長門『いっしょに……図書館に………』  1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:01:56.46 ID:3jCWpkRB0 あれは、十一月の中旬だった。 文化祭が終わり、ハルヒ監督の映画もなんとか繁盛したらしいが、 その後の打ち上げでもあのテンションを保ったまま。 もうクタクタすぎて、いくら体力があっても足りないほどに疲れきっていた。 そしてそれから数日経って、部屋でまったりしていた土曜日、 突然、俺の携帯電話が鳴り出した。 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:04:46.82 ID:3jCWpkRB0 「おお長門か、長門から電話なんてめずらしいな」 『そう』 「それで何かあったのか。きっと何かあったから電話かけてきたのだと思うが……」 『明日、付き合って欲しい場所がある』 「いきなり唐突だな、んでそこは一体どこなんだ」 『図書館』 「まあ明日、日曜日で暇だし、俺でよければ付き合うぜ」 『……ありがとう』 それから俺と長門は、集合場所、時刻を決め、電話を切った。 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:06:40.53 ID:3jCWpkRB0 それにしても長門から電話なんて……これって初めてではないのか。 しかも一緒に図書館だなんて……。 とそのとき、ハルヒと一緒に閉鎖空間に閉じ込められたときのことを思い出した。 YUKI.N>また図書館に あれから何ヶ月が経ったのだろう。 長門もあれから十分成長したし、 なにより感情が芽生えてきているような気がしているののは、 俺の気のせいだろうか。 とりあえず、明日の準備をして、明日のことを妄想しながら眠りについた。 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:09:43.49 ID:3jCWpkRB0 「よう、長門、待たせたな」 SOS団の集合場所で おなじみ、阪急西宮北口駅北西の北口駅前公園、午前9時ジャスト。 というか、今日の長門は制服じゃない……めずらしい。 合宿以外のときも長門は私服を着るんだな……しかもすごい似合っている……。 黒フリルスカート(ミニスカートをほんの少し大きくしたやつ)に膝のちょっと上まである黒ニーハイ。 とくに黒いニーハイが抜群に似合っているよ……。 いつもその姿だといいんだがな。 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:13:02.22 ID:3jCWpkRB0 長門とおしゃべりしているうちに長門の行きたがっていた市立図書館に到着した。 到着するやいなや長門は両足のつま先を立てながら、図書館内を歩いて本棚を見物する。 うん、非常に可愛い。これはバニーガール朝比奈さんと競るな。 前かがみになりながら、つま先立ちで、歩いている長門を追いかけて、 「長門はどんな本が好きなんだ?」 「なんでも」 そう答えて、長門は本棚から1つの本を取り出した。 なになに、〔谷川流の憂鬱[〕……。うんこれはいったい面白いのかどうなのか……。 「……ユニーク」 そうなのか………まあきっと8巻目なんだし、さぞかし人気であることは間違いないんだろうな。 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:17:55.31 ID:3jCWpkRB0 長門はそれを手にとると、さっそく椅子に腰掛け、読み始めた。 読んでいる風景もこうして見るとなんだか良い…心が和むね。 本棚に目を戻すと谷川流の憂鬱Tがあったので、長門が読むくらいだから、 相当面白いのだろうと期待して俺もそれを読むことにした。 長門の隣に座って。 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:18:31.55 ID:3jCWpkRB0 時々、長門の表情がミリ単位で変わるのを俺は見逃さない。 長門によると、著者の都合により、この四年間、最新刊が出ていないだとか。 まあそうだろうな。ページの最後の著者のあとがきを見る限り、 ネガティブオーラが満載なのだから。きっと気が病んでいるのだろう。 今度、暇があれば、ファンレターでも送っておこう。 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:21:35.30 ID:3jCWpkRB0 それから何時間が経過しただろうか。本に読むことに夢中で時間を忘れていた。 時計を見ると12時になっていた。おなかの空くころだ。 俺はながるんの憂鬱の2巻目に突入しているところだった。 相対して、長門はまだ9巻を読んでいた。なにしろ9巻は他の巻と違ってやけに分厚い。 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:24:42.19 ID:3jCWpkRB0 腹も空いてきたところだし、長門に問うてみた。 「お腹、空いてないか?」 「……少し」 「どっか食べに行くか」 長門はコクリとマイクロ単位で頷き、 この9巻の続きを家で読みたいというので、借りることにした。 長門が図書館の貸し出しカードを出しながら、 係員と会話をしているところを見るのもなかなか乙なものだ。 その貸し出しカードは紛れもなく、あの時、俺が作ったものだった。 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:26:57.94 ID:3jCWpkRB0 手続きを済ますと、俺と長門は外に出た。長門は借りた本を大事そうに胸に抱えていた。 きっと本が大好きなんだろう。そんなこと出会ったときから承知済みさ。 「長門、何か食べたいものはあるか?」 「何でも」 と話しながら歩いていたら、マクドナルドが目に付いた。 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:30:46.66 ID:3jCWpkRB0 「ハンバーガーなんてどうだ?長門」 「おいしそう」 昼飯はマクドナルドに決定した。 長門はビッグマックのセットと三角チョコパイ。俺も長門と同じメニューにした。 レジで注文した品を受け取った俺たちは二階に上がり、テーブル座席に着いた。 長門と向かい合って食事をする。 なんだかこうして二人で食べていると付き合っているみたいだな〜としみじみ思う。 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:32:55.82 ID:3jCWpkRB0 長門は小さな口でビッグマックを二段目からパクパク食べていく。 とても大きいので長門の口だと一段、二段を一気にかぶりつくことができそうにない。 でもなんだか、無表情でもおいしそうにパクパク食べているのを見ると、 なんだかそれを見ているだけでお腹がいっぱいになりそうだ。 マクドナルドでは、長門と学校の日々の日常について語りあった。 食が進んだのか、マックでの長門は嘘かと思われるかもしれないが、 単調の饒舌だった。 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:37:21.05 ID:3jCWpkRB0 マックでの会話の内容をまとめると、 隣の席の人と、本を貸し合っているとか(男or女どっちだ?)、 体育の授業のサッカーで男子相手に30対0で勝ってしまったとか(まさかまた、早口で呪文なんか唱えたんじゃないだろうな)、 数学の授業で、新しい定理・公式を発見して先生に驚かれたりとか(その後、先生と一緒になにやら論文を共同で書いたらしい)、 たまに授業がつまらないので放置して部室で本を読んでいるだとか(やはりそうだったのか)。 でも、どうやら長門は学校生活を思う存分楽しんでいるようで、なによりだった。 そして今、長門が着ている服も、クラスの女子たちと遊んだときに買ったということだった。 なんと、ここまで長門が成長しているとは驚き以外の何物でもない。 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:41:13.28 ID:3jCWpkRB0 三角チョコパイをおやつに、食べ終わったところで俺と長門はマクドナルドを後にした。 「長門はこのあと、何か予定でもあるのか」 「とくにない」 「暇だし、散歩でもするか」 長門はコクリッと頷いた。 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:44:25.36 ID:3jCWpkRB0 そうして二人でウィンドーショッピングをした。 なんかウェディングドレスを見ちゃったり、 なんかクレープ屋さん的な車?みたいのがあったので 買って食べ歩きをしたり………。なんかもうこれデートだよね。 悪くない。むしろ良い。 そうしているうちに夜が訪れる……。 俺と長門はいつのまにかゲームセンターの中に入っていた。 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:47:54.54 ID:3jCWpkRB0 長門はどうやらプリクラ機に興味があるらしい。じっと凝視して、視線を外さない。 「長門、プリクラとりたいのか?」 「……とってみたい」 てなわけで、長門と一緒にプリクラをとることになった。 中に入って硬貨を投入する。幕があるので、外から覗かれることはない。 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 11:53:58.62 ID:3jCWpkRB0 それにしてもプリクラには機種が多すぎて、何がなんだかよくわからなくなってくる。 今の時代、もう肌の色を変えたり、足を美脚にしたり、目を大きくしたりなんてシステムがあるのは当たり前らしいな。 まあ俺と長門はあえて普通の形式でとらせてもらうかな。 「……」 「よーし長門、ポーズを取れ。何でもいいぞ」 「……」 長門はプリクラ画面にあるカメラを凝視かつ無表情。 「ピースなんかしたらどうだ」 「………」 パチパチとプリクラを取られていく中で、 まあ俺と長門はあらゆるポーズをしてみた。 ついでにいやらしいポーズや行為は一切合切していないからな。 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:02:31.55 ID:3jCWpkRB0 「お、出てきた」 数分後、取ったばかりのプリクラが排出された。 「今、はさみで切ってわけてあげるからな」 「……」 キョン「ほれ、これが長門の分だ。けっこうキレイに写っているだろ」 「……」 プリクラを手にとって凝視。 なんとも愛おしいな〜。 「……大切にする」 俺もそうする。長門とのプリクラなんて本当に貴重なものだからな。 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:08:06.36 ID:3jCWpkRB0 そして、次に長門はUFOキャッチャーのあるところに目を移し、見ている。 「……」 「長門、UFOキャッチャーをやりたいのか」 「……」 なにやら視線の先には宇宙人のお面?顔?をしたリボンがあった。 「あれが……欲しいのか」 長門は無言のまま、それがある場所へと、とことこ歩いていく。 目の前のガラス越しにある宇宙人的リボンを前に、じっとそれを見ている。 「仕方ない……長門のために人肌ぬいでやるかな。待ってろ長門。今すぐとってやるから」 なんつったって、あの時の夏休みに、お面を買ってやれなかったしな。 せめてこの宇宙人顔のついたリボンくらい俺にとらしてくれ。 と俺は、両替機にて1000円を100円玉に崩して、いざ、エマージェンシー戦闘モードへ。 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:10:20.30 ID:3jCWpkRB0 「ア○ロいっきまぁあああああーーーーす!!!」 自分に対しての掛け声とともに、ボタンを押し、UFOキャッチャーを移動させる。 相変わらず長門は、ガラス越しに両手を当てながら、動くUFOキャッチャーを凝視。 「……」 「うん、これは意外と難しいかもな」 おそらく中に、そのリボンは推定300個はあると思われるが、うん難しい。 なにしろ、けっこう小さいものだから、ちゃんと穴のほうまでもってこられるか心配だ。 なので、穴のすぐそばで、キャッチャーを下ろすのが得策だ。 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:14:34.68 ID:3jCWpkRB0 10分が経過。 うん、取れない。もう1500円つかっちまったよ。てへへ。やばいな。 でも今日は長門と会うということだったから、 奮発してきたんだけれどもな。 俺がUFOキャッチャーと苦戦しているかたわら、長門はただ黙々と、移動するUFOキャッチャーを目で追うばかり。 やはりUFOだけに何か思いの通ずるとこがあったのだろうか。 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:16:39.01 ID:3jCWpkRB0 そしてそれから数分が経ち、23戦目にしてやっと勝利を獲得した。 「ほら、長門、ひとつしか取れなかったけれども」 「……ありがとう」 そう言うと長門はそれを大事そうに、ショルダーバッグ的なものの中にしまいこんだ。 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:19:49.27 ID:3jCWpkRB0 「さて最後に本屋にでも寄っていくか?」 「……」コクリッ ということで、本屋へと向かう。ゲーセンからは5分もかからない。 長門も今、隣で一緒に歩いている。 「そういえば、長門、文化祭のときの即興ギターものすごくうまかったな」 「……そう」 「練習でもしていたのか」 「前に……少しだけ。ギターのコードについての本を読んだ…………」 「そういうことだったのか」 長門はあらゆるジャンルの本を読むらしい。 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:22:45.57 ID:3jCWpkRB0 そうこうしているうちに目的地の本屋へとついた。 「何か欲しい本でもあるか」 「……」 長門は一冊の本を取り出した。 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:26:02.20 ID:3jCWpkRB0 なにやらPC関係の本?らしい。『プログラミング言語を完全攻略』と書いてある。 しかも一冊しかない………。 長門は自分の財布を開けて見ているようだが 「……お金が……足りない」 「いくらなんだ」 「……3000円」 「これくらい俺が買ってやる。長門には色々とお世話になっているからな」 「でも……」 「いいんだよ、心配するな。これぐらい俺に払わせてくれ。頼む」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:28:26.48 ID:3jCWpkRB0 あのお面を買ってやれなかったときのことが頭に浮かぶ…… 長門は一万何千回もあのお面を自腹で買い続けたんだ……。 なぜあのときに俺は無理やりにでも買ってやらなかったんだ……。 ったく俺って奴は。 長門にお金を出させるなんて、そんなこと世界中の長門ファンが許さねえだろうが。 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:30:58.05 ID:3jCWpkRB0 会計を済ませてその本を長門に手渡した。 「これを読んで、もっともっとSOS団に貢献してくれよな」 「……ありがとうっ」 長門は本を受け取ると、大事そうにその本を両手で胸に抱える。 まるで、死んだとしてもこの本だけは絶対に誰にも渡さないというような姿だ。 本が好きなんだな、長門……。 今度また何かオススメの本を貸してくれよな。 その後、長門は本屋を図書館と勘違いしたのか、ずっといろんな本を眺めては立ち読みしていた。 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:32:57.08 ID:3jCWpkRB0 それから一時間が経ち、外はもうすでに真っ暗になっていた。 人影もほとんど見えない。 長門の家はここから約10分ほどだ。すぐにつく。 長門を一人にして帰らせたらあぶなっかしいので、 エスコートしてマンションの方まで歩くことにした。 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:35:38.03 ID:3jCWpkRB0 「……今日は楽しかった」 「そうかい。俺も十分楽しかったぞ」 そうこう話しているうちに長門のマンションの前に着いた。 「じゃあ、また明日な長門。また部室で」 「……またいっしょに」 「そうだな、また誘ってくれよな。その時は楽しみにしているぜ」 長門の表情は何か照れているようで、なんだか微笑んでいるようでもあった。 気のせいか…… そうして俺と長門は別れて、俺は自宅へと帰宅することにした。 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:39:33.65 ID:3jCWpkRB0 次の日の放課後 「すまん、掃除当番で遅れた」 「遅いわよ! キョンっ!」 ドアを開けるやいなや、正面にはハルヒが仁王立ちしていた。 全く、いつになく元気なやつだ。 「今、お茶いれますね」 朝比奈さん……今日もグッド!てかあれ、長門がいないな。 「長門さんは、まだ来ていないようですね」 なんだその古泉のにやけ顔は。もういい加減、飽きてきたぞ。 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:43:22.14 ID:3jCWpkRB0 と、そのとき、開けていたドアからひょっこりと長門が本を手に持って入ってきた。 そしていつのまにかに、いつもの定位置についている。 「有希、どうしたの?その宇宙人?みたいなリボン」 これはびっくらこいた。昨日UFOキャッチャーで取ったリボンを髪にセットして来るとは。 似合っているのか似合っていないのか……でもこんな長門も悪くない。 「……秘密」 「まあ……、有希がそういうんだったら……しかたないわね」 「長門さん、お似合いですよ」 また古泉のにやけ顔。今日で二回目だ。 と、よく長門を見てみると、長門の読んでいる本は、昨日俺が、買ってあげた本ではないか。 さっそく、PCでなんかする予定なのか。まあそんなこと俺の知ることではないか。 俺はこうして本を読んでいる長門を見ているだけで、十分だ。 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/04/24(火) 12:44:09.27 ID:3jCWpkRB0 そして俺は一言いってやった。 「長門、似合ってるぞ」 長門は一瞬こちらに視線をよこし、すぐさま本に目を落とした。 しかしそのとき、長門の頬が少しだけ紅潮していたのを俺は見逃さなかった。 (END)