ハルヒ「みんなが死んじゃう夢を見たの」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/01/29(土) 22:29:41.44 ID:X/q3s7aa0 キョン「縁起悪いな」 ハルヒ「でしょ? 嫌な夢だったわ」 古泉(しかし、少し興味がありますね。     涼宮さんの夢の中で、僕らはどんな死に方をしたのでしょうか?) キョン(おいおい、夢の話だろ) 古泉(彼女の夢だからこそ聞いておきたいのです) みくる(ま、まさか正夢になっちゃったりしませんよね?) 長門(……可能性はゼロでは無い) ハルヒ「なんでみんな円陣組んで内緒話してるのよ! あたしも混ぜなさいよ!」 キョン「よしハルヒ。お前の夢の話、もう少し詳しく聞きたいんだが」 ハルヒ「いつもいつもあたしだけ除け者にしてスクラム組んで内緒話ばっかり!      いい加減、あたしの堪忍袋の緒も切れるわよ!」 古泉「内緒話なんていつもの事ではありませんか。     そんな事より、涼宮さんの夢の中での、僕たちの死因をお教え願えますか?」 ハルヒ「〜〜っ!」 キョン「壁を殴るな、ハルヒ。毎度の事だがコンピ研に迷惑だろうが」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 22:40:56.04 ID:X/q3s7aa0 ハルヒ「ふーっ、ふーっ……」 キョン「お前、右腕だけそんなに鍛え上げてどうするんだ」 古泉「まあまあ。今は涼宮さんの夢のお話をお聞きしようじゃありませんか」 みくる「あ、じゃあお茶淹れてきますね」 ハルヒ「ひゅー……ひゅー……」 キョン「落ち着いたか?」 ハルヒ「うん。取り乱して悪かったわ」 キョン「気にするな。謝るなら産まれてきた事を全世界に謝罪してくれ」 ハルヒ「っんなぁっ〜〜っ」 古泉「おやおや、壁に穴があきましたよ」 長門「またダンボールで応急処置をしておく」 キョン「長門も手馴れてきたもんだな」 ハルヒ「おっおっおっ〜〜っ、ふぅっ、ふぅっ」 キョン「落ち着いたら夢の話、頼むぞ」 ハルヒ「ふーっ、ふーっ」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 22:51:59.21 ID:X/q3s7aa0 みくる「どうそ、お茶です〜。涼宮さんも、飲んで落ち着いてください」 キョン「ありがとうございます」 古泉「これはどうも」 長門「ありがとう」 ハルヒ「はぁっ、はぁっ、ごくごくごく」     「熱っっっっつーーーゃんにゃりゃわっ!」 キョン「淹れたてのお茶をがぶ飲みするからだ、そんなにのた打ち回って」 長門「涼宮ハルヒの口内及び食道に重度の火傷を確認」 ハルヒ「〜〜〜っ! 〜〜〜っ!」 古泉「これは……もしかして涼宮さんは、水を欲しがっているのでは?」 キョン「そうなのか? おい、長門」 長門「熱さを和らげる為、冷水を欲していると思われる」 みくる「さすがは長門さんですね」 キョン「じゃ、すみませんが朝比奈さん。水を持ってきてもらえますか」 みくる「はい。汲み置きの水がもうありませんから外の水道に行ってきますね」 ハルヒ「み、み、み〜〜っ!」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 23:00:59.96 ID:X/q3s7aa0 古泉「せっかくですから全員でバケツにいっぱい汲んでおきましょう」 キョン「おっ、お前にしては名案だな」 みくる「実は、やかんを持って水道にいくのも恥ずかしいんですよ」 古泉「メイド服は、まだ恥ずかしいですか」 キョン「というより他の奴らには見せたくないな。もったいない」 長門「バケツが大量にあった」 キョン「よし、行くか!」 ハルヒ「み、み、み」 ハルヒ「み、み、ず……」 ハルヒ「はあ、はあ」 鶴屋「やっほい! みくるはいるかい?」 ハルヒ「つ、つるやさ、み、みず、を……」 鶴屋「おおっと、ハルにゃんが大ピンチな感じだよっ!」    「お姉さんに、どーんと任せなさいっ!」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 23:10:42.28 ID:X/q3s7aa0 鶴屋「もうちょっと頑張るんだよっ! なぁに、ほんのしばらくの辛抱さっ!」 ハルヒ「……」 ハルヒ「い、いきが……」 鶴屋「めがっさ待たせたかな!? 鶴屋さんが帰ってきたよっ!」 ハルヒ「つる……みず……」 鶴屋「うんっ! ハルにゃん待望のミミズだよっ! バケツいっぱいあるから好きなだけ貪るといいよっ!」    「あたしはちょいと野暮用があってねっ! また来るさっ! じゃーねーっ!」 ハルヒ「み、みみず……」 ハルヒ「つるやさん、ききまちがえた……?」 ハルヒ「……ぶよぶよ、ぬるぬる」 ハルヒ「……水分。水分。水分」 ハルヒ「……はむ、むちゃり、くちゃくちゃ、ずるずるっ」 ハルヒ「っはー……。助かった」 ハルヒ「……」 ハルヒ「おえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇえぇっ!」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 23:24:35.93 ID:X/q3s7aa0 古泉「……という訳なんですよ」 キョン「かんぶりかよ! お前、それ、っぶははははは!」 みくる「あれ……涼宮さん、どうしたんで、って何ですかこれ!?」 古泉「な、なぜミミズが半分ほど入ったバケツに頭を突っ込んでいるのでしょう!?」 長門「……いじめ」 キョン「おまっ、かんぶりって、がはははははは!」 古泉「いつまでもアメリカンジョークで爆笑しないでください!」    「涼宮さんが大変です!」 キョン「な、なんだこりゃあ!?」 古泉「恐らく、いじめです。長門さんが言いましたから間違いありません」 みくる「と、とにかくミミズから離さないと!」 キョン「よし! 触るのは嫌だから、みんなでハルヒを蹴ろう!」 古泉「任せてください! これでも体育の授業のサッカーでは得点王です!」 長門「……ふっ!」 キョン「長門! かかとおとしは状況を悪化させるだけだぞ!」 長門「間違えた」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/29(土) 23:58:26.91 ID:X/q3s7aa0 キョン「何てこった、口も鼻もミミズだらけじゃないか」 古泉「咀嚼して、嘔吐した痕跡もあります……」    「正直言って、ここまでのいじめは許せませんね……」 みくる「涼宮さんを綺麗にしてあげないと」 長門「ちょうどバケツに清潔な水がたっぷりとある」 キョン「よし! まずは顔だ! そらっ!」 古泉「一回では無意味です! 追加のバケツです!」 キョン「りゃあ!」 ハルヒ「ごぼっ……キョ」 キョン「せいやぁ!」 古泉「ほいさぁ!」 みくる「はいよぉ!」 長門「蛇口にホースをつないできた。これを直接、顔面にぶっかけつづける」 キョン「流石だ、長門」 ハルヒ「ちょ、まっ」 古泉「学校中の水道を涼宮さんに! ありったけのホースを!」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 00:12:02.52 ID:w1Foo/0O0 鶴屋「おや、古泉君がツイッターで何やら呟いてるよっ!」    「何だってっ! ハルにゃんがピンチ!?」    「学校中なんてけち臭い事は言わないよっ!」    「鶴屋家の財力で、世界中の水をハルにゃんに集中させるさっ!」  全世界の水が涼宮ハルヒに浴びせられることとなった。  この出来事で、世界の六割の人間が水不足で死亡。  色々と大変な事になった。 古泉「おお……マーベラス! 涼宮さんが、洗浄されてゆく……」 キョン「鶴屋さんも粋な計らいをしてくれるじゃねえか、ちきしょう」 みくる「涼宮さん、気持ち良さそう……」 長門「涼宮ハルヒの生命反応が消えてゆく……」    「みんな聞いてほしい」    「私たちは、間違っていたのかもしれない」 キョン「何……どこからだ?」 長門「恐らく、古泉一樹がツイッターなどを使用したところから」 キョン「古泉、てめえ……」 古泉「そんな! 僕は、ただ……」 キョン「言い訳なんか聞きたくねえよ!」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 00:24:50.26 ID:w1Foo/0O0 キョン「お前が、お前たちがハルヒを神様扱いするのは仕方ない」     「けどな……ハルヒ一人を救う為に、他の誰かを犠牲にする」     「そんな事をハルヒが望むと思うのかよ!」     「あいつは、根は優しい奴なんだ。お前だって知ってるだろう、あいつの普段は見せない優しさを!」     「もしそれが分からない、理解しようともしないって言うのなら」     「まずはその幻想をぶち殺す!」 みくる「キョンくん、待って! 作品が違います!」 キョン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」     「俺の右手が光って唸る! 古泉殺せと轟き叫ぶ!」     「爆熱! スミスフィンガー!」 古泉「それも違います! ……しかし」    「こんな死に方も悪くありませんね……」 みくる「っ古泉くーん!」  ・古泉、キョンに撲殺される キョン「はぁ、はぁ、やったぜ、ハルヒ!」 みくる「キョンくん……何で、何で古泉くんをっ!」 キョン「朝比奈さん? あいつは、ツイッターを使ってたんですよ?」     「……殺されて当然なんです」 みくる「そんなっ! エゴです、それはっ!」 キョン「それは!? 未来的な光線銃!?」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 00:32:34.16 ID:w1Foo/0O0 みくる「これは、禁則事項で禁則事項……そして禁則事項なんですけど」     「今回のこれは、もう禁則事項なんです!」     「だから……禁則事項するしかないんです!」 キョン「朝比奈さん、貴方に、俺は撃てない」 みくる「馬鹿にしないでっ! 禁則事項なんですから!」 キョン「いいや、撃てません」 みくる「くっ……」 キョン「それは、愛の禁則事項だからですよ」 みくる「キョンくん……」 長門「朝比奈みくるを敵性と判断。情報連結の解除を申請。すんなり通った」 みくる「か、身体が……」 キョン「朝比奈さーん!」 ・みくる、情報凍結解除みたいなので死亡 キョン「長門ぉ! なぜ朝比奈さんを消したぁ!」 長門「……思念体の意思。彼女のには済まないことをしたと思っている」 キョン「てめえ……俺と勝負だ!」 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 00:53:59.51 ID:w1Foo/0O0 長門「対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースである私と、何で勝負するつもり?」 キョン「大食いだ」 長門「愚策としか言いようがない。それは私の最も得意とする分野」 キョン「その得意とする大食いで、お前は負けるんだ。長門」 長門「……勝負のメニューは?」 キョン「そこのミミズだ」 長門「? ミミズは食べ物ではない……」 キョン「お前らしくもない。ミミズは栄養の宝庫なんだぜ? それにハルヒは食べていた」 長門「カレーに変更したい。許可を」 キョン「駄目だ」 長門「……了解」 キョン「ミミズを、一匹でも多く食べた方の勝ちだ」 長門「後悔するのは貴方」 キョン「ほざいてろ。俺は週三でミミズを食ってる男だぜ?」 長門「……っ」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:11:54.10 ID:w1Foo/0O0 鶴屋「まだまだミミズはたくさんあるよっ!」 キョン「くっちゃくっちゃくっちゃくっちゃ」 長門「ずるずるぷちぷちごくん」 鶴屋「二人とも良い食べっぷりだねえっ! 養殖してた甲斐があるってもんさっ!」  ―三時間経過― キョン「もっちゃもっちゃもっちゃ」 長門「もぐもぐもぐ……もう、いい」 鶴屋「あれっ? ゆきんこは諦めるのかいっ?」 長門「彼は現在、15498匹のミミズを食べている。私は15497匹」    「大食い勝負という私の独壇場であるはずの土俵で、私は一匹負けている」    「それならば、自らの消滅を望む」 鶴屋「ああっ、ゆきんこが、空中に飛び上がってっ!」 キョン「負けを認めて爆発か。長門らしいぜ」 ・長門、空中で自爆。 鶴屋「キョンくんっ! これ渡しとくねっ!」 キョン「何ですか?」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:20:14.55 ID:w1Foo/0O0 鶴屋「ミミズの代金だよっ!」 キョン「金取るんですか!」 鶴屋「こちとら慈善事業やってるんじゃないからねっ!」    「ハルにゃんに集中した世界中の水を集めたお陰で、鶴屋さんは破産しちゃったしっ!」 キョン「ええと……これなんかの間違いですよね? アメリカの国家予算クラスの価格ですけど」 鶴屋「あのミミズは高級ミミズだったのさっ! 大丈夫、人間頑張ればそんな金額返せるよっ!」 キョン「いや、無理でしょ」 鶴屋「じゃ、じゃあ……キョンくんの身体で払ってもらうしかないっさ……!」 キョン「え……」 鶴屋「心臓、肺、肝臓、腎臓、血管、骨、皮膚……少しでも足しになるなら、売り払おうっ!」 キョン「そんな! 人身売買だ!」 鶴屋「臓器提供だよっ! 脳みそくらいしか残らないけどねっ!」 ・キョン、世界の人々の役に立って死亡。 ハルヒ「……みんないなくなっちゃった」     「キョン、古泉君、みくるちゃん、有希……」     「寂しいよう……寂しいよう……」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/01/30(日) 01:24:25.68 ID:w1Foo/0O0 ―― ハルヒ「みんなが死んじゃう夢を見たの」 キョン「縁起悪いな」 ハルヒ「でしょ? 嫌な夢だったわ」  わいわいわいわい ハルヒ「なんでみんな円陣組んで内緒話してるのよ! あたしも混ぜなさいよ!」 キョン「よしハルヒ。お前の夢の話、もう少し詳しく聞きたいんだが」 ハルヒ「いつもいつもあたしだけ除け者にしてスクラム組んで内緒話ばっかり!      いい加減、あたしの堪忍袋の緒も切れるわよ!」 古泉「内緒話なんていつもの事ではありませんか。     そんな事より、涼宮さんの夢の中での、僕たちの死因をお教え願えますか?」 ハルヒ「〜〜っ!」 キョン「壁を殴るな、ハルヒ。毎度の事だがコンピ研に迷惑だろうが」 古泉「何だかデジャブを感じますね」 長門「154980回目のループ……もうミミズはこりごり」  終わる