ミサト「シンジ君の寝顔って可愛いのね……」 1 名前: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 [] 投稿日:2012/12/06(木) 18:32:05.61 ID:FDMPGwujP ミサト「あっ……んっ……ああっ」 シンジ「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」パンパン ミサト「んんん……ふぅっ、んあっ」 シンジ「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」パンパン ミサト「いや……ぁあっ、そんっ……」 シンジ「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」パンパン ミサト「きて……ああっ、んんんっ! ……あんっ!」 シンジ「はぁっ、はぁっ、はぁっ!」パンパン シンジ「あああああっ!!」ドピュ ミサト「んんんんんっっ!!」ビクビク 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:34:25.72 ID:FDMPGwujP ミサト「その日の仕事は夜遅くまであってね」 ミサト「帰るのが深夜になってしまったの」 ミサト「シンジ君も、アスカも、当然寝てしまっていて」 ミサト「電気は点いていない」 ミサト「出迎えてくれるのは暗闇だけ」 ミサト「寂しさ……なのかしら」 ミサト「これも、本当に久しぶり」 ミサト「電気をつけても、まだ自分が闇の中で孤立しているような」 ミサト「……そんな気分になってしまったの」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:36:20.66 ID:FDMPGwujP ミサト「お酒を飲んだり」 ミサト「作り置きされていた、冷めたご飯を温め直したり」 ミサト「それすら出来なくて」 ミサト「気付いたら、シンジ君の部屋の扉に、手をかけていた」 ミサト「ひとつ、言っておきたいのだけれど」 ミサト「その時はね、そんなことするつもり、これっぽっちもなかったのよ」 ミサト「顔を見て、安心したかったの」 ミサト「私は、一人ではない……ってね」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:38:32.11 ID:FDMPGwujP ミサト「シンジ君はぐっすりと眠っていたわ」 ミサト「とても可愛らしい寝顔」 ミサト「忘れていたけれど、本当に顔立ちの整った子なのね」 ミサト「そんなことを思って」 ミサト「……同時に、頭に過ったの」 ミサト「ああ、私の家には、男がいるんだな」 ミサト「中学二年生の子に対してよ?」 ミサト「酔っても、いないのにね」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:40:21.36 ID:FDMPGwujP ミサト「シンジ君の部屋に足を踏み入れて」 ミサト「かかっていたシーツをはぎ取って」 ミサト「下半身をまさぐって」 ミサト「すぐに彼は目を覚ましたわ」 ミサト「信じられないものを見るような目つきをしていた」 ミサト「でも、その目に、微かな欲望があるのを、私は感じ取った」 ミサト「だから、私は言ったの」 ミサト「ねぇ、シンジ君……私と気持ちいいこと、しましょうか?」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:42:25.66 ID:FDMPGwujP ミサト「だいたい、そんな感じかしらね」 リツコ「……」 ミサト「その後は、語るまでもないでしょ?」 リツコ「……」 ミサト「ただ、さすが中学二年の男の子ね。どれだけやっても、し足りないみたいで」 リツコ「……」 ミサト「後始末が大変だったわ」 リツコ「……」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:44:53.55 ID:FDMPGwujP リツコ「……それで、私になんて言わせたいの?」 ミサト「さぁ? 思ったことをご自由に?」 リツコ「なら、言わせてもらうけど……軽蔑するわ」 ミサト「それは予想の範囲内」 リツコ「保護者失格とかいう話じゃないわよ。れっきとした犯罪だもの」 ミサト「シンジ君を預かる際、その手の書類に目を通したことを思いだしたわ」 リツコ「あなたねぇ」 ミサト「ふふっ」 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:47:17.26 ID:FDMPGwujP リツコ「……はぁ」 ミサト「あら、もう終わり?」 リツコ「もういいわ。だって、あなた、叱られたがってるでしょ?」 ミサト「……」 リツコ「本当に責任を感じているなら、他人に感情の発散を任せないでちょうだい」 ミサト「それが、一番身に堪える……か」 リツコ「話を聞くくらいはするけれど、悩むのは貴方が負わなくてはならない罪よ」 ミサト「……」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:49:30.05 ID:FDMPGwujP リツコ「で、その後のシンジ君とはどうしてるの?」 ミサト「朝、ちょっと話して……それっきり」 リツコ「まさか、今日は家に帰らないつもり?」 ミサト「このまま明日になるまで相手してよ」 リツコ「嫌よ。仕事に支障が出たら―――」 ミサト「……お願い」 リツコ「……」 ミサト「……」 リツコ「……今夜、だけよ?」 ミサト「ありがと」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:51:36.06 ID:FDMPGwujP リツコ「どうするかは決まってるんでしょ?」 ミサト「お互い、あの夜のことは忘れましょ……って言うつもり」 リツコ「賢明な判断ね。多少のしこりは残るでしょうけど」 ミサト「はぁ……なんであんなこと、しちゃったんだろ」 リツコ「加持君とよりを戻したら、少しは寂しさも薄まるんじゃない?」 ミサト「……もう、あの人に逃げるのは、嫌」 リツコ「シンジ君に手を出していたら本末転倒じゃない」 ミサト「……」 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:54:28.18 ID:FDMPGwujP リツコ「ほら、飲みなさい。明日は決戦よ」 ミサト「使徒との戦いの方が、百倍マシだけどね」 リツコ「調子、出てきた?」 ミサト「ちょっちね」 リツコ「そう」 ミサト「……」 ミサト「…………」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:56:37.95 ID:FDMPGwujP ミサト「……ただいまー」 シンジ「―――あ、お帰りなさい、ミサトさん」 ミサト「え、ええ、ただいま」 シンジ「もう、ご飯出来てますよ。すぐに食べますか?」 ミサト「そうね、頂こうかしら」 シンジ「分かりました。準備しますから、座って待ってて下さい」 ミサト「ええ」 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 18:58:29.54 ID:FDMPGwujP ミサト(いつも通りの、シンジ君) ミサト(まるで、なにもなかったみたい) ミサト(……でも、私は覚えている) ミサト(彼の体の温もり、私の体の猛り、行為を終えた後の、むせ返るような部屋の匂い) ミサト(感触も、感覚も……全てが、あの夜の現実から逃がさないと言っているよう) ミサト「夢だったなんて、あるわけないのよね」ボソッ ミサト(もしも夢なら、どんなに……) 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:01:08.32 ID:FDMPGwujP ミサト「アスカ、ただいま」 アスカ「おかえり。昨日はどこ行ってたのよ?」 ミサト「リツコと、お酒」 アスカ「うげっ、家でも飲んで、外でも飲んで……アル中かっていうの」 ミサト「アスカも大人になれば分かるわよ」 アスカ「分かりたくな〜い!」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:04:45.49 ID:FDMPGwujP アスカ「バカシンジもなんとか言ってやりなさいよ」 シンジ「駄目ですよ、ミサトさん。体は大切にしてくださいね」 ミサト「分かってるわよ……だから、ビールいただくわね?」 アスカ「分かってないじゃない!」 ミサト「やーん。だって、飲まないと手先が震えてきちゃう」 アスカ「かんっぜんに! 中毒になってるじゃない!」 ミサト「じょーだん、じょーだん」 シンジ「あはは」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:07:24.14 ID:FDMPGwujP ミサト(美味しいご飯) ミサト(楽しい食卓) ミサト(味のしないご飯) ミサト(他人の顔を窺う食卓) ミサト(私は、ちゃんと笑っていたのかしら) ミサト(あの子は、ちゃんと笑っていたのかしら) ミサト(……誰も、教えてくれない) 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:10:06.75 ID:FDMPGwujP コンコン ミサト「シンジ君? 入っても良い?」 『はい、どうぞ』 ミサト「失礼するわね」 ガラッ ミサト「……」 シンジ「……」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:12:50.76 ID:FDMPGwujP ミサト「昨日はごめんなさいね。なんの連絡もなしに」 シンジ「ああ、いえ、別に」 ミサト「ご飯、作っちゃってた?」 シンジ「はい。でも、お弁当のおかずにしましたから」 ミサト「そっか」 シンジ「アスカは、残り物なんて! って怒ってましたけど」 ミサト「ふふっ」 ミサト「……」 シンジ「……」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:15:11.32 ID:FDMPGwujP ミサト「それでね」 シンジ「はい?」 ミサト「この前のこと、なんだけど」 シンジ「……はい」 ミサト「なかったことに、出来ないかしら」 シンジ「……」 ミサト「体のいい言い訳だとは思うけれど」 シンジ「……」 ミサト「そっちの方が、お互いのために……なると思うから」 シンジ「……」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:18:19.98 ID:FDMPGwujP ミサト「……」 シンジ「……」 ミサト「……シンジ君、あの―――」 シンジ「わかってます!」 ミサト「……え?」 シンジ「それがいいんだって、それが正しいんだって、僕は分かってますから!」 ミサト「……」 シンジ「誰にも言いませんし、今まで通りにします。ミサトさんに迷惑はかけません」 ミサト「……」 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:20:47.73 ID:FDMPGwujP シンジ「だ、大丈夫ですよ。僕はこれでもエヴァのパイロットで、秘密とかには慣れてますし!」 ミサト「……シンジ君」 シンジ「他の人よりは少しくらい、大人のことが分かるように、なったと思いますし……」 ミサト「シンジ君!!」 シンジ「は、はい?」 ミサト「……涙、が」 シンジ「……っ!!」ゴシゴシ ミサト「……」 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:23:26.26 ID:FDMPGwujP ミサト「ごめんなさい、ね」ギュッ シンジ「ミ、ミサトさん!?」 ミサト「まだ14歳の男の子に、こんな決断をさせるなんて、ほんとに私って駄目ね」 シンジ「そんな、別に……」 ミサト「でも、あなたのおかげで、私も救われたわ……ありがとう」 シンジ「……」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:25:33.42 ID:FDMPGwujP シンジ「……ミ、ミサトさん、離れてもらえませんか?」 ミサト「え?」 シンジ「あの、あんなことがあったばかりだから、その……」 ミサト「……あ」 シンジ「す、すみません」 ミサト「いいのよ。男の子だもの。しょうがないわ」 シンジ「うう……」 ミサト「……」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:27:26.27 ID:FDMPGwujP ミサト(この子は、こんな私を許してくれる) ミサト(こんな私を、分かってくれる) ミサト(こんな私を、求めてくれる……) ミサト(それがすごく嬉しくて) ミサト(嬉しくて、嬉しくて) ミサト(出来るのなら、もっと……もっと!) ミサト(感情が、膨らんで) 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:29:29.13 ID:FDMPGwujP ミサト「……ねぇ、シンジ君」 シンジ「はい?」 ミサト「直接するのはもちろん駄目だけど……でも、そういう風になったのは私の責任だから……」 シンジ「……」 ミサト「手で、してあげるわね?」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:31:46.84 ID:FDMPGwujP ミサト「んんっ……シンジ君、はぁっ……」チュッチュッ シンジ「ミサトさん……」 ミサト「ん……なぁに?」 シンジ「もっと、名前、呼んでもらえませんか?」 ミサト「ふふっ……シンジ君……ああっ、シンジ君……」 シンジ「ミサトさん……ミサトさんっ!」パンッパンッ ミサト「シンジくん、シンジくぅん!!」 シンジ「ミサトさん、ミサトさんっ!!」パンッパンッ ミサト「はっ、はぁっ、あっあっあっ……」 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:33:38.96 ID:FDMPGwujP ミサト(……あれ) ミサト(なんで、こんなこと、してるんだっけ) ミサト(手でしてあげるだけって) ミサト(そう、言って) ミサト(それで……?) ミサト(……) ミサト(まぁいっか、どーでも) ミサト(気持ちいいし……) 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:35:37.67 ID:FDMPGwujP ミサト「あんっ……あっあっ、はぁっ、はぁっ……」 シンジ「ミサトさんっ……!」 ミサト「んっ……もう出そうなの……ね……?」 シンジ「す、すいません……はぁっ」 ミサト「いいわよ、このまま、奥に……」 シンジ「でも……!?」 ミサト「いいから……っ!」ガシッ シンジ「あ、あああっ!」ビクビク ミサト「んんっ!!」ビクビク 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:37:18.82 ID:FDMPGwujP ミサト「結局、またしちゃったわね」 シンジ「すいません……」 ミサト「なんでシンジ君が謝るの?」 シンジ「それは……」 ミサト「まぁ、中に出したのはマズいと思うけどね」 シンジ「そ、それはミサトさんが!」 ミサト「ふふっ」 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:39:24.56 ID:FDMPGwujP シンジ「……ミサトさん」 ミサト「なに?」 シンジ「僕、嬉しかったんです」 ミサト「……?」 シンジ「ミサトさんが、形はどうあれ、僕を頼ってくれたことが」 ミサト「……」 シンジ「エヴァに乗ってるとき以外で、そんなこと、初めてだったから」 ミサト「……」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:41:44.05 ID:FDMPGwujP ミサト「シンジ君は色んなこと、立派にやってるわよ?」 シンジ「……でも、明確な何かが、僕は欲しかったんだと思います」 ミサト「そっか」 シンジ「すいません……こんなの、言われたってどうしようもないですよね」 ミサト「ううん、そんなことないわ」 シンジ「……」 ミサト「これからも頼らせてもらって、いい?」 シンジ「……! はい!!」 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:45:17.79 ID:FDMPGwujP リツコ「……アフターピル?」 ミサト「ええ」 リツコ「ということは、そういうことなのね」 ミサト「まぁ、その……そうなるわね」 リツコ「……」 ミサト「……」 リツコ「はぁ……じゃあ、これね」 ミサト「え?」 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:47:15.98 ID:FDMPGwujP リツコ「効果も確実ではないのだから、避妊はしっかりなさい」 ミサト「ずいぶん物わかりがいいのね」 リツコ「正直、こういう展開も予想しないではなかったもの」 ミサト「そうなの?」 リツコ「むしろ、こっちが本命ね」 ミサト「流石リツコというか、なんというか……」 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:49:33.60 ID:FDMPGwujP リツコ「ただ、一つ言っておくことがあるわ」 ミサト「なに?」 リツコ「……今日のテスト、あなたは参加しなかったわよね?」 ミサト「ええ、他にやることあったから」 リツコ「シンジ君のシンクロ率が、大幅に減少していたわ」 ミサト「……!」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:51:57.35 ID:FDMPGwujP ミサト「それ……って」 リツコ「貴方との行為が関係あるのかは分からないけれど、タイミング的にはバッチリね」 ミサト「ストレス、とかは?」 リツコ「そういう類のものではなさそうね。原因不明という言葉がしっくりくる結果だった」 ミサト「……」 リツコ「そして、その原因になり得るものを、私とあなたは唯一知っている」 ミサト「……」 リツコ「このことを、どう捉えるかはあなた次第よ」 ミサト「……」 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:54:52.03 ID:FDMPGwujP ミサト「リツコは、なにも言ってくれないのね」 リツコ「同じ言葉を言わせる気?」 ミサト「いいえ。……質問を変えるわ。あなたなら、どうする?」 リツコ「男をとるわ」 ミサト「……意外な答えね」 リツコ「見た目に反した激情を身に宿す人は少なくないわ」 ミサト「私は違うと思うけれど」 リツコ「なら、見た目通りなんじゃない?」 ミサト「……」 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:57:34.93 ID:FDMPGwujP リツコ「私は、もう何も言わないわ。あなたの好きなようにしなさい」 ミサト「……」 リツコ「でも、シンジ君がエヴァに乗れなくなったNERV……ひいては世界がどうなるか、そこまで考えて結論を出しなさい」 ミサト「……」 リツコ「もちろん、ただの思いすごしであるのなら、それが一番なのだけれど」 ミサト「……」 リツコ「いいわね?」 ミサト「……ええ」 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 19:59:54.17 ID:FDMPGwujP ミサト(NERV) ミサト(エヴァ) ミサト(世界) ミサト(大げさな話になってるわね) ミサト(男と女が、愛し合っただけなのに) ミサト(……いえ、愛し合ってもいないわね) ミサト(お互いが、体を求めあっているだけ) ミサト(私が誰でもいいように、彼も、きっと) 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:01:47.32 ID:FDMPGwujP ミサト(こんな関係、よくないのは分かってる) ミサト(天秤にかけるまでもないような選択) ミサト(それでも) ミサト(それでも、私は) ミサト(シンジ君を選んでしまった) ミサト(……自分を、選んでしまった) 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:04:08.64 ID:FDMPGwujP ミサト(あれから何度も体を求めあった) ミサト(朝も夜も関係なかった) ミサト(体が限界を迎えるまで、何度も、何度も) ミサト(……シンジ君のシンクロ率は、どんどん下がっていった) ミサト(もうすぐ、エヴァに乗れなくなるらしい) ミサト(私のせい……?) 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:06:49.07 ID:FDMPGwujP ミサト(でもね、やめられないの) ミサト(だって、すごく気持ちいいんだもの) ミサト(ねぇ、知ってる?) ミサト(悪いことって、すごく気持ちがいいのよ) ミサト(悪いことしてると、すごく幸せな気分になれるの) ミサト(うふふ) ミサト「あはは」 ミサト「……私は、悪い子」 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:09:33.19 ID:FDMPGwujP アスカ「―――ミサト」 ミサト「……!!」 アスカ「……」 ミサト「あ、あら、アスカ、いたの?」 アスカ「……」 ミサト「学校、遅刻なんじゃないの?」 アスカ「……」 ミサト「アスカ?」 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:12:12.15 ID:FDMPGwujP アスカ「学校、か」 ミサト「……?」 アスカ「バカシンジは、今頃学校についた頃かしら」 ミサト「そうだと思うけど」 アスカ「がっこう……」 ミサト「……」 アスカ「あんなことしてるくせに、他の生徒と一緒に、学校?」 ミサト「……!」 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:17:00.62 ID:FDMPGwujP アスカ「きたない……きたないきたないきたないっ!!」 ミサト「……」 アスカ「バカシンジも、ミサトも、汚いのよ!!」 ミサト「アスカ……」 アスカ「近づかないで!!」 ミサト「……」 アスカ「あんなことして、あんな、あんな……!!」 ミサト「……」 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:19:57.82 ID:FDMPGwujP アスカ「どうしてあんなこと、しているの……?」 ミサト「……」 アスカ「私がいること、分かってるでしょ? それもバカシンジと……」 ミサト「……」 アスカ「そんなの、大人がすることじゃないでしょ……?」 ミサト「……!」 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:22:02.25 ID:FDMPGwujP ミサト「大人……?」 アスカ「え?」 ミサト「大人って、なに……?」 アスカ「それは」 ミサト「大人って、なによ!!」バンッ アスカ「!」ビクッ 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:24:41.56 ID:FDMPGwujP ミサト「誰が決めたのよ、私が大人って」 ミサト「歳をとったから? 体が大きいから? 仕事をしているから?」 ミサト「そんなの知らない! 生きていたら勝手にそうなっただけ!!」 ミサト「私はただの人間……ただの女……」 ミサト「なんで、大人なんて言葉で縛られないといけないの……?」 ミサト「子供はなんでもしてよくて、どうして大人はしちゃいけないの……?」 ミサト「私は、そんなものになりたいなんて言ってない!!」 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:27:08.84 ID:FDMPGwujP ミサト「シンジ君はね」 ミサト「シンジ君は……私のこと、認めてくれるわ」 ミサト「私のこと、褒めてくれるの」 ミサト「大人だからじゃないの」 ミサト「葛城ミサトだから、褒めてくれるのよ」 ミサト「頭を撫でてくれて」 ミサト「いっぱいキスしてくれて」 ミサト「いっぱい気持ち良くしてくれるの」 ミサト「だから、私も求めてしまうの」 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:30:29.99 ID:FDMPGwujP ミサト「ねぇ、アスカ?」 アスカ「……なによ?」 ミサト「アスカには、こんな気持ち、分からないでしょ?」 アスカ「当り前でしょ」 ミサト「ふふっ、そうよね、それはそうよ」 ミサト「だって、アスカはシンジ君に求められていないもの」 アスカ「……っ!」 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:33:47.00 ID:FDMPGwujP アスカ「……」ギリッ ミサト「……」 アスカ「……ちっ」 ミサト「……」 アスカ「……今日から、しばらくNERVで暮らすから」 ミサト「ええ、そうね。その方がいいと思うわ」 アスカ「……」 ミサト「……」 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:36:22.76 ID:FDMPGwujP アスカ「……」 ミサト「……」 アスカ「……」 ミサト「……」 アスカ「―――気持ち悪い」 バタン 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:38:00.18 ID:FDMPGwujP ミサト(扉が閉まった) ミサト(……) ミサト(……) ミサト(色んなものが、終わったような気がした) 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:46:06.71 ID:FDMPGwujP エピローグ シンジ「ただいま」 ミサト「おかえりなさい、シンジ君」 シンジ「ミサトさん、大丈夫ですか?」 ミサト「なにが?」 シンジ「今日、NERVを無断欠席したって」 ミサト「……ああ、なんかどうでもよくなっちゃって」 シンジ「そうですか」 ミサト「ええ」 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:48:52.32 ID:FDMPGwujP シンジ「ミサトさん」 ミサト「ん?」 シンジ「エヴァに乗れなくなりました」 ミサト「……」 シンジ「シンクロ率、0%です」 ミサト「……」 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:51:16.55 ID:FDMPGwujP ミサト「どうでもいいことね」 シンジ「やっぱり、そう思いますか?」 ミサト「ええ」 シンジ「実は僕も、特に感じるものがなくて」 ミサト「でしょ?」 シンジ「あ、でも、このまま、ここに暮らすことは出来るのかな……」 ミサト「出来なかったら、どこか遠くの山の中で暮らしましょうか」 シンジ「なに言ってるんですか」 ミサト「ふふっ」 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:53:30.60 ID:FDMPGwujP ミサト「大丈夫よ」 シンジ「え?」 ミサト「私たちは、ずっと一緒だから」 シンジ「……ホントですか?」 ミサト「ええ、ずっと……ずーっと一緒」 シンジ「そうだと、嬉しいな」 ミサト「だから……ね、気持ちいいこと、しましょうか?」 シンジ「……はい!」 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:55:36.17 ID:FDMPGwujP ミサト(私たちがこうしている間も、世界は回る) ミサト(使徒の襲来は続いている) ミサト(これは私の勘で、本当にそうなるのかは分からないけれど) ミサト(きっと、人類は負ける) ミサト(シンジ君なしでは、きっと使徒には勝てない) ミサト(でもね、どうでもいいの) ミサト(気持ちいいこと以外は、どうでもいい) 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:57:51.42 ID:FDMPGwujP ミサト(私たちは、ずっと一緒) ミサト(いつまでも、どこまでも……) ミサト(墜ちて、一緒に死にましょうね?)ニコッ シンジ「……?」ニコッ 終劇 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/12/06(木) 20:58:50.89 ID:FDMPGwujP オワタ 記念すべき10個目のエヴァSSがこんなんやけど、ええんかな。 まぁええか。