みくる「私の事は良いんです」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:03:50.07 ID:1nRRqzVO0

ハルヒ「みくるちゃん、今日はこれに着替えましょうか」
みくる「バニー…ですかぁ」
ハ「そよ。最近暑いからね。メイド服じゃ辛いでしょ?」
み「わかりました。じゃあキョン君、悪いけど…」
キ「えぇ、出ときますよ」

ガチャ
バタン

み「んしょ」ヌギヌギ
ハ「え?みくるちゃん…ちょっと痩せた?」
み「そうですか?ありがとうございますぅ」
ハ「そうじゃなくて…なんか病的な痩せ方よ」
み「そんな事ないですよぅ。考え過ぎです」
ハ「…そうかしら」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:05:08.40 ID:1nRRqzVO0

み「良いですよ〜」

ガチャ

キ「失礼します。…?朝比奈さん、なんか痩せました?」
ハ「あんたもそう思う?」
み「キョン君まで…ふふ、そんな事ないですよ」
古「…確かに、痩せましたね」
み「本当に気のせいですってば」
長「…」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:08:26.15 ID:1nRRqzVO0

ガチャ

み「ただいまぁ」
み「私の時代からの通信は…と」
み「あ、1件着てますね」

ピピッ

み「ああ、相変わらずかぁ…」
み「今日の晩御飯どうしようかなぁ」
み「深刻な食糧危機、か。私たち人間の自業自得だもん。仕方ないよね」

キュルル…
クゥ

み「おなか…へったなぁ」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:11:38.84 ID:1nRRqzVO0

み「今日はコンビニの廃棄あるかな…」

トテトテ
ジー

み「あ、今日はないみたい…」
キ「朝比奈さん?」
み「ひゃあい?!」ビクッ
キ「…どうしたんですか、こんな夜中に。危ないですよ」
み「え、と、えと…や、夜食でも買おうかなぁと思って…」
キ「奇遇ですね、俺もなんです。一緒に行きましょうか」
み「うん…」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:16:44.24 ID:1nRRqzVO0

キ「あったあった。このカップ麺おいしいんですよ。食べたことあります?」
み「ううん、ありません…」
キ「あ、もしかしてカレーとミルクの組み合わせはダメですか」
み「そんな事ないんですけどぉ…」
キ「じゃあ一度試してみてください。ホント美味しいですから」
み(美味しそう…でも…)
み「ちょっと待ってくださいね」

コソコソ
み「ひぃ、ふぅ…」
み「…120円…足りないなぁ…」

み「ううん、やっぱりやめときます。太っちゃうといけないし」
キ「いやいや、朝比奈さんに限ってそんな…むしろ痩せたと思いますよ」
み「もう、キョン君ったら。そんな事ありませんよぉ」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:20:30.91 ID:1nRRqzVO0

キ「ホントに何も買わないんですか?」
み「うん、本当はちょっと立ち寄っただけだから…」
キ「そうですか…良かったら家まで送りましょうか?もう遅いですし」
み「大丈夫です、ありがとうキョン君」
キ「わかりました、じゃあまた明日」
み「うん。おやすみなさい…」


トテトテ
み「…おなかへったなぁ…」
キュウ…
み「今日はなにか食べたっけ…」
み「明日は廃棄があると良いなぁ」

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:25:19.21 ID:1nRRqzVO0

鶴「みくる!おっはーー!!」
み「鶴屋さんっ。おはようどざいますぅ」
鶴「今日もみくるはかぁいいねっ!ちょっと触らせてよっ」
み「ひゃぁっ!?ちょ、朝からなにするんですかぁ〜」
鶴「よいではないかよいではないか、あっはっは!」
み「もう、鶴屋さんったら…」
鶴「挨拶がわりっさ!…んん?みくる、なんだか顔色悪くないかい?」
み「え。そんなことないですよう」
鶴「そう?ならいいんだけど…」

み(…ちょっとお腹痛いけど…)
み(やっぱりお水だけじゃ体に良くないのかな…)

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:28:41.82 ID:1nRRqzVO0

キーンコーンカーンコーン

み(お昼休みだ…)
鶴「みっくるー!お弁当いっしょに食べるにょろ!」
み「ごめんなさい、今日は食堂で済ますんです…」
鶴「そうなのかい…?最近一緒に食べてくれないね」
み「…ごめんね?」ションボリ
鶴「あ、良いっていいって!またお弁当作ってきたとき一緒に食べよう!」
み「うん、ありがとう」

トテトテ

トテトテ

み「今日はどこで時間つぶそうかな…」

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:32:05.33 ID:1nRRqzVO0

み(今日は昼休みが終わるまで体育館裏に居よう…)

グゥゥ

み「お腹へったなぁ…」
み「…」
み「あれは…」

トテトテ

み「この捨てられたコンビニ弁当…お漬物が残ってる」
み「…」

キョロキョロ
キョロキョロ

パカッ

み「ごめんなさい…!」パク
ハ「みくるちゃん?」
み「!」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:36:57.57 ID:1nRRqzVO0

ハ「こんなところでお弁当?」
み(良かった…拾ったところは見られてないみたい…)
ハ「へぇ、みくるちゃんもコンビニ弁当なんて食べるのね」
み「はい、ちょっと今日は時間がなかったから…涼宮さんはどうしたんですか?」
ハ「食後の散歩よ!私、昼食が済んだらこうやって毎日歩いてるの。こんな時間こそ不思議が転がってるものでしょ?」
み「うふ、そうかも知れませんね」

み(明日からは外で居られないな…)
み(…トイレしかないよね)

ハ「そろそろ昼休みもおしまいね。じゃ、また放課後ねみくるちゃん!」
み「はぁーい、また後でっ」ニコッ

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:42:21.96 ID:1nRRqzVO0

キーンコーンカーンコーン

み「じゃあ鶴屋さん、また明日」
鶴「あいよっ。みくる、元気だすっさ!」
み「え?」
鶴「なんか辛いことあったにょろ?私にはわかるよ!」
み「…鶴屋さん」
鶴「みくるが話したくなった時でいいから、悩みがあるなら聞かせて欲しいなっ!
  私たちは友達!っだろ!」
み「グス…ありがとうございます…」
鶴「ほんじゃあ、またねぇ!」


み(鶴屋さんには隠し事できないや…)
み(でも、言えないよね、こんなこと…)

31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:48:10.55 ID:1nRRqzVO0

み「お邪魔しま〜す」
ハ「お、やっと全員揃ったわね!」
み「遅くなってすいませ〜ん…」
ハ「構わないわよっ!みくるちゃん、ちょうど今話してたんだけど」
キ「今週の探索は中止だそうですよ」
み「ふえ?そうなんですか?」
ハ「こらキョン!私の話をさえぎるんじゃない!みくるちゃん、新しくできたホテル知ってる?」
み「知ってますけど…」
ハ「そこでバイキングやってるらしいのよ!今週はそこに行こうと思うんだけど、いいわよね?」
み「え…」

み(バイキング…嬉しいけど…お金…)
み(毎回キョン君に出してもらうのは良くないし…)

み「ごめんなさい…その日はちょっと…」
ハ「え?」

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:52:13.95 ID:1nRRqzVO0

み「友達と用事があるんです…」
ハ「ダメよ!!」
み「えええ〜!」
ハ「当然じゃない!SOS団の活動と友達、どっちが大事なの?」
キ「おい」
ハ「なによキョン」

み(あぁ、私が勝手なこと言い出すと涼宮さんの機嫌が悪くなりますぅ…)

み「あ、あの!ごめんなさい、勘違いしてました…友達と約束してたのは次の日です」
ハ「そうなの?じゃあ問題ないわね!」
キ「…?」

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/19(火) 23:59:45.67 ID:1nRRqzVO0

長「…」パタン
み「あ、もうこんな時間ですね」
キ「やれやれ。明日は何時集合だっけ?」
ハ「11時よ、11時!遅刻したら死刑だからね」
キ「俺の命はそんなに軽くない」
古「それでは帰りましょうか」


ガチャ
バタン


トテトテ

キ「朝比奈さん」
み「はい、なんでしゅか」
キ「その…朝比奈さん、なんか困ったことがあったら俺に言ってくださいね?」
み「急にどうしたんですかぁ?」
キ「なんか朝比奈さん最近ずっと悲しそうな顔してるから…」
み「え…そうかな」
キ「俺にはそう見えました」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:03:55.80 ID:U2q0MIma0

み(キョン君って、ホントにこうゆう所に気がつく人だなぁ)

み「ありがとう。どうしても困った時は話聞いてくださいね」ニコ
キ「ええ、いつでも。俺に出来ることならなんでもします」
み「えへへ、ありがとう」

み(優しいなぁ…やっぱりキョン君はかっこいい)
み(でも、涼宮さんがいるもんね。時代の違う人だもんね)
み(好きになっちゃダメ、好きになっちゃダメ)

み「じゃあキョン君、また明日」
キ「はい。また明日。バイキング楽しみですね」
み「…ふふ、そうですね。ばいばい」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:07:46.28 ID:U2q0MIma0

み「ただいま…」

み(今日は通信はなし…)

み「おなか、いたいよぅ…」
み「……グス」
み「…!」

タッタッタ
ガチャ

み「ふ…ふええぇん」
バシャバシャバシャ

み「え、えほ、えほ…」
ザァァァァ
ガチャ

み「おなかへった…なぁ…明日バイキング…楽しみだな…」
み「でも…お金…今日の晩御飯…」グス

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:12:23.70 ID:U2q0MIma0

…ジリリリリリ

み「…」

…ジリリリリリ

み「…?」

ジリリリリリ!!

み「…!!」ガバッ!
み「あ…今何時?!」チラッ
み「11時…。遅刻だぁ…」

ハ『遅刻したら死刑だからね』

み「罰金、払えないや…今日は行けないな…」
カチカチ
み「今日は、急用が入りました…送信」
み「バイキング………おなかへった…グス」

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:18:44.70 ID:U2q0MIma0

み「今頃みんな、いっぱいたべてるかな」
み「長門さん、お店つぶしちゃったりして…」クス
み「…おなかいたい…」

ピンポーン

み「?誰だろう…はぁーい」
鶴『みくるー!おはようにょろ!元気かい?!』
み「鶴屋さん?いけない、元気そうにしないと…」
ガチャ
み「鶴屋さん、おはよう!」
鶴「お、元気そうだね!今日は探索はないのかい?!」
み「え…と、今日はおやすみなんです」
鶴「そうかそうか!ちょうどいいや、こないだ行った旅行のおみやげ持ってきたのさ!」
み「え!」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:23:56.08 ID:U2q0MIma0

み(お、おみやげ…!!)
み(いけない、がっついてるように見られちゃいます…)

み「ごめんなさい、気を使ってもらって…」
鶴「なに固い事言ってるのさ!あたしとみくるの仲っしょ!」
み「ありがとう…」ポロポロ
鶴「みくるぅ、なにも泣くほどのことじゃないにょろ?」
み「ごめんなさい、嬉しくて…」
鶴「そんなに喜んでくれたらこっちも嬉しいよ!じゃあまだまわらなきゃいけないから!」
み「うん、ありがとう…またね」
鶴「はいよ!それで元気だすっさぁ!」

み「…なんだろう…お菓子かな、果物かな…」
キュウ
み「やだ、おなかなっちゃいました…」
ガサガサ

ガサガサ


み「……お人形…」

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:30:48.42 ID:U2q0MIma0

み「うふふ、可愛いなぁ…」
み「外国のお人形かぁ…どこにかざろうかな」
み「ベッドの上かな…机でも良いかも…」

フラフラ

み「お人形ちゃん、あなたはどこがいいですかぁ?」
み「もうどれくらい食べてないかな…」
み「あのお弁当のお漬物…おいしかったなぁ」

フラフラ

み「アイスクリーム食べたい…」
み「バイキング行きたいよぉ…」
み「あ、これ…おいし…」ガジガジ

ドタッ

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:38:19.88 ID:U2q0MIma0

ハ「い、胃袋が口から出そうだわ…」
キ「食いすぎだ。長門と大食い勝負して勝てるわけないだろう」
ハ「うるさいわね、私は何事でも負けたくないの…あ、やばいかも」
キ「おい、吐くならトイレな」
ハ「大丈夫…ハァハァ」
長「大満足」
古「長門さんも良く食べましたねー。僕たちの50倍じゃきかないんじゃないですか?」

ハ「よっし、じゃあ今からみくるちゃんの家に行くわよ!」
キ「今から?なんでまた」
ハ「ふふん、これを見なさい!」サッ
キ「おお、タッパー…お前はおばちゃんか」
ハ「みくるちゃんを差し置いて私たちだけバイキングなんて可愛そうでしょ?」
キ「その通りだな。よし、行くか」

81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:45:18.82 ID:U2q0MIma0

ピンポーン
ハ「みくるちゃーん!!バイキングのお土産持ってきたわよー!」

み「」

ピンポーン
ハ「みーくーるーちゃーん!」
キ「出ないな…」
古「居ないんでしょうか…?急用と言っていましたし、出かけているのかもしれませんね」
ハ「そうかしら?案外寝てるだけだったりしてね」

み「」

ピピピピピピンポーン
ハ「いたっ!キョン、なにチョップしてんのよ」
キ「連打をするな連打を。子供かお前は」
ハ「なによ。それにしても、みくるちゃんいないわね…どうしましょうかコレ」
キ「そうだなぁ…帰ってきたらわかるように書置きと一緒にノブにかけといたらどうだ」
ハ「そうね。暑いけど腐らないうちに帰ってくるわよね」
キ「まぁ夕方くらいまでなら大丈夫だろ」

み「」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:49:17.82 ID:U2q0MIma0

み「…はっ?!」
み「う…おなか痛い…。気を失ってたみたいです…」
み「今何時だろう…」

チラ

み「…もう夜10時か…」
み「キョン君たち、バイキング楽しかったかなぁ」
み「長門さんはどれくらい食べたんだろう…話聞くのが楽しみだな」
み「そうだ、コンビニの廃棄見に行かないと…」

ガチャ
トテトテ

91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:53:20.10 ID:U2q0MIma0

み「…今日も廃棄ないんだぁ…」
み「あ、ポテトが1本落ちてる…!」
ヒョイパク
み「…おいしい…」ポロポロ

DQN1「アイスクリーム高くなったよねー」
DQN2「なんで100円じゃなくなったんだろな」
ポイ

み「あ、アイスクリームのふた…!」
ヒョイ
ペロ
み「甘い…アイスクリームなんてひさしぶりですぅ…」
み「う…グス…美味しい…」

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 00:57:21.88 ID:U2q0MIma0

み「今日はいっぱい食べられましたぁ…」
み「幸せ…」

トテトテ

み「ただいま…ん?なんだろう…」

『今日はバイキング残念だったわね
 お土産もって帰ってきたわよ!
 夕方までなら大丈夫だと思うから食べて!
 特にオムレツが美味しかったわよ!』

み「涼宮さん…みんな…ありがとう…!」
み「わたし、オムレツだいすきなんですぅ…うふふ、嬉しいなぁ」

105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:03:44.46 ID:U2q0MIma0

ガチャ
み「ただいまぁ」
チョコン
み「うふふ、今日はいい日だなぁ。こんなにいっぱい食べ物がある…」
パカッ
み「うっ…この匂い…」
み「腐ってる…どうして…せっかく皆が持ってきてくれたのに」ポロポロ
み「オムレツ…大丈夫だよね、ちょっとくらい…」
み「ちょっとだけ…ちょっとだけだから…」
パク
み「…すっぱい…」
み「でも、美味しい…こんなにいっぱい食べ物…」
パク
パク
パク
み「おいし…よぉ…」ポロポロ

115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:07:38.31 ID:U2q0MIma0

み「…」モグモグ
み「うっ…」
み「うえぇぇぇぇぇ…」

バシャバシャ
バシャバシャ

み「はぁ、はぁ…。…!うえぅ…」ポロポロ

バシャバシャ

み「…はぁ、はぁ…」
み「出ちゃった…せっかく食べたのに…」
み「うう…おなかいたい…おなかいたいよぉ…きもちわるいよぉ…お母さん…」ポロポロ

125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:14:39.65 ID:U2q0MIma0

ハ「みくるちゃーん!」
み「す、涼宮さん?」
ハ「ごめんねこんな遅くに!
  もしかしたらあのタッパー食べれてないかと思って!」
み「は、はい…いえあの、食べました!美味しかったですよ、ありがとうございます…」
ハ「そう?でもせっかくだし、持ってきたから食べて!これ、バイキングからもって帰ってきたケーキ!」
み「い、良いんですかぁ?!」
ハ「もちろんよ!今日はバイキングこれなかったしね!」
み「ありがとう…いただきます」ポロポロ
ハ「泣くことないじゃないの…。ね?おいしい?みくるちゃん」
み「すごく…おいしいです…」ポロポロ


み「…zzz」
み「…おいしい…です…zzz」ポロポロ
み「…くぅ……くぅ……zzz」ポロポロ

パチ
ムクッ

み「…」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:19:55.67 ID:U2q0MIma0

ジリリリリ
み「…ふぁ」ムク
み「朝…学校、行かなきゃ…」
み「…なんか、おなか…きもちわるいなぁ…」
キュウゥゥ
み「おなか減った…おなかいたい…」
み「そうだ、お水飲もう…」

ジャー
ゴクゴク
ゴクゴク
ゴクゴク
ゴクゴク
ゴクゴク
ゴクゴク
ゴクゴク

み「ちょっと…おなかいっぱいになったかな」

135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:24:58.76 ID:U2q0MIma0

み「さぁ…今日も皆に心配かけないように頑張らないと」
み「行ってきます」

ガチャ

み「…あぁ、なんだかフラフラします…」
み「ダメダメ、涼宮さんに…キョン君たちに心配かけちゃう」
み「私がしっかりしないと…!」

トテトテ

鶴「みくるっ!おはよ!」
み「あ、鶴屋さん、おはよう」
鶴「人形、気に入ってくれたかなっ?」
み「はい、とてもおいs…かわいいですよね」
鶴「でしょでしょ?みくる、今日のニュース見たかい?!」
み「え、見てないです」

138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:31:38.89 ID:U2q0MIma0

鶴「ふっふっふー…実はねぇ、今日のニュースであの人形のことやってたんだぁ」
み「へぇー、あの人形が…」
鶴「あの人形、向こうのオークションで落としたんだけどね…変に高価だったから変だとは思ってたんだ」
み「あのお人形、そんなに高かったんだ…」
み(どうしよう…昨日いつのまにかかじっちゃってた…)
み(歯形がいっぱいついちゃってたよぉ…)

鶴「そんな言うほどのものでもないけどね!あたしも意地になっちゃってたし」
鶴「で、なんとなんと!あの人形…実はかのマルグレーテ女王が使ってたものなんだってさ!」
み「えええ?!」
鶴「びっくりしたにょろ?あっはは、あたしもびっくりさ!みくるにぴったりっさ!可愛がっておくれよ」
み「は、はい…ありがとうございますぅ…」

み(そんな高価なもの…かじって台無しにしちゃった…)
み(もしかしたらちゃんとご飯が食べられてたかも知れないのに…)

145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:36:01.19 ID:U2q0MIma0

キーンコーンカーンコーン

みくる(そういえば…もうお昼休みは外で時間つぶせないんでした…)
鶴「みくる、今日も学食かい…?」
み「そう…なんです。ごめんね…」
鶴「ううん、みくる朝弱いもんね。仕方ないっさ」
み「うん…じゃあまた後でね」
トテトテ

鶴「…?」

み(…お昼休みは…トイレに居ようかな。)

147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:40:28.65 ID:U2q0MIma0

ガチャ
み(皆お昼ごはん…羨ましいな…)
み(もう正直に打ち明けて…助けてもらおうかな)
み(…ううん、ダメ。普段から迷惑かけっぱなしなのに…これ以上迷惑かけられません)

み「…」
み「あ、足音だ…」

DQN1「この便所いっつも汚いよねー」
DQN2「しかもくさいし?てか学校のトイレなんてそんなもんじゃん」
DQN1「それもそっかぁ」ペッ
DQN2「だからってこんなとこでガム吐くなよー」

み「!ガム…」

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:45:16.78 ID:U2q0MIma0

み「…もう行ったかな…」

ガチャ

み「…」そー…
み「もう居ないみたい」

ジー

み「ガム…トイレに落ちててもガムはガムですよね」
み「仕方ないです…わたしもおなかへるんです…」ポロポロ
み「おなかいたいもん…おなかきもちわるいもん…」ポロポロ
み「いいよね…?誰も見てないしいいよね?」ポロポロ

スッ

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:50:08.03 ID:U2q0MIma0

鶴「みくるっ!!!」
み「ひゃあ!!!?」
鶴「みくる、今なにしようとしてたんだい…?」
み「…あ、あ…」
鶴「お昼も食べてないにょろ?みくる、一体どうしたんさ?」
み「…」
鶴「顔色も悪いし…もういいっさ?お姉さんにちゃんと話してみな」
み「鶴屋さん…!」ポロポロ

168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 01:59:15.63 ID:U2q0MIma0

み「…ヒグ…グス…」ポロポロ
鶴「泣いてちゃわかんないっさ…落ち着いてみくる」
み「う…ふぇぇん…」ポロポロ
鶴「よしよし。泣き止んでからでいいからね」

み(鶴屋さん…には…本当のことは言えないよね…)
み(助けて欲しい…けど、助けて欲しいけど…)
み(…迷惑はかけたくない…)

み「なんでもない…です…」
鶴「みくる…」
み「今も、ガム捨てられてたから、拾ってゴミ箱に入れようとしただけです。えへへ、心配かけてゴメンなさい」
鶴「…みくる、私じゃ力になれないのかい」
み「…どうしても言えないことなんです。ごめんなさい…」
鶴「…」
み「でも、嬉しいです…ありがとう…」
鶴「いつか、話せるようになったらちゃんと言うにょろよ。一人で抱え込んじゃだめ」
み「鶴屋さん…ありがとう」

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 02:08:29.61 ID:U2q0MIma0

キーンコーンカーンコーン
鶴「みくる、本当に大丈夫かい?」
み「うん、大丈夫。ありがとう。じゃあ部活行くね」
鶴「わかった、行ってらっしゃい。また何かあったら連絡するにょろよ」
み「…ありがとう。また明日」
鶴「うんっ」

トテトテ
ガチャ

み「こんにちは〜」
古「おや朝比奈さん。こんにちは」
み「まだ古泉君と長門さんだけですか?」
長「…」
古「そのようです。もうじきこられると思いますがね」
み「そうですかぁ。あ、今お茶入れますね」
古「朝比奈さん」
み「…なんですかぁ?」
古「そろそろ、何があったか話してもらえませんか」

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 10:28:42.35 ID:5r7086ClO

み「古泉君…長門さん…」
長「最近の貴女の体調が良くないのは明らか。私達に出来る事があれば言って」
古「そうですよ、朝比奈さん。困った時はお互い様です。僕達は仲間なんですから」
み「…」

み(皆に心配かけちゃってたんだ…)
み(…いけない、また皆に迷惑かけちゃう…)
み(…助けて欲しいけど…。私一人が我慢すれば済む事だもんね)

み「…ありがとうございます。でも心配しないで。ただの風邪だから」

262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 10:34:19.63 ID:5r7086ClO

古「…本当ですか?それならば良いのですが…」
長「…」
み「はい、それでちょっと最近元気なくって…でもありがとう。もう大丈夫だから」ニコッ

ガチャ

ハ「遅くなってゴメーン!あ、みくるちゃん!お茶お願い!」
み「あ、はぁ〜い」
キ「こら、いきなり朝比奈さんをこき使うな」
ハ「キョン、じゃああんたが入れなさいよ」
キ「…ったく、しょうがないな」
み「良いですよキョン君、私が…」
キ「いえ、朝比奈さんはゆっくりしてて下さい。たまにはやりますよ」

み(キョン君にもバレてる…心配かけちゃって…)
み(いけない、しっかりしなきゃ…!)

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 10:40:53.32 ID:5r7086ClO

ガチャ

古「…ちょっとすいません、電話かけて来ますね」
ハ「ん、わかったわ」
み「…?」

み(どうしたんだろう…閉鎖空間かなぁ)

ガチャ

古「やぁ、失礼しました。僕の叔父が皆さんに差し入れを持って来てくれまして」
ハ「本当!?気が効くわね、さすが副団長のおじさん!」
み(…古泉君)
古「たまたま某有名店のプリンが手に入りましてね。ぜひ皆さんにと」
長「…」
古「はいどうぞ、朝比奈さん」ニコ
み「…ありがとうございます…!」

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 10:45:52.49 ID:5r7086ClO

み「いただきます」

パクッ

み「…!」
キ「おお…これは美味いな」
ハ「うっまーーい!!」
長「…美味しい」

古「んふ、喜んで頂ければ幸いです」

み「…美味しい…おいしいです…」ポロポロ
ハ「?な、なによみくるちゃん。泣く程美味しい?」
み「…はい、…嬉しくて…」ポロポロ
古「ふふ、それはよかった」

288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 10:52:37.36 ID:5r7086ClO

長「…」パタン
ハ「あ、終わりかぁ。今日は美味しいプリンも食べられたし、有意義だったわね」
キ「そうだな。古泉、サンキューな」
古「ええ、どういたしまして」

ガチャ

ハ「あれ?みくるちゃん帰らないの?」
み「はい、ちょっとやる事残ってて…先に行ってて下さい」
キ「よかったら手伝いましょうか?」
み「ううん。すぐ済むから。ありがとう」
ハ「そう?じゃお先に!バイバイみくるちゃん」
み「失礼しまぁす」

バタン

み「…」

ガサゴソ


ガサゴソ

294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 10:57:12.21 ID:5r7086ClO

ガサゴソ

み「…あった」
み「…ひぃ、ふぅ、みぃ、よぅ…」
み「……そうだ、スプーンとフタも探さなきゃ」

ガサゴソ

ガサゴソ

み「あったぁ…」
み「いただきます」

カチャカチャ
ペロペロ
カチャカチャ
ペロペロ

み「…このプリン、本当に美味しいなぁ…どこのお店だろう…?」

303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 11:04:38.79 ID:5r7086ClO

み「ただいまぁ」
ガチャ
み「…うふ、今日は良い日だったなぁ…」
み「古泉君…ありがとう…」
み「美味しかったなぁ、プリン…」
み「…あ、チラシが来てる…」

トテトテ
ピラッ

み「…え!!」
み「…もやし…1パック1円…」
み「お財布どこだっけ…?」
み「あれ、お財布…最近使ってないから…どこにしまったっけ」

326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 11:15:49.47 ID:5r7086ClO

み「おさいふ…あ、あった…!」
パカッ
み「…12円…」
み「もやしが…もやしが12パックも買える…!」
み「えへへ、今日の晩御飯はもやし…♪」
み「…今日はお腹いっぱいになるかも…!」
み「行ってきまぁす」

ガチャ

トテトテ

み「♪」
み「あった、もやしがいっぱい…」

客「ねぇ、あのコ…あんなにもやしばっかり買うつもりかしら」
客「…なんかかわいそうな想像しちゃうわね」
客「え、でもたしかあれ…」

み「これくださぁい」

345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 11:22:15.14 ID:5r7086ClO

み「え…?買えないんですか?」

店「はい、申し訳ありません…そちらの商品は1000円以上お買い上げのお客様に限ります…」
み「1000円なんて…」ボソ
店「はい?」
み「1000円なんて、持ってる訳ないじゃないですかぁ…」ポロポロ
店「ちょ、泣かないで下さいよ…」
み「もう良いです、もう来ません…!そんな事ならチラシに書いといて下さい…!」
店「書いてましたけど…あ、行っちゃった」

362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 11:32:10.42 ID:5r7086ClO

み「…グス」

トテトテ

み「…公園だ…ちょっと寄って行こうかな」
み「うふふ、ブランコなんて久しぶり…」

キーコ
キーコ

み「お腹へったなぁ…お腹いたいなぁ…」

キーコ
キーコ

み「古泉君がくれたプリン、おいしかったなぁ」
み「…なんか…ふらふらするぅ…」

ズルッ
ドテッ

み「…ふぇぇぇん」ポロポロ

子供「今あのお姉ちゃんブランコから落ちたね」
子供「…大丈夫かな」

372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 11:38:16.79 ID:5r7086ClO

トテトテ
トテトテ

子「お姉ちゃん大丈夫?」
子「痛い?」
み「ふぇぇ…痛いよぅ……」ポロポロ

子「あ、血が出てる。ひざ擦りむいちゃったんだね」
子「…かわいそう…泣かないでお姉ちゃん」
み「グス…うん、ありがとう…」
ムクッ
み「…あ!」
子「え?」ビク
子「なに!?」ビク
み「ねぇ、おいしそうなアメですねぇ…お姉ちゃんにもちょうだい?」

子「え…」

383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 11:44:49.60 ID:5r7086ClO

子「お腹すいてるの?」
み「うん…とっても…」

子「ねぇ、アメちゃんあげようよ」
子「そうだね。はいお姉ちゃん、僕のあげるよ」

子「わたしのもあげるー」
み「…良いんですか…?」
子「うん。家にもまだあったから」
子「わたしもー」
み「う…グス…ありがとう…」

子「「じゃーねー」」
み「うん、バイバイ。アメちゃんありがとうね…」


み「美味しい…」
ペロペロ
トテトテ

663 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 21:56:14.07 ID:5r7086ClO

再開。保守thx

ガチャ

み「ただいまぁ」
み「あの子達、優しかったなぁ…」
み「あんなに優しい子達が将来を担うのに、どうして私の時代はこんな事に…」
み「アメちゃんあと一個…」
み「…今食べたら勿体ないから明日のお昼ご飯にしようかな」
み「うふふ、うれしいなぁ」

ピピピ

み「…あ、通信?」

671 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:04:14.68 ID:5r7086ClO

み「どうしたんだろう」

『未来への影響を考慮し、他者からの支援受理を禁止する。
 くれぐれも未来の状況を感づかれる事がないように』

み「…」
み「…どうしたら良いんだろうなぁ…」ポロポロ
み「おなかいたい…おなかいたいよぉ…」ポロポロ
み「ふぇぇん…」ポロポロ
み「おなか…おなかが…」
み「うぇ…」ケロケロ
み「…ぇぇ…」バシャバシャ

682 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:12:02.27 ID:5r7086ClO

み「…」
み「…はっ」パチ
み「…今何時だろ」
み「もう朝…学校行かなきゃ…顔あらおう…」
キュキュ
み「…あれ」
キュキュ
み「……」
キュキュ
み「…ああ」

ガチャ
み「行ってきます…」

693 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:18:04.26 ID:5r7086ClO

鶴「みくる、おはよー!」
み「…」
鶴「みーくーる!」
み「…はぃ?」
鶴「…みくる、大丈夫かい」
み「…はぃ?」
鶴「やつれてるし…!今日病院行くにょろ!ね!?」
み「…はぃ?」
鶴「みくる…なんでこんなになっちゃったにょろ…」

み「…」

699 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:23:44.20 ID:5r7086ClO

鶴「みくる、今日身体検査だよっ。覚えてるかい?」
み「…今日しんたいけんさ、なんですか」
鶴「そうさ。大丈夫かい」
み「うふ、私は全然大丈夫ですよぉ」ニコ
鶴「みくる…肩貸してあげるから一緒に行こっ」
み(支援は禁止…)
み「ううん、だいじょうぶです。一人であるけるからっ。私は元気ですよぉ」ニコッ
鶴「なんでそんなに無理するにょろっ!」
み「…!」ビク
鶴「…あたし、みくるの友達だろっ!頼れば良いっさ!」
み「…ありがとう…しかたないの…」ポロポロ
鶴「みくる…」
み「ごめんねぇ…鶴屋さん…ごめんね…」ポロポロ

708 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:32:40.15 ID:5r7086ClO

鶴「…事情があるんだね。さぁ、行くよ」
み「ちょっと待って…トイレに寄っていいですか…」
鶴「トイレ?気持ち悪いのかい」
み「ううん、ちょっと喉がかわいて…」
鶴「ああ、それでかぁ。って、ええ!?」
み「…ひゅう…ヒュゥ…」
トテトテ
鶴「何言ってるにょろ!!」
ガシ
み「鶴屋さんまで…水ものませてくれないの…?」
鶴「水も飲ませて…?」
み「あ…!なんでもない…です、忘れて下さい…」
鶴「…」

718 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:39:32.36 ID:5r7086ClO

鶴(…もしかして、誰かに断食させられてる…?)
鶴「みくる、行くにょろ。まずは視力っさ」
み「あ、はぁい」トテトテ
ガラガラ
鶴「…2年○組、鶴屋と朝比奈です。よろしくお願いしまっす!」
み「…」ペコ

先生「はい、じゃあ一人ずつそこ立って。まずは朝比奈さんから」
み「はぁい…」トテトテ

先「これは?」
み「右…」
先「これ」
み「し…みぎ?」
先「?…これは」
み「わかりません…」
先「これ」
み「わかりません…」

先「朝比奈さん、あなたコンタクトしてたかしら」
み「…いいえ、してません」
先「あなた…前回の1.5から0.1まで下がってるわよ」
み「そうですかぁ…」

鶴「…!」

734 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 22:52:58.12 ID:5r7086ClO

鶴「…みくる、次は体重…」
み「…はい、鶴屋さんは視力良いですねぇ…2.0なんてうらやましいですぅ」
鶴「…」

ガラガラ

鶴「みくる、嫌じゃなかったら…体重教えてもらえるかい」
み「…ダメですよぅ、恥ずかしいもん…」
鶴「そっか、そうだよね、あはは…」


先「!」
み「…どうしたんですかぁ」
先「朝比奈さん、あなた身長いくつだっけ」
み「150ちょっとですう」
先「ちょっと軽すぎるわよ…体調崩してるんじゃない?」
み「何kgですかぁ」
先「…35よ」
み「そうですかぁ…」

750 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:00:39.63 ID:5r7086ClO

キーンコーンカーンコーン
み「あ、もう放課後かぁ…」
鶴「みくる、病院行こう?ね?」
み「…」フルフル
み「私、部活行かなきゃ…皆に心配かけたくないから…」
鶴「ダメにょろ!どんな事情があれ、今のみくるほっとくなんて出来ないっ!」
み「…ありがとう。本当に嬉しく思ってます。でも…しかたないの…」
鶴「やだよ…みくる死んじゃいそうじゃないかっ!」
み「…うふ、大丈夫ですよ。私は平気」ニコッ

トテトテ

鶴「…グス…なんで…」

764 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:10:46.04 ID:5r7086ClO

ガチャ
み「…こんにち…は?」
ハ「あ、みくるちゃん!」
み「これは…?」
古「やぁ。実はこれも叔父が持って来てくれまして…」
み「け、けえき…ケーキだぁ……」

み(支援は禁止…)

み「……ウグッ…ヒック……」ポロポロ
キ「朝比奈さん!?」
み「私…食べられない…んです…ヒック…みなさんでどう…ぞ」ポロポロ
古「どうして…」
古(長門さんが、朝比奈さんの体調不良は栄養失調の可能性が高いと言っていたのに…)
み「あの…ちょっと…だけ、失礼しますね。すぐ戻ります…」
ガチャ
ハ「…キョン!あんた追い掛けなさい!」
キ「…わかってる」
ハ「あんたじゃなきゃダメなんだから!ちゃんと話聞いてあげんのよ!」

789 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:19:29.56 ID:5r7086ClO

ハ「…みくるちゃん…どうしちゃったのよ…」
古「…」チラ
長「…」フルフル
ハ「……二人ともわからないか…みくるちゃん…」


キ「朝比奈さん!」
み「…あ」
キ「こんなところで座りこんで…大丈夫ですか」
み「うん、私は全然大丈夫ですよ」ニコッ
キ「もう嘘はつかないで下さい」
み「…」
キ「俺は…朝比奈さんが困ってるなら何がなんでも助けたい」
キ「あのケーキだって、長門が…朝比奈さんは栄養失調の可能性があるって心配してたから…!」
キ「…お願いします。力にならせて下さい」

み(キョン君…皆…)
み(…助けて欲しい…)
み(……良い、かな…)
み(良いよね……もう心配かけたくないなんて言ってられない…)
み「キョン君…実はね…」

815 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:25:54.23 ID:5r7086ClO

み「」パクパク
キ「?」
み「…!」パクパク
キ「…どうしたんですか」
み「…!!」ポロポロ

み(言えなくなってる…上から制限されてる…)

み「……きんそく…じこう…」ポロポロ
キ「言えないんですか…!また未来からの指令で…?!」
み「…」コク ポロポロ
キ「…く…!」
み「怒らないで…しょうがないんです…」ニコッ
キ「でも!!!」
み「あ…」
フラ…
ドサ
キ「朝比奈さん!!」

850 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:32:50.70 ID:5r7086ClO

キ「大丈夫ですか…!」
み「うん…ちょっとふらっとしただけだから」
キ「栄養失調なんでしょう?!早く部室でケーキ食べましょうよ!」
み「できないの…」
キ「なんでですか…!」ギリ
み「私の事は良いんです…そうだ、キョン君」
キ「はい…」
み「私のポッケにアメちゃん入ってるんです…取ってくれますか」
キ「…これですか」
み「それ…お昼ご飯だったんだけど…我慢してとっておいたんです」
キ「こんな小さなアメが昼ご飯…」ギリ
み「これは制限かかる前にもらったのだから…」
キ「…」
カサカサ
ペロ
み「あまい…」ポロポロ
キ「朝比奈さん…」
み「…」
キ「朝比奈さん!?気絶…」

876 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:40:08.81 ID:5r7086ClO

み「」
キ「病院を…いや救急車…!119番って何番だっけ…!」
鶴「キョン君!」
キ「鶴屋さん!?」
鶴「車は手配してあるっさ!いますぐ病院に搬送するよっ!」
キ「な、なんで…」
鶴「細かい事はあと!さ、みくる運ぶの手伝って!」
キ「いや、俺一人で充分です」
スッ
キ「か、軽い…!」
鶴「よし、行くよ!」

914 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/20(水) 23:56:45.35 ID:5r7086ClO

埋まってしまいそうだ…せめてあと150レスあれば…orz


鶴「…命はなんとか…大丈夫みたいだね」
ハ「よかった…みくるちゃん…こんなになるまで……ごめんね…!」
キ「…」
古「なぜ…あのケーキも食べてもらえなかったんでしょうか…」
鶴「胃は爛れてめちゃめちゃだし、逆流が続いて食道も酷いみたい…」






鶴「今日は多分起きないね…点滴も続けなきゃいけないみたいだし、とりあえずおいとましようか」
キ「ですね…」
ハ「明日も必ずお見舞い来るからね」
古「…」チラ
長「…」コク
キ「…」

バタン

47 名前:[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:31:42.77 ID:rMykhr+bO

キ「…大丈夫なのか」
長「わからない。禁則にするからには何かしらの理由はある。彼女にとって悪影響を与えるかも知れない」
古「それでも彼女が自ら僕たちに伝えようとしたのなら…」
キ「…そうだな。何故朝比奈さんがこんな目にあってるのかを突き止めよう」
古「お願いします、長門さん」
長「了解した。」

スッ
パチパチ

長「ブツブツブツブツ」
長「…!」
長「把握した…。」

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:40:02.92 ID:rMykhr+bO

キ「教えてくれるか」
長「…怒るかも知れない」
キ「……聞かせてくれ」

長「朝比奈みくるの時代は、深刻な食料危機に瀕している。原因は現代。
  それによって朝比奈みくるは物資・資金の援助を得られなくなり、
  彼女自身まともな食事を取れていない」
キ「それであんなに…」
長「それだけではない。彼女は現代の人間からの支援も禁止されていた」
古「何故そんな事を…」
長「未来の時代の直接の上司は、状況を現代に知られる事を恐れているから」
キ「そんな理由で…朝比奈さんがこんな目にあってるっていうのか」
長「そう。全ては自分達の保身の為。過去の影響で自身に被害が及ぶのを恐れているから」
古「なんとも…許しがたい事ですね」

108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 00:50:53.11 ID:rMykhr+bO

長「でも」
キ「でも、なんだ」
長「下手な真似は出来ない。私達が今知った情報も他に知れてはならない。
  あちら側は朝比奈みくるを強制帰還させる手段を持っている可能性がある。
  禁則事項を他言したとして彼女が罰せられる事も考えられる…」
キ「…じゃあ、朝比奈さんに無理矢理にでも…」
長「それは無理。禁則として規制されている行動は、彼女に苦痛のシグナルとして表れる」
古「では成す術なし、という事ですか…」

161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:23:09.40 ID:rMykhr+bO

キ「こんなもん…実質死刑宣告じゃないか」
長「…忘れないで。原因を作ったのはこの時代の人間」
キ「…」
長「言うなればあちら側は被害者」
古「なんとかする方法はないのでしょうか」
長「…方法は………ない」
キ「!」
バン!
古「キョン君!」
キ「朝比奈さんを助ける方法がない!?ふざけるな!」
長「…落ち着いて」
キ「落ち着いてられるか!」


み「…キョン…君…」
キ「朝比奈さん?!」

170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:30:00.87 ID:rMykhr+bO

み「ごめんなさい…途中から…起きてました」
キ「…朝比奈さん」
み「ふふ、禁則、破っちゃいましたね…」
長「済まない」
み「良いんです、禁則かかってなかったら…自分で言うつもりでしたから…」
キ「朝比奈さん、なんとかあなたを助けたいんです…!何かできる事はないんですか!」
み「キョン君…ありがとう。でも、私の事は良いんです」
古「そんな事を言わないで下さい…」
み「私一人が我慢したら良いんです…それで未来は変わらないんですから…」

176 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:37:20.93 ID:rMykhr+bO

キ「そんな未来に…」
み「…うん」
キ「そんな未来に何の価値があるんですか!そんな未来に、あなたが命を懸ける価値が!」
み「…私が、産まれた時代だから…」
キ「…」
み「誰を恨んでもしかたないんです。誰かが我慢しなきゃいけないなら…私が我慢します」
キ「…」
み「きっともう、禁則破ったのはバレてるから…もうすぐ何か処罰があります」
キ「そんな…!」

185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:43:56.49 ID:rMykhr+bO

み「あ、通信が…」
長「!」
み「…えへ、帰還命令です…どっかから監視されてたみたい…」
長「迂闊…済まない、朝比奈みくる…」
み「ううん。ありがとう、長門さん」
キ「…」
み「じゃあ…」
古「待って下さい!」
み「ごめんね…キョン君、古泉君…ちょっと後ろ向いてて下さい…」
キ「朝比奈さん!」

194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 01:51:31.96 ID:rMykhr+bO

キ「…」
長「…朝比奈みくるは…未来に帰還した」
キ「…くそ…」
古「…」
キ「ちくしょう…」
長「…」
古「…とりあえず…出ましょうか…」
キ「…」

ガチャ

415 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 18:17:41.41 ID:rMykhr+bO

キーンコーンカーンコーン

ハ「…」
キ「…」
古「…」

ハ「ねぇキョン」
キ「ん?どうした?」
ハ「みくるちゃん…どこ行っちゃったのかな」
キ「何回目だそれ」
ハ「…だって」
キ「心配なのは皆同じだ…」
ハ「わかってるわよ…。でも…」
キ「…」
ハ「もう帰る…戸締まりよろしくね」

バタン

419 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 18:21:21.26 ID:rMykhr+bO

キ「古泉、どういう事なんだ…」
古「どういう事とは」
キ「ハルヒは朝比奈さんが帰ってくる事を望んでる。ハルヒの願望はなぜ実現されないんだ」
古「…」
長「あくまで可能性として…涼宮ハルヒの能力は、存在しないものを生み出す力はないのかも知れない」
キ「…つまり?」
長「…朝比奈みくるは、もう存在しなくなったという事」

427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 18:28:18.28 ID:rMykhr+bO

キ「でも…じゃあ死ぬ前の朝比奈さんを呼び出すとか」
古「涼宮さんは、朝比奈さんが時間遡航を行っているのを知らない。つまり、涼宮さんにとっての朝比奈さんは一人だけ。
  亡くなった朝比奈さんこそが、涼宮さんにとっての朝比奈さんなんです。だから望んでも呼び出せない」
キ「まだ死んだって決まった訳じゃないだろうが…」

432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 18:35:18.33 ID:rMykhr+bO

タッタッタッ
バタン!!

鶴「キョン君!居るかい!?」
キ「鶴屋さん!そんな血相変えて…どうしたんですか?」
鶴「みくるが!見つかったらしいにょろ!」
古長「!?」
キ「朝比奈さんが!?」
鶴「すぐ来て欲しいっさ!ハルにゃんは!?」
キ「ハルヒは帰りました…!すぐ連絡します」
鶴「よっし、車は手配してあるからすぐ行くよ!」

古「…?…どういう事でしょう…」

439 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 18:43:05.20 ID:rMykhr+bO




バタン!!
キ「朝比奈さん!」
鶴「みくる!」

み「…」
ピッ ピッ ピッ ピッ

キ「…大丈夫、なんですか…?」
鶴「かなり危険な状態だったらしいけどね」
キ「朝比奈さん!朝比奈さん!」
鶴「無理っさ…なんとか命は拾ったけど、意識が戻るのはまだしばらく先らしいよ…」


古「長門さん、どういう事でしょうか」
長「わからない。でも恐らく涼宮ハルヒの願望が実現されなかったのは、彼女がすでに現代に居たから」
古「なるほど…では朝比奈さんが目覚めるまでは理由はわかりませんね」

507 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 21:55:38.00 ID:rMykhr+bO

鶴「じゃああたしはひとまず帰るにょろ。本当に残るのかい?」
キ「はい…俺達は目覚めるまでは傍にいます」
鶴「…無理しないようにね。あたしもちょっと休んだらまた来るっさ」

ガチャ

み「…」スー…スー…
キ「…」
古「…」

み「…いた…」
キ「朝比奈さん!?」
み「……なか…すいた…」
古「朝比奈さん!気付きましたか!?」
み「キョン…くん…?みんな………」
キ「朝比奈さん…よかった…」
長「…!」

512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 21:59:06.09 ID:rMykhr+bO

み「…う…」
古「大丈夫ですか」
み「…おなか…いたいですぅ…」
キ「まだ起きないで下さい、点滴もついてますから」
み「私、また、帰ってこれたんですね…」
キ「そうですよ。もう大丈夫です。でもどうして…」
み「わたし、未来で、上の人に言ったんです…」
キ「上司に…ですか」ギリ
み「キョン君が言ってくれたみたいに…もう、こんな時代にこだわる必要はないんじゃないですかって」
キ「朝比奈さん…」
み「キョン君達なら、きっと未来の状況を知ったら…なんとかしてくれるって。
  それで私達が影響を受けてしまっても…飢餓に苦しむ私達の未来よりはマシじゃないかって…」

515 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 22:07:04.23 ID:rMykhr+bO

キ「ええ、なんとかします…!朝比奈さんのように苦しむ人を出さないために!」
み「ありがとう…もしそうなったら、未来が変わるかも知れないの。私達が消えてしまう可能性もある…」
キ「え…」
み「たとえそうなったとしても…私達の未来が救われるなら。
  そう言って上の人にお願いしたんです」
キ「朝比奈さんが消えるなんて…」
み「ふふ、上司に意見したのなんて初めてだからびっくりされちゃいました…。
  こんな賭けみたいなお願い、聞いてもらえるとは思ってなかったけど…」

519 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 22:15:52.46 ID:rMykhr+bO

み「でもやっぱり…未来からの支援は無理みたいなんです。だから…」
キ「任せて下さい!いくらでも力になります!」
古「ええ。なんでもお申し付け下さい。全力で援助します」
長「私も。できる限りの手助けをしたい」
み「ありがとう…みんな、ありがとうございますぅ…」ポロポロ

み「…安心したら眠く…なっちゃいました…すいません、ちょっと寝ます…」
キ「はい。ゆっくり休んで下さい…」

527 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 22:25:06.96 ID:rMykhr+bO

み「…」スー スー
キ「古泉…どうしたらいい…。俺は未来をなんとかしたい。
  食料危機を救いたい。だけど…朝比奈さんが消えてしまうかも知れない事なんて…」
古「…朝比奈さんが言っていた通り、これは賭けなんです」
キ「…賭け、か」
古「朝比奈さんの時代の人間は、自分が消滅してしまう可能性を踏まえた上で朝比奈さんを再び送還しました」
キ「それでも未来を救って欲しい…って事か」
古「そう。朝比奈さんが消滅するかも知れない。しかし、しないかも知れない。
  それに関わらず、僕たちは未来を救わなければならないのです」
キ「…それが朝比奈さんの望みでもある訳だな。
  わかった。でもまずは、朝比奈さんが起きたらご飯を食べてもらおう。
  それからでも遅くはないだろ?」
古「ええ、もちろんです」

545 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 22:47:56.30 ID:rMykhr+bO

まさかの規制…携帯で続行







み「…ん」パチ
ハ「みくるちゃん!起きた?」
み「涼宮さん…?」
ハ「キョンから連絡もらってビックリしたわよ!
  一体どこ行ってたの!?」
み「ご、ごめんなさい…ええっとぅ…」
キ「こら、朝比奈さんはまだ体調よくないんだ。元気になってからでもいいだろ」
ハ「それもそうね。…こんなに痩せちゃって。家が大変なんだって?頼ってくれたらよかったのに…
  でも、無事でよかったわ。みくるちゃん、早く元気になってよね」
み「ありがとうございます…これからはお世話になると思います…」ポロポロ
古「それでは朝比奈さん、食事にしましょう。何が食べたいですか?
  なんでもご用意しますよ」
み「あ…」

み(ごはん…ごはんがたべれる…)

551 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 22:54:38.21 ID:rMykhr+bO

み「実は…」モジモジ
ハ「なに?遠慮しないで言いなさい!」
み「あの、前に皆さんが行ったバイキング…私も行ってみたかったんですぅ…」
ハ「ああ、あそこね!もちろんいいわよ!ね、皆?」
古「もちろんです」
キ「よし、決まりだな」
ハ「こら、キョン!勝手に仕切らない!私が団長なの!」
み「…ふふっ」
ハ「よっし、すぐ出発よ!キョン、タクシー呼びなさい!」

557 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 23:00:48.84 ID:rMykhr+bO

み「あの…あつかましいんですけど、お願いがあるんです…」
キ「はい、なんですか?」
み「鶴屋さんも一緒にいきたいなぁ…って。鶴屋さんもすごくよくしてくれたから…」
キ「わかりました。古泉、いけるよな?」
古「ええ。連絡を取っておきます。おそらく現地に直接来ていただけるかと」
み「ありがとう…」
ハ「なにしてるのー?!タクシー着いたわよ!」
キ「はいよ、なんでお前が一番はしゃいでるんだ」

565 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 23:09:16.31 ID:rMykhr+bO

ガチャ
店員「いらっしゃいませ。6名様でよろしいでしょうか」
ハ「はい!」
店「かしこまりました。こちらへどうぞ」
み(食べ物が…こんなにいっぱい…)
み(どれでも食べていいんですよね…)
み(あぁ…夢みたい……)
ハ「さぁみくるちゃん!今まで我慢した分、しっかり食べるのよ!!」
み「は、はぁい」
トテトテ
キョロキョロ
み(うわぁ〜…パスタ、ごはん、ハンバーグ、デザート)
み(ああ、あれはあの時のオムレツ…あれ食べたいなぁ…)
客「ねぇ、あの子…この前スーパーでもやしいっぱい買おうとしてた子じゃない?」
客「あらホント…。今日は涙浮かべてバイキングの料理眺めてる…」
客「やっぱり…かわいそうな想像しちゃうわね…」

573 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 23:18:28.35 ID:rMykhr+bO

ハ「あれ、みくるちゃんそれだけしか取ってこなかったの?」
み「はい。そんなに食べられないと思うから…」
ハ「いっぱい食べたらいいのよ?誰にも文句なんか言われないんだから!」
み「クス…はい、いただきます♪」

み(ああ、ちゃんとしたオムレツ…腐ってないオムレツ…いただきます)

パクッ
モクモク
コクン

み「…おいひい…よぉ」ポロポロ
キ「あ、朝比奈さん…」
古「辛かったですね…思う存分食べてください」
長「モグモグモグモグモグモグ」

客「ねぇ、泣いてる…」
客「…あんまり見ないであげましょうよ」
客「でも…」

599 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 23:31:45.70 ID:rMykhr+bO

み「…グス」
キ「…朝比奈さん、いっぱい食べてくださいね」
み「ありがとう…ありがとう…」
み「!」
み「ぁ…」
鶴「みくる?!」
み「うぇ…ご、ごめんなs…えぅぅ」バシャバシャ…
鶴「だ、だいじょうぶ?」サスサス
長「重度の栄養失調による一時的な拒食症の可能性がある。
  まずはヨーグルトなどの流動食から食べるほうがいいかも知れない。
  取ってくる?」
鶴「有希っこ、お願いするッさ。掃除はあたしやっとくから」
み「ううぅ…ケホ、ごめんなさい…」
客「え…吐いちゃったわよ」
客「ちょっと…」

622 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 23:44:53.60 ID:rMykhr+bO

長「ヨーグルト…あった」
カチャカチャ
カチャカチャ
長「みかんも入れてあげる」
ポチャン

トテトテ
長「?」

客「体調悪いんでしょう?周りのお客さんの迷惑になるなら来ないで欲しいわね」ヒソヒソ
客「公共の場でもどされたら食事が不味くなるじゃない…」ヒソヒソ
ハ「あいつら…聞こえてんのよ」
古「…非常に気分が悪いですね」
み「エグ…グスッ…ふぅぇ…ご、ごめんなさ……」ポロポロ
キ「朝比奈さんは悪くないですよ…」
み「も、もうおなかいっぱいですから…帰りましょう…」ポロポロ
鶴「みくる…」

長「…」

644 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/21(木) 23:53:08.53 ID:rMykhr+bO

ハ「おなかいっぱいって…オムレツ一口しか食べてないじゃない…」
み「…」フルフル
み「ホントにもう十分ですから…ワガママ言ってごめんなさい…」
ハ「あいつらに一発言ってきてやるわっ!!」
み「だめぇ…」
キ「ハルヒ、やめとけ」
ハ「はぁ!?あんた悔しくないの!」
キ「悔しいに決まってるだろ。でも朝比奈さんの居心地が悪いのに長居することもないさ」
鶴「…そうっさ、ハルにゃん。あたしんちに来ればいいよっ!そこでご飯食べよ!」
ハ「…わかったわ」

長「…」スッ

657 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 00:01:01.86 ID:OluSY0dlO

店「ありがとうございました」

み「みんな…ごめんなさい、わたしが吐いちゃったせいで…」
鶴「気にしない気にしない!早いとこあたしんち行くにょろ!」
ハ「そうね!こんなとこに居たらイライラで頭おかしくなりそうだわ!」


長「朝比奈みくる」クイクイ
み「…長門さん?ごめんなさい、まだいっぱい食べたかったでしょう…?」
長「構わない。それよりも、これ」スッ
み「これは…タッパー?」
長「そう。ヨーグルトを持って帰ってきた。みかん入り」
み「長門さん…ありがとうございます」
長「別に、いい」
み「嬉しい…です…」グス

675 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 00:13:28.40 ID:OluSY0dlO





鶴「さぁ、さっき食べれなかったぶん皆思う存分食べてくれたまえっ!」
キ「おおおー…」
ハ「すっごいごちそう…」
み「ふえぇ…すごいですぅ」
古「お見事ですね…」
長「…ゴクリ」

鶴「今日はみくるの復帰記念だからね!大盤振る舞いにょろ!」
ハ「そうね!みくるちゃん!これからはどんどん頼るのよ!」
み「ありがとうございます…じゃあ長門さん、ヨーグルトいただきますね」
長「ガツガツガツガツ」
ハ「あーー!有希フライング!」
キ「二人とも落ち着いて食え…」
古「おやおや」

み「うふ…いただきます」
スッ
ペロ…
み「甘い…美味しいなぁ。ああ、私、今…すごく幸せ…」

686 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 00:23:32.40 ID:OluSY0dlO

ハ「食べたわ…胃が口から出そう…」
キ「だから長門に大食い勝負挑むのは無謀だと何度言ったらわかるんだ」
長「…楽勝」
み「おいしかったですぅ…」

鶴「さって、腹ごしらえが済んだところで…テレビでもつけようか」
み「ふわぁ…おっきなテレビですぅ」
古「…」

ポチ

ハ「ん?」
み「ふぇ?」

テレビ『…このまま行けば、そう遠くない未来に深刻な食糧危機が起きるかも知れません』

698 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 00:33:25.33 ID:OluSY0dlO

ここで終わらせるよ


キ「おい古泉、このドキュメンタリーは…」ボソ
古「ええ、お察しの通り。機関製作の番組です。
  お忘れではないでしょう?僕たちは未来を救わねばならない。
  たとえそれによって朝比奈さんが消えるようなことになっても」
キ「ああ。忘れるわけがない」
古「実際に危機を招く原因として、様々な要因が挙げられます。
  戦争、政策、経済格差、異常気象…そのほかにも様々。
  これらを最も効率よく改善するにはどうすればいいと思いますか?」
キ「ハルヒの能力…か」
古「そう。しかも涼宮さんは実際に栄養失調になった朝比奈さんを目の当たりにしているから、効果は大きい。
  鶴屋グループと僕らの機関、そして涼宮さんの能力。
  これらが合わされば決して未来を救うのは不可能ではありません」

ハ「…」ジー

704 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 00:40:18.53 ID:OluSY0dlO

古「見てください。彼女も食い入るようにテレビを見ている。
  きっと彼女はこう思っているはずです。
  『みくるちゃんみたいな人を出さないためにも、この問題は真剣に考えなくちゃ』とね」
キ「なるほどな。ハルヒを利用しているみたいで気分が悪いが…
  未来を救うためにはそうするのが一番か。」
古「理解が早くて助かります」
キ「そしてハルヒなら…この番組が終わったとたんこんな事を言うんだろ」

ハ「キョン!食糧危機を避けるための運動を始めるわよ!」

709 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 00:49:31.39 ID:OluSY0dlO





ハ「未来の食糧危機を救うための運動にご協力おねがいしまーす!」
み「しまぁ〜す」

子「おねぇちゃ〜ん」
子「あ、ブランコのおねぇちゃんだ!」
み「アメちゃんをくれた子達…!こんにちは。この前はありがとうね」ニコッ
子「いいよ!もうおなか減ってない?」
子「ないー?」
み「うん。もう大丈夫よ。はい、この前のお礼」
子「あ、おっきぃアメちゃんだぁ!」
子「ありがとー!」
み「うふ、またね。バイバイ」

み「…だんだん、時代がいい方向に向いてきたかな」

722 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 01:01:02.07 ID:OluSY0dlO

キ「朝比奈さん、なんですか話って」
み「キョン君…」
キ「…?」
み「時代は…未来は、確実にいい方向に変わっていってます」
キ「そうですか…!よかった、やっと未来を救う希望が生まれましたね!」
み「うん…本当にありがとう」

み「だから…もしかしたら、もうすぐ私もおしまいかもしれなの」
キ「…」
み「だから今のうちにお礼が言いたくて…」
キ「…」
み「涼宮さん達の前では言えないから。キョン君、私がいなくなったら、みんなに伝えてもらえますか
  私がいなくなったら、未来が救われた証拠だから…」


み「わたし…本当に嬉しかった。みんな優しくしてくれてほんとうに嬉しかったです。
  未来を…わたしを助けてくれて、本当にありがとうございました。って」


キ「わかりました」
み「キョン君、仕方ないことなんです。泣かないで…」
キ「…覚悟してましたから。必ず、伝えますよ」
み「うんっ。ありがとうキョン君」ニコッ

732 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 01:06:35.72 ID:OluSY0dlO

ガチャ

み「ただいまぁ」
み「…そろそろかも知れないなぁ」
み「わたし、SOS団に入れて良かった。
  鶴屋さん達とお友達になれてよかった」
み「もう、十分幸せだったよ…」

ピピ

み「あ、通信…?」

740 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 01:15:07.09 ID:OluSY0dlO

『我々の時代の食料危機が改善されつつある。
 それに伴い、物資の支援を再開する。
 記念すべき最初の支援物資と共に報告をする』

み「え…」
み「支援が再開…なのに私は消えてない…」
み「未来は救われて…私も消えない…!」ポロポロ
み「やった…!!」ポロポロ
み「ふ…ふぇぇぇええぇえん…」ポロポロ


み「支援物資…」
み「…これって」
み「私が公園でもらったアメちゃん…」

751 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 01:25:45.02 ID:OluSY0dlO





ハ「キョン、今日も遅刻ね…。まったく、今日という今日は許さないわ!」
古「おっしゃるとおりですね」
長「…」
み「ふふ、今日もキョン君は遅刻かぁ」

キ「うぃーす、また俺が最後か…」
ハ「こらー!!キョン!!」
古「おはようございます」
長「…」コク
み「おはよう、キョン君!」

キ「あ、おはようございます…朝比奈さん、今日はなんだかいつも以上に元気ですね」
み「そうなんですぅ♪とっても良いことがあったから♪」
古長「!!」
キ「え!まさか…!!」
み「そう、それですよ」ニコッ
ハ「こら、団長を差し置いて何コソコソしてんのよ!」ゴツン
キ「いだぁっ!」


子「あ、おねぇちゃーん!今日も頑張ってねぇ〜!!」
み「あ、あの子…えへへ、ありがとう!」


み「さぁ、今日も一日、がんばります!」

752 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/22(金) 01:27:20.12 ID:OluSY0dlO

おしまい♪

774 名前: ◆r3yksmPHg2 [] 投稿日:2008/08/22(金) 01:31:54.72 ID:OluSY0dlO

お詫びとお礼

長々と続いたSSに付き合ってくれてありがとうございました
寝落ちた人も保守thx
後先考えずに書き始めたから矛盾とかあるけど許して
絵を投下してくれた人もthxでした、やる気をいただきましたー

また次回作もよろしくお願いします



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