ハルヒ「ここはどこ…?」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 00:28:41.60 ID:NFfsFLP90 ? え?ここはどこ?あたしは……だれ…? キョン「(もう11時か…谷口の家でゲームをやりすぎたな。 早く帰って寝ないと明日遅刻しかねん)」 キョン「(ん…?あれは…)」 キョン「…ハルヒか?」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 00:33:50.41 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「え…?」 キョン「やっぱりか。なにやってんだ? こんな時間に」 ハルヒ「…あたしはハルヒって名前なの?」 キョン「は?(寝ぼけてんのか?こいつは)」 ハルヒ「あんたはあたしを知ってるの?」 キョン「(知ってるもなにも、現在進行形で俺の人生を狂わして くれている張本人じゃねーか)」 ハルヒ「ねえ、教えて!あたしは誰なの?」 キョン「お、お前。本気か?」 ハルヒ「本気よ!冗談でこんなこと言うわけないでしょ! バカじゃないの」 キョン「(ああ、こいつは間違いなくハルヒだ。だが、何か様子が 変だな。…まさか、こいつ…)」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 00:39:35.93 ID:NFfsFLP90 キョン「お前、ひょっとして記憶がないのか?」 ハルヒ「…そうよ。何も思い出せないの。ここがどこなのか、 あたしが誰なのかさえも…」 キョン「……まさか、俺のせいで…」 ハルヒ「え?」 キョン「…いや、なんでもない。それより、お前自分の住んでいる家も わからないのか?」 ハルヒ「わかってたらこんなとこにいないわよ」 キョン「携帯はないのか?」 ハルヒ「気がついた時から荷物は何もなかったわ」 キョン「…ああ、そういえば、そうだな」 ハルヒ「あんた、何か知ってんの?」 キョン「…そうだな。知っているといえば、知ってるな」 ハルヒ「なら早く教えなさいよ!」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 00:49:32.34 ID:NFfsFLP90 キョン「お前は俺と同じ高校で同じクラスに通っている。 そしてお前はsos団という訳のわからない部を設立して自分を団長と言い張って 自分の気に入った人間を無理やり拉致して入部させ、宇宙人とか異世界人とかを探している。 どうだ?思い出したか?」 ハルヒ「…それ、本当なの?」 キョン「嘘だと思うよな。普通は」 ハルヒ「あたしは変人なの?」 キョン「まさか自覚する日が来るとは思わなかったな」 ハルヒ「嘘つくんじゃないわよ!そんな変人この世にいるわけないでしょ!」 キョン「な、なんだ…と…?!」 ハルヒ「人が記憶なくしてるからってからかわないで!」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 00:56:13.67 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「そんなことよりあんた、さっきから何か気になることを言ってたわね」 キョン「そうか?」 ハルヒ「そうよ。あたしの記憶が無くなったのはあんたのせいだとか、 あたしが荷物を持ってない事を納得してたとことか」 キョン「ああ、そうだな」 ハルヒ「教えなさいよ」 キョン「…とりあえず、お前が荷物を持ってない理由から話す。 お前は今日学校の放課後まで俺たちと一緒に部室にいたんだよ。 それでお前はわけあって荷物も持たないまま飛び出していった。 それが理由だ」 ハルヒ「どうしてあたしはそんなことしたの?」 キョン「まあ、簡単に言えば、俺とケンカしたせいだな」 ハルヒ「なんでケンカしたの?」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 01:02:49.29 ID:NFfsFLP90 キョン「それは…俺もよくわからん」 ハルヒ「何で?あんたも記憶がないの?」 キョン「そういうわけじゃない。何でお前があんなに怒ってたのかが わからなかったってことだ」 ハルヒ「…?ケンカって、あたしが一人で怒ってたの?」 キョン「まあ、そういうことだな」 ハルヒ「そうなんだ。なんかごめんなさい」 キョン「おいお前が謝るな。鳥肌がたっちまったじゃねえか」 ハルヒ「…あたしはそんなに普段謝らないの?」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 01:09:39.78 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「でもどうしようかしら。こんな時間に学校行っても 開いてるわけがないし」 キョン「普段のお前ならそんなのお構いなしに不法侵入だけどな」 ハルヒ「少なくとも今はそんなことできないわよ。というかその学校 の場所もわからないし」 キョン「そうだな。あいつに電話してみるか」 ハルヒ「あいつ?」 プルルルル ガチャ 「はい」 キョン「あー、俺だ」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 01:13:51.55 ID:NFfsFLP90 古泉「どうしたんですか?こんな時間に」 キョン「ちょっと緊急事態だ。今すぐ来てくれ」 古泉「どういうことですか?」 キョン「ハルヒが記憶喪失にかかっちまった」 古泉「…それは一大事ですね。すぐ行きます」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 01:21:47.15 ID:NFfsFLP90 古泉「すみません、お待たせしました」 キョン「おう」 ハルヒ「誰なの?この人は」 キョン「まあ、この通りだ」 古泉「なるほど…。涼宮さん、あなたはどこまで自分のことを覚えて いるんですか?」 ハルヒ「涼宮…?それもあたしの名前なの? どこまでというか、何を覚えているのかっていうのもわからないのよ。 少なくとも自分の事は全然思い出せないわ」 古泉「そうですか。それでは、SОS団のことは?」 ハルヒ「この人も言ってたわね。そんなもの全然覚えていないわ。 あたしが変人みたいなことを言ってたけど、そんなの全然信じられないわよ」 古泉「そうですか…わかりました」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 01:29:28.80 ID:NFfsFLP90 古泉「とりあえず、もう遅い時間なのであなたの家までお送りしましょう」 ハルヒ「あたしん家を知ってるの?」 古泉「ええ、僕とあなたは同じ部活仲間ですから」 キョン「(俺は知らないけどな)」 ハルヒ「…そうなの。じゃあ、案内して。でも変なとこに連れて行こうとしたら 大声出すわよ」 古泉「ええ、わかっています」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 01:35:35.02 ID:NFfsFLP90 古泉「ここがあなたの住んでいる場所です」 ハルヒ「ここが…本当なの?」 古泉「信じてもらえないなら、それでも構いません」 ハルヒ「…わかったわ。入ってみる」 ガチャ バタン 古泉「…でてこないということは、自分の家だと認識できたようですね」 キョン「おい、一体これはどういうことなんだ?」 古泉「僕にもわかりません。ただ、わかることは、これは軽い問題ではないということ、 そして、この事件の原因はあなたにもあるという可能性があること」 キョン「…」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 07:40:13.37 ID:NFfsFLP90 寝落ちしていただと…保守ありがとう。 次の日の朝。 キョン「(やべえ!やっぱり寝坊しちまった!このままじゃ遅刻しちまう!)」キコキコキコキコ ハルヒ「あ!ストップ!!」バッ キョン「!?」キキィー ガシャーン ハルヒ「ふう、やっと来たわね」 キョン「いてて、お前なにしてんだ?こんなとこで」 ハルヒ「そ、それが、その、学校に行きたいんだけど、行き方がわからなくて、 ここにいればあんたが来るかと思って、それで待ってたの」 キョン「まだ記憶戻ってないのか?というかお前昨日家に帰ってただろ。 親御さんに聞けよ」 ハルヒ「だ、だって、記憶がないなんていったら、お母さんもお父さんも心配 するじゃない!昨日も帰りが遅かっただけですごく心配してくれてたんだから…」 キョン「だからといって、隠すのも良くないと思うがな」 ハルヒ「だって!…だって…」グスッ キョン「(な、こいつが泣いただと!?)」 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 07:47:53.64 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「あたしだって……好きで隠してるわけじゃないもん… 心配かけたくなかっただけだもん…」 キョン「わ、わかった。俺が悪かった。とりあえず落ち着け。その口調は違和感がある」 ハルヒ「知らないわよ…あたしが以前どんな性格でどんなしゃべり方をしてだだなんて」グスッ キョン「昨日はまだ口調はそのまんまだったんだけどな」 ハルヒ「記憶がなかったら口調も変わっちゃうわよ」 キョン「そういうもんか」 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 08:00:27.57 ID:NFfsFLP90 キョン「とりあえず、昨日は家でどうしてたんだ?」 ハルヒ「家に帰ったら多分あたしのお母さんだと思う人が出てきて、すごく心配してきた。 こんな時間までどこ行ってたのって」 キョン「ほう」 ハルヒ「それで、あまりに心配するから本当のこと言えなくなっちゃって、 友達と話してたって適当な嘘をついちゃって…」 キョン「じゃあお前の親御さんはお前が記憶喪失になったことをまだ一つも知らないわけだな」 ハルヒ「うん…やっぱりいけないよね…でも心配かけたくないし… 話す勇気もないから…」 キョン「(記憶喪失ってのはここまで人が変わるもんなのか?) まあ、それで他には何かないのか?」 ハルヒ「うん…その後なんとかお母さんをごまかして、自分の部屋へ行ってみたわ。 ノートとかにあたしの名前が書いてあったから、そこで初めてあそこがあたしの家だと認識できたの」 キョン「そうか」 ハルヒ「それで、なんとか思い出そうとアルバムとか見たりしたけど、やっぱり思い出せなかったわ。 なんか、写真に同じ顔の違う人が写ってるって感じで…」 キョン「…そうか。難しいものなんだな」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 08:11:23.85 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「どうしよう…これから…」 キョン「そうだな。とりあえずお前のせいで俺は遅刻が確定したけどな」 ハルヒ「ご、ごめんなさい…」 キョン「冗談だ、謝らんでいい」 ハルヒ「う、うん」 キョン「(…なんかやりづらいな)」 ハルヒ「…キョン」 キョン「!お前、俺の名前思い出したのか?」 ハルヒ「…あんたの名前だったんだ。キョンって」 キョン「他には何か思い出してないのか?」 ハルヒ「ううん、なんにも。思い出せたのはこのキョンって言葉だけ。 あんたの名前だなんてのは知らなかったわ」 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 08:22:14.77 ID:NFfsFLP90 キョン「どういうことだ?」 ハルヒ「あたしもわかんない。ただ、昨日部屋で日記帳見てたら、このキョン って人の事がたくさん書いてあって、それであたしもキョンって言葉になんか 聞き覚えがあるような感じがしたの」 キョン「そうなのか」 ハルヒ「…ねえ?あたしはあんたの何だったの? 友達?…それとも、恋人?」 キョン「…ただの部活仲間だ」 ハルヒ「そう…なんだ」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 08:42:39.28 ID:NFfsFLP90 キョン「ここにいても始まらないな。学校行くか」 ハルヒ「え、い、行くの?」 キョン「行かないとまた心配かけちまうぞ?」 ハルヒ「わ、わかった。いく」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 08:44:07.66 ID:NFfsFLP90 キョン「どうする?学校のみんなにも内緒にしとくのか?」 ハルヒ「…あたしとクラスで仲のいい人とかいるの?」 キョン「いないな。お前は自分から友達作るの避けてたからな」 ハルヒ「そ、そうなんだ。じゃあ、内緒にしとく」 キョン「まあ、内緒も何も普通に黙っとけば気付かれないだろうよ。お前はクラスメートと会話なんて してなかったからな」 ハルヒ「…あたし、なんでそんなことしてたんだろ…」 キョン「知らん」 ハルヒ「…ねえ、キョン」 キョン「なんだ?」 ハルヒ「…お願い、今日一日はあたしと一緒にいて… …怖いから…」 キョン「…へいへい」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 09:02:21.34 ID:NFfsFLP90 ガララッ キョン「…」 谷口「ん?キョンじゃねえか!って涼宮と一緒か?!」 ハルヒ「…」 谷口「そうかそうか!女と一緒に遅刻だなんて、 お前は男になっちまったんだなー!ちくしょー!」 キョン「勘違いするなバカ。途中で一緒になっただけだ」 国木田「その割には、なんか2人とも距離が近いけど」 ハルヒ「!」 バッ キョン「気の所為だ。(ほら、お前も早く自分の席にいけ)ボソッ」 ハルヒ「(え、えっと、どこ?)ボソッ」 キョン「(窓側の一番後ろだ。早く)ボソ」 ハルヒ「(う、うん)ボソ」 谷口「…」 国木田「ふふふ」 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 09:13:13.81 ID:NFfsFLP90 谷口「おい、キョン」 キョン「なんだ?」 谷口「さっきは冗談で言ったが、お前たち本当に…」 キョン「何もない」 谷口「嘘をつけ!お前、先に大人になりやがったな!」 キョン「朝から下らん妄想するな」 国木田「でも、確かにいつもと様子は違うよね」 キョン「…気のせいだ」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 09:28:51.42 ID:NFfsFLP90 キョン「ふう、なんとかごまかせたか」 ハルヒ「ごめんなさい。あたしのせいで」 キョン「謝らんでいい。どうだ?まだ思い出せそうにないか?」 ハルヒ「うん。全然ダメ…」 キョン「そうか」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 10:18:57.38 ID:NFfsFLP90 放課後 キョン「ふう、やっと終わったか」 ハルヒ「これからどうするの?」 キョン「部室に行く。お前の荷物もあるしな」 ハルヒ「あたし部室に置いて帰ってたのね」 キョン「そういうことだ。じゃ、行くぞ」 ハルヒ「あっ!待って!」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 10:21:24.46 ID:NFfsFLP90 SОS団部室 ガチャ キョン「おいーっす」 ハルヒ「あ、こ、こんにちわ」 長門「…」 キョン「長門一人か。古泉たちは?」 長門「まだ」 キョン「そうか。ハルヒ、こいつは同じSОS団の団員の長門だ」 ハルヒ「そうなんだ。こんにちわ長門さん」 長門「…」コクリ キョン「…あー、ハルヒ、悪いが少し長門と話したいことがあるから 少し出ててくれるか?」 ハルヒ「え?う、うん。わかった」ガチャ 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 10:31:34.01 ID:NFfsFLP90 キョン「さて長門。見ての通りだが、どうやらあいつは記憶がなくなっちまった みたいなんだ」 長門「…そう」 キョン「…なんとかする方法はないか?」 長門「涼宮ハルヒの記憶を操作して改変をすることはできる。 でもそれはしてはいけない」 キョン「どうしてだ?」 長門「あくまで私の任務は涼宮ハルヒの観察。加工してはいけない」 キョン「そこをなんとかならないか?長門」 長門「…何より涼宮ハルヒは普通の人間ではない。 情報を改変したら何が起こるかは分からない。もう少し様子を見るべき」 キョン「…そうか。まあ、確かに自力で記憶を戻した方がいいしな」 長門「…」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 10:40:32.85 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「(まだ話してるのかな?…はあ、なんでこんなことになっちゃったんだろ)」 「あ、す、涼宮さん」 ハルヒ「え?」 みくる「こ、こんにちわ」 ハルヒ「!!!(な、なに?今なにか思い出したような…)」 みくる「あ、あの…どうして部室の外に?」 ハルヒ「…なんでもないわ。ほっといて」 みくる「は、はい…」 ハルヒ「(…この子も部員?なに?あたしはこの子とどういう関係なの? …わからない。わからないけど…なんかこの子は嫌だ…見たくない…)」 古泉「おや、こんなところでどうなされましたか?」 ハルヒ「え?あ、昨日の…」 古泉「ええ。こんにちわ。涼宮さん」 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 10:44:52.73 ID:NFfsFLP90 古泉「どうですか?あれから何か思い出せましたか?」 ハルヒ「…ううん。あんまり」 古泉「そうですか」 みくる「え?ど、どういうことですか?」 ガチャ キョン「待たせたなハルヒ。…って、みんな来てたのか」 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 10:57:32.09 ID:NFfsFLP90 みくる「つまり、涼宮さんは記憶がなくなっちゃったんですか…?」 キョン「そういうことみたいです」 ハルヒ「ごめんなさい、朝比奈さん。先輩なのに生意気な口きいちゃって」 みくる「え、え、えええ?!い、いえ、そんな、謝らないでください」 古泉「…しかし困りましたね。どうすれば治るのでしょうか?」 キョン「まあ、今の方がおとなしくはあるけどな」 古泉「だからといってこのままほっておくわけにはいきません。 何か方法を考えなければいけませんね」 ハルヒ「(…)」ジー みくる「ど、どうかしましたか?涼宮さん。何かあたし悪いことしましたか?」 ハルヒ「…いえ、なんでもないです」 みくる「ふ、ふえぇ…」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 13:51:29.20 ID:NFfsFLP90 ごめん急用ができてた。 キョン「とりあえず、ハルヒ。これでもまだ何か思い出せそうにないか?」 ハルヒ「え?う、うん。まだダメみたい」 キョン「そうか」 古泉「…すみません。急用ができてしまったので僕はこれで失礼します。 涼宮さんをよろしくお願いします」 キョン「ああ。じゃあな」 みくる「…す、すみません。あたしも失礼します」 キョン「朝比奈さんもですか?」 みくる「え、ええ。ごめんねキョンくん」 キョン「わかりました」 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 13:56:42.42 ID:NFfsFLP90 キョン「じゃあ、俺たちも帰るかハルヒ」 ハルヒ「え?うん」 キョン「長門はまだいるのか?」 長門「…もう少しだけ」 キョン「そうか。じゃあ戸締りよろしくな。お前も荷物忘れんなよ」 ハルヒ「あたしが持ってた荷物って、このかばん?」 キョン「ああ、それだ」 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 14:14:24.13 ID:NFfsFLP90 帰りの通学路 キョン「しかし、なんで記憶喪失なんかになっちまったんだ? 昨日の夕方まではあんなに暴走していたのに」 ハルヒ「…ねえ、キョン。あたしが記憶喪失になったのって、あの 朝比奈さんが関係してるのかな?」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 14:15:47.63 ID:NFfsFLP90 キョン「どうしてだ?」 ハルヒ「…さっきあの人を初めて見た時、すごく嫌な感じがしたの。 なんというか、見てると苦しくなっていくような感じ…」 キョン「(…やっぱり、あのことが原因なのか…?)」 ハルヒ「ねえ、キョン。あたし、どうなっちゃうのかな? このまま一生記憶がないまま生きていかなきゃいけないのかな? …そんなの嫌だよ」 キョン「…大丈夫だ。きっと、戻るさ。」 ハルヒ「…キョンはやさしいね」 キョン「そんなことはない」 ハルヒ「ううん。優しいよ。あんたへの記憶がなくても、それだけは わかる」 キョン「…そうか」 ハルヒ「うん。…だから、以前のあたしは、キョンのことが好きだったんだと 思うの」 キョン「…どういうことだ?」 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 14:26:48.30 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「…これ見て」サッ キョン「…お前の日記帳?見ていいのか?」 ハルヒ「…うん。多分、あたしも見てもらった方がいいと思うの」 キョン「…」パラパラ ○月×日 今日は入学式。宇宙人や未来人の姿は見当たらないけど、諦めない。 これから見つけてやるんだから。 …でも、やっぱりいないかもね。一応普通の部活もやってみよう。 ×月△日 あたしって天才かも!今日は自分で部を設立した。 これであたしの目標が思うように達成できるわ。 部員もいきなり3人できたし。無口な長門有希って子と、キョン。 でもキョンの奴、文句ばっかり言うから面倒くさいわ。 まあ、あたしの部に入部した以上口答えは許さないけどね。 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 14:37:21.25 ID:NFfsFLP90 □月○日 今日はなんか不思議な夢を見た。いきなり学校にいたと思ったら、そこには 見たことのない生き物の姿が。それですごく嬉しくて、はしゃいでたら、 いきなりキョンが現れて帰るぞとか命令してきた。あいつは夢の中でもムカつくわね。 俺はポニーテール萌えとか意味不明なこと言い出すし。 しかも夢の中とはいえ、…チュウしてきたし… あーもうわけわかんない。これは悪夢ね悪夢。 △月□日 夏休み最終日。楽しいことって、なんでこんなに早く終わるのかしら。 その最終日は、キョンの家で過ごした。あいつ、なんでこんなギリギリまで 宿題なんて残してたのかしら。あんなものその気になればすぐに終わらせれるでしょうに。 …でも、楽しかったからいっか。 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 14:49:22.08 ID:NFfsFLP90 キョン「…」パラパラ 今日はまた文化祭の為の映画撮影。でも、今日はキョンとケンカしちゃった。 キョンのバカ!キョンならあたしにずっとついてきてくれると思ってたのに。 ずっとあたしのそばにいてくれると思ってたのに。 …あいつはやっぱりあたしより、みくるちゃんの方が大事なのかな。 キョンがこのまま部活にでなくなったらどうしよう… そんなのいやだ。 今日は寒くなってきたから部室にストーブを置くことにした。 商店街の電気屋のおっちゃんは相変わらず気前がいいわ。 それで、キョンに運んでもらって、無事部室に暖房を入れることが出来たわ。 …キョン、部室まで運ぶの、寒かったし、重かっただろうな。 なんであたしは素直にありがとうが言えないんだろう。こういう時こそ言うべきなのに。 キョンはすごい。こんなあたしにも、なんだかんだついてきてくれるんだから。 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 14:58:27.34 ID:NFfsFLP90 キョン「…」パタン ハルヒ「なんかすごく素直じゃなかったみたいね。あたし」 キョン「…ハルヒ」 ハルヒ「キョンはあたしのこと嫌いだった?」 キョン「…そんなことはない」 ハルヒ「そうなんだ。ふふっ、やったじゃんあたし」 キョン「…」 ハルヒ「記憶が戻るまで、もうちょっと待っててね。キョン。 戻ったら、今度は素直にあたしの気持ちを言うつもりだから」 キョン「…」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 15:02:03.77 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「さて、こうなったら意地でも記憶を取り戻さないとね」 キョン「…ハルヒ」 ハルヒ「ん?なーに?」 キョン「…いや、なんでもない」 ハルヒ「?変なの」 キョン「(…言えるわけがない、昨日こいつとケンカをしてしまった理由なんて…)」 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 15:08:10.76 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「わざわざ家まで送ってくれてありがと」 キョン「かまわん」 ハルヒ「またなにかあったら連絡するね。それじゃ、バイバーイ」 キョン「ああ。またな」 キョンの部屋 キョン「…どうすりゃいいんだ。ややこしいことになってきちまった…」 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 15:14:55.21 ID:NFfsFLP90 ヴーヴー キョン「電話?古泉か」 古泉「こんばんわ、今お時間の方は大丈夫でしょうか? 会ってお話したいことがあるのですが」 キョン「ああ、いいぞ。どこだ」 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 17:27:43.58 ID:NFfsFLP90 PCの調子がおかしい…いつ落ちるかわからないけどとにかく続きを 古泉「すみません。こんな時間に」 キョン「そんなことはいい。用件はなんだ?」 古泉「涼宮さんの件ですが、あれから彼女はどうでしたか?」 キョン「…相変わらずだ」 古泉「…そうですか。ちなみに、あなたは彼女に昨日の事を話したんですか?」 キョン「…いや、まだだ」 古泉「…そうなんですか。僕はそれでいいと思います。今話して下手に彼女にとって嫌な記憶だけを 取り戻されても困りますから」 キョン「だが、隠しておくわけにもいかない」 古泉「隠すも何も、記憶が戻ればどうせ知ることです。 ほっておくのが一番でしょう」 キョン「…お前らしくない返答だな。いつもならもっとあいつ のことを思って言うはずだが」 古泉「そうですか?僕はこれでも十分彼女の事を思って考えている つもりですが」 キョン「…そうか?」 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 17:35:27.69 ID:NFfsFLP90 古泉「それに元々彼女がこうなったのはあなたが原因でもある可能性も あるということを忘れないでください」 キョン「ぐっ…」 古泉「まだわかりませんが、もしあなたが原因なら、昨日の件を無理やり思い出させる ことは一番危険なことです」 キョン「…たしかにな」 古泉「…大丈夫です。彼女の事は我々に任せてください。一番いい方法を 思いついているんです」 キョン「なんだ?それは」 古泉「今は言うわけにはいきません。あくまでも秘密にしなければなりませんから」 キョン「そうか」 古泉「ええ。彼女の記憶のことは我々がなんとかします。なのであなたは これからも彼女と当たり障りのないよう過ごしていてください」 キョン「…わかった」 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 22:04:46.05 ID:NFfsFLP90 ごめんたびたび抜けて。今からすぐに終わらせる。 あれから3日後 谷口「なあ、キョン。あいつ最近どうしちまったんだ?」 キョン「誰だよ」 谷口「涼宮だよ。なんか大人しくなったというか、まともになったというか」 キョン「さあな。別にいつもと変わらんだろ?」 ガラガラ ハルヒ「みんなおっはよー」 谷口「…おいおい!あれのどこがいつもと同じなんだよ!いつものあいつなら、 むかつく表情で何も言わず自分の席に座るだろうが!」 ハルヒ「むかつく表情で悪かったわね」 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 22:10:05.84 ID:NFfsFLP90 谷口「うおっ!?涼宮聞いてたのかよ?!」 ハルヒ「それだけ大きい声でしゃべれば聞こえるわよ。 で、さっきの話の続きだけど」 谷口「な、なんだよ」 ハルヒ「今まで生意気でごめんなさい。これからは心を入れ替えるつもりだから」ペコリ 谷口「な、なんだよ!そんな素直な涼宮…涼宮じゃねええええええ!!うわあああ!!」 ハルヒ「あっ!ちょっと!…一体どうしたの」 キョン「お前のその姿はあいつが一番違和感があるんだろうよ」 ハルヒ「そうなんだ。あたしとあの人は付き合いが長かったとか?」 キョン「まあ、そんなとこだ」 ハルヒ「でも、友達ではないみたいね」 キョン「どちらかというと敵対してるな」 ハルヒ「よっし。じゃあこれを機に友達になっちゃお」 キョン「(…谷口の奴、しばらく鳥肌が止まらないだろうな)」 138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 22:26:16.68 ID:NFfsFLP90 昼休憩 ハルヒ「キョン。あたしも一緒にそこでお弁当食べていいかな」 キョン「俺はかまわん。お前らはどうだ?」 国木田「僕も喜んで」 谷口「…ああ…」 ハルヒ「どうしたの?谷口くん。元気ないじゃない」 谷口「そうだな…俺はどうやら幻覚を見ているようなんだ…」 国木田「まだ言ってるの谷口?ここにいる涼宮さんは本物で、本人も 心を入れ替えたって言ってたじゃないか」 谷口「嘘だ!!というかお前はなんでそんな簡単に信じられるんだよ!! 本物の涼宮はな!いつも誰ともつるんだりせずに、いるはずもない宇宙人とかを探してるんだよ!!」 ハルヒ「あー…それね。うーん、それはもういいかなって」 谷口「も、もういいぃぃぃ?!!」 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 22:27:39.82 ID:NFfsFLP90 ハルヒ「だっていつまでもいるはずのないもの探しててもしょうがないじゃない。 だからあたしはそんなもの探すのやめて、これからは友達とか作って遊んだりしようと思ってるの」 谷口「う、嘘だ…!うそだあああああああああああ!!!!」ダダダダダ ハルヒ「あ!ちょっと!…そんなにあたしって嫌われてたんだ…」 キョン「気にすんな。あいつのお前に対する評価がおかしかっただけだ」 国木田「そうだよ。僕は今の涼宮さん、とってもいいと思うよ」 ハルヒ「ありがとう…キョン、国木田くん」 140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 22:36:36.02 ID:NFfsFLP90 ガラガラ 「あ、あのー。キョンくん、いますか?」 ハルヒ「!!」 キョン「朝比奈さん。どうしたんですか?」 みくる「えっと、あの、ちょっと、来てもらえますか?」 キョン「ええ。もちろん。じゃ、また後でな」 ハルヒ「ちょ、ちょっとまって!」 キョン「なんだ?」 ハルヒ「…ううん、ごめん。なんでもない…」 キョン「そうか。じゃ、またな」 ハルヒ「(また…あの人を見て胸が痛んだ…どうして…昨日と一昨日見た時は、 なんにもなかったのに…)」 145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 22:48:47.76 ID:NFfsFLP90 屋上 みくる「(…うん、ここは誰もいない…)」 キョン「どうしたんですか?こんなところまで連れてきて?」 みくる「…それは」 ギュッ キョン「!!あ、朝比奈さん?!」 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 22:50:14.50 ID:NFfsFLP90 みくる「キョンくんとこうしていたかったから…」 キョン「…朝比奈さん」 みくる「さびしいの…こんな時くらいしかこうやってキョンくんと一緒にいられないから…」 キョン「…すいません」 みくる「…ううん、いいの。キョンくんはこれからも 涼宮さんと一緒にいて…」 キョン「…はい」 みくる「…でも、これだけは信じさせて、キョンくん」 キョン「…なんですか」 チュッ キョン「!!」 みくる「…あたしはキョンくんの彼女だってことだけは…信じさせて…」 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 23:02:04.77 ID:NFfsFLP90 ガラガラ ハルヒ「あ、おかえり…」 キョン「ああ」 ハルヒ「なにしてたの?こんな休憩時間ギリギリまで」 キョン「…話をしてただけだ」 ハルヒ「何の話?」 キョン「…特に、何でもない話だ」 ハルヒ「そう…ねえ、キョンと朝比奈さんって付き合ってるの?」 キョン「!…まさか。そんなわけないだろ」 ハルヒ「そ、そうなんだ」 キョン「…ああ」 ハルヒ「…」 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 23:49:13.96 ID:NFfsFLP90 放課後の部室 キョン「(古泉の奴…今日もきてないな…。これで3日連続だぞ。 任せろとは言ってたが、いったいなにをやるつもりなんだか。)」 みくる「はい、キョンくん。お茶どうぞ」 キョン「あ、ありがとうございます」 ハルヒ「…あの、朝比奈さん。前から思ってたんですけど、 その服装は趣味なんですか?」 みくる「え、えええ?!ちちち違います!!これはあの、涼宮さんに 無理やり着せられて、いつもこれを着るようにいわれて、そうしたらいつのまにか 習慣になっちゃってて、それで」 ハルヒ「…ごめんなさい。あたしのせいで嫌な思いさせて。 もう無理して着なくてもいいですから」 みくる「は、はい。わかりました…」 キョン「(…古泉がいなくて、ハルヒがこれだとすることがないな…)」 キョン「ちょっと早いけど、俺帰るわ」 ハルヒ「え?!ま、まって!あたしも帰る!」 みくる「…」 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/27(土) 23:59:11.58 ID:NFfsFLP90 帰りの通学路 キョン「…」 ハルヒ「…」 キョン「…今日は寒いな」 ハルヒ「うん。…ねえ、キョン」 キョン「なんだ」 ハルヒ「あたしがこの前言ったこと覚えてる?」 キョン「なんのことだ」 ハルヒ「記憶が戻ったら、あたしの気持ちを話すってこと」 キョン「ああ。覚えてるが」 ハルヒ「…あたし、記憶戻るのかな…」 キョン「…さあな。だが、もし戻らなくてもお前はお前だ。 その時は今の自分を生きればいい」 174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:01:05.10 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「…そう、だよね。あたしは、あたしなんだよね…」 キョン「ああ」 ハルヒ「…ねえ、キョン」 キョン「なんだ?」 ハルヒ「…あたし、あんたが好き」 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:07:21.91 ID:g8ZqQqXe0 キョン「…は?」 ハルヒ「…好きなの。これは今のあたしの気持ち。…ううん、前の あたしもきっと同じ気持ちだった」 キョン「…」 ハルヒ「キョンはあたしのこと、嫌い?」 キョン「そんなことはない」 ハルヒ「だったら!」 キョン「だが、今のお前からその言葉を聞いても、実感がわかない。 お前はお前だ。だが、もしこれで付き合ってお前の記憶が戻った時、お前は 俺の事が好きじゃなかったらどうする?俺もお前も傷つくことになるぞ」 ハルヒ「…そっか。そうだよね…ごめんなさい」 キョン「…気にするな。…記憶が早く戻るといいな」 ハルヒ「!…うん!」 キョン「(ふう、なんとかごまかせたか。まさかこんなことになるとは…)」 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:13:48.55 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「でも、これだけは聞かせて」 キョン「なんだ」 ハルヒ「もしあたしの記憶が戻って、同じことを言ったら、あたしと付き合ってくれる?」 キョン「…考えておく」 ハルヒ「ダメ!教えて!」 キョン「……わかった。付き合う」 ハルヒ「ホント?!」 キョン「…ああ」 ハルヒ「あたし、絶対に記憶取り戻すから!待っててね!」 キョン「(…古泉からは当たり障りのないコメントをしろと言われたが、 俺はこれでよかったのか…?…俺には、朝比奈さんが…)」 184 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:21:30.13 ID:g8ZqQqXe0 夜、ハルヒの部屋 ハルヒ「ふんふふふ〜ん♪(ふふっ、記憶が戻ったら キョンが付き合ってくれるって言った。嬉しいな)」 ハルヒ「あっそうだ!」バサッ パラパラ ハルヒ「やっぱり、この日記を見ると、あたしは前からキョンが 好きだったんだろうなあ。でも、記憶が戻らないとキョンが安心できないもんね。 とりあえず、今のあたしの気持ちをこの日記に書いておこ!」 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:28:09.12 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「できた!…我ながら、ちょっと痛々しい内容になったわね…。 ま、いっか。記憶が戻った時に見てみると楽しいかもしれないしね」 ヴーヴー ハルヒ「電話?…古泉くんから?」 ピッ 古泉「こんばんわ。古泉です」 ハルヒ「うん、こんばんわ。どうしたの?」 古泉「いえ、ちょっと大事なお話がありまして」 ハルヒ「大事なお話?なに?」 古泉「この3日間調べてみた結果、あなたの記憶を戻す方法がわかったんです」 ハルヒ「ほ、本当?!」 古泉「ええ。…直接会って話がしたいのですが、今から大丈夫ですか?」 ハルヒ「うん!大丈夫よ!」 古泉「そうですか。それはよかった」 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:40:21.63 ID:g8ZqQqXe0 次の日 キョン「(今日はハルヒの奴、きてないな。一応メールでも送ってみるか)」 谷口「いよう!キョン!」 キョン「おう」 谷口「なんだあ?涼宮の奴、きてねえじゃねえか」 キョン「そうみたいだな」 谷口「はっはぁ、なるほどな」 キョン「なにかわかったのか?」 谷口「おうよ!涼宮の奴は死にそうなくらいの高熱を出してたんだ! だから最近おかしかったんだ!そういうことだったとは思わなかったぜ!!」 キョン「そんな奴が3日も学校に来るか。お前の脳の方が熱でやられてんじゃないのか」 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:43:32.87 ID:g8ZqQqXe0 昼休憩 キョン「(おかしいな。メールが返ってこない。電話もしたが出ない。 本当に熱でも出してるのか?)」 ガラガラ みくる「あ、あの、キョンくん」 キョン「ああ、朝比奈さん。すぐ行きます」 195 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:51:10.94 ID:g8ZqQqXe0 屋上 みくる「ん…あ…んちゅ…」 キョン「ん…ちゅぱっ……はぁ…」 みくる「…もう、キョンくん。激しい…」 キョン「すいません、キスって興奮しますから」 みくる「もう…。…今日、そういえば、今日涼宮さん来てなかったね」 キョン「ええ、休んでるんですよ。メールや電話しても返事がないんです」 みくる「返事がないの?」 キョン「はい。まあ、どうせ熱でも出して寝込んでるんでしょう」 みくる「それならいいけど…何か昨日変わったこととかなかったの?」 キョン「!…い、いえ…なにも……あ、そういえば、関係ないけど昨日古泉から電話があったんですよ」 200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 00:58:34.10 ID:g8ZqQqXe0 みくる「古泉くんから?なんて?」 キョン「いえ、大した用じゃないんですけど、ハルヒの奴がどうしていたかとか、 どんなことを言ってきたか、とか聞いてきたんですよ」 みくる「…どうしてそんなこと聞いてくるんだろう…」 キョン「何かあいつの所属している「機関」が、ハルヒの記憶を戻す方法を 考えているらしいんですよ。それの参考にでもするんでしょう」 みくる「…キョンくん、古泉くんをあまり信用しない方がいいと思う…」 キョン「え?…ああ、そういえば、朝比奈さんと古泉はハルヒの能力に対する考え方が違うんでしたね」 みくる「そ、そういうことじゃないの!…なんか、なんて言ったらいいかわからないけど、その話を聞いてると、 …怪しいなって…」 キョン「…そうでしょうか?」 みくる「あ、あたし、変に考えすぎる時とかあるから、あんまり確証はないけど…けど」 キョン「わかりました。俺もあいつを変に信用しすぎてました。 これからはもっと冷静に考えています」 みくる「…うん」 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:17:36.24 ID:g8ZqQqXe0 あれから更に3日後。 キョン「(…あいつが学校に来なくなって今日で3日目か。いくらなんでもおかしい。 連絡もつかないし。…どうなってるんだ?)」 昼休憩の屋上 みくる「…え?今日も来てないの?」 キョン「ええ。いい加減おかしすぎます。なにより、古泉にも連絡がつかないんですよ」 みくる「え?そ、そうなの?」 キョン「ええ。だから今日、ハルヒの家に行って確かめてみます」 みくる「うん。…キョンくん。あたしも行きます。役に立つかどうかはわからないけど…」 キョン「…気持ちはありがたいですが、あいつの家に二人で行くのはまずいですよ」 みくる「ち、違うの!あたしも、今ちょっと大変なことになってて、それで、確かめたいんです!」 209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:23:37.03 ID:g8ZqQqXe0 キョン「大変なこと?なんですか?」 みくる「それが、その…未来に、また帰れなくなっちゃってて…上に報告したくても、 できなくて…それで…」 キョン「あの夏休みの時と同じ感じですか?」 みくる「うん…あたし、未来に帰れないと…その…ふぇ…ふえぇ…」 キョン「朝比奈さん、泣かないでください。今日一緒にハルヒの家に行って、 確かめてみましょう」 みくる「ぐすっ…ぐすっ…はい…」 キョン「(しかし、どういうことだ?)」 211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:42:58.63 ID:g8ZqQqXe0 放課後SОS団部室 ガチャ キョン「長門、いるか?」 みくる「いないみたいですね…」 キョン「あいつも何か起きてるか聞いて、できればついてきてほしかったんだが、いないんなら仕方ない。 二人で行きましょう」 みくる「…はい」 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 01:48:35.08 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒの家 ピンポーン キョン「…誰も出ないな」 みくる「出かけているんでしょうか?」 キョン「おーい!!ハルヒ!!いるのか!?いたら返事をしろ!!」 シーン… みくる「…いないんでしょうか」 キョン「だとしたら、ますます怪しい。 あいつは今どこにいるんでしょうか?」 ヴーヴー キョン「!!古泉だ!」ピッ みくる「え?」 キョン「おい!もしもし!古泉!」 215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:05:45.76 ID:g8ZqQqXe0 古泉「やあ、こんばんわ」 キョン「あいさつなんてどうでもいい!お前今どこにいるんだ!?」 古泉「自宅にいますよ。そこで、あなたにぜひ見てもらいたいものが あるんです。今からきてくれませんか?」 キョン「…ああ。俺もお前に用があるからな。お前の家はどこだ?」 古泉「今からお教えします。そうだ、せっかくですから朝比奈さんも 呼んでください。恐らく彼女は今未来に帰れなくて困っているでしょう?」 キョン「!!なんでそれを知っている?!」 古泉「まあ、僕の家に来てくれれば、わかりますよ」 キョン「…ああ、わかった」 216 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:12:34.87 ID:g8ZqQqXe0 キョン「ここか…でかいマンションに住みやがって。あいつの部屋の番号を押して呼出と」 みくる「(あたしが未来に帰れないことを知ってるってことは、それは古泉君のせいって こと…)」 古泉「お待ちしていました。それではどうぞ」ピッ ウイーン キョン「…行きましょう。朝比奈さん」 みくる「ええ…」 218 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:27:17.70 ID:g8ZqQqXe0 キョン「ここか…」ピンポーン ガチャ 古泉「ようこそ」 キョン「さあ、色々と話してもらうぞ」 古泉「それは口で言わなくても中に入っていただければわかります。どうぞ」 キョン「ああ」 古泉「僕が貴方達に見てほしかったものは、この部屋の奥にあるものなんです」 キョン「なんだよ。もったいつけずにさっさと見せろ」 古泉「わかりました。こちらです」ガラガラ キョン「!!!?」 みくる「す、涼宮さん…?!」 ハルヒ「…古泉君…どこ…?独りにしないで…あたし…なんでもするから…」 223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:45:27.38 ID:g8ZqQqXe0 俺たちの目に映ったものは、裸で目隠しをされ、 手足にかけられた鎖に抵抗しながらも、古泉の姿を必死に探すハルヒの姿だった。 ハルヒ「古泉くん…?いないの…?いやだ…ひとりにしないで…」 古泉「ここにいますよ、涼宮さん」 ハルヒ「!古泉くん…!どこ?どこにいるの?ねえ」 古泉「ここにいるって言ってるじゃないですか。頭の弱い犬だ」バチン ハルヒ「きゃっ!…ご、ごめんなさい!」 古泉は笑顔でハルヒの頬を手加減なしにぶつ。 よく見るとハルヒの身体には無数のアザがあった。恐らくこのやりとりを何度もしていたんだろう。 古泉「これからは気を付けてくださいよ?」 ハルヒ「ご、ごめんなさい…。あ、あの、古泉君」 古泉「…なんですか?」 ハルヒ「…め、目隠しを外してもらえませんか?あの、古泉君の顔が、見たいから…」 古泉「…お願いする時はどうするか教えたはずですが?」 ハルヒ「!!ご、ごめんなさい!」 225 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:46:28.25 ID:g8ZqQqXe0 そういってハルヒは古泉のズボンのチャックをずらし、そこから古泉のモノを取りだすと、 それを一生懸命に舐めた。とても見てられない光景だ… 古泉「…うまくなったじゃないですか。涼宮さん」 ハルヒ「えへへ…古泉くんの教え方がうまいから…」ピチャピチャ みくる「ひ…ひどい…」 朝比奈さんは見るに耐えられなくなって顔を下に向け、涙を流していた。 キョン「もういい…やめろ!!!」 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 02:54:39.74 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「今の声は…キョン?キョンがいるの?」 キョン「そうだ!ハルヒ!そんな馬鹿な真似はやめて今すぐ目を覚ませ!」 ハルヒ「…古泉くん…」 古泉「おっと、目隠しをしてはよくわかりませんよね。いいでしょう涼宮さん、 その目ではっきりと見てください。彼の姿を」サッ ハルヒ「…キョン…」 キョン「…ハルヒ。久しぶりだな」 ハルヒ「…この、嘘つき!!」 キョン「な…」 238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:05:43.20 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「あたしの記憶が戻ったら付き合ってくれるって言っときながら… あんたは朝比奈さんと付き合ってたんじゃない!」 キョン「!古泉!!」 古泉「何事も、隠し事はよくありませんよね」 ハルヒ「最低よ…あんたなんか…でももっと最低なのは…」 ハルヒ「そこにいるあんたよ!!この雌豚女!!」 みくる「ひっ…!」 ハルヒ「よくもキョンをたぶらかしてくれたわね…それに、あたしの記憶が なくなったのは、元々あんたがキョンを奪ったかららしいじゃないの…」 みくる「ち…ちがいます…!あたし、奪ってなんか…!」 ハルヒ「あんたなんていなければよかったのよ!クズ!ブタ!」 みくる「ひっ…ひぃっ…」 キョン「おい!やめろハルヒ!!」 243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:18:15.99 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「なによ…やっぱりキョンはそのあたしよりその女がいいっていうの…?」 キョン「そういうことを言ってるんじゃねえ!お前が記憶をなくした原因は俺だ! 俺がお前の告白を断って、朝比奈さんのことが好きといっちまったから、 お前は記憶をなくしたんだ!」 ハルヒ「…ふーん、そうなんだ…あたし、すでにフラれてたんだ… なのに記憶が戻ったらキョンと付き合いたいとか…ふふ、バカね、あたし…」 キョン「…隠してたのは悪かった。全部俺のせいだ。だから、怨むなら、俺だけを怨め。 殺したいなら殺しても構わん。だから、その馬鹿な真似はやめろ…やめてくれ…」 ハルヒ「…馬鹿な真似なんかじゃないわよ。これはあたしが自分の意思でやってるんだから」 キョン「ハルヒ…」 ハルヒ「古泉君はあたしだけを想ってくれるの。あたしだけを好きって言ってくれるの。 だからあたしは古泉君の望むようになってるだけなのよ」 古泉「そういうことです」 249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:28:32.81 ID:g8ZqQqXe0 キョン「てめえ!外道な真似しやがって!!」 古泉「フッ」ガシッ キョン「!」 古泉「お返しです」ボゴッ キョン「!かはっ…!!」 みくる「キョ、キョンくん!!」 古泉「僕は小さいころから訓練をうけてきたんです。一般人に ケンカで負けるほどヤワではありませんよ。例え超能力を失ったとしてもね」 みくる「え…?!失ったって…」 古泉「あなたが未来に帰れなくなった理由がようやくわかったでしょう。 涼宮さんは記憶を失ってから、普通の人間になってしまったんですよ。 いいえ、正確に言うと、普通の人間な自分を願ってしまったんです」 みくる「ど、どういうことですか…?」 251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:34:16.33 ID:g8ZqQqXe0 古泉「彼女は今まで宇宙人や超能力者の存在を求めていた。だから我々が 存在し、ここに集まったわけです。しかし、記憶を失った後、彼女が求めたのは 平穏な普通の日々だった。今まで求めていた宇宙人等はもういいと思ったんですよ」 みくる「そ、それが涼宮さんの力…」 古泉「どうです?やはり我々の考えが合っていたでしょう。我々は、元々普通の人間 でしたから、今は普通の人間として存在してますが、長門さんはどうなっているんでしょうね」 みくる「…まさか…あの時部室にいなかったのは…」 古泉「存在自体が消えた、ということでしょう」 260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:44:16.07 ID:g8ZqQqXe0 キョン「ふざけんな…それとお前がハルヒをこんな目にあわしたのと、 何の関係があるんだよ…」 古泉「ふふ、わかりませんか?復讐ですよ」 キョン「なんだと?」 古泉「僕は、彼女が超能力者などという下らないものを願ってしまったせいで、 数年間を棒に振ったんですよ。その努力も今となっては何の意味もない。 これに腹が立たないと思っているんですか?」 キョン「…まさか、お前…ハルヒの記憶がなくなった時から…」 古泉「ええ、ずっとこのことを考えていましたよ。まあ、実行に移せたのは、 あなたが僕の思うどおりに動いてくれたからということもありますけどね。 感謝していますよ」 ハルヒ「なんのはなしをしてるの?古泉くん?」 古泉「いえ、なんでもありませんよ。 あなたは大人しく僕の足でも舐めていなさい」 ハルヒ「うん。古泉くんがしてほしいなら、する」 265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:54:23.40 ID:g8ZqQqXe0 キョン「(なにか…なにかいい方法はないのか…!? …!あれは、あいつの鞄…!そこからなにか出てる…!まさか…!)」 古泉「ふふ、いい気分ですね」 ハルヒ「古泉君が喜んでくれて嬉しい」 キョン「…ハルヒ、お前。こんなとこにこんなもの持ってきてるんだな」 ハルヒ「?…あ、あ!触らないで!!」 キョン「これ、お前の日記帳だろ?こんなとこにまで持ってくるほど大事に してるんだな」 ハルヒ「ち、違うもん!たまたま鞄に入ってただけだもん!」 267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 03:58:57.08 ID:g8ZqQqXe0 古泉「なんですかそれは?見せてください」 ハルヒ「ダ、ダメ!ダメなの!」 古泉「…僕に逆らうつもりですか?」 ハルヒ「!…で、でも…」 古泉「さあ、早く見せてください」 ハルヒ「ダ、ダメー!!」ドン 古泉「!!」 ハルヒ「…それだけは…それだけはダメなの…」 キョン「…ハルヒ…」 269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:07:43.85 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「……」 キョン「…そんなにまで、見られたくないのか?これ」 ハルヒ「…うん」 キョン「…でも、俺には見せてくれたよな」 ハルヒ「…」 キョン「今はもう見せてくれないか?」 ハルヒ「…見たければ、見なさいよ…」 キョン「…ああ」パラパラ ハルヒ「…」 キョン「ん?新しく書かれているやつがあるな。 ……!お前、これ…!」 古泉「くっ…!僕をなめるなよ…!」 273 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:13:39.37 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「古泉くん、まだ気が済まない?」 古泉「どういう意味ですか?」 ハルヒ「あたし、結構我慢したけど、まだそれでもあたしをいじめ足りない?」 古泉「当たり前ですよ。あなたは一生僕の玩具になってもらうつもりですからね!」 ハルヒ「そう。でも、ごめんね。もうあたしが限界なの」 古泉「さっきから何を言ってるんです…か、身体が…!消える…!?」 ハルヒ「相変わらずあたしの力はすごいわね。こんなに即効性なものでも あるんだ」 古泉「ま、まさか!」 ハルヒ「…バイバイ。古泉くん」 古泉「そ、そんな…あああああああああ!!!」シュン みくる「き、消えた…!?」 277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:17:06.77 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「へっへ〜。すごいでしょ、みくるちゃん」 みくる「はい……って、え?あれ?涼宮さん、呼び方が…」 キョン「朝比奈さん、こいつは最初から記憶なんてなくなってなかったんですよ。 ずっと演技をしてたってことです」 ハルヒ「まあ、そういうことかな」 みくる「え、え?えええええええぇぇえぇぇぇ?!!」 286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:27:16.86 ID:g8ZqQqXe0 キョン「それにしても、お前、自分の力にも気づいてたんだな…」 ハルヒ「まあ、確信したのはさっき古泉君がペラペラ話してくれたおかげだけどね」 みくる「そ、そんな…じゃあ、この前のことも…」 ハルヒ「あたしがキョンにフラれたこと?もちろん、覚えてるわよ」 キョン「なんてやつだ…」 289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:32:36.29 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「でも、古泉くんには本当にやりたい放題されたわ。処女とかいきなり奪われるし。 あんなに根に持ってるとは思わないかったわよ」 みくる「そ、そんな…軽い話じゃ…」 ハルヒ「いいのよもう。過ぎた話なんだから」 みくる「で、でも…」 キョン「…」 293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:39:08.58 ID:g8ZqQqXe0 キョン「おまえ、自分も消えるつもりだろ?」 ハルヒ「…さすがにあんたにはお見通しね」 みくる「え?」 キョン「バカな真似はよせ」 ハルヒ「馬鹿な真似なんかじゃないわよ。 初恋は敗れるし、初体験は最悪の形だし、生きててもいいことなんて ないわよ」 みくる「は、はやまらないでください!」 ハルヒ「…ありがとうみくるちゃん。でも、もう決めたことだから。」 みくる「い、生きていれば、いいことは必ずあります!だから」 297 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:42:51.25 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒ「…違うのよ、みくるちゃん。 あたしがいると、色々な人に迷惑がかかるの」 みくる「そ、そんなことないです」 ハルヒ「ううん、そうなの。古泉君の根に持ち方がいい例ね」 みくる「…」 ハルヒ「そう暗い顔しないで。あたしはこの世界の平和のために消えるのよ。 つまり正義のヒーローね。カッコイイじゃない」 301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 04:51:30.75 ID:g8ZqQqXe0 キョン「…俺は許さないぞ。そんな別れ方」 ハルヒ「…ごめんね、キョン。少しの間だったけど、 普通の人として過ごした日は、とっても幸せで、楽しかったわ」 キョン「…やめろ」 ハルヒ「あたしね。あの時は本当に普通の人間になりたかったの。でも、そう願っても、 結局この力は消えてはくれなかった。だから、次生まれる時は普通の人がいいな。 この願いはかなうかな?」 みくる「いや…いやです…」 ハルヒ「…あんまり長居するとタイミング失くすから、もう終わりにするわ。 …じゃあね、みくるちゃん。おもちゃだなんていってごめんね。 本当は大切な友達だから」 みくる「ふえ…ふえぇ…」 ハルヒ「そして、キョン…」 キョン「…」 ハルヒ「ありがとう。大好き」 309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:04:38.14 ID:g8ZqQqXe0 ハルヒが自分の存在を消してから数年の月日がたった。 ハルヒは宇宙人や超能力者の能力だけを消したため、朝比奈さんは結局未来に帰ることはできず、 俺と結婚することになった。 そんな結婚生活もしばらく続いたある日の事。 キョン「よく、頑張ったな。みくる」 みくる「ええ、あなたの妻だから」 キョン「元気な女の子だな。こんなに泣いて」 みくる「ふふ、あなたにそっくり」 キョン「そうか?…それはそうと、実は女の子なら、名前は考えてたんだ」 みくる「あら、あたしも考えてたのよ」 キョン「…おそらく一緒だろうな」 みくる「ええ、じゃあ一緒に同時で言ってみる?せーの」               「ハルヒ」                              おわり 314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/03/28(日) 05:07:04.06 ID:g8ZqQqXe0 大  失  敗 すいませんこんな下らない終わり方で。 最初はただのハルキョンラブラブSSの予定だったのに… どうしてこうなった! では