キョン「三分クッキング…か…」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/25(金) 22:29:04.37 ID:9AxHe0r0O 佐々木「どうしたんだい?いきなり」 キョン「ん?いや、三分クッキングってあるだろ」 佐々木「キ○ーピーの事かい?」 キョン「あぁ。あれって詐欺だよな、明らかに調理時間三分超えてるだろ」 佐々木「…え?」 キョン「…」 佐々木「…」 キョン「なんだこの沈黙は」 佐々木「あれは、放送時間が三分って事じゃないのかい?」 キョン「…」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 22:34:32.09 ID:9AxHe0r0O 佐々木「まさか君は」 キョン「言わないでくれ。今、長い間の自分の勘違いを恥じている所だ」 佐々木「常識で考えたまえ、三分なんて鍋一杯のお湯だって出来ないよ。君は料理を舐めてないか?」 キョン「…スイマセン」 佐々木「はぁ、君のご母堂が可哀想だ。毎日苦労してご飯を作ってるのに、それを食べる人間がこうだとは。」 キョン「本当にスイマセン」 佐々木「それは僕に言うことじゃないだろう。ところで君は料理したことないのかい?」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 22:40:06.73 ID:9AxHe0r0O キョン「インスタントラーメンとか目玉焼きなら」 佐々木「それは料理と言えるのかい」 キョン「うっ…」 佐々木「やれやれ、今の時代男性だって料理出来なかったら苦労するよ」 キョン「おっしゃる通りです」 佐々木「全く…そうだ、君の御両親は今日留守なのだろう」 キョン「あぁ」 佐々木「では君は夕食を自分で作るべきだ。そう思わないかね?」 キョン「いや、今日は外食ですまそうかと」 佐々木「キョン。作りなさい」 キョン「…はい」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 22:44:15.43 ID:9AxHe0r0O 佐々木「とは言ったものの、君一人で作ったのでは悲惨な結末になるのが見えている。僕も手伝うよ」 キョン「すまんな」 佐々木「何お安いご用だ。それに、君一人だけならともかく、妹ちゃんまで食べるのだろう。ヘドロのようなものを食べさせるのは可哀想だからね」 キョン「恩に着る」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/25(金) 22:46:05.53 ID:9AxHe0r0O 佐々木「さて、それでは台所に行こうか。急がないと妹ちゃんが帰ってきてしまう」 キョン「そうだな、夕食が遅れたときのアイツの喚き声が聞こえてくる」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 22:50:30.04 ID:9AxHe0r0O 佐々木「さて、なにを作ろうか」 キョン「妹は子供だが好き嫌いは意外と少ない、なんでもいいんじゃないか?」 佐々木「やれやれ、なんでもいいが一番困るのだよ。君は本当に料理を作る者の気持ちがわからないね。とりあえず冷蔵庫を開けさせて貰うよ」 キョン「あぁ。好きなようにやってくれ」 佐々木「…ふむ…豚肉があるね。無難に生姜焼きでも作ろうか」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/25(金) 23:01:18.58 ID:9AxHe0r0O 佐々木「それとガンモがあるね、副菜はこれにしようか。それとサラダ、味噌汁。こんなものか」 キョン「米は今朝の残りがあるぞ」 佐々木「とりあえず、大根をおろしてくれ」 キョン「了解。」 佐々木「まず大根を輪切りにして」 佐々木「とりあえずこれだけ」 キョン「多くないか?」 佐々木「おろすのは半分だけさ。残りは味噌汁に使う。使う具材の種類は少なくする。料理の鉄則さ」 キョン「なるほど」 佐々木「ダシはほん○しでいいね」 キョン「大根おろしができたぞ」 佐々木「では、大根おろしを絞って皿に移しておいてくれ。おっと、汁は捨てないでくれ使い道があるからね」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/25(金) 23:05:59.05 ID:9AxHe0r0O キョン「大根おろしの汁なんて何に使うんだ?」 佐々木「肉を漬けるのさ」 キョン「肉を?」 佐々木「そうだよ。肉が柔らかくなるのさ」 キョン「へぇ。知らなんだ」 佐々木「但し、漬けすぎると味が渋くなるから気をつけたまえ。生姜焼きなら15分、トンカツなら30分が限度だね」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:11:09.39 ID:9AxHe0r0O キョン「了解」 佐々木「今のうちに漬けダレを用意しよう、濃口醤油1にたいして酒2が目安だ。おろし生姜はお好みに合わせて量を調節するといい」 キョン「わかった」 佐々木「味噌汁の具はさっきの大根とワカメ、それとネギでいいね。大根は千切りだ」 キョン「OK、ネギは輪切りでいいのか?」 佐々木「ネギは輪切りとは言わないよ、小口切りだ」 キョン「そういえば、家庭科の授業でそんな事いってたな。」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:17:27.61 ID:9AxHe0r0O 佐々木「大根や人参のような根物は水から茹でる。ワカメやネギは比較的すぐ火が通るから、後でいい」 キョン「なるほど」 佐々木「そろそろ肉をおろし汁から揚げてキッチンペーパーで水気を取ってから漬けダレに漬けてくれ」 キョン「はいよ」 佐々木「次は副菜だ。これは簡単さ。めんつゆを水で薄めて煮るだけだ」 キョン「めんつゆって便利なんだな」 佐々木「そうだね、めんつゆは万能だよ。それにめんつゆをベースにすると失敗が少なくなる。」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:19:58.88 ID:9AxHe0r0O 佐々木「お、大根に火が通ったようだね。」 キョン「ほん○しだったか」 佐々木「うん。分量は書いてあるだろう」 キョン「あぁ。」 佐々木「そしたらワカメとネギもいれようか。」 佐々木「あぁ!」 キョン「どうした?」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:24:28.31 ID:9AxHe0r0O 佐々木「キョン、やってくれたね。乾燥ワカメは戻すと増えるんだよ」 キョン「すまん。増える事は知っていたがそんなに増えるとは」 佐々木「まあ、誰もが通る道さ。余ったワカメはサラダに使おう」 キョン「その手があったか」 佐々木「キョン、料理は臨機応変に、だ」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:27:22.64 ID:9AxHe0r0O 佐々木「そろそろ肉を焼こうか、漬けダレから揚げて片栗粉を軽くまぶしてくれ」 キョン「片栗粉、片栗粉と。あったあった」 佐々木「片栗粉がなければ小麦粉でもいいよ。」 キョン「そうなのか?」 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:30:56.38 ID:9AxHe0r0O 佐々木「あぁ。蕎麦粉でもできるしやった事はないがトウモロコシの粉でもできるよ。食べれる有機物の粉末ならなんでもいい」 キョン「へぇ」 佐々木「余分な片栗粉を落とてから、油をひいたフライパンに入れてくれ」 キョン「了解」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:37:33.92 ID:9AxHe0r0O 佐々木「いい匂いがしてきたね。さっきの漬けダレをフライパンに入れてくれ」 キョン「うまそうだ」 佐々木「今のうちにサラダを用意しよう。これも簡単、葉物を千切るだけさ」 キョン「今更だが手際がいいな」 佐々木「ふふっ。味噌汁を仕上げよう、味噌を取ってくれ」 キョン「ほい」 佐々木「味噌を溶くときはお玉に乗せて少しずつ溶くんだ。ダマにならないようにね」 キョン「OK」 佐々木「それから、味噌を入れたら煮立たせない。味噌の風味が飛んでしょっぱくなるからね」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:41:33.24 ID:9AxHe0r0O 佐々木「お米はレンジで温めてと。そろそろ焼けたかな。皿に盛り付けてくれ」 キョン「わかった」 佐々木「副菜も大根おろしを添えて盛り付けよう。味噌汁もOKだ」 キョン「配膳も終わったな。後は妹を待つだけか」 キョン妹「ただいまー」 キョン「間のいいヤツだ」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:48:51.45 ID:9AxHe0r0O キョン「おかえり」 佐々木「おかえり」 キョン妹「あれ?今日はお外じゃないの?キョン君が作ったの?」 キョン「ん、まあな。佐々木に手伝って貰ったがな」 キョン妹「ありがとうお姉ちゃん」 佐々木「キョンの婿入り修業さ」 キョン妹「一緒に食べてくよね?」 キョン「そうだな。そうしろよ」 佐々木「ではお言葉に甘えて。さあご飯にしようか」 キョン妹「えへへ、キョン君のご飯美味しいから楽しみだなぁ」 キョン「ばっ!?」 佐々木「えっ!?」 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/25(金) 23:58:13.94 ID:9AxHe0r0O 佐々木「キョン、説明して貰おうか」 キョン「ま、まて佐々木これはその成り行きというか…」 佐々木「キョン!!」 キョン「すまん。ちょっとからかうつもりだったんだが、後に引けなくなって」 佐々木「君って奴は…」 キョン「本当にすまん。でも知らないことばっかだったし、佐々木に教えてもらえてうれしかったよ」 佐々木「ふぅ、やれやれしょうがないな。妹ちゃんいただきますしようか」 キョン妹「うん。あれ?電話だ」 キョン妹「もしもし、あっ、お母さん。うん、大丈夫だよキョン君が作ってくれた。しょうが焼きん♪」 キョン「お袋か、心配性だな」 佐々木「しょうがないさ、まだ小学生の女の子とこんな兄二人きりなんだから」 キョン「佐々木、まだ怒ってるのか」 佐々木「ふふっ」 キョン妹「あのね、キョン君たら女の子連れ込んでね…」 佐々木&キョン「ばっ!?」 END 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 00:03:14.08 ID:Ca1f4uwqO とりあえず、終了です。 風呂入ってきます。 残ってたら、もう一個書きます。 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 00:44:41.38 ID:Ca1f4uwqO とりあえず題名から ハルヒ「その『やれやれ』っていうのオッサン臭い」 部室 キョン「は?」 ハルヒ「あんたその『やれやれ』っていうの止めなさい」 キョン「いきなり何を言い出すんだお前は」 ハルヒ「前から思ってたのよ。皆もそう思わない?」 みくる「ふぇえ、わ私は別に…」 長門「思わない」 古泉「特に気になりませんね」 ハルヒ「む。みくるちゃんその『ふぇえ』っていうの止めなさい。有希もそのぶっきらぼうな喋り方禁止。古泉君も敬語止めて、気持ち悪い」 みくる「ふぇ、え?」 長門「無理」 古泉「致しかねます」 キョン「喋り方や口癖なんて人それぞれだろうよ」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 00:49:26.45 ID:Ca1f4uwqO ハルヒ「しょうがないわね。その代わり皆その喋り方や口癖の由来を教えなさい」 キョン「また不毛な」 ハルヒ「あんたは最後。トリなんだからつまらなかったら承知しないわよ。まずはみくるちゃん」 みくる「ふぇえ、これはその、生まれつきと言うか…」 ハルヒ「つまんないわね。でもみくるちゃんは可愛いから許しちゃう」 みくる「ありがとうございますぅ」 ハルヒ「次は有希ね」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 00:56:07.61 ID:Ca1f4uwqO 長門「私も生まれつき」 ハルヒ「駄目よ。同じ手は使えないの」 キョン「おい無茶言うなよ」 長門「わかった。では話す」 長門「あれは小学生の頃の話」 キョン「(嘘確定。お前3歳だろうが)」 長門「私には友達がいた。髪は長くて眉毛が太くて美人で眉毛が太かった」 キョン「(朝倉のことか)」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 01:01:56.42 ID:Ca1f4uwqO 長門「彼女は優しかった眉毛が太かった、私たちは仲良しだった」 長門「放課後はいつも一緒だった。彼女の家で一緒に食事をすることもあった、私の家で一緒に食事をすることもあった。あと眉毛が太かった」 キョン「(眉毛のくだりしつこいな)」 長門「私たちは本当に仲がよかった、まるで姉妹のようだった。」 長門「でもある日喧嘩をした」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 01:05:42.71 ID:Ca1f4uwqO 長門「喧嘩の原因は彼女がした悪戯。私の友達の一人に嘘の告白をしようとしていた」 長門「私はそれを止めようとした。彼も友達だったから」 長門「喧嘩の内容は覚えてない。次の日彼女は学校に来なかった。朝のHRで彼女が転校した事を知らされた」 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 01:11:40.15 ID:Ca1f4uwqO 長門「私は悲しかった。友達と離れてしまった事が、喧嘩してしまった事が」 長門「私は考えた。こんなに悲しいのは彼女が私にとって大切だったからだと。人はいつか離れていく、でも悲しいのは嫌」 長門「結論がでた。他人と距離を置けばいい、大切な存在を作らなければいい。だから、よそよそしいぶっきらぼうな話し方になった。あの日以来」 ハルヒ「なるほどね、深いわね」 キョン「(100%デマじゃないのが余計に質悪いな)」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 01:18:30.81 ID:Ca1f4uwqO ハルヒ「次、古泉君」 古泉「中学生の頃の話です。当時の僕は今より活発で所謂クラスの中心人物でした」 古泉「ある日一人の生徒が学校に来なくなりました。不登校と言う奴です」 古泉「担任が彼に理由を聞いたところ、どうやらイジメにあっていたらしいのです」 古泉「そして彼があげたイジメの首謀者達の名前の中に僕の名前もありました。誤解のないようにいっておきますが僕は彼に何もしてません。大して話した事もありませんでしたから」 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 01:23:11.35 ID:Ca1f4uwqO 古泉「僕は悩みました、僕が何をしたのか?と。彼を恨みもしました、何故僕が悩まなくちゃいけないのかと」 古泉「幸い、彼はすぐに学校に来るようになりました。でも僕の心にはトラウマが残りました」 古泉「それ以来僕は極力丁寧な言葉を使う事にしたのです。誤解を招かないように」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 01:26:48.93 ID:Ca1f4uwqO ハルヒ「さぁ、最後はキョンよ」 キョン「待てハルヒ」 ハルヒ「何よ?自分だけ逃げるつもり」 キョン「違う。お前言ったよな?俺がトリだって」 ハルヒ「そうよ。だからあんたの番」 キョン「いや、お前の話がまだだ。どうしてお前がそんなに傍若無人になったのか、理由を聞かせて貰おう」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 01:39:13.27 ID:Ca1f4uwqO ハルヒ「嫌よ」 キョン「じゃあ、俺はハルヒのいない時に話す事にしよう。」 ハルヒ「…ふん。わかったわよ」 ハルヒ「私は小さいころ内気だったの」 キョン「想像できん」 ハルヒ「うるさい。で、友達もあんまり居なくてね。幼稚園でもいつも一人で、ううん、園長先生と二人で遊んでたの」 ハルヒ「園長先生は言ってたわ『友達を作るのなんか簡単だよ。自分から話かけるだけでいいんだ』って。そしてこうも言ってた『小学生になるまでに友達作るんだよ、約束だよ』って」 ハルヒ「私は信じられなかった。信じられないまま、約束も守れないまま、そんな約束も忘れたまま、卒園したわ」 ハルヒ「そんな春休みのある日園長先生が亡くなったの。交通事故だって」 ハルヒ「私は泣いたわ。泣いて泣いて、泣きやんだら園長先生との約束を思い出したの」 ハルヒ「だから決めた。大好きだった園長先生との約束を守るって」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 01:44:52.73 ID:Ca1f4uwqO ハルヒ「今度こそ、あんたの番よ」 キョン「あぁ。あれは…」 見回りの教員「もう遅いから帰りなさい」 キョン「今日はここまでだな」 ハルヒ「ここまでもなにもまだなにも話してないじゃない。まあ、いいわ。明日絶対話しなさいよ」 キョン「あぁ。わかった」 ハルヒ「ならいいわ。じゃあね」 キョン「じゃあな」 長門「また明日」 みくる「さようなら」 古泉「では」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 01:51:14.27 ID:Ca1f4uwqO 翌日、教室 ハルヒ「あんた約束覚えてる?」 キョン「それがだな、昨日帰ってから考えたんだがどうにも思い出せんのだ」 ハルヒ「なっ。嘘ついてんじゃないでしょうね」 キョン「嘘じゃない。少なくとも小学生のころはやれやれなんか言わなかったな」 ハルヒ「当たり前よ。そんな小学生可愛くないわ。でも、ということは中学生のころに何かがあったのね。国木田に聞いてみましょう」 国木田「呼んだ?」 キョン「丁度よかった。実はな…」 ハルヒ「キョンがやれやれって言うようになったきっかけが知りたいの」 国木田「やれやれ?あぁそれは多分… 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 01:58:40.28 ID:Ca1f4uwqO やっと佐々木 以下中学三年時 教室 国木田「また同じクラスだね」 キョン「おかげで俺は宿題の心配をしなくてすむ」 国木田「しょうがないなぁ」 塾 キョン「めんどくせぇなぁ。ん、お前は…佐々木だっけか」 佐々木「そうだよ。君はキョンとか言ったね。君もこの塾だったのか」 キョン「あぁ。お袋の堪忍袋の緒が切れたらしい」 翌日 教室 キョン「おはよう国木田」 国木田「おはようキョン」 佐々木「おはようキョン」 キョン「おはよう佐々木」 国木田「あれ、キョン佐々木さんと知り合いなの?」 キョン「知り合いというか」 佐々木「塾が同じなんだ」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 02:10:54.84 ID:Ca1f4uwqO ある日 キョン「今日も塾か…」 モブ女「合唱祭があるので放課後練習します」 キョン「面倒だな。塾間に合うか?」 佐々木「まあ、ギリギリまで出ればいいんじゃないかい?」 1時間後 キョン「そろそろ帰らせてもらうか」 佐々木「そうだね」 モブ女「ちょっと男子真面目にやりなさいよ」 キョン「(この展開は…)」 モブ男「やってられるか。かったるい」佐々木「(余計な事を…)」 モブ女「どうして真面目にやらないの?」 キョン「(やばい、泣き出した)」 モブ男「知らねーよ。別に俺ら合唱勝ちたいなんて思ってねーし!」 佐々木「(やめてくれよ)」 モブ女「今年が最後なんだよ!!!」 キョン「(言うに言えないじゃないか、泣きたいのはこっちだ)」 モブ女連合「うわーん」 佐々木&キョン「(あーあ)」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 02:13:57.71 ID:Ca1f4uwqO キョン「すっかり遅くなったな」 佐々木「困ったね。この時間は道が混む。間に合わないかもしれないよ」 キョン「なら、自転車の後ろに乗ってくか?」 佐々木「いいのかい?」 キョン「いつも助けて貰ってるからな。これくらいは」 佐々木「では御言葉に甘えようかな」 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 02:21:31.33 ID:Ca1f4uwqO キョン「体育祭か…」 国木田「キョンは何に出るつもりなの」 キョン「出来れば何もしたくないな。」 国木田「淡い希望だね」 モブ男「今年のクラス対抗学年種目は二人三脚リレーに決まりました。男女一名ずつのペアを作って下さい」 ビッチ女「国木田くぅん一緒にやろ」 国木田「え?ぼ、僕は」 ビッチ女「決まりね」 スイーツ「佐々木さんはキョン君とだからね」 佐々木「やれやれ」 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 02:24:44.96 ID:Ca1f4uwqO モブ男「キョンが羨ましい、俺なんてイモコだぞ。やる気が起こらん」 「僕だって」「ワシだって」「拙者だって」 キョン「うるせぇ」モブ男「で、どうなのよ?佐々木の体の感触は?」 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 02:26:37.31 ID:Ca1f4uwqO キョン「感触もなにも真っ平だからな…」 モブ男「…ハハハ」 佐々木「クシュン」 スイーツ「あ、誰かが佐々木さんの噂してるかもね」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/12/26(土) 02:42:12.09 ID:Ca1f4uwqO 修学旅行in鎌倉 佐々木「ここが稲村ヶ崎だ」 キョン「何もないな」 佐々木「鎌倉攻めの際新田義貞が黄金造りの刀を投げ込んだら潮が引いたそうだよ」 キョン「眉唾だな」 佐々木「君は夢がないね」 キョン「ここは…大巧寺?」 佐々木「元は大行寺だったそうだが、戦の際ここで軍議をしたところ大勝した為改名したらしい」 佐々木「ここは段葛だ。源頼朝が妻北条政子の安産を願って作ったとも言われている、さっき見た補陀落寺も同じ願いらしいよ。」 キョン「よくやるな、全く」 佐々木「ところでこの北条政子は頼朝の浮気相手を長刀で追いかけまわしたそうだよ」 キョン「おっかね」 佐々木「これが鶴岡八幡宮、大巧寺の近くにあった元八幡を移したものだ」 佐々木「ここは鎌倉宮、又の名を大塔宮という。かつて親王が閉じ込められてたという洞穴があるよ」 佐々木「そしてここが東勝寺の腹切り矢倉だ。ここで北条高時以下が腹を切ったと言われている」 キョン「なんか不気味だな」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 02:47:48.40 ID:Ca1f4uwqO キョン「今日は疲れたな」 佐々木「そうだね、鎌倉は山が多いしね」 キョン「それにしても佐々木は本当になんでも知ってるんだな。お前がいたらガイドブックなんかいらないかもな」 佐々木「やれやれ。君は僕を便利屋かなんかと勘違いしてないか?」 キョン「そんなことはない。しかし言葉が悪かったな。スマン」 佐々木「別に気にしてないよ」 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 02:56:07.03 ID:Ca1f4uwqO 総合的な学習の時間 担任「修学旅行の学習内容をレポートにして下さい。提出期限は明日です」 キョン「よし。国木田手伝ってくれ」 国木田「ごめん。今日は忙しいんだ」 キョン「そうか、いやコッチこそスマン。」 キョン「そうだ。佐々木手伝ってくれ」 佐々木「おや、僕の優先順位は国木田の次なのかい?」 キョン「い、いや。偶々国木田が近くに居たからで…」 佐々木「ふふっ。冗談さ。いいよ、一緒やろうか」 キョン「なら、ウチに来いよ。親は出かけて帰ってこないし、妹も留守だ。都合がいい」 佐々木「ふふっ。まさか、変なことをしようと考えていまいな」 キョン「んなわけあるか。菓子でも用意して待ってる」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 03:03:54.67 ID:Ca1f4uwqO キョン「よくきたな」 佐々木「おじゃまするよ」 キョン「早速レポートを仕上げよう」 佐々木「ふむ…君は面白いな」 キョン「どうしてだ?」 佐々木「レポートさ。殆どの人は源氏や北条氏に纏わる寺社をテーマにしてるが君のは鎌倉宮がテーマだろう」 キョン「あぁ、佐々木の説明が印象に残っててな。そういうお前のテーマは荏柄天神社か」 佐々木「ふふっ。受験生らしくていいだろう」 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 03:10:33.10 ID:Ca1f4uwqO 佐々木「できたかい?」 キョン「あぁ。佐々木のおかげだ。ありがとう」 佐々木「礼には及ばないよ。ん、この机に貼ってあるシールは…ウル○ラマンだね」 キョン「子供の頃好きだったんだよ」 佐々木「僕も見てたよ」 キョン「そうなのかいつもいいところでカラータイマーがなるんだよな、ピコンピコンって」 佐々木「そうだったね。彼らは三分しか持たないそういう設定だったね」 キョン「三分か…」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/12/26(土) 03:22:18.80 ID:Ca1f4uwqO >>24の翌日 国木田「おはよう、レポートは出来た?」 キョン「あぁ、佐々木のお陰でな」 モブ男「なになに何の話だよ」 国木田「佐々木さんのお陰でキョンのレポートが終わったって話」 モブ男「お前ら一緒にやったのか。ところでお前と佐々木どこまでいってんの?」 国木田「僕もちょっと気になるなぁ」 キョン「だから、何度も言うが俺と佐々木はそんな関係じゃ」 モブ男「嘘つけ、皆言ってるぜ。お前と佐々木はデキてるってな」 キョン「やれやれ」 国木田「あれ、その口癖、佐々木さんそっくりだね」 モブ男「やっぱデキてんだろ」 佐々木「どうしたんだい?」 モブ男「佐々木、お前とキョンがどこまでいってんのかキョンを問い詰めてたところだ」 佐々木「なっ…」 キョン「佐々木相手にしなくていい」 佐々木&キョン「やれやれ」 」 今度こそ終わりです。 もう三つ目のSSなのになれないな… ありがとうございました。