ゲンドウ「正義の味方か」シンジ「うん」 1 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 19:37:24.30 ID:krsygOm80 ――第四使途襲来! ゲンドウ「来たな」 冬月「15年ぶりか」 ゲンドウ「ようやく、宿願への第一歩が踏み出される……そうだろう、シンジ」 ――初号機格納庫 初号機「…………」 リツコ「左腕部の調整を急いで。パイロットのデータはこのディスクを」スッ 研究員「あの、第一の少女、綾波レイのデータじゃないんですか?」 リツコ「彼女は零号機の専任よ。まあ、肝心の零号機は凍結中だけど」 研究員「はあ。ではこのデータは」 リツコ「……碇司令の秘蔵っ子、らしいわ」 初号機「……」ヴン ――ジオフロント外部 2 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 19:42:18.05 ID:krsygOm80 ――ジオフロント内部 シンジ「ここですね」 ミサト「ごみ〜ん……まだあんまり慣れてないのよねえ」 シンジ「構いませんよ」 ミサト「んっと、こっちなんだけど……」 ズンン……ッッ!! ミサト「うわっ!?」 シンジ「さっきの化け物ですかね?」ガシッ ミサト「あ、ありがと」 シンジ「急ぎましょう……ここは危ない気がします」 3 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 19:46:46.86 ID:krsygOm80 pipipi……!! ミサト「?」 シンジ「……父さんからだ」 ミサト「い、碇司令から!?」 シンジ「父さん、偉い人なんですか?」 ミサト「ええまあ……ほら、とりあえず出てあげて」 シンジ「はい」ピッ ゲンドウ『シンジ。まだか』 シンジ「今行ってる」 ゲンドウ『すまないがもういい』 シンジ「は?」 ゲンドウ『時間切れだ』 カッ――ドオオオオオオオオッ!!! ミサト「な、ジオフロントの天井が……!」 シンジ「さっきのあいつ!穴を開けて来たんだ!」 第4の使徒「…………」キュィィィィ ミサト「まずい!ここで撃たれたら……って、本部じゃない、狙いは……ここ!?」 シンジ「ええっ!?なんで僕ら二人だけなのに!」 ミサト「伏せてぇぇぇっ」バッ 4 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 19:51:13.57 ID:krsygOm80 シンジ(ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるな) シンジ(死ねるか、こんなところで死ねるか) シンジ(まだ僕は――■■■■■にッ) シンジ「それまで死ねないんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」 カッッ!! …… ………… シンジ(……生きてる) シンジ(なんで、あの光をどうやって……) シンジ「うっ……なんでこれ」ガサッ シンジ「紫色の、腕……?」 5 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 19:56:01.57 ID:krsygOm80 ミサト「ううん……碇シンジ君……?」 シンジ「葛城さん、ダメだ。足から血が出てる」 ミサト「みたいね、足が動かないの。……!!?ちょっと、それって!?」 シンジ「え?いやなんか、さっき急に生えてきて」 ミサト「初号機!?私たちを守ったの!? ゲンドウ『……いいや、守られたのはシンジだ』 シンジ「父さん!」 ゲンドウ『よく聞け、シンジ』 シンジ「待って、待ってくれよ。何が何だか分かんないんだ!」 ゲンドウ『このままでは全員死ぬ。間違いなく全滅する』 シンジ「それは……そうだけど」 ゲンドウ『滅ぶのはこの町だけではない。いいか、人類が滅びるんだ、このままでは』 シンジ「……!!?」 6 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:00:23.04 ID:krsygOm80 ゲンドウ『人類を救うための方法はひとつだけ』 シンジ「……」 ゲンドウ『戦え、シンジ』 シンジ「僕をそのために、呼んだんだね?」 ゲンドウ『ああ』 シンジ「でも、僕じゃムリだよ。あんな化け物……」 第4の使徒「」ズン…ズン ゲンドウ『いいや、お前でなければムリだ』 シンジ「……?」 ゲンドウ『願え、奴を圧倒する力を』 ゲンドウ『すべてを薙ぎ払う力のみが希望を切り拓く』 ゲンドウ『ただお前だけに、その力を欲する権利がある』 シンジ「……僕に?そんなことが?」 ゲンドウ『見ろ、周りを。蹂躙される世界を』 シンジ「!」 7 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:04:22.65 ID:krsygOm80 ゲンドウ『焼かれる父を、潰れる母を、引き裂かれる子を見捨てるのか』 シンジ「……僕は」 ゲンドウ『お前には戦う力が、戦う権利が、戦う理由がある』 ゲンドウ『シンジ――』 シンジ「僕は――」 ゲンドウ『人類最強の矛となれ』 シンジ「……どうすればいい?願って、それで?」 ゲンドウ『叫べ、その矛の名を』 シンジ「それは」 ゲンドウ『その名は』 シンジ・ゲンドウ「『人造人間ヱヴァンゲリヲン』――――――ッッ!!!」 初号機「――――――――――!!」ズズン…ッ!! 8 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:09:27.34 ID:krsygOm80 シンジ「ここは……!?」 ゲンドウ『エヴァのコックピット内だ。どうやら召還に成功したようだな』 シンジ「さっきの紫色のあれか……」 ゲンドウ『体は動くな?』 シンジ「うん」 ゲンドウ『怯えはないな?』 シンジ「少しだけ」 ゲンドウ『震えは?』 シンジ「武者震い、なら」 ゲンドウ『上等だ』ニヤリ 9 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:11:37.93 ID:krsygOm80 シンジ「こっちからも聞かせて」 ゲンドウ『ああ』 シンジ「武器は?」 ゲンドウ『左肩のナイフのみ』 シンジ「敵の弱点は?」 ゲンドウ『赤い球状のコアだ』 シンジ「勝算は?」 ゲンドウ『通常兵器なら0.02%』 シンジ「僕なら?」 ゲンドウ『99.9%だ』 シンジ「0.01%が来ないことを願うよ」 10 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:15:28.97 ID:krsygOm80 ゲンドウ『では時間だ』 シンジ「来客は一人だけ」 ゲンドウ『丁寧なエスコートを期待しよう』 シンジ「向こうがついて来れるなら」 ゲンドウ『なら往け。我々はこの日のために動いてきた』 シンジ「うん……行ってくる」 シンジ「僕は、この日のために生まれたんだから」 初号機「……!」ヴンッ シンジ「さああかかって来いッ!化け物めえええええええっ!!」 12 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:42:15.02 ID:krsygOm80 シンジ「……知らない天井だ」 ――学校 シンジ「今日から転入します、碇シンジです。よろしく」 生徒「よろしくー」 トウジ「…………」ブスッ ケンスケ「おいトウジ、態度悪いって」ヒソヒソ トウジ「やかましいわ。あいつが、こないだのロボットに乗っとったやつなんじゃろう?」 ヒカリ「ちょっと何言ってるのよ……そんなの噂じゃない」 13 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:44:47.04 ID:krsygOm80 シンジ(……あ) 綾波「…………」 シンジ(あの子が、綾波レイ。僕より先に選出された第一の少女) シンジ(零号機の起動実験に失敗して怪我しちゃったって父さんが言ってたな……) シンジ「えっと、綾波さんだよね?」 綾波「ええ」 シンジ「よろしく」 綾波「…………」 15 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:48:24.09 ID:krsygOm80 ケンスケ「おーあの転校生、見る目あるなー。しょっぱなから綾波レイに話しかけるなんて」 トウジ「……いけすかんのお」 ヒカリ「いい加減にしなさいよっ」 シンジ(なぜか注目を浴びてしまった。さては綾波さん、有名人だな) シンジ(まあ、顔立ちも整ってるし……眼帯とか包帯とかが取れると、多分可愛いんだろうなあ) 綾波「席に戻らないの」 シンジ「ん、ああ」 綾波「碇司令の、秘蔵っ子……」 シンジ「そんな大層なものじゃないよ」 16 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 20:54:54.25 ID:krsygOm80 ――昼休み バキッ!! トウジ「すまんのう転校生。わいはお前を殴らなあかん」 シンジ「……そっか。こないだの戦いで」 ケンスケ「悪いね。こいつの妹さん、例の騒ぎでケガしちゃってさ」 トウジ「これからは足元に注意して戦うんやなあ!」 シンジ「……足元、ねぇ」 綾波「碇君、さっき、呼んだ?」 シンジ「ああ、うん、お昼ご飯食べようと思って」 綾波「そう」 17 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 21:01:39.81 ID:krsygOm80 ビー!ビー! 綾波「……非常召集」 シンジ「え?僕には来てないんだけど」 綾波「端末は?」 シンジ「なにそれ」 綾波「おかしいわ。緊急避難警報。使徒の襲来」 シンジ「どこに」 綾波「もうそろそろ見えるわ」 第5の使徒「…………」シュルシュル シンジ「イカみたいだ……」 綾波「やめて。あなたのお弁当、イカが入ってるもの」 シンジ「いる?」 綾波「……」ジトッ シンジ「冗談だよ」 18 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 21:06:05.30 ID:krsygOm80 綾波「ここでせき止めないと学校が」 シンジ「知ってる」 綾波「どうするの」 シンジ「それも知ってる」 綾波「何を」 シンジ「僕は今から何を為すべきなのか」 綾波「そう……生身で戦うの?」 シンジ「まさか」ハハッ シンジ「僕には最強の矛があるから」 綾波「……?」 シンジ「そうだろ、」 シンジ「『人造人間ヱヴァンゲリヲン』――――ッッ!!」 初号機「…………!!」ズズン……ッ! 綾波「うそ……」 19 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 21:13:37.15 ID:krsygOm80 ゲンドウ『呼んだか』 シンジ「うん、綾波もついでに」 綾波「……!?っ!?……ここは?」 シンジ「初号機内部。エントリープラグの中だよ」 綾波「LCLは?」 シンジ「これを召還した時に、肺に入ってる」 綾波「信じられない……」 リツコ『またよ!また転送よ!ふざけないで質量保存の法則はどこへ行ったの!!』 ミサト『ていうか私のポジション完全に取られちゃってるのよねえ……』 マヤ『レイもいますが、シンクロ率は88%を維持。いけます』 青葉『兵装ビルはもういい!早く市民のいる施設の収容を急げ!』 日向『オイ、第3新東京市立第壱中学校の収容は!』 シンジ「そういえば学校が戻っていかないね」 綾波「システムの故障かもしれないわ。危ない」 シンジ「一歩も退けないなぁ」 綾波「……能天気」 シンジ「言わないでよ」 第5の使徒「」バシュゥゥッ!! ミサト『碇シンジ君!』 ゲンドウ『来るぞ!』 シンジ「――了解!」キッ 綾波(人が変わるのね) 20 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 21:17:39.57 ID:krsygOm80 第5の使徒「」バシュッッ! シンジ「ワイヤーブレード!一気に近代化してるね!」バッ 綾波(激しい……っ、喋る余裕がない!) シンジ「でも動きは単調だ。曲がりも直角だし、柔軟な軌道ができないなら触手っぽくする意味ないね」ゴオッゴッ 綾波(目でも追えないような攻撃を、避けてる!) シンジ「2本……いや、胸元のあれは温存してるもう2本かな?まあこの程度なら8本あっても対応できる……っと!」シュバッ 綾波(何者なの、碇君って) 第5の使徒「」バシッ!バシッ!バシュシュッ!! 25 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 21:52:39.74 ID:krsygOm80 戻った シンジ「葛城さん、指示を」 ミサト『使徒を学校から引き剥がすことは?』 シンジ「やってみます」 綾波「……!碇君足元!」 シンジ「!?しまった、五本目……ッ!!」 ブゥン!! シンジ「こ、い、つ、ッッ」 シンジ(尻尾に擬態した触手か!地面に潜らせるなんて、考えやがって!) 綾波(足首が痺れる、熱いッ、これが……エヴァのフィードバック……!?)ガタガタ 26 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 22:03:04.53 ID:krsygOm80 シンジ「何震えてるのさ……これぐらい当然でしょ、第一の少女さん」 綾波「あ……ぁ、わぁ、っ、たし、乗ッ、のったこと、ない」 シンジ「……?」 ゲンドウ『レイは、実機運用を行ったことがない』 シンジ「ああ、なるほど」 ゲンドウ『フィードバックを感じるのは初めてのはずだ、手荒な真似はするな』 シンジ(分かってるよ……問題はここからどう巻き返すか) シンジ(もう校舎に背中がつきそうだ。逃げ惑ってる生徒が見える) シンジ(さっきの関西弁の人、メガネの人……綾波……フィードバック……) シンジ「チッ、綾波の神経接続を切ることは?」 リツコ『無理ね』 第5の使徒「」シュルシュル シンジ「どうするッ……」 27 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 22:06:58.96 ID:krsygOm80 綾波「だ、だぁめ……いかッ、り君ッ」 シンジ「何だよッ」 綾波「気にッ、しししないでぇっ!わたっ、わ、わたしは、無視してぇぇぇぇっ」 シンジ「できるわけないだろ……もういい。吹っ切れた」 ゲンドウ『どうする』 ミサト『どうするのよシンジ君っ!』 シンジ「真正面から完封してやる……」 ミサト『!?』 リツコ『!?』 綾波「!?」 ゲンドウ『まあ当然だな』シレッ 冬月『お前というヤツは……』 28 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 22:25:44.94 ID:krsygOm80 シンジ(相手の武器は5本。こっちは2本。手数じゃ勝てない) 第5の使徒「」シュビッ! シンジ(こうやって突きの場合はいなせるけれど、薙ぎの時は回避モーションも大きくなる) 綾波「くっ……」ギュッ シンジ「大丈夫。すぐに終わらせる」 綾波「右腕が……ッ」 シンジ「がまんして。もうケガしてるんだから」 ゲンドウ『……まさか』 第5の使徒「」シュンシュン 初号機「…………!」バッ 第5の使徒「!?」ギュゥッ ゲンドウ『右腕一本に、すべての触手を絡ませたか』 ミサト『むちゃくちゃな……!』 29 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 22:46:10.06 ID:krsygOm80 シンジ「動きは封じた」 シンジ「武器なんて左手があれば十分だ」 初号機「ヴォォォォォッ」 第5の使徒「……!?」ジタバタ シンジ「砕け散れッッ」 綾波(全力の、一撃――) バキンッッ!! 30 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 22:48:50.87 ID:krsygOm80 ミサト『状況、終了……』 ゲンドウ『よくやったな』 シンジ「疲れたよ…綾波さん、右腕、大丈夫だった?」 綾波「え、あ、うん」 シンジ「とにかくいったん外に出すよ」 初号機「」ガシュ! シンジ「学校の屋上でいいかな?」 綾波「ええ。よい、しょっと」 ゲンドウ『学校の収容は』 青葉『まだできませんね……故障でしょうか』 シンジ「あのトウジって人の言うとおりだったよ。足元には気をつけなきゃね」 綾波「そう、ね」 31 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 22:51:48.75 ID:krsygOm80 綾波「あの」 シンジ「ん?」 綾波「戦闘中、綾波って……」 シンジ「あっ……いや、ごめん、その、悪気はなかったんだよ」ワタワタ 綾波「……」クスッ シンジ「ああっ!今笑ったね!」 綾波「ごめんなさい、こういうとき、どういう表情をすればいいのか分からないの」 シンジ「もうすでに嘲笑ってるよ」シュン 綾波(碇君と話してると、なんだから、いつもと違う感じ) シンジ「綾波?」 綾波「碇君、助けてくれてありがとう」 32 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 22:55:13.94 ID:krsygOm80 綾波(……『ありがとう』) 綾波(不思議な言葉) 綾波(碇司令にも言ったことないのに) シンジ「どういたしまして、でも僕は、当然のことをしただけだから」 綾波「私を助けてくれたのは事実」 シンジ「怪我人をほっとくほど最低じゃないからね」 綾波「だから、ありがとう」 シンジ「ははは……」 第6の使徒「…………」 シンジ「……」 レイ「……」 第6の使徒「……」キュィィィィ シンジ・レイ「!!!??」 33 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 23:00:31.78 ID:krsygOm80 マヤ『パターン青!!使徒ですッ!!?』 リツコ『そんな、いきなり!』 ミサト『急すぎるわ!シンジ君退避!』 シンジ「綾波もいるし、中学校を背にした時点で退けないって言ってるでしょ!」 綾波「あ……あ……」ヘタリ シンジ「くっ……」 第6の使徒「」カッッ!! シンジ「A.T.フィールドオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」 34 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 23:08:14.08 ID:krsygOm80 シンジ「……また、この天井か」ムクリ ミサト「起きた?」 シンジ「葛城さん……」 シンジ「そうだ、綾波!学校!使徒!どうなってんですか!!」 ミサト「ちょっ、ちょっと落ち着いて。一つ一つ答えていくから、大丈夫よ」 シンジ「はぁ、はぁ……」 35 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 23:13:28.78 ID:krsygOm80 ――ネルフ 集中医療室 ミサト「まず、レイなら無事よ。というか中学校も傷一つついてないわ」 シンジ「そうですか……良かった」ホッ ミサト「次に使徒ね。あれは、あなたが弾き飛ばしちゃったから、戦略自衛隊が追撃しているわ」 シンジ「弾き飛ばした……?」 ミサト「ええ。A.T.フィールドを攻撃に転用するなんてリツコも面食らってたわ」 シンジ(僕がやったのか。意外と死ぬ気になれば何でもできるんだな) ミサト「うーん、変に大人びてる気がしたけど、レイとかのことになると冷静じゃなくなるのよねー」 シンジ「?」 ミサト「これはひょっとして……恋!」ピキーン シンジ「いや違います」 ――病室の外 綾波「」パクパク 綾波(碇君が、私に、恋……?) 36 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 23:21:52.14 ID:krsygOm80 ミサト「えーっと、じゃあ本題に入るわね」 シンジ「はい」 ミサト「あの使徒が再び第3新東京市に侵攻してくるまで、恐らく3日ほどしかないわ」 シンジ「十分長いですよ……どこまで吹き飛ばしたんだ僕は」 ミサト「ええ。短い時間だったけれど、観測の結果、あの使徒のA.T.フィールドは非常に強固ね。しかも常に変容しているから中和がほぼ不可能」 シンジ「初号機は?」 ミサト「急ピッチで修理しているけれど、ハッキリ言ってかなり致命的なダメージを負ってしまっているわ」 シンジ「……そうですか」 ミサト「刺し違えてでもレイを守るって心意気だったからねえ。ノーガードであんな高火力を全身で受け止めて、なんでショック死しなかったのかリツコが不思議がってたわ」 シンジ「いや別に僕は……いや、もうでいいすよ」ハァ ――病室の外 綾波(私を守る)キュン 綾波(刺し違えてでも)キュンキュン 37 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 23:35:41.92 ID:krsygOm80 ミサト「そこで今回は、侵攻経路に待ち伏せて一気に叩くわ」 シンジ「どうやってA.T.フィールドを破るんですか」 ミサト「それは後で説明するわ。今はゆっくり安んでちょうだい」 シンジ「……はい。正直、とても疲れた」 ミサト「じゃあ後は、リンゴを持ってきた制服の美少女にお任せするわー」 綾波「!?」ビクッ シンジ「綾波さん、いたんだ」 ミサト「じゃあね〜」 38 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 23:37:25.43 ID:krsygOm80 綾波「……調子はどう」 シンジ「悪くはないよ。僕より初号機の方が心配だ」 綾波「……りんご、剥くわね」 シンジ「え、ああ、うん」 シャリシャリシャリ シンジ(……) 綾波(……あ、うとうとしてる) シンジ(…………、   ) 綾波(寝ちゃった……) シンジ「zzzzz」 綾波「…………」 綾波「リンゴ、どうしよう……」オロオロ 39 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/20(木) 23:38:35.98 ID:krsygOm80 今日はここまで 新劇ベースだけどQのバレは多分ないよ 49 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 14:57:45.44 ID:wDxuD7180 昨日は寝てた シンジ「……んっ、んー」ムクッ 綾波「すぅ……すぅ」 シンジ(綾波さんあ。寝てる?ひょっとして、僕を待っててくれたのかな) 綾波「すぅ……」 シンジ「リンゴだ」シャク シンジ「………美味しい」 50 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 15:02:16.03 ID:wDxuD7180 ゲンドウ『シンジが起きたそうだな』 ミサト「ええ。今は治療に専念させています」 ゲンドウ『すべての治療を中断しろ。初号機の修理に合わせてすぐさま出撃させる』 ミサト「司令!?彼はまだ十分な休みをとっていませんよ!?」 ゲンドウ『命令だ』 冬月『使徒にはこちらの事情など通じんよ。ポジトロンライフルの配備もそろそろ終わる。君の発案した計画は滞りなく行われるだろう』 ミサト「くっ……分かりました」 ゲンドウ『使徒と戦うことが、シンジの唯一の存在意義にしてあいつ自身の信念だ』 冬月『ブリーフィングは発令所で行う。以上だ』 ブツッ ミサト「……ごめんなさい、シンジ君」 51 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 15:04:59.52 ID:wDxuD7180 綾波「碇君。勝手に点滴をはずさないで」 シンジ「邪魔だったんだ」 綾波「碇君。勝手に病室の外に出ないで」 シンジ「初号機はどこだ。あれに乗らなきゃ戦えないんだ」 綾波「ケガしてるのよ、あなた」 シンジ「知らないよそんなの」 綾波「十分に休まないと体に障るわ」 シンジ「人類の存亡の前には小さな問題だ」 綾波「碇君ッ」 シンジ「綾波さん、大人になりなよ」 52 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 15:09:48.54 ID:wDxuD7180 シンジ「天秤にかけるんだ。僕一人と人類すべてを」 綾波「……現実味がまるでないわね」 シンジ「それでも、僕らはそういう立場なんだ。だから戦うんだ。そのことだけが、僕の……人類を守るのが…正義…」フラッ 綾波「碇君!」ガシッ シンジ「うっ……ごめん、大丈夫。もういいから」 綾波「だめよ。明らかに今ふらついた。もう動いてはいけない。病室に戻りましょう」 シンジ「それはだめだ。僕は、初号機に」 ミサト「ここにいたのね、シンジ君」 綾波「!葛城さん、碇君を病室に戻しましょう。休ませないと」 シンジ「待ってくださいっ。僕は」 ミサト「……こっちに来なさい。プラグスーツを渡すわ。あと、作戦のブリーフィングも行います」 綾波「!!」 シンジ「……よし。よし、これで……」 53 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 15:16:56.89 ID:wDxuD7180 ミサト「失礼します……初号機パイロット、並びに綾波レイをお連れしました」プシュッ シンジ「失礼します」スタスタ 綾波「……失礼します」トコトコ ゲンドウ「来たか」 冬月「すでにポジトロンライフルは6挺配備し終わっている。布陣も君の指示通りだ」 ミサト「後は、初号機を起動させて現地にて使徒の侵攻を待つだけですね」 綾波「………」 54 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 15:22:14.64 ID:wDxuD7180 シンジ「作戦の概要を教えてください」 ミサト「ええ。使徒の侵攻方向にU字型の布陣を敷きます。その線上に距離を置いてポジトロンライフルを設置」 ミサト「初号機は一発撃ったら次のポイントに移り、波状攻撃を加えます」 ミサト「六発撃つころにはさすがに使徒も沈黙しているでしょう」 シンジ「分かりました。初号機の修復は?」 ゲンドウ「完了している」 冬月「第三の少年。現地で待機しておきたまえ」 シンジ「了解」 55 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 15:56:38.26 ID:wDxuD7180 ――迎撃ポイント 綾波「碇君」 シンジ「綾波、逃げてなかったの。もうそろそろ危ないよ」 綾波「怖くないの、エヴァに乗るの」 シンジ「……少しだけね」 綾波「傷つくかもしれないのに」 シンジ「それが使命だ、ガマンしないと」 綾波「でも」 シンジ「僕は世界を守るために生まれてきた。だから戦わないといけない」 綾波「…………」 56 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:04:14.29 ID:wDxuD7180 シンジ「時間だ」 綾波「碇君」 シンジ「早く逃げて」 綾波「……ごめんなさい」 シンジ「何で謝るんだよ」 綾波「私もエヴァのパイロットのはずなのに……」 シンジ「仕方ないよ。零号機は扱いにくいって父さんも言ってたし」 綾波「……私は、エヴァが怖いわ」 シンジ「あれだけの大怪我をしたんなら仕方ないんじゃないかな」 綾波「でもあなたは、あれ以上のケガをするかもしれない」 シンジ「そこに僕の感情を介入させる余地はない。死ぬときは死ぬんだ。使徒が殲滅できたらそれでいい」 綾波「でも、あの時私を守ってくれたのは、あれは」 シンジ「じゃあ、行ってくる」 初号機「…………」ズンンッ…!! 綾波「……碇君」 57 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:14:44.62 ID:wDxuD7180 ――第6の使徒再襲来! ミサト『作戦開始!全国の電力と人類の希望、あなたに預けるわ』 リツコ『機械が修正してくれる。あなたはトリガーを引くだけでいいの』 ゲンドウ『シンジ……記を散らすな。ただ射抜け』 シンジ「簡単に言わないでよ。こっちは死ぬ気でやるんだ」 綾波(碇君……) 青葉『シンジ君来たぞッ!』 日向『目標を確認、距離6000!』 ミサト『第1機甲大隊を下がらせて!B-3ブロックの自立迎撃システムを……』 ゲンドウ『必要ない。そうだろう、シンジ』 ミサト『!?』 シンジ「はい、ここからで、いけます」ジャキッ 青葉『第一ポイントのライフルはもう撃鉄を起こしているが……まだ射程範囲外だぞ!?』 カッッ!! 58 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:19:24.53 ID:wDxuD7180 第6の使徒「」ギギギギィィィッ リツコ『すごい……本当に当てた』 青葉『ですが、A.T.フィールドに防がれています』 日向『計測より強度が増してる!?出力が足りない!』 ミサト『仕方ないわね……第4ポイントへの供給を第3ポイントに回して!シンジ君は間髪入れずに第2ポイントへ!』 シンジ「了解!」バッ 第6の使徒「」キュイイイイ カッッ! マヤ『……第1ポイント消滅』 ミサト『くっ……シンジ君!』 シンジ(まずい、こっちよりあっちの方が先に撃ってくる!) シンジ「このぉっ……!」ジャキッ 第6の使徒「」キュゥゥン…カッッ!! 初号機「…………!」カッ! 59 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:24:00.58 ID:wDxuD7180 ゲンドウ『どうなった』 青葉『お互いに直撃です……ッ、使徒が活動を再開!』 ミサト『初号機は!?』 シンジ「…………ぅ」 シンジ(瞼が……重い……使徒…光…右手の感覚がない……) マヤ『そんな……右腕部が肩より消失……頭部にも裂傷』 ミサト『戦闘できる状態じゃないわね……作戦を中止!パイロットの保護を最優先!』 日向『ダメです!プラグの排出ができません!』 青葉『第2ポイントが根こそぎ焼かれていて、救助部隊の到着に時間がかかります!』 ミサト『迎撃ポイントからヘリを回して!』 綾波(怖い……これが戦いなの?手が、ずっと震えてる)ガタガタ 綾波(ここなら大丈夫、碇君が守ってくれる、から、だから、大丈夫)ガタガタ 60 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:31:00.43 ID:wDxuD7180 シンジ(動け……動け動け動け!動いてよぉぉっ……) シンジ(こんなところで負けられないんだ、全部の使徒を殲滅するまで、人類の明日を確保するまでは絶対に死ねない) シンジ(それが僕の生きる……目的なんだからっ……だから……!!) 綾波(騒がしくなってきた) 綾波(使徒が近づいてきてるみたい) 綾波(碇君……) ――僕は世界を守るために生まれてきた。だから戦わないといけない―― 綾波(それなら) 綾波「碇君を守るのは、誰」 61 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:33:00.46 ID:wDxuD7180 シンジ(……) 第6の使徒「」キュイイイイイ シンジ(ふ、ざけんなッ……!) シンジ(こんなところでええええええええっ) シンジ(チクショウ……) 綾波『碇君!!!!』 シンジ(!?) シンジ「あ……や、なみ…!?」 62 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:36:08.28 ID:wDxuD7180 ミサト『レイ!?』 ゲンドウ『……何をしている、レイ』 冬月『碇。まずいぞ』 綾波『碇君は、私を守るって言ったわ!』 シンジ(ああ……そうだよ) 綾波『でもおかしい。それじゃあ、それじゃ……碇君は誰にも守られない!だから、だから……!』 シンジ(……) 綾波『死んでもいいって言った。でもそれは違う』 綾波『死んでいいはずがない。死んでいい命なんかあるはずがない!私は碇君に死んでほしくない!』 綾波『碇君を守りたい!力を貸して、零号機――――――――ッッ!!!!!』 63 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:40:27.14 ID:wDxuD7180 綾波(……感じる) 綾波(今!碇君を守る最強の盾に、私がそれになる!) 第6の使徒「」カッッ!! シンジ(あや、なみ) マヤ『信じられない……初号機、損傷軽微』 青葉『零号機の起動、消失、第2ポイントへの出現を確認!』 冬月『覚醒したか……まさかリリスまでもが。勝ったな』 ゲンドウ『……』ニヤリ 零号機「――!!」ズズン…!! 第6の使徒「……!?」 綾波「碇君は死なないわ。だって、私が守るもの」 64 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:46:11.35 ID:wDxuD7180 シンジ「あや、なみ」 綾波「碇君、逃げて。ありがとう」 シンジ「……!」ググッ 初号機「!」ダダッ マヤ『初号機が移動を開始!』 ミサト『零号機は大丈夫なの!?』 青葉『そ、それが、対光線用の大型盾を持っています』 冬月『自身以外も召還できるのか』 ゲンドウ『それが本来のエヴァの姿だ。境界線を破り、契り、紡ぎ、拵える』 綾波(私が守る守る守る)ガタガタ 綾波(怖くない、怖くない、怖くなんかない!碇君は何倍も怖い、痛い思いをしてる!!) 零号機「……」ヴン 第6の使徒「!!」カッ! 綾波「きゃああっ!!」バシュウッ 青葉『盾を傾けるんだ!真正面から合わせると19秒しかもたないぞ!』 綾波「う、うぅぅぅっ」ジジジッ 65 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:51:26.62 ID:wDxuD7180 綾波(守る守る守る絶対に守るでもどうやって分からない負ける負ける死ぬいや死ぬ死にたくない) 綾波(何も守れずに、死にたくない) 綾波(私は……まだ!) シンジ「綾波イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッッッ!!!!」カッッッ!!! 第6の使徒「!!?」 綾波(あ……) 青葉『第3ポイントから狙撃!?いつの間に!』 マヤ『使徒のコアの破砕を確認……完全に沈黙します』 シンジ「フウッ、フウッ」 初号機「」シュゥゥ 日向『零号機、活動限界です』 綾波「ハァッ…ハァッ……」 零号機「」シュゥゥ 66 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:55:50.49 ID:wDxuD7180 綾波「」パチッ 綾波(……知ってる天井。ここは、まだ、プラグの中)」 ガンガンガン!! アヤナミ!アヤナミダイジョウブカ!? 綾波「…碇君」 ギギギ…… シンジ「綾波っ!!」 綾波「……大丈夫?」 シンジ「こっちのセリフだよ…本当に、無事で良かった」グスッ 綾波「どうして泣いてるの。悲しいの?碇君」 シンジ「綾波が生きてて嬉しいんだよぉっ……」 綾波「嬉しくても泣くのね。不思議。でも、こういう時は笑うものだと思ってたわ」 シンジ「……それは、人それぞれだよ」 綾波「私も、嬉しいの、碇君が生きていてくれて」 綾波「良かった。こういうとき、笑っていいのね」ニコッ シンジ「……うん、そうだね」ニコッ 67 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 16:56:36.64 ID:wDxuD7180 ここまで。夜に再開するかも。 序終わったけどアスカどうしようかな。 72 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 21:13:44.65 ID:AlhtUTEM0 復帰 ――ベタニアベース―― マリ「らあああああああああああああああああああっ!!」 第3の使徒「」ピキュイイイイ マリ「痛いなぁっ…お望みの初号機じゃなくってスネてんのかなっ!?」バキィッ 第3の使徒「!!」パキイイッ マリ「A.T.フィールドを真正面から破ってくるなんて……!」 マリ「確かに私はまだ、第一の少女や第三の少女みたいに召還はできないけどっ」 マリ「チルドレンの一人なんだからアアアアアアア!!!!」バギギギギ!! 仮設5号機「……!!」ヴンッ 74 名前:1♯burasuto[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 21:20:22.92 ID:AlhtUTEM0 酉付け損ねた マリ「ほらほらあ、こっちだよ鬼さん!かかって来なって!」 第3の使徒「」バシュゥゥッ マリ「あいたっ!」ゴン! 第3の使徒「」ガッ マリ「くっ、パワーも足りない、動きも鈍い……」 第3の使徒「」ギギギギ マリ「だけどっっ……真正面から!!」 75 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 21:28:17.68 ID:AlhtUTEM0 酉ミスって晒しちゃったてへぺろ マリ「こっちにはッ、1万2千枚の特殊装甲と!簡易型とはいえロンギヌスの槍がァァ――――ッ!!」 仮設5号機「……!」ビュオッ 第3の使徒「!!」カッッ!! ドオオオオオオオオオオッ!!! 76 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 21:34:33.17 ID:AlhtUTEM0 マリ「……死んでない」 マリ「おっかしいな、確かに今の瞬間、お腹を刺されたような……」 加持『こっちで神経接続を切らせてもらったよ。外部モニターだけ起動させてる』 マリ「あ、あははは……ごめん、負けちゃった」 加持『まあ、仕方ないさ。最悪ここで負けても日本でなとかすればいい』 マリ「はははっ。でも、こいつ、このまま私をほっといてはくれないみたいじゃん」 第3の使徒「」キュイイイイ 仮設5号機「…………」シュゥゥ 77 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 21:37:06.25 ID:AlhtUTEM0 マリ(うわぁ……怖いな、このアングル) マリ(食われるのかな、焼かれるのかな……) マリ(ごめんね5号機、私がもっとうまく扱ってあげられたら……本当に、ごめん) カッッ!! シンジ「初号機いいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」 初号機「――――!!」バゴオオオッッ!! マリ「!?」 加持『やっと主役の登場か、やれやれ』 78 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 21:47:26.75 ID:AlhtUTEM0 マリ「なっ、なっ、なんで初号機がここに!?」 シンジ『父さんが言ってたんだ、5号機の人が危ないって』 マリ「碇司令が!?」 シンジ『それに、使徒はすべて僕が殲滅する。だから……今、助ける!!』カッ! 初号機「…………!!」バゴッ 第3の使徒「!?」ズシャァァ マリ「すごい、一撃で……」 シンジ『まだまだぁっ!』 79 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 22:04:42.67 ID:AlhtUTEM0 シンジ「くっ、父さん」 ゲンドウ『計画の遂行は為された。シンジ、時間だ』 シンジ「了解。5号機パイロットさん、こっち!」ガシュ マリ「へ?ああ、うん」ガシッ マリ(うわ……他人のプラグの中って、なんか変な感じ) シンジ「コアは、そこか」 初号機「!」ズダダダ 第3の使徒「」キキキン マリ「肩部ニードルガン!?実用化されてたの…!」 シンジ「本命はこっちだけどね」 ズバァッ!! 第3の使徒「」キュゥゥ マリ「……マゴロク・E・ソード!?実在してたの!?」 81 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 22:14:04.88 ID:AlhtUTEM0 仮設5号機「」ヴン ゲンドウ『自爆コードが起動したか』 加持『そろそろ俺もお暇させていただきますかね……初号機は如何様にするんで?』 ゲンドウ『問題ない』 シンジ「そろそろ時間だね」 マリ「へ?え?えっ?」 シンジ「頼むよ、父さん」 ゲンドウ『ああ。リフト・アップだ』 冬月『やれやれ、ずいぶんな大きな荷物だ……』ハァ マリ「すごっ、すごい動いてるうわわわわ」 シンジ「うわちょっ。危ない」ダキッ マリ「ひゃああああっ」カァァ 82 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 22:22:56.50 ID:AlhtUTEM0 カッッ!!! マリ「ベタニアベースが……」 シンジ「怪我はない?」 マリ「おかげさまでね。でもこの宙吊りの状態、ちょっと怖くなあい?」 シンジ「大丈夫、僕ならバランスを取れる」 マリ「自信たっぷりじゃーん。まあ、実際に助けられちゃったしね…」 シンジ「うん。だから、もうしがみつかなくてもいいよ」 マリ「ふぇ?…………や、うにゃああああっ!!?」カァァァァ 冬月『騒がしいな』 ゲンドウ『問題ない、操縦に影響はない』 冬月『お前に輸送機の運転ができるとは思わなかったよ』 ゲンドウ『覚えておいて損はないぞ』 83 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 22:27:33.08 ID:AlhtUTEM0 ――第3新東京市 共同墓地―― シンジ「ここに母さんが眠ってるって言われても、ピンと来ないね」 ゲンドウ「……ああ」 シンジ「遺品も何も残ってないし」 ゲンドウ「心の中に留めるだけでいい」 シンジ「うん」 ゲンドウ「私とお前の使命は、使徒を殲滅し人類を守ること。ただそれだけだ、それが終われば我々に固有の存在価値はない」 シンジ「うん」 ゲンドウ「……帰るぞ」 シンジ「うん」 84 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 22:31:39.94 ID:AlhtUTEM0 pipipi…!! シンジ「はい」 ミサト『シンジ君!使徒が現れたわ』 ゲンドウ「現地に急行しろ」 操縦士「は、はい!しかしこのVTOLに兵装はありませんが」 ゲンドウ「問題ない、人類最強の矛を収めているからな」 シンジ「……」 ミサト『念のためこちらでタスク02を発動しています』 ゲンドウ「……弐号機か」 シンジ「念のため、僕も向かいます」 85 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 22:46:13.50 ID:AlhtUTEM0 第7の使徒「」シャキン…シャキン… 輸送機「」ゴウンゴウン バッ!! 弐号機「……!」ヴン! バシイイイイイッッ!! 綾波「……一撃でコアを」 シンジ『違う、デコイだよ』 綾波「碇君!?」 86 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] 投稿日:2012/12/22(土) 22:52:06.17 ID:AlhtUTEM0 弐号機「!」バシンバシン 綾波「ボーガン…?」 シンジ『すごい精度だな……』 第7の使徒「」ピキュィィィ シンジ『A.T.フィールドはさすがに突破できないみたいだ』 綾波「援護用にライフルは持ってきているけれど…」 シンジ『無理はしない方がいいよ。あ、父さん、ここで降りる』 綾波「車なの?」 シンジ「いや、ちょうど零号機のすぐ隣だよ」 綾波「!?」 シンジ「初号機――――――来いッッ!!」 初号機「……!!」ズンンッ…!! 87 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 23:01:57.86 ID:AlhtUTEM0 弐号機「!!」 ???『あんた達、邪魔よ!』ズンン…!! シンジ「弐号機パイロットさんだね」 ???『ええ。あんたたちが、親のナナヒカリで入った三番目の適格者と、司令のエコヒイキで選ばれた一番目の適格者ね』 シンジ「ひどい言われようだ」 綾波『動かせるのだから仕方ないじゃない』 シンジ「とにかく、今はあいつをどうやって倒すかを考えよう」 ???『あの高度にコアがあったら、射撃武器しかないわね』 綾波『私のライフルなら狙えるわ』 シンジ「だめだ、パレットライフルよりさっきのボーガンの方が威力は高いはず、なのに効いてない」 ???『そうね……意外とカタいわよ、あいつ』 88 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 23:04:49.92 ID:AlhtUTEM0 マリ「ちょっとちょっと、普通に直に殴ればいいんじゃないかにゃー」ヒョコッ 綾波『!!?』ビクッ ???『誰ッ!?』 シンジ「どこから出てるんだよ真希波…」ハァ マリ「てへへっ」ペロッ マリ「いやーわんこ君のプラグ居心地が良くってさ。LCLに包まれて寝ちゃってたよ!」 シンジ「もう……で、直接殴るって、どうやって?」 マリ「方法なら彼女が知ってるはずだにゃーん、弐号機選任パイロットの、式波・アスカ・ラングレーさんんっ?」 アスカ『……ッ』 89 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 23:14:13.85 ID:AlhtUTEM0 綾波『……?』 マリ「出し惜しみはナシだよー」 シンジ「もし何か隠してるんなら、教えてほしい。ここで負けたら何もかも終わりなんだ」 アスカ『……ああもう、分かってるわよ。やっぱり想像より厳しいのね、使徒との戦いって』 マリ「現物を見るのはわたしも初めてだな…ここまで温存した狙いは日本本部への牽制か?」 シンジ「ね、ねぇっ、何が始まるんだよ?」 マリ「見てたら分かるよ」ガバッ シンジ(近い……っ) マリ「さあさあ見せてよ、人を捨ててしまったエヴァの姿を……!」 シンジ「人を…捨てる…!?」 90 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 23:21:37.85 ID:AlhtUTEM0 アスカ『どいてなさい、零号機』 綾波『何を、するの』 アスカ『見てりゃ分かるわ。エリートの私にしか許されていない戦い方があるんだから』 綾波『……』スッ アスカ『こんな雑魚、私一人で十分だって見せてやるわ』 アスカ『裏コードッ……ザ・ビーストォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!』 91 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 23:30:16.56 ID:AlhtUTEM0 シンジ「うわぁ」 綾波『……』ウプッ マリ「にゃー、想像よりちょいグロだー」 弐号機「」ムシャムシャ、バリッ、バキボキ 第7の使徒「」 ミサト『何よ…あれ、意味わかんないわ』 リツコ『エヴァを人の領域に押し留めていた拘束具をパージしてるのよ。でもあんなことをすれば、パイロットもタダじゃすまないわ』 シンジ「だからって食べなくても…」 マリ「たぶん、もう、パイロットに自我意識はない」 シンジ「えっ」 マリ「まずいよわんこ君!来る!」 弐号機「VAAAAAAAAAOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」 シンジ「綾波!!」 綾波『きゃあああああっ!?』 92 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 23:36:53.82 ID:AlhtUTEM0 ミサト『だめだわ!プラグ強制射出のコードが効かない!』 マリ「すぐそこにアダムスの生き残りがいたら、そりゃあ反応するか」 シンジ「何をッ……とにかく!あいつを零号機から引き剥がす!」 マリ「気をつけて、エヴァ同士で痛みわけなんかになったりしたら使徒と戦えなくなる」 シンジ「分かってる!」 綾波『っぐ、この!』 弐号機「……!」グググ 93 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 23:49:49.34 ID:AlhtUTEM0 シンジ「離れろぉッ」 バキッ! ミサト『うわ、容赦ないわね』 リツコ『まだよシンジ君!弐号機は動いてる!』 シンジ「どうすればいいんですか!なんか壊してもいい場所とかありますか?」 マリ「電力切れを待つのが安定だにゃー」 シンジ「くっ…」 マリ「それよりほらほら、むやみに殴りつけるより効率的な方法があるでしょ」 シンジ「ああ」 シンジ・マリ「A.T.フィールド、全ッ開ッ!!」 ゴッッ!! 94 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/22(土) 23:55:35.08 ID:AlhtUTEM0 ――弐号機、活動限界 冬月「……碇。ビーストモードの実用化にユーロが成功しているなど聞いていないぞ」 ゲンドウ「あれはユーロの遺産ではない。ゼーレの技術だ」 冬月「しかし」 ゲンドウ「確かにあれは脅威となりうる。だがその分ある程度は有効に活用できるだろう」ニヤリ ミサト「っはー、また厄介な爆弾抱えることになったわねー」 リツコ「暴走を前提としたシステムだなんて、考えた人間の気が知れないわ」 ミサト「あっちでは、使うにしても起動時間が10秒を切ってからにしてた」 リツコ「エヴァを止められるのはエヴァだけよ」 ミサト「もしあの時、初号機がいなかったら…」ブルッ 95 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/23(日) 00:01:19.88 ID:lUb1m/gQ0 シンジ「…………」 アスカ「……んっ」モゾモゾ 綾波「碇君。いつまでここにいるの」 シンジ「一応、今日の勝利の立役者だから。お礼言っときたかったんだけどな」 綾波「無理よ。しばらくは厳重に隔離されるらしいもの」 シンジ「そっかー…」 綾波「行きましょう。シュミレータでの訓練があるもの」 シンジ「うん」 シンジ「お疲れ様、式波…ようこそ日本へ」ボソッ 96 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2012/12/23(日) 00:01:51.33 ID:lUb1m/gQ0 今回は終わり。 やっぱ破はすげえよ。 105 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 02:52:02.75 ID:0leoyW460 予想以上に間が空いた。 シンジ「式波が退院したらしいね」 綾波「……行くの?」 シンジ「うん、まあ」 綾波「……あとで数学、教えて」 シンジ「普通に板書写してるだけだよ……トウジとかに聞いたほうがまだマシかも」 綾波「仲直り、できたのね」 シンジ「まあね。男同士、積もる話もあるし」 106 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 02:57:49.89 ID:0leoyW460 シンジ「お邪魔しまーす」バシュッ 綾波「……」 ミサト「二人ともいらっしゃーい。ちょっち散らかってるけどごめんね〜」 シンジ・綾波(ちょっと……?) アスカ「ミサト!この空き缶いい加減捨てなさいよ!」 ミサト「はいはい後でやるわよ」 シンジ(これでちょっと散らかってるってレベルなのか……よく近所から何も言われないな)シゲシゲ 綾波「お酒臭い……」 シンジ「ちょっと掃除しよう」 107 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:01:31.39 ID:0leoyW460 アスカ「ふ〜ん、あんた家政婦みたいね」 シンジ「ほめ言葉なのかな、それ?」テキパキ ミサト「やあんもうシンジ君大好きっ!一緒に暮らしてっ!」 シンジ「お断りします」ニコッ 綾波「……碇君、キッチンの掃除は終わった」 シンジ「ああうん、使った布切れはまとめて一般ごみに入れていいよ」 綾波「洗面所、お借りします」 ミサト「はいは〜い」 ミサト「ん・で・さ、シンジくう〜〜ん、正直レイとどなの?どなの?ねっ?」 シンジ(何で真昼間からアルコールはいってるんだよ…) アスカ(正直申し訳ないわ、朝起きたときはもうできあがってたもの) 108 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:04:53.94 ID:0leoyW460 アスカ「…ミサトの馬鹿話もやっと終わったわね」 綾波「なんで、寝てるの」キョトン シンジ「胃袋にも稼動限界はあるんだよ」 綾波「そう…内部電源が切れたのね」 シンジ「うん、まあ、常時プラグ断線状態みたいなものだけど」 アスカ「ちょっとナナヒカリ、ポテチの袋ここにあったでしょ。どこにやったの」ガサガサ 綾波「これ?」 アスカ「あーそれそれ」 109 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:09:21.26 ID:0leoyW460 アスカ「〜〜♪」シャクシャク シンジ(どうしよう、この間のビーストモードっていうのについて聞きたかったんだけど) 綾波(なら、なぜ聞かないの) シンジ(場の空気っていうものがあるんだよ) アスカ「ねえ、何そこでボケっと突っ立ってんのよ」クルッ シンジ「……?」 綾波「座っていいの?」 アスカ「勝手にしなさい」 110 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:13:06.85 ID:0leoyW460 シンジ「あのさあ、式波」スクッ アスカ「何よ?」 シンジ「ユーロからの出向なんだよね?いつからエヴァに乗ってるの?」スタスタ アスカ「はん、あんたたちみたいなのとは違って、このエリートなアスカ様は実機訓練を二年近く受けてるのよ!」 シンジ「そっ、か」 綾波「……」 シンジ(……じゃあ、左目が見えてないのも訓練のせいなのか?) 111 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:17:01.95 ID:0leoyW460 シンジ(僕と綾波の位置関係、式波の体勢からして右目の範囲に僕は入っていない) シンジ(部屋の隅に置いてあったポッキーを手に持って、今まさに口に運んでるところだけど……) 綾波「いい?」スッ アスカ「ダメ、一口もあげない」ガッ シンジ(僕のポッキーを全力でスルーしてるのにね) シンジ(……エヴァの障害じゃないはず。やっぱりあのザ・ビーストってやつか) シンジ(だって10年近くエヴァの訓練をしてきた僕に、そんな障害は見られないわけだし) 112 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:21:34.78 ID:0leoyW460 pipipi……!! 綾波・アスカ「出撃っ!?」 シンジ「あっ端末もらうの忘れてた」 アスカ「何やってんのよこのスカポンタン…って私のポッキィー!?」 綾波「行きましょう」バッ アスカ「あんたもポテロング制服に押し込んでるんじゃないわよ!」 シンジ「人類を守りに、行こう……!」 アスカ「ズボンのポケットからはみ出てるアルフォートを置いてからね!」 113 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:29:51.31 ID:0leoyW460 ミサト「あら、三人そろってるなんて」 アスカ「ミサトいつの間に本部に来てたのよ……」 綾波「飲酒運転」 シンジ「犯罪ですよ」ジトッ ミサト「い、いいよの避難完了区域を通ってきたから!事故起こしても一般人は撥ねないし!」アセアセ リツコ「ちょっと、早く説明を」 ミサト「ええ。今回の使途はまだ地球に到達していないわ。今月軌道を過ぎたころよ」 綾波「宇宙…?まさか、宇宙で戦うんですか?」 シンジ(無重力下での戦闘訓練が役に立つとは思わなかった) ミサト「まさか。エヴァじゃ上がれないし、戦闘も無理よ」 シンジ「ですよねー」 綾波・アスカ「」ホッ 114 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:33:23.98 ID:0leoyW460 アスカ「で…結局作戦が、手で!受け止めるですってぇ!?」 ミサト「そうね。それ以外に道はないわ」 アスカ「バカバカしい!そんなの作戦って呼べるの!?」 シンジ「すいません、落下地点の予測は?」 ミサト「エヴァ3機でカバーしきれる範囲よ。この配置で待機してもらうわ」バサッ 綾波「…成功確率は、どうなんですか」 ミサト「神のみぞ知るってやつね」 アスカ「なんたるアバウト!」 シンジ(……3機全部同じ範囲のカバーになってるけど、多分弐号機はビーストモードになれば全域をカバーできるな) シンジ(あれは使わせないっていう意思表示か…) 115 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:37:18.11 ID:0leoyW460 シンジ「少し、席をはずします」ガタッ ミサト「……?ええ、かまわないわ」 pipipi… シンジ「…父さん」 ゲンドウ『何だ』 シンジ「今どこにいるの?」 ゲンドウ『冬月は月に。私は…言えん』 シンジ「分かった…ただ、教えてほしいことがあるんだ」 ゲンドウ『弐号機のシステムは我々とは一切の関与がない。解除方法も知らないし、副作用についても、彼女が話す以外に知る術はない』 シンジ「……」 ゲンドウ『だから、男ならお前がその手で守れ』 シンジ「…!」 ゲンドウ『お前ならできる。なぜならこの私の息子だからだ』 シンジ「……うん。やってみるよ」 ゲンドウ『吉報を待つ』ブツッ 117 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:45:16.13 ID:0leoyW460 ミサト「各機現状を維持。60からカウントスタート」 シンジ「……ねえ。なんでいるのさ、真希波」 マリ「や、今回はさすがに潜んでなかったって。なんか君の召還に引っ張られたって言うか」アセアセ 青葉『今更もう下ろせない!どうするんだ!』 マリ「だいじょーぶ、わんこ君が守ってくれる!」 シンジ「守るのは専門じゃないんだけど…」 綾波『二人は大丈夫だわ。初号機は私が守るもの』 アスカ『……そろそろね』 118 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:48:11.36 ID:0leoyW460 ミサト『エヴァンゲリオン、発進!』 初号機「……!」ヴン シンジ「真希波、舌噛まないでよ」 マリ「大丈夫だいじょう…うひゃあ!」 シンジ「コース通りに進めばいいんだ…問題はない」 マリ「ちょっ、だめっ、わんこ君激しすぎっ!やぁっ!?」 シンジ「耳元でうるさい!」 116 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] 投稿日:2013/01/05(土) 03:40:35.56 ID:HQQtjuPDO スレタイ見てラインバレルとのクロスかと思った しかしアスカ始めから眼帯なのか 119 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:54:16.95 ID:0leoyW460 >>116 眼帯はつけてない シンジ「……!?」 アスカ『ミサトぉ!使徒の動きが何かヘンよ!』 綾波『予定コースをずれています。修正を!』 ミサト『初号機を向かわせる!コース502から503!』 日向『だめだ…A.T.フィールドを推進剤にしている!加速が速すぎて間に合わない!』 マリ「ちょっとマズい展開だにゃー。こりゃまた赤のが四つんばいになるかな?」 シンジ「させない」ボソッ マリ「え?」 アスカ『くっ…ミサト!裏コードの使用許可!』 ミサト『ダメよ!あれを使うと……!』 シンジ「青葉さん!711番の兵装ビルにマゴロク!」 青葉『…ッ?おい整備班!711にマゴロクソードを射出!』 バシュゥゥッ 120 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 03:58:29.18 ID:0leoyW460 マリ「どーすんの?」 シンジ「用途は違うけど、仕方ない」スッ アスカ『もういいっ!許可がなくてもやれることはやれるもの!』 ミサト『アスカっ!!』 綾波『待って!碇君が…』 アスカ『ナナヒカリがどうしたってぇ!?』 シンジ「さすがに無理があるか…?いや、」 マリ「いける!」 シンジ「シンクロがブレる…ッ、合わせて!」 マリ「あいよっ!じゃあ」 シンジ・マリ「せぇぇぇぇのォォォッ!!」ビュゴオッ!! 青葉『マゴロクを…』 日向『投げた!?』 121 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 04:01:56.88 ID:0leoyW460 ミサト『…どうなってる?』 青葉『使徒に着弾、貫通!』 日向『コアは逸れましたが、軌道修正に成功しました!』 ミサト『カバーに回れるのは…』 綾波「力を貸して!!零号機!!!!」ダダッ ミサト『レイ!』 アスカ『私もいるっちゅーの!』ダダッ ミサト『アスカ!』 シンジ「…やばっ、今、一瞬意識トんでた」 マリ「ぼけ〜っとしてていいの?二人に掻っ攫われちゃうよ?」 シンジ「それはダメだ。使徒を殲滅するのは、僕の仕事だ」 122 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 04:07:06.11 ID:0leoyW460 ミサト『油断しないでよ、ここからが本番なんだから』 アスカ『分かってるわよ』 アスカ(これが、チームプレイってやつ?でも、裏コードを使えば私一人でも対応できたはず…) アスカ(…って、何考えてんのよ!今は使徒に集中!)ブンブン 綾波『A.T.フィールド、全開ッ』ゴッ ミサト『アスカ!早くフォローを!』 アスカ『……ッ!!』 綾波『ぐぅぅっ、は、早くぅぅっ!』 123 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 04:19:41.00 ID:0leoyW460 シンジ「……追いついたころにはコアにナイフが突き刺さってるって」 マリ「まーまー、ここからでもカウンターソード投げるぐらいはできるよ」 シンジ「この脇差っぽいやつか」ビュオン マリ「…あ、普通に突き刺さった」 シンジ「普通にコア割れたね」 マリ「普通に使徒が形状崩壊してく」 シンジ「普通に僕が倒しちゃった…」 アスカ『ちょっとォォォォ!!わ・た・し・の・獲物よあれえええええええええ!!』 綾波『…両手がひりひりする』ウルウル 124 名前:1 ◆8QYSgO/QOA[saga] 投稿日:2013/01/05(土) 04:20:30.50 ID:0leoyW460 今日はここまで 眠気ってやつには勝てねえな…ぐへへ