森「…これを」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 20:58:55.68 ID:yCdeNbTs0 キョン「…は?」 恥ずかしそうに右手でそれを差し出しながら森さんは言った。 森さんの右手には小さく丸まった布が乗っている。 おいおい、いったいこれは何の冗談だ? 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:02:25.64 ID:yCdeNbTs0 古泉「この後、少しお時間をいただけますか?」 キョン「ん?ああ、わかった」 古泉「恐れ入ります」 団活を終え、部室を出るときに俺は教室に忘れ物をしたことにしてハルヒたちと別れる。 古泉も何かしら理由をつけて別行動をとるはずだ。 ついでにトイレに寄ったりして時間を潰してから昇降口に向かい、下駄箱で待っていた古泉に合流する。 キョン「待たせたか?」 古泉「いえ、僕も今来たところです」 キョン「そうか。で、用件は?」 古泉「とりあえず出ましょう」 キョン「わかった」 靴を履き替えて外に出る。考えてみると、こうやって古泉と二人で学校から出るのは初めてかもしれない。 校門を出て坂を下りる。その間、特に話すこともなく俺たちは無言で並んで歩いた。 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:09:55.40 ID:yCdeNbTs0 古泉「こちらです」 キョン「…」 坂を下りると、古泉は迷いのない足取りで住宅地の方へと俺を誘った。 学校が見えなくなるあたりに、タクシーが止まっていた。 古泉「…乗ってください」 キョン「ああ」 後部座席に古泉と並んで乗り込む。 キョン「なあ、古泉」 古泉「はい」 キョン「遊びに行くわけじゃないのはわかるんだが、もう少し何か話さないか?息苦しくて敵わん」 古泉「すみません。いざとなるとどう話していいかわからなくて」 キョン「機関絡みか?」 古泉「はい」 キョン「またハルヒが何かしたか」 古泉「まあ涼宮さん絡みなのは否定しません。ただ、今回はあなたがポイントになるので…」 キョン「どういうことだ?」 古泉にしては珍しく歯切れが悪い。 何かを言いかけては止めることを数回繰り返してから、やがて意を決したかのようにこう尋ねてきたときには、正直『こいつイカれたか?』と思ったほどだ。 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:14:05.28 ID:yCdeNbTs0 古泉「あなたは…ブリーフを履いていますか?」 キョン「…なんでそんなことを聞く?」 古泉「いえ…。あの…ですね、それが一つの重大な要素になるのですよ」 キョン「ブリーフがか?」 古泉「は、はい」 キョン「因みにお前は?」 古泉「は?」 キョン「ブリーフか?」 古泉「い、いえ。僕はトランクス派でして」 キョン「そうか」 古泉「…」 いったいなんなんだ? よりによって俺の下着の種類を聞いてくるなんて! 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:20:39.07 ID:yCdeNbTs0 キョン「…本当に機関絡みか?」 古泉「はい。それは保障します」 キョン「そうか…」 古泉「…」 キョン「…確かに、俺はブリーフ派だ」 古泉「そ、そうですか」 キョン「…」 古泉「…」 古泉「着きました」 キョン「…」 街外れの公園のそばでタクシーを降りると、古泉は公園の中に入っていき、街路灯の下で足を止める。 古泉「目を閉じてください」 キョン「…閉鎖空間か?」 古泉「はい」 キョン「わかった」 目を閉じてすぐに感じるちょっとした違和感。自分のいる場所が変わったのがわかる。 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:26:18.58 ID:yCdeNbTs0 古泉「もう開いてもいいですよ」 キョン「…」 目を開くと、そこは予想通り灰色の世界-閉鎖空間-だった。 俺の目の前には古泉と、いつの間に来たのか、スーツ姿の森さんが立っていた。 森「お呼びたてして申し訳ありません。キョンさん」 キョン「あ、いえ。お久しぶりです」 森「ふふっ。そうですね」 そう言って微笑む森さんは、スーツ姿も相まって、魅力的な年上のお姉さんだった。 古泉の上司、うん。上司と言う言葉が似合っている。 森「古泉、ちょっと向こうを見てきてくれる?」 古泉「わかりました」 古泉が駆け足で森さんが指差した方向の建物の影へと消えていく。 それを確かめるかのように目で追ってから、スーツのポケットに手を入れ、何かに気がついたかようにポケットを広げて中を覗き込む。 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:32:24.72 ID:yCdeNbTs0 森「…しまった!」 軽い舌打ちと後悔の混じった呟きを発してから、彼女は少し考え込むように顎を押さえた。 森「…これを渡して…、いや、でも…彼に知られるわけには…」 キョン「…」 ぶつぶつと呟く森さん。いったいなんなんだ? 森「…仕方ないですね」カァッ ふうっ、と大きなため息を一つつくと、彼女はおもむろにスカートの中に手を入れ、中に履いているものを一気にずりおろした。 キョン「な、なにをしているんですか!?」カァァッ 森「非常事態なのです。キョンさん」カァァッ キョン「非常事態と、その行為には何の因果関係があるのですか!」カァァッ 森「…すぐにわかります」 赤く染まった頬で、両手で脱いだばかりのそれをくしゃくしゃと丸めながらそう言うと、森さんは目を閉じて大きく深呼吸をする。 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:35:58.16 ID:yCdeNbTs0 森「…これを」 キョン「は?」 恥ずかしそうに右手でそれを差し出しながら森さんは言った。 森さんの右手には小さく丸まった布が乗っている。黒い色のレースのついた布でできたもの。 おいおい、いったいこれは何の冗談だ? 森「被ってください」カァッ キョン「…はい?」 森「いいから!被ってください!」 キョン「被るって…いいんですか?」カァッ 森「は、はい」 キョン「…わ、わかりました」 森「…っ」 生温かいそれを手にして、両端を持って広げる。 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:47:15.42 ID:yCdeNbTs0 ドクンッ! な、何だこの高揚感は…! キョン「くっ!これじゃあ変態…。フオオオオオオオオオオオッッ!!!」 森「っ!!」 キョン「フウウウウウウッ!クロス・アウッ!(脱衣)変態仮面!見参」ババーン 森「!!!」 キョン「フィット感、肌触り、オールAですよ、お嬢さん」キュピーン 森「そ、そうですか…」アハハ… そのとき、変態仮面のセンサーに敵の気配がひっかかった。 キョン「む。近い!それではお嬢さん失礼します」ビシッ タタタタッ 森「…あ、あれが…キョンさんの能力…」アハハ… パンツを被るだけかと思ったのに、ブリーフ一丁の姿になるなんて…予想外だったわ。 あ、そうだ。忘れないうちに…。ゴソゴソ 森「…よりによって熊さんパンツを持ってくるなんて…まさかこれを渡すわけにはいかないし…」ゴソゴソ 古泉に熊さんパンツなんて見られたら上司としての威厳がなくなってしまうものね…。 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 21:54:21.79 ID:yCdeNbTs0 古泉「やれやれ、森さんも人使いの荒い…」 ???「フオオオオオオオオオオオッッ!!!」 古泉「無事覚醒したみたいですね。それにしても、結局彼の仮面を見ればわかってしまうというのに、わざわざ僕を遠ざけることもないでしょう。まったく、女性は謎ですね」クスッ 青白い神人の顔面に何かが貼り付いている。 神人は苦しそうに身悶えをして、やがて力尽きると地面に倒れ、ガラスが砕けるかのように霧散する。 森「…凄い。あっという間に1体」 古泉「これほどとは…」 森「古泉…」 古泉「覚醒の声が聞こえましたので…」 森「そう」 古泉(黒…ですか)カァッ 森「凄いわね、彼。もう2体目よ」 古泉「予想以上に強力ですね。…ところで、ここの神人の数は?」 森「2体…」ハッ 古泉「ということは…」 森「大変」 彼女が呟いた瞬間、周りの景色に無数の皹が入り、音もなく派手に砕け散る。そして色彩と音の溢れる世界が戻ってくる。 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 22:00:03.48 ID:yCdeNbTs0 森「このままじゃキョンさんが大変なことに」アタフタ 古泉「いや、一応正義のヒーローですから大丈夫ではないでしょうか?」 森「パンツ被ったパンツ一丁の変態にしか見えないでしょう?」 古泉「いやはや、それは手厳しい」 森「…古泉!ふりでいいから、私を襲いなさい!」 古泉「…は?」 森「早く!キョンさんの関心を引くのです!」 古泉(嫌な予感しかしないのは気のせいでしょうか?) 森「古泉!早く!」 古泉「…わ、わかりました…」 森「そ、そこの草むらに引きずり込みなさい」 古泉「い、行きますよ」ドキドキ 森「…」コクン 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/06/03(木) 22:06:02.42 ID:yCdeNbTs0 古泉「おとなしくこっちに来い!」トサッ 森「きゃー。たすけてー」(棒読み) 古泉「も、もう少し真剣に」 森「で、でも、襲われたことないから…」 古泉(返り討ちにしそうですしね)クスッ 森「何考えてるの?古泉」 古泉「…いえ、しかし困りましたね、ある程度のリアリティがないと彼はこないと思いますけど」アセアセ 森「…古泉、そのネクタイで私の両手を縛りなさい」 古泉「…は?」 森「ほら、早く」 そう言うと、森さんは両手を頭の上で交差させる。 とりあえず、言われたとおりにしましょうか。 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 22:25:08.11 ID:yCdeNbTs0 森「さ、襲いなさい」 古泉「…は?はあ?」カァッ 森「どうしたの?私は両手が使えないから襲いやすいでしょう?」 古泉「…自分の言ってる意味、わかっていますか」 森「…古泉なら、いい」カァッ 古泉「!!」 彼女は一体何を言っているのでしょうか。 古泉「えーっと、森さん」 森「早くしなさい」 古泉「…」モミ 森「んっ…」カァッ 柔らかい。 しかしいいのだろうか? 古泉「…ボタン外しますよ」プチ 森「言わなくて…いい」カァッ 古泉「失礼」モミモミ 森「んっ…」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 22:31:58.75 ID:yCdeNbTs0 柔らかい。 しかしいいのだろうか? 古泉「…ボタン外しますよ」プチ 森「言わなくて…いい」カァッ 古泉「失礼」モミモミ 森「んっ…」 叫ばないと彼はこないと思うんですけど…。 こ、これ以上のことをしろと言うのですか? ガビーン 古泉「スカート脱がしますよ」 森「!それはダメ!」 古泉(あ、叫ばせるチャンスですね)「おとなしくしてください」ガバッ 森「だ、ダメだってば!古泉!やめなさい!やめて!」ジタバタ 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 22:41:58.21 ID:yCdeNbTs0 なかなかいい感じ(襲っている感じ)になってきましたね。 森「やめなさい古泉!」ジタバタ 古泉「そんなに暴れると服が破れますよ」 森「ともかくスカートはダメ!」ジタバタ 古泉「ダメと言われるとおろしたくなるのですけど」 森「やめて!!嫌、いやあああ!!」ジタバタ 古泉「…」 森「…」グスン 古泉「熊さんプリントですか…アンバランスと言うかなんと言うか…」 森「…だから駄目だって言ったのに」グスン 古泉「いや、上が黒ですからてっきり下もそうだとばかり…」 森「…だもの」ボソ 古泉「は?」 森「下はキョン君が被ってるもの」グスン 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 22:52:21.93 ID:yCdeNbTs0 彼が被っている…? 古泉「それは一体どういうことですか?」 森「持ってきたのがこれだったの…。古泉に知られたくないから履いていたのを脱いでキョン君に…」グスン 古泉「何故そんなことを」 森「上司としての威厳がなくなるから」ボソッ 古泉「いや、脱ぎたてほかほかの生パンツを被らせる方が恥ずかしいでしょう!」 森「古泉に子ども扱いされる方が嫌よ!」 古泉「は?」 森「古泉に対してはいつまでも頼れるお姉さんでいたいのよ」カァッ 古泉「僕はパンツの柄ぐらいで貴女を子ども扱いなんてしませんよ!」 森「嘘!」 古泉「本当です!」 森「じゃあ証拠を見せてよ!」 古泉「何故そうなるのです?」ガビーン 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 23:01:18.68 ID:yCdeNbTs0 ああもう、まったくわけがわかりません。 古泉「そもそも、どうして貴女の下着を使わなければいけなかったのですか!」 森「それが一番だと判断したからよ」 古泉「新しいものを買ってきて彼に渡せば済んだのでは?」 森「…あ、そうか」ガビーン 古泉「…」 森「そう言われるとそうよね」 古泉「…」 森「いや、古泉、冴えてる」ニコッ 古泉「やれやれ」ハァッ 森「ほら、やっぱり子ども扱いする!」 古泉「だからなんでそうなるんですか!」 森「私だって結構、無理しているんだから!」 古泉「知ってます!」 森「嘘!」 古泉「本当です!」 森「じゃあ証拠を見せてよ!」 古泉「堂々巡りじゃないですか」ガビーン 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 23:15:28.08 ID:yCdeNbTs0 古泉「ともかく、これだけ騒いでも彼が出てこないですから、一旦車に戻りましょう」スッ 森「…」 古泉「どうしました?」 森「古泉に汚されちゃった」ボソッ 古泉「な、なにを!」 森「挙句の果てに両手を縛られて肌も露な動けない私を置いて車に戻ろうとするし」グスン 古泉「そんなことするわけないじゃないですか。解きます、解きますから」アタフタ そういえばネクタイで両手を縛っていたんでした。いやはや痛恨のミスですね。 森「ところで古泉。貴方、結構慣れてるようだったけど…」 古泉「なにがです?」 森「スーツのボタン外したり、スカート脱がせたりするの」 古泉「そんなことしたの今日が初めてですよ!」カァッ 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 23:22:47.65 ID:yCdeNbTs0 いきなり何を言い出すんだこの人は! 流れるような動作で衣服の乱れを直すと、彼女は小さく微笑む。 森「ふふふ。初めてだったんだ」 古泉「わ、悪いですか?」カァッ 森「ううん。安心した」ニコッ 古泉「は?」 森「貴方の初めてを貰えたから」 古泉「…」カァッ 森「古泉」 古泉「…はい」 森「…もうひとつ、貰うわよ」 古泉「っ!!」カァッ 電光石火の早業で、彼女は僕の唇に自分の唇を重ね、軽く吸った。 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 23:28:28.11 ID:yCdeNbTs0 森「ふふ」 古泉「な、なにを」カァッ 森「安心して。私も初めてだから」 古泉「あ、そ、そうですか」カァッ 森「さ、戻るわよ」 古泉「…」 森「古泉」 古泉「はい」 森「好きよ」カァッ 古泉「…僕もです」カァッ 森「ふふ。なんだか変な事になったわね」 古泉「そうですね。でも、彼の能力も変ですから仕方ないのかもしれません」 森「そういうことにしておきましょうか」ニコッ 古泉「はい」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 23:36:23.44 ID:yCdeNbTs0 車に戻ると、制服姿の彼が憮然とした表情で後部座席に収まっていた。 古泉「お戻りでしたか…これはこれは」 キョン「…一体何をしていたんだ?古泉」ムスッ 古泉「貴方を探していたのですよ」 キョン「そうか。そりゃすまなかった」ムスッ 古泉「なにを怒っているのですか?」 キョン「…ちょっと耳貸せ」 古泉「はい」 キョン「何が悲しくてパンツ一丁で道路の真ん中に立ち尽くさなきゃいけないんだよ」ムスッ 古泉「これはこれは…」 キョン「しかも女物のパンツ被ってだぞ。只の変態じゃないか」 古泉「そ、そうですね」 キョン「まったく、新川さんに感謝だ。すぐに車に引き込んでくれて大事にならなかった」 古泉「それはそれは」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 23:45:15.50 ID:yCdeNbTs0 まだ何か言いたそうだったが、僕の顔を見て、小さく肩をすくめてすばやく僕のポケットに何かを突っ込む。 キョン「これは貸しだからな。お前の彼女のだ」 古泉「!!」 キョン「それとも、口紅を塗るのが趣味か?あまりいい趣味とはいえないな」ニヤッ 古泉「これは、また…」ポリポリ キョン「しかし、露出プレイが好みとは…やれやれ」 古泉「ちょっと舞ってください!どういう意味ですかそれは!?」 キョン「ここまで聞こえてきたんだよ、彼女の声が」 古泉「え?」 キョン「痴話喧嘩してただろ?公園で」 古泉「新川さん…」 新川「…」ニヤニヤ 古泉「あ、あれはですね!!」 キョン「…」ニヤニヤ 新川「…」ニヤニヤ 古泉「!!」カァッ 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/03(木) 23:57:36.60 ID:yCdeNbTs0 まったく、人が悪い。 古泉「でも貴方はどうやって元に戻ったんですか?」 キョン「元に戻るも何も、意識は普通にある。まあ、外見はアレだけど、言葉遣いは紳士的だしな」 古泉「…」 キョン「今度はあらかじめターゲットが何匹か教えてくれよ」 古泉「わかりました…」ズーン キョン「なに沈んでるんだよ」 古泉「いや、その。またこれ(ポケットの中を示して)を貴方にお貸ししないといけないと思いますと…」 キョン「あー。今度はこっち使うからいいわ」チラッ 古泉「は?」 キョン「ハルヒに貰った」ボソッ 古泉「!!」 キョン「冗談で頭に被ったら『変態!もう履けないじゃない馬鹿キョン!』って言われてそのまま」 古泉「…」 キョン「パンツ被る正義のヒーローもいるんだぜって教えてやったのに信じないでやんの」 …それが能力の発現理由ですか。 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/04(金) 00:06:38.21 ID:77/HYS+W0 古泉「えーっと、じゃあ貴方は涼宮さんとお付き合いしていると?」 キョン「あ、えーっと、そうなる」カァッ 古泉「それはそれはおめでとうございます」ニコッ キョン「まだ口止めされているんだから、内緒だぜ。古泉」 古泉「了解しました」ニコ キョン「…まあ、今回の閉鎖空間も俺のせいだろうし、作っちまったものは責任とらないとな」 古泉「といいますと?」 キョン「ホントは今日の放課後、ハルヒとデートするはずだったんだよ」カァッ 古泉「おや、でもあの閉鎖空間は、2日前にできたものですけど」 キョン「…夕方か?なら俺が原因だ」 古泉「どういうことです?」 キョン「さっき言ったの、2日前」 古泉「…」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/04(金) 00:21:09.75 ID:77/HYS+W0 彼が言ったことで彼の能力が覚醒して、その能力でなければ倒せない神人が生まれた、そういうことですか。 新川「では、キョンさんを送ってまいります」 古泉「お願いします」 キョン「じゃあな。古泉。また明日」 古泉「はい。また」ニコ 森「…」 タクシーが見えなくなってから、僕は無言で佇む森さんに向き直った。 森「…ここから歩いて帰るの大変じゃないの」 古泉「お付き合いいただいてありがとうございます」 森「…」 古泉「その、ですね…」 森「…」 古泉「新川さんには彼を送ったらここに戻ってもらうように言ってありますので」 森「そんなことしなくても、一緒に乗っていけばよかったじゃない」 古泉「とりあえず、ベンチに座りませんか?」 森「…」コクリ 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/04(金) 00:31:20.38 ID:77/HYS+W0 古泉「…僕って古風な人間なんですよ。だから言わせてください」 森「…何を?」 古泉「…貴女は僕にとって、良い上司であり、憧れであり、希望でした」 森「…」 古泉「でも、それよりも一人の女性として、貴女を…愛しています」カァッ 森「!!」 古泉「僕と、付き合ってください」 森「あ、は、はい…」カァァッ 古泉「ありがとう…森さん」ニコッ 森「古泉…」カァッ 古泉「はい」 森「ふたりだけのときは、名前で呼んで」カァッ 古泉「じゃあ、僕も名前で呼んでくれますか?…園生」ニコッ 森「わかったわ…。一樹」 古泉「…」チュッ 森「…ん」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/06/04(金) 00:34:59.25 ID:77/HYS+W0 なぜか古泉×森になってしまったw あれ、変態仮面はドコに?? そして限界…おやすみなさいorz