アカギ「ククク…海賊王に、俺はなる…!!」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:14:41.27 ID:EjQMIbf+0 ロシオ「これでてめえの手持ちは0だ。あとは・・・パンツでも賭けてくか、兄ちゃん?」 取り巻き「お前ある意味ツイてるぜ。ロシオが相手じゃ、勝ったら逆にタダじゃ済まなかっただろうからな。キャハハ」 ロシオ「わりぃな・・・有り金は全部頂くぜ?」 ???「お前今、イカサマをしただろ?」 ロシオ「なんだと? 俺がいつそんなことを」 ???「したよ、お前はイカサマをした。」 ロシオ「ふざけんな!!てめえ俺が誰だか」 ッッッッッドン!!!!!!!!! ロシオ「っっっぐ…」 ???「ハハーハハハハ!!!」 取り巻き「あ・・・あいつ、処刑人ロシオを一撃で・・・」 ???「それじゃあこいつは貰ってくぜぇ」 取り巻き「あいつ・・・もしかして、ベラミー・・・!?ハイエナのベラミーじゃ!?!?」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:24:34.61 ID:EjQMIbf+0 ベラミー「ハハーハハハハ!!!」 世は正に大海賊時代、ここは嘲りの町モックタウン。 このお話は、そんな嘲りの町に舞い降りた天才、神域の男のお話。 ベラミー「ハハーハハハハ!!他に俺と博打してえ奴はいねえかぁあ!?」 サーキース「おいおいベラミー、あんなの見せ付けられちゃあ誰も相手にしちゃあくれねえぜハッハッハッ」 ベラミー「そりゃそうかぁッハーーハハハ」 ???「ククク…面白い…!!狂気の沙汰ほど…面白い…!!」 ベラミー「ぁあ?なんだてめえは?」 ???「負ければ無一文、勝っても死、面白い…!!狂気の沙汰ほど面白い…!!」 取り巻き「おいおい・・・なんだあのとんがり顎、やばいぞあのままじゃベラミーに…」 ベラミー「おいとんがり顎、なんだ?まさか俺と一勝負しようってのか?」 ???「ククク…ああ、渡って見せようその綱。」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:25:25.07 ID:EjQMIbf+0 取り巻き「おいおいやめとけとんがり顎、この勝負… 勝っても負けても何の得もありゃしねえ・・・」 ???「…もともと損得で勝負事をしたことなど無い… ただ勝った負けたをして、その結果無意味に人が死んだりする… その方がいい、その方が博打の本質である理不尽な死…その淵に近づける…」 取り巻き「こ・・・こいつ・・・完全に狂ってやがる・・・」 サーキース「おお!!挑戦者か!!??今の惨劇を見て挑んでくるとは、狂ってるぜこいつはッッハッハッハ」 ベラミー「ハハーハハハハ、とんがり顎。そこに座れよハハーハハハハ」 取り巻き「一体何者なんだあのとんがり顎・・・肝っ玉が据わってやがる」 ベラミー「ハハーハハハハ!!!とんがり顎、お前・・・名前は?」 ???「…アカギ…赤木しげる…」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:27:46.70 ID:EjQMIbf+0 ベラミー「アカギ…聞かねえ名だな。懸賞金は?」 アカギ「ククク…ベラミーさん、…ない…ないんだよ…」 ベラミー「ぁあ?」 アカギ「そいつぁない…50ベリーだろうと、1億ベリーだろうと…ない…懸賞金は…ない…」 サーキース「何いってやがるこいつ」 アカギ「関係ないんだ…一度このギャンブルという名の卓に着いちまえば…ない…関係ないんだそいつは…!!」 ベラミー「ハハーハハハハ、そりゃそうだ!!お前がどこの馬の骨だろうと、関係ねえよなあハハーハハハハ。 これから無一文…もしくは死んじまうんだからなあ!!!!!!」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:28:19.48 ID:EjQMIbf+0 アカギ「ククク…」 ベラミー「ぁあ? 何笑ってやがる?」 アカギ「ベラミーさん…常識…この世界でそれは…常識… 勝負の後は…骨も残さない…終わらない…地獄の淵が見えるまで… どちらかが完全に倒れるまで…終わらない…」 ベラミー「ハハーハハハハ!!!こいつぁおもしれぇえ!!!! あんな状況下で俺様に挑んできやがったから、少しは骨のある奴かと思いきや… こいつぁとんだ勘違い!!ただの死にたがりって訳かハハーハハハハ!!!!!!」 取り巻き「おいあの赤木しげるって奴・・・もしかして最近噂の…!!」 ベラミー「それじゃあ始めようぜ、 お前が生きるか死ぬか、いや死にてえのかお前はハハーハハハハ!! それじゃあ、お前が勝っても負けても殺してやるよハハーハハハハ!!!!」 アカギ「ククク・・・始めよう・・・地獄の淵が見えるまで・・・」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:28:56.64 ID:EjQMIbf+0 サーキース「それじゃあ勝負の内容は・・・そうだな、 今さっきロシオがイカサマをしやがったこのトランプでポーカー、これでいいな?」 アカギ「…ククク…   駄目だ」 ベラミー「ぁあ?」 アカギ「ベラミーさん、そいつは駄目だ…ロシオは…したんだろ…イカサマを… ねえ…ベラミーさん、ククク…」 ベラミー「ハハーハハハハ!!!ぁあ、アイツはイカサマをした。だから俺が殺した!!!」 アカギ「なら駄目だ…そのトランプ・・・イカサマをするために作られている可能性…否めない」 サーキース「ぁあ!? なにをゴタゴタとほざいてやがる!!?? てめえまさか本当にロシオがイカサマをしたとでも思ってんのかぁ!?ぁあ!?」 アカギ「ああ…したんだろ?イカサマを。なあ…ベラミーさん…ククク…」 ベラミー「ハハーハハハハ!!!ぁあ、アイツはイカサマをした。だから俺が殺した!!!」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:29:46.97 ID:EjQMIbf+0 サーキース「…っち、それじゃあどうすんだぁあ!? ジャンケンでもしようってかぁ!?ぁあ!?」 アカギ「ククク…面白い…生死を決めるジャンケン…狂気の沙汰ほど面白い… …だが、それじゃあ華がない、取り巻きも見ていてつまらない…」 サーキース「じゃあいったい何を・・・」 アカギ「…ククク… これ、これがいい…これなら取り巻きも納得… いいだろ…ベラミーさん…これなら…ククク…」 アカギ、ここでポケットから取り出す。 重く光る鉄の塊、回転式拳銃…リボルバー。 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:31:45.11 ID:EjQMIbf+0 サーキース「て、てめえ…もしかして・・・」 アカギ「察しの通り…ルーレット…ロシアンルーレット…ククク…」 サーキース「てめえふざけやがって、こんな勝負ベラミーが受けるわけ」 アカギ「受けるさ…なあ、ベラミーさん。あんたらは男を売る稼業…退けない… 絶対に退けない…ここで退けば取り巻きはあんたらを、大したことのない奴らだと吹聴する… だから退けない…ここは退けない…そうだろ…ベラミーさん…ククク…」 ベラミー「ぁあ!? そもそも俺はその勝負、受けねえなんて一言も言ってねえぜぇ!!?? ハハーハハハハ!!!おもしれぇ、受けてやるその勝負、ハハーハハハハ!!!」 サーキース「おいベラミー、挑発に乗るな!!これじゃあもしものとき…」 ベラミー「ぁあ!!??サーキース、まさか俺がこんなとんがり顎に 負けるとでも思ってんのか!!??ぁぁああああああ!!!!???」 サーキース「いや・・・そういう訳じゃねえが・・・」 アカギ「…ククク…」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:33:01.80 ID:EjQMIbf+0 サーキース(駄目だ・・・ベラミーの野郎、完全にこのアカギとか言う奴に 乗せられてやがる…これじゃあいくら悪魔の実の能力者のベラミーでも ただじゃ済まねえ…         あ、そういえば・・・) サーキース「そ…そうだベラミー、さっき懸賞金3000万の首を見かけたんだが、 俺はアイツをうちのクルーにしようか迷ってる…もしかするともう船出しちまうかもしれねえ… 今のうちに品定めしに行かねえか!?」 ベラミー「ぁあ!? そんなこと、この勝負が終わってからでも遅くはねえだろハハーハハハハ!!!」 サーキース「え、いや・・・そ、そうなんだが… しかしベラミー、こんなとんがり顎・・・お前がわざわざ出るまでもねえ。 ここは俺に任せてお前はその3000万の首を品定めに行ってくれよ!!」 ベラミー「ぁあ!? 何言ってやがる・・・こいつは俺に勝負吹っかけてきたんだぞ? 俺がやらなきゃ意味ねえだろハハーハハハハ!!!」 アカギ「…ククク…、同じ事…」 ベラミー「ぁあ!?」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:33:36.80 ID:EjQMIbf+0 アカギ「同じ事…どちらが先でも同じ事…さっきも言った…勝負の後は骨も残さない… サーキースさん、俺はあんたとも勝負をするつもりだった…だから同じ事… どちらが先か…ただそれだけ」 サーキース(こ…こいつ…) サーキース「・・・な!!ベラミー。こんなとんがり顎俺に任せて お前は3000万の首を品定めに行ってくれ!!俺もすぐ後で追いかける」 ベラミー「ハハーハハハハ!!!そうかそうか!!! ならサーキース、後は頼んだハハーハハハハ!!! おいアカギ、絶対にありえねえが…もしお前がサーキースに勝てたら 次は俺が相手してやるよハハーハハハハ!!!」 アカギ「…ククク…」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:47:26.67 ID:EjQMIbf+0 サーキース(・・・ふぅ、しかしこのアカギとかいう奴… 勝負事に不可欠な熱…そしてツキ…持っている…計り知れない…) アカギ「…ククク…、じゃあサーキースさん、始めよう… どちらかが必ず死ぬ…それも無意味に死ぬ…この理不尽なゲーム…ククク…」 サーキース「・・・ああ、いいだろう。ここまで啖呵を切ったからには 俺も退けない…この勝負…受けるしか無い・・・。」 アカギ「ククク…そうこなくっちゃ… このリボルバー…弾は六発中たった一発… それをこうやって回して、交互に引き金を引いていく… 銃口はもちろん額…額に当てて引く…ククク…」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 02:50:47.84 ID:EjQMIbf+0 サーキース「・・・どちらが先だ?」 アカギ「え?」 サーキース「どちらが・・・どちらが先に引き金を引く? というか…この勝負、吹っかけてきたのはお前、 ならその最初の引き金・・・引くべきはお前じゃないか?」 アカギ「ククク…ああ、そういうこと…」 カチャ サーキース「なっっ!?」 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 03:05:33.55 ID:EjQMIbf+0 この時アカギ、何の躊躇いもなく引き金を引き、 リボルバーをサーキースへ渡す。その間2秒…たったの2秒… サーキース(こ・・・こいつ、完全に狂ってやがる。 命が惜しくないのか・・・!?) アカギ「ククク・・・さあ、サーキースさん、 アンタの望みどおり…火蓋は俺が切った…さあ始めよう… 地獄の淵が見えるまで…」 サーキース「うっ・・・くそっ…」 確率は六分の一から五分の一へ… 少しずつ近づいてくる死…無意味な死… 一見、六分の一の状態で引き金を引いたアカギ、 楽に見える…取り巻きから見れば先に引いたほうがいい… そんな風に思える…しかし当事者は違う…六分の一という確率… それは死という代償と引き換えにしてみればあまりにも大きすぎる… 普通の人間には引けない…というかどんな確率であってもこんな引けない… 普通引けない・・・しかしアカギ引く。それも何の躊躇もなく・・・ 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 03:15:12.66 ID:EjQMIbf+0 ざわ…ざわ… アカギ「さあ、早く引きなよ…取り巻きが 退屈そうにしてる…ククク…サーキースさん、さあ・・・早く」 サーキース「うっ・・・」 サーキース、ここで涙。死を覚悟し涙する。 それもそのはず、常人には引けないこの引き金、 それを常人であるサーキースが引こうとしている・・・ それは並大抵のことではない…まず失禁、脱糞は当たり前。 死を目の当たりにすれば当たり前…そんなもの当たり前。 しかしサーキース、それを涙で留める… やはり海賊…海賊という面子…譲れない面子… 失禁、脱糞なんて取り巻きの前では見せられない… しかし涙…涙は許されるべき…なぜなら死ぬかもしれないのだから。 それも無意味な死、なんの意味もなく死ぬかもしれないのだから。 サーキース「う、うわあああああああああああああああああああああああ」 カチャ 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 03:22:08.73 ID:EjQMIbf+0 >>26 まじか アカギ「ククク…引けるじゃないか、サーキースさん。ククク…」 サーキース「はあ・・・はあ・・・はあ・・・」 アカギ「それじゃあ次は俺…俺の番だね…ククク…」 カチャ カチャ サーキース「えっ」 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 03:32:38.71 ID:EjQMIbf+0 この時アカギが取った行動、 それは常人には想像もつかない、というか本来ありえないこと。 確率は四分の一にまで下がったこの状況下で、 二度…引き金を二度、それもその間0.01秒。 引く、四分の一の確率を二度… いや正確には四分の一を一度、 そして三分の一を一度…引く… サーキース「こ・・・こいつ・・・完全に狂ってる…」 アカギ「ククク…二の矢はいらない。 一の矢で十分だ…」 サーキース「お・・・お前もしかして俺にも引き金を二度・・・」 アカギ「ククク…そんなことは言わない…ただまどろっこしかったんだ… こんな平々凡々な確率を何度も繰り返すこと、俺はごめんだ…だから引いた、二度…ククク サーキースさん、あんたは一度でいい、というか雌雄を決するこの引き金…アンタが引いていい。 アンタが引いたその瞬間、この勝負…どちらが倒れるか決まる…ククク」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 03:43:45.06 ID:EjQMIbf+0 サーキース(一体何なんだこいつ…狂ってる…こんな奴に俺は…) アカギ「さあ、サーキースさん、早く…早く決してくれ…この雌雄…ククク」 サーキースの頭の中…駆け巡る確率… 2分の1という確率…コインの表裏、そんな常日頃から纏わりついている… 日常に溢れかえる確率…そんな確率で死、無意味な死… サーキース「・・・あっ・・・あっ・・・あっ・・・」 取り巻き「おいあれ・・・あの懸賞金3800万の、あのサーキースがまさか・・・」 失禁…圧倒的失禁・・・ そして取り巻きからは窺えないが・・・脱糞、止まらない糞… しかしこれは当たり前、当たり前のこと。なぜなら日常に溢れかえる確率… それで訪れる無意味な死…そんな理不尽なこと、誰が受け入れることが出来ようか・・・ そんなことを受け入れることの出来る奇人、変人、いない。いるとすればここにただ一人… この男を除いてはいない・・・おそらくいない・・・。 アカギ「なにをやっている、さあサーキースさん…早く引き金を」 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 03:52:25.71 ID:EjQMIbf+0 ざわ…ざわ… サーキース「う・・・う・・・うぎゃぁあぁあぁあぁぁああうへえうえっふえうへうあ」 カチャ 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 03:55:46.62 ID:EjQMIbf+0 取り巻き「か・・・空打ち・・・ってことはサーキースの…勝ち?」 アカギ「ククク…おめでとうサーキースさん…って言っても、もう聞こえないか…ククク」 取り巻き「え・・・  あ、  さ、サーキースが・・・気絶してる…!!」 アカギ「ククク…それじゃあ最後の引き金、引かせてもらうよサーキースさん…」 カチャ 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/04/06(土) 04:00:52.69 ID:EjQMIbf+0 取り巻き「・・・え、また空打ち・・・?  どうゆうことだ…!?」 アカギ「ククク…」 アカギ、イカサマ…!!圧倒的イカサマ…!! もともとリボルバーに弾は入っていなかった、そう・・・アカギはサーキースが 恐怖に打ち負けると予想…というか予知し、初めからリボルバーに弾を込めていなかった。