キョン「なんだこの手紙は」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 21:53:17.02 ID:C0q0Ii6x0 おぉ、規制解除されたみたいだ。 続き書きます。 キョン「放課後待ってます・・・なんだこれ」 国木田「おはよう、キョン」 キョン「おはよう」 国木田「その手紙どうしたの?」 キョン「俺の下駄箱に入ってた」 国木田「ラブレターかな」 キョン「俺にラブレター?はっ、ありえん」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 21:55:40.47 ID:C0q0Ii6x0 国木田「キョン黙っていればもてると思うよ」 キョン「なんだそりゃ。俺は別に口うるさくしゃべったりしないだろ」 国木田「ははは」 キョン「それより、この手紙差出人が書いてないぞ」 国木田「恥ずかしがり屋さんなんだろうね」 キョン「書き忘れなんて、間抜けな奴もいるもんだな」 国木田「違うと思うけど・・・」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:03:03.74 ID:C0q0Ii6x0 ガラガラ ハルヒ「・・・」 キョン「うーす」 ハルヒ「・・・」 キョン「(無視か)」 ハルヒ「・・・その手に持っているの、何?」 キョン「あ?あぁこれか・・・」サッ ハルヒ「手紙?」 キョン「実はだな・・・」 谷口「おーいキョン!担任が呼んでるぜ」 キョン「なんだ全く・・・悪い、また後で話す」 タッタッタッ・・・ ハルヒ「あ、ちょっと、手紙・・・!!」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:10:31.49 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「・・・まあいいや、開けちゃえ」 ハルヒ「どうせくだらない手紙だろうし」ビリビリ ハルヒ「・・・『放課後待ってます』・・・」 ハルヒ「ま、まさかあいつ・・・あたしを呼び出すつもり?」 ハルヒ「・・・こんな古風な告白の仕方があるわけ!?」 ハルヒ「全く、文句を言わなきゃいけないわね、放課後に!」ドキドキ 谷口「なあ国木田。涼宮はなにブツブツ言ってるんだ?」 国木田「さあ?」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:14:51.93 ID:C0q0Ii6x0 朝倉「(ふふ、キョンくん手紙読んでくれたかしら)」 朝倉「(あとはキョンくんをブスーッと刺して、涼宮さんの動きを見るだけね)」 チラッ 朝倉「(キョンくん、これから殺されるとも知らずにボーッとしてるわ)」 朝倉「(涼宮さん、あなたの能力を見せてもらうわ)」 朝倉「(・・・って、涼宮さんなんであんなにニヤニヤしてるのかしら・・・)」 谷口「なあ国木田。涼宮が気持ち悪いくらいニヤニヤしてるんだが」 国木田「谷口、さっきから涼宮さんしか見てないのかい?」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:21:17.77 ID:C0q0Ii6x0 放課後。 朝倉「ふふふ、準備は万端よ。後はキョンくんが来るのを待つだけ」 ガラガラ・・・ 朝倉「遅いy・・・ってええ!?」 ハルヒ「なっなによ・・・びっくりさせないで!」 朝倉「な、なんで涼宮さんがここに!?」 ハルヒ「来ちゃ悪い?」 朝倉「いえ、べ、別に悪くないわ・・・」 朝倉「(あっれー?おかしいな・・・なんで涼宮ハルヒがここに?)」 朝倉「(シミュレート上じゃ、SOS団で活動している最中のはずなのに・・・)」 ハルヒ「あんた、何してるの?」 朝倉「え、私?私は・・・ひ、人を待ってるのよ」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:24:51.94 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「そ、そう・・・」 朝倉「涼宮さんは何の用事?忘れ物?」 朝倉「(忘れ物であってほしい。そして願わくばここから去ってほしいわ)」 ハルヒ「偶然ね。私も人を待ってるのよ」 朝倉「(ちくしょー!!)」 ハルヒ「てっきり委員長の仕事をしてるのかと思ってたけど。誰を待ってるのよ」 朝倉「(「キョンくん」だなんて言えるわけ無いわよねー・・・)」 朝倉「だ、大事な人よ」 ハルヒ「!!」 朝倉「(ん?涼宮ハルヒの心拍数が上がったわ)」 ハルヒ「へ、へぇ・・・そうなの・・・何、告白でもするの?」 朝倉「そんな感じかなぁ」 朝倉「(あ・・・)」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:29:29.76 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「あんた可愛いもんね。きっとうまくいくと思うわ」 朝倉「あ、ありがとう」 朝倉「(何褒められてるのよ私)」 朝倉「涼宮さんは、誰を待ってるの?」 ハルヒ「・・・その・・・私呼び出されたのよ」 朝倉「(へぇ・・・誰よここに涼宮ハルヒを呼んだコンコンチキは!)」 ハルヒ「普段別に気なったりなんかしていない奴なんだけど、気づいたら近くにいたりするのよ」 朝倉「(人間の恋愛感情はよくわからないわ)」 朝倉「って、呼び出した人、知ってるの?」 ハルヒ「えぇ、今朝直接手紙を渡されたわ」 朝倉「(私も直接渡した方がよかったのかしら)」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:33:15.19 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「全く、直接手紙渡すくらいならその場で告白しなさいよ!」 朝倉「・・・ねぇ涼宮さん」 ハルヒ「なに」 朝倉「その人に告白されたら、なんて返事するの?」 ハルヒ「・・・そういえば決めて無かったわね」 朝倉「涼宮さんきれいだし、今までも告白されたことあるんじゃないの?」 ハルヒ「あるわよ」 朝倉「(そんなハッキリと言うものなの?)」 ハルヒ「それでそいつらとみんな付き合ったことあるわよ」 朝倉「すごいわね」 ハルヒ「でもそいつらつまんなくて、付き合う気も起きなくなったわ」 朝倉「じゃあ、今度の人もそんな感じ?」 ハルヒ「・・・わかんない」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:38:59.16 ID:C0q0Ii6x0 朝倉「わからない?」 ハルヒ「今までただの同級生だと思ってたし、特別仲もいいわけじゃないし」 ハルヒ「でも、なんか心の中でひっかかっていたのよ」 朝倉「(よくわからないわぁ)」 ハルヒ「いつもボケーッとしてるやつで、情けなくて、かっこわるいけど・・・」 朝倉「答えは2択でしょ」 ハルヒ「・・・うん」 朝倉「(とりあえず、先に涼宮さんの用事が終わらないと私も仕掛けられないわね)」 ハルヒ「(どうしよう・・・あたし、キョンに告白されたらなんて言えばいいんだろう・・・)」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:42:24.38 ID:C0q0Ii6x0 キョン「ういーっす」 長門「・・・」 キョン「あれ、ハルヒは来てないのか?」 長門「先ほど来て、すぐ出て行った」 キョン「忙しい奴だな全く・・・今日は団活無しか」 長門「・・・」ペラッ キョン「・・・長門、本ばかり見てないで、たまには俺らと遊ぼうぜ」 長門「なにをして?」 キョン「オセロでもトランプでも、なんでもいいぜ」 長門「・・・そう」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:45:22.20 ID:C0q0Ii6x0 キョン「そうだな、とりあえずトランプなんかがいいな」 長門「・・・」 キョン「あれ、トランプ・・・しまった、教室に置いてきたな」 キョン「長門悪い、ちょっと教室までトランプ取りに行ってくる」 長門「私も行く」 キョン「教室行くだけだから別に付いてこなくてもいいぞ」 長門「・・・」 キョン「・・・わかったわかった、無言の圧力はやめろ」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:50:47.90 ID:C0q0Ii6x0 朝倉「(遅い・・・)」 ハルヒ「(遅いわね)」 朝倉「す、涼宮さんのお待ちの人、遅いわね」 ハルヒ「ホントね・・・来たらギッタンギッタンにしてやるわ!」 朝倉「(この後私はキョンくんをギッタンギッタンにするけどね☆)」 ガラガラ 朝倉・ハルヒ「!!」 キョン「確か机の中に入れてあったと思うが・・・」 長門「そう」 朝倉・ハルヒ「遅い!」 キョン「!?」 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:53:50.98 ID:C0q0Ii6x0 朝倉「え?」 ハルヒ「え?」 キョン「何事?」 長門「・・・」 朝倉「涼宮さんを呼び出したのって・・・」 ハルヒ「朝倉が待っていたのって・・・」 朝倉・ハルヒ「キョン(くん)なの!?」 キョン「・・・?」 長門「トランプ・・・」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 22:59:29.19 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「ちょっとキョン!どういうことなの!?」 キョン「何怒ってるんだよ」 朝倉「キョンくん!今朝の手紙読んでくれたんじゃないの!?」 キョン「手紙?」 長門「トランプ」 キョン「待て長門、今はそれどころじゃない空気だ」 ハルヒ「説明してもらいましょうか?」 キョン「説明も何も・・・あ、そういえば俺ハルヒに手紙渡したままだったな」 ハルヒ「はぁ!?あんたそれ私に渡したんでしょ!?」 キョン「は?渡したに決まってんだろ。だから返せよ」 朝倉「・・・!!」 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:05:04.88 ID:C0q0Ii6x0 朝倉「キョンくんまさか、私の出した手紙をそのまま涼宮さんに渡したの!?」 キョン「何?今朝の手紙は朝倉のだったのか?」 朝倉「そうよ!」 キョン「お前差出人の名前買えてなかったぞ。おっちょこちょいだな」 朝倉「今はそういう問題じゃないのよ!」 ハルヒ「ちょっとちょっと!どういう意味!?」 キョン「つまり、俺が朝倉から受け取った手紙を、ハルヒに見られたわけか?」 朝倉「なんで涼宮さんに渡すのよ!」 キョン「お前らちょっと黙れ!話を整理させろ!!」 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:08:56.70 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「じゃあ、私の勘違いだったってこと?」 キョン「そうだな。第一、俺がお前をいちいち教室に呼ぶ必要がないだろ」 ハルヒ「どうしてよ」 キョン「用事があれば文芸部室で話するだろ」 ハルヒ「それもそうね」 キョン「で、朝倉は俺を呼び出して何をするつもりだったんだ?」 朝倉「え、そ、それは・・・」 ハルヒ「キョン鈍いわね!女の子が放課後教室に呼び出すといったらアレしかないでしょ!」 キョン「あれ?」 長門「トランプ・・・」 キョン「トランプか?」 ハルヒ「んなわけないでしょこのバカ!!」 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:12:52.19 ID:C0q0Ii6x0 朝倉「あ、あのね涼宮さん・・・」 ハルヒ「告白に決まってるでしょ!告白に!」 キョン「なんですと!?」 朝倉「ち、ちg」 ハルヒ「アタシが勘違いできたのもあったけど、本来はキョンと朝倉の二人っきりになるはずだったのよね」 キョン「そうなのか。今は余計な2人がいるわけだ」 ハルヒ「余計は余計よ!!」 朝倉「(話がどんどんヘンな方に・・・)」 長門「・・・」ジー 朝倉「(長門さん!助けて!!)」 長門「・・・自業自得・・・」 朝倉「(いやーん!!)」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:20:09.73 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「キョン、気合い入れて告白されなさい!」 キョン「なぁ、ハルヒ」 ハルヒ「何よ」 キョン「告白されたら俺はどう答えればいいんだ?」 ハルヒ「そんなことまでアタシに聞かないとわからないの!?」 キョン「いやいや、お前は確か『SOS団は恋愛禁止』と言ってたよな?」 ハルヒ「あ」 キョン「例え朝倉が告白してきても、もう結果は見えてるわけだが」 ハルヒ「うーん・・・」 朝倉「あ、あの・・・」 ハルヒ「今ちょっと考えてるから待って!!」 朝倉「は、はい!」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:27:18.03 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「・・・そうね、キョン、もし告白されたら付き合いなさい」 キョン「いいのか?」 ハルヒ「そうすれば、朝倉もSOS団入り決定よ」 朝倉「えっ」 キョン「戦国時代の政略結婚みたいだな」 ハルヒ「結婚まで考えてるの!?」 キョン「ちげーよ。物の例えだ」 朝倉「ちょ、ちょ・・・」 ハルヒ「さ、結論はまとまったわ朝倉。だーんと告白しなさい!」 朝倉「(えぇー・・・何これ・・・)」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:40:00.28 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「さあ朝倉!勇気を出すのよ!!」 朝倉「す・・・」 キョン「!」 朝倉「涼宮さんは・・・それでいいの?」 ハルヒ「あたし・・・?」 朝倉「だって、涼宮さんだって・・・」 ハルヒ「あたしのことは気にしなくていいの」 朝倉「え?」 ハルヒ「今は、朝倉がキョンに告白する番でしょ?」 朝倉「涼宮さん・・・」 朝倉「(別に告白するためにキョンくんを呼んだんじゃないの・・・)」 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:45:03.27 ID:C0q0Ii6x0 ハルヒ「さ!ビシッとしなさい朝倉!!」 朝倉「(このノリ・・・しなきゃいけないの?)」 朝倉「(仮にキョンくんがOKって返事したらどうしたらいいの?)」 長門「(そのまま付き合えばいい)」 朝倉「(長門さん!?)」 長門「(涼宮ハルヒもそれを望んでいる)」 朝倉「(でも・・・)」 長門「(あなたが彼にしようとしていたことは知っている。消されたくなかったら素直に行動するべき)」 朝倉「(ヒィィィ!!!な、なんで知ってるのよ!?)」 長門「(禁則事項)」 朝倉「(セリフ違うから〜!!)」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:48:19.89 ID:C0q0Ii6x0 朝倉「(仕方がないわね・・・)」 朝倉「あのね、キョンくん・・・」 キョン「・・・」 ハルヒ「・・・ごくり」 朝倉「・・・好きなの」 ハルヒ「(なんてシンプルな告白!!)」 朝倉「(さぁ、さっさと返事してちょうだい)」 キョン「・・・朝倉・・・」 朝倉「・・・何?」 ハルヒ「(あーもうさっさと返事しなさいよ!!バカキョン!!)」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:52:33.43 ID:C0q0Ii6x0 キョン「すまん」 朝倉「・・・え?」 キョン「朝倉とは付き合えない」 朝倉「は?」 ハルヒ「キョン!?どういうことなの!?」 キョン「すまんハルヒ、俺好きなやつがいるんだ・・・」 ハルヒ「誰よ!!」 キョン「おまえだ!!」 ハルヒ「お前って誰y・・・え?」 キョン「俺ハルヒのことが気になって仕方がなかったんだ・・・好きだ!!」 ハルヒ「キョン・・・」 朝倉「・・・え?どうなってるの?」 長門「・・・ぷっ」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/11/17(火) 23:59:02.09 ID:C0q0Ii6x0 朝倉「な、長門さん?」 長門「このことも予測済み」 長門「彼が涼宮ハルヒに告白する空間を作るにはあなたが有効だった」 朝倉「えーと・・・つまり、利用されていたの?私?」 長門「そうなる」 キョン「ハルヒ・・・」ぎゅっ ハルヒ「キョン・・・」ぎゅっ 朝倉「(涼宮さん・・・自分はいいとか言っておきながらちゃっかり抱き合ってるし)」 朝倉「(劇的な情報フレアは発生したけど・・・納得しない・・・)」 朝倉「・・・うぅぅぅぅぇぇぇええ!!人間なんて嫌いよー!!」 長門「ぷっ」 END