涼宮ハルヒの10年後 1 名前: ◆PyRVi2w9F. [] 投稿日:2009/09/24(木) 22:24:33.66 ID:1DLpdCygO キョン「腹減ったなぁ・・・」 北高を卒業して早10年が経ち、年齢もついに25を過ぎてしまった。ところで現在俺が何をしているかというと・・・ {1日目} Trrrrrr!! キョン「はい!!××探偵事務所でございます!!えっ?坦々麺?ふざけんなうちは中華料理屋じゃねえ!!」 キョン「腹減ったなぁ・・・・」 そう、俺は現在探偵になっているのである。 2 名前: ◆PyRVi2w9F. [] 投稿日:2009/09/24(木) 22:25:30.06 ID:1DLpdCygO とは言っても依頼はペット探しばかり。大した金にもならないから事務所の家賃を払うのもいっぱいいっぱいだ。 キョン「なんで探偵なんかになっちまったんだろうか・・・」 俺は高校を卒業したあと、何故かわからんが探偵業に興味を持ち、これまた何故かわからんが探偵になれてしまったのである。だがもう廃業寸前だ。 キョン「あ〜なんかこう・・・一発でかい依頼が来ないもんかねぇ。」 最近の口癖がこれ。そうは言ってもそんなタイミングよくでかい依頼が来るわけ無いのだが。 4 名前: ◆PyRVi2w9F. [] 投稿日:2009/09/24(木) 22:28:08.27 ID:1DLpdCygO そんな感じで俺がいつも通りの日常を過ごしていると、事務所のドアをノックする音が。 キョン「はいはい、どうせ訪問販売かなんかだろ。こういうのは無視に限る。」 俺はひたすら無視しつづけた。そして何回目のノック音が鳴ったころだろう。突然ドアをぶちやぶる轟音が響いた。 ドゴーン!! 鶴屋「人がノックしてるんだからさっさと開けるっさ!!」 キョン「鶴屋さんはノックする必要無いでしょ!!事務所の人間みたいなもんなんだから!!」 鶴屋「それが一応マナーってもんだよ!!」 この人は鶴屋さん。俺の仕事を仲介してくれている。とはいえろくに仲介料払えていないんだけどな。 5 名前: ◆PyRVi2w9F. [] 投稿日:2009/09/24(木) 22:29:05.03 ID:1DLpdCygO 鶴屋「そうそう、今日は依頼を持ってきたんだよ。」 キョン「依頼?どうせまた犬か猫探しでしょ?」 鶴屋「チッチッチッ。それが今日は違うんだなぁ。捜し物は当たってるんだけどね。」 キョン「じゃあなんですか?豚ですか?それとも牛?」 鶴屋「真面目に聞くにょろ!!実は・・・捜し物は絵画っさ!!」 キョン「絵画?」 鶴屋「そう。これがその写真だよ。」 写真には確かによくわからん絵が写っていた。しかしこれは・・・ キョン「あの、このマッチ棒はなんですか」 鶴屋「サイズ比較のためのものっさ。」 (ってことはこの絵画はマッチ棒と同サイズってことか!?) キョン「こんな小さな絵に価値なんかあるんですか?」 鶴屋「うーん私もそこらへんはわからないから詳しくは依頼人に聞いてほしいんだよね。」 7 名前: ◆PyRVi2w9F. [] 投稿日:2009/09/24(木) 22:30:15.76 ID:1DLpdCygO キョン「ちょっと待った。俺が引き受けるといつ言いました?」 鶴屋「なんだい!!せっかく依頼持ってきてあげたのに。素直に受けるにょろよ。でも依頼料聞いたら絶対受けるはずっさ。」 キョン「あーはいはいいくらですか?」 このとき俺は依頼を断るつもりでいた。次の言葉を聞くまでは。 鶴屋「100万だよ!!」 キョン「は?100万?この小さな絵捜すのに100万?」 鶴屋「どうだ!!驚いただろ!!」 (まさかこんなチャンスが回ってこようとは。滞納してる家賃払って、鶴屋さんに仲介料渡しても・・・・相当余るな。) キョン「仕方ない。受けましょう。」 この時有頂天だった俺は、この依頼がとんでもない惨劇の始まりになろうとは夢にも思わなかった。 8 名前: ◆PyRVi2w9F. [] 投稿日:2009/09/24(木) 22:30:57.93 ID:1DLpdCygO 鶴屋「んじゃあ詳しくは・・・この住所の家に行って。依頼人が待ってるからね!!」 キョン「わかりましたよ。」 鶴屋「あーあとその依頼人他にも・・・いや、なんでもないっさ!!」 キョン「?」 鶴屋さんのいなくなった事務所で、俺は依頼の絵画についていろいろと考えていた。 (こんな絵画に100万・・・依頼人は一体どこのブルジョアだ?) (それに気になることが一つある。なぜこの事務所なんだ?他にも有名な探偵事務所がこの辺にはある。3年前に出来た探偵事務所なんか優秀な美人所長、所員にも随分優秀なのがいると聞く。なのになぜ・・・。いくら鶴屋さんが推したとはいえ、普通なら選ばないと思うんだが。) 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:32:04.14 ID:1DLpdCygO とにかく俺は依頼人の家に行ってみることにした。 キョン「ここか・・・でかいな。」 チャイムを押すといかにもブルジョアって感じな声が聞こえた。 依頼人「はいはいどうぞどうぞ」 中に入るとそこは予想通りの豪邸だった。なるほどね。100万余裕で出せるわけだ。そして現れた依頼人はデブでいかにも成金野郎って感じだった。 依頼人「ではこちらのお部屋でお待ちください。」 はいはい、依頼人に従い俺は部屋のドアを開けた。 ?「おや?あなたは・・・」 キョン「なんでお前がここに!?」 そこには高校時代には懐かしく、今見ると非常に腹の立つニヤケ顔のあいつ。古泉が立っていた。 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:32:54.65 ID:1DLpdCygO キョン「どうしてお前がここに!?」 古泉「それはこちらの台詞です。あなたこそどうして?」 キョン「俺が仕事以外でこんなとこ来るかよ。」 古泉「仕事・・・?ではあなたもこの依頼を?」 キョン「あなたも・・・?ってことはまさか!!」 古泉「そう、僕も探偵です。」 キョン「どこの事務所なんだ?」 古泉「○○探偵事務所という所です。この近辺じゃ一番有名なはずですが。」 唖然としたね。さっき話に出した美人所長と優秀所員の事務所にこいつがいるなんて。まさかその優秀所員ってのは古泉のことか? 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:34:09.92 ID:1DLpdCygO 古泉「まあそう呼ばれてるらしいですけど。僕は優秀などとは思ってませんよ。」 ニヤケ顔で言う古泉。つくづく腹の立つ野郎だ。 キョン「そういえばお前んとこの所長、そうとう美人らしいじゃないか。」 古泉「本当にあなたは何も知らないんですねぇ。所長はあなたの知っている方ですよ。そう、とてもよくね。」 俺は古泉の「とてもよくね」という言葉を聞き、嫌な予感全開になった。 (まさか・・・な) すると俺の後ろでドアが開き「まだ・・・・・!?」と驚いた様子の女性が現れた。 (古泉だけでも十分驚いてんのに、今度はお前か・・・・有希。) 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:35:42.94 ID:1DLpdCygO 俺は今日2度目の驚愕を受けたところである。有名探偵事務所の所員が古泉で、さらに所長は有希と来たもんだ。偶然って怖いね全く。 有希「なんであなたがいるの?」 キョン「俺も依頼を受けたもんでね。おまえらもそうなんだろ?」 有希「そう。でもあなたの出番は無い。絵画は私達が見つけるから。」 キョン「おいおいずいぶん冷たいな有希。高校のときは・・・」 有希「やめて、名前で呼ばないで。馴れ馴れしい。とても不快。」 ずいぶんな言われようだ。 とそのとき、依頼人が入ってきた。 依頼人「いやー遅くなりました。では今から説明させていただきます」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:38:16.91 ID:1DLpdCygO 依頼人「写真で見せましたとおりこの絵を探していただきたいのです。」 古泉「実はすでに検討はついているんですよ。」 キョン「ほう、どういうことだ?」 古泉「ここの窓の部分を見てください。足跡があるでしょう?」 キョン「確かにあるな。」 古泉「この足跡は犯人のものでしょう。犯人はここから出入りしたものと。」 キョン「それにしては逃走時の足跡しか無いな。侵入時の足跡はどうしたんだよ?」 古泉「逃走時の足跡だけ隠滅しわすれたのでは?少なくとも、犯人がこの窓から逃げたことは確かですよ。後は絵が売買に出されていないかどうか調べるだけです。」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:39:07.09 ID:1DLpdCygO キョン「なるほどな。ところで有希所長も同じ考えなんでしょうか?」 有希「・・・けんか売っているの?」 キョン「冗談だよ。」 有希「あなたに私の考えを教える必要は無い。古泉君。」 古泉「はい。一通り話しは聞いたので僕達はこれで・・・」 依頼人「よろしくお願いします。」 キョン(あいつ・・・名前で呼べるように・・・ずいぶん人間らしくなったんだな。) 依頼人「ではお話の続きを。」 俺はあらかたの説明を受けた。 まずこの絵にはうん億の値段がつい ているということ。 3日か程前の留守中に何者かが侵入したらしいということ。 依頼人は奥さんの三回忌に使うためどうしても3日以内に必要で急をようするということだ。 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:39:54.02 ID:1DLpdCygO ところで俺は一つ、気になっていたことがある。 キョン「この部屋、泥棒が入ったあとどこか片付けたりしました?」 依頼人「いいえ、実はどこも荒らされた様子はないんです」 キョン「じゃあなぜ泥棒に入られたと思うんですか?」 依頼人「内側の窓の手摺りに足跡がついていたもので・・・」 キョン「誰かが侵入したんじゃないかと思ったわけですか。」 依頼人「はい。なるべく騒ぎにしたくなかったので警察に連絡するまえにあなたがたに依頼したのです。」 キョン「なるほど。ちなみに床ですが、事件の後掃除しました?」 依頼「いえ、すべて当時のままです。」 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:42:09.26 ID:1DLpdCygO キョン「じゃあ室内は犯行直後の状態ってことですか。」 依頼人「そうなりますな。」 キョン「ところで普段絵はどこにしまってたんでしょう?」 依頼人「この引き出しです。」 そこには15個の引き出しついているでかい家具があった。俺は引き出しを一つずつ調べたがこれといった手がかりは見つからない。だが最後の引き出しを確認して、閉めたときだった。 「カタン」と閉めたときの音とはまた別の音が聞こえた。何かがぶつかったような。でもその引き出しのなかには紙しか入ってない。 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:44:24.57 ID:1DLpdCygO キョン(もしや・・・) 俺は試しにボールペンを引き出しに一つずつ挿してみた。そして最後の引き出し。 キョン(なるほどな。古泉、お前は犯人の思うつぼだったってわけだ。) キョン「ところで報酬のほうは?」 依頼人「仲介者から聞きませんでしたか?依頼料100万に成功報酬で+100万。あと仲介者にも50万を。」 (なんつー羽振りのいいデブだ。つーか鶴屋さん50万て!?) 依頼人「金額が不服ですかな?」 キョン「い、いえ。この依頼受けさせていただきます。」 説明を受けた俺は一旦帰ることにした。真相は明日でもいいだろう。まずは鶴屋さんを問い詰めないとな。 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:45:38.09 ID:1DLpdCygO キョン「鶴屋さん!!どういうことですか!?」 鶴屋「な、なんのことだい?」 キョン「なんで俺に有希の探偵事務所のこと、言わなかったんですか!?」 鶴屋「い、いやー言いそびれちゃってさ。アハハ。でも驚いたにょろ?」 キョン「当たり前でしょう。まさか複数に依頼してるとは思いませんからね。」 鶴屋「まあ落ち着いて。明日から捜しに行くのかい?」 キョン「ええ。今日はいろいろと情報収集を。それと50万の話なんですが。」 鶴屋「なるほどねぇ・・・やばっ時間にょろ!!私用があるからこれで失礼するっさ!!」 キョン「鶴屋さん・・・逃げたな。」 ちなみにストーリーに関しては某ゲームのほぼ丸パクリみたいなもんです。 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:47:11.42 ID:1DLpdCygO 次に俺は、○○探偵事務所にきていた。 キョン「有希の奴・・・・冷たかったからなぁ。」 (やはり怒っているのだろうか。) 俺と有希は高校時代付き合っていた。高校卒業したら結婚まで考えてな。でも俺にはもうひとり好きな女性がいた。有希と彼女。俺はどちらも決めることが出来ず結局逃げたんだ。 (こんだけ優柔不断なら嫌われても仕方ないか・・・) ここで考えてもしょうがない。とりあえず入ってみよう。俺は有希の事務所の扉を開けた。 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:48:23.74 ID:1DLpdCygO キョン「あのーすいません」 所員A「はい?」 キョン「所長の長門有希さんいらっしゃいますか?」 所員A「ああはい。奥の所長室に・・・」 とここでまたもやあの男がやってきた。 古泉「所長でしたらいませんよ。」 キョン「いやでもこの所員さんがいるって・・・」 古泉「気のせいですよね。そうですよね?」 所員A「えっ?あの・・・・」 なぜかわからんがこいつは俺を嫌ってるらしい。さっさと俺を追い出したいようだ。 (有希もこいつと同じ気持ちなのだろうか?) 古泉「所長はおりません。ですからお帰りください。貧乏探偵さん。」 俺がムカついて殴りかかろうとした瞬間、奥から「やめて」という声がした。 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:50:01.05 ID:1DLpdCygO キョン「有希・・・」 古泉「所長・・・」 有希「私は彼と話がある。古泉君。あなたは下がって。」 古泉「・・・わかりました。」 古泉は俺を睨みつつ戻っていった。ざまみろである。 有希「下へ・・・ここではなんだから。」 キョン「あ、ああ。」 俺はエレベーターで下に降りている間、有希の顔が気になって仕方なかった。 有希「私の顔に何かついてる?」 キョン「いや、ずいぶん大人っぽくなったと思ってな。もう純粋な人間なんだよな。」 有希「そう・・・」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:51:30.71 ID:1DLpdCygO 有希は高校時代、対コンタクト用ヒューマノイドインターフェイスと呼ばれる、ようは宇宙人だった。 だが高校卒業のとき、有希は人間になれた。それはある女性のおかげだったのだが。 俺と有希は高校卒業するまで付き合っていたんだ。やっぱり有希は俺のことを憎んでいるのだろうか? 有希「・・・先程はすまない。」 キョン「いや、構わないさ。」 有希「そう。で、何の用?」 キョン「相変わらず冷たいな有希ちゃんは。」 有希「ギロッ!!」 キョン「す、すみません・・・」 有希「学習能力が無いの?・・・・・有希と呼ばないでと言ったはず。」 キョン「わかったよ。じゃあ長門でいいか?」 有希「いい。」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:53:24.23 ID:1DLpdCygO キョン「んで、本題なんだが」 有希「・・・」 キョン「おまえらの方ではどのくらい進んでんのかと思ってな。」 有希「・・・偵察ということ。」 キョン「まあそうなるな。」 有希「ライバル相手に教えると思う?」 キョン「まあそうだよな。ただお前のことだ。古泉とは違う推理をしていると思ってな。」 有希「・・・確かに、彼の推理には疑問がいくつかある。」 キョン「だよな。」 有希「逆に貴方に聞きたい。今日一日で何がわかった?」 キョン「物盗りじゃね?」 有希「・・・」 キョン「・・・」 有希「・・・」 キョン「冗談だ」 有希「わかってる」 キョン「こちらも詳しくは言えないが、物盗りではないのは確かだろう。」 有希「・・・それはどうして?」 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:54:52.30 ID:1DLpdCygO キョン「お前もわかってるだろ?床が綺麗過ぎるんだよ。 有希「・・・」 キョン「依頼人は室内は犯行直後の状態のままと言った。でも床には足跡が一つも無い。」 有希「そう」 キョン「可能性としては三択だ。」 ・玄関から靴を脱いで入り、また靴を履き窓から逃走した。 ・床の足跡を綺麗に拭き取り逃走したが、手摺りの足跡を消すのを忘れた。 ・靴を脱ぎ窓から侵入し、逃走する際にわざと逃走時の足跡を点けたか 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:56:11.28 ID:1DLpdCygO キョン「1つめは行動がバカ過ぎる。いくらなんでもこれはありえない。2つめはなんで侵入時の足跡が無いのかってなる。侵入時のだけ拭いて、逃走時のを忘れるなんて不自然だ。」 有希「・・・」 キョン「3つめが一番自然だが、じゃあなんで最後に足跡を点けたのかって話だ。わざわざ教えてるようなもんだろ。でもこれはある意味正解だ。」 有希「それはつまり」 キョン「そう。盗まれたと思わせること。これが犯人の目的だと思う。」 キョン「まあこんなとこだ。」 有希「さすが。彼はまだ貴方には及ばない。」 キョン「何言ってる。俺はペット捜し専門探偵みたいなもんだ。おまえらとは・・・」 有希「そんなことは無い。あなたのことは調べあげている。あなたは依頼されたら100%解決する。例えそれがいくら難しい事件でも。」 キョン「・・・・」 有希「私は・・・貴方に憧れて・・・」 キョン「有希・・・」 有希「・・・とにかく・・・私も同じ考え。でもそれ以上はまだ。」 キョン「・・・そうか。」 有希「じゃあ、私は仕事があるから。」 キョン「ああ。悪かったな。」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:57:55.34 ID:1DLpdCygO 次に向かった先は公園だ。ここで待ち合わせをしているんだが・・・おっきたきた。 キョン「どうも。」 喜緑「今日はなんのご要望で?」 喜緑さんも有希と同じインターフェイスだ。彼女も今は普通の人間になっている。今では俺の情報屋みたいな感じだ。 キョン「実はこれを」 俺は絵画の写真を見せた。 喜緑「この絵が裏に出回っていないか調べてほしいと?」 キョン「ああ。もの盗りの可能性はかなり低いんだがな。一応と思って。それから依頼人の素性も頼む。本当にあの家の主なのかどうも気になる。」 喜緑「わかりましたわ。明日の朝には教えられると思います。」 キョン「頼んだ。」 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 22:58:43.02 ID:1DLpdCygO 喜緑さんと別れ事務所に帰る途中、俺は以外な人物に会った。 朝倉「あっキョン君!」 キョン「よう、朝倉。」 彼女、朝倉涼子も有希や喜緑さんと同じインターフェイス。ちなみに朝倉だけ未だ人間じゃない。つまり宇宙的能力が使えるわけだ。 朝倉「今なんの仕事してんの?」 キョン「んーサラリーマンだ。朝倉こそ何の仕事を?」 朝倉「ああ、あたしは・・・・ちょっとごめんね!」 朝倉は急にかかってきた電話に出たかと思うと、鋭い表情になり。 朝倉「ええ、今行くわ・・・・・・ごめんねキョン君、急ぎの仕事入っちゃって。」 そういうと朝倉は大急ぎで走って行った。 (あの目・・・何の仕事してんだ?) 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:01:06.57 ID:1DLpdCygO 朝倉サイド1 朝倉「朝倉涼子、ただ今戻ったわ。」 上司「おかえり朝倉君。早速だが任務だ。」 朝倉「ええ。」 上司「ある女性を護衛するのが次の君の任務だ。」 朝倉「その女性とは?」 上司「最近久しぶりに日本に帰って来たらしい。君と同じ北高に通ってたらしいぞ。」 朝倉「それは偶然ね。」 上司「まあかなり気難しい子らしいが頑張ってくれ。名前は確か・・・・そう、涼宮!涼宮ハルヒだ。」 朝倉「涼宮・・・・ハルヒ!?」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:02:42.34 ID:1DLpdCygO 次の日、俺は喜緑さんに結果を聞きに行った。俺の予想通り裏には出回ってなかった。あんな絵を売るとしたら裏にしか回せないだろうからな。ますますもの盗りの線は無くなったな。 喜緑「あと依頼人の素性ですけど・・・得に気になる点はありませんでした。その筋では有名な富豪らしいですよ。」 喜緑「ついでに絵について調べました。どうやらイスラム地方の国の絵らしいですね。確か名前は・・・そう、エルディア。」 キョン「エルディア・・・ですか?」 そんな名前、聞いたこともない。とりあえず調べてみようか。ってことで喜緑さんと別れ俺は図書館へ向かった。 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:03:35.76 ID:1DLpdCygO 図書館に来たはいいが、調べても全く見つからない。そんなにマイナーな絵画なのだろうか? 結局いい情報は見つからず、俺は図書館を出ることにした。 キョン「このまま依頼人のとこ行くかな・・・待てよ?エルディア・・・確か近所にエールって名前の外国人学校があったよな。」 まさかエールがエルディアを略した・・・・わけないよなと思いつつものは試しで行ってみることにした。 キョン「まさか本当に当たるとはな。」 エール外国人学校の校門前で生徒に聞いてみたところ、本当にエールとはエルディアのことらしい。 なら是非学校内の図書館に行きたかったのだが、依頼人の家に行かなければいけないので、今日は諦めることにした。 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:06:34.79 ID:1DLpdCygO キョン「相変わらず嫌味な家だぜ。」 そして家に入るとこれまた嫌味な古泉が俺を待っていた。 古泉「僕は待っていませんよ。」 キョン「ああそうかい。」 横には有希もいる。 キョン「よう長門所長」 有希「・・・・バカにしてるの?」 殺気が伺えたのでやめよう。 依頼人「みなさんお揃いで。で、何か解りましたか?」 古泉「ええ。私はやはりもの盗りと睨んでいるんです。」 おーおー始まった。そこから古泉はあの足跡をヒントに次々と推理していった。 古泉「と、いうわけです。」 依頼人「さすが有名探偵事務所だ。やはり所長さんも同じ結論なのですか?」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:07:41.74 ID:1DLpdCygO 有希「・・・・・・そう。」 そのとき俺は有希に違和感を感じた。なぜ否定しないんだ?昨日あいつは俺と同じ推理をしていると言っていたのに。なぜ古泉に従う?所長はお前だろ。 古泉のほうを見ると、あいつは勝ち誇った目をしている。なにがしたいんだろうねこいつは。 依頼人「あなたもやはり、もの盗りだと?」 キョン「いえ、俺は違うと。まだこの家の中にあると睨んでます。」 古泉「!?」 依頼人「そんな!?家の中は全部捜したんですよ?。」 44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:09:51.99 ID:1DLpdCygO 俺は昨日有希に話したことを織り交ぜつつ推理した。 キョン「つまりあの足跡はフェイク。実際は室内にあると思います。」 古泉「待ってください。では犯人の目的は?」 キョン「大方後々盗りに来るか、もしくは最初から依頼人に対しての嫌がらせってとこだろ。」 依頼人「で、では絵画はどこに?」 キョン「昨日室内を調べてたら一つ気になる所が。」 依頼人「それは一体?」 キョン「この引き出しですよ。」 それは昨日の引き出しが15個ある家具だった。 古泉「この引き出しのどこにあると?」 俺はメモ帳を出すと古泉に渡した。 キョン「そのメモ帳を縦にしてたんすの引き出し一つ一つに入れてみな。」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:10:50.23 ID:1DLpdCygO 古泉「あなた何を言ってるんですか?縦にして入れたらメモ帳がはみ出ますよ。」 キョン「俺の言いたいのはそうじゃない。まあ試しにやってみな。一つだけおかしな引き出しがあるぜ。」 有希「・・・・まさか。」 有希はわかったらしい。古泉は渋々引き出しにメモ帳を挟んで行き、そして気づいた。 古泉「馬鹿な!?」 キョン「そう。要は2重底だ。」 15の引き出しに入れていくと1個だけメモ帳の入りが浅い引き出しがある。恐らくその中に絵画があるっていう推理だ。 そして結果はすぐに出た。あんなに古泉の悔しそうな顔は初めて見たな。 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:11:33.59 ID:1DLpdCygO 依頼人「あ、ありがとうございます!!これで妻の三回忌を無事執り行えます。」 キョン「いえいえ、まあまた何かありましたらご連絡を。」 古泉「冗談じゃない!!」 キョン「お前何怒ってんだ?」 古泉「黙れ!!」 俺は思わず身構えちまった。こいつが俺達に敬語以外を使うなんて初めてだからな。 古泉「貴様は俺から・・・」 有希「もういい。」 古泉「所長!?」 有希「私たちは帰る。明日、依頼料100万を受け取りに来る。古泉君。」 古泉「・・・・」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:13:19.76 ID:1DLpdCygO 有希と古泉がいなくなり、残ったのは俺と依頼人だけだ。 キョン「じゃあ俺も帰ります。」 依頼人「本当にありがとうございます・・・依頼料についてですが、今100万を渡し、明日の夜残り100万を渡すということでよろしいでしょうか?」 キョン「ああ、いいですよ。んじゃあ俺は帰ります。」 この時、俺がこの絵画の秘密に気づいていれば・・・・・・ 52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:15:54.66 ID:1DLpdCygO ○○探偵事務所前にて。 キョン「うーんどうするべきか。」 100万を貰った俺はなぜかまた有希の事務所前にいる。別に嫌みをいいに来た訳じゃない。ただ・・・有希と話しがしたかっただけだ。 キョン「しかし古泉に会ったら嫌だしな。大体あいつはなんで俺を目の敵にするんだ?」 まあいい。古泉は無視すればいいか。 キョン「あのーすいません」 有希「・・・・何しに来たの」 有希は以外と早く見つかった。どうやら古泉は・・・いないみたいだな。 キョン「ちょっと時間あるか?」 有希「・・・・・問題無い。」 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:16:48.94 ID:1DLpdCygO 俺と有希は事務所下まで降りた。 有希「何の用?勝者が敗者の顔でも見に来た?」 いつからこいつはこんな嫌みが言えるようになったのだろう。 キョン「そういうわけじゃない。ただ長門と話しがしたくてな。」 有希「・・・・そう。」 キョン「まあその・・・今回はたまたまだ。気にすんな。」 有希「その話しはしないで。」 キョン「す、すまん。」 有希「・・・ジョーク。やっぱり貴方はさすが。」 キョン「いや、俺こそたまたまさ。」 有希「もし・・・」 キョン「?」 有希「もし貴方さえ良ければ・・・・私のところに」 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:17:39.35 ID:1DLpdCygO (有希・・・) キョン「・・・・いや、遠慮しとくわ。俺古泉に嫌われてるしな。気持ちだけ受けとっておくよ。ありがとな。」 有希「そう・・・」 キョン「長門知らないか?古泉はなんで俺を目の敵にするようになったんだ?」 有希「それは・・・・知らない。」 この時俺は、有希が嘘をついてると思った。まあ勘だけどな。 キョン「そっか・・・・そうだ、夜一緒に飯でも食いに行かないか?」 有希「いや・・・それは・・・・今日はちょっと・・・・・・」 キョン「・・・わかった。またいつかな。」 有希「あっ・・・・・・そう」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:19:29.59 ID:1DLpdCygO 有希と別れ事務所に帰ってきた俺は100万を見てニヤニヤしていた。するとドアをノックする音。 (まさか新しい依頼人!?ようやく俺にも運が向いてきたか!!) 俺は勢いよくドアを開ける。だがそこにいたのは。 鶴屋「仲介料貰いに来たよ!!」 キョン「鶴屋さん・・・あなた別に50万貰ってんでしょーが!!」 鶴屋「それとこれとは別っさ。先に100万受けとったんだよね?早く渡すにょろよ!!」 キョン「全く・・・いくら渡せばいいんですか?」 鶴屋「うーん・・・めがっさサービスで30万かな。」 キョン「そいつはぼったくりすぎじゃないか鶴屋さん!?」 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:20:20.53 ID:1DLpdCygO 結局1時間の格闘の末20万で落ち着くことになった。 鶴屋「キョン君ケチだねえ。」 キョン「うぬう・・・まあいいさ。どうせ明日にはまた100万入るんだ。」 鶴屋「じゃああたしは帰るにょろよ〜。」 キョン「あ〜はいはい・・・全く、鶴屋さんはいつからハルヒみたいになったんだ?」 俺はふとここで思い出した。ハルヒのことを。 (あいつ元気にしてんのかな?確か外国行ったって聞いたけど。ハルヒといえば、朝比奈さんは今何をしているんだろうか?未来で頑張ってるんだろうな?) 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:22:56.88 ID:1DLpdCygO {朝倉サイド2}2日目 「あなたは・・・朝倉涼子」 朝倉「お久しぶり、涼宮ハルヒさん」 ハルヒ「なんであなたが?」 朝倉「私、あなたの護衛を頼まれているの。」 ハルヒ「・・・パパから?」 朝倉「そうよ。あなたのお父さんから受けたの。」 ハルヒ「・・・・」 朝倉「久しぶりに日本に来て、一番誰に会いたい?」 ハルヒ「・・・・・・・・・・・キョン。」 朝倉「そう・・・会えるといいわね。」 ハルヒ「うん。」 朝倉「そうだ!!あさってプールに行きましょう!!」 ハルヒ「プール?」 朝倉「そう!外国人学校の中にあるんだけど普段は一般解放されてるの。だからあさって、ね?」 ハルヒ「うん。楽しみだわ。」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:24:14.54 ID:1DLpdCygO さて、夜中に俺はまた有希の事務所の前にいる。そろそろストーカー扱いされるんじゃないかと思うが、ちゃんと訳がある。 あいつの事務所に携帯を追いてきてしまったのだ。なんたる不覚であろうか。 キョン「有希まだ残ってるかな?」 俺がドアをノックしようとした時、声が聞こえた。この声は・・・古泉? 古泉「あなたはまだ!!彼を追いかけているんですか!?」 有希「私は・・・別に・・・」 古泉「僕がこんなにあなたのことを愛しているのに、あなたは彼のことばかり!!」 (なんだと!!古泉が有希を!?) 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:25:33.84 ID:1DLpdCygO 有希「私は・・・貴方の気持ちには答えられない。」 古泉「でも僕にはわかりますよ。少しずつ、あなたの彼への気持ち揺らいでいるのが」 有希「!?・・・・それは・・・・」 古泉「だからこの間のキスだって拒絶しなかったんですよね?」 (キスだと!?あの野郎・・・) 有希「あれは・・・古泉君が無理矢理」 古泉「でも拒絶しなかった。舌まで入れてましたよね。」 有希「・・・・・」 古泉「僕を古泉君って呼ぶようになったのも、確かキスしてからでしたよね?」 有希「・・・・・」 なあ、いますぐ古泉を殺しに行ってもいいだろうか?今なら間違いなく本気で殺せるよ。 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:27:23.32 ID:1DLpdCygO 古泉「僕はね、もうすぐあなたを手に入れられる。そうすれば高校時代から続いていたあなたへの気持ちも、彼への復讐も達成されるんです。」 有希「どうして・・・そんなことを・・・」 古泉「彼なんかより僕の方があなたを愛しているからですよ!!」 有希「んっ・・・んー」 (あの野郎!!)俺はドアをぶちやぶろうとしたのだが。 有希「やっぱりだめっ!」という有希の声で思い止まった。 古泉「・・・どうしてですか?」 有希「ごめんなさい・・・」 古泉「まさか・・・昨日彼と再会したことで・・・」 有希「やっぱり私には・・・彼が・・・」 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:29:01.35 ID:1DLpdCygO 古泉「彼はあなたを一度捨てた男ですよ!!」 (俺だって好きで捨てたわけじゃない。ハルヒと有希・・・どちらかなんて選べなかったんだ。) 有希「彼は私も涼宮ハルヒも傷つかない方法を選んだ。ただそれだけ。」 古泉「・・・わかりました。今日は引き下がりましょう。でも覚えておいてください。」 有希「・・・」 古泉「僕は絶対にあなたを手に入れ、彼に勝ってみせる。今日は負けてしまいましたが、実は面白いネタがあるんですよ。」 有希「何の話し?」 古泉「依頼の絵画についてですよ。」 (何?) 古泉「あの絵画はただの絵じゃない。彼の知らない秘密が隠されてる」 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:29:59.35 ID:1DLpdCygO (あの絵の秘密ってどういう意味だ?) 有希「わからない。どういう意味?」 古泉「いずれわかりますよ。そしてそれにより、あなたは僕を選ぶことになるんですから。」 (・・・) 有希「・・・」 古泉「楽しみですねぇ・・・彼の絶望の表情が。」 (やば!こっちに来る!!どうする、隠れるとこ無いぞ!?) 古泉「・・・・」 キョン「・・・・」 古泉「立ち聞きですか・・・いけませんねぇ。」 キョン「なんのことだ?俺は今来たばかりだが。」 古泉「まあそういうことにしておきましょう。」 (ふー助かったぜ。) 古泉「一つ言っておきます。長門有希は僕のものだ」 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:31:40.39 ID:1DLpdCygO 「長門有希は僕のものだ」 そう言って古泉は去って行った。 キョン「全く。いつからあんなグレちゃったんだ?。」 有希「誰かいるの?」 (しまった!!) どうやら逃げて帰ることは出来なくなったらしい。 キョン「ど、どうも〜」 有希「・・・」 キョン「いや〜ここに携帯忘れててさ。参っちゃったよもう。ハハ、ハハハハ」 有希「いつからいたの?」 キョン「今来たばっかり。本当だ。」 有希「・・・そう。」 キョン「そこで古泉と会ったんだ。」 有希「そう。」 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:32:29.19 ID:1DLpdCygO キョン「・・・スーツ乱れてるぞ?何かあったのか?」 有希「!?これはその・・・・なんでもない。」 キョン「・・・」 (これ以上いても・・・な。) キョン「んじゃ俺帰るわ」 有希「待って。」 キョン「なんだ?」 有希「少し・・・話しがしたい。」 キョン「ああ、わかったよ。」 それから俺たちはいろんな話しをした。俺の事務所の経営状態やこれから有希が朝倉と会うって話し。SOS団の話しとかな。どうやら有希の事務所もなかなか維持が大変らしい。 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:34:29.11 ID:1DLpdCygO キョン「いい話が出来た。ありがとな。」 有希「いい。それから・・・」 キョン「ん?」 有希「この間の事務所の話・・・やっぱり私・・・」 ここで「おう!任せとけ!」なんて言えれば格好もつくんだろうが、仮にも有希を一度捨てた俺にはそんなこと言えなかった。 キョン「俺なんかがいても古泉といがみ合うだけだ。それに俺なんかいなくてもこの事務所はやっていける。自信持てよ。」 有希「そう・・・・」 有希は同業者でライバル。それ以上でもそれ以下でもない。俺は自分自身に言い聞かせながら事務所をあとにした。 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:35:18.62 ID:1DLpdCygO 朝倉サイド3 (もし長門さんに会ったら。彼女はどうするのだろう。) 私は考えながら自宅マンションへ向かう。これから涼宮ハルヒと一緒に隣人の部屋に向かう。 朝倉「あたしよ。朝倉よ。」 すぐに出てきた。人間になったことで成長し大人っぽくなった長門さん。 (長門さんも喜緑さんも、涼宮ハルヒのおかげなのよね。) 朝倉「今日はね、特別ゲストがいるの。」 有希「誰?」 朝倉「彼女よ」 私は連れて来た涼宮ハルヒを見せる。長門さんは一瞬驚いたものの。 有希「・・・そう。2人とも入って。」 と言った。 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:36:13.74 ID:1DLpdCygO 事務所へ帰る途中携帯を開く。まあ電話なんて来てないんだろうが 「着信1件」 どうやら誰かから電話が来たらしい。確認するとそれは依頼人からだった。 (残り100万のことかな?) すると突然着信音が鳴った。相手は依頼人だ。 キョン「はい、もしもし。」 依頼人「あっキョンさんですか。」 キョン「はい。明日のことですか?」 依頼人「明日のこと・・・・?なんのことでしょう?」 キョン「いやちょっと待ってください。約束したでしょ。」 依頼人「とにかく聞いてください。今からそちらに・・・」 電話はそこで切れた。 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:38:06.07 ID:1DLpdCygO キョン「なんだ?まあいいか。明日聞いてみりゃいいし。」 俺はもうすぐ事務所前に着くってところで・・・気づいた。誰かがいることに。 (誰だ?) どこかで見覚えのある髪の色。背は高くなっていたが変わらない雰囲気。 (おいおいまさかあれは!?) 「お久しぶりです。キョン君」 朝比奈みくるがそこにいた。 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:39:19.73 ID:1DLpdCygO 今俺の事務所内には俺一人ではなく、朝比奈さんがいる。 みくる「待ちくたびれましたぁ」 キョン「何時から待っていたんですか?」 みくる「かれこれ5時間前くらいです。」 キョン「やりますね朝比奈さん。んで、いきなりどうしたんですか?」 俺が聞くと朝比奈さんは思い出したように頷いた。 みくる「私は見届けに来たんです。あなたたちを。」 キョン「はい?」 みくる「今回のことに関してはほぼ全てに禁則事項がかかっているので私から言えることはありません。ただ一つだけ。 そう言うと朝比奈さんはすっと立ちドアのほうに行き、たった一言 みくる「明日何があっても驚かないでください。」とだけ言って出ていってしまった。 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:40:41.72 ID:1DLpdCygO キョン「朝比奈さん・・・何しに来たんだ?」 何がなんだかよくわからん俺はシャワーを浴び、軽く飯を食ったあとベッドに入った。 (明日は・・・外国人学校の図書館に行くつもりだったが。もう必要無いか?いや、行ってみよう。暇つぶしにな。) (あとは夜に金取りに行って、それぐらいか。全くつまらない一日になりそうだ。) その日俺は夢を見た。SOS団の5人で仲良く談笑している。朝比奈さんはハルヒにいじられ、有希はそれを黙って見ていて、古泉はいつも通り笑っている。 みんなで笑える日々がまた来たらいいのに。そう思った。 まさかその願いが叶わなくなるとはな 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:41:31.99 ID:1DLpdCygO 朝倉サイド4 {3日目} 朝倉「ずいぶん飲んだわ・・・気持ち悪い。」 有希「これ。薬」 朝倉「ありがとね。それにしても・・・よく眠ってるわ。涼宮さん。」 有希「そう」 朝倉「最初は緊張したのよ。あなたと彼女はキョン君を取り合ってたからね。ギスギスしないでよかったわ。」 有希「わたしも・・・緊張した。」 朝倉「そうだ、明日の昼涼宮さんとプール行くのよ。長門さんも行けば?」 有希「プール?」 朝倉「そう、エール外国人学校で一般解放してるの。彼氏とでも一緒にいけば〜」 有希「私には・・・そんな人は・・・・その・・・」 朝倉「内緒にしなくていいじゃない!!どんな人なの?」 有希「教えない。」 朝倉「全く、強情ね・・・・・ねえ有希?いつか、みんなで集まって、楽しく話したり出来ればいいわね。」 有希「私も。」 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:42:52.10 ID:1DLpdCygO {3日目} 図書館に行く前、俺は喜緑さんに会ってきた。 喜緑「もう依頼は解決したんじゃないですか?」 キョン「そうなんだが一つだけ調べてほしいことがあるんだ。」 喜緑「仕方ないですね」 キョン「すまん。昨日の絵画なんだが、もう少し詳しく調べてくれないか?」 喜緑「詳しく・・・ですか?」 キョン「ああ。例えば・・・呪いとか、絵に関する秘密とか。」 喜緑「なるほど・・・とりあえず調べてみますね。」 キョン「ありがとうな。」 喜緑「でも一つご忠告しておきます。あなたは深追いしていつも危険な目にあう。気をつけたほうがいいですよ。」 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:46:23.11 ID:1DLpdCygO さて、喜緑さんのご忠告を受けたあと俺はエール外国人学校図書館に着いた。 とりあえず資料を見てみる。しばらくするとその絵は出てきた。 (これか。) どうやらこの絵はエルディア国に伝わるものらしい。 キョン「なんでこんなものが日本にあるんだ?あの依頼人はエルディアの人間なのか?」 図書館から出るとタイミング良く喜緑さんから連絡が来た。どうやら何か情報を掴んだらしい。俺はいつもの公園へ走った。 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:47:31.74 ID:1DLpdCygO 喜緑「結論から言うとこの絵に呪いの類はありませんでした。」 キョン「なるほどな。」 喜緑「ただ、秘密というわけではないのですが一つ面白い事実が」 キョン「王証というやつのことですか?」 喜緑「あら、知っていたのですね。そうです。その王証とやらに使われる一部がこの絵なのです。」 キョン「ふーん。」 喜緑「既に知っていた情報みたいなんでどうでもよさそうですね。」 キョン「いえ、ただいきなり一国の物だと言われてもなんかピンと来なくて。大体なんでそんな物が日本にあるんでしょう?」 喜緑「それはわかりませんが、絵以外でわかったことがあります。」 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:50:09.42 ID:1DLpdCygO キョン「なんですか?」 喜緑「実は現在エルディアには、王がいないらしいのです。」 キョン「死んだってことですか?」 喜緑「みたいです。それで今国内では次期王を決めるのにバタバタらしくて。」 キョン「なるほど。」 喜緑「様々な候補がいるらしいのですが、一人ずば抜けて有力な候補がいるらしいです。ただ・・・」 キョン「ただなんですか?」 喜緑「エルディアでは王権派と反王権がいて、その有力候補は反王権派らしいです。しかし王権派の方に相当なダークホースがいるとの話が。」 キョン「ダークホースですか」 喜緑「しかもその方は未だどんな方かもわからない、謎の存在だそうです。」 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:50:59.23 ID:1DLpdCygO キョン「今のとこどちらが優勢なんですか?」 喜緑「現時点では反王権派の方がリードしています。しかしダークホースの動きによっては一気に流れが傾くとのではと。」 キョン「なるほどねぇ」 喜緑「そしてここからが一番大事です。実はその国王が決まる式で必要なのがあの王証なんです。」 キョン「なんだって?」 喜緑「キョン君、これはあくまで私の勘ですがこれ以上深追いすると、とんでもない事に発展するかもしれませんよ。」 キョン「・・・わかりました。 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:53:04.34 ID:1DLpdCygO (一体どういうことだ?あの依頼人は妻の三回忌に必要だと話していた。しかし一国の王が決まる式に重要な物が何故必要なんだ?) とにかく依頼人に聞いてみる必要がありそうだ。時間は夕方4時、家に行ってみるか。その時後ろから肩を叩かれ振り返ると有希がいた。 キョン「よう。」 有希「何してるの。」 キョン「依頼人の家に金貰いに行くとこだ。」 有希「こちらも古泉君が今行っているはず」 キョン「そうか。鉢合わせしなきゃいいが。」 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:53:57.37 ID:1DLpdCygO 有希「・・・・明日」 キョン「ん?」 有希「エール外国人学校のプールが一般解放されているらしいから一緒に行ってあげてもいいと思ったから聞いてみた。」 キョン「一気に喋りきったな。つまり俺とプールに行きたいと、そういうわけだな。」 有希「・・・・そう。」 キョン「いいぞ。明日は何も予定無いからな。じゃあ・・・・昼の12時でいいか?」 有希「いい。」 キョン「わかった。明日楽しみにしてるぞ。」 有希「私も。」 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/24(木) 23:55:43.02 ID:1DLpdCygO 有希とプールの約束をした俺は今依頼人の家の前で困っている。チャイムを押しても音が鳴らないのだ。 キョン「壊れてんのか?しゃあない、ノックするか。」 だがノックをしても反応は無い。 キョン「これはまさかあれか?金が払えなくて逃げたってオチか?冗談じゃないぞ。」 だんだんイライラしてきた俺がドアノブに手をかけようとした矢先、突然古泉が飛び出してきた。 古泉「!!!」 キョン「よう。依頼人中にいるか?」 古泉「・・・・」 古泉は何も言わず立ち去って行った。一体どうしたのだろうか。ただ一つだけ気になったのはあいつにいつもの笑顔が無かったことだ。 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:00:37.27 ID:cATrp90PO キョン「とりあえず開いてるみたいだし中に入るか。」 家の中はまだ夕方だというのに真っ暗で何も見えなかった キョン「すいませーん、××探偵事務所の者ですがー・・・・おっここ応接間かな?」 応接間に入る。当然何も見えない。 キョン「すいませーん、××探偵事務所のおわっ!!!」 俺は何かにつまづいてしまったようだ。だんだんと目が馴れていく。次の瞬間俺は自分が何につまづいたのかはっきりと確認できた。 キョン「・・・・!!これは・・・首!?」 そして次に目に入ったのは、首の無い人間が椅子に座っている姿だった。 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:03:03.03 ID:cATrp90PO キョン「うわぁぁぁぁぁっ!!」 一体何が起こっているというのか。目の前には首無し死体。足元には首が転がっている。 キョン「はあ、はあ、はあ・・・落ち着け、とりあえず落ち着け。」 恐る恐る死体を確認する。見たことも無い顔、この家の主ではないであろう体型、こいつは一体誰だ? (なるほど、古泉もこれを見て・・・) 不思議とあいつが殺したという考えは出てこなかった。あいつはそんなことするタマじゃないからな。 (とりあえず警察に連絡するか・・・・!!?誰かくる!?) 入口で物音がしたのだ。だが逃げる方法も無い俺は諦めるしか無いわけで・・・ 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:06:03.29 ID:cATrp90PO このまま殺人犯と疑われ、俺は警察に・・・と覚悟したがどうやら神は俺を見捨てなかった。 キョン「も、森さん!?」 森「どうしてあなたがここに?」 森さんは事態を瞬時に把握したらしい。 森「早くここを出ましょう。」 キョン「は、はい!」 家から出た俺達は近くの公園まで走った。 キョン「森さんはまだ機関にいるんですか?」 森「ええ、今はある任務でこの辺りで活動しているんです。」 キョン「じゃああの家に来たのも?」 森「任務の一環です。ああ、それとあなたが触れたであろう箇所は拭きとってあるので。疑われる心配はありませんよ。」 102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:09:03.04 ID:cATrp90PO キョン「でもどうして俺が犯人では無いと?」 森「まあいろいろと。犯人はこちらである程度推測はついているので」 キョン「誰・・・って聞いても無駄ですよね。」 森「当然です」 キョン「そうだ!俺より先に古泉が家に入ってます!」 森「本当ですか?それは困りましたね。きっと指紋をかなり残している可能性が・・・・」 とりあえず俺は事務所に帰ることになった。警察には森さんが処理してくれるらしい。問題は・・・・古泉か。 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:12:02.64 ID:cATrp90PO 朝倉サイド5 3日目 ハルヒ「聞いて朝倉さん。私、時々変な感じになるの。」 朝倉「変な感じ?」 ハルヒ「自分の意識が無くなって、別の私が出てくる。そんな感じがするの。私・・・変なのかな?」 朝倉「気にすること無いわよ。あんまり気にしてると、明日のプール楽しめないわよ。」 ハルヒ「そうよね、ごめんね。」 朝倉「いいのよ。」 涼宮ハルヒの力は未だ健在。その彼女が何者かに狙われている。目的は彼女の力?それとも彼女自身? (・・・・涼宮さんは絶対に守るわ。内閣調査室A級捜査官のこの私が。) 私は次の日の朝、トップニュースで驚くことになる。 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:15:04.23 ID:cATrp90PO {4日目} 明くる朝、俺は6時に起床。シャワーを浴びた後朝食の用意をする。昨日あんな光景を見たのに飯を食える俺は正常なのだろうか。 キョン「目玉焼きと・・・焼き海苔。あとは白飯っと。」 俺は茶碗に白飯をつぎ、テーブルに持っていこうとして・・・・・茶碗を落とした。 キョン「・・・・嘘だろ?」 そこにはトップニュースでこう書いてあった。 「殺人容疑で古泉一輝容疑者を指名手配。」 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:18:28.51 ID:cATrp90PO 俺は茶碗のことも忘れ電話をかけた。もちろん相手は有希の事務所だ。 所員B「取材はお断りしています!!」 キョン「違う!××探偵事務所の者だ。所長は今いるか?」 所員B「もうすぐ事情聴取から帰ってくると思いますが。」 キョン「わかった。帰ってきたら伝えてくれ。キョンが11時ぐらいに行くって。」 所員B「はあ、わかりました。」 (なんてこった。まさかある程度予想はしていたが本当に・・・) 俺は昨日のことを含め、考えてみることにした。 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:21:03.18 ID:cATrp90PO まずあの死体は何者だったのか?昨日俺が見た限り、知っている人物では無い。依頼人とでは体型にとんでもない差がある。 (死体は痩せ型体型だったな・・・一方依頼人はかなり太っていた。同一人物ではまず無いよな。) 俺はふとおとといの電話を思い出した。 (そういえばあん時、おかしなこと言ってたな。確か・・・) 「明日のこと・・・・?なんのことでしょう?」 「とにかく聞いてください。今からそちらに・・・」 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:24:06.07 ID:cATrp90PO (どういうことだ?俺はあの時この電話の主を依頼人だと思っていた。でも本当は違う、あの死体の人物だとしたら?) (その人物はなぜ俺に電話を?今からそちらに・・・・のあと何を言おうとしたんだ?) (そもそもなんであの家にいたんだ?依頼人の家主はどこ行ったんだ?) (ダメだ。考えても全てが一つにまとまらない。何かとても重要な可能性が出てない気が・・・・それさえ出てくれば一つに繋がる、そんな気がする。) ごめん樹だった。すまん 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:28:02.71 ID:cATrp90PO このまま考えていてもらちがあかないので、俺は早速有希の事務所に向かった。 有希「・・・」 キョン「よう。大変だったみたいだな。」 有希「・・・」 キョン「・・・どうした?」 有希「騙された。うかつ」 キョン「は?誰に騙されたんだ?」 有希「まだ新聞見てないの?」 キョン「ああ。古泉のこと知って慌ててたからな。」 すると有希は新聞を取り、こちらに差し出してきた。 有希「読んで」 キョン「あ、ああ。」 正直にいうと凍りついた。忘れてた重要な可能性ってこのことだったんだな。 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:31:35.11 ID:cATrp90PO キョン「ちょっと待て・・・この死体の名前・・・」 有希「そう。絵画捜索の依頼主の名前。」 キョン「バカな!!俺の知っているこいつはデブで見るからに成金野郎だったはずだ!!」 有希「そう。そのはずだった。でも本当は痩せていて成金風ではない。それが本当の彼。」 キョン「じゃあ俺達が今まで会っていたのは・・・・」 有希「・・・偽者ということになる」 全て繋がった。そりゃ喜緑さんが調べても引っ掛からないはずだ。喜緑さんは本物を調べていたんだから。 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:40:06.19 ID:cATrp90PO (それなら電話の件も説明がつく。あれは本物だったんだ。だから翌日のことを話しても通じなかった。) と、ここで疑問が一つ。 キョン「じゃああのデブは一体誰だ?」 有希「わからない」 俺は有希に全て話した。あの絵画は王証という物の一部であること、エルディアのことを。 有希「・・・・」 キョン「これが全てだ。」 有希「一つ・・・推測してみていい?」 キョン「ああ」 この時点で、俺は何となくわかっていた。今回の事件、俺はとんでもないオウンゴールを決めてしまったのかもしれない。 123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:45:10.15 ID:cATrp90PO 有希「もし・・・私達今回の事件に利用されていたとしたら。」 キョン「俺があのとき偉そうに語った推理が、全てあのデブの計画を助長していたってことか。」 有希「・・・・そう」 キョン「くそっ!!」 俺は思い切りごみ箱を蹴り飛ばした。 有希「落ち着いて」 キョン「・・・済まない。俺のせいで古泉が・・・」 有希「あなたのせいではない。私達がそうなる可能性もあった。」 キョン「・・・・・」 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:50:06.55 ID:cATrp90PO 長門「これからどうするの?」 キョン「決まってる。やつを見つけだして問い詰めてやる!!」 長門「そう・・・私は古泉君を捜す。」 キョン「わかった。そっちは頼むぜ。」 長門「・・・・待って」 キョン「?」 長門「・・・・・プール」 キョン「あっ忘れてた」 長門「じー・・・」 キョン「し、仕方ないだろ、慌ててたんだから。まさかこれから行くのか?」 長門「行く」 キョン「ま、まあ俺は構わんが。お前は楽しめるのか?」 長門「構わない。事情聴取も終わった。問題無い。」 キョン「わかったよ。じゃあ行くか。」 長門「わかった」 127 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 00:55:07.72 ID:cATrp90PO というわけで俺と有希はエール外国人学校のプールに来ている。 (・・・もっと気分いい日に来たかったな。) 有希「どう・・・・?」 キョン「ん・・・・!!?」 そこにいたのは高校時代に比べ、いろいろな部分が大人になった水着姿の有希だった。 (これは・・・ヤバい!!) 有希「・・・・・だめ?」 そんな目で見ないでくれ。理性がぶっ飛んじまいそうだ。 キョン「だめじゃない。綺麗だぞ。」 有希「そう」 返事はいつも通りだが心なしか嬉しそうだ。 キョン「すまん、ちょっとトイレ行ってくるわ。」 有希「何故?・・・・・まさか」 キョン「違う!!純粋なトイレだ!!」 自分で言っててなんだが純粋なトイレってなんだろうな? 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:00:07.99 ID:cATrp90PO トイレにて キョン「それにしてもあいつ綺麗だったな。」 俺は有希の水着姿を思い出していた。 (今からでもまだ遅くないんだろうか。やっぱり俺はあいつが・・・) キョン「待たせたな。」 有希「構わない。」 キョン「んじゃあ早速泳ぐか?」 有希「勝負」 キョン「人間になった有希になら勝てるな。」 有希「甘く見ないで。ちなみに罰ゲームありだから。」 キョン「上等だ。いくぜ?」 有希「いい」 神様とはなんと残酷なのだろうか。俺達の勝負のスタート音は突然鳴りだした警報装置の音だった。 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:05:09.12 ID:cATrp90PO 朝倉サイド6 4日目 ハルヒ「プールなんて久しぶりねー!!」 朝倉「思い切り楽しんでね。」 ハルヒ「もちろんよ!!」 先にニュースを見ておいてよかった。もし彼女がニュースを見たら大変なことだったろう。 (それにしてもなんで古泉君が。キョン君や長門さんは知っているのかしら。 ハルヒ「楽しかったー!!」 朝倉「久しぶりに満喫出来てよかったわね。 ハルヒ「本当よかったわ!!あら?あそこにいるの有希じゃない?」 朝倉「・・・涼宮さん、先に着替えて入口で待ってて。」 ハルヒ「ん?、ええわかったわ」 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:10:35.18 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 4日目(2) ハルヒ「古泉君に一体何が起こってるの?」 有希「わからない」 朝倉「そう・・・何かあったら相談して。力になるから。」 有希「ありがとう」 朝倉「ところで今日はひょっとして、キョン君と来てるのかな?」 有希「一人で来た」 朝倉「嘘言わないの。じゃあね、邪魔物は去るわ。」 (さて、急いで行かないと。) 「ジリリリリリリリリリ!!!」 (何!?警報!?) 私はすぐに後悔した。彼女と離れてしまったことに。 朝倉「まずい!!涼宮さんが危ない!!」 139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:11:19.51 ID:cATrp90PO ごめん、最初の文ハルヒじゃなくて朝倉だ 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:15:05.07 ID:cATrp90PO キョン「警報!?」 有希「・・・」 キョン「悪い、ちょっと周り見てくるわ」 有希「わかった」 俺は有希を追いて様子を見に行った。 (こいつ羽織っておけば問題ないだろ。) ?「いやぁぁぁぁぁ!!」 (今度は悲鳴!?) 俺は悲鳴のした外へと急いだ。そこには女の子を無理矢理連れていこうとする輩がいるじゃないか。 ?「ちょっと!!離しなさいよ!!」 (ただ事じゃないなこりゃ。) 周りは唖然としていて話にならない。仕方なく助けに行こうとして、彼女に気づいた。 キョン「ハルヒ!?」 143 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:20:05.26 ID:cATrp90PO ハルヒ「えっ?キョン!?」 キョン「なんでお前がここに!?」 ハルヒ「いいから助けなさいよ!!」 ああ、間違いなくハルヒだ。俺は助けようとしたが目の前に一人の男が立ち塞がった。 キョン「ちっ、邪魔すんな!」 パンチを出すも簡単に避けられ逆に強烈な蹴りをもらった。 キョン「がはっ!!」 (こいつ強い!!俺だってある程度はやれるはずだが、こいつはレベルが違う!!) ボコボコにされながらハルヒが車に入れられるのを見る。 キョン「くっハルヒ・・・がはっ」 ハルヒ「キョン!!キョン!!」 男がとどめとばかりに拳を振り上げる。 (ハルヒ・・・!!) 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:25:08.88 ID:cATrp90PO 「ドスッ!!」 男のとどめは俺に届かなかった。朝倉がパンチを受け止めている。 朝倉「大丈夫!?」 キョン「なんとか。それよりもハルヒが!!」 朝倉「わかってるわ!!」 朝倉は男に蹴りをかました。女の蹴りなんか普通はなんてことないだろう。だが相手が悪かった。 男は遥か先の電柱に直撃した。ありゃあ死んだんじゃなかろうか。 朝倉「車は!?」 キョン「発進しちまった!!つーかなんでハルヒがここにいる!?あいつは外国じゃないのか!?」 朝倉「あとで話すわ。とりあえず私は車を追うから!!」 朝倉は猛ダッシュで走り去った。 147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:27:03.03 ID:cATrp90PO とりあえず俺は有希と合流し、私服に着替えた。 キョン「すまんな、今度埋め合わせするから。」 有希「いい。それより涼宮ハルヒは?」 キョン「今朝倉が追いかけてる。だが俺達はどうすれば・・・・」 その時俺の携帯が鳴り出した。 有希「電話」 キョン「誰だ・・・はいもしもし?」 ?「△△プリンスホテルに行ってください!!そこに涼宮さんが!!」 キョン「あんた誰だ!?」 電話はそこで切れた。 有希「誰?」 キョン「わからん。俺は△△プリンスホテルに行く!長門は・・・」 有希「私も一緒に」 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:30:05.20 ID:cATrp90PO 30分後、俺達はホテルのロビーに到着した。 キョン「何階にいるんだ・・・?」 有希「あれ」 キョン「ん?どうした・・・って鶴屋さん?」 ロビーには鶴屋さんがいた。 鶴屋「あっ・・・」 キョン「鶴屋さんこんなところでどうしたんですか?」 鶴屋「ごめん・・・」 鶴屋さんは立ち去った。 キョン「・・・鶴屋さん?」 有希「急いで」 キョン「あ、ああわかってる!」 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:35:05.04 ID:cATrp90PO キョン「だがこのホテルは15階まである。しらみつぶしは出来ないぞ。」 有希「・・・・」 朝倉「あんたたち何でここに!?」 キョン「朝倉!!変な電話があってな。ここにハルヒがいるらしい。」 朝倉「確かにあの車はここに止まったけど・・・・あなたたちは帰ったほうがいいわ。」 キョン「冗談じゃない!!俺達も一緒に行かせてもらう。」 有希「・・・私も」 朝倉「もう!!2人とも我が儘ね!!いいわ。でも邪魔だけはしないでね。」 キョン「ああ。ところで何階だかわかってるのか?」 朝倉「ええ。確認したからね。10階よ」 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:37:06.65 ID:cATrp90PO キョン「ところで・・・朝倉の仕事ってのは・・・」 朝倉「警察みたいなもんよ。内閣調査室ってとこのエージェントなの。」 キョン「そ、そうなのか。」 朝倉「あんま言いたく無いんだけどね。他の人には内緒よ。」 キョン「わかってるさ。それでなんでハルヒが?」 朝倉「彼女のお父さんから依頼を受けたの。一緒に日本に帰るから娘の警護をしてくれって。彼女、狙われてるのよ。」 キョン「なんであいつが!?」 朝倉「さあね、ただ今日は私の失態だわ。彼女を一人にさせたのが間違いだった。」 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:47:04.41 ID:cATrp90PO 俺達は10階に到着。するとその音はすぐに聞こえてきた。 キョン「なんだこの爆音・・・クラシック?」 朝倉「なんてうるさい音なの。どこから聞こえてくるのかしら?」 有希「・・・・あっち」 有希の指示に従い進むと、爆音のする部屋が見つかった。 朝倉「キョン君。」 キョン「ああ、3、2、1、0で開けるぞ。」 朝倉「ええ。」 キョン「長門は下がってろ。」 有希「わかった」 キョン「いくぞ。」 朝倉「いつでもどうぞ」 朝倉「3」 キョン「2」 朝倉「1」 キョン「0!!」 俺と朝倉は突入した。 158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 01:55:05.01 ID:cATrp90PO キョン「・・・・・・・・!?」 朝倉「・・・・・・・・・・・」 有希「・・・?・・・・どうしたの?」 キョン「長門は来るな!!!」 有希「ビクッ!!!・・・・・ごめんなさい」 キョン「長門・・・・絶対中に入るなよ?」 有希「・・・・何故?」 朝倉「・・・キョン君の言う通りにして。」 有希「?」 キョン「ハルヒは無事か?」 朝倉「ええ、彼女は無事だわ。気絶してるだけよ。」 キョン「そうか。だが・・・」 朝倉「どうしてこんなことに・・・・」 161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:00:09.11 ID:cATrp90PO 有希「・・・・・・・え?」 キョン「長門!?」 朝倉「どうして入ってきたの!?」 有希「・・・・・・・嘘・・・・」 キョン「もういい!!見るな!!」 朝倉「長門さん!!しっかりして!!」 有希「・・・・・・・・もう嫌・・・・・・」 有希がこんなになるのも無理は無いだろう。俺だってこんな光景見せたくなかった。 キョン「お前・・・・・なんでこんな・・・・・」 俺達の目の前には首を真一文字に切り裂かれ、一瞬にして絶命したであろう古泉一樹の姿があった。 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:05:05.50 ID:cATrp90PO 朝倉と別れた後、俺と有希は事情聴取を受けた。今の有希にはかなり酷だろうに。そんな俺達が解放されたのは夜7時を越えた頃だった。 キョン「大丈夫か?」 有希「・・・・・」 キョン「・・・・・」 有希「・・・・ついてきて。」 キョン「おい!どこいくんだ!」 有希と俺は近くの居酒屋にいた。 キョン「・・・入るのか?」 有希「入る」 まああんなことがあったんだ。発散するのもいいだろう。 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:10:06.28 ID:cATrp90PO 数時間後〜 キョン「おい長門、そろそろお開きにしたほうが・・・・」 有希「いいからろんどんついれ」 今こいつは「いいからどんどんついで」と言ったようだ。つーかろんどんて。 さらに1時間後 有希「あにゃたももっひょろんめ」 すまん有希、もはや理解出来ない言語だ。でも俺に酒をつぎながらしゃべってるから「あなたももっとのんでってとこだろう」 キョン「俺はもういい。だから有希もそろそろ、な?」 有希「ろうちて?なんてあたちのしゃけがにょめにゃいの?」 呂律の回らない有希が俺を睨んでいる。 キョン「はいはいわかりましたよどうやらまだまだ続きそうだ。 170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:15:03.25 ID:cATrp90PO (いかん、俺も少しきつくなってきたな。) 有希「まらろへるへひょ?」 もう「ま」と「る」しか合ってない キョン「なあ有希?もう2時過ぎだぞ。いい加減・・・」 有希「・・・・・チョンにょりょうほうれんけちゅかいちょを・・・・」 キョン「はいはい」 有希「・・・・・きょかお」 キョン「なんで自分が消されるのを承認しなきゃいけないんだ?大体お前はもう・・・」 有希「あらちはひょうほうちょうひょうひへんぱいの」 キョン「はあ・・・・」 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:20:04.18 ID:cATrp90PO 結局有希は3時までずっと飲みっぱなしだった。結果再起不能状態に。 キョン「ほら、帰るぞ。」 有希「・・・・たてにゃい」 俺は仕方なく有希をおぶって帰ることにした。 (それにしても・・・・ずいぶん重くなったな) 有希「・・・・・こころこ?」 キョン「今から家に帰るんだ」 有希「やら。まらろめる」 キョン「はいはいわかったよ」 有希「・・・・・・・たい」 キョン「ん?」 有希「もう・・・・・じむちょやめひゃい」 キョン「有希・・・・」 有希「らから・・・あらちをゆきと・・・・ううっ!!」 キョン「どうした!?」 173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:25:04.81 ID:cATrp90PO 有希「・・・・はきちょう」 キョン「はあ!?ちょっと待て!!」 有希「・・・・・・はく」 キョン「やめろ!!服にかかる!!うわああああ!!」 有希の家についたころには俺の服は死亡していた。とりあえずベッドに有希を寝かせる。 キョン「まずは・・・洗濯だな」 自分の上着と有希の上着を洗濯する。洗濯を待つ間俺は有希の寝顔を見ていた。 有希「う・・ん・・・キョ・・ン」 キョン「・・・・」 有希「・・・・・・いかないで」 有希は寝言を言っている。どこにも行くもんかよ。 キョン「俺はここにいる。絶対にどこにも行かないから」 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:30:16.49 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 4日目(3) ハルヒ父「どうしてあの子を一人にしたんだ!!」 朝倉「申し訳ありません。全て私の責任です」 ハルヒ父「娘に何かあったら私は・・・・」 朝倉「・・・・・」 ハルヒ父「もういい。娘は我々で守ります。あなたは今日をもって任を解除します。」 朝倉「そんな!」 ハルヒ父「娘が退院しだい、私のもとに帰します。あなたに期待した私が馬鹿だった!!」 朝倉「はあ・・・・自暴自棄になりそうだわ。」 私は家に帰る途中である。今日はいろいろありすぎた。 朝倉「とりあえず寝ないと・・・あら?」 177 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:35:07.51 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 4日目(4) 森「・・・・」 朝倉「あなたは確か機関の。」 森「古泉が死んだそうで」 朝倉「・・・・ええ」 森「・・・・涼宮ハルヒは?」 朝倉「彼女は今病院。でも私は警護の任を解かれた。もう・・・関係無いわ。」 森「涼宮ハルヒが狙われる理由・・・知りたくありませんか?」 朝倉「あなた何か知っているの?」 森「あなたが警護をしてきた3日間、彼女が危険な目にあったのは何回程ありますか?」 朝倉「・・・・今日だけね。昨日おとといは至って平和だったわ。」 森「そう。ではこれからいくつかお話します。」 179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:40:05.28 ID:cATrp90PO 森「まず今回涼宮ハルヒを誘拐したグループの首謀者、それは古泉一樹でした。」 朝倉「なんですって!?」 森「何故彼があんなことをしたのかはお答えできませんが、あなたが蹴り飛ばした男は以前機関にいた人間です。」 朝倉「彼がなんでそんなことを・・・」 森「そして彼には協力者がいました。」 朝倉「協力者?」 森「古泉の持ち物に何かの原板みたいなものはありませんでしたか?」 朝倉「いえ、持ち物に原板なんてなかったわ。」 森「そうですか。恐らく原板は協力者が持っているでしょう。」 朝倉「ねえ、その原板って一体なんなの?」 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:45:05.83 ID:cATrp90PO 森「キョン君に聞いてみてください。彼がある程度知っています。」 朝倉「キョン君が?」 森「ええ。それともうひとつ、今回彼女が誘拐されたのは我々機関の予想外でした。」 朝倉「・・・・」 森「それは涼宮ハルヒの父親も同じだったでしょう。」 朝倉「そんなわけ無いわ。警護を依頼してきたのはお父さんよ。」 森「・・・・警護を頼んだのには別の理由があって、最初から狙われてなんかいなかったとしたら?」 朝倉「え?」 森「とにかく、彼女の父親には気をつけてください。」 そう言い残して彼女は立ち去った。 182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:50:08.18 ID:cATrp90PO (少し風に当たって来るかな。) 俺は少し外に出ることにした。 キョン「有希・・・相当参ってんな。」 そりゃそうだろう。かつての友達で現在自分の部下だった人間が、指名手配されたうえに死体で見つかったんだから。 (しかし古泉はなんで?首を真一文字に切るなんてどうみても自殺とは思えん。) ということは殺された・・・・?俺が考えを巡らせていると目の前に一人の女性が現れた。 キョン「あ、朝比奈さん!!」 みくる「キョン君、今日の昼はいきなりごめんなさい。」 185 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 02:57:04.00 ID:cATrp90PO キョン「まさかあの電話は朝比奈さんが!?」 みくる「そう。でもまさか死んじゃうなんて・・・」 キョン「なんで場所を知っていたんですか!?」 みくる「それは・・・禁則事項で・・・・今日はキョン君に伝えに来たんです。」 キョン「何をですか?」 みくる「未来が少しずつ変化しています。本当なら古泉君は死ぬはずじゃなかった。」 キョン「どういうことです?」 みくる「詳しくは・・・でも私が知っている未来なら、古泉君はあなたと朝倉さんに捕まるはずだった」 キョン「・・・」 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:02:07.34 ID:cATrp90PO キョン「じゃあなんで古泉は。」 みくる「・・・・目覚めたんです。予想より遥かに早く。」 キョン「目覚めた?何が?」 みくる「・・・・・禁則事項です。」 キョン「朝比奈さん!!」 みくる「聞いてキョン君!鶴屋さんに注意してほしいの。」 キョン「鶴屋さんがなぜ?」 みくる「とにかく鶴屋さんを見つけたら匿ってあげて。私も捜しますから。」 キョン「ああ・・・わかりました。」 みくる「お願いします。このままだと鶴屋さんが・・・・」 意味深な言葉を残し朝比奈さんはいなくなった。 (鶴屋さん・・・一体何をやってるんだ!?) 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:07:04.25 ID:cATrp90PO 俺が部屋に戻ると有希は起きていたようだった。 有希「・・・気持ち悪い」 キョン「そりゃそうだ。もう少し寝てろ。」 有希「でも・・・・」 キョン「安心しろ。一緒にいてやるから」 有希「・・・・・ありがとう」 ここで有希は自分の上着が無いことに気がついた。 有希「・・・・?」 キョン「上着なら洗濯してるぞ。」 有希「何故?」 キョン「お前が俺の背中で吐いたから」 有希はしばらく固まっていた。かなり動揺しているようだ。 190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:12:30.72 ID:cATrp90PO 有希「・・・・ごめんなさい」 キョン「まあいいさ。とりあえず寝てろ。」 有希「うん・・・・・・・お願いがある」 キョン「なんだ?」 有希「一緒に寝てほしい」 キョン「隣でか!?」 有希「他に寝るところはない」 キョン「いやでも・・・」 有希「ダメ?」 キョン「・・・・・わかったよ。」 俺は一緒にベッドに入った。隣で有希が俺をじーっと見つめている。 有希「2人で寝るの・・・初めて」 キョン「む、そうだったっけ?」 有希「そう」 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:17:06.06 ID:cATrp90PO キョン「・・・・」 有希「私は・・・あなたが憎かった」 キョン「・・・」 有希「涼宮ハルヒとも関係を持ち、最終的にあなたは逃げた。あなたは卑怯者」 キョン「・・・すまん」 有希「あなたが探偵事務所を開いたと聞いた・・・・私も探偵事務所を開いて潰そうと思った。」 キョン「マジかよ」 有希「それだけあなたが憎かった。でも・・・・」 キョン「・・・・」 有希「久しぶりに会ってわかったことがある。私はあなたが好き」 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:22:11.36 ID:cATrp90PO キョン「長門・・・」 有希「探偵事務所を開いたのもあなたの後ろを追いかけたかったから。」 キョン「これが正直な気持ち。私はあなたが大好き、愛してる。」 俺は何も言わず有希を抱いた。でも「愛している」と言えなかった。結局俺はハルヒと有希、どちらかを選ぶことが出来ないんだ。 (俺は・・・・最低な男だ。) 201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:27:10.06 ID:cATrp90PO {5日目} 有希「おはよう」 キョン「おう」 俺は有希とともに目を覚ました。 有希「朝ごはん食べる?」 キョン「ああ、頼むわ」 携帯を見ると着信が来ている。確認すると朝倉からの電話だった。 キョン「すまん、ちょっと電話してくる」 有希「わかった」 キョン「もしもし朝倉か?」 朝倉「ええ、ごめんね朝早く。」 キョン「構わんがどうした?」 朝倉「今日の昼話があるの。原板の件で」 キョン「原板?なんだそれ?」 朝倉「あら?機関の女性からあなたなら知っているって聞いたんだけど。」 205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:32:08.19 ID:cATrp90PO 機関の女性・・・・俺はピンときた、森さんのことだ。 キョン「まさか・・・古泉のことか?」 朝倉「まあそんな感じね。そして涼宮ハルヒのことでもある」 キョン「・・・わかった。今日の12時でどうだ?」 朝倉「オッケーよ。場所は?」 キョン「××探偵事務所ってとこに来てくれ。」 朝倉「わかったわ。じゃあね」 その後俺は有希と朝飯を食べて事務所に帰ることにした。 キョン「じゃあな。飯美味かったよ」 有希「じゃあ・・・・またあとで」 (ん?あとで?) 210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:37:51.01 ID:cATrp90PO 朝倉「まさかあなたが探偵だったとは。サラリーマンは嘘だったのね。」 キョン「悪いな。俺もあんま言いたくなかったんだ。」 朝倉「お互い大変ね。でもあなたが探偵なら話が早いわ。サラリーマンに協力させたく無いもの。」 キョン「まあな。じゃあ本題に入るか。とりあえず俺が知っていることから。」 朝倉「ええ、お願い。」 俺は絵画の捜索から始まり、真の家主の殺害、エルディア国の情勢、王の証のこと。ほぼ一通り話しをした。 213 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:42:08.22 ID:cATrp90PO 朝倉「じゃあつぎは私ね。」 キョン「頼む」 次に朝倉の情報を聞いた。とりあえずまとめるとこんな感じだ。 ・昨日のハルヒ誘拐は古泉の計画 ・森さん曰くハルヒ父に気をつけろとのこと ・古泉には協力者がいて、そいつが何かの原板を持っている ・ハルヒの警護には別の目的があるかもしれない とりあえずこんなもんだろうか。 朝倉「私が知っているのはこんなもんね。」 キョン「ちょっと2人分の情報だと大変だが、少し考えてみようか。」 215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:47:07.15 ID:cATrp90PO キョン「まずはハルヒの警護の目的だが・・・」 朝倉「全くわからないわ。お父さんの話だとどんな相手かもわからない。とりあえず狙われているから警護してくれって話だったから。」 キョン「うーん」 朝倉「そうだ!確か彼女のお父さんはエルディア国大使館で働いてるらしいわ!」 キョン「なんだと?」 朝倉「しかもかなり上の人間らしいわ。大使館行ったことないからわからないけどね。」 (ハルヒに関しては別件だと思ってたが、まさかこんなとこで繋がりがあるとは。) 217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:52:09.38 ID:cATrp90PO キョン「次に古泉だが、なんであいつはハルヒを誘拐したんだ?」 朝倉「当然何かしらの目的があるんだろうけど」 キョン「これは仮説なんだが、古泉が絵画の秘密について密かに探っていた段階で、絵画は王の証の一部であり、さらにそれにハルヒが関わっていると知ったら? 朝倉「・・・・」 キョン「それに気づいた古泉が誘拐・・・無茶な話じゃないだろ」 朝倉「まあね」 キョン「だがハルヒと王証にどんな関係があるのかはわからんがな。所詮仮説止まりな話だ。」 220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 03:57:05.56 ID:cATrp90PO 朝倉「そういえば協力者が持っている原板って一体何なのかしら?機関の彼女の話から推測するに、古泉君が協力者に原板を渡したっていうのが妥当よね。」 キョン「もしくは協力者が裏切ったか。」 朝倉「そうなると協力者が古泉君を殺した可能性が出るわ。」 キョン「待てよ・・・・ちょっと見せたいものがある!!」 朝倉「なに?」 キョン「図書館から借りておいたんだ。これに載ってたんだが・・・・やっぱりそうか」 朝倉「なに?なんなの?」 キョン「王証ってのは原板に絵紙で一つ。絵紙ってのは捜索していた絵画だ。」 朝倉「じゃあ協力者が持っている原板もその一部ってこと!?」 キョン「そういうことだ。」 222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:02:06.52 ID:cATrp90PO 朝倉「そんな・・・」 キョン「だがこれで繋がった。古泉は絵画の秘密に気づいた。そして原板を手に入れたんだ。」 朝倉「じゃあ古泉君は王証を捜している連中に?」 キョン「かもな。ハルヒは何も知らないのか?」 朝倉「ええ。誘拐されたときまでのことしか覚えて無いって。」 キョン「そうか。あとは古泉の協力者だが」 朝倉「私は全然だわ。誰かそれらしい人いない?」 キョン「それらしい人ねぇ・・・」 その時俺はある人物の顔が浮かんだ。 (・・・・・・鶴屋さん?・・・いや、まさかな。) キョン「すまん、俺もわからん」 223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:07:07.81 ID:cATrp90PO 朝倉「・・・・これで一通り考え終わったかな?」 キョン「ああ、とりあえずな。」 朝倉「原板も王証の一部だった、涼宮さんの父親はエルディア国大使館の人間」 キョン「未確定なのは王証とハルヒの関連性だな。」 朝倉「そうね」 キョン「しかしハルヒには勘弁してほしいぜ。帰国早々こんなトラブル持込やがって。」 朝倉「でもそんな彼女が気になるんでしょ?」 キョン「むっ・・・」 226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:12:20.43 ID:cATrp90PO 朝倉「長門さんとはどうなの?」 キョン「さあな?」 朝倉「まだ気持ち言えてないの!?」 キョン「俺はハルヒと有希どちらかなんて選べないんだよ。」 朝倉「あきれたわ・・・男ならどっちかはっきりしないと。」 キョン「・・・・」 朝倉「どっちが好きなのかはっきりしなさい!!」 朝倉は突然俺を倒し馬乗りになった。 キョン「ちょっ朝倉!!お前何やって・・・ハハハハやめろ朝倉ハハハハ」 朝倉「優柔不断な男にはこうしちゃおっかなー」 キョン「やめ!くすぐるなあー!!」 ガチャ 有希「・・・・」 キョン「・・・・」 朝倉「・・・・」 227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:17:58.38 ID:cATrp90PO まずい、非常にまずい事態だこれは。俺は床に寝ていて朝倉は俺の上に馬乗り。それを有希が見ている。 キョン「あのー・・・長門?」 有希「・・・・・・」 朝倉「違うのよ!?誤解だからね!?」 有希「・・・・・・さよなら」 有希はそのまま行ってしまった キョン「終わった・・・・・・」 朝倉「ごめんなさい・・・まさか長門さんが来るなんて」 キョン「そういえば言ってたな・・・・またあとでって。」 朝倉「私謝りに行ってくるわ!」 キョン「いや、いい。お前の分も俺が行く。誤解解かなきゃいけないからな。」 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:22:34.25 ID:cATrp90PO 朝倉「じゃあ今度3人でご飯食べに行きましょう。仲直りでね」 キョン「楽しみにしてるよ。じゃな。」 コンコン コンコン コンコン「すいませーんドミノピザですがー」 ガチャ 有希「・・・」 キョン「・・・」 有希「帰って」 キョン「落ち着け長門!!あれは誤解だと朝倉も行ってただろ!?」 有希「声も聞きたくない。もうあなたの顔も見たくない。あなたなんか死ねばいい」 どうやら完全に長門に嫌われたらしい。でも死ねは酷いだろ。 とにかくこれ以上いてもしょうがない。俺は事務所をあとにした。 230 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:27:07.44 ID:cATrp90PO 俺が有希の事務所を出ると朝倉から電話が来た。 キョン「死ねって言われた」 朝倉「本当ごめんなさい。申し訳無いけど大事な話があるの。□□病院に涼宮さんがいるわ。こういう時でなんなんだけど行ってあげてくれない?」 キョン「・・・わかった。」 というわけで俺は今ハルヒが入院している病院にいる。 キョン「えーっと・・・ここか。」 コンコン ハルヒ「はーい?」 キョン「来々軒ですがー」 ハルヒ「キョン!?」 キョン「よう、元気か。」 232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:32:07.47 ID:cATrp90PO ハルヒ「昨日やられてたけど大丈夫なの!?」 キョン「ああ、あんなのすぐに倒したさ」 (本当は朝倉に助けてもらったんだがな。) ハルヒ「そう・・・本当によかったわ。あんたが死ぬんじゃないかって思ったんだから!」 キョン「心配してくれてありがとな。」 ハルヒ「ふん!!団長として当然よ!!」 キョン「・・・SOS団懐かしいな。」 ハルヒ「・・・・」 キョン「お前のおかげで有希も喜緑さんも人間になれた。本当ありがとな。」 ハルヒ「・・・・・まだ」 キョン「?」 ハルヒ「まだ有希って呼んでるんだ?」 233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:37:24.64 ID:cATrp90PO (しまった・・・・) キョン「ああ、慣れだ慣れ。」 ハルヒ「・・・・私は今でも変わらないわ」 キョン「・・・・」 ハルヒ「あんたが好き!!」 キョン「ハルヒ・・・・」 ハルヒ「最近怖いのよ・・・自分が消えるんじゃないかって。私消えたくない!!」 キョン「大丈夫だハルヒ。お前は消えないし、俺も一緒だ。だから安心しろ。」 ハルヒ「うう・・・キョン・・・」 (ダメだ、なぜここでハルヒに愛してると言えない!?くそっ!!) キョン「ところでハルヒ?お前今までどこ住んでたんだ?」 ハルヒ「ああ、エルディアってところよ。」 235 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:42:12.67 ID:cATrp90PO キョン「エル・・・ディア」 揃えてはいけないパズルを揃えてしまった。そんな気分だった。恐らく俺の中ではニューヨークとか言ってほしかったんだろう。 キョン「じゃあ今日は帰るよ」 ハルヒ「また来てくれるんでしょ?」 キョン「当たり前だろ?今度同窓会もしよう」 ハルヒ「いいわね!古泉君と会うのも楽しみだわ!!」 (そうか・・・朝倉のやつ・・・知らせてないのか。) キョン「古泉に伝えておくよ。」 ハルヒ「ええ!!」 (ハルヒ・・・ごめんな) 238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 04:47:05.55 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 5日目 今私は今エルディア国大使館にいる。いろいろと聞きたいことがあるのだ。 ハルヒ父「何の御用ですか!?」 朝倉「昨日は申し訳ありませんでした。」 ハルヒ父「無駄ですよ!あなたの任は解いたはずです。」 朝倉「いえ、今日はいくつかお聞きしたいことがありまして」 ハルヒ父「・・・なんですかな?」 朝倉「彼女がなぜ狙われているのか?」 ハルヒ父「・・・・」 朝倉「ご存知では無いんですか?」 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 05:00:06.81 ID:cATrp90PO ハルヒ父「知りませんよ!あの娘は普通の娘です。狙われる意味がわからない!!」 朝倉「本当は・・・狙われてなんかいないんじゃないんですか?」 ハルヒ父「何を馬鹿な!!大体昨日あんたのせいで襲われたんでしょうが!!」 朝倉「そう、あれは想定外の事態だった。だからそんなに慌ててらっしゃる。」 ハルヒ父「・・・・」 朝倉「教えてください。彼女には何かあるんですか?」 ハルヒ父「うるさい!!もう帰ってくれ!!」 朝倉「まあこうなるわよね。でも、あの人ずいぶん慌ててたわね。やっぱり彼女にはなにかがあるのかしら?」 247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 05:10:10.01 ID:cATrp90PO 病院を出た俺が次に向かった場所。それがここ、エルディア国大使館だ。なんとかハルヒの親父さんに話しを聞きたいんだが。 結論から言うとすんなり入れた。キョンって名前を覚えてくれていたらしい。こんなあだ名だが利用出来る日が来るとは。 ハルヒ父「いやー久しぶりだね!」 キョン「どうも、お久しぶりです。」 ハルヒ父「で?今日は何の話かな?」 キョン「今日はハルヒの件で・・・」 途端に顔が険しくなる。何かあったのか? ハルヒ父「いや、先程不愉快な客が来てね。娘の警護を任せていたのだが失敗したのだよ!」 249 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 05:18:08.29 ID:cATrp90PO (朝倉のことか。さっきまでここにいたんだな。) ハルヒ父「そのくせ、難癖を付けてきてね。困った女だよ。」 キョン「難癖・・・とは?」 ハルヒ父「ん・・・まあいろいろな。」 キョン「じゃあ本題に入ります。ハルヒが狙われている理由についてお聞きしたいんです。」 ハルヒ父「君も同じことを聞くのか?」 キョン「すいません、友達として気になりまして。」 我ながら上手い口実である。 252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 05:26:06.41 ID:cATrp90PO ハルヒ父「私にもわからんがね、君も娘の力を知っているだろう。きっとそれを狙っている輩がいるんだ。」 キョン「なるほど。でもわざわざ日本に来たんですか?こういうのもなんですが、他国の方が安全なのでは?」 ハルヒ父「日本の方が友達もいるからね。」 キョン「確かに」 ハルヒ父「どの道他国でも警護を付けるんだから。友達がいたほうがいいだろう?」 キョン「そうですね」 ハルヒ父「そういえば君は今何の仕事をしているんだい?」 キョン「サラリーマンです。」 255 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 05:34:06.53 ID:cATrp90PO ハルヒ父「サラリーマンに探偵か!!SOS団も面白いな全く!!」 キョン「・・・・・・」 ハルヒ父「ちなみに女性2人は何をしているんだい?長門さんには会ったんだけど、教えてくれなかったんだよ。」 キョン「・・・・・・」 ハルヒ父「キョン君?」 キョン「ああすいません。ちょっと不思議に思ったもので。」 ハルヒ父「何がだい?」 キョン「古泉が探偵だとご存知だったんですね。」 俺が言った瞬間親父さんの顔色が変わった。 259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 05:42:07.39 ID:cATrp90PO キョン「確か帰国したの数日前ですよね?いつ知られたんですか?」 ハルヒ父「確か警護を頼んだ日だったかな・・・彼に会ってね。その時聞いたんだよ。」 親父さんは嘘をついている。「自分は探偵です」なんて言い触らすバカはいない。実際有希は会っても教えなかったみたいだしな。古泉だってそんなヘマはしない。 キョン「そうなんですか。」 ハルヒ父「そうなんだよ。古泉君は元気かい?」 キョン「・・・ええ、元気ですよ」 その後他愛も無い話をして俺は大使館を出た。 263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 05:50:12.60 ID:cATrp90PO 朝倉「どういうこと?」 俺は大使館を出た後、朝倉に電話をしていた。 キョン「探偵って名乗れる立場って聞いてまず思い浮かぶのは?」 朝倉「そりゃ依頼人との会話でしょ。」 キョン「まあ場所にもよるが普通はそうだ。だがもう一つ可能性があるんだ。」 朝倉「・・・何?」 キョン「朝話してたろ?古泉が王証とハルヒの関わりに気づいたらって」 朝倉「まさか・・・」 キョン「そう、脅迫だ」 朝倉「彼は調べる中で王証と涼宮さんの関係に気づき、父親を脅迫したってこと?」 キョン「その可能性はありだ」 朝倉「・・・信じられないわ」 キョン「俺もだよ。俺の方は以上だ。そっちもなんかあったら連絡してくれ」 朝倉「わかったわ」 266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 05:58:36.16 ID:cATrp90PO 朝倉との電話のあと俺は喜緑さんと会っていた。 喜緑「あなたまだ調べてるんですか!?」 キョン「古泉が殺されたんです。何としてでも犯人を突き止めるんですよ。」 喜緑「だからってあなたまで・・・・」 キョン「わかりました。これで首を突っ込むのはやめにします。だからお願いします。」 喜緑さんは半分呆れたような表情を見せた。 喜緑「わかりました。何を調べればいいんですか?」 キョン「エルディアの内情をもう少し。とにかくなんでもいいんで片っ端から。」 喜緑「なんて曖昧な・・・時間かかりますよ?」 キョン「お願いします」 喜緑「・・・・」 268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 06:06:13.29 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 5日目 夕方、連絡を受けて驚いた。涼宮さんの父親が彼女をいきなり退院させたらしい。 朝倉「いくらなんでも急過ぎるわ!!」 私は大使館に向かったが既に父親はいなかった。 朝倉「どうなっているの!?」 とその時さらに追い撃ちをかける事態が起こる。 朝倉「もしもし?ああどうしたの?・・・・・なんですって!?」 最悪の展開だった。 朝倉「私は・・・どうすれば・・・・」 森「片方は私にお任せを。」 朝倉「あなたは!?」 272 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 06:26:26.25 ID:cATrp90PO キョン「さて、喜緑さんにも頼み終わったし。これからどうするかね・・・・ん?」 鶴屋さんが歩いていた。しかし明らかに様子がおかしい。 キョン「なんだあの周りの黒服どもは?」 鶴屋さんと黒服はホテルから出てきたようだ。気になった俺は後をつけてみることにした。 と、 (・・・何してんだ鶴屋さん?) 俺は鶴屋さんたちの動向ばかり気にしすぎて気づかなかった。後ろにもう一人いたことに。 キョン「ぐあっ!!」 後頭部を殴られた俺は意識を失う寸前確かに確認した。 キョン「てめー・・・依頼・・・・」 275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 06:32:06.41 ID:cATrp90PO キョン「ん・・・ここは・・・?」 ?「おや、お目覚めですか?」 キョン「てめーは・・・・」 依頼人「その節はお世話になりました。」 キョン「いえ、とんでもない。んで?なんでお世話になった俺を縛ってるんでしょうか?」 依頼人「どうやらあなたは深追いしすぎたようだ。絵画の捜索で終わっていればよかったのに。」 キョン「・・・だから古泉を殺したのか?」 依頼人「いえ、彼を殺ったのは私では無い。あのお方が直々に処分されたのです。」 (・・・・あのお方?) 276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 06:38:07.25 ID:cATrp90PO 依頼人「いやーそれにしてもあなたの推理には脱帽しましたよ。まさか一日で見つけてくれるとは。」 キョン「それは褒めてると受け取っていいのか?」 依頼人「おかげで計画は順調です。見つからなかったらどうしようかと思いましたよ。」 キョン「一つ聞きたい。真の家主を殺したのはお前か?」 依頼人「ええ。彼が王証を2つに分けて隠しましてね。拷問をかけたのですが吐いてくれなくて。彼はね、反王権派だったんですよ。」 キョン「なるほどな。じゃああんたは王権派ってことか。」 依頼人「よくわかりましたねえ。」 (ムカつく野郎だ) キョン「でもそれは一部だろ?もう片方が見つからないと意味無いんじゃないか?」 依頼人「さすがですな。ですが心配ご無用。すでに両方我々が所持しています。」 キョン「なに!?」 279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 06:45:22.06 ID:cATrp90PO 依頼人「まさか彼に協力者がいたとは思いませんでした。おかげで少々時間がかかってしまいましたよ。」 キョン「その協力者ってのは誰だ?」 依頼人「ご存知無いんですか?そこにいる彼女ですよ。」 そこには痛々しい姿の鶴屋さんの姿があった。 キョン「鶴屋さん!!」 鶴屋「キョン・・・くん・・・」 依頼人「彼女が原板を預かっていたそうで。捜すのに苦労しましたよ。」 キョン「彼女を離せ!!原板手に入れたんだからもういいだろ!!」 依頼人「それは無理な話ですねぇ」 キョン「くっ・・・」 284 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 06:54:18.24 ID:cATrp90PO 鶴屋「あはは・・・・ごめん・・・ね」 キョン「鶴屋さんに原板を頼んだのは俺だ!!だから彼女だけは解放してくれ。」 鶴屋「キョン君・・・嘘・・・ついちゃダメ・・・だよ」 依頼人「残念ながらお2人とも生かしては帰せません。おい、あれを用意してくれ」 キョン「・・・何をする気だ?」 依頼人「私は人が苦しみながら死んでいくのが好きでねぇ。これは遅効性の毒薬です。投与して2時間後に死亡するというね。」 キョン「・・・」 依頼人「絶望を感じながら残り2時間を過ごす。快感ですねぇ」 キョン「こいつ・・・!!」 288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:02:12.43 ID:cATrp90PO 俺と鶴屋さんは腕に注射を打たれた。このままだと2人とも2時間苦しみ続け、最後には死ぬらしい。 キョン「くっ!くそ!!くそぉぉぉぉ!!」 依頼人「いいですねぇその表情。でもいくら暴れても無駄ですよ」 鶴屋「キョン・・・・くん」 キョン「こんなとこで死ねるか!!てめえに一発入れなきゃ気がすまねえ!」 依頼人「威勢がいいですねえ。でもそれは叶わない。あなた達は私の目の前で死ぬんですから」 キョン「くっ・・・・ちくしょぉぉぉぉ!!」 俺はやつの思惑通り絶望を感じた、俺はここで死ぬのか。 ここで突然室内が真っ暗になった。 289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:09:02.65 ID:cATrp90PO 依頼人「なんだ?停電か?」 次に俺が聞いたのはなにかがコロコロと転がる音。そして次の瞬間、室内は煙で充満した。 依頼人「一体誰だ!?」 キョン「なんだ!?一体何が!?」 と同時に、俺は誰かに担ぎ上げられた。 キョン「・・・・誰だ?」 森「大丈夫ですか?」 キョン「森さん!?」 森さんが俺と鶴屋さん2人を担ぎ、疾走している。その先には黒塗りの車が止まっていた。 291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:17:08.91 ID:cATrp90PO 森「お待たせしました。」 喜緑「発進しますよ。」 キョン「喜緑さん!?」 森「今から2人に解毒剤を打ちます。副作用でしばらく意識が飛びますけど・・・・」 そう言う森さんは俺達に本日2度目の注射を打ち込んだ。すぐに副作用がやってきたようだ。 キョン「う・・・・」 次に俺が目を覚ましたのは見たことのある部屋だった。 キョン「ここは・・・有希の・・・」 293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:24:11.99 ID:cATrp90PO キョン「助かったよ・・・そうだ俺達は毒を注射されて!!」 朝倉「大丈夫、森さんの解毒剤で毒は消えたわ。鶴屋さんもそこで寝てるわ。」 キョン「そうか・・・森さんは?」 喜緑「追っ手が来ないか家の周りを巡回中です。すぐに戻ると思いますよ。」 キョン「みんな・・・すまない。」 朝倉「あたし達に謝る前にあたし達の後ろに隠れてるこの子に謝りなさい。」 朝倉達の後ろから現れたのは目を真っ赤にした有希だった。 294 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:25:28.41 ID:cATrp90PO 先にこっちを読んで。一つ飛ばしちゃった 喜緑「気分はどうですか?」 キョン「喜緑さん・・・どうして?」 喜緑「あなたが心配で鶴屋さんを追うキョン君を尾行していたんですよ。そうしたらいきなり殴られ車に乗せられて・・・焦りましたよ。」 キョン「・・・・すいません」 朝倉「それで、私が喜緑さんから連絡を受けたの。私も別件で慌ててたから困ったわ」 キョン「朝倉・・・」 朝倉「森さんが来てくれて助かったわ。2人の救出頼んだの私なのよ。」 296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:32:44.95 ID:cATrp90PO キョン「長門・・・・」 有希「・・・あなたは大バカ」 キョン「・・・すまん」 有希「心配ばかり・・・かけて」 キョン「・・・ごめん」 有希「あなたが死んだら・・・・私は・・・」 キョン「・・・長門」 森「ただいま戻りました」 キョン「森さん・・・ありがとうございます」 森「いえ、礼には及びません。しかしあなたに残念な報告があります」 キョン「なんですか?」 朝倉「・・・涼宮ハルヒが父親に連れていかれたわ」 キョン「なんだって!?」 299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:40:00.16 ID:cATrp90PO 朝倉「さっき話した別件ってのがそれなの。急に父親が彼女を退院させたって」 キョン「どうして急に?」 喜緑「それに関して重要なお話が。」 キョン「?」 喜緑「あのあとエルディアについていろいろと調べたんです。とんでもないことがわかりました。」 キョン「なんですか?」 喜緑「まず王権派をまとめる中心人物、それは彼女の父親でした。」 キョン「なるほどな。」 喜緑「そして以前王権派のダークホースの話しましたよね?そのダークホースとは20代の女性です」 キョン「・・・それって・・・」 喜緑「涼宮さんです。」 キョン「なんでハルヒが!!?」 喜緑「それは・・・」 森「それは後々わかると思います。」 喜緑「・・・」 朝倉「・・・」 301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:46:53.40 ID:cATrp90PO 有希「?」 キョン(ハルヒに何かあるのか?) 森「そろそろ来るころですか・・・」 キョン「なんのことです?」 森「私の仲間です」 みくる「お待たせしました〜」 キョン「朝比奈さん!!」 みくる「やはり同じです。港に止まっている豪華客船です」 森「ありがとう」 キョン「ちょっと!!なんの話ですか!?」 朝倉「来週豪華客船を使って、王権派主催のパーティーが行われるわ。涼宮さんが退院させられたのはその準備だと思う。」 森「それに加え、あなたが真相を嗅ぎ回りつつあるからというのもありますが。」 喜緑「恐らく彼らはそこで王証を持つ彼女こそ王であると宣言する気でしょう。王証はエルディアでは絶対的な物ですから。」 303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 07:54:36.87 ID:cATrp90PO キョン「・・・・・」 森「当日、私と朝倉さんは船内に潜入します。」 キョン「なら俺も!!」 森「その必要はありません」 キョン「どうして!?あいつは大事な・・・」 朝倉「聞いてキョン君、彼女の父親が昨日送っているわ。」 キョン「・・・何を?」 有希「・・・これ」 有希が見せたもの、それは3枚の招待状だった。 有希「私、あなた、江美里のもの」 キョン「・・・」 朝倉「恐らく彼女の父親は今日あなたと話したあとなんらかの真相に迫ってるのではと思い、殺害の指示を出した。」 キョン「・・・・」 305 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:00:18.88 ID:cATrp90PO 朝倉「だけど指示を出す前の日に招待状を送っている。当然あなたには参加する資格があるわ。」 キョン「・・・なるほどな」 朝倉「驚くわよ。殺したはずの人間が来るんだから。」 キョン「長門や喜緑さんも行くのか?」 有希「行く」 喜緑「ええ」 朝倉「あたしは招待状もらう前に嫌われたからね。潜入するしか無いわ。」 キョン「わかった。じゃあ・・・」 朝倉「ええ、船内で会いましょう。」 朝倉、喜緑さん、森さん、朝比奈さんは帰っていった。 307 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:06:04.62 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 5日目(2) 喜緑「彼に・・・教えなくてよかったのですか?」 朝倉「今の彼が聞いたら卒倒するわ。それだけとんでもない話よ」 みくる「・・・」 森「・・・」 朝倉「朝比奈さんの知っている未来では、最後彼女は・・・?」 みくる「・・・禁則事項です」 朝倉「そう」 みくる「ただ未来が少しずつ変わっています。鶴屋さんも本当なら殺されるはずでしたから」 喜緑「つまり・・・未来ではいい結果では無いと。」 みくる「・・・・」 朝倉「私達に彼女の未来を変えられるのかしら?」 森「変えるしかありません。彼女のために。」 朝倉「そうね」 309 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:13:34.25 ID:cATrp90PO 鶴屋「ん・・・・あっ、キョン君」 キョン「大丈夫ですか?」 鶴屋「うん・・・ごめんね」 キョン「どうしてあんなことを?」 鶴屋「あたし・・・実は前から古泉君と度々会ってたっさ。それであの日・・・」 古泉「これをあなたに預かってほしいんです」 鶴屋「これ何に使うんだい?」 古泉「これで長門さんに認めさせるんです。彼よりも僕のほうが探偵として優秀だとね。」 鶴屋「古泉君・・・」 古泉「協力・・・してくれますよね?」 鶴屋「いや・・・それは・・・」 314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:19:47.01 ID:cATrp90PO 古泉「僕気づいているんですよ。あなたの気持ちに。」 鶴屋「えっ?」 古泉「もし協力してもらえたら、僕はあなたのパートナーになることを約束しましょう」 鶴屋「でも・・・有希っちを・・・」 古泉「僕は彼から長門さんを離せればいいんです。僕が好きなのは・・・あなたです。だからお願いします。」 鶴屋「・・・・預かるだけでいいにょろ?」 古泉「はい、持っているだけで。」 鶴屋「・・・・いいよ」 鶴屋「まさかそのあとすぐに彼が死んじゃうなんて・・・・・」 316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:25:10.89 ID:cATrp90PO (まさかあいつがそんなこと言ってたとはな。) 鶴屋「ごめん・・・」 キョン「鶴屋さんは悪くありません。今日はゆっくり休んでください。」 鶴屋「うん」 キョン「有希、鶴屋さんを見ててくれ」 有希「・・・どこ行くの?」 キョン「隣の部屋で少し考えたいんだ」 寝室に有希と鶴屋さんを残し、俺はとなりの部屋で俺なりに今回の事件の整理をすることにした。 317 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:28:55.83 ID:cATrp90PO まずエルディアの王権派主催パーティーが来週行われる。やつらの計画通りならそこでハルヒが国王になるわけだ。 (しかしハルヒがなんでそんな候補に・・・?) ハルヒの父親は王権派の中心人物。恐らく依頼人のデブも仲間の一人だ。 (なんつー父親だ。自分の娘を国王にしようとするなんて・・・・そうか力か。なんでも実現出来る力を持つ国王を作る気か。) 古泉は父親の思惑に気づき、脅迫。だが父親が脅迫に応じないためハルヒを誘拐。そこで何者かに殺された。 (一体古泉を殺したのは誰だ?デブの言うあのお方ってのは父親のことなのか?) 318 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:31:39.07 ID:cATrp90PO キョン「しかし、とんでもない計画立てたもんだ。ハルヒを国王になんて。」 でも来週に全て決まるんだ。そこで何がなんでもあいつを助ける。計画を阻止してやる。 そして式の当日がやってきた。 鶴屋「・・・行くのかい?」 キョン「ええ」 鶴屋「待ってるっさ」 キョン「はい。朝比奈さん、彼女をお願いします。」 みくる「わかりました」 キョン「じゃあ長門、喜緑さん、行きましょうか。 有希「わかった」 喜緑「ええ」 319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:36:55.40 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 今私達は船に突入する準備をしている。 朝倉「もう彼らは入った頃かしら?」 森「恐らくは」 朝倉「前に彼女が言っていたわ。今の自分が消えて別の自分が現れるような感覚があるって。」 森「・・・・・・」 朝倉「ねえ?ひょっとして彼女・・・・。」 森「・・・・・」 朝倉「・・・なんとしてでも、彼女は助けるわよ」 森「ええ、もちろんです」 320 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:38:41.80 ID:cATrp90PO ハルヒ「・・・・ねえパパ?」 ハルヒ父「ん?なんだい?」 ハルヒ「みんな来るかな?」 ハルヒ父「一応招待状は出したからね。来るんじゃないかな。」 ハルヒ「・・・・キョンも?」 ハルヒ父「・・・・ああ、彼は連絡があってね。今日は来れないらしい。」 ハルヒ「そう・・・残念だわ」 ハルヒ父「じゃあ、お客様を出迎えに行こうか。」 ハルヒ「ええ」 ハルヒ父「・・・どうして・・・!!?」 ハルヒ「パパ?」 321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:45:59.83 ID:cATrp90PO キョン「いやーどうも、ようハルヒ」 ハルヒ「キョン!!来てくれたの!?」 ハルヒ父「・・・・・」 キョン「どうしたんですか?幽霊でも見たような顔して。あっ今日は招待状ありがとうございます。長門と喜緑さんもいますよ」 有希「・・・・」 喜緑「どうも・・・」 ハルヒ父「そ、そうか、いやよく来てくれたね。今日は楽しんでいってくれたまえ」 キョン「はい、思う存分楽しみますよ。」 324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 08:55:26.36 ID:cATrp90PO (さてと、これからどうするかな?) どうやら今から2時間はフリータイム、その後パーティーが始まるらしい。朝倉や森さんはまだ来ていないようだ。 キョン「2時間ったってどこにいるかね?」 有希「・・・私の部屋に来てほしい」 キョン「ん?ああいいぜ」 喜緑「私も・・・あなたにお話することがあります。」 キョン「はい・・・わかりました。」 とそのとき、上空から何かが飛んできた。 キョン「何だ!?」 有希「あれ」 喜緑「来たようですね」 327 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:03:12.73 ID:cATrp90PO 上空のヘリから朝倉と森さんがダイブ、華麗に着地した。 (なんつーか、朝倉は人間じゃないからわかるが森さんは・・・・) 朝倉「あら、キョン君」 キョン「いくらなんでもちょっと派手過ぎやしませんか?」 朝倉「気にしないの・・・あらどうも涼宮さん」 ハルヒ父「一体何をしにきた!?」 朝倉「いえ、私達もパーティーに参加したくて来たんです。」 ハルヒ父「招待状を持たないかたは入れないんですよ!!」 ハルヒ「いいじゃない!!私の知り合いよ!!参加させてあげて!!」 330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:09:45.07 ID:cATrp90PO ハルヒ父「・・・・わかりました。どうぞお楽しみください」 朝倉「あら、わざわざヘリで来る必要無かったわね」 森「本当です。」 キョン「やれやれ・・・」 森「では何かあったら連絡しますので」 キョン「わかりました。じゃあ長門、行くか。」 有希「わかった」 331 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:15:06.22 ID:cATrp90PO キョン「で?なんか用でもあるのか?」 有希「もし彼女を助けることが出来たら・・・・」 キョン「・・・・」 有希「・・・・彼女を選ぶの?」 キョン「俺は・・・」 有希「・・・・」 キョン「すまん、やはり今俺には決められない」 有希「そう・・・」 キョン「でも、いつかは決めなきゃいけない。いつまでもこのままじゃいけないんだ。」 有希「・・・・」 キョン「この件が解決するまで・・・・待ってくれないか?」 有希「・・・・わかった。ただ一つだけ。」 キョン「・・・」 333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:20:07.79 ID:cATrp90PO 有希「私はあなたを・・・どうしても忘れることができなかった。」 キョン「・・・・」 有希「あなたが捕まったと聞いた瞬間、私はいてもたってもいられなかった。あなたの顔なんて見たくなかったのに」 キョン「・・・」 有希「これは・・・私の我が儘。あなたと一緒になりたい。」 キョン「長門・・・・」 有希「・・・・有希と呼んで」 キョン「有希・・・・」 また俺は有希を抱いてしまった。これで有希を選ぶわけでも無いのに。俺は自分勝手な人間だ。 334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:26:38.47 ID:cATrp90PO 有希「・・・行くの?」 キョン「ああ、喜緑さんと話もあるからな。」 有希「・・・・浮気?」 キョン「断じて違うぞ」 有希「そう」 キョン「またあとでな」 有希「またあとで」 喜緑さんの部屋に行く途中、ハルヒに呼び止められた。 ハルヒ「キョン・・・ちょっといい?」 キョン「・・・いいぜ」 有希を抱いたあとでこれか。神様も人が悪い。 ハルヒ「あんたさ・・・これでいいと思う?」 キョン「・・・なにがだ?」 339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:31:46.33 ID:cATrp90PO ハルヒ「あたしが国王にって話」 キョン「ああ、お前はどうなんだ?」 ハルヒ「・・・・」 キョン「俺はお前が本当に国王になりたいなら応援するぜ」 ハルヒ「もし・・・なりたくなかったら?」 キョン「パーティーを止めててでもお前を助ける。」 ハルヒ「・・・・」 キョン「・・・・」 ハルヒ「あたしはパパのなんなんだろう?」 キョン「・・・・」 ハルヒ「パパは私をどう思ってるんだろう。」 キョン「・・・・とにかく、お前が決めればいい。国王なんてくそくらえって思えば辞退しろ。俺達はハルヒを信じてる。」 ハルヒ「・・・うん。ありがとね、キョン。」 342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:34:33.44 ID:cATrp90PO ハルヒ「もう少しゆっくりしてて。」 キョン「ああ、わかったよ」 既に大半の客は会場に集まっているようだ。周りに人の気配はない。俺は急いで喜緑さんの部屋へ向かった。 喜緑「お待ちしてました」 キョン「なにかあったんですか?」 喜緑「これは、あなたにいつ言うまいか迷っていました」 キョン「はあ・・・」 喜緑「私が調査した結果、実はエルディアの王権派は、ある研究をしていたのです。」 キョン「研究?」 喜緑「その研究とは・・・・」 パーン!! キョン「銃声!?」 喜緑「すぐ近くです!!」 345 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:41:07.04 ID:cATrp90PO 俺達が部屋をでるとそこにあのデブが銃を持ち立っていた。そしてその先には・・・ 森「ぐっ・・・・」 キョン「森さん!!?」 どうやら森さんが撃たれたらしい。森さんはそのまま海へ落ちていった。 キョン「待て!!」 俺は追いかけたもののやつは以外とすばしっこく見失ってしまった。 キョン「くそっどこ行った!?」 喜緑「キョン君!!もうすぐ式が始まります!!急いでください!!」 キョン「くっ・・・!!森さんまで・・・・」 俺はやつを追跡するのを諦め、会場へと向かった。 346 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:48:08.11 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 今私は森さんと分かれ船内を調査していた。 朝倉「・・・・さて、次はどこを・・・」 パーン!! 朝倉「銃声!?何かあったの!?まさか森さん・・・!!いえ、彼女に限ってそんなことは。」 私は銃声のした場所へ向かった。 朝倉「誰もいない・・・・?」 私は油断していた。まさか後ろから来るとはね。 依頼人「おとなしくしてください。」 347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:52:18.09 ID:cATrp90PO 俺達が会場に入ると既に人で溢れていた。超大物政治家の姿なども見受けられる。 (まあそうだよな。一般人は俺達だけだろう。) 喜緑「そろそろ彼女が出てきますよ」 キョン「ああ」 (ハルヒ・・・どうするんだ?) ハルヒ父「彼女が、我が王権派の候補であり我が娘、ハルヒです」 ハルヒ「・・・・・」 349 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 09:57:46.69 ID:cATrp90PO ハルヒ父「そして彼女は、自分こそ次期エルディア国王であるという確たる物を持っています。」 ハルヒ「・・・・・」 ハルヒ「それこそがこの王証です」 ザワザワザワザワザワザワザワ キョン「やっぱ出してきやがった」 ハルヒ父「この王証を持つものこそ次期国王。つまり・・・・」 ハルヒ「ちょっと待って!!!」 351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:04:48.04 ID:cATrp90PO ハルヒ「私は!国王なんかに興味は無いわ!!」 キョン「ハルヒ!?」 喜緑「涼宮さん!?」 有希「・・・・・」 ハルヒ父「なっ・・・!何を言っているハルヒ!?」 ハルヒ「私もう決めたの。もしこの王証によって自分が国王にならなければいけないというなら・・・」 ハルヒ父「・・・・」 ハルヒ「この王証は反王権派の方にあげるわ!!」 ハルヒ父「何を!?」 ザワザワザワザワザワザワザワ キョン「・・・なんというかハルヒらしいというか。」 喜緑「まさかこの場で言うとは」 有希「ユニーク」 ハルヒ父「ハルヒ来なさい!!」 ハルヒ「ちょっと!やめてよ!!」 キョン「ハルヒ!!2人とも後を追うぞ!!」 352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:12:59.32 ID:cATrp90PO 朝倉サイド 依頼人「何を調べてるんでしょうね?」 朝倉「さっきの銃声はあなた?」 依頼人「ええ、あなたと同じように嗅ぎ回るネズミがおりましたので」 間違いない、彼女のことだ。 朝倉「で?彼女はどうしたの?」 依頼人「海に消えてしまいました」 朝倉「!!」 依頼人「どうやらあなたの仲間だったようですね・・・」 朝倉「・・・」 依頼人「では・・・あなたも後を追いなさい」 353 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:14:41.67 ID:cATrp90PO そのとき会場から突然どよめきが起こった。 依頼人「なんだ!?」 朝倉「チャンス!!あとはやつの銃を情報操作で・・・・嘘!?情報操作が使えない!? 依頼人「くっ!!死ね!!」 朝倉「やばい!!」 パーン!! 朝倉「・・・・・」 依頼人「バ・・・カな・・・」 森「先程のお礼です」 朝倉「森さん!!無事だったのね!?」 森「ええなんとか。それよりも会場では大騒ぎですよ」 朝倉「何があったの?」 森「彼女が国王の権利を放棄、王証を反王権派の方に譲りました」 朝倉「なんですって!?」 355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:20:10.70 ID:cATrp90PO 俺達はハルヒを追い、VIPルーム近くまで来ていた。 キョン「ハルヒを離せ!!」 喜緑「あなたの計画は失敗です。彼女を解放してください」 有希「・・・・・」 ハルヒ父「失敗?バカを言うんじゃない。こうなったら目覚めてもらうまでだよ。」 喜緑「やめてください!!そんなことをしたら彼女は?」 キョン「目覚めってどういう意味だ!?」 ハルヒ父「ハルヒには私の研究全てを入れたんだ。こんなところで終わってなるものか!!」 キョン「研究・・・だと?」 ハルヒ父「それにな、これ以上追いかけてみろ。船内に仕掛けた爆弾が爆発するぞ。」 キョン「爆弾!?」 357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:23:51.37 ID:cATrp90PO そういうとやつは起爆スイッチを取り出した キョン「くっ!!」 ハルヒ父「フフフ、君達がこれ以上追うのなら私は死ぬ。そして全員海の藻屑になってもらう。」 喜緑「あなたなんてことを!!」 ハルヒ父「それでは失礼するよ。」 ハルヒ「キョン!!」 2人はVIPルーム最奥まで逃げ込んだ。 キョン「ハルヒ!!・・・・くそっ!!これ以上追うことが出来ないってのか!!」 喜緑「・・・」 有希「・・・」 358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:26:46.81 ID:cATrp90PO 朝倉「みんな!!」 喜緑「朝倉涼子!!それに森さん!?」 キョン「無事だったんですか!?」 森「心配かけました。彼女は?」 キョン「それが・・・」 俺は先程までの経緯を話した。 朝倉「卑怯な・・・」 森「なんとしてでも目覚めさせ、王権派に勝利をもたらしたいのでしょう。」 キョン「喜緑さんも森さんも、目覚めるとか研究って一体なんだ?ハルヒに何が起こってる!?」 喜緑「・・・・」 朝倉「・・・・」 森「・・・・」 キョン「なんで教えてくれない!?」 喜緑「わかりました。全てお話しましょう。」 360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:30:07.66 ID:cATrp90PO 喜緑「私はエルディアの調査をする中で王権派がある研究をしていることがわかりました。」 キョン「喜緑さんの部屋で話していたやつですね。」 喜緑「はい。実はその研究、既に成功の段階まで行ってるんです」 キョン「それとハルヒに何の関係が?」 喜緑「おかしいと思いませんか?いくら特殊な力を持つとはいえ、20代の娘に国王を任せるなんて。」 キョン「それはもちろん」 喜緑「王権派だった前国王は支持も絶大で反王権派の太刀打ち出来るレベルではありませんでした」 キョン「・・・」 361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:35:09.10 ID:cATrp90PO 喜緑「そんな前国王も人間。いずれは死にます。しかし今の王権派には前国王並の力を持った人間はいない。」 キョン「・・・」 喜緑「逆に反王権派は着実に力を付けていて、このままでは王権派は負けてしまう」 キョン「だから力を持つハルヒを?」 喜緑「言ったでしょう、彼女に国王を任せるのはおかしいと。王権派に逆転をもたらす存在、それは前国王しかいません。」 キョン「?でも前国王は死んだはずじゃ」 喜緑「だから国王が生きている間、彼ら研究を続け、そして成功したんです。魂を移し替える禁断の方法を。」 366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:40:03.81 ID:cATrp90PO キョン「魂を・・・移し替える?」 喜緑「はい。王権派は国王の魂だけを取り出し、器である体を入れ換えたんです。」 キョン「まさか・・・・その器ってのは・・・」 喜緑「・・・彼女です」 朝倉「・・・」 森「・・・」 キョン「そんな馬鹿な話あるか!!魂を取り出して入れ換えるなんて!!」 喜緑「そう、でも彼らは成功した。そしてその実験体が彼女なんです」 キョン「嘘だろ・・・?」 喜緑「彼女の力を兼ね備えた前国王が彼らの理想です。仮に力が使えなくなっても、前国王は彼女の体を使い独裁政治を続けられる。」 369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:44:58.06 ID:cATrp90PO キョン「じゃあこのままだとあいつは!!」 喜緑「いずれは彼女は消えるでしょう」 キョン「そんな・・・」 森「ちなみに機関の推測が確かなら、一度前国王は目覚めています。」 キョン「え?」 森「古泉を殺したときです。」 キョン「・・・・はい?」 森「前国王はナイフの使い方に相当慣れていたようで。」 キョン「まさか・・・あいつが古泉を殺したと?」 森「彼女ではなく彼女の中にいる前国王です。」 キョン「でもあいつが殺したってことに変わりは無いでしょ!!」 朝倉「・・・」 喜緑「・・・」 372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:50:07.35 ID:cATrp90PO 朝倉「どこ行くの!?」 キョン「ハルヒは消させはしない!」 喜緑「ですが彼女の父親は爆弾を・・・」 キョン「そんなの関係無いです!このままだとあいつが消えるんだ!」 朝倉「キョン君!!仕方ないわ。私達も行きましょう!」 俺達はVIPルーム最奥へ向かった。最奥のそのドアは微かに開いていた キョン「・・・・・ハルヒ?・・・・・!!?」 喜緑「涼宮さんあなた!!?」 朝倉「なんてことを・・・」 有希「・・・・」 森「・・・・」 374 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 10:55:33.59 ID:cATrp90PO その部屋には確かにハルヒが立っていた。しかしその足元にはハルヒの父が倒れていた。ナイフが突き立てられている。 キョン「ハルヒお前・・・!!」 ハルヒ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 ハルヒは絶叫すると俺達から逃げるように走り去って行った。 キョン「待てハルヒ!!」 ハルヒ父「ふ、ふふふ、もう終わりだ。」 キョン「何!?」 ハルヒ父「我々の計画も全て終わりだ。だからもう・・・・」 やつは最後の力で起爆スイッチを押した。 朝倉「やめなさい!!」 その瞬間船の真下で爆発が起こった。 377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:00:06.37 ID:cATrp90PO 爆発によって一瞬船が傾きかける 朝倉「まずい!!一旦部屋を出ましょう!!」 通路に出るとそこは脱出しようとする客で溢れかえっていた。 喜緑「このままじゃ・・・私達も脱出しないと!?」 キョン「だけどハルヒが!!」 朝倉「・・・」 森「・・・」 有希「・・・」 喜緑「・・・・」 朝倉「どうするの?あなたは。」 キョン「俺は・・・・・」 378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:06:10.17 ID:cATrp90PO キョン「・・・俺は行きます」 朝倉「あなた・・・本当に大バカね」 森「でも・・・そういうと思ってました。」 朝倉「私も一緒に行くわ。あなたは?」 森「私もお付き合いしましょう」 キョン「・・・すいません・・・喜緑さん、有希を連れて先に脱出してください。」 喜緑「ちょっと待ってください!!それじゃああなたたちが危険です!!」 有希「・・・やめて、行かないで」 キョン「喜緑さん・・・有希・・・」 有希「どうしてあなたは・・・」 キョン「すまん有希。俺は・・・どうしてもハルヒを助けたいんだ。あいつを守りたいんだ。」 380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:09:35.91 ID:cATrp90PO キョン「喜緑さん、有希を頼みます」 喜緑「・・・・・・・」 有希「・・・・・・あたしも行く」 喜緑「長門さん!!」 有希「・・・・・・あたしも・・・」 キョン「有希・・・」 喜緑「長門さん言うことを聞いて!!」 有希「・・・・・・」 喜緑「キョン君、私は長門さんと先に脱出します。」 キョン「お願いします」 喜緑「ただ一つだけ約束してください」 キョン「?」 喜緑「絶対帰ってきてください。長門さんと待っていますから。」 384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:15:04.80 ID:cATrp90PO キョン「わかりました。必ずハルヒと一緒に」 喜緑「・・・・長門さん、行きますよ」 有希「・・・・・・・帰ってきたら」 キョン「・・・」 有希「答えを聞かせて」 キョン「わかった。」 キョン「さあ、時間が無い。急いでハルヒを探すぞ」 俺と朝倉、森さんはあらゆる所を探すものの、ハルヒはどこにもいなかった。 朝倉「どこにもいない・・・・ひょっとしてもう脱出したのかしら?」 森「さっきの動揺ぶりを見る限りそれは無いでしょう。まだどこかにいると思います。」 キョン「でもこれ以上探すには時間が・・・」 387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:20:48.90 ID:cATrp90PO そのとき、俺はトボトボとこちらに歩いてくるハルヒを見つけた。 キョン「ハルヒ!!」 ハルヒ「・・・・キョン?」 朝倉「よかった・・・」 キョン「心配したんだぞ!」 ハルヒ「・・・・」 森「急ぎましょう!!じゃないと船が沈みます!!」 キョン「ハルヒ!来るんだ!」 ハルヒ「・・・・」 朝倉「涼宮さん!!」 ハルヒ「・・・・私ね」 389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:26:15.15 ID:cATrp90PO キョン「どうした・・・・?」 ハルヒ「・・・・もういいの」 朝倉「え?」 ハルヒ「私はいいから・・・逃げて」 キョン「おいおい何言ってんだ?冗談なら後で・・・」 ハルヒ「ううん、冗談じゃないわ。本気よ」 キョン「・・・なんだよそれ?」 ハルヒ「私ね・・・前から知ってたわ。私の中に全く別の誰かがいるって。何となくね」 森「・・・」 ハルヒ「それをさっきパパに聞いたわ。そうしたらパパこう言ったの。」 ハルヒ父「前国王は私にとって大切な存在だ。ハルヒ、お前に大切な存在になってほしいんだよ」 朝倉「そんな・・・ひどい」 391 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:31:49.18 ID:cATrp90PO ハルヒ「気がついたら・・・パパにナイフを刺していたわ。」 キョン「・・・・」 ハルヒ「それにね、私覚えてるのよ・・・・古泉君を殺したこと」 朝倉「それはあなたの中の・・・・」 ハルヒ「でも記憶にあるのよ。彼の首を切り裂いた記憶が。古泉君のあの狂ったような表情が頭の中にこびりついてるの。」 森「涼宮さん・・・」 ハルヒ「もう私は誰も傷つけたくない。それなら私はここで死ぬわ。」 キョン「何言ってんだ。有希や喜緑さんと約束したんだぞ。お前と一緒に帰るって!!」 392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:34:28.21 ID:cATrp90PO ハルヒ「彼女達に伝えておいて。帰れなくてゴメンって」 キョン「バカかお前は!!お前団長だろうが!!他の団員を置いていくな!!」 朝倉「そうよ!一緒に帰りましょう!!」 ハルヒ「無理よ・・・今脱出しても私は私じゃなくなる。そんなの嫌よ!!」 キョン「でも脱出したら朝倉が情報操作でお前の中の存在を消してくれる!」 ハルヒ「ダメなの・・・もう・・・今の時点で自分を保つので精一杯よ。少しでも気を許すとすぐにでも消えそうのよ」 森「そんな・・・」 キョン「なら朝倉!!今情報操作で!!」 394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:40:03.91 ID:cATrp90PO 朝倉「・・・出来ない」 キョン「え?」 朝倉「船に入った辺りから力が使えないのよ・・・・」 キョン「どうしてだ!?」 朝倉「わからないわよ!!」 森「・・・まさか涼宮さん!?」 ハルヒ「そう、力を使ったわ。朝倉さんの力がこの船内にいる間使えなくなればいいって望んだの」 キョン「どうしてそんなことを!?」 ハルヒ「朝倉さんが来た時点でわかったわ。私を助けに来てくれたことに。」 朝倉「・・・」 ハルヒ「でももうその時には死ぬって決めてたの。だから朝倉さんの力を使えなくした。邪魔されないようにね」 396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:43:28.14 ID:cATrp90PO 朝倉「邪魔って・・・」 ハルヒ「そうすればあなたたちは私が死ぬのを阻止出来ない。そう考えたの。」 そう言ってハルヒは自分の首にナイフを当てた 朝倉「涼宮さんやめて!!」 ハルヒ「朝倉さんと過ごした数日間、本当楽しかったわ。有希と3人で飲んだり、一緒にプールで遊んだりね。」 朝倉「涼宮さん・・・」 ハルヒ「あなたともっと・・・遊びたかったわ」 朝倉「そんなこと言わないで!!一緒に帰ればまた遊べるわ!!」 ハルヒ「恐らくあと数分で私は消えるわ。もう無理よ」 朝倉「嫌よ!!」 399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 11:48:40.66 ID:cATrp90PO ハルヒ「もう、泣かないでよ・・・・私だって泣きそうなんだから。」 朝倉「・・・・・」 ハルヒ「森さんも泣かないでよ。似合わないわそんな顔。」 森「ふざけないでください。あなたの泣き顔こそ似合いませんよ」 ハルヒ「・・・・じゃあお互い様ね!!」 森「あなたはバカですよ・・・」 ハルヒ「・・・キョン!!あんたに久々に逢えて嬉しかった。いい思い出になったわ!!」 キョン「お前ってやつは・・・」 ハルヒ「あんたに最後の団長命令よ。しっかり聴きなさい!!」 キョン「・・・」 401 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 12:00:16.12 ID:cATrp90PO ハルヒ「有希を・・・護ってあげて。」 キョン「お前・・・・」 ハルヒ「有希はあんたにベタ惚れよ。あの子を護れるのはあんただけ、だから有希をお願い。」 キョン「なに人の心配してんだバカ・・・」 ハルヒ「でも私に言われたからじゃダメよ!!あんたが有希のこと好きなの知ってるんだから、ちゃんと自分自身の理由で護ってあげて!!」 キョン「・・・ハルヒ・・・」 403 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 12:04:56.10 ID:cATrp90PO ハルヒ「さあ、もう時間だわ。キョン!!団長命令伝えたからね!!守らないと死刑よ!!」 キョン「・・・わかったよ。その代わりあの世で俺と有希を見て嫉妬なんかするなよ。」 そう言うとハルヒは満面の笑顔を見せた。 ハルヒ「よろしい!!・・・・じゃあみんな・・・元気でね!!」 あいつがナイフを引く瞬間、俺達は後ろを振り向き海に飛び込んだ。あいつの死ぬ姿なんざ見れるかよ。 そして、タイミングを見計らったかのように豪華客船は沈んでいった。 407 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 12:10:27.86 ID:cATrp90PO そして・・・あの事件から2年が経った。 キョン「暇だ・・・・・」 俺は2年経った今も相変わらずの生活をしていた。 キョン「あ〜なんかでかい依頼でも来ないかねえ・・・」 コンコン キョン「ま〜た鶴屋さんだな?あの人ろくな依頼持ってこないからな。無視に限る」 無視し続けて30回目のノックが鳴った。 ガチャ キョン「・・・・有希?お願いだから声を出そうな。いつまでもノックされても困るぞ」 有希「そう。でも今のノックで出なかったらピッキングで入るつもりだった」 キョン「それは不法侵入だ。それだけはやめてくれ」 408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 12:14:15.90 ID:cATrp90PO キョン「んで?いきなりどうした?」 有希「・・・・朝言ったはず」 キョン「あ〜寝ぼけてたから覚えてない」 有希「今日は彼女の命日」 キョン「・・・・そういやそうだったな。忘れてたよ」 有希「嘘つき、その花は何?」 キョン「あー・・・・一緒に行くか?」 有希「行く」 俺と有希は1年前からこういう関係だ。なぜあの事件から1年もかかったかというと・・・やはり俺の心の整理がつかなかったからだ。 有希「機関の彼女に会った」 キョン「森さんか。元気そうか?」 有希「相変わらず」 キョン「そうか」 409 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 12:21:33.56 ID:cATrp90PO ちなみに喜緑さんも相変わらずである。俺が情報を頼む度に 喜緑「もう深く首を突っ込むのは・・・・」とくぎを刺されている 朝比奈さんは公私共に森さんと会ったりしているらしい。 キョン「着いたぜ」 有希「先客が来ている」 キョン「朝倉・・・それに朝比奈さん」 みくる「お久しぶりです」 朝倉「ああ、キョン君に長門さん」 朝倉はあの事件のあと仕事で海外に行き、先週戻ってきたところだ。 朝倉「朝比奈さん、あなたが知っていた未来では彼女はどうなったの?」 キョン「・・・」 有希「・・・・」 みくる「・・・・全く同じ結末でした」 423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 12:44:47.68 ID:cATrp90PO 朝倉「ちゃんと団長命令守ってるのね。」 キョン「まあな。」 朝倉「もし彼女が生きていたら・・・」 キョン「朝倉」 朝倉「ごめん」 有希「彼女への想いを隠す必要は無い」 キョン「有希・・・」 有希「あなたが彼女への想いを無くしたら、それは彼女を捨てるようなもの。彼女も好きならそれでいい。無理しないで」 キョン「ああ、悪かった」 俺と有希は海に向かって花を投げた。毎年この日は、あいつの 話を聞いてやるんだ。 キョン「今日は朝比奈さんも朝倉もいるぞ。さあハルヒ、あの世であった不思議を教えてくれ。」 終わり 425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/25(金) 12:47:24.15 ID:cATrp90PO こんな終わりかたでごめんなさい。もう客船あたりからどうしようも無くなってきてました。うん、とにかくすまん。