キョン「眼鏡してないほうが可愛いと思うぞ 俺 眼鏡属性ないし」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 19:11:53.92 ID:YElmn1IO0 メガネザル「ウキ?」 キョン「…」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 19:25:31.83 ID:JUW1GfTz0 メガネザル「ウキキ!」ピョン キョン「はぁ…」 キョン「何をやってるんだ俺は…」 そう呟き、自己嫌悪に苛まれながら部屋を後にする。 まったく、サルと仲良く恋人ごっこか?おめでたいね。 キョン妹「キョンくん、おサルさん眼鏡外した〜?」ニヤニヤ キョン「い〜や」 部屋から出ると妹が待ち構えていたように話しかけてきた。 …こいつ、聞いてたな。 キョン妹「おサルさんは〜?」 キョン「部屋にいるよ。お前が行くと盛るから部屋に入るな」 キョン妹「キョンくんのケチ〜!」タッタッタッ キョン「はぁ…」 変な捨て台詞と共に去っていく妹を見ながら、また溜息をつく。 キョン「何で俺ばっかりこんな目に…」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 19:37:52.25 ID:JUW1GfTz0 そもそも何で俺がメガネザルなんかにギャルゲの主人公のような 口説き文句言ってるかというと。話は昨日の放課後までさかのぼる。 朝倉「入ったら?」 キョン「お前か……」 下駄箱に入れられていた手紙の通り、放課後の教室へ出向いた俺を待っていたのは 愛の告白をしようとする女子生徒でも悪戯を成功させしてやったりな表情を浮かべる谷口でもなかった。 朝倉「人間はさあ、よく『やらなくて後悔するよりも、やって後悔するほうがいい』って言うよね。これ、どう思う?」 キョン「よく言うかどうかは知らないが、言葉通りの意味だろうよ」 朝倉「…面倒くさいから、もういいわ。死んで!」 キョン「うおっ!!」 説明しようとしたが、一部始終を話すと長いのでところどころ端折ることにした。 決して書き手が面倒くさくなったからではないことを付け加えておこう。 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 19:50:00.82 ID:JUW1GfTz0 朝倉「最初からこうしておけばよかった」 キョン「(…身体が動かん)」ギギギ 朝倉の情報操作によって俺の身体はまったく動かなくなっていた。 「あなたが死ねば、必ず涼宮ハルヒは何らかのアクションを起こす。多分、大きな情報爆発が観測できるはず。またとない機会だわ」 知らねえよ。 「じゃあ死んで」 そう言うと、朝倉はナイフを構えて俺に振り下ろ…すハズ。顔が上げられないから見えなけれどな。 チュドーーーン!! 突然の爆音。崩れた天井から落ちてくるコンクリ片が俺の頭を打ち付ける。 キョン「…って、痛ってーなこの野郎!!」ガバッ あれ、身体が動く 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 19:56:28.34 ID:JUW1GfTz0 キョン「いったい何がどうなって…」 辺りを見渡すと、たちこめる砂ぼこりの中に2つの影が見える。 朝倉「そんな…まさか。あなたは、もしかして…」 影の1つは朝倉。何やら驚愕っといった顔を浮かべているが…はて、その朝倉の前に立ちはだかっているのは… メガネザル「ウキッ!!」 朝倉「………」 キョン「………」 メガネザルが朝倉のアーミーナイフを素手で受け止めていた。 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:09:14.49 ID:JUW1GfTz0 あ〜、なんだ。朝倉さんや…。 キョン「これは何だ」 朝倉「えっ!?いや、私にも何がなんだか…。てっきり、長門さんが乱入してきたと思ったんだけど…」 長門って言うと、あの無口で眼鏡でいつも読書しかしていない 自称対有機生命体用ヒューマなんちゃらのあの長門か? 朝倉「そうよ。私はその長門さんのバックアップなの」 キョン「そうか。…で、このサルもその対有機…えぇい面倒くさい!」 朝倉「もう分かり易く宇宙人でいいわよ」 キョン「じゃあ、このサルもその宇宙人…いや、宇宙猿なのか?」 メガネザル「ウキキ???」 朝倉「…知らないわよ」 どういうことだ、それは。普通のサルは天井を突き破ったり、アーミーナイフを素手で掴んだりはしないと思うぞ。 朝倉「私だって何がなんだか分からないのよ。確かに、地球上には私や長門さん以外にも    インターフェイスはかつ多く存在しているけど、猿型のインターフェイスなんて聞いたことないもの」 キョン「じゃあ、こいつはいったい…?」 メガネザル「ウキ?ウキャキャ!!」ピョンピョン 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:23:39.97 ID:JUW1GfTz0 朝倉「とりあえず、私はこのサルについて調べてみるわ」ダッ キョン「おい、ちょっと待て!こいつはどうするつもりだ!!」 メガネザル「ウキャ???」カキカキ 朝倉「あなたに任せるわ!あっ、教室は再構成しておいたから大丈夫よ。それじゃ!!」 キョン「だから、ちょっと」 …待て!という前に朝倉は教室を出て姿が見えなくなっていた。 それにしても…… メガネザル「ウキキ〜」フリフリ 見た目はこの通り猿だが、天井を破壊するほどの力を持ってんだぞ。 キョン「任せるって…、どうすりゃいいんだよ」 項垂れる俺を尻目に、メガネザルだけはなぜか嬉しそうに踊っていた。 まぁ、朝倉に殺されそうになったのを助けられたのは事実だしな…。 キョン「ありがな…」ナデナデ 谷口「WAWAWA忘れ物〜♪ 」ガラ キョン「………」 谷口「………」カ キョン「……いや、あの」 谷口「………」ピシャ キョン「………」 うん、明日は学校休もう。 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:29:51.82 ID:JUW1GfTz0 あの、俺>>1じゃないんだけど、これ需要あんのかな? オナヌーもしてないのに、だんだん『俺、なにやってんだろ…』って 賢者タイムになってくるんだが… 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:44:08.78 ID:JUW1GfTz0 キョン「ただいま〜」バタン メガネザル「ウキ?」 結局、こいつをそのまま放っておくわけにもいかず。 迷い猫ならぬ、この迷い猿をウチに連れて帰ることにした。 教室を出るときは、こいつが大人しく言うことを聞くのか不安だったが、どうやら人の言葉を理解できるようだ。 キョン「いいか、お前は普通のサルとしてウチに来たんだからな。間違っても壁を破壊するとかはするな!」 メガネザル「ウキッ!」キリ キョン「それから、ウチには妹とと言う恐ろしい生き物がいるから注意…」 キョン妹「キョンくん、おかえり…って、あ〜お〜サ〜ル〜さ〜ん〜だーーーーーー!」ダキッ メガネザル「ウキャキャキャ!?!?!?」ワタワタ キョン妹「キョンくん、なんでおサルさんと一緒なの〜?」ナデナデ メガネザル「ウキャ……ウキ…ャ……」ムームー キョン「言ってるそばから…。それを説明してやるから、まずはその手を放せ!サルが窒息する」 キョン妹「ぶーーーーーー」パッ メガネザル「………」ピクピク 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 20:57:35.17 ID:JUW1GfTz0 キョン「実は、かくかくしかじかでな…」 キョン妹「な〜るほど〜」ヘェーヘェーヘヘェー キョン「人は説明しているときに『へぇ〜ボタン』を押すのはやめなさい」 キョン妹「だってキョンくんの説明長いんだも〜ん。ねぇ〜、おサルさん」ナデナデ メガネザル「ウッ、ウキ!!」ビクビク キョン「ほら、サルも怖がってるからお前は自分の部屋に帰りなさい」シッシッ キョン妹「む〜、キョンくんのケチ〜」タッタッタッ キョン「はぁ〜、やっといったか」 メガネザル「ウキキ〜」ホッ あれから妹はサルにちょっかいを出しては怯えさせ、その反応を楽しんでいた。 わが妹ながら、行く末が心配だ…。 キョン「しかし、こいつはどうしたもんかな…」 まず、このサルがいったい何者なんだか…。朝倉はこいつのこと知らないって言ってたが…… 朝倉「説明しよう!!」ニョキ もう何が起きても驚かんと決めたが、朝倉がいきなり部屋の床から生えてきた。 何を言っているか分からんと思うが、俺も何が起きたのか分からん。いや、分かりたくない。 スンマセン、ちょっとメシ食ってきます。 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 21:50:46.50 ID:JUW1GfTz0 食ってきた。カーチャンの肉団子テラウマス 最近疲れてるのかな…俺。そうだよな、今日なんか殺されそうになったし、 うん。だから、上半身だけの朝倉が俺の部屋の床に生えてるなんてのは幻覚だ…。 キョン「さぁ〜て、…寝るか!」 朝倉「ちょっと、無視しないでよ!」バンバン 下に響くから床を叩くのはやめなさい。妹とか母親がいるんだぞ! 朝倉「じゃあ、ちゃんと話聞いてくれる?」 キョン「はぁ〜、分かったよ。分かったから手短に頼む」 正直、さっきまでナイフを持って自分を殺そうとしてきた相手と悠長に会話してるなんて…自分の器のデカさが恐ろしいぜ。 朝倉「まず、そのサルについてなんだけど…」 いや、普通に説明を始めようとしてるとこ悪いんだが、いつまで床から生えてるつもりだ? 朝倉「あっ、それもそうね」 そもそも何で床から生えるなんて選択肢を選んだんだコイツは…。 朝倉「良いしょっと…って、キャッ!?」ガク メガネザル「ウキッ!?」 キョン「なんだ、どうした朝倉!?」 朝倉の悲鳴に驚き、そちらに目をやると、床から這出ようとしていた朝倉が徐々に床に沈んでいくところだった。 朝倉「ちょっと何よこれ!あっ、ダメ。引っ張んないでったら!!」 キョン「引っ張んないでって、お前もしかして…」 キョン妹「キョンく〜ん!なんか天井から足が生えてるーー!!」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 22:09:16.01 ID:JUW1GfTz0 キョン妹「グイグイ」 朝倉「ダメッ!抜けちゃうから、抜けちゃうから引っ張らないで〜」アタフタ キョン妹「コチョコチョ〜」 朝倉「あっ、ひゃっ!!あひゃ、ダメッ、足…くすぐるの……やめて〜」ジタバタ うむ、くすぐりによって恥辱に悶える女子高生が………実に素晴らしい!! さすが我が妹、グッジョブだ! キョン「朝倉、ちょっと髪型ポニーテールにしてもいいか?」 メガネザル「ウキ?」 朝倉「ばっ、馬鹿なこと言ってないで、早くあなたの妹止めて来てよ!!」 いや〜、そんなこと言われてもな〜。もしかしたら、また殺されるかもしれないし…。 キョン妹「ひざゾワ〜」 朝倉「ヒィィィィ!!殺さない!もうキョンくんのこと…殺そうとしたり……しない…から。お、お願い〜」ゾワワワ キョン妹「キョンくん早く降りてきて〜!制服のスカート履いてるし、この足きっと女子高生だよ〜。おパンツの色は白だよ〜」 キョン「………」 朝倉「………」 キョン「さて、朝倉も可哀そうだし。いい加減、妹を止めてくるかな」スタスタ 朝倉「ちょっと待ったキョンくん!あなた、私のパンツ覗くつもりでしょ!!」バンバン 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 22:29:55.53 ID:JUW1GfTz0 しかし、そうは言ってもだな朝倉。下に行かないことには妹は止められんし…な? 朝倉「な?って、ここからキョンくんが声出して注意すればいいじゃない!!」 そうは言うがな朝倉よ。あの妹は手強いぞ? キョン「お〜い!可哀そうだからもう悪戯するの止めてやれ〜」 キョン妹「ヤダ〜」キュッキュッ 朝倉「なんかくすぐったい…。ダメ、足に落書きしないで!」 なっ? 朝倉「………」 朝倉「(あぁ、なんて良い笑顔してるのかしら。殺したい…)」 キョン「で、どうするんだ朝倉。助けるのか?」 朝倉「…す…けて」 キョン「えっ?なんだって??」 朝倉「たす…けて」 キョン「声が小さいよ!もっと大きい声で!」 朝倉「………たすけて」 キョン「ぜんっぜん気持ち伝わってこない!もう1回!」 朝倉「助けて!!」 キョン「はい今助けた!今君の気持ちを助けたよ」 朝倉「…こっ、殺す」ズゴゴゴゴ 自分で書いてて何だが、サルが空気だ…。 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 22:37:17.42 ID:JUW1GfTz0 キョン「さぁ〜て、冗談もこのくらいにして妹止めてくるかな…」ゴソゴソ 朝倉「まったく、こっちの身にも…」 はて?この間、朝比奈さんコスプレ用に買った最新の高画質デジカメはどこだったかな。 朝倉「………キョンくん?」 どうした朝倉?おっ、あったあった。うむ、メモリの残容量も問題なしだな。 朝倉「キョンくん、下に妹を止めに行くのよね?」 キョン「そうだが」 朝倉「じゃあ、なんでデジカメがいるのかしら?」ピキピキ キョン「………」 朝倉「………」 キョン「さらば朝倉」ダッ 朝倉「待ちなさい!!」バンバン 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 22:47:28.66 ID:JUW1GfTz0 キョン「………」 朝倉「………」 キョン「あ〜、その、あれだ、うん」 朝倉「………」グス…ヒック キョン「俺も正直、調子に乗り過ぎたというか」 朝倉「………」モウ オヨメニ イケナイ キョン「大丈夫だって。長門に聞いたが、お前らって生まれてまだ3年ぐらいしかたってないんだろ?     言うなれば3歳児じゃないか。なら気にする必要ないって…」 朝倉「………」ウツダ シノウ キョン「だから…」 朝倉「………」モウ ナニモイワナイデ キョン「朝倉が白のウサさんパンツはいてたって誰も責めないって!!」 朝倉「うわーん!キョンくんバカーーー!!」バキッ キョン「ぐはぁっ!?」 メガネザル「(………ヒマだ)」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:04:15.82 ID:JUW1GfTz0 結局、あのあと朝倉は姿を見せず、俺はサルと共に一夜を過ごした。 キョン妹「キョンくん、朝だよ〜」 キョン「…んぁ、もうそんな時間か」 メガネザル「ウキキ?」 キョン妹「おサルさ〜んも朝だよ〜」ナデリナデリ メガネザル「ウキー!?」ガクブルガクブル 朝から笑顔で猿を怯えさせる妹を部屋に置いて、洗面所に顔を洗いに行く。 一晩寝れば、昨日のことは全てなかったことにならないかと思ったが… キョン妹「おサ〜ルさ〜んだよ〜」 メガネザル「ウキキー!?」 …どうやら現実のようだ。 それにしても、実際問題このサルはなんなんだ?とりあえず、宇宙人ではないみたいだが。 もしハルヒが望んだ…。まぁ、あいつに本当にそんな力があればの話だが…。 こいつがハルヒの願望によって生み出されたモノだとしたら? 宇宙人、未来人、超能力者、あと残っているのは? 『ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上』 キョン「はぁ〜、勘弁しろよ」 溜息をつきながら、今まさに妹によってオモチャにされようとしてるサルを見る。 キョン「こいつが異世界人か?」 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:19:12.87 ID:JUW1GfTz0 とりあえず、学校に行ったら長門が古泉に相談してみよう。 朝比奈さんは今回の件で相談しても何も解決しなそうなので却下だ。 キョン「うぃっす」ドサ 鞄を机の上に投げ出し、椅子に座って坂道で疲れきった足を投げ出す。 ハルヒ「朝からだらしないわね。アンタもSOS団の一員ならシャキっとしなさいよね!」 朝からそんな元気なのはお前ぐらいなもんだよ。 キョン「それより、ハルヒ。ちょっと聞きたいことがあるんだが…」 ハルヒ「…何よ、藪から棒に」 キョン「お前、最初の自己紹介のときに自分が言ったことば覚えてるか?」 ハルヒ「はぁ?」 キョン「だからさ。お前言っただろ?ただの人間には興味ありませんって…」 ハルヒ「あぁ、あれ」 キョン「あのなかの異世界人って、お前はどんなのを想像してるんだ?」 ハルヒ「それは……。アンタこそどうしたのよ?いきなりそんなこと聞いて」 キョン「えっ?いや、別に。ただ、ちょっと気になっただけだ」 ハルヒ「………あっそ」プイ そのままハルヒは窓の方へ首を固定すると、もう話すことはないと言わんばかりに ジーと窓の外を睨めつけていた。 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:39:13.34 ID:JUW1GfTz0 昼休み。 谷口と国木田からの弁当の誘いを丁重にお断りし、SOS団の部室となっている文芸部室へと急ぐ。 今回の件で一番頼りになるとしたらアイツだろう。 キョン「長門!!」 そこにいるのは、いつも窓辺で本を読んでいる無口で眼鏡属性な自称宇宙人…のハズだった。 朝倉「いらっしゃい」ニコ キョン「………」バタン おかしいな、いまナイフをもった眉毛がりりしい女子高生がいた気がしたんだが…。 キョン「気のせいだな。はは…」キィー 朝倉「ひどいじゃない。急に閉めるなんて」 …どうやら現実のようだ。 キョン「…で、そのナイフはなんだ?また、俺を殺そうってか」 朝倉「あぁ、これはあなたを驚かせようとしただけよ。冗談」 キョン「なんだ、そうなのか」ホッ 朝倉「……8割方本気だったけど」ボソ 朝倉が何やら恐ろしいことを口走ってる気がしたが、聞こえない聞こえない。 キョン「それで、長門はどこにいったんだ?」 朝倉「長門さんなら消滅したわよ」 はい? 朝倉「正確には『消失』って言った方がいいのかしらね。いないのよ、長門さん」 キョン「いないって…そりゃ、いったいどういうことだ?」 朝倉「どういう意味って、そのままの意味だけど?いないのよ。    今この世界に長門有希という存在は確認できないわ」 長門が消失した? 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/11(日) 23:52:14.79 ID:JUW1GfTz0 朝倉の説明によるとこうだ。 昨日、朝倉が俺を殺そうとした時間帯。その辺りから急に長門の存在が確認できなくなったと。 朝倉「原因は不明。思念体も手を尽くして探してけど見つけられなかった」 キョン「それって…」 朝倉「もう上のお偉いさんたちもパニックでね。本来なら暴走した私なんかさっさと消滅させると思うんだけど、    そんな余裕もないみたい。私に長門さん消失を調査するように言ってきたわ」 朝倉「だから、そっちが解決するまではキョンくんを殺すのはお預けね」ニコ そんな良い笑顔で言われてもな…。昨日の仕返しか? 朝倉「どうかしらね。それより、あのおサルさんだけど…」 昨日の出来事を整理する。 朝倉が俺を襲い、長門が消失し、あのサルが現れた…… キョン「…まさか、あのサルが?」 朝倉「可能性は高いわね。というより、それしか考えられないわ」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:00:43.61 ID:LTQVb8z20 異世界人かと思ったが、まさか正体が宇宙人だったとは… しかし、なんでまた。 朝倉「それは詳しく調べてみないと分からないわね」 キョン「なら、なんで昨日の夜に……て、あ…」 …しまった。藪蛇だった。 朝倉「だから、その説明をするために、キョンくんの家まで行ったのに…」プルプル キーンコーンカーンコーン キョン「あっ!もう昼休みが終わる。それじゃあな、朝倉!!また、放課後!!!」ダッ 朝倉「ちょっ、待ちなさい!まだ、話は…て、もういないし」プンプン 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:13:13.93 ID:LTQVb8z20 キョン「ぜぇぜぇ」 化学担当の教師が教壇に経つと同時に滑り込むように教室へ入り、なんとか自分の席へと逃げ帰る。 危なかった。朝倉のあの目、本気だったな。これからは気をつけないと… ハルヒ「ちょっと、どうしたのよキョン。そんなに慌てて…」 キョン「いや、なんでもない」グー くそ、朝倉との話に夢中になってたせいで昼飯食い損ねた。 ハルヒ「これ、食べる?」 そう言うと、ハルヒはポケットから飴玉を1つ取り出した。 ハルヒ「腹の足しにはならいと思うけど…」 キョン「おお、助かる」パク ハルヒ「アンタ、昼休みにいったい何してたのよ?」 キョン「べっ、別になにも…」ギクッ 朝倉「すいませ〜ん!キョンくんとイチャイチャしてたら遅刻しました〜」 キョン「ブホォーーーーー!!」 ハルヒ「キャーーーー!!」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:28:16.95 ID:LTQVb8z20 その後、不動明王を背後に纏うハルヒを必死に説得し、オロオロする化学教師に平謝りし、 「これはいったいどういうことだ!」とギャーギャーわめく谷口を黙らせているとあっという間に時間は過ぎてしまい。 時間は既に放課後になっていた。 キョン「はぁ…」グッタリ ハルヒ「今日の団活は中止!私は先に帰るわ!!」フン まったく、ハルヒの奴。いくら顔に飴玉吐き出されたからって、あそこまで怒らなくても良いだろうに…。 朝倉「いや、それは怒るでしょ」 キョン「もとはと言えば、すべてお前のせいなんだがな…」 朝倉「まっ、これも作戦のうちよ」 キョン「そりゃ、どういうことだ?」 朝倉「こんなときぐらい涼宮さんには大人しくもらわないと…。それに、今は長門さんたちもいないから、    どっちみち団活なんてできないわよ?」 なんだ、そうなのか。確かに今日は長門たちがいないからな…。 …ん?……長門…たち? 朝倉「言い忘れてたけど、あなたのお仲間。未来人に超能力者も消失してるわよ」 キョン「なんだと!!!!」 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:35:16.98 ID:LTQVb8z20 いやいやいや、ちょっと待て! キョン「朝倉、そりゃどういうことだ!!」ガシッ 朝倉「ちょっと、キョンくん落ち着いて」 朝倉の制止も聞かず、肩に手を当てて問いただす。 キョン「朝比奈さんたや古泉も消えたってのはどういうことだ!?」 朝倉「だから落ち付いてってば!超能力者の1人や2人消えたぐらいで、そんなに取り乱さないでよ!!」 キョン「古泉なんかどうでもいい!朝比奈さんは無事なんだろうな!!!」 朝倉「………(男には容赦ないわね、キョンくん)」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:49:06.36 ID:LTQVb8z20 朝倉「昨日、あなたの家を出た後で、もう一度詳しく調べ直したのよ。消えた時間は2人とも長門さんと同じ」    思念体にも確認をとったから確かよ。」 そんな、長門だけじゃなく朝比奈さんや古泉まで…。 キョン「…待てよ。朝倉、昼休みのときはあのサルは長門だって言わなかったか?」 朝倉「そうね。紛らわしい言い方だったわね」 朝倉「あのおサルさんは長門さんでもあり、朝比奈さんでもあり、古泉くんでもあるかもしれない。    いえ、もしかしたらあなたの予想通り、本当に異世界人かもしれない…」 それって、要するにどういうことだ? 朝倉「おサルさんを詳しく調べてみないと分からないってことよ」 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 00:59:28.85 ID:LTQVb8z20 朝倉「とにかく、急いで帰らないと…。あのサルの正体が分からない以上、あなたの妹も危ないかもしれないわよ」 キョン「なっ!?い、妹が…?」 キョン「………」 朝倉「………」 キョン「…ないな」 朝倉「…ないわね」 キョン「まぁ、それでも早く帰るに越したことはないか…よし!そうと決まれば急ぐぞ、朝倉!!」ダッ 朝倉「あっ!ちょっと待ってよ、キョンくん」タッタッタッ 待ってろよ、朝比奈さん、長門、妹、ついでに古泉!いま行くからな!! ………10分後 朝倉「ほら急ぐわよ」 キョン「ちょっと、タンマ」ゼェゼェ 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 01:14:06.37 ID:LTQVb8z20 朝倉「やっと着いたわね」 約20分にわたる長距離ダッシュでヘトヘトになりながらもどうにか我が家に到着した。 くそっ!日頃の運動不足がこんなところで影響するとは…。だが、今はそれよりも… キョン「妹、無事か!!」バーン シーン キョン「おーい、妹ー!」 朝倉「妹ちゃ〜ん、出ておいで〜!チクワもあるわよ〜」 朝倉よ、ウチの妹は断じて犬や猫ではないぞ。 朝倉「分かってるわよ。ちょっとした冗談……!?」ピク キョン「どうした、朝倉?」 朝倉「シッ!!静かに…」 シーン 何だ、朝倉はいったい何に耳を澄ましているんだ?俺には何も聞こえないが… 朝倉「(……こっちよ)」スッ 小声で俺を案内する朝倉後をついて行く。その先にあるのは台所だ。 ……パキ……ゴキャ…ニチュ…… 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 01:34:04.52 ID:LTQVb8z20 ……バキ…クチャ……クチャ…ア… 何だ、この音。クチャクチャとまるで生肉でも食ってるような…。 …アァ…ニチュ…ボキ…ボリ……ウァ… そうだ、骨ごと。生肉を頬張る音。 『キョンく〜ん』 ふと、自分の妹が脳裏に浮かぶが、首を振って慌ててその想像をかき消す。 キョン「そんなこと…あってたまるか」 …グチャ…ィ…パキ…ギチュ……タィ…… 台所に近づくにつれ大きなる不快極まる音が、俺の神経をすり減らしていった…。 朝倉「…ここよ」 朝倉が台所へ通じる扉の前で立ち止まる。扉の取っ手に手をかけ、朝倉の目が俺に同意を求める。俺もそれに頷き返す。 キョン「開けてくれ」 キィーー キョン妹「………キョン…くん」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 01:45:21.95 ID:LTQVb8z20 キョン妹「キョ…ンく……ん」 キョン「なぁ、朝倉」 朝倉「………」 キョン妹「……ギョ…ン」 メガネザル「ウキッ?」 キョン「『アレ』は俺の妹だよな」 朝倉「………」 キョン妹「………」 キョン「………なぁ、朝倉」 朝倉「………キョンくん」 なんで俺の妹はサルに身体を喰われてるんだ メガネザル「ウキャキャ!!」 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 01:57:09.68 ID:LTQVb8z20 キョン「おえぇぇぇえぇ」 まるで胃がひっくりかえったような感覚にとらわれ、床に膝をつける。 体中から油汗が吹き出し、身体が急速に冷えていくのが分かる。俺は、もうほとんど意識を失いかけていた。 朝倉「キョンくん!!」 朝倉が俺の背中を撫でているのがかすかに感じられた。必死に吐き気を我慢しながら顔を上げる。 ちょうど、同じ目線の先に妹の顔があった。 キョン妹「………」 光を失った目が黙ってこちらを見据えている。 キョン「う…あぁ……」 朝倉「キョンくん!しっかりして!!」 キョン「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ」 そこで俺の意識は途絶えた。 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 02:07:22.92 ID:LTQVb8z20 ???「…お……きて」 誰だ、俺は起こすのは。 ???「…キョ…く………てよ」 俺はまだ寝てたいんだよ。 ???「起きって…ばっーーーーー!!」ドシンッ キョン「ぐはぁ!!」ガバッ 誰だ人の安眠をフライングボディプレスで妨害する奴は!! キョン妹「キョンくんやっと起きた〜」ニハー キョン「あれ?お、お前…」 キョン妹「どうしたの?キョンくん、何かヘンだよ。ね〜、サル吉」 キョン「サル吉?」 メガネザル「ウキ?」 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 02:22:14.15 ID:LTQVb8z20 ドクン キョン「うあ…ぁ」 思い出した。 妹の身体を貪り喰うサル、光のない妹の目。妹はこのサルに… メガネザル「ウキキ!」ピョン キョン妹「きゃっ!?急に飛びついてきたら危ないよ〜エテ吉」 キョン「!!!!!?」 キョン「は、離れろ!!妹から離れろ!!」ブンブン 俺は無我夢中でベッドの周りのモノをサルに向かって投げつける。 目覚まし時計、マンガ、携帯電話………。 キョン「こ、このっ!!」 それを遊びとでも勘違いしたのか、サルは俺が投げたモノをヒョイっと避けながら楽しそうな声を上げる。 メガネザル「ウキャキャキャ!」ピョンピョン キョン妹「お兄ちゃん!ヤ、ヤメテ!!そんなの当たったらエテ吉ケガしちゃうよ!!!」 妹が俺とサルの間に割って入る。そこをどけっ!そいつを殺せん!! キョン妹「ヒッ!?お母さ〜ん!お兄ちゃんがエテ吉を殺そうとする〜!!」ウワーン キョン母「何やってるの!!」バーン 何だこれ。何がどうなってんだ。 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 02:37:13.15 ID:LTQVb8z20 キョン母「ねぇ、アナタちゃんと話を聞いてるの?いったい…!?」パタ キョン「………?」 キョン妹「うわ〜ん!うわぁ…!?」パタリ キョン「……!?」 メガネザル「ウキャッキャキャ!?」パタリ キョン「!?」 突然、あたりが静かになる。あれ?さっきまで鬼のように怒ってた母親も わんわん泣いてた妹もキャッキャ喜んでいたサルもみんな床に倒れていた。 キョン「これは……いったい」 ???「…このままであなたの精神に影響が出ると判断し、彼女たちは眠らせた」 キョン「誰だ!?」 ???「………」 なんでだろうな、お前とは1〜2日会わなかっただけだと思うんだが、今はなんだかすごく懐かしい。。 キョン「久しぶりだな、長門」 長門「………」コク 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 02:42:44.91 ID:LTQVb8z20 キョン「…本当に長門なんだな」 長門「………」コク キョン「お前には色々聞きたいことがある。まず、朝倉からお前が消失したって聞いたんだが、それは本当か」 長門「………」コク キョン「一緒に消えた朝比奈さんや古泉は?」 長門「現在、朝比奈みくる、古泉一樹の2名もこの世界に復帰している。問題ない」 キョン「…そうか、良かった」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 02:53:51.75 ID:LTQVb8z20 キョン「はぁ〜」 安堵で胸を撫で下ろしたと思ったら、どうやら腰が抜けてしまったようだ。 ヘナヘナと床に座り込む。 キョン「それで」 長門「………」 キョン「いったい、何が起きたんだ?このサルはいったい何者なんだ」 安心したと同時に疑問は沸々と湧いてくる。 キョン「妹が生きてるってことは『アレ』は夢だったのか?なぁ、これはいったい…」 ???「そんなに一度に質問したら、長門さんが答えられないわよ」 あぁ、そうか。お前もいたんだったな。 朝倉「いたんだなとは失礼ね。もっと他に言うことがあるんじゃない?」 わかってるよ。 キョン「色々ありがとな、朝倉」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 03:04:38.56 ID:LTQVb8z20 とりあえず、分かりやすいように説明してくれ。 長門「2日前の17:10、朝倉涼子があなたに接触した際、私はそのことを探知し、あなたの救出に向かった」 朝倉「あら、結構早い段階で気付かれてたのね」 長門「一つ一つのプログラムが甘い。天井部分の空間閉鎖も、情報封鎖も甘い。だからわたしに気づかれ…」 朝倉「それはもう良いから、早く次にいって」 長門「………」イラッ 朝倉「長門さんが説明しないなら、あたしがやっちゃうけど…。そうすると、今回の長門さん出番ゼロよ?」 長門「………説明を再開する」 キョン「なんでもいいから早くしてくれ」 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 03:13:39.54 ID:LTQVb8z20 長門「その際にイレギュラーが発生した」 キョン「イレギュラー?」 長門「そう、朝倉涼子が情報封鎖していた教室を私が突破しようとしたときに発生させた情報操作の影響で時空に歪みが生じた」 キョン「時空の歪み???」 朝倉「異次元世界との境界とも言えるわね」 キョン「???」 朝倉「要するにこの世界とは別の世界。つまり異世界へと繋がる扉を開けちゃったってこと」 キョン「異世界って、まさか…」 朝倉「そっ!キョンくんが最初に予想した答えが正解ってわけ」 キョン「じゃあ、このサルは本物の異世界人ってことか?」 長門「………そう」 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 03:27:06.54 ID:LTQVb8z20 なんてこった。まさか、あんな適当な予想が当たるとは… キョン「…ん?いや、待てよ。なんか、おかしくないか?」 朝倉「なにが?」 キョン「いや、こいつが本当に異世界人だったとしてだ。それが長門たちの消失と何の関係がある?」 長門「それは私から説明する」 長門「時空の歪みから出現したこの猿には特殊能力と呼べる能力が存在する」 キョン「特殊能力?」 長門「そう。自分の身体に危機が迫ったとき、自分の周囲に存在する生物の恐怖心を具現化させる能力」 朝倉「まぁ、自分以外の生物っていったら基本敵じゃない?だから、敵がもっとも恐怖するものを具現化させて逃げようって算段ね」 キョン「…生物……恐怖心」 長門「あの場に、生物と呼べる存在に該当するのは1名だけ」 朝倉「『恐怖心』ってものを持ち合わせている存在も1名だけ」 キョン「…俺か」 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 03:38:34.69 ID:LTQVb8z20 朝倉「つまり、キョンくんがあの状況で一番恐怖したことって…」 長門「私の消失、朝比奈みくるの消失、古泉一樹の消失。それにより…」 朝倉「…誰も助けに来てくれない状況が一番恐怖だったと………そういうこと?」 キョン「………」 長門「………」 朝倉「………」 長門「………つまりヘタレ」 朝倉「………ヘタレね」 キョン「うわあぁぁぁぁ」 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 03:48:31.23 ID:LTQVb8z20 キョン「ちょっと待て!じゃあ、その後の妹がサルに喰われたのは…」 長門「あなたの恐怖心に反応して猿が発生させた一種の幻覚」 朝倉「キョンくんにはあの光景がどう映ってたかしらないけど、    実際は台所で妹ちゃんがおサルさんにチョークスリーパーかけてたのよ」 長門「身の危険の感じたサルは恐怖心の具現化を行うがある問題が発生した」 キョン「………」 長門「あなたの妹は恐怖心を持っていなかった」 朝倉「怖いもの知らずだもんね。あなたの妹さん。天井に生えてる足に悪戯したりするし・・・」 長門「そして、具現化の力が最大限まで高められた部屋に入ってきたのがあなた」 キョン「じゃあ、あの生肉を貪るような音は…」 朝倉「妹さんのチョークスリーパーでおサルさんの身体が悲鳴をあげてる音」 キョン「………」 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 03:58:01.02 ID:LTQVb8z20 長門「その後、あなたのあまりの取り乱しように朝倉涼子が事態を把握。    猿が発生させていた具現化を無効化した」 朝倉「感謝してよね」 キョン「………」 長門「ちなみに…」 キョン「…まだ何かあるのか?」 長門「時空の歪みが発生した時間帯に涼宮ハルヒがあるSF映画を見ていた」 キョン「…猿…異世界……まさか……」 長門「猿の惑星」 -fin- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/12(月) 04:04:00.16 ID:LTQVb8z20 もう朝の4時だぜ?俺は貴重な日曜日を潰して何してんだよ。来週の基本情報の勉強なにもしてねーよ。 なんだよ『猿の惑星』って?ストーリーと全然関係ないよ。 もうホント許して。ごめんなさい。まったくもってノープランでスレ乗っ取りなんかするんじゃなっかった。 俺はただ床下から妹に悪戯されて悶えてる朝倉が書きたかっただけなんだよ…。 こんな駄スレにこんな時間まで付き合ってくれた人、ホントにありがとうございました。 俺はもう寝るよ。疲れたよ、パトラッシュ。