長門「あなたのパイタッチにみんな気づいている」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:19:07.18 ID:33C6iJ/50 キョン「なっ何のことだ?」 長門「あなたが偶然を装ってパイタッチしているが、触られる方にははっきりとわかる」 キョン「おいおい、冗談は止めてくれよ」 みくる「キョンくん・・・私も言おう言おうと思ってたけど、パイタッチは止めて欲しかったの」 キョン「朝比奈さん・・・」 ハルヒ「最初の頃はさりげないパイタッチだったけど、最近のパイタッチはちょっとあからさますぎるわよ」 キョン「ハルヒ・・・、すまんみんな!」 ハルヒ「どこ行くのよキョン!」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:23:37.54 ID:33C6iJ/50 谷口「でもそれはお前が悪いぜ」 キョン「バレないと思ったのに・・・」 谷口「肩や腕じゃないからな、胸に何かが当たるとそりゃわかるだろ」 キョン「気づいてるのならみんな言ってくれればよかったのに・・・」 谷口「みんな怒ってたわけじゃないんだろ?」 キョン「哀れみの目だった・・・だからつらいんだ」 谷口「ほら元気出せよ、そうだ今日牛丼食いに行こうぜ」 キョン「三人が他の人に話して明日から俺のあだ名がパイタッチになったらどうしよう・・・」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:33:40.54 ID:33C6iJ/50 国木田「牛丼食べに行くの?」 谷口「ああ、お前も来いよ。キョンが落ち込んでるみたいだからな」 国木田「どうして落ち込んでるの?告白してふられた?」 谷口「違うけど似たようなもんだ、ほら行こうか」 キョン「うん・・・」 みくる「キョンくん、ちょっと話があるんだけど」 キョン「朝比奈さん・・・、悪いみんな、今日は牛丼食いにいけないな」 谷口「気にするなって、がんばれよ」 国木田「何かしらないけどがんばって」 キョン「ああ・・・、朝比奈さん、話はここでいいんですか?」 みくる「部室で話しましょう、みんな帰って誰もいませんし」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:39:52.32 ID:33C6iJ/50 みくる「キョンくん、パイタッチの事はみんな気にしてないよ」 キョン「でもみんな嫌だったんでしょ?」 みくる「それは胸をいきなり触られるのはみんな嫌です」 キョン「すみません・・・」 みくる「でもみんな気にしてないって言ってましたよ、私もそう思いますし」 キョン「でも明日からどんな顔してこの部室に来たらいいかわかりません」 みくる「いつもどおりでいいんですよ、だからパイタッチの事は気にしないで、ね?」 キョン「ほんとすみません、自分どうかしてました」 みくる「もぅ、いいんですってば、パイタッチの事はきにしてませんって!」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:40:24.84 ID:33C6iJ/50 こまったなパイタッチと書きたいだけだったから続きなんてまったくおもいつかない 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:45:49.30 ID:33C6iJ/50 翌日 キョン「なぁ、俺が変なあだ名で呼ばれてるとかないか?」 谷口「大丈夫だって、お前がパイタッチしてた事なんて誰も知らないぜ」 キョン「昨日朝比奈さんと話して、一応みんな許してくれてるみたいだとわかったんだが」 谷口「良かったじゃないか」 キョン「流石に気にするなと言われても無理があるな、今までどおりとはいかんだろう」 谷口「そういってるうちに涼宮が来たぞ」 キョン「・・・」 ハルヒ「おはよう」 キョン「・・・おはよう、ハルヒすまなかった」 ハルヒ「何の話?それより今日はSOS団の会議を開くから早めに部室に来なさいよ」 キョン「お・・・おう」 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:50:55.69 ID:33C6iJ/50 ガチャッ 古泉「やぁどうも」 キョン「ああ」(部室にいるのは古泉・・・と長門か) 長門「・・・」 キョン(古泉には俺がパイタッチしてたことを話したんだろうか) 古泉「会議が始まる前にトランプでもどうです?」 キョン「いや、今はそんな気分じゃないよ」 古泉「そうですか」 キョン(それとも俺が部室でパイタッチしてた事を古泉は気づいてたのかもしれん) みくる「すみません、遅くなりましたー」 キョン「朝比奈さん・・・」 みくる「キョンくん、来てくれたんだー!」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:58:56.30 ID:33C6iJ/50 ハルヒ「それじゃ会議を始めるわよ」 会議と言ってもいつもの通り、次の日曜日にどこをどう回るかを決めるだけの会議で 途中からハルヒは朝比奈さんの次のコスプレや映画の事について語り始め、気がつけば 会議の予定の時間を過ぎていた。 ハルヒ「というわけで今日の会議は終わりね」 みくる「本当に次はこれを着るんですかぁ?」 古泉「それでは私はこれでお先に帰ります」 ハルヒ「あ、私も帰るから最後の人は戸締りお願いね」 みくる「キョンくん、今日は来てくれてありがとう。私も用事があるからこれで」 ガチャン 部室に残ったのは長門と俺だけ、長門はいつも通り本を読んでいる。 気まずいのだが俺は勇気を出してパイタッチの事を聞いてみることにした。 キョン「なぁ長門、パイタッチの事なんだけど」 長門「何?」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 04:59:54.16 ID:33C6iJ/50 キョン「パイタッチされるのはやっぱり嫌だったか?」 長門「どうしてそんなことを聞くの?」 キョン「いや、嫌だったのならちゃんと謝っておこうかなって思って・・・」 長門「気にしていないから謝る必要は無い」 キョン「でもそういうわけには」 長門「気にしていないことを謝られる方が迷惑」 キョン「それもそうだな・・・」 長門「そう・・・」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 05:17:05.51 ID:33C6iJ/50 キョン「なぁ長門、もし俺がいまお前にパイタッチしても嫌じゃないのか?」 長門「嫌」 キョン「でもさっき嫌じゃないって・・・」 長門「・・・」 キョン「嘘ついてたってことか?」 長門「正直に言うと、パイタッチは嫌だった。私だけではなくて涼宮ハルヒも朝比奈みくるも同じ考え」 キョン「でも朝比奈さんは昨日・・・」 長門「あなたにパイタッチに気づいている事を伝えるまえに三人で話し合った、パイタッチの事を大げさにしたいため」 キョン「大げさってどういう意味だよ」 長門「パイタッチを気にしないそぶりをしないとあなたがショックでこの部室に来なくなる事をみんな危惧していたのであなたに気を使っただけ」 キョン「・・・」 長門「だから本当は嫌でたまらなかったパイタッチを嫌ではなかったとみんな言うようにと朝比奈みくるが提案した」 キョン「やっぱり嫌だったのか・・・」 長門「当たり前、少し考えればわかること」 キョン「そうだよな・・・」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 05:23:14.31 ID:33C6iJ/50 キョン「お前にはほんと迷惑をかけた」 長門「謝る必要は無いと言ったはず」 キョン「でも嫌だったんだろ?」 長門「嫌だった、でも謝る必要は無い」 キョン「そうか、じゃあお詫びに今度一緒に図書館に行こう」 長門「図書館には一人で行く」 キョン「・・・」 長門「パイタッチの事は気にしていないのは本当、だから明日からも部室に来て欲しい」 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 05:31:43.12 ID:33C6iJ/50 キョン「パイタッチは本当は嫌だったんだってさ」 谷口「そんなの当たり前だあろ、でも許してくれるってみんな言ってるんだろ?」 キョン「ああ・・・」 国木田「パイタッチって何?」 谷口「ええっとこれはだな・・・」 キョン「国木田には話してもいいだろ」 谷口「いいのか?じつは・・・・ということなんだ」 国木田「へぇ、さりげなくパイタッチしてたつもりがバレてたんだ、でも普通やる前からばれると思うよね」 キョン「まぁそうなんだが・・・」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 05:37:43.82 ID:33C6iJ/50 キョン「朝比奈さんが困ってるだろ!」 ハルヒ「みくるちゃんには次のコスプレを試着してもらわないといけないのよ」 みくる「でも、これって露出が多すぎます・・・」 ハルヒ「多すぎるからいいのよ、何を言ってるの?」 キョン「おいハルヒいい加減にしろ!朝比奈さん、今のうちに逃げてください」 みくる「キョンくんありがとう」 ハルヒ「何よ!・・・パイタッチのくせに」 キョン「!」 みくる「涼宮さん!」 ハルヒ「えっ・・・あ、ごめんキョン」 キョン「いや、いいよ・・・」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 05:44:04.60 ID:33C6iJ/50 みくる「気にしないでくださいねキョンくん」 キョン「いえ気にしてませんよ」 みくる「そうですか、それならいいんですけど」 キョン「朝比奈さん、胸のところに何かついてますよ」 みくる「きゃっ!」 キョン「えっ?」 みくる「いえごめんなさい」 キョン「別に胸を触ったりしませんよ」 みくる「そうですね・・・いや、今のは何でもないですよ、あはははは」 キョン(今のは俺が胸を触ると警戒してたな) 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 05:54:27.82 ID:33C6iJ/50 ハルヒ「キョン、どうして最近部室に来ないのよ!」 キョン「いや、最近用事があってな」 ハルヒ「今日来なかったら死刑だからね!」 キョン「ああ・・・」 ハルヒ「この前はごめんなさい・・・でもほんとだれも気にしてないから部室に来なさいよね」 キョン「ああ・・・」 そういったものの、俺はその日も部室にいかなかった。終業のチャイムとともに逃げるように教室を飛び出した。 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 05:59:14.77 ID:33C6iJ/50 次の日からハルヒは何も言ってこなくなった、一言も言葉を交わさない日も増えて 一週間もしないうちにハルヒとは会話が無くなり、何故か急に行われた席替えで ハルヒとはだいぶ離れた席になった。だがそれは俺にとっては救いだった。 谷口「今日は思い切ってナンパしようぜ」 国木田「そう言って実際やると谷口ってすぐ怖気づくじゃないか」 谷口「今度はいけるって」 キョン「ははは」 谷口と国木田と遊ぶ機会が増えて、ハルヒや長門、朝比奈さんや古泉のとは疎遠になり 朝比奈さんは廊下などですれ違っても軽く会釈をしてくるくらいで、他の奴らにいたっては 俺の事を最初から知らないかのように無視するようになった。 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 06:05:55.78 ID:33C6iJ/50 しばらくすると長門が俺の記憶を消そうと試みた事を古泉から聞いた。 古泉は以前のような丁寧な話し方ではなくて、めんどくさそうに話すので 最初は怒っているのかと勘違いしたが、どうやら以前のように敬語で俺に接する 必要がなくなったので素の状態が出ただけだったと気づいた。 長門は俺の記憶を消してハルヒの事、自分や古泉、朝比奈さんに関する他の生徒が知りえない情報を 消そうとしたらしい、だが何故かそれが出来ずに諦めた。おそらくハルヒの影響ではないかと言っていたか 今の俺にはそんなことはどうでもよかった。むしろ記憶を消して欲しいとさえ思った。 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 06:11:45.37 ID:33C6iJ/50 ある日別の男がSOS団に入ったらしいと谷口が言っていた、国木田あたりはそいつを見に行こうと言っていたが 俺がそれを拒否すると俺に気を使ってかそれ以来2人はその事話題やSOS団のことを言わなくなった。 その男の影響なのか、ずっとつまらなそうにしていたハルヒが楽しそうにしてる姿をみるようになった。 その頃から朝比奈さんも俺を無視するようになった。 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 06:16:33.47 ID:33C6iJ/50 最近高校生活に慣れてきたせいか、以前は憂鬱だった毎日が急に楽しくなったように思えてきた。 学校に行って授業を受けて谷口たちと遊ぶ、そんな毎日が楽しくてしょうがなかった。 宇宙人や未来人や異世界人や超能力者がいたら会ってみたいなどと考えてたのが馬鹿らしくなった そんなものは十数年生きて一度も会ったことが無いので存在しないだろうと心に決着をつけることにした。 話によれば同じクラスの涼宮ハルヒと言う奴が入学当初の自己紹介で似たような事を言ったらしいのだが 俺はまったく覚えていない、その時俺は考え事でもしてたのだろうか?だが涼宮ハルヒが そんな個性的な奴だったとは知らなかった。 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/06/28(火) 06:22:33.72 ID:33C6iJ/50 涼宮ハルヒは確かに美人だが何故か近寄り難い雰囲気があった、いや、俺が彼女に 近づいてはいけないような気がして話しかけようとは思わえなかった。 谷口が美人を評価しているらしくそのメモ帳を見せてもらったがハルヒは高評価だった、当たり前といえば当たり前か しかしメモ帳の他の名前を見ても知ってる名前はなかったので、うちのクラスで評価が高いのは ハルヒだけというわけか?他のクラスや他の学年の美人を今度谷口に教えてもらおう。 別に告白するとか、親しくなりたいとかいうわけではなく、三人で一緒に何かしたり何かを見たりするだけで楽しいのだ。 俺の高校生活はまだ始まったばかり、何か不思議な事もあるかもしれない、いやあるわけないか。 完