////ハルヒ「よ、よろしくお願いします。」////


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545 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 14:01:22.33 ID:ZhU1ZjLE0

ハルヒ「よ、よろしくお願いします。」
私の名前は涼宮ハルヒ。
おっさん「うん。ハルヒちゃん。今日もよろしくね。」
おじさんの声が聞こえるけどここは私の家。私の部屋。なぜおじさんがいるかというと
父が借金をつくったからだ。今はその借金の返済をするため家族みんなで働いている。
父は工場で、母はスナック、そして私は…
おっさん「じゃぁ、いつものやってよ…」
ハルヒ「はい…」
私は援交なんかをやっている。もちろん私の意志じゃない。父が泣いて頼んだ
からやっているまでだ。本当はこんなこと微塵もやりたいなんて思わない。でも、
やらないと今年から入る高校の学費が足りなくなるらしい。私は純粋に大学までは
行って卒業したいから仕方なくやっている。
ハルヒ「ん………ちゅ…ぬぽっ……」
気持ち悪い。
おっさん「ハァ…ハァ…いいよ…うまくなってるよ…」
おじさんが気持ち悪い。私も自分が気持ち悪い。でも、仕方ない…
おっさん「うっ!」ドクッ
私は普通の恋がしたい。純粋な性交もしたい。
おっさん「ハァ…ありがとね。はい、いつもの。」
ハルヒ「う…ありがとうございます。」

高校に入ったら自分を変えたいと思ってる。こんな気持ち悪い自分を…楽しい高校生活を…
そう思って、高校に入り…

ハルヒ「涼宮ハルヒです。よろしくお願いします。」
キョン「………ハルヒか。覚えとくよ。」

彼と出会った。
                 スレ汚しスマソ。

556 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 14:28:25.62 ID:ZhU1ZjLE0

調子に乗って投下

キョン「ハルヒってのは、漢字でどう書くんだ?」
ハルヒ「いえ、元からカタカナなんです。」
キョン「へー、珍しいな。名前にカタカナなんて。」
彼は明るい性格ではないがどこか話しやすい雰囲気があった。だから、口下手な私でも
話せた。
キョン「お前さ、部活とか入んの?」
ハルヒ「部活ですか?う〜ん…バイトがあるんでそれは…」
キョン「そっか〜俺、暇だから面白そうな部活あったら入ろうとおもってさ〜」
彼は私の憧れでもあり、目標でもあった…そんな普通の高校生活がしたい…そして
私が彼に惹かれる理由がもう一つある。
キョン「ハルヒさ…お前いつもなんか疲れてない?」
ハルヒ「そ、そうですか?普通だと思うんですけど。」
キョン「そうか?なんかあったら言えよ?力になるからさ。」
彼は誰よりも優しくていつも私に気をつかってくれたりした。根暗な私を…

562 名前:続きがおもいつかん[] 投稿日:2008/03/28(金) 15:00:52.09 ID:ZhU1ZjLE0

キョン「なぁ、ハルヒ。」
ハルヒ「はい?なんですか?」
キョン「日曜さ暇か?」
ハルヒ「えっ!なんで急に…」
キョン「いやな、妹の誕生日が近くてさ、プレゼントをあげなくちゃいけなくて俺なにを選んだらいいか
    わかんねぇんだよ。だから、一緒にえらんでくれないかなと…」
彼の役に立ちたい
ハルヒ「はい!いいですよ!日曜の何時にしますか!?」
キョン「そうだな…じゃ、10時に駅前でいいか?昼飯食おうぜ。」
ハルヒ「いいですね!わかりました!楽しみにしてます。」
キョン「おう!よろしくな。」
谷口「おい、キョンちょっといいか?」
キョン「なんだ?あ、ハルヒちょっと待っててな。直ぐ済むから。」
ハルヒ「はい。」

谷口「なぁ、あいつはやめといたほうがいいぜ。」
キョン「なんでだ?十分可愛いじゃないか。つか、あいつなんでモテないんだろうな。」
谷口「ああ、東中のやつなら全員知ってるさ。あいつ色々悪い噂があるんだぜ。」
キョン「悪い噂?」
谷口「なんか、あいつ援助交際とか色々やってるって…」
キョン「………」
谷口「な。あいつに関わるのはよそうぜ。」
キョン「だからなんだよっていう話だよ。俺は俺であいつはあいつだ。
    自分の自由に生きるさ。助言ありがとな。谷口」
谷口「あ、ああ……」ッポ

キョン「よ。お待たせ。」
ハルヒ「何の話だったんですか?」
キョン「いや、なんでもない話さ。んでな、今度の日曜…

578 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 17:10:08.52 ID:ZhU1ZjLE0

日曜日
ハルヒ「どうしよう…嬉しくて一時間前にきちゃったよ。暇だな…」
キョン「おお、ハルヒ。奇遇だな。」
ハルヒ「きょ、キョン君!?随分早いですね!」
キョン「お前もな。お互い一時間前にくるとはついてるな。さ、デパートいこうぜ。」
ハルヒ「はい!」

キョン「う〜ん。プレゼントといえばまずなんだろぅ…」
ハルヒ「妹さんって何年生なんですか?」
キョン「今小五だから、今度の誕生日で11歳だな。」
ハルヒ「11歳ですか…なら、ヌイグルミとかはどうでしょう?」
キョン「お、いいな。じゃぁそれ探すか。」

ハルヒ「迷って、カバのヌイグルミですか…?」
キョン「え?いいと思うんだけどな。駄目かな…」
ハルヒ「あ、いえ!とても個性的だと思います!」
キョン「そうか?ならいいか。」

579 名前:すまん。落ちてた。[] 投稿日:2008/03/28(金) 17:18:50.78 ID:ZhU1ZjLE0

キョン「さて、飯までまだ時間があるな。なんかしたいことあるか?」
ハルヒ「う〜ん、特に何も…あ!」
キョン「どうした?お?」
おっさん「あ!ハルヒちゃん。奇遇だね〜。こんなとこで会うなんて。」
ハルヒ「………」(キョンの影に隠れる)
キョン「なんすか?」
おっさん「おや?彼は誰だい?ハルヒちゃんの彼氏?」
ハルヒ「あ…あの…その…」
おっさん「ん?違うのかい?しっかり言わないとわからないよ。」
キョン「さっきからなんなんすか?俺の彼女に気安く話しかけないでください。行こう。ハルヒ。」グイッ
ハルヒ「あ、ちょ、ちょっと。」
おっさん「まぁ、いいか。ハルヒちゃん。今度も頼むよ〜。」
ハルヒ「……」

キョン「ったく、なんなんだ?あいつ…ハルヒ。知ってる奴か?」
ハルヒ「え…っと…その…」
キョン「…?」

谷口「なんか、あいつ援助交際とか色々やってるって…」

キョン「…」
ハルヒ「その…」
キョン「ハルヒ…クレープおごってやる。」
ハルヒ「え?そ、そんな。悪いです…」
キョン「いいから。ほら、こっち。」

583 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 17:29:59.68 ID:ZhU1ZjLE0

キョン「うまいか?」
ハルヒ「はい…ありがとうございます。」
キョン「いいってことよ。それより、ハルヒ。俺、別にお前が陰で何やっても俺のおまえに対する気持ちは変わらないからな。」
ハルヒ「パク…モグモグ…」
キョン「それと、さっきはゴメンな。俺の彼女とか言い出して。迷惑だったろ?」
ハルヒ「パク…モグ…//////」(今更思い出してきた。)
キョン「さ、それ食ったらどこ行こうか。今日は目一杯遊ぼうな。」
ハルヒ「…//////」

584 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 17:40:50.00 ID:ZhU1ZjLE0

夕方 ハルヒの家前
ハルヒ「はぁ、今日は楽しかったなぁ。キョン君とたくさん喋れたし。今日はよく眠れそう♪」
おっさん「やぁ、ハルヒちゃん。」
ハルヒ「お、おじさん。」
おっさん「ハルヒちゃん。デパートの時は無視して行っちゃっておじさん傷付いたなぁ。」
ハルヒ「すいません。今日は勘弁していただけないでしょうか…」
おっさん「…どの口でほざいてんの?」
ハルヒ「え?」
おっさん「君の家はお金必要なんでしょ?高校の学費とか自分で払ってるんでしょぅ?
     そのお金を払ってるのは誰なんだろうねぇ。」
ハルヒ「お、おじさんです…」
おっさん「そうだよねぇ。さ、じゃあ君の部屋に行こうか。今日は挿入までやらしてもらおうかな。」
ハルヒ「え…それは…」
おっさん「ん?お金ほしくないの?」
ハルヒ「分かりました…」

585 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 17:47:01.42 ID:ZhU1ZjLE0

キョン「よぅ、お早うハルヒ。」
ハルヒ「あ、お早うございます。」
キョン「………」
ハルヒ「あの、どうかしました?」
キョン「なぁ、なんでお前敬語なんだ?」
ハルヒ「え、それは…あまり親しくないし他人に迷惑をかけないように…」
キョン「何言ってんだよ。少なくとも俺はお前のこと友達だと思ってるし、
    迷惑なんて微塵もおもっちゃいない。な?だから敬語はやめろ。」
ハルヒ「は、はい。」
キョン「ん〜?」
ハルヒ「う、うん。お、お早う、キョン君。」
キョン「よし。」

589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 17:59:13.92 ID:ZhU1ZjLE0

キーンコーンカーンコーン
キョン「ふう、今日も終わった終わった。さ、帰るかな。」
ハルヒ「………」
キョン「ん?ハルヒ。なにやってん…」
紙『この援交女。学校来んな!』
ハルヒ「…ん?何?キョン君。呼んだ?」
キョン「……いや、一緒に帰らないか?」
ハルヒ「ご、ごめんね。私、掃除当番だから先帰ってて?」
キョン「お、おう。またな。」
                カー…カー…
ハルヒ「グスッ…エグッ…ウッ…ウッ…」ポロポロ
キョン「おかしいな。掃除当番のくせに一人で何泣いてんだ?」
ハルヒ「キョ…キョンくん!なんで!?帰ったんじゃ?」
キョン「残念ながら、今週の掃除当番は谷口の班でな。お前じゃないのは知ってるさ。」
ハルヒ「……」
キョン「さ、帰ろう。」
ハルヒ「ありがとう。」

593 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 18:05:44.16 ID:ZhU1ZjLE0

下校中
ハルヒ「キョン君。あの紙見たの?」
キョン「ああ。」
ハルヒ「じゃぁ、私がやってる事も知ってるよね?なのになんで?」
キョン「こうやって、お前に付きまとってるかって?迷惑か?」
ハルヒ「迷惑じゃないけど…キョン君が他の人に目をつけられたりなんかしたら…」
キョン「ハルヒ。俺、この前言ったろ?俺、別にお前が陰で何やっても俺のおまえに
    対する気持ちは変わらないからな。って。」
ハルヒ「そうだけど…」
キョン「じゃぁ、それでいいじゃないか。お互い迷惑じゃなけりゃ自分がしたい事して
    何が悪い。」
ハルヒ「そう、かな。」
キョン「そうだよ。また今度遊ぼうな。デパート以外で。」
ハルヒ「う、うん!」

600 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 18:17:47.82 ID:ZhU1ZjLE0

しばらくの間私は人生で一番楽しい時を過ごしていた。虐めがあってもキョン君が励ましてくれた。
嫌な事があってもキョン君と一緒に帰って楽しい話を振ってくれて忘れさせてくれた。
キョン君がいれば私は何でも耐えられた。
キョン「ハルヒ。聞いたか?今日転校生が来るんだってよ。」
ハルヒ「転校生?」
キョン「おう。だからそいつと仲良くできるんじゃないか?お前の事情も知らないし。」
ハルヒ「そ、そうかな。キョン君以外の友達か。」
キョン「そうだ。嬉しいか。」
ハルヒ「うん。仲良くなれるといいな。」
キョン「そうだな。がんばれよ。」

キーンコーンカーンコーン
紙『いつまで学校にいるの?早く消えてくれないかな?』
ハルヒ「……(いいんだ。私にはキョン君がいる。)キョン君!一緒に帰らない?」
キョン「すまん。今日は一人で帰ってくれないか?やる事があるんだ。」
ハルヒ「え?私、手伝うよ?」
キョン「え〜…な。ハルヒ。コレは俺一人でやりたいんだ。だからな…」
初めてだった。キョン君が私の誘いを断るなんて…
ハルヒ「そっか…なら、しょうがないよね。またね。キョン君。」
キョン「ああ、またな。ハルヒ。」
ハルヒ「…仕方ないよね…」

603 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 18:29:45.55 ID:ZhU1ZjLE0

ハルヒ「キョン君…今日も一緒に帰れないの?」
キョン「あ、ああ。すまない。もちょっとな。」
ハルヒ「そっか…」
あの日からキョン君は私と一緒に帰ってくれなくなった。私はキョン君に何かしてしまったのでは?
それともキョン君が私の事の面倒を見るのが嫌になってしまったのか。嫌だ。キョン君と離れたくない。
私はいつまでもキョン君のそばにいたい。
おっさん「どうしたんだい?ハルヒちゃん。最近元気がないみたいだけど。」
ハルヒ「いえ、別に…」
おっさん「そうだ。ハルヒちゃんは明日誕生日だよね?おじさん。元気が出る物を買ってきたんだ。」
ハルヒ「え…?」
誕生日なんてここ数年もらってない。それなのにこのおじさんがプレゼントを?
おっさん「はい。開けてごらん。きっと喜ぶよ。」
箱の中に入ってたのは電池式のバイブだった。
おっさん「どうだい?嬉しいかい?」
目の前が滲む
おっさん「おや?泣いてるのかい?そんなに嬉しかったのか。よかった、よかった。」
もう、駄目だ。私は孤独になってしまった。耐えられない…耐えられないよ…キョン君。
おっさん「さ、今日もいつものをやってもらおうか?」

606 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 18:36:37.76 ID:ZhU1ZjLE0

学校にいきたくない。行っても誰も助けてくれない。でも…
キョン「ハルヒ?おい、ハルヒ。」
ハルヒ「え?うん。ごめん。何?」
キョン「だから今日、お前に見せたいものがあるんだよ。来てくれるか?」
見せたいもの?なんだろう。まさか、虐められるんだろうか。いや、キョン君はそんなこと…
ハルヒ「う、うん…いいよ。いつみせてくれるの?」
キョン「放課後な。絶対帰るなよ?絶対喜ばしてやるからな?」
ハルヒ「う、うん…楽しみにしてるよ。」
         キーンコーンカーンコーン
キョン「さぁ、ハルヒ。付いて来い。こっちだ。」
ハルヒ「ま、待ってよ、キョン君。早いよ。」
キョン「すまん。すまん。早く見せたくてな。」

キョン「さぁ、ついた。ここだ。」
ハルヒ「え…ここ。部室塔だよね?しかも文芸部。」
キョン「いいから開けてみろ。」
ハルヒ「う、うん。」
私は震える手でドアのノブを捻った。

608 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 18:43:04.82 ID:ZhU1ZjLE0

ガチャッ
ハルヒ「こ、こんにちわぁ。」
古泉「おや?これはこれは彼が言ってたより大層可愛らしい方が来ましたよ?」
朝比奈「わぁ。あなたが涼宮さん?こんにちわ。朝比奈みくるです。」
長門「………長門有希。」
ハルヒ「こ…これは…?」
キョン「これな。お前の為の部活なんだよ。」
ハルヒ「え…?私の?」
キョン「ああ、ここ最近一緒に帰れなかったのはこの為なんだ。
   部室を借りて部員を集めて結構大変だったんだぜ?」
ハルヒ「な…なんで、そこまで。」
キョン「なんでって…お前、今日誕生日じゃなかったっけ?そのプレゼントにさ。」
ハルヒ「…!キョン君…ありがとう…本当に。」
ああ、彼はやっぱり私を裏切らなかった。心の中がこんなにもじんわりとあたたまるなんて…

705 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 23:30:03.99 ID:ZhU1ZjLE0

ハルヒ「エグ…ウッ…ヒグッ…うあわぁぁぁぁぁ…」
キョン「は、ハルヒ?どうした?い、嫌だったか?ごめんな。やっぱ自分で
    友達つくりたかったか。」
ハルヒ「違うの…キョン君が…ヒグッ…私の為に…そこまで…してくれる…なんて…うれしくて。」
キョン「そ、そうか。それはよかった。泣いて喜んでくれるなんて俺も嬉しいよ。」
古泉「おやおや。女泣かせですね〜。」ニヤニヤ
キョン「なっ!それは…」
朝比奈「キョン君ひどいです〜」ニヤニヤ
キョン「朝比奈さん!誤解ですって!」
長門「………」ニヤ…
ハルヒ「グスッ…ケホ…」
キョン「ハルヒ、大丈夫か?泣き止んだか?」
ハルヒ「うん。もう、大丈夫だよ。ありがとう、キョン君。」
古泉「では、涼宮さん。自己紹介をしてくれますか?」
ハルヒ「はい…みなさん、はじめまして。涼宮ハルヒです。これからもよろしくおねがいします。」
古泉「こちらこそ。あ、僕の名前がまだでしたね。古泉一樹です。改めてよろしく。」
朝日奈「涼宮さん。かわいいですね〜、よろしくです〜。」
ハルヒ「そ、そんな。可愛いだなんて…あなたの方が///」
キョン「はは、照れてる。可愛いな〜ハルヒは。」
ハルヒ「きょ、キョン君まで。やめてよ…///」
一同『あはは。よろしくね〜。』

長門「………ユニーク。」

710 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 23:48:38.71 ID:ZhU1ZjLE0

楽しい。高校生活がこれほど楽しいなんて。これもすべてキョン君のお陰だ。
私はキョン君の事が好きだ。毎日、彼の事を思わない日なんてない。高校に行って、
友達と話して、放課後は部室で部活動(いつも皆で朝比奈さんが淹れたお茶を飲んで
ボードゲームとかをしているだけだが、楽しい。)をやって、帰りは皆で楽しく話して
帰る。とても女子高生らしい。普通の日常だ。だが、私はそれでも幸せ。ただ一つの非日常
を除いては…
おっさん「ハルヒちゃん。最近帰りが遅いけど一体何やってるんだい?」
ハルヒ「は、はい。最近部活を始めまして…」
おっさん「ハルヒちゃん。って、そんな余裕、今あるっけ?」
ハルヒ「ないですけど…友人が作ってくれたので…それに…今、楽しいですし。」
おっさん「友人って、この前のデパートで会った生意気な坊やのことかい?」
お前がキョン君の悪口をいうな。
ハルヒ「はい。」
おっさん「まったく、あのガキは。私のハルヒちゃんを奪わないでもらいたいな。」
誰がお前のか。気持ち悪い。
ハルヒ「……」
おっさん「ね、ハルヒちゃん。今度の日曜。おじさんと出かけない?」
ハルヒ「え…それはちょっと…今度の日曜は皆と遊びに行く予定でして。」
おっさん「ねぇ、ハルヒちゃん。君のお父さんとお母さんは日曜も休まずに働いているんだよ?
     それなのにハルヒちゃんだけ遊んでいるなんてお母さんたちはどんな気持ちかな?」
ハルヒ「………それは…」
おっさん「おじさんと日曜遊んでくれたら、今度から払うお金は三倍にしてあげるから。ね?いいだろ?」
ハルヒ「…はい。」
おじさんによって私の幸せは奪われて行く。

714 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/28(金) 23:55:56.41 ID:ZhU1ZjLE0

どうしよう。キョン君に今度の日曜の事をどうやって話そう。
ハルヒ「…はぁ。」
キョン「よ、ハルヒ。どうした?ため息なんかついて。」
ハルヒ「あ、キョン君。おはよ。いや、なんでもないよ。」
キョン「そうか?最近お前、楽しそうだから気になってな。なんでもないのか。」
彼は私の細かい所までよく見ていてくれる。とても嬉しい。でも、そんな彼に…
ハルヒ「あ、あのねキョン君。」
キョン「ん?どうした?」
嘘をつくのはツライ。
ハルヒ「こ、今度の日曜のことなんだけどね。私、家族の用事ができちゃって…」
キョン「む、そうか。それは残念だな。しょうがない、日曜は俺ら四人で遊ぶよ。」
ハルヒ「う、うん。ゴメンね。」
いいなぁ。とてもうらやましい。
キョン「いいさ。ご家族によろしくな。」
ハルヒ「うん…よろしく言っとくよ。」
胸がチクリとまた痛んだ。

720 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 00:06:53.86 ID:zcG+mefd0

日曜日
ハルヒ「はぁ、待ち合わせが駅前なんて。皆に会ったらどうしよう。」
おっさん「お〜い。ハルヒちゃん。お待たせ。待ったかな。」
ハルヒ「い、いえ。大丈夫です。」
おっさん「そうか。じゃ、行こうか。おじさん今日はなんでもおごっちゃうよ。
     なんでも好きなもの言ってね。買ってあげるから。」
ハルヒ「あ、ありがとうござま………!」

キョン「…………。」

キョン君だ!まずい。この状況を見られちゃったのかな…

キョン「よう、古泉、長門、朝比奈さん、お待たせ。」

よ、よかった。ぎりぎりばれなかったみたいだ。早くここを去ろう。
ハルヒ「お、おじさん…早く行きましょう。」グイッ
おじさん「お?ハルヒちゃん。今日は積極的だね。おじさん。嬉しいよ。」
おじさんの手は気持ち悪かった。

キョン「………」
あれはハルヒだよな。そしてあの隣のおっさんは…デパートの時のか。
大丈夫。俺しか見てないはず。皆にはばれていない。
キョン「さ。皆、今日はどこいこうか。」
古泉「そうですね〜朝比奈さんは?」
朝比奈「う〜ん。私は特に〜…
キョン「………」
皆はハルヒの家の事情をしらないはずだ。知ってるのは俺だけでいい。それは、
ハルヒの為にもなる…

729 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 00:17:19.83 ID:zcG+mefd0

−夕方−駅前
朝比奈「今日は楽しかったですねぇ〜。」
古泉「ええ。まさか、彼が僕を押し倒すなんて。」
キョン「待て。あれは事故だといったろぅ。思い出させんな。」
長門「………ユニーク。今日は楽しかった。」
キョン「ああ、そうだな。じゃ、今日はもう解散な。」
朝比奈「涼宮さん。今日は残念でしたね。」
古泉「ええ。でも、彼女へのお土産も買いましたし。これ。
   涼宮さんに明日、渡しといてくれます?」
キョン「ああ。任せとけ。」
長門「………帰る。」
朝比奈「私も。皆さんさようなら。」
古泉「おや?あなたは帰らないんですか?」
キョン「ん?おお。ちょっとな。先に帰ってくれ。」
古泉「そうですか。では、お先に。」
キョン「おう、またな。」

キョン「ふぅ〜。あいつ、来るかな。」
ポケットには彼女へのお土産のアクセサリー

742 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 00:39:45.27 ID:zcG+mefd0

おっさん「じゃあね。ハルヒちゃん。今日は楽しかったよ。また今度。」
ハルヒ「はい。ありがとうございました。」
手にはたくさんの紙袋がある。全部おじさんに買ってもらったものだ。私は
いらないと言ったのに、勝手におじさんが買って私に押し付けてきたんだ。
ハルヒ「………」
私はそれをゴミ箱に捨てる。あのおじさんが買った物なんか身に付けたくない。
虫唾が走る。
?「おいおい。君、何勝手に捨ててるんだね?」
ハルヒ「えっ……?」
しまった。まだおじさんがいたの…
ハルヒ「きょ、キョン君!?」
キョン「よ、ハルヒ。まずいぞ。広場の缶捨て場に紙袋なんか捨てちゃ。しかも
    それ新品じゃないのか?」
ハルヒ「いいんだよ。そんなの私には関係ないもん。」
キョン「あのおっさんが買ったものだからか?」
ハルヒ「…知ってたの?」
キョン「ああ。今朝この広場で見た。」
ハルヒ「…ごめんなさい…私、キョン君にばれるのが嫌で…嘘を…」
キョン「まったくだよな。よくわかったよ。俺らよりおっさんの方が大事なんだな。ハルヒは。」
ハルヒ「ち、違う!そ、そんなこと…
キョン「あるわけないよな。分かってたさ。遠くからでも分かるくらいハルヒは暗い顔をしてた。」
ハルヒ「…キョン君。」
キョン「なぁ、あのおっさんは誰なんだ?まさか、あれがハルヒの…」
ハルヒ「………」コクン
キョン「そうか。今日はさんざんな一日だったな。」
ハルヒ「…うん。キョン君の所に行きたいと何度も思ったよ。」
キョン「ハルヒ、今日な。お前の為に皆でお前にプレゼント買ってきたんだ。ほら、つけてやる。後ろ向け。」チャラッ
ハルヒ「え……これは、ネックレス?」
キョン「ああ、皆で金出し合って買ったんだ。まぁ、おっさんの買った服よりかは何倍も安いけどな。」
そんなこと無いよ。キョン君。おじさんの服よりこのネックレスは何倍も価値があって、服より何倍も心が温かいよ。

754 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 01:26:09.96 ID:zcG+mefd0

ハルヒ「キョン君!お早う!」
キョン「おう!ハルヒ!いつにも増して今日は元気だな。」
ハルヒ「えへへ。キョン君にもらったネックレスのお陰だよ。なんか元気がでてくるの。」
キョン「お、つけてるのか。似合ってて可愛いぞ。」
ハルヒ「そ、そうかな。嬉しいよ。」
キョン「はは、買ってよかったよ。でも、学校にいるときは隠しとけよ。取り上げられたらかなわん。」
ハルヒ「うん。気をつけるよ。」
ああ、彼の言葉が一言一言胸に染み渡る。彼と話しているだけで私は幸せになれるんだ。
でも、彼を好きになればなるほど、私がおじさんと会う時間は本当に苦しい。おじさんと
話すだけで吐き気がしてくる。もう、こんな仕事はやめたい。でも、やらなきゃお父さんと
お母さんに迷惑がかかる。私はどうしたらいいんだろう…ねぇ、教えてよ。キョン君。

893 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 14:09:07.37 ID:zcG+mefd0

部室
古泉「キョン君。少しは手加減をしてくれませんか?」
キョン「はは。真の強者はな、どんな相手にも手を抜かないもんだよ。」
古泉「そういって、負けるのが怖いんじゃないですか?」
キョン「なっ!?断じてそんなことはないぞ!」
ハルヒ「あはは。キョン君あせってるー。」
キョン「ハルヒ!あまり茶化すな!古泉が調子乗るだろ!」
ハルヒ「ふふ。ごめんね。」
部活は本当に楽しい。キョン君が作ってくれて本当によかった。
古泉君は紳士的だし、朝比奈さんは可愛くてやさしい、長門さんは
無口だけどなんだかんだいって、気をつかってくれる。これが友達、
仲間っていうもんなんだ。寂しくても皆が励ましてくれて私の顔を
笑顔にしてくれる。部活が出来て本当によかった。
キーンコーンカーンコーン
長門「…………」パタンッ
キョン「お、今日はもう終わりか。ハルヒ、帰ろうぜ。」
ハルヒ「うん。」
彼とは帰り道が一緒。

キョン「今日も楽しかったな。部活。」
ハルヒ「うん。キョン君なんであんなオセロ強いの?」
キョン「さぁな。昔妹とやりこんだからかな。」
ハルヒ「へぇ、いいなぁ。兄妹。あ、私こっちだから。じゃあね。」
キョン「おう、また明日な。」

ハルヒ「……」
家が近くなるにつれて私は憂鬱になる。なぜなら…
おっさん「やぁ、ハルヒちゃん。久しぶり。」
悪夢の時間の始まりだからだ。

899 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 14:31:59.68 ID:zcG+mefd0

ハルヒ「……」
おっさん「ハルヒちゃん。どうしたの?元気がないじゃない。」
ハルヒ「いえ、別に。なんでもありません。」
おっさん「う〜ん。ハルヒちゃんが元気ないとおじさんのアレも元気でないよ。だからハルヒちゃん。元気が出るようにしてよ。」
気持ち悪い。押し付けるな。
ハルヒ「…はい。」
おじさんのアレを咥える。鼻につく匂いが気持ち悪い。臭い。
おっさん「ああ、いいよ。ハルヒちゃん。おじさんすっごく気持ちいいよ。」
ハルヒ「ん…ちゅ…あひがほう…ほはいまふ…クチュッ…ん…」
おっさん「そうだ。ハルヒちゃん。後でこの前おじさんが買った服を着て見せてくれないかな?」
ハルヒ「……」ピクッ
心臓が早く鼓動する。まずい。あれは捨ててしまったんだ。
おっさん「あ、やっぱ今すぐ着てよ。カメラで取りたいからさ。」
おじさんのあれから口を離す。
ハルヒ「え…でも…それ、また今度にしません?」
おっさん「いいじゃん。ハルヒちゃん。あれ着たらとっても可愛いよ?」
ハルヒ「で、でも…。」
おっさん「おじさんの言うことが聞けないの?」
ハルヒ「………」
おっさん「なんで、着ようとしないの?まさか、捨てたとか…言わないよね。」
ハルヒ「っ!…すいま…ウグッ!」
途中で私の言葉は遮られた。おじさんが私の首を絞めたからだ。
おっさん「ふざけるな!なぜ捨てた!お前の為に買ったんだぞ!」
ハルヒ「グッ…あ…ア…ゲホッ…」
おっさん「ハァ!…ハァ!…お前にいくら金をはらったと思ってやがる!お前は誰のお陰で生活できてると思ってる!」
ハルヒ「ア…すい…ば…ぜん…」

908 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 14:48:07.09 ID:zcG+mefd0

おっさん「ん?なんだこのネックレスは!?」
しまった。みんなに買ってもらってネックレスがばれてしまった。
おっさん「何だと聞いているんだ!またか!?またあの小僧から買ってもらった奴か!?いまいましい!」
おじさんはそう叫んで私の首についていたネックレスをちぎった。
ハルヒ「あ!…ゲホッ…やめ…返してください!」
おっさん「黙れ!私の買った服よりこんな安っぽいネックレスが大事か!」
ハルヒ「やめて!お願い!捨てないで!」
私は必死にお願いした。それだけは、それだけは奪わないで。私と皆の絆を。
おっさん「腹が立つ!ハルヒ!足を広げろ!」
そう言っておじさんは私に襲い掛かってきた。
ハルヒ「きゃ、きゃあ!」
おじさんは私の胸を凄い力で揉んだ。痛い。やめて。返して、私のネックレス。
おっさん「ハァ…ハァ…」
おじさんはいきりたった自分のアレを私のあそこに挿入した。
ハルヒ「ん!痛い!」
おっさん「黙れ!お前が悪いんだ!お前が!」
おじさんは激しく腰を振った。肉と肉のぶつかり合う音が激しく耳にこだまする。
ハルヒ「あ…あ…ん…痛い…痛いです…」
おっさん「く、うっおお!!出すぞ。」ドクッ
そういっておじさんは私の顔に白濁の汁を出した。
ハルヒ「う…あ……」
おっさん「はぁ…はぁ…今日は帰る。ほら、今日の金だ。」
ハルヒ「う…グスッ…ありがとうございます…ヒグッ…」
おっさん「ふん。」バタンッ
ハルヒ「ウッ…エグッ…ウッ…エグッ…キョン君…グスッ…皆、ゴメンね…」
おじさんにネックレスを奪われた。

920 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 15:01:43.07 ID:zcG+mefd0

次の日
気分がどんよりする。今日ほど休もうと思った日はない。
ハルヒ「………」
キョン「ん?どうした?ハルヒ。えらく暗い顔をしているな。ネックレスをつけてないのか。」
胸に痛みが走った。
ハルヒ「え…その…今日は、つけてないの。」
キョン「……本当か?」
ハルヒ「う、うん。今日はネックレスはね…」
キョン「ハルヒ。」
ハルヒ「ん、ん?何?キョン君。」
キョン「嘘だろ。」
ハルヒ「……え。」
キョン「なぁ。ハルヒ。俺、そんなに頼りないかな。俺、お前の力になりたいんだよ。」
ハルヒ「キョン君。………ウッ…ヒクッ…ごめ…ごめんなさい…エグッ…ネックレスは…あの人に…取られちゃって…ごめんなさい…」
キョン「そうか、よくいってくれたな。つらかったろ。ハルヒ。」
ハルヒ「うん…ヒグッ…ゴメンね。ゴメンね…ギョンぐん…皆で…買ってくれた…ネックレス…なのに…」
キョン「ハルヒ。」
ハルヒ「ごめんなさい…ごめんなさい。」
キョン「今日、一緒にデパート行こうぜ。また、クレープおごってやる。」
ハルヒ「グスッ…ふぇ?」
キョン「気分が憂鬱な時は甘いものが一番だ。なんなら、パフェでもいい。なんでもおごってやる。」
ハルヒ「キョン君…ふぇ、ふぇぇぇぇぇん!」
キョン「おいおい!泣くな!皆が見てる!」
彼のことがまた大好きになった。

931 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 15:22:21.48 ID:zcG+mefd0

キョン「ほら、ハルヒ。たらふく食べろ。」
ハルヒ「うん、ありがとう。キョン君。」
古泉「おや、おや。僕達にはおごってくれないんですね。」
キョン「黙れ。自分で買え。長門と朝比奈さんにはおごってもいいけどな。」
朝比奈「ううん。キョン君自分で買うから結構です。それより、涼宮さん。元気でました?」
ハルヒ「はい。皆、心配してくれてありがとうございます。」
放課後私たちは駅近くのデパートにいた。どうせいくなら皆で行って、遊ぼうぜとキョン君が
提案してくれたのだ。皆は快く了承してくれた。ちなみに皆には私が失恋をしてしょげている
と言ってある。提案したのはキョン君だ。キョン君。それは、ちょっと…
古泉「涼宮さん。失恋したってあんまり気になさらないでください。涼宮さんなら直ぐに他の恋がみつかりますよ。」
ハルヒ「うん。ありがとう古泉君。元気が出たよ。」
朝比奈「そうですよ。しかし、涼宮さんを振ってしまうなんてその男性はとてももったいないですね。こんなに可愛いのに。」
ハルヒ「そ、そうですかね。」
朝比奈さん。嬉しいですけど、あなたが言ってもあまり説得力ありません。
長門「…どんまい。」
ハルヒ「う、うん。長門さんも今日はありがとね。」
キョン「さ、ハルヒ。どんどん食え。遠慮することはないぞ。」
ハルヒ「わ、分かったよ。キョン君。」
朝比奈「そうだ。確かあそこでプリクラあったんですよ。後で皆で撮りませんか?」
キョン「お、いいですね。いこうぜハルヒ。」
ハルヒ「うん!」
今日は楽しい放課後になりそうだ。


おっさん「ふぅん。ハルヒちゃん、そんなにおじさんより、あの子がいいみたいだね。」

954 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 16:01:29.10 ID:zcG+mefd0

ハルヒ「〜〜♪」
今日は楽しかった。結局キョン君は私にクレープを何度も食べさせようとしたけど
断った。だって、そんなに食べられないもん。そのかわりプリクラをキョン君と撮った。
彼はプリクラが苦手みたいだ。私とキョン君とで撮った写真、皆でとった写真。どれも
仏頂面だ。なんで、撮ろうと思ったんだろう。でもいいか。これでキョン君の…
おっさん「やぁ、ハルヒちゃん。」
ハルヒ「っ!?お、おじさん…」
おっさん「そんなに身構えないでくれよ。この前は確かにおじさんはやりすぎちゃったよ。ごめんね。」
ハルヒ「な、なにしにきたんですか?今日はバイトがないはずじゃ…」
おっさん「うん。今日はハルヒちゃんに渡すものがあるんだ。」
ハルヒ「わ、渡すものですか。」
おっさん「ほら、君のネックレス。ちゃんと修理したから。」
確かに私のネックレスだ。切れたはずなのにちゃんと直ってる。でも、おじさんがどうして?
ハルヒ「あ、ありがとうございます。」
私は受け取ろうとしたが、直後におじさんが上に持ち上げた。
ハルヒ「え…?」
おっさん「返すけどね。おじさんと一つ約束してほしいんだ。」
ハルヒ「な、なにをですか?」
おっさん「よく君と一緒にいる男の子。あの子と今後話さないでほしいんだ。」

955 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 16:02:08.58 ID:zcG+mefd0

ハルヒ「え…。」
おっさん「あ、もちろん。今日一緒にいた子達もだよ。そしたら返してあげる。」
ハルヒ「そ、そんなこと…」
できるわけがない。約束したら私は学校で一人になってしまう。確かにこのネックレスは返してほしいが
キョン君と話せなくなる事と比べたら…
おっさん「○○町○番地○号」
ハルヒ「っ!…」
その住所は聞いたことある。キョン君の家の住所だ。でも、なんでおじさんがキョン君のを…
おっさん「大切なお友達…傷つけたくないよね?」
ずるい。おじさんは本当に悪い人だ。これは答えが一つしかないじゃないか。
ハルヒ「…分かりました…」
おっさん「そうか。約束してくれるか。じゃ、これは返してあげよう。」チャラッ
ハルヒ「……」
ネックレスは冷たくなっていた。

966 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 16:33:14.22 ID:zcG+mefd0

学校へ行く楽しみがなくなってしまった。朝はキョン君と挨拶をして、放課後は
皆で部室で遊んで、夕方には皆で帰る。それができなくなってしまった。なにより、
キョン君と話せないのが嫌だ。もう、幸せは戻らないの…?
キョン「おっす。ハルヒ。昨日は楽しかったな。」
ハルヒ「………」
キョン「でも、プリクラってなんであんな写るの難しいんだろうな。俺だけ変な顔でさー。笑っちまうよな。」
ハルヒ「……」
キョン「ハルヒ?」
ハルヒ「………」
キョン「おーい、どうした。ハルヒ。」
ハルヒ「ごめんね。話しかけないでくれる?」
キョン「え……?」
ハルヒ「キョン君と話したくないの。」
キョン「どうしたんだよ…まさか、またあいつに…
ハルヒ「キョン君には関係ない!」ガタッ
シーンと教室が静まり返る。皆の視線が私に突き刺さる。
キョン「ハルヒ……」
ハルヒ「……ごめんね。キョン君。」
私は教室を出て行った。この教室で皆の注目を集めるのはきつい。
古泉「おや?涼宮さん。おはようございます。」
長門「………。」
ハルヒ「古泉君に……長門さん。」
古泉「今、この教室で大きな声がしたので気になっって来てみましたが、何かあったんですか?」
長門「……気になる。」
ハルヒ「……!」ダッ
古泉「え!?涼宮さん?どちらへ?」
私は駆け出した。二人の事をこれ以上見ていられなかったからだ。嫌だ。もう嫌だよ。私は、幸せになっちゃいけないの?
ハルヒ「………」ジワッ

キョン「ハルヒが……泣いてた…?」

985 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/29(土) 16:47:21.31 ID:zcG+mefd0

古泉「ええ…少なくとも僕はそう見えました。」
長門「……私にも見えた。」
古泉「何かあったんですか?」
キョン「わからん。俺も昨日の話をしたら、怒鳴り始めて…」
古泉「ふむ…どうしたんでしょう。」
長門「………」
キョン「………」

ハルヒ「グスッ…ゲホッ…ウッ…ウッ…」
走って走って到着したのは屋上に続く階段。美術部が置いたキャンパスのそばで
座っている。ここなら、誰も来ない。ここと一緒で私は孤独になった。
ハルヒ「キョン君…古泉君…長門さん…朝比奈さん…」
手元にあるのは昨日撮ったプリクラがはってある携帯。そこには、1人の仏頂面を除いて皆が
笑顔で写っている。ほんの昨日のことなのに…たった一日で昨日のこの笑顔を私はすることができない。

63 名前:これ投下すんの忘れてた 1/2[] 投稿日:2008/03/29(土) 18:58:18.27 ID:zcG+mefd0

番外編

ハルヒ「キョン君。ここって、私の部活なんだよね?」
キョン「ああ、そうだ。お前の為の部活だ。」
ハルヒ「でもここ文芸部だよ?勝手に使っていいの?」
キョン「ああ。俺が部室探してた時にこの文芸部を見つけてね。ちょうど部員が一人しかいなかったから、借りたんだ。」
ハルヒ「え、じゃあその文芸部員さんは今どこにいるの?」
キョン「ほら、そこにいる長門が文芸部部長だ。貸してくれっていったらいいって。一つ返事で貸してくれた。」
ハルヒ「へ〜、長門さん。本当にいいんですか?」
長門「………構わない。」
ハルヒ「はぁ。」
キョン「ところでハルヒ。部活の名前どうするんだ?」
ハルヒ「え?キョン君きめたんじゃないの?」
キョン「いや。一応、部長はお前になってるからさ。」
ハルヒ「ぶ、部長が私!?できるかなぁ。」
キョン「なに、肩書きだけだよ。どうせ、適当なお遊びしかしないと思うから。」
ハルヒ「そ、そっか…じゃぁ、な、仲良し部…」
キョン「………」
ハルヒ「///////」
キョン「……ハルヒ…」
ハルヒ「いわないで…分かってる…」

65 名前:これ投下すんの忘れてた 2/2[] 投稿日:2008/03/29(土) 18:58:55.97 ID:zcG+mefd0

古泉「涼宮さんの為の部活なんですから彼女の名前を入れたらどうでしょう。」
キョン「おお、いいな。それ。」
ハルヒ「え…それは。///」
朝比奈「楽しくする部活なんですから盛り上がるとかそんな感じの言葉は…」
キョン「そうですね。入れますか。」
ハルヒ「え、ええ〜。」
長門「インパクトがある言葉を出したほうがいい。」
キョン「そだな。ダイナミックな言葉とかいれるか。」
ハルヒ「…」

キョン「で、全てをいれたわけだが…」
古泉「世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒ部ですか。」
ハルヒ「///(恥ずかしい。)」
キョン「う〜ん。語呂が合わん。」
朝比奈「なんか、違いますね。」
長門「………『部』を『団』にしたらどうだろう。」
キョン「お?それなら世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団。か。いいんじゃないか?」
古泉「いいですね。しっくり来ます。」
朝比奈「でも、長くないですか?」
長門「………SOS団。」
キョン「おお!長門冴えてるな!よし決定!SOS団ここ結成だ!よかったなハルヒ!」
ハルヒ「う、うん。(嬉しいけど…恥ずかしいな)」

758 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 01:43:37.31 ID:R8FtzJUT0

キョン「ハルヒが……泣いてた…?」
古泉「ええ…少なくとも僕はそう見えました。」
長門「……私にも見えた。」
古泉「何かあったんですか?」
キョン「わからん。俺も昨日の話をしたら、怒鳴り始めて…」
古泉「ふむ…どうしたんでしょう。」
長門「………」
キョン「………」

ハルヒ「グスッ…ゲホッ…ウッ…ウッ…」
走って走って到着したのは屋上に続く階段。美術部が置いたキャンパスのそばで
座っている。ここなら、誰も来ない。ここと一緒で私は孤独になった。
ハルヒ「キョン君…古泉君…長門さん…朝比奈さん…」
手元にあるのは昨日撮ったプリクラがはってある携帯。そこには、1人の仏頂面を除いて皆が
笑顔で写っている。ほんの昨日のことなのに…たった一日で昨日のこの笑顔を私はすることができない。

759 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 01:44:35.67 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「……キョン君。怒ってるかな。」
ひどいことをしたのはわかっている。
ハルヒ「嫌われちゃったかな。」
時刻はもう、夕方5時。本来なら部室にいるはずの時間だが私は今、自宅に向かって歩いている。ずっと階段で隠れていたが、むなしくなって帰ることにした。
ハルヒ「はぁ…」
今日はバイトはない。部屋でじっとしていよう。
ハルヒ「ただいまぁ…」
家に入り、玄関で靴を脱ぐ。リビングに行って手洗いうがいをすまし、自分の部屋に入る。
やっぱり自分の部屋は外よりも落ち着く。
ハルヒ「ふぅ〜…」
私は私服に着替えようとしてタンスに向かった時、大きな音がした。
 ガタンッ
ビクッ ハルヒ「な、何?」
家には誰もいなはずだ。両親は共働きで夜遅くにしか帰ってこない。知人が家にくるなんてありえない。だとしたら今の音は…
ハルヒ「ど、泥棒…?」
ゆっくりゆっくり音がした方へ行ってみる。まんがいち泥棒が襲ってきたときの為にバットを持っていく。
ハルヒ「ここからだよね…。」
音がした場所はお風呂場だった。間違いない。確かにここからしたんだ。震える手でゆっくりドアノブを握り、捻る。いつでもバットで攻撃できる準備はできている。私は勢いよく扉を開け、目の前の光景に愕然とした。
ハルヒ「きゃあああああああああああああああああああああ!」
絶叫。

761 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 01:51:14.39 ID:R8FtzJUT0

朝比奈「え?涼宮さんがですか?」
キョン「ええ、何か心当たりとかは。」
朝比奈「う〜ん。昨日私達が遊んだ後、私から涼宮さんに連絡はとってませんから特に何も…」
キョン「そうですか。」
古泉「一体涼宮さんにあったんでしょう。」
キョン「それがわかれば苦労はしないだろう。」
畜生。分からない事だらけだ。なんでハルヒは皆と会話しない?昨日まではあんなに楽しそうに笑っていたのに、今日のあいつはおかしすぎる。
ハルヒに元気がない理由はあれか?あのおっさんのせいなのか?あのおっさんが原因であればおっさんがハルヒに何を言った?俺らと話したら金を払わないとかか?
嫌、ならハルヒは違うバイトを何個も掛け持ちするだろう。まてよ?なんであいつはずっとおっさんと援助交際をやっている?今みたいにバイトを掛け持ちすればいい。時間がないから?おい、ちょっと待てどんどん主旨から離れて行ってる。駄目だ。一人で考えてもわからん。
長門「………」ジーッ
キョン「な、なんだ?長門。俺の顔に何かついてるか?」
長門「……あなたは私達になにか隠してない?」
キョン「っ!?」
な、長門さん!?なんであんたはそんなに鋭いの!?あんたエスパー?嫌、俺の顔から読んだのか?どちらにしろすごい。
長門「……答えて。」
古泉「………何かしってるんですか。」
朝比奈「……キョン君。」
キョン「べ、別になにも隠しちゃいないさ。長門、そんなもん軽々しく言うもんじゃないぞ。」
長門「……本当?」
キョン「ああ。」
長門「……そう。」
あ、危なかった…侮れんな、長門。あいつらが知ったらハルヒが悲しむだろう。でも、いつまでも黙ってるわけには
いかないんだろうな。ハルヒの心の準備ができたら、こいつらにハルヒの口から言わないとなんだかこいつらに悪い気がする。

764 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 01:55:28.95 ID:R8FtzJUT0

古泉「とりあえず、涼宮さんの家にいきましょう。話をしてもらわないと私達もどうすることもできませんし。」
キョン「そうだな。行くか。」
朝比奈「でも、涼宮さんちの住所、分かるんですか?」
長門「……知らない。」
キョン「担任に聞けば分かるでしょう。とにかく今は行動しましょう。じっと話し合ってても当の本人がいないと何も分からない。」
朝比奈「そ、そうですね。分かりました。いきましょう。」

長門「で。」
キョン「ついたわけだが…どういうことだ?ハルヒの家の周りに野次馬がたくさんいるな…おいおいカメラまでいるぞ」
古泉「N○Kのカメラですね。いい予感は…しませんね。」
朝比奈「だ、誰かに聞いてみましょう。すいませ〜ん。」
キャメラマン「ん?何だ?」
キョン「ここで何かあったんですか?」
キャメラマン「知らん。俺は忙しいんだ。違う人に聞け!」
キョン「ちぇ、なんだよ。けちくせぇ。」
朝比奈(上目遣い)「あの、お願いです。少しでもいいんで何かあったか教えてくれませんか?」
キャメラマン「なんかね。この家で事件があったらしいんだ。僕も詳しいことは知らないんだけど…ごめんね〜。」
朝比奈「そうですか。どうもありがとうございました。」
キャメラ「いいんだよ。また情報が入ったらお嬢ちゃんに教えるよ。」
朝比奈「本当ですか?ありがとうございます。」
キャメラ「いいんだよ〜。」

キョン「もう絶対受信料なんか払わねえからな…」
長門「………可愛いは正義。」

767 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 01:58:41.94 ID:R8FtzJUT0

古泉「どうしましょう。とりあえず他の人にでも聞いてみますか。」
朝比奈「そうですね。」
キョン「そうだな………!…あれは…」
長門「何か……あった?」
キョン「いや、なんでもない。散り散りになろう。いいな?」
古泉「わかりました。では、また後で。」
キョン「おう……」ダッ

おっさん「………」
キョン「おい、おっさん。」
おっさん「ん?君は…いつぞやのハルヒちゃんと一緒にいた子じゃないか。こんなとこでどうしたんだい?」
キョン「おっさんこそどうしたんだよ。」
おっさん「ん〜。ハルヒちゃんに会いに来たんだけどね。なんか、事件があったっぽいね。君は知ってるかい?」
キョン「しらねぇよ。俺たちだって今来たんだ。まさか、この事件もおっさんがやったんじゃねえか?」
おっさん「おいおい、人聞きの悪いことを言うなよ。私は何もしてない。ただハルヒちゃんに会いに来ただけなんだ。」
キョン「っは。ハルヒに会ってなにするつもりなんだよ。」
おっさん「君…さっきから大人にたいしての口の利き方がなってないよ…?」
キョン「女子高生に何かやらかしてるおっさんにいわれたくねぇよ。」
おっさん「君…やっぱりむかつくな。」
キョン「奇遇だな。俺もだ。」
おっさん「話はそれだけかい?私は帰るよ。」
キョン「待てよ。最後に聞いていけ。」
おっさん「……なんだね?私は忙しいんだ。」
キョン「ハルヒに何か言ったの…おっさんだろ。」
おっさん「………」

772 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:01:13.71 ID:R8FtzJUT0

キョン「どうなんだ?答えろよ。」
おっさん「やっぱり君は口がなってない。痛い目にあいたいの?」
キョン「答えになってねえよ。おっさんなんだろ?ハルヒに俺たちと話さないようにしたの。」
おっさん「……だったらなんなんだね。」
キョン「ハルヒにおっさんとのバイトをやめさせる。二度とおっさんと関わらせないようにする。」
おっさん「……ははは…あっはっはっはっは!」
キョン「?何笑ってやがる。」
おっさん「いや、失敬。無理なんだよ。ハルヒちゃんが私との関係を断ち切るなんて無理なんだよ!」
キョン「やってみなきゃわかんねえだろ。」
おっさん「いや、無理だ。君はハルヒちゃんがなんで私と援助交際なんかしてるいのか知っているかい?」
キョン「確か…親の借金で。」
おっさん「そう!大正解!じゃぁ、その借金は誰から取り立てられているんだい?」
キョン「そこまで知るかよ。」
おっさん「……本当に知らないのかい?」
キョン「………まさか…てめぇ…」
おっさん「はは。気付いた?そう、私の会社!ハルヒちゃんの親が馬鹿でね〜。まんまと騙されて借金作って、みるみる借金増えて。あんなうまくいくなんてね。」
キョン「とんだ下衆野朗だな…おっさん。」
おっさん「あははははは。騙されるほうが悪いんだよ!借金返済させようと思ってもいつのまにか増えてる。当然だよ。私が増やしてんだもん。だからハルヒちゃんは僕に逆らえないしいつまでたっても貧乏なんだよ。」
キョン「ふっざけんな!ハルヒの人生をめちゃくちゃにしやがって!」
おっさん「あはは。なんで君が怒るの?おもしろいな〜。君、名前は?」
キョン「答える道理はない。」
おっさん「答えになってねぇよ。」
キョン「……ジョン。ジョン・スミスだ。」
おっさん「ぷっ。変な名前。ラテン語でヨハンネスだっけ?まぁ、どうでもいいけど。」
キョン「絶対に…絶対にお前からハルヒを取り返してやる。」
おっさん「ふふ……やってみろ。ガキが。」テクテクテク…

キョン「ちくしょう…」

780 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:05:38.96 ID:R8FtzJUT0

朝比奈「キョン君。おそいですねぇ。」
長門「………」コクン
古泉「本当ですね。ちょっと僕、探してきます。」

キョン「ちくしょう…あいつなんかに…」
古泉「あ、いたいた。何やってるんです?」
キョン「古泉……」
古泉「泣いて…るんですか?」
キョン「悔しいんだよ……あいつなんかに…ハルヒの幸せが壊されてさ…。俺…ハルヒに幸せになってもらいたくってさ…あいつの笑顔が見たくてさ…
あいつを笑わせようと精一杯努力したよ…なのにさ…あいつがハルヒの…自由を束縛してさ…あいつの笑顔を…幸せを奪っていくのがさ…悔しいんだよ!」

781 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:06:37.80 ID:R8FtzJUT0

古泉「………あなたはそれでどうしたいんですか?」
キョン「……」
古泉「諦めて、彼女を見捨てるんですか?」
キョン「…嫌だ。」
古泉「僕だって嫌です。彼女の笑顔が見れなくなるなんて、とてもツライ。」
キョン「…どうしたらいい。」
古泉「彼女のそばにいて上げてください。嫌がられても突き放されても彼女のそばを離れずに笑わせようとするんです。」
キョン「……」
古泉「それでも、駄目だというなら僕達をたよってください。僕らはSOS団なんですから。彼女を楽しませるようにする為に僕らは入団したんです。」
キョン「…古泉…」
朝比奈「そうですよ、キョン君。私たちにばしばし頼ってください。」
キョン「…朝比奈さん…」
長門「……安心して。私達が守る。」
キョン「長門…ありがとな。」
古泉「さぁ、いきましょう。涼宮さんは病院にいるそうです。」
キョン「ああ…」
なぁ、ハルヒ。お前は一人じゃないんだ。俺がいる。古泉がいる。長門がいる。朝比奈さんがいる。皆がいる。一人きりには、俺たちがさせない。

788 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:09:58.86 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「…お父さん…」
私は今、病院にいる。あの大きな音がしたお風呂場で私が見たのは、首にロープがついて、床に転がっていたお父さんだった。いや、『お父さんだった物』の方が適切か。とにかくその遺体は病院に運ばれ私は今、待合室にいる。
お母さんはもう少しでくるのかな。連絡はいってるはずだから来ないことはないだろう。医者が言うにはお父さんは酷くストレスがたまっていた為、自殺をしたんだろうという事だ。
お父さんが死んだことは分かる。もう帰って来ない事も分かる。でも、なぜだろう。涙がでない。
悲しいはずなのに…お父さんは大好きだ。小さい頃たくさん遊んでもらってたから。でも、中学生になり始めた頃から借金を作ってお父さんとあまり会えなくなった。
私が朝起きる前に家を出て、私が寝る頃に家に帰ってくる。それのせいで私はお父さんの愛情を感じられなくなった?
ハルヒ「違う…お父さんはお父さんなりに家族の為を思って…」
じゃあなに?お父さんが私に援助交際を頼んできたから?
ハルヒ「……」
否定しないの?
ハルヒ「……」
じゃあ、それだ。お父さんが私に援助交際を…
ハルヒ「やめて…」
お父さんのせいで私の体は…
ハルヒ「やめてって…」
おじさんによって…
ハルヒ「お願い…やめて。」
私の体は…
キョン「ハルヒ!」
ハルヒ「っ!!」
キョン…君…?

790 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:12:41.24 ID:R8FtzJUT0

キョン「ハルヒ!大丈夫か!」
ハルヒ「なんで…ここに…」
古泉「涼宮さん!」
古泉君?
朝比奈「涼宮さん!大丈夫ですか!」
朝比奈さん?
長門「……平気?」
長門さん?
ハルヒ「皆…なんでここに…」
キョン「お前の家に行ったら人だかりが出来ててな。そいつらに聞いてみると、ハルヒの父親が自殺って…」
ハルヒ「うん…本当…」
朝比奈「そんな…」
ハルヒ「でも、なんで来たの?私に話しかけないでよ。」
キョン「……」
ハルヒ「キョン君たちにこれは関係ないでしょ。かえってよ。」
キョン「…いちゃいけないのかよ…」
ハルヒ「…え…」
キョン「仲間が悲しんでるのに俺たちがいちゃいけないのかよ!」
ハルヒ「キョン君…」
キョン「仲間ってのはそういうものだろ!お互いが励ましあって!支えあって!どんな困難な道でも進んでいく!そういうものだろ!」
ハルヒ「う…グス…エグ……」
そういってキョン君は私を抱きしめてくれた。温かい。どんなネックレスでも写真でも世界中のなによりも彼の腕の中が温かく感じられた。
キョン「なぁ…ハルヒ。」
彼は小声で囁いた。
キョン「俺は今から質問するけど嘘も無言も駄目だぞ?どうしても口がいやなら首を振るだけでいい。いいな?」
ハルヒ「……」

801 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:16:48.27 ID:R8FtzJUT0

キョン「あの、おっさんに何かいわれたんだろ?」
ハルヒ「…」コクン
キョン「それは…お前に被害が及ぶものか?」
ハルヒ「…」コクン
キョン「俺たちにも被害が及ぶか?」
ハルヒ「…」コクン
キョン「そうか…俺たちを守ろうとしてくれたんだな。ありがとう。」
ハルヒ「う、うぅっ…ヒグッ…うぅぅぅぅぅ…」
キョン「よしよし。つらかったろ。大変だったろう。俺たちは大丈夫だ。皆と一緒ならがんばれるから…お前一人でなんでも抱え込むな。」
ハルヒ「うぁぁぁぁぁ…キョン君…グスッ…キョン君…エグッ」
彼はさっきより強く抱きしめてくれた。頭もなでてくれた。心がおちつく。すうっと…気持ちが…軽く…
キョン「ハルヒ?おい、ハルヒ!」
古泉「寝ているんでしょう。涼宮さんのお母様がくるまで付き添っててあげましょう。」
キョン「はは…人騒がせな…」
朝比奈「涼宮さんの寝顔かわいいですね。」
長門「………」
俺たちなら大丈夫。俺達、皆がいればどんな困難な道でも越えられるんだ。

804 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:20:20.26 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「お早う。キョン君。」
キョン「おう、ハルヒ。」
私達はお父さんが自殺した日から警戒をとるようになった。学校では常に二人以上。帰る時は皆で一緒に帰っている。最初にキョン君の家に皆で行ってキョン君を見送り、その後は朝比奈さん→長門さん→古泉君の順番で見送っていくのだがそれは一週間おきに変わる。
つまり、朝比奈さん→長門さん→古泉君の順番が一週間後。古泉君→朝比奈さん→長門さんになる。なぜそういうことをするのかというと私が三人の家を交代で泊まっているからだ。
私は最初断ったけど念には念をいれるというわけで一人暮らしをしている三人の家を交代で泊まっている。
母は快く了承し、前住んでいた家を売り払ってアパートに引っ越した。母曰く、家には寝る為だけに帰っているらしいのでどこでもいいみたいだ。当然こんなことをするとおじさんの事を三人に知られるわけだけど、三人は私を非難するどころか同情してくれた。
朝比奈「涼宮さんにそんな事情があったなんて…かわいそうです…」
古泉「なんてことでしょう…私にできることならなんでも言ってください。」
長門「………」グスッ
ということだ。正直古泉君の家に泊まるのは戸惑ったけど、(キョン君も反対してた)
古泉「大丈夫です。何もしませんよ。」
キョン「本当か!?本当なんだな?!信じていいんだな!?」
古泉「信じてくださいよ…」
大丈夫らしい。そして、いざ泊まってみたら彼は本当の紳士だった。家は一人暮らしのくせにとても広かったし、やさしくしてくれた。(キョン「ハルヒ!古泉は何もしてこなかったか!?」ハルヒ「う、うん。大丈夫。優しかったよ。」)長門さんの家もマンションで広かったし、
(驚いたことに彼女の寝室はヌイグルミで一杯だった。)朝比奈さんの家も可愛くて部屋が甘いニオイで満たされていた。皆の心遣いがうれしいけど、もうちょっと贅沢をいうとキョン君の家にも泊まってみたいと思った。
キョン「ん?何か言ったか?」
ハルヒ「な、なんでもないよぅ!」

805 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:21:20.91 ID:R8FtzJUT0

すまん。ちょっと番外編いれるわ。3人の家の様子な。

806 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:21:52.90 ID:R8FtzJUT0

番外編
朝比奈さん家
数日後、私は朝比奈さんの家にいた。
朝比奈「涼宮さ〜ん。ご飯できましたよ〜。」
ハルヒ「あ、はい。運ぶの手伝います。」
今日の夕食はカレー。
ハルヒ「(そういえば長門さんの家に泊まったときもカレーが多かったな。)」
朝比奈「どうしました?カレーは嫌い?」
ハルヒ「い、いえ!うわぁ〜おいしそうだな〜。」
朝比奈「ふふ。おかわりありますからたくさん食べてくださいね。」
ハルヒ「はい。じゃ、いただきます。」
朝比奈「じゃ、私も。いただきます。」
ハルヒ「朝比奈さんは料理お上手なんですね。カレーがこんなにおいしいなんて。」
朝比奈「うふふ。喜んでもらってなによりです。」
でも、朝比奈さん。ちょっと甘すぎませんか?…いや!何を言ってるんだ、私!こんなことをしてもらって贅沢なんて礼儀知らず過ぎる!うまい!うまいぞカレー!
ガツガツガツ ハルヒ「あ、朝比奈さん!お、おかわりもらってもいいですか?」
朝比奈「あ、もう食べたんですか?どうぞ、鍋に入ってますから好きなだけ食べてください。」
ハルヒ「い、いただきます!」
うまいぞ…カレー…うぷ…

807 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:22:22.64 ID:R8FtzJUT0

長門さん家
長門「………」ペラッ
ハルヒ「………」
長門「………」ペラッ
ハルヒ「………」
長門「………」ペラッ
ハルヒ「な、長門さんって家でも本読むんですね。」
長門「………読む?」
ハルヒ「い、いえ結構です。」
長門「………そう。」ペラッ
ハルヒ「………」
長門「………」ペラッ
ハルヒ「な、長門さんって、なんでこんなヌイグルミがあるんですか?」
長門「………好きだから。」
ハルヒ「そ、そうですよね。」
長門「………そう。」
ハルヒ「こ、これは何のヌイグルミですか?」
長門「……ゴリポン。」
ハルヒ「はい?」
長門「ゴリポン。可愛い。」
ハルヒ「は、はぁ…(か、可愛い?)」
長門「可愛い?」
ハルヒ「へ?」
長門「可 愛 い?」
ハルヒ「かわいいです!かわいいです!すっごく可愛いです!だ、だからあんま触らないで!く、くすぐったいです!」
長門「………」コチョコチョ
ハルヒ「ひっ…あ…やめ…ひゃぁ…ん…あ…おね…がい…やめ…ん!」
長門「……ハァハァ」
ハルヒ「な、長門さん!?息が…あ…首筋は…やん…ん…」

810 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:23:26.66 ID:R8FtzJUT0

古泉君家 1/2
ハルヒ「うわー。凄い豪華な夕食ですね。」
古泉「今日は涼宮さんが来るから豪華にしたまでですよ。何、飲みます?」
ハルヒ「え、え〜と。何があるんでしょう。」
古泉「そうですねぇ…あ、ワインとかどうです?」
ハルヒ「わ、ワイン?そんな…まだ、未成年だし…」
古泉「大丈夫ですよ。明日は休日ですし、酔っ払ってもかまいません。どうです?一杯。」
ハルヒ「じゃ、じゃぁ。一杯だけ。(飲まないと悪いよね。)」
古泉「かしこまりました。」
数十分後
ハルヒ「う〜…ぎぼぢ悪い…」
古泉「たった、一杯なんですけどね…こんな弱いとは…」
ハルヒ「うぷ…」
古泉「大丈夫ですか?部屋までお連れしましょう。」
ハルヒ「う〜…キョンく〜ん。」グイッ
古泉「わわ。涼宮さん?ちょっと。僕ですよ!うわっ」ガタンッドタドタ…
ハルヒ「あは♪キョンく〜ん♪ちゅ〜♪」
古泉「す、涼宮さん!?目を覚まして…あ…」
なんということでしょう。僕は今涼宮さんを押し倒してる体制になっていて、逃れようとも涼宮さんの腕が僕の首に巻きついて離れようとしてくれません。考えろ…こういうときは…

812 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:24:23.76 ID:R8FtzJUT0

2/2
ハルヒ「ふふ♪なんか気持ちいい〜♪ん〜♪」
うっ!涼宮さんの声が妙に色っぽいです!しかも目を半開きににして僕をじっと見ている。わわっ!服装が涼宮さんのスカートがめくれて太ももまで見えています!
ちょっと、今みているあなた!股間にテントはってないでしょうね!?こっちは大変なんですから!あ、でも…涼宮さんが誘っているんだから僕も…
シュピーン
っは!殺気!?なにやら殺気を感じましたよ。とにかく涼宮さんと離れないと!
古泉「す、涼宮さん!目を覚ましてください!」グアッ
ハルヒ「やんっ♪」

キョン「なんか今、古泉がハルヒに何かやらかしてそうだったから殺気飛ばしたけど…大丈夫かなぁ。」

814 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:25:41.97 ID:R8FtzJUT0

本編
キョン「今日で一ヶ月か…まだなにもおこってないけど、ハルヒはいつまであの生活をつづけてればいいんだ?」
本当のところ俺はもういいんじゃないかと思ってる。あのおっさんもあんなに固まって常日頃いられたらハルヒのことは諦めてるだろ。明日、ハルヒあたりに聞いてみるか。
ブブブブブ…
キョン「ん?携帯か…もしもし?」
出たのは古泉だった。
古泉「もしもし。古泉です。」
キョン「ああ。なんだ。」
古泉「涼宮さんの件ですが…」
キョン「あれ?今週、ハルヒはお前ん家だっけ?」
古泉「いえ…今週は長門さんです。」
キョン「ん?じゃあどうした。」
古泉「この当番制の泊まりのことですが、もういいんじゃないでしょうか?もう、一ヶ月です。そろそろ何かが起きてもおかしくないんですが、今のところなにもありませんし。」
ほらな、ハルヒ。もう大丈夫だって。古泉もそう言ってる。
キョン「ああ。俺もさっきそう思ってた。おっさんももう諦めたろ。ハルヒには明日言おう。」
古泉「ありがとうございます。では、お願いします。」
キョン「おう、まかせろ。じゃな。」ピッ
俺たちは勝ったんだ。あのおっさんに勝ったんだ。
キョン「ふぅ〜…。」
が、
キョン「寝るか。」
そうは問屋がおろさなかった。

816 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:27:56.57 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「キョン君。お早う。」
キョン「おう、ハルヒ。お早う。長門もご苦労な。」
ハルヒ「長門さん。ありがとうございます。」
長門「………いい。」スタスタスタ
キョン「なぁ、ハルヒ。」
ハルヒ「ん?何?キョン君。」
キョン「そろそろいいんじゃないか?」
ハルヒ「何が?」
キョン「この泊まりの事だよ。もう、一ヶ月になる。おっさんは何もしてこないし。もう、大丈夫なんじゃないか?」
ハルヒ「…」
キョン「それにいつまでも皆に世話になるわけにはいかないだろ?」
ハルヒ「そうかな…うん、そうだよね。もう大丈夫だよね!」
キョン「おう、俺らの勝ちだぜ。いえーい!」
ハルヒ「うん!うん!やったよ!」
ハルヒは喜んでいる。後は自分の借金をどうにかするだけだな。俺らの出番はここまでのようだ…

ハルヒ「えっと…お母さんのアパートは…」
これでいいのだろうか?おじさんは一ヶ月なにもしてこなかった。それは事実だ。でも…なにか腑に落ちない。おじさんはそういう人だったか?
いや、おじさんの性格なんてしったことではない。今はもう、お母さんと借金を返していこう。とにかく今はバイトだ。バイトをしてお金を稼がないと…
ハルヒ「あ、ここかな?…あ…」
アパートの前に一台の車。見覚えがある。
ハルヒ「な…なんで…」
ドアが開かれる。片足が地面に付く。
ハルヒ「い、嫌…。」
おっさん「やぁ、ハルヒちゃん。久しぶり。」
そうだ。このおじさんの性格は…
おっさん「ちょっと一緒にきてもらおうか?」
ずるがしこいんだ。
ハルヒ「ん…きゃ!」

817 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:28:47.32 ID:R8FtzJUT0

胸騒ぎがする。夕方から何か胸がざわざわしてならない。もしや、何かあったのでは?そう思ってハルヒに電話しても出ない。ま、あらかたハルヒのお母さんと飯でも食べているんだろうと決め付けるが、駄目だ。じっとしていられない。
古泉「気のせいではないですか。」
キョン「でも、こんなこと今まで無かったんだ。」
古泉「あらかた、涼宮さんが久しぶりに一人にいてしまったからでしょう。そのうちなおりますよ。」
キョン「そ、そうか。」
俺は古泉に電話していた。自分でも自分が情けないと思う。たかが胸騒ぎで友人に励ましてもらうなんて…でも、古泉の説明であらかた落ち着く。そうだよな、その通りだよな。
古泉「ええ、その通りです。もう大丈夫ですか?」
キョン「おう、悪かったな。こんなことで電話して。」
古泉「いえ、何度でも電話してください。ではっ」ピッ
キョン「よし、飯でも食いに行くか。」
そう思って自室から出ようとした時だった。
  ブブブブブブブブブ…
携帯が鳴り出した。
キョン「なんだ。古泉か?お、メールか。」
あて先はハルヒ。
キョン「やっと、返信か。でも、なんで電話を…」
本文を見て、固まる。全身の毛穴が引き締まり背中にゾワッと悪寒が走り、血の気が引く。
キョン「…」ダッ
妹「あ、キョン君どこいくのー?ご飯だよ?」
妹の声なんか聞こえない。とにかく急いで、急いで。長門の家の近所の公園へ!


メールには、下着姿の縛られたハルヒとその場所をつげる名前が書いてあった。

818 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:29:20.92 ID:R8FtzJUT0

キョン「はぁはぁはぁ…」
汗がとまらない。心臓がばくばくする。ここにハルヒは本当にいるのか?
キョン「ハルヒ!ハルヒー!」
呼んでも返事が無い。ちくしょう、人っ子一人いないじゃないか。とにかく、隅々まで探そう。
キョン「無事でいてくれ…!」

ハルヒ「…ん。」
寒い。ここはどこ?私は今、何をされてるの?そうだ。アパートの前でおじさんに出会って…私は…駄目だ、何か薬をかがされたらしい。頭がくらくらする。
ハルヒ「ん?…んん!…んんんんん!」
口が塞がれている!服もない。縛られていて身動きがとれない。ここは?公園?私は講演の真ん中で裸で縛られているの?寒い。誰か…助けて…
「…―――…――!」
遠くから声が聞こえる。誰?おじさん?
「…――ヒ!…――ルヒ!」
この声は聞き覚えがある…私の…大好きな声だ。
キョン「ハルヒ!どこだ!返事してくれ!」
キョン君…彼は私を助けにきてくれた。彼は…本当に信じられる人だ。
ハルヒ「んん!んんん!」
キョン「ハルヒ!?いるのか?」
どこだ!?どこにいる?…いた、芝生の上で転がっていた。可愛そうに、寒かっただろう。もう大丈夫だ。ハルヒ。
ハルヒ「ん!んんー!」
大丈夫、今助け――  ゴッ
ハルヒ「んん!」
キョン「な゛…なん…だ…?」
頭に衝撃が走る。脳が揺れ、眩暈をおこす。駄目だ。倒れる。
ドサッ

821 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:29:59.36 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「んん!んんー!」
おっさん「ふふ。ハルヒちゃんに気をとられてるからだよ。ジョン君?」
キョン「が…やっばり…お前か…」
おっさん「そう、私だよ。本当ならもっと早くに殴りたかったんだけどね、君たちの警戒は以外に強固でね。手がだせなかったよ。でも、一ヶ月でやめてくれて助かった。ありがとね。スミス。君が警戒を解いてくれたんだろ?」
キョン「ぐ…」
甘かった。このおっさんを甘くみすぎてた。昨日の自分に腹が立つ。
おっさん「さて、じゃ。ハルヒちゃん。」
ハルヒ「…」ビクッ
おっさん「君が約束守らなかったのがいけないんだからね。それに元はといえば…」
ドスッ
キョン「ぐあっ!」
腹を蹴られた…ちくしょう、いてぇ。
おっさん「お前が!全ての!原因!なんだよ!お前が!高校に!いかければ!こいつは!こんなことに!ならなかった!んだ!」
ハルヒ「んん!んんんー!」
何度も蹴られる。クソ、腹がいかれちまう。吐き気が、喉の奥から血の味がする。鉄くせぇ…
キョン「げほっげほっ…が、うがっ…ハァ…ハァ…」
おっさん「いてえか、いてえだろうな。痛くしてんだもんな。」
キョン「ハァ…ゲホッ…ハァ・・・はぁ…」
おっさん「なんとかいったらどうなんだよ!」ドスッ
キョン「がぁぁ!…げぼっ…おえ…」
ハルヒ「ん…グスッ…んん…グスッ…」
おっさん「泣いたっておわんねえよ…もう、どうしようもねえんだよ。お前が悪いんだ。こいつが傷つくのはお前のせいなんだよハルヒィ!」
キョン「ハァ…ハァ・・・おぇ…」
ハルヒ「ん…グスッ…グスッ・・・」
おっさん「どれ、口を塞いでても進まない。はずしてやる。」
おっさんはハルヒの口からガムテープを引き剥がした。

822 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:30:28.47 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「ッヒ…グスッ・・・ごめんね…キョン君…私が…あなたに…興味をもったから…」
キョン「はぁ…はぁ…」
言うな、ハルヒ。言わないでくれ。そんなことないんだって。俺もお前に会えて嬉しいんだよ。だから…
ハルヒ「ごめんね…キョン君…」
謝らないでくれ…!頼むから…!
おっさん「何、泣いてんだよ。」ドスッ
キョン「ぐほぉ!…ゲホッ…ゲホッ…」
ハルヒ「キョン君!…お願い…やめて…なんでもするから…」
おっさん「へ〜。ま、当然の償いか。じゃあ、何してもらおうかな。」
キョン「黙れ!」
おっさん「………あ?」
キョン「ハルヒ…この野朗に…何も…する必要は…ないぞ…」ズリ…ズリ…
ゆっくり。ゆっくりと体を引きずりながらハルヒに近づく。
キョン「言っただろ…なんでも…一人で…抱え込むな…って…」
芝生につく。ちょっとした段差でも、腹に触ると吐き気がする…正直しゃべるのもツライ。
キョン「辛くなったら…仲間に頼れ…ゲホッ…支えあって…励ましあう仲間が…お前には…いるじゃないか…」
彼女の頬に手を添える。かわいそうに。すっかり凍えている。待ってろ。今このおっさんをぶっ飛ばして一緒に帰ろうな。
ハルヒ「キョン君…そんなに…無茶しないでよぅ…私に…優しくしちゃだめだよぅ…お願いだから…来ないでよ…」
キョン「いいから…俺のことはいいから…俺はな…お前の事が何より大事なんだ…」
ハルヒ「ウ…!…キョン…ヒグッ…君。」
キョン「ぶっちゃけなぁ…俺、お前の事が好きなんだ。お前の泣き顔なんか…見たくない。だからな…俺はお前の顔を…笑顔にしたいんだよ…」
ハルヒ「キョン君!…キョン君!私もだよ!私もキョン君の事が大好きだよ!」
キョン「はは。やっぱり言われると嬉しいな。恥ずかしいがな…でも、お陰で…元気がでた。」
足に力は…よし、入るな。立てる。立って…ハルヒを守る。

823 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:30:58.40 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「キョン君…無茶しちゃだめだよ…」
キョン「はは。かっこ悪いな…ごめんな。目をつぶってもらってていいか?」
情けねぇ…立つだけで足がガタガタいってるよ…でも甘えた事もいえないな。
おっさん「一人で立てる?手?かそうか?」
キョン「いや…大丈夫だ。それよりおっさんよぉ。」
おっさん「なんだい。スミス君。」
キョン「すまないが…死んでくれないかな…」
おっさん「ふふふ。君は本当におもしろいなぁ。できるわけないだろぅ。」
キョン「頼むから…死んでくれ…」
おっさん「できない相談だって。」
キョン「なぁ…頼むよ…」
おっさん「君、そろそろいい加減にしようね。」
キョン「どうすれば…死んでくれるのかなぁ…」
おっさん「おい、聞いてんのかよ。」
キョン「はぁ…まだ生きてる。」
おっさん「てめ!いい加減に――
キョン「それだけの事をおっさんはハルヒにしてんだよぉ!」
おっさん「!!」
キョン「ハルヒが長い間どれだけ苦しんだと思ってやがる。ハルヒがどれほどお前を恨んでたか知ってるのかよ!」
おっさん「ガキが!でしゃばってんじゃ――!」ブンッ
キョン「てめえにハルヒの幸せを奪う権利があんのかって聞いてんだよぉ!」バシッ
殴りかかってきたおっさんの腕は空振り、俺の腕はおっさんの顎に命中した。
おっさん「っが…か」
頼む。倒れてくれ…
おっさん「ぐぁ…」バタッ
キョン「…ッハァ…ハァ…」
ハルヒ「キョン…君…」
キョン「ああ…やったよ…ハルヒ…やっ…

824 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:31:41.64 ID:R8FtzJUT0

おっさん「おらぁっ!」
キョン「なっ…!」
まだ気をたもってたのか…駄目だ。足払いをされたら…行き着く先は…」
ドサッ キョン「ぐはぁっ!」
おっさん「はは!よくもやってくれたな!スミス!殺してやるよ!俺を怒らした奴は殺してやる!」ギュッ
うげ…おっさんが馬乗りになって俺の首を絞める…くるしぃ…
キョン「がっ…あ…おげ…」
おっさん「さあ死ね!後悔にまみれて死んでしまえ!お前を殺した後でハルヒを殺してやるよ!」
なっ…なんてことしやがる…ハルヒには手をださせねぇぞ…やべ…目の前が霞んで来やがった…
ハルヒ「お願い!やめてよ!キョン君が本当に死んじゃう!」
ハルヒぃ…ごめんな…お前の事守ってやれそうにねぇや…情けねぇ…俺…
?「そこまでだ!」
おっさん「なっ!誰だ!」
?「警察だ!そこの中年。少年から離れろ!」
キョン「が…おえ…」
なんだ?俺の目が正しければそこには警察というより、メイドさんと執事のおっさんにしか見えんぞ…俺の目が怪しいのか?
森「新川。とにかく中年を少年から引き剥がして。」
新川「御衣に。くら!中年。そこをどけ!」
おっさん「なんだてめぇ!黙ってろ!」
ああ、俺の目が正しければ、俺の首を離したおっさんが執事のおっさんに殴りかかって執事のおっさんが華麗によけて腕一本でおっさんを投げ飛ばしやがった。
新川「少年。大丈夫ですか?通報があってきましたので、もう安心です。」
ああ、なんだこの展開は…だれか来て説明しろ。目の前が白くなってく…ハルヒは大丈夫なのか…?おい…もう、目の前が真っ暗だ…

825 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:32:36.67 ID:R8FtzJUT0

「キョン君。おきてよ。」
耳元で何かが騒いでる。少しうるさい。
キョン「ん…あ…だ…?」
ハルヒ「キョン君!?起きたー!」
キョン「な!なんだ!?おい、ハルヒだきつくなって!苦しい!」
古泉「はぁ…人安心ですね。」
朝比奈「よかったぁ〜。無事だったんですねぇ。」
長門「………グスッ」
キョン「ん!?おい、なんでお前らがここにいる!ってか、どこだここ!」
古泉「病院です。あ、あんま動かないでください。お腹を痛めてしまします。」
キョン「病…院?…そうだ!おっさんは!?あのメイドと執事ファイターは!?あとハルヒ大丈夫か!?何にもされてないよな!」
古泉「落ち着いてください。教えますから。まず、メイドさん方は一応本物の警察です。私服警官なんです。あの二人。」
キョン「周りと溶け込んでなさすぎるだろ。」
古泉「ええ、まあ。それとあなたの言うおじさんはここにはいません。刑務所です。まぁ、当然のように捕まりましてね。当分でてきませんよ。」
キョン「そうか…よかった…」
古泉「ええ、本当です。それと涼宮さんのことですが…それは彼女から聞いたほうが一番でしょう。」
キョン「そうだな…ハルヒ。大丈夫か。」
ハルヒ「うん。本当にありがとう。キョン君。かっこよかったよ〜キョン君のパンチ。バシッておじさんの顎にはいってさ。」
キョン「やめてくれ…思い出すと恥ずかしい。」
古泉「ま、後のことは二人ではなしてください。僕たちは退室します。」
朝比奈「キョン君。がんばって怪我なおしてね。」
長門「………また。」ガラ…パタンッ
キョン「なんだあいつら。言うだけ帰りやがって。」
まぁ、ハルヒと二人きりになれたからよしとするか。

826 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:33:15.56 ID:R8FtzJUT0

キョン「なんだあいつら。言うだけ帰りやがって。」
ハルヒ「…」
二人きりになっちゃったな…

キョン「俺、お前の事が好きなんだ。」

ハルヒ「/////」
キョン「ハルヒ。」
ハルヒ「ひゃ、はい!なんですか?」
キョン「…おめでとう。」
ハルヒ「え?え?何が?」
キョン「いや、だからおっさんがいなくなってお前もう、あんなバイトしなくていいじゃん。だからおめでとうって。」
ハルヒ「あ…なんだ、それか〜!もっと違う事かと…あはは。ありがと、嬉しいよ。」
キョン「?違うこと?」
ハルヒ「いや、な、なんでもないよ。あはは。あ、私もか、帰るね。」ガタッ
冗談だったのかな…
ハルヒ「じゃ、じゃあね。キョン君。」
キョン「待ってくれないか?」クイッ
ハルヒ「…え?」
私は彼に手を引かれ…彼の方を向く…
キョン「ここでもう一度きちんと言わせてくれ。」

827 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:34:37.76 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「キョ…キョン君…」
キョン「ハルヒ。俺、お前の事が好きだ。」
ハルヒ「!…わ、私も!私もキョン君が好き!前から大好きだった!」
キョン「…///」
ハルヒ「///////」
キョン「…付き合ってくれないか?」
ハルヒ「え……」
高校に入ったら自分を変えてやろうと思った。
キョン「俺と…結婚を前提に…付き合ってくれ。」
普通の恋がしたい。そう思って高校に行き、
キョン「駄目…かな…」
ハルヒ「うぁ…グスッ……ヒクッ…」
彼と出会った。
ハルヒ「…はい!」
                 END!              でも、続く!

834 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:37:13.76 ID:R8FtzJUT0

その後の話をしよう。まず、私とお母さんの借金の件はなくなった。警察がおじさんの会社を調査し、借用書の偽造が見つかった。すでに私達は借りた額のお金は払っているので借金は帳消しとなった。
他にも学費の件だがそれはお父さんの多額の保険金でまかなっている。お父さんもそうしてほしかったみたいに見つかった遺書に書いてある。お父さんなりに私の援助交際は嫌だったんだろうと私は思う。
そして、SOS団はいまだ続いている。活動は主にかわってないが、今度朝比奈さんが友達をここに連れてくるらしい。鶴屋さんという人らしいがどんな人なんだろう。そして以外にも長門さんも友達にここを紹介したらしい。
その娘はどうやら元々日本で産まれて小さいときにカナダに親の転勤で引っ越したらしい。長門さんはずっとその娘とペンフレンドの関係で、今度また日本に帰ってくる事を知り、この部活の事を手紙に書いたらその娘はこの部活に興味を持って、
日本にかえったらこの学校に転校してくるらしい。名前は朝倉さんだそうだ。二人とも仲良くできたらいいな。
ところで私は今、キョン君の家に向かって歩いている。なぜかというと、キョン君が家に泊まりに来ないかと誘ってくれたからだ。キョン君の家に近づくにつれて私は緊張してってる。もう、彼の家が見え始めている。スカートは変じゃないかな。
リボンは曲がってないかな。キョン君の彼女として相応しい様にしなくちゃ。
ピンポーン
今、キョン君の家のインターホンを鳴らした。なんて言えばいいかな?キョン君が出てくれるかな。妹さんかな。とにかく、噛んじゃだめだ。
ガチャッ
ドアが開く。私はドアを開けてくれた彼に向かってこう、言った。

///ハルヒ「よ、よろしく御願いします。」/// END

837 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 02:38:59.47 ID:R8FtzJUT0

つまらんかったやつゴメンな。とにかく終わらせたくてこんな形になっちゃったぜ。
まぁ、まだ3度目のSSだからもっと書いて修行してくる。とにかく、眠い!おやすみ!

931 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:17:41.89 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「ねぇ、キョン君。」
キョン「どうした?my sweet honey」
ハルヒ「ちょっ!やめてよ!学校だよここ?///」
キョン「はは。すまん。で、なんだ?」
ハルヒ「う、うん。今日さ、放課後デパートによってほしいんだ。」
キョン「なんだ、そのくらいお安い御用だ。よし、行こう。」
ハルヒ「ホント!?ちょっと買いたいものがね…」
キョン「ん?何を買うつもりなんだ?」
ハルヒ「ふふ。ついてからの秘密だよ♪」
彼は気付いていないんだろうか。
キョン「なんだよ〜教えろよ〜。」
今日は彼の誕生日。

              その後の涼宮ハルヒ

938 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:29:37.19 ID:R8FtzJUT0

この前からずっと悩んでいた。彼は何が好きなんだろうとか、買ってももらってくれるだろうか。
とか、一人で悩んでても仕方ないから友達にも相談した。
朝倉「え?キョン君にプレゼント?」
彼女の名前は朝倉。数ヶ月前にカナダから転校してきた生徒で長門さんの親友だ。とっても美人で
礼儀正しくて私もすんなり彼女と仲良くなれた。今ではいい相談役だ。
ハルヒ「うん。来週キョン君の誕生日なんだ。」
朝倉「って、言われてもねぇ…あまりキョン君のことしらないし。」
ハルヒ「じゃ、じゃあ。男の子が喜びそうなものって?」
朝倉「あのね、涼宮さん。私も一応あなたと同じ女の子なの。男の子の気持ちなんてわからないわ。」
ハルヒ「そ、そうだよね…ごめんね…変な事聞いて。」
ああ、どうしよう。誰か…古泉君あたりに聞くしか…でもなぁ…。そう思った
私は傍から見たらどんな姿をしてたのだろう。朝倉さんが救いの手をかけてくれた。
朝倉「しょうがないわね…涼宮さん。いいわよ、私がキョン君に聞いてきたげる。」
ハルヒ「ほ、本当!?ありがとう。」

941 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:42:34.63 ID:R8FtzJUT0

キーンコーンカーンコーン
キョン「さて、飯か。ハルヒは…っと…」
朝倉「ねぇ、キョン君。」
キョン「ん?どうした……えーっと、朝倉。」
朝倉「まだ私の名前覚えてないんだ…心外だわ…」
キョン「すまん。すまん。人の顔おぼえるの苦手なんだ。で、何のようだ。」
朝倉「あのね。今日私もあなた達と一緒にご飯を食べさせてくれないかな〜って。」
キョン「なんだ、いいぞ。じゃ、机くっつけて(ガラガラ)っと…ハルヒはどこだ?」
朝倉「あの子は購買部でお弁当買ってからくるわ。先に食べてましょ。」
キョン「そうすっか。」

ハルヒ「ハァ…まったく、購買部が混んでて買うのに時間かかっちゃったよ。え〜っと、キョン君達は…」

朝倉「あはは。え〜?それ本当?」
キョン「本当だって。谷口から聞いたんだ。」

ハルヒ「なんか楽しそうだな。朝倉さん…いや、何を考えてるんだ!自分!朝倉さんはキョン君の好きなものを聞く手伝いをしてくれてるんだ!早く、合流しよう。」

ハルヒ「お〜い、おまたせ〜。」
キョン「お、ハルヒ。遅かったな。」
ハルヒ「うん。ちょっと混んでて。」
朝倉「おかえり、涼宮さん。」
ハルヒ(朝倉さん。聞いてくれた?)コソコソ
朝倉(え?…あ〜ゴメンね。聞き忘れちゃった。)
ハルヒ(え〜。)
朝倉(ゴメンね。こうなったら部室で聞くわ。それでいい?)
ハルヒ(まぁ、別にいいけど。)

944 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 13:59:14.92 ID:R8FtzJUT0

キーンコーンカーンコーン
キョン「く〜…やっと授業が終わった。ハルヒ、部室いこうぜ。」
ハルヒ「ごめんね。今週掃除当番だから、一緒に行けないの。」
キョン「そうか。なら、手伝って…
朝倉「キョン君。一緒に部室行こ♪」
キョン「いや、俺はハルヒの掃除の手伝いを…」
ハルヒ「いいよ、キョン君。そんなに気を使わなくて。朝倉さんと一緒に先行ってて?」
キョン「そうか。なら、一緒に行くか。朝倉?」
朝倉「うん。行こう!」

ガチャッ キョン「ん。まだ誰も来てないか。」
朝倉「本当だ。珍しいね、長門さんも来てないなんて。」
キョン「ああ。さて、皆来るまで暇だな。何するか。」
朝倉「あのね、キョン君。私、聞きたい事あるんだ。」
キョン「ん?何をだ?」
朝倉「あのね。キョン君って…今、何が……」
キョン「?どうした。部室の端っこなんか見て…」
朝倉「きゃ!きゃああ!キョン君!く、く、く、蜘蛛!そこに蜘蛛が!」
キョン「うお!おい!抱きつくなって!苦しい!なんてことない小さな蜘蛛じゃないか!」
朝倉「駄目なの!私、蜘蛛はなんでも駄目なの!早く!早くどっかやって!」
キョン「わ、わかったから。ほら!もういない!もういない!」
朝倉「…グスッ…本当…?」
キョン「ああ、いないって。もう大丈夫だ。」
なんてことだ。蜘蛛ぎらいにも程があるぞ。っていうか、早く離れてくれないか?朝倉。こんなとこ誰かに見られたら…
長門「………」
キョン「あ。」
朝倉「……ふぇ?」
長門「……ごゆっくり。」バタンッ
キョン「なんてこった。」

946 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 14:12:49.11 ID:R8FtzJUT0

長門「…ということが今さっき部室で起こった。」
ハルヒ「まっさか〜。朝倉さんがそんなことするはずないよ。見間違いだったんじゃない?」
長門「見間違いではない。」
ハルヒ「またまた〜冗談うまいんですから〜。」
長門「見 間 違 い で は な い。」
ハルヒ「分かりました!分かりましたから!後で聞いて確認しておきますから!ゴリポンのキーホルーダーでつつかないで!痛い!痛いです!」
長門「なら、いい。」
ハルヒ「ハァ…ハぁ…(あの人はゴリポンをどれだけ持ってるんだろう。)」

キョン「なぁ、朝倉。」
朝倉「何?キョン君。///」
キョン「そろそろ離れてくれないか?」
朝倉「もう少しこのままじゃ駄目?///」
キョン「その…また誰かに見られると今度こそまずい。」
朝倉「…分かったわ。」ス・・・
胸がどきどきする。男の人にいきなり抱きつくなんて初めてだ。なんでこんな温かいんだろう。
キョン「はぁ…長門、ハルヒに言っちまったかな。なんて言おう。」
朝倉「そんなに、涼宮さんに知らされたくないの?」
キョン「まぁ、彼女だし。他の女と抱きついてたら誰だって動揺するだろ。」
朝倉「そっか…そうだよね。」
いいなぁ。涼宮さんは。毎日今みたいにキョン君に抱きついてるのかな。

948 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 14:26:51.45 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ「じゃあ。本当にやましい行為じゃないんだね?」
キョン「ああ。本当だ。俺は、ハルヒ一筋だ。」
ハルヒ「ん♪じゃあ、許してあげる。」
キョン「そうか。すまなかったな。」
ハルヒへの誤解はすぐ解けた。よかったよ、理解力ある彼女で。
ハルヒ「朝倉さんも蜘蛛に驚いただけなんだよね。」
朝倉「え、ええ。」
キョン「つーか、長門も黙ってくれててもよかったんじゃないか?」
長門「……あなたの顔が浮気をする顔だったから…」
キョン「な!?どんな顔だよ!」
鶴屋「でも、涼子ちゃんも苦手なものがあったんだね〜。てっきり無いと思ってたよ。」
彼女は鶴屋さん。朝比奈さんの紹介で入って来た人で、とても明るくておもしろい人だ。
朝倉「ええ…蜘蛛は小さいときから本当に駄目で…」
鶴屋「へ〜。それで蜘蛛さん見ちゃって、ビクッてキョン君に抱きついちゃったわけだね。」
朝倉「はい…」
鶴屋「むふふ〜。キョン君、涼子ちゃんの抱き心地はどうだったさ?めがっさ柔らかかっただろうね〜。」
キョン「ええ。しかも、涙目でガシッとしがみついてきましたから。もう、たまんなかったっす。」
ハルヒ「!っむ!キョン君!」
キョン「あ、いや。その、スマン。嘘だ。」

951 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 14:48:34.05 ID:R8FtzJUT0

朝倉「ごめんなさい。涼宮さん。」
ハルヒ「いいよ〜。蜘蛛がでてきててんぱっちゃったんだもん。聞きたい事も聞けないよ〜」
朝倉「うん。明日は必ず聞くから。」
ハルヒ「うん。よろしくね。」
朝倉「……」
涼宮さんがうらやましい。どうせ、私がキョン君に好きなものを聞いて涼宮さんに教えても、涼宮さんは
謝礼一つですませてキョン君にそれをプレゼントするだろう。そしたら、キョン君に抱いてもらえるのだろう。
いいなぁ。私もまたあの温かみがほしい。キョン君に抱きしめてもらいたいなぁ。どうすれば…

次の日
朝倉「おはよう、キョン君。涼宮さん。」
キョン「おう。」
ハルヒ「お早う、朝倉さん。」
朝倉「ね、キョン君。」
キョン「ん?なんだ?」
朝倉「今日のお昼も一緒に食べさせてもらってもいいかなぁ。」
キョン「俺は別にかまわないが…ハルヒは?」
ハルヒ「うん。私も全然いいよ。」
キョン「だ、そうだ。じゃ、昼休みまた一緒に食うか。」
朝倉「うん。よろしくね。」

953 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 14:52:02.88 ID:R8FtzJUT0

キーンコーンカーンコーン
朝倉「さ、キョン君。一緒に食べよ。」
キョン「おう、ハルヒは…また購買部か。」
朝倉「うん。だから二人で食べてよっか。」
キョン「まあそうするしかないな。どれ、俺の弁当は…うわ…昨日の残り物か。」
朝倉「ねぇ、キョン君。」
キョン「な、なんでデザートにドリアンが…ん?なんだ朝倉。」
朝倉「キョン君って今、欲しい物とかあるの?」
キョン「そうだなぁ。食べ物で言うとプリン。物で言うとゴリ…新しい時計かな。今のはぶっ壊れてな。」
朝倉「そうなんだ。どんな時計?」
キョン「どんなって…ま〜目覚ましがついてればいいかな。」
朝倉「へ〜。」
キョン「どうしてそんなこと聞くんだ?」
朝倉「ううん。なんでも。」
私は
ハルヒ「ハァ…ハァ…た、ただいま〜」
キョン「おう、おかえり。また混んでたのか…」
私はまたキョン君に
ハルヒ「うん…大変だったよ〜。あ、朝倉さん。」
ハルヒ(キョン君の欲しい物きいてくれた?)
抱きしめてもらいたいんだ。
朝倉「い、いいえ。」

959 名前:>>8[] 投稿日:2008/03/31(月) 15:15:19.26 ID:R8FtzJUT0

ハルヒ(そっか〜。そろそろ朝倉さんも大変だよね。分かった。自分でなんとかしてみるよ。)
朝倉(え、ええ。そうしてもらえると私も嬉しい。)
キョン「ん?二人して何話してんだ?」
ハルヒ「わたっ!な、なんでもないよ!ね?朝倉さん。」
朝倉「ええ。なんでもないわよ。キョン君。」
キョン「?そうか。」
朝倉「さ、皆そろったし、ご飯食べよ。」

どうしよう。涼宮さんにはいけないことしちゃったな。今からでも言うべきなんだろうか。
朝倉「…はぁ〜。」
長門「…涼子。何かあったの?」
朝倉「ううん。大丈夫よ長門さん。心配させちゃってごめんなさいね。」
長門「……そう。私は、いつだって涼子の味方だから。」
朝倉「…じゃあ、一個聞いてもいい?」
長門「何?なんでも聞いて。」
朝倉「ある女の子Aがね。ある男の子を好きになっちゃったの。でもその男の子には既に好きな女の子Bがいて、女の子Aは眼中に無い。
でも、女の子AはBが知らない男の子の情報を知ってるの。女の子AはBに男の子を取られているのが嫌なんだけどその場合、その情報はどうするべきだと思う?」
長門「………」
朝倉「……分からないよね。ごめんね、突然変な事聞いて。」
長門「…私は、そのAがBの知らない情報を男に使うべきだと思ってる。」
朝倉「……どうしてそう思うの?」
長門「…わからない。でも、分かるのは私はおあなたの味方だということ。」
朝倉「長門さん。」
長門「涼子。」
朝倉「…」
長門「…ハァハァ」
朝倉「ありがとう。私、がんばってみるよ。」
長門「ハァハァ…え?あ、そう。」



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