前原圭一の憂鬱


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:20:39.89 ID:AbKfj3LK0

圭一「東京から転校してきました前原圭一です。今日からよろしくおねがいします」

知恵「はぁ〜いみなさん、大きいお兄さんですが仲良くしましょうね」

圭一「…よ、よろしくおねがいします」

俺を注目している生徒達に頭を下げ、教室全体を見渡す。

子供が少ないため学年が混在したクラスとは聞いていたが…

やっぱり異様だ。一番前の席の子は小学校に入ったばっかって感じの子なのに後ろには高校生のような女の子もいる。

俺、これからここでうまくやっていけるかな…

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 22:22:07.86 ID:AbKfj3LK0

知恵「じゃあ前原君は竜宮さんのとなりに机を出しておいたので、そこに座ってください」

圭一「あ、はい」

お、となりの竜宮さんは女の子じゃないかっ!しかもかわいい…

こいつは転校早々ラッキーだぜ!

机に座って横のフックにかばんをかけようとしたとき、

竜宮「竜宮レナだよ。よろしくね、前原圭一くん」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 22:24:03.73 ID:AbKfj3LK0

圭一「あ、よろしく。っと…竜宮さん」

レナ「あ、名前でいいよ。レナって呼び捨てで」

圭一「お、おう。わかった…レナ。じゃあ俺も圭一って呼んでくれ」

レナ「うんわかった!これからよろしくね、圭一君!」

圭一「おう!」

最初に出来た友達が女の子とは幸先いいスタートだぜ!

知恵「はいはい仲良くなったのは良いけどまだホームルーム中よ二人とも!」

俺達が注意されて教室がどっと沸く。こりゃあいきなり恥かいちまったな…

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/08/20(水) 22:26:51.55 ID:AbKfj3LK0

??「どお、驚いたでしょ!このクラス」

ホームルームが終わってすぐに女の子が話しかけてきた。さっき号令を掛けた子だ。学級長かな。

??「年がばらばらのクラスなんて珍しいっしょ?」

圭一「あ、おお。ちょっとびっくりしたな。」

??「だよねー東京みたいな都会から来たってんならなおさらだろうね」

圭一「えっと、学級長さん?」

??「学級長…まあそんなとこかな」

レナ「魅ぃちゃんはこのクラスのいいんちょさんなんだよ、だよ」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:28:18.23 ID:AbKfj3LK0

魅音「そう、雛見沢分校の委員長、園崎魅音たぁあたしのことよ!よろしくね。えっと、圭ちゃん」

魅音が照れながら上目遣いで俺を見る。…この子もよく見ると綺麗な顔立ちだな。

ああ、ちくしょう。恥ずかしいなら圭ちゃんなんて呼ぶなよ。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[age] 投稿日:2008/08/20(水) 22:30:06.51 ID:AbKfj3LK0

圭一「ちょっと恥ずかしいな…こっちこそよろしくな。…魅音、でいいか?」

魅音「うん!よろしく」

レナ「レナも改めてよろしくだよ、だよ」

その後は授業が始まるまで魅音とレナから質問攻めだった。ま、転校生の宿命だよな。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:34:10.50 ID:AbKfj3LK0

俺・前原圭一はつい最近まで東京に住んでいたし、こんな村旅行でも来たこともなかった。
だけど二日前に両親と三人でこの雛見沢村へ引っ越してきた。
はじめは村の田舎っぷりに驚いたし家のまわりは田んぼばっかりで、
本当にやっていけるのか心配だったけど、よくみればいいところだ。
前の家にはなかった自然がいっぱいあって空気もうまいし清々しい。
それに…いきなりかわいい女の子二人と友達になれたし、これからの生活が楽しみだぜ。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:35:54.94 ID:AbKfj3LK0

一時間目の国語(なんでか俺がレナと魅音に教えてたんだけど。この学校は大丈夫なのか?)

が終わってトイレから戻り教室に入ったとき、トイレに行く前と教室の雰囲気が違うのがわかった。

なにかみんなそわそわしている。あ、もしかして俺に話しかけようとしてるのかな?

といってもほとんどちびっ子達なんだけど。でも女の子は年上の男に憧れるっていうしなぁー

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:38:05.92 ID:AbKfj3LK0

よし、ここはクールに颯爽と席に戻ってそこで話しかけられるのを待つか…

いやあーもてもて転校生はつらいねぇ〜!

そんなことを考えながら俺は席につきイスに座った

プスッ

圭一「むぎゃああああいってええええええ!!?!」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:39:20.46 ID:AbKfj3LK0

尻に強烈な痛みがぁ!これは、画鋲!?イスに仕掛けられていたのか!?

??「あらあらこれはこれは、下品な声をおだしになられてどうなさったのかしら、転校生さぁん?」

圭一「な、誰だ!?」

痛む尻をさすりながら声がした方を向くと、女の子が「おーっほっほっほ」なんて漫画にでてくるような高笑いをしていた。

??「無様ですわねぇ前原さん、そのくらい見抜かなきゃこの雛見沢ではやってけませんわよ?」

圭一「な、なんなんだあいつは!?」

隣にいたレナに聞く。

レナ「北条沙都子ちゃんだよ。きっと画鋲はあの子のしわざかな、かな」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:40:25.73 ID:AbKfj3LK0

圭一「なんだって〜!?ちくしょう、いくら年下とはいえこの前原圭一、やられっぱなしにはさせないぜ!」

圭一「そうだなぁ…お尻ぺんぺんの刑に処する!そこをうごくな北条ーッ!」

沙都子「ええ、一歩も動きませんわよ?だってせっかく仕掛けたトラップが無駄になってしまいますもの!」

圭一「なに!?」

ガンッ!!

圭一「うごあっ」

天井から金ダライがふってきやがった…

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:41:41.19 ID:AbKfj3LK0

俺が反撃するのも想定内かよ!

その瞬間次の授業開始のベルが鳴った。くそ、反撃もできねぇとは!

沙都子「あらあら、たいしたことありませんわねぇ。
これからもワタクシのトラップの練習台にして差し上げますわ!」

魅音「だってさー、どうする?圭ちゃん」

魅音が笑いながら言ってくる。授業が終わったら覚えてやがれ北条!

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:42:57.18 ID:AbKfj3LK0

沙都子「ふわぁあああん!前原さんがああああ」

授業が終わって早速沙都子にお尻ぺんぺんの刑を実行してやった。いい気味だ

??「ほら沙都子、泣かないのですよ。
また圭一をトラップにはめてやればいいのです」

…なんだこの子は。北条と同じくらいの年かな。なんてことを言う子だ。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:43:35.94 ID:AbKfj3LK0

??「圭一、お尻は大丈夫なのですか?」

圭一「え?あ、あぁ。まだ少し痛むけど大丈夫だよ」

??「そうですか、痛いの痛いのとんでいけー、なのです」

俺の尻をさすってとんでいけー、とやってくれる。

なんだ、いい子じゃないか。さっきのは聞き間違いかな?

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:44:23.66 ID:AbKfj3LK0

圭一「ありがとう。痛みがなくなったよ。君、名前は?」

そういうと女の子は急に涙ぐんで、

??「圭一、忘れちゃったんですか?
昨日いっしょに枕元でお互いのことを語り合ったじゃないですか」

圭一「…は?」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:46:48.11 ID:AbKfj3LK0

何をいってるんだこの子は。今日が初対面…

レナ「は、はうううぅ!!圭一君、それ本当かな、かな!?」

魅音「あれー圭ちゃん、まさかロリコンだったとは!
そっかぁそういう趣味かぁおじさん全然気がつかなかったなぁ!」

沙都子「あ、あなた梨花になにをしましたの!?枕元ってまさか、家に忍び込んで!?」

周りにいた連中が騒ぎ立てる…なんなんだ一体!?

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:49:07.88 ID:AbKfj3LK0

圭一「ちょっとまてよ!なにがなんだかさっぱり…」

梨花「ひどいのです圭一、ボクのことは遊びだったんですね…」

いっそう囃し立てる周りの連中。そんな覚えないっての!

魅音「こりゃあおしおきが必要だね〜圭ちゃん?」

レナ「け、圭一くん、いくらなんでも年下すぎるんじゃないかな、かな、かなああ!?」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:52:22.59 ID:AbKfj3LK0

圭一「ち、ちがう!!本当だよ!なにも覚えてな…
 レナ!それなんだよ!?オノ!??や、やめ…!」

梨花「冗談ですよ圭一。からかってごめんなさいです」

圭一「…え?お、おう。だよな、冗談だよな!?」

レナ「なんだ、冗談か〜びっくりした!圭一君ならやりかねないから…」

まてやレナ…今日が初対面じゃねえか

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:55:10.37 ID:AbKfj3LK0

魅音「あっはっは!あー面白かった!圭ちゃん、この子は古手梨花ちゃん。
見てのとおり相当な狸だから気をつけなよ」

梨花「みぃ〜ひどいのです。圭一、これからよろしくおねがいしますです」

圭一「おう、よろしくな!たださっきみたいなのはもう御免だぜ?」

梨花「圭一が何のことを言っているのかよくわかりませんのです、にぱ〜☆」

たしかに、相当な狸のようだな…


??「おい」
??「ああ、わかってる…」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:58:13.02 ID:AbKfj3LK0

魅音「よぉーし、それじゃあ蹴るよー!」

カンッ!!

魅音が蹴った缶はきれいな放物線を描いて…、おいおいそれは飛ばしすぎじゃあないか?
いくら鬼が北条とはいえ可哀想だぜ
っと、そんなことより俺もどっかにかくれなくちゃあな!

今は体育の授業中だ。この年齢層バラバラのクラスでいったいなにをやるかと思えば、
みんなそれぞれのグループで好きなことをやっている。
ドッジボールをやっているところもあれば、おいかけっこしてる子達もいる。
なんて自由な学校なんだよ…

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:01:25.74 ID:AbKfj3LK0

そんななか俺はというと,魅音に誘われレナ、北条、梨花ちゃんと缶蹴りをやることになった。
どうやらこの四人は仲良しグループみたいだな。

沙都子「さぁーて、今日は何秒でみなさんを見つけられるかしら!」

圭一「でかい口たたけるのも今のうちだぜ!必ず俺が蹴ってやるよ!」

沙都子「これはこれは、一番にみつかりそうな転校生さんがなにか言ってますわー♪」

ぐぬぬ…こりゃあなんとしてもあの缶を蹴って俺の威厳を示さないと…!

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:03:03.81 ID:AbKfj3LK0

そうときまれば、鬼の様子を見れて鬼とほどよい距離にあるいい隠れ場所を…

魅音「ちょっと圭ちゃん、ここはあたしの場所だよ!」

レナ「レナがさきにこことったんだよ、はぅー」

梨花「ここはボク専用の隠れ場所なのですよ」

くそうお前ら、転校してきて地理もわかってない俺に容赦ないな。

場所を譲ってくれるとかしてもいいじゃないか!

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:08:25.31 ID:AbKfj3LK0

いかん!?そろそろ沙都子が探し始めるぞ…!?ど、どこか隠れる場所…

??「前原さん、こっちです!」

??「いい隠れ場所があるんですよ」

途方に暮れうろうろしていると、二人の名も知らぬ下級生が助けてくれた。
こいつは渡りに船だぜ!

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:11:13.32 ID:AbKfj3LK0

圭一「おお、マジか!助かる、よし案内たのんだ!」

名前も知らない下級生に助けてもらうとは…
だがここは容赦なくいぜ、猫の手も借りるさ!

二人は校舎の裏手の森のほうへ駆けていく。俺もそれを追う。

圭一「君達、どうして俺を助けてくれたんだ?」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:15:52.82 ID:AbKfj3LK0

??「園崎委員長は新人でも容赦ないんですよ。
きっとこの勝負に負けたら罰ゲームがあるんです。」

??「きっとメイドコスプレで下校とかそんなのですよ。嫌でしょう?」

圭一「メ、メイドぉッ!?そういやあいつ最後まで鬼だったやつは罰ゲームとか言ってたな…」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:20:25.36 ID:AbKfj3LK0

きっとこの二人の助けがなかったらいまごろ見つかってただろうな…
そう思うと今前を走っている二人の背に感謝の言葉を浴びせる。

圭一「ありがとうな二人とも、君達の名前は?」

富田「富田です」

岡村「岡村です。…このへんでいいかな」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:25:13.46 ID:AbKfj3LK0

二人はちょうど森のなかの開けた場所に出た。
ここだけ木がなく落ち着くにはいいスペースだ。

圭一「ああ、だいぶ離れたしな。…しかしここからだと離れすぎて鬼の様子が見えないな」

富田「それでいいんですよ、前原さん」

岡村「だからここまでつれてきたんです。まだわからないんですか?

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:27:26.90 ID:AbKfj3LK0

圭一「え?そりゃどういう…」

さっきまでと彼らの様子が違うぞ?…なんだこいつら。

富田「転校生だからって調子乗らないでくださいよね。イラつくんですよ」

岡村「女子からちやほやされたからってヘラヘラしないでくださいよね。
あんたなんかそのうちすぐ飽きられるっての」

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:29:55.28 ID:AbKfj3LK0

なるほど、転校生の人気っぷりに嫉妬してるってか。

圭一「…そういうことか。
お前らは転校生で年上の俺が人気者なんでそれをねたんでいるんだろ」

富田「はぁ?何言ってんの。いみわかんねぇよ!」」

岡村「その年上ぶった態度がいらつくんだよ!」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:32:03.76 ID:AbKfj3LK0

圭一「ったく、ガキだなぁー。…で、ここまで連れてきてどうするつもりだ?
お前ら二人でも腕っぷしじゃあ俺は倒せないぜ?」

富田「へへっ…前原さん、この村がどういうところか知ってるんでしょ?」

岡村「それならわかるよな?富田、やれ!」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:33:15.48 ID:AbKfj3LK0

支援してくれてる方、見てる方ありがとうございます


富田「おらぁ!」

富田君はいきなり地面の土をけってとばしてきやがった。
しかしそれは俺の目前に迫ってきたときには既に土ではなかった。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:37:29.74 ID:AbKfj3LK0

圭一「うぐぁ!」

頭にすさまじい衝撃をくらった。土をけられたとおもっていたが…

俺の頭にあたったもは土なんかじゃなかった。この黒い玉…鉄球か!

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:42:22.60 ID:AbKfj3LK0

富田が蹴って飛ばしたものは間違いなく土だったはず…

途中から鉄球に変わったってことか…?

だとすると、こいつは"蹴った土を鉄球に変える"能力者"か

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:45:20.95 ID:AbKfj3LK0

圭一「うぅぅ…いってええ、な、なるほど。
このチカラがあるから俺に喧嘩をふっかけてきたわけ、だ。…くぅう」

富田「ははは!ふらふらになりながら何言ってんだよ!どうだ?俺の鉄球の味はよぉ!」

岡村「やったぜ富田ぁ!頭にヒットだぞ!」

俺の額を割り返り血がついた鉄球が目の前にある。

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:48:40.69 ID:AbKfj3LK0

圭一「てめぇら…なにが目的だよ」

富田「目的?そうだなぁ…それじゃあ今後一切北条と口をきくなよ」

岡村「あと、古手にもな!」

…なんだこいつら、俺があの二人と仲良くしてやきもち焼いてんのかよ

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:52:27.20 ID:AbKfj3LK0

圭一「やっぱガキだなおまえら」

富田「だから年上ぶんなっていってるだろッ!岡村!お前もやれ!」

岡村「くらえ前原圭一イィィ!!」

今度は岡村が走ってこっちへ向かってきやがった。

こいつもなにかしらの"能力"をもっているんだろうな…

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:57:00.36 ID:AbKfj3LK0

富田「おらよ!こっちもみなきゃああぶないぜ!」

圭一「鉄球!うおっ!?」

なんとか鉄球はよけたが完全にそちらに気をとられていたのがまずかった

岡村「捕まえたぜ!」

岡村にがっちり腕をつかまれた。

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:00:20.79 ID:1jpuZCAf0

岡村がつかんだ腕からパチパチと音がする…なんだ?

岡村「はああああ!」

圭一「うがあああああああああああ!!!?」

なんだ!?すげえ痛み…これは、電気!??

岡村「どうだあ!俺の『電撃』はよお!?」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:05:27.51 ID:1jpuZCAf0

しかしこのコンビネーションが厄介だな

近距離攻撃の岡村の『電撃』をくらわせるために富田の『鉄球』で気をそらす、か。

このままじゃあまずいかも…久しぶりだが、やるしかねぇか。

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:06:01.30 ID:1jpuZCAf0

富田「これでわかっただろ?だからもう二度と北条に近づくんじゃないぞ!」

岡村「古手にもな!」

圭一「…てめぇら、だからガキだっていってんだよ」

富田「まだ口答えすんのか?ああ!?」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:08:21.82 ID:1jpuZCAf0

圭一「黙れ!てめえらはただの根性無しなんだよ!好きな女がいる?結構じゃねえか!だがお前らはなぜその子達に直接アプローチしない!?
ましてやちょっと彼女達と仲良くした俺を憎いから懲らしめてやるなんて男のやることじゃねえ!!かっこ悪いにも程があるぞ!
そんなことやってて北条や梨花ちゃんがお前らに振り向くと思ってんのか!?馬鹿かッ!ええ!!!?
そんなことされて喜ぶわけないだろうが!そんな暇あったらもっと自分を高めろ!誇りをもて!男になれええええ!
いいか、男だったら玉砕覚悟だ。突っ込んでなんぼだ!うじうじしててもしょうがないんだよ!そんな暇あったら趣味のひとつでも聞き出せ!
わかったか!?わかったなら早速今日から実行してみろ!何?恥ずかしい!?アホかお前らは!女の子っていうのは自分のこと
聞かれたくらいでお前らのことを嫌ったりしない!俺が保証する!だからこんな卑屈なマネはやめて正々堂々と
彼女達にむきあってみろおおおぉぉぉぉ!!!!」

久しぶりに決まったぜ…

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:13:56.12 ID:1jpuZCAf0

岡村「お、俺、最低なやつじゃ…」

岡村はどうやらわかってくれたようだな。富田は…

富田「うう…、あんたが保証したからって無理なもんは無理なんだよおおお!!」

そう叫ぶとまた蹴りのモーションにはいった。ちっ、富田はダメか…

やっぱりやるしかない…、

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:20:30.99 ID:1jpuZCAf0

魅音「こらああああんたたち!!なにやってんのよ!!」

岡村「!?おい富田、委員長だ!能力使うな!」

富田「えッ!?うそだろ!??」

魅音がきてくれたのか。へへっ助かったぜ

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:27:47.24 ID:1jpuZCAf0

魅音「あんたらなにやって…け、圭ちゃん!?頭!血がでてる!?大丈夫なの!?」

圭一「え?あ、そうだった。大丈夫だよ全然平気だ」

魅音「…まさかあんたたち、"能力"を使って圭ちゃんに怪我させたんじゃないだろうね?
わかってるよね?能力を使ったらどうなるか…」

富田「あ、は…」

岡村「え、あの…」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:32:52.99 ID:1jpuZCAf0

魅音の気迫に圧倒されて二人は何もいえないようだ。

魅音「なんとかいったらどうなんだい!?ええッ!?
場合によっちゃただじゃすまないよ!!」

おいおい魅音、すげえ迫力だな。ヤクザかお前は。

しかしなにもそこまで怒ることなのか?
俺に突っかかったことより、能力をつかったことを批難しているようにも聞こえるが…
気のせいかな。しかしこれじゃあ自業自得とはいえあいつらちょっとかわいそうだな…

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:38:21.86 ID:1jpuZCAf0

二人とも泣きそうになってるし…しょうがねえ、助け舟をだしてやるか。

圭一「魅音、勘違いしてるぜ。
そいつらは缶けりの隠れ場所を案内してくれただけだよ」

魅音「ええっ?じゃあ圭ちゃんその傷は?」

圭一「いやあ、ちょいと焦りすぎて転んじまったぜ」

魅音「本当なの二人とも?」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:46:58.12 ID:1jpuZCAf0

圭一「そうだよな、二人とも?」


富田「…いや、僕たちは前原さんに能力を使いました。その怪我は僕の鉄球のせいです」

岡村「ぼ、ぼくも能力を使って前原さんに怪我をさせました!」

こいつら…余計なお世話だったみたいだな。

67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:51:23.17 ID:1jpuZCAf0

魅音「ええ?つまりどういうことよ、圭ちゃん?」

圭一「ああ、えっと、まぁちょっと喧嘩になってな」

魅音「そう…とりあえずもう授業は終わったから教室に行くよ。
それと富田、岡村。このことは先生にいっておくからね」

富田・岡村「は、はい」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:51:55.98 ID:1jpuZCAf0

俺はうなだれて魅音の後を歩く二人にむかってそっとつぶやいた

圭一「やるじゃん。見直したぜ」

ふりむいて俺にみせた顔は涙ぐんではいたが、男の顔だった。

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:57:39.28 ID:1jpuZCAf0

魅音「よし、包帯まいたしもういいよ」

圭一「おう、ありがとな魅音。怪我みてもらって」

魅音「いいってこれくらい。それにここは保険医はいないからねぇ。
監督を呼ぶのも悪いしね」

あのあと校舎にもどった俺達は富田君と岡村君は知恵先生のいる職員室へ、
俺と魅音は保健室へ、俺の頭の怪我の治療をしにきていた。

圭一「しかしやっぱりここはそういう村だったんだなぁ。さっきのことで実感したよ」

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:04:58.41 ID:1jpuZCAf0

魅音「こんな変な村嫌になった?そうだよね、
あんなやつらばっかりいるようなとこ嫌になるよね」

圭一「いや、そんなことないよ。それにあいつらはきっといい男になるよ」

魅音「へ?そうなの?まぁいいけど。でも恐くない?」

圭一「恐くなんかないさ。あの二人もそうだけど…
レナや沙都子、梨花ちゃんに魅音、お前達と会ってわかったよ。この村はとてもいい村なんだってな」

74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:10:17.03 ID:1jpuZCAf0

魅音「そ、そお?」

圭一「ああ。お前達にあえてよかったよ」

魅音「け、圭ちゃん…」

圭一「だからこの"能力者が住む村"でもやっていけるさ」

77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:17:23.94 ID:1jpuZCAf0

***

ここ、雛見沢村はさっきの富田君や岡村君のような一般人にはない特殊な"能力"をもった人間が住んでいる。
なぜこんな村があるかというと、
"能力者"が一般社会において能力による事件や凶悪犯罪などを起こさないため、
"能力者"が社会に再び適応できるように更正するため、などなど色々な理由があるが
ようするにはここは"能力者"の監獄のようなものだ。言い方が悪いかな…
ちなみに日本各地にはこのような村・施設がいくつか存在する。そして俺、前原圭一は
つい先日両親とこの村に越してきたわけだ。

―――気づいたのは去年の六月だっけか

たしかあのとき俺は自販機へ100円にぎりしめてジュース買いにいってたんだっけ。

そうだ、そこで女の子が…

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:23:13.91 ID:1jpuZCAf0

魅音「圭ちゃん?おおーい、急にぼうっとして大丈夫?あ、傷が痛むの!?」

圭一「あ、いや。ちょっと考え事をな。傷はほんとにたいしたことないよ」

魅音「そっかよかった。…それにしてもあの二人、なんであんなことしたんだろう。
普段はいい奴らなんだけどね」

79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:27:45.08 ID:1jpuZCAf0

圭一「それはわかってるよ。今日のことは俺も勉強になったしな」

魅音「勉強?…傷まで負わされたってのに、男ってのはわかんないイキモノだねぇ」

圭一「ははは。そうか」

魅音と談笑していると、そういえば今日が初対面であることを思い出した。

一日目からこれだけ仲良くなれるやつってのもすごいな。

こいつとは気が合うんだろうな。

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:32:48.69 ID:1jpuZCAf0

魅音「ところでさぁ、圭ちゃんは"能力"、つかってないよね?」

圭一「え、ああ。俺は使ってないよ」

魅音「本当に?誓える?」

圭一「本当だって。誓うよ」

なんだ?魅音のやつ急に目の色変えやがって。
そういや富田・岡村の二人にも能力を使ったことを随分せめてたな

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:36:45.01 ID:1jpuZCAf0

圭一「なぁ、なんで魅音はそんな能力のことになるとマジになるんだ?」

魅音「知恵先生も言ってたでしょ?学校で能力を使うことは緊急時以外禁止って」

圭一「ああ、そういやそんなこと言ってたな。あと私生活でも使わないようにって」

魅音「うん。それだけだよ。能力なんてあんなもの無い方がいいに決まってるんだから」

圭一「そ、そうか」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:41:05.59 ID:1jpuZCAf0

魅音「うん。じゃあそろそろ教室もどろ!傷、大丈夫でしょ?」

圭一「ああ、そうだな。そろそろいくか」

俺と魅音は保健室を後にする。

教室へむかっている途中に魅音がぽろっとつぶやいた。

魅音「でも圭ちゃんが能力を使ってなくて,ほんとによかったぁ」


前原圭一の憂鬱-終

86 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 01:45:06.26 ID:1jpuZCAf0

すいません、まだ続きますが序章はこれで終わりです。
まだ全部は終わってはないです。
もうちょいだけお付き合いいただけるとうれしいです

87 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 01:45:37.44 ID:1jpuZCAf0

TIPS1-雛見沢村概要


村章は雛見沢村の頭文字ヒとサを組み合わせ、円と翼の形は、村勢の融和と団結、雄勇発展を意味し、
村の将来を力強く表現している。標高 270m 〜670m、平均気温12.9度(最低 -15度・最高 34度)
豪雪地帯として有名。動植物に恵まれており、具体的にはヤブツバキ・サカキ・アセビ・ソヨゴ等の常緑照葉樹
など、自然を堪能できる。

また、この村は日本で初めての雛見沢症候群患者を保護・治療するための村でもある。


・移住条件
重度雛見沢症候群患者でない方
軽中度(L1〜L3)雛見沢症候群患者の方
原則50歳以上の、末期雛見沢症候群でない方
当村の運営・管理規程等をご承諾いただける方

90 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 01:48:44.30 ID:1jpuZCAf0

TIPS2-富田と岡村のその後


夕焼けが窓から広がる放課後の教室にはまだ三人の生徒が残っていた。

昼休みに知恵にこってりしぼられた富田・岡村と
クラスの委員長、園崎魅音だ。

魅音は少年二人を壁に追い詰めている形で先ほどの圭一との件を攻めていた。

魅音「ねぇ、いつも言ってたよね?…あれほど能力使うなって」

91 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 01:51:33.90 ID:1jpuZCAf0

富田「は、はい」

岡村「す、すいませんでした」

魅音「謝ってすむ問題じゃないんだよッ!!」

岡村「ひぃ!!?」

魅音「能力はねぇ!あんなことするためにあるんじゃないでしょ!?わかってんの!!?」

92 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 01:55:16.16 ID:1jpuZCAf0

富田・岡村「は、はい!」

魅音「…はぁ、これはあんたたちの身のために言ってるんだからね…」

富田「…え?」

魅音「いいから聞きなさい。
あんたたちにもいつか能力をどうしても使わなければいけないときがくるかもしれない。
だから能力を使うことは禁止はしない」

岡村「…」

富田「…」

93 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 01:57:22.00 ID:1jpuZCAf0

魅音「そのつかいどころを誤まらないように今後気をつけな。わかった!?」

富田・岡村「は、はい!」

魅音「まったく、返事だけはいいんだからね。よし、帰っていいよ」

富田・岡村「はい!失礼します!」

魅音「…ごめ、ちょっと待って。ちょっと聞きたいんだけどさ

94 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 02:00:57.44 ID:1jpuZCAf0

富田「? なんですか委員長」

魅音「けいちゃ…前原君は何か能力使ったの?見た?」

富田「いえ、前原さんは最後まで何もつかいませんでしたよ」

魅音「ふ〜ん。本人もそう言ってたけど、
あんたたち二人と相手して何も出さないってのも信じ難いなと思ってね」

富田「…前原さんは"非覚醒"なんじゃないですか?」

95 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 02:03:14.34 ID:1jpuZCAf0

魅音「ふ〜む、能力が目覚めた兆候や記録はあるけど
本人が能力を自覚、制御できていないパターンか…」

岡村「あ、そういえば前原さん、魅音さんが来る前、
つまり富田が攻撃する直前なんですけど」

魅音「うん?能力らしきものが見えたのかい?」


岡村「100円玉を、ポケットから出していたような…」

98 名前: ◆7LsipGI0Aw [] 投稿日:2008/08/21(木) 02:08:07.09 ID:1jpuZCAf0

付き合ってくださった方、ありがとうございました。もしいらしたら、あなたは神です!

これで導入部分が終わりました。

明日続きを勝手にやらせていただきます。だれも見てなくてもやったるぜぇ!



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