ハルヒ「ちょっと、みくるちゃん!真面目にやってるの!?」


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38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:10:37.76 ID:5cdEf9zf0

ハルヒ「どうしたのかしら…皆全然来ないわね」
長門 「………」
ハルヒ「部活に皆来ないのって初めてよね…有希、どうする?」
長門 「……特に」
ハルヒ「そう…じゃああたしたちは帰りましょうか」
長門 「………」

40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:15:58.87 ID:5cdEf9zf0

長門 「…待って」
ハルヒ「へ?」
長門 「あと21分34秒待って」
ハルヒ「どうしたの、有希?」
長門 「………」
ハルヒ「…まぁ…有希が言うなら、待つけど……どうしたのかしら…」

〜21分34秒後〜

ハルヒ「…誰も来ないじゃない」
長門 「もちろん」
ハルヒ「どういうこと?有希」
長門 「あの数字は、私が当てずっぽうで言った事」
ハルヒ「………」
長門 「賭けてみた」
ハルヒ「賭け…って何を」
長門 「私の言った数字通り、彼が来てくれるか」
ハルヒ「彼って…キョンのこと…?」
長門 「コクリ」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:19:58.07 ID:5cdEf9zf0

ハルヒ「どうしてそんな事するの」
長門 「なんとなく」
ハルヒ「…なんとなく?」
長門 「そう」
ハルヒ「そうなの…それにしても皆全然来ないわね…」
長門 「…」
ハルヒ「どうしたのかしら…明日皆に白状させなきゃ!」
長門 「…」
ハルヒ「じゃあ有希、帰りましょうか!」
長門 「怒らないの」
ハルヒ「へ?」

45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:23:29.57 ID:5cdEf9zf0

長門 「私のせいであなたは21分34秒を無駄に過ごした」
ハルヒ「別に…怒らないわよ?」
長門 「どうして」
ハルヒ「だって、無駄じゃないじゃない。あたしは皆を待ったの。結果、皆は来なかったけど、
    もし来てたら、それって無駄じゃないでしょ?」
長門 「…分からない」
ハルヒ「え?」
長門 「私には、あなたが分からない」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:26:59.77 ID:5cdEf9zf0

ハルヒ「どういうこと?」
長門 「普段あなたがSOS団団長として行っている事は理解できる
    しかし、今の行動は理解できない」
ハルヒ「何言ってるの有希……」
長門 「あなたはさっき、帰ろうとした。でもわたしが止めた。理由が無かったのに、あなたは待った。
    どうして」
ハルヒ「だからさっき言ったじゃない。待って皆が来れば…」
長門 「そんなことを聞いているんじゃない」
ハルヒ「有希…さっきからどうしたの?有希らしくないわよ・・・?」
長門 「今日は一人で帰る」
ハルヒ「有希・・・有希!?」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:31:07.63 ID:5cdEf9zf0

ハルヒ「まって有希!」
長門 「…」
ハルヒ「どうしたの有希、なにか言いたいことがあるなら言っていいのよ?」
長門 「…」
ハルヒ「今日の有希はおかしいわ!」
長門 「…」
ハルヒ「これは団長命令よ!言いなさい!」
長門 「…あなたは」
ハルヒ「…」
長門 「あなたは……わたしのこと、」
ハルヒ「有希のこと…?」
長門 「わたしのこと、どう思っているの」
ハルヒ「…有希……?」
長門 「なんでもない、今のは記憶から消去して」
ハルヒ「有希…待ちなさい!有希!」

50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:33:46.00 ID:5cdEf9zf0

みくる「ドンッ!! きゃっ!」
長門 「……」
みくる「ごめんなさい前を見ていなくて…お怪我はありませんか?
    …あれ、長門さん…」
長門 「…怪我は無い。…あなたは」
みくる「わたしは平気…でもどうしたんですか長門さん、廊下を走るなんて珍しい…」
長門 「…なんでもない…」
みくる「長門さん?待ってください、今日の部活は…
    ……どうしたんだろう長門さん…」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:40:42.02 ID:5cdEf9zf0

みくる「コンコン 失礼しまぁす」
ハルヒ「みくるちゃん…」
みくる「遅くなって御免なさい、委員会が長引いちゃって…」
ハルヒ「キョンと古泉君は?…」
みくる「お二人なら用事があるとかで先に帰っちゃいました…伝えるの遅くなって御免なさい…」
ハルヒ「ねぇ、みくるちゃん…」
みくる「はい?」
ハルヒ「…なんでもないわ、今日はやることないから帰りましょう」
みくる「?…はい」

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:48:00.99 ID:5cdEf9zf0

〜次の日〜

ハルヒ「ガチャッ …有希」
長門 「……」
ハルヒ「やっぱり有希は早いわね…部活に来るの
    有希より早く来れた日なんてないわ」
長門 「…そう」
ハルヒ「…ねぇ、有希」
長門 「何」
ハルヒ「わたしはね、有希のこと…その…」
長門 「記憶から消去してと言った筈」
ハルヒ「でも…やっぱり、気になるのよ」
長門 「…そう…………続けて」
ハルヒ「あたしは有希のこと、大切な団員だと思ってる」
長門 「…そう」
ハルヒ「それと、大切な友達だとも思ってるわ」
長門 「…そう」
ハルヒ「…これじゃダメなの?」
長門 「ダメ」
ハルヒ「どうして…?」
長門 「彼と」
ハルヒ「彼…キョンのことよね」
長門 「彼と私…どちらが大事」
ハルヒ「…有希…?」

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 13:53:17.31 ID:5cdEf9zf0

長門 「彼と私どちらが大事なの」
ハルヒ「ねぇ何言ってるの有希」
長門 「答えて」
ハルヒ「2人とも大事よ…?勿論、変な意味じゃなくて、大切な団員って事よ?」
長門 「…じゃあ私がこの団から居なくなったら、大切じゃなくなる」
ハルヒ「さっきから変よ有希…どうしたの?」
長門 「私は」
ハルヒ「…」
長門 「私はあなたの特別な存在になりたい」

56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 14:04:55.31 ID:5cdEf9zf0

ハルヒ「特別な存在…?」
長門 「理由ならある。」
ハルヒ「…」
長門 「あなたが毎回珍奇な行動に私を巻き込んでくれるお陰で、私には友達が出来た」
ハルヒ「…」
長門 「そばに誰か居て欲しいときに、必ずあなたが居てくれる」
ハルヒ「へ…」
長門 「私にそのような感情が芽生えたのは、もともとあなたに原因があるのだけれど、
    その感情の処理はすべて、あなたがやってくれた。それに、感情がある方が、いい。」
ハルヒ「…」
長門 「だから、この気持ちをあなたに伝えたかった」
ハルヒ「有希…」
長門 「昨日の行動のことなら、謝る。
    でもわたしは、あなたの特別な存在になりたいと思う。」

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 14:12:47.10 ID:5cdEf9zf0

ハルヒ「…分かったわ」
長門 「本当に?」
ハルヒ「でも…どうして特別な存在に拘るの?」
長門 「…」
ハルヒ「あたしが言うのも可笑しいけど…あたしはこの団が好きでここにいるの。
    それと同じで、有希も…あたしの事が好きならあたしと一緒に居られるこの団に居れば良いじゃない。」
長門 「それだけじゃイヤ。」
ハルヒ「…」
長門 「私のあなたに対する感情は、憧れのようなものではない。」
ハルヒ「……」
長門 「それに、あなたの特別な存在になれば団が無くなろうと、あなたのそばに居られる」
ハルヒ「有希…」
キョン「コンコン、ガチャッ なんだ、ハルヒ…と、長門か」
ハルヒ「キョン…」
キョン「どうしたハルヒそんな真面目な顔して」
長門 「………」

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 14:21:18.75 ID:5cdEf9zf0

長門 「あなたは」
キョン「え、俺?」
長門 「あなたは、涼宮ハルヒをどう思っているの」
キョン「どうした長門、そんなこと急に…」
長門 「あなたが涼宮ハルヒのことを好きなら、私は身を引く」
ハルヒ「ちょっと有希待って、どうしてそこにキョンが…」
長門 「あなたに彼は、相応しい。だから…」
キョン「ちょっと待て、全然話が見えないのだが…」
長門 「あなたは涼宮ハルヒが好きなの、答えて」
キョン「いや、この空気だと言いづらいのだが…」
長門 「…あなたは、涼宮ハルヒに好意を抱いている…」
キョン「いやちょっとまて、なんでそうなる!」
ハルヒ「まって有希、早とちりはいけないわ!キョンはあたしの事そんな風には見てないわ!」
キョン「そうだ!珍しくハルヒが正論を…」
ハルヒ「ちょっとキョンそれってどういうことよ!」
長門 「……」
ハルヒ「だからほら、キョンは関係ないわ!あなたにはそう見えるかもしれないけど、あたし達は全然…」
長門 「…ごめんなさい…ダッ」
ハルヒ「有希、何処行くの!有希!」
キョン「長門っ!?……」

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 14:28:34.00 ID:5cdEf9zf0

キョン「……何があったんだハルヒ」
ハルヒ「…」
キョン「長門の為に言わないのか?」
ハルヒ「…」
キョン「でもそれじゃお前らが困るだろう」
ハルヒ「いいのよ…」
キョン「良くないだろう。長門と何があったんだ。」
ハルヒ「…有希が、あたしのこと好きって…」
キョン「…そうか」
ハルヒ「でもあたし達は女同士だし、友達だし・・・」
キョン「ハルヒ、そういう考え方は良くない」
ハルヒ「じゃあどうすれば…」
キョン「男とか女とかじゃなくて、長門の場合、好きになった奴がたまたま女で、たまたま友達だった
    って考えればいいんだ。」
ハルヒ「・・・」
キョン「男と女に分かれてるのは、こんなに沢山居る人間の中から好きな奴を見つけるのは難しいから
    神様が人間を男と女に分けて、探す分量を2分の1にしたって考えりゃいいんだよ。」
ハルヒ「……」
キョン「あとはあれだな、“どうして私達は別々の固体に生まれてしまったんだろー”とか吐く奴の為に
    子供が生まれるようにしたんだよ。子供は2人の愛のしるしってヤツで…」
ハルヒ「……キョン、あんたそんなロマンチックなこと言えたのね」
キョン「悪いか」
ハルヒ「有難うキョン、あたし有希のこと探しに行ってくる!」

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 14:38:55.52 ID:5cdEf9zf0

ハルヒ「有希!有希!……有希!」
長門 「!…」
ハルヒ「有希…こんなところに居たのね…それにしてもどうして体育館の裏なんて…」
長門 「御免なさい」
ハルヒ「え?」
長門 「さっきまでのことは忘れて、今までどおり…」
ハルヒ「…できないわよ」
長門 「やっぱり…」
ハルヒ「あのね有希…あたしは、有希のことそういう風には見れない」
長門 「…」
ハルヒ「でも、あたしも有希のことは、好きよ」
長門 「…」
ハルヒ「…有希の言う特別な存在って、なんなの?」
長門 「…恋仲でありたい…」
ハルヒ「…親友、じゃだめ?」
長門 「親友…?」
ハルヒ「今までは友達って言ってきたけど、そんな直ぐ切れてしまう様な関係じゃなくて、
    いつまでもお互いに支えあう友、親友!」
長門 「…でもそれは、私だけではない…」
ハルヒ「有希だけじゃなきゃダメなの?」
長門 「私は…私はあなたと恋人でいたい!他の人を大切に思ってもいい…でも私はそれ以上にあなたに思われたい!」
ハルヒ「有希…」
長門 「そう思ってはいけないの…」

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 14:48:25.65 ID:5cdEf9zf0

ハルヒ「有希…」
長門 「こんな感情が芽生えるとも思わなかった。あなたを見るたび幸福感と悲痛を同時に味わって…
    だんだん、感情が豊かになって行くたび辛さが増して…」
ハルヒ「…」
長門 「感情が芽生えると何時もは何も感じずに出来たことが、出来なくなる…
    黙って椅子に座っていると飽きるし、楽しい本があると時間を忘れて読み入ってしまうし、
    嬉しい事もあるけれど悲しい事もある、だんだん自分が幼稚になってゆくのが分かるの…」
ハルヒ「有希…」
長門 「私の変化に気づいた人も居た…でも皆悪いことの様に私の変化を咎めた、
    でもあなたは違った。何時も通りに接してくれた。」
ハルヒ「分かったわ有希、だからもう…」
長門 「私にはあなたしか居ない、最初からあなたしか居ない。あなたの側で、あなたと同じものを見たい
    そう思ってはいけないの…」
ハルヒ「…分かったわ」
長門 「…」
ハルヒ「あたしもあなたのことを良く知りたくなった。」

70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 14:51:58.40 ID:5cdEf9zf0

長門 「…」
ハルヒ「朝はあなたと一緒に登校して、どんな夢を見たか話しましょう」
長門 「…」
ハルヒ「それから休み時間には、どんな授業を受けたか話して、放課後は一緒にSOS団で活動するの。
    帰り道は皆で盛り上がって、そうね、休みの日は一緒に遊びましょう」
長門 「…」
ハルヒ「それからあなたはあたしの事を“ハルヒ”って呼ぶのよ」
長門 「…」
ハルヒ「分かった、有希?」
長門 「…分かった」
ハルヒ「それじゃ、みんなの所に戻りましょうか!」
長門 「ありがとう…ハルヒ」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/03/12(水) 15:01:08.70 ID:5cdEf9zf0

古泉 「いいですね、長門さんと涼宮さん」
キョン「どういう意味だ古泉、それと覗くのはやめろ」
古泉 「そんなこといいつつあなただってここに来てるではありませんか」
キョン「顔を近づけて話すな気色悪い」
古泉 「しかたないじゃないですか、大声を出すとここに居るのがばれてしまいますからね」
キョン「もういい…ひと段落したから帰るぞ」
古泉 「あ、待って下さいもう少し観察させてください」
キョン「お前は変態か」
みくる「でも良かったです。お二人が仲直りしてくれて…」
キョン「いたんですか朝比奈さん!」
みくる「ええ、ずっと。うふふ」
古泉 「朝比奈さんはお二人のこと、どう思います?」
みくる「えっと…お互いにいい傾向だと思います。涼宮さんは長門さんに感情を与えて、
    長門さんは涼宮さんに思いやりを与えて…るように見えるのですが」
キョン「確かに、少しハルヒが常識的になってるような気がするような気がしないような」
古泉 「おっと、二人がこっちに向かってきます!早く部室に戻らないと!」


オチが思いつかないので終わり。ごめんなさい。



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