘ。うむ、じつはわしは息子を探して単身で大気圏突入をしてきたのじゃが、まあ息子も元気でやっとるみたいだし
      嬢ちゃんこのわしの魅力的な宇宙人の体を隅々までチェックしてみる気はない?」

ハルヒ「いいの!?」

オンナスキー「あ、あの涼宮さん、あんまりそいつの言うこと真に受けないほうが……」

ハルヒ「あなた誰?ちょっと今忙しいの、黙ってて!」

キョン「おいおいクラスメートの名前くらい覚えといてやれよ。ええと、深田。お前こいつの知り合いか?」

オンナスキー「知り合いっていうか……その……」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:25:58.85 ID:Tn/4MqEr0

ファーザー「ああん?オンナスキー、ひょっとしてわしに嫉妬してるの?」

オンナスキー「ば、馬鹿!ぼくはただお前に騙される人が増えないように……」

ファーザー「けっ、男の嫉妬はみっともねぇぜ?わしがもてるたびにそんな調子じゃ父親としては心配じゃなー」

キョン「父親?お前ら親子なのか?」

オンナスキー「え……違う」

ファーザー「違わない」

オンナスキー「黙ってろ!」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:27:57.66 ID:Tn/4MqEr0

古泉「すみません、ちょっと」

キョン「お、古泉か。丁度良いところにきたな、ちょっと聞きたいことがあるんだが」

古泉「例の転校生ですね?実は僕もその件についてお話が」


キョン「で、あれは一体何なんだ?」

古泉「実を言うと、我々にも良くわかっていないのです」

キョン「なんだ?あいつについての話じゃなかったのか?」

古泉「ええ。先日、機関のほうから涼宮ハルヒと平行して彼についても監視を怠らないようにとの指示がありましたので一応、あなたにも伝えておこうかと」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:30:15.90 ID:Tn/4MqEr0

キョン「機関のほうからは何の説明も無かったのか?」

古泉「残念ながらありませんでした。が、機関のパトロン、それもかなり大きな組織からの要請らしいので何かあると思ったほうが良いでしょう」

キョン「まったくとんだお荷物を寄越してくれたな。まさか自称宇宙人がやってくるとは思わなかったよ」

古泉「彼が何者なのか、現在全力で調査を進めているところです。もし彼の目的が涼宮ハルヒだとしたら……」

キョン「わかったよ、とりあえず俺のほうでもあとで長門にも聞いてみるさ」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:36:32.35 ID:Tn/4MqEr0

挿入歌・晴れはユカイツーカイ

なぞなぞみたいにわしの秘密を解き明かしたら
みんな国王のとりこになってほしい
とんかつが好きなこの想い誰にも負けたくない
ある晴れた日の午後
魔法の様なオンナスキーの言葉がわしにつきささる
「お前、とんかつ食わなかったらどうなるんだ?」
鬼さんこちら、手のなるほうへ
おいかけて、つかまえてみて
声はすれどもナオンは見えず

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:39:08.93 ID:Tn/4MqEr0

ハルヒ「転校生を連れてきたわよ!」

ファーザー「ハイ!皆さんのお口の恋人、キャプテン・ファーザーが呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!」

キョン「やっぱり来たか……できればそのまま帰して欲しかったんだが」

ハルヒ「何言ってるの、宇宙人よ!宇宙人!こんなチャンス滅多に無いわ!」

キョン「おいおい、本当に宇宙人かどうかなんてまだわからないだろ?」

ファーザー「わぁ、ナオンがいっぱいの桃源郷じゃよー。ようし、ここを我が国の領土としたい!」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:40:02.78 ID:Tn/4MqEr0

ハルヒ「ところであんたは何?えーっと……オンナスキー、だっけ?」

オンナスキー「……深田一郎です」

ハルヒ「あなたも入部希望なの?」

オンナスキー「あの、えっと……ぼくはそいつの保護者っていうか……」

ハルヒ「ふ〜ん。ま、いいわ。とにかく彼は宇宙人なのよ!ついに我々SOS団に、待望の宇宙人がやってきたのよ!」

キョン「(実際は2人目なんだけどな……)」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:41:52.79 ID:Tn/4MqEr0

キョン「長門、ちょっといいか?」

長門「……何?」

キョン「あのファーザーって奴、お前のその……仲間なのか?」

長門「……違う」

キョン「ってことは、やっぱあいつは宇宙人じゃないのか」

長門「……わからない」

キョン「わからない?そりゃどういうことだ」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:43:24.51 ID:Tn/4MqEr0

長門「情報統合思念体にも彼についての情報は全く無い。現時点で彼の正体は不明」

キョン「それは人間かどうかもわからない、ってことか?」

長門「……そう」

キョン「そうか……こりゃいよいよ気をつけないといけないかもな」

古泉「それが、そうでもなさそうですよ」

キョン「うわっ!お前いたのか!」

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:45:08.42 ID:Tn/4MqEr0

キョン「そうでもないってどういう意味だよ」

古泉「まあ、見ててください。涼宮さん、折角本物の宇宙人が来てくださったんです。ここは1つ、解剖して標本にしてみるというのは如何でしょう」

ファーザー「なんじゃってえー!あ、あんた涼しい顔してやくざさんより恐ろしいことをー!」

ハルヒ「でも死んじゃったら一緒に遊べないわよ?」

古泉「大丈夫、宇宙人なのですからそのくらいのことで死ぬはずはありません。この僕が保障します」

ハルヒ「古泉くんがそういうなら……そうね、私もちょっと興味あるし。それじゃ今日の活動は宇宙人解剖よ!」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:48:10.66 ID:Tn/4MqEr0

ファーザー「ギャワー!文化省の人はどこーはやく宇宙人を天然記念物に指定してー!」

ハルヒ「逃がさないわよ!古泉くんは足押さえて!みくるちゃんと有希は腕をおさえて頂戴」

ファーザー「ウワー!せ、せっかくなら足もナオンでお願いします!ああっダメそんなとこ切っちゃ!ギャワーーー!」


オンナスキー「……また死にやがった。しかしSOS団ってなんて恐ろしい人たちの集まりなんだ……」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:50:49.90 ID:Tn/4MqEr0

ハルヒ「あら、もうこんな時間。まあ標本の写真も取れたしいいわ。今日は解散にしましょ」

キョン「おいおい、これどうすんだ。朝比奈さんだって衝撃のあまり気絶しちまってるんだぞ」

ハルヒ「みくるちゃんにも宇宙人になれてもらわないといけないからね、とりあえず今日のところはあんたに任せるわ。変なことしたら殴るわよ」

キョン「殴られるだけですむなら、喜んで」

みくる「う〜ん……」

キョン「ちっ、もう……朝比奈さん、大丈夫ですか」

みくる「私、もうお肉食べられません……」

ハルヒ「それじゃ解散!」

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:53:26.44 ID:Tn/4MqEr0

キョン「おい古泉、どういうつもりだ。いくらなんでもこれはやりすぎじゃないのか」

古泉「まあまあ、見ててください」

ファーザー「うーん……はっ!」

オンナスキー「あ……その、大丈夫か?」

ファーザー「大丈夫だがてめーっ、見てたんなら助けやがれこのヘタレスキー!
       貴様も腹割って話し合わされてーのかー!」

キョン「なっ……!」

古泉「ご覧の通り、彼は死んでも蘇る。これが我々の調査の結果です。
   他人に危害を加えたという話もありませんし、普段はオンナスキーさんの監視の下で生活できているようなので、特に問題はないでしょう
   ただし、彼が涼宮さんによって生み出されたものなのかどうかはまだわかりませんが少なくとも普通の人間で無いことだけは確かなようです」

キョン「そのようだな……」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:56:02.07 ID:Tn/4MqEr0

オンナスキー「とにかくなんとか1日目を乗り切ったが……この分だと毎日死にそうだな、お前」

ファーザー「けっ、最近の若者ときたらすぐわしを殺したがる。そうそう死んでたまるかい
      まあ学校の中にいるうちはやくざさんもいないし、その点においては我が国の次くらいに安全な場所と言えるんじゃよ」

オンナスキー「できればもう来てほしくないんだが……大王が手を回してるとなると先生はあてにならないだろうしなあ」

鶴屋「ふんふんふーん。今日もめがっさ楽しかったにょろーん」

ファーザー「(ピキュリリリリン!)前方にナオン発見!嬢ちゃーん!この世界初、学生型宇宙人と共に行く3泊4日の王国ツアーに参加してみる気は無いじゃろか」

オンナスキー「あ、おいっ!ちょっと待て!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/05/17(日) 23:57:36.18 ID:Tn/4MqEr0

ドン
ファーザー「嬢ちゃ あいたっ!」

やくざ「なんだてめえは?お嬢に何か用か?」

ファーザー「……あの……わたくし本日転校してきた宇宙人ですが、どうやらクラスメートと見間違えたようです。
      へへ、わしっておっちょこちょい……それでは急用ができたので失礼します。」

やくざ「くっ、待てや。俺ぁ宇宙人ってやつに昔から憧れててよぉ。ちょっとその生命力を確かめさせろや」

ファーザー「あの、それはもう本日確かめられたので、報告書が上がるのを待ってはいただけないでしょうか」

やくざ「悪ぃが俺ぁ体験主義者だからのぅ。それでは今日の不思議を探します」

ファーザー「ギャワー!オンナスキー君!オンナスキー君は当然いねーとは何事かー!」


オンナスキー「やっぱり大王に頼んで学校やめさせてもらおう……」


                          おわり



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