ハルヒ「はい古泉君、義理よ」


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114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/15(金) 01:07:59.96 ID:fKSagCpUO

ハルヒ「はい古泉君、義理よ」

涼宮さんは不機嫌そうな表情で僕にチョコをくれた。
何故不機嫌なのか、それは分からなかったが、まあ閉鎖空間はいつもどおり発生している。
適当にごまかして向かわなければ。

古泉「ありがとうございます」

ハルヒ「何で」

古泉「は?」

何だ? 参ったな、これではバイトに向かえない。

古泉「どうしましたか、涼宮さん」

117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/15(金) 01:11:45.42 ID:fKSagCpUO

ハルヒ「何で古泉君はいつもそんなに笑顔でいられるのよ」

古泉「…………」

そう言われても。
僕だって好きでいつも笑顔なワケじゃない。

ハルヒ「…………今日の昼休み」

昼休み? …………まさか。

ハルヒ「あなた、告白されてたじゃない」

古泉「見られていましたか、いやお恥ずかしい」

118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/15(金) 01:17:49.57 ID:fKSagCpUO

ハルヒ「あんなに可愛い子に本命チョコもらったんなら、私のなんかいらないんじゃないの?」

古泉「いえ、やはり団長様のお心遣いを無駄には……」

ハルヒ「…………そう。そうよね。あなたにとって私はただの団長ですものね」

何だ? いきなり閉鎖空間が増えた。
一体彼女は何にイラついてるって言うんだ。

ハルヒ「……で? あの子に返事はしたの?」

古泉「いえ、僕としましてもよく知らない相手だったもので、返事は待って頂いています」

ハルヒ「…………ふぅん」

126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/15(金) 01:26:32.83 ID:fKSagCpUO

おいおい、今度は閉鎖空間が少し減ったぞ。
もうワケが分からない。
彼のセリフを借りるならば、勘弁してくれ、といったところか。

ハルヒ「古泉君はキョンとは全然違ってモテるわね」

古泉「そんな事ありませんよ。知らない人に好かれても困るだけですし」

ハルヒ「うわ、いかにも女泣かせなセリフね」

それまでの不機嫌な表情はどこへやら、楽しそうに笑い出した。
良かった。なれない冗談を言ったかいもある。

128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/15(金) 01:33:32.51 ID:fKSagCpUO

ハルヒ「ねえ、古泉君」

古泉「何でしょう」

ハルヒ「さっきのチョコ、返してもらえる?」

古泉「はあ……」

なんだ? もう訳が分からない。
…………それにしても、本当にこの目の前にいる少女が神なのだろうか。
確かに様々な力を持っている事は理解している。
だけど、実際この目で見てみるとただの少女にしか思えない。
だからこそ、僕は彼女に笑顔でいて欲しい。

132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2008/02/15(金) 01:37:37.14 ID:fKSagCpUO

ハルヒ「古泉君さっき知らない人に好かれてもって言ったわよね」

古泉「ええ」

ハルヒ「じゃあ知ってる人ならいいって事よね?」

古泉「まあ、そうなりすね」


ハルヒ「はい古泉君、本命チョコ」

ハルヒ「受け取って……もらえるかな」

閉鎖空間が広がっていく。
ポケットでは携帯が鳴り続けていた。


終わり



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