キョン「古泉、こんなことはあまり言いたくはないんだが」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:27:30.43 ID:dd6ZwNgPO キョン「古泉、こんなことはあまり言いたくはないんだが」 古泉「どうしました?」 キョン「お前の煎れたお茶はどうも味気ないんだよな」 古泉「すいません。メイド服を着るのを忘れてました。すぐに着替えましょう」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:31:12.36 ID:dd6ZwNgPO キョン「…」 古泉「フフ、冗談ですよ。そんなに恐い顔をしないでください」 キョン「別にお前がメイド服に着替えるのは自由だが、すごく背徳的な絵になるだけだ」 古泉「そうですね」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:33:07.87 ID:dd6ZwNgPO キョン「朝比奈さんが煎れてくれるお茶をもう一度いただきたいものだぜ」 古泉「朝比奈さんが卒業…というか未来に帰ってしまってだいぶ経ちますが、あの方がいないと、この部室はやはりどこか物悲しいですね。」 キョン「長門もいないからな」 5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:34:39.54 ID:dd6ZwNgPO 古泉「ブラジルに留学したことになってますからね」 キョン「わざわざ地球の反対側にしなくてもいいのにな。リオデジャネイロなんてあいつに似合わない都市ベストスリーに入るだろ」 古泉「フフ、まったくですね」 キョン「古泉、そろそろ本題に入ろうぜ」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:36:30.78 ID:dd6ZwNgPO 古泉「本題…メイド服のことですか?」 キョン「やめろ、違う。メイド姿のお前とオセロをするためにおれは部室まで来たのか?」 古泉「冗談です。僕にそんな趣味はないですよ。では、これを」 キョン「なんだ?これは?」 古泉「あなたにプレゼントです。」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:39:16.79 ID:dd6ZwNgPO キョン「………これをもらっておれはどうしたらいいんだ?」 古泉「さぁ?それの使い方はあなたが一番よくわかっているはずですが?」 キョン「……チッ」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:48:28.95 ID:dd6ZwNgPO 古泉「僕も普通の、平凡で、一般的な高校生らしいバイトを先月から始めてみまして。まぁ受験生なので短期ですが。先日、初の給料をいただいたのであなたにプレゼントを。と思いまして」 キョン「なんだかありがたく受け取らなきゃいけなくなる説明をしたな」 古泉「はい。ありがたく受け取って下さい」 キョン「やれやれだ」 19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:54:12.72 ID:dd6ZwNgPO 古泉「そういえば『涼宮塾』というのに通っているらしいじゃないですか」 キョン「ああ、まぁ通ってるというかハルヒがうちに来てるんだがな」 古泉「あなたは幸せ者ですよ」 キョン「確かにな。あいつの教え方はスパルタ式だが慣れるとかなりわかりやすく説明、解説してくれていることに気付いたな」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:55:59.61 ID:dd6ZwNgPO 古泉「ご苦労様です。あなたも、涼宮さんも」 キョン「あーしかしそういえば今週はまだ一度も塾を開講してないな」 古泉「ほう、なぜでしょう?」 キョン「知らん。先週まで毎日のようにうちに来ていたのにな。ハルヒのやつ『今日はなし』『今日もお休み』みたいな感じで、授業が終わったらそそくさと帰ってた」 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:58:06.03 ID:dd6ZwNgPO 古泉「フフ、明日は大変そうですね」 キョン「恐いくらいだ。でもあいつのおかげでおれの脳ミソのレベルは、はぐれメタルを乱獲するより効率良くレベルが上がってる気がするからな。感謝しているよ。おれの成績が異常な程の右肩上がりだ」 古泉「受験までまだ時間はありますし、頼もしいですね。では、そろそろ帰りましょうか」 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 02:59:45.21 ID:dd6ZwNgPO キョン「あぁ、古泉……その、なんつーか、これありがとな。ありがたく使わしてもらうよ」 古泉「いえいえ、たいしたものじゃないのにそこまで言ってもらえると僕も嬉しいですよ」 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:05:02.24 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「どうしてこんな問題がわからないの!?本当にあんたの脳ミソはいつまで経ってもツルツルね。キョンの脳ミソの上でアイススケートの世界大会が開催されたらさぞかし盛り上がりそうね」 キョン「想像したらとてつもなく痛そうなことを言うな」 ハルヒ「じゃあ痛くなさそうな言い方をしてあげるわ。あんたはバカよ」 キョン「……心が痛むんだが」 31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:08:14.91 ID:dd6ZwNgPO 最後gdgdで終わるから眠い人は寝てください 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:10:03.78 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「真実を言ったまでよ。はぁ…じゃあここもあたしが優しく教えてあげるわ」 キョン「なぁハルヒ」 ハルヒ「なによ?なんか不満でもあるの?それとも『もう夕飯の時間だからそろそろ終わりにしようぜ』とか口走るつもり?」 キョン「いや、そうじゃなくて、これを見てくれ。昨日手に入れたんだが」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:12:20.00 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「は?なによこれ」 ハルヒ「……………これは映画のチケットね」 キョン「そうだな」 ハルヒ「二枚あるわね」 キョン「そうだな」 ハルヒ「で?」 キョン「観に行こう」 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:14:20.47 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「あんたの脳ミソはとうとう腐ってしまったみたいね」 キョン「そうだな」 ハルヒ「そうだな……………じゃなーーーい!!!!!キョンいい?今あんたはこんなコテコテのラブストーリー映画をアホヅラで観に行っている時間はないのよ!!」 キョン「そうだな」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:17:25.79 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「………」 キョン「なんと言われようとかまわん。おれはこの映画をおまえと一緒に観に行くぞ」 ハルヒ「キョンのくせに………」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:19:32.74 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「しょ、しょうがないから行ってあげるわ」 キョン「お?」 ハルヒ「なにニヤニヤしてんのよ!別にドキドキだとかワクワクなんて絶対してないわよ!」 キョン「決まりだな。じゃあ…そうだな、明日の昼くらいにするか?」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:23:07.56 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「このアホキョン!!」 キョン「なんだ?」 ハルヒ「明日巨大隕石が地球に衝突したら行けなくなるでしょ!行くわよ!今すぐ!」 キョン「そう言うと思った」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:25:33.69 ID:dd6ZwNgPO もしもし率高すぎww キョン「思ったより混んでるな…つーかカップルばっかだな。おれらも周りから見たらカップルに見えるんだろうな」 ハルヒ「…」 キョン「おいハルヒ?」 ハルヒ「!う、うるさい!話しかけないで!アホキョン!」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:28:13.35 ID:dd6ZwNgPO キョン「お、おまえ急にどうした?顔が真っ赤だぞ?」 ハルヒ「どうしもしてない!」 キョン「おれらも手でもつないでみるか?」 ハルヒ「うるさい!バカ!」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:30:33.31 ID:dd6ZwNgPO キョン「なんか予想よりおもしろかったな?ハル……ヒ?」 ハルヒ「な、なによ」 キョン「おまえが感動して泣くとは………目が赤いぞ」 ハルヒ「ち、ちが!これは今朝ニンジン食べたからよ!」 キョン「おまえはウサギか」 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:32:47.62 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「ふん、まぁたしかにほんのちょっとだけ感動してしまったわ。悔しいけどおもしろかったわ。それよりあの主人公の男、あんたにソックリだったわね」 キョン「おれはあんなイケメンか?」 ハルヒ「違うわよ!ハニワみたいな顔してるくせに何言ってるの!?あたしが言いたいのは性格のことよ!」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:35:22.25 ID:dd6ZwNgPO キョン「ハニワって…というか、おれはあんなビックリするほどの鈍感ヤローじゃないだろ」 ハルヒ「……本当バカね…ハニワヤロー」 キョン「クソ……まぁいい、楽しんでもらえたみたいだしな。あんまり遅くなると補導されちまう。もう帰ろうぜ」 ハルヒ「ちょっ、ちょっと待ちなさいよ…」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:38:35.64 ID:dd6ZwNgPO キョン「なんだ?トイレか?」 ハルヒ「いい?ちょっとやってみたかっただけで、別にたいしたことでもなくて、そういうことじゃないのよ?しかもタイミングが最悪なんだけど……」 キョン「意味がわからんぞ」 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:41:09.66 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「もう!アホ!」 キョン「う、うわ!いきなり首を絞めるな!」 キョン「ん?……マ、マフラー?」 ハルヒ「あ、あげるわよ!あんたも受験生なんだし、風邪とかひいたら…あれだし…」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:42:48.83 ID:dd6ZwNgPO キョン「これ自分で編んだのか?」 ハルヒ「すごく時間かかったわよ。そういうチマチマした作業はあんまり好きじゃないから」 キョン「それにしても良くできてるな。」 ハルヒ「そ、そう?」 キョン「それに…」 ハルヒ「それに?」 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:45:31.67 ID:dd6ZwNgPO キョン「おまえの匂いが染み付いてるぞ」 ハルヒ「な、なに嗅ぎまくってんのよ!バカキョン!あんたその発言そうとうキモいわよ!」 キョン「…ハルヒ、顔を真っ赤にして言うセリフじゃないぞ」 ハルヒ「バカ!!」 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:48:12.31 ID:dd6ZwNgPO キョン「……」 ハルヒ「こ、こっち見るな!石にするわよ!」 キョン「おいハルヒ」 ハルヒ「な…によ」 キョン「実は、ついさっき、『誰かと握手しながらじゃないと家に帰れない病』にかかってしまったんだ。助けてくれ」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:51:06.91 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「ふん」 キョン「おまえの手、冷たすぎだぞ」 ハルヒ「当たり前じゃない。そのぶん心があったかいのよ」 キョン「間違っちゃいねぇな」 ハルヒ「…」 キョン「…」 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:53:16.71 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「な、なによ……急に黙り込んで」 キョン「偶然だと思うがこの展開、さっき観た映画のワンシーンと似てるな」 ハルヒ「変なこと言わないで…それじゃあこのままキスすることになっちゃうじゃない」 キョン「そうだな」 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:56:19.91 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「ちょっと、だから、こ、こっち見ないでよ」 キョン「悪かった、石にされたらたまらん。見ないように気を付けよう」 ハルヒ「キョン、あんたはバカすぎるわ」 キョン「今更だな」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 03:59:55.42 ID:dd6ZwNgPO ハルヒ「キョンあのね」 キョン「どうした?」 ハルヒ「わたしはキョンが好きなのよ」 キョン「おれはハルヒが好きなんだ」 ハルヒ「あたしたち、バカね」 キョン「今更だな」 おわり 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/10/05(月) 04:12:08.71 ID:dd6ZwNgPO ありがちな展開でしかも短くするのに苦労しました 楽しんでもらえたのなら幸いです 以下、千石撫子の恋愛サーキュレーションのCD発売を祈願するスレ