阿笠博士「新一、ワシの両親に挨拶してくれんか?」コナン「!?」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 22:36:59.16 ID:2rCMfgWL0 コナン「なんでだよ!」 阿笠博士「この前母親から電話があってのう、結婚はまだか、早く孫の顔を見せろと言われたのじゃよ」 阿笠博士「挙げ句の果てには今度ワシに見合いをさせると言ってきたのじゃ…」 阿笠博士「しかしワシは今のところ結婚願望がない。だから咄嗟に『結婚前提で付き合ってる恋人がいる』と言ってしまったのじゃよ」 阿笠博士「そして来週実家へ連れてこいと言われてしまった。しかし頼める人がお前しかいないのじゃよ」 コナン「おかしいだろ!」 阿笠博士「頼む…」 コナン「灰原!お前行けよ!」 灰原「嫌よ」 コナン「俺も嫌だよ!」 阿笠博士「新一、お前が断るならワシは実家の八百屋を継がねばならん。お前を元の身体に戻す研究もできなくなる」 コナン「!?」 コナン「クソッ、仕方ねぇ…わかったよ!行けばいいんだろ!」 阿笠博士「ホホッ、そんなに張り切らんでもいいぞい」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 22:42:14.35 ID:2rCMfgWL0 数日後 阿笠博士「準備はできたか新一」 コナン「ああ」 阿笠博士「ホホッwww蝶ネクタイなんてしちゃって気合い入れすぎじゃないか?」 コナン「いつも通りだろが!」 阿笠博士「それじゃ出発じゃ〜」 灰原「頑張ってね工藤君」 ブウ〜ン コナン「博士の両親ってどんな人なんだ?」 阿笠博士「もう両親とも80近い。孫の顔を見せろと言うのも無理はない」 コナン「俺の事気に入ってもらえるかな?」 阿笠博士「なあに、大人しくしておれば上手くいくわい」 コナン(やべー、ちょっと緊張してきたぜ) 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 22:47:17.56 ID:2rCMfgWL0 阿笠博士「ついたぞ新一」 コナン「ここが博士が育った家か…」 阿笠博士「ただいま〜」 阿笠母「あらあらまぁまぁ!博士ちゃんの彼女っていうからとんでもないブスを想像してたら可愛い男の子じゃないの〜!」 阿笠博士「メガネがキュートじゃろ」 コナン「は、はじめまして(優しそうな人だな…)」 阿笠母「今日は早めに店閉めて待ってたのよ。お父さんもう飲んでるわ」 阿笠博士「ホホッ、父さんも緊張しとるのかの〜!」 ガラッ 阿笠母「博士ちゃん達来たわよ〜」 阿笠父「おう」 阿笠博士「よっこらせ、疲れたわい」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 22:50:29.76 ID:2rCMfgWL0 コナン「はじめまして。江戸川コナンです」 阿笠父「まぁ飲め」 阿笠母「お父さん!コナンちゃん小学生ですって!お酒飲めないのよ」 阿笠父「ああ、そうか」 コナン「すみません、ジュースでやらせていただきます」 阿笠父「仕事は何やってんだ」 コナン「小学生です」 阿笠父「ああ、そうだったか」 阿笠博士「父さんは相変わらずじゃの〜!」 コナン「ハハハ」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 22:56:16.66 ID:2rCMfgWL0 阿笠父「いつから付き合ってんだ」 阿笠博士「もう一年近くになるかのう」 阿笠父「幼稚園児の時から付き合ってんのか」 阿笠博士「まぁそうなるかのう」 阿笠父「それで仕事はどうすんだ」 阿笠博士「今やっとる研究を続けるよ」 阿笠父「そうか」 阿笠博士「………」 阿笠父「………」 コナン(会話途切れてんじゃねーか) 阿笠母「早く孫の顔が見たいわね〜、結婚はいつなの?」 阿笠博士「秋には籍を入れようと思っとるよ」 コナン「ぶっ!!」 コナン(それじゃその場しのぎにしかならねーじゃねえか!!) 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 22:58:49.98 ID:2rCMfgWL0 阿笠父「………なあ博士」 阿笠博士「なんじゃ?」 阿笠父「家業次いでくんねーか」 阿笠博士「それは…無理じゃ」 阿笠父「どうしてもか」 阿笠博士「こんな小さいコナンを故郷から引き離すなんてワシには出来ん」 阿笠父「………」ギロッ コナン(何言ってんだテメー) 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:06:12.87 ID:2rCMfgWL0 阿笠父「やっぱり見合いだな」 阿笠母「お父さん!」 阿笠博士「父さん!」 コナン「それは困ります!」 阿笠父「お前、博士を幸せにできんのか?」 コナン「え…で、できます!」 阿笠父「博士はデブだし、ハゲだし、臭いぞ」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:08:04.93 ID:2rCMfgWL0 コナン「外見や臭いなんか関係ありません!」 阿笠父「お前はまだ小学生だ。お前が成人した頃、博士はもうジジイだぞ」 コナン「覚悟はしています」 阿笠父「それに…お前が子供を産めるような年齢になった頃、俺たちはもうこの世にいないかもしれない」 コナン「………」 阿笠博士「自分の、孫見たさでワシらを引き離すつもりなのか!」 阿笠母「博士ちゃん!」 阿笠父「孫の顔を見たいということが何がおかしい!!この親不孝もの!!」 阿笠母「お父さんもうやめて!」 阿笠博士「結局自分の店や世間体のためじゃろうが!!ワシらは愛し合っとるんじゃよ!!」 コナン(なんだよこれ…) 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:16:01.16 ID:2rCMfgWL0 阿笠父「このー!」 バシッ!! 阿笠博士「グワ!!」 阿笠母「お父さん!!!!」 阿笠父「ハァ…ハァ…元はといえばお前がくだらない発明なんかにかまけて時間を無駄にしたからこうなったんだろう!!」 コナン「もうやめてください!!」 阿笠父「!!」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:19:06.91 ID:2rCMfgWL0 コナン「確かに博士さんは気持ち悪いです。でもそこまで言うのはあんまりじゃないですか?」 コナン「私は博士の発明品に幾度も救われました。命の危険さえ博士のおかげでかいくぐる事ができました」 阿笠父「認めん!俺は認めんぞ!!」 阿笠母「皆、とにかく落ち着いて。お鍋が煮えてるから持ってくるわね」 阿笠父「………」 阿笠博士「………」 コナン「………」 阿笠母「キャーーーッ!!」 コナン「!?」 阿笠博士「どうした!?」ダダッ 阿笠母「し……死体……!」 コナン「これは………」 阿笠博士「光彦くん……!」 ネクストコナンズヒィンッ!!ナス!! 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:23:58.45 ID:2rCMfgWL0 コナン「光彦………どうしてここに………」 阿笠博士「………まだ温かい。死後間も無いようじゃな」 阿笠母「け………警察を………」 コナン「無駄だよ」 阿笠母「!?」 コナン「テレビを見てください。さっき降り出した豪雨で土砂崩れが起きたらしい。警察がここに来れるのは夜が明けてからだろうね」 阿笠博士「コナン…」 コナン「ああ、任せとけ」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:30:38.21 ID:2rCMfgWL0 阿笠博士「見たところ目立った外傷はないようじゃが」 コナン「いや、これは殺人だ」 阿笠博士「なんじゃと!?」 コナン「よく見てくれ博士。なんかおかしいところがねーか?」 阿笠博士「そういえば…下半身全裸で尻にナスが挿さっておる…!」 コナン「ああ。一見わかりにくいがこれが致命傷になったんだ。しかしこれのおかげで犯人は自分の首をしめたことになるだろうぜ」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:36:33.66 ID:2rCMfgWL0 コナン「光彦は俺たちがここへ来る事を知っていて博士の車に忍び込み、俺たちが食事をしているスキを見計らって台所に入り込んだ」 阿笠博士「それは一体なぜ…?」 コナン「博士の実家に来る事は俺が少年探偵団の皆に話していた」 コナン「その時点では光彦におかしな点は無かったが、話した翌日…目を輝かせながら俺たちと一緒にここへ来たいと言い出したんだが」 コナン「その理由は俺にもまだわからねー」 コナン「が、死体が語ってくれるだろうぜ」 阿笠博士(新一かっこいい…) 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:43:20.90 ID:2rCMfgWL0 コナン「博士、このナスをよく見てくれ」 阿笠博士「普通のナスじゃが…」 コナン「普通のナス?それは違うな」 阿笠母「このナスは、この村の特産品で鮮度が命だから、この村でしか食べられないのよ」 阿笠博士「そうじゃったのか…」 コナン「この色、このツヤ、そしてこの太さ。光彦にとってはたまんなかっただろうぜ」 阿笠博士「しかし、このナスの事は光彦くんはもちろん、お前だって知らなかっただろう?」 コナン「ああ、知らなかった」 阿笠博士「なら、なぜ光彦くんはここへ着いてきたんじゃ?」 コナン「光彦は知っていたんだよ…いや、知らされたんだ」 阿笠博士「!?」 コナン「博士、心当たりはねーか?俺たちに近い人物で…」 阿笠博士「ま、まさか!」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:52:05.61 ID:2rCMfgWL0 コナン「光彦に近い人物で、このナスの事を知っていた人物」 コナン「それは以前博士と結婚前提で付き合い、俺と同じようにこの家に挨拶しに来た…」 阿笠博士「元太くん…!」 コナン「そう。光彦は元太にこのナスの事を聞いて、ここへ来たんだ」 コナン「それが片道切符だと知らずにね」 コナン「そして見てくれ、この身体中のアザ」 阿笠博士「おお、まったく気がつかなかった…!」 コナン「このアザに見覚えはないか?博士」 阿笠博士「これはワシが開発したナスを食べたら死ぬ薬の副作用じゃ!!」 コナン「そう。光彦は元太にその薬を飲まされ、下の口でナスを食べて死んでしまったのさ」 阿笠博士「一体なぜ元太くんはそんな事を!!」 コナン「それは分からない。あいつは知能障害があるから何やってもおかしくない」 阿笠博士「とにかくこれで事件解決か…」 コナン「光彦…」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/23(火) 23:57:32.05 ID:2rCMfgWL0 翌朝、警察が来て光彦は燃えるゴミとして処分された 阿笠父「コナンくん、俺は人を見る目がなかったようだ」 阿笠父「博士をよろしく頼む」 コナン「ああ」 阿笠父「しかし君は一体…」 コナン「江戸川コナン、探偵さ」 どんな 言葉に変えて 君に 伝えられるだろう あれから いくつもの季節が 通り過ぎたけれど いつも 傍で笑ってる 私にも言えないことが まだ ひとつだけある Secret of my heart 疑ってもないね いつだって少しの未来があれば 真実は 手に入れられるはず I can't say もう少しだけ I'm waiting for a chance 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/07/24(水) 00:01:25.02 ID:Hl8IPAmK0 リーンゴーン 歩美「コナンくん、博士、結婚おめでとー!」 蘭「コナンくん綺麗よー!」 コナン「皆ありがとなー!」 阿笠母「博士、幸せにね…」 阿笠博士「母さん……」ポロポロ 阿笠父「………」ポロポロ 阿笠母「やだお父さんも泣いてるwww」 灰原「よかったわね江戸川くん、これで研究が続けられるわ」 コナン「ああ」 こうしてコナンと阿笠博士はめでたく結婚し、翌年男児をもうけた fin