ハルヒ「背孕みの秘法を使えば、国木田も妊娠よ!」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:38:36.19 ID:xtqP2QINO 『山風短』を手に、意気揚々と叫ぶハルヒ。お前に読解力は本当にあるのかと小一時間問い詰めたい。 ……簡単に説明しよう。背孕みの秘法とは、女の子が男の娘のふりをしてセックル。そして人知れず子を孕むという、男色家や妊娠を望まない相手には絶大な効果を与える忍法である。決して男の娘が妊娠するような忍法ではない。 ハルヒ「今すぐ国木田を拉致するのよ!思いっきり孕ませてあげるわ!」 およそ、一介の女子高生が発する台詞とは思えなかった。 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:42:21.72 ID:xtqP2QINO 長門「国木田の拉致は私に任せて」 やる気を出すな長門。鼻血も出してどうする。とりあえず、ハルヒが手にしているその本を今すぐに読め。それ、男の娘が妊娠とかそんな内容じゃないから。 古泉「んっふ、涼宮さん、ここは副団長の僕が思いっきり妊娠させてあげましょう」 人前で股間を隆起させるな。先端を滲ませるな。何が思いっきりだ気持ち悪い。 みくる「はわわ、お、お布団を敷かなきゃ!」 落ち着いて下さい朝比奈さん。布団を敷こうが敷まいが、古泉は国木田をやっちまう……いや、そんな事は断じて許さん。やらせてたまるか。国木田は俺の親友だっ! 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:43:52.90 ID:xtqP2QINO キョン「いい加減にしろ!そんな馬鹿な事が有り得るか!男は妊娠なんてしないっ!!」 瞬間、全員の冷ややかな視線を一斉に受けた。まともな発言をしたはずなのに。 みくる「……チッ」 なんですかその舌打ちは朝比奈さん。貴女、そんな人間だったのですか。 長門「貴方は何を言っているの?」 お前が何を言っているんだ?なんだその表情は。何を本気で驚いているんだ。本当に国木田が妊娠出来るとでも思っていたのか? 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:46:40.09 ID:xtqP2QINO 古泉「利いたふうな口をきかないで下さい!」 やかましい。直江兼続かお前は。台詞パクんな。 古泉「快美恍惚の涅槃境においては、男子でも孕む事があります」 お前それ、山風短の方の台詞じゃねぇか。読んだのか?読んだんだな?読んだ上でこんな茶番に付き合っているんだな古泉? ハルヒ「……キョン、一つだけ言っておくわ」 とりあえず言ってみろ。 ハルヒ「確かにキョンの言う通り、男は妊娠なんかしない。生物学的に有り得ないわ」 突然の前言撤回をする我が団長。 ハルヒ「……正直に言うわね。私ね、国木田がやられるとこを見たいのよ。それだけなの」 正直過ぎて困る。 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:49:48.96 ID:xtqP2QINO ハルヒ「それがそんなにいけない事なのかしら?私は、したい事をしたいと言っているだけなのに」 キョン「犯罪だ。諦めろ」 古泉「やれやれ、困った人ですね……涼宮さんは既に望みました。それがどんな意味を持つか、貴方には理解出来るでしょう?」 急に耳元で囁くな気持ち悪い。 それを止めるのが、お前達の役目じゃなかったのか? 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 16:57:51.03 ID:xtqP2QINO 古泉「時と場合によります。今回は別段止めなくても宜しいかと。これは、宇宙と未来からの意見を合わせた上での発言です」 みくる「はい」 長門「その通り」 キョン「マジでいい加減にしろよ……お前、国木田とやりたいだけだろう?そろそろ殴るぞ?」 みくる「と、とりあえず落ち着いて、お、お茶でもどうですかぁ?」 長門「朝比奈みくるの言う通り。感情に任せず、冷静に判断すべき」 長門と朝比奈さんに促されるまま、お茶をすする。 キョン「うあ……?」 なんだこのお茶は。何を入れたんですか朝比奈さん?いや、別に朝比奈さんが何か混入しなくても、長門なら俺の意識を一瞬で遮断する事ぐらい朝飯前であろう。 キョン「ちくしょう……」 意識を失う瞬間、異能三人衆が悪魔のような笑みを浮かべて俺を見下ろしていた。 すまない国木田。 守れなかった俺を許してくれ。 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:09:52.15 ID:xtqP2QINO ……… …… … 目が覚めると、国木田が俺の股間に顔をうずめていた。 気分はポレナレフ。何が起こっているのか、まだくらくらする俺の頭では理解出来ない。 国木田「おはよう、キョン……」 キョン「ちょっと待てぇ!」 国木田「あんっ!?」 『あんっ』じゃねぇよ。 俺は国木田の身体を、無理矢理はね除けた。 何なんだ。その男心をムラムラさせる、少しはだけた和服姿は。 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:16:17.59 ID:xtqP2QINO 国木田「ひどいよキョン」 ひどいのは今起こっている全ての事柄だ。 辺りを見渡す。部室。夜。俺全裸。国木田と二人っきり? キョン「……ハルヒ達はどうした?」 国木田「帰ったけど……ねぇ、キョン」 キョン「待て国木田。落ち着け、近寄るな、頬を染めるな服を脱ぐな」 なんてことだ。完全にいかれている。誰の仕業だ。ハルヒか?長門か?俺の国木田を返せ馬鹿。 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:29:27.65 ID:xtqP2QINO 国木田「……抱いてくれるかい?」 キョン「……国木田、俺はお前を抱かないぞ。何があってもだ」 国木田「ど、どうして……僕じゃ駄目なの?」 ええい。そんな切ない表情をするな。気持ちが揺らぐ……マズイ。国木田を見てはいけない。このままではやられる。いや、俺がやるのか? キョン「突然こんな展開で『さぁ抱いて』とか無理だろう。谷口じゃあるまいし。ここはだな、何故こうなったのかを順序よく教えてくれなければ」 国木田「教えたら抱いてくれる?」 キョン「……多分」 勿論、嘘八百である。 キョン「教えてくれ国木田。俺が意識を失っている間に何があったかを」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:40:22.00 ID:xtqP2QINO 国木田はゆっくりと話を始めた。 しかしそれは、俺が期待していた物ではなく、大半は自分がいかに俺を愛しているかという事だった。 肝心な情報が全く聞き出せない。途中で頭が痛くなってしまった。 キョン「わかったわかったよ国木田。お前の気持ちは」 国木田「ふふ、じゃあキョン、僕を思いっきり孕ませてよ」 キョン「その前に確認だ。お前は今、男なのか?女なのか?」 国木田「抱けばわかるよキョン」 断固拒否だ馬鹿。抱けるか。 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 17:45:59.14 ID:xtqP2QINO 俺は国木田をあしらいながら、何とか逃げようとした。 が、外側から鍵でもかけてあるのか、ドアも窓も開かない。 どうやっても国木田を抱かせるつもりか。 国木田「キョン、心配しないでよ。古泉君に全部教わったから」 何をだよ。 国木田「いっぱい、気持ちよくしてあげるから」 断る。そのまま古泉の子を孕めば良かったじゃないか。何故俺なんだ。 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 22:19:52.12 ID:xtqP2QINO 国木田「キョンの御胤を頂戴いたしたい」 意味不明だ国木田。何が御胤だ。俺の一族は大名なんかじゃないぞ。 よしんば俺の子を産んでどうするつもりだ?敵が現れたら、唐紅に染まって特攻でもしてくれるのか? いや、ちょっと待てよ。 これがハルヒの所為なのか長門の所為なのかは知らんが、国木田=陽炎なのは見ての通りだ。 つまり国木田は今、男の姿をしているが実は女の子……いや、そこはどうでもいい。どうでもいいっ!今はそれ考えたら俺の敗けだっ! えーっと、俺の子をって事は……上杉景勝の役割か俺は。出世したなぁおい。 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 22:28:58.03 ID:xtqP2QINO って事はだ。 俺が意識を失っている間に、女の子になった国木田に色々教えて羨ましい思いをしたであろう古泉が直江兼続。愛の兜似合わねーよ。死ね。 ……ハルヒ達は上杉の家老ってとこか。誰が前田慶次なのかは気になるところであるが、今はそれより キョン「……国木田、一つだけ正直に答えろ」 国木田「なんだいキョン?どんなプレイにも、僕は応えるつもりだよ?」 キョン「……お前、本当は古泉が好きだろう?いや、愛しているんじゃないか?」 国木田「…………」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 22:46:25.84 ID:xtqP2QINO 国木田「……そんな事ないよ。僕はキョンを愛している。それはさっきも言ったじゃないか」 頭が痛くなるほどの熱弁を思い出した。しかしだ。物語通りの役割なら、国木田が真に愛しているのは古泉のはずだ。 キョン「国木田、自分に嘘はつくな」 国木田「…………」 キョン「様々な思惑があり、俺の子を孕む事をお前は望んだかも知れない。 しかしな、今の時代にそんな事をする必要は全くないぞ。自分の気持ちに正直に生きるんだ。お前は忍びなんかじゃない。一人の女の子として、自由に生きていいんだ」 国木田「で、でも僕は……」 キョン「古泉に抱かれた時が、お前にとって最も幸福を感じたはずだ」 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 22:56:42.69 ID:xtqP2QINO キョン「国木田、そう言う訳だ。俺はお前を抱けない。孕ませるなんてもっての他だ」 国木田は、そのままうつむいて黙り込んだ。 キョン「俺はお前と友人でいたいんだよ。これまで通りな」 国木田「…………」 キョン「……わかったなら、着物を直してくれ」 無言のまま、国木田は乱れた着物を直し始めた。これでいい。勿体無い気もするがこれでいい。 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 23:11:15.59 ID:xtqP2QINO 無理矢理国木田の魔の手から逃れた俺には、次の問題が待っていた。 どうすればこの部室から出られるのであろうか? 答えはわかっているが、それはたった今拒否したばかりだ。 とりあえず部室を詮索。脱がされた制服を探し出し、急いで着ける。そしてポケットにある携帯を取り出して開く。予想通りの圏外。 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 23:23:19.21 ID:xtqP2QINO 次に、PCの電源を入れる。 長門ー、国木田は説き伏せたぞー。お前達の企みは失敗だー。元に戻してさっさと家に帰せー。 少し待ってみたが、反応無し。ネットにも繋がらない。 さて、どうしたもんか……朝になれば、誰か来てくれるのだろうか? 国木田「……キョン、ごめんね」 着物姿の国木田が、目を潤ませながら謝って来た。 キョン「お前が謝る必要はない。謝るのは、あいつらだ」 国木田「……あ、お茶でもいれようか?」 何かをしていないと落ち着かないのか、国木田はいそいそとお茶の準備を始めた。 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 23:38:03.93 ID:xtqP2QINO 国木田「はい、味に自信はないけど」 国木田からお茶を受け取り、口に運ぼうとした瞬間に嫌な思い出がフラッシュバック。 俺が意識を失ったのは、朝比奈さんの仕業なのか長門なのか。もしかしたら古泉の奴かもしれん。 そんな事を考えながら、お茶を口に入れるのを躊躇っていた。 国木田「ふふ、毒なんか入ってないよキョン。普通にお茶を煎れただけだよ。ほら」 国木田はゆっくりお茶をすすると、そのままドサリと床に倒れた。 ……アホか。どれが意識を遮断させるんだ?水か?葉か?ゆのみか?そのきゅうすなのか? 俺はお茶を片付け、意識を失った国木田を布団に寝かせた。 意識を失って着物姿の国木田を布団に寝かせた。 女の子になっちゃって意識を失った、着物姿の国木田を布団に寝かせた。 女の子になっちゃって意識を失い、経験上全裸にされて胯間に顔をうずめられても目が覚めないであろう着物姿の国木田を布団に寝かせた。 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/03(日) 23:56:14.51 ID:xtqP2QINO キョン「俺は古泉とは違うっ!」 部室に響き渡る叫び声をあげながら、俺はロッカーに自らの頭を何度も打ちつけた。凹んでいくステンレスと俺の邪な心。そして流血。 心なしか、下半身に溜まっていた血液が頭から流れていくようだった。俺は変態じゃない。オーケー、俺は正常だ。 国木田「ん……あ……」 あーあー聞こえない聞こえない。そんな寝言は俺には聞こえませーん。 国木田「はぁ……んっ」 うなされているのか罠なのか。判断に時間がかかる。 国木田「んんっ!」 身体をのけ反らせる国木田。次の瞬間、国木田の胸が膨張した。着物を着けていても、朝比奈さんに負けず劣らずの胸である。げに恐ろしきは真田忍法!乳房の防縮自在をここまで可能にするとは! キョン「何を考えているんだ俺は!」 更に頭を打ち付ける。ロッカーの扉は最早原型を留めておらず、紅に染まっていた。 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 00:14:24.95 ID:NfhIKv8eO このままでは俺が紅騎兵。あまりにも危険だ。いろんな意味で。 キョン「そうだ……お茶……」 俺も意識を遮断すればいいじゃないか。何故に今まで気が付かなかった。 朦朧としながら、お茶をいれて飲み干す。そのまま俺は横になって瞳を閉じた。 意識を失うのは、このお茶のお陰か流血のせいか。どっちでもいい。 朝になり、誰かが来る事を祈りながら俺の意識は遮断された。 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 16:27:46.19 ID:NfhIKv8eO ……… …… … 国木田「あ、起きた?よかったぁ」 国木田の膝の上で目が覚めた。ふともも柔らかいなコイツ……とか言っている場合か。 まさか、中学からの友人の膝枕の上で目覚める時が来ようとは夢にも思わなかった。いや、夢であって欲しいと切実に願う。 立ち上がって辺りを見渡す……事態が変わった様はが全く無かった。 キョン「あー……誰かここに来なかったか?長門とか古泉とか」 国木田は首を横にふった。 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 16:50:28.23 ID:NfhIKv8eO 深い溜め息が自然に口をつく。やはり、国木田を孕ませるまで出られないのだろうか? 国木田「キョン、大丈夫?頭の怪我、痛むかい?」 言われてから気付いた。頭に包帯が巻かれてある。そういや、理性を保つためにロッカーを頭部のみで変形させたな。 国木田「びっくりしちゃったよ。起きたら、キョンが血まみれで倒れていたんだから……いったい、何があったんだい?」 返答に困る質問である。 キョン「ま、まぁ、色々とあったんだ……気にするな」 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 17:33:29.80 ID:NfhIKv8eO 意識を失い、おっぱい防縮自在の術が解けたお前に芽生えた欲情を強制的に断つ為に自ら頭を打ち付けたなんて、とても言えない。 手当てをしてくれた事に感謝を言い、俺は踵を返してPCの前に向かった。 期待を込めて画面を覗く……いつもと変わらぬ画面がお出迎え。なんとなく、エンターキーを連打。勿論、何も起こらない。 キョン「……ん?」 デスクトップ上に、見慣れない名前のフォルダを発見。kunikidaフォルダだと? 震える手で、kunikidaフォルダを開く……サムネだけでなんて破壊力だ。古泉、殺す。 国木田「キョン、何を見ているんだい?」 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 17:48:34.80 ID:NfhIKv8eO キョン「く、国木田ぁ!?」 しまった。背後に回っている国木田に、全く気が付かなかった。 国木田「あ……見ちゃったんだ」 キョン「い、いや、これはだな」 国木田は静かにマウスを手にすると、画像を全画面表示に。 国木田「ふふ、なんか恥ずかしい……」 次々と映し出される国木田の卑猥な画像から目が離せない。ちくしょう、やはり古泉は殺す。なんて変態的な事ばっかり要求して保存しているんだ。 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 20:44:14.11 ID:NfhIKv8eO キョン「国木田、もういい。見るのは止めよう」 このままでは、またあのお茶のお世話になってしまう。 国木田は返答しなかった。変わりに無言のまま、俺の手に優しく触れて来た。 キョン「おい、国木田……?」 視線は合わせず、ゆっくりと指を絡めてきた。何故だか抵抗出来ないこの空気。ええい、負けるな俺!頑張れ俺! キョン「お……俺はしないぞ国木田。何度も言わせるな」 絞り出した声は少し震えていた。いかんいかんいっかーん!この国木田は危険だ。 国木田「キョン……衆道の秘法でね、口内を性感帯に出来るんだ」 言っている意味が理解出来ません……嘘です。理解出来ます。 国木田はこれ見よがしに、小さな口を開いた。 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 20:55:57.37 ID:NfhIKv8eO 国木田「キョンにお口を犯して欲しいなぁ……ね、ここなら絶対に妊娠しないよ?」 そうですよね。しませんよね。 国木田「こっちも使ってあげる」 国木田は着物を脱ぎ始めた。男の子としては、余りにもスレンダーでしなやかな身体。 国木田「んんっ」 あぁ、これが真田忍法膨縮自在の術。国木田の身体に一瞬にして豊満な乳房が現れた。俺の心を狂わせるのにはそれだけで充分だった。 もう駄目だ。抵抗なぞ出来やしない。 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 21:22:16.19 ID:NfhIKv8eO 愛おしそうに、俺の股間に優しく触れる国木田の細い指。ゆっくりベルトを外され、ジッパーを降ろされ、あらわになる俺の息子。国木田の吐息がかかる度に息子の鼓動が速くなっていく。 国木田は小さな口から粘膜にまみれた舌を出し、ゆっくりと俺の 『そのおふぇらちぉ、ちょっと待ったぁ!なのです!』 天井をぶち破るような音とともに瓦礫の山が降ってきた。 コンクリートの破片が俺の頭にぶつかって痛えなこの野郎!いいところで邪魔をするな!ついでに何年も前に読んだぞこの文章!コピペかよ! 降り注ぐ白い石の雨が俺の身体を粉まみれにして、このぶんじゃ国木田も粉まみれだろう、しかし確認しようにも身体がピクリとも……あれ、動く。 顔を上げた俺は見た。何を? 「佐々木さんが煩いので、貴方をしょうがなく助けに来てやったのです。あれあれ?感謝の言葉はまだなのですか?」 佐々木と異能三人衆である。 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/04(月) 22:12:38.11 ID:NfhIKv8eO 橘「はいはい茫然自失している場合じゃないのですよ。とりあえずですねぇ、その苛々する魔羅と生意気なおっぱいをしまいやがれなのです」 言われるがままに着衣を正し始める俺と国木田。 九曜「おっきい──素敵──……」 藤原「何を間近で見ている。君にはやるべき事があるだろうが。あの出来損ないの貧乳端末に悟られないように、さっさと元に戻せ」 誰の事だよ藤原。 佐々木「……最低」 目をそらしながら呟いた佐々木の言葉で、酷く心が傷付いてしまった。 124 名前: ◆HLR2b16n72 [] 投稿日:2010/10/05(火) 14:38:35.09 ID:eELlaCIwO それにしてもだ。いったいどうなっているんだ?さっさと説明タイムを始めろ。見ろ、こんな事態に慣れていない国木田はおろおろするばかりじゃないか。 藤原「橘京子、説明してやるといい」 橘はやれやれなのですと呟いた後、明らかに面倒くさいと言った表情と投げやりな口調で話始めた。 橘「もう気付いてると思いますけどぉー、ここは長門有希さんが構築した空間なのですぅー。そこの生意気おっぱいを妊娠させるためだけにぃー」 やっぱりね。 橘「催淫効果抜群で外界から完璧に閉鎖されたこの空間を、九曜さんが確認致しましてぇー。 覗いてみると、あらあらびっくり仰天だったのですぅー。それで、侵入する事はいつでも出来たのですけどぉー」 何故に早く来てくれなかった。危うく、中学以来の友人と間違いをおかしてしまうところ……佐々木、睨むな。怖いから。 九曜「入口は簡単に作れるんですけど、流石は長門有希さんと言うべきなのですかねぇー。 九曜さんでも、出口を構築するのは困難だったみたいのですよぅー」 九曜「強固な鍵がプログラムされていた──……」 鍵ってのはあれか?国木田の妊娠か?。 橘「正解なのですぅー」 その口調、そろそろ止めろ橘。苛々して来る。 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 14:42:04.97 ID:eELlaCIwO 橘「正直、もう少し時間があれば鍵を無視した出入口を作る事も出来たみたいなのですけどね」 キョン「何故それをしなかった?」 橘「それは佐々木さんに聞いてくださいなっのでぇーす♪ 中の様子をみんなで覗いてたら、佐々木さんがいきなり焦りだしたのです♪」 もしかして、全部見られていたのか。 藤原「ふっくっく、あそこまで狼狽する佐々木は滅多に見れる物ではなかったぞ。あの時佐々木はだな」 佐々木「藤原君!」 顔を真っ赤にして藤原の発言を制止する佐々木。 キョン「つまり……なんだ?ひょっとして佐々木が」 佐々木「君と国木田が悪いのではないか?あんな下品な行為を見せられようとした僕の身になって欲しいな」 矛先が藤原から俺に向かったようだ。佐々木は俺に詰め寄り、顔を真っ赤にしながら早口でまくしたて始めた。 佐々木「だ、大体、君が我慢すれば良かった話ではないか。国木田だぞ?君と国木田は中学からの友人じゃなかったのか?友人が女の子になったとはいえ、君はそこまで理性を保てないくだらない人間だったのかい?僕は今、君に対して失望感でいっぱいだよ」 なんだか理不尽な理由で失望されたのは、きっと気のせいじゃない。 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 14:44:30.54 ID:eELlaCIwO 橘「まぁまぁ、催淫効果もあったのですから。ちょっと落ち着いてくださいなのです佐々木さん」 藤原「橘京子の言う通りだ。痴話喧嘩している場合じゃないぞ」 と、ニヤニヤと笑みを浮かべる藤原。 佐々木「どこが痴話喧嘩?何を見て痴話喧嘩だと思ったのかな?」 橘「藤原君も余計な事を言わないのです。ほらほら、あのサディスティック未来人は相手するだけ無駄なのですよ佐々木さん」 橘京子になだめられ、佐々木が一応退いた形で事が収まる。 橘「はい。ここからが重要なのです!結局のところ、そこの生意気おっぱいを孕ませなければキョンさんどころか私達も外に出られないのです!」 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 14:55:42.79 ID:eELlaCIwO キョン「周防九曜は、もう出入口を作れないのか?」 橘「途中で放棄して強制侵入という選択をしましたからね。 また最初っからだと時間がかかるのです。まったく、どっかの処女のジェラシーのせいでこっちはいい迷惑なのです」 佐々木「んな……っ!?」 佐々木の味方じゃなかったのかよ橘京子。 橘「別に私達が介入しなくても良かった話なのですよ。しかし、こうなったら仕方がないのです……藤原君!未来形おちんぽで、がっつり孕ませてやるのです!」 藤原「任せたまえ。さぁ、来るがいい国木田とやら。がっつり孕ませてやるぞ」 国木田「え?えぇ?」 キョン「ちょっと待てぇ!」 国木田の手を引く藤原を俺は制止した。 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 15:09:21.34 ID:eELlaCIwO 藤原「……何故邪魔をする現地民。こいつを孕ませなければ、ここから出られないのだぞ?」 キョン「わかっちゃいるが、国木田がお前にやられるのはなんだか許せん」 国木田「キョン……」 橘「今度は童貞野郎のジェラシーですか。やれやれなのです」 黙れ橘。処女だの童貞だの人を小馬鹿にして何様だ。 橘「じゃあ、キョンさんが孕ませればいいじゃないですかぁ」 キョン「そ、それは……」 佐々木「……キョン、する気が無いなら藤原君に任せてくれないかい?」 佐々木、お前まで敵にまわると言うのか。 橘「優柔不断な童貞野郎は、さっさと諦めやがれなのです」 いや、本当に黙れ橘。殴るぞ。 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 15:25:43.63 ID:eELlaCIwO 橘「あれも嫌、これも嫌では通用しないのですよ?」 キョン「……何とでも言え。国木田がこんな野郎に妊娠させられるのは俺が許さん」 国木田を藤原から力任せに引き離した。 藤原「……困った現地民だな。では、どうする?何か他に解決策でもあるのかね?」 キョン「…………」 九曜「貴方と彼が駄目なら──……」 機械的な声が部室に響いた。 九曜「佐々木がすればいい──」 …………周囲の空気が一瞬にして凍りついた。何を言っているんだこの市松人形は。流石の俺も理解に苦しむぞ。 132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 15:32:21.83 ID:eELlaCIwO 藤原「……あぁ、なるほど」 何がなるほどだ。アイツの言っている意味がわかるのか? 藤原「佐々木を男にすればいいのか。ふむ、なかなかの名案だ」 迷案の間違いじゃないのか。いや、ちょっと待て。佐々木を男にするだと? 佐々木「……二人とも何を言い出すのかな?理解に苦しむ発言は止めてくれないかい?」 藤原「簡単な話じゃないか。九曜が君を男にする。そして国木田を妊娠させる。それだけだ」 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 15:40:42.15 ID:eELlaCIwO 国木田「佐々木さんが男に……?」 何故に頬を染める国木田。 橘「国木田君も別に嫌がっている様子は無さそうですし、これで決まりなのです」 佐々木「か、勝手に決めないでくれるかな?橘さんがすればいいじゃないか」 橘「え?いいのですか?」 満面の笑みを浮かべる橘京子。お前、そんな性癖を持っていたのか。 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 17:55:44.36 ID:eELlaCIwO 九曜「私は──?」 お前もかよ。 佐々木「頭が痛くなって来た……もうここはだね、国木田君が決めるってのはどうだい?」 国木田「僕が?」 佐々木「そうだ。でもキョンは駄目だ。もちろん僕もね」 キョン「藤原は俺が許さん」 国木田「えーっと、あの二人で決めなきゃいけないの?」 残ったのは橘京子と周防九曜。これは難解な二択である。いろいろな意味で。 橘「私、橘京子を選んだなら、女の子の悦びをたっぷり教えてあげられるのです!」 九曜「私なら──人が到達出来ない技で快楽に溺れさせる──」 二人の少女の自己アピールが終了。人が到達出来ない技とやらが気になるところだが、果たして孕ませオーディションの結果やいかにっ!? 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 17:58:53.11 ID:eELlaCIwO 国木田「……た、橘さん」 橘「決定なのです!もう誰にも文句は言わせないのです!さぁ九曜さん、私をさっさと男の子にしやがれなのです!」 キャハハハと甲高い笑い声をあげ、狂喜乱舞の橘京子。そんなに国木田を孕ませるのが嬉しいか。 橘「あ、おちんぽはでっかくお願いしますなのです。どこの誰よりも」 周防九曜は静かに頷いた。 橘「ひゃん!?なんだか身体がこそばゆいのです!」 九曜「我慢して──直ぐに終わる──」 橘「きゃはっ!おちんぽ生えて来てるのがわかるのです!国木田君、もう少しなのですよ!」 佐々木「もう駄目。本気でついていけない」 はしゃぐ橘京子を見て、佐々木が冷たく言い放った。 国木田「これで……良かったんだよね?」 目に少し涙を浮かべている国木田。そう問い掛けたい気持ちは少しわかる気がする。 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 18:02:28.84 ID:eELlaCIwO 藤原「さて、僕は撮影の準備を」 キョン「何を撮影するつもりだこの野郎」 藤原「決まっているじゃないか。女の子になった男の子と、男の子になった女の子の濃厚な愛のまぐわいだ」 そこに愛はあるのかと問い詰めたい。 キョン「何を考えているんだ。とりあえず撮影なんか止めろ。 そんな事をしたら、そんな事をしたら、土下座でもなんでもしてコピーして貰い毎晩観てしまうじゃないか。止めろ。俺を精根尽き果てさせるつもりか?ええっ!?」 佐々木「……キョン?」 ああっ!しまった!つい本音が口からっ!? 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 18:33:43.30 ID:eELlaCIwO 九曜「完了──……」 橘「ふぅ、何だか生まれ変わった気分なのです!」 確かに生まれ変わっただろうな。しかし、見た目は全く変わった様子がない。失敗したんじゃないのか? 橘「よいしょ」 おもむろに脱ぎだす橘京子……前言撤回。なんだあの有り得ない大きさのイチモツは。細身なお前の太股と同じぐらいあるぞ。 橘「すっご……見てくださいなのです!」 いや、見せ付けるな。それだけでなんて敗北感ってフレーズが頭の中で流れる。 佐々木は恥ずかしそうに、顔を背けていた。 国木田「こんなの入んないよぅ……」 橘「うふふ、大丈夫なのですよ。さぁ、先ずはお口と舌と生意気なおっぱいでご奉仕しやがれなのです!」 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 19:12:08.55 ID:eELlaCIwO こうして、女の子になった男の子と男の子になった女の子による公開孕ませショーが始まった。 本当にこれで良かったのか。 いや、後悔しても仕方があるまい。今俺に出来る事を最後までやり遂げるだけだ。 目の前で繰り広げられている淫靡な光景と淫らな音声を脳内に焼きつけよう。 藤原、邪魔だ見えん。いや、今はもっと接近して撮影だ。そうだ。ここは国木田の表情を撮れ。 ふと、佐々木を見る。顔を真っ赤にし固唾を飲んで見守っていた。 大きすぎると思われた橘京子のイチモツを国木田の秘部はすんなり受け入れ、恍惚の表情で激しく腰を動かしていく。 九曜「もっと細かい描写は──……?」 俺の力量じゃあここまでだ。後は脳内で補完してくれ。 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 19:14:56.62 ID:eELlaCIwO 橘「んんっ……もうっ!限界にゃのですっ!女の子の悦びを味わいーやがれーなのです!」 橘京子が叫ぶと同時に、二人の身体が一瞬止まった……そして恍惚の表情のまま倒れ込む。精根尽き果てたようだ。 藤原「終わったな……」 キョン「まだだ馬鹿!貸せっ!」 俺は藤原からビデオカメラを奪い、橘京子と国木田の結合部位の撮影を開始。 キョン「橘、ゆっくり抜くんだ……」 国木田の秘部から垂れ流れて来る、橘京子の大量の精液。これを撮らないで何を撮るって言うのだ。 キョン「……よし。後で俺の声は編集しといてくれ」 藤原にビデオカメラを返すと同時に、光が部室に射し込んで来た。 九曜「鍵は出来た──……」 窓の向こうに朝日が見える。まるで太陽が新しい生命の誕生を祝福するかのように。 キョン「ここから出るか……」 俺は部室の扉をゆっくりと開ける。あれほど開くのを否定していた扉はすんなり開いてくれた。 そして俺と藤原は真っ先に部室を出て走り出した。向かう先はコンピ研。何をするかは言わずもがなだ。 151 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:52:29.87 ID:eELlaCIwO ……… …… … その後、親友いや魂友と言うべきか。藤原の助言で、俺は帰宅せずに部室である人物を待っていた。 ……それにしても、あれだけ嫌悪していた藤原と、心が通じ会えるとは夢にも思わなかった。同じオカズで一緒に自慰行為をする事で、魂まで解り合えるとはな。 友情に飢えている奴はマジでオススメ。生まれた時代とか関係ないし。 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 20:55:29.67 ID:eELlaCIwO 「君は帰宅せず、部室で彼女達を待っているがいい」 観賞用と保存用のディスクを作成した後、藤原がそう俺に耳打ちをした。その言葉を信じ、俺は一人部室に残ったわけである。 時間は、朝7時を過ぎようとしていた。 ──コツコツコツコツ この部室に向かう足音が聞こえてくる……一人、いや二人か? 足音は部室の前で一旦止まる。ドアノブがゆっくりと回り、静かに扉が開く── 「長門……それに朝比奈さん」 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:13:47.99 ID:eELlaCIwO みくる「良かったぁ。キョン君なら、最後まで我慢出来ると信じてましたぁ」 キョン「えーっと、朝比奈さん?」 長門「説明モード」 助かるぞ長門。わかりやすく頼む。 長門「涼宮ハルヒは国木田が犯される事を望んだ。私達はそれを逆手に取り、国木田を妊娠させる事にした」 意味がわからない。妊娠させる必要がどこにある。 長門「その目的とは、涼宮ハルヒの身近にいる同年代の人物が妊娠と出産をした場合に、彼女が受ける影響」 キョン「…………」 長門「検討した結果、あまりに身近な人物では危険と判断」 じゃあそこで止めろよ。 長門「実は女の子だったと言う設定の国木田が適任という結果が出た」 誰が出したんだよその結果は。 みくる「あ、私ですぅ」 キョン「…………」 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:25:32.10 ID:eELlaCIwO キョン「孕ませる相手を橘京子にしたのは?」 長門「古泉一樹の助言。国木田が実は女の子だった男の子なら、実は男の子だった女の子が相手が涼宮ハルヒは歓喜すると。検討した結果、橘京子と周防九曜の二人が残った」 みくる「最後ぐらい、国木田君に選択肢を残そうって決めました」 キョン「つまり……全部手のひらの上の出来事って事か?」 二人は笑顔で頷いた。 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:37:45.36 ID:eELlaCIwO 長門「それから私達は計画を立てた。先ずは貴方と国木田を閉じ込める。そしてそれを天蓋に感知させる事が出来るように、プログラムに綻びを意識的に作った」 みくる「それで佐々木さん達が来るのを待つだけだったんですけどぉ、あの時は失敗するんじゃないかってドキドキしましたぁ」 あの時ってどの時ですか朝比奈さん。 長門「彼女達さえ介入すれは、後はこちらの想定内。めでたく国木田は橘京子の子を孕む事になった」 キョン「…………」 みくる「腑に落ちないのはわかりますけどぉ、なんとか納得してくださぁい」 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 21:49:13.11 ID:eELlaCIwO いろいろと湧いて来る疑問を無理矢理飲み込み、俺はどうしても腑に落ちない事を質問する事にした。 キョン「……で、国木田が妊娠する事によって、何がハルヒに影響するっていうんだ?」 みくる「それはもちろん、今以上の安定です」 長門「涼宮ハルヒも人の子。身近な人物が身重となった世界。その世界を、例えどんなストレスを受けようとも無意識の内に世界改変にセーブが掛かると判断した」 本当に正しい判断なのかそれは? みくる「涼宮さんも、女の子ですし♪」 意味が良くわかりません朝比奈さん。 長門「更に、涼宮ハルヒが妊娠した場合の参考にもなる。対処法も幾つか立てる事が出来る」 みくる「そういう事です。まだまだ先の事ですけど、頑張れキョン君♪」 だから意味が良くわかりませんって朝比奈さん。 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:24:37.10 ID:eELlaCIwO キョン「……本当にこれでいいのか?」 長門「失敗のようなら、やり直せばいい」 嫌な言葉だ。 長門「後は、上手く涼宮ハルヒを騙すだけ。貴方の協力も必要」 はいはいわかりましたよ。で、俺は先ず何をすればいい? 長門「それを貸して欲しい。編集し、涼宮ハルヒに見せる」 キョン「…………」 言われるがままに、これから長い時間お世話になるであろう映像が納められたディスクを渡す。もちろん、観賞用を。 長門「この部室に、古泉一樹が防犯カメラを設置していたと言う設定。この映像を編集し、あの二人だけが夜中に忍び込んで秘め事を行った事にする。上手く口裏を合わせて」 長門はディスクをPCに読み込ませると、尋常じゃない速度で操作を始めた。 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 22:56:41.73 ID:eELlaCIwO ……… …… … それから。 瞬く間に月日は流れて三年後。 待ち合わせ場所のシャボンディいや、光陽園駅前でハルヒに大目玉を食らっていた。 ハルヒ「こんな日にまで遅刻?大学生になっても何も変わんないわね!」 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 23:00:15.31 ID:eELlaCIwO そう、俺達は大学生になっていた。あまりの急展開に俺も驚きを隠せないが、最近は○年後が流行りらしいのでそれに乗っかるのも別に良い事ではないか。決して、なんか飽きたから終わらせる訳では無い。 あの国木田妊娠事件から様々な事があったが、世界は相も変わらす平穏を保ち全員が同じ大学に進んだのであった。 先ずは二年前に朝比奈さんと鶴屋さんが。 去年、谷口含むSOS団全員が。 そして今年。 国木田「北高のみんなが集まるのって、久しぶりだね」 我が子を抱きながら、国木田が微笑んでいた。 国木田は出産の為、俺達より一年遅れたわけだが同じ大学に入学したのだ。 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/10/05(火) 23:02:49.25 ID:eELlaCIwO ハルヒ「これで全員集まったわね!先ずはくじ引きよ!今日こそこの世の不思議を見つけてやるんだから!」 大学生になっても、相変わらず不思議探索は続けている。高校生の時より少ない頻度になってはいるが。 お前が望む不思議とやらは、直ぐ目の前にあると言うのに。 そして……なんとなく、今回は国木田と組む事になる予感がしていた。 積もる話もある。しかし、それ以上に人妻国木田という存在が俺の心を惑わせる。 あれから三年間、俺は毎日のようにあの映像を見て来た。当然のようにする自慰行為の後、何度も後悔していた。 今日と言う好機を俺は逃さない。もしかしたら、これもまた三年前のように誰かの手のひらの上の出来事なのかもしれない。しかし、しかしだ。それでも俺は。 ハルヒ「はい、次はキョンの番よ」 瞳を閉じ、くじを手にする。三年間溜まりに溜まったこの思いよ、天に届け! 国木田「……ふふ、今日はよろしくね、キョン」 163 名前: ◆HLR2b16n72 [] 投稿日:2010/10/05(火) 23:04:30.12 ID:eELlaCIwO 終わり。ごめん。俺も意味がわからない。