みくる「長門さんはお化粧したって無駄ですよ」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 07:26:31.04 ID:sHtvKsdW0 長門「…」 みくる「長門さんはブサイクで内気でカレー臭いしキョンくんが長門さんのこと好きになるなんてありえない」 長門「…」 みくる「長門さん、いつもなに考えてるか分からないし」 長門「それでも…いい。少しでも綺麗になれるようお化粧で努力をする」 みくる「無駄です」 長門「彼に振り向いてもらいたい…」 みくる「無駄だって言ってるのになぁ」 長門「ナチュラルメイクのやり方を教えて欲しい」 みくる「はいはい、それじゃ始めましょうか。ここはこうして、うん、そう。ここはこう」 長門「コクリ…コクリ…コクリ」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 09:46:42.64 ID:bfYwFNzLP みくる「…はい。これで完成です」 長門「……」 みくる「どうですか?」 長門「…可愛くない」 みくる「でしょお?」 長門「……」 みくる「ね? だから言ったじゃないですか。無駄なんですよ長門さんは元が悪いから」 長門「……」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 09:52:54.43 ID:bfYwFNzLP 長門「…元が悪い?」 みくる「ええ」 長門「……」 みくる「化粧っていうのは元の顔を引き立たせるものですから。元が可愛くないとダメです」 みくる「まぁゴテゴテにつけまくれば、ケバくなるけどどんなブスでも一応見れる顔にはなりますよ」 みくる「みんな同じような顔になりますけどね」 長門「して」 みくる「え?」 長門「もっと化粧をつけて」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 09:58:37.47 ID:bfYwFNzLP みくる「いいんですか?」 長門「いい……元が悪いなら……」 長門「今よりキレイになれるならしてほしい」 みくる「わかりました〜じゃあいきますよぉ」パフパフ ───── 長門「……」 みくる「うわ〜…すっごいケバくなっちゃいましたね」 長門「……」 みくる「でも最初よりは大分マシですよ」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 10:03:48.44 ID:bfYwFNzLP 長門「ホント?」 みくる「ええ。まあ最初よりはですが」 長門「彼に見せてくる」 みくる「そうですね。キョン君に見せてあげるといいです」 長門「いってきます」 みくる「いってらっしゃ〜い」クスクス 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 10:06:07.61 ID:bfYwFNzLP  ガラガラ キョン「ん、おう長門……ってうわ!」 長門「……」 キョン「長門…だよな」 長門「そう」 キョン「どうしたんだその顔……」 長門「ちょっと…化粧…した…」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 10:11:36.54 ID:bfYwFNzLP 長門「どう…?」 キョン「どうって……いやその……」 キョン「正直…ちょっとケバくないか?」 長門「!!!」ガン キョン「俺はもっと薄化粧の方がいいと思うな…」 キョン「というか長門は化粧なんてつけなくても…あれ、長門?」 長門「……」トボトボ 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 10:15:07.60 ID:bfYwFNzLP みくる「ププッ!ヒーーーーーヒッヒ!」 長門「……」 みくる「そうですかケバいって言われたんですか!ウヒヒヒヒ!」 長門「……」 長門「…私は、どうしたらいい?」 長門「化粧をつけても可愛くない、つけなくても可愛くない…」 長門「どうすればいいの…?」 みくる「ブスは生まれた時からそういう宿命のもとにいるんです。諦めた方がいいんじゃないですか」 長門「……」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:17:25.51 ID:bfYwFNzLP 長門「ブス……」 みくる「ええ。ブスです」 長門「ブス……」 みくる「そうです。ブスですよ長門さんは」 長門「……」 みくる「じゃ、私そろそろ帰りますね。お疲れさまぁ〜」 長門「……」 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:18:43.46 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 長門「…醜い…」 長門「どうしてこんな顔で…どうしてこんな個体で生まれてきたの…」 長門「どうして…」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:22:16.14 ID:bfYwFNzLP キョン「寄るな。臭いんだよブス」 ハルヒ「有希ってホンッットにブスよね! ブスすぎ! いっしょにいて恥ずかしいわ!」 古泉「よくそんな顔で3年間も生きてられましたねぇ…」 ミクル「元が悪いんだししょうがないですよぉ」 長門「……はっ」 長門「……夢……」ポロポロ 長門「……なみ…だ……?」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:24:26.58 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 キョン「あ……長門」 長門「!!」ビクッ キョン「あの…昨日はすまんかった。その…ひどいこと言っちまって…」 キョン「…あれ? おいどうしたんだその目…真っ赤だぞ…」 長門「……」 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:26:17.40 ID:bfYwFNzLP 長門「近寄らないで」 キョン「え?」 長門「…私といっしょにいると、臭いが移る」 キョン「は…は?」 長門「私みたいな醜い存在には…近づかない方がいい」 キョン「な……お、おい長門……」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:51:20.19 ID:bfYwFNzLP  ザワザワザワ 長門「……」  ザワザワザワ 長門「……」 「…長門って超キモくね? 何あの顔」 「つーかカレー臭いんだよ。漂ってくるんだよ勘弁してくれよ」 「死んでくれへんかなぁ」 長門「……」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:52:53.54 ID:bfYwFNzLP 長門(…聞こえる…) 長門(みんなが私の悪口を言っている…) 長門(私がブスだから…私が臭いから…私が暗いから…) 長門(…耐えられない)ダッ 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:55:09.56 ID:bfYwFNzLP 教師「よーし授業始めるぞ……あれ、おい長門はどうした」 生徒「あれ? さっきまで普通にいましたけど…」 生徒「さっきどっか行っちゃいましたよ」 教師「なんだサボりか?」 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:57:03.12 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 長門「…苦…しい…」 長門「お腹が痛い…」 長門「……」 長門「このまま…消えてしまいたい…」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 12:59:58.36 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 男子「えーおまえわかってねえよ。女の子はさぁ、顔じゃねえって」 長門「!!」 男子「やっぱり中身だろ。性格いい子だとさぁ顔は普通でも可愛く見えてくるもん」 長門「……」 男子「逆に性格悪いと可愛くてもブスに見えてくるもんなんだって」 長門「……」 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:01:40.67 ID:bfYwFNzLP 長門「……」 長門「顔じゃなくて、性格…?」 長門「……顔は無理でも……性格なら努力で変えられる……」 長門「……」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:05:05.44 ID:bfYwFNzLP ───── キョン「うぃーっす」ガチャ 古泉「どうも」 ハルヒ「……」カタカタカタ みくる「こんにちはぁ。はい、キョン君。お茶です」 キョン「あ、どうもありがとうございます朝比奈さん」ズズッ 長門「……」 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:09:07.30 ID:bfYwFNzLP 長門「あ……」 キョン「ん? なんだ長門」 長門「……キ……」 キョン「?」 長門「……キョ……」 キョン「巨?」 長門「キョ…ン…君…」 キョン「!!!!」 長門「こん…に…ち………は…」 キョン「は……は…? え…」 キョン「あ……はい……こんにちは……」 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:12:38.22 ID:bfYwFNzLP 長門「……げん……き……?」 キョン「え…あ、ああ」 長門「そう……」ニコッ キョン「!!!!!」 古泉「ど、どうしたんですか今日の長門さんは…?」ボソッ キョン「わ、わからん……何か近頃ちょっと変だぞ……」 キョン(笑った……長門が……) 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:15:15.27 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 長門(明るくできていただろうか……) みくる「長門さんっ」 長門「!! 朝比奈みくる……」 みくる「どうしちゃったんですか? 今日の長門さん。いつもと違いましたね」 長門「なにか…変…だった…?」 みくる「うん。すっごく変でした」 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:18:09.40 ID:bfYwFNzLP 長門「どの辺りが……?」 みくる「えーーどの辺りがって……全体的にキモかったですよ?」 長門「!!!!」 みくる「正直見ててちょっとヒキました……っていうか結構ドンビキかな」 長門「そん…なに…?」 みくる「はい。初めて見たけど、長門さんの笑顔ってなんかいやらしいんですよ。気分悪くなる顔ですよね」 長門「……」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:24:33.82 ID:bfYwFNzLP みくる「あんまり笑わない方がいいかもしれませんね……嫌われちゃいますよ?」 長門「……」 みくる「あと、いきなりキョン君ってどう考えても慣れ慣れしいですよね。キョン君ちょっと怒ってましたよ」 長門「!!」 みくる「普通は初めは名字で呼びますよね」 長門「…誰も…呼ばないから…私も…」 みくる「距離感読めないんですねー。こりゃ大変だな」 長門「…ごめんなさい…」 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:45:22.06 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 長門「ブスで…暗くて…臭い…」 長門「変えようと思っても変えられない…逆に気持ち悪い…」 長門「…フフ」 長門「…そんな個体は生きている価値がない…いや、むしろ迷惑」 長門「存在が迷惑…」 長門「……」スッ  ブシュウッ 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:48:06.84 ID:bfYwFNzLP  ピンポーーン 朝倉「こんばんはー」 朝倉「長門さん、いる? おでん持ってきたわよ」 朝倉「…長門さん?」スタスタ 朝倉「……!! きゃ…きゃあーーーー!」 朝倉「な…長門さん…長門さん!! しっかりして!!」 長門「……」ドボドボ 朝倉「長門さん!!!」 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:52:11.34 ID:bfYwFNzLP ───── キョン「うぃーーっす……あれ? 長門は今日は来てないのか」 古泉「長門さん、どうも今日学校休んだみたいですね」 キョン「休んだ? あいつが? もしかして何かあったのか」 古泉「さぁ…」  バンッ ハルヒ「大変…! 大変よ! 有希、昨日自殺未遂して入院したって…!」 キョン「はぁ!?」 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:56:25.11 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 キョン「……」 ハルヒ「…有希…」 長門「……」 ハルヒ「どうしちゃったのよ…どうして自殺しようだなんて…」 ハルヒ「何か悩み事でもあったの…? どうして私たちに相談してくれなかったのよ…」 長門「……」 ハルヒ「ねぇ有希…!!」 キョン「は、ハルヒ…待てよ…」 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 13:59:14.51 ID:bfYwFNzLP ハルヒ「だって…!」 長門「帰って…」 長門「もう…誰の顔も見たくない…帰って」 キョン「長門…」 長門「帰って…」 みくる「…プッ」 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:00:54.87 ID:bfYwFNzLP キョン「……」 キョン「どうしちゃったんだよあいつ…」 朝倉「…キョン君」 キョン「!? あ、朝倉か…よう」 朝倉「あの…長門さんのことで話があるんだけど…」 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:04:20.47 ID:bfYwFNzLP 朝倉「……そう、キョン君も何も知らないのね」 キョン「ああ……」 朝倉「…どうして長門さんがあんなこと…」 キョン「…でも最近、ちょっと様子が変なところはあったんだ」 朝倉「どんな風に?」 キョン「なんか急に化粧つけてきたり、あと、俺のことをキョン君って呼んだり」 朝倉「……」 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:07:00.78 ID:bfYwFNzLP 朝倉「……ねぇキョン君。あの子のこと…お願い」 朝倉「私じゃダメなの…きっと、あなたじゃないと本当のことは話してくれないと思う」 キョン「……」 朝倉「お願い…あの子の力になってあげて…それはあなたにしかできないことだから…」 朝倉「…私じゃ…できないから…」ポロポロ キョン「……ああ……」 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:09:42.91 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 キョン「よう長門。どうだ調子は」 長門「……」 キョン「あ、リンゴ買ってきたぞ。食うか? 皮剥いてやろうか」 長門「……」 長門「…どうしてあなたは、毎日私なんかのお見舞いにくるの?」 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:12:17.54 ID:bfYwFNzLP キョン「え…」 長門「どうして…?」 キョン「ど、どうしてって……そんなに変か? 友達のお見舞いにくるの」 長門「…友達…?」 キョン「友達だろ。違うか?」 長門「……」 長門「…私は…ブスで…醜くて…臭くて…暗い」 長門「あなたが私といても…いいことは一つもない」 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:16:05.78 ID:bfYwFNzLP キョン「…なぁ長門。どうしちゃったんだよ最近のおまえは。なんでそんなこと言うんだよ」 長門「本当のこと…」 キョン「誰がそんなこと言ったんだよ? そんなの一つも当てはまってないぞ」 キョン「もしかしておまえの悩みの原因って、それか?」 長門「……」 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:20:57.73 ID:bfYwFNzLP キョン「……」 キョン「…なぁ長門。よく聞けよ」 長門「……」 キョン「おまえは可愛いぞ。学校の中でもトップ10入りするくらい可愛い。あの谷口がAつけるくらいだからな」 長門「……」 キョン「それに…その…おまえからは…えーっと…いい匂いがする。ホントだぞ。臭いなんてとんでもない」 キョン「ずっと嗅いでたいくらいだぞ」 長門「お世辞はいい…」 キョン「お世辞じゃねえって!」 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:23:02.78 ID:bfYwFNzLP 長門「……」 長門「もしそうでも…私は…暗いし…人を不快にする…」 キョン「そんなことねぇよ…」 キョン「…俺はおまえといると楽しい。ホッとするし、幸せな気分になれる」 長門「嘘…」 キョン「嘘じゃない」 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:26:03.52 ID:bfYwFNzLP キョン「……この前さ、おまえ、俺のことキョンって呼んでくれたよな」 キョン「あの時、すげえ嬉しかったんだ…」 長門「……」 キョン「長門が笑ってくれた時、涙が出そうになった」 キョン「…俺は、おまえが笑ってるところをまた見たい」 キョン「…長門、好きだ」 長門「!!!!」 キョン「俺と付き合ってくれないか…」 131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:28:56.46 ID:bfYwFNzLP 長門「嘘…」 キョン「嘘じゃないって」 長門「やめて……やめて……」 キョン「な、長門…」 長門「帰って…お願い…帰って…」 キョン「……」 キョン「…悪かった。いきなりこんなこと言っちまって。でも、今のは俺の本当の気持ちだから…」 キョン「…じゃあ、また来る」  バタン 長門「……」 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:31:12.13 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 長門「……」 みくる「なーがっとさんっ」 長門「!! 朝比奈みくる…」 みくる「こんばんは。調子、どうですか?」 長門「平気……ちょっと、良くなった」 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:38:08.74 ID:bfYwFNzLP みくる「ふーん、そっか。よかったですね」 長門「……」 みくる「でも、なんで自殺しようとなんてしたんですか?」 長門「……私は生きている価値のない個体だから……」 みくる「むぅ。まぁいいけど、そんな人いっぱいいますけどねぇ」 長門「……」 みくる「ところで今日キョン君きました?」 142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:40:25.18 ID:bfYwFNzLP 長門「……来た……」 みくる「どんなこと言ってました?」 長門「……」 みくる「……あー」 みくる「…そのぉー。なんか、長門さん可哀そうだから教えてあげるけど」 みくる「キョン君が言ってること、全部嘘ですよ」 長門「!?」 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:43:54.61 ID:bfYwFNzLP みくる「えっとその…なんとかして長門さんを励まそうってことになって、みんなで決めたことなんです」 みくる「長門さん自殺なんてしようとするから。とりあえず元気だしてもらおうってことになって」 長門「嘘…」 みくる「本当です」 みくる「でも、みんな優しいですよね。これでも、長門さんのこと思ってやってるんですよ」 みくる「でもやっぱり嘘はいけないと私は思って……だって、退院したあと長門さんが嘘つかれたって知ったらショックじゃないですか」 長門「……」 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:45:47.32 ID:bfYwFNzLP みくる「……んー。でも、一応みんな長門さんのこと待ってますから。早く元気になってくださいね」 長門「……」 みくる「あ、リンゴ。食べましょうか。私皮剥いてあげます」 長門「……」 長門「……」 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:50:01.58 ID:bfYwFNzLP ───── 長門「……」 長門「дΗΦΨξω」 長門「…『長門 有希』の情報連結の解除を要求」 長門「……」 長門「…致命的なバグが蓄積した。これ以上この個体には対象の観察は不可能と判断」 長門「……」 長門「…了解」 長門「……さよなら」 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:52:29.99 ID:bfYwFNzLP ───── キョン「ういーーっす」  ガラガラ キョン「よっ長門。調子は……」 キョン「……」 キョン「……あれ? ……なが……と……?」  サーーッ… キョン「……長門……?」 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:56:08.49 ID:bfYwFNzLP キョン「……」 キョン「おい長門…どこ行ったんだ…?」 キョン「おい…長門! 長門!」 男「うるせーなぁなんだってんだ」 キョン「ここに…ここに女の子がいただろ!? どこに行ったかあんた知らないか!?」 男「ああ? 何言ってんだそこは前からずっと空きのベッドだぞ」 キョン「は…?」 159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 14:59:03.74 ID:bfYwFNzLP  パサッ キョン「? 手紙……?」バッ 「ありがとう。嘘でも嬉しかった。ありがとう。さよなら」 キョン「……」 キョン「…おい……冗談だろ…」 キョン「…長門…」 キョン「…長門…長門ぉ…」 キョン「うわあああああああああああああっ!!」 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 15:01:18.85 ID:bfYwFNzLP みくる「……」 みくる「……くく……いひ……あっはっはっは!」 みくる「あーーーおもしろかった…最高に馬鹿でしたよ長門さん。笑わせてもらいました」 みくる「でもせいせいしたーー…もうこれであの陰気くさい顔見なくてもすむわけですね」 みくる「ププッ…くっくっく…」 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 15:02:41.36 ID:bfYwFNzLP ───── キョン「……」ガチャ みくる「あ、キョン君。こんにちはぁ〜っ」 キョン「……こんにちは……」 みくる「今、あったかいお茶入れますねっ★」 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/07/02(金) 15:04:11.30 ID:bfYwFNzLP 終