ハルヒ「古泉君になっちゃった」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 16:31:41.96 ID:c5+zKoJQ0 古泉「すいません遅くなりました」 ハルヒ「古泉君が遅刻なんて珍しいじゃない、どうしたの?」 古泉「ちょっとクラスでトラブルがありまして、遅くなってしまいました」 古泉「申し訳ありません」 馬鹿野郎、ハルヒの前でトラブルなんて単語を口にすんじゃねえ ハルヒ「古泉君!その話、じっくり聞かせてもらうわよ!」 ほーら、食いついた やっかいな事にならなきゃいいが この時、まだ俺は知らなかった ハルヒの感情のさじ加減で、全く知らない人間の生死に影響が出るなんて 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 16:40:51.76 ID:c5+zKoJQ0 古泉「まあ良くある恋愛上の出来事らしいのですが」 古泉「当事者である女生徒がホームルームの後に泣き出してしまい、ちょっとした騒ぎになった訳です」 ハルヒ「ふーん、恋愛事ねえ」 こいつ、急に興味なくしやがった ハルヒ「恋愛なんて面倒な事にうつつを抜かしてるから、面倒事に巻き込まれるのよね」 みくる「どんなお話だったんですかぁ?」 この中で少しでも恋愛のキーワードに反応するのはあなただけでしょうが あまり話を発展させない方がいいような気がしますよ、朝比奈さん ハルヒ「まあいいわ、暇だから話してみなさい」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 16:56:28.58 ID:c5+zKoJQ0 古泉「話は簡単です。その女生徒はいわゆる"女ったらし"と付き合っていたらしいのです」 古泉「複数の女性と付き合うような男だったという事ですが」 みくる「そういう人は許せません!」 ハルヒ「はぁ?何言ってんの、みくるちゃん」 ハルヒ「そんなの見抜けない方も悪いのよ。自業自得よ」 みくる「あぅぅ」 案の定とはいえ、ハルヒの一言で撃沈ですか 少し同情して助け舟を出す事にする キョン「まあ、人を見抜くってのは難しいもんだろ。特に自分に興味持ってくれてる人間ならな」 ハルヒ「なにあんた?自分に好意がある人間を無条件に信じたりすんの?」 バカを見るような眼で俺を見るな すると古泉は、空気が悪くなるのを感じ取ったようで、話を続けた 古泉「それが相手の男は女ったらしの上に優柔不断らしく、何でそんな男にと後悔してるらしいのです」 ハルヒ「女好きで優柔不断、最悪の生物ね」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:06:01.89 ID:c5+zKoJQ0 古泉「自分と他の彼女、優しくしてくれた方になびくと言ってましたから」 古泉「人間性は推して知るべしでしょう」 ハルヒ「それって優柔不断というより、ただの甘ったれじゃない」 確かに救いようがない が、ここには俺に対して優しくするという選択肢を、そもそも持たない奴がいる それも問題じゃないのか、なあハルヒよ ハルヒ「そういう動物はこの世から抹殺しちゃえばいいのよ」 ハルヒ「ゲームでいえば、最強キャラ一杯差し向けて、なぶり殺しの刑ね」 ドクン 何か違和感を感じた すぐに長門を見るが、長門は小さく首を振った 分かる訳がなかったのだ 問題は、俺たちと全く関わりのない所で起こっていたのだから 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:17:01.67 ID:c5+zKoJQ0 同時刻 全く別の街 誠「まったく何だよ、みんなして手の平返したようにしやがって」 誠「俺がなにしたってんだよ」 俺は街をぶらついてた 色々あって、今は家に帰る気がしない ついこの間までは何もかも上手く行ってたのに、急に足元から崩れた感じになった ドクン 誠「何だ?」 何か違和感を感じた 周りを見渡すと、今までむかつくくらい楽しそうに歩いてた、他の人が全員居なくなってる それになんだ、これ 誠「なんか街全体が赤っぽくなってる?」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:22:43.04 ID:c5+zKoJQ0 誠「なんだよ、これ?」 何かの冗談なのか それとも、俺が夢でも見てんのか 分かってはいるが、一応頬をツネってみる 痛い、現実だ 何かの事故にあったのか 俺の頭がおかしくなったのか どうしよう どうしていいのか全然分からない 助けを呼ぼうにも人が居ない そうだ携帯! あわてて落としそうになりながら携帯を開く 誠「圏・・・外・・・」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:28:46.02 ID:c5+zKoJQ0 俺は訳もわからず走り出す 誠「誰か!誰かいませんか!」 無音だ 自分以外、何も動いてない なんだよ、これ どういう事だよ、これ 俺は涙が出て来た事にも気付かずに走った 誠「何だよ、何なんだよこれえっ!」 冗談だったら、もうやめてくれよぅ 勘弁してくれよぅ 誠「もう、やめろよおぉぉぉぉぉ!」 その時、前方に人影が見えて来た 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:35:13.62 ID:c5+zKoJQ0 誠「人だっ!」 やったっ 人がいる!俺以外にも人がっ! 助かった、助かったぁ 俺は転びそうになりながら必死に走った 今までの人生でこれだけ必死になった事なんて、多分ないだろう 足のもつれも気にしない だって人がいるんだ ここは狂ってる、俺一人じゃ何も出来ない 助けてもらわなきゃ 助けてくれっ でも、俺の脚は徐々にスピードを落とした その人影が、見覚えのある人物だって分かって来たから ぼんやりと見えてた人影は女の子だった 誠「こと・・・のは・・・?」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:40:59.64 ID:c5+zKoJQ0 この変な場所で、俺は知ってる人間を見つけた しかし 近付けずにいる 人影は確かに言葉だった 言葉だったけど 同時に言葉じゃない感じがした どうしてと言われても分からない 分からないけど、そんな気がする 言葉のような人影は、段々こっちに歩いて来た 徐々にはっきり見えてくる 間違いない 間違いなく言葉だ・・・・・・外見は あと何だ、手に持ってるもの 何だあれ、えっと 誠「何でノコギリなんか持ってんだよ・・・」 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:47:08.91 ID:c5+zKoJQ0 やばい気がした 鳥肌が立った でも呼びかけないと、だって言葉なんだから 誠「言葉・・・言葉なんだろ?」 逃げろ 逃げないと、やばい 分かってるけど足が動かない 誠「ど、どうしたんだよ・・・言葉なんだろ?」 無意味だ わかってるけど、問い掛けずにいられない だって外見は言葉なんだから 人影は更に近付いてくる そして、歩いたまま口を開いた 言葉「私は桂言葉です・・・でも、あなたの事は知りません」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:52:45.61 ID:c5+zKoJQ0 言葉の顔が見えた 何の表情も浮かんでいない やばい、本当にやばい 誠「俺だよ言葉!伊藤誠だよっ!」 言葉がビクッと反応し、その歩みを止めた 良かった、少なくとも俺を分かってる ほっとして泣き出しそうだ 誠「良かった、俺の事分かるんだな・・・」 でも、その口からは俺の期待と全く違った言葉が飛び出した 言葉「あなたが誠君を殺したの・・・?」 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 17:58:15.71 ID:c5+zKoJQ0 誠「うわぁぁぁぁぁぁ!」 俺は振り向いて走った あれは言葉であって、言葉じゃない 実証された あれは言葉の外見をした"何か"だ 逃げないと!逃げないと! 逃げないとどうなる もちろん分かってる 逃げないと コロサレル ちくしょう、殺される! こんな狂った場所で殺されちまう 死に物狂いで走らなきゃ 死んでも走らなきゃ! 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 18:06:38.58 ID:c5+zKoJQ0 もう、どう走ったなんて覚えてなかった 息が止まるかと思うくらい走った 足がもつれて転んで止まった 誠「ぜえっ、ぜえっ、ごほっ・・・ごほほっ」 また知らない間に泣いてた 怖かった 訳が分からなくて怖かった 言葉が言葉じゃなくて怖かった 殺されるかと思って怖かった 誠「ぜえっ・・・何だよこれぇ・・・何なんだよ、これぇ」 そこで俺は凍りついた 自分の上に影が掛かってた 自分以外の人間の影が ダメだ見ちゃダメだ ダメだ見なきゃダメだ それでも俺は頭を上げる 恐る恐る視線を上げた 視線の先は、また女の子だった 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 18:12:58.66 ID:c5+zKoJQ0 今度は知らない女の子 明るい髪色で短めの髪、ベレー帽みたいなのを被ってる 俺より年下っぽい 幼い顔立ちがしてる ただ、顔はさっきの言葉と同じで無表情だった その無表情ももちろん怖かった 怖かったけど その手に持ってる物を見て、俺は背筋を凍らせた 誠「なんだよ・・・ノコギリの後は、ナタかよ・・・」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 18:20:26.60 ID:c5+zKoJQ0 誠「き、君は・・・誰?」 問い掛けても無表情 怖い その無表情はすげえ怖い 何か喋ってくれよ、お願いだから これは何かの冗談だって言ってくれよ 反面、俺は分かってた これは何の冗談でもない この子は、絶対俺に笑い掛けてなんてくれない 冗談だったなんて言ってくれない 俺を助けてなんてくれない むしろ 俺を殺したがってる 殺したがってるんだっ 動けないでいる俺に、その子は口を開いた レナ「竜宮レナ・・・」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 18:29:47.23 ID:c5+zKoJQ0 レナと名乗ったその子は、ゆっくりナタを振り上げた レナ「あなたが圭一君に吹き込んだの?」 誠「は?」 レナ「あなたが圭一君にいらない事を吹き込んだの?」 な、なに言ってんだこの子 訳分からない 何で俺がナタ振りかざされなきゃいけないだ 誠「何を言ってるのか・・・・・・分からないよ」 すると、その子の顔に初めて表情が浮かんだ 俺が見た事もないような怒りの表情だった 人ってこんな表情が出来るんだ 女の子はブルブル震えだした 怒りで震えてる 俺への怒りで震えてるっ レナ「嘘だッ!!!!!!」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 18:38:01.94 ID:c5+zKoJQ0 レナと名乗った女の子は、俺に躊躇なくナタを降り下ろした 肩に何かがカスった感じがした 誠「え?」 呆然とした 何が起こったんだか分からない ゆっくり自分の肩を見る 服が切り裂かれてるのが見える 何だ・・・これ 何で俺が服を切られなきゃならないんだ 何でナタなんか降り下ろされてんだ 誠「はは、何だこれ・・・」 実感がなかった 自分がここにいる実感さえなかった でも、視界の片隅に、更にナタを振り上げる女の子の姿が入った 逃げろ 逃げなきゃダメだ 動け 動けえ! 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 18:42:40.29 ID:c5+zKoJQ0 誠「動けええええええええええええええ!」 俺は自分に号令を掛けた 大声を掛けた事で、やっと体が反応した 逃げ出す俺の肩越しに、猛烈な勢いで振り下ろされるナタが見えた 誠「ひぃぃぃぃぃぃ!」 転んで顔を打って、足を滑らせて、ようやく俺は掛け出した 逃げろ 逃げろ 逃げる事しか考えなかった 股間が濡れていたけど、そんなのはどうでも良かった 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 19:29:03.22 ID:c5+zKoJQ0 走りに走った 実際はそれまでの疲れで全然速くなかっただろうけど とにかく走った もう走れなくなって、建物の中に逃げ込んだ 息が出来ない 喉が痛い 喉からはヒューヒューっていう音しか出て来ない 肺が悲鳴を上げてる 心臓がきしむ 足の感覚がない 何だこれ 俺、殺されかけたぞ 何なんだよ、殺されるって何なんだ 俺が何したってんだよ あのナタ 間違いなく、俺に向かって振り下ろされた 何で 何で俺なんだよぉ 誠「はひっ」 もう笑いしか出ない 声が出なくて、笑い声にもならなかったけど 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 19:35:23.51 ID:c5+zKoJQ0 どうしよう このままここに居た方がいいのか それとも少しでも動いた方がいいのか どっちにしろ今は動けない でも動かなかったら、追いつかれるかも 頭が混乱してる 訳が分かんないよぉ だって殺されるんだぜ 俺を殺しに来てるんだぜ! もしかしたら、言葉の方に逃げた方がいいかも あいつは俺を知ってる 知ってる? いやいや、ありえない あいつ、ノコギリ持ってた どうすりゃいい どうすりゃいいんだっ 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 19:41:43.31 ID:c5+zKoJQ0 この時点で俺が間違ってるのを、すぐ思い知らされる事になる レナって子から逃げるとか、言葉の方がどうとか そんな事ばっか考えてた だってさ、おかしいだろ、こんなのさ 俺、さっきまで普通の街に居たんだぜ? 何で誰もいなくなってさ 何で殺されかけるんだよ なんだよあの二人 絶対おかしいって! そう、俺は間違ってた いや、分かっていなかったんだ 登場人物が女の子二人と決まってなかった事に 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 19:49:01.11 ID:c5+zKoJQ0 カツン カツン カツン 足音がした 誰かの足音がするよぉ もう追いつかれたのか どっちに追いつかれたんだ そしてふと気付いた 逃げ込んだ建物の中、偶然空いてた部屋の扉 中に入ってヘタリ込んだ俺は、鍵をするのを忘れてた なんてこった 馬鹿じゃん、俺 何て馬鹿なんだ! 今から締めにも行けない 動いて物音を立てたら、気付かれちまう 俺はガタガタ震えながら待った なんとかここを通過してくれぇ 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 19:58:57.67 ID:c5+zKoJQ0 でも 止まった 足音は扉の前で、止まった 何で どうしてここに居るって分かるんだ すると扉の向こうで、疑問を解決してくれる声が聞こえた ???「ここに入ってくるの見ちゃったんだよね」 ???「こんなに汗を撒き散らしてちゃ、ダメだよね」 言葉でも、レナって子でもない 全く別の女の子の声 何だよ、こんなのってあるかよぉ もう無意味な期待は出来ない こいつもおかしい奴に決まってる どうして俺なんだ お前の声に聞き覚えなんかないんだよ! その知らない声は言った ???「あなたが雪輝君を狙ってるんでしょ?」 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 20:08:41.33 ID:c5+zKoJQ0 バリッ いきなり扉が裂けた 誠「はは・・・今度は斧・・・かよ」 もの凄い音がして、扉が蹴破られる 俺は頭を抱えて身を縮こまらせた どのみち鍵なんて掛けたって一緒だったな、これじゃ ???「なんだ、鍵掛けてなかったんだね」 また女の子が現れた 長い髪を後ろで結んでるけど、前にも流れてる で、顔は言うまでもない 無表情 いや、薄ら笑いのようにも感じる 由乃「我妻由乃・・・」 由乃「あなたが雪輝君のDEAD ENDフラグの原因ね」 知らない そんなの知らない もう勘弁してくれぇ 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 20:16:32.98 ID:c5+zKoJQ0 誠「知らない!本当に何も知らないんだっ!」 由乃「もう殺すしかないよね」 もう走れない 動けないんだ、動けないんだよ やめて やめてくれ 誠「やめてくれぇぇぇぇっ!俺は何にも知らない!分からないっ!」 由乃って言った女の子は薄ら笑いを強くして斧をゆっくり持ち上げる 笑ってやがる こいつ笑ってやがるよぉ 誠「嫌だ・・・嫌だぁ」 床を蹴って後ろに逃げようとした 元々部屋の隅にいる事なんて、全然分かってなかった そこに斧が振り下ろされた 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 20:23:09.69 ID:c5+zKoJQ0 ヒュンッ あまりに速くて、何が起こったか分からなかった ただ、目の前に由乃って子の顔があった 笑顔だった でも、さっきの笑顔とは違う 何が違うんだ そうか、こいつうっとりしてる 何かに魅了されたような顔してる 何に? その笑顔はどういう事なんだ その原因はすぐに分かった 自分の手元から血しぶきが上がった 何だろう 温かい ゆっくり視線を手元に向けた そこに手首はなく、足元に転がっていた 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/13(日) 20:29:39.01 ID:c5+zKoJQ0 はれ? 俺の手首、なんで転がってんだ 血を噴き出した腕をまじまじと見る 何だこりゃ、どうなってる はは、手首が付いてないんだけど 幻想を見てるような俺を現実に引き戻したのは 遅れて来た痛みだった 誠「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」 切られたっ 切られたよ、俺っ 血が、血が出てるっ 何だこれ、何だこれ、何だこれ、何だこれ、何だこれ 誠「ひゃはっ・・・血ぃ・・・血ぃ出てる」