コナン「オレは灰原にフェラをしてもらいたいんだ!」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:30:59.88 ID:69wwwzFT0 博士「な!? 今なんとっ!?」 コナン「だって考えてもみろよ! 灰原の属性を!」 「ジト目」「辛辣」「知的」「クール」そして「あの声」! 全 て が フ ェ ラ に う っ て つ け じ ゃ ね ー か ! 博士「むむむ。 言われてみれば確かにそうかもしれん……」 コナン「だろ!? なぁ博士! 何かいい方法はないのかよ!?」 博士「そうがっつくな新一。 まずはロジックを組み立てるのじゃ」 コナン「ロジック? 灰原を論理的に攻略するってことか?」 博士「うむ。 その通りじゃよ」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:33:41.59 ID:69wwwzFT0 コナン「いい考えじゃねーか。 探偵のオレにぴったりだぜ!」 博士「ふっふっふ。 君ならそう言うと思っておったよ」 コナン「それで、まずは何をすればいいんだ?」 博士「やはり情報収集から始めるのがセオリーじゃろう」 コナン「なるほど……確かに攻略には情報が必須だもんな」 博士「その通り。 まずは哀君を徹底的に調査するんじゃ!」 ◆翌日/12月24日/帝丹小学校◆ 灰原「おはよう工藤く――」 『カシャッ!』 『カシャッ!』 灰原「……ちょっと、何勝手に撮ってるのよ?」ジトッ コナン「アハハ……たまにはこういうのもいいかなーって」 『カシャッ!』 『カシャッ!』 『カシャッ!』 灰原「 張 り 倒 す わ よ ? 」ギロッ 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:36:49.67 ID:69wwwzFT0 コナン「そんなに怒るなって。 たかが写真だろ?」 灰原「勝手に撮られるのが不愉快だって言ってるの」 コナン「じゃあ許可があれば撮っていいんだな?」 灰原「ダメ」 コナン「はぁ? 何だよそれ……」 歩美「哀ちゃん! 1時間目体育だから、着替えにいこー♪」 灰原「ええ。 今用意するから、ちょっと待ってて」 コナン「そういえば1時間目は体育か……」 ≪ 哀君を徹底的に調査するんじゃ! ≫ コナン(……よし、女子更衣室に先回りだ)タタタタタ 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:40:12.00 ID:69wwwzFT0 ◆数分後/女子更衣室◆ 歩美「ジングルベル♪ ジングルベル♪ 鈴が鳴る♪」 灰原「ふふっ。 そういえば今日はイヴだったわね」 歩美「えへへ。 ところで哀ちゃん。 昨日のニュース見た?」 灰原「ニュースって、キッドが予告状を出したってやつ?」 『ガタッ!』 歩美「そうそう♪ 今日の9時だよねっ。 楽しみだなぁ」 灰原「ふふっ。 江戸川君にとっては楽しくないでしょうけど」 『ガタッ!』 歩美「……ね、ねぇ。 なんかさっきから変な音しない?」 灰原「そうね……もしかしたら、近くにキッドがいるのかも」 歩美「えっ!? ほんとぉ!?」 灰原「冗談よ。 早く体育館に行きましょ」 歩美「アハハ……だよね」 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:44:21.56 ID:69wwwzFT0 ◆女子更衣室/掃除用具入れ◆ 『ガタンッ!』 コナン「ゲホッ! ゲホッ! なんてこった……!」 キッドが予告状を出してただって!? コナン「くそっ。 全然知らなかったぜ……」 ……まぁいい。 今はそれどころじゃないからな。 せっかく女子更衣室に侵入できたんだ。 灰原を徹底的に調査しねーとっ。 コナン「ここがアイツのロッカーか……ん?」 こ、これは……灰原の脱ぎたての服!? コナン「やべぇ……体育館シューズまであるぞ……」ハァハァ 『キョロッキョロッ』 コナン(人は……しばらく来ないよな……?) オナニーしても、大丈夫だよな……? 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:47:58.93 ID:69wwwzFT0 ◆その頃/通路◆ 灰原「あっ……体育館シューズを忘れたわ」 歩美「え? 哀ちゃんが忘れ物ってめずらしいね」 灰原「多分更衣室だと思うから、先に行ってていいわよ」 歩美「うん、分かった。 遅れたらダメだよ♪」 灰原「ええ。 すぐ戻るわ」 ◆その頃/女子更衣室◆ コナン「ハァハァ……灰原の服でオナニーしているこの事実……!」シコシコ 毛糸のセーターが何とも形容しがたい快感を生み――『パチッ!』 コナン「オゥフ/// くぅ〜ッ! この静電気がたまんねー!」シコシコ 『ペロペロペロペロペロッ』 コナン「そしてうまいっ! こんなにうまい体育館シューズは初めてだ!」シコシコ 『ガチャッ』 コナン「え?」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:52:01.84 ID:69wwwzFT0 光彦「ふふふ。 この携帯で、灰原さんと歩美ちゃんの――あれ?」 コナン「み、みつひこっ!? 何で光彦がこんなところに……!?」 光彦「そ、それはこっちのセリフですよ! 何やってるんですかコナン君!」 コナン「こ、これはその、色々と訳があって――」 『カシャッ!』 コナン「なっ!? おい! 何撮ってんだよ光彦っ!?」 光彦「ふっふっふ。 携帯のカメラを起動しておいて正解でした」 コナン「バ、バーローッ! 今すぐ消せ! もしバレたらどうすんだ!?」 光彦「バレたら? 随分と、おかしなことを言うんですね、コナン君」 コナン「なにっ!? どういうことだっ!?」 光彦「バレないようにするのが、君の仕事じゃないですかぁ」ニヤリ コナン「!!! ま、まさかお前……!」 光彦「頭のいい君なら分かるでしょう?」 ≪これからは、僕の命令に従ってもらいます≫ 光彦「ふっふっふ。 これは命令ですよ? コナン君」ニヤリ 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:55:06.99 ID:69wwwzFT0 光彦「じゃあ、そろそろ授業が始まるので……」ニヤリ ≪命令するときは、君の携帯電話にメールしますから≫ 『ガチャンッ!』 コナン「……なんてこった……光彦があんな奴だったとは……」 やばいな……もしあの写真が灰原に見つかったら、 灰原にフェラをしてもらうなんて、夢のまた夢だぞ!? コナン「くそっ! なんてヘマをしちまったんだよオレはっ!」 『ガチャ――ちょっと待ってください!』 コナン「!?」 光彦『ダメですよ灰原さん! 今入ったら』 灰原『えっ? どうして?』 コナン(なっ!? 灰原が戻ってきたっ!?) 光彦『えーっとですね、とにかくダメなんですよ!』 灰原『そう言われても……体育館シューズが中にあるんだけど』 コナン(なるほど。 体育館シューズか……でもどうして光彦が……) はっ、そうか! 確かに光彦には、オレを庇う動機が十分にある! 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 22:57:24.44 ID:69wwwzFT0 オナニーの事実が灰原にバレた時点で、 あの証拠写真の存在価値はなくなる。 光彦としては、それは絶対に避けたいはず。 なんたって、オレに命令できなくなるからな。 だから光彦は、灰原を足止めしてるんだっ。 コナン「とにかく、今の内に早く逃げねーと……!」 逃げるといってもドアは無理。 仕方ねぇ、あの窓から外に出よう。 『ガラガラッ!』 ◆その頃/廊下◆ 光彦(時間は十分稼いだ……流石にコナン君は逃げたでしょう) 灰原「ちょっと円谷君。 いい加減にしてくれる?」 光彦「あ、はい。 すみません。 もう入っていいですよ」 灰原「もう。 一体なんだったのよ?」 光彦「いやぁ。 なんだか僕の勘違いだったみたいです」アハハ 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:00:11.85 ID:69wwwzFT0 ◆数分後/体育館◆ キーンコーンカーンコーン♪ 小林先生「さぁみんな、今日は縄跳びだよ!」 \わーい/ \わーい/ \わーい/ 元太「おいコナン! 前とび勝負しようぜ」 光彦「いいですね。 僕も混ぜて下さいよ」 コナン「ああいいぜ。 回数で勝負な」 灰原「じゃあ私達は見学させてもらおうかしら」 歩美「えへへ。 みんながんばれー♪」 光彦「ふふふ。 お二人が見てるとなれば、尚更負けられませんね」 コナン(確かにその通りだ……これは灰原にアピールする絶交のチャンス) 元太「よーし! じゃあ負けた奴は全員にチュッパチャップス奢ることな!」 PRRRRRRR♪PRRRRRRR♪ コナン(ん? こんなときにメール……ま、まさかっ) 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:02:51.68 ID:69wwwzFT0 ************** 【送元】#969#6261@freemail.cn 【件名】3回でミスしろ 【本文】あと元太も道連れにしろ ************** コナン(これは……光彦からのメールっ!?) ああ、そうだ。 内容的に間違いねぇ! それにドメインが“.cn”で終わっているってことは、 これは中国のフリーメールアドレスってことだ! 送り元をほぼ100%トレースできないようにして、 断固として、オレに弱みを握らせないつもりだな……!! コナン(くっ! なんて用心深い奴なんだっ!!) 光彦「どうしましたコナン君? 授業中に携帯はいけませんよ?」ニヤニヤ コナン(こいつ……ただの小学一年生じゃねぇ!!) 歩美「ところで光彦君って、前とび最高4回じゃなかったっけ?」 灰原「あら、そうなの。 じゃあ勝つのは少し厳しいかしら?」 光彦「ふっふっふ。 そんなことはありませんよ。 僕は絶対に勝ちます!」 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:07:34.85 ID:69wwwzFT0 元太「じゃあいくぞ。 よーい始めっ!」 “1回!” “2回!”ビシッ 光彦「あ……」 “3回!”ビシッ コナン「え……?」 “4回!” 元太「な、なんだよ? おめぇらもう終わりかよ」 歩美「え、えーっと、コナン君が2回で、光彦君が1回……だね」 灰原「優勝は4回の小嶋君ね。 おめでとう」 元太「お、おう……」 歩美「うん……おめでとう……」 灰原「なんだか、あっけなかったわね」 コナン「あは……あはは……」 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:09:33.99 ID:69wwwzFT0 ◆休み時間/教室◆ あの後、オレは光彦の影に怯えながらも、 灰原の縄跳び姿をバッチリとカメラに収めた。 灰原には、二度三度、ジットリ視線を向けられたが、 それはむしろ逆効果で、快感と言っても過言ではない。 不安要素もあるが、調査は順調といっていいだろう。 光彦「はい、チュッパチャップス3本買って来ましたよ」 歩美「ありがとー♪ あれ? コナン君の分は?」 光彦「それが、購買に残り3本しか残ってなくて」 元太「マジかよ。 残念だったなコナン」 灰原「ふふっ。 もしかして食べたかった?」 コナン「アハハ。 そんなわけ――」 灰原「パクッ」 コナン「ハッ!!!!!!!!!!」ドキッ 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:12:07.64 ID:69wwwzFT0 灰原「ペロペロ……ちゅぱ……」 コナン(あ……あ……あ……あ……)ゴクリ 灰原「ペロ……ちょっと、あんまり見ないでくれる?」 コナン「な、なんでだよ? 食は動物の基本行為で――」 灰原「 怒 る わ よ ? 」ジトッ コナン「わ、わかったって……じゃあせめて一回だけ……」 『カシャッ!』 灰原「」ギロッ コナン(こ、こええええ……でもこれは調査なんだ……許してくれ……!) 元太「なぁコナン。 おめぇ、朝から灰原の写真ばっか撮ってるよな」 コナン「ん? それがどうかしたか?」 元太「もしかして、灰原のこと好きなんじゃねーのか?」 コナン「え?」 灰原「え?」 歩美「え?」 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:15:13.95 ID:69wwwzFT0 元太「だってよ……どう考えてもおかしいじゃねーか」 灰原「そうね。 私も、そろそろ理由を聞きたいわ」 歩美「うん……私も聞きたいかも……」 ≪どうしてコナン君は、哀ちゃんの写真ばっかり撮ってるの?≫ コナン「アハ……アハハハ……急に何だよおめーら……」 元太「ごまかすなよ! 灰原のことが好きだからだろ!」 コナン「な、何言ってんだよ元太! そんなわけ――」チラッ 灰原「……」 コナン「――くっ! そういうおめぇこそ、灰原が好きなんじゃねーのか!?」 元太「なっ……! うっせーな! そんなこと、今は関係ねーだろっ!」 コナン「関係なくねーよっ! 現にお前がキレてる理由がそれだろうが!」 小林「2人とも! 静かにしなさい! みんなが迷惑してるでしょ!」 コナン「ッ……!」 元太「……ッ!」 小林「まったくっ。 罰として、放課後2人で教室掃除っ!」 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:19:34.47 ID:69wwwzFT0 ◆給食の時間◆ 灰原「あんな大声だして、大人気ないわね」 コナン「うっせーな。 元太が変に言いがかりしてくるからだろ」 灰原「でも相手は小学生よ? もう少し加減しなさい」 コナン「はいはい。 わかりましたよっと」 まぁ確かに大人気なかったぜ。 あんな低レベルなケンカをして、 結果として灰原の評価を下げちまったし……。 こうなったらそのぶんだけ取り返さねーとな。 もう一段階、積極的な調査に変更してみるか。 コナン「なぁ灰原。 お前って今、好きな人いるのか?」 灰原「……え?」 そう。 何も写真を撮るだけが調査じゃない。 ちょっと積極的すぎたかもしれないが、 話の流れ的に、この質問は悪くないはずだ。 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:22:57.20 ID:69wwwzFT0 灰原「バカね。 そんな人、いるわけないでしょ」 コナン「……そうか。 なら好きな男のタイプを教えてくれよ」 灰原「ちょっと、急にどうしたのよ工藤君?」 コナン「いいから答えてくれ。 必要なんだよ」 灰原「もしかして、写真のことと何か関係あるの?」 コナン「……まぁな。 詳しくは話せないけど……」 灰原「そう……別にいいわよ。 教えてあげても」 コナン「ほ、本当か!? どんなタイプが好きなんだ?」 灰原「そうね……ハッキリと好きって言ってくれる人……かしら」 コナン「……へ? それだけ?」 灰原「ええ。 面と向かって、堂々と伝えてくれさえすればいいわ」 コナン「……そんなものか?」 灰原「そんなものよ」 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:24:25.41 ID:69wwwzFT0 コナン「それがたとえ、どんなに嫌いな奴だったとしてもか?」 灰原「感情なんて、ひょんな事でひっくり返るものよ」 ≪“好きだ”なんて言われたら、尚更ね≫ 灰原「どう? これで満足した?」 コナン「ああ……参考になったよ」 灰原「そ。 なら良かったわ」 PRRRRRRR♪PRRRRRRR♪ コナン(ん? メール……まさか光彦かっ!?) ************** 【送元】#969#6261@freemail.cn 【件名】灰原さんから離れろ 【本文】 イチャイチャするな 今すぐ暴言を吐いて離れろ ************** コナン(くそっ……! なんて奴なんだッ……!) 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:27:15.14 ID:69wwwzFT0 【印象の悪さ】 オナニー>>>>暴言 オレの脳ミソは、瞬時に上の不等式を弾きだした。 だがしかし、体がなかなか言うことを聞かない。 まもなく、催促のメールが届く。 ************** 【送元】#969#6261@freemail.cn 【件名】何をしている? 【本文】 さっさと暴言を吐いて教室から出ろ。 さもないと彼女にあの写真を見せるぞ。 ************** くっ……すまねぇ……灰原……! あのオナニー写真だけは、お前に見せなくないんだっ! コナン「ハッキリと好きって言ってくれる人が好きだって?」 灰原「……え?」 コナン「理想論も大概にしろよ! この偽善者めっ!!」 灰原「……は?」 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:29:33.89 ID:69wwwzFT0 コナン「このチンチクリンがっ!! 反省しろっ!!」 灰原「……ちょっと、いくらなんでもヒドいんじゃない?」 はい終了ぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!! 灰原に100%嫌われたぁああああああああああ!! 新一≪人が人を殺す理由なんざ知ったこっちゃねーが……≫ アハハハハハハハッ! すまん! 過去のオレすまん! その発言撤回! オレ、人が人を殺す理由見つけた! 今見つけた! 人が人を殺す理由――それは光彦だ! 間違いねぇ! 名探偵コナン? ハッ! ヤメだよヤメっ! 今日からオレは、コーナンだッ!! 名犯罪者コーナン!!!! ≪この天才的頭脳を駆使して、光彦をこの世から消し去ってやるよ!≫ そう強く胸に刻み、オレは教室を後にした。 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:32:56.31 ID:69wwwzFT0 ◆12:30/男子トイレ◆ コナン「うぅ……灰原……灰原ぁ……」グスン オレは瞳に涙を浮かべながら、 灰原のチュッパチャップスの棒を、ひたすらチンコに擦り付ける。 教室から出るとき、ゴミ箱から拾っておいたのだ。 いわゆる“間接フェラ”――しかし、得られるのは虚しさだけ。 コナン「ダメだ……こんなの全然インタラクティブじゃねぇ……」 くそっ……こうなったのも全て光彦のせいだ。 博士から武器を取り寄せて、何が何でも抹殺してやる。 PRRRRRRRR♪ PRRRRRRRR♪ 博士『もしもし。 どうしたんじゃ新一?』 コナン「博士。 至急頼みたいものがあるんだ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 博士『わ、分かった。 できるだけ早く、学校に届けよう』 コナン「ああ。 よろしく頼むぜ」 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:36:08.59 ID:69wwwzFT0 博士『ところで新一。 今、テレビを見れるかのう?』 コナン「テレビ? ……まぁワンセグで見れるけど」 博士『なら今すぐつけてみるんじゃ。 面白いものが見れるぞ』 コナン「え……あ、ああ。 分かったよ。 じゃあまた後でな」 『ピッ』 コナン(面白いもの? 一体何なんだ……?)ピッ ◆ − ワンセグ起動 − ◆ 目暮警部『えーっ、繰り返します』 ≪昨日の予告通り、怪盗キッドから工藤新一への挑戦状が届きました≫ コナン(なっ!? キッドから、オレへの挑戦状だとっ!?) ≪この挑戦状には、キッドのターゲットが明示されています≫ コナン(ターゲット……いったい奴は、何を盗むつもりなんだ?) ≪キッドのターゲットは――毛利蘭の処女です!≫ コナン「なにっ!? ら、蘭の処女だと!?」 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:40:17.81 ID:69wwwzFT0 ◆その頃/毛利探偵事務所◆ 蘭「ごほっごほっ……早く風邪治らないかなぁ」 小五郎「あまり無理するなよ。 テレビ消した方がいいか?」 蘭「うーうん。 大丈夫だよお父さん」 ≪キッドのターゲットは――毛利蘭の処女です!≫ 蘭「えっ……?」 小五郎「は……?」 ≪さらにキッドは、挑戦状にこう綴っています≫ ******************* 愛しのライバル、工藤新一へ。 しょじょ――それはすなわちナンバーワン。 てなわけで、オレの次なるターゲットは処女だ。 ルイ15世はロリコンだが、今それは関係ない。 よてい通り、今夜9時にオレを待っていろ。 蘭の処女は、このオレ様がいただくぜっ。 ******************* 109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:43:55.15 ID:69wwwzFT0 ◆再び/帝丹小学校/男子トイレ◆ コナン「なんてこった……」 ≪キッドが蘭の処女を狙ってるなんて……!≫ PRRRRRRRR♪ PRRRRRRRR♪ ん? 蘭からの電話……。 コナン「……もしもし……蘭か?」 蘭『ぐすん……お願い新一。 助け――』 『ブチッ! ツー、ツー』 コナン(すまねぇ蘭……! オレはやっぱり……) ≪灰原にフェラをしてもらいたいんだ!≫ そのためには光彦を倒さなきゃならねっぇ。 だからオレには、お前を守ってやる余裕はないんだ。 悪いけど……こんなオレを許してくれ……。 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:47:48.61 ID:69wwwzFT0 ◆放課後/教室◆ \せんせーいさよーならっ/ 小林「はいさよならー」 『ドタドタドタドタッ』 『そろーっ……』 小林「こらっ! 江戸川君! あなたは掃除でしょ!」 コナン(ちっ。 見つかっちまったか) 元太「おいコナン! おめぇ何サボろうとしてんだよ!?」 コナン「アハハ……冗談だって。 ちゃんとやるっつの」 小林「じゃあ2人ともよろしくね。 終わったら職員室に来るように」 『ガラガラガシャン』 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:50:39.90 ID:69wwwzFT0 ドアが閉まるのと同時に、1年B組には静寂が訪れた。 さっきまでの騒ぎようは、いったいどこへ行ったのやら。 微かに聞こえるのは、放課後らしい運動場の声だけ。 コナン「おい元太。 さっさと終わらせようぜ」 夕日の染みいる、どこかノスタルジックな教室。 そこにはオレと元太の、2人だけの世界があった。 元太「……なぁ、コナン///」 なんだろう。 なんとなく、元太の様子がおかしい。 彼の頬が紅く見えるのは、夕日のせいだろうか? 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:52:50.33 ID:69wwwzFT0 教室のドア、そして窓の鍵を 元太は次々と施錠していく。 おかしい、何かがおかしい。 だって掃除するんだろ? 換気するのが普通じゃねーのか? そう疑心暗鬼しつつも、 オレはその場を動けなかった。 元太「おめぇ……やっぱり灰原のことが好きなのかよ?」 ただならぬ空気が教室内に漂う。 コナン「おいおい……その話はもうよそうぜ」 元太「あぁ!? 答えるまで今日は帰さねーぞ!!」 コナン「ッ!!」 彼はいったい、どうしちまったんだ。 少なくとも、オレの知ってる元太じゃない。 正直怖い。 頭の中は真っ白だった。 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:56:27.42 ID:69wwwzFT0 コナン「……オレは……灰原のことが好きだ……」 あまりの怖さに、正直に答えてしまうオレ。 元太「……そうか……それは残念だ……」 『ガンッ!!!』 コナン「ぐはっ!」 突如、両手で首を絞めつけられ、 オレは壁に向かって叩き上げられた。 コナン「おい……! はな……せ……元太……」 元太「うっせーな! おめぇが悪いんだろ!?」グググ ≪オレの気持ちを……何だと思ってるんだよ!?≫ コナン「……なんなんだよ……お前の気持ち……って……」 薄々感づいていた。 オレはただ、それを認めたくなかっただけで。 元太「オレはずっと……おめぇのことが好きだったんだぞッ!!!」 そう――元太の正体はゲイ。 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/23(金) 23:58:54.29 ID:69wwwzFT0 コナン「……そんなの知る……かよ……いいから……離せ……」 元太「離して欲しいのか? じゃあオレのをしゃぶってくれるな?」 意識が朦朧とする中、オレは頷くことしかできない。 『ジィィィィィィィッ……』 『ジュボボボボボボ』 コナン「ん〜〜〜〜〜〜ッ!!」 元太「ははっ! 最高だぜッ……! コナンッ」 『シュボシュボシュボッ』 しゃぶっている、というより、口を犯されている。 そう言った方が、表現的には正解だろう。 マジかよ……フェラってこんな苦痛なものなのか? オレは灰原にこんな苦痛を与えようとしてたのか? ハハッ……なんて勝手なんだ、オレって奴は――。 『パリーンッ!!』 博士「新一! これを受け取るんじゃ!」 コナン(……え?)シュボシュボ 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:03:05.35 ID:90JArgMa0 廊下側の割れたガラス窓から、 オレの元に武器が投じられた。 『パシッ』 コナン(ったく……おせーじゃねーか博士) 元太「な、何で博士がこんなところにいるんだよ!?」 元太……てめぇだけは許さねー! 博士が持ってきたこの火縄銃で、お前をしとめてやるっ! 撃ち方は“ごんぎつね”を見て知っていた。 なんたって3日前の国語の授業でやったからな。 元太「それは火縄銃!? おめぇ、何でそんなもの――」 『ズドォオオオオオオオン!!』 元太「グハァッ!! 足がああああああああああッ!!」 まさに一発逆転。 オレは元太を返り討ちにした。 『タタタタタタッ』 小林「2人ともどうしたの!? ガラスと火縄銃の音が聞こえたけど!?」 コナン(小林先生!? ちっ! ここは運動場側の窓から逃げるか!) 『ガラガラッ!』 140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:06:34.07 ID:p1c12MVs0 ◆運動場◆ コナン「はぁはぁ!」 オレは走って逃げた。 なんたって小林先生に捕まったら最後。 オレは障害の罪で逮捕されちまうからだ。 コナン(くっ……博士も上手く逃げてくれればいいが……) PRRRRRRRR♪ PRRRRRRRRR♪ コナン(なっ!? こんなときに、光彦からのメールだとっ!?) ************** 【送元】#969#6261@freemail.cn 【件名】次の命令だ 【本文】 今日、お前が熱心に撮影していた、 灰原さんの写真のネガを全てよこせ。 期限は今日の18時だ。 学校の屋上で待っているぞ。 ************** 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:09:54.89 ID:p1c12MVs0 コナン「ふざけてんじゃねぇッッッ!!!」 オレがどんだけ苦労して調査したと思ってんだよ! 灰原の写真だけは、何が何でも渡すものかッ!! それに、オレはフェラの苦痛を覚えたんだッ! だからもう、灰原にフェラをしてもらおうだなんて考えていないッ! コナン(ふん。 武器も手に入ったことだし、丁度いいゼ――) ≪屋上で決闘だ!! 円谷光彦!!!!≫ オレは新規メールを開き、本文にその旨を記述。 そして宛先欄に、例のアドレスを入力する。 コナン(えーっと……“#969#6261――”) 『ピ ポ パ ポ ピ ポ パ ポ ピ』 コナン「!?」 そのプッシュ音に、オレは愕然とした。 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:12:29.64 ID:p1c12MVs0 ≪ か ら す な ぜ な く の ♪ ≫ ……嘘……だろ? このプッシュ音って…… ……童謡の……“七つの子”……じゃねーか…… まさか……そんな話があるかよ…… ……光彦が……黒の組織のボスだったなんて…… 最初は驚いたが、事態を飲み込むのは早かった。 冷静に考えて、光彦がただの小学生である方がおかしい。 オレは火縄銃を強く握りしめ、屋上に向かった。 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:15:02.17 ID:p1c12MVs0 ◆17:50/校舎内◆ 博士「新一。 大丈夫じゃったか?」 コナン「博士。 まだ帰ってなかったのか」 博士「君のことが気になってのう。 一体何があったんじゃ」 オレは、事の全てを博士に話した。 博士「なっ!? 元太君がゲイで、光彦君が組織のボスじゃと!?」 コナン「ああ。 この調子じゃ、歩美ちゃんまで疑っちまうぜ」 博士「むぅ……光彦君の方は特にオオゴトじゃな」 コナン「まぁな。 だから奴とは、今から決着をつけてくる」 博士「なっ!? それは本当か、新一!?」 コナン「ああ。 博士に貰ったこの武器で、しとめてきてやるよ」 博士「そうか……ようやく決着の日がやって来たのか……」 コナン「博士。 先に帰って、灰原にこう伝えてくれ――」 ≪今まで悪かった……ってな≫ 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:17:43.06 ID:p1c12MVs0 ◆17:55/非常階段◆ コナン(この扉を開けると、屋上に出る……) ≪つまりこの先に、黒の組織のボス――光彦がいるんだ≫ コナン(博士は家に帰したし、もう誰も巻きこむわけにはいかねぇ) ≪これはオレの事件なんだっ!≫ コナン(よしっ。 待ってろ光彦! 今この火縄銃で――) 歩美「コナン君。 何してるの?」 コナン「なっ……歩美!? どうして歩美がっ!?」 歩美「えへへ。 ついてきちゃった……」 コナン「歩美……オレが怖くないのか?」 歩美「怖くないよ。 だってコナン君だもん」 コナン「嘘つくなよ……だってこれ、火縄銃だぜ?」 歩美「うん知ってる。 ごんぎつねで見たから」 コナン「だったら尚更だ。 これがどういうもんかも知ってるだろ?」 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:19:37.41 ID:p1c12MVs0 歩美「うん。 ごんを死なせた道具だよね」 ≪だから歩美……火縄銃なんて使って欲しくないな……≫ コナン「は? 何で歩美にそんなことを言われなきゃ――」 ≪だって! 死んだら何もかも終わっちゃうんだよ!?≫ コナン「う、うっせーな……もう遅いんだよ……!!」 ≪オレは元太を撃った……もう引き返すことは――≫ 歩美「まだ間に合うよ! 光彦君まで撃ったら、それこそ本当に終わっちゃう!」 コナン(何で光彦のことを……まさか、博士との会話を聞いてたのか……?) 歩美「だからもうやめてコナン君……私、なんでもするから……」ギュッ コナン「なんでも……する……?」 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:23:46.27 ID:p1c12MVs0 コナン「じゃあひとつだけ、聞いていいか?」 歩美「うん。 何でも聞いていいよ」 コナン「……フェラってのは、苦痛な行為なのか?」 歩美「えっ……? ふぇ……ら?」 コナン「フェラチオのことだよ。 オレは元太に犯され――」 ≪フェラとは、凄まじく苦痛なものだと思い知らされた≫ コナン「――真相を確かめたいんだ。 女性の意見を聞かせてくれ」 歩美「ちょ、ちょっと待ってよコナン君。 ふぇらちおって何?」 コナン「えっ……もしかして歩美……フェラを知らないのか?」 歩美「う、うん……なぁにそれ?」 コナン「!!!!!!!!!!!!」 ちょっと待て。 冷静に考えろ。 ≪フェラを知らない歩美に、フェラをさせたら――≫ゴクリ ――最高じゃねーか。 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:27:46.40 ID:p1c12MVs0 『バサッ!』 歩美「や、やだコナン君! 何で服を脱ぐのォ!?///」 コナン「ククク。 言ったろ? オレはもう手遅れなんだって」 ≪だからもう、オレには理性なんて必要ねーんだよ!!≫ 歩美「ひっ……!!! コナン君……怖い……」グスン コナン「ハッ! 今更怖がってももう遅いぜ!!」 『ビンッ!』 歩美「いやああああああああああああああああ!!!!」 オレはギンギンに張り切ったチンコを歩美の眼前に召喚した。 歩美は本当に怖がっていた。 だが罪悪感は1ミリも沸かない。 コナン「ククク。 フェラを知らない奴に、フェラをさせるってのは――」 ≪サイッッッッコーにぞくぞくするなッ! オイオイ!?≫ 歩美「お、お願い……コナン君……元に戻ってよ……」グスン コナン「あぁ? つべこべ言ってねーでしゃぶれよゴルァ!!!」 歩美の些細な一言で、すっかり別人になってしまったオレ。 一度狂った歯車は、永遠に狂い続ける。 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:32:08.03 ID:p1c12MVs0 灰原に嫌われ、精神がぶっ壊れた。 元太に犯され、この世に絶望した。 精神はもう――限界だったのだ。 コナン「オラオラ! さっさとしゃぶれよゴルァ!!」 歩美「ぐすん……えぐっ……もうやめてぇ……」グスン コナン「ああん? いいからしゃぶれよゴルァ!!」 歩美「……ひどいよコナン君……歩美ずっと……」グスン ≪……コナン君のこと……好きだったのに……≫ コナン「……え?」 『ガチャッ!!』 ジン「そこまでだ――探偵ボウズ」カチャ 181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:37:10.21 ID:p1c12MVs0 コナン「ジ、ジンッ!?」 光彦「17時01分。 約束の時間を過ぎてるんですが」 コナン「光彦までっ……くっ……もうそんな時間だったのかっ!!」 光彦「ええ。 それに歩美ちゃんにまで手を出すなんて――」 ≪コナン君は――僕に殺されたいみたいですね≫ コナン「う、うるせえ! もうオレは、お前なんかに屈しねーぞっ!!」 光彦「ほーう。 では、例のオナニー写真を灰原さんに見せてもいいと?」 コナン「へっ……勝手にしろ! オレはもう、灰原のことは諦めたんだ……」 光彦「そうですか。 まぁ彼女の携帯には、もう送ってるんですけどね」 コナン「ッ!!!!!!!!!!」 光彦「おや? 彼女のことは、もう諦めたんじゃないですか?」 コナン「……ああ、そうさ! へっ! これで弱みはなくなったぜ!」 ≪決闘だ!! 円谷光ひ――≫ 『ズキュンッッッッッッッッッッッッッッ!!!』 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:42:19.73 ID:p1c12MVs0 ……え? オレ……撃たれた……? バ、バーロー……そんなの……卑怯じゃ……ねーか……。 ジン「残念だったな。 もう貴様を生かしておく理由はない」 光彦「ふふっ。 よくやったぞジン。 お前の言うとおりだ」 ≪これからは、この円谷光彦が主人公です!≫ 歩美「……コナ……ン……君……?」 コナン「――――――」ポタポタ 歩美「いやああああああああああああああああ!!!」 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:46:40.77 ID:p1c12MVs0 ◆その頃/阿笠邸◆ 灰原「博士……彼からの通信が途絶えたわ……」 ≪残念だけど……うまく行かなかったみたい……≫ 博士「むむむ……それで記憶はどこまで復元できるんじゃ?」 灰原「死の直前まで可能よ。 今回は同期のタイミングが良かったから」 博士「そうか……しかしこれで、奴らに杭を打ち込むことができたな」 灰原「ええ。 私達のプロジェクトも、ようやく終わりを迎えるわね」 博士「そうじゃな。 今までありがとう、哀君」 『ガチャッ!』 蘭「博士! やっぱり新一は、コナン君じゃないの!?」 博士「ら、蘭君……何度も言うようじゃが、そんなことはありえな――」 蘭「だって! 私のピンチに、新一が帰ってこないなんておかしいよ!」 ≪それにお昼、新一に電話したらコナン君が出たし!!≫ 博士「それはもう何回も聞いたよ。 おそらく君の聞き間違いじゃろう」 蘭「またそんなこと言って! この耳でちゃんと聞いたんだから!」 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:52:01.00 ID:p1c12MVs0 灰原「あと3時間弱ね。 あなたの処女が奪われるまで」 蘭「くっ……絶対にイヤよ! 何が何でも、守りきってやるわっ!」 灰原「そ。 まぁせいぜい頑張って。 無理だろうけど」 博士「これこれ哀君。 そんなことを言うんじゃない」 『ガチャッ!』 小五郎「おい蘭! こんな所で何してんだ!?」 蘭「お、お父さん!?」 小五郎「お前は狙われてるんだぞ! すこしは自覚したらどうだ!」 博士「毛利君。 少しは落ち着きたまえ」 小五郎「なっ!? 人事だと思って悠長なことを言わんで下さい!!」 博士「まぁまぁ。 とにかく蘭君の護衛はワシらに任せるんじゃ」 小五郎「何を言ってるんですか!! こんな警備が手薄なところで!!」 博士「ふっふっふ。 いい考えがあるんじゃよ」 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:56:03.25 ID:p1c12MVs0 ◆20:30/時計台◆ 今夜はクリスマスイヴ。 デートスポットとして有名な時計台前は、 いつもに増して、カップルで溢れかえっていた。 例年通りのイヴの光景といっていいだろう。 ただし、とある2つの事実を除いては……。 【@時計台の屋根の上に、人がいる】 小五郎「あんたアホか!? こんな所に蘭を連れてきて――」 博士「ふふふ。 警備をいくら固めた所でキッドには通用せん……」 ≪だとしたら、一番目立つところにいるのが一番安全じゃろう≫ 博士「そういう訳で、この“時計台の屋根上”を隠れ家に選んだんじゃ」 小五郎(なに言ってんだコイツ……!!) 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:58:12.85 ID:p1c12MVs0 【A時計台のまわりには、ヘリコプターがわんさか飛んでいる】 『バラバラバラッ』 アナウンサー『皆さんご覧下さい! あの時計台の屋根を!!』 ≪キッドのターゲットである毛利蘭が、あんな所にいます!!≫ アナ『私には無防備に思えて仕方ありません!!』 ≪尚、この放送は完全生中継でお送りしていますっ!!≫ ◆その頃/阿笠邸/地下研究室◆ TV≪尚、この放送は完全生中継でお送りしていますっ!!≫ 灰原(いよいよクライマックスってところかしら) コナン「……ん? ここは?」 灰原「あら。 目が覚めたのね」 コナン「あれ……オレはジンに撃たれて死んだはずじゃ……」 灰原「ええ。 あなたは一度、死んでるわ」 202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 00:59:27.29 ID:p1c12MVs0 灰原「……正確にはこれで55度目だけど」 コナン「は? 何言ってんだよ灰原?」 灰原「あ……正確に言ったら、あなたはまだ死んでないわね」 コナン「いったい何のことだ? 冗談のつもりかよ?」 灰原「つまり……あなたは56体目の江戸川コナンってことよ」 コナン「はぁ? おい灰原。 いい加減にしねーと怒るぜ?」 灰原「そうね……ならはっきり言うわ……」 ≪あなたは阿笠博士に作られた――アンドロイドなの≫ コナン「……へ?」 灰原「超高性能型アンドロイドVer.3.52β シリアルナンバー056」 ≪――それがあなたの正式名称よ≫ 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:01:09.34 ID:p1c12MVs0 コナン「アハハ……本当にお前は……さっきから何を……」 灰原「まぁ信じられなくて当然でしょうね」 コナン「オレは工藤新一だ!! ロボットなわけねーだろ!!」 灰原「いいえ。 あなたは工藤新一じゃないわ」 ≪博士が組織を倒すために作った、アンドロイドよ≫ コナン「いい加減にしろ!! オレには新一の記憶があるんだぞ!!」 灰原「当たり前よ。 工藤新一の記憶を、あなたにコピーしたんだから」 コナン「記憶をコピー? バーロー! んなこと出来るわけ――」 灰原「それが可能なのよ。 博士の開発したA/Dコンバータを使えばね」 ≪工藤新一の記憶はデジタル化され、データベースに保存されてるわ≫ コナン「……くっ……次から次へと……!!」 灰原「……まだ納得できない? だったら、周りを見渡してみなさい」 コナン「なっ!? そ、そんなバカなっ!! オレがいっぱいいるだとっ!?」 灰原「驚いた? あなたの代わりはたくさんいる。 今、彼らは抜け殻だけど」 ≪あなたの記憶さえインストールすれば、みんなあなたと同じように動くわ≫ 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:03:07.12 ID:p1c12MVs0 コナン「アハ……アハハ……あれだろ? ドッキリなんだろ?」 ≪出てこいよ博士! もうこんな茶番はやめてくれ!≫ 灰原「ムダよ。 博士なら時計台にいるから」 コナン「時計台……だと?」 灰原「ええ。 ほら、テレビを見てみなさい」 ≪もうすぐ9時になるから≫ ◆21:00/時計台◆ 『ゴーン……ゴーン……♪』 アナ『たった今、21時を知らせる鐘がなりました!』 ≪果たしてキッドは本当に現れるのでしょうか!?≫ キッド「ふぅ……到着……っと」 アナ『あ、普通に現れました!! キッドです!!』 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:05:49.71 ID:p1c12MVs0 キッド「よぉ蘭。 久しぶりだな」 蘭「やめてええええええええええ!!」 キッド「ハハッ。 落ち着けって蘭」 『バサッ』 新一「オレだよオレ。 覚えてるか?」 蘭「えっ……新一?」 新一「ハハッ。 びっくりしたか?」 蘭「そ、そんなはず……だって新一はコナン君じゃ……」 新一「バーロー。 んなわけねーだろっ?」 蘭「ホントに……新一なんだ……でもどうして……?」 新一「今は訳あって、泥棒してるんだ。 なぁ博士?」 博士「そうじゃ。 全てはプロジェクトのためにな」 小五郎「プロジェクト? なんだそれは?」 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:07:31.22 ID:p1c12MVs0 新一「蘭との遊園地デートの日、僕は連中に毒を盛られたんです」 博士「そして怒った新一君は、ワシに組織を潰すよう相談してきた」 新一「ああ。 そしたら博士は協力してくれて、こう言ったんだっけ」 ≪ボスを殺す秘密兵器を作るから、君はその開発資金を調達してくれってな≫ 博士「うむ。 それで新一君は手っ取り早く稼げる泥棒を選んだんじゃ」 新一「でもそれじゃ、肝心のボスを見つける作業はどうすんだ、って話だろ?」 博士「そこでワシが考えたのが、新一君のコピーロボットを作る作戦なんじゃよ」 蘭「コピーロボット? まさかそれがコナン君だって言うの?」 新一「その通り。 オレは泥棒稼業に専念し、コナンがボスを見つける作戦だ」 博士「ロボの方が論理的な思考に長けてるから、そっちの方がいいと思ってのう」 ≪現にそのお陰で、秘密兵器は完成し、ボスの正体も判明したわけじゃ≫ 博士「秘密兵器とは、名前を入力したら、ソイツに追跡型ミサイルを撃てる装置」 新一「組織のボスの正体とは、帝丹小学校に通う円谷光彦だったのさ」 博士「そして今、この秘密兵器に“円谷光彦”と入力し、送信ボタンをポチっと押す」ピッ 『ゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ』 219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:12:24.87 ID:p1c12MVs0 時計台の屋根が開き、中からミサイルが登場。 それは激しく音を立て、夜空へ向かって旅立った。 博士「無事に飛んだな。 あとは頑張るんじゃぞ、新一」 新一「ああ。 まさかイヴまでに間に合うとは思わなかったぜ」 アナ『ん? 発射されたミサイルの煙が、何かに姿を変えています』 ≪こ、これは……雪です! ホワイトクリスマスっ!!≫ 蘭「……きれい……まるで夢の世界みたい……」 新一「ハハッ。 だろ? オレはお前に、これを見せたかったんだ」 ≪だから博士には、お前をこの時計台に連れてきてもらったのさ≫ 蘭「そうだったんだ……ありがとう……新一……」 新一「蘭。 今からの6時間が、何て呼ばれてっか知ってるか?」 蘭「……ふふっ……性の6時間……かな……?///」 新一「その通り。 そしてこれが怪盗キッドとしての、最後の仕事」 ≪それはどんな宝石よりも美しい――お前の処女を盗むことさ≫ 蘭「新一……嬉しい……///」ギュッ 225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:16:40.92 ID:p1c12MVs0 新一「周りには大勢のカップル。 オレ達はその頂点にいる」 蘭「うん。 そして私達の愛は、生中継で全国に放送される」 新一「ああ。 オレ達は、この時計台から始まるんだ」 蘭「でも新一。 何で予告状なんか出したのよ?」 新一「それはテレビ局に生中継させるためと……あと」 ≪縦読みで、オレの本当の気持ちを、お前に伝えたかったからさ≫ 蘭「ふふっ。 私忘れちゃった。 何て書いてたの?///」 新一「へっ。 嘘が下手だな。 まぁ何度でも言ってやるぜ」 ≪愛してるよ、蘭≫ 『ズブブブブブブブッ』 蘭「あぁぁん!! 新一のが入ってくるぅううう!!///」 新一「おおお!! 蘭の中……あったっけぇええええ!!」 小五郎「があああああああああ離せえええええ阿笠あああああ!!」 博士「ふぉっふぉっふぉ。 ダメじゃよ毛利君。 若い2人を邪魔したら」 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:19:21.13 ID:p1c12MVs0 ◆その頃/阿笠邸/地下研究室◆ 灰原「どう? これで理解した?」 コナン「あ……あ……あ……あ……」 灰原「ショックなのはわかるけど、事実よ」 コナン(そんな……バカな……) ≪オレが……アンドロイドだったなんて……≫ コナン「……じゃあオレは、死体も同然ってわけかよ!!!」 ≪へっ!! ロボットは所詮、電気素子の集合だもんな!!≫ 灰原「ちょっと落ち着いて、工藤君」 コナン「何が工藤だっ! オレの名前は56番なんだろ!?」 232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:24:23.10 ID:p1c12MVs0 灰原「確かにそうだけど、あなたはちゃんと生きてるわ」 コナン「うるせぇっ!! ロボットに同情なんていらねーよ!!」 灰原「いいえ。 あなたには感情がある。 それは生きてる証拠よ」 コナン「その感情だって、プログラムされた擬似的なもんなんだろ!」 灰原「ええ、その通りよ。 でもあなたは――」 ≪私達が想像すらしてなかった、プログラムに反する発言をしたじゃない≫ コナン「はっ? な、なんのことだよ!?」 灰原「おかしいわね。 記憶には残ってるはずよ」 ≪あなたが自分の意志として、最初に言い放った言葉だもの≫ コナン「オレが……オレの意志として……言い放った言葉?」 灰原「そうよ。 あなたは私に……何をして欲しかったの?」 コナン「オレが灰原に……してほしかったこと……」 237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:27:24.70 ID:p1c12MVs0 ≪オレは灰原にフェラをしてもらいたいんだ!≫ コナン「あっ……」 灰原「思い出したようね。 言っとくけど、私も博士も――」 ≪あんな発言、プログラムした覚えがないから≫ コナン「で、でも何でお前がそれを知ってんだよ……?」 灰原「博士から聞いたのよ。 驚きを隠せなかったみたい」 ≪急遽、論理的な思考をするように補正命令したらしいけど≫ コナン「そういえば……ロジックを組み立てるように言われたような」 灰原「だからあなたは生きてる。 少なくとも、一部の人間よりはね」 コナン「一部の人間?」 灰原「毎日をただただ怠惰に過ごしてる人間のことよ」 最近多いわ。 何もしない人間が。 やることと言ったらエネルギーを使わないネットサーフインぐらい。 あなたみたいに、やりたいことを見つけて、外に出て、行動する方が、 よっぽど建設的で、エネルギッシュで、生きてると呼ぶにふさわしいわ。 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:32:04.54 ID:p1c12MVs0 『ギュウウウウウウウッッ』 灰原「ちょ、ちょっと! どうしたのよ急に?///」 コナン「なんだか熱く語ってる灰原が可愛く思えた」ギュウウウウ 灰原「な、何ワケの分かんないこと言ってるのよ。 ロボットの癖に///」 コナン「多分だけど、これはオレの意志で――お前をもう離したくない」ギュウウ 灰原「いいから離して。 私の服で変なことした手で触らないでくれる?///」 コナン「あっ。 そういえば光彦があの写真を送ったって言ってたな」ギュウウ 灰原「そ、そうよ! 私がそんな男を好きになるわけないでしょ!///」 コナン「今、男って言った。 人間って認めたってことか?」ギュウ 灰原「生きてることは認めるけど、あなたはロボットよロボット!///」 コナン「ハハッ。 相変わらず素直じゃねーな」 ≪でも、そこが好きだぜ。 灰原≫ 灰原「!!///」キュン コナン「“ハッキリと好きって言ってくれる人”……が好きなんだろ?」 灰原「……バ、バカ///」                                  〜〜完〜〜 253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/12/24(土) 01:39:07.12 ID:p1c12MVs0 最近「コナン=新一」とかいうふざけた風潮をよく見かけるんで そんなわけねーだろ、と異議を唱えたかったわけです なんか変な感じになっちゃったけど まぁ何はともあれ、メリークリスマス……