キョン「長門、それは食べ物じゃないぞ」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:09:15.99 ID:Aqe1ck9y0 長門「何故?」 キョン「いや、何故って聞かれてもだな」 ガチャ 古泉「すみません、遅くなりまして。 おや、何かありましたか?」 キョン「長門が>>5を食べようとしてるんだ」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:10:11.30 ID:Y/7gN5fH0 うんこ 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:15:53.30 ID:Aqe1ck9y0 長門「このかぐわしさを理解できないのは、損失と言っても過言ではない」 キョン「大いに過言だろ、というかそれ以前の問題だ」 古泉「そうですね、さすがに僕も女性に食べられるのは……」 キョン「あれお前のかよ! なんで長門が持ってるんだ」 古泉「有機生命体の腸内における微生物植生の調査が必要、と頼まれまして」 長門「その通り」 古泉「もっと欲しいと言われたのでペットボトルに詰めてきたんですよ、ほら」 キョン「頼むからそれを俺の視界に入れないでくれ」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:21:43.57 ID:Aqe1ck9y0 キョン「なあ長門、その調査のためにはどうしてもソレを食わにゃならんのか?」 長門「スキャンだけであれば、サンプルを握りつぶす行為でも可能」 キョン「それもビジュアル的にキツイがせめてそっちにしておかないか?」 長門「しかし食糞行為は私という個体の不確定バグ因子をリセットする効果を持っている」 古泉「ふむ、なるほど」 キョン「俺には全く納得できんのだが」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:25:45.03 ID:Aqe1ck9y0 古泉「つまり、長門さんはこうおっしゃりたいのではないですか?     『ウンコを食べると気持ちイイ』、とね」 キョン「いやそれが納得できんと言ってるんだ」 古泉「バグ因子とおっしゃりましたね、長門さん。 もしかして、それを放置すると……」 長門「そう、以前のような暴走に繋がりかねない」 キョン「まじかよ……クソッ」 古泉「ええ、まさに」 キョン「うるせぇ! 早くペットボトルしまえ!!」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:32:09.33 ID:Aqe1ck9y0 長門「以前の暴走は、朝倉涼子からの排泄物の提供を受けることが不可能になったことが主要因でもある」 キョン「ええぇー……」 長門「朝倉涼子のあなたへの襲撃の際、それを考えて正直言ってためらったためにあなたの救出が遅れた。     謝罪する」 キョン「いや……まあ結局守ってくれたわけだからいいんだが……」 古泉「朝倉さんのものはどのような色ツヤをされていたのですか?」 キョン「そこを掘り下げるなよ!」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:38:31.35 ID:Aqe1ck9y0 長門「一言で言うなら、淡白。 色は#7B68EE、ツヤ消し」 キョン「そして答えないでくれ長門!」 古泉「失礼ですが、“タンパク”とは淡い白ですか? それとも蛋白質のことですか?」 キョン「もしかして俺は今変態二人に挟まれているのか?」 長門「……その発現は聞き逃せない」 キョン「! ああ、すまん長門……お前のことを変態だなんて……」 長門「人間は生まれながらにして皆が変態。 そう、あなたも」 キョン「俺の謝罪を返してくれ」 古泉「しかし真理ですね」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:45:13.13 ID:Aqe1ck9y0 長門「私は情報統合思念体によって作られ、そしてあなた達に会ってから、     『人間とは何か、人間と私という個体との差を決定づける要素とは何か』を考え続けてきた」 長門「答えはなかなか出なかった。     情報統合思念体に問い合せても、そのような疑問を抱く価値自体を否定されるだけだった」 キョン「長門……」 長門「そんな時、朝比奈みくるが>>26しているのを見て、人間の本質はいわゆる変態的行為にあるのではないか、     と仮説を立てた」 キョン「えっ」 古泉「それは興味深いですね」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/03/31(木) 22:47:20.87 ID:YNp02/+V0 変態的なオナニー 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 22:58:30.83 ID:Aqe1ck9y0 キョン「すまん、朝比奈さんが……なんだって?」 長門「あまり一般的ではないと思われる自慰行為、いわゆるオナニーをしていた」 キョン「……」 古泉「んっふ、彼女も若くて健康な女性です、身体を持て余すこともあるでsぐうぇぇなぜ首をじめるんでずか」 キョン「そのニヤケ面でわかったようなことを言うんじゃない! まずはペットボトルをしまえ!」 古泉「ゲホッ、ゲホ…… これは失礼しました、以後言動には気をつけます。     ちなみにオナニーを目撃したのはどのような状況で?」 長門「5月18日の放課後、私が書道部室の前を通りがかったときに偶然目撃した。     あの時は書道部室に置いたままになっていた私物を取りに行っていた、と後から聞いた」 古泉「ふむ、続けてください」 キョン「……」 古泉(おや、止めないんですね) 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 23:08:54.41 ID:Aqe1ck9y0 長門「部室の中から彼女の声が聞こえた時、私はなぜ彼女が今ここにいるのか興味を持った。     私は部室のすりガラスの可視光についての透過行列を構築、視野に変換フィルタをかけて部室内を観察した」 キョン「そ、それで、あっ、朝比奈さんは何をしてたんだ」 長門「筆で字を書いていた」 キョン「……ん? そりゃ書道部室だし」 長門「ただし彼女は筆を膣で保持していた」 キョン「Oh……」 古泉「二つの意味でカいていた、ということですね」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 23:17:11.82 ID:Aqe1ck9y0 長門「……これ以上詳細に話すのは朝比奈みくるの名誉に関わるため控えたい」 キョン「もう手遅れじゃないのかこれは……」 古泉「長門さん、そこをなんとk」ボグシッ 長門「ここまでなら面白いから人に話しても大丈夫、というのが涼宮ハルヒのアドバイス」 キョン「よしアイツも一発殴ってくる」 古泉「というか、彼女には話したんですね」 長門「そう。帰宅後朝比奈みくると同じ行為を試みたもののその意味を見出せなかったから     同性の彼女に相談した」 キョン「最悪の相談相手だろ…… 本当にどうしたんだ長門……」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 23:27:09.88 ID:Aqe1ck9y0 長門「あなたの言う通り、本来彼女に相談するのは予測不能な波及因子を伴うため推奨されない。     しかし、当時の私は切迫していた」 長門「人間とは何か、そして『私』という個体は人間と比較したときどう表現されうるものなのか。     その鍵が朝比奈みくるの行為にあると確信した」 長門「でも同等の行為で何も得られなかったことにより解決策を完全にロストし、彼女への相談以外の     選択肢がなかった」 長門「私は涼宮ハルヒに、情報統合思念体およびTFEIに関わる事を伏せて一部始終を話した」 長門「涼宮ハルヒは私に、重要なのは具体的な行為が何であるか、ではなく、“変態性”、つまり     所属している社会におけるコモンセンスから以下に逸脱しているかである、と説いた」 長門「現に涼宮ハルヒ自身も頻繁に>>45していると言い、さらにその場で実践してみせた」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 23:33:34.75 ID:W83o+Zxw0 放屁 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 23:45:56.14 ID:Aqe1ck9y0 長門「彼女は下半身の着衣を全て脱ぎ去り、私の顔へ臀部を付き出して放屁した」 長門「私はあえて嗅覚の接続を切らなかった為、一時的に脳神経内での自我プログラム維持に支障をきたし、     プログラムを一時的に情報統合思念体の自由領域へ退避させた程だった」 古泉「まさに魂が抜けたというわけですね」 長門「次に彼女はベットに座り、両手で自らの脛部を持ち、そのまま後ろへ倒れこんだ」 長門「俗にいう『ま○ぐり返し』だと彼女から説明を受けた」 長門「その体勢を取ることで肛門の開閉がある程度容易にできる。     さらに、開いた肛門から周辺の空気を直腸へ取り込み、再び閉じた肛門から排出することで     擬似的な放屁が可能となる。 理論上は、括約筋が疲労により停止するまでは何度でも」 キョン「さっき殴ると言ったが訂正しよう。 病院に連れて行く」 長門「私も着衣を脱ぎ捨て涼宮ハルヒの隣で同じ行為をした」 長門「彼女と交互に放屁音を響かせる行為は非常に興味深かった。     しかし、これこそが人間、という確信にはやはり至らなかった」 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/03/31(木) 23:58:38.73 ID:Aqe1ck9y0 長門「私がその所感を伝えると、涼宮ハルヒは変態的行為の例を列挙した」 長門「ナルシズム、ペドフィリア、ジェロントフィリア、盗撮、痴漢、カリバニズム、SM、NTR、獣姦、野菜姦など」 長門「その中の一つに食糞があったが、それを聞いて私は混乱した」 長門「なぜなら私はその時点で既に食糞行為を日常的に行なっていたから」 長門「人間ではない私の行為が、人間的?     それでは人間とは何?     私とは一体どのような存在なのか?     私はどのような存在として私という個体を維持していけばいいのか?」 長門「その時の私は、バグではなく、脳内物質由来に由来する、ごく単純な『パニック』を起こした。     通常なら発生すら未然に防げるレベルでも、情報統合思念体への退避プログラムの復帰が     まだ途上だったため支障をきたした」 長門「断片的に混乱した言葉をつぶやいていた私に、涼宮ハルヒはこう声をかけた」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/01(金) 00:02:16.05 ID:EDNiFVaf0 ハルヒ「何を悩んでるのかよく分からないけど……      有希は美人で頭もよくって食いしん坊でスカトロ趣味の、      とっても素敵な『人間』よ!      この私が保証するんだから間違いないわ!」   59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/01(金) 00:09:03.47 ID:EDNiFVaf0 長門「涼宮ハルヒは、あるがままの私、長門有希は人間である、と肯定した」 長門「それを聞いた瞬間、私の悩みは霧散した」 キョン「……そうか……ああ、そうとも」 キョン「そんな事で、と言っちゃなんだが、悩んでたなんて気付けなかったな、すまん」 キョン「お前が正真正銘の人間だなんて事、言うまでもなく当たり前だと思ってたからな」 古泉「ええ、その通りです」 長門「…………ありがとう」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/01(金) 00:18:21.01 ID:EDNiFVaf0 キョン「おいおい、礼を言われるようなことはしてないだろ? なあ古泉?」 古泉「ふふっ、僕達は団員であり、友達、ですからね」 キョン「ニヤケ面で歯の浮きそうなセリフを言うんじゃない。軽く鳥肌立ったぞ」 長門「それでも、お礼を言わせてほしい」 長門「私は、あなた達に出会えたことに感謝している」 キョン「おいおい、長門まで……勘弁してくれ、恥ずかしい」 長門「お礼の気持ち。 あなた達も、食べて」 キョン「ああ、もちろん!     えっ」 古泉「それでは遠慮無く」 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/04/01(金) 00:21:57.73 ID:EDNiFVaf0 場の空気に流されてしまった俺は、その後一週間腹痛と戦い続ける羽目になった。 あれから一ヶ月が経ち、やっとカレーが食べられるようになったものの、今だにコーンだけは 見るだけで吐き気がしてくる。 やれやれ。                おわり