佐々木「まるまるもりもり みんなたべるよ〜♪」キョン「……」 120 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage] 投稿日:2012/04/08(日) 22:14:45.92 ID:sjXtOIbZo 乗っ取る人もいなそうなので乗っ取ります 最後まで書けるかわかりませんが、頑張ってみようかと思います 今晩は書けている分だけ投下します 122 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage] 投稿日:2012/04/08(日) 22:18:36.48 ID:sjXtOIbZo 〜 佐々木 〜 1. 私は情報を得る手段としてテレビよりも新聞を媒体とする事を好んでいる。 メディアから得る情報を選択し、得た情報を反芻し、自分の物とする為に活字が最も向いていると考えているからだ。 単に活字中毒だと括られてしまっても多少の語弊はあれど、間違いはないだろう。 よって私は、一介の女子高生ではありながらも世俗的な流行には詳しくない部類であった。 そう、私は芸能界の流行など殆ど知らなかったのだ。 123 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage] 投稿日:2012/04/08(日) 22:19:34.95 ID:sjXtOIbZo しかし、残念ながらと言うか何というか、我が家庭の大晦日は紅白歌合戦を鑑賞しながら年越しそばを食べるという事が常であった。 その習慣こそが今回の悲劇であり、喜劇であるこの物語の切欠であり、切欠に過ぎないが原点でもあったのだ。 ありふれた前置きではあるが、この時私はそんなありふれた習慣が後に私と彼の関係に影響を与えるだなんて知る由もなかった。 124 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage] 投稿日:2012/04/08(日) 22:27:07.71 ID:sjXtOIbZo 2. 私の学校は県内でも少しは名の通った進学校であり、故に友人を作り仲良く楽しく高校生活を送るような環境ではなかった。 いや、そんなことはないかもしれないが、少なくとも部活に所属していない私はそうだった。 つまり、私には休日を一緒に過ごすような人がいず勉学に励む以外の時間は基本、暇を持て余しているのだ。 最近は橘さんや周防さんと外出することもあるけれど、それも毎週という訳ではない。 その暇な時間の大抵は読書に費やしているのだが、偶に散歩する事もあった。 125 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage] 投稿日:2012/04/08(日) 22:32:04.21 ID:sjXtOIbZo そして私は現在、散歩ついでに母親から買い物を頼まれて家を出てきた。 地元のスーパーでも構わなかったけれど、それでは気分転換の散歩という目的を果たす為には些か短い距離だったので私はわざわざ駅の近くのスーパーに来た。 ……正直に言おう。彼にまた、会うかもしれないという下心が皆無だったわけではない。 しかし、誰が私を攻められようか。私はあの頃を糧に日々過ごしているといっても過言ではない。 それくらい楽しかったのだ。私には親友との日々は忘れられないものだった。 だがというか当然ながら淡い期待も虚しく、駅前に彼の顔はなく私は素通りしただけだった。 134 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 13:31:15.78 ID:Ca7UJ+qMo 〜キョン妹〜 3. あのね、キョンくんねいつも日曜日はハルにゃんとみくるちゃんとゆきちゃんとこいずみくんとお遊びにいっちゃうんだけどね なんでかわかんないけど今日はハルにゃんがいそがしいから遊びに行かないんだって。 ゆっくりできるとか言ってたけどね、ちょっとだけ残念そうだったの。 だから今日はわたしといっしょに遊んでくれるかなって思ってたんだけど、キョンくんいつまでたっても起きてこないんだもん。 ほんとにお寝坊さんなんだから。 そしたら、お母さんからキョンくんを起こしてきてってお願いされたからわたしはキョンくんの部屋に入って起こしてあげたの。 135 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 13:32:54.10 ID:Ca7UJ+qMo シャミと遊んでたらキョンくんは、ねむそうな顔をしておりてきてゆっくりと朝ごはんを食べて、そしたらまたソファーで寝っ転がっちゃったの。 お母さんはやれやれって顔をして、そんなにヒマなら買い物いってきてってキョンくんにしれいを出したの。 わたしも大好きなおかしを買ってきてってたのんだの。 キョンくんはやれやれって顔をしてくつをはいて外にいっちゃった。せっかくいっしょに遊んでくれるかなって思ってたのに。 ちょっとしたら帰ってくるわよってお母さんが言うからそれまでシャミと遊んでればいっか。 136 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 13:34:04.10 ID:Ca7UJ+qMo 〜森園生〜 4. 記録:meidobba 対象:鍵 期日:xxxx/xx/xx 9:36 妹御に起こされ起床 9:42 ご飯 味噌汁 焼き鮭 焼き海苔 漬物 納豆を食す 10:06 ソファーに寝転がりテレビにてワイドショー番組を観る 番組名:xxxxxxx 10:44 母親より買い物を頼まれ自宅を離れる 自転車で移動 細心の注意を払い追跡 137 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 13:34:37.75 ID:Ca7UJ+qMo 11:02 駅前のスーパーマーケットに到着 店名:xxxxxx 自宅近くのスーパーマーケットを利用しなかったのは妹御より頼まれた商品がないからと思われる 11:05 要注意人物である橘京子の存在を確認 上層部の判断は危険度は低いが鍵との接触には注意しろとのこと 11:07 佐々木___の存在を確認 橘京子は彼女の追跡をしていたと思われる バックアップの不在より敵対勢力としての行動ではなく単なるストーカーであることを確認 11:13 鍵と佐々木が接触する 橘京子はこのままストーカーを続ける模様 上層部へ橘京子への警告を提案 146 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 22:08:08.27 ID:Ca7UJ+qMo 〜橘京子〜 5. きょこたん☆ぶろぐ xx月xx日 コメント(2) ーーーばばあ襲来!?ーーー きょこたんなのれす!! 今日は朝ごはん食べてから アイスクリーム食べたいなって思って 駅前に出来たアイスクリーム屋さんに行ってきたのです(^O^☆♪ 147 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 22:08:51.23 ID:Ca7UJ+qMo オススメはチョコミントだって言うから きょこたんはチョコミント味と大好きないちご味のアイスにしました! そしたら、なんと、チョコミントがおいしくなかったのです(-。-; なんですか!あの味は! 口の中がスースーして最悪でした(~_~;) きょこたんのキライな大人の歯磨き粉の味でした(´・ω・`) ショボーン ちなみに、きょこたんが使ってる歯磨き粉はいちご味なのです! 辛くないのですヾ(@⌒ー⌒@)ノ いちごアイスはおいしかったからから次からはいちごダブルにします(=´∀`)人(´∀`=) 148 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 22:09:23.14 ID:Ca7UJ+qMo そして、帰りにSSKさんを見つけました(((o(*゚▽゚*)o))) すぐに声をかけようかなと思ったんですけど まだいちごアイスを食べ終わってなかったから 声をかけられなかったのです(´Д` ) いくらSSKさんでも このいちごアイスは渡せないのです(`_´)ゞ 仕方ないからアイスが食べ終わるまで こっそりと追跡しようと思い尾行してたら楽しくなっちゃって SSKさんに悪いかなと思いながらも アイスが食べ終わってからもこっそりとつけていたんです きょこたん悪い娘です☆〜(ゝ。∂) 149 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 22:11:44.34 ID:Ca7UJ+qMo SSKさんはスーパーの中に入って行きました きょこたんはこれでもプロでしたから 絶対に見つかってないのです( ^ ー゜) 事件はここで起こったのです 空いているお店だったからでしょうが 誰もいない通路で…… なんと、あのSSKさんは歌を歌い始めたのです! 当然ながらきょこたんはすぐさま録音をしたのです! かわいいのです\(//∇//)\ この音声は一生の宝物なのです! 150 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/09(月) 22:12:50.84 ID:Ca7UJ+qMo しかもその後例の男と接触したみたいで とっても焦ってるSSKさんはとってもかわいかったのです! ………ホントはもっと、ずっと見て痛かったのですが 前にきょこたんをいじめたオバサンがきょこたんを脅してきたので 怖くて逃げてきちゃいましたヽ(;▽;)ノ あぁ〜ぁ せっかく、面白そうなことになってたのになぁ(T . T) 許すまじなのです!! 今日はここまで!! またなのれす☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ ーーーーーーーーーーーーーーーーー コメント 1.無題 それはそれは大変でしたね。 僕の知っている人も婚期を逃すまいと醜いのですよ。 困ったものです。 少しはきょこたんを見習って欲しいものですよ。 ユーザー名:まっがーれ↓ 2.無題 歌ですか、それは良いものです。 私もいつかきょこたんさんの歌を聴いてみたいものです。 ユーザー名:スネーク 151 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[] 投稿日:2012/04/09(月) 22:16:42.35 ID:Ca7UJ+qMo 今日はここまでなのれす! 口調を考えている自分はだいぶ気持ち悪かったです 投下速度はこれから若干落ちますが 長い目でみて頂けると幸いです 意見、アドバイス等があればぜひお願いします 157 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[] 投稿日:2012/04/19(木) 21:10:52.90 ID:3yNVf3wvo 〜キョン〜 6. 繰り返す夏休みやら暴走する宇宙人やら分裂する神様やらの経験をした俺は他人から見ても大分数奇な高校生活を送っているってのは、流石に鈍感と言えど気づいているさ。 だが、この事件ってのは主にいわゆる普通じゃないハルヒが発端な事件に巻き込まれたってだけで、普通じゃないやつが普通じゃない事をしたってだけだ。 事件の最中には随分と困惑したが、振り返れば別に驚く様なことじゃない。 普通じゃないから普通じゃないが起こっただけだ。 本当に驚くってのは普通だと思っていたやつが事件を起こす事なんだと、思い知った。 今回の話ってのはつまり、そういうことだ。 第三者からみれば今回の事件なんざ、日常に起こった面白い事程度だ。 しかし、あいつをよく知っている俺にとっては今振り返っても大事件と言えるだろう。 いや、大事件の発端だろうか。 158 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/19(木) 21:11:28.32 ID:3yNVf3wvo 7. 日々の飯を作って下さっている母親に使いを頼まれた俺は当然断れる訳もなく、せっかくの休日を、心安まるひとときを惜しみつつ自転車に跨ってわざわざ駅前のスーパーまでやって来ていた。 時間指定がないってのは罰金と称した奢りがなくて楽なもんだ。 近くのスーパーでも良かったのだが、軽くサイクリング気分でも味わおうかと考えこっちに向かったのは風が気持ち良く正しい選択だったようだ。 結局いつもの集合場所に来てしまったという皮肉な出来事を除けばだが。 今日は普段のように適当な場所に自転車を置くことなく、スーパーの駐輪場におばちゃんたちのママチャリの隣に自転車を駐車しスーパーの中に入った。 俺はいまいちスーパーの中に入った瞬間のキャベツとかそこらへんの青臭い臭いが苦手だ。 さっさと抜けて母親に頼まれた商品の所に向かおう。 159 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/19(木) 21:13:28.55 ID:3yNVf3wvo 8. 男子高校生にとってスーパーってのは何となく居辛いという事もあり、この空いている時間に来たのは正解だった。 そして、誰もいない列の棚からマヨネーズをカゴに入れようとした時声が聞こえて来た。 いや、歌が聴こえてきた。 店内にどうやら店内に流れているちゃっちいピアノのBGMに合わせて歌っているみたいだ。 「まるまるもりもり みんなたべるよ つるつる てかてか あしたも はれるかな〜」 聴くに子どもって声じゃないな。それに、何となく聞き覚えのある声だ。 160 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/19(木) 21:22:17.12 ID:3yNVf3wvo 俺は気になって声の主を探すと、隣の列にいた。中学の同級生であり親友。神になり損ねた少女。 とっさに気付かれないようにさっと物陰に隠れ、暫し観察する事にした。 ほら、またハルヒの起こした異変かもしれんからな。 「だばでゅあ だばじゃわだばでゅあ だばじゃば でゅあ おおきくなったら おそらにこえがとどくかな〜いつまででもいっしょだよ〜 まるまるもりもり みんなたべるよつるつる てかてか あしたも はれるかな〜 ………」 歌詞に詰まってしまったようだ。助け舟を出さないとな。なんせ親友が困っているんだからな。 かなしくてないていた ひとりあるくかえりみち おっと、はっとしてこちらを見たぞ。しまった!見つかってしまったか。 やれやれ、観念して隠れるのをやめるか。 こんなとき ほんわかな みんなに あいたいな 口をパクパクさせてる佐々木ってのは珍しいな。それに、顔も真っ赤だ。必死に言葉を探している様子だ。 仕方ない、声が戻るまで待ってやろうか。 161 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/19(木) 21:23:34.99 ID:3yNVf3wvo 9. 結局、佐々木が言葉を取り戻したのは、俺は歌を歌い終わった頃だった。 「……どうして君は、フルで歌えるんだい」 おいおい、挨拶もなしに質問してくるとは、随分だな。 「失礼、奇遇だなキョン。だが、まさか君があの曲をフルで歌えるとは意外だったのでね」 そいつはまあ、妹のお陰というか妹のせいというか。そんなもんだ。だが、補足しておくと俺はフルで歌っていないぞ。 最初の方は俺が歌っていた訳じゃないからな。 佐々木は顔を俯けて顔を真っ赤にしている。いかん、いかん。俺はこんな人に羞恥を与えて喜ぶドSではないのだ。 親友のプライドの為にもここはフォローしておかないと。 かわいい歌声だったぞ。 瞬間、俯いていた佐々木が地を離れ、その直後俺の腹部に痛みが走った。 そこまでの痛みではなかったが、まさかあの佐々木が人にヘッドロケットをするとは思わず、驚いた俺はグフッと声を漏らしてしまった。 佐々木は突如我に帰ったかの様に顔を上げ焦りの顔を浮かべている。 今日はあいつの珍しい表情が目白押しだな。 「すまない、少し冷静を欠いてしまった。申し訳ない……」 おっと次は落ち込んでしまったぞ。そろそろ本当にフォローをせんとな。 そんな大した痛みではなかったさ、それよりどうだ?この後ちょっと喫茶店にでも行かないか? 数拍の後申し訳なさそうな顔をしながらも佐々木は顔を上げた。 「今の僕にはそれを断る理由も権利もないようだ」 162 名前: ◆Z0RuxxsYJblY[sage] 投稿日:2012/04/19(木) 21:27:40.46 ID:3yNVf3wvo ここまでです 本当はもう少し長く書きたかったのですが いかんせん、この先若干展開に悩んでいまして 筆が進まず…… なので要望、アイディアがあったらお願いします