金剛「ノォー!提督の誕生日ケーキがなくなってマース!」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 14:53:44.13 ID:P8hYrYIxO 赤城「お昼のあとには甘いデザートが食べたいわ〜。冷蔵庫になにかあるかしら」ガチャ 赤城「わぁ…す、すごい!大きくて綺麗なケーキ…!誰かの誕生日ケーキかしら」 赤城「『ていとく おたんじょうび おめでとネー』…金剛さんがつくったのかしら」パクパク 赤城「あっいけない!ついつまみ食いを…でもすごくおいしいわ。もう少しだけなら…いちごももらっちゃえ…スポンジふわふわね…」パクパク モグモグパクパク… 赤城「どうしよう、おいしすぎてぜんぶ食べちゃった……」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 15:10:31.29 ID:P8hYrYIxO 赤城「謝れば許してもらえるかしら…」 島風「あ、いた。赤城、もうすぐ出撃だって」 赤城「島風ちゃん…わかりました。ところで、今日が提督の誕生日だって知ってた?」 島風「もちろん!金剛がおっきなケーキ作るの私も手伝ったんだよ。上手にできたんだ〜」 赤城(言いづらい…) 島風「でもね、まだ提督には内緒なの。サプライズにするんだって!楽しみ〜♪」 赤城「あ、あのね島風ちゃん……ごめんなさい、ケーキ私がぜんぶ食べちゃったの」 島風「え…?」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 15:14:49.26 ID:P8hYrYIxO 島風「ええっ!?食べちゃったの!?」ガチャ 島風「あーっ!ほんとだ…」 がばっ 赤城「島風ちゃん、しーっ!」 島風「もごもご、隠すつもりならなんで私に言ったの?」 赤城「もちろんごまかすのを手伝ってもらうためよ」 島風「えー!?」 22 名前:赤城さんの口調もどします[] 投稿日:2013/10/01(火) 15:22:38.38 ID:P8hYrYIxO 島風「すなおに金剛に謝ってみれば?許してくれるかもしれないよ」 赤城「いいえ、気が変わりました。金剛さんは提督のことになると目付きが変わります。もし誕生日会を台無しにされたとわかれば…」 島風「…ただじゃ済まないよね」ブルッ 島風「でもごまかすなんて…無理だよ、お店で買ったケーキじゃなくて金剛さんオリジナルなんだもん」 赤城「大丈夫、すでに計画は出来ています。今から言うので覚えてください」 島風「いつのまにか私、協力者にされてる…」 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 15:27:55.05 ID:P8hYrYIxO 〜〜〜〜〜 島風「えっと、金剛の部屋は……ここだね」コンコン シーン… 島風「やっぱり部屋にいないんだ。いいなぁ金剛、提督の秘書艦なんて。金剛が来るまでは私が秘書艦だったのに」プンプン 島風「でも今はとにかく、赤城の作戦を手伝わなきゃ。私だって提督の誕生日ちゃんと祝ってあげたいし」 島風「おじゃましまーす」ガチャ パタン…カチャッ 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 15:34:59.83 ID:P8hYrYIxO 赤城『いいですか、まずは誕生日ケーキのレシピを手に入れるんです。金剛さんの部屋にあるはずです』 島風「どこにあるんだろ。急がなきゃ」ガサゴソ 島風「誰かに見つかったら怪しまれちゃうし…部屋の中、紅茶の匂いがする…あ、あった!」 島風「机の上にポンと置いてあるなんて…わ、材料にさりげなく愛って書いてある」ペラペラ 島風「とにかく、島風、最初の任務達成しました!」テレレレーテーレーテッテテー 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 15:42:48.34 ID:P8hYrYIxO 赤城「ありがとう島風ちゃん。よくやってくれました、これで作戦その1はクリアです。ところで提督の誕生日パーティーは何時からですか?」 島風「えっとね、夜の7時にはじめるって言ってたよ。…あと6時間だね」 赤城「6時間ですか…このあとの作戦も島風ちゃんに手伝ってもらえないと、きついですね」 島風「うん。私は最後まで協力するから…それで、次の任務はなに?」 赤城「作戦その2は、みんなと出撃することです」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 15:52:03.10 ID:P8hYrYIxO 〜〜〜〜〜 ドガァン!ズドーン… 長門「ビッグ7の力、あなどるなよ!」ドンッ ボガァアン!! 電「勝利なのです!」 島風(中破)「赤城…そろそろいいかな?」ヒソヒソ 赤城「そうですね…今なら…」ヒソヒソ 長門「よし、みんなよくやったな。ボス撃破だ、鎮守府に帰投するぞ」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 16:00:06.99 ID:P8hYrYIxO 島風「長門、ちょっとお腹いたいから先に帰ってて」 長門「用足したいのか?この辺りの海は一人じゃ危ない。ここで待ってるから行ってきていいぞ」 島風「えーっと、一人じゃないと落ち着かないから…そうだ!赤城と一緒なら大丈夫だよ!ね、赤城」 赤城「しょうがないですねぇ。長門さん、どうぞ先に帰投してください。私が島風ちゃんについてますから」 長門「そうか…じゃあ先に行くぞ。ちゃんと日が落ちる前に帰ってくるんだぞ。夜の海は危険だからな」 ・・・ 島風「うまくいったね」 赤城「ええ。それじゃ作戦その3に移りましょうか」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 16:13:51.19 ID:P8hYrYIxO 〜〜〜〜〜 ドッカァン! 赤城「さぁ、沈められたくないならおとなしく言うことをききなさい」 輸送ワ級「…」ガクガク 赤城「いい、島風ちゃん。もう一度言いますが、ここから真っ直ぐ西へ200キロ行くと、陸地に着きます」 島風「その海岸線にあるケーキ屋さんが、間宮さんの実家なんだよね?」 赤城「そう。私もよく鎮守府を抜け出してケーキを食べに行くんですが…あそこのケーキの絶妙な甘さ加減と」 島風「そんなこと言ってる場合じゃないよ!急がなきゃ日が暮れちゃって、みんなに私がいないってバレちゃうんだよ?」 赤城「そ、そうでした…」 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 16:22:11.30 ID:P8hYrYIxO 島風「間宮さんの実家のケーキ屋さんにレシピを渡して、金剛のオリジナルのケーキをつくってもらう。赤城のこと言えばやってもらえるんだね」 赤城「お得意様ですから…あなたは島風ちゃんについていってケーキを無事に運んでください」 ワ級「!?」ガクガク 赤城「ケーキが少しでも壊れたりしたら海に沈めますからね?島風ちゃんは速いですから死ぬ気でついていってくださいね」 島風「じゃ、行ってくるよ!日が落ちる前に戻るから!」バシュウッ ワ級「…!!」ババババ 赤城「あとは、鎮守府に戻って待つだけね…うまくいくかしら」 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 16:33:06.52 ID:P8hYrYIxO 金剛「ヘーイ赤城ー!」シュパー 赤城「え!?金剛さん!?」ドキッ 金剛「どうも遅いから様子を見に来たネー。長門が心配してるヨー?」 赤城「わ、わざわざどうも…」 金剛「島風ちゃんは?まだお腹ピーのままデスか?」 赤城「あ、え、いえ、島風ちゃんはもう鎮守府に帰ってる途中のはずですよ。私はちょっと、その…ひなたぼっこしてましたから」 金剛「オーウ、そうでしたカー。長門の心配してたことが杞憂でよかったネー」 赤城「長門さんが?何をですか?」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 16:41:57.61 ID:P8hYrYIxO 金剛「いままで見たこともない強力な深海棲艦が出現してるみたいデース。あっちの海にネ」スッ 金剛「一人じゃ倒せない敵艦らしいので、長門はそいつに出くわすことを警戒してたんデス」 赤城「あっちは…嘘っ!島風ちゃんが…!い、行かなきゃ!」ザザァッ 金剛「ホワット!?急にどーしたんデスか赤城?島風は帰ってるんでショ?」シュパパ 赤城「くっ…お願い…無事でいてよ…!」ザザァァッ 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 16:55:45.29 ID:P8hYrYIxO 〜〜〜〜〜 ドドドドォオン…! 島風(大破)「わぁっ!痛たっ…なんなのアイツ…あんなの見たことない…」 装甲空母鬼「フフフ」 島風「連装砲ちゃんがほとんど通用しない…!うぅ…この私がやられるなんて…!」 装甲空母鬼「トドメダ!」ドンッ! 島風「あぁ…赤城、ごめんね…」 赤城「させませんっ!!」バッ! ドゴォン! 赤城(小破)「くうっ…」 島風「あ、赤城!」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 17:03:44.66 ID:P8hYrYIxO 赤城「島風ちゃん!よかった、間に合って…」 金剛「撃ちます!ファイアー!!」ドォン! ボガァン!![クリティカル!] 装甲空母鬼「クッ…」 島風「金剛まで…助けに来てくれたの?」 金剛「んーふふ、私を騙そうなんて考えちゃノー!なんだからネー?」ニコッ 島風「え…それじゃあ…」 赤城「島風ちゃん、ぜんぶバレちゃいました…」 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 17:13:40.72 ID:P8hYrYIxO ドガァアァン!! 装甲空母鬼「グハァ…!」ザブーン 島風「やった!すごいよ二人とも!やっぱり私よりずっと強いんだね!」 金剛「フフフ…褒めたって乗せられませんヨー?」 島風「おぅ…」シュン 赤城「島風ちゃん!」ギュッ 島風「おぅ!」ビクッ 赤城「よかった、よかった轟沈しなくて…!ごめんなさい島風ちゃん、こんな危険な海域だって知らずに行かせちゃって…」ギュウウ 島風「べ、別に…二人が来なくても私があいつ倒してたから、平気だよ…」 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 17:23:37.96 ID:P8hYrYIxO 金剛「島風ちゃんがこんな目にあってるのは誰が元なんでしょうネー?赤城…」 赤城「……はい…。金剛さんのケーキを勝手に食べ尽くしたのは私です。ごめんなさい」 島風「おお、海の上で完璧な土下座してる」 金剛「赤城、顔上げてくださいネ。もう無いものは言っても仕方がないヨ」 赤城「本当にごめんなさい。ごまかそうとしたりして…」 島風「…私もごめんね」ペコリ 金剛「二人とも、謝るのはいいデス。悪気があったわけじゃないデスし…それよりも」 金剛「もう時間がないネ!はやくケーキをつくってもらいに行かないとパーティーに間に合わないヨー!!行きますヨ!!」パバシュー 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 17:36:52.45 ID:P8hYrYIxO 〜〜〜〜〜 ザパッ 島風「はーはー」 金剛「フーフー、なんとかパーティーに間に合ったネ…」 赤城「はぁ…はぁ…」ゲッソリ 長門「遅いじゃないかお前たち!どこで道草食ってたんだ」 島風「えへへ、いままでで一番強い敵艦倒してきたんだよ」 長門「お前…いや、いい。とにかく無事みたいだからな…。だが入渠してこい。あちこち見えてるぞ」 島風「うん、でもパーティーのあとでね。今日は提督の誕生日だよ!」 長門「ん?あぁ、そうなのか?あいつの誕生日なのか。知らなかったな」 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 17:48:16.64 ID:P8hYrYIxO 〜〜〜〜〜 ぱんぱかぱーん! 金剛「提督ゥ、誕生日おめでとネー!!」 「「「おめでとーございまーす!」」」 提督「はっはっは、いやいやありがとな!こんな盛大に祝ってくれるなんて思って、なかっ…た…グスッ…」 瑞鳳「てっ提督、泣いてるの?」 提督「いやぁ、感極まっちゃって、ついな…ところでプレゼントもあったりするのか?瑞鳳の格納庫まさぐり権とか」 バキィ! 提督(大破)「」ガクリ 島風「バカ……」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 17:57:32.58 ID:P8hYrYIxO 電「その大きな箱はなにが入っているのです?」 金剛「これデスか?やっぱり気になりマスか〜。じゃあそろそろ開けましょうネーみんな注目デース!」 がやがや 金剛「実は提督のためにオリジナルのケーキを用意しました!世界に二つとないケーキデース」 おぉぉー 瑞鳳「提督、聞いてる?」ユサユサ 提督(大破)「う…うぅ…」 金剛「では開けますよォ!!」 響「…どうかしたのかい?すごい汗かいてるよ」 赤城「……」ダラダラ 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 18:08:28.69 ID:P8hYrYIxO 金剛「そぉい!どうデスか〜!」カパッ 金剛「……あれ?」 ざわざわ… 「あれってケーキじゃ…ないよね…?」「深海棲艦の、残骸…かな?」 金剛「え!?みなさんナニを…ノォー!提督の誕生日ケーキがなくなってマース!」 ざわざわざわ 金剛「ど、ど、どうしてないのデスか?なんで鉄クズがこんなに入ってるの?ちゃんとケーキ屋さんで完成したケーキを渡されたのに」 くいくいっ 響「金剛、赤城がなにか知ってるみたいだよ」 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 18:23:24.19 ID:P8hYrYIxO 赤城「……」ダラダラ 金剛「赤城ィー…?」 赤城「はいっ!?」ビクゥ 金剛「誕生日ケーキが消えたことについて何か知っていマスか?」 赤城「は、はい。実は、運ぶのに使った敵輸送艦が……いつのまにか中身をぜんぶ食べ尽くしてまして」 金剛「ワ級…」 赤城「はい、気がついたときにはもう…帰る途中、ワ級を壊してお腹の中を覗いたのですが、ケーキの原型はなく…ごめんなさい」 金剛「オゥ……なんてこと…これじゃパーティーが盛り上がらないし、提督に私の気持ちが伝えられないネー…」ヘナヘナ 提督(大破)「うぐ…ぅ…」ピクピク 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 18:33:51.85 ID:P8hYrYIxO 金剛「どうしましょう…」 ちょいちょい 響「みんなもう勝手に盛り上がってるよ」 金剛「えっ…あ、そういえばお菓子にジュースもありましたネ。夕食後デスし、ティータイムな雰囲気ネー…」 わいわいがやがや 赤城「金剛さん、あの…」 金剛「?」 赤城「結局みなさん提督抜きでもケーキ無くても楽しくやってるみたいですし…今なら金剛さんが提督を、その…一人占めしてもいいんじゃないかって」 金剛「……!ベリーナァーイスなアイディアネー!」 赤城「気絶してる提督を運ぶの、手伝いますよ」 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 18:44:27.27 ID:P8hYrYIxO 〜〜〜〜〜 金剛「提督…」 提督「う…ん…」 金剛「提督、起きてくださいネー…」ユサユサ 提督「ん…ん?金剛…いてて、どこだここは…」 金剛「マイルーム、ネ。今は提督と二人きりデス。ハイ、どうぞ」カチャ 提督「二人きりって…まぁ、紅茶いただくよ」ゴク… 提督「やっぱりうまいな、金剛の淹れた紅茶」 金剛「エヘヘ〜…」 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/10/01(火) 19:01:36.43 ID:P8hYrYIxO 金剛「…今日は提督の誕生日デしたから、私がケーキをつくったんデスが…落っことして食べられなくなってしまいマシた」 提督「はは、ドジだな金剛。ありがとな、気持ちはもらっておくよ」ゴクゴク 金剛「だから、代わりと言ってはなんデスが……ケーキが無くなってしまいマシたし…」スル… 提督「お、おい、どうした?服脱ぐ気か?」 金剛「ええ…。ふぅー……てっ提督っ、わ、私を、たっ、食べてみませんっ、か…?」パサ… 提督「!!!」ブバァッ バタッ 金剛「ええぇ!?ちょっと提督、なんでアナタが鼻血出してまた気絶するんデスか!鼻血出るくらい恥ずかしいのは私の方デスよ!?」 提督(大破)「あぅ、あゎ…金剛…おっぱい…」ガクガク 金剛「……もぅ。普段変態なコトばかり言ってる割に弱すぎデース。これじゃなにも出来ないネー」 金剛「でも、私は必ず提督のハートを私だけをラヴにしてみせるネ!提督ゥ、覚悟しててくださいネー!」ビシッ 終