キョン「絶望した!!!!」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 11:51:01.80 ID:CMjkimLq0

古泉「……は?」

キョン「いや、俺じゃなくてな。出張で休んだ岡部の代わりに来た先生が、そう
叫んでた」

古泉「……生徒の面前で絶望を叫ぶとは、教育者らしからぬ方ですね」

長門「ユニーク」

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 11:52:09.10 ID:CMjkimLq0

古泉「で、その先生はいったい何に絶望したのですか?」

キョン「それがだな……」

(朝の教室)

糸色「岡部先生の代わりに今日1日このクラスを受け持つことになった、糸色望
です」

生徒たち(絶望だ……横書きにすると絶望だ)ざわざわ

糸色「では出席でもとりましょうかね。青木くん、朝倉さん……」

青木「はい」

朝倉「はい」

糸色「……国木田くん、久保田さん、き……」

谷口「WAWAWA〜!」

糸色「……くん」

キョン「はい」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 11:53:34.08 ID:CMjkimLq0

糸色「…………」

糸色「あの、ちょっと邪魔が入ったのでやり直しますね。き……」

谷口「WAWAWA〜!」

糸色「……くん」

キョン「はい」

糸色「なんなんですか一体!これでは彼の名前が呼べないじゃないですか!」

国木田「キョンの本名はトップシークレットなんですよ」

糸色「……トップシークレット?」

国木田「読者も知りません」

キョン「まあ俺は隠してるつもりはないんだがな」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 11:55:08.15 ID:CMjkimLq0

ハルヒ「そういうわけだから、貴方もキョンのことはキョンと呼びなさい!」

糸色「…………」

糸色「キョン、なら通じるのですか?」

ハルヒ「??」

糸色「本来通じるはずの本名が知られず、俗称の方が広まる……」

糸色「そうやって記憶の隅に追いやられてしまった本名の多いこと!」バンッ!!

・略称しか知られてないAM(午前)とPM(午後)
・たまに本名が思い浮かばないハンカチ王子
・ペナルティのワッキー
・ハムの人
・将軍様が治めてる国

糸色「絶望した!俗称主義に絶望した!」ドーン!!

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 11:57:15.66 ID:CMjkimLq0

キョン「……というわけだ」

古泉「なるほど。しかしそれはまた変わった先生ですね?」

キョン「ああ。しまいにゃ自殺までしかけた。まあ未遂で済んだが」

みくる「ふぇぇ……」

長門「涼宮ハルヒへの影響が問題」

キョン「え?」

古泉「なるほど……確かにそれだけ変わった先生なら、涼宮さんの琴線に触れる
可能性は高いですね」


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:00:31.81 ID:CMjkimLq0

糸色「なんですってぇ!?」ガラッ!!

キ・古・長・み「!!」

糸色「絶望した!女子高生の思惑次第で改変されてしまう世の中に絶望した!」

キョン「聞いてたんですか、先生」

糸色「ええ、通りすがりに」

糸色「だいたい高校生にそんな神がかった力が与えられたら大変でしょう!」

キョン「何が?」

糸色「だって私が悪しき考えの持ち主だったら、絶対に女子のスカートの下のジ
ャージばきを禁止にしますよ!」

キョン(地味だな、改変が)

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:02:58.87 ID:CMjkimLq0

古泉「あまり教育者がそういう発言はしない方が……」

糸色「大丈夫ですよ、古泉くん。私はすでに女人への興味を失ってますから」

古泉「(枯れてますね……)おや、なぜ僕の名前を?」

糸色「貴方は敬語キャラが私と被ってるのでチェック済みです」

古泉「おやおや」

糸色「ところで、そちらの本を読んでいる彼女は静かですね」

みくる「長門さんはあまり喋らないんですぅ」

長門「…………」コクッ

糸色「そうですか。先生そういう消極的な子が大好きです。贔屓しますよ」

長門「……いい」フルフル

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:05:55.50 ID:CMjkimLq0

古泉「ところで話を戻しますが、涼宮さんは自身の能力に気づいていません。だ
から好き勝手な改変は起こらないかと」

糸色「気づいていない?」

古泉「ええ、彼女にはその自覚はありません」

糸色「……無自核ですね?」

みくる「無自覚?」

糸色「いいえ、無自核です」

糸色「自分が重要なポジションにいるとわかってないキーマンの多いこと!自ら
がいわば核のスイッチであることを知らないゆえに、周囲をハラハラさせ
る……まさに無自核!」ドーン!!!

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:08:23.52 ID:CMjkimLq0

あびる「また勝手な言葉を作って」ガラッ

糸色「おや、小節さん」

常月「でも無自核な人って結構いますよね」ヒョコッ

糸色「いたんですか」

常月「はい、ずっと」

キョン「あの……その人たちは?」

糸色「私のクラスの、小節あびるさんと常月まといさんです」

みくる(DV……?)

古泉(ストーカー……?)

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:11:01.13 ID:CMjkimLq0

常月「この前、重量オーバースレスレの混んだエレベーターに乗っていたら……」

常月「小さな子供が乗り込んできました」

キョン「あ〜……」

みくる「自分なら大丈夫って思ってるんでしょうね」

あびる「実際、普通なら大丈夫だしね」

糸色「でも乗客は重量オーバースレスレの事実を知ってるわけですから、いかに
   小さな子供とはいえ安心は出来ないのです」

糸色「他にもこんな無自核があります!」

・流し満貫に気づかず、流局直前にリーチのみであがる初心者
・新しい健康法を紹介するみのもんた
・生え際の後退を隠そうともしない月9主演アイドル
・麻生太郎
・ハーレム状態に気付かない鈍感な主人公

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:14:08.13 ID:CMjkimLq0

長門「鈍感な主人公といえば」ゴニョゴニョ

糸色「……!!」

糸色「貴方が一番の無自核です!」

キョン「え、俺ですか?」

古泉「確かに……」

みくる「そうですねぇ」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:16:27.14 ID:CMjkimLq0

古泉「とにかく、このことは涼宮さんには内密にお願いします」

糸色「しかし無自核は危険です。自覚すればまだ自制のしようもありましょう」

古泉「そういうわけにもいかないのです。これは機関の方針でして」

糸色「機関!」

糸色「……わ、わかりました!誰にも話しません!話したらきっと消されるんで
   しょう!?」

キョン「どうしたんだ?」

あびる「先生、権力には弱いから」

長門「…………チキン」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:19:26.71 ID:CMjkimLq0

糸色「ああ、しかし先ほどは無自核などと否定しておいて、コロコロと意見を変
   えるのは教育者としてどうなんでしょう?」

古泉「すでに教育者としてはNGな気がしますが……何にせよ、口外されては困
   ります」

糸色「わかりました。では……」

糸色「黙否します」

みくる「黙秘?」

糸色「はい、黙否です」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:20:28.49 ID:CMjkimLq0

糸色「声高に否を叫べない今日では、黙って否定するという手法が選択されたり
   するのです!」

・Mステのランキングでアニソンには触れないタモリ
・特に騒がれなかったモー娘。新メンバー
・VIPのスルースキル
・総レス数2で終わるスレ
・和田アキ子
・気がついたらいなくなってるマイミク

糸色「リアクション過剰な昨今ではスルーが否定に直結してしまうのです」

キョン「ああ、わかる気がする……」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:24:56.01 ID:CMjkimLq0

日塔「あ、先生。こんなところにいたんですか」ガラッ

古泉「彼女も先生のクラスの?」

糸色「ええ。うちのクラスの日塔奈美さんです」

日塔「先生こんなところで何してたんです?」

糸色「ああ、実はですね……かくかくしかじか」

日塔「あー、なるほど。確かにスルーが否定に直結ってありますよね」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:27:06.52 ID:CMjkimLq0

糸色「例えば?」

日塔「えっと……メールの返信がこないと、嫌われたのかなって不安になりますよね」

糸色「……普通」

みくる「普通ですぅ」

古泉「普通ですね」

あびる「普通ね」

日塔「普通って言うなぁ!!」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:30:41.00 ID:CMjkimLq0

古泉「絶望先生のクラスの生徒さんというから期待したのですが……」

みくる「残念ですぅ」

長門「ユニーク……じゃない」

日塔「ううう……」

キョン「……まあ、普通もいいと思うぞ。いや、むしろ普通が一番だ」

日塔「えっ……///」ポッ

あびる「また無自核主人公が」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:34:05.89 ID:CMjkimLq0

糸色「日塔さんには悪いですが、先ほどのような場合でもリアクションをしなければ
   否定になってしまいますからね」

日塔「どっちみち否定してません!?」

糸色「とにかく!スルーが否定に直結する今、我々は積極的にリアクションをとって
   いかなければならないのです!!」

ハルヒ「そのとおりよ!!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:38:01.30 ID:CMjkimLq0

キョン「ハ、ハルヒ!!おまえいつから聞いてた?」

ハルヒ「え? メールの返信がどうとかいうあたりからよ」

古泉(セーフ!!)

ハルヒ「そんなことより、新しい団員を連れてきたわよ!!」

古泉「んっふ。新しい団員ですか」

キョン「ええ!?」

長門「……!!」

みくる「ふぇぇぇぇぇ」

可符香「どうも! 風浦可符香(PN)です」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:39:36.66 ID:CMjkimLq0

糸色「おや、風浦さん」

可符香「ここにいたんですね、桃色係長」

糸色「だから私は桃色係長ではありません!!」

キョン「し、しかしハルヒ。なんで急に?」

ハルヒ「廊下で見つけたんだけど、この子すごく不思議なのよ!」

日塔「ああ……」

あびる「わかる気がする」

糸色「恐るべきポジティブですからね」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:41:48.92 ID:CMjkimLq0

糸色「しかし……」

キョン「??」

糸色「先ほど新団員の件を聞いたときの皆さんのリアクションはなかなかでしたね」

古泉「そうでしょうか?」

糸色「ひょっとして、もう世界が改変されてるのでは……いいえ、きっとそうです!」

キョン「え」

古泉「そんなはずは……」

糸色「そうに違いありません!大きなリアクションしか出来ない世界に改変されているのです!」

日塔「ちょっと、先生?」

糸色「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!何ですかぁあ!!」

キョン「オーバーリアクション過ぎだろ!!」

長門「……プラシーボ?」


52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:45:29.66 ID:CMjkimLq0

糸色「くっ、これではいい加減なオチだと凄まじいブーイングを受けてしまいます!
   なんせリアクションの大きい世界ですからね……」

古泉「本来はどんなオチを予定していたんですか?」

糸色「木津さんに出てきて一暴れしてもらおうと思っていたのですが……」

キョン「ああ、ありがちだな」

糸色「そうです!きっと『オチ読めたwww』とか『もっとひねれよ』とかのブーイングが
   鬼のようにきてしまいます!うわああああああああああああああああああ!!!!」

あびる「だからリアクションが大きいって」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:48:15.33 ID:CMjkimLq0

ハルヒ「それならむしろリアクションに困るくらい難解なオチにしたらいいじゃない!!」

糸色「それだぁぁぁぁあああああ!!しかしどうやって?」

可符香「先生ならエスプリの効いた高度なオチも出来ますよね」

糸色「勝手にハードルを上げないでください!!知識のひけらかしは叩かれるに違いあり
   ません!!」

可符香「やだなぁ、先生。叩かれるなんて、そんなことあるわけないじゃないですか!」

糸色「では日夜飛び交ってる『氏ね』だの『半年ROMれ』だのは一体なんだというのですか!」

可符香「あれは……」

可符香「ツンデレですよ!」

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:51:22.51 ID:CMjkimLq0

糸色「あんなツンデレがありますか!? デレてるの見たことありませんよ!!」

可符香「真のデレは>>1000以降に現れるものです」

キョン「誰も知らねぇよ!そんな世界!!!」

糸色「こうなったらオチのリアクションが来る前にスレを落とすしかありません!!
   ksk!ksk!ksk!ksk!ksk!ksk!ksk!ksk!」

古泉「待ってください、そんなことしたら……」

糸色「うわあああああああ!!連投規制が!!!」

長門「……ワロス」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:53:34.39 ID:CMjkimLq0

糸色「そうです!ならばいっそ絶対批判されない鉄板ネタで行きましょう!」

キョン「鉄板ネタ?」

糸色「では、木津さんお願いします!!」

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:54:31.62 ID:CMjkimLq0

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       !     l::::://)          \::::::i       !   <   分かれ目よん
      l       !::/ (/          ヽ::::l      l     |
        {     / ー、.,_             _,. ‐' ヽ::l      l    \
__    l     // _,. __`ヽ、    ,./__,.   i::l      !  __  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  l::::ヽ一'    ∧l /7c`ヽ        ,ィc:`ヾヽ、}∧    `ー/:::/
.  l:::::::i     ,ィ'   !  {:::::::バ        !::::::::::}   ,' 人     !:::::!
  !:::::::}ー'"l::::ヽヽ.,__! 廴:::ノ         廴::ノ  /‐'" ノ` ┬--{::::::{
.  l::::::/   l:::::::::`ー弋              /ー '":::::::::::l  ヽ:::ヽ
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70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:55:15.88 ID:CMjkimLq0

ハルヒ「……っ!!おもしろすぎるじゃないの!!!」

長門「……ユ、ユニーク」

糸色「ああっ!今ので落とすつもりだったのに!!」

キョン「先生、どうするんです?」

糸色「そうですね……爆発オチもありきたりですし」

みくる「あれ? オーバーリアクション治ってません?」

あびる「飽きたんじゃない?」

71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:57:17.69 ID:CMjkimLq0

木津「ちょっと!私を呼んでおいて用件はあれだけ!?」

糸色「しょうがないじゃないですか、いつものオチは通用しないんですから」

キョン「いや、だから改変されてないって!」

糸色「もういいです!甘んじて受けましょう!数々のブーイングを!!」

古泉「んっふ。やっと覚悟が出来たようですね……ではどういうオチを?」

糸色「今、長門さんに調べてもらっています」

キョン「長門、何を調べてるんだ?」

長門「今回はハルヒ×絶望先生の競演」

糸色「ならばお約束に則ってこのオチでしょう」

長門「……みつけた」

糸色「では、どうぞ」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:58:31.17 ID:CMjkimLq0


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      /^ノrー─::::\} }ノノ ヽ
   /⌒r>O-==ニニニヽヽ└‐_ }  _
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    ヾ∨/ヾ{:::::::{/_///::::::}}:.:|   }
        ∧::::::ヽニニ {::::::::::/:::/   ./、
        } ヽ::::::::`丶、 i::::::::/    { }
       /   7ー- ::::::ゝi:/_   ィ‐´
      {  イ     rヲ{  }/::/\
       \   ̄ >、/::::jj:::\`::::::::::::::::::ヽ
        ヽ  /:::::r=ニニノ::::::::}|:::::::::::::::::::::ヽ
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75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 12:59:53.57 ID:CMjkimLq0

糸色「某国がつくった涼宮さんのレアものです」

ハルヒ「……帰るわ」ガラッ

キョン「……古泉」

古泉「はい……特大の閉鎖空間が発生しました」

みくる「そうですか……」

古泉「……バイトに行ってきます」


                       おわり☆


77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 13:00:47.63 ID:CMjkimLq0

  |::::::::::::::::::', 、\,'\ ./ \::::::::'、 `¬ァ-;、:::',
   |::::::::::::::::::::'、\!\ ,'     `ー-ゝ // `‐',
.   {:::::::::::::::::::::::ヽ{\|r‐-、     //      ',
.    !::::ト、::::::::::::::::::\` ヾ;::::\.//    ト、 ',
     ',:::{ ヽ:::::::::::::::::::\  ヾ;/,ィ´ ,      '! ヽ.',
     ';::!  \:::::::::::::::::::ヽ//┴'’      '、 )',
      ヾ、   \::::<\/,ィ´          ¨  ',      ……すべった?
       \   \:\`く:;}__           <
             \:\\ノ              <
              `ヶ\\             /
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               ノ     ─       /
             ` ̄ ̄ ̄ ̄ヽ  ,ィ´ ̄/
                     ` ̄  `У



84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 13:02:57.51 ID:CMjkimLq0

読んでくれたみんなありがとう
ちなみに当然だが俺は久米田じゃないんだぜ

97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 13:46:07.37 ID:8jlhIEyYO

ハルヒ「ただの人間には興味がありません」

糸色望「もはや人生には興味がありません」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 13:49:53.41 ID:8jlhIEyYO

>>1の携帯です

糸色「落としたのに何故続くんですか!」

ハルヒ「授業がつまらないからよ!」

キョン「だからって携帯から……単位大丈夫なのかこの>>1は」

糸色「絶望した!学生が授業中にVIPにくる世の中に絶望した!」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 13:53:20.73 ID:8jlhIEyYO

糸色「リアクションの一件は落ち着いたようで何よりです」

キョン(もとより何も起こってないのだが……)

糸色「しかしながら、リアクションを強制するのは良いことではありません」

古泉「おや、どうしてです?」

糸色「なぜなら我々には、黙否権があるからです!」

あびる「黙秘権?」

糸色「黙否権です」

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 13:57:57.87 ID:8jlhIEyYO

糸色「思い切った否定のリアクションはなかなか勇気がいるものです」

あびる「先生チキンだしね」

糸色「だからこそ我々は黙って否定の意を表す、黙否権を認められているのです!」

キョン「なら長門は黙否権のプロフェッショナルだな」

長門「…………」コクッ

糸色「おや、そうですか。では先生と仲良くなれそうですね」

長門「…………」

古泉「なるほど、これが黙否権ですか」

糸色「軽く傷つきます……」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:03:14.42 ID:8jlhIEyYO

ハルヒ・可符香「その通りよ!」

糸色「涼宮さん、風浦さん!!」

可符香「否定を言葉にするなんて愚かなことです!」

ハルヒ「有希は黙否権のプロフェッショナル……なぜなら!」

ハルヒ・可符香「わたしたちは黙否県に住んでいるのだから!」


107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:09:57.24 ID:8jlhIEyYO

キョン「ここって黙否県だったか?」

古泉「違います」

キョン「だよな……まあ一応聞いといただけだ。つまり、またハルヒの力か」

古泉「恐らくは……」

糸色「どうやらまたおかしな世界に紛れ込んでしまったようです……」

小森「先生、来たね」

糸色「おや小森さん」

小森「ここは黙否県……全面的に黙否権が認められてるんだよ」

キョン「この人は?」

糸色「うちのクラスの小森霧さんです」

古泉(座敷わらし……?)

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:14:31.71 ID:8jlhIEyYO

キョン「全面的にって、どういうことだ?」

糸色「試してみましょう……古泉くん」

古泉「はい?」

糸色「こっちへ来て……小森さん、彼はイケメンですか?」

小森「うん。先生ほどじゃないけどね」

糸色「なるほど……ではキョンくん」

キョン「あ、はい」

糸色「では小森さん、彼はイケメンですか?」

小森「…………」

キョン「いっそ言葉で否定してくれーっ!」ガーン

112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:19:53.44 ID:8jlhIEyYO

キョン「余計傷つきますよ!無言の否定は!」

糸色「そうです、しかし黙否に言葉で立ち向かっても疲れるだけです」

古泉「おや、よく見るとあちらこちらに黙否権を行使してる人が」


朝倉「私の眉毛どう?」

谷口「…………」

国木田「…………」

朝倉「……返事くらいしなさいよ」

116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:24:33.67 ID:8jlhIEyYO

糸色「黙否権によりレスポンスを失った人々の不満は、黙否でしか言い表せないのです!」

キョン「こ、これは……!!」

糸色「黙否と黙否がせめぎあい均衡を保つ……黙否合戦があちらこちらで行われているのです!!」


朝倉「…………」

国木田「…………」

谷口「…………」

長門「…………」ペラッ


糸色「ってこれじゃあSSにならないじゃないですかぁっ!」

キョン「まあ長門はいつも通りだけどな」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:31:40.06 ID:8jlhIEyYO

糸色「くっ、黙否がまさかこんな弊害を生むとは……」

可符香「やだなぁ先生、黙否なんかあるわけないじゃないですか」

糸色「じゃあこの沈黙の向こうにある重苦しい空気はなんなんですか!?」

可符香「恥じらいですよ!」

糸色「は?」

可符香「みんな恥じらってモジモジしてるだけです!ほら……」


朝倉「…………(もっと二人とお話したいなあ///)」

国木田「…………(朝倉さんの眉毛かわいい///)」

谷口「…………(おまえの眉毛は最高だなんて、恥ずかしくて言えねぇ///)」


糸色「勝手な精神描写はやめてください!」

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:38:24.57 ID:8jlhIEyYO

糸色「絶対あんなこと考えてないでしょう!そんな甘酸っぱい空気じゃありませんから!」

可符香「そんなことありませんよ。沈黙は恥じらいの証、愛の証です!」

常月「じゃあ先生が私の愛に答えてくれないのは」

可符香「愛の証です」

男「じゃああの娘が俺のメールに返信くれないのは」

可符香「愛の証です」

オタク「じゃあ画面越しにかがみんに話しかけても返事してくれないのは」

可符香「黙秘は全部愛の証です!」

糸色「ああっ!また一つ宗教が!」

古泉「では貴方が私の想いに答えてくれないのは」

キョン「嫌いだからだ」

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:45:20.49 ID:8jlhIEyYO

糸色「そまそも無言じゃ意思の疎通が出来ないじゃないですか!」

ハルヒ「そんなことないわ!あれを見て!」


長門「…………」

音無「…………」


糸色「無言キャラ二人じゃ会話になりません!」

ハルヒ「ふふん、それがね……」


音無「……」メルメルメルメル

prrr!

『綾波の二番煎じうぜーんだよ!エヴァにでも乗っとけ』

長門「…………」メルメル

ピロリロリーン♪

『そう』

音無「…………」

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 14:52:19.05 ID:8jlhIEyYO

ハルヒ「無言でも意思の疎通ははかれるわ!」

糸色「いや、メールしてるじゃないですか!」

キョン「長門、メール楽しいか?」

長門「……楽しい」

キョン「そうか。音無さん、ありがとな」

音無「……!!///」

古泉「おやおや」

あびる「さすがは無自核」

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:05:49.58 ID:CMjkimLq0

ここからはPCに戻ります
授業終わったから

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:08:58.46 ID:CMjkimLq0

木津「ちょっと!結局無言は肯定なの?否定なの?」

キョン(あ、さっきの一発ギャグの人だ)

糸色「私に聞かれてもわかりませんよ」

木津「もう!キッチリしなさいよ!!!」

可符香「千里ちゃん今日出番少ないね」

あびる「キッチリ言うタイプだから、黙否はやりづらいんじゃない?」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:13:45.16 ID:CMjkimLq0

マリアってセリフ漢字とカタカナだけだっけ?



137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:19:22.74 ID:CMjkimLq0

マリア「黙否ハヨクナイヨ」

木津「マ太郎!!」

マリア「チャント口二出シテ言ワナキャ駄目」

マリア「マリアノ国ノミンナ、言イタイコトモ言エズニもがもが」

糸色「あなたの話は重くなるからやめまよう」





140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:28:05.74 ID:CMjkimLq0

キョン「で、古泉」

古泉「なんでしょう?」

キョン「とぼけるな。どうやってこの状況を元に戻す?」

古泉「そうですね……涼宮さんが黙否を嫌がる境遇を作り出せばよいかと」

キョン「どんな境遇だよ」

糸色「戻れる方法があるのなら戻りたいものです……」

古泉「おや、ずいぶん弱気になりましたね?」

糸色「絶望した!黙って否定する世の中に絶望した!!」

あびる「自分で言い出しておいて何を今更」





142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:31:58.48 ID:CMjkimLq0

古泉「それです!」

マリア「ドレ?」

キョン「いや、そうじゃなくてな」

古泉「今度は涼宮さんに、黙否への絶望を語ればいいんです!」

キョン「なるほど」

あびる「先生の話、屁理屈だけど説得力あるからね」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:36:57.41 ID:CMjkimLq0

キョン「出来ますか?」

糸色「ふむ、やるだけやってみましょうか」

キョン「よし、んじゃ……あれ? ハルヒは?」

小森「あっちで喧嘩してるよ」



ハルヒ「あんたよりみくるちゃんの方がスタイル良いんだから!」

カエレ「これはセクハラよ!訴えてやる!」

みくる「ふぇぇ、法廷画になるのは嫌ですぅ」





147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:43:11.52 ID:CMjkimLq0

キョン「おーい、ハルヒ!」

ハルヒ「なによ!!」

キョン「では先生、どうぞ」

糸色「えっと、法廷画……ですが」

ハ・カ・み「???」

糸色「リアルすぎませんか?」

ハルヒ「そりゃあ、漫画絵にしてもしょうがないし……」

糸色「しかし、プライバシーの保護といいながら限界まで忠実かつリアルすぎて不本意な絵を
   メディアに露出するわけです!すなおに自供したら絵に口出しする権利くらいもらえそうな
   ものなのに」

ハルヒ「…………」

糸色「はっきり言って写真よりみっともないですよ!」

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 15:53:45.17 ID:CMjkimLq0

糸色「そう、直視しすぎた現実ほど痛々しいものなんです。それも現実よりさらに
   痛々しくなってしまうという不条理……むしろそこにリアリティはいらない
   でしょうに!!」

キョン(くるぞ……)

糸色「絶望した!中途半端な現実に絶望した!!!」

ハルヒ「はあ?」

糸色「法廷画なんて漠然と雰囲気や様子がわかればいいでしょうに!目的とはかけ離
   れた不必要なリアリティがそこらかしこに散乱しているのです!」

・殺虫剤のCMのゴキブリのCG
・しょこたんの絵のグロイ部分
・実写版デスノートで、月やLよりしっくりきてるおひょいさんのワタリ
・ハマー役=おぎやはぎの小木
・ハリウッド版ゴジラ

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 16:03:47.21 ID:CMjkimLq0

キョン「確かに殺虫剤のCMのゴキブリがあそこまでリアルである必要はないな……」

常月「むしろ気持ち悪いしね」

ハルヒ「で、でもリアリティだって大事よ!」

糸色「これを」ペラッ

ハルヒ「何よ……!!」

糸色「リアリティのある宇宙人です」

糸色「これに出会いたいと思いますか?http://homepage3.nifty.com/giga/ufo/images/captured_alien02.jpg」

ハルヒ「…………」

長門「…………」グスン

キョン「泣くな長門」

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 16:13:49.67 ID:CMjkimLq0

糸色「外見だけからリアリティを追求しても、中途半端な出来に終わるだけです」

ハルヒ「でも、じゃあどうすれば……」

糸色「修活です」

ハルヒ「就活?」

糸色「いいえ、修活……修飾活動こそ今の我々に必要なものなのです!」

糸色「わずかな修飾でリアリティを薄め醜い現実から遠ざけることができるのです」

・デブ=痩せれば綺麗
・底辺高校=おバカキャラ
・ニート=自宅警備員
・ニート=家事手伝い


158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 16:19:57.78 ID:CMjkimLq0

糸色「朝倉さん」

朝倉「…………」

キョン「まだ黙否を続けてるみたいですよ」

糸色「構いません。みなさん、黙っている朝倉さんを見て思ったことを口にしてください」

ハルヒ「眉毛……」

古泉「眉毛ですね」

あびる「動物の尻尾みたいな眉毛ね」

可符香「素敵な眉毛ですよ!」

朝倉「!!!」

糸色「こういうことです」

みくる(どういうことなんだろう……)

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 16:26:46.38 ID:CMjkimLq0

糸色「言葉による修飾がないがゆえに、もっとも特徴的な部分で判断されてしまうのです!
   そしてそれが中途半端なリアリティの軸になります」

キョン「ああ、そういえば似顔絵師はモデルの特徴的な部分を探すっていいますね」

糸色「そうです。ではここで藤吉さんの登場です」

藤吉「はい」

糸色「これは藤吉さんが写真を見て書いた古泉くんの絵です」

古泉「なんで全裸なんですか……」

藤吉「何かセクシー系に見えたから」

糸色「そしてこちらは、先ほどからの我々のやり取りを影で見てから書いたものです」

キョン「おい!なんで俺と古泉が繋がってるんだ!」

古泉「おやおや」

糸色「これが修飾の効果です」

165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 16:31:33.03 ID:CMjkimLq0

ハルヒ「わ、わかったわよ!黙否はやめるわよ!!」

キョン「そうか。よかった」

古泉「これで元に戻りますね」

糸色「はっ!!」

糸色「これではまた大きなリアクションしか出来ない世界になっちゃうじゃないですか!」

キョン「いや、ならないから」

糸色「うあああああああああああああ!!!!」

長門「……エンドレス」

169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 16:36:28.60 ID:CMjkimLq0

あびる「先生はうちで引き取るから」

キョン「そうしてもらえると助かる」

カエレ「ほら、先生。いくよ!」

糸色「うわあああ!!誰です!私をつかんだのは!」ジタバタ

カエレ「ちょっと!暴れないで……!」ピラッ

キョン「うはっ!(黒パンツ!!)」

マリア「オ約束ネ」



170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/04/22(水) 16:39:25.40 ID:CMjkimLq0

後日――

藤吉「頼まれてたキョン×古泉のイラスト本出来たわよ」

古泉「んっふ。ありがとうございます」

                      【完】



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