こなた「お金ない・・・お金欲しい・・・」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:涼宮ハルヒの絶体絶命都市 キョンver

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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 22:43:17.01 ID:YKd4fF/f0

こなた「これじゃあコンプ祭りに参加できないよぉ・・・」

かがみ「あんた、オタクとして恥ずかしくないわけ?」

こなた「でも、バイトするわけにもいかないし・・・何より纏まった金額なんて
すぐに手に入らないよぉ・・・」

かがみ「全く・・・ほら?学校の前にプロミスって看板があるでしょ?」

こなた「・・・あ、うん」

かがみ「あそこで借りるってのはどう?」

こなた「で、でも・・・サラ金って怖い人がくるんじゃ・・・」

かがみ「大丈夫よ?金利は七パーセントからだしあんたでも返せるわ」

こなた「本当?ありがとう!かがみ、ちょっと借りてくるね」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 22:49:43.49 ID:YKd4fF/f0

これは搾取される豚ドモの末路を描く物語である―――。

都内、某スタジオ。

―――お疲れ様でした〜。

加藤(かがみ役)「綾お疲れ〜」

平野(こなた役)「お疲れ・・・今度のCMさ、露骨過ぎないかな・・・?」

加藤「まぁ仕事だししかたないじゃん、私とかこの前
パチンコのCMしたし」

平野「え?でも・・・かがみ、高校生だしパチンコしないんじゃ・・・」

加藤「まぁいいじゃん、仕事だしさ・・・私達の知ったことじゃないよ」

平野「・・・う〜ん」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 22:54:14.36 ID:YKd4fF/f0

平野(みんな不思議に思わないのかな・・・?)

平野(このCMでプロミスからサラ金借りちゃう人って・・・さすがにいないよね・・・?)

加藤「まだ悩んでるの?はい、コーラ」

平野「う〜ん・・・だってさ、最初は皆に夢を与えようと思って声優になったのに
何か違うんじゃないかって・・・
こなたはそもそもサラ金なんかでお金借りないし、視てくれてる人たちもさ、
サラ金でお金借りたら不幸になるかもしれないじゃん・・・」

加藤「誰かがサラ金借りて幸せになるかもしれないじゃん?」

平野「それは無いと思う・・・」

加藤「綾には判断できないでしょ?」

平野「そうかなぁ・・・責任転嫁じゃないかなぁ・・・」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 22:58:18.83 ID:YKd4fF/f0

加藤「別に綾はこなた役降りたくないんでしょ?」

平野「もちろん・・・それはそうなんだけど・・・さ・・・」

加藤「仕事に必要なのは責任感であって、余計な口出しじゃないよ?
私達は『いかに可愛い魅力的な声を出すか』って所の責任を負うべきであって、
倫理的なこととかは偉い人が考えてるでしょ?」

平野「う〜ん・・・でも・・・」

加藤「プロミスだってさ、みんな必要だと思うからあれだけ大きくなったわけで・・・
きっと何かいいことがあるのよ?ね?
それは綾も私も知らないけど、偉い人は考えてくれてるよ」

平野「・・・うん、そう・・・かもね・・・」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:03:04.57 ID:YKd4fF/f0

加藤「そういえば明日のバスツアー綾も出るよね?」

平野「うん、らき☆すた声優陣と行く浜松の旅でしょ?」

加藤「そうそう、来てくれた人が後悔しないようにいい旅にしようね?」

平野「もちろん!!」

加藤「・・・じゃあまた」

平野(・・・これで良かったんだろうか?)

平野(英美里のいう事はわかるけど・・・)

平野「なんだろうな・・・この違和感・・・」

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:08:34.60 ID:YKd4fF/f0

次の日―――。

司会「それでは!!一号車の皆さんには『泉こなた』役!!皆大好き!
平野綾ちゃんが乗ってくれましたよ〜!!」

平野「あ、あの、泉こなた役をやらせてもらってる平野綾です・・・!!
不慣れな所もあると思いますが、この二日間、皆楽しんで行きましょうね〜!!」

一同「うぇええぇぇええええええいいいい!!!!」

平野(この人たちは私と会う為に一泊二日に4万円もかけたんだ・・・)

平野(4万円分楽しませてあげるのがプロだと思うけど・・・でも・・・)

平野(私に会いに来たんだろうか、それともこなたに会いに来たんだろうか・・・わかんない…)

司会「あの、綾ちゃん緊張しちゃいましたよね?」

平野「いえ・・・あの・・・その・・・」

司会「お、綾ちゃん何ですか?」

平野「4万円って・・・大金ですよね・・・?」

司会「は?」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:12:42.06 ID:YKd4fF/f0

平野「4万円でできる事って一杯あると思うんです・・・あの・・・」

司会「そーですよね?だからこそ我々は心から来てよかったと思えるバスツアー
にしないとダメですよね〜?」

平野「・・・金銭感覚おかしくないですか?4万ですよ・・・あの・・・」

司会(まず・・・)「おーっと!ここで綾ちゃんのツンデレモードが来ました〜!!!」

平野「・・・ツンデレとかじゃなくて!!み、みなさん何を求めてらっしゃるのかって・・・あの・・・」

司会「おーっと痛烈な一言〜!!ここでニートの佐藤さんは〜?」

スタッフ「えぇ!!俺ニートじゃないっすよ〜!!」

司会「綾ちゃんに口答えするのか!」

一同「あはは・・・」

平野「あ・・・すみません・・・」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:17:46.27 ID:YKd4fF/f0

旅館―――。

加藤「綾こっぴどく怒られたんだって?」

平野「うん、司会の人に助けられた・・・」

加藤「昨日のことまだ悩んでるの・・・?」

福原(つかさ役)「お客さんちょっとキャラの真似すれば喜ぶからそれやって
あげたら良かったのに!!」

加藤「私もやった!!録音してる人がいたけど見逃しちゃった!
よっぽど嬉しかったんでしょね?」

平野「あのさ・・・私達って4万円分仕事してるかなぁ・・・?」

福原「綾はサボったから4万円分仕事してないんじゃない?」

平野「・・・」

加藤「真剣に考えすぎだよ〜!ほら、お客さんを喜ばすことだけ考えましょ?ね?」

平野「・・・うん」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:23:06.59 ID:YKd4fF/f0

オタク「あ、綾ちゃん発見でござる!」

平野「え・・・ここスタッフルームなんじゃ・・・」

オタク「良いではないか〜!!」

加藤「あの・・・すみません、ここは部外者立ち入り禁止となっていますので・・・」

オタク「何を!?おいたちはらき☆すたファミリーじゃないでござるか!!」

加藤(・・・いるんだよな・・・こういうの・・・)

オタク「綾ちゃんとデートしたいでござるぅ!」

加藤「とにかく、夕飯までは自室にお戻りください!!」

平野「待って!!」

平野「・・・私行くよ?でも、ずるいと思われちゃうから人目につかないとこならね?」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:30:39.12 ID:YKd4fF/f0

平野「ここならゆっくり話せるね・・・夕飯までだけど・・・1時間半ね?」

オタク「夢みたいでござるぅ〜!!」

平野「あ、あの・・・人には言わないでね?スタッフにも・・・」

オタク「わかったでござる!!」

平野「・・・それでさ?」

オタク「??」

平野「何を求めてバスツアーに来たの・・・?」

オタク「・・・というと・・・?(でござる)」

平野「私どうすればキチンと仕事ができるか分からなくなっちゃった・・・」

オタク「綾ちゃん・・・」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:38:48.06 ID:YKd4fF/f0

平野「あなたは何を求めてきたの・・・?」

オタク「日常に無い癒し・・・とか・・・」

平野「また紋切り型の答えをするぅ!!英美里も福原さんもそうだった!!」

オタク「・・・具体的に言うと・・・日常が退屈だったのと・・・一度こういうところに
参加したかったから・・・かな・・・」

平野「・・・?」

オタク「俺小さい下請けでSEやってるんだけど、この日バスツアーに参加することを
楽しみに仕事がんばってきたんだ。同僚にもさ、一緒にデスマーチしている最中に何度も
『お前この仕事終わったらバスツアーだな』とか言われて互いに励ましあったよ・・・
このバスツアーの事考えるだけで、やる気っていうか・・・底力がでたんだ!!」

平野「そうなんだ・・・」

オタク「うん、だから今日はほんっと楽しみで・・・さっきは悪乗りしちゃったけど・・・
すみません・・・」

平野「それはいいんだけど、私はどういう風に仕事すればいいのかな・・・?」

オタク「そ、それは・・・」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:41:56.82 ID:YKd4fF/f0

社長「それは客に聞いてもわからんだろう!!」

平野「・・・社長!!」

オタク「あ、す・・・すみません・・・」

社長「本来ならあんたとはここでお別れだが・・・平野のこともあるし・・・
黙って部屋に帰るなら見逃してやる!!」

オタク「す、すみませんでしたぁ・・・!!じゃあ!!」

・・・。

平野「あ、あの・・・社長・・・」

社長「これからお前は俺の部屋で説教だ!!」

平野「で、でも・・・あの・・・夕飯ライブが・・・」

社長「なぁに、小さいライブだ、体調不良ってことにすればいい・・・」

平野「あ、あわ・・・あわわ・・・」

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:47:31.28 ID:YKd4fF/f0

社長室―――。

社長「・・・それで4万の話だが・・・」

平野「はい・・・」

社長「誰が好き好んで平野綾という人間に4万も払うものか・・・」

平野「え・・・」

社長「それはこなたに払ったものでもない・・・
スタッフ全員で作った夢に払ってるんだよ・・・!」

平野「夢・・・?」

社長「そう。もしかしたらお前が手に入るかもしれないという期待、
もっというとヤれるかも知れないという期待・・・。
それらはスタッフ全員で演出したものなのだ。
平野綾という看板の後ろにはスタッフ全員が支えているのさ」

平野「それって・・・皆で・・・嘘ついてるってことですか?」

社長「そうさ。ディズニーランドと一緒だな。
人々は幻想と引き換えに金を払う・・・。
夢を売る商売だな、我々は!」

平野「ひどい・・・」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:53:03.01 ID:YKd4fF/f0

社長「現実はつらいんだ!!誰だって嘘にすがりたくなる」

平野「じゃあ何で現実を変える方向にメッセージを伝えないんですか?」

社長「伝えるさ・・・ただし、うんと甘くしてな?
甘いものばかり食べてると時には辛いものが食べたくなるのが人情だからな?」

平野「わ、私・・・こんな職業やってたなんて・・・」

社長「それがニーズってやつさ・・・都合のいい形で嘘を提供する」

平野「・・・」

社長「江戸時代・・・まぁ後期の話だが、農民は年に一度温泉旅行に出かけたそうだ」

平野「・・・」

社長「年に一度の贅沢って奴でな、長逗留してそこで垢を落とし一年の疲れを癒す・・・」

平野「・・・」

社長「お前はそんな農民に、武器を持って命がけで世の中を変えろ・・・そう言うわけだな?
そうすれば辛くない、辛い原因を根本から変えられるって?」

平野「・・・!!」

社長「頭の悪い理想主義は周りを不幸にするぞ・・・平野?」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/01(水) 23:58:43.63 ID:YKd4fF/f0

平野「でも・・・今は江戸時代じゃない・・・」

社長「それでも変えられないやつはどこにでもいるんだよ・・・
あっちが立てばこっちが立たずって言ってな・・・どうにもこうにも
俺たちの体は一つしかない・・・
みんな何かを失いながら後悔しながら生きてるのさ?」

平野「・・・」

社長「俺たちの仕事はな・・・カンフル剤なんだ
カンフル剤無しに生きていくには人生は辛すぎる・・・
こなた達の会話なんて馬鹿だろう?だが人生なんか考えずに笑える
ほんわかとした気持ちになれる・・・そんなカンフル剤は誰にも必要なんだ」

平野「・・・社長の仰りたい事はわかりました」

社長「まだ納得できないって顔だな・・・」

平野「・・・いえ、理解はしました・・・納得は・・・する必要が無いと思います・・・
仕事ですから・・・」

社長「でも、体に毒だぞ?」

平野「・・・仰る意味がわかりませんが・・・
とにかく私はこなたキャラで行くといいんでしょうか・・・?
それとも地でいけばいいのでしょうか・・・?」

社長「客が楽しめる方向で行け、以上」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:06:11.72 ID:0M+GWTaB0

平野(結局・・・夕飯のライブには出るのか・・・)

福原「綾、怒られたんでしょ?」

平野「・・・まぁね」

福原「・・・深刻に考えすぎだよ〜一生懸命言われたことをやる!これでいいじゃない・・・」

平野「・・・そうだね」

福原「チッ・・・なによ」

平野「お客さんは私にこなたを求めてるの?それとも私自身?」

加藤「・・・私は楽しい雰囲気を求めてると思うな〜」

福原「綾は演技のことばっかり考えてるけど、お客さんは楽しい思いをしに来たんだよ?
私だったら黒つかさなんてちょっとやるとお客さん喜ぶから毒舌しちゃうな」

加藤「それ全部私が被害受けてるけどさ・・・」

平野「雰囲気!?雰囲気って何さ!?」

加藤「まぁまぁ・・・綾ちょっと神経質だよ?司会の人が面白いネタふってくれるから
それに乗れば大丈夫だって!!」

平野「雰囲気・・・?雰囲気・・・」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:14:54.66 ID:0M+GWTaB0

司会「それではらき☆すた4姉妹による夢の夕飯ライブショーです!!」

一同「ひゆううううううう!!!!!」

平野「泉こなた役をやらせてもらってる・・・平野綾です・・・」

平野(雰囲気・・・雰囲気・・・)

平野(私はプロなんだ・・・雰囲気・・・楽しい雰囲気・・・)

司会「綾ちゃんはこの前CD出したんだよね?」

平野「あ、はい・・・あのエイベックスから・・・」

平野(ヤバイ・・・楽しい雰囲気が・・・出てないんじゃない・・・かな・・・)

平野「あ、でも買わなくても今日のライブは楽しめますから!!
皆さん楽しんでいきましょう!!あの・・・私も楽しいです!!」

一同「・・・しーん」

平野(どうしよう・・・どうしよう・・・)

福原「病気かよっ!!」

一同「わはははは・・・」

平野(私、笑われてる・・・)

司会「綾ちゃんはいじられだからな〜・・・」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:19:19.59 ID:0M+GWTaB0

平野(私、何で笑われなきゃならないんだろう・・・)

平野(私のやってることって・・・芸人に近いのかな・・・)

平野(できたものより、雰囲気でお客さんの心をつかむなんて・・・)

平野(私・・・いいものを作る職業に就きたかったのに・・・)


―――俺たちの仕事はカンフル剤なんだ。

平野「・・・私の求めてることって自己満足なのかなぁ・・・」

加藤「・・・あんた、死なないでよね?」

平野「あ、英美里?」

加藤「はい、コーラ・・・私もわかんないけどさ・・・好きなようにやったらいいんじゃない?綾」

平野「・・・私は・・・雰囲気よりできたものの出来で評価して欲しかった・・・
これって自己満足かな・・・?」

加藤「自己満足ね」

平野「そんな・・・」

加藤「だって綾はその辛さをまだ知らないもの」

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:25:01.94 ID:0M+GWTaB0

平野「・・・これからだって」

加藤「私達の仕事はさカンフル剤だって・・・さっき社長の話私も聞いてた・・・」

平野「うん」

加藤「私小さいころ科学者になって大発見したかったけどさ・・・今はこの仕事でいいと思ってる」

平野「どういう事?」

加藤「歴史に残りたいってずっと思ってたの・・・ずっと私の名前が残るっていいなって
でも人の心に残るってそういうことじゃないんだよね?」

平野「人の心に残る・・・」

加藤「私馬鹿だからさ、人が喜んでくれる事の延長に、歴史に残ることがあると思ってたの・・・。
でも、違ってた。一人の人間が二つのことを求めるなんて、そんなむしのいい話無いわ・・・。
それなら私はカンフル剤がいいなってそう思った」

平野「そっか」

加藤「一発打てば終わりだけどさ、そのカンフル剤は人の記憶と共にその人の中で
生き続けるからね・・・何年でも・・・何十年でも・・・」

平野「でも、それってパン屋さんと同じじゃない?」

加藤「声優なのは私の意地よっ!!」

平野「ははは、英美里らしいや」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:29:32.01 ID:0M+GWTaB0

平野「それでも・・・私は大発見をする側でいたい・・・」

加藤「綾・・・」

平野「私は自分の仕事で完結したいの・・・普遍的な評価が欲しい・・・わがまま?私・・・?」

加藤「うん・・・とっても・・・でも・・・」

平野「何?」

加藤「そんな綾が私好きだなぁ・・・」

平野「っ・・・!!」

加藤「ファンが聞いたらリアルこな×かがって言うかもね・・・」

平野「・・・」

平野「・・・私はそれでもいいんだけど・・・さ」

加藤「綾・・・」

福原「はいはい、気持ち悪いことやってないで今日の反省会だって!
社長が呼んでるよ〜」

平野「あわわ・・・」

加藤「・・・今行きます〜!!」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:35:16.47 ID:0M+GWTaB0

平野「平野綾戻りました〜」

社長「綾?病気は治ったか?」

平野「治ってません・・・!!」

社長「・・・まぁいい。みんな一日目の出来は上々だった。
二日目には昼飯とお見送りライブショーがある。
気合入れ直してお客様に満足して帰っていただけるように!!いいな!」

一同「はいっ!!」

社長「よしっ、平野、加藤、福原は残れ!!後は解散!!」

平野(・・・社長・・・)

加藤「いつもは放送作家さんが残るのにおかしいわね?」

福原「あ〜あ早く寝たかったな・・・」

社長「三人ともちょっと寄れ」

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:38:38.51 ID:0M+GWTaB0

社長「さっき俺は平野に向かって俺たちの仕事はカンフル剤だと言った・・・
俺はそういう認識で働いてるし、お前らにもそういう認識をして欲しい」

加藤「社長には同感です・・・」

福原「わ、私も・・・」

平野「・・・」

社長「平野は?」

平野「私は・・・一時消費されて忘れられるものじゃなくて・・・もっとずっと
人の心に残っていくものを作っていきたいです・・・」

社長「ほう・・・お前の中にずっと人の心に残ってるものがあると?」

平野「・・・えっと・・・」

社長「挙げてみろ」

平野「バッハとか・・・ピカソ・・・とか・・・」

社長「後は・・・?」

平野「後は・・・ええっと・・・」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:44:51.74 ID:0M+GWTaB0

社長「今の時代そこまで突拍子も無いものなんてできないんだよ・・・」

平野「・・・何でですか?」

社長「教育も設備も誰もがいいものを手に入れられる・・・それに・・・
コミュニティーが広すぎる・・・噂になんてならないさ」

平野「じゃあ小さいとこから始めたら?」

社長「・・・誰がそんなもの見てくれるんだ?」

平野「・・・ファンの方です・・・」

社長「そのファンはスタッフみんなの力で獲得したものだろ?」

平野「・・・違う」

平野「・・・私の力・・・です・・・」

加藤(あ〜あ・・・)

平野「お世辞でスタッフって言ってきたけど・・・私です・・・」

社長「そうか・・・そうかもな?」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:48:08.56 ID:0M+GWTaB0

平野「・・・ごめんなさい・・・」

社長「いやいや、謝ることはないさ・・・馬鹿タレントを扱うのはこっちは
なれてるからな?」

福原(こんな殺伐とした所帰りたいよ・・・)

社長「福原と加藤は帰っていいぞ・・・」

二人「ハイ、失礼しました」

・・・。

平野「私馬鹿タレントですよね・・・でも一人で何でも出来る・・・って気がするんです・・・
どうしたら・・・」

社長「お前の万能感は実績に裏打ちされてる分たちが悪いな・・・」

平野「すみません・・・」

社長「お前残るものが作りたいんだってな?」

平野「はい・・・」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:52:20.76 ID:0M+GWTaB0

社長「残るものは・・・俺は何かこの世に残さないといけないのは、呪いだと思ってる」

平野「呪い・・・ですか?」

社長「人は変わっていくのに、ある時点で作り上げたものがずっと残っている・・・
これは不気味だぜ・・・」

平野「でも生きてきた証じゃないですか?」

社長「・・・生かされた証かな?警察に残ってる犯罪者の指紋と一緒さ。
だから誰かの心を動かしたいと思ったら時代に合ったカンフル剤じゃなきゃ
ダメなんだ
それは言葉と同じ役割だからな」

平野「同意しかねますが・・・」

社長「だろうな・・・だが覚えていて欲しい・・・残るものを作るのは呪いなんだ・・・
それでもお前がその道を進みたいというのなら、方法はある」

平野「・・・方法?」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 00:56:15.04 ID:0M+GWTaB0

社長「考えることだ」

平野「考える?」

社長「誰も考えたことが無いくらいお前が残したいものについて考えろ・・・
刑務所の囚人のように一生それに捧げていきるんだ・・・
不器用だが確実だ。
頑なになる方法は損だけして何も残せない場合が多いからな」

平野「・・・それでいいんですか?」

社長「後は、運だ・・・だが運は、チャンスは俺が作ってやる・・・」

平野「・・・社長」

社長「声優業は一時休め・・・お前本当は歌手になりたかったんだろう?」

平野「見抜かれていましたか・・・」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 01:04:28.56 ID:0M+GWTaB0

加藤「綾?説教終わった・・・?」

平野「うん・・・」

加藤「悩みは解決できた?」

平野「いや・・・余計重くなったよ」

加藤「・・・あ、この前とったプロミスのCM流れてるよ?」

平野「・・・うん」

加藤「どした?」

平野「私、この仕事をこなすよ・・・皆に楽しみを与える仕事を・・・
プロミスのCMは倫理的じゃないかもしれない・・・だけど、それは・・・
私の声と寸劇の雰囲気を楽しんでくれる人のためになるんだ・・・
何も、プロミスを使えって説得じゃない

私が世界に向けて説得すべきものは、他にあるから・・・
かえってプロミスのCMでは完成度を追求しないほうがいいんだ」

加藤「ようやく完璧主義からの脱却?」

平野「うるさいなぁ・・・」

加藤「そして、新たな至上主義への入信か・・・」


―fin―

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/10/02(木) 01:19:24.74 ID:0M+GWTaB0

文章書きながらずっと自問自答です・・・
まぁ今はこれが結論って事で・・・

長時間スレに張り付いていただいてありがとうございました。



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