キョン「なぜだろう。あいつを選んだ俺です。」


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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:41:29.32 ID:Twg4wTOy0

ひたすらに慌ただしい日々は続き、ついには高校3年生になった。
喜ばしいことに俺とハルヒは別のクラスになった。
俺が文系でハルヒが理系だから、当然の成り行きだ。
朝比奈さんは卒業してしまった。鶴屋さんもだ。
朝比奈さんも鶴屋さんも同じ東京の私大に通っている。仲のいいことだ。
SOS団は新入団員もなく、俺とハルヒ、長門、古泉の4人になった。
ハルヒは朝比奈さんがいなくなってさびしそうではあったが、あまり変わりはなかった。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:42:52.12 ID:Twg4wTOy0

だが、あの5人でバタバタするのが楽しかったのだろう。
一人欠けても駄目なのだ。
なにかのバランスが狂い、活動は精彩の欠けるものとなった。
それにともない、SOS団の活動も減っていった。
俺も新しいクラスの連中と交友関係を築くことや、
将来の進路や受験を意識した勉強に追われて、
ハルヒのために割く脳の容量が必然的にせまくなっていった。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:43:24.33 ID:Twg4wTOy0

何か物足りないものがあるが、死にそうになるような事態よりはよっぽどましだ。
俺は今までの遅れを取り戻すべく受験のために予備校に通いだし、
毎日3時間の問題演習が日課となった。
SOS団のせいで危機的状況にある我が内申書ではAO,推薦は望むべくもなく、
せめてそれなりの国立大にすべりこむべく努力している。
ハルヒはそんな俺の現状を知ってか知らずか、俺を休日呼び出すこともなく、
部活に出なくなっても何も言わなかった。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:43:48.63 ID:Twg4wTOy0

ハルヒの社会性は中学時代など考えられないほどにはなった。
クラスにはなじみ、わがままな性格はそのままだが受け入れられていったようだ。
順風満帆というやつだ。
何の問題もなくなっていったようだ。

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:44:52.74 ID:Twg4wTOy0

長門はいつもあの部屋で読書をしている。
あいつほど変化しないものはないな。
蔵書を増やしていっているが、資金はどこから出ているのだろう。
古泉は変わらずあのハンサムスマイルを顔に張り付けて、
しかしハルヒが安定しつつあるせいかのほほんとしている。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:46:01.86 ID:Twg4wTOy0

俺とハルヒの会話は廊下でたまにすれ違う時くらいだ。
ハルヒはいつもつっかかってきて、俺はそれを受け流す。
時たま反論する。そんな程度だ。
そうしてSOS団は自然消滅してった。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:46:43.22 ID:Twg4wTOy0

センター試験5教科7科目及び2次試験の対策に追われる日々はひたすら厳しく、
それが時に心地よくもあり、時間の進みはあっという間であった。
俺がSOS団に顔を出さないことに、ハルヒはなぜか何も言ってこなかった。
まさかあいつが今までひっぱりまわして勉強の邪魔をして悪かった、
などという殊勝な考え方をするはずもなく、不気味な静けさだった。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:47:24.49 ID:Twg4wTOy0

夏休みは講習会、冬休みはセンター対策、その後の自由登校の間の予備校、
そのどこにもハルヒとの接点はなく、何かものさびしいような気がしないでもなかった。
ただ受験生ってのはそういうものなのだよなどと割り切り、日々是決戦を胸に机に向かった。
そうして志望校には届かないが、それなりに満足いくセンターの点数を取り、
ひーこら記述試験対策をしてどうにか現役で大学生になることができた。
家から通える国立大だ、両親も満足だろう。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:48:54.15 ID:Twg4wTOy0

ハルヒはなんでも留学するらしい。これには驚いた。
ひそかに英語を勉強しており、英会話は問題ないそうだ。
オーストラリアの東工大とも呼ばれる大学へと進むらしい。
学校もなくクラスメートたちと祝勝会、残念会、送別会とほぼ毎日飲みに行き(言っておくがジュースだからな?)、
ハルヒと会ったのは卒業式だった。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:52:08.44 ID:Twg4wTOy0

「あたし、オーストラリアの大学に9月から行くわ」
「なんで4月じゃないんだ?」
「入学式が9月なのよ」
「そうなのか」
などといった大したことないやりとりだった。
俺はSOS団に顔を出せなくて悪かったな、
ほっておいてくれたおかげで受験勉強に集中できた、
ありがとう、などという柄でもない、
もしかすると人類史上初めてとなる俺からのハルヒへの心からの感謝の意を述べた。
だというのにあいつは「そうよ、感謝してよね」などとそっぽを向いて言うだけだった。

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:53:03.81 ID:Twg4wTOy0

そしてハルヒとはそれっきりになった。

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:54:12.18 ID:Twg4wTOy0

卒業して気づいたが俺は、そしてハルヒも、お互いを好いていたはずだ。
しかし俺たちは男女間のアレコレな関係になりたいとは微塵も思わなかったのだ。
俺たちはありきたりな恋人同士などという陳腐な関係で終わりたくなかったんだ。
恋愛、結婚、出産、育児、老後などといううんざりする想像可能な未来なんか見たくもなかった。
劣化し、いがみ合い、すり潰しあうような関係ではありたくなかった。
今はいない君を思う日々ってヤツを、自分と相手に与えたかった。
そして俺たちは離れながらお互いを想いあう。
俺たちはSでありMだった。

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 01:56:00.88 ID:Twg4wTOy0

筆舌に尽くしがたい、掛け替えのない、最高で最低の高校生活だった。
しかしこれだけは言える。
ハルヒに対する感情は俺の中でいつもフルボリュームで鳴っていた。

終わり。
BGM:ビートルズのハローグッバイ

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/07/26(土) 02:06:53.44 ID:Twg4wTOy0

この二人にはこれ以上のハッピーエンドは思いつかないぜ
あとビートルズのHELLO GOODBYって曲にさ、
「君が良いと言ったら俺はダメだと言い、
君が止まれと言ったら俺は進めと言う」
って感じの歌詞があんだよ
まるで二人のことじゃないかと思ったぜ
じゃあの



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