唯「(友達が出来ない・・・・・・)」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:33:01.28 ID:ltq+pTUs0 唯「(りっちゃんと澪ちゃんは同じ大学だから良いなぁ)」 キョン「なあ」 唯「(はぁ、あずにゃんが来年来てくれたなあ)」 キョン「おーい」 ツンツン 唯「はい! なんでございましょう!」 キョン「声がでかい・・・」 唯「あ・・・(視線が痛い)」 4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:36:15.63 ID:ltq+pTUs0 キョン「すまんが、落ちてる消しゴム拾ってくれるか?」 唯「あ、うん」 唯「どうぞ」 キョン「どうも」 唯「(なんか久しぶりだな。声かけられたの)」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:39:30.34 ID:ltq+pTUs0 唯「(ふう、やっと終わった)」 谷口「おい、平沢だったよな」 唯「へ?」 谷口「今日暇だったら、付き合えないか? 人数足りなくてな」 唯「はあ(どうしよう、行ったら友達出来るかな)」 キョン「谷口知り合いなのか?」 谷口「知り合いって程でもねえ」 唯「(うーん)」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:43:18.54 ID:ltq+pTUs0 谷口「な、良いだろ」 唯「えっと(こ、断ろう)」 谷口「決まりでいいよな」 キョン「待て待て、まだ何も言ってないだろう」 唯「ご、ごめんなさい」 谷口「ああ、まあいいわ。他探すわ。キョンも来たかったら連絡してくれ」 キョン「行かんよ」 唯「(良かった、退けた)」 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:46:01.53 ID:ltq+pTUs0 唯「・・・」 ジーッ キョン「何だ?」 唯「はっ、次の講義の準備しないと」 タッタッタ キョン「なんだありゃあ」 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:48:12.22 ID:ltq+pTUs0 帰路 唯「(やっと一日が終わったよお)」 唯「なんか飲み物で買おう」 チャリーン 唯「ああ! 排水溝に落ちちゃった・・・」 唯「うう、取れないかな」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 19:52:02.96 ID:ltq+pTUs0 キョン「おい、何してる」 唯「え?」 キョン「年頃の女子がそんな事するのはどうかと思うぞ」 唯「はは(見られた・・・)」 キョン「小銭でも落としたか?」 唯「なんで分かるの! 予言者!」 キョン「予言はしてないが・・・」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:12:56.54 ID:FxJeiBdW0 リアルぼっちの俺には気になるSS 29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:43:31.27 ID:FxJeiBdW0 乗っ取ってもいいのかな? 仮眠からさめたばかりで頭ぼーっとしてるけど 32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:47:27.45 ID:FxJeiBdW0 よし、ここは一つぼっちのクオリティを見せてやろうじゃないか キョン「お?この自販機100円なんだな」チャリン 唯「……」じーっ キョン「ほら、早くしろよ。何が飲みたかったんだ?」 唯「……え?えっ?」 キョン「おお、午○ティーの500ml入りが100円で売ってるじゃないか! よし、これにしよう」 ピッ。ガタン キョン「ほれ。持っていきな」 唯「あ、ありがとう…」 キョン「自分の分も買って、と。俺は用事があるから行くぞ。じゃあな」 唯「……(行っちゃった)」 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:49:36.72 ID:FxJeiBdW0 唯「(さっきのは確か同じクラスの人だよね…。なんだか迷惑かけちゃったなぁ)」トボトボ 唯「(はぁ…大学に入ってかなり経つのに、全然友達ができない)」 唯「(クラスの人とは授業が違うからあまり会わないし)」 唯「(サークルの見学も行ってみたけどよく分からなかったし)」 唯「(大学ってどうすれば友達作れるんだろう?)」 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:54:49.99 ID:FxJeiBdW0 帰宅後、唯は幼馴染の和に電話をかけていた。 和『ええっ!? あんたこの時期になって何のサークルにも入ってないの!?』 唯「うん…私どうすればいいのかな?」 和『ただ大学に通ってるだけでも新歓の誘いくらい受けるでしょ? 一度くらい行ってみなかったの?』 唯「だ、だって何だか怖くて…」 和『新入生ならほとんどお金取られずに済むわよ。 人の足りてるサークルなんてめったにないから、どこに行っても歓迎されるしね』 唯「で、でも歓迎会ってお酒飲むんでしょ? 私まだ未成年だし…」 和『新入生は誰だって未成年よ。お酒飲めないにしても、色々話すこともあるでしょ?』 唯「知らない人と一緒にいるのってなんだか怖くて…」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 22:56:48.61 ID:FxJeiBdW0 和『はぁ…。あんた、典型的なぼっちタイプね』 唯「ぼっち?」 和『"ひとりぼっち"のことよ。環境の変化についていけず止む無くそうなる人が多いわね。 大学では自分から行動を起こさないと人との接点ができないから仕方ない面もあるけど…』 唯「(環境の変化についていけない…私のことだ)」 和『まぁ言うまでもないけど、あまり良くないわよ。 一人でいるのに耐えられず授業に出なくなったりとか、ニートになったりとか…』 唯「サークル入ってないだけでニート!?」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:00:08.04 ID:FxJeiBdW0 和『ま、別にサークルにこだわらなくても、友達作れればいいわよ。 クラスの人とは仲良くしてないの?』 唯「最近はあまり話してない…」 和『うーん、さすがに誰とも接点がないのはまずいわね。 何かきっかけ見つけて、自分から話すようにしなさい。つらいでしょうけど』 唯「うん…分かった。明日から私がんばってみるね」 唯「(きっかけか……)」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:05:40.03 ID:FxJeiBdW0 翌日。 唯「(きっかけを見つけて自分から話す…といっても何を話せばいいんだろう?)」 谷口「よう、キョン。やっぱり人数足りないんだが、お前も来ないか?」 キョン「俺は行かんぞ。というかお前はヒマさえあれば飲み行ってるな」 唯「(あ、昨日の人だ)」 谷口「そりゃ飲みサー入ってるんだから当然だろ」 キョン「18で飲み専門かよ…」 唯「(きっかけ、きっかけ…)」 47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:10:07.64 ID:FxJeiBdW0 唯「あっ、あのっ!」 谷口「ん?」 唯「き、昨日はありがとうございました…。何とお礼を言って良いのやら」 谷口「何だ?やっぱり来るk キョン「あぁ、あれくらい気にするな」 唯「えっと、キョンさん、ていうんですか? 私、平沢唯です」 谷口「何だキョン、お前平沢t キョン「…俺はいつになったら本名で呼ばれるんだろうな」 キョン「(平沢さん…か)」 48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:11:53.51 ID:FxJeiBdW0 唯を徹底的にいじめようと思ったが なんか自分見てるみたいで嫌になったから幸せにしてあげたい さてどうしたものか 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:18:05.89 ID:FxJeiBdW0 キョン「そういえば平沢さんってさ、クラスの飲み会に来てなかったよな。 サークルとかで忙しいのか?」 唯「そういうわけじゃないんだけど…」 キョン「まぁ俺も一度しか行ってないけどな、ヒマなのに」 唯「キョンさんは何かやったりしてるんですか?」 キョン「やっているというかやらされているというか…まぁ一応な (事情を知らない人間にSOS団のことは話しづらいな)」 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:22:34.81 ID:FxJeiBdW0 唯「実は私、サークルも何も入ってないんです」 キョン「そうなのか? この時期になって珍しいな。 高校の時も何もやってなかったのか?」 唯「ううん、軽音部ってところに入ってたんだけど…」 キョン「軽音部? あぁ、バンドか。 それなら音楽系のサークルに入ればいいじゃないか」 唯「うーん…でもなんだか雰囲気が合わなくて…」 キョン「あー、それは分かるな。長年つきあった仲間がいたりすると、 そいつら以外と仲良くするのが億劫になる」 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:30:14.88 ID:FxJeiBdW0 キョン「まぁ焦る必要はないさ。サークルが嫌ならバイトでもやりゃいい。 習い事したり勉強したりするのもいいな。何せ大学生というのは日本で一番ヒマな人種だからな」 唯「バイトかぁ。私にできるかな…?」 キョン「ん?もしかしてバイト経験ないのか? 一度はやっておいた方が良いぞ。人との出会いもあるし、金にもなるし。」 唯「そ、それじゃあ試しにやってみようかな?」 キョン「おう、それがいい。っともうこんな時間か。 そろそろ移動しないと間に合わんな。それじゃ俺は行くぞ」 唯「あ、私も…。 あ、あの、ありがとうございましたっ!」 キョン「ん?あぁ。(お礼言われるようなことしたか?)」 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:37:05.46 ID:FxJeiBdW0 唯「と、いうわけでバイト情報誌を買ってきました!」 憂「お姉ちゃん、バイト始めるの?」 唯「うん、最近ヒマだしね〜。」 憂「そっか〜。(ちょっと心配だなぁ)」 唯「ふみふむ…元気の良い店員さんを募集しています……」ブツブツ 憂「(最近のお姉ちゃん、何だか楽しそうじゃなかったからなぁ… 軽音部でがんばってた時みたいに、夢中になれるものが見つかるといいな…)」 唯「うーん? 一日一万五千円、やせいてきな女性を求む…?(何の仕事だろう)」 58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:42:55.15 ID:FxJeiBdW0 結局、家のすぐ近くにあるからという理由で、 唯はコンビニ店員のバイトに応募することになった。 唯「さてと、とりあえず履歴書書かないとなぁ。 受験の時にたくさん練習したから、簡単に書けるよね」 さっと履歴書を書き上げた唯は、電話で面接の予約を取り付けた。 唯「よーし、これでひとまず安心かな? うーいー、アイスちょうだい!」 憂「もうすぐご飯だから、その後にね。」 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:47:40.24 ID:FxJeiBdW0 そして面接日。 店長「どうも、こんにちは。私がここの店長です」 唯「こ、こんにちは…。平沢唯です」 店長「平沢さんね。それじゃさっそく始めようか。 まず、うちに来たいと思ったのはどうして?」 唯「じ、自宅が近くにあるからです!」 店長「ふむ。まぁどうせバイトするなら近い方がいいよね。(正直だなぁ) バイト未経験みたいだけど、ちゃんとやっていける自信ある?」 唯「えと、レジでピピッってやるんですよね? それくらいなら私にも出来ると思います!」 店長「うーん何もレジ打ちが全てってわけじゃないけど…(大丈夫かなこの子) 週最低でも2・3日入ってもらう必要があるんだけど、そこは大丈夫かな」 唯「そうですね…授業の入ってない時間帯なら基本的にいつでもいいので…」 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:52:40.09 ID:FxJeiBdW0 事務的なやりとりを続けたのち、面接は無事終わった。 唯「ほえ〜。面接がこんなに疲れるなんて知らなかったよぉ」 憂「おかえり、お姉ちゃん。結果はどうだった?」 唯「一週間以内に電話で連絡してくれるって。多分大丈夫じゃないかな〜」 憂「そっかぁ。採用してもらえるといいね」 唯「うんうん。それよりお腹すいたから早くご飯たべたいよぅ」 憂「今5時だよ? それにまだ準備中だから、もう少し我慢してね」 唯「ういー」 憂「(本当に大丈夫かな?)」 63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/16(木) 23:56:07.89 ID:FxJeiBdW0 その翌日店長から電話があり、採用するという連絡が来た。 とりあえず週3日だけ授業のない日に、午後のシフトに入るということで話がまとまった。 初めてのアルバイトに採用されたということで唯は嬉しそうにしていた。 しかし、憂は何故か素直に喜ぶことができず、嫌な予感がしていた。 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:02:33.82 ID:zmcbQh9J0 店長「あ、A君ちょっといいかな。彼女が今日から新しく入った平沢さんだ。 色々仕事教えてやってくれよ。」 唯「ひ、平沢唯です。よろしくお願いします!」 A「始めましてwww(これはかわいいwww) 手取り足取り教えてあげるぜwwwww」 唯「は、はいっ。お手柔らかにお願いしますっ!!」 店長「それじゃ僕は奥にいるから、何かあったら呼んでね」 唯「分かりました!それじゃ頑張ります!」 A「よしきたwwwそれじゃまずはOJT用のテキスト読もうかwwww」 唯「テキ…スト…?ってなんですか?」 A「ちょwww店長からもらったでしょwwww」 唯「す、すいません。忘れてきちゃいました…」 A「初日からパネェなお前wwww」 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:05:19.20 ID:zmcbQh9J0 唯「い、いらっしゃいませぇ!」 A「違うwww 『しゃあせぇー!』だよwwww」 唯「しゃ、しゃあせええ!」 A「そうそうwwwその意気www 今度は 『あしたーっ!』だwwww」 唯「あ、あしたぁーー!」 A「うはwww素質あるなwwww」 唯「(ど、どういう意味なんだろう…)」 71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/17(金) 00:08:41.82 ID:zmcbQh9J0 初めてのバイトということで唯は緊張していたが、 持ち前の集中力で着実に仕事を覚えていった。 唯「(はぅうう。6時間ってこんなに長いの…?)」 A「そろそろ午後のシフト終わりだなwww ちょっと早いけど着替えて来いwwwもう大体のことは教えたしなwww」 唯「そ、そうですか? それじゃちょっと着替えて来ます… (しゃあせーとあしたーしか覚えてない…)」 A「仕事終わったらタイムカード忘れるなよwww給料入らないぞwwww」 74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:11:57.09 ID:zmcbQh9J0 唯「(はぁ…なんだかすごい疲れたなぁ。 でも制服を着て仕事をするのって楽しいかも…)」ガチャ 店長「!! ひ、平沢さん。もう仕事終わり?」 唯「あ、はい。Aさんがもう上がっていいって…」 店長「そ、そっか。それじゃ夜のシフトの人が来るから、僕は表でてるね」サササ 唯「…行っちゃった。まぁいいや、早く着替えて帰ろう…」 唯「(あれ…?ロッカーの扉、ちゃんと閉めてなかったっけ…?)」 76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:14:16.59 ID:zmcbQh9J0 A「しゃあせぇーっ!www しゃあせぇーっ!www」 唯「Aさん、着替えてきたので私帰りますね。 今日は本当にありがとうございました。」 A「いや、違うだろwww」 唯「え?何がですか?」 A「そういう時は『あしたーっ!』でいいんだよwww」 唯「は、はい。あ、あしたぁーっ!(もしかして、ありがとうございましたって意味なのかな?)」 A「それじゃwww気をつけて帰れよwwww」 78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:15:26.85 ID:zmcbQh9J0 わりと真面目に、キョンが絡むような展開考えたんだが ほのぼの系の方が需要あったりするのか? 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:19:58.05 ID:zmcbQh9J0 唯「ただいま〜。うーいー、疲れたよぉぉ」 憂「おかえり〜お姉ちゃん。バイトどうだった?」 唯「とりあえず2つ、大切なことを覚えたよ! でも疲れたぁ。バイトってこんなに大変だったんだね」 憂「ふふ、お疲れ様。ちょうどご飯できたから、一緒に食べよっか?」 唯「おおおお、ありが…じゃなかった。 あしたーっ!!」 憂「(…な、何だって?)」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:29:28.99 ID:zmcbQh9J0 A「今日は品だし教えるかwwwちょうどトラックで食料届いたしwww」 唯「は、はいっ。」 A「まぁ要は棚に並べればいいわけでwww 賞味期限見て、古過ぎる奴は廃棄して、新しいのを補充wwww」 唯「よいしょ、よいしょ」ガサガサ。 A「ちょ、待てよwww一番前に一番新しいの追加すんなwww」 唯「す、すいません…。あ、古いのありましたけど、これ捨てちゃうんですか?」 A「捨てろ捨てろwwwこういうの勝手にパクると結構やばいからwww遠慮せず捨てろwww」ススッ 唯「わかりました。それじゃ捨ててきます(今おにぎりをポケットに入れてたような…) 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:34:53.17 ID:zmcbQh9J0 唯「しゃ、しゃあせぇー!」 A「目の前に並んでる人には言わなくていいからwwwレジ打とうぜwww」 唯「は、はいっ。」ピッ、ピッ 客「あ、あとマルボロ一つ」 唯「ま、まるぼろ?(お菓子だっけ…)」 A「はい、こちらになりますね」スッ 唯「(タバコ??)え、えーと、合計○○円になります。ありがとうございました」 A「ありがとうございました」 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:39:06.67 ID:zmcbQh9J0 唯「マルボロ、ってタバコだったんですね…」 A「タバコは仕方ないww 略称多すぎて死ねるwww この棚みろよwww種類ありすぎて笑えるwwww」 唯「難しいなぁ…」 A「ま、少しずつ覚えればいいさwww」 唯「…そういえば、ここのお店って、Aさん以外の人いないんですか?」 A「俺以外にも何人かいるぞwww つーか俺一人で7日やれってのかwww」 唯「そ、そういう訳じゃないんですけど…Aさんと店長以外の人、ほとんど見たことなくて。 できれば女の子の友達が欲しいなぁ、なんて思ったり」 A「まぁ確かに人手少ないしwww少しは華が欲しくはあるwww」 A「(……女の子、か)」 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:41:27.45 ID:zmcbQh9J0 唯がそう思うのも無理はなかった 3日間のシフトが全てAとの二人だけなのである。 交代時に見かけるのも男ばかりで、当初友達が欲しいと思っていた唯の願いは中々かないそうにない。 しかし慣れない仕事を覚えるのに手一杯で、唯はあまり深く考えずにバイトを続けていた。 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:45:04.65 ID:zmcbQh9J0 唯「(なんだか最近充実してるなぁ。これが和ちゃんの言ってたリア充って奴なのかな…? まぁ友達は相変わらず出来てないけどね…はは)」 教授「えーではレポートの説明に関しては以上です。何か質問はありますか?」 唯「(…え?レポート?)」 教授「ありませんね。ではこれで授業を終わります」ガラッ、バタン。 唯「ああぁ、待ってぇ!」 キョン「(平沢?何やってんだ??)」 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:47:09.51 ID:zmcbQh9J0 唯「あうぅ、見失っちゃった…どうしよう」 キョン「よう、平沢。どうしたんだ?」 唯「あ、キョン君…。レポートのことちょっと聞きたかったんだけど、先生が帰っちゃって」 キョン「なんだ、聞き逃したのか。それなら教えてやるぞ」 唯「あ、ありがとう…。あしたーっ!」 キョン「いきなり何言ってんだ。まぁいいや、ところでこれからちょっと時間あるか? もしよければ昼飯でも行こうぜ」 唯「う、うん。大丈夫だよ」 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:51:18.20 ID:zmcbQh9J0 キョン「へ〜。それじゃバイト始めたんだな。 さっきの奇声はそこで身に付けたのか」 唯「うん。しゃあせぇー!と、あしたーっ!は私が一番最初に覚えたことなんだよぉ」 キョン「(どういうバイト先だよ…)そ、そうか。それは良かった」 唯「でもバイトするのがあんなに大変だなんて知らなかったなぁ」 キョン「コンビニなら基本立ちっぱなしだし辛いだろうな」 唯「でもね、なんだか制服を着て仕事するのって楽しいなぁって」 キョン「早くもやりがいを感じる訳か。結構なことだ」 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:54:17.93 ID:zmcbQh9J0 学校でもバイト先でも、友達らしい友達はできなかったが、 キョンやAとの出会いによって唯はそれなりに充実した生活を送っていた。 しかし…ある日のこと。 唯「こんにちは〜。あれ?今日はAさんいないんですか?」 店長「何でも外せない用事があるらしいよ。今日はちょっと辛いだろうけど、一人で頑張ってね」 唯「わ、分かりました。(大丈夫かなぁ)」 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 00:57:41.32 ID:zmcbQh9J0 唯「あ、あれ?私の制服が無い…」 唯が従業員用のロッカーを空けてみると、自分のハンガーにだけ制服がかかっていない。 制服といってもエプロン一枚の簡素なものであるが、名札がついているので 他人の制服を間違えて誰かが着るということはありえない。 店長「平沢さん?早く表出てくれる?」 唯「あ、店長。私の制服がどこか行っちゃって…」 店長「…んん?どういうことだい?」 唯「そ、それが、来た時には何も入ってなくて」 店長「うーん、それは困るなぁ。仕方ないから、今日は僕の奴を使っていいよ。 ちょっとサイズが合わないけど、それは我慢してくれ」 唯「分かりました…すいません。(どこに行っちゃったんだろう…)」 店長「……」 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:04:35.85 ID:zmcbQh9J0 今日は客足が途絶えることが無く、休むヒマなく唯は接客をしていた。 唯「い、いらっしゃいませ。こちらお弁当は温めますか?」 客「いや、いいよ。早くしてくれ」 唯「分かりました。合計で○○円になります。ありがとうございました」 客「おい!箸が入ってないぞ。素手で食えってのかよ!」 唯「あっ!申し訳ありませんでした。こちらになります…」 客「ったく、これだから子供は…」 唯「ありがとうございました…。お次の方、こちらへどうぞ」 客2「えーとこれ宅配お願いね。料金分からないから計算しておいて」 唯「わ、分かりました。(これ…教えてもらってない…。どうすれば…)」アタフタ 客2「何やってるの?早くしてくれない?」 唯「す、すいません……店長ー!」 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:10:56.12 ID:zmcbQh9J0 唯「(今日は一段と疲れた…。早く家に帰りたい)」 仕事は無事終わったものの、着替える気も起きず、 唯はイスに座ってぐったりしていた。 店長「平沢さん?今日は大変だったね」 見計らったかのように店長が現れ、さっと唯の横に腰を下ろした。 唯「はい…。今までで一番疲れました…」 店長「そうか…。それは大変だったね。 それはそうと、その制服これから使いたいから、脱がしてあげるよ」ススッ 唯「(あ、そうか…制服借りてたんだっけ) すいません…よいしょ、と。それじゃ私帰りますね…」 店長「あぁ…お疲れ様。」 唯はあまりにも疲れていたため気づいていなかった。 制服を脱がすといいつつ、店長が肩を触ってきたことを。 更衣室で一人になった店長が、何をしていたかを。 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:14:31.58 ID:zmcbQh9J0 それからというもの、唯がシフトに入るときは、Aが休むことが多くなった。 時たま一緒に仕事をした時にAに話を聞いてみても、 A「最近他のバイトが忙しくてwww」 としか応えてもらえなかった。 そんなAを薄情だと思ったこともあるが、仕事が忙しすぎて、 唯はあまり細かいことに気が回っていなかった。 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:19:44.19 ID:zmcbQh9J0 唯「(最近あまり眠れないなぁ…。体に疲れがたまっていく…)」 キョン「よぉ平沢。今日1限からずっと寝てたな。寝不足なのか?」 唯「うん…。はぁ……(まぶたが重い……)」 キョン「おいおい、大丈夫か? バイトに精を出すのもいいが、無理しすぎるのは良くないぞ」 唯「そうだね…。ありがとう、キョン君」 キョン「う、うむ。ところでさ、平沢がバイトしてるコンビニって学校の前にある奴か?」 唯「…違うよぉ。うちの近くの駅にある所だよ」 キョン「あー、確かお前は△△駅だっけ? 確かに駅前すぐにコンビにがあったな。 あそこは人多いから大変だろうなぁ」 106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:23:36.61 ID:zmcbQh9J0 唯「うん…それと最近、私一人で仕事してることが多くて」 キョン「え!? あそこを一人でやってるのか? お隣のファ○マは常時3人でも手一杯じゃないか。どうなってんだよ」 唯「いつも一緒だった人が最近忙しいみたい…」 キョン「うーん、それはちょっと店長とかに文句言ったほうがいいんじゃないか? 新しい人雇ってもらうとか、他の曜日の人移してもらうとかしてさ」 唯「そっか…そうだよね。店長もいつも私のこと面倒みてくれるし、相談してみる」 キョン「うむ、それがいい。 (面倒みてるのに一人で仕事させるのか…?)」 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:27:21.45 ID:zmcbQh9J0 そしてバイトが終わった時間。 最近では、唯が更衣室で休んでいるところに店長が寄り添ってきて話をすることが多くなっていた。 唯「店長…やっぱり人を増やすのは無理なんですか?」 店長「フフ…。ちょっと人が足り無くてね。募集もかけてるんだけどなぁ」ニヤニヤ 疲れている唯は、店長が不自然に笑っていることに、気づいていなかった。 店長「もう少し待ってくれれば人を増やすよ…」 唯「(肩に手を回してきた…?) でも…やっぱり私一人じゃやっていく自信がありません…」 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:30:44.05 ID:zmcbQh9J0 店長「平沢さん!僕も一緒に仕事してあげるから大丈夫だよ!」ガシッ 唯「て、店長、痛いです。離してくださいっ」 店長が唯の肩をガッシリと掴んだ。 いつもと違う雰囲気の店長に、唯は恐怖を感じ始めていた。 店長「前から思ってたんだけど、平沢さんって結構かわいいよね…」 唯「な、何を言ってるんですか?やめてください!離して!」 店長「僕と平沢さんの関係だろう?いつもみたいに優しく肩を抱いてあげるからさぁ…!」 唯「いや、いや…!」 113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:33:06.34 ID:zmcbQh9J0 A「ちょりーっすwwwwつかレジに人溜まりまくりんぐwww 表に誰も立ってないってwwwおかしいだ…ろ……?」 店長「!!」 唯「あ、ああっ」 A「な、何やってるんすか…? 店長…もしかしてまた…!」 店長「い、いや。違うんだ。ただ平沢さんが疲れたっていうから僕はあsv;lkj」 唯「!!」バッ A「あ、ちょっと待…」 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:35:41.71 ID:zmcbQh9J0 唯は更衣室の外に飛び出した。 レジの外には10人ほどの客が列を作って並んでいた。 キョン「あ、ちょうど良かった。店員さん…って平沢?どうしたんだ」 唯「……ッ!」ダダッ 唯はわき目もふらずに店の外に飛び出していく。 客達は何事かとその一部始終を見守った。 A「平沢さん!待ってくれ!」 後を追ってAが出てくるも、既に唯は店を後にしていた。 120 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:39:22.27 ID:zmcbQh9J0 キョンは何が起きたか全く分からなかった。 たまたま近くに来たから入ってみれば店員はいない上に、 唯が飛び出してきて店の外に出て行った。 しかしその横顔に、涙がちらりと見えたのをキョンは見逃さなかった。 A「(くそ…どうしてもっと早く気づかなかった…)」 キョン「おい、あの子は一体どうしたんだよ!」 A「え?いや、その…」 しどろもどろになるA。他の客達もじっとAを見ている。 しかし彼は現場にいたわけではないので応えようが無い。 といっても有る程度の推測はついていたが。 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:42:08.86 ID:zmcbQh9J0 唯「(うう、うぇええ…)」 唯は泣きながら自宅に向かっていた。 何が何だか自分でも分からない。 店長が怖くて、おかしくて、触られた時にすごい嫌な感じがして…。 自宅に入ると唯はすぐさま自分の部屋に向かった。 台所から憂の声が聞こえた気がしたが、返事をする気にはなれなかった。 123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:48:33.04 ID:zmcbQh9J0 唯は部屋に入るとすぐさまベッドにもぐりこんだ。 唯「(店長…どうして…?嫌だよ…気持ち悪い…)」 憂「お姉ちゃん、入るよ…。どうしたの?何かあったの?」 唯「…なんでもない」 唯は顔を出さずに答えた。 憂「お姉ちゃん…?でも…」 唯「…もう少ししたらご飯たべに行くから。今ちょっと疲れてるの…」 憂「う、うん…。分かった…。」 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:54:25.51 ID:zmcbQh9J0 キョン「(クソッ、なんてこった…)」 キョンは平沢家を目指していた。 キョン「(あのAという人の言ってることが本当なら、あの時平沢は…!)」 ─── A『うちの店長は昔、従業員に強姦まがいなことをやらかしてるんだ』 A『何かの間違いってことで警察沙汰にはならなかったけど…うわさが広まってバイトに応募する人が極端に減ったんだ』 A『そんな折に平沢さんが…』 ─── キョン「(とりあえず谷口に電話して住所を聞き出せたのはいいが… あいつ女子名簿なんてロクでもないもん作りやがって…まぁ今回は助かったが」 キョン「(しかし…俺が行った所で何になる?何のために平沢の家に行ってどうするつもりなんだ)」 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 01:55:23.58 ID:zmcbQh9J0 キョン「(しかし…俺が行った所で何になる?何のために平沢の家に行ってどうするつもりなんだ)」 ↓ キョン「(しかし…俺が行った所で何になる?何のために平沢の家に行く?どうするつもりなんだ)」 眠いぜ… 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:01:41.34 ID:zmcbQh9J0 キョン「平沢…あった。ここか!」 とりあえず呼び鈴をならしてみる。しばらくすると憂が出てきた。 憂「はい…えーっと、どなたですか?」 キョン「(平沢…じゃないよな。妹か?) えーっと、平沢に会いに来たんだが…多分キョンって言えば分かると思う」 憂「お姉ちゃんの同級生の方ですか? でも今はちょっと…」 唯「キョン君…?」 憂「お姉ちゃんっ!」 とぼとぼと姿を現した唯は泣きはらした顔をしていた。 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:05:12.05 ID:zmcbQh9J0 キョン「お、おう。平沢。ちょっと学校の帰りに寄ってみたらお前の姿を見かけてな」 唯「……」 キョン「なんかちょっと様子が変だなと思って、追いかけてきちまったんだ」 憂「(やっぱり何かあったんだ…!)」 キョン「えーと、それでだな、Aっていう人から少し事情を聞いてさ。 俺が力に慣れることはないかなぁ…と…来てみました」 キョン「(あらためて説明してみると、俺の行動って訳分からんな…)」 唯「キョン君…」ジワ 憂「と、とりあえず、立ち話も何ですから、少し上がっていってください」 キョンのため、というよりも、姉に何をあったかを知りたいがために、憂はキョンを中に通した。 135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:09:34.24 ID:zmcbQh9J0 キョンと唯は居間で向かい合っていた。 憂はとりあえずお茶を出した後はキッチンに引っ込んでいたが、ちらちらと様子を見ていた。 キョン「とりあえず…大丈夫か?怪我したりしてないよな」 唯「うん…それは大丈夫」 キョン「(ぱっと見、衣服も乱れてないし、どうやら未遂で済んだようだな…。 つってもかなりトラウマになってそうだが)」 キョン「なんというか…店長さん?がさ、過去にも女の人に怖い思いさせたみたいで、 Aさんがすごく心配してたんだ」 唯「……」 憂(……) 141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:14:20.21 ID:zmcbQh9J0 キョン「俺がこんなこと言うのもなんだが、あそこは辞めたほうがいいと思うぞ。 何でも店長には前科があるらしいしな、もちろん平沢が決めることなんだが…」 唯「………」 唯「…私、すごい怖かった」 唯「ずっと一人で仕事してて…すごい疲れてて… でも店長さんがいつも優しい言葉をかけてくれて… もう少しがんばってもいいかなと思って…」 キョン「……」 唯「それなのに、どうして? 怖いよ…男の人って、怖い…」 憂「(……お姉ちゃん)」ギリッ 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:20:39.26 ID:zmcbQh9J0 キョン「男なら誰でも危ないってわけじゃないさ。 例えばAさんなんかすごく親身に平沢のこと考えてたみたいだし、 俺だってそうだ。今、すごい心配してるぞ。」 唯「……うぅ、うぇええん」 唯はしばらく黙ったかと思うと、うつむいたまま泣き出してしまった。 キョン「だ、大丈夫だって。もう平沢に怖い思いなんてさせないさ。 こうして俺や妹さんだって、事情を分かってる訳だしさ」 唯「うぇええ…キョンくぅぅううん」 キョン「よしよし、分かった。とりあえず泣くのはよそうぜ、これ以上目を腫らすと良くないぞ」 キョン「…あと妹さんは包丁握ってこっちを見つめないでくれ。少し怖い。」 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:25:51.00 ID:zmcbQh9J0 それからしばらくして唯が落ち着いた後、流れでキョンも一緒に夕食を食べることになった。 キョン「すまん、別にこんなつもりじゃなかったんだが (場の流れで夕飯を買い損ねてしまった)」 憂「いえ…いいんです。お姉ちゃんも落ち着いたみたいです。ありがとうございます」 キョン「まぁ、何かあったら相談してくれよ。俺にできることがあるか分からないけどな」 そこに、洗面所から顔をあらった唯が戻ってきた。 唯「…うーいー、ご飯できた?」 憂「あ、うん。キョンさんに手伝ってもらって、今終わったよ」 キョン「よし、戻ってきたな。それでは頂くとしよう。いただきます。」 149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:32:06.35 ID:zmcbQh9J0 キョン「しかし俺がいると色々とまずいんじゃないか?ご両親とか帰ってきたら…」 憂「父と母は今旅行に行っているので大丈夫ですよ」 キョン「そうか。それなら良いんだが」 キョン「ところでまた豪勢な夕食だな。これ全部妹さんが作ってるのか?」 憂「私の名前はうい、ですよ。今日はそうです。いつもはお姉ちゃんが手伝ってくれますけどね」 キョン「憂ちゃん、ね。でも…その、なんか平沢って料理できるイメージが無いんだが」 憂「そんなことないですよ〜。…えーと、お皿を運んだり、盛り付けをしたり、色々してくれますよ」 キョン「(ちょっと間があったな今)」 唯「やっぱり憂のご飯はおいしいなぁ。しあわせぇ…」 キョン「まぁ料理がうまいのに異論は無いが… (どうみても、常日頃から妹に料理やらせてるって感じだな)」 150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:39:17.58 ID:zmcbQh9J0 キョン「まぁとりあえず元気になってくれて良かったよ。 また何かあったら相談に乗るからな、一人で悩んだりするなよ」 唯「キョン君…ありがとう。また学校でお話しようね」 憂「キョンさん、今日はありがとうございました」 キョン「おう、それじゃあな。憂ちゃんも、またな」 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:42:00.76 ID:zmcbQh9J0 翌日、学校にて。 キョン「おはよう、平沢」 唯「キョン君おはよぉ」 唯「私ね、やっぱりバイトやめることにした」 キョン「ん、そうか。まぁ、嫌なことはとっとと忘れたほうがいいからな」 唯「それにね…もう、バイトしなくても大丈夫だから。」 キョン「ん?? どういうことだ?」 谷口「おうおう、お二人さん。最近仲がいいよなお前ら。」 キョン「うるせぇ。すっこんでろ」 153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:45:54.93 ID:zmcbQh9J0 谷口「なるほど…図星なわけだ。キョンも何もしてない振りしてやることやってるんだな」 唯「…??」 キョン「うるさいっ。別に俺たちは付き合ったりだとか、そういうあれじゃない。そうだよな、平沢」 谷口「へへ。こんなかわいい彼女つくっておいて何いってるんだ」 唯「え〜?私は別にキョン君の彼女じゃないよぉ」 キョン「(…なんか真っ直ぐ言われると傷つく)」 唯「だってキョン君は……私の初めての友達だもん!」 END 155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:47:23.26 ID:zmcbQh9J0 さて…明日9時からバイトで、レポート3つ溜まってて、 インターンの面接が控えてて、来週から試験があるわけだが 俺は何をやっているのやら 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:52:44.55 ID:zmcbQh9J0 ウィーン。スタスタ。 A「しゃあせぇーっ!」 いつもどおり挨拶をしたAは、その人物に目を引かれた。 顔を半分ほどパーカーの帽子で隠している小柄な女の子。 商品には一切目もくれず、レジに真っ先に向かってきた。 ?「……店長さん、いますか?」 A「あぁ、はい、店長なら奥にいますよ」 ?「そう…」スタスタスタ A「え、ちょ、そこはスタッフのみの…」 A「(なんだ?今の子、ちょっと平沢さんに似てたような…」 客「ちょっと!ぼけっとしてないで、早くレジ打ちなさいよ!」 A「す、すいませ〜ん。こちら合計で…」 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:55:05.41 ID:zmcbQh9J0 ガタッ。ドンッ。…ドサ。 更衣室の方からなにやら物音が聞こえる。 A「(なんだ?今の。店長…何してるんだ?)」 それからしばらく接客に付きっ切りだったAは、先ほど 店の奥に消えていった人物のことなどすっかり忘れていた。 それもそのはず、既に30分ほど経つが、その人物はレジに出てこなかったためだ。 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:57:57.96 ID:zmcbQh9J0 客2「このカレーを早く温めるべき」 A「え?あ、はい。かしこまりました。」 目の前に新たな客が現れた。 客3「僕はおにぎりだけなので、結構です」 A「分かりました。こちらお会計は個別ということでよろしいですか?」 客3「あぁ、いえ。僕がお出ししますよ」 客2「…いいの?」 客3「えぇ、いつもの彼に比べれば大した出費ではありませんし」 168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 02:59:55.17 ID:zmcbQh9J0 もう一人後ろに女性客がいたが、商品は手に持っておらず、しかもなにやらおびえた様子である。 ちらちらと更衣室の方を見ているような…。 そこでAは先ほどの人物のことを思い出した。 一体彼女は中で何をやっているのだろうか? 今さっきの物音は何だったのか…。 169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 03:04:46.61 ID:zmcbQh9J0 その翌日。 平沢憂はいつもどおり姉を起こす前に郵便受けの前に立った。 中から朝刊を取り出して、一面の内容を隅から隅まで目を通す。 書いてある内容は大体予測どおりだった。 END 172 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 03:12:06.28 ID:zmcbQh9J0 眠い。死ぬ。 さいごに補足。 ・裏口から出て行きました ・女性客は未来人なのでおびえている ・操作の手が姉に及ぶことを考えて、アリバイ対策済み  (なお、事件の瞬間、唯はキョンとお茶してます。憂の差し金で) ここら辺全部盛り込んだ文章を書きたかったが無理だった 読んでくれてありがとう、すまないが寝かせてくれ 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 03:16:06.73 ID:zmcbQh9J0 ・店長が殺害された ・犯人は行方不明 ・Aは謎の人物が店に訪れたことしか証言していない  (唯が関係していると思っているが、店長の悪事を知っているので隠している) 憂は、姉が犯人だと思われるのは避けているが、 自分が捕まることをそこまで怖がっていないという設定。でした。 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/17(金) 03:21:42.68 ID:zmcbQh9J0 次に書くことがあればもっとマシな出来になるよう頑張るよ とりあえずは他のSS読んで勉強でもするか