キョン「無視するなんて酷いじゃないか、朝倉」 紬「えっ?」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 15:52:24.44 ID:i+CqYKhi0 紬「でも〜、わたしあなたのことをよくしらないの…」 キョン「おいおい、じゃあなんだ?この二度も殺しかけた相手の顔もわすれちまったってか!?」 キョン「俺は忘れたくても忘れられん!まぁ?お前にも大事ななにかがあって?俺はそれを脅かすようなことをしてしまったのかもしれない」 キョン「だがな!人を殺めることはないんじゃないでしょうか?人間は話し合いによりお互い歩みより認め合い分かり合える存在だ!」 キョン「それをお前は!ブスリッ!!だ…、あぁ、あのわき腹を伝う生暖かい血…」 キョン「俺は忘れられない!!いいや!忘れはしないぞ!!1!」ブルブル 紬(よく分からないけど…、よくしゃべるひとね)フフッ 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 16:02:26.61 ID:i+CqYKhi0 紬「よくわからないけど…、とりあえずお茶にしましょう」シャラッ キョン「…はぁ、俺はからかわれているのか?」 紬「はい!お口に合うかわかりませんが、とりあえずこれを飲んで落ち着いてください」フフ キョン「」ズズッ キョン「!!?」 キョン(何?朝比奈さんの入れたお茶よりも…、うまい……だと?) キョン(温度も適温、口にしたときに広がる香味、ミルクも温められている!?) キョン「……う、うまいな///」ボソ 紬「あら!よかった」フフ キョン(それにしても今日の朝倉、何か様子がおかしい気が…) 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 16:12:40.52 ID:i+CqYKhi0 キョン(まぁ元から朝倉ってのは上玉…、いや正直に言ってかなーりの美人だ) キョン(なんだ?髪型!?いやいや、さすがの俺でも気づいていたさ…) キョン(本来の朝倉ってのは凛とした青色のロングヘアー) キョン(それが今日はうってかわってブロンドのゆるふわヘアーにだ) キョン(いっそ飛びついてモフモフ…、クンクン…、この鼻腔にキョーレツな刺激を与えたい…) キョン(イカンイカン!!相手は朝倉だ、何を考えているか分からない) キョン(クソッ、お茶一杯で何を惑わされているんだ!俺!!) キョン(こんなことでは世界は救えないぞ!) キョン(たとえ竜王に世界を半分くれてやるから味方になれといわれても挫けなかった正義の心をとりもどせ!!!!1) キョン「」ブツブツ 紬「?」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 16:26:15.00 ID:i+CqYKhi0 紬「まあまあ、あまり難しい顔をしないでください」 キョン「っく!!」 紬「よければこれ、一緒に食べませんか?」ホンワリ キョン「!!?」ドキッ キョン(餌付けだと!?さっき飲んだお茶さえ怪しかったものの…、今度は固形物!!) キョン(お茶はそりゃあ天にも昇るようなおいしさだったさ、俺の防壁は壊滅状態の大打撃を食らった!) キョン(正直今日の朝倉にはだまされてしまってもいいような…、なんというか…、趣?貫禄?母性?がある!!) キョン(だがしかーし!ここでだまされる俺ではない!ここでだまされてこのなんともおいしそうなミルフィーユにかぶりついてしまったr) 紬「もしもし?フフッ…、また考え事かしら?…どうぞ♪」コトッ キョン「あ、あぁ…いただきまs」(おーいおい!さっきの俺の中の天使と悪魔の押し問答はどこにいった!!!1) キョン「」パクパク(とまれ!!いまなら!!いま吐き出せば間に合う!!!) キョン「うんまーい!!!!」(…orz) 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 16:31:42.68 ID:i+CqYKhi0 紬「ふふっ♪よかったわ!お気に召して頂けたようで」 キョン「フーッフーッ」ガツガツ 紬「そんなにあわてなくても…、はい!よければ私のも食べてください♪」 キョン「あ…、え?いいのか?」 紬「ええ!そんなに喜んでいただけたなら、是非〜」 キョン「ホントすんません、おいしいっす、…めちゃくちゃ」 紬「あらあらうふふ、お茶のおかわりはいかがですか?」 キョン「!!はいい、お願いします!」ゴクゴク 紬「は〜い」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 16:39:25.02 ID:i+CqYKhi0 キョン「ふぅ…」 紬「お粗末さまでした」 キョン「…で、何が目的なんだ…」 紬「え??」 キョン「だから何が目的なんだよ!クソ!正直今なら殺されてもいい!!ウェルカムだ!この幸せの絶頂で死ぬなら死にたい!!1」 紬「落ち着いて!私はあなたを殺そうだなんて…!」オロオロ キョン「そんなこと言ったって無駄だぞ朝倉!さあやるなら今しかないぞ!今以外はすごく暴れるかもしれないぞ!!」バタバタ 紬「あの〜?」 キョン「ん?なんだ!?」 紬「朝倉さんってだれのかとでしょうか?」 キョン「」 キョン「へ?」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 16:59:55.74 ID:i+CqYKhi0 キョン「まっまたか!?振り出しか?何このかみ合わない感じ!!」 紬「」オロオロ キョン「だーかーらー!もう正体を現せ!あ・さ・く・ら!」 紬「ごめんなさい、私の名前は琴吹紬と申します、よくわからないけど朝倉さんとは何かいやなことがあったみたいですね…」 キョン「え?コトブキ?ツグーミさん?」 紬「はい♪よろしければあなたのお名前を聞かせていただけないかしら?」 キョン(おっと!ここで俺はあることに気づいてしまったようだ) キョン(よーく見てみろ、この穏やかでとても愛らしい気品のある笑顔) キョン(朝倉は美人だがもっと涼しい感じ?なわけだ、もっとも情報統合思念体ひゅーま…ゲフン、あるからして) キョン(ところがどっこい!この琴吹さんの笑顔には人特有の愛というか、ぬくもりにあふれている) キョン(よーくよーく考えて見たら“眉毛が特徴的”ってところ以外はあてはまらない…) キョン(おぉキョンよ、こんなところで死んでしまうとはなさけない!!なんてどうしようもない野郎なんだ俺は!!!)クソッ キョン(正直言ってこの愛らしい眉を見た瞬間!「あぁ朝倉のモデルチェンジ品か…」とか思ってしまったわけで) キョン(と言うか制服北校のセーラーじゃないじゃねーか!!!) 19 名前:ツグーミ→ツムーギ[] 投稿日:2010/07/16(金) 17:12:49.40 ID:i+CqYKhi0 キョン「…」 キョン「名前は“キョン”とだけ言っておきましょう」キラーン 紬「うふふ、面白い方」フフッ キョン「!!それにしても琴吹さん、どうして当校に?」 紬「それが…、気がついたらこちらに…」 キョン「!?」(またアイツか!?) キョン「それはそれは大変なことに…、ですがご安心ください!この私にかかれb」 古泉「失礼します」コンコンガチャ キョン「おい!いまいいところだったんだぞ!アホ!100円やるからコーヒーでもすすってろ」 古泉「ちょっ!20円たりませn」バタン キョン「しっ失礼しました、大変見苦しいところを…」 紬「いえいえ、で先ほどの方は?」 キョン「ヤツですか…、えっと変質者、ホモです気にしないでください」(さらば古泉フォーエバー♪) 紬「ふふふ、きっと仲がよろしいんですね」ホワホワ 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 17:29:07.92 ID:i+CqYKhi0 キョン「で、本来はどちらに?」 紬「ええ、桜ヶ丘高校へ通っています」 キョン(おい、どこだソコ…) 紬「失礼かもしれませんが、こちらは何のお部屋でしょうか?」 キョン「北校部室棟SOS団部室になります」 紬「えすおーえす?」 キョン「生徒社会を応援する世界造りのための奉仕団体です!」 紬「あら、学生ながら大変ご苦労なことですね!」 キョン「えぇ…」アセアセ キョン(えぇい!間が持たん!長門…!長門はまだか!?) 長門「」チョンチョン キョン「へ?」 長門「私ならここにいる」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 17:37:08.10 ID:i+CqYKhi0 キョン「おい…、いつかr」 長門「27分前、あなたがガツガツフーフーいいながら“大変おいしそう”なミルフィーユにがっついていた時から」 キョン「琴吹さん…、まだミルフィーユあります?」 紬「えぇ♪どうぞ!ぇっと」 長門「長門有希」 紬「はい!長門さん」 長門「いただく…」パクパク 紬「うふふ、よければ最後のひとつだけどいかが?」(カワイイ///) 長門「いただく…」パクパク 紬「お茶もどうぞ〜」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 17:45:56.66 ID:i+CqYKhi0 長門「ごちそうさま」 紬「ふふっ、満足いただけたかしら?」 長門「かなりの美味だった、よければ店の場所、他の商品について詳しく聞きたい」 紬「あら、…ごめんなさい、頂き物だから私も詳しくわからないの」 紬「でもまた今度もってくr…」 キョン「…」 長門「…」 キョン「長門?」 長門「なに?」 キョン「ハルヒのヤツまだか?」 長門「今日は朝比奈みくると茶葉の買出しに出てそのまま帰宅予定と聞いた」 キョン「!?今回の琴吹さんの件もアイツ絡みなんじゃないのか?」 長門「…それは否定する」 キョン「!!?」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 18:08:24.00 ID:i+CqYKhi0 キョン「す…、すまん、長門…さん?」 長門「なに?」イラッ キョン「そのだ、若干むくれてる気がするのがかるーく腹立つんですけど」 長門「なに?私は先ほどのミルフィーユの余韻に浸るのにいそがしい」 キョン「すまんな、だがはっきりさせておきたいことがあってだ」 長門(あの丁寧に重ねられた生地の軽い食感…、濃厚で口どけの良いクリーム…)ホワホワ キョン「クッ…続けるぞ!ハルヒの願望実現能力がはずれだとすると」 長門(あの上にのっていた苺はきっとあまおう、甘度の高さ、粒の形に色、私にはわかる)ダラダラ 紬「長門さん///…口からよだれが!」フキフキ 長門「すまない」(苦しゅうない) キョン「ハルヒの他に世界をめちゃくちゃできちゃうのってお前さん以外に考えあたらないんだが…?」 紬「長門さん…ぎゅ〜っ♪」ドキドキ 長門「ぎゅーっ」ヨシヨシ 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 18:29:57.96 ID:i+CqYKhi0 長門「そう、あなたの意見は正しい」 キョン「やっぱりか!いったいなんのつもりなんだ長門!?」 長門「?」 紬(長門さん、ちっちゃくてかわいい///) 長門「あなたは何か不満?」 キョン「不満も何も、琴吹さんに失礼だろ!急にこんなところに連れ出されて!!」 紬「…」キョトン キョン「琴吹さんも何か言ってやってください!」 紬「わ…、わたしは別に迷惑ではないです!!」キッパリ キョン「!!?」 紬「誰の意向かはわかりません、なぜなのかもわかりません」 紬「ですがこうしてキョンさんや長門さん、ホモさんともお知り合いになれました」 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 18:50:26.37 ID:i+CqYKhi0 古泉「そろそろよろs…」スチャッ キョン「ほーらこ…ホモ泉!またコーヒーか?100円やるから!な!!!?」ゲシゲシ 古泉「ちょ…、だから、僕一人蚊帳の外は嫌なn」バタン キョン「ぜーぜー」 長門「私には?」チョンチョン キョン「ありません!!」 紬「うふふ♪なんか私女子高だからこういうの憧れちゃうわっ」 キョン「はぁ…、問題児ぞろいで疲れますよ」 紬「でも、わるくない♪」フフッ キョン「?!」ドキ 紬「最初はなれない土地に不安でした」 紬「でもいろんな方とお話したりいろんなものを見たりきいたり」 紬「そういうの憧れてたんです///」 紬「危険な目に合いそうだったり、いざとなったら家の者を呼び出して帰る事もできますし」 紬「…でもその心配もいらないみたい」 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 19:14:48.38 ID:i+CqYKhi0 キョン「///」 長門「…」 キョン「!!…で、真相はどうなんだ?」コソコソ 長門「これはあなたと朝倉涼子のため」コソコソ キョン「…どういうことだ?」コソコソ 長門「あなたと朝倉涼子の間にある壁をなるべく消去するため」コソコソ 長門「あなたと朝倉涼子の間に壁を築いたのはわたし」コソコソ 長門「人は外見・声音において他者を判別する、特徴的なポイントがあればなお行いやすい」コソコソ 長門「朝倉涼子は外見はロングヘアー、凛とした顔立ち、特徴的なポイントは彼女の…」コソコソ キョン「眉毛だったわけか…」コソコソ 長門「あなたは一件以来眉に特徴のある女性に恐怖心を抱いている可能性があった」コソコソ 長門「私は日本における同年代の人物のデーターベースを漁り」コソコソ 長門「そして、…見つけた」スッ 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 19:58:30.57 ID:i+CqYKhi0 紬(私…、がなにか?) 長門「“いい”眉毛」ボソッ キョン「」ゴスッ 長門「…、これであなたの眉に特徴がある女性への恐怖心は無くなったといえる」スリスリ キョン「はぁ、…フフッ」 キョン「まぁ強ち否定は出来ないな、恐怖心や悪いイメージは消えてむしろ神々しくも見える」 紬「?」 キョン「せっかくお会いできても一日だけ、だなんて悲しいけどいい思い出にはなりそうだ」 キョン「琴吹さん、またお会いできたら…お茶でも奢らせてください、我がSOS団お勧めの喫茶店があるので」 紬「…えぇ」 長門(こう上手くまとまり、長門有希GJと賞賛を与えられてもいい展開) 長門「琴吹紬、そろそろあなたを送らなくてはならない」 紬「はい、…長門さん」 長門「なに?」 紬「その前に少しだけ…、お手洗いに行ってもいいかしら?」コソッ 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 20:28:29.06 ID:i+CqYKhi0 紬「ただいまもどりました」 長門「では」 キョン「せっかくだから校門まで送らせてください」 紬「…是非っ♪」 長門(せっかくなので送り際に何かお菓子を買ってかえる)テクテク キョン「最初は勘違いながら失礼しました」テクテク 紬「いえ、疑いが晴れてよかったです」テクテク キョン「いまさらですが、琴吹さんに会えてよかったです」テクテク 紬「あらっ…、私もよ」テクテク 長門「ここで」 紬「それでは、キョンさん」フリフリ 紬「長門さん///むぎゅ〜!」 長門「むぎゅー」ヨシヨシ 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 20:52:57.83 ID:i+CqYKhi0 キョン(今回の事件は意外や収穫があったな)テクテク キョン(神様、宇宙人、未来人、超能力者…)テクテク キョン(いろいろ会ってきたけわけだが、一般人ってのに一番おどろかされるとはな)テクテク キョン(そんなこんなを考えながら、自動販売機のコーヒーを買い)テクテク キョン(おれは部室にもどるのであったとさ)ガチャッ 長門「」ガチャ キョン「おかえり、なんだかんだでいい経験をさせてもらったぞ、ありがとな」ゴクゴク 長門「いい…、あとこれを…」スッ キョン「?」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 21:12:24.60 ID:i+CqYKhi0 キョンさんへ 今日はとても楽しい体験をどうもありがとうございました。 最初は少し戸惑いましたが、話せば話すほどキョンさんの魅力に気づきました。 またどこかでお会いできれば…、今度もいろんなお話を聞かせてくださいね。                             琴吹紬 キョン「また、お会いできるのはいつになることやら」ヤレヤレ 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/07/16(金) 21:12:54.92 ID:i+CqYKhi0 キョン(別になにがどうということはない) キョン(お互い知らない者同士点で交わってみて変化が生まれる) キョン(俺やハルヒ、朝比奈さんに長門に古泉みんなそうだったさ) キョン(ただ一生一緒ってのは難しい、いずれは離れていってしまう…) キョン(だが二度と交わらないわけではない、それはまた会えた時のいい話の肴になるってもんだ) キョン(なんてな、…それにしてもいい匂いの手紙だこと) 古泉「そして僕はその手紙を握り締め、毎夜枕を濡らすのであった」 キョン「」ゴスッゴスッ 古泉「痛い!痛いです!本当に!!」 おわり 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/16(金) 21:17:38.48 ID:i+CqYKhi0 長々とお目汚し失礼しました、今後みなさまのご指摘やご意見にそえるよう精進していきたいとおもいます ありがとうございました