キョン「・・・・・・眠くなってきたな」


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トップ 作品一覧 作者一覧 掲示板 検索 リンク SS:ハルヒ「釈迦はイイ人だったから!」

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218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 22:13:40.16 ID:aJpBsLZW0

1じゃあないけど。


ハルヒ「キョン!あんたいつまで寝てるつもり?早く起きなさい!団長命令よ!」

キョン(……俺は死んだのか?ここは天国か?)

キョンが目を覚ますと、眼前には見慣れた部室が広がっていた。

ハルヒ「今日はSOS団の不思議探索の日よ!?あんただけ参加しないなんて、平団員のくせに生意気よ!」

キョン「はいはい……」

キョン(いつもと変わらない日常……?)

ハルヒ「みくるちゃんたちは先に公園に行ってるわ!あんたも早く来なさい!」

キョン「ちょっと待ってくれ。ここは、どこだ?」

ハルヒ「何をボケてんの?SOS団室に決まってるじゃない!」

キョン「そうか」

キョン(本当に変わらない日常?さっきのは夢だったのか?)

223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 22:23:00.51 ID:aJpBsLZW0

>>1の続き……って事でお願いします。


俺がそんな事を考えていると、目の前に長門がいた。

ハルヒ「有希?どうしたの?」

長門「早く来てほしい。朝比奈みくるが待ちくたびれている。」

ハルヒ「わかったわ、早く来なさいこのバカキョン!!」

キョン「わかったわかった。」

キョン「わかった。でも一つだけ聞かせてくれ。」

ハルヒ「そういうのは向こうについてからにしなさい!!」

長門「今ここで話をするのは適切ではない。」

キョン(この世界は向こうとは違うのか?いずれにせよ確かめなければならんな。)

226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 22:35:55.83 ID:aJpBsLZW0

俺がそんな事を考えている間に、公園に着いてしまった。

ハルヒ「さあ、早くクジを引きなさい!!」

キョン「ああ、そうだな。」

道中、常に俯いていた俺は、クジを引くために顔を上げた。

その瞬間、目の前にいた人物に、俺は自分の目を疑った。

キョン「国……木田?」

国木田「どうしたんだいキョン、顔色が悪いよ。」

キョン「なんでお前がここにいるんだ!おかしいだろ!」

ハルヒ「キョン、何がおかしいの?国木田くんはSOS団の副団長、凄く大事じゃない。」

230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 22:43:55.25 ID:aJpBsLZW0

キョン「なぜだ?副団長は古泉の筈だ!!」

ハルヒ「古泉?誰?その人。」

キョン「本当に知らないのか?長身で二枚目で気障な男だ!!ボードゲームが弱い!」

ハルヒ「そんな男知らないわ。あんたの妄想じゃないの?」

キョン「違う!そんなはずはない!」

ハルヒ「その話は後でじっくり聞かせてもらうわ。いいから今はクジを引きなさい!」

232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 22:51:00.52 ID:aJpBsLZW0

キョン「……ああ、わかった。」

冷静になってクジを引いた。先端が赤く塗られていた。

国木田「どうやら、僕と一緒のようだね。」

キョン「国木田、おまえには聞きたいこともあるし、丁度いい。」

国木田「ああ、僕も少しキョンに聞きたいことがあるのさ。」

ハルヒ「いい?これはデートじゃないのよ!」

キョン「俺は男と付き合う趣味など断じて持ち合わせていない!」

ハルヒ「まぁいいわ、この探索が終わったら少し付き合いなさい。」

そんな事もあり、探索に出て三十分程経った頃である。

国木田「ねえキョン、さっき君が言っていた『古泉』って言うのは誰なんだい?」

キョン「その前に俺の質問に答えてくれ。」

国木田「いいよ、ただ後で僕の質問にも答えてね。」

キョン「お前はどんな経緯でSOS団に入ったんだ?」

234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 22:55:46.54 ID:aJpBsLZW0

国木田「忘れたのかい?君が僕を連れてきたんじゃないか。あの部室へ。」

キョン(何の事だ?俺には記憶がまったくない。それも当然か。)

国木田「まぁ、今は楽しいからいいけどね。」

キョン「……そうだったか。」

国木田「じゃあ、今度は僕の質問に答えてもらうよ。」


選択肢

1 正直に話す
2 適当に誤魔化す

>>235

235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/08/15(金) 22:56:58.57 ID:BiP7TuTPO

1

242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 23:08:13.92 ID:aJpBsLZW0

キョン「古泉は、俺の元々いた世界でSOS団副団長を務めていた。」

国木田「にわかには信じられない話だけど……続けて。」

キョン「俺は、そいつに殺された。正確には、その部下のホムンクルス――いわゆる人造人間にだ。」

国木田「わかった、君が嘘を吐かないのは中学時代からだからね。信じよう。」

キョン「ありがたい、でもハルヒにだけは言わないでくれ。」

国木田「わかったよ。それと、君は異世界人でいいのかな?」

キョン「そうだな。」

キョン(これで属性が変わった……超能力者が存在しなくなり、異世界人が生まれた……神人はいないのか?)

246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 23:23:34.30 ID:aJpBsLZW0

突然携帯が鳴った。ハルヒからだ。

ハルヒ「あんたたち何やってんの!?あたしがバイトに間に合わなくなるじゃない!」

キョン「すまなかった。ここから公園まで一時間は掛かる。解散してくれ。」

ハルヒ「仕方ないわね……罰として明日、部室掃除しなさい!!」

キョン「はいはい……」

一時間の帰路を歩み、無事帰宅すると、無邪気な笑みを浮かばせつつ妹が駆け寄ってきた。

妹「キョンくーん!おかえり!」

キョン「ああ、ただいま。」

キョン(異世界とは思えないが……どこかに違和感を覚える。)

キョン「飯を食わないで寝ると母さんに伝えてきてくれ。」

自室に戻った俺は真っ先に携帯を開き、電話をかける。もちろん相手は長門だ。

247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 23:26:12.24 ID:aJpBsLZW0

プルルル……

キョン「長門か?少し話がある」

長門「何」

キョン「突然ですまない。俺は異世界から来た。」

長門「そう」

キョン「お前は何か知っているのか?」

長門「私は古泉一樹の存在を改変したのみ。それ以外は何も行っていない。」

キョン「じゃあなんで俺がこんな世界に飛ばされてるんだ?」

長門「わからない。でも私の記憶は共有されている。」

キョン「どういうことだ?」

長門「つまり世界の軸としての距離はあまり遠くない。」

249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 23:30:52.17 ID:aJpBsLZW0

キョン「元の世界に戻る方法はないのか?朝倉を止めたみたいに。」

長門「今の私にその力はない。朝比奈みくるも同様。」

キョン「そうか……ハルヒの力はまだ残っているのか?」

長門「最近は減少傾向にある。恐らくまた情報爆発が起こったと思われる。」

250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/15(金) 23:37:09.59 ID:aJpBsLZW0

ああー……長門動かすの苦手だ。


長門「この世界を抜けるには、情報爆発を起こせる因子がもう一つ必要。あなたならわかる筈。」

キョン「俺が……?」

長門「新たな情報爆発が観測された。私と言う個体もも後2日程で消滅する。」

キョン「長門!?長門!!」

ツー……ツー……

電話が切れた音が虚しく心に響く。

キョン「後2日で長門が消える……?」

263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 00:01:03.03 ID:EFgLA1Qx0

>>258
ごめんなさい。


キョン「もう長門を頼れない……俺が知っている人間?」

翌日、学校に投稿したものの、やる気が起きない。

やってる事と言えば、中学時代の友人の名前をただひたすら書くのみ。

その中に一つだけ気になる名前があった。

『佐々木』

キョン(……佐々木……探してみる価値はあるか。)

キョン「国木田、佐々木の進学した高校って……○○高校か?」

国木田「そうだよ。しかしどうしたんだい?急にそんな事を聞いて。」

キョン「いや、ちょっとな。」

キョン(会ってみる価値は有る……)

266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 00:08:50.02 ID:EFgLA1Qx0

では後少しだけ書きます。身勝手で御免なさい。


放課後、佐々木の通学している学校の前で待つことにした。

警備員がこちらを睨んでいるが、今回は無視させてもらうことにする。

やがて、佐々木が出てきた。

どうやらと友人と一緒の様だ。

別れた所で声を掛けよう、そう思っていた瞬間だった。

佐々木「キョン、久しぶりだね。」

キョン「ああ、久しぶりだな。友達はいいのか?」

佐々木「キョンが来るなんて、また何かあったかと思ってね。これも親友の為だよ。」

佐々木が薄く笑みを浮かべてこちらを見る。

どうやら小難しい喋り方は変わっていないようだ。

270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 00:30:21.55 ID:EFgLA1Qx0

ID変わったけど218です。


キョン(これが最後の一日……これを手がかりに長門から最後のヒントをもらわなくては。)

佐々木「で、僕に用事とはどうしたんだい?」

キョン「お前にとって、俺は何だ?」

佐々木「何って……ここで完全な第三者が見たら僕たちの事を『恋人』と定義するかもしれないが、僕にとっては『親友』だと感じているよ。」

キョン「そうか……ありがとう。また明日、会えるか?」

佐々木「明日は暇だよ。」

キョン「じゃあな。」

端から見たら他愛ない会話かもしれないが、これがキョンの行動の迷いを消した。

273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 00:46:22.82 ID:EFgLA1Qx0

その夜、長門から電話がかかってきた。

長門「今すぐ……来て。恐らく……あな……たと話すのは……最後……に……なる……」

長門の"エラー"が脳裏をよぎる。

着いた頃には俺の頭は真っ白になっていた。

キョン「長門!!大丈夫か!?」

長門「肉……体的損……傷はな……い……大丈……夫……」

キョン「何の用件だ?」

長門「私……の残……った……力……を全……て……使ってこ……れを……作っ……た……」

手渡されたのは、短針だった。

274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 00:47:11.84 ID:EFgLA1Qx0

長門「そ……れを……情報……爆発を起こせ……る……因……子の手の……甲に刺せば……元……の世界に戻れる……」

キョン「一度しか使えないのか?」

長門は頷いた。

長門「力を……使い切……っ……た。」

長門「古泉一樹を止めることが出来るのは、あなただけ。」

それを言い残すと、長門は人形の様に固まってしまった。

全く動かない。

キョン「長門!長門!返事をしろ!長門!」

キョンに残された最後の武器、誰が情報爆発を起こせる因子なのだろうか。

334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 08:23:51.07 ID:EFgLA1Qx0

保守してくれた方々、ありがとうございました。


多分その時、俺は固まったと思う。何分、何時間かわからない。

でも、俺にとっては、一瞬だった。

キョン「長門が……長門が……」

長門の手の甲を見ると、何か書いてあった。

"3段目の15冊目"

俺は書いてある通りに本棚を漁った。

その本には、封筒が挟まっていた。

336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 08:54:57.68 ID:EFgLA1Qx0

封筒を広げると、長門の直筆であろう、手紙が入っていた。

"ここにあなたに渡した『情報拡散装置』の説明を記しておく。

これは一度しか使えない、よく考えて。

まず、あなたの手にそれを刺して。"

言われた通りにする。

キョン「痛っ!!」

つい声が漏れてしまった。

"これであなたの遺伝子情報がそれに記録された。

次は、情報爆発因子と考えられる人間の手の甲に同じことをするだけ。

しかし、上手く行かないことがある。遺伝子情報がお互いの体内を移動しなかったとき。"

キョン「……?」

337 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 08:56:08.79 ID:EFgLA1Qx0

"その場合、違う方法で遺伝子情報を交換する必要がある。"

キョン「どういうことだ?」

更に読み進める。

"平たく言えば接吻行為。恐らく、必要にならないと思うが、もしもの為に記しておく。"

キョン「……!」

"そうならないと思う。安心して。

古泉一樹の暴走を止めなければ、未来は存在しないものとなる。

あなたを、信じる。"

344 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 09:39:06.62 ID:EFgLA1Qx0

翌日、俺は佐々木と会うために約束した場所へ向かった。

佐々木「やあ、キョン。」

キョン「おう。」

佐々木「君が急に呼び出すからね。気があるのかと思ったよ。」

キョン「お前と俺は『親友』だ。」

佐々木「で、用件はなんだい?」

キョン「少し、手を貸してくれ。」

佐々木がキョンに向かって手を差し出す。

キョン「少し痛いが、我慢してくれ。」

ぷすっ

キョン「刺さった……」

一向に、何かが変わる気配はないままだ。

佐々木「キョン、これは何かな?」

346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 10:15:38.26 ID:EFgLA1Qx0

反応の遅いオンボロPCでごめんなさい。


キョン「その……なんだ……すまない。」

佐々木「それは僕の質問の答えになっていな――」

言い終わる前にキョンは佐々木の唇を奪った。

佐々木の頬が赤くなる。

佐々木「ん……?」

キョンの体が光り、異世界への移動を始める。

キョン「すまなかった。でも俺はお前のことが好きかもしれな――」

言い終わる前に、姿は消えてしまった。


完全に恋空(笑)以下ですね。ごめんなさい

352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 10:51:24.42 ID:EFgLA1Qx0

キョン「ここは本当の世界の……いつだろうか。」

これで長門が生きていれば、大丈夫だ。

翌日、学校にて。

キョン(谷口はいる……)

キョン「ハルヒ、古泉が学校に来てないな。」

ハルヒ「うるさい。きっと風邪でもこじらせたのよ。」

キョン「……そうだな。」

キョン(他校生……佐々木が殺されるのが今日……)

放課後、慌てて長門に電話を掛ける。

長門「バックアップをとっておいた、問題ない。」

キョン「そうか、よかった。」

長門「後三時間後に事件が発生する。五秒程隙を作ってくれれば、倒せる。」

キョン「わかった。俺が古泉と谷口の隙を作る。」

354 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 10:57:58.31 ID:EFgLA1Qx0

三時間後。

キョン「佐々木、久しぶりだな。」

佐々木「どうしたんだい?急に会いにくるなんて。」

キョン「少し……事情があってな。」

谷口「誰ですか?次の標的は。」

古泉「あの女です。 ……どうやら先客がいるようですね。」

356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:10:16.81 ID:EFgLA1Qx0

キョン「やっと来たか……古泉。いや、殺人鬼。」

古泉「よくここに来るとわかりましたね。何かの超能力ですか?」

キョン「生憎お前のような能力は持ち合わせていない。残念だったな。」

佐々木「誰なんだい?この人たちは。」

キョン「少し、下がってくれ。俺の後ろに隠れるように。」

谷口「まずはあの女をぉぉ!!」

谷口が朝倉並みに素早く、ナイフを持った手で斬りかかってくる。

刹那、キョンは対応して身代わりになった……

赤く、熱い液体が垂れる。

彼の胸から。

その液体は、止まずに流れ続ける。

357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:14:19.32 ID:EFgLA1Qx0

キョン「ぐっ……!」

谷口「邪魔者は……排除……」

谷口――人造人間は、彼の胸を何度も刺し続けた。

彼はもう、気力だけで保っているようなものだった。

キョン「ぐっ……!」

古泉「おやおや、どうしたんですか?もう威勢の良い言葉は出ないんですか?」

キョン「黙れ……」

キョン「黙れよ……」

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:17:39.81 ID:EFgLA1Qx0

もう厨二病すぎる\(^o^)/


キョン「惚れた……」

キョン「惚れた女の……」

キョン「惚れた女の一人も守れないで男なんて、烏滸がましいんだよ!!」

彼の叫びに、佐々木はもちろん、古泉、人造人間までもが一瞬動きを止めた。

彼はその一瞬の間に、残った力の全てを使って、人造人間を、突き倒した。

地面に転げ落ちる人造人間。

同時に彼も倒れた。

息をしているかしていないかすらわからない。

362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:24:12.48 ID:EFgLA1Qx0

佐々木はパニックでどうしたらいいか理解できていない。彼女にとっては珍しいことだ。

そこに生まれた人造人間の油断と隙を、長門有希は見逃さなかった。

長門「情報連結の解除を申請する。」

その言葉と共に、人造人間は砂となって消えた。

長門は倒れているキョンの方を向いた。

長門「あなたには感謝する。情報再生が可能なら、再生する。」

古泉「これは僕にとって不利な展開ですね。」

長門「古泉一樹。あなたの性格を正常に戻す。」

古泉も倒れた。失神状態のようだ。

間をおいて、キョンに一言かけた。

長門「あなたの再生は可能。しかし記憶断片が足りていないため、一部の記憶は破損する。」

366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:31:22.50 ID:EFgLA1Qx0

次の日、教室での事だ。

昨日何があったか、その記憶がなぜか抜けている。

俺にはわからない。

ノートを見ると名前が羅列されている。

中学時代の同級生の名前がほとんどだ。

しかし、見慣れない名が一つあった。

『佐々木』

誰なのか覚えていない。女だった気がする。

それ以上思い出せない。

367 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:31:50.96 ID:EFgLA1Qx0

さらに翌日、教室での事だ。

ノートに書かれた『佐々木』

誰なのかわからない。他の名前は心当たりがある。

性別すら覚えていない。

さらに翌日、教室での事だ。

ノートに書かれている名前が一つ消えた跡がある。

一体誰の名が書かれていたのだろうか。記憶に無い。

そういえば妙だ。この教室に誰も座ってない席がある。

教師に聞いてもわからないらしい。

なぜ教室の真ん中に空席があるのだろうか。不思議だ。

369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:35:40.76 ID:EFgLA1Qx0

SOS団の活動がまた活発になってきた。

副団長の古泉がまた何かを企画した。また厄介事が増えるな。忌々しい。

一週間後、小難しいしゃべり方をする女に会った。

やあ、と馴れ馴れしく声を掛けてくるが、心当たりが無い。人違いだろう。

しかし何故かこの女は俺のあだ名を知っていた。そこまで有名なのか?

明日はまた厄介なことが起こるんだろうか?

370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:37:31.84 ID:EFgLA1Qx0

翌日、副団長の国木田が何かを企画した。

副団長は国木田ではなかった気がする。気のせいだろうか?

しかし副団長として動いてる人物は国木田以外思い浮かばない。

どこか、狂っている気がする。

371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:40:56.64 ID:EFgLA1Qx0

国木田……?誰だ?俺の気のせいだったのか。副団長は古泉だ。間違いない。

また忌々しい企画を作りやがった。気障野郎め。

おかしい。何かが。

SOS団は女二人、男一人の部活だったはずだ。

おかしい。おかしい。

何があったのだろうか。

妹の笑顔が不気味に見える。

怖い。怖い。

7月なのに寒い。寝る。

明日は何が待っているんだろうか。

〜FIN〜

378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/08/16(土) 11:46:23.95 ID:EFgLA1Qx0

連投規制されました。ID:EFgLA1Qx0です。

どうしても『狂気』と『恋愛』を盛り込みたかったんです。ごめんなさい。

最後のキョンは精神的に狂ってしまった設定です。



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