ハルヒ「キョン!!…今週末、空いてる?」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:39:37.79 ID:rwf9TJ3EO ―――放課後 キョン「どうした、また不思議探索でもしに行くのか?」 ハルヒ「いいからハッキリしなさいよ!!空いてるの?空いて無いの?」 キョン「今日は金曜日…という事は明日か。まあ空いてるぞ、一応な」 ハルヒ「そう…よかった!じゃあ明日の朝10時、いつもの駅前集合よ!!わかった?」 キョン「…?ああ、わかった」 ハルヒ「そういう事だから!!じゃねっ!」タッ キョン「なんだあいつ…?団活の予定なら皆が来てからに説明した方が楽だろうに…そして何故出て行く」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:41:05.86 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「(や、やったわ、ついにキョンを誘えたわ!!)」ドキドキ 古泉 「おや、涼宮さん…こんな所でどうされたんですか?」ニコ ハルヒ「こ、こ古泉君!?ううん、なんでもないのよ!!今から部室に行くとこなの!!」 古泉 「そうですか」 古泉 「(あなたは今、部室とは逆方向に移動してるんですがね)」 ハルヒ「そうなの!!だからまた後でね、古泉君」タッ 古泉 「えらく動揺してました…なにかありそうですね」 6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:43:13.02 ID:rwf9TJ3EO ガラァァ 古泉 「こんにちは…おや、あなた一人でしたか」 キョン「長門と朝比奈さんはま来てないな、ハルヒは…どっかに行っちまった」 古泉 「涼宮さんならさっき外で擦れ違いましたよ…部室に行く途中、とおっしゃってましたが」 キョン「訳のわからん奴だ」 キョン「所で古泉、週末の団活の話はもう聞いたか?」 古泉 「はい。涼宮さんが用事で来られない為お休み、この様に聞きましたが」 キョン「…なんだって?」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:44:53.96 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「ですから今週末はお休み、直接涼宮さんから聞いた事ですよ?」 キョン「……?」 古泉 「何かあったんですか?」 キョン「さっきハルヒから明日の10時に駅前集合、と聞かされたんだが」 古泉 「……ふむ」 キョン「俺は今さっきこの耳でちゃんと聞いたんだ…古泉、お前何か聞きまちがいをしたんじゃないのか?」 古泉 「それは有り得ません。しかし…確認が必要みたいですね」 ガラァァ 長門 「……」スタスタ キョン「おう長門、遅かったな」 長門 「掃除当番」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:47:33.54 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「これは長門さん、ちょうどいい所に。少し伺いたい事があるのですが」 長門 「構わない」 古泉 「ありがとうございます。長門さん、涼宮さんから今週末の団活について…何かお聞きになりましたか?」 長門 「今週は休みと聞いている。どうしても外せない用事があるとの事」 キョン「それは本当か!?長門!?」 長門 「本当」 古泉 「長門さんがおっしゃるのです。確かな情報でしょう」 長門 「ソースは私」 キョン「…どういうこった」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:49:15.16 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「そしてこれらの事を鑑みるに、ある一つの仮説が浮上してきました」 キョン「…なんだよ」 古泉 「涼宮さんはあなたとデートがしたいのでは無いでしょうか」ニコ 長門 「……!!」ピク キョン「さっきのがデートの誘いだと!?ハルヒが、俺を誘ったというのか!?」 古泉 「んっふ。そう考えるのが妥当でしょう」ニコ キョン「そんな風には聞こえなかったがな……長門、お前はどう思う?」 長門 「古泉一樹の説には根拠が不十分。鵜呑みにするにはまだ早い…しかし可能性としては十分に考えられると言わざるを得ない」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:51:29.08 ID:rwf9TJ3EO キョン「にわかには信じられんな…あのハルヒがだぞ?」 古泉 「まあ、いずれわかる事じゃないですか。それよりどうです?一緒にチェスでも」スッ キョン「…いや、今は遠慮しておく」 古泉 「そうですか、残念です」 ガラァァ みくる「遅れてすみませぇん」 古泉 「こんにちは、朝比奈さん」 長門 「……」ペラ キョン「……」 みくる「…どうしたんですかキョン君、なんだか元気が無いみたいですけど…」 キョン「…何でもないですよ、朝比奈さん」 みくる「そ、そうですか?ならいいですけど…」 みくる「(さっき、中から聞こえて来た話が本当なら…ほっとく訳にはいきません!)」 長門 「……」ペラ 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:55:59.09 ID:rwf9TJ3EO ―――数時間 長門 「……」ペラ みくる「♪〜」 キョン「………」 長門 「……」ペラ 古泉 「ふむ…この場合はポーンをここに…しかしこれではクイーンが…」カチャ 長門 「……」パタン キョン「ん…帰るか」スッ みくる「涼宮さん、今日は結局来ませんでしたね」 古泉 「何かあったんですかねぇ?」チラ キョン「…俺を見るな」 古泉 「んっふ、仕方ありません。さっ、帰りましょうか」 20 名前:>>17知らんよそんなもん[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:57:20.87 ID:rwf9TJ3EO みくる「あっ、私は着替えて帰るので皆さんはお先にどうぞ」 キョン「わかりました、朝比奈さん」 古泉 「それでは、失礼します」 長門 「……」スタ ピシャ みくる「…みんな行きましたね」 みくる「涼宮さん……抜け駆けなんて、許しませんよ?」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 00:58:30.79 ID:rwf9TJ3EO キョン「おっと、長門はこっちだったな」 古泉 「さようなら、長門さん」 長門 「……」コク 長門 「……」スタスタ 長門 「……」スタ… 長門 「涼宮…ハルヒ…」 長門 「…思い通りに行くと思ったら大間違い」グッ 長門 「……」スタスタ 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:01:06.32 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「では、僕はこちらですので」 キョン「ああ、じゃあな」スッ 古泉 「――ああ…僕とした事が、一つ言い忘れてしまう所でした」 キョン「その言い方、白々しいから止めろ。…それで?言いたい事をさっさと言え」 古泉 「女の子に恥をかかせてはいけませんよ?」ニコ キョン「…言いたい事はそれだけか?」 古泉 「ええ」 キョン「くだらん。帰るぞ」 古泉 「失言でしたかね?それでは、失礼します」ニコ 古泉 「……」スタスタ 古泉 「……」タッ 古泉 「…まだ、彼を涼宮さんに渡す訳には行きません」ニコリ 古泉 「さて…明日の10時、でしたか」 古泉 「んっふ」スタ… 古泉 「楽しくなりそうです」スタスタ 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:03:58.99 ID:rwf9TJ3EO >>22 あー女の子より「女性」のが古泉らしかったかな キョン「……」スタスタ キョン「デート…か、それも相手はあの涼宮ハルヒ」スタスタ キョン「あいつ、もうちっとマシな誘い方はできんのかね…あれじゃあ全然わからんぞ」スタスタ キョン「しかしまあ、そこがハルヒらしい、な」スタスタ キョン「……」スタッ キョン「どうした事だろう」 キョン「悪くない、そう思っている自分が少し嘆かわしいよ」 キョン「…やれやれ」スタスタ 31 名前:>>28腐女子乙[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:07:54.27 ID:rwf9TJ3EO ―――ハルヒ宅 ハルヒ「……」ズズ ハルヒ「ふぅ…やっぱココアは美味しいわ」コト ハルヒ「…明日、かあ」ゴロン ハルヒ「誘ったのはいいけど、ちゃんと伝わってんのかしら…キョン来なかったらどうしよう…」 ハルヒ「…ううん、そんなネガティブな考えじゃダメね!!もっと前向きに行かなきゃ!!あたしらしくないわ!!」ゴロゴロ ハルヒ「明日の計画もバッチリ考えたし、抜かりは無いわ」バッ ハルヒ「明日は、キョンと思い切り楽しんで…それからは……」 ハルヒ「それからは……」ポッ ハルヒ「ああもう!!…なんて事考えてんのかしらあたしは!!」カァァ ハルヒ「…ふわぁぁっ」 ハルヒ「…もう寝よう」パチ ハルヒ「……楽しみ、だな」 ハルヒ「おやすみ、キョン…」 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:09:18.74 ID:rwf9TJ3EO ―――翌日 キョン「…ん、もう朝か。…なんだかよく眠れんかった」 キョン「ふわぁ…あー、眠い…っとまだ8時過ぎか」 キョン「……メシでも食ってくるか」 TV『マンモスうれピー!!』 キョン「……へえ、のりPが覚せい剤をねぇ…何があるかわからん世の中だな、全く」ズズ… キョン「もう9時か」 キョン「…そろそろ準備して早めに行っとかないと…遅れたらこんな時でも平然として罰金を取りそうだ」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:15:02.27 ID:rwf9TJ3EO ―――駅前 キョン「ただいま9時50分、まだハルヒは来て無いようだな」 キョン「…俺が誰かを待つなんて珍しい事もあるもんだ」 キョン「お茶でも飲みながら待ってるか」 キョン「…この会社、新しい商品出したんだな。どれ、試してみるか」ガトン キョン「よっこらしょーいち…と」 キョン「……」グイ キョン「…おお、これはなかなかイケるぞ」 キョン「……」グイ キョン「ふぅ」 キョン「…遅いな、ハルヒ」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:17:49.56 ID:rwf9TJ3EO ―――物影にて みくる「……」ヒョコッ みくる「(まだキョン君しかいないみたいですね…)」ジー みくる「(行くなら今…今しかないわ…でも)」ジー みくる「(行けない……!!何故……!?)」 みくる「(あぁ、わたしの根性無し!!ヘタレ!!)」バタバタ 古泉 「おや…朝比奈さん。朝からこんな所で覗きとは、結構なご趣味ですね」ニコ みくる「ふぇぇ!?古泉君!?」 古泉 「僕だけではありませんよ」サッ 長門 「……」スッ みくる「な、長門まで!!いつから見てたんですかぁ!?」 長門 「………彼を暫く覗き見した後、頭を抱えて何やら一人で葛藤をし始めた所は確認した」 みくる「ひどいですぅ!!」ワナワナ 長門 「そう」 みくる「……」プルプル 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:19:30.92 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「まあまあ、そう気を落とさないでください。所で、何か彼に動きはありましたか?それを見る為にここにいるのでしょう?」 みくる「今の所は特に……って、まさか古泉君達も…」 古泉 「お察しの通りです。僕も長門さんもおそらく貴女と同じ理由でここにいるのでしょう」ニコ 長門 「……」コク みくる「そうなんですかぁ…」 古泉 「今の時点で僕達の利害は一致していると思うのですが…お二人とも、ご協力願えますか?」スッ 長門 「構わない」スッ みくる「は、はい…」スッ 古泉 「ありがとうございます」ガシ 古泉 「それでは、三人で協力して彼らのデートをぶち壊してやりましょう!!」 長門 「……」コク 長門 「好きにはさせない」 みくる「わ、わたし…頑張ります!!」グッ 古泉 「お二人とも、実に頼もしいです。…期待してますよ」ニコ 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:22:35.12 ID:rwf9TJ3EO みくる「…それにしても涼宮さん、遅いですね」 古泉 「確かに…そろそろ10時になります。いつもの涼宮さんならとっくに来ている筈ですが…」 長門 「涼宮ハルヒが昨晩口にしたホットココア…その中に睡眠薬を入れておいた」 長門 「遅刻どころか今日涼宮ハルヒは来ない可能性もある」キリッ 古泉 「……!!…なんという……!」 みくる「ひぃぃ…」ビク 長門 「何もしないよりはまし」 古泉 「…おっしゃる通りです、すみませんでした」 長門 「いい」 みくる「(長門さんって…なんかやばいかもしれません)」 44 名前:>>42あれだ、何をするだーッ!!と一緒だ[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:26:06.25 ID:rwf9TJ3EO 長門 「このまま涼宮ハルヒは起きて来る事無く、そして彼は待ちくたびれて帰宅。これが一番理想的な形」 古泉 「なるほど…デートの発生自体を抑えようという訳ですか」 長門 「そう。しかし彼の性格を考慮するとそうなる確率は極めて低い」 古泉 「では何故この様な事を?」 長門 「後でわかる」 古泉 「そうですか、楽しみにしておきましょう」 45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:29:42.04 ID:rwf9TJ3EO ―――ハルヒ宅【8:30】 ハルヒ「……Zz」 ピピピッ ピピピッ ピピピッ ハルヒ「んっ、もう…きょんってばぁ…あは…」カチャッ ピ………… ハルヒ「…Zz…Zz…」スピー ハルヒ「あはぁ…きょん…Zz…Zz…」クカ- ―――――z_____ ハルヒ「…Zz…Zz…」スピー ハルヒ「…Zz…Zz…」スヤー ハルヒ「……ん、もう朝ね。ふぁ…よく寝たわ」 ハルヒ「ところで…今何時かしら」ムク ハルヒ「」 ハルヒ「え!?ちょっともう10時過ぎてるじゃない!!訳わかんない…最悪だわ、どうしよう…」 ハルヒ「……急いで準備しなきゃ」ガタ 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:32:41.40 ID:rwf9TJ3EO 長門 「……っ!?」 古泉 「些か退屈ですね」 みくる「あっ!キョン君、電話を取り出しましたよ!」 古泉 「涼宮さんと連絡を取るつもりなのでしょうか」 長門 「(何故…?)」 古泉 「どうしました、長門さん?」 長門 「何でもない。続けて」 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:34:30.66 ID:rwf9TJ3EO キョン「ハルヒの奴、遅いな」 キョン「…電話でもしてみるか」 キョン「……」ピッ Prrrr、、、、 キョン「……」 Prr ハルヒ『あっ、キョン!?ちょ、ちょっと待ってて!!もうすぐ着くから!!じゃあね!』 キョン「あっ!!おいハルヒ!?……切れちまった」 キョン「…やれやれ、もうしばらく待つとしますか」 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:35:53.90 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「ふむ、やはり電話の内容までは聞こえませんね」 みくる「気になりますぅ」 長門 「涼宮ハルヒはこちらへ向かって来ている様子。…全くの想定外」 古泉 「という事は」 長門 「理想とするパターンに持って行くことは出来なかった」 みくる「失敗…ですか…」 長門 「申し訳ない」 古泉 「気にする事はありませんよ、デートはまだ始まっても無いんですよ?」ニコ みくる「そ、そうですよ!」 長門 「…感謝する」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:39:10.70 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「はぁっ、はぁっ、はっ、ま、待たせたわねキョン…」 キョン「お前が遅刻とはな…そんな事より汗、すごいぞ?ほら、タオル貸してやるから早く拭け」スッ ハルヒ「えっ…あ、ありがとう」 ハルヒ「(キョ、キョンのタオル…)」ドキドキフキフキ ハルヒ「(…あ……いいにおいがする…)」ポー 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:42:48.58 ID:rwf9TJ3EO キョン「ハルヒ…?お前大丈夫か……?」 ハルヒ「え!?も、もちろんよ!!はい、タオルありがと!!」 キョン「ああ、気にするな……お前あんだけ走って来たんだ、喉渇いてるだろ?これ飲めよ…飲みかけ、だけどな」 ハルヒ「あ、ありがと…」 ハルヒ「(の、飲みかけっ!?…って事はキョンと…か、関節……)」カァァ キョン「どうした……その、いらんお世話だったか?」 ハルヒ「そんな事無いわ!!ありがたくいただいてあげるわよ!!」ゴク ハルヒ「……」ポワー 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:45:29.84 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「こ、これ…あ、ありがと!!」スッ キョン「なに、いつもの奢りに比べれば大した事無いさ」 ハルヒ「ちょっとキョン!!それどういう意味よ!!」 キョン「そのまんまだ」 ハルヒ「……っもう!!」クスッ キョン「……!!」ドキ キョン「くそっ、こいつ…可愛いぞ」ボソッ ハルヒ「…ん、何か言った?キョン」 キョン「い、いや別に何も…」 キョン「(いかん、相手はハルヒだぞ!!気をしっかり保たなければ)」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:47:57.49 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「ふぅん、まぁいいわ…行きましょう」スッ キョン「待てハルヒ、一つ確かめておきたい事がある」 ハルヒ「どうしのよ」 キョン「その、なんだ、今日は…俺達二人だけなのか?」 ハルヒ「そうだけど……嫌、だった?」 キョン「そ、そういう訳じゃない…」 63 名前:>>62俺もだよ[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:51:48.93 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「じゃあどういう訳なのよ!!」 キョン「……これではまるで」 ハルヒ「まるで?まるでなんだってのよ?はっきりしなさい!」 キョン「デ、デートみたいじゃないか」 ハルヒ「……!!」 ハルヒ「…ち、違うわよ!!これもSOS団の活動の一環なの!!」カァァ ハルヒ「みんなは用事があって来れないって言ってたわ!!だからあたしとあんたの二人しかいないって訳!!わかった!?」ビシィッ キョン「…そうかい」 キョン「(こいつはもっと素直だったら相当可愛いのに……やれやれ)」 ハルヒ「(はぁ…またやっちゃったわ…本当はもっと素直になりたいのに……)」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:55:11.14 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「……」 長門 「……」 みくる「………」 古泉 「これは……何と言いますか…見せつけられてしまいました」 古泉 「…邪魔をするどころか…むしろ」 みくる「か、関節キスとかしてましたよぉ…」 古泉 「最後のはまだいつもの感じでしたが前半は……」 長門 「激甘」 古泉 「……」 みくる「……」 長門 「すまない」 67 名前:>>64甘えるな、妄想力が足らんのだ[] 投稿日:2009/08/19(水) 01:58:33.42 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「……」 みくる「……」 長門 「…私の責任」シュン 古泉 「いえ、長門さんのせいではないですよ…」 みくる「長門さん…元気出してください!」 古泉 「諦めたらそこで試合終了ですよ」 長門 「感謝する」 長門 「…次こそは必ず」 古泉 「そうですね、頑張りましょう」ピシ みくる「はい!!」ガシ 長門 「頑張る」グッグッ 69 名前:>>66反応はするが影響はされないぜ(キリッ[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:00:49.85 ID:rwf9TJ3EO キョン「さて、こんな所でグズグズしてても仕方が無いぞ」 ハルヒ「そうね、行きましょうか」 キョン「…そういえば今日はどこに行く予定なんだ?」 ハルヒ「VIP水族館よ!!」 キョン「VIP水族館…?ああ、あの最近できたって話題になってる所か…いいな、俺も一度行ってみたかったんだ」 ハルヒ「(やったわ!!好感触よ!!)」 ハルヒ「そうなの…あんたも以外と子供っぽい所あるのね」 キョン「お前が言える立場じゃないだろう」 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:02:09.21 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「あたしは不思議な出来事を求めてここを選んだの!!きっと何かある筈よ!!」 キョン「そうかい…見つかるといいな」 ハルヒ「何言ってるの?見つけるのよ!!待ってるだけじゃ何も得られないのよ!!」 ハルヒ「あっ、そろそろ電車が来るわ!行きましょ、キョン!!」タタッ キョン「…おい待てハルヒ!時間ならまだ余裕があるぞ」 ハルヒ「キョン!!はーやーくー!!」 キョン「…やれやれ」スタスタ 72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:08:58.03 ID:rwf9TJ3EO みくる「どうやら電車に乗るみたいですね」 古泉 「僕たちも行きましょう」 みくる「わかりましたぁ」 長門 「……」グゥー 古泉 「どうしました、長門さん」 長門 「お腹がすいた」グゥー 古泉 「…我慢してください、今二人を見失う訳にはいきません」 みくる「後で何が食べられますよ」 長門 「本当?」 古泉 「ええ、あちらに合わせてこちらも食事を取りましょう」 長門 「…了解した」 古泉 「では、行きましょう」スタスタ 73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:11:03.47 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「切符を買いますか」 みくる「いっぱいありますけど…どの区間分買えばいいんでしょうか?」 古泉 「そうですね、とりあえず一番高いものを買っておきましょう。そうすれば涼宮さん達がどこで降りても対応できます」 みくる「わかりましたぁ…長門さんは買わないんですかぁ?」 長門 「必要無い」ピッ 古泉 「それは…定期券…!!」 みくる「そんなの持ってたんですかぁ!?」 長門 「これも生活の知恵」キラン 古泉 「やりますね長門さん、流石といったところでしょうか」 長門 「……」キラン 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:22:44.60 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「ふぅ…思ってたよりも人は少ないわね」 キョン「そうだな、休日だってのに…こんなので儲るもんなのか」 ハルヒ「時間帯がよかったのよきっと!!」 キョン「そんなもんなのか」 ハルヒ「そんなもんよ」 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:29:34.82 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「さて、お二人はどこにいるんでしょう」 長門 「目標を発見した」 みくる「ほんとだ…あそこにいますね」 古泉 「同じ車両に乗る訳にも行きません、僕たちは別の車両に乗りましょう」 ピリリリリリリリリ 古泉 「おや、そろそろ来るようですね」 長門 「……」プル 古泉 「…今度はなんです?長門さん」 長門 「トイレを済ますのを忘れていた」 みくる「もう電車来ちゃいますよ!?」 長門 「不覚」フル 古泉 「…電車が来るまで我慢して、電車でしてください」 長門 「…了解した」プル 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:34:11.20 ID:rwf9TJ3EO ―――電車内 みくる「ふぇっ、全然人がいませんね、ほぼかしきりですよぉ」 長門 「VIP待遇」 古泉 「長門さん…失礼ですがお手洗いの方には行かれないんですか」 長門 「もう済ませた、大丈夫。痕跡は残していない」 古泉 「…それはよかったです」 みくる「古泉君、今からはどうするんですかぁ?」 古泉 「とりあえずお二人が観察出来る位置まで移動しましょう…どこで降りるのかも定かではありませんから」 みくる「たしか隣りの隣りの隣りの車両に乗ってましたよね」 古泉 「では隣りの隣りの車両まで行ってみましょう」 長門 「これが今のVIP」キリッ 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:38:19.74 ID:rwf9TJ3EO ―――隣りの隣りの車両 古泉 「おっと…そこにお二人が見えますよ」 長門 「これ以上近寄るのは危険。目標に気付かれる可能性が高い」 古泉 「そうですね、ここから様子を伺いましょう」 アナウンス 「ゲシャノ サイニハ ワスレモノニ チュウイシテ クダサイ」 ハルヒ『さっ、おりるわよ』 キョン『以外と近くに出来てたんだな』 長門 「…目標が移動を開始した」 みくる「ふぇぇ!?まだ一つ目の駅ですよ!?」 古泉 「これは誤算でした…仕方ありません、急いで降りましょう」 みくる「ふぇぇぇ…」 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 02:40:23.21 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「さ、駅をでますよ…このままでは二人を見失ってしまいます」スタスタ 駅員 「ありがとうござ…ん?いいのかい、これ…?」 古泉 「……お構い無く」 みくる「(クソが…余計な出費させやがって)」 長門 「……」スタスタ 長門 「これで」スッ 駅員 「はいはい定期券ね、どうぞ〜」 長門 「……」キラン 古泉 「……」 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 03:03:28.42 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「キョンあんたお昼まだでしょ?どこかで食べて行きましょう」 キョン「そうするか」 ハルヒ「…って……ても……わよ」ボソ キョン「ん、ハルヒ何か言ったか?」 ハルヒ「今日はあたしが遅刻したんだし、奢ってあげてもいいわよ!!」ビシィ キョン「いや、いいよ」 ハルヒ「な…何よっ!!このあたしがせっかく奢ったげるって言ってんのに!!」 キョン「しかしだな…そこは男として譲れん」 ハルヒ「…ほんとにバカキョンなんだから」 キョン「ハルヒ…」 ハルヒ「……」ムスッ キョン「(…まいったな)」 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 03:09:45.92 ID:rwf9TJ3EO キョン「…ハルヒよ」 ハルヒ「なによ!!」ムスー キョン「昼飯はご馳走になる事にする。ただし…水族館の入場料は俺が払う。…これじゃダメか?」 ハルヒ「……しょうがないわね…ア、アンタがどうしてもって言うなら、そういう事にしてあげてもいいわよ」 キョン「じゃ、決定だな」 ハルヒ「(…今日のキョン、なんか優しいなぁ)」 キョン「(ふぅ…なんとか機嫌を直せたみたいだ)」 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 03:18:28.23 ID:rwf9TJ3EO 長門 「目標は昼食をとるよう」 古泉 「少し速めですね」 みくる「でもわたしもお腹空いてきましたぁ」 長門 「カレーが食べたい」 古泉 「この辺にカレー屋なんてありましたっけ?」 みくる「聞いた事無いですね」 長門 「問題ない。作る」 古泉 「作る…?ここでですか?」 長門 「違う。作るのは店舗の方」 古泉 「なんと…」 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 03:27:20.71 ID:rwf9TJ3EO キョン「どこで食べたいんだ?」スタスタ ハルヒ「んー、そうねぇ…」スタスタ ハルヒ「あっ!!ここなんてどうかしら!!」 キョン「…‘ゆきりんのカレー☆専門店’?聞いた事無いぞこんなとこ」 ハルヒ「きっと最近出来たばかりなのよ!!ものは試しよ!!はやく入りましょ!!」ダッ キョン「おい待てハルヒ…ん?『ゆきりん特製不思議なミラクル☆カレー』……まさかこれに惹かれたのかあいつは」 キョン「いかにもうさん臭い」 ハルヒ「ちょっと何してんの!!はやく来なさいよ!!」 キョン「…やれやれ」 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 09:42:27.92 ID:rwf9TJ3EO おはようございますーー 残っていて嬉しいな!! ゆっくりになるかと思いますが続きでも書きます 保守ありがとうございました〜! 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 09:45:44.21 ID:rwf9TJ3EO ―――厨房 長門 「目標の誘導に成功した」パク 古泉 「さすがです」 みくる「わ、私たちが調理するんですかぁ!?」 長門 「そう」モグモク 古泉 「…長門さん、口にカレーが付いてますよ」 長門 「そう」フキフキ 長門 「……」パクパク 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 09:58:30.93 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「さて、涼宮さんには悪いですけど…ここでお腹を壊して帰って貰いましょう」 長門 「そこに材料が取り揃えてある。使うといい」モクモク みくる「うわぁ、すごくたくさんあります…だけどこれは…」 古泉 「…これを使うのですか」 長門 「そう」ヒョイパクヒョイパク 長門 「全て腐っている」キリッ 古泉 「見てるだけで吐き気がします」 みくる「ふぇぇぇ…頭が…」キュー 古泉 「…こんなものの目の前でよく食事ができますね。うっぷ…」 長門 「私は平気」モクモク 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 10:05:53.80 ID:rwf9TJ3EO ハルヒ「キョン、注文は決めたの?」 キョン「まだだ。お前は何にするんだ?」 ハルヒ「あたしは勿論、この『ゆきりん特製不思議なミラクル☆カレー』よ!!」 キョン「予想はしていたが、本当にそれにするのか?…美味しそうには聞こえんな」 ハルヒ「人の注文にケチを付けないの!!さぁ、あんたもさっさと決めなさい!!」 キョン「俺は無難に普通のカレーにしとくよ」 ハルヒ「つまんないわね…まあいいわ」 キョン「俺は普通に腹が満たせれば満足だ」 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 10:13:37.23 ID:rwf9TJ3EO 森  「ご注文はお決まりですか?」 キョン「も、森さん!?」 森  「そうですけど、何か問題がありますか?」 キョン「い、いえ…」 ハルヒ「あたしは‘ゆきりん特製不思議なミラクル☆カレー’で!!」 森  「はい」 キョン「…俺は普通のカレーでお願いします」 森  「ご注文を繰り返します。ゆきりん特製不思議なミラクル☆カレーがお一つ、普通のカレーがお一つ。以上でよろしいですか?」 キョン「ええ」 森  「かしこまりました。しばらくお待ちくださいませ」 キョン「まさか森さんが働いているとは思わなかったな」 ハルヒ「そうね…ウェイトレスも似合ってたわ」 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 10:20:57.58 ID:rwf9TJ3EO 森  「古泉、注文取って来たわよ」 古泉 「ありがとうございます、森さん」 長門 「予想通りの品を涼宮ハルヒは注文した」モグモグ 古泉 「これ……ですか」 みくる「見た目は普通のと変わらないんですけどね…材料の事を考えると…」 古泉 「止めましょう、朝比奈さん…」 みくる「す、すみません」 長門 「これを食せばお腹を下す事は決定的。デート所では無くなる」パクパク 古泉 「涼宮さん、悪く思わないでください。…森さん、お願いします」 森  「ええ、これを運び終わったら帰らせてもらうわ」 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 10:28:38.25 ID:rwf9TJ3EO 森  「…お待たせしました、こちらが‘ゆきりん特製不思議なミラクル☆カレー’、こちらが普通のカレーでございます。ご注文は以上でよろしかったでしょうか」コト キョン「ええ、ありがとうございます」 ハルヒ「……なんかあんまり普通のと比べても代わり映えしないわね、これ」 キョン「だから言ったろう…止めとけって」 ハルヒ「…キョン、交換しなさい」 キョン「はぁ?なんでだ」 ハルヒ「これは普通すぎてつまらないわ、だからよ」 キョン「俺のこそ普通のカレーだぞ」 ハルヒ「いいから!!速くしなさい!!」 キョン「…やれやれ、ほらよ」 ハルヒ「やっぱりこっちも普通ね…まあいいわ、いただきましょう」 キョン「ああ」 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 10:33:57.99 ID:rwf9TJ3EO 古泉 「……!!」 みくる「どうしたんですか!?」 古泉 「お二人が…皿を交換しました…」 みくる「ふぇぇぇ!?じゃあキョン君が…!!」 古泉 「…ええ、例のカレーを口にする事になります」 古泉 「どうにかなりませんか、長門さん」 長門 「どうしようも無い。今は様子を見るべき」モリモリ 古泉 「……そうですか」 古泉 「(単に面倒臭がってるだくでは…?)」 長門 「……」パクパク 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 10:48:37.21 ID:rwf9TJ3EO キョン「いただきます」 ハルヒ「…あら、結構美味しいわね」モクモク キョン「……」パクパク キョン「……!!」 ハルヒ「?…どうしたのよキョン」モグモグ キョン「い…いやなんでも無いぞ」 キョン「(う…美味すぎるっ!!)」パクパク キョン「ハルヒ」モリモリ ハルヒ「何よ」パクパク キョン「見掛けで実力を判断するなという絶好の例だ」パクパク ハルヒ「はぁ?…何言ってんのあんた」 キョン「…気にするな」パクパク 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 10:54:38.60 ID:rwf9TJ3EO みくる「キョン君…モリモリ食べてます」 古泉 「…大丈夫でしょうか」 みくる「キョン君……」 長門 「心配ない」モクモク 古泉 「どういう事でしょうか」 長門 「情報操作しておいた。今の時点であのカレーは無毒」パクパク 古泉 「さっきは何も出来ないと……」 長門 「あれは嘘」モリモリ 古泉 「…そうですか」 長門 「そう」ハフハフ みくる「な…長門さんなりの冗談だったんですよ、きっと」 長門 「ユニーク」 古泉 「……」 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/08/19(水) 15:26:55.88 ID:rwf9TJ3EO 急に仕事が忙しくなったお… いつ再会出来るかわからんので落としても構いませんでござる ここまで見てくださった皆さんありがとうございました またそのうち同じスレタイで立てるっさ!