ハルヒ「カレーコンテストに出るわよ!」


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1 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/03/10(火) 19:54:43.75 ID:NAIF.I60

キョン「いきなりなんだ?」
ハルヒ「これよ、これ!」つ(チラシ)
キョン「なになに、『学生カレーコンテスト出場チーム募集!!』…何だこれ?」
ハルヒ「商店街主催の高校生以下のカレーコンテストよ!それに出るの」
キョン「SOS団で?」
ハルヒ「あったりまえじゃない!」
古泉「へえ、面白そうですね」
キョン「おい古泉、焚きつけるなよ」
朝比奈「私、カレー大好きです!」
キョン「いや、朝比奈さん、好きとか嫌いとかじゃなくて…」

3 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/03/10(火) 19:58:16.73 ID:NAIF.I60

しばらくボチボチ投下してみます

ハルヒ「ここ見てよ、ここ!優勝商品!」
キョン「商品て・・・『優勝チームには30万円分の旅行券進呈』!」
古泉「これは豪勢ですね」
ハルヒ「でしょでしょ!コンテストに優勝して、SOS団の名前を世間に知らしめると共に、合宿費まで浮かそうって作戦よ!」
キョン「作戦て、お前、そんな簡単に…」
ハルヒ「するのよ!!そうと決まれば…」
キョン「決まってんのかよ!」
ハルヒ「明日の土曜日は集まって料理の研究よ!場所は…有希の家でいい?」
長門「構わない…」
ハルヒ「じゃあ今日はもう解散!明日10時集合よ!」


キョン「やれやれ…」




4 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/03/10(火) 19:59:10.69 ID:NAIF.I60


 −− 土曜日 −−


ハルヒ「これと、これと、あとは…」
谷口「あれ、涼宮じゃないか」
ハルヒ「あら」
谷口「こんなとこで珍しいな、買い物か?」
ハルヒ「あんたには関係ないで…そうだ、あんたも来る?」
谷口「え?」
ハルヒ「お昼ごちそうしてあげるわよ」
谷口「ええ!?」


5 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/03/10(火) 20:00:02.99 ID:NAIF.I60

朝比奈「涼宮さん、お早うございます」
ハルヒ「おはよー、みくるちゃん!あれ?」
鶴屋「おはようだにょろ〜!」
ハルヒ「なんで鶴屋さん?」
朝比奈「味見役が多いほうがいいかと思って連れて来たんです。マズかったですか?」
ハルヒ「構わないわ、私も連れてきたから」
朝比奈「え?」
谷口「おーい、待てよ涼宮!これけっこう重い…おわっ!朝比奈さんに鶴屋さん!お早うございます!!」
朝比奈「おはようございます」
鶴屋「久しぶりだにょろ!谷口君も毒見役にょろか?」
谷口「ど、毒見!?」
ハルヒ「何よ、失礼ね!」
鶴屋「冗談、冗談!さ!行こーか!カレーパーティーだにょろー!」
ハルヒ「パーティーじゃないわよ!」

谷口「あ、鶴屋さん、荷物忘れてますよ」
鶴屋「谷口君、持って来るにょろ〜」
谷口「うえっ!?」



谷口「WAWAWA忘れ物〜♪・・・トホホ」



6 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/03/10(火) 20:07:35.15 ID:NAIF.I60

  ピンポーン
  ガチャ

キョン「お邪魔します」
谷口「遅いぞ、キョン!」
キョン「あれ?何で谷口が?鶴屋さんまで」
鶴屋「応援に来たにょろ〜てか、味見だけど」
古泉「もう料理始まってますよ」

キョン「で、どういう段取りなんだ?」
古泉「とりあえず、涼宮さん、朝比奈さん、長門さんでそれぞれカレーを作ってます」
キョン「俺たちは何をやればいいんだ?」
古泉「味見です。一番美味しいものをベースにしようという事で」
キョン「なんだ、じゃあまだゆっくりでもよかったんじゃないか」
古泉「まあまあ、一応出場するのはSOS団女性3人らしいです」
キョン「ま、妥当なとこだろうな」

キョン「(そういや、まだ3人の料理を食べたことがなかったな…
    ハルヒは何でもこなせるから、カレーぐらいならまともに作れるだろう
    朝比奈さんの料理は、是非食べてみたい!
    問題は長門だな…あいつと料理ってのがいまいち結びつかないんだが…)」


7 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日:2009/03/10(火) 20:16:42.71 ID:NAIF.I60

古泉「さて、ただ待ってるのもなんですし、ゲームでもやりませんか?」
鶴屋「わ〜〜い、やるにょろ〜!」


鶴屋「一番乗り〜!」
キョン「さ、俺もあがりだ」
古泉「はい、僕もゴールです」
谷口「おいおい、俺の負けかよー!」
鶴屋「谷口君はめがっさ弱いにょろ〜さあ、しっぺだ!」
谷口「(うは、鶴屋さんからしっぺしてもらえるなんて…)」
  ビシッ!!
谷口「痛ーーーっ!!(喜んでる場合じゃなかった、強すぎる…痛すぎる…)」


ハルヒ「出来たわよー!!」

14 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 03:28:05.14 ID:dv/3YvM0

ハルヒ「まずはみくるちゃんのからね」
朝比奈「はい、どうぞ」
谷口「おっ、野菜ゴロゴロの俺の大好きなタイプだ!」
古泉「見た目もいいですね」
ハルヒ「問題は味よ、味!」
一同『いただきまーす!』
  パクッ
朝比奈「どうですか?」
谷口「うまい!うまいです!!」
キョン「ああ、うまいな…」
古泉「たしかに美味しいんですが…」
朝比奈「ふぇ?」
ハルヒ「みくるちゃん、甘いわよ、甘すぎ!!」
鶴屋「うん、お子様向けカレーって感じだにょろ」
朝比奈「そうですか、頑張って辛めに作ったつもりなんですけど…」
キョン「う、うちの妹なら喜んで食べると思います、ハハ」


ハルヒ「却下ね」
朝比奈「ふぇ〜ん」


15 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 03:32:56.40 ID:dv/3YvM0

ハルヒ「次は有希の作ったカレーよ」
長門「…食べて」
鶴屋「お、何か本格的な感じだにょろ」
古泉「シンプルですが、いい香りがしますね」
キョン「どれ…」
  パクッ
キョン「???」
谷口「なんだこれ?」
古泉「これは…」
長門「…どう?」
キョン「…甘からず…」
谷口「…辛からず…」
鶴屋「…美味からず…」
ハルヒ「はあ?(パクッ)何これ!?味がしない!」
古泉「煮込んであってコクはあるし、香りもいいのですが、味が…」
キョン「なんとも不思議な食べ物だな」


ハルヒ「却下」
長門「…そう」



16 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 03:39:24.96 ID:dv/3YvM0

キョン「残るはハルヒのカレーか」
ハルヒ「さあ、しんがりの登場よ!」

谷口「うわ、何だこの色!!」
鶴屋「・・・赤い・・!!」
みくる「なんか、怖いです…」
キョン「これ、食べて大丈夫なのか?」
ハルヒ「何よ、大丈夫に決まってるじゃない!!」
古泉「とりあえず、いただいてみましょう」

(おそるおそる)パクッ

古泉「!」
キョン「!!」
谷口「!!!」
鶴屋「!!!!」
朝比奈「!!!!!」


一同『辛ーーーーーーーーい!!!!!!』



17 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 03:44:00.46 ID:dv/3YvM0

谷口「み、み、水!!」
  ドタドタドタ
  ゴクゴクゴク
谷口「ハア、ハア…」
鶴屋「し、死ぬかと思ったにょろ…」
古泉「ぼ、僕は、カレーは辛いのが好きなんですが、さすがにこれは…」
朝比奈「ひ、ひたがまだひびれて(舌がまだ痺れて)…」
ハルヒ「何よ!大袈裟ね!」
キョン「おまえ、自分で食ってみろ!」
ハルヒ「食べるわよ!(パクッ)お、おいし、ゲフンゲフン、いじゃな、ゲフンゲフン、

いの、ゲフンゲフン…」



キョン「却下だ」


18 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 03:53:33.15 ID:dv/3YvM0

古泉「さて、どうしたものでしょう」
キョン「もう、あれだ、コンテスト出るのやめないか?」
ハルヒ「何言ってるのよ!絶対出て優勝するんだから!」
谷口「しかし涼宮、これじゃどうにもならんだろ」
鶴屋「下手したら負傷者が出るにょろよ」
朝比奈「はあ、残念です…」

長門「…ちょっと待ってて」
  トトトトト
一同『?』


  トトトトト
長門「…これ、食べてみて」
キョン「まだ、カレーあったのか?」
谷口「まだ口の中がおかしいんだけど」
古泉「まあ、食べてみますか」

  パクッ

キョン「おっ!?」
鶴屋「これ…」
谷口「うまーーーーい!!!最高にうまいぜ!!!」
古泉「これは驚きました、文句なしに最高の一品です」
朝比奈「でも、これって…」
ハルヒ「有希、これどうしたの?」


長門「…3つのカレーを混ぜてみた」


19 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 04:12:29.67 ID:dv/3YvM0

  ガチャガチャ
キョン「ハルヒのやつ、後片付け押し付けて帰りやがって…しかし、奇跡ってのはおきる

もんだな」
長門「…奇跡ではない」
キョン「え?」

長門「…3つのカレーを混ぜた後、味のバランスを操作した…」

朝比奈「えっ!?」
キョン「長門…!」

長門「…大丈夫、情報操作は鍋の中だけ…周囲に与える影響はほとんど無い…」
キョン「しかし、そんなことをしたら、ハルヒが不自然に思いやしないか?」
古泉「単品だったら不自然でしょうが、混ぜたものなら、味が変わってるなんて気付かな

いでしょう」
キョン「…結局、このパターンかよ」
古泉「仕方ありません、涼宮さんに満足してもらえる結果にするには…本番もこれでいき

ましょう」
朝比奈「そんな…」


20 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 04:22:29.58 ID:dv/3YvM0

古泉「では、僕はこれで」
キョン「朝比奈さん、送ります」
朝比奈「ありがとう、キョンくん」

朝比奈「残念ですね…」
キョン「朝比奈さん?」
朝比奈「自分の作った料理の味が変わっちゃうなんて…」
キョン「…」
朝比奈「そりゃ、ヘタクソなのはわかります、でも、一生懸命作ってるんです、それが全然違う味になって食べられるなんて…」
キョン「…そ、そうですよね…(朝比奈さんの甘ーいカレーでも、俺のためだけに作ってくれたんなら、何杯でもおかわりしますよ!)」




つかさ「カレーコンテストかあ」

28 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 19:51:19.40 ID:Ec3K5wM0

かがみ「おーっす!こなた」
つかさ「こなちゃん、おはよう」
こなた「ヤフー!」

  ・・・

こなた「え!あのコンテスト出るの?」
かがみ「そうなのよ、つかさったら、昨夜いきなり、『私、これに出る!』って、チラシ持ってきて」
つかさ「えへへ」
こなた「へえ、つかさにしては珍しいよね。かがみんも出るの?」
かがみ「まさか!私が出たって力にはなれないわよ」
こなた「さすがはかがみん、自分のことよくわかってる!」
かがみ「うるさいっ!」
つかさ「あのね、こなちゃん、私、こなちゃんに一緒に出てもらいたいなあって思ってるんだけど…」
こなた「えっ!わたしが?」
つかさ「こなちゃん、お願い!」
こなた「まあ、料理は嫌いじゃないけどさ…」
かがみ「私からも頼むわ。つかさ、なんか張り切っちゃってるし、力貸したげて!」
こなた「ん〜、しょうがないなあ…わかった!引き受けましょう!」
つかさ「ホント?やったあ!」


29 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 19:53:00.47 ID:Ec3K5wM0

かがみ「で、あと一人は誰に頼むの?」
つかさ「ええと、まだ決まってない」
かがみ「張り切ってた割には随分呑気だわね」
つかさ「えへへ…う〜ん、誰がいいかなあ…」
こなた「みゆきさんにお願いしようよ」
つかさ「ゆきちゃん?」
かがみ「ちょっと、みゆきだったら私とそう変わらなくないか?」
こなた「いやいや、全然違うよ!ビジュアル的に」
かがみ「そういう観点かよ!」
つかさ「こなちゃん、料理のコンテストなんだから」
こなた「いいかねつかさくん、審査員の視点に立ったら、見た目もかなり重要だよ〜」

かがみ「それはアンタの視点だろ!」

30 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 19:58:03.52 ID:Ec3K5wM0

みゆき「私がですか?」
こなた「そう!みゆきさんも一緒に出ようよ!」
つかさ「お願い、ゆきちゃん!3人いないと出られないんだ」
みゆき「でも、料理のお手伝いでしたら、私ではお役に立てないのでは…」
こなた「大丈夫!エプロンして立ってれば十二分に戦力!…ゲフンゲフン」
みゆき「え?」
つかさ「ちょっと、こなちゃん!」
こなた「えとー、ほら、高校最後のクラスメイトとの思いで作りってことでー」
みゆき「そうですね、そういうことでしたら、喜んで」
つかさ「わ〜、ありがとう、ゆきちゃん!」

こなた「これでフォトジェニック賞はいただき…っと!」
つかさ「こなちゃん!」

31 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 20:01:34.55 ID:Ec3K5wM0

みさお「柊ーぃ、カレーフェスティバルに出るんだって?」
かがみ「コンテストでしょ?つかさがね」
あやの「一緒に出るんじゃないの?」
みさお「峰岸ぃ、柊の腕じゃムリだってヴぁ!」
かがみ「日下部に言われたくはないわね!」
みさお「お?こう見えてもカレーは得意なんだゼぃ!」
かがみ「へー、意外だな」
みさお「あの3分間に集中して…」
かがみ「レトルトかよ!峰岸は上手に作るんだろうけど」
あやの「ウフッ」
かがみ「否定しないんだ…やっぱり作ってあげる人が居ると違うわねー」
みさお「ヒューヒュー!」
あやの「先週もちょっと凝ってみたんだけど…その話、聞きたい?」

かがみ・みさお「聞きたくない」


32 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 20:09:47.18 ID:Ec3K5wM0

パティ「こなた達、カレーコンテストに出るそうですネー!」
ゆたか「うん、そうなんだ」
みなみ「みゆきさんも出るって…」
ゆたか「うん、優勝できたらいいなあ」
ひより「・・・」
パティ「ゆたかも家で料理するんデスカ?」
ゆたか「おねーちゃんを手伝ったりするけど、まだあんまり得意じゃないんだ」
パティ「みなみは?」
みなみ「私も、お手伝い程度しか…」
ひより「・・・」
ゆたか「パティちゃんは自炊してるんでしょ?偉いよねー」
パティ「No−!簡単なことしか出来まセーン!」
ひより「・・・」
ゆたか「田村さん?」
ひより「・・・」
パティ「ひよりん!!」
ひより「ハッ!ハイ!?」
ゆたか「田村さん、どうしたの?」
ひより「あ、いや、そのー…」

パティ「キッチンに立つ二人を妄想してましたネ?」
ひより「あの二人見てると、どうしてもねー…」

ゆたか・みなみ「?」


33 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 20:20:53.34 ID:Ec3K5wM0



  トントントントン  パタン

かがみ「ちょっと、つかさ、まだやってたの?」
つかさ「あ、お姉ちゃん、ゴメン、起こしちゃった?」
かがみ「私はいいのよ、トイレに起きただけだから。それより、もういい加減寝なさいよ」
つかさ「ん、もうちょっとだけ」

かがみ「ねえ、つかさ?」
つかさ「なぁに、お姉ちゃん?」
かがみ「なんで今回はそんなに張り切ってるの?」
つかさ「え、えと…」
かがみ「べ、別にいいんだけどさ、こんなに頑張ってるつかさって初めてだから」
つかさ「あのね…わたしね…」
かがみ「ん?」
つかさ「高校卒業するまでに、お姉ちゃんに勝ちたいの!」
かがみ「えっ!?」
つかさ「私ね、今までずっと、何やってもお姉ちゃんには適わなかった。お姉ちゃんの後ろばっかりついてきてた…

   ううん、嫌とか、そんなんじゃないの。お姉ちゃんは私の自慢のお姉ちゃんだから

   でもね、一つくらいは、これはお姉ちゃんより凄いんだぞ!っていうのが欲しいなあって、それが出来るのが料理だけだから…」
かがみ「つかさ…」

34 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 20:21:18.10 ID:Ec3K5wM0

つかさ「ゴメンね、いっぱい迷惑かけてるダメな妹で」
かがみ「何言ってるの!迷惑だなんて思ったこと無いわよ!」
つかさ「お姉ちゃん…」
かがみ「つかさは、優しいし、周りをふんわりした気持ちにさせてくれるし、勿論、料理も上手だし、私に無いものをいーーっぱい持ってる、私の自慢の妹だよ!」
つかさ「お姉ちゃん!!」
  ガバッ!
つかさ「うわああぁぁぁん!!!」
かがみ「ちょっと、つかさ!…もう、しょうがないわね」
  ギュッ
かがみ「もう寝なさいね。コンテスト、頑張って」
つかさ「・・・」
かがみ「?」
つかさ「・・・」
かがみ「つかさ?」
つかさ「ZZzz・・」


かがみ「ここで寝るな」


35 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 20:25:56.13 ID:Ec3K5wM0

こなた「おとーさん、ごはん出来たよ」
そうじろう「おう、今行く」

こなた・ゆたか「いただきまーす」
そうじろう「いただきます…って、またカレーかぁ?」
こなた「文句言わないでよ、本番に向けて毎日練習してんだから」
そうじろう「しかし、今日で三日目だしなあ。ゆうちゃんもそろそろ飽きてきただろ?」
ゆたか「そんなことないですよ。毎日ちょっとずつ味が違うし、お姉ちゃんの作るカレー、とっても美味しいです」
こなた「く〜!ゆうちゃん嬉しい事言ってくれるね〜!」

かなた『久しぶりに来てみたら、なんかいい匂いがする…ああ、カレーね』

そうじろう「こなた、おかわりまだあるか?」
こなた「あるよ。てか、おとーさん、文句言ってたわりに食べてるじゃん」
そうじろう「いやいや、残ったら勿体無いじゃないか」
こなた「とか言って、気に入って食べてるでしょ?このツンデレめー!」
そうじろう「いやいや、あははは」

かなた『相変わらず仲いいね、ちょっと妬けちゃうな』



36 名前:1[] 投稿日:2009/03/11(水) 20:27:12.65 ID:Ec3K5wM0

そうじろう「しかし、あれだな」
こなた「なにさ、まだ嫌味?」
かなた『?』
そうじろう「いや、こなたの作るカレーは、味がだんだんかなたのカレーに似てきてるな」
かなた『!』
こなた「えっ、そう?」
そうじろう「一緒に作ったことなんてないのに、不思議なもんだねえ…やっぱり遺伝かな、ハハハ」

かなた『何言ってるの、そうくん…貴方の好みに合わせてるからですよ』

こなた「おかあさんのカレーかぁ…あたしも将来、旦那さんや子供のために料理してるのかな」
そうじろう「なるべくなら、そういう日が少しで遅く来てもらいたいよ」
こなた「また、おとーさん、そんなこと言って!」
ゆたか「おねーちゃん、私もおかわり!」
こなた「フー、大繁盛だ!こりゃコンテストいけるかもね!」

かなた『頑張ってね、こなた』




カナ「おおっ!これは!」

41 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:12:39.66 ID:R1cP2Zg0

カナ「なあ、ハルカ」
ハルカ「なに?カナ」
カナ「これ、出てみない?」つ(チラシ)
チアキ「あー?何だ、それ?」
ハルカ「『学生カレーコンテスト』?」
カナ「この間の絶品カレー、あれだったら優勝できんじゃないの?」
ハルカ「チアキの買ってきたスパイスで作ったカレーね」
チアキ「あれは最高のカレーでした、ハルカ姉さま」
ハルカ「チアキのお手柄よ」
チアキ「いえいえ、カレーの妖精のお陰です」
カナ「まだ言ってるよ…なあ、出てみようよ」
チアキ「カナ、今度は何を企んでいるんだ?」
カナ「企んでないよ、ただ、賞品に目が眩んで」
チアキ「眩むなよ!」
ハルカ「すごーい!30万円分の旅行券だって!」
カナ「ね、凄いでしょう!一人頭10万円だよ、じゅうまんえん!」
チアキ「10万円か!!」
カナ「10万円だ!!出よう、ハルカ!!」
チアキ「出ましょう、ハルカ姉さま!!」

ハルカ「ちょ、ちょっと二人とも…」

42 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:14:24.26 ID:R1cP2Zg0


カナ「よーし、頑張るぞー!」
チアキ「待てカナ、何を頑張るんだ?」
カナ「何をって、コンテストに決まってるだろう」
チアキ「お前が出て優勝など出来るものか」
カナ「おい、チアキ、私に出るなと言いたいのか?」
チアキ「当然だ、バカ野郎!お前が過去に作った料理を考えてみろ!」
カナ「過去に…まさか、あのホットケーキの事を言ってるのか?」
チアキ「クリームシチューじゃなかったのかよ」
カナ「どっちでもいいよ!優勝の為に私に犠牲になれと言うのか?」
チアキ「どう犠牲なんだよ!肝心のカレーだって、謎の3倍増殖カレーやら、砂糖たっぷりカレーやら、ロクでもないものばかり作ってただろう」
カナ「あれは事故だよ!本意じゃないよ!っていうか、チアキ、お前は出るつもりなのか?」
チアキ「当たり前だ!私は誰よりも上手くハルカ姉さまの手伝いができるんだ!」
カナ「手伝いだけなら私にだって出来るぞ!」
チアキ「何だとー!」
カナ「やるかー!」

ハルカ「ちょっと、二人とも!」



43 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:15:33.58 ID:R1cP2Zg0


カナ「あいたたたた、久しぶりに食らったよ、『アイアンクローフロムキッチン対面式』」
チアキ「お前が騒ぐからだ、バカ野郎」
カナ「なあ、チアキ」
チアキ「あ?」
カナ「ここは10万円目指して、二人とも身を引くというのはどうだろう?」
チアキ「は?どういうことだ?」
カナ「ハルカの料理の腕は天下一品だ。それは共通意見だな」
チアキ「当然だ、ハルカ姉さまは最高だ」
カナ「ならば、最高の助手を迎えれば、より勝利が確実なものになる」
チアキ「だから、私がハルカ姉さまの手伝いを…」
カナ「ストーップ!本当にチアキは最高の助手と言えるのか?お前以上に、ハルカの助手を上手く出来るやつはいないと断言できるか?」
チアキ「そ、それは…」
カナ「今は目先の手柄より、確実に10万円を目指そうじゃないか!」
チアキ「うーむ」


44 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:19:52.53 ID:R1cP2Zg0


マキ「へぇー、カレーコンテストに出るんだ」
ハルカ「そうなのよ、カナが言い出したら聞かなくってさ」
マキ「あれって、優勝したら旅行券もらえるんだよね、いいなあー、旅行行きたいなー」
ハルカ「じゃあ、マキ出てみる?」
マキ「出る!!…と言いたいとこだけど、私じゃハルカの足を引っ張るだけだし、アツコがいいんじゃないかな」
アツコ「えっ!」
ハルカ「うん、アツコは料理上手だもんね」
アツコ「そんな、ハルカにはかなわないよ」
マキ「出なよ、アツコ!私の分も、旅行券頼むよ!」
ハルカ「ちょっと、マキったら」
マキ「冗談だって!ところで、コンテストって、いつ?」
ハルカ「ええと…」

45 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:20:29.49 ID:R1cP2Zg0


藤岡「へぇー、カレーコンテストに出るんだ、南のカレー美味しかったし、きっといいところいけると思うよ」
カナ「私は出ないよ」
藤岡「え、そうなんだ」
カナ「10万円のために、私は犠牲になるんだッ!」
藤岡「そうなんだ…?」
カナ「でだ、私の代わりに飛び切り腕の立つ奴を探してるんだけど、誰かいないかな」
藤岡「俺に聞かれても…」
カナ「役に立たない番長だなあ…あ、ケイコー!」
藤岡「・・・」


46 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:20:58.93 ID:R1cP2Zg0


ケイコ「何?」
カナ「ケイコは料理得意だよな?」
ケイコ「え?別に、得意じゃないけど…」
カナ「なんだよ、テストの点数ばっかり取ってないで、もっと実用的な事身に着けろよ!」
ケイコ「そんな…」
カナ「リコー!ちょっと!」
リコ「ん?」
カナ「リコは料理自慢だったよね」
リコ「いや、そんな、自慢するほどのものじゃ」
カナ「なんだ、その程度か。じゃあいいや」
リコ「ええっ!?」

カナ「はあ、私は友達に恵まれてないなあ…」


ケイコ・リコ「こっちの台詞よっ!!」


47 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:22:20.68 ID:R1cP2Zg0


シュウイチ「へぇー、カレーコンテストに出るんだ」
内田「ハルカちゃんのカレー美味しいもんね、きっと優勝できるよ!」
マコト「そうだ!ハルカさんのカレーは最高だ!!」
チアキ「マコト、家でカレー食べたことあったか?」
マコト「え?あ、あるよ、多分(…カレー食べたのはマコちゃんだったかな、危ない、危ない)」

吉野(ニンマリ)

トウマ『マコト、吉野が笑顔を投げかけてるぞ』ヒソヒソ
マコト『わかってる、ここは気付かない振りだ』ヒソヒソ

48 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:22:48.28 ID:R1cP2Zg0


内田「チアキも出るんでしょ?」
チアキ「それが、カナが腕の立つ代役を立てようと言うんだ」
トウマ「代役って、誰を?」
チアキ「それを探しているんだが、私以上にハルカ姉さまのお手伝いが出来る人間など、そうそう見つかるものではないんだ」
シュウイチ「小学生には無理だよね」
吉野「だったら、マコちゃんは?」
マコト(ドキッ!!)
チアキ「マコちゃんか…でも、料理が得意そうには思えないな」
マコト(ホッ)
チアキ「はぁ…」

トウマ「(ナツキを推薦しても、チアキにはダメだろうな…)」

49 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:54:32.30 ID:R1cP2Zg0

保坂「ナツキ、や ら な い か」

ナツキ「いえ、オレはそっちの方は…」

保坂「助手をやらないかと言っている」
ナツキ「あ、助手ッスか、スンマセン」
保坂「勘違いしちゃダメじゃないか」
ナツキ「スンマセン、で、何の助手ッスか?」
保坂「フム、これだ」つ(チラシ)
ナツキ「カレーコンテスト…出るんスか」
保坂「そうだ。お前が助手になってくれれば、心強い」
ナツキ「オレなんて、まだまだッス」
保坂「ならば、修行のつもりで出ればいい」
ナツキ「はあ…」
保坂「さて、あと一人だが…」

50 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:55:45.20 ID:R1cP2Zg0


速水「ほさか〜!」
保坂「ム、速水か」
ナツキ「速水先輩、ウス」
速水「ナツキ〜、ちゃんと練習出なさいよ」
ナツキ「スンマセン、メシつくらないといけないんで」
速水「で、何の話してたのかなー?」
保坂「ウム、カレーコンテストの助手をナツキに頼んでいたところだ」
速水「はぁ?保坂あれに出るの?」
保坂「そう、そしてこれから、もう一人の助手として、南春香を迎え入れるのだ!」
速水「ハルカちゃんを?」

保坂「俺が材料を切るわけだ。となりで南春香が…(妄想中)」

ナツキ「南春香先輩…(回想中)」タラーッ

速水「ちょっとチラシ見せて(ペラッ)あー、保坂、ダメだわ」
保坂「ダメ…とは?」
速水「この日はバレー部の試合じゃないの、男女とも」
保坂「…フッ、試合など、俺と南春香の愛のカレーに比べれば…!!」

  バシッ!!

速水「サボっちゃダメだからね」



51 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:58:58.53 ID:R1cP2Zg0


カナ「え〜、マキちゃんもアツコちゃんもダメなのか〜」
ハルカ「しょうがないわよ、試合だもん」
カナ「私には有望な友達はいなかったよ」
チアキ「小学生組にも適任者はいませんでした」
ハルカ「ねえ、カナ、チアキ」
カナ「何?ハルカ」
チアキ「何でしょう?ハルカ姉さま」
ハルカ「やっぱり、三人で出ましょうよ」
カナ・チアキ「!」
ハルカ「他の人が入っても、なんだか美味しいカレーが出来ない気がするの。どうせ出るなら、私はカナとチアキと3人で出たいな」
カナ「ハルカ…」
チアキ「ハルカ姉さま…」
ハルカ「優勝とか、賞品とか、どうでもいいじゃない!三人で素敵な思い出作りましょう!」
カナ「ハルカ!」
チアキ「ハルカ姉さま!」

ハルカ「(でも温泉ぐらいはちょっとだけ行きたいなあ…)」

52 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 20:59:21.68 ID:R1cP2Zg0


カナ「結局、三人で出ることになったわけか、よし!頑張るぞー!」
チアキ「なあ、カナ」
カナ「何だ?」
チアキ「誰かに助手を頼んでたら、10万円はそいつの物になっちゃったんじゃないか?」
カナ「あ!…危なかったな〜!」
チアキ「バカ野郎」




大河「これ、使える!」


53 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 21:59:42.76 ID:R1cP2Zg0

レスの無い中、ただただ投下してくのって、寂しいなあ
も少し続けます


54 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 22:07:11.54 ID:R1cP2Zg0


   チュンチュン チュン

\ドンドンドン/

大河「竜次!りゅうじいいいぃぃぃぃ!!!!」
竜次「何だよ、朝っぱらから騒々しいな」
大河「こ、これ…!」
竜次「チラシ?…ああ、商店街のイベントのカレーコンテストな」
大河「何だ、知ってたの!じゃあ話は早いわね。あんた、これ出なさいよ!」
竜次「は?んなもん、興味ねーよ」
大河「何でよ?あんたの数少ないアピールポイントでしょ!」
竜次「うっせえ!大体、何で俺が人前で料理しなきゃなんねーんだよ、誰にアピ−ルするんだよ!」
大河「みのりんに決まってるじゃない」
竜次「(ドキッ!!)く、櫛枝に!?」


55 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 22:08:35.57 ID:R1cP2Zg0


大河「そうよ!正確に言うとね、みのりんと一緒に出たらって言ってるの」
竜次「櫛枝と一緒に!?」
大河「そ!あんた、別荘の時は少しはみのりんと話できたでしょ?」
竜次「ま、まあな、ほんの少しだけど…」
大河「普通にしてても会話なんてちゃんと出来ないんだから、こういうキッカケを作るのが大事なのよ」
竜次「し、しかし…」
大河「それに、うっかり優勝なんてしてごらんなさいよ、二人の記念としたら最高だと思わない?」
竜次「それはそうだけど、まさか優勝なんて…」
大河「出来るわよ!あんた、料理だけは大したものよ!それだけは認めるわ」
竜次「それ『だけ』かよ!」
大河「駄犬はブツブツ言わないで、主人に従ってればいいのよ!わかった!」
竜次「わ、わかったよ、じゃあ、まあ、頑張って、みるよ」
大河「もう、歯切れ悪いわねえ…それに、もし優勝できたら30万円の旅行券がもらえるのよ!」
竜次「なんか、そうらしいな」
大河「30万よ、30万…ああ、どこ行こう…」

竜次「お前、それが目当てなんじゃ…」


56 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 22:09:15.22 ID:R1cP2Zg0


北村「高須、カレーコンテスト出るんだってな!」
竜次「お、おう…てか、もう聞いたのかよ…」
櫛枝「へぇー、高須君、あれに出るんだ!」
竜次「そ、それでな、櫛枝に相談なんだが」
櫛枝「何だい?高須君」
竜次「その、コンテスト、一緒に出てくんないか?」
櫛枝「え?わたしが?」
竜次「別荘のときさ、櫛枝の包丁さばきたいしたもんだったから、て、手伝って貰えたら有難いっつーか、なんつーか、その…」
櫛枝「いやいや、たいしたものではありませんぞよ、料理長殿」
竜次「少なくとも、俺の周りじゃあれだけできる奴はいない…ってか、その…なあ、頼まれてくれないか?」
大河「みのりん、私からもお願い!役に立たない駄犬の数少ない取り柄、花開かせてあげて!」
竜次「数少ないって、またお前は…」
櫛枝「うーーーーん、大河にそこまで言われちゃ断りにくいなあ…」
竜次「それじゃ!」
櫛枝「待って!高須君」
竜次「え!?」

櫛枝「バイト空けられるか調整してみるから、それが出来たらって事でいいかな?」
竜次「お、おう!もちろん!」

57 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 22:09:45.04 ID:R1cP2Zg0


北村「ところで高須、あと一人は逢坂なんだろ?」
高須「あと一人?」
北村「1チーム3人だろ?」
高須「ああ、そうだった!…考えてなかった…」
北村「おいおい、人数足りなきゃ、参加も何も無いだろ?」
高須「えと…大河、お前出るのか?出るよな?」
大河「な、何で私が出なきゃなんないのよ!」
高須「お前、言いだしっぺだろうが!人数足んなきゃ出れねーだろ!」
大河「嫌よ!あんた、あたしの料理の腕知ってるじゃない!」
高須「別に料理しなくても、手伝いだけいしてくれればいいんだよ」
大河「駄目!あたしが手伝ったりしたら、絶対ドジるもん!絶対、お皿割ったり、お鍋ひっくり返したりするもん!嫌!絶対嫌っ!」
高須「大河…」
大河「料理出来なくても、誰でもいいんなら、バカチーにでも頼めば?」
高須「川嶋か…」




北村「おれは?」

58 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 22:10:08.01 ID:R1cP2Zg0


高須「やっぱりここに居たか」
川嶋「あら、高須君、何か用?ひょっとして、デートのお誘いとか?」
高須「んなんじゃねーよ!ちょっと頼みごとがあってな…」
川嶋「?」


川嶋「はぁ?なんで亜美ちゃんがそんなコンテストに出なくちゃいけないのよ、バッカじゃねーの!?」
高須「なあ、頼むよ川嶋、この通り!」
川嶋「頭下げられても知らなっいつーの!大体、その日は亜美ちゃんお仕事なのー!売れっ子モデルも辛いわねー!あー、忙しい、忙しい!」
高須「仕事なのか…じゃあ、しょうがねーよな、変なこと頼んで悪かった!」
川嶋「・・・」


高須「どうする…こうなりゃ木原か香椎か…なんだったら春田や能登でも…最悪、インコちゃんでも!」




北村「なあ、おれは?」


59 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 22:10:35.17 ID:R1cP2Zg0


櫛枝「高須君、オッケーだ!調整できたぜ!」
高須「ホントか!よかった!」
櫛枝「よろしくおねげえしますだ、料理長殿」
高須「い、いや、こちらこそよろしく」
櫛枝「で、大河がごねてるんだって?」
大河「ごねてるだなんて、みのりん…」
櫛枝「大河、人に頼んでおいて、自分は出ないなんてちょっと身勝手じゃないかね?」
大河「だって、私なんか出たら…」
櫛枝「わかった、じゃあ、私もやめる!」
高須「櫛枝!?」
大河「みのりん!」
櫛枝「どうせ人数揃わないんなら出られないんでしょ?あーあ、無理してバイト休んじゃったし、どうしよーかなー」
大河「みのりん…」




北村「おーい」

60 名前:1[] 投稿日:2009/03/12(木) 22:11:07.25 ID:R1cP2Zg0


高須「おい、大河、出るって言ってくれよ!」
大河「何よ、竜次!最初は乗り気じゃなかったくせに!」
高須「いや、なんか、後に引けなくなったっつーか…とにかく、出るだけ出てくれ!何もしなくていい!何にも手伝わなくていいから!!」
大河「…何にもしなくていいって…」
高須「いい!俺と櫛枝とで作るから!な、櫛枝!」
櫛枝「料理長の仰せのままに」
高須「ほら、櫛枝もああ言ってくれてるし」
大河「…ホントに?ただ立ってるだけでもいいの?」
高須「いい、いい!居てくれさえすれば、それでいいから!」
櫛枝「(必死だな、高須君)」
大河「…わかった…じゃあ…出る…」
高須「よしっ!!…ふう…」
櫛枝「頑張ろうね、大河、高須君!」
高須「お、おう!頑張って美味いカレー作るぜ!」
大河「頑張って立ってるぜ!」




北村「はっはっはっはっは…」

66 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:51:56.53 ID:rtSh7HM0


  −−−コンテスト当日−−−

ハルヒ「キョン、遅い!!」
キョン「おいおい、まだ集合時間前じゃないか。てか、まだハルヒだけか?」
ハルヒ「何言ってんのよ!もうみんな荷物持って先にいったわよ!」
キョン「早すぎんだろ!で、まだ荷物あんのかよ」
ハルヒ「これとこれ!ホントにもう…」
キョン「はいはい、わかりましたっと!ん?何だこれ?調理用具とかじゃないよな。材料は現地支給だし…」
ハルヒ「着替えよ、着替え!今日のコスチュームよ」
キョン「はあ?また変な格好で出るんじゃないだろうな」
ハルヒ「SOS団をアピールするのよ、目立たなきゃ!」
キョン「あー、そうかそうか(まてよ、朝比奈さんのコスプレもあるわけか…)いや、そうだな!確かに、派手にいかなきゃな!」
ハルヒ「キョン…」
キョン「何だ?」
ハルヒ「…目つきがやらしい!」
キョン「なっ…!」


キョン「(期待させたのは自分じゃねーかよ)」


67 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:52:26.35 ID:rtSh7HM0


谷口「おーい、キョン!こっちだこっち!!」
キョン「おう、谷口も来てたのか。悪いな、手伝わせちゃって」
谷口「なあに、あんだけ美味いカレーができたんだ、結果気になるじゃねーかよ」
みくる「キョン君、おはようございます」
キョン「おはようございます、朝比奈さん。みんなもおはよう!」
古泉「おはようございます」
長門「…おはよう」
ハルヒ「さあ、とりあえず集合場所に向かうわよ!」



68 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:53:56.16 ID:rtSh7HM0


かがみ「着いたわね。みんなはまだ?」
こなた「つかさー!かがみー!」
つかさ「あ、いた!こなちゃーん!」
かがみ「おっす!こなた、って、あんた何?その荷物は」
こなた「へへ、後のお楽しみ!」
みゆき「みなさん、お早うございます」
つかさ「ゆきちゃん、おはよう!」
こなた「おはよう、みゆきさん」
かがみ「みゆき、今日はつかさをよろしくね」
みゆき「私こそ、何も出来ませんが、よろしくお願いします」
こなた「かがみん、私には?」
かがみ「あ?」
こなた「私にはー!」
かがみ「はいはい、よろしく頼むわよ!」
こなた「も〜、相変わらずのツンデレなんだから〜ん」
かがみ「気持ち悪い声出すなよ!」
みゆき「では、参りましょうか」


69 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:54:17.06 ID:rtSh7HM0


大河「会場、着いたね」
竜次「ああ」
大河「いよいよ本番ね、頑張るのよ!」
竜次「頑張るって、どっちをだよ、その…」
大河「バカね!あれだけ準備期間あったのに、ろくにみのりんと打ち合わせも何にもしてないんだから!」
竜次「いや、それは…」
大河「今更みのりんにどうこうなんてできないし、もう、料理頑張って、優勝するしかないじゃない!」
竜次「ああ、じゃあ、とにかく料理に集中するよ」
大河「そうしなさい!ところで、やっちゃん大丈夫かな」
竜次「大丈夫だよ、いつものことだからな」


泰子「ああ〜、大河ちゃんと竜ちゃんの応援に行きたいけど、さすがに二日酔いでカレーの匂いは、勘弁でやんすでがんす…」
インコちゃん「カ、…カ、…カレ、…カレ、…カレー、…おつカレー!!」


70 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:55:19.14 ID:rtSh7HM0


櫛枝「大河ー!高須くーん!」
竜次「おはよう、櫛枝」
大河「みのりーん!」ガバッ!「今日は竜次のことをよろしくね」
櫛枝「へへ、精一杯やらせてもらいやすぜ!高須君、頑張ろうね!」
竜次「お、おう…///」



ハルカ「なんとか間に合ったみたいね」
チアキ「お前のせいで、もうちょっとで遅刻するところだったじゃないか、このバカ野郎!」
カナ「間に合ったんだから、そんなに言わなくてもいいだろう」
藤岡「南、荷物、ここに置くよ」
カナ「すまなかったねえ、荷物持ちやってもらって」
ハルカ「藤岡君、ありがとうね」
藤岡「いえいえ…じゃ、また後で。始まったら応援に来るから」
カナ「おー、またなー!」


スタッフ『コンテストに参加の皆さんは、こちらに集まって下さーい!』


カナ「よーし!」
チアキ「行くか!」
ハルカ「行きましょうか!」

71 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:56:04.90 ID:rtSh7HM0


がやがやざわざわ

参加者A「カレー王に、俺はなるっ!」
参加者B「絶対に優勝する!じっちゃんの名にかけて!」
参加者C「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ!」
参加者D「たいじょーぶ!まーかせて!」

キョン「なんか、色んなのがいるな…」

古泉「僕たちはそろそろ行きましょうか」
キョン「そうだな。ハルヒ、朝比奈さん、長門、頑張って!」
古泉「ご武運をお祈りします」
ハルヒ「任せなさいっ!」
みくる「頑張ります!」
長門「…」



スタッフ「えー、ではこれからの段取りを説明します」


72 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:56:47.46 ID:rtSh7HM0


スタッフ「これから皆さんには、予選に参加していただきます」

ハルヒ「予選!?」
カナ「予選があるなんて、聞いてないぞー!」
チアキ「どういうことだー!バカ野郎ー!」
ハルカ「ちょっと、チアキ!」
チアキ「あ、いつもの癖で…ごめんなさい、ハルカ姉さま」
大河「なんか、ガラの悪い子供がいるわね」
竜次「お前が言うか」

スタッフ「事前に連絡できずにすみません、実はこちらの予想より参加チームが多かったもので、急遽予選で出場チームを絞らせていただくことになりました」

ハルヒ「いいわよ、勝ち抜ければいいんでしょ?優勝狙ってるんだもん、何だってやるわよ!」

スタッフ「あー、そう言っていただくと助かります。では、予選のルールを説明します」


73 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:57:29.40 ID:rtSh7HM0


カナ「結局、何をやるって?」
チアキ「ちゃんと聞いてろよ」
ハルカ「チーム代表者一人による勝ち抜けクイズだって」

みくる「クイズができなかったら、そこで終わりなんですね」
ハルヒ「これは、ひょっとするとあれね!予算が足りなくなって、食材を減らすための主催者側の陰謀だわ!」
長門「…私が出る」

こなた「さて、ここはみゆきさんの出番だね!」
つかさ「そうだね、ゆきちゃんお願い!」
みゆき「はい、料理よりは自信がもてそうです」

竜次「大河、クイズ得意か?」
大河(ブンブンブン)
櫛枝「よーっし、わたしがいく!」


74 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:58:01.66 ID:rtSh7HM0


スタッフ「では、早押しで、最終的に上位4チームに絞らせていただきます」

竜次「たった4チームかよ!」
ハルヒ「やっぱり、予算削減ね」
つかさ「カレーが作れますように…」
カナ「チアキー!負けるなよー!」



  −−−予選終了−−−

75 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:58:36.83 ID:rtSh7HM0


こなた「トップ通過だよ!さすがはみwikiさん!」
つかさ「ゆきちゃん、ありがとー!」
みゆき「来た甲斐がありました、お役に立てて何よりです」
こなた「でも、クイズの点数は決勝の得点には加算されないなんて、勿体無いよね!何か損した気がするよ!」
みゆき「仕方ありません、そういうルールですし」
つかさ「いいよ、こなちゃん、これから料理頑張ればいいんだし!ここからが本領発揮だよ!」
こなた「おお、なんか頼もしい!」
みゆき「いつものつかささんとは、一味違いますね」
つかさ「えへ!…あ、あれ?用意してたカレーのレシピが…えーん、どっかいっちゃてるよー!」

こなた「やっぱいつものつかさだよ、みゆきさん」
みゆき「そうですね…」
つかさ「えーん!」


76 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:59:22.02 ID:rtSh7HM0


大河「やったね!みのりん、凄ーい!」
櫛枝「へへん、やったよ、大河!」
竜次「櫛枝がいてくれて、本当に助かったよ(てか、あのマニアックな知識は、どこで身につけてるんだろうか…)」
櫛枝「なんのなんの!でも、これからが本番だよ。高須君、頼りにしてるからね!」
竜次「お、おう…///」
櫛枝「大河も、頑張ろうね!」
大河「そりゃもう、頑張って何もしないわよ!」
櫛枝「あはは〜、そうだったね

77 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 19:59:46.01 ID:rtSh7HM0


カナ「おいっ、やったじゃないか!」
チアキ「どっかのゲームみたいな台詞で誉めるんじゃないよ、バカ野郎!」
ハルカ「ありがとう、チアキ」
チアキ「いえ、ハルカ姉さまのためならいくらでも頑張ります」
カナ「えー、私のためには?」
チアキ「自分で頑張れ」
カナ「どこまでもハルカと私に差をつける奴だな」
チアキ「当然だ、バカ野郎」
ハルカ「まあまあ、じゃあ次は、三人で力を合わせて頑張りましょう!」
チアキ「はい、ハルカ姉さま」
カナ「よーっし!決戦だー!!」


78 名前:1[] 投稿日:2009/03/13(金) 20:00:11.34 ID:rtSh7HM0


みくる「長門さん、お見事でした」
ハルヒ「やるわね、有希」
長門「…昨日、これを読んだばかり」つ『民明書房刊行 クイズの歴史』
ハルヒ「なんか、怪しげな本ね…」
みくる「でも、これでようやく、カレーが作れますね」
ハルヒ「そうよ、今日はカレーを作りに来たんだから!さあ、美味しいカレーつくるわよ!おー!」
みくる「おー!」
長門「…おー」
ハルヒ「有希、もっとテンション上げてよ!」


みくる「(でも、どんなに一生懸命作っても、最後には違う味になっちゃうんですよね…)」

83 名前:1[] 投稿日:2009/03/14(土) 19:19:32.62 ID:KM/F1220


チアキ「困ったな、どっちだろう…あ、あの背の高い人に聞いてみよう」
  タタタタタ
チアキ「あの、すいません」
岩崎「何?」
チアキ「迷子案内所を知りませんか?姉とはぐれてしまって」
岩崎「そう…じゃあ、お姉さんが連れてってあげる」
チアキ「ありがとうございます!」

岩崎「(ゆたかよりもちいさいかな…)小学生?」
チアキ「はい、五年生です」
岩崎「お名前は?」
チアキ「南千秋です」
岩崎「奇遇だね、私もみなみだよ。岩崎みなみ」
チアキ「わぁ」
長門「私は長門有希…」
チアキ・岩崎『あんた、誰?』



84 名前:1[] 投稿日:2009/03/14(土) 19:20:20.94 ID:KM/F1220


長門「会場がわからなくなったので、コンテストに出る人を探していた…」
チアキ「あ、予選に出てた人だ!」
岩崎「二人ともコンテストに出るんだ…でも困ったな、この子も迷子だし…」
カナ「おーい!チアキー!」
チアキ「あっ、カナ!」
岩崎「よかった、お姉さん見つかったんだね」
チアキ「本番前にどこ行ってんだよ!このバカ野郎!」
カナ「ごめんごめん、人多くってさあ」
岩崎「(あっちが迷子だったんだ…)」

85 名前:1[] 投稿日:2009/03/14(土) 19:20:55.21 ID:KM/F1220


ゆい「こなたー!遊びに来たよー!」
こなた「あれっ?ゆい姉さん?」
つかさ「こんにちは」
みゆき「お久しぶりです。制服ってことは、お仕事中ですか?」
ゆい「お祭りの警備だよー!コンテスト会場の担当になったから、みんなの事、応援するからね!」
こなた「ありがと!でも、ステージばっか見てちゃダメでしょ」
ゆい「じゃ、また後でねー!」

こなた「はぁ、いつも思うけど、あれで警官務まるんだから、この町も平和だね」


86 名前:1[] 投稿日:2009/03/14(土) 19:21:30.65 ID:KM/F1220


北村「高須ー!櫛枝ー!逢坂ー!」
大河「あ、北村君!」
高須「お、春田に能登まで来てくれたのか」
春田「高っちゃん達の応援に来てやったのよ!」
能登「とか言って、誰か可愛い子出てないかなーとか言ってたじゃねーか」
櫛枝「失礼だね、春田君!可愛い子ならここに二人もいるじゃないか!」
春田「え?あ、あー…」
北村「高須達はもうクラス代表みたいなもんだ」
高須「おいおい、代表はやめてくれよ」
北村「じゃ、観客席で見てるから、頑張れよ!」
高須「おう」


87 名前:1[] 投稿日:2009/03/14(土) 19:23:32.15 ID:KM/F1220


岩崎「じゃあここで…私は知り合いが他のチームで出てるから、そっちを応援するけど、あなたたちも頑張ってね」
チアキ「はい!ありがとうございました」
カナ「お世話かけました」
長門「ありがと…」

ハルカ「やっと戻ってきたわね、今の人達は?」
チアキ「岩崎みなみさんです。助けてもらいました。もう一人はコンテストに出てるなんとかゆきさんです」
カナ「え?みなみって名前だったの?じゃあ、うちに養子に来れば、南みなみさんだ!」
チアキ「来ないよ!」
カナ「トウマのとこの誰かと結婚しても、南みなみだな」
チアキ「しないよ!」


88 名前:1[] 投稿日:2009/03/14(土) 19:24:44.23 ID:KM/F1220


カナ「あ、ゆきさんなら丁度いいね、冬っぽいし」
チアキ「冬に降る雪って字かどうかは知らないよ」
カナ「じゃあ、冬をつけよう!冬、ゆき…冬ゆき?略してフユ…」
チアキ「嫌な名前を思い出させるな!バカ野郎!」
ハルカ「さあ、行きましょう」
チアキ「はい、ハルカ姉さま」ピトッ


長門「…兄弟って、なんか、いい…」


89 名前:1[] 投稿日:2009/03/14(土) 19:25:17.95 ID:KM/F1220


ハルヒ「いた!有希、どこ行ってたの!」
長門「ちょっと…」
朝比奈「もう出られないかと思いました〜」
長門「…」
  トトトト ピトッ
朝比奈「ちょ、いきなり腕にしがみついたりして、何ですか〜!」
長門「お姉さん…」
朝比奈「え?」
  パッ
長門「…何でもない」


スタッフ『では、決勝に出られるチームの方は、ステージ袖に並んでくださーい!』


ハルヒ「さあ、行くわよ!」

97 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 01:09:43.64 ID:gLOmuUw0


白石「みなさーん、こんにちはー!」

    \こんにちはー/

白石「盛り上がってますねえ、もう一丁、こんにちはー!」

    \こんにちはー/

白石「はい、いよいよ始まります、学生カレーコンテスト!私、司会の白石みのるでーす!」

    \パチパチパチ/

白石「はい、ありがとうございます。これから、予選を勝ち抜いた4組のチームで決勝を争っていただきます
   では、フャイナリストの皆さんの入場です!」

  パンパカパーン \パチパチパチ/

98 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 01:10:27.08 ID:gLOmuUw0


白石「まず一組目は、南春香さん、夏奈さん、千秋さんの『南家三姉妹チーム』でーす!
なんと今回、小、中学生がいるのはこのチームだけです!エプロン姿が決まっています!」

チアキ「あとのチームはみんな高校生なのか」
カナ「そうは見えないような人もちらほらと」
ハルカ「カナっ!」


吉野「チアキー、頑張ってー!」
内田「旅行券もらってきてねー!」
チアキ「おー!」
マコちゃん「ハルカさーん!応援してまーす!」
ハルカ「ありがとマコちゃーん」
藤岡「南ー!ガンバレー!」
カナ「どの南だよ!私のことなら、カナちゃんと呼べ!」
藤岡「カ、カナちゃ…またそれ?…///」


99 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 01:11:11.58 ID:gLOmuUw0


白石「続いて二組目、柊つかささん、泉こなたさん、高翌良みゆきさんの『陵桜学園高等部3年B組チーム』!
   おっと、これは、コックさんに、ウエイトレスに、なんと、給食当番?のコスチュームで登場です!」

こなた「つかさ、コック帽似合ってるよ!」
つかさ「えへへ、そう?でも、なんでこなちゃん給食当番の格好なの?」
こなた「いやー、需要あると思ったんだけど、本物の小学生がいるとはねえ」
みゆき「泉さん、私やっぱりちょっと恥ずかしいんですけど…」


みさお「おっ、来たゾ!」
かがみ「つかさー!しっかりねー!」
つかさ「頑張るよ、お姉ーちゃーん!」
ゆたか「おねーちゃーん!」
こなた「おー、ゆーちゃーん!」
ゆい「こなたー!見てるよー!」
こなた「いや、仕事してよ、ゆい姉さん」
みなみ「みゆきさん、頑張って…」
みゆき「聞こえませんよ、みなみさん」


100 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 01:12:48.61 ID:gLOmuUw0


白石「三組目は、高須竜次さん、櫛枝実乃梨さん、逢坂大河さんの…?…と、と、『虎舞竜(とらぶりゅう)チーム』!
   こちらはなんと、ジャージ姿で揃えてきました!」

竜次「おい、大河、何だよ今のチーム名は!」
大河「わ、私知らないわよ!」
櫛枝「ヘヘン、私がつけたんだぜい!」
竜次「櫛枝!」大河「みのりん!」
櫛枝「タイガーと竜次君からとったんだよ」
大河「間の『舞』は何なのよ」
櫛枝「それはもちろん、私が勝利の舞を舞うんだぜ!」〜ウニョウニョウニョ〜
竜次「あのなあ…」


101 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 01:13:32.79 ID:gLOmuUw0


春田「高っちゃーん!」
能登「頑張れよー!」
北村「よし、ここでしっかり応援だ!
   フレーフレーたーかーすー!
   フレーフレーくーしーえーだ!
   フレーフレーあーいーさーかー!!」
大河「北村君…」
高須「恥ずかしいだろうが…」
櫛枝「いやいや、やる気でてきたぜ!燃えるぜええぇぇぇぃ!!!」
竜次・大河「はぁ…」

102 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 01:14:40.22 ID:gLOmuUw0


白石「最後、四組目は、涼宮ハルヒさん、朝比奈みくるさん、長門有希さんの『SOS団チーム』!
   おおっ!ここは、メイドさん、メイドさんときて、三人目はバニーガールだーっ!!」

キョン「なんちゅう格好で出てきてるんだ、ハルヒは!」
古泉「まあ、らしいと言えばらしいですけどね」

ハルヒ「こらー!キョン!古泉くん!声援が無いわよ!!」
キョン「はいはい…ハルヒー!朝比奈さーん!長門!頑張れよー!」
古泉「ファイトです!応援してますよー!」
ハルヒ「それでいいのよ」

キョン「ったく、頑張ったところで、出来上がりは同じなんだがな」
古泉「あなたも、そう考えているんですね」
キョン「違うのか?っていうか、あなた『も』って、なんだよ」
古泉「いえ、まあ見ていましょう」


白石「えー、以上の四組で優勝を争っていただきます。さあ、時間も少々押し気味なので、早速開始させていただきます!」


103 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 01:15:32.42 ID:gLOmuUw0


白石「スタートの合図で、各チームの皆さんは、ステージ中央の食材から必要なものをお選びください。早い者勝ちです!」

大河「竜次、スタートダッシュで高級そうなものゲットするからね!」
竜次「高級食材なんて、お前にわかんのか?」
大河「いいから、これだけやらせてよ!あとはじっとしてるから」
櫛枝「大河、頑張れ!」

ハルヒ「狙いはあの高級国産黒毛和牛ね!」
みくる「えー、どれがですか?」
長門「…」

カナ「よーし、早めにいいもの押さえとかなくちゃ!」
ハルカ「普通の食材でいいわよ、ちゃんと作れば美味しく出来るから」
チアキ「さすがはハルカ姉さま」

こなた「フッフッフ、日ごろ鍛えた俊足は、この日のため!」
みゆき「鍛えてらしたんですか?」
つかさ「別に鍛えてはいないよね?」
こなた「みゆきさん、つかさ、ゆる〜いツッコミをありがとう…」


白石「皆さん、用意はいいですか?では、スタートです!アーレ、キュイジーヌ!!」

    \ パ ン /

109 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:08:54.94 ID:gLOmuUw0


大河「(えと、高級そうなもの…何か札がついてるお肉がある!あれね!)」
    ガシッ!
大河「取ったーっ!」
竜次「お前、それ…」
櫛枝「おお、比内地鶏じゃん!やったね!」
大河「え、地鶏?…これ、鶏肉!?」
櫛枝「そうだよ、何?」
竜次「俺の家じゃ鶏肉使わねーんだ、インコちゃんいるから…」
櫛枝「あ、そうなんだ」
大河「ゴメン…」


110 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:09:36.79 ID:gLOmuUw0


ハルヒ「黒毛和牛ゲット!全部持って行っちゃうわよ!」
みくる「涼宮さん、そんなには使わないんじゃ…」
ハルヒ「他のチームにはあげられないわ!これは勝負なのよ!」
みくる「そんな…」
長門「人参…玉ねぎ…」


111 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:10:03.17 ID:gLOmuUw0


つかさ「ふんふんふ〜ん♪」
みゆき「果物をそんなに取って、デザート用ですか?」
つかさ「えへへ」
みゆき「?」

こなた「あーあー、そこの小さいお方」
大河「何よ、そこの小さい人!」
こなた「お!…いやいや、そのお肉いらないんならちょうだい」
大河「あげるわよ!」ポイッ
こなた「サンキュ〜!やっぱりカレーはチキンだよね!」



112 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:10:26.61 ID:gLOmuUw0


カナ「ハルカ、ピーマンは?」
ハルカ「いらないわよ」
カナ「ほうれん草は?」
ハルカ「いらないって」
カナ「ニラは?」
チアキ「わざと私の苦手なものばかり選ぶな!このバカ野郎!」
ハルカ「チアキ、人参は使うわよ」
チアキ「あ、はい…」
カナ「よく考えたら、チアキに食べさせるわけじゃないんだ、わざわざ探して損したよ」
チアキ「何やってんだよ!マジメにやれよ!」


113 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:11:07.89 ID:gLOmuUw0


ハルヒ「それにしても、何か動きにくいわね、これ」
長門「自分で選んだくせに…」
ハルヒ「有希、何か言った?」
長門「…別に」
みくる「(メイドさんでよかった…きわどいのじゃなくて良かった…)」


カナ「うーん、うちのハルカも凝った衣装着せたほうが良かったかな?萌え系とか、セクシー系とか」
チアキ「何を言っている、ハルカ姉さまはエプロンだけで十分だ」
カナ「チアキ、それはまずいぞ!裸にエプロンだけなんて」
チアキ「ち、ちがっ!そういう意味じゃないよ!」


114 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:11:37.52 ID:gLOmuUw0


春田「あのメイドとバニーのチーム、いいなあ…あの中に混ざりたいっ!」
能登「特に、髪の長いほうのメイド、コスチュームの上からでも、胸でかいのがわかるな」
春田「三姉妹の長女も、ナイスバディ!」
能登「メガネっ娘のウエイトレスもなかなかどうして」
春田「それに引き換え、うちのチームときたら…」
能登「よりにもよってジャージとはねぇ…」
春田「ああ、せめて亜美タンがいてくれたら」
能登「だなぁ」
北村「亜美ならさっき見かけたぞ」
春田・能登「えっ?」


115 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:15:17.56 ID:gLOmuUw0



白石「各チーム、あらかた材料を取り終えたようですね」
○○○「…おい…」
白石「えー、ではここで、今回のルールを説明いたします」
○○○「…コラ…」
白石「今回のカレーコンテストは…」

○○○「いつまで待たせんだ!!バカ白石!!!」

白石「うわあ!す、すいません、すいません!
   コホン、えー、ここで今回の特別審査員の方を紹介いたします」

○○○「まったくもう…」
△△「あー、なんでこんなガキと一緒になのよ」
○○○「ムッ!?」

白石「まず一人目は、アイドルの小神あきら様でーす!」
あきら「おはらっきー!カレー大好きアイドルの小神あきらでーす!」
白石「はい、あきら様よろしくお願いいたします」
あきら「白石さん、よろしくー!」

△△「変わり身はえー!」
あきら「ムムッ!?」


116 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:16:07.87 ID:gLOmuUw0


白石「もうひとかた、今一押しのファッションモデル、川嶋亜美さんでーす!」
川嶋「はぁーい、川嶋亜美でーす!よろしくねー!」

あきら「おめーもじゃねーかよ」
川嶋「何よ」

大河「キャーーッハハハハ!」
川嶋「!」
大河「バカチー、仕事ってこれ?商店街のお祭りイベントのこれ?撮影じゃなくって、これ!?」
川嶋「うっせーな!何だっていいだろーが!」
竜次「やめとけ、大河…にしても、ここに来てたとはなあ…」


117 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:16:54.54 ID:gLOmuUw0


川嶋「あー、もうやだやだ!早く終わんないかしら」
あきら「なんだよオメー、ちゃんと仕事やれよ!」
川嶋「はぁ?私はモデルよ、モ・デ・ル!こんなの、仕事でもなんでもないっつーの!」
あきら「てんめー!イベント回り舐めんじゃねーぞ!」
川嶋「なんだと、このガキが!うぜーっつんだよ!」
白石「あのー、お二人とも…」
あきら・川嶋「うっせー!」

白石「(ボソッ)…これ、地元のTV入ってますよ」
あきら・川嶋「え!?」

川嶋「やだー、クラスメイトの逢坂さんがいたから、亜美ちゃん、興奮しちゃったー!」
あきら「えー、そうなんですかー?でも、えこひいきしちゃ、ダメですよー!」
川嶋「もっちろん、公平に審査しますよー!カレーだけに、ちょっと辛めにね!」
あきら「うわ、寒っ!」
川嶋「何よ」



118 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:17:30.72 ID:gLOmuUw0


白石「えー、というわけで、お二人には後ほど、コンテストの審査に参加していただきます
   あとは実行委員から5名、会場から3名の、合計10人での審査となります
   では引き続き、ルールの説明を…」


キョン「なんか静かだと思ったら、谷口どこいった?」
古泉「あそこにいますよ、ホラ」
キョン「あ、あいつ客席審査員席にいやがる。いつの間に…」
古泉「これは、少し有利と見るべきでしょうかね」
キョン「どうだろうな」


119 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 11:18:02.27 ID:gLOmuUw0


トウマ「みんな、ここにいたんだ」
藤岡「やあトウマ、今来たの?」
トウマ「客席審査員狙ってたんだけど、あぶれちゃった」
内田「カナちゃん達のチームの為に行ったんだね」
トウマ「まあ、それもあるけど、うまいカレーたくさん食えるじゃんか」
マコちゃん「こら、トウマ!お前はいつもハルカさんのカレー食べてるんだから、十分だろ!」
トウマ「そりゃ、ハルカのカレーは美味しいけど、たまにはさあ…」
マコちゃん「贅沢だ!ハルカさんにあやまれ!」
トウマ「そんな…」
藤岡「南のカレーもおいしかったよ」
内田・吉野・トウマ・マコちゃん(ニヤニヤ)
藤岡「あ、いや、その…///」

122 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:14:53.72 ID:gLOmuUw0


ハルカ「じゃあ、カナはごはん頼むわね。チアキは野菜お願い」
カナ「はいよー」
チアキ「はい、ハルカ姉さま」
カナ「なあハルカ、ここに挽肉あるけど、何するの?」
ハルカ「フフッ、それは二人にお願いしたいんだけどな」
カナ・チアキ「?」


こなた「私、お肉やるね」
つかさ「うん、お願い」
みゆき「私は何をしたらいいでしょうか?」
つかさ「じゃあ、この果物をすりおろして」
みゆき「え?おろすんですか?」


123 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:15:25.73 ID:gLOmuUw0


竜次「櫛枝、時間あんまりねえから、下ごしらえはちょいと急ぎたいんだが」
櫛枝「わかった、じゃあ、必殺技を使うよ」
竜次「必殺って…」
櫛枝「秘技!剣の舞!うおおおおぉぉぉぉ!!!」
  ダダダダダダダダダダ
櫛枝「切るぜ〜!超切るぜ〜〜〜っ!!」
  ダダダダダダダダダダ
大河「ちょっと、みのりん、野菜が飛び散ってる!」
竜次「櫛枝、普通でいいから!」


124 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:15:57.42 ID:gLOmuUw0


ハルヒ「いい?前回と同じカレーを作るのよ!そうしたら出来上がりもバッチリなはずだから!」
みくる「はい…」
長門「…わかった」
ハルヒ「料理開始!」

ハルヒ(トントントントン)
みくる(・・・)
長門(シャッシャッシャッ)
みくる(・・・)
ハルヒ「みくるちゃん?」
みくる(・・・)
古泉「朝比奈さんの様子が変ですね」
キョン「ああ」
みくる(・・・)
ハルヒ「どうしたの、みくるちゃん?」
みくる「・・・」 フラッ バタッ!
ハルヒ「みくるちゃん!」
キョン「朝比奈さん!」
古泉「行きましょう!」ダッ!


125 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:16:37.27 ID:gLOmuUw0


古泉「大丈夫、軽い貧血かなにかだと思います」
キョン「そうか…ハルヒ、長門、朝比奈さんは俺と古泉で見てるから、ステージ戻っていいぞ」
ハルヒ「でも…」
みくる「…う…ん…」
キョン「朝比奈さん、気がつきましたか」
みくる「キョンくん…」
キョン「ほら、大丈夫だ。二人は料理続けろ」
ハルヒ「わかった…行きましょう、有希」
長門(コクッ)
みくる「ごめんなさい、キョンくん、古泉くん」
キョン「いいんですよ、しばらく横になってて下さい」
古泉「どうしたんですか、朝比奈さん?」
みくる「料理が…できなくて…」
キョン「え?」


126 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:16:57.28 ID:gLOmuUw0


みくる「カレー、美味しく作りたいんですけど…でも、どんなカレーを作っても、結局同じ味になっちゃうんでしょ?
    でも、適当になんて作れないし…そうやって考えていたら、手が動かなくて…体が動かなくなっちゃって…」
キョン「朝比奈さん…」
みくる「考えなくていいんですよね、どんなカレーを作っても、ちゃんと美味しいカレーになるんですよね
    でも、それが嫌なんです、気持ちの入っていない料理、作れないんです…」
古泉「…苦しかったんですね、朝比奈さん」
みくる「でも、何か作らなきゃ、情報操作も出来ませんよね、私、なんとかやってみます」
長門「…それは違う」
みくる「え?」
キョン「長門、まだいたのか」
長門「…適当に作られたカレーでは、あの味にはなれない」
みくる「長門さん…」



127 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:17:45.16 ID:gLOmuUw0


長門「…あの鍋の中には、絶品のカレーになるだけの要素があった…でなければ、もっと多量の情報操作が必要だった…
   その美味しさの要素とは…気持ち…」
みくる「気持ち?」
長門「…そう、美味しいカレーを作りたいという気持ち…それが欠けていたら、あの味にはならなかった…」
キョン「長門…」
長門「…伝わらない想いはある…だけど、想いのないものは、始めから何も伝えられない…」
みくる「あ…」
長門「来て。今の私達には、あなたが必要…」
みくる「…わかりました、私、行きます。カレー、作ります!」
キョン「朝比奈さん、大丈夫ですか?立てますか?」
みくる「もう大丈夫です、キョンくん、心配かけてごめんなさい。古泉くんも」
古泉「いいんですよ」
みくる「私の気持ち、カレーに込めてきます!」



128 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:18:34.79 ID:gLOmuUw0


キョン「ありがとな、長門」
長門「何?」
キョン「朝比奈さんのために、あんな事まで言ってくれて」
長門「偽りではない…あれは、私の本心…」
キョン「え?まさか?」
長門「…人は想いを込めることで、普段では出し得ない力を発揮することがある
   この星の人類には、願うことで現実を動かす力が、微弱ながら備わっているのかもしれない…」
古泉「涼宮さんは、その力が極端に強いだけということですね」
長門「そういう考え方を否定はできない…」
キョン「長門がそんなこと考えているとはな」
長門「生まれた頃の私には、そういう考えはなかった…そう考えるようになったのは、ここに来て、あなたたちと出会ってから…」
キョン「長門…」
長門「私の中で、何かが変化してきている…でも、悪い変化とは感じない…」
キョン「俺も、そんな気がする」
長門「行ってくる…二人が待ってるから…」



129 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:19:00.17 ID:gLOmuUw0


ハルヒ「みくるちゃん、大丈夫なの?無理しないでいいんだからね」
みくる「はい、もう大丈夫です。心配かけてごめんなさい」
ハルヒ「うん、ならいいけど」
みくる「涼宮さん」
ハルヒ「何?」
みくる「とびっきり美味しいカレーつくりましょうね!」
ハルヒ「もっちろんよ!」


130 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:20:44.59 ID:gLOmuUw0


白石「えー、ではここで、各チームにインタビューしていきたいと思います」


白石「まずは『南家三姉妹チーム』からですね、じゃあ、三女の方に伺いましょうか」

チアキ「…」ペチペチ
白石「これは何をしているところですか?」
チアキ「…」ペチペチ
白石「あのー、すいません」
チアキ「…」ペチペチ
白石「もしもし?」
チアキ「人が集中してるときに話し掛けるんじゃないよ!バカ野郎!」
白石「わあっ!すいません!じゃあ、次女の方に…どんなカレーができるんでしょうか?」
カナ「さあ?ハルカに聞いてみれば?」
白石「はあ…」
ハルカ「ちょっと、二人とも!すみません…」
白石「いえいえ、いいんですよ、料理に一生懸命なんですよね」
カナ「そうでもないよー」
白石「ああ、そうですか…」
ハルカ「ごめんなさい…」


131 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:21:03.76 ID:gLOmuUw0


白石「続いて、『稜桜学園高等部3年B組チーム』です」

白石「なんだか一生懸命すりおろしてますね」
みゆき「はい」
白石「どんなカレーが出来上がるんでしょうか?」
みゆき「ある人をイメージしたカレーだそうです」
白石「は?カレーにモデルになった人がいるんですか?」
みゆき「そのようです」
白石「なかなかユニークですね。一体どんな人なんですか?」
みゆき「私はお手伝いですので、お二人に聞いていただけますか?」
白石「わかりました、あのー…」
こなた「禁則事項です!」
白石「そ、そうですか…」


みくる「今、何か聞き覚えのある台詞が…」



132 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:21:26.79 ID:gLOmuUw0


白石「今度は、『虎舞竜チーム』にお邪魔します」

白石「こちらは、唯一の男性ですね」
竜次「そ、そのようですね…」
白石「普段から料理をされるんですか」
竜次「は、はあ…」
白石「凄いですね、審査員の川嶋さーん!」
川嶋「はぁーい」
白石「どうです、料理をされる男性というのは」
川嶋「素敵ですねー!連れて帰ってもいいですか?」
竜次「なっ…!」
白石「おおっと、これは大胆な発言だ!」
川嶋「やだー!冗談ですよぉ!」
竜次「お前なあ…」
白石「はい、どうもありがとうございましたー!」


竜次「カレーのこと聞かねーのかよ」


133 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 14:22:14.10 ID:gLOmuUw0


白石「最後は、『SOS団チーム』です。先程、一人具合が悪くなったようですが、今は料理をされていますね。大丈夫だったようです」

みくる「ご迷惑おかけしました///」
白石「いえいえ、いいんですよ」
ハルヒ「団長は私よっ!」
白石「あ、団長さん、なんか鍋がズラッと並んでますが、どんなカレーを作ってるんですか?」
ハルヒ「その名もズバリ、『SOSカレー』よ!」
白石「おお、なんか危険と隣り合わせのような名前ですね」
ハルヒ「危険じゃないわよ!SOSの意味はね、せか…」
白石「はい、インタビューの時間はここまでです、ありがとうございましたー!」
ハルヒ「ちょっとぉー!!」


白石「ではここで、特別審査員の小神あきら様に歌っていただきましょう。歌はもちろん、『三十路岬』です。どーぞー!」

   \パチパチパチ/

ひなた「あきらちゃーん!」
ひかげ「なにこれ、カレー食べ放題じゃないじゃん!」

135 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:07:01.64 ID:gLOmuUw0


  グツグツグツ

ななこ「よーし、ようでけた!今頃、あいつらもカレーつくっとるんやろな
    せやけど、カレー作らせたら、この黒いななこが一番やっちゅうねん!
    ま、もう学生やないから、コンテストには出られへんけどな
    ・・・
    最近、独り言増えてきとるな…

    えーい!つまらんことは気にせんで、飯やメシやーー!

     (カパッ)

    ご飯…炊いてへんかった…(涙)」


136 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:09:26.93 ID:gLOmuUw0


ハルヒ「ゲフッ!ゲフッ!うん、前回と同じ辛さね、二人はどう?」
みくる「オーケーです」
長門「…できてる」
ハルヒ「じゃあ、そろそろいくわよ!さあ、鍋持って!」
白石「おおっ?SOS団チームに何か動きが!」
ハルヒ「いいわね、せーの…はいっ!」
  ドバドバドバドバ
白石「なんと、三つの鍋のカレーを一つの鍋に投入だーっ!」
   \おおーっ/
ハルヒ「これぞSOS団特製、
     S・世界一
     O・おいしい
     S・三位一体カレーよ!」

カナ「うわー!」
こなた「うひょー!」
竜次「やるなぁ…」


137 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:10:08.03 ID:gLOmuUw0


竜次「よし、カレーはほぼ完成だな。サラダとデザートを作ろう」
櫛枝「じゃあ、サラダ作るね」
竜次「ああ、頼む」

竜次「…(チラ)」
大河「?」
竜次「…(チラ チラ)」
大河「どうしたの、竜次、手が動いてないわよ?」
竜次「あ、ああ…(チラ チラ チラ)」
大河「あー!あんた、みのりんに見とれてんのね!」
竜次「ち、ちがっ!そんなんじゃねーよ」
大河「じゃあなんなのよ」
竜次「いや、隣のシンクがな…」
大河「隣?」
竜次「あの大量の洗い物がそのまんまになってんのが気になって…」
大河「ちょっと、他所に気を取られてる場合じゃないでしょ!」
竜次「ダメだー、体が疼いてしょうがねえ!」
大河「わかったわ、私が言ってくる!」


138 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:11:15.17 ID:gLOmuUw0


大河「ちょっと、団長さん!」
ハルヒ「何よ」
大河「その洗い物、みっともないからなんとかしなさいよ!」
ハルヒ「はあ?あんたには関係ないでしょ!」
大河「関係あるわよ!うちの竜次、気になって料理が手につかないんだから!」
ハルヒ「知らないわよ!そんなんなら、もっと増やしてやるわ!」
  ガシャガシャガシャ
竜次「ああ!まだきれいな皿まで!」
大河「あーっ!なにすんのよ!」
ハルヒ「ふん…だ!」
大河「もう、我慢できない!」
ハルヒ「何よ、やる気!」
竜次「やめろ、大河!」


139 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:12:10.36 ID:gLOmuUw0


大河「司会者さーーーん!」
白石「はい?何でしょう?」
ハルヒ「は?」
竜次「え?」
大河「洗い物ほったらかしって、減点にならない?」
白石「えーと、ちょっと待って下さいね、審査の対象に『料理の手際』というのがありますから、審査員によっては減点されるかもしれませんね」
ハルヒ「ええっ!?ちょっと、早く言いなさいよ!みくるちゃん、有希、洗い物よ!」

大河「ふふん!」
ハルヒ「チッ!」



140 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:13:10.65 ID:gLOmuUw0


竜次「乱闘が始まるかと思ったぞ」
大河「言ったでしょ、邪魔しないって!」
竜次「…ああ、そうだったな」

竜次「…(チラ チラ)」
大河「?」
竜次「…(チラ チラ チラ)」
大河「何?まだ気になってんの?」
竜次「あいつら、洗い方が下手糞で…ああ、鍋の隅が…!」
大河「もう!しょうがないわね!」

櫛枝「大河?ダンボール持ってなに立ってんの?」
大河「壁よ、壁!」



141 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:13:49.37 ID:gLOmuUw0


ハルヒ「あんた、そんなとこに立って何やってんのよ、邪魔よ!邪魔!」
大河「ここはあたしたちの陣地だから、何しようとあたしの勝手でしょ!」
ハルヒ「目障りだって言ってんのよ!」
大河「あんたたちの洗い物が終わったらどいてあげるわよ」
ハルヒ「もう…あ!」
大河「わっ!泡が目に!なにすんのよ!」
ハルヒ「わざとじゃないわよ、急いで洗ってたら、泡ぐらい飛ぶわよ」
大河「もー、うわっ!」
  バタン!
ハルヒ「イタッ!何すんのよ!」
大河「ダンボールがちょっと風に煽られたのよ!屋外なんだから、風ぐらい吹くわよ」
ハルヒ「ムカつくわね」
大河「そっちこそ!」
ハルヒ・大河「むーーーーーーっ!」

こなた「あちらさん、一触即発だね」
みゆき「もう始まってるん気もするのですが…」



142 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:14:43.01 ID:gLOmuUw0


チアキ「よしっ!出来たぞカナ、後は頼んだ」
カナ「任せろ!バッチリ焼いてやるよ!」
ハルカ「美味しく作ってね」
チアキ「それにしても、むこうのチームはガラが悪いなあ…こっちまでこなけりゃいいけど…」
カナ「大丈夫!うちには初代番長だっているし!」
ハルカ「カナっ!」
カナ「まあ、お隣のチームぐらいだったら、私一人でも十分だな」
こなた「ムッ!そんなこと言っていいのかな?」
カナ「私には四代目番長を倒した蹴りがあるぜ!」
チアキ「いや、倒してはないから」


143 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:15:25.25 ID:gLOmuUw0


こなた「ふふ、こう見えても私は格闘技経験者なのだよ」
カナ「なにー!やるかー!」
こなた「きなさいっ!」
かがみ「ちょっと、こなた!何やってんのよ!」
こなた「うわ!かがみん、いつの間に最前列に…」

かがみ「大体あんたたちは、のんびりしすぎなのよ!他のチームはキビキビ動いてるじゃない!しっかりしなさいよ!」
こなた「かがみん、焦っても芋は煮えないし、味はしみないよ」
かがみ「え?」
こなた「せかせかしたって、美味しいものはできないよ。待つのも料理のうちなんだよ」
かがみ「あ…」


144 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:16:07.83 ID:gLOmuUw0


あやの「おかえり、柊ちゃん」
かがみ「…」
みさお「血相変えて出てった割りに、なんか元気ないじゃんかー」
かがみ「…こなたにガツンとやられたわ…」
みさお「はぇ?」
かがみ「なんであの子達が料理が上手で、私が下手なのか、思い知らされた気がする…」
みさお「おー!いつもは勝気な柊が、たまに見せる弱さ!男子のハートをがっちりダ!」
かがみ「人が落ち込んでるのに茶化すな!」

つかさ「ねえ、こなちゃん?」
こなた「ん?」
つかさ「さっきは、お姉ちゃんにあんなこと言ったけど、私達、圧力鍋で時間短縮してるんだよね」
こなた「だいじょーぶ、かがみん気づいてないから!ンフ」
つかさ「可愛そうなお姉ーちゃん…」


145 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:16:52.79 ID:gLOmuUw0


  バシャ!
大河「うわ!」
ハルヒ「あら、ごめんなさい、手が滑っちゃった」
大河「この…」
  ゲシッ!
ハルヒ「痛いっ!」
大河「あら、ごめんなさい、足が滑っちゃった」
ハルヒ「蹴りはわざとでしょう!このーーーー!」
大河「うおおぉぉぉ!」
  ガンッ!…グラァ
櫛枝「大河!」
大河「あっ!」
竜次「あああ!」
  ガシャーーーーン!
大河「鍋…ひっくり返しちゃった…」

148 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:21:56.97 ID:gLOmuUw0


竜次「大丈夫か、大河!やけどとかしてないか!?」
大河「私は大丈夫…でも、お鍋が…カレーが…」
櫛枝「半分以上こぼれちゃったよ、高須君…」
高須「ああ…」
大河「ごめんなさい…わたし…わたし…」
高須「なっちまったもんはしょうがねーよ、怪我とかなくてよかった」
大河「わたし…邪魔しないはずだったのに…何もしないはずだったのに…」
大河「ごめんなさああぁぁぁぁいいいぃぃぃぃ!うわああぁぁぁん!」
櫛枝「泣いてもしょうがないよ、大河、こぼれたカレーは元には戻らないんだ」
竜次「戻るさ!」
櫛枝「え?」
竜次「戻さなきゃいけないんだ、大河のためにも」
櫛枝「高須君…」


149 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:22:21.57 ID:gLOmuUw0


みくる「涼宮さん、何したんですか?」
ハルヒ「何もしてないわよ、自分で勝手にダンボール振り回して、鍋ひっくり返しちゃったのよ」
長門「…でも、無関係とは言えない」
ハルヒ「何よ!私のせいじゃないんだからね!
    私のせいじゃないけど…何か…バツ悪いじゃないのよ…」

こなた「ふふふ、ライバルが減ったか…なんて気分じゃないよねー」
つかさ「なんか、かわいそう」
みゆき「そうですね、せっかくここまで作ったのですから」

ハルカ「なんだか、気の毒ね」
カナ「しょうがないよね、自分でやっちゃったんだから」
チアキ「カナ、お前はやるなよ」
カナ「やらないよ!(ガン!)うわっ!…っと、危ない危ない」
チアキ「気をつけろよ!バカ野郎!」


150 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:22:41.80 ID:gLOmuUw0


竜次「とは言ったものの、作り足すにしても、今からじゃ時間が足りない…」
大河「私、頼んでくる!」
竜次「おい、大河!」

大河「司会者さん、お願い!少し時間延長して!」
白石「え!僕に言われましても…それに、時間押してますし、延長はさすがに…」
大河「だったら、カレーの量、少なくてもいいでしょ!どうせ、全部は食べないんでしょ!」
白石「いやぁ、十人前作っていただかないと、盛り付けや手際も審査の対象になってるわけですから…」
大河「そんな…」
カナ「でも、食べ残した分はどうなるのさ!勿体無いじゃない」
白石「それは、後でスタッフが美味しくいただきます」

   シーーン

川嶋「こんな時にそんな冗談言うかなぁ…」
あきら「空気読めよ、バカ白石」
白石「いや、あの、少しでも場が和んだらいいなーと、ははは…えと、あの…すいません」


151 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:23:32.78 ID:gLOmuUw0


こなた「残り物っていえばさ、鍋に残ったカレーって、ごはん入れて食べちゃうよね」
つかさ「うん、やるやる!」
みゆき「意外とおいしんですよね」
つかさ「あー、ゆきちゃんもやるんだー」
かがみ「こんな時に、なんともゆるい会話だわね…」

竜次「!…それだ!」
こなた・つかさ・みゆき・かがみ「え?」

  ダッ!  パカッ!

  ダンッ! ジャアァァァ!

大河「…竜次?」
櫛枝「高須君?」
白石「おおーっと、高須選手、いきなりご飯を炒めだした!何をするのでしょうか!?」
大河「何?竜次、チャーハン?」


152 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:23:53.85 ID:gLOmuUw0


白石「見事な手さばきでご飯を炒めてます!おっと、ここでカレーを投入だぁ!」
櫛枝「そうか!ドライカレーだね!」
大河「ドライカレー?」
白石「高須選手、時折調味料を加えながら、炒め続けています!」
竜次「よし、これでなんとか…だが、なんか物足りねえ…」
  キョロキョロ
竜次「!」ダッ!
ハルヒ「うわあぁ!何よあんた、勝手に入ってこないでよ!」
竜次「これ、もう使わないんなら貰ってもいいかな?」
ハルヒ「何、お肉?いらないわよ!とっとと持って出てってよ!」
竜次「ありがとう!恩に着ます!」
  ダダッ


みくる「お肉、独り占めするんじゃなかったんですか?」
ハルヒ「もういいのよ、勿体無いし」
みくる「うふっ」


153 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:25:03.50 ID:gLOmuUw0


櫛枝「高須君、お肉なんか貰ってきて、何するの?」
高須「焼いて、カレーに乗せるんだ」
櫛枝「なるほど、わかったよ!じゃあ、私焼くから、高須君は残りのカレーお願いね」
高須「おう!」

白石「おおっ、ここで櫛枝選手がお肉を焼き始めた!一方の高須選手は、なんと!両手でフライパンを振るってる!!」

大河「竜次、大丈夫?間に合うの?」
竜次「任せろ、大河!俺と櫛枝で、お前の大好きなお肉たっぷりメニューを仕上げてやる!」
大河「うんっ!」


154 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:25:46.03 ID:gLOmuUw0


カナ「ハルカ、焼けたよ〜!」
ハルカ「ご苦労様。うん、いい感じに焼けてるわね。中にもちゃんと火が通ってるし」
カナ「へへん」


つかさ「カレーは完成!後は盛り付けだね」
こなた「可愛く盛ってあげようね、かがみんのためにも」
つかさ「そだね」

かがみ「なんなの、あの二人、こっち見てニヤついて…」


竜次「よし、盛り付けだ!大河、皿頼む!落とすなよ!」
大河「はいっ!」
櫛枝「盛るぜ〜!超盛る…」
竜次「櫛枝、普通に頼むって…」


155 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:26:16.24 ID:gLOmuUw0


キョン「…」スック
古泉「どこへ行かれるんです?」
キョン「長門を止めてくる」
古泉「え?」
キョン「この会場の雰囲気見てみろよ、こんなところでインチキはできない!いや、させられない!」
古泉「しかし、それでは優勝はできません」
キョン「優勝とか、賞品とか、もういいじゃねえか!みんなが頑張って料理を競ってる、それでいいだろ!」
古泉「ですが、涼宮さんがそれでは…」
キョン「ハルヒのことは、俺達でなんとかすればいいじゃないか!」
古泉「その言葉を待っていました」
キョン「…古泉?」



156 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:26:52.13 ID:gLOmuUw0


古泉(サ サ サ サ)

長門(コク)
みくる「わぁ」

キョン「…今のやり取り…何だ?」
古泉「こんなこともあろうかと、長門さん達とブロックサインを決めていたんです」
キョン「ブロック、サイン…だと?」
古泉「ええ、観客席からすぐに合図できるように。『情報操作は無し』とね」
キョン「俺だけ知らなかったのかよ」
古泉「多分、あなたは止めるだろうと思ってましたよ」
キョン「相変わらず喰えない奴だな」
古泉「いやまあ、僕もそう願っていたんですけどね」


キョン「長門がサイン見てなかったらどうするつもりだったんだ?」
古泉「…考えてませんでした…」
キョン「おい」


157 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:28:05.64 ID:gLOmuUw0


白石「各チーム、そろそろ仕上げにかかってる模様です!」


チアキ「すべては愛のタ〜メリック♪」
ハルカ「ハラハラハラペ〜ニョ〜♪」
カナ「ハルカ?」
ハルカ「ウフッ、チアキの歌聴いて覚えちゃった」
チアキ「♪」


158 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:28:30.17 ID:gLOmuUw0


こなた「泣かれちゃやだもんシナモ〜ンカルダモン♪」
つかさ「無理かパプリカ♪」
みゆき「懲り懲りコリアンダ〜♪」
かがみ「何の歌?流行ってんの?」

ハルヒ「錯乱してサフラン♪」
みくる「ちょこっとチョコレート♪」
古泉「今更ガラムマッサッラッ♪」
キョン「古泉?」

大河「でも明日ーがあるもん♪」
櫛枝「シナモンカルダモン♪」
竜次「美味しいカレーの…」

全員『できあーーーーが〜りっ!(ジャンジャン!)  出来たーーーーー!!』


159 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:32:33.93 ID:gLOmuUw0


  \プワァァーン/

白石「さあ、時間いっぱい、これで料理バトルは終了です!全チームとも無事カレーが完成したもようです!」


白石「では、各チームのカレーを紹介していきましょう。まずは『南家三姉妹チーム』からですね。では、料理名をお願いします」
ハルカ「はい、『みなみけ特製ハンバーグカレー』です」
白石「ああ、あの千秋さんがこねてたのは、ハンバーグだったんですね!では試食してみます
   モグモグ…おお、これは美味しい!ハンバーグもなかなかしっかりしてますね!」
チアキ「わぁ」
カナ「やったね!」
白石「姉妹愛の溢れる、暖かい家庭の味ですね。いやはや、お見事でした!」


160 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:33:17.49 ID:gLOmuUw0


白石「次は、『稜桜王学園高等部3年B組チーム』です。なんとも可愛らしい盛り付けですが、なにか、モデルになった人がいらっしゃるとか?」
つかさ「はい、私の双子のおねえちゃんです」
かがみ「ええっ!?」
白石「ほぉ、お姉さんがモデルなんですか」
こなた「その名も、『ツンデレカレー』!」
かがみ「ちょ!」
白石「ツンデレですか、これは興味深いですね。では、いただいてみます」
つかさ「ドキドキ…」
白石「フムフム、いやー、見た目よりも辛いですね、スパイスが効いてます。あー、でもフルーツの甘みもよくきいていますね
   なるほど、辛みのツンと甘みのデレで、ツンデレカレーというわけですね、これはクセになりそうです!」
みゆき「おおむね好評のようですね」
こなた「よかったね、つかさ」
つかさ「うん、やったよ、おねえちゃん!」

かがみ「なんか、複雑な気分ね」
みさお「照れんなよ、柊ィ!」


161 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:34:06.58 ID:gLOmuUw0


白石「さて、一時はどうなることかと思われました『虎舞竜チーム』ですが、路線変更でなんとか完成したようです。
   えー、ドライカレーなんですが、上に細切りにしたお肉が乗ってますね。料理名を聞かせて下さい」
竜次「と…『とらドラカレー』です…」
白石「とらドラ?とはまた、どういう…ああ、なるほど!黄色いドライカレーに細切り肉の縞模様で虎柄になってますね!
   で、とら柄のドライカレーで、とらドラカレーというわけですか!」
竜次「ま、まあ、そういうことです…」
白石「さあ、味のほうは…な、なんと!うまい!うまい!こんなドライカレーは食べたことがありません!
   お肉の焼き加減も丁度よく、カレーと一緒に食べると、また美味しさが引き立ってます!」
大河「やったーっ!」
櫛枝「凄いよ高須君、大絶賛だ!」
竜次「お、おう…///」
北村「さすがだな、高須」


162 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:34:59.47 ID:gLOmuUw0


白石「さあ、最後になりました、『SOS団チーム』は、『SOSカレー』でしたね」
ハルヒ「そうよ!『世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団』が作った、『世界一おいしい三位一体カレー』よ!」
キョン「なげーよ」
白石「三種のカレーを混ぜ合わせるという力技を披露していただきましたが、味のほうはどうでしょうか、いただいてみます」
みくる「…」
長門「…」
古泉「…」
キョン「…」

白石「う、う、う、うまーーーーーーーーーーーーい!!!!」
みくる・長門・古泉・キョン「!」
白石「こ、これはまたなんとも言い難い、実に美味しいカレーに仕上っています!」
ハルヒ「当然よ!なんたって私達が作ったんだから!」


白石「では、これから審査員の皆さんに採点していただきます。後ほど、結果発表いたします!」



163 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:35:51.46 ID:gLOmuUw0


キョン「長門、あのカレーの味は…」
長門「…何も操作はしていない…ただ混ぜて煮込んだだけ…」
古泉「奇跡が起きたということですか」
長門「…奇跡ではない…気持ちを込めて作った結果…」
キョン「ああ、そうだな」
みくる「なんだかとても嬉しいです!」

ハルヒ「みんな、何喋ってんのー!発表よ!」


164 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:36:36.76 ID:gLOmuUw0


白石「はい、集計が終わりまして、たった今!審査の結果が出ました!」

カナ「優勝、優勝♪」
内田「旅行、旅行♪」
チアキ「なんだよ内田、旅行行く気満々かよ」
内田「えー、連れてってくれないのー?」
チアキ「結果がまだだってんだろ、バカ野郎」

つかさ「あ〜、ドキドキするよ〜!」
みゆき「いい結果が出るといいですね」

櫛枝「結果、どうかな…」
竜次「わかんね…まあ、ちゃんとした料理が出来ただけでも十分だよ、俺は」
櫛枝「そうだね」


165 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:37:14.31 ID:gLOmuUw0


白石「では、各チームごとに得点を発表していきます!まずは『南家三姉妹チーム』からです!」

内田「ああ〜、くるよ〜!」
チアキ「内田が緊張するなって!」

白石「『南家三姉妹チーム』の得点は…95点です!!」

カナ「95点!」
トウマ「100点満点だろ?凄えーな!」
内田「やった!優勝だー!」
チアキ「まだだっつってんだろ!」
藤岡「いや、でも高評価だよ」


166 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:37:43.53 ID:gLOmuUw0


白石「次は、『稜桜学園高等部3年B組チーム』!こちらは…なんと、こちらも、95点です!!」

こなた「おおー!」
つかさ「私、学校のテストでも取ったことないよ!」
かがみ「凄いじゃない!」
つかさ「うえーん!嬉しいよ〜!」
かがみ「泣くんじゃないわよ、つかさ」
みゆき「よかったですね、つかささん」

みゆき「でも、優勝となると、どうなんでしょう?」
こなた「…これは、ひょっとして、4チーム同時優勝フラグ?」
かがみ「ないない」
つかさ「うえーん!」


167 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:38:14.91 ID:gLOmuUw0


白石「続きまして、『虎舞竜チーム』の得点は…おおっ、出ました!96点です!!」

大河「やった!トップだ!」
櫛枝「高須君!凄いよ!」
高須「まさか…自分でも信じられねえ…」
春田「大逆転だよ、高っちゃん!」
能登「おいおい、こりゃ優勝しちゃうぜ!」

カナ「あちゃ〜!残念!」
内田「ええ〜」
ハルカ「うん、でも私は十分満足だよ」
チアキ「そうですね、ハルカ姉さま」

こなた「だよねー」
かがみ「ほら見なさい、いや、残念だけど」


168 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:38:50.67 ID:gLOmuUw0


白石「さあ、最後になりました、『SOS団チーム』です!この結果で、優勝チームが決まります!
   果たして、優勝の栄冠を手にするのは、『虎舞竜チーム』か、はたまた、『SOS団チーム』なのか!」

キョン「…」
大河「…」
みくる「…」
櫛枝「…」
長門「…」
竜次「…」
ハルヒ「…」

こなた「…」

かがみ「なんであんたまで緊張してんのよ」
こなた「いや、流れで、つい…」


169 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:39:27.66 ID:gLOmuUw0


白石「『SOS団チーム』の得点は…」

竜次・大河・櫛枝「…」
ハルヒ・みくる・長門「…」

白石「95点です!!!」

ハルヒ「!!」

竜次「!!!」


白石「優勝は、『とらドラカレー』を作りました、高須竜次さん、櫛枝実乃梨さん、逢坂大河さんの『虎舞竜チーム』に決定いたしましたーーーーっ!!!!」


大河「やったあああぁぁぁっ!!」

櫛枝「やった!やったよ!高須君!大河!」

竜次「…優…勝…?俺達が…」

春田「やったぜ!高っちゃん!」
能登「すげえ、すげーぜ!」
北村「おめでとう!高須!櫛枝!逢坂!」

171 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:54:58.56 ID:gLOmuUw0

ようやく書き終わりました
ではエピローグをどうぞ

172 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:55:31.21 ID:gLOmuUw0


  パタッ

キョン「あれ?ハルヒまだ来てないのか」
古泉「そのようですね」
みくる「キョンくん、お茶飲みます?」
キョン「あ、いただきます」
長門「…」ペラッ

キョン「ハルヒ、おとなしいみたいだな」
古泉「そうですね、閉鎖空間は今のところまだ」
キョン「優勝できなかったのに、意外にあっさりしたもんだ」
古泉「ええ、結果に満足してるんでしょうね」
みくる「どうぞ」コト
キョン「ありがとうございます」ズズズ


173 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:56:08.40 ID:gLOmuUw0


キョン「あの後、谷口から聞いたんだが、あのカレーは、長門の家で食べたのよりうまかったんだそうだ」
みくる「ウフッ」
古泉「そうですか、それは残念でした」
キョン「何でだ?」
古泉「僕は食べていませんから」
キョン「俺もだよ、確かに、食べたかったよな」
古泉「僕も関係者から聞いたんですが」
キョン「ん?」
古泉「うちの敗因は、やはりシンクの汚れ物だったんだそうです。あれで2点減点だったとか」
キョン「じゃあ、あれが無けりゃ、ハルヒ達が優勝してたってことか」
古泉「そうなりますね」
キョン「わかんないもんだなー」

  \バンッ!/

ハルヒ「大食い大会に出るわよ!」


174 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:57:02.65 ID:gLOmuUw0


キョン「また、いきなり…」
ハルヒ「前回は女三人で頑張ったんだから、今度はキョンと古泉君ね!」
キョン「おいおい、勘弁してくれよ!」
ハルヒ「ダメよ!意地でも合宿費稼ぐんだから!」

  \ドンドンドン/

ハルヒ「お客さん?どうぞ!」

  \バンッ!/

大河「団長さん、いる?」
竜次「ど、どうも…」
ハルヒ「あんたたち!」


175 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:57:39.05 ID:gLOmuUw0


ハルヒ「何の用?」
大河「竜次がね、どうしてもあんたたちに礼が言いたいっていうから来たのよ」
竜次「コンテストのときは、肉、分けてくれてありがとう。あれがなかったら、俺達の料理は完成しなかった」
ハルヒ「別に、いいわよ、そんなこと」
竜次「でだな、賞品の旅行券のことなんだが、俺達だけで使う気になれなくてな」
ハルヒ「優勝したのはあんたたちの実力でしょ?あんたたちが勝手に使えばいいじゃないの!」
大河「ホントにいいの?」
ハルヒ「しつこいわね!いいに決まってるじゃない!」
大河「じゃ、好きに使わせてもらうわね。それとね…」
ハルヒ「まだ何かあるの!?」
大河「審査員特別賞を預かってきてるんだけど…」
ハルヒ「はあ?」


176 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:58:26.62 ID:gLOmuUw0


カナ「ハルカー、郵便きてたよー」
ハルカ「ありがとう、え、何これ?」
チアキ「何ですか?」


こなた「来たよー!」
みゆき「お邪魔します」
かがみ「いらっしゃい、あがって。あ、つかさ、何か届いてるわよ」
つかさ「何?…『招待状』?」



177 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 16:59:33.23 ID:gLOmuUw0


北村「それにしても、粋なことやるじゃないか。旅行券使って、コンテストの出場者を全員招待だなんて」
大河「出場者どころじゃないよ、5人分ずつだよ!」
竜次「うち意外はみんな同点だったかからな、使う権利は皆にもあるんじゃないかって思ったんだ」
櫛枝「うちのチームの料理が出来てなかったら、3チーム同時優勝だもんね」
竜次「しかし、川嶋が別荘貸してくれて助かったよ」
大河「審査員特別賞だもんねー!」
川嶋「正直、どのカレーも美味しくて差がつけられなかったしね、美味しいもの食べさせてもらったお礼よ」
北村「しかし、ちょっと遅くないか?」
櫛枝「料理冷めちゃうね」
竜次「だなあ…」



178 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 17:00:20.49 ID:gLOmuUw0


カナ「全く、タケルは役に立たないなあ」
ハルカ「まあまあ、カナ」
カナ「旅行券がレンタカーにも使えるっていうから、わざわざカーナビ付借りてるのに、なんで道間違うんだよ!」
タケル「いや、その、面目ない…」
藤岡「なんか、すいません、僕まで連れてきてもらってるのに、何の役にも立てなくて…」
チアキ「藤岡はいいんだよ、荷物運んでもらったんだから」
カナ「あーもう、いつになったら着くんだよ!」



179 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 17:00:51.98 ID:gLOmuUw0


かがみ「ちょっと、急ぎなさいよ!のんびりしすぎなんだって!」
こなた「まあまあ、焦っても目的地には着かないよ」
かがみ「着くわよ!何言ってるの!」
こなた「う〜ん、コンテストの一件で、ちょっとはのんびりペースになってくれると思ったんだけどなあ」
つかさ「でも、約束の時間に遅れちゃマズイよね」
みなみ「…私、やっぱり来てよかったのかな…」
みゆき「いいんですよ、みなみさんはチアキさんのご指名なんですから」


180 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 17:01:23.44 ID:gLOmuUw0


ハルヒ「あー、もう!遅れちゃったじゃない!」
キョン「お前が寄り道しすぎなんだろ!」
ハルヒ「だって、せっかくのフリーパス券なのよ、あちこち行きたいじゃない」
キョン「遅れちゃなんにもならんだろーが!」
古泉「僕達は、招待していただいてる身分ですからね」
長門「…既に、一時間の遅刻…」
みくる「あの…トイレ行きたいんですけど…」
ハルヒ「後よ、あと!我慢して!」
みくる「ふえ〜ん」


181 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 17:02:05.09 ID:gLOmuUw0


大河「遅い!」
ハルヒ「なによ、ちょっとぐらいいいでしょ!」
大河「ちょっとどころじゃないじゃない!」
竜次「まあまあ、せっかく来てくれたんだから…」
キョン「すいません、おいハルヒ、ちゃんと謝れよ」
大河「まったく、ムカつくわねー!」
ハルヒ「なによ、やろうっての?」
大河「上等だー!」
カナ「ねえねえ、勝負なら、料理にしない?」
チアキ「こら、何言い出すんだ」
こなた「いいねえ、リベンジマッチだ!リターンマッチか?」
かがみ「煽るなよ!」
大河「マッチでもライターでもいいわよ、やるの!?」
ハルヒ「やるわよ!」
カナ「祭りだ祭りだ!」
こなた「ひゃっほー!」


キョン・かがみ・チアキ・竜次『いい加減にしろっ!!』


182 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 17:02:40.05 ID:gLOmuUw0

 

183 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 17:03:40.16 ID:gLOmuUw0



  ===エンディング===


 ズンチャッチャ ズンチャッチャ
  ズンチャッチャ ズンチャッチャ

南家三姉妹「すべては愛のタ〜メリック♪」

ハルヒ・長門・みくる「ハラハラハラペ〜ニョ〜♪」

こなた・かがみ・つかさ・みゆき「泣かれちゃやだもんシナモ〜ンカルダモン♪」

大河・実乃梨・亜美「無理かパプリカ♪」

長門・みなみ・千秋「ポリポリコリアンダ〜♪」

藤岡・タケル「錯乱してサフラン♪」

竜次・北村「ちょっこっとチョコレート♪」

こなた・千秋・大河「チョコはうまいぞ〜〜〜♪」

キョン・古泉「でも明日ーがあるもんシナモンカルダモン♪」

保坂「美味しいカレーの…」

全員『♪できあーーーーが〜りっ!』

 ジャンジャン!




ハルヒ「今、知らない人混ざってなかった?」

千秋「カレーの妖精です」



             ( 完 )



184 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 17:05:34.44 ID:gLOmuUw0




185 名前:1[] 投稿日:2009/03/16(月) 17:06:29.12 ID:gLOmuUw0

終わったー!よかったー!疲れた〜…



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