偽もこみち「今日もオリーブは使いません」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:05:59.55 ID:EeQj8ZyP0 偽もこみち「はい、イタリアン和風ドリアの完成でーす」 …………・ 偽もこ「お疲れさまでしたー」 プロデューサー「もこみちくん 今日もオリーブ使ってくれなかったね?大丈夫?」 偽もこ「すいません、なんか最近スランプ気味でして…」 プロデューサー「そうなんだ…視聴者からもオリーブ使えって意見がたくさん来てるから なるべく早く克服してね?」 偽もこ「はい」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:09:08.00 ID:EeQj8ZyP0 プロデューサー「それにあんまりうるさく言いたくないんだけど…最近ギャグも滑りっぱなしだよ?」 偽もこ「マジッすか? こっちは結構自信持ってやってるんだけどなあ…」 プロデューサー「ま、あんまり根詰めすぎないでさ 前みたいにやりたいようにやりなよ そろそろリクエスト無視してくれてもいいのよ?」 偽もこ「あざッす 失礼します」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:13:22.26 ID:EeQj8ZyP0 ガチャ 偽もこ「ただいまーっと」 偽もこ「ったく、うるっせぇなあ 俺はやりたいようにやってるよ」 偽もこ「もうオリーブなんざ使わねえ 一生な」 偽もこ「真の料理人ってのは 適材適所に調味料を使い分ける…馬鹿の一つ覚えでオリーブかけまくるなんてやってられっかよ」 偽もこ「なあ、もこみちくん?」 もこみち「んー!!んー!!」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:18:00.95 ID:EeQj8ZyP0 偽もこ「手足縛られ口も塞がれ、惨めだねえ 今日のMOCO'Sキッチン 見ててくれた?TVつけといてあげたけど」 もこみち「んん〜〜!!んー!!」 偽もこ「ああ、塞がれてちゃあしゃべれないか どれ…」 ベリベリ もこみち「ぶはっ!お前!今日もオリーブ使わずにッ…!」 偽もこ「ひゃははッ!!見ててくれたんだ!美味しそうだったでしょ?今日のイタリアン和風ドリア!」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:27:27.93 ID:EeQj8ZyP0 もこみち「ざっけんな!イタリアンならオリーブかけるチャンスが5回はあったろ! なのにサラダ油ばっかり使いやがって!」 偽もこ「あのなあ 料理の名前聞いてなかった?きっちり和風って言ったろが オリーブなんてかけたら台無しだろボケ」 もこみち「今日で0オリーブが5回目…世界中に不幸が溢れかえってる…知らないとは言わせないぞ!」 偽もこ「知ってるさそりゃ 分かっててやってんだもん 『0オリーブ…何をやってもうまくいかないので家でおとなしくしてましょう』だっけ?ひゃはは!」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:34:49.11 ID:EeQj8ZyP0 もこみち「くっ!」 偽もこ「安心しな 俺は別にずっとあんたの偽物やるつもりはない もう少し楽しんだらあんたも解放してやるからよ」 もこみち「…あんた、いったい何者なんだ…?」 偽も「教えるわけねーじゃん さーって明日はどんな料理つくろっかなー 次は中華にしよっかなー」 もこみち「……ところでよ」 偽もこ「あん?」 もこみち「あんたの塩胡椒の打点…やけに低いよな…まさかと思うがあれが限界か?」 偽もこ「!!」ビキィッ 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:41:56.73 ID:EeQj8ZyP0 もこみち「打点だけじゃない、野菜だって細かく切りすぎ、盛りつけも整いすぎ」 偽もこ「てんめぇ…」 もこみち「簡単な料理がテーマのコーナーに あんなにきれいな料理が合うと思うのか?」 もこみち「そして何より…ギャグがマジ寒いンすよあなた!」 偽もこ「黙れええええええ!!!」 バッ! もこみち「オラァ!」 バキィッ! 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:48:00.13 ID:EeQj8ZyP0 偽もこ「ガァッ!て、てめ、何で動ける!?手枷はどうした!!」 もこみち「これもオリーブのおかげですよ」 偽もこ「オイルで滑りやすくして無理矢理抜けたのか…!」 もこみち「それだけじゃあないですよ 気付きまえんか?」 偽もこ「周りの床に…オリーブオイル!?これじゃあ逃げれねえ!」 もこみち「これぞ『もこみちの領域(テリトリー)』 真の料理人とやらじゃあ到底思いつかない使い方でしょ?」 偽もこ「くっ!」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 14:58:24.11 ID:EeQj8ZyP0 偽もこ「ありえねえ!真の料理人である俺が…こんな馬鹿みてえな料理しか作れねえ男に…」 もこみち「確かに料理の腕はあなたのほうが上かもしれません でも、一つ勘違いをしていますね」 もこみち「MOCO'Sキッチンはまじめに料理を作る場所じゃあない…」 偽もこ「!?」 もこみち「視聴者たちを俺のアドリブ満載な料理で笑わせて、その日一日を笑顔でスタートさせる それがMOCO'Sキッチンの存在意義なんです!」 偽もこ「料理番組じゃない…だと…!?」 もこみち「公式HPの説明にも書いてあるでしょ?『新感覚のキッチン・バラエティー』って」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 15:04:11.65 ID:EeQj8ZyP0 もこみち「話は終わりです あなたの正体、確かめさせてもらいますよ」 つるーん 偽もこ「オリーブの床を滑るように!?まるでスケート!」 もこみち「エシャロットパンチ!」 バキィッ! 偽もこ「ぐあぁっ!」 もこみち「さあ、正体を見せてください!」 ベリベリ! ???「クッ…」 もこみち「あ、あなたは…!?」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 15:11:04.85 ID:EeQj8ZyP0 もこみち「か、川越シェフ!!?」 川越シェフ「………」 もこみち「どうしてあなたが…?」 川越シェフ「……同じ料理人として、あんたのふざけた料が許せなかった… それだけだ」 もこみち「え?あなた 芸人じゃなかったんですか?」 川越シェフ「料理人だよ!シェフって言ってるじゃねえか!」 もこみち「そうなんですか?『川越シェフ』って芸名だと思ってました」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 15:19:30.85 ID:EeQj8ZyP0 川越シェフ「お前もそうやって俺を馬鹿にするのかよ…おかしなコラ画像作る奴らと同じだ…」 もこみち「コラ?ああ、あの料理つくってる画像っすか?」 川越シャフ「あれは本物だよ!俺はれっきとした料理人だ!」 もこみち「そうだったんすか じゃあ話は簡単っすよ」 川越シェフ「あ゛!?」 もこみち「明日のMOCO'Sキッチンにゲストとしてきてください 一緒に料理しましょうよ」 川越シェフ「な、何だと!?」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 15:26:36.07 ID:EeQj8ZyP0 もこ「そこで料理人として存分に腕を振るえばきっと世間も料理人だって分かってくれますって」 川越シェフ「い、いいのか?俺はあんたをずっと監禁とかしてたのに…」 もこ「料理人に悪い人なんていませんよ 過ぎたことは水に流しましょう、キッチンだけに、ふふっ!」 川越シェフ(うわ 今のが本場の寒いギャグか…始めてみた) もこ「それに俺、料理人が腕をふるうとこって見たことないですし」 川越シェフ「え?お前、料理人だろ?」 もこ「違いますよwww独学っす、兄貴の料理してる姿に憧れて始めただけですし」 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 15:33:05.76 ID:EeQj8ZyP0 川越シェフ「お互い勘違いしてたってわけか」 もこ「みたいですね どうすか?明日のMOCO'Sキッチン 来てくれます?」 川越シェフ「……喜んで!じゃあ俺、準備したいからもう帰るよ!ありがとな もこみち!」タタタ もこ「ええ、お気をつけてー」 ………… もこ「あんなに料理人になりきって…川越シェフの芸人魂 感激したぜ」 もこ「さて、とりあえずこのオリーブまみれの床を掃除しないとな」つるーん 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/02/23(木) 15:40:07.96 ID:EeQj8ZyP0 次の日 もこ「皆さんおはようございます速水もこみちです 今日もよろしく お願いします 今日は川越シェフがゲストに来てくれています」 川越シェフ「よろしくお願いします」 もこ「今日はどんなメールが来ているのでしょうか」 川越シェフ「『私はお蕎麦が大好きなのですが、最近マンネリ化してきてしまいました もこみちさん流の新感覚のお蕎麦の作り方を教えてください』だそうです。」 もこ「分かりました、では今日はイタリアンな風味をもったお蕎麦を作ってみましょう まずオリーブで鶏肉を…」 〜終〜