加賀「頭を撫でてください」 1 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 22:30:25.92 ID:i1JzATU1o 〜提督執務室〜 提督「……」カリカリ 加賀「提督」 提督「今忙しいからちょっと待って」カリカリ 加賀「承知しています。その上で、一つだけ頼みが」 提督「……なんだ」 加賀「頭を撫でてください」 提督「よーし分かった、撫でてやろう、こっちへおいで」 加賀「……」/// 提督「いやいやいや」 2 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 22:37:37.61 ID:i1JzATU1o 提督「きゅ、急にどうしたんですか、加賀さん」 加賀「私は提督に、頭を撫でてもらったことがないわ」 提督「うん」 加賀「だから」 提督「意味が分からない!」 3 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 22:42:47.76 ID:i1JzATU1o 提督「サイン、サイン、サイン……サインだらけで頭が狂いそうになるぜ」カリカリ 加賀「長年私を秘書艦に起用して貰っていることには感謝しています」 加賀「提督にはお世話になっていますし、長い間付き合って来ました。レベルも99だし」 提督「……うん」 加賀「提督は早漏だったわね」 提督「それはいいだろ! 仕方ないだろうが!」 5 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 22:46:28.21 ID:i1JzATU1o 加賀「夜を共にするほどの仲なのに、それなのに」 加賀「頭を撫でてもらったことすらないなんて……」 提督「まあ、確かに段取りがおかしいっちゃおかしいか」 加賀「だから……」 6 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 22:49:43.03 ID:i1JzATU1o 提督「でもちょっと待ってよ、今はこの書類片付けないと」 加賀「……待ちきれないんです」 提督「え?」 加賀「なんでもありません、お茶をお淹れします」 提督「うん、ありがと」 加賀「……」/// ガチャリ 提督「……なんか怒らせるようなことでも、したっけな」カリカリ 7 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 22:51:40.67 ID:i1JzATU1o 〜夜〜 提督「はい、今日の仕事終わり!」 加賀「お疲れさまでした」 提督「ふう……じゃあ加賀さん、こっちにおいで」 加賀「何か用?」 提督「頭撫でてあげるよ」 加賀「私の髪にゴミでもついていますか? 大丈夫です、自分で払いますので」サッ 提督「えっ」 8 名前: ◆VJRQu9X6ME[sage] 投稿日:2014/07/28(月) 22:53:40.46 ID:i1JzATU1o 途中での報告になり申し訳ありません。 このssは18禁の表現を含みます。お気を付け下さい。>>1に書き込まなかったことをお詫び申し上げます。 9 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 22:56:16.66 ID:i1JzATU1o 加賀「どこにもゴミはついていなかったようですが」 提督「まあ、うん」 加賀「どうして私の頭を撫でるなどと?」 提督「加賀さんが望んだんだろうが!」 加賀「そんなこと言いましたっけ」 提督「ああ言ったさ! そりゃもう、頬を紅潮させながら、猫のようにこっちにかわいらしく近寄ってきてだな……」 加賀「提督、顔がにやけています。気持ち悪いです」 提督「ああもう! 誰のせいだよ!」 10 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:03:35.11 ID:i1JzATU1o 〜深夜、提督の寝室〜 加賀「あっ、んっ……提督、そこっ……」 提督「やっぱり加賀はここが特に弱いんだな」クニクニ 加賀「言わないで……やっ、ああん」 提督「そろそろ出来上がってきたかな……ほら、とろとろの汁が俺の指にべっとり」 加賀「そんなもの、見せないで」 提督「加賀さんのもの、加賀さんの体液……すべてが愛しいよ」 加賀「……」 11 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:08:59.62 ID:i1JzATU1o 提督「挿れるよ……うっ」ドピュッ 加賀「……」 加賀「お疲れさまでした、提督。今日も早かったわね」 提督「悪かったな! それにしても他人行儀だな、おい……」 加賀「そうかしら」 提督「はあ……」 12 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:13:02.99 ID:i1JzATU1o 〜翌日、提督執務室〜 提督「今日は昨日よりも仕事楽だなー」スイー 加賀「提督、一つお願いが」 提督「ん?」 加賀「頭を撫でてください」 提督「なんなんだよ……」 13 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:18:04.15 ID:i1JzATU1o 提督「はいはい、ちょっとこっちへおいで……」 加賀「……」/// 提督「ちょっとだけだぞ」ナデナデ 加賀「気分が高揚します」ゴロゴロ 提督「な、なんだよ、膝に頭擦りつけるなよ……」 加賀「提督、撫で続けてください」 提督「お、おう」ナデナデ 加賀「……」ウットリ 14 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:20:41.22 ID:i1JzATU1o 提督「加賀さん、いつまで続けるんだ?」 提督「加賀さーん?」 加賀「zzz」 提督(うわっ寝ちゃってるよ加賀さん、俺の膝の上で) 提督(どうしようかな……) 15 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:24:01.49 ID:i1JzATU1o 提督「おーい、加賀さーん?」ユサユサ 加賀「zzz」 提督(いくら揺さぶってもダメだな……) 提督(秘書室でゆっくり寝かせてやるか) 提督(うんしょ……っと)グイッ 提督「人をおんぶしたのなんて久しぶりだな」 提督(背中に柔らかい感触が……って、考えるな考えるな) 17 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:28:02.36 ID:i1JzATU1o 〜廊下〜 金剛「HEYテートクゥー! これから寝込みを襲うんデスカー?」 提督「そんなんじゃない! 言葉には気をつけろよ女の子なんだから」 金剛「提督は、私を女の子として見てくれるんデスネ!」キラキラ 提督「めんどくせぇ……とにかく、加賀さんが寝ちゃったから、秘書室へ運んでる途中なんだよ」 金剛「それならテートクゥー、運び終わったらティータイムにしマセンカ?」 提督「まあ、それもいいかもな……」 提督「じゃあちょっと俺の執務室で待っててくれ」 金剛「YES!」 18 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:32:22.26 ID:i1JzATU1o 〜秘書室〜 提督「おじゃましまーす、と」 提督(加賀さんらしい殺風景な部屋だな……) 提督(とりあえず、椅子に座らせておいて……俺の部屋から毛布を持ってこよう) 提督(あれ……なんだ、この机に置いてある雑誌は) 提督(加賀さんがこんな派手な雑誌を読むなんて、意外だな……どれどれ) モテる! 猫系女子のススメ 提督「」 19 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:36:55.52 ID:i1JzATU1o 提督(なになに……) 提督(『べったり甘えるときは甘える、突き放す時は突き放す! これで徐々に好感度アップ!』) 提督(なるほど……って、なるほどじゃないわ) 提督(加賀さんが、この雑誌を参考にしている可能性が……) 提督(なんで今更こんなことするんだろう……俺と加賀さんはセックスをするほどの仲なのに) 提督(うーん、わからん) 提督「さて、毛布をとりに行くか」 20 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:38:53.56 ID:i1JzATU1o ガチャ 提督「ただいまー、って、やっぱり加賀さん寝てるか」 提督(全く……いきなり俺の膝で眠るなんて、無防備と言うか……) 提督(加賀さんに毛布をかけて……と)ファサ 提督(いや……待てよ) 提督(加賀さんは、俺に気を許しきっているということじゃないのか?) 提督(これは、もしかすると襲わなければ、男がすたる状況なのかも知れない……!) 加賀「zzz……ん……ぅ」 提督(加賀さんの、ほっぺ、唇……柔らかくて、温かいそれ) スーッ 提督「……駄目だ駄目だ」 提督(まだ執務中なんだぞ、仕事とプライベートは分けて考えないと……!) 22 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:41:07.92 ID:i1JzATU1o 加賀「……ん」 提督(あ……椅子から倒れ落ちそう) 提督(机に突っ伏す形に、体勢を持って行った方がいいかな) 提督「よいしょ……と」ゴソゴソ 提督(よし……しかし) 提督(胸が机のふちに当たってる……加賀さんの胸大きいなあ、エロい) 提督(……駄目駄目) 提督(駄目なのに……くそ、勃起よおさまれ!)ギンギン 23 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:45:25.78 ID:i1JzATU1o 加賀「……提督」 提督「ん?」 加賀「zzz」 提督「って、寝言か」 加賀「すき」 24 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:48:14.08 ID:i1JzATU1o 提督「……」ダッ チュッ 提督(これぐらいなら、いいよな……?) 金剛「テートク……」 提督「な!?」 金剛「お邪魔シマシタデース」 提督「ちょっと待って、待ってください!」 25 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:50:45.15 ID:i1JzATU1o 〜提督執務室〜 金剛「紅茶をお淹れシマース」 提督「あ、ありがとう」 提督(気まずい気まずい気まずい) 26 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:52:49.39 ID:i1JzATU1o 金剛「……ハイテートク」コト 提督「うん」 金剛「……」 提督「……」 提督「どこから、見てたんだ」 金剛「提督が遅いなーと思って、秘書室の扉をそろそろっと開けたのはテートクが加賀さんのかわいい寝顔と体に勃起したときデシタ」 提督「だから言葉を選べって」 27 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/28(月) 23:56:00.46 ID:i1JzATU1o 金剛「……」パチパチ 提督「な!? 何の拍手だよ」 金剛「良くキスだけで我慢できました賞デース!」 金剛「普段の提督なら、押し倒していてもおかしくありませんデシタヨ」 提督「な……そんなつもりは、はじめから、なかったけど?」 金剛「HAHAHAHA、テートクは嘘が下手デスネー」 28 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:00:26.38 ID:s98C9B2Uo 金剛「ああ見えて加賀サンは結構気にしてるんデス」 提督「何を」 金剛「自分が無愛想なことを、デス」 金剛「加賀サン、口に出さないけど、雰囲気と言うか、オーラで大体思ってることが分かりマス」 金剛「テートクに甘えたくて、でも素直になれない……そんな自分が嫌だ」 金剛「それで、提督に甘えるために、私の貸した雑誌もボロボロになるくらい熟読していたみたいデス」 提督「……」 金剛「テートクももうちょっと気にかけてあげてクダサイ」 提督「はい……」 29 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:02:21.16 ID:s98C9B2Uo 金剛「私が黙ってあの雑誌を渡したら、加賀サンは受け取りマシタ」 提督「あれは金剛のものだったのか……」 金剛「……ワタシが猫ちゃんみたいになったら、テートクは振り向いてクレマスカ?」 提督「……」 金剛「そうデスよね、もうこの鎮守府にいる全員が気づいてるくらい」 金剛「テートクは加賀サンにゾッコンデスからネ」 提督「……ああ」 30 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:03:53.44 ID:s98C9B2Uo 提督「……紅茶、ごちそうさま」 金剛「いえいえ、デス」 提督「加賀にお茶を淹れてもらうことにするよ。そっちの方が美味しく感じる」 金剛「……ハイ」 金剛「テートク、一つだけ」 提督「なんだ?」 金剛「夜、うるさすぎマス。ギシギシギシギシ」 提督「ほっとけ!」 金剛「……」ジーッ 提督「分かった、分かったよ」 31 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:05:59.66 ID:s98C9B2Uo 提督「もう加賀さんに乱暴はしない」 提督「お互いに愛し合う。その気遣いが俺には足りなかった」 提督「加賀さんが求めていたのは、肉体関係なんかじゃない。それよりもっと甘くて、優しい関係だったんだな」 提督「加賀はただ『頭を撫でて』欲しいだけなんだ」 金剛「……気づいて、良かったデス」 ガチャ 加賀「失礼します」 32 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:07:55.37 ID:s98C9B2Uo 提督「加賀、お帰り」 加賀「見ましたか」 提督「見てないよ」 加賀「……見たんですね」/// 提督「……すま」 金剛「私デスよ。眠った加賀サンを秘書室まで運んだのは」 加賀「……そうなの」 提督「ああ。さすがに男が女の子背負って歩く訳にはいかんだろ」 加賀「……それもそうね」 提督「ところで、なにか見ちゃまずいものでもあったか?」 加賀「……なんでもありません」////// 33 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:09:17.23 ID:s98C9B2Uo 金剛「それじゃ、失礼するデス」 提督「……」グッ 加賀「どうかしましたか」 提督「なんでもない」 提督(金剛のおかげで何とか乗り切れたぜ) 提督「加賀、お茶を淹れてくれないか」 加賀「わかりました、提督」 34 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:13:41.45 ID:s98C9B2Uo 〜深夜、提督の寝室〜 加賀「提督……さあ、服を脱いで」 提督「……今日は、やめにしよう」 加賀「でも、提督のそれ、ギンギンになって……」 提督「いいんだ」 提督「加賀さんが求めているもの、分かったよ」 加賀「え……」 チュッ 35 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:15:26.52 ID:s98C9B2Uo 加賀「あ……」/// 提督「加賀さんはセックスがしたいんじゃないんだよな? 提督「今日はキスだけにしよう」 加賀「……提督、感謝します」 提督「堅苦しいって」 加賀「……それなら、私のことを加賀って呼び捨てにして」 提督「……わかったよ、加賀」 36 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:16:39.74 ID:s98C9B2Uo 加賀「んちゅ……れろれろ……はあ、はあ……ちゅ、っ、れろ……」 提督「どうだ、加賀」 加賀「とても、気持ちいいです。痛いだけのセックスなんかとは全然違う、甘くて、優しい交わり……」 加賀「とっても、いいです」 提督「そうか、とってもいいか」 ギュッ 加賀「……っ! いきなり抱きつかないでください!」/// 提督「すまんすまん、堪らない気持ちになったんだ」 加賀「もう……」////// 37 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:18:49.67 ID:s98C9B2Uo 提督「なあ加賀」 加賀「はい」 提督「ケッコン、しようか」 加賀「……!」 加賀「……っ」ポロポロ 提督「ど、どうして泣くんだよ」 加賀「すみません、提督……すみません」グズグズ 加賀「……ひっく、うぇぇ……ん」 38 名前: ◆VJRQu9X6ME[saga] 投稿日:2014/07/29(火) 00:20:14.64 ID:s98C9B2Uo 提督「加賀……」 加賀「ありがとうございます、提督……」 加賀「だいすき」 提督「ああ、俺も、だいすきだよ」 加賀「だから、お願いがあるの」 提督「言わなくても、分かってるよ」ナデナデ 加賀「……私、幸せ者だわ」////// 終わり 39 名前: ◆VJRQu9X6ME[sage] 投稿日:2014/07/29(火) 00:21:29.75 ID:s98C9B2Uo お読みいただきありがとうございました 18禁表記について、最後にもう一度お詫び申し上げます。 加賀さんは猫。異論は認めない。