キョン「放課後ティータイム?」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 18:47:55.11 ID:2FcJSYC40 谷口「近くの高校で、このバンドがライブやるんだ」 国木田「キョンも行こうよ」 キョン「まあ、いいが」 谷口「安心しろ。視覚的な意味で損はしないぜ」 キョン「?」 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 18:51:13.70 ID:2FcJSYC40 桜が丘高校 キョン「ここがそうなのか?」 谷口「ああ」 国木田「うちの高校より立派だよね」 谷口「それを言うな、国木田」 キョン「さっさと行こうぜ」 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 18:54:56.91 ID:2FcJSYC40 キョン「ほー、満員じゃないか」 谷口「あたりまえだ」 国木田「目標は武道館だからね」 キョン「でかい目標だな。ハルヒが考えそうだ」 谷口「じゃっ、俺らは前に行くからよ」 キョン「ああ、俺は後ろでまったりしてるよ」 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 18:59:41.72 ID:2FcJSYC40 唯「こんにちわー。放課後ティータイムです!」 わーわー きゃーきゃー 谷口「秋山さーん」 澪「うっ」 国木田「中野さーん」 梓「///」 キョン「すごい熱気だ」 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:04:56.04 ID:2FcJSYC40 唯「えっと、なにを言おうとしてたか忘れちゃった」 観客「かーわいいー」 わーわー 唯「楽しんで行ってください!」 きゃーきゃー キョン「盛り上がってるな」 唯「それでは、わたしの恋はホッチキス!」 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:08:22.27 ID:2FcJSYC40 ライブ後 国木田「よかったねー。特に中野さん」 キョン「さて、帰るか」 谷口「待てキョン」 キョン「なんだ?」 谷口「ふっふっふ。これからが本番さ」 国木田「販促会だよ!」 キョン「販促会? 高校で・・・・・・」 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:11:50.10 ID:2FcJSYC40 紬「いらっしゃいませー」 谷口「おまえもCD買ったらどうだ」 キョン「わざわざか」 国木田「買うと握手とか話とか出来るよ」 キョン「まるでアイドルだな」 谷口「天使だ!」 キョン「どっちでもいい」 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:15:11.79 ID:2FcJSYC40 谷口「じゃあ、国木田。キョンはほっといていこうぜ」 国木田「そうだね」 キョン「やれやれ」 唯「お客さん! どうですか一枚!」 キョン「おわっ」 唯「今なら、ワンコインですよ。くっふっふ」 キョン「いや、俺は」 唯「えー、買わないの?」 キョン「(う、上目遣い!)」 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:20:06.47 ID:2FcJSYC40 キョン「仕方無い、買ってもいい」 唯「本当! ありがとーう♪」 キョン「(朝比奈さんとは違うが・・・可愛いかもしれん)」 唯「ちょっと待っててねー」 キョン「どうせなら、古泉も連れてくれば良かったな」 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:23:57.75 ID:2FcJSYC40 国木田「中野さん、良かったよー」 梓「は、はあ(なんで、わたしまで)」 谷口「また来ます」 澪「あ、ありがとうございます(こ、怖い)」 唯「あれー、律ちゃん。CDはー?」 律「もう売り切れだぞー」 唯「ええー、どうしよう」 16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:28:01.58 ID:2FcJSYC40 律「どうたんだ?」 唯「CD買う人まだいるのに」 律「断るしかないな」 唯「だよね」 谷口「写真撮ってもいいですか?」 澪「ええ! い、いやそれはちょっと・・・」 国木田「猫耳とか普段から付けるの?」 梓「い、いえ(誰か助けて)」 唯「へろへろーん」 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:33:01.01 ID:2FcJSYC40 唯「おおう、お客さん。まだいたの?」 キョン「いや、あんたが待ってろと言ったんだろうが」 唯「ごめんねえ。もうCDなかったから」 キョン「ああ、構わない(元から買うつもりないからな)」 唯「じゃあ、予約だね。今度来た時に無料で!」 キョン「(もう来ること無いと思うが)」 唯「ダメ?」 キョン「(上目遣い!)いや、それで頼む」 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:44:03.99 ID:2FcJSYC40 翌日 谷口「よお、キョン。昨日はどうだった?」 キョン「まあまあだな」 国木田「中野さん見てそれはないな」 ハルヒ「なんの話?」 キョン「アイドルの追っ掛けの話だ」 ハルヒ「ふーん」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:49:53.96 ID:2FcJSYC40 放課後 朝比奈「ごめんね、キョンくん。買い物に付き合ってもらって」 キョン「いえいえ、朝比奈さんの為なら構いませんよ」 朝比奈「えっと、ここで待ってて」 キョン「はい」 キョン「ふう、一息と。ん?」 唯「んーんー」 キョン「何してんだ?」 唯「へ? ああ、昨日の。山田くん!」 キョン「・・・・・・」 唯「え、違った!」 朝比奈「キョンくん、お待たせ」 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:54:50.01 ID:2FcJSYC40 朝比奈「キョンくん、知り合いですか?」 キョン「まあ、少しは」 唯「わーお、きれーい」 朝比奈「?」 唯「わ、わたし。平沢唯です!」 朝比奈「あ、朝比奈みくるです」 唯「キョンくん?」 キョン「まあ、それで構わん」 唯「で、デート?」」 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 19:59:17.04 ID:2FcJSYC40 キョン「え?」 朝比奈「あ、違いますよ」 キョン「(はっきり過ぎますよ朝比奈さん。なんか悲しい)」 唯「怪しい」 梓「先輩。何やってるんですか?」 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:06:35.13 ID:2FcJSYC40 梓「待ち合わせ場所にいないから探しましたよ」 唯「ごめーん。甘い香りに誘われてうっかり」 梓「あ、初めまして。中野梓と言います」 唯「こっちの綺麗な人がみくるちゃんで、こっちの人がキョンくんだよ」 キョン「(ちゃん付け、はええなおい。どんだけフレンドリーな奴だ)」 梓「知り合いですか?」 唯「昨日のライブに来てたんだよ」 梓「ああ、なるほど」 キョン「じゃあな」 唯「ええー。みくるちゃん行っちゃうのー」 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:12:00.84 ID:2FcJSYC40 唯「お茶しようよー。三人でえ」 朝比奈「え、えっと」 キョン「(さりげなく、はぶられてるな俺)」 朝比奈「キョンくんも来るなら」 唯「だってえ。来るよね来るよね?」 キョン「ああ(さっき、はぶってたのは誰だっけな)」 唯「やったあー」 梓「すいません」 キョン「はあ(確か、国木田が熱中してる人だよな)」 30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:13:00.05 ID:2FcJSYC40 うわあああああああああああああああああああああ 34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:19:23.59 ID:2FcJSYC40 唯「でねえ、澪ちゃんて人がねえ」 朝比奈「ふふふ」 キョン「(やれやれ、男一人はきついな)」 梓「あ、あの」 キョン「ん?」 梓「お二人は、付き合ってるんですか?」 キョン「いや、この人は三年の先輩だ」 梓「三年生! 見えない」 キョン「因みに俺は二年」 梓「あ、わたしは一年です」 キョン「へー、その先輩が・・・」 梓「はい・・・」 唯「紬ちゃんて人はー」 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:22:49.50 ID:2FcJSYC40 キョン「大変だな」 梓「はい」 キョン「うちの部活にも変人がいるが、また違うな」 梓「へー、どんな人ですか?」 キョン「夏の合宿で、孤島に行くような奴さ」 梓「何部ですか?」 キョン「SOS団」 梓「えすおーえす?」 36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:26:14.95 ID:2FcJSYC40 キョン「まあ、知らなくていい」 梓「はあ」 ・・・・・・ 梓「では、これで」 唯「ばいばーい」 朝比奈「さよなら」 キョン「(やれやれ、やっと解放された)」 朝比奈「キョンくん、帰りますか?」 キョン「そうですね」 俺はこの日、女子のメアドを二つGETした。 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:29:37.26 ID:2FcJSYC40 教室 キョン「国木田、昨日中野さんに会ったぞ」 国木田「!!!」 キョン「あと平沢って変人にもな」 国木田「キョン、僕達友達だよね」 キョン「なんだ急に」 国木田「ずるいよ、中野さん独り占めなんて」 キョン「待て待て、朝比奈さんも一緒だ」 国木田「中野さんに、手を出したら許さないからね」 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:35:54.89 ID:2FcJSYC40 一方、桜ヶ丘高校 唯「昨日ねえ、きれいな人とお茶しちゃったあー」 紬「きれいな人?」 唯「紬ちゃんに似てるかもー」 律「へー、お金持ちなのか?」 唯「さあ? あずにゃんは、男の子と話してたよ」 澪「!!!」 律「ほお、梓にも春が来たのか」 梓「ち、違いますよ。そんなじゃないです」 唯「メール送ってみれば?」 律「メアドまで交換したのか、やるなー梓はー」 澪「(私、遅れてる?)」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:39:13.15 ID:2FcJSYC40 唯「(おおう、良いこと考えた)」 唯「律ちゃん」ごにょごにょ 律「うお、良いなあそれ」 唯「でしょでしょ」 梓「?」 唯「ふっふっふ」 46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/01(水) 20:43:58.57 ID:2FcJSYC40 北高 キョン「ん? メール?」 唯 ○日に、×○前に来てください。絶対! キョン「なんだこれは・・・」 桜ヶ丘高 唯「ふっふっふ」 律「くくく」 澪「これ美味しいな」 紬「うん」 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:13:26.80 ID:YAYwT51V0 古泉「おや、メールですか?」 キョン「まあな」 古泉「どちらの方ですか?」 キョン「谷口だよ」 古泉「んふ、羨ましい」 キョン「近い! 顔近い!」 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:17:37.58 ID:YAYwT51V0 早送り キョン「(さて今日は、謎のメールに書かれた日だな)」 ハルヒ「キョン、今日放課後付き合いなさい」 キョン「すまんが用事がある」 ハルヒ「なによ」 キョン「た、谷口達とな」 ハルヒ「別にあいつらとの用事なんかさぼっておkよ」 キョン「いや、嘘だ。中学時代の友人だ」 ハルヒ「はあ? もういいわ。古泉くんたちに手伝ってもらうから」 キョン「そうしてくれ」 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:19:54.24 ID:YAYwT51V0 部室 キョン「じゃ、先に失礼」 ガチャリ 朝比奈「キョンくん、用事ってなんだろ?」 古泉「気になりますか?」 長門「気になる」 古泉「それでは、行きましょうか」 ガチャリ ハルヒ「みんな、ちょっと・・・ってあれ?」 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:22:00.43 ID:YAYwT51V0 朝比奈「良いんでしょうか? こういうの」 古泉「友人でオナニーするようなものです」 長門「今の発言は敵性判定」 古泉「すいません」 朝比奈「あ、電車に乗るみたいですね」 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:23:44.97 ID:YAYwT51V0 朝日奈「あ、降りました」 古泉「僕達も降りましょう」 長門「・・・」 キョン「えーと、もうすぐだな」 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:26:43.64 ID:YAYwT51V0 梓「もう、先輩達なにしてんだろ」 梓「(可愛い服装って言ってたけど、これで良いのかな)」 梓「ちょっと恥ずかしい・・・」 柱の影 澪「お前ら最低だな」 律「と言いつつ、澪も来てるじゃん」 唯「あずにゃん可愛い」 紬「お茶どうぞ」 唯「わーい」 108 名前:残念だけど1なのよね[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:30:07.00 ID:YAYwT51V0 キョン「ここか、って確か中野さんだったか?」 梓「え? あ、キョンさん。こんにちわ」 キョン「平沢って人知らないか?」 梓「先輩ですか?」 キョン「メールが来てな、絶対来るように」 梓「はあ(もしかして、ハメられた!)」 キョン「そっちは何用だ?」 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:33:26.42 ID:YAYwT51V0 梓「う、その(言えない、先輩に騙されたなんて)」 古泉「彼女は一体」 朝日奈「ああ、中野梓ちゃんです」 長門「・・・」 朝日奈「キョンくん、ああいう娘がタイプなんでしょうか」 古泉「彼には涼宮さん以外にありえません」 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:35:33.02 ID:YAYwT51V0 律「お、良い雰囲気じゃね」 澪「確かに・・・」 唯「澪ちゃん、気になってる。くっふっふ」 澪「わたしは・・・別に」 紬「ふふ」 114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:38:23.70 ID:YAYwT51V0 梓「あ、メールだ。すいません」 キョン「いや」 梓「なになに『ごっめんねえー。用事が入っちゃってね。キョンくんによろしく!』 梓「(うう、酷い)」 キョン「なあ」 梓「はい!」 キョン「平沢って人に連絡出来ないか?」 梓「あ、はい。・・・どうぞ」 キョン「すまん、借りる」 116 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:43:57.34 ID:YAYwT51V0 プルルルルルルルルルルルルルルウル 平沢「お、着信有りー」 律「お、修羅場だな!」 澪「しゅ、修羅場」 紬「修羅場?」 唯「はいはいー!」 キョン『あの、平沢か?』 唯「そうです、わたしが平沢だあ」 キョン『ここに来て、お前がいない訳だが』 唯「ふっふっふ。あずにゃんを楽しませてあげて。あずにゃん、日頃から大変苦労をしてるんです。だから、たまには息抜きをと思って!」 キョン『待て待て、それぐらい自分でやってくれ』 唯「わたしじゃ・・・駄目なの・・・」 律「演技上手いな・・・唯」 澪「魔性の女・・・」 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:47:35.24 ID:YAYwT51V0 唯「じゃ、そういうことでえ」 キョン「お、おい待て。切りやがった」 キョン「携帯どうも」 梓「は、はい」 キョン「(どうすっかな)」 梓「(どうしよう)」 古泉「これは、面白いですね」 朝日奈「盗聴ですか」 長門「違う、情報収集」 古泉「彼の対応に期待です」 119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:51:37.07 ID:YAYwT51V0 キョン「なんか、後輩をよろしくとか言ってたぞ」 梓「え、あ、そうですか」 キョン「(クソ、なんだこの空気)」 梓「(空気が重い)」 唯「おうおう、あずにゃん可愛い」 律「でも、梓の相手としちゃ物足りない感じだな」 澪「そうか、結構かっこいいじゃないか」 律「お?」 紬「澪ちゃん、ああいう人が」 澪「違う違う! そういう意味じゃ」 唯「うふっふー。澪ちゃん、照れなくていいんだよお」 121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 00:55:38.68 ID:YAYwT51V0 キョン「このまま、帰るのもなんだから付き合ってくれないか?」 梓「え、付き・・・ああ、はい(何、考えてるんだわたし)」 キョン「じゃあ、とりあえず。喫茶店にでも行くか」 梓「はい///」 古泉「お、移動しますよ」 朝日奈「ほ、本当だ」 長門「喫茶店へ」 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:00:00.53 ID:YAYwT51V0 梓「・・・(何、話せばいいか解らない。このまえ、自然に話せたのに)」 キョン「(朝日奈さんがいればな・・・)」 古泉「んふ、なかなか苦戦中ですね」 唯「うんうん、あずにゃんがんばれえ」 律「唯、誰だその人達は?」 唯「みくるちゃん達だよ!」 澪「みくるちゃん?」 紬「ああ、この前言ってた」 古泉「こんにちわ、古泉一樹です」キラーン 律「おおう、爽やかだあ」 長門「長門有希」 澪「(同じ何かを感じる)」 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:07:02.76 ID:YAYwT51V0 キョン「軽音部って平沢みたいな奴ばかりなのか?」 梓「いえ、そんな事は決してないです」 唯『否定早いよ、あずにゃん』 律『どんまい唯』 キョン「この前のライブ凄かったな」 梓「あ、ありがとうございます」 キョン「正直、黒い声援には驚いたが」 梓「わたしも苦手です」 長門『けいおんファンが絶望した』 朝日奈『え? え?』 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:11:25.29 ID:YAYwT51V0 キョン「一年なのに、しっかりもんだな」 梓「いえ」 キョン「普段どおりで構わないぞ」 梓「わ、わたし、いつもこんなですから」 唯『一方的だよあずにゃん』 古泉『彼には困ったものです』 律『唯、ここらで仕掛けようぜ』 唯『おおう、そうだね律ちゃん』 キョン「ん、メールか?」 梓「?」 129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:16:21.59 ID:YAYwT51V0 キョン「ぶふっーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」 ぶあしゃああああああああああ 梓「うわ!」 キョン「す、すまん」 梓「あ、あ、雑巾借りてきます」 古泉『これはこれは』 朝日奈『どういう内容なん』 長門『kwsk』 「梓ちゃんのこと、あずにゃんて呼んであげないと機嫌悪くするから注意♪」 澪『ひどいな唯』 唯『ふふふ』 紬『唯ちゃん、黒いオーラが』 130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:19:18.92 ID:YAYwT51V0 梓「雑巾持ってきました」 キョン「すまん(これで、機嫌悪いのか?)」 梓「(急にどうしたんだろ)」 キョン「あとは、俺がやるよ」 梓「は、はい」 134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:28:22.04 ID:YAYwT51V0 キョン「ふー、雑巾戻してくる」 梓「あ、わたしも行きます」 唯『お、あずにゃん積極的』 澪『そういうのじゃないだろ』 律『ここらで、澪が登場とかどうだ』 澪『なんでわたしが!』 店員「よろしいですか、はい」 キョン「取り乱して悪かったな」 梓「いえ、大丈夫です」 キョン「(あずにゃん、あずにゃん)」 長門「ぶふっ!」 朝比奈「長門さん!」 長門「不覚」 136 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:33:45.84 ID:YAYwT51V0 キョン「ん、ああ、ごほんっ」 梓「???」 キョン「あ、あ、あず・・・にゃん」 梓「・・・え?」 キョン「いや、だから、あず・・・にゃん」 梓「・・・・・・(なんで、急に呼び方変えるんだろ。てか、男の人に言われるの恥ずかしい///)」 律「くくく」 唯「ふふふ」 澪「う・・・くく」 古泉「んふ」 紬「うふふ」 キョン「(失敗か・・・)」 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:38:12.22 ID:YAYwT51V0 梓「なんですか?」 キョン「え?」 梓「名前を呼んだだけですか?」 キョン「・・・そろそろ出ようか」 梓「はい」 古泉『未亡人を惑わす青年って感じですね』 唯『なるほどお』 澪『感心するな』 長門『移動する』 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:42:50.98 ID:YAYwT51V0 梓「ど、どこ行きますか?」 キョン「好きなところでいいぞ」 古泉『出ましたね、彼の必殺技、優柔不断』 律『男の癖に最低だな』 澪『厳しいな』 唯『お、澪ちゃんはおkなの?」 澪『さあな』 梓「(好きなところ)」 キョン「(はあ、何してんだろうな俺)」 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:47:50.41 ID:YAYwT51V0 楽器店 梓「すいません、こんなところで」 キョン「いや、滅多に入らんから新鮮だ」 唯『なんで、楽器店?』 長門『弾きたい』 古泉『以外な展開です』 澪『左利き・・・ない』 キョン「ギターでも買うのか、あ、あずにゃん」 梓「い、いえ/// 先輩の用品が無くなったのでついでに」 キョン「律儀だねえ」 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:54:05.80 ID:YAYwT51V0 唯『あずにゃん、誰にあれを』 律『唯だろ! 昨日、買いに行ったのに忘れてるからな』 唯『えへへ』 梓「キョンさん、ギターとか弾けますか?」 キョン「いや、全くだ」 梓「あ、ですよね」 キョン「次はどこ行く?」 梓「どこへでも」 律「ラブホテル」 朝比奈「///」 澪「律!///」 紬「///」 唯「ラブ? ホテル?」 律「唯は知らなくていい。純真でいてくれ」 唯「ほへ?」 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 01:59:59.88 ID:YAYwT51V0 キョン「今日は遅いし、解散でいいだろ」 梓「はい」 キョン「じゃあ、俺はこっちだから」 梓「あ、お疲れ様です(悪い人じゃないな)」 長門「終わり」 朝比奈「良かった・・・」 古泉「では、僕らもここで」 唯「ばいばーい」 156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 02:03:52.91 ID:YAYwT51V0 翌日 梓「先輩! どうして、あんな事を! 大変だったんですよ」 律「どう大変だったんだ?」 梓「それはその・・・」 唯「キョンくんとどうだった? 話できた?」 梓「まあ、それなりに」 紬「なんて呼ばれたの?」 澪「(紬、結構頑張るな)」 梓「ふ、普通にです」 唯「普通?」 梓「中野さんって・・・」 律「ほほう、中野さんねえ」 159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 02:08:30.85 ID:YAYwT51V0 北高 ハルヒ「ねえ、キョン。あたし、出番少なくない?」 キョン「これから増えるんじゃないか?」 ハルヒ「そうなのかしら?」 キョン「そうだよ」 163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 02:13:43.96 ID:YAYwT51V0 部室 古泉「昨日はお楽しみでしたね」 キョン「ん? なんのことだ?」 古泉「中野梓さんですか?」 キョン「な! 何故それを」 古泉「あずにゃんとな」 キョン「くふ」 古泉「どういうご関係で?」 キョン「知り合いレベルだ」 長門「・・・・・・」 古泉「知り合いレベルで、あずにゃんですか?」 キョン「っく」 164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 02:19:04.96 ID:YAYwT51V0 キョン「お前が考えてるような関係じゃない」 古泉「んふ、なら良いですがね」 キョン「やれやれ。ん? メール」 梓 「今日、時間ありますか?」 キョン「・・・・・・」 古泉「どうかしましたか?」ニヤニヤ 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 02:24:03.60 ID:YAYwT51V0 桜ヶ丘高校 梓「返してください」 律「おっほっほ」 澪「律、やりすぎだぞ!」 律「もう送っちゃったもんね」 梓「酷いです・・・うう・・・ひ・・・ぐすん」 唯「あ、あずにゃん・・・」 澪「律と唯の所為だぞ。謝れ」 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 02:32:30.11 ID:YAYwT51V0 律「ご、ごめん梓」 唯「ごめんなさい、もう二度としませんでごわす」 澪「真面目に謝れ」 ゴツン 唯「あうう」 律「ほら、梓」 梓「・・・メールだ」 ○○(キョン) 「どこで待ち合わせるんだ?」 梓「・・・・・・」 紬「みんな、お茶入れたよ」 唯「あずにゃん、お茶でもして仲直りしようよお」 188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 03:34:20.08 ID:YAYwT51V0 キョン「ん、返信だ」 朝比奈「お茶です」 古泉「ありがとうございます」 キョン「・・・・・・」 長門「・・・」 朝比奈「キョンくんどうぞ」 キョン「どうも」 191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 03:44:10.80 ID:YAYwT51V0 唯「はい、あーんあずにゃん」 梓「あーん」 律「返信したのか?」 梓「はい」 紬「なんて?」 梓「唯先輩の陰謀だと」 唯「おおう、あずにゃん怖い」 澪「自業自得だろ」 ザーザー 紬「雨が急に・・・」 澪「帰り大変だなあ」 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 03:47:08.33 ID:YAYwT51V0 帰路 唯「寒いねえ」 澪「もう秋も終わりだしな」 律「雨の所為で余計に寒いよ」 紬「はい」 律「紬の手はあったっけーなあ」 唯「わたしもおー」 193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 03:49:35.47 ID:YAYwT51V0 梓「じゃあ、わたし用事があるんで」 唯「何用事って?」 梓「買い物です」 唯「わたしも行こうかな」 梓「別に良いですけど、食品ですよ」 唯「え、あずにゃん。自分で料理するの?」 梓「まあ、普通に」 唯「へー凄いねえ」 梓「えっと、行きますか?」 唯「うん、行くよー」 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 03:58:05.59 ID:YAYwT51V0 ザーザー 唯「雨すごいね」 梓「はい」 ブロロロロロロロロロロロロロ 唯「あ、あずにゃん危ない!」 バッシャーン 梓「あ、唯先輩」 唯「大丈夫、あずにゃん?」 梓「わたしは平気ですけど、先輩がびしょびしょ・・・」 唯「憂に怒られるかも、えへへ」 197 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 04:00:45.99 ID:YAYwT51V0 梓「どうしよう」 唯「あれ、傘が折れてるー」 梓「あの、先輩の家まで送ります」 唯「いいよー別に」 梓「ダメです!」 唯「うーん。あずにゃん、ごめんねえ」 梓「いえ、わたしが気が抜けてたから」 唯「相合傘だねえ」 梓「な、なに言ってるんですか! もう」 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 04:04:40.32 ID:YAYwT51V0 唯宅 憂「お姉ちゃん! どうしたの?」 梓「先輩、車に水をはねられて」 唯「うう、へのへのへー」 憂「ごめんね、お姉ちゃんが迷惑かけて」 梓「あ、いやわたしの所為だから」 憂「?」 梓「じゃあ、わたしこれで」 唯「あずにゃん、ありがとー」 200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 04:07:46.61 ID:YAYwT51V0 翌日 梓「え、唯先輩お休みなんですか?」 澪「ああ、風邪らしい」 梓「(わたしの所為だ)」 律「じゃあ、お茶にしようぜえ!」 梓「(あとで、お見舞いに行こう)」 202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 04:11:59.27 ID:YAYwT51V0 梓「あの、これからお見舞い行きませんか?」 澪「ごめん、用事があって」 律「わたしも」 紬「ごめんなさい。唯ちゃんによろしくね」 梓「はい」 唯宅 ピンポーン 唯「はーい」 梓「先輩、これペットボトルです」 唯「・・・・・・」 ドテッ 梓「先輩! 先輩!」 唯「(さよなら、あずにゃん・・・・・・)」 205 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 04:18:49.20 ID:YAYwT51V0 唯「うう、ううん」 梓「先輩! 気がつきましたか?」 唯「ここはどこ、わたしはだーれ」 キョン「アホか」 唯「おお、なんであなたが・・・」 キョン「こっちの人に助けを求められてな」 梓「先輩、急に倒れるし熱が酷いしで」 唯「そっか・・・ごめんねえ」 憂「あ、お姉ちゃん起きたの? お腹空かない?」 唯「空いたあ」 憂「今、作るから待っててね」 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 04:25:45.92 ID:YAYwT51V0 キョン「じゃあ、俺は帰るわ」 梓「わたしも」 唯「一人にしないでえ」 キョン「人に風邪移す気か?」 唯「うう」 梓「じゃあ先輩、早く良くなって下さいね」 唯「うん、ありがとーあずにゃんと旅のお方」 キョン「通りかかっただけさ」 239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 11:35:54.65 ID:vpp2Q5YeO 梓「今日は、ありがとうございました」 キョン「気にするな。それより、腹が減ったんだがどっか行かないか?」 梓「え?」 キョン「嫌ならいいんだが」 梓「いえ、嫌という訳では」 キョン「なら行こうぜ」 梓「は、はい」 240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 11:40:19.41 ID:vpp2Q5YeO ファミレス キョン「さて何にするかな」 梓「……」 キョン「奢りだから、適当に選んでいいぞ」 梓「そんな悪いですよ」 キョン「年下だから問題ないさ」 こなた「チョココロネってさ」 キョン「ぶっ!」 241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 11:43:43.00 ID:vpp2Q5YeO 梓「どうかしました?」 キョン「いや、何でもない(ハルヒかと思ったぜ)」 梓「はあ」 キョン「よし決まった。店員呼んでいいか?」 梓「はい」 ポチ 櫛枝「はいはーい」 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 11:52:31.97 ID:vpp2Q5YeO 櫛枝「少々、お待ち下さいませ」 梓「(店員さん、可愛いなあ)」 キョン「デザートだけで良かったのか?」 梓「はい。夕飯も有りますから」 キョン「ああ、そうか。悪いななんか」 梓「いえ。キョンさんこそ、ポテトと唐揚げだけで良いんですか?」 キョン「ああ(言えん、ハルヒの所為で金がないとは言えん)」 梓「草食系」 キョン「え?」 246 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 11:56:54.64 ID:vpp2Q5YeO 梓「最近、草食系だとか流行ってるじゃないですか。キョンさんは、草食系なのかなと」 キョン「どうだろうな」 梓「優しいですから、キョンさんは」 キョン「どうだかね」 梓「そういう所が草食ですね」 キョン「ま、肉食だろうと草食だろうと知ったこっちゃないさ」 梓「(話終わった……)」 248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:01:57.82 ID:vpp2Q5YeO 櫛枝「お待たせしましたぁ」 キョン「なんだコレは……。頼んでないが」 櫛枝「ふっふっふ。サービスですぜ、お客さん」ボソボソ キョン「サービス……」 梓「(知り合い?)」 櫛枝「ごゆっくりどうぞ」 梓「(このグラス……カップル用……)」 キョン「(ストローが二本……勘違いにも程があるだろ)」 251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:09:14.94 ID:vpp2Q5YeO キョン「の、喉乾いてるだろ。飲んでいいぞ」 梓「いえ、キョンさんが飲んで下さい」 キョン「遠慮しなくていいさ」 梓「遠慮なんて」 キョン「ん、なんだこの紙は……」 「二人で飲まないと呪われる、呪いのジュース。二人で飲むと、幸せになれるよ♪」 キョン「ははっ、んな馬鹿な」 梓「これは……」 「Tさん(23歳)二人で飲んだら結婚できました」 「Dさん(20歳)一人で飲んで呪われました……」 梓「……」 252 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:14:32.27 ID:vpp2Q5YeO 梓「の、飲みましょう!」 キョン「へ?」 梓「呪われますよ!」 キョン「いや、そんな事ある訳…」 梓「念の為です」 キョン「いや、色々と問題が」 梓「そりゃ、恥ずかしいですけど」 キョン「……」 梓「す、すぐに飲めば大丈夫ですよ!」 257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:19:33.47 ID:vpp2Q5YeO キョン「わ、わかった」 梓「じゃあ、はむ」 キョン「かむ」 梓「(顔、近い///)」 キョン「(これは色々と問題が///)」 ジュルルルルル 梓「……///」 キョン「……(不味い。なんか原作的に不味い)」 260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:24:37.56 ID:vpp2Q5YeO キョン「ポテト食べていいぞ」 梓「はい……(ダメ、死にたい)」 キョン「唐揚げも」 梓「……(わたし、お嫁にいけるかな)」 キョン「(今の誰かに見られたら大変だったな)」 梓「(でも、ドキドキしてる)」 265 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:29:52.24 ID:vpp2Q5YeO キョン「ふぅ、出るか」 梓「はい」 梓「御馳走様でした」 キョン「ああ」 梓「また、会えますか(何言ってるの私)」 キョン「用があったら連絡してくれ」 梓「はい(顔、見れない///)」 キョン「どうした?」 梓「じゃ、じゃあ。私はこれで」 タッタッタ キョン「?」 267 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:31:41.87 ID:vpp2Q5YeO 残念だけど1なんだよね 夜になったらPCに戻る 274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:50:54.43 ID:vpp2Q5YeO 翌日 梓「はあ、なんかモヤモヤする」 澪「どうした梓?」 梓「先輩、好きな人いますか?」 澪「なんだ急に」 梓「いえ」 澪「いないな」 梓「……」 澪「悩みがあるなら聞くぞ」 梓「人を好きになる時ってどんな時ですか?」 澪「え、ええと……」 275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:54:24.56 ID:vpp2Q5YeO 澪「さ、さりげない言葉とか状況じゃないか?」 梓「……」 澪「(わたし、変なこと言った…)」 梓「はあ」 トボトボ 澪「梓……」 277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 12:58:04.65 ID:vpp2Q5YeO 梓「メールしたら迷惑かな…」ボソ 梓「昨日の今日だしなぁ」ボソボソ 梓「でも…」ボソ 律「なあ、梓の奴どうしたんだ?」 紬「さあ」 278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:02:38.98 ID:vpp2Q5YeO 唯宅 唯「いらっしゃい。待ってたよぉ」 キョン「もう、ピンピンしてるなピンピンピンピンピンピン」 唯「う〜でもぉ、憂いないからお腹減っちゃって」 キョン「炒飯なら作ってやる」 唯「おおぅ、頼もしい」 281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:06:31.79 ID:vpp2Q5YeO 唯「ゴロゴロ〜ゴロゴロ〜」 キョン「(どちらかと言うと、妹に似てるのかもしれん)」 キョン「さてと、炒飯とな」 梓「う〜ん」 律「まだ唸ってる」 紬「大丈夫かな?」 286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:10:08.19 ID:vpp2Q5YeO キョン「ほれ」 唯「おお、凄い。炒飯だ炒飯!」 キョン「別に珍しいもんじゃないだろ」 唯「パラパラだぁ、黄金だぁ」 キョン「聞いてない」 唯「いっただきまぁす」 キョン「(昨日は風邪ひいてたよな…)」 288 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:15:47.72 ID:vpp2Q5YeO 唯「ごちそうさまぁ、おいしゅうございました」 キョン「ああ」 唯「食べたら眠くなってきたよぉ」 キョン「……おい、人の肩で寝るな」 唯「良いではないか良いではないか。キョンくんあったかい」 キョン「あのな……こういうのは」 唯「ZZzz....」 キョン「寝てる…」 290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:21:38.01 ID:vpp2Q5YeO 憂「ただいまお姉ちゃん」 キョン「ZZzz....」 唯「ZZzz....」 憂「……」 キョン「(いかん。俺も寝てしまった)ん?」 憂「お、起きた」 キョン「なぜ縄で縛られてるんだ俺は」 憂「お姉ちゃんは渡しません」 キョン「待て待て、包丁は置きなさい」 295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:31:34.49 ID:vpp2Q5YeO 憂「ご、ごめんなさい。勘違いしちゃって」 キョン「いや(勘違いは良いが、包丁は止めて欲しいぜ)」 憂「あ、あの付き合ってる訳じゃないですよね」 キョン「ああ。俺みたいな奴と付き合う訳ないよ」 唯「どうしてぇ」 キョン「おわっ」 憂「お姉ちゃん!」 296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:34:32.62 ID:vpp2Q5YeO キョン「だから、俺と付き合っていいと言う奴なんていないだろ」 唯「良いよっ」 キョン「へ?」 憂「え?」 唯「ほへ?」 301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:39:52.07 ID:vpp2Q5YeO 唯「え? なんで、わたしじゃダメぇ」 キョン「(上目遣い!)」 憂「お、お姉ちゃん」 唯「だってぇ、みんなに自慢出来るしぃ」 唯「それに、わたしモテないから…」 キョン「……」 303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:45:21.14 ID:vpp2Q5YeO ピンポーン 憂「あ、誰かな」 唯「抱き枕ぁ」 キョン「くっつくな」 唯「だってぇ、あったかいんだもん」 梓「お邪魔し……」 310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:51:09.08 ID:vpp2Q5YeO 唯「あっ、あずにゃんだぁ」 キョン「よぉ」 梓「……」 唯「あずにゃん、私たち付き合う事にしちゃったぁ」 キョン「おい、まだ何も」 憂「今、飲み物持ってくるね」 梓「……私、帰ります」 313 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:55:04.17 ID:vpp2Q5YeO 唯「ええ〜、来たばっかなのにぃ」 梓「様子を見に来ただけですから」 トボトボ キョン「(なんかあったのか)」 唯「?」 316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 13:59:55.38 ID:vpp2Q5YeO 梓「まだモヤモヤする」 梓「はあ、来なきゃ良かったな」 梓「たい焼き買って帰ろ」 国木田「(中野さん、見つけたよフヒヒ)」 321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 14:05:45.85 ID:vpp2Q5YeO 面接の準備してくるので、少し離れます 338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 15:20:24.01 ID:vpp2Q5YeO 翌日 谷口「キョン。明日もライブあるんだが行くか?」 キョン「ん、ああ(あいつに絶対来るように言われてるしな)」 国木田「ぼ、僕も行くよ」 谷口「秋山さんに早く会いたい」 キョン「(俺の周りは変人だらけ)」 364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 16:47:52.20 ID:YAYwT51V0 また翌日 谷口「あ、おいキョンどこ行くんだ?」 キョン「トイレだ(校舎はこっちだな)」 キョン「軽音部の部室は何処にあるんだ」 さわ子「あれ、あなた見ない顔ね」 キョン「え?」 さわ子「何してんの、盗撮?」 キョン「いえいえ、軽音部に用がありまして」 さわ子「軽音部に?」 キョン「ええ」 366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 16:50:26.54 ID:YAYwT51V0 部室 澪「今日は新曲頼むぞ唯」 唯「任せてよお、澪ちゃん」 紬「お茶にしましょ」 律「いえーい」 さわ子「ここよ」 キョン「失礼・・・します」 梓「え? ・・・」 唯「おお、いらっしゃい」 368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 16:54:10.06 ID:YAYwT51V0 キョン「(なんだ、このアウェー感は)」 澪「ああ、この前の」 キョン「この前?」 澪「(しまった、顔合わせは初めてだった)」 唯「はいはい、これCDだよお」 キョン「あ、ああ」 律「唯が呼んだのか?」 唯「そうだよー。ね? ダーリン♪」 紬「ダーリン・・・」 梓「・・・・・・」 371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 16:57:46.10 ID:YAYwT51V0 さわ子「知り合いなの」 唯「彼氏だよお、さわちゃん」 さわ子「か! 彼氏!!!!!!!」zudo-nn 律「か、彼氏ってそいつがか」 唯「そうだよ」 キョン「いや、別に付き合ってる訳じゃないので」 唯「もう照れちゃってえ」 澪「(先、越された・・・)」 紬「あの、良かったらお茶どうですか?」 372 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:01:11.57 ID:YAYwT51V0 紬「どうぞ」 キョン「どうも(こっちは紅茶か)」 律「なあ、いつの間に唯の奴」 澪「わたしだって初耳だよっ」 梓「・・・・・・」 キョン「よお」 梓「・・・・・・」プイッ キョン「あれ?」 377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:07:44.68 ID:YAYwT51V0 キョン「(紅茶飲むか・・・まあ旨いが・・・朝比奈さんブラボーです)」 紬「どうですか?」 キョン「美味しいですよ」 紬「良かったー」 唯「ねえねえ、今日新曲やるんだよお」 キョン「そ、そうなのか」 さわ子「彼氏・・・・・・彼氏・・・・・・」ボソボソ 澪「(ライブ前なのに・・・騒がしい)」 379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:14:39.48 ID:YAYwT51V0 谷口「キョンの奴おせーなー」 国木田「中野さんフヒヒ」 梓「はぅ」ゾワゾワ 律「どうした梓?」 梓「いえ、なんでも」 キョン「じゃあ、俺は先に行ってます。皆さん頑張って下さい」 唯「ええ、もう行っちゃうのお」 澪「楽しんで行ってください」 キョン「ええ、では」 紬「礼儀正しい人ね」 律「ま、まあまあだな」 385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:19:44.72 ID:YAYwT51V0 キョン「ふう」 谷口「キョン、長いトイレだな」 国木田「まさかキョン、中野さんで!」 キョン「え?」 国木田「いや、なんでもないよ」 谷口「今日はお前も前に来ないか?」 キョン「いや、遠慮しとくよ」 国木田「はあはあ、中野さん待っててね」 387 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:22:26.00 ID:YAYwT51V0 キョン「なんかイカ臭いな」 わーわー ぎゃーぎゃー きゃーきゃー 国木田「アイラブ中野! アイラブ中野!」 谷口「秋山さーん、こっち見てくれー」 392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:28:12.47 ID:YAYwT51V0 キョン「>>388 俺は抜いてないぞ。ヒントは残り香だ」 唯「こんにちわー。放課後ティータイムです」 澪「楽しんで行ってください」 唯「それではマイダーリンに捧げます。ギー太に首ったけ!」 わーわー きゃーきゃー キョン「やれやれ」 393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:31:26.45 ID:YAYwT51V0 ギュオオオオオオン ジャジャーン わーわー きゃーきゃー 国木田「僕の心が痛い」 谷口「秋山さん、もう少しでスカートが!」 キョン「なんか、あいつのボーカルも慣れてくると心地いいもんだな」 394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 17:33:46.75 ID:YAYwT51V0 早送り 国木田「は、早く販促会に行こうよ」 キョン「お前は今日も買うのか」 国木田「中野さーん!(この精子まみれの手で握手をフヒヒ)」 キョン「聞いちゃいねえ」 谷口「じゃ、俺も」 402 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:40:49.00 ID:YAYwT51V0 梓「どうぞ」 国木田「中野さん、これメアドです!」 梓「え?」 国木田「握手も」 梓「は、はあ。・・・・・・(変な感触)」 国木田「(決まったフヒヒ)中野さんて鯛焼き好きなんだね」 梓「なんで知ってるんですか?」 国木田「君のことなら何でも知ってるよ」 408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:45:59.40 ID:YAYwT51V0 国木田「あとこれプレゼント」 梓「ペットボトル? 中に入ってるのなんですか?」 国木田「僕の精子だよ。君の卵子と混ざり合いたい」 梓「ひゃっ、・・・・・・うう・・・ひ・・・」 国木田「どうしたの中野さん?」 梓「うう・・・ひっく・・・ぐす・・・」 唯「ふっふっふーん。あれ、あずにゃん?」 417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:51:27.67 ID:YAYwT51V0 唯「あずにゃん? どうしたの?」 梓「先輩!」 ギュッ 唯「ん? なにこれ」 国木田「僕の精子です」 唯「精子? ・・・・・・ふへ?」 キョン「どうした?」 418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:54:51.20 ID:YAYwT51V0 唯「精子ってなんだっけ?」 キョン「は?」 国木田「じゃあね、また来るよ中野さん」 キョン「なんだこれ?」 唯「精子だってえ」 キョン「・・・・・・whats?」 421 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 17:59:00.00 ID:YAYwT51V0 唯「あずにゃん、大丈夫?」 梓「ご、ごめんなさい。取り乱して」 キョン「手に白いのが付いてるぞ」 梓「え? ・・・!!!!!!!!!!!!!!」 ドサッ 唯「あずにゃん! しっかりして!」 澪「どうした! 唯!」 唯「あずにゃんが急に」 キョン「保健室に連れて行こう」 424 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:03:03.00 ID:YAYwT51V0 保健室 梓「うう・・・」 キョン「ZZZZzzzz」 梓「あれ、キョンさん・・・。あ、そっかわたし・・・」 梓「寝顔、警戒心ないなあ」 梓「・・・・・・手洗わなきゃ」 425 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:05:25.85 ID:YAYwT51V0 梓「気持ち悪い・・・」 梓「いや・・・怖い・・・」 梓「なんでわたしが・・・」 ガタン キョン「いてっ!」 梓「あ、大丈夫ですか?」 キョン「ん? 気がついたか」 梓「すいません。迷惑かけて」 427 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:07:51.99 ID:YAYwT51V0 キョン「で、犯人はどんな奴だったんだ」 梓「背が低い人です。165センチくらいの」 キョン「国木田サイズだな」 梓「・・・・・・」ブルブル キョン「大丈夫か?」 梓「ご、ごめんなさい」ブルブル 432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:16:07.15 ID:YAYwT51V0 キョン「謝るのはお前じゃないだろ」 梓「え?」 キョン「犯人を見つけたら、俺が殴ってやる」 梓「はい」 キョン「だから、気にするなっていうのは無理な注文だが・・・安心しろ」 梓「は・・・い」ポロポロ 梓「手握っていいですか?」 キョン「・・・ああ」 梓「すいません」 キョン「構わんよ」 439 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:21:19.05 ID:YAYwT51V0 唯「キョンくん、あずにゃんはー・・・・・・えええええええええ」 梓「先輩」 唯「お手を繋いでなにしてんの?」 梓「これはその・・・」 キョン「たまたまだ」 唯「ええ、そんなあ。浮気はダメだーめだーめよ」 キョン「浮気もなにもないがな」 唯「そんなこと言わないでえ」 梓「ふふ」 444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:26:25.27 ID:YAYwT51V0 唯「あずにゃん、大丈夫?」 梓「はい、なんとか」 唯「よかったあ。倒れた時は肝臓がひっくり返りそうになったよ」 梓「肝臓・・・」 唯「ところで、精子ってなんだっけ?」 梓「うへ///」 キョン「・・・・・・(高校生だよな・・・)」 澪「おーい、唯どうだった?」 446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:29:56.54 ID:YAYwT51V0 唯「ねえねえ、澪ちゃん。精子って何?」 澪「なっ! 何言ってるんだよ唯///」 唯「えーだってえ。みんな教えてくれないんだもん」 澪「(なんの話でそういう単語が出てくるんだろう)」 唯「ま、いっか。あずにゃんが元気になったから」 梓「先輩・・・」 449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:35:55.08 ID:YAYwT51V0 キョン「じゃあ、俺はこれで」 唯「一緒に帰ろうっか?」 キョン「一人でいいよ」 唯「うう、ひどい」 梓「あ、あの、ありがとうございました」 キョン「ああ」キラーン 梓「(かっこいい)」 一方、国木田宅 国木田「まだだよ、中野さん。僕のものになってくれんきゃ嫌だフヒヒ」 国木田「次はとびっきりのを・・・楽しみにしててね」 457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:44:15.72 ID:YAYwT51V0 キョン「はあ、なんか疲れたな」 澪「すいません」 キョン「ん」 澪「これ、忘れ物です」 キョン「CDか、すいません」 澪「あと、これ」 キョン「・・・・・・」 澪「なんか中に白いの入ってますけど不思議ですね」 キョン「あ、ああ(誰のだよ!)」 460 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 18:46:40.22 ID:YAYwT51V0 澪「じゃあ、わたしはこれで」 澪「って、うわっ!」 キョン「んくそ」 ギュッ 澪「ごめんなさい///」 キョン「前見て走ったらどうだ」 澪「はい///」 キョン「じゃ、俺はこれで(このペットボトルどうすっかな)」 澪「(かっこいい)」 469 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 18:54:20.16 ID:YAYwT51V0 翌日 キョン「今日は休みだし、ゆっくりするかホームだし」 プルルルルルル キョン「メールか。ハルヒだな」 プルルルルルル キョン「またメール。平沢か・・・」 プルルルルルル キョン「中野」 プルル キョン「やかましい! 秋山? いつメアド教えたっけ?」 474 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 18:59:59.69 ID:YAYwT51V0 国木田「>>471 分かってるさフヒヒ」 キョン「さて、ハルヒは論外だな(いいかげん構ってとか、幼稚園児かっつうの)」 キョン「てか、ほかの三人は揃って遊べば良いのにな」 キョン「どうするかな」 キョン妹「キョンくん、外に遊んでくるねー」 キョン「ああ」 476 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:03:52.46 ID:YAYwT51V0 キョン「今日ぐらい休みたいしな、留守番で断るか」 ・・・ ・・ ・ キョン「さてさて、三人共うちにくるわけだが何故だ」 キョン「しかも、迎えに行かなきゃならんとな面倒くせえ」 キョン「大体、外出たら留守番じゃねえ」 キョン「じゃあな、シャミセンよ」 483 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:09:20.52 ID:YAYwT51V0 駅前 唯「なんであずにゃんがいるの?」 梓「キョンさん、暇らしいから・・・。澪先輩は?」 澪「え、あ、そ、で」 唯「ダメだよお、わたしのダーリン奪っちゃだーめだーめ」 梓「うっ」 キョン「よお」 490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:13:39.62 ID:YAYwT51V0 キョン「じゃあ、こっちだから」 澪「はい!」 梓「澪先輩、元気ですね」 澪「そ、そんなことないぞ」 唯「ねえねえ、キョンくん。後ろ乗せてよお」 キョン「四人乗りは無理だから諦めろ」 佐々木「あれ、キョンじゃない」 500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:18:15.33 ID:YAYwT51V0 キョン「ん、ああ佐々木か」 唯「ひゃん、誰?」 梓「(可愛い人だ)」 澪「(キョンくんて、モテモテなのか)」 佐々木「両手以上に花を持つとは感心しないね」 キョン「そういうのじゃない」 佐々木「愛しの涼宮さんはいないみたいだね」 キョン「少しだけ二軍落ちだ」 505 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 19:21:57.98 ID:YAYwT51V0 唯「ねね、誰?」 佐々木「ああ、自己紹介が遅れたね。わたしは佐々木。下の名前は谷川さんに聞いてほしい」 ―――― 佐々木「じゃあね、キョン」 キョン「ああ」 梓「なんかオーラが違う」 澪「大人の女・・・」 510 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:26:36.79 ID:YAYwT51V0 キョン宅 キョン「ここが俺の部屋だ。飲み物用意するから待っててくれ」 梓「あ、わたしも手伝います」 唯「ベッド♪ ベッド♪ キョンくんの匂いがいっぱい」 澪「唯、それはさすがに・・・」 ガンガンガン 澪「何の音?」 ガンカンガンガンガン 澪「え、まさか、昼間から・・・」 ガンガンガンガン 澪「うう・・・唯ー」 唯「ZZZZzzzz」 澪「寝るな!」 511 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:28:49.70 ID:YAYwT51V0 キョン「あまり色々見る・・・な・・・」 梓「何してるんですか? 先輩」 澪「だって、変な音が・・・」 キョン「音・・・」 ガンガンガンガンガンガン キョン「屋根? 天井?」 ガンガンガンガン キョン「なんだ?」 514 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:35:55.77 ID:YAYwT51V0 キョン「見てくるか」 梓「危なくないですか?」 キョン「俺がエースだ!」 梓「はあ」 キョン「んくそ」 キョン「ん? 一瞬黄色いリボンが見えた気が・・・。気のせいだよな。気のせいなはず。気のせいであってくれ」 澪「うう」ブルブル 梓「そこまで、怯えなくても」 522 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 19:38:39.81 ID:YAYwT51V0 キョン「ふー」 梓「どうでした?」 キョン「ちょっと待ってくれ、メール(あて先はハルヒと)」 「今度、買い物に付き合ってやるからおとなしくしろ」 キョン「これでいいだろ」 唯「ZZZZzzzz」 528 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:45:55.13 ID:YAYwT51V0 梓「あ、止みましたね」 澪「本当だ」 唯「くわぱ」 キョン「で、なんでコイツは人のベッドで寝てるんだ?」 澪「さあ・・・」 梓「ところで、さっき佐々木さんが言ってた愛しの涼宮さんて誰ですか?」 唯「わたしも聞きたい! 聞きたい!」 澪「寝てたんじゃないのか唯」 キョン「(涼宮ハルヒの存在を、俺はどう認識しているのか?  ハルヒはハルヒであってハルヒでしかない、なんてトートロジーでごまかすつもりはない。ないが、決定的な解答を、俺は持ち合わせてなどいない。  そうだろ? 教室の後ろにいるクラスメイトを指して「そいつは俺にとって何なのか」と問われてなんと答えりゃいいんだ? ……いや、すまん。これもごまかしだな。俺にとって、ハルヒはただのクラスメイトじゃない。 もちろん進化の可能性でも、時間の歪みでもましてや神様でもない。あるはずがないのだ)」 530 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 19:49:40.16 ID:YAYwT51V0 キョン「そうだな、涼宮はミッキーだ。ミッ○ーじゃないミッキーだ」 梓「ミッキーですか?」 唯「ミッキーマウス♪ ミッキーマウス♪」 澪「こら唯! 伏字にしろ!」 538 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 19:53:36.02 ID:YAYwT51V0 梓「なんですか? ミッキーって」 キョン「某ベースボールパークの野球犬だ。涼宮はそんな感じな奴だ」 澪「ああ、あの球を運ぶ犬」 キョン「そう、俺は南夏奈みたいにカープファンではないが、あの犬は好きだった」 唯「ZZZZzzzz」 542 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 20:02:13.65 ID:YAYwT51V0 ゴゴゴゴゴゴゴゴ 唯「くふう」 梓「(空気が)」 澪「(重い)」 キョン「な、うち来ても暇だろ」 547 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 20:08:05.74 ID:YAYwT51V0 キョン「他の人呼んで、買い物にでも行ったらどうだ」 梓「(キョンさん)」 澪「(鈍感)」 ザーザー キョン「雨が急に・・・」 プルルルルルルル キョン「もしもし」 キョン妹『あ、キョンくん。あのね、お泊りするの! じゃあねー』 キョン「・・・おいおい、切るの早いだろ妹よ」 549 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 20:10:50.96 ID:YAYwT51V0 キョン「(てか、いつのまに明日は休日になったんだ。これだから安物のカレンダーは)」 梓「この嵐じゃ帰れないかも・・・」 澪「(梓の奴、やるな)」 唯「くわぱ」 554 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 20:16:00.31 ID:YAYwT51V0 ピンポーン キョン「ん、誰だ」 キョン「はいはいよ」 鶴屋「やあやあ、キョンくん」 キョン「鶴屋さん」 鶴屋「いやねっ、出番が無いから来ちゃったよ!」 キョン「はあ」 鶴屋「ん、なんか女難の相が出てるね顔に」 キョン「え?」 鶴屋「じゃあ、あたし帰るね! バイバイっさ」 キョン「嵐のなか嵐があっという間に通りすぎていった。てか、どうやって来たんだ」 558 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 20:20:33.82 ID:YAYwT51V0 キョン「・・・まあ、夕飯ぐらい食っていってくれ」 梓「あ、わたし手伝います」 澪「わ、わたしも!」 キョン「中野だけでいい。二人いても動き難いしな」 澪「(邪魔って・・・こと・・・)」 梓「あの、キョンさん」 キョン「ん?」 梓「梓でいいです。あずにゃんはダメです(恥ずかしい)///」 566 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 20:31:47.63 ID:YAYwT51V0 キョン「あ、梓は料理出来るんだったっけ?(やばい記憶が・・・)」 梓「はい、それなりには」 キョン「じゃあ、冷蔵庫にあるもので献立考えてくれないか?」 梓「はい」 部屋 唯「ここはどこ? わたしはどこ?」 澪「ふーふふーふー」シャカシャカ 唯「あれ、澪ちゃんだけ・・・」 澪「あなたが・・・大・・・」シャカシャカ 唯「んー、狭くてゴロゴロ出来ないよお」 567 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 20:36:29.27 ID:YAYwT51V0 キョン「おー、手馴れてるな」 梓「そ、そんな///」 キョン「梓を嫁に貰える男は羨ましいな」 梓「え///」 ブチッ 梓「痛っ!」 キョン「大丈夫か?」 梓「っつ(もしかして、ここで口で血を)」 キョン「待ってろ、すぐバンドエイド持って来る」 梓「・・・・・・」 572 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 20:42:32.16 ID:YAYwT51V0 梓「味見を・・・」 キョン「どれどれ・・・ああ、旨いよ(ハルヒ、お前の鍋は最高だ!)」 梓「良かったあ。わたし、お嫁に」 キョン「じゃあ、二人呼んでくる」 梓「あ・・・・・・」 部屋 唯「澪ちゃん、おっぱい大きいねえ」 もみもみ 澪「馬鹿! やめろ唯!」 キョン「おーい・・・///」 577 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 20:45:17.54 ID:YAYwT51V0 キョン「こら、人の家でなにしてる」 唯「だってえ、寂しかったから・・・」 キョン「お前寝てただろ」 唯「えへー」 澪「と、とにかく下行くぞ」 582 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 20:56:32.62 ID:YAYwT51V0 唯「鍋だあ。チョコ入ってる?」 梓「いえ」 唯「マシュマロは?」 梓「どんな鍋ですか、それ・・・」 唯「ええ! 入ってないのお」 キョン「さ、さっさと食おうぜ」 澪「おい唯、肘にタレがつくぞ」 612 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 22:00:46.54 ID:YAYwT51V0 キョン「(何気に凄い光景だよな。女の子二人と変人一人と一緒に鍋なんて)」 梓「ん、わたしの顔になんかついてますか?」 キョン「いや(梓は普通に可愛い)」 唯「あ、ダメ、眩しい」 キョン「・・・(馬鹿だが、憎めないし嫌いじゃない)」 澪「ポン酢ですか? どうぞ」 キョン「どうも(この人は、何故うちに来たのだろう)」 619 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 22:06:45.05 ID:YAYwT51V0 唯「ごちそうさまあ、あずにゃん美味しかったよお」 梓「どうも」 澪「梓は料理上手くていいな上手くて」 梓「え? はい・・・」 キョン「まだ、雷雨が激しいな」 唯「わたし、泊まっていくねえ」 キョン「いや、それはマズイ」 梓「(唯先輩さすが)」 唯「えーいいじゃんいいじゃん」 キョン「・・・いや、マズイ色々マズイ」 梓「あ、わたしも泊まります! それだったら平気ですよね」 キョン「余計駄目だ」 621 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 22:10:48.15 ID:YAYwT51V0 梓「え、駄目ですか?」 キョン「とりあえず、部屋に行こう」 部屋 澪「二人とも、さすがに泊まりは・・・」 唯「えー、澪ちゃんも泊まりたい癖にい、うりうり」 澪「わたしは別に///」 梓「(でも、泊まるとしてどうやって寝る・・・やだ・・・何考えてるんだわたし」 唯「ねえ、いいでしょ♪ 泊まってえ♪」 キョン「(上目遣い!)・・・う、うむ」 唯「やったあ!」 625 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 22:15:38.34 ID:YAYwT51V0 ドンガラガッシャン チリチリーン・・・・・・ 澪「うわ! 停電!」 梓「澪先輩! 落ち着いてください」 唯「キョンくん、みーっけ」 キョン「おま、くっつくな」 唯「えーだって、怖いしい」 梓「これ、誰の足・・・」 キョン「こら、人の足をくすぐるな」 澪「うう・・・ダメ・・・」 629 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 22:19:22.71 ID:YAYwT51V0 唯「あ、点いた」 キョン「ほれ、離れろ」 唯「あうう」 梓「先輩、もう大丈夫ですよ」 澪「う・・・良かった」 梓「そういえば、先輩方は家に連絡しないでいいんですか?」 唯「あ・・・忘れてた」 澪「わたしは大丈夫だから、唯は早めに連絡しろよ」 唯「うん・・・憂、怒ってるかなあ」 638 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 22:26:41.55 ID:YAYwT51V0 憂「お姉ちゃん! どこ行ってるの?」 唯「え、えっとおキョンくん家だよ」 憂「キョン・・・・・・あ、ああ、この前の?」 唯「そうそう」 憂「お、お姉ちゃん、もしかして騙されてない?」 唯「え?」 憂「お金貰ったりとかしてない?」 唯「お金? みんなで鍋食べたよお」 憂「みんな?」 唯「あずにゃんと澪ちゃんも一緒だからあ」 646 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 22:29:39.54 ID:YAYwT51V0 憂「お姉ちゃんの事、よろしくね」 梓「うん」 憂「じゃあ・・・」 唯「何話したの?」 梓「鍋の具材について」 唯「ええ、ずるい。わたしも一緒に新人類鍋作りたかったのにー」 梓「はあ」 澪「お待たせー」 652 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 22:33:55.09 ID:YAYwT51V0 澪「風呂に入っていいって。あと、これが上の着替えとタオルとかだ」 梓「お風呂ですか」 唯「キョンくんと一緒に入ろうっと」 澪「ば、馬鹿! 唯、それはダメだ///」 唯「冗談だよお、澪ちゃん顔真っ赤だよお、ふっふっふ」 澪「(唯が言うと、冗談には聞こえない)」 660 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 22:43:06.00 ID:YAYwT51V0 キョン「はあ、疲れる」 澪「あ、先に入ります」 キョン「あ、どうぞ」 澪「あの、見ないで下さいね///」 キョン「ご心配なく、保証します」 澪「・・・・・・(それはそれで・・・悲しい)」 部屋 唯「はあ・・・ZZZZzzzz・・・っは! ZZZZzzzz」 梓「ん? これ///」 梓「(男の人だから、こういうの持ってても普通だよね。唯先輩には刺激が強すぎるから見せちゃだめだ)」 キョン「風呂上がったら、アイスでも食べてくれ・・・なんで鼻血?」 梓「え? 嘘! わたし、鼻血・・・」 キョン「こっちこい」 梓「あっ///」 682 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 22:51:16.49 ID:YAYwT51V0 梓「あ、あの、これくらい自分で・・・」 キョン「そうか、じゃ、あとは自分でな」 梓「・・・・・・」 部屋 唯「ZZZZzzzz」 キョン「コイツはまた寝てるのか」 唯「っは! ただいまあ」 キョン「お前はどっから帰ってきた?」 唯「ねえ、今日、どこで寝るの?」 キョン「お前達は妹の部屋で寝てくれていい」 唯「妹!」 693 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 22:57:25.30 ID:YAYwT51V0 唯「妹いるんだ、どんな娘?」 キョン「お前の小学校時代を思い出せ」 唯「え、わたしの? うーん? わかんにゃい」 キョン「そんな感じの奴だ」 唯「写真ないのお」 キョン「・・・ほれ」 唯「わあ、可愛い! キョンくんも可愛いね♪」 キョン「そうかい」 唯「兄弟とか姉妹とか良いよねえ。いつも隣にいてくれるから、頼ってばっかだけど」 キョン「俺は逆だな」 711 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:07:26.24 ID:YAYwT51V0 唯「でも、憂に頼ってばっかの自分も嫌だったりするの」 キョン「・・・」 唯「だからあ、今度はキョンくんに頼るー」 キョン「おい、話ずれてないか」 唯「ええ、そんなことないよお」 キョン「こら、くっつくな」 ドサッ 唯「///」 キョン「あ・・・すまん。すぐ退くから」 唯「・・・・・・」 キョン「(何で黙るんだ)」 唯「わたし、お風呂入ってくるね」 723 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:13:27.87 ID:YAYwT51V0 唯「澪ちゃんは?」 梓「あ、まはなはへす」鼻ティッシュ中 唯「うん」 梓「???」 唯「澪ちゃん」 澪「唯かー。もう少し待って」 唯「わたし、キョンくんの事好きになっちゃったかも・・・」 澪「・・・ああ! 目にシャンプーが!」 唯「・・・・・・」 澪「(てか、今までのはなんだったんだよ!)」 728 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:18:32.26 ID:YAYwT51V0 澪「ま、まあ落ち着け唯。あとで聞くから」 唯「うん、ありがと澪ちゃん」 澪「はあ、わたしは駄目みたいだな・・・」 梓「先輩、どうかしましたか?」 唯「へ? なんでもないよあずにゃん」 734 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:22:19.22 ID:YAYwT51V0 部屋 澪「(どうしよう。梓と唯は恋敵なんじゃないか。ここで唯の相談はマズイ)」 梓「どうしました先輩」 澪「梓、食器の片付けとかしないのか?」 梓「あ、そうですね。ご馳走になりましたし。してきます」 澪「わたしも後で行くよ」 澪「さて、唯」 唯「はい」 737 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:25:18.57 ID:YAYwT51V0 澪「唯はあの人が好きなのか?」 唯「うーん、なんかふわふわする」 澪「どうなりたいんだ?」 唯「どうって?」 澪「だから、付き合うとか?」 唯「え、もう付き合ってるけどお」 澪「あの人はそう思ってないと思うぞ」 唯「ふへ」 743 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 23:28:17.11 ID:YAYwT51V0 唯「そうなの!」 澪「(いや、気づいてなかったのか・・・)」 唯「そんなあ」 澪「まあ、頑張れ(梓にも頑張って欲しいしな)」 唯「んー頑張るよお」 澪「(なんでわたしは相談役になってるんだろ)」 750 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:32:08.90 ID:YAYwT51V0 キョン「あれ、タオルがない・・・」 キョン「誰か一階にいるか・・・」 ジャーカタン ジャーカタン キョン「食器? あー誰かいるか?」 梓「は、はい。なんですか?」 キョン「た、タオルをだな。取って欲しいんだ」 梓「どこですか?」 キョン「俺の部屋の押し入れにあるのを適当に持ってきてくれ」 梓「はい」 キョン「俺とした事が・・・」 752 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:35:32.08 ID:YAYwT51V0 部屋 梓「押し入れ押し入れ」 澪「どうしたんだ?」 梓「いえ。これかな」 タッタッタ 唯「なんか眠くなってきちゃった・・・」 755 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:40:11.55 ID:YAYwT51V0 梓「これでいいですか?」 キョン「すまん、ありがとう」 梓「いえ、これくらい」 キョン「別に食器なんて洗わなくていいぞ」 梓「当たり前のことをやってるだけですから」 キョン「止めたくなったら止めろよ」 梓「はい」 761 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:43:26.77 ID:YAYwT51V0 部屋 キョン「俺は少しやらんといけないものがあるから、適当に妹の部屋で寝てくれ」 梓「唯先輩はどうしよう」 澪「おい、唯起きろ!」 唯「ZZZZzzzz」 キョン「あとで俺が起こすさ」 澪「すいません」 梓「(唯先輩ずるい)」 771 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/02(木) 23:48:42.83 ID:YAYwT51V0 キョン「さて、寝るか」 唯「ZZZZzzzz・・・むにゃあ」 キョン「・・・・・・下で寝よう」 朝 キョン「ん、ふわああ」 梓「ZZZZzzzz」 キョン「え? ここ一階だよな・・・何故横に?」 776 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:51:31.57 ID:YAYwT51V0 キョン「おい、梓。起きろ」 梓「ん? あ、おはようございます」 キョン「何故、横で寝てるんだ? 二階にいただろ?」 梓「すいません、トイレの後寒かったものですから」 キョン「と、とにかく起きるぞ」 梓「は・・・い・・・ふわわわ」 783 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/02(木) 23:56:25.20 ID:YAYwT51V0 澪「あ、おはようございます」 キョン「あ、どうも。朝ご飯作ったんですか?」 澪「はい」 梓「(焼き魚が紫色)」 澪「唯、起こしてくる」 梓「あ、あの」 キョン「・・・・・・視覚的にマズイだろ」 梓「ですよね・・・」 793 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:04:00.96 ID:j+kUulZM0 唯「おはよお、あずにゃん」 キョン「寝癖酷いぞ」 唯「はっ!」 澪「唯、なんで、わたしのうしろに隠れるんだ」 唯「だってえ、わ、わたし、洗面所に」 梓「???」 澪「じゃあ、先に食べましょう」 キョン「(梓、ここは任せろ)焼き魚いただく」 キョン「ごふっぶふううううううううううううううう・・・・・・」ピクピク 梓「キョンさん!」 澪「え? え? なに?」 799 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/03(金) 00:08:44.41 ID:j+kUulZM0 澪「ごめんなさい!」 キョン「いや、俺の舌が未熟なだけだ(ハルヒ、帰ってこい)」 梓「パンにしましょう」 キョン「そうだな」 澪「(ああ、調子に乗って料理なんかするから)」 こそこそ 唯「・・・」 キョン「なにしてんだ?」 唯「ふへ! な、なんでもないよお」 キョン「待て、何故目を逸らす」 唯「き、気のせいだよお」 キョン「・・・」 808 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:14:21.83 ID:j+kUulZM0 澪「じゃあ、わたし先に失礼します」 キョン「なんか悪かったな」 澪「わたしが・・・ごめんなさい」 ピンポーン キョン「ん? 誰だ?」 谷口「よお、キョン! 借りて・・・た・・・秋山さああああああああああああん」 澪「ひっ!」 キョン「お、落ち着け谷口!」 谷口「キョン、お前って奴は・・・秋山さんとどういう関係だ」 キョン「特別」 澪「付き合ってます!」 キョン「え?」 815 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:18:22.64 ID:j+kUulZM0 谷口「・・・うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」 タッタッタ キョン「谷口・・・勘違いだ・・・」 澪「す、すいません。誤解を・・・」 キョン「いや、はは、なんとか・・・なり・・・しますよ」 澪「じゃあ、わたしこれで(馬鹿馬鹿、何やってるんだわたし)」 821 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:23:27.05 ID:j+kUulZM0 キョン「(なんでこう、次から次へと厄介事が)」 部屋 キョン「おまえらはいつ・・・」 梓「先輩、なんでわたしの背中に隠れるんですか?」 唯「あずにゃん、わかって」 梓「分かりませんよお」 キョン「なんか顔に出来たか」 唯「だ、駄目、見ないでえ」 キョン「なにもなってないじゃないか」 唯「ああ、ああ、ああ///」プシュープスプス キョン「顔赤いぞお前、熱あるのか?」 ペタ 唯「ふひゃ///」 ドテッ 831 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:30:02.46 ID:j+kUulZM0 キョン「遊んでないで、帰るんだろ」 唯「あうう///」 キョン「こいつは俺があとで適当にゴミ収集車で送り出すから、梓は先に行ってくれ」 梓「はあ」 唯「わ、わたし! あずにゃんと帰る! 行こ、あずにゃん!」 梓「わわ、先輩!」 キョン「変人だ・・・」 838 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:34:53.18 ID:j+kUulZM0 唯宅 憂「お姉ちゃん!」 ギュッ 唯「ああ、憂ー」 梓「ふっ、じゃあ私はこれで」 梓「鯛焼き買って帰ろう」 谷口「うわああああああああああああああああああああああああああ」 梓「???」 851 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:44:32.22 ID:j+kUulZM0 梓「キョンさんにメールしようかな」 梓「あれ、アドレスが・・・消えてる」 梓「嘘・・・だって登録したのに」 唯宅 唯「め、メールならなんとか。あれ、アドレスどっかいちゃったあ。おかしいなあ」 憂「お姉ちゃん、お昼どうしよっか?」 澪「お詫びのメールぐらいした方がいいよな。あれ、アドレスが・・・」 868 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:53:02.92 ID:j+kUulZM0 キョン「あいつ大丈夫かね。メールしてみるか。メール送信っと」 梓「あ、メールだ。知らないアドレス・・・え?」 「さよならさよならさよならさよならさよならさよならさよならさよならさよなら さよならさよならさよならさよならさよならさよならさよならさよならさよなら さよならさよならさよならさよならさよならさよならさよならさよならさよなら さよならさよならさよならさよならさよならさよならさよならさよならさよなら」 梓「何・・・これ・・・」 唯「わーお、変なメールだあ」 澪「・・・呪いのメール・・・・・・ひっいい」 879 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 00:57:51.38 ID:j+kUulZM0 キョン「これで良しっと、今日も何故か休みだし寝よう」 唯「あれ、髪留め・・・髪留め・・・あれえ。憂、髪留め知らない?」 憂「お姉ちゃん、まさか忘れたとか」 唯「ええ! それは困るよお」 憂「そんなこと言われても」 唯「取りに戻るの・・・///」ブンブンブン 886 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:02:13.50 ID:j+kUulZM0 唯「し、しょうがない。わたし、頑張るよ!」 憂「お姉ちゃん、早く帰って来てね」 唯「おおう」 国木田「フヒフヒヒ」 唯「(どっかでみたような)」 キョン「返信来ないな・・・寝たか・・・アイツらしい」 902 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:11:52.93 ID:j+kUulZM0 唯「おいしょお、寒いよお・・・」 唯「確かここら辺・・・あれえ」 唯「こっちだっけ? あれ? こっち?」 唯「オカシイなあ、迷ったかなあ。あずにゃんに電話しよ」 梓『はい・・・なんでキョンさんの・・・はい・・・白っぽくて、縦長な感じの・・・』 唯「えええ、ないよお」 梓『探してる場所間違ってるんじゃないですか?』 唯「そ、そんなこと・・・あるのかなあ?」 梓『もう一度、駅から行ったらどうですか?』 唯「うん、そうする」 908 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:17:12.30 ID:j+kUulZM0 梓『先輩、まだ見つからないんですか?』 梓『わたし、今から行きますから駅前で待っててください』 唯「ねえ?」 梓「嘘、だってここに・・・」 唯「うう、わたしはだーれ。ここはどーこ」 梓「せ、先輩。キョンさんのアドレス知りませんか?」 唯「なんか消えちゃったよお」 梓「え・・・なんで・・・」 キョン「・・・寒いな」 915 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:21:17.56 ID:j+kUulZM0 翌日 キョン「よお、元気か?」 ハルヒ「まあ、それなりね」 キョン「寒いな」 ハルヒ「あんた、マフラー持ってったっけ?」 キョン「いや、無いが」 ハルヒ「そう」 キョン「・・・・・・」 岡部「国木田は休みか、珍しいな」 キョン「(確かに珍しいな)」 920 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:26:12.07 ID:j+kUulZM0 体育 谷口「・・・・・・」 キョン「国木田珍しいよな」 谷口「・・・・・・」 キョン「おい、谷口」 谷口「うるせえ」 キョン「・・・俺が悪いのか?」 放課後 古泉「おや、久しぶりな感じですね」 キョン「ああ」 長門「・・・・・・」 キョン「ん? どうした長門?」 長門「・・・・・・」 923 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:30:28.88 ID:j+kUulZM0 キョン「???」 朝比奈「どうぞ、キョンくん」 キョン「ありがとうございます(はあ、この味だよな)」 古泉「最近、楽しそうですね」 キョン「そうか?」 古泉「ええ。羨ましいですよ」 キョン「なあ、最近のハルヒの様子はどうだ?」 古泉「なんも、良好です。お陰で仕事がありませんよ」 キョン「そうか」 927 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:38:31.89 ID:j+kUulZM0 キョン宅 キョン「あいつ、連絡してこないな。返信ぐらいはして欲しいね」 キョン「明日、帰りに行くか」 翌日 キョン「あれ、ここらへんな筈だが」 キョン「記憶違いか・・・オカシイな」 キョン「電話番号・・・知らないしな。メールか」 唯「あ、メールだ」 「危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない 危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない 危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない危ない」 唯「危ないメールだ。変なのお」 キョン「まだか、返信は」 938 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:49:31.03 ID:j+kUulZM0 キョン「仕方無い、帰ろう」 律「あれ、こんばんはー」 キョン「ああ、確か軽音部の」 律「はい、この前はどうもー」 キョン「あの、平沢にメール返せって言ってくれませんか?」 律「はいはい、任しといてえ」 キョン「じゃあ」 律「唯にご執心か」 唯「律ちゃんからだ。・・・・・・んー? キョンくんからメール来てないのに」 律「唯の家の近くで会ったよ。家に行ってないのか?」 カチカチ 唯「来てないよお」 カチカチ 律「ふーん、そんじゃお休み」 カチカチ 唯「おやすみー」 945 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 01:58:47.08 ID:j+kUulZM0 翌日 キョン「今日も国木田は休みか・・・。そして、あいつからは未だ返信なしと。嫌われたか」 梓「え、澪先輩もですか?」 澪「梓もか」 梓「はい。あと唯先輩も」 澪「ま、家に行けばさ・・・ね」 梓「それが、家が見つからなくて」 澪「梓、分かりやすい嘘だなあ」 梓「本当ですよ」 950 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 02:06:19.25 ID:j+kUulZM0 澪「嘘・・・え」 梓「無いですよね」 澪「うん、無い。上原の勝ち星並みにない」 梓「なんでだろ」 キョン「何してんだ?」 梓「キョンさん!」 澪「え? だって家はここじゃ・・・あれ? ある」 キョン「???」 梓「あ、あの。キョンさん。メアドをまた教えて下さい」 キョン「ん? なんでまた」 梓「それが、唯先輩も澪先輩もわたしのアドレス帳から消えちゃって」 キョン「消えた? 消したじゃなくてか?」 梓「当たり前ですよ! 消すなんて、とても・・・」 952 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 02:15:42.79 ID:j+kUulZM0 キョン「これで良いか。電話番号もよしと」 梓「はい」 澪「すいません」 キョン「平沢にはこっちからメールをしてたから届いてるはずなんだが」 梓「明日、言っておきます」 キョン「すまん、じゃあな」 澪「良かったあ」 梓「なんか不思議でしたね」 澪「唯の家に寄るか」 梓「はい」 953 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 02:24:00.83 ID:j+kUulZM0 唯宅 憂「あ、いらっしゃい」 澪「ごめん、こんな時間に」 憂「いえ、これからご飯作るところだったから」 梓「おじゃましまーす」 唯「ああ、あずにゃーんだあ。ゴロゴロゴロ」 梓「先輩、キョンさんにメール返してないんですか?」 唯「へ? キョンくんからメール来てないよ」 梓「だって、さっきキョンさんから直接言われましたよ。メール返せって」 唯「だってえ。本当に来てないしー」 956 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 02:29:38.16 ID:j+kUulZM0 澪「唯、元気か?」 唯「澪ちゃん、おかえりー」 澪「ただいまー、ってアホか!」 唯「ううー、怖いよお」 梓「とにかく、電話番号聞いてきましたからかけて下さい」 唯「さすが、あずにゃん」 唯「あれ、・・・・・・繋がらないよお」 梓「え、だって番号は合ってる筈だし」 唯「使われてないって」 澪「じゃあ、メールでさ」 唯「そうだね、メールで送信♪」 キョン「ん? 知らないアドレスだな」 「助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて 助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて 助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて」 キョン「なんだこれは?」 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 11:12:20.19 ID:Tn+PH/RgO 翌日 唯「はぁ……」 梓「どうしたんですか先輩?」 唯「メール返ってこない…」 梓「忙しいんですよ、きっと」 唯「嫌われちゃったとかあ」 梓「電話したらどうです」 唯「うん……あれぇ番号がない」 梓「もう、しっかりして下さいよぉ」 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 11:15:51.55 ID:Tn+PH/RgO 唯「ほら!」 梓「……先輩、アドレスも……」 唯「わっ…本当だ」 梓「…私のもです」 唯「ホラーだよぉ」 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 11:19:20.14 ID:Tn+PH/RgO 澪「お、二人共早いんだな」 唯「澪ちゃああん」 澪「どうした唯?」 梓「先輩、アドレスまた消えてませんか?」 澪「アドレス? ……!!!」 梓「やっぱり…」 澪「唯ぃ〜、怖い怖い怖い怖い」 唯「澪ちゃああん」 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 11:27:20.62 ID:Tn+PH/RgO 梓「……今日も、行ってみませんか?」 唯「どこに?」 梓「キョンさんの家に」 澪「何しにだ?」 梓「確かめたい事があります」 キョン宅前 梓「やっぱり」 唯「私たち! 迷子になっちゃったぁ」 澪「落ち着け唯。梓、やっぱりってどういう事だ?」 梓「アドレスが消えたり、家が消えたり変じゃないですか。繋がりがある気がします」 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 11:32:09.18 ID:Tn+PH/RgO 澪「そんな馬鹿な」 梓「だって、最近おかしい事ばっかりですよ。アドレスだって、一度ならず二度も消えるなんて」 澪「……」 唯「あ……」 澪「唯? 何して」 キョン「よお。2日連続で何してんだ?」 75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 11:40:18.20 ID:Tn+PH/RgO キョン「人の“家の前で”」 澪「家の前……」 キョン「少しなら、上がっても……Why」 梓「どうかしました?」 キョン「い、いや。なんでもない(家がない……おかしい)」 澪「あ、あの、家はどこに?」 キョン「ち、近くだ。じゃあな(これは、話せないな)」 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 11:48:05.49 ID:Tn+PH/RgO 梓「待って下さい」 キョン「???」 梓「あの、アドレスと番号がまた消えてしまって」 キョン「おいおい、冗談はよしてくれ」 梓「冗談じゃないです本当に」 キョン「からかうのは止めてくれ」 梓「からかってなんか……う……ぐす。もう良いです」 タッタッタ 澪「梓!」 唯「……」 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 11:58:55.39 ID:Tn+PH/RgO キョン「……(今は長門達に連絡しないと)」 澪「あの、今の話本当なんですよ」 キョン「……」 澪「それに、あなたの家も昨日はあったりなかったり、今日は全く無い」 キョン「あったりなかったり?」 澪「昨日、あなたと会うまでは家がなかったんですよ。けど、あなたが姿を現したら家も姿を見せた」 キョン「(どうやら、大変な事態らしい)」 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 12:06:03.07 ID:Tn+PH/RgO 澪「何か知ってるんですか?」 キョン「……ああ。恐らくは俺に関係がある。詳しい事は明日以降に話す」 澪「……そうですか、分かりました」 唯「……」 澪「唯、帰るぞ」 唯「あの!」 キョン「なんだ?」 唯「今度、あずにゃん泣かしたら許さないから」 キョン「(睨んでる…みたいだな)ああ」 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 12:18:42.38 ID:Tn+PH/RgO キョン「さて、俺の家はどこに行ったんだ」 キョン「長門か古泉に電話だな。まずは古泉」 「ガガガガー 殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」 キョン「!!!」 キョン「おいおい、どうなってる。俺は古泉にかけた筈だ」 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 12:32:23.63 ID:Tn+PH/RgO キョン「落ち着け、長門なら」 「ザザザザザザザあ…ああ…あああ…ああああ…あああああ…あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 キョン「……なんだ? 何が起こってやがる!」 キョン「は、ハルヒだ。ハルヒなら」 「アヒャアヒャアヒャアヒャアヒャアヒャアヒャアヒャ、気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい」 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 12:39:05.82 ID:Tn+PH/RgO キョン「誰だ……うっ、吐き気が……」 キョン「朝比奈さん…」 「逃がさないから逃がさないから逃がさないから逃がさないから逃がさないから逃がさないから逃がさないから」 キョン「谷口」 「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄」 キョン「つ、鶴屋さんの家に行けば」 104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 12:44:13.73 ID:Tn+PH/RgO キョン「……ない。鶴屋さんの家が……馬鹿な」 キョン「……どうする」 キョン「……国木田か。望みは薄いが」 国木田「もしもし」 キョン「国木田か、良かった」 国木田「ごめんキョン。今、忙しいから」 キョン「お、おい! 国木田!」 キョン「……どうすんだ真面目に」 108 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 12:52:20.59 ID:Tn+PH/RgO 唯宅 憂「はい」 キョン「どうも」 憂「あ、どうしたんですか?」 キョン「寝床と布団貸してくれないかな?」 憂「え?」 キョン「頼む!」 憂「はあ、良いですけど。それにしても顔色悪いですよ、大丈夫ですか?」 キョン「ああ(大丈夫じゃない大丈夫じゃない)」 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 12:58:15.20 ID:Tn+PH/RgO 憂「あの、カレー食べますか?」 キョン「ああ、貰えるかな」 憂「はい」 キョン「姉はどうしたんだ?」 憂「お姉ちゃんは、部屋でギター弾いてると思います」 キョン「へー、意外と努力家なんだな」 憂「お姉ちゃんですから」 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 13:02:52.68 ID:Tn+PH/RgO 憂「どうぞ」 キョン「ありがとう。頂きます」 憂「口に合うかどうか」 キョン「ん、美味い」 憂「良かったぁ」 キョン「親居ないのか?」 憂「旅行に」 キョン「成る程」 憂「私、洗い物してきます。何かあったら言って下さい」 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 13:07:26.27 ID:Tn+PH/RgO キョン「(よくよく考えると女子の家に泊まるのはヤバいな。まあ、仕方ないが)」 唯部屋 ジャンジャカジャッジャン♪ 唯「おぅ、流石はわたしだぁ」 ジャーン ジャーン キュルル 唯「あ、駄目だ。もう一回」 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 13:15:11.35 ID:Tn+PH/RgO 憂「あの、お姉ちゃんを呼んできて貰って良いですか?」 キョン「ん、ああ。二階か?」 憂「はい」 唯部屋 ギュオオオン ジャーン ジャッジャーン♪ 唯「出来たぁ♪ ギー太あんた最高だよぉ」 キョン「おす」 唯「めす」 キョン「……」 唯「……」 125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 13:21:21.65 ID:Tn+PH/RgO 唯「なな、なんで、うちに! まさか強盗!」 キョン「ないない」 唯「ああぅ、こっち見ないでぇ」 キョン「妹が呼んでるぞ」 唯「あん、火傷しちゃうよぉ」 キョン「アホな事してないで、さっさと来いよ」 唯「い、行くから行くからぁ!」 キョン「へいへい」 唯「はぁ、顔真っ赤だ///」 178 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 18:18:49.10 ID:Tn+PH/RgO 憂「お姉ちゃん、お風呂沸いたよ」 唯「うん……」 憂「お、お姉ちゃん、顔真っ赤だよ」 唯「うん……」 憂「熱でもあるの?」 唯「ん〜熱はないよぉ」 憂「ふーん」 唯「タオル〜」 憂「はい」 唯「着替え〜」 憂「はい」 唯「わたし、お風呂から帰ってこれたらアイス食べるからぁ」 憂「はいはい」 183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 18:27:39.70 ID:Tn+PH/RgO 唯「ぶくぶくぶわぁ」 唯「ぷくぷくぷわぁ」 唯「……うわっ、目に入った」 唯「おお、極楽極楽」 唯「ZZzz....はっ!」 唯「ZZzz....」 キョン「(暇だ……)」 憂「あの、あとでトランプとかどうですか?」 キョン「(断るのも悪いよな)やろうか」 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 18:36:30.76 ID:Tn+PH/RgO 唯「憂〜上がったよぉ」フラフラ 憂「お姉ちゃん、大丈夫?」 唯「大丈夫大丈夫、アイスが…さ」 憂「じゃあ、私も入ってくるね」 唯「うん〜」 ドテー キョン「……」 唯「あ、アイスぅ」 キョン「……」 唯「おおぅ、冷たい…冷たい…」パクパク キョン「(動物園に来たみたいだ)」 唯「あ、あげないよぉ」 キョン「いらねえよ」 189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 18:43:23.59 ID:Tn+PH/RgO 唯「どうしても欲しいって言うなら、あげてもいいよぉ」 キョン「いや、いらんが」 唯「ゆ、唯ちゃんのアイスが欲しいって言ったらあげるから///」 キョン「……」 唯「い、いらないのぉ?」 キョン「ゆ、唯ちゃんのアイスが欲しいなー」 唯「し、しょうがないなぁ///」 194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 18:49:34.90 ID:Tn+PH/RgO 唯「はっ! 夢かぁ……」 キョン「お前はどこでも寝るな」 唯「(こ、ここは試してみようかなぁ)」 キョン「はぁ」 唯「あ、アイス♪」 キョン「……」 唯「い、いる?」 キョン「くれるのか?」 唯「え〜どうしようかなぁ」 憂「あ、お風呂空きましたからどうぞ」 キョン「すまん。借りるよ」 唯「……だーめだぁ」 198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 18:56:23.99 ID:Tn+PH/RgO 唯「あ……」 憂「ふふふ」 唯「はい!」 キョン「おい、何故に他のカードを隠す」 唯「い、いいからぁ」 キョン「やれやれ(ジョーカーGETと)」 唯「ほっ」 憂「ん〜」 キョン「……」 唯「(み、見つめあってる)」 199 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 19:06:25.03 ID:Tn+PH/RgO 憂「朝方は寒いかもしれませんが、ここで良いですか?」 キョン「ああ。寝床があるだけ十分さ」 憂「今、布団とか持ってきます」 キョン「手伝うよ」 憂「うわっ!」 ドバドバ 憂「あ、す、すいません。布団どかして貰っていいですか?」 キョン「待ってろ」 憂「ありがとうございます」 キョン「どう致しまして」 憂「(やっぱり、悪い人じゃないみたい)」 200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 19:11:55.04 ID:Tn+PH/RgO 憂「では、お休みなさい」 キョン「お休み」 キョン「明日から、どうすかっな」 キョン「ま、なんとかなるか」 夜中 唯「……ん? 誰かいる。そっか、キョンくんだ」 キョン「ZZzz....」 唯「寝てる時は平気なんだけどなぁ」 唯「つんつん」 キョン「ZZzz....」 201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 19:18:56.88 ID:Tn+PH/RgO 唯「……」 唯「キス……」 唯「しちゃおうかな」 唯「……少しだけ少しだけ」 唯「か、顔が近い///」 唯「ほっぺなら良いよね///」 唯「ん〜……ん」 唯「しちゃった///」 ガバッ 唯「え? え?(どうしよう、わたし抱き枕状態)」 唯「あ、あ、ち、近いよぉ///」 209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 19:28:58.61 ID:Tn+PH/RgO キョン「はぁはぁ、梓。待ってろよ、今行くからな(何してんだ俺)」 キョン「よし、梓の家だ(梓の家?)」 キョン「梓!」 梓「き、キョンさん。助けて…」 ?「逃がさないよ」 キョン「止めろ!(なんだコレは)」 グサッ ザシュ 梓「あ……っつ…ぐっ」 ドサッ キョン「梓あああぁぁぁ!」 222 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 19:44:10.96 ID:Tn+PH/RgO キョン「梓!」 チュンチュン 唯「あずにゃん?」 キョン「いや、なんでもない」 唯「ZZzz....」 キョン「夢……か」 唯「ZZzz....」 キョン「……」 キョン「これは、どういう状況だ」 唯「ZZzz....」 キョン「ぬ、抜け出せない。(というか、足が絡まってるせいで勃起が抑えられん)」 227 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 19:52:19.86 ID:Tn+PH/RgO キョン「はぁはぁ(ヤバいヤバい。理性が)」 キョン「はぁはぁ(落ち着け俺。寝て起きれば良いんだ)」 キョン「……(クソ。良い匂いがしやがる)」 キョン「……(ハルヒが一匹、ハルヒが二匹、ハルヒが…)」 229 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 19:58:44.35 ID:Tn+PH/RgO キョン「(余計、寝れねぇよ!)」 唯「はぁ〜すぅ」 キョン「あん(首筋に息があ)」 キョン「はぁはぁ(もう、良いかな)」 キョン「(少しだけだけ少しだけ、腰を)」 ズル 唯「ふ…ぁんZZzz....」 キョン「(ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい)」 234 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 20:08:27.72 ID:Tn+PH/RgO キョン「(駄目だ。こんな事は良くない)」 キョン「はぁはぁ(寝る寝る寝る寝る)」 キョン「寝れねぇ……」 朝 キョン「はっ! 寝れた」 キョン「……あ、なんで隣に寝てたんだよ」 憂「え?」 キョン「え? ……妹さん」 憂「はい。おはようございます」 キョン「お、おはようハハ」 236 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 20:12:41.80 ID:Tn+PH/RgO キョン「そっくりなんだな」 憂「そ、そうですか?」 キョン「(隣にいたのは姉だったよな)」 憂「今、ご飯作りますから」 キョン「よ、よろしく」 256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/03(金) 21:39:47.47 ID:j+kUulZM0 憂「どうぞ」 キョン「秋山さんとは大違いだな」 憂「え?」 キョン「では、いただきます」 憂「はい」 キョン「姉は呼ばないのか?」 憂「まだ、寝てると思いますよ」 270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 21:58:41.87 ID:Tn+PH/RgO キョン「え……あ……な……」 ?「どうしたの? そんなに驚いた顔して」 キョン「何故、お前がここにいる?」 ?「何言ってるの?」 キョン「(これは、いつかの時と同じなのか)」 ?「ほら、立って」 キョン「ああ」 277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 22:05:06.04 ID:Tn+PH/RgO キョン「じゃあな、朝倉」 朝倉「どこ行くの?」 キョン「自分探し…かね」 文芸部 キョン「長門は…いない…か」 キョン「朝比奈さんと鶴屋さんもいない。残すはハルヒと古泉。長門は家にはいるだろうか」 280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/03(金) 22:13:28.16 ID:Tn+PH/RgO 放課後 キョン「(ハルヒか古泉。どちらでもいいから姿を見せろよ)」 ・・・ ・・ ・ キョン「……長門のマンションへ行こう」 ピンポーン オバサン「はいはい」 キョン「あ、間違えました(ブラのみで出てくるな)」 オバサン「イタズラは止めて」 289 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 22:23:34.77 ID:Tn+PH/RgO 桜ヶ丘高 部室 澪「な、なあ律」 律「なに?」 澪「うちの周りに不審な人見なかったか?」 律「見てないけど、どうした?」 澪「なんか、尾行というかさ。誰かの視線を感じるんだよ」 律「ストーカーって事か?」 澪「いや、よく分からないけど気持ち悪くて」 295 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/03(金) 22:31:51.12 ID:Tn+PH/RgO 律「……見張りとかやってみよっか」 澪「見張り…危なくないか?」 律「男がいればなぁ」 澪「……あ!」 律「ん、どうした?」 澪「手伝ってくれるか分からないけど、男の子がいた」 律「誰だ? あたしの弟はなしだぞ」 澪「連絡……アドレス〜」 301 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/03(金) 22:40:05.12 ID:Tn+PH/RgO 紬「ごめん、遅れちゃった」 律「お、紬。なんだそれ」 澪「う〜ん」 唯「あ! 紬ちゃん、何それぇ」 紬「ホールケーキ。丸ごと余ってたから」 梓「紬先輩は、相変わらず凄いですね」 303 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/03(金) 22:49:22.40 ID:Tn+PH/RgO 澪「なぁ唯、キョンさんて何処の高校だっけ?」 唯「さぁ? なんでぇ」 澪「話したい事があってな」 唯「うちに来れば話せるよぉ」 澪「どうやってだ?」 唯「昨日から、うちに泊まってるからぁ」 梓「え?」 澪「……」 律「紬、美味いぞコレ」 紬「そう? 余りものだからどうかと思ったけど」 310 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/03(金) 23:04:56.46 ID:Tn+PH/RgO 澪「なんで唯の家に?」 唯「家が無いから、泊まりたいって」 梓「(だからといって、なんで唯先輩の家に)」 澪「か、帰りに寄っていいか?」 唯「いいよぉ」 律「お、紅茶も美味い」 紬「温まるわねぇ」 316 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/03(金) 23:16:20.54 ID:Tn+PH/RgO 唯宅 キョン「(鍵は朝倉なのか? 他に関わりがある人物が思いつかん)」 ピンポーン 律「お帰りなさいませ」 紬「ご主人様」 キョン「……」 律「あ、あの反応して欲しいんだけど」 紬「ごめんなさいごめんなさい」 331 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/03(金) 23:35:18.78 ID:j+kUulZM0 キョン「(なんか、集団リンチでもされそうなんだが)梓はいないのか?」 澪「あずさは、来ないって・・・」 キョン「(この前の事で怒ってるのか)」 紬「どうぞ、紅茶です」 キョン「どうも(朝比奈さんに会いたい)」 律「それで、唯が好きなのかな?」ヒソヒソ キョン「っぐ・・・かっは・・・」ゴクリ 律「あはは、落ち着け落ち着け!」 澪「(律の奴、もうあんなに話せてる)」 唯「ブクブクブク」 336 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/03(金) 23:40:45.44 ID:j+kUulZM0 澪「あの、頼みたいことが」 紬「頼みたい事?」 澪「ムギじゃなくて、こっちの人だぞ」 キョン「で、頼みたいことってのは?」 澪「用心棒になってください」 キョン「用心棒?」 唯「ええ! ずるいよお! 澪ちゃんだけえ」 律「おい、唯、勘違いしてないか?」 342 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/03(金) 23:46:59.82 ID:j+kUulZM0 唯「え?」 律「唯はこっちで遊ぼうなあ」 唯「あうう」 キョン「具体的には?」 澪「ストーカーを見つけて欲しいんです」 キョン「ストーカー?」 紬「どういうこと?」 澪「最近、誰かの視線をずっと感じるんです。夜になると、窓に石みたいなのが当たる音がしたり」 キョン「警察には行ったのか?」 澪「警察は被害がないと動かないって・・・」 キョン「んー」 347 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/03(金) 23:51:36.00 ID:j+kUulZM0 キョン「役に立つかは分からんが、手伝ってもいいぞ」 澪「本当ですか?」 キョン「しかし、相手が凶器を持ってた場合は逃げる」 澪「はい(そこは、戦って欲しいけど)」 紬「ねえ、唯ちゃん。これ、なあに?」 唯「それは、ツイスターゲームだよお」 紬「面白そう、やらない?」 律「おう、やろうやろう!」 362 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/03(金) 23:58:39.76 ID:j+kUulZM0 律「おわ・・・」 澪「こら、律どこ触って!」 唯「へのへのへー」 紬「わあ」キラキラ キョン「・・・・・・(俺、なにしよう)」ポツン 366 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:04:04.88 ID:sQsSohyx0 キョン「じゃあ、そろそろか」 澪「はい」 唯「わたしも行こー」 律「唯はお留守番だ」 唯「なんでえ」 律「大人の遊びだからな」 澪「紛らわしい言い方するな」 ゴツン 律「いへえ」 紬「じゃあ、唯ちゃん復ね」 367 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:10:23.46 ID:sQsSohyx0 律「じゃあな、ムギー」 キョン「ここらで離れた方がいいな」 澪「はい。携帯で写真を撮れればいいんですけど」 律「任せとけって」 澪「うん」 キョン「じゃ、行動開始だな」 370 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:18:03.42 ID:sQsSohyx0 律「もしかして、世話好き?」 キョン「ん?」 律「だって、こんな事普通の人は面倒でやらないよ」 キョン「実際、面倒だけどな」 律「そうなの。じゃあ、澪が気になってるとか?」 キョン「残念だが、ないな」 375 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:21:47.57 ID:sQsSohyx0 律「彼女いないんだよね」 キョン「ああ」 律「好きなタイプは?」 キョン「どちらかといえば、おしとやかな人だな」 律「(ムギか)」 キョン「だが、相性は元気で活発な奴の方が合うみたいだがな」 律「(あたしみたいなのかな)」 382 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:31:04.84 ID:sQsSohyx0 キャアアアアアアアアアアアアアア キョン「!!!」 律「澪の声だ!」 キョン「行くぞ!」 澪「いやあ! 離して!」 ?「クソ! クソ! あんたが悪いんだ!」 律「澪!」 キョン「大丈夫か! ・・・何してんだ、お前」 386 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:35:24.00 ID:sQsSohyx0 谷口「へへ、久しぶりだな。キョン」 キョン「お、落ち着け! まずはナイフをだな」 谷口「ふざんけんなよ!」 キョン「!!!」 谷口「おまえはVIP住人の苦しみや妬み、苛立ちを知らねえんだ」 キョン「VIPってなんだ?」 律「さあ」 澪「ううう・・・ぐす・・・」 394 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:39:17.46 ID:sQsSohyx0 谷口「そんな事はどうでもいい!」 キョン「いや、俺は訊いてねえ」 谷口「秋山さんに近づけば、お前に会えると思ってたぜ」 キョン「どういうことだ?」 谷口「彼氏だからな」 澪「そ・・・それは・・・」 キョン「待て、誤解だ」 谷口「うおおおおおおおおおおおおおい! お前はいつだってそうだ」 395 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:41:56.81 ID:sQsSohyx0 谷口「涼宮だって、そうだ。明らかにお前に好意を持っているのに、お前は逃げてばかりじゃねえか」 キョン「それも勘違いだ、お前の」 谷口「お前は、女を愚弄してるんだよ!」 キョン「落ち着けって」 谷口「うおおおおおおい!」 400 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:48:00.49 ID:sQsSohyx0 谷口「秋山さん、あなたの敵なんですよ! あいつは!」 澪「そ・・・んな・・・こと」 キョン「お前の望みはなんだ!」 谷口「うおおおおおい! 話が早いぜ相棒!」 キョン「相棒?」 谷口「俺にフラグ構築能力をくれ」 キョン「フラグ・・・構築能力・・・」 404 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:50:33.67 ID:sQsSohyx0 谷口「俺が一番上手く女の子を扱えるんだあああああああああ!!!!」 律「(うわあ、引くわあ)」 キョン「待て、なんだそれ?」 谷口「これだから、主人公は困るぜ! 俺の口から言わせるな!」 澪「・・・つ・・・き・・・つい」 409 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 00:55:43.10 ID:sQsSohyx0 谷口「・・・お前の所為でお前の所為で」 バッ 澪「げほっ! げほっ! 律「澪!」 谷口「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」 キョン「待て、落ちつ」 グサッ ザシュ 谷口「はは、やったぜ! やったぜ! VIPの大勝利だあああああああああ」 タッタッタ 澪「いやああああああああああ」 律「あ、あいつ!」 418 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:02:46.40 ID:sQsSohyx0 澪「あ・・・ああ・・・あ」 バタッ 律「澪!」 律「どうしよう! どうしよう!」ポロポロ キョン「ぐ・・・はあ・・・はあ・・・つう」 ・・・ ・・ ・ キョン「・・・・・・」 キョン「知らないな・・・この天井」 430 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:16:58.30 ID:sQsSohyx0 α 古泉「おや、お目覚めですか?」 キョン「古泉・・・」 古泉「驚きましたよ。あなたが誰もいない路上で発見されたと聞いた時は」 キョン「誰も・・・いない?」 古泉「ええ、そう聞いてます」 キョン「・・・」 古泉「彼女にはまた心配をかけてしまいましたね」 キョン「・・・ハルヒ」 古泉「そうとう心配したと思いますよ」 432 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:19:40.82 ID:sQsSohyx0 ハルヒ「ZZZZzzzz」 キョン「・・・・・・すまん、今は眠りたい」 古泉「んふ、そうした方がいいでしょう」 キョン「・・・・・・(気持ち悪い)」 442 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:28:59.26 ID:sQsSohyx0 β キョン「・・・・・・」 律「お、起きた」ヒソーリ キョン「・・・・・・」 律「心配したんだからな」ヒソーリ キョン「すまん」 唯「ZZZZzzzz」 梓「ZZZZzzzz」 キョン「秋山さんは?」 律「他の病室に。今はムギがついてる」ヒソーリ キョン「そうか・・・・・・」 450 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:38:20.85 ID:sQsSohyx0 β キョン「ふう、今日で退院か。正直、ここからだと自宅の有無を確認するのはキツイな」 唯宅 ピンポーン キョン「・・・午前中だからな」 キョン「桜ヶ丘高校でも行くか」 キョン「うー寒いなあ」 国木田「おや、キョンじゃないか?」 453 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:42:32.85 ID:sQsSohyx0 β キョン「国木田、なにしてんだ?」 国木田「僕のことはいいよ。それより、キョンは何故ここにいるの?」 キョン「今日は病院に行っててな」 国木田「ふーん。じゃあ、早く家で休んだ方がいいんじゃないかな」 キョン「そうだな」 国木田「それじゃあキョン、またね」 キョン「ああ」 457 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:48:39.20 ID:sQsSohyx0 α ハルヒ「あんた、何度心配かけさせたら済むのよ!」 キョン「大声をだすな」 ハルヒ「本気で心配したんだから、勿論団長としてよ」 キョン「前にも聞いたな」 ハルヒ「まあ、無事だったようだし許してあげるわ」 キョン「そりゃ、ありがたい」 ハルヒ「じゃ、あたしは帰るけど動いちゃだめよ! 絶対安静だからね!」 キョン「分かってるよ」 458 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:50:52.51 ID:sQsSohyx0 古泉「お邪魔します」 キョン「今度はお前か」 古泉「もう一人」 長門「・・・」 キョン「長門か」 古泉「何かが“起きてた”ようですね」 キョン「ああ、何かは知らんがな」 459 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:56:12.10 ID:sQsSohyx0 古泉「まずは僕から話しましょう」 キョン「頼む」 古泉「実は、二日前辺りからあなたの消息が掴めなくなりました。機関も総出で探しましたが、見つからず。 そして、昨日の夜に路上で腹部から血を流してるところを発見しました」 キョン「よく生きてたな俺」 古泉「傷は深くなかったことが幸いしました。 それと恐らく涼宮さんに力がある程度影響したのかもしれませんね」 キョン「ハルヒのお陰ねえ」 462 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 01:59:18.32 ID:sQsSohyx0 古泉「あなたは何処へ行ってたか記憶におありですか?」 キョン「まわりくどいのでここカットな」 古泉「ほお、不思議ですね」 キョン「長門は何か知ってるか?」 長門「・・・」コク 469 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 02:11:25.52 ID:sQsSohyx0 長門「三日ほど前、この時間軸が不安定になった。原因は京○アニメーションの作品を クロスさせたこと。犯人は2009/07/01(水) 18:47:55.11 にVIPにスレ立てしたID:2FcJSYC40」 キョン「誰だそれ」 長門「未知の情報生命体だと思われる。そして、平行世界がこの時間軸に混在し始めたのが二日前」 キョン「じゃあ、俺の家が消えたりしたのは」 長門「そう、恐らくそれが原因。現在、この世界から一部の情報が改竄された」 キョン「改竄?」 長門「あなたと親しい人物達」 476 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 02:20:06.35 ID:sQsSohyx0 キョン「親しい・・・古泉」 古泉「はい」 キョン「俺が発見された時、他に誰もいなかったのか?」 古泉「ええ、そのはずです」 キョン「古泉、頼みたいことがある」 古泉「なんでしょう?」 キョン「とある人の住居を確認してくれ」 古泉「どちらの?」 キョン「平沢唯、秋山澪、中野梓、田井中律、琴吹紬のだ」 古泉「解りました、すぐに」 キョン「俺の家はあるのか?」 古泉「ええ、健在です」 478 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 02:29:27.25 ID:sQsSohyx0 キョン「ZZZZzzzz」 古泉「起きてください・・・フー」 キョン「うおわ! 何すんだ!」 古泉「頼まれた調査してきましたよ」 キョン「どうだった?」 古泉「全滅です。住居はなくなっています。恐らく周辺の情報も書き換えられて、気づく人はいないでしょう」 キョン「そうか」 古泉「心配ですか?」 キョン「だって、元は同じ世界にいた奴らだぞ」 古泉「そうでしょうか」 キョン「なに?」 古泉「彼女達は平行世界の住人なのかもしれませんよ」 キョン「・・・・・・」 480 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 02:35:33.57 ID:sQsSohyx0 古泉「そういえば、あなたの友人の谷口、国木田は以前行方不明です」 キョン「行方不明?」 古泉「ええ、あなたと同じです。平行世界へ行ってしまわれたのかもしれませんね」 キョン「(谷口・・・お前・・・)」 古泉「さて、どうしますか?」 キョン「決まってる。平沢達を戻したい」 古泉「明日退院したら、また長門さん達と協議しましょう」 キョン「ああ」 古泉「(出来れば、このままが良いんですがね)」 487 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 02:46:21.73 ID:sQsSohyx0 β キョン「仕方無い、頑張って自宅見てくるか」 キョン「ないよな・・・やっぱり。どうなってんだか」 キョン「平沢の家に泊まり続けるのも限度があるしな。ホームレスか・・・ハハ」 キョン「なんか、眠くなってきたなZZZZzzzz...」 ?「キョン、キョン、風邪をひくよ。起きたまえ」 キョン「ん?」 494 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 02:57:30.16 ID:sQsSohyx0 β キョン「佐々木か」 佐々木「ここで何してるんだい?」 キョン「ちょっとな」 佐々木「悩みがあるなら聞いてもいい。勿論、話したかったらだけどね」 キョン「大丈夫だ。大した事じゃない」 佐々木「ならいいけどね。今は暇かい?」 キョン「ああ」 佐々木「偶には喫茶店で話でも如何かな?」 497 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 03:02:50.37 ID:sQsSohyx0 キョン「すまん、そういう気分じゃないんだ」 佐々木「そう。キョン、いつでも連絡してくれていいよ」 キョン「ああ、サンキューな」 佐々木「じゃあ、さよなら」 キョン「またな」 キョン「さて、・・・・・・平沢家が頼りだ。てか両親帰宅したら終わりだな」 499 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 03:05:42.54 ID:sQsSohyx0 唯宅 ピンポーン 憂「あ、お帰りなさい」 キョン「本当にすまんが、しばらく泊めてくれないか?」 憂「はい。両親が帰ってくるまでなら」 キョン「それで構わない」 憂「みんな、待ってますよ」 キョン「みんな?」 510 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 03:46:36.48 ID:sQsSohyx0 キョン「お邪魔・・・します」 憂「フフ」 パパンッ!! パンッ!! パンッ!!! 梓・澪・律・紬「退院おめでとー!!!!」 キョン「・・・・・・」 律「うわあ、反応なしかよー」 キョン「いや、唐突過ぎてだな」 梓「病院行ったら、どこ行ったか分からないって言われて心配しましたよー」 紬「でも、唯ちゃん家に鞄が置きっぱなしだったから待ってたんです」 澪「うう、良かった・・・本当に・・・良かった・・・」 キョン「心配かけて申し訳なかった」 憂「あの、お昼ご飯とか、食べましたか?」 キョン「いや、まだ」 憂「じゃあ、今作りますね」 516 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 03:58:37.12 ID:sQsSohyx0 キョン「・・・そういや、平沢姉はどうした?」 律「ああ・・・・・・唯なら自分の部屋・・・」 キョン「そうか」 梓「・・・(唯先輩が気になってるのかな)」 澪「・・・(駄目、唯と梓だっているんだから我慢しないと)」 紬「大丈夫かしら唯ちゃん」 517 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 04:03:44.84 ID:sQsSohyx0 憂「お待たせしました」 キョン「どうも」 梓「あ、わ、わたしが食べさせてあげます///」 キョン「いや、自分で食える」 澪「そ、そうだぞ梓。困ってるだろ」 紬「ふふ」 律「(本人気づいてなさそうだけど、目の前で火花が散ってるぞお)」 518 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 04:08:42.63 ID:sQsSohyx0 キョン「ご馳走さん」 憂「あ、食器は私が」 キョン「(正直、もう一度寝たい)」 澪「あ、あの」 キョン「はい」 澪「あの話は?」 キョン「あの話?」 澪「家が消えたりとかの」 キョン「ああ、それか」 紬「???」 律「なんの話?」 澪「うーん、今は聞かないでくれ」 律「りょーかい」 521 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 04:16:57.50 ID:sQsSohyx0 キョン「実はまだ良くは分かってない。ただ、俺の家が現在消えてるのは事実だ」 梓「じゃあ、家に帰れないってことですか?」 キョン「現状はな。もしかしたら、俺のなか・・・友人達が助けてくれるかもしれん」 澪「助ける?」 キョン「信じられんかもしれんが、超能力を持った奴らでな」 梓「あー騙そうとしてますねえ」 キョン「まあ、信じる信じないは自由だ」 澪「あなたも超能力持ってるんですか?」 キョン「俺は見た目どおりの冴えない普通の高校生さ」 梓「普通じゃないですよ」 キョン「ん?」 梓「普通なんかじゃないです///」 526 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 04:27:07.99 ID:sQsSohyx0 憂「お姉ちゃん、まだ下りてこないのかなあ」 律「ね、寝てるんじゃないかなハハハ(唯、ごめん)」 憂「あの、呼んできてもらって良いですか?」 キョン「ああ、叩き起こしてくる」 梓「・・・」ピク 澪「・・・」ピク 律「(あちゃー)」 紬「あ、わたしも」 澪「じゃ、じゃあわたしも」 梓「わたしも!」 律「わたしはパスねえ」 529 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 04:42:01.42 ID:sQsSohyx0 唯部屋前 コンコン 澪「唯ー、いい加減起きたらどうだ」 梓「せ、先輩。キョンさんも来てますよお」 紬「一緒に紅茶でも飲まない?」 ・・・・・・ キョン「入るぞ」 澪「(大胆だな)」 キョン「・・・寝てるみたいだな」ヒソーリ 梓「本当だ」ヒソーリ 紬「さっき、いっぱい泣いてたから疲れちゃったのかも」ヒソーリ 澪「(ムギ、それは言っちゃダメ)」 キョン「泣いてた?」ヒソーリ 梓「(ああ、唯先輩に好かれてるって気づいちゃう)」 紬「あなたの名前を言いながら、結構泣いてましたよ」ヒソーリ 澪「(唯、負けたよ)」 キョン「なんで、俺の名前を言いながら泣くんだ?」ヒソーリ 梓「(あ・・・この人)」 澪「(鈍感だった)」 530 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 04:49:02.40 ID:sQsSohyx0 律「じゃあな、憂」 憂「お姉ちゃん、寝たままですいません。また来てください」 澪「ああ」 梓「キョンさんも、今日はしっかり休んでくださいよお」 キョン「分かってるよ」 紬「じゃあ、失礼します」 603 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 14:44:30.79 ID:sQsSohyx0 キョン「ふう」 憂「あ、わたしは夕飯の準備をしてきます」 キョン「手伝おうか?」 憂「いえ、休んでてください」 キョン「(なんか、駄目だな俺)」 唯部屋 唯「うーんうーん、・・・っは! 寝てしまった」 唯「ま、いっか。お菓子でも食べに行こっとお」 606 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 14:48:46.06 ID:sQsSohyx0 唯「憂ー」 キョン「お、やっと起きたのか?」 唯「・・・・・・」 キョン「・・・どうした」 唯「・・・・・・」プイッ キョン「なっ」 唯「憂ー、お菓子あるー」 憂「お姉ちゃん、もうすぐご飯だから我慢してね」 唯「ええー」 608 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 14:55:38.94 ID:sQsSohyx0 キョン「まあいい」 唯「・・・」ジー キョン「・・・なんだ」 唯「・・・」プイッ キョン「はあ?」 キョン「あれ、鞄がやけに分厚いな」 キョン「これは、教科書・・・家に置いといたものだな・・・」 キョン「・・・助かったというべきか」 610 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 15:02:10.97 ID:sQsSohyx0 憂「お待たせしましたあ」 キョン「おお、鍋か」 憂「はい! 退院祝いもかねて」 キョン「気を使わせて悪いな」 憂「あ、全然、そんな。気にしないで下さい」 キョン「(出来た妹だ。うちの妹はこうはならんな)」 憂「お姉ちゃん呼んできますね」 キョン「・・・何処に行ったんだ俺の家族は」 611 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 15:10:20.67 ID:sQsSohyx0 唯「・・・」 キョン「(避けられてる・・・)」 憂「じゃあ、いただきます」 唯「いただきまーす」 キョン「い、いただきます」 憂「お姉ちゃん、野菜も食べてね」 唯「分かってるよお」 キョン「うん、美味い」 憂「お姉ちゃん、お肉持っていきすぎだよ」 唯「ええ、だってえ」 613 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 15:17:41.03 ID:sQsSohyx0 憂「お姉ちゃん、宿題とかやった?」 唯「ん、まだあ」 憂「は、早めにやったほうがいいんじゃない」 唯「うん」 憂「わたしは洗い物してるから」 唯部屋 唯「うーん・・・わからない・・・」 コンコン キョン「一応、真面目にやってるんだな」 唯「う・・・・・・」プイッ 616 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 15:25:04.72 ID:sQsSohyx0 キョン「なあ、さっきから避けてないか?」 唯「き、気のせいだよ」 キョン「いやいや、明らかにおかしいだろ」 唯「・・・」 キョン「ふう、まあいい。これカフェオレな。じゃ、宿題頑張ってくれ」 ガチャ バタン 唯「ギー太・・・私、わからないよ」 617 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 15:30:36.98 ID:sQsSohyx0 夜 憂「じゃ、おやすみなさい」 キョン「おやすみ」 キョン「・・・(そういや、朝倉がいるんだよなあ)」 唯「・・・」 キョン「(どうすんだよ、これから)」 唯「ねえ」 キョン「ん?」 唯「一緒に寝ていい?」 キョン「???」 唯「お願い」 622 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 15:36:14.73 ID:sQsSohyx0 キョン「駄目だ」 唯「やだ」 キョン「駄目だ」 唯「やだ」 キョン「それは駄目だ」 ギュッ キョン「おい、離れろ」 唯「やだ」 キョン「落ち着け」 唯「もう、嫌だから・・・怖いの」 キョン「怖い?」 625 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 15:45:40.34 ID:sQsSohyx0 唯「病院に運ばれたって聞いて、すごく怖かったんだよ」 キョン「大袈裟な」 唯「もう、どっか行かないでね」 キョン「なんだそりゃあ」 唯「離さないからあ」 キョン「・・・朝になったら自分の部屋で寝ろよ。妹が勘違いする」 唯「ありがと♪」 キョン「・・・くな・・・くほ」 唯「コチョコチョコチョコチョ」 キョン「やめ・・・ろ! く、くすぐったい」 ゴツ 唯「あう」 636 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 16:13:59.29 ID:sQsSohyx0 α 翌日 部室 朝比奈「あ、あの、なんの話を?」 キョン「朝比奈さん、未来から何か指令とか来てないですか?」 朝比奈「いえ、全く」 古泉「ここは長門さんですね」 キョン「長門、世界を元に戻すにはどうしたらいい」 長門「もう一度、平行世界をこの時間軸に介入させる必要がある」 キョン「方法があるのか?」 長門「確実な方法は無い」 キョン「確実じゃなければあるのか?」 長門「そう。この時間平面上で、時空震動を引き起こす」 古泉「それはどうやって」 長門「涼宮ハルヒ」 641 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 16:33:40.29 ID:sQsSohyx0 キョン「ハルヒ?」 長門「そう」 キョン「そんなことが出来るとして、この時間に影響はないのか?」 長門「問題ない」 古泉「それで、涼宮さんに何をさせればいいのですか?」 長門「閉鎖空間の発生時に、小規模な時空の歪みが発生する。それを使う」 キョン「それで」 長門「目標の平行世界を特定し、涼宮ハルヒの力を一時的に使用。情報の奪取を行う」 キョン「出来るのか?」 長門「理論的には可能。成功する保証はない」 キョン「・・・」 643 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 16:42:27.93 ID:sQsSohyx0 古泉「どうします?」 朝比奈「あ、あの、なんの話をして・・・」 キョン「長門、また苦労かけるな」 長門「いい、情報統合思念体も協力する意向」 キョン「となると、まずはハルヒに閉鎖空間を発生してもらわんといかんのか・・・」 古泉「今の涼宮さんは落ち着いてますからね。容易ではないでしょう」 キョン「なにかないのか?」 古泉「まあ、正攻法で行くのが良いかと」 キョン「それは?」 647 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 16:47:31.16 ID:sQsSohyx0 古泉「嫉妬です」 キョン「・・・・・・」 古泉「僕はいたって本気ですよ。涼宮さんに嫉妬してもらえばあるいは」 キョン「51歩譲って、ハルヒが嫉妬するとしよう。方法は?」 古泉「あなたと親しい女性にご登場していただきましょう」 キョン「誰だ、それは」 古泉「・・・・・・佐々木さんは如何ですか?」 キョン「佐々木?」 649 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 16:57:33.17 ID:sQsSohyx0 キョン「前にも聞いたような気がするな」 古泉「新入生勧誘の時でしたかね。僕は、彼女があなたに好意を持っていると思っています」 キョン「春先の事件で知っただろう。あいつは俺に好意を抱いてはいない」 古泉「確かに彼女は相手側の企みに手を貸していました。しかし、好意を有無とは別の話です」 キョン「・・・・・・」 古泉「試してみませんか?」 キョン「・・・仕方無い・・・か」 朝比奈「あ、お、お茶入れますねえ」 652 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 17:05:21.09 ID:sQsSohyx0 放課後 古泉「では、連絡を」 キョン「へいへい」 ・・・・・・ 古泉「・・・・・・」 キョン「あれ、繋がらねえな」 古泉「アナウンスは聞こえますか?」 キョン「いや」 古泉「ちょっと、待っててください」 古泉「残念です」 キョン「何がだ?」 古泉「佐々木さんの通う高校が消失しています」 キョン「・・・・・・」 654 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 17:17:30.77 ID:sQsSohyx0 キョン「つまり」 古泉「ええ、佐々木さんもです」 キョン「・・・佐々木まで」 古泉「代役を立てないといけませんね」 キョン「・・・」 古泉「ここは鶴屋さんに頼みましょう」 キョン「鶴屋さんに?」 古泉「ええ、彼女なら上手くやってくれるでしょう。佐々木さんほどに刺激にはなりませんが」 659 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 17:27:15.80 ID:sQsSohyx0 鶴屋「任せてにょろ。めがっさ頑張るっさ。でも、良いのそんなことして?」 古泉「今だけですから。あとで、ドッキリネタとして明かせば収拾はつくでしょう」 鶴屋「ふーん、ま、あたしとしては面白そうだから良いけどさっ」 古泉「では、始めましょう」 部室 ハルヒ「あんた、もう平気なの?」 キョン「ん、ああ」 ハルヒ「そう」 663 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 17:42:52.63 ID:sQsSohyx0 鶴屋「キョンくん、お待たせっさ」 ハルヒ「???」 キョン「鶴屋さん(もう始まってるのか)」 鶴屋「早くデート行くよっ」 ハルヒ「デート?」 鶴屋「そ、デート」 ハルヒ「ちょ、ちょっと待って。なんで鶴屋さんとキョンがデートするのよ」 キョン「お、お、お」 鶴屋「あたしがキョンくんを好きだからさっ」 キョン「(直球!)」 朝比奈「え、え、え」 664 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 17:48:31.79 ID:sQsSohyx0 ハルヒ「・・・・・・」 鶴屋「ほらほら、行くよっ。あ、キョンくん唇が乾燥してるねえ。リップクリーム貸すよっ」 キョン「ど、どうも」 長門「・・・」 朝比奈「す、え、ど、ふえ」 古泉「・・・」ニヤ ハルヒ「あたし、帰るわ。いちゃつくなら、どうぞ」 鶴屋「これで良かったのかぃ?」 古泉「ええ、完璧です」 キョン「はあ」 朝比奈「な、何がどうなって・・・」 666 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 17:59:14.13 ID:sQsSohyx0 キョン「で、これからは」 長門「涼宮ハルヒを誘導する」 キョン「誘導?」 長門「そう。涼宮ハルヒの力を使いつつ、閉鎖空間の発生を維持するには閉鎖空間付近へ誘導する必要がある」 古泉「僕がやりましょう。あなた方は、機関の車で追行してください。手配しますので」 キョン「解った」 朝比奈「あ、あの、わたしは?」 キョン「朝比奈さんはここにいてください」 朝比奈「は、はい!」 古泉「では、急ぎましょう」 676 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 18:46:21.92 ID:sQsSohyx0 ハルヒ「ちょっと、古泉くん何よ用って」 古泉「喫茶店でお話します」 キョン「よし、上手くいったみたいだな」 長門「こっち」 キョン「ここか?」 長門「・・・」コク キョン「長門、頼んだぞ」 長門「・・・」コク ズビャーーーン 長門「sdfghjkl;zxcvbm」 長門「zzxcvbmdffdyt」 キョン「長門?」 長門「・・・コンタクトに失敗。時空の歪みも消失した」 キョン「失敗・・・・・・嘘だろ」 677 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 18:50:21.17 ID:sQsSohyx0 β 北高 朝倉「おはよう、今日は早いのね」 キョン「あ、ああ(何を企んでる)」 朝倉「朝から怖い顔しないで」 キョン「生憎、これが俺の顔だ」 朝倉「無愛想なのね」 キョン「お前と一緒だ」 朝倉「ふふ、そうね」 678 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 18:57:19.92 ID:sQsSohyx0 桜ヶ丘高校 梓「おはよう・・・」 憂「おはよー。どうしたの? 元気ないね」 梓「う、うん」 憂「大丈夫? 顔色悪いよ」 梓「だ、大丈夫・・・だと思う」 憂「無理しない方がいいよ」 梓「うん・・・」 683 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 19:11:47.26 ID:sQsSohyx0 放課後 澪「どうした梓? 顔色悪くないか」 梓「な、なんでもないです」 紬「具合でも悪いんじゃ」 梓「・・・」 唯「みんなあ、遅れてごめんねえ」 律「ごめんごめんー」 澪「梓、本当に大丈夫か?」 梓「はい・・・」 687 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 19:22:11.88 ID:sQsSohyx0 放課後 北高 キョン「おい、朝倉」 朝倉「なに?」 キョン「俺に話があるんじゃないか?」 朝倉「どうして?」 キョン「お前は消えたはずだ」 朝倉「なにを言ってるの?」 キョン「・・・まあいい」 朝倉「変な妄想する前に、勉強した方がいいと思うな」 キョン「生きてたらな」 キョン「(この世界で生きてくしかないのか?)」 688 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 19:27:14.80 ID:sQsSohyx0 律「なあ、澪ー。唯の奴、朝からご機嫌でさあ」 澪「なんかあったのか?」 唯「ひみつう」 律「隠すなよお。うりうり」 唯「あうう」 紬「わたしいも知りたいわあ」 梓「・・・・・・」 690 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 19:32:56.09 ID:sQsSohyx0 帰り道 紬「もう、寒いわねえ」 律「ムギはあったかくていいよなあ」 唯「うう、寒い」 澪「風邪ひくなよ唯」 梓「・・・」 澪「梓」 梓「はい」 澪「どうした? 悩みがあるなら聞くぞ」 梓「え、あ、だ、大丈夫です」 澪「・・・本当だな?」 梓「・・・はい、本当です」 691 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 19:43:42.61 ID:sQsSohyx0 キョン「ん? 何してんだ?」 唯「えへへー、待ってたよお」 キョン「先に帰れたろ」 ギュッ キョン「コラ、くっつくな。人に見られたらどうする」 唯「誰もいないよお」 キョン「ああ、もう」 唯「あったかーい」 キョン「ん?(目眩が・・・)」フラフラ 唯「え?」 694 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 19:48:20.60 ID:sQsSohyx0 キョン「(なんだ? これ)」 sdfghjkl;zxcvbm zzxcvbmdffdyt 長門? ・・・コンタクトに失敗。時空の歪みも消失した 失敗・・・・・・嘘だろ キョン「(俺の・・・声と・・・長門?)」 唯「大丈夫?」 キョン「あ、ああ(頭痛が・・・)」 唯「憂、もう帰ってるかなあ」 698 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 19:59:41.50 ID:sQsSohyx0 唯宅 唯「憂、なにしてんのお?」 憂「炬燵、もうそろそろ出そうと思って」 唯「うんうん、出そう出そう」 キョン「(さっきのは一体、なんだったんだ)」 701 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:03:50.47 ID:sQsSohyx0 キョン「ご馳走さん」 唯「ん、あずにゃんから電話だあ。はあい、あずにゃん?」 梓「先輩・・・先輩・・・」 唯「あずにゃん、どうしたのお?」 梓「助けて・・・」 702 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:04:59.09 ID:sQsSohyx0 唯「助けてってどういう意味?」 梓「・・・怖い・・・」 唯「あずにゃん、どうしたの?」 キョン「ちょっと、貸してみろ。おい、梓か?」 梓「キョン・・・さん」 キョン「なにがあった?」 梓「もう駄目です・・・わたし。助けて・・・」 キョン「落ち着け・・・どうしたんだ?」 梓「だ・・・人・・・」 キョン「・・・今すぐ行くから待ってろよ」 梓「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」 キョン「話は、そっちでゆっくり聞いてやるからな」 704 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:10:32.81 ID:sQsSohyx0 キョン「梓の家に行ってくる。場所知ってるか?」 唯「う、うん」 キョン「メモに書いてほしい」 唯「ちょっと待って」 キョン「(嫌な予感がする)」 709 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:13:55.58 ID:sQsSohyx0 キョン「サンキュー」 唯「ねえ」 キョン「ん?」 唯「危ないことしないでね」 キョン「ああ」 唯「約束」 キョン「約束だ」 唯「絶対、帰ってきてね。これも約束」 キョン「約束する。てか、今の俺にはここが家だからな」 710 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:18:09.76 ID:sQsSohyx0 唯「じゃ、じゃあ」 キョン「じゃあな」 唯「あ、えっと、キス・・・///」 キョン「は?」 唯「行く前に・・・キスしよう///」 キョン「待て待て、どうしてそうなる」 唯「だって・・・///」 キョン「そういうのは、好きな人だったり特別な人とするもんだ」 唯「キョンくんのこと、好きだから!///」 キョン「・・・・・・」 唯「・・・・・・///」 716 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:24:59.55 ID:sQsSohyx0 キョン「・・・・・・」 唯「・・・」 ギュッ キョン「・・・・・・こ、心の準備が」ゴクリ 唯「いくよ///」 キョン「ま・・・ん・・・んん///」 唯「・・・・・・///」 バッ 唯「ふへへ、行ってらっしゃい・・・///」 キョン「・・・い、行ってきます///」 723 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:33:50.55 ID:sQsSohyx0 キョン「はあはあ(梓、待ってろ)」 キョン「んぐっ、はあはあ(クソ、腹の傷が・・・)」 梓宅前 キョン「ここ・・・だよな」 ピンポーン キョン「梓! 入るぞ!」 ガチャ キョン「暗いな・・・」 729 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:39:14.20 ID:sQsSohyx0 キョン「おーい、梓! 返事しろ」 ガタガタ キョン「こっちか?」 キョン「梓、そこにいるのか?」 キョン「・・・梓!」 梓「んんんんん!!! んんんん!!!」 キョン「なっ、い、今助けるぞ」 梓「んんんん!!!」 キョン「後ろ?」 ザシュ グサリ キョン「ぐっ! かはっ! はあはあ・・・くそ・・・」 ドサッ 733 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:42:44.07 ID:sQsSohyx0 国木田「これから、良い事しようとしてたのに邪魔しないでよキョン」 キョン「はあはあ・・・」 国木田「大体、中野さんが好きなら早く言ってよ。そしたら、もっと早く殺してあげたのに」 梓「んんんん!!!」 国木田「そうだね。キョンの前で良い事しよう」 梓「んんんんん!!!!」 キョン「あず・・・さ・・・」 国木田「始めようか、梓さん」 742 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:47:38.11 ID:sQsSohyx0 ヒュオオオオオオオオオ ガタガタガタガタ 国木田「え?」 キョン「あ・・・」 梓「!!!」 国木田「どうして、君がいるの? 長門さん」 長門「あなたに教える必要はない」 国木田「まあいいや、君も殺してあげるよ」 キョン「ゲーム・・・オーバーだぜ・・・国木田」 国木田「お前は黙ってろよ!」 ゲシッ キョン「けほっ」 745 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 20:55:25.90 ID:sQsSohyx0 混 国木田「長門さん、逃げるなら今の内だよ」 長門「そう」 国木田「え? なに?? 体が動かない・・・うわああああああ」 梓「!!!! ・・・・・・」ガクリ 長門「・・・」 キョン「・・・ん、痛みが消えた。長門助かった」 長門「いい」 国木田「た、助けてええ! 助けてよおおお!! 動け動け動け動け動け動け動け動け動け 動いてよ! 今動かなきゃ駄目なんだ! 梓さんが! 動いてよお!!!」 長門「変わりはいるもの」 766 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:24:30.12 ID:sQsSohyx0 国木田「僕は・・・僕は・・・」 ハルヒ「あんた、いつもショタっぽいのよねえ」 古泉「もっと男らしく生きたらどうです」 朝比奈「逃げてちゃ駄目ですよ」 長門「あなたは何故ここにいるの?」 キョン「お前に主人公は無理だ」 佐々木「君はどうしたいんだい」 朝倉「それ、無理」 鶴屋「あははっ! あははっ! あっはっはっは! こりゃあ、傑作だねえ!」 谷口「友達だろ、国木田」 国木田「僕はここに居ていいんだ」 国木田「ここにいたい。この世界で生きたい」 おめでとう そして この世界に ありがとう END・・・ 771 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:26:09.47 ID:sQsSohyx0 ・・・START! 国木田「・・・・・・」 キョン「国木田は?」 長門「内外共に損傷はない。潜伏していた悪性情報生命体を排除した」 キョン「そうか。長門、どうやってここに?」 長門「今は彼女の拘束を解くのが先だと思われる」 キョン「あ、ああ」 781 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:33:52.65 ID:sQsSohyx0 梓「ん、んん? ・・・キョンさん?」 キョン「もう、大丈夫だ」 梓「あ、あの、何で家にいるんですか?」 キョン「え?」 梓「あ、もしかして! ダメダメ! ダメです! そんな///」 キョン「ちょっと待て。長門!」 長門「記憶を修正した」 キョン「それ、先に言ってくれ」 梓「え、えっと」 長門「長門有希」 梓「どちらさまですか?」 キョン「俺の友達だ」 782 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:37:37.81 ID:sQsSohyx0 キョン「じゃ、俺は帰るわ」 梓「何しに来たんですか?」 キョン「助けにだよ」 梓「ん?」 長門「・・・」 国木田「たに・・・ぐ・・・ち」 キョン「よっこらせっと」 784 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:42:35.96 ID:sQsSohyx0 キョン「で、これからどうすんだ?」 長門「一日程、この時間軸にいる必要がある」 キョン「一日?」 長門「そう」 キョン「そうか」 長門「そう」 キョン「じゃあ、ここらに国木田捨てとくか」 長門「そう」 キョン「起きたら、風邪ひいてるな」 786 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:45:22.32 ID:sQsSohyx0 キョン「なあ、家は元に戻ってるのか?」 長門「不完全」 キョン「不完全・・・。仕方無い平沢家へ」 長門「わたしも」 キョン「え?」 長門「泊まる場所がない」 キョン「あ、そうか。まあ、なんとかなるだろう」 790 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:48:17.60 ID:sQsSohyx0 唯宅 唯「おかえりいいいいいううううおおおおおおお????」 キョン「ただいま」 唯「え、えっと、前に会った・・・」 長門「長門有希」 唯「長門さん・・・・・・え?」 キョン「今日一日だけ、泊めてやってくれないか?」 唯「・・・・・・まあ、いいでしょう!」 キョン「助かる」 唯「でも、キョンくんは渡さないからねえ」 長門「そう」 793 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:51:37.53 ID:sQsSohyx0 憂「あれ、誰え?」 キョン「俺の友達なんだ。今日一日だけ、泊めてやってほしい」 憂「はあ、いいですけど。ご飯は?」 長門「まだ」 憂「あ、じゃあ残り物でよかったらすぐに」 長門「そう」 憂「えっと・・・」 キョン「残り物で嬉しいってさ。ハハハ」 憂「あ、はい!」 797 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:54:38.63 ID:sQsSohyx0 キョン「・・・・・・」 長門「・・・・・・」 唯「(み、見詰め合ってる)」 キョン「(長門の沈黙が懐かしい分、怖い)」 唯「ねえ、あずにゃんはどうだったのお?」 キョン「ああ、えっと、ラブレター貰って困ってたんだ」 唯「ああ、そういうことお」 キョン「(ハルヒだったらアウトだな)」 唯「でも、良かった帰ってきて」 キョン「約束だからな」 長門「・・・」 800 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 21:58:22.72 ID:sQsSohyx0 憂「ど、どうですか?」 長門「・・・」 憂「え? そんな・・・」 キョン「お、おいしいんだよな長門」 長門「そう」 憂「ほ、よかったあー」 唯「ねえねえ、お風呂入ってきたらあ」 キョン「ああ、じゃあ、そうするかな」 804 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:03:53.78 ID:sQsSohyx0 キョン「ふう・・・あったまる。長門も入ってきたらどうだ」 長門「・・・」 キョン「タオルはおいてあるっぞ」 唯「ねえねえ、ダーリン。浮気はダメだよお」 キョン「なあ、お前は本気なのか?」 唯「なにがあ?」 キョン「お、俺のことを好きだって」 唯「好きじゃなかったらキスしないよお///」 キョン「・・・そうか」 唯「膝枕してえ」 キョン「逆じゃないか?」 唯「いいからいいから♪」 810 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:08:38.22 ID:sQsSohyx0 憂「え、お姉ちゃん、それは」 唯「キョンくんとわたしは相思相愛だから問題なし! けど、長門さんとキョンくんが 同じ場所で寝たら長門さんが危ないのだあ」 キョン「おいおい」 憂「え、でも///」 長門「・・・」 唯「憂、わたしは大人だから大丈夫だよっ」 憂「・・・キョンさん、お姉ちゃんをお願いします!」 キョン「(どんな会話だよ)」 唯「じゃ、ダーリン、待ってるよお」 キョン「じゃ、長門・・・おやすみな」 長門「・・・・・・」 キョン「・・・」 814 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:12:09.01 ID:sQsSohyx0 唯部屋 キョン「なあ、近い」 唯「なにを今更、昨日だってくっついてたじゃん」 キョン「うぬぬ」 ギュッ 唯「幸せ♪」 キョン「なあ」 唯「なに?」 キョン「・・・付き合うことから始めるか」 唯「・・・・・・うん!」 ギュッ キョン「こら、回転するな!」 唯「キョンくーん♪」 818 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:15:00.97 ID:sQsSohyx0 朝 唯「ん、ふわわ・・・キョンくんおはよー」 唯「あれ? キョンくん・・・早起きだなあ」 一階 唯「キョンくん、おはよー・・・あれえ?」 憂「・・・お姉ちゃんおはよー。どうしたのお?」 唯「長門さんもいない・・・キョンくんも」 憂「んー、用事があるんじゃないかなあ」 唯「そっか・・・そうだよね」 824 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:18:56.15 ID:sQsSohyx0 一時間前 唯部屋 キョン「ん? ・・・長門か? どうした?」 長門「来て」 キョン「うう、さみい! こんな早く何処に行くんだ?」 長門「・・・」 キョン「なんだ、交差点?」 長門「世界を元に形に戻す」 キョン「今からか? まあ、構わんが」 長門「その為にあなたを消去する」 キョン「・・・なんだって?」 828 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:26:00.16 ID:sQsSohyx0 キョン「待て・・・え? いや、どういう・・・意味だ?」 長門「あなたは、わたし達の時間に存在するあなたのコピー」 キョン「コピー?」 長門「そう。世界を元に戻すために、混在する情報を元の位置へ戻す。あなたは、この時間には元からいない存在。だから、消去する」 キョン「待て! もう一人俺がいるのか?」 長門「そう」 キョン「そっちが本物なのか?」 長門「そう」 キョン「は、はは、・・・嘘・・・だろ」 長門「真実」 832 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:29:21.72 ID:sQsSohyx0 キョン「・・・・・・!!! なあ、長門」 長門「・・・」 キョン「平沢達はこっちの人間なのか?」 長門「彼女達は、こちら側の人間」 キョン「そっか・・・。良かった・・・」 長門「・・・」 キョン「・・・・・・さよなら、唯」 838 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:32:30.51 ID:sQsSohyx0 朝倉「盛り上がってるところ、お邪魔するわね」 キョン「朝倉!」 長門「・・・」 朝倉「久しぶり、長門さん」 長門「そう」 朝倉「あなた、生きたい?」 キョン「え?」 朝倉「助けてあげてもいいわよ」 キョン「・・・・・・」 朝倉「今の長門さん、元の時間と接続中で情報制御で手一杯なの」 長門「・・・」 843 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:36:15.09 ID:sQsSohyx0 朝倉「どうする?」 キョン「・・・」 朝倉「5」 「4」 「3」 「2」 「1」 キョン「朝倉、手を貸してくれ」 847 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:43:19.02 ID:sQsSohyx0 長門「・・・」 朝倉「そう来なくっちゃ、面白くないわ」 キョン「長門、悪いな」 長門「そう」 キョン「朝倉、長門の動きを止められるか?」 朝倉「ええ」 キョン「頼む」 朝倉「任せて」 ググググ 長門「・・・」 朝倉「長門さん、哀れね」 キョン「ナイフ貸してくれ、俺がやる」 朝倉「どうぞ」 キョン「じゃあな」 854 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:48:38.11 ID:sQsSohyx0 キョン「じゃあな、朝倉!」 ザシュッ グサッ 朝倉「っつう! あなたね!」 キョン「悪いな、長門は俺の仲間だ。それに長門がやられたら平沢達が帰れないしな」 長門「・・・」 キョン「長門・・・今の内に!」 朝倉「甘いわ!」 ザシュッ グサッ キョン「っつあ! ぐほっ!」 ドサッ 朝倉「余所見はダメ。学習してないの?」 キョン「・・・」  860 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:52:13.15 ID:sQsSohyx0 キョン「んなくそおおおおおおおおおおおおお!」 朝倉「ちょ、ちょっと! 離しなさい!」 キョン「離すかああ!!! 長門、頼む!!! やってくれ!!!」 朝倉「ちょ、ちょっと、どうして、力が入らないの!」 キョン「お前には分からないだろうな! 人の心から溢れるエネルギーが!!! 魂の叫びが!!!」 朝倉「なんでそんな、ロボットアニメのセリフみたいなことで!!!」 キョン「長門おおおおおおおおおおおおお!!!」 長門「解った」 朝倉「長門さん、やめて!!!」 長門「それ、無理」 朝倉「つ・・・・・・」 ―――― 866 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:58:21.24 ID:sQsSohyx0 キョン「はあはあ・・・・・・」 長門「・・・・・・」 キョン「俺、何回刺されるんだろうなハハハ」 長門「・・・・・・」 キョン「はあはあ、ぐっ・・・朝倉の奴、相変わらず容赦・・・ねえな」 長門「・・・」 キョン「さあ、いいぞ長門。俺を消せ」 869 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 22:59:18.61 ID:sQsSohyx0 長門「・・・」 キョン「早くしろ。結構、傷が痛い・・・はあはあ」 長門「ごめんなさい」 キョン「謝るな」 長門「ごめんなさい」 キョン「そんな顔するな。向こうの俺によろしくな」 長門「あなたはわたしが守る」 キョン「ああ、頼んだぜ」 長門「さよなら」 872 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:03:15.92 ID:sQsSohyx0 キョン「・・・長門! どうだ?」 長門「成功。この世界と平行世界を切り離した」 キョン「そうか、元に戻ったのか?」 長門「そう・・・」 キョン「はあ、良かった。・・・長門、ありがとな」 長門「・・・・・・」 キョン「長門?」 長門「あなたはわたしが守る」 キョン「・・・ああ、頼んだぜ」 882 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:10:27.66 ID:sQsSohyx0 夕方 キョン宅 キョン「ああ、静かだな。幸せだ・・・・・・疲れた」 ピンポーン キョン「はあ、まだ誰も帰って来てないんだっけな。めんでえ」 キョン「はいはい、どちらさまで?」 ガチャ 唯「ダーリン♪」 ギュッ キョン「は? 待て、離れろ!」 唯「急にいなくなっちゃうからビックリしたよお」 キョン「なんの話だ!」 梓「唯先輩」 澪「ずるい」 律「おーい、心の声漏れてるぞお」 紬「ふふふ」 キョン「こら、恥ずかしいだろうが!」 唯「なに言ってるのさあ、うりうり」 889 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:17:06.11 ID:sQsSohyx0 キョン部屋 キョン「(こっちに帰ってこれたんだな)」 唯「ねえねえ、もう一回キスしようよお」 キョン「もう一回?」 梓「ど、どういう事ですか!」 澪「ゆ、唯! まさか!」 律「はあ、なんだこれ」 紬「ふふふ」 キョン「待て、俺はお前とキスした覚えはない!」 唯「恍けちゃってさあ」 895 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:20:28.83 ID:sQsSohyx0 長門「そう。世界を元に戻すために、混在する情報を元の位置へ戻す。 長門「目標の平行世界を特定し、涼宮ハルヒの力を一時的に使用。情報の奪取を行う」 ここテストに出るぞ。 906 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:29:43.98 ID:sQsSohyx0 キョン「待て、いつキスした?」 唯「確かあ寝てるときにしたのとお、昨日、梓ちゃん家に行く前」 梓「ね、寝てるとき・・・」 澪「(唯の癖に唯の癖に・・・さすが)」 キョン「俺は昨日、梓の家には行っていないぞ」 梓「嘘、先輩昨日来ましたよ。長門さんて方と」 唯「ほらあ」 キョン「(長門? 向こうの時間に長門は行った。長門はそこで梓の家へ俺と?)」 律「あーあ、絶対絶命だな」 キョン「(もう一人、俺がいた?)なあ、平沢」 唯「なあに、ダーリン」 キョン「昨日、俺はお前の家に居たのか?」 唯「そうだよ」 キョン「ちょっと、待っててくれ(長門さーん、大事な話をし忘れてねえか)」 キョン「んあ、長門か?」 長門「そう」 910 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:39:58.06 ID:sQsSohyx0 キョン「なあ、あっちの世界に俺がいたのか?」 長門「そう」 キョン「やっぱり。その俺はまだあっちでのんのんと生きてるのか」 長門「・・・そう」 キョン「そういや、佐々木に谷口と国木田はどうなった?」 長門「二人は、悪性情報生命体を排除しこの世界へ復帰している。なお、記憶は修正した。 彼女含む、周辺情報も位置は元通りになっている。記憶は同じく修正されている」 キョン「それ全部、長門がやったのか?」 長門「涼宮ハルヒの力を一部用い、情報改竄能力を強化した」 キョン「ん、まあ、元に戻ったわけだな」 長門「あなたは・・・」 キョン「ん?」 長門「いい」 キョン「・・・じゃ、また明日な」 911 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:43:29.65 ID:sQsSohyx0 キョン「という訳で、俺は別人だ!」 唯「え? え? え?」 梓「別人・・・」 澪「信じられん」 律「あれ、みんな信じちゃってる?」 紬「なんだか素敵」 キョン「はい、説明終わり。今日は帰ってくれ。疲れてるんだ」 唯「・・・・・・」 913 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:45:41.61 ID:sQsSohyx0 帰路 唯「・・・」トローン 梓「先輩・・・」 澪「・・・」 律「(空気が重い・・・)」 紬「ねえねえ、これからお茶しに行かない?」 律「(ムギーー)」 紬「???」 915 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:48:25.03 ID:sQsSohyx0 唯「ふっふっふ」 梓「せ、先輩?」 唯「うっふっふっふ」 澪「(唯が)」 律「(壊れた)」 紬「どうしたの? 唯ちゃん、楽しそうね」 律「(ムーギーーー)」 紬「???」 919 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/04(土) 23:57:03.81 ID:sQsSohyx0 唯「みんなあ!」 四人「はい!」 唯「わたしは今、猛烈に燃えてるよお」 三人「(えーーーーーーー)」 唯「もう一回、キョンくんを虜にするのなんか、わたしの魅力にかかれば簡単だよお!」 梓「(忘れてた)」 澪「(唯は、天然だったあ・・・)」 紬「頑張って、唯ちゃん」 唯「おおう、頑張るよお。だからあ、お茶しに行こー」 律「ふ、ふふ、いこーいこー!」 キョン部屋 キョン「・・・これ、何に使うかな。アルバムなんて、貰ってもな・・・。 朝比奈さんからだから、文句は言えんが」 俺のアルバムはまだ、真っ白だ。 第一部 完 ピー ?「はい、僕です。はい、なるほど。次回はそのような。ええ、愛国者ですから。はい、楽しみにしてますよ」 949 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 00:04:25.39 ID:ojsOBAiD0 予告 なんと、いままでの壮絶な前振りだった。 一人の少年をめぐる、苛酷な甘い争い。 少年は、その中で何を目にし、何を手にするのか? 「心のかたち、人のかたち」 次回も、サービス! サービス! ・・・え? 994 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 00:16:56.64 ID:ojsOBAiD0 まあ、前スレこのスレに関わってくれた人おめでとう そして みんなに ありがとう 心の底から逆立ちしてる 176 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/05(日) 18:05:08.32 ID:ojsOBAiD0 http://www.vipss.net/haruhi/1246441675.html 制作・スタジオVIP  監督・おまえら  第二部 『心のかたち、人のかたち』        A.D.2010 枯葉が落ち、雪が融け、桜が散り、雨が降り、太陽が照る。 季節はそう、夏である。 とある駅前のベンチに、一人の少年が暑さに顔を歪ませながら座っていた。 彼は、一人の少女を待っていた。 名前は・・・・・・今は話すのはやめておこう。 彼女の名前を知るには、昨年の冬の記憶を引っ張らなくてはならない。 その記憶を見てみることにしよう。 あなたが見る真実はどれだろうか? あなたが選ぶ真実はどれだろうか? 全てはあなた次第である。 ――――       178 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/05(日) 18:08:14.76 ID:ojsOBAiD0 K T H A H N 『?』 どこか南国を思わせる雰囲気を持つ学校、桜ヶ丘高校。その軽音部。 話はそこから始まる。 部室の隅に置かれたテーブルに、女子生徒が五人とおば・・・・・・お姉さんが一人座り、ティータイムを楽しんでいた。 「おお、ムギちゃん。これ、美味しいねえ」 と、どこか気の抜けた顔を持つ少女、平沢唯が言う。 179 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/05(日) 18:13:04.98 ID:ojsOBAiD0 琴吹 紬「そう、良かったあ」 梓「そういえば、唯先輩。そのマフラーどうしたんですか?」 唯「ああ、これえ。憂が編んでくれたんだあ」 律「さすがだなあ、うちにも欲しいよ」 澪「編物かあ」 律「お、やる気かな?」 澪「うーん、どうしようかな」 183 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:16:43.53 ID:ojsOBAiD0 紬「澪ちゃん、編物得意なの?」 澪「得意って程じゃないよ」 紬「でも、編めるんでしょ?」 澪「まあ、簡単な奴なら」 唯「へー」 梓「わ、わたしもやろうかな」 184 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:20:02.55 ID:ojsOBAiD0 唯「えー、あずにゃんもお」 梓「はい(キョンさんにあげたら喜ぶかな)」 紬「じゃあ、みんなで編まない?」 律「ここは軽音部だぞ」 唯「わたしも編めないしい」 紬「澪ちゃんに教えてもらおうよ」 澪「え、わたしに」 梓「あ、それ良いかも」 唯「でも、みんなでやったら楽しそうだねえ」 186 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:23:10.76 ID:ojsOBAiD0 紬「お願い! 澪ちゃん」 澪「・・・・・・練習はやるぞ。それ以外の時間でなら良いけど」 紬「ありがとお」 律「(わたし、どうしよ・・・)」 梓「じゃあ、練習しましょうか」 唯「えー、もう少しゆっくりしようよお」 澪「はいはい、唯はほっとこう」 唯「ああ、やりますやります」 187 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:27:01.21 ID:ojsOBAiD0 北高 キョン「なあ、谷口」 谷口「なんだ?」 キョン「お前、人を刺したことあるか?」 谷口「・・・はあ? どうしたキョン。涼宮の毒がヤバイのか」 キョン「ないよな」 谷口「ねえよ。あったら、ここにいねえ」 キョン「ああ、そうだな」 188 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:29:16.01 ID:ojsOBAiD0 ハルヒ「・・・」 キョン「元気か?」 ハルヒ「まあね、ちょっと寒くてムカッとするけど」 キョン「なんでこの高校はこうも冷気が通るんだろうなあ」 ハルヒ「○歯にでも、建ててもらったんじゃない」 キョン「それはない」 189 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:31:22.19 ID:ojsOBAiD0 ハルヒ「もう、冬ね」 キョン「ああ、冬だな」 ハルヒ「寒いわよね」 キョン「寒いな」 ハルヒ「もう少し待ってなさい」 キョン「なにをだ?」 ハルヒ「・・・雪」 キョン「雪?」 ハルヒ「そ、雪」 191 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:34:29.03 ID:ojsOBAiD0 放課後 ハルヒ「じゃ、また明日」 朝比奈「お疲れさまでしたあ」 キョン「お疲れさまです」 古泉「では」  長門「・・・」 キョン「ほんと、寒いなあ。まだ、年を跨いでないのにな」 192 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:37:14.85 ID:ojsOBAiD0 キョン宅 キョン「さて、やることねえんだよな」 キョン妹「キョンくん、暇あ?」 キョン「ああ」 キョン妹「じゃ、ゲームやろう」 キョン「宿題はやったのか?」 キョン妹「まだー」 キョン「・・・ま、いっか」 194 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:41:02.98 ID:ojsOBAiD0 K ピンポーン キョン妹「わたしがでるー」 キョン「こな! くお! ああ!」 キョン妹「キョンくん、友達だよお。綺麗な人」 キョン「(朝比奈さんだあい)はいはい」 キョン「なんですかー、あさ・・・」 紬「あ、あの」 キョン「えーと、軽音部の・・・」 紬「琴吹紬と申します」 197 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:44:36.57 ID:ojsOBAiD0 キョン「琴吹さん・・・何か用が?」 紬「あ、はい。これを」 キョン「これは?」 紬「ケーキです。余り物なんですけど、良かったらどうぞ」 キョン「ありがとうございます。わざわざ、これを届けに来たんですか?」 紬「はい」 198 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:47:54.17 ID:ojsOBAiD0 キョン妹「ねー、キョンくん誰ー?」 紬「妹さんですか?」 キョン「ええ」 紬「紬って言うの、だからムギって呼んでね」 キョン妹「ムギちゃん、眉毛面白いね♪」 紬「!!!」 キョン「な、おい、馬鹿。すいません」 紬「い、いえ」 201 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:50:48.04 ID:ojsOBAiD0 キョン「あ、良かったらこのケーキ食べていきませんか?」 紬「良いんですか?」 キョン「ええ」 紬「じゃあ、お言葉に甘えて」 キョン妹「ケーキ!」 キョン「ああ、ちょっと待ってな」 204 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 18:54:20.74 ID:ojsOBAiD0 キョン部屋 キョン「どうぞ、紅茶は安物ですが」 紬「いえ、わたしのケーキも安物ですから」 キョン「(いや、これは鎧○のケーキだった)」 紬「あの、どうかしましたか?」 キョン「いえ、じゃあ、頂きます」 紬「はい」 210 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 19:03:02.44 ID:ojsOBAiD0 キョン「へー、梓は最初そんなことが」 紬「はい」 キョン「琴吹さんは」 紬「あの」 キョン「はい」 紬「ムギで構いません」 キョン「え? ああ、ムギさんはなんで軽音をやりだしたんですか?」 紬「最初は合唱部に入ろうと思っていたんですけど、澪ちゃんと律ちゃんに誘われて」 キョン「はあ」 紬「でも、入ってよかったと思います。みんなといると楽しいので」 キョン「そうですね。あの中にいたら楽しいでしょう」 紬「はい」 212 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 19:07:18.28 ID:ojsOBAiD0 紬「じゃあ、わたしはそろそろ」 キョン「もうこんな時間か」 紬「あっという間でしたね」 キョン「ええ。階段気をつけてください」 紬「また」 ズルッ キョン「危ない!」 ギュッ 紬「あ・・・///」 キョン「前見ないと、危ないですよ」 紬「すいません」 217 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 19:10:43.99 ID:ojsOBAiD0 紬「お邪魔しました」 キョン「途中まで送りましょう」 紬「い、いえ。一人で平気ですので///」 キョン「そうですか」 紬「失礼します」 キョン「(とても、軽音部にいる人には見えんなあ)」 220 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 19:15:29.26 ID:ojsOBAiD0 翌日 桜ヶ丘高校 唯「うん、いいよお」 澪「じゃあ、放課後。唯の家で編物な。憂ちゃんもいるし」 律「(あああ、編物・・・)」 唯「ムギちゃん、頑張ってね」 紬「・・・」 唯「ムギちゃん」 紬「あ、なに、唯ちゃん?」 梓「???」 223 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 19:28:38.17 ID:ojsOBAiD0 唯宅 唯「んん、ああ、うへー」 澪「唯、なんでそうなる」 唯「だってえ」 憂「あ、そこは」 紬「こう?」 憂「はい、それを繰り返しで」 律「はあ・・・」 梓「律先輩、毛糸で遊ばないで下さいよお」 律「だってー」 225 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 19:34:34.76 ID:ojsOBAiD0 澪「まあ、そんなもんだな」 唯「やったあ」 紬「これで平気かな」 憂「はい! 綺麗に編めてますから」 律「梓、見ないで!」 梓「見ないでって、全く物がないじゃないですか」 律「言うなあああああああああ」 澪「続きは、今度にして今日は帰ろう」 229 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 19:55:55.75 ID:ojsOBAiD0 澪「なあムギ?」 紬「なに?」 澪「どうして急に、編物なんて言い出したんだ?」 紬「一度、マフラーを編んでみたくてね」 澪「そう」 紬「それに唯ちゃんの見て、余計に手作りって良いなって」 澪「そうだな。ムギは上手だから、良いのが出来るよ」 紬「ありがとう」 唯「あずにゃん。にゃーん」 梓「にゃ、にゃーん」 237 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 20:08:56.87 ID:ojsOBAiD0 紬「また、余っちゃった。賞味期限・・・」 律「ムギー。帰るぞお」 紬「あ、待って」 律「またやるのかあ?」 澪「中途半端はだめだからな」 紬「あ、あの」 唯「ん?」 紬「用事済ませてから、唯ちゃん家に行くから」 唯「うん、わかったあ」 梓「なんでしょう用事って」 澪「さあ」 245 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 20:50:25.96 ID:ojsOBAiD0 ?「岡崎さん、そのままですよ」 ?「渚、それは」 ?「はい、私が編みました。お揃いです」 ?「だ、だんご大家族・・・」 紬「(高見沢さん?)」 キョン宅 キョン「またですか。何回も貰うのは悪いですよ」 紬「いえ、受け取ってください」 キョン「・・・そう言うなら、頂きます」 紬「あの」 キョン「はい」 紬「マフラー、欲しいですか?」 キョン「マフラー? まあ、あったら嬉しいですね」 紬「本当ですか!」 キョン「???」 253 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 20:56:10.87 ID:ojsOBAiD0 唯宅 憂「なんか嬉しそうですね」 紬「そ、そうかな」 憂「はい!」 唯「も、もう・・・ダメだあ」 澪「もう少し、頑張ったらどうだ」 唯「うう」 律「・・・」 梓「目が死んでる」 259 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 21:13:09.30 ID:ojsOBAiD0 夜 紬「お見合い?」 母「そう、お見合い。あなたもそろそろと思ってね。素敵な人よ、あなたもきっと気に入るわ」 紬「そんな急に・・・」 母「大丈夫、紬は十分魅力的よ。相手もすぐにそれが分かってくれるわ」 紬「・・・・・・わたし、好きな人がいるから!」 母「好きな人? どなた?」 紬「えっと、その」 母「今度、私に紹介してね。もし、素敵な方なんでしょう」 紬「・・・はい」 292 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 23:15:17.43 ID:ojsOBAiD0 唯いいいいいいいいいいいいいい!!! ごめんなさい、意識が飛んでた・・・ 296 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 23:19:55.43 ID:ojsOBAiD0 翌日 紬「(お見合い・・・お見合い・・・)はあ・・・」 澪「ムギ?」 律「どうしたんだ? ムギは」ヒソヒソ 澪「さあ」ヒソヒソ 唯「あずにゃん、にゃーお」 梓「にゃ、にゃーお」 唯「んにゃあ、ごろごろー」 梓「・・・」 301 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 23:28:22.31 ID:ojsOBAiD0 律「ムギの奴、今日も用事か」 澪「家が家だしな」 唯「あずにゃん、うちに鯛焼きがあるんだけどさあ」 梓「本当ですか!」 キョン宅前 紬「・・・・・・」 キョン「紬さん?」 313 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 23:35:39.36 ID:ojsOBAiD0 キョン「どうしたんですか?」 紬「あ、こんにちわ」 キョン「こんにちわ」 紬「・・・」 キョン「・・・」 紬「あの、その///」 キョン「なんでしょう」 紬「け、結婚して下さい!」 キョン「え? なんですとお!!!」 320 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/05(日) 23:49:06.14 ID:ojsOBAiD0 紬「じゃなかった・・・」 キョン「んげしっ!」 紬「あの、実は」 キョン「家で話しませんか?」 家内 キョン「なるほど・・・。つまり、付き合ってるふりをしろと」 紬「そうなります」 キョン「だけど、なんで俺なんですか?」 紬「あ、あなたが一番合ってると思って」 キョン「・・・まあ、よくは分かりませんがやってみましょう」 紬「本当?」 キョン「はい、お役に立てるかは分かりませんが」 331 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 00:05:22.50 ID:TEMk/xT40 唯宅 律「ムギ来ないなー」 澪「用事が終わらないんだろ」 唯「うわ、澪ちゃーん」 澪「馬鹿、唯、さっきそこ言ったばかりだろ」 憂「梓ちゃんの、ちょっと大きくない?」 梓「あ、うん」 律「うんうん、分かるよお」 梓「な、何がですか」 律「可愛いなあ、梓は」 339 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 00:18:36.31 ID:TEMk/xT40 紬邸 キョン「(お、お金持ち・・・だったのか)」 紬「どうぞ、こちらです」 キョン「(おいおい、こんな邸宅の主とかハードル高すぎだろ)」 斉藤「わたくし、執事の斉藤と申します」 キョン「(鶴屋家に行っててよかった)」 斉藤「御嬢様、ご夕食の準備は如何なさいますか?」 紬「良かったら、一緒にどうですか?」 キョン「いや、そんなお構いなく」 紬「大丈夫です。味は保証しますから」 キョン「はあ(そういう問題じゃねえ)」 斉藤「では、そのように」 紬「取り敢えず、わたしの部屋へ」 キョン「はい」 斉藤「ふむ」キラーン 344 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 00:25:57.00 ID:TEMk/xT40 キョン「驚きましたよ。お嬢様だったとは」 紬「ごめんなさい。隠してた訳じゃないの」 キョン「それでも、俺で大丈夫なのか?」 紬「はい。わたしが頑張ります」 キョン「(ま、適当に済ませて帰ろう)」 紬「あ、これ見ますか?」 キョン「なんです? これ」 紬「合宿の写真です」 キョン「合宿・・・? あの、何故海へ?」 紬「たまたま、近くに海があったの」 キョン「(梓だけ、日焼けが凄いな)」 354 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 00:41:21.73 ID:TEMk/xT40 キッチン 料理長「おら! 早くしろ!」 ?は、はい! それと便座カバー」 料理長「あいよ! それと便座カバー」 斉藤「お待たせしました。ご夕食の準備が出来ましたので、食卓へご案内致します」 キョン「(こりゃ、また豪勢だねえ)」 斉藤「御嬢様のご友人という事ですので、精一杯の料理を提供させていただきました」 紬「こういうのはやめてって!」ヒソヒソ キョン「(我輩は場違いである)」 358 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 00:53:11.96 ID:TEMk/xT40 斉藤「御嬢様」 紬「あ、お母さん」 母「紬、この方?」 紬「はい」 母「お会い出来て嬉しいわ」 キョン「こ、こちらこそ」 母「緊張しなくて良いですよ。普段のままで結構です」 キョン「はい」 パチッ キョン「(えええ、執事出てったぞ)」 母「こちらの方が、気軽にお話出来ますでしょ」 361 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 01:01:47.99 ID:TEMk/xT40 母「それで、紬はお付き合いはしているの?」 紬「は、はい」 母「そう。それで、あなたはこの方と婚約は済ませたの?」 キョン「(婚約だと・・・)」 紬「え、あ、はい」 キョン「(えええ!)」 母「そう。キョンさんでしたか、娘と結婚する覚悟がおありですか?」 キョン「・・・・・・はい」 母「娘を幸せにして頂けますね?」 キョン「・・・・・・はい」 365 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 01:07:45.25 ID:TEMk/xT40 母「その言葉に偽りありませんね」 キョン「・・・・・・ええ」 母「勝手な婚約破棄は、それなりの責任を取ってもらいますからお忘れなく」 キョン「(責任って・・・)」 母「では、わたしはこれで失礼させて頂きます。キョンさん、あなたは内にとても輝かしい ものを秘めてることが分かりましたわ。娘をお願いしますね」 キョン「・・・はい」 371 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 01:14:37.97 ID:TEMk/xT40 キョン「あの、婚約って」 紬「ごめんなさい。まさか、そこまで話がいくだなんて思ってもいなくて」 キョン「は、破棄出来るんですよね!」 紬「えっと、その」 キョン「・・・」 紬「あ、あの、お付き合いして頂けませんか?」 キョン「え?」 紬「あの、そしたら、もしかしたら、け、結婚も///」 キョン「(はあ)」 紬「駄目! ですか!」 ザッザッ 執事一同「駄目ですか!」 斉藤「駄目ですか!」 キョン「駄目・・・じゃない・・・ですハハハ」 K END 373 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 01:16:04.46 ID:TEMk/xT40 駄目だ、紬は難しい 393 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 01:27:40.94 ID:TEMk/xT40 紬 T H A H N 『?』 T 田井中律「じゃ、行ってきまーす!」 律「お、おはよー澪!」 澪「律、おはよう」 律「もう冬だなー」 澪「冷え性には嫌な季節だよ」 律「ムギが羨ましいな」 澪「ああ、ムギって体温が高いんだよな」 ギュッ 律「こうすれば、あったかくなるぞー」 澪「ったく、朝っぱらから」 396 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/06(月) 01:30:11.13 ID:TEMk/xT40 アルファベットが名字だって、よく分かったなおまえら 508 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 18:19:24.53 ID:TEMk/xT40 部室 唯「キョンくん、元気かなあ」 梓「あ、当たり前じゃないですか」 律「あれれ、どうして当たり前なのかなあ」 梓「うぐっ///」 澪「でも、なんか迷惑かけちゃったよな」 唯「・・・」 梓「・・・」 律「(どこがいいのかねえ)」 515 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 18:29:41.34 ID:TEMk/xT40 唯「今から、お茶しに行こっかあ」 梓「さっき、したばかりじゃないですか」 律「わたし、用事ー」 澪「また今度な」 紬「残念ー」 唯「しょうがないなあ。憂で遊ぶかふっふっふ」 律「コラコラ」 519 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 18:35:10.62 ID:TEMk/xT40 律「はあ、買い物なんてあたしの柄じゃないよなー」 律「うげっ! 雨かよー。傘持ってきてない・・・。天気予報間違えたな」 キョン「あれ」 律「ん?」 キョン「軽音部の・・・」 律「ああ、こんにちわ」 キョン「な、名前なんだっけ?」 律「田井中律! 唯達の名前は覚えておいてあたしの名前はど忘れか!」 キョン「すまん」 525 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 18:46:12.47 ID:TEMk/xT40 キョン「田井中さんは買い物か?」 律「ああ、律でいいよ! 律で! 堅苦しいのは嫌だからさ」 キョン「ま、同学年だしな」 律「あ、因みに家庭的な主婦ってキャラじゃないぞ」 キョン「聞いてねえよ」 律「いや、今そんな目をしていた」 キョン「ほお、目だけでそんな事分かるのか」 律「あ、当たり前だろー」 キョン「そりゃ凄い」 526 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 18:57:09.98 ID:TEMk/xT40 律「呼び方、キョンでいい?」 キョン「ふう、まあ、どうぞ(いい加減本名晒したい)」 律「ここで、何してんの?」 キョン「ああ。平沢家にお礼の品を持ってくとこだ」 律「律儀だなあ」 キョン「そうか?」 律「だって男だろ」 キョン「そこは関係ないだろ」 律「そか」 キョン「そういや、傘持ってないのか?」 律「そう。突然、降ってきたからビックリしたよ」 キョン「家、遠くないなら送るぞ」 律「お、本当! やりい」 530 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:07:14.95 ID:TEMk/xT40 律宅前 律「いやー、悪いねえ」 キョン「全然、悪く思ってなさそうだが」 律「そんなことないぞ。どう? 上がってく?」 キョン「いや」 律「遠慮しなくていいって、ほらほら」 キョン「はあ、仕方無い」 律「捕って食ったりしないから安心しろ」 キョン「安心した」 532 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:14:33.38 ID:TEMk/xT40 律「どうぞ」 キョン「意外と気が利くんだな」 律「ひでえ」 キョン「ふう、温まるな」 律「このまえはありがとね。澪を助けてくれて」 キョン「刺されただけだ」 律「死んだかと思ったよ、あの時は」 キョン「俺もだ」 律「そういや、知り合いだったの?」 キョン「谷口か?」 律「そう。澪のファンだったんだよね」 534 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:20:45.39 ID:TEMk/xT40 キョン「もう安心していい。あいつは・・・正気に戻ったから」 律「それ信じられないんだけど、未だに」 キョン「少々、非常識な存在でな」 律「非常識ねえ」 キョン「あまり深く考えないでくれ」 律「そうするよ。ちょっと、下行って来るね」 キョン「ん? 日記か? まさかな。・・・意外だ」 律「お菓子持ってき・・・!!!」 536 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:24:49.02 ID:TEMk/xT40 律「ちょっ!!!」 キョン「いや、見る気はなか!」 律「だったら、その手はなんだ!!!」 キョン「いや、本当にすまん!」 律「返せえ!」 キョン「お、落ち着け!」 律「問答無用!!!」 キョン「ば、馬鹿! やめ!」 律「うお! うおわー」 バタッ 律「あっ///」 キョン「・・・・・・」 540 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:29:06.89 ID:TEMk/xT40 律「だ、駄目だぞ///」 キョン「ど、どいてくれないか」 律「あ、ああ、ごめん//」 ガチャッ 聡「どうしたの? 大きな音がした・・・・・・!?」 律「あ・・・」 キョン「お、おとうと・・・」 聡「ご、ごめんなさい!」 タッタッタ 律「ちょ、なに勘違いして!」 543 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:35:22.59 ID:TEMk/xT40 キョン「すまん」 律「もう、いいよー(何だろ、すごいドキドキした)」 キョン「じゃ、じゃあ俺はこれで」 律「あ、うん」 家前 キョン「じゃあ、また今度な。用があれば携帯にな」 律「そうするよ」 澪「(あれ、律とキョンさん・・・。用事ってまさか! いつの間にそういう関係になってたのか)」 546 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:41:26.99 ID:TEMk/xT40 澪「律」 律「み、澪! ど、どうしたんだ?」 澪「これを渡しに来ただけ」 律「何これ」 澪「じゃあな」 律「え、おい澪!」 澪「(何だよ、律の奴。隠さなくても良いじゃないか)」 547 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:47:22.36 ID:TEMk/xT40 翌日 唯「昨日ねえ、キョンくん来たんだけどさあ」 梓「え、なんでですか?」 唯「お礼だってえ。シュークリーム貰ってね。憂も喜んでたよお」 紬「あ、ごめんなさい。今日、シュークリームなんだけど・・・」 律「貰ったの唯だけだから、平気だよ」 紬「そっか」 梓「(唯先輩ばかりズルイ)」 澪「はあ・・・」 550 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 19:55:58.58 ID:TEMk/xT40 唯「澪ちゃん。どうしたのお」 梓「元気ないですね」 澪「な、なんでもない」 律「どうせ、遅くまで歌詞でも考えてたんだろ」 澪「・・・」 紬「出来上がったら見せてね」 澪「う、うん」 唯「あー、あずにゃん。口元にクリーム付いてるよ」 グイッ 梓「あ、すいません」 552 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 20:05:13.96 ID:TEMk/xT40 唯「みんなで鯛焼きでも食べに行こうよお」 梓「あ、それ良いですね!」 紬「梓ちゃん、鯛焼き好きだもんね」 律「ごめん。また、今度」 唯「えええー。律ちゃん居ないと始まらないよお」 澪「まあ、良いんじゃないか。四人で行こう」 律「そうしてくれ」 唯「律ちゃーん」 梓「先輩、行きますよ」 554 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 20:15:27.20 ID:TEMk/xT40 律「ごめん、待った?」 キョン「いや、今来たところだ」 律「じゃ、行ってみよー」 キョン「どこに?」 律「まあまあ、お楽しみだよ」 キョン「???」 キョン「で、衣料品を買う訳か?」 律「新しいのを買おうと思ってさ」 キョン「俺は荷物持ちとして呼ばれたのか?」 律「あとで、お礼するよ」 556 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 20:20:20.24 ID:TEMk/xT40 律「どお?」 キョン「・・・・・・」 律「あれ?」 キョン「どちらさまで?」 律「は?」 キョン「律だよな」 律「そうだ」 キョン「平沢かと思ったぞ」 律「・・・ああ! 髪下ろしたからかな」 560 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 20:27:40.33 ID:TEMk/xT40 キョン「ああ、なるほど。髪下ろすだけで随分雰囲気違うな」 律「そう?」 キョン「ああ、妙に女の子らしくなる」 律「いままで、どういう目で見てたんだよ」 キョン「まあ、似合ってるけどな」 律「お、その言葉信じていいのかなー?」 キョン「ああ(試しにハルヒのカチューシャ付けたら、どんな感じだろうな)」 律「(うおお、似合ってるとかマジか)」 律「じゃ、喫茶店でも行きますか」 キョン「そうしてくれると、ありがたいな」 562 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 20:37:52.99 ID:TEMk/xT40 澪「(律! こんなところで)」 唯「どうしたの? 澪ちゃん」 澪「ゆ、唯。あの雑貨屋行かないか?」 唯「お、澪ちゃん。雑貨好きだねえ」 紬「面白そうね」 梓「(澪先輩、様子がおかしい様な)」 澪「(誘導完了)」 567 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 20:47:58.83 ID:TEMk/xT40 澪「(なんの話してるんだろ)」 唯「ムギちゃん、可愛いよお」 紬「そ、そうかな」 梓「唯先輩、どうぞ」 唯「これは、なかなか」 紬「澪ちゃん」 澪「(楽しそうだな)」 紬「澪ちゃん?」 澪「え、な・・・!!! ひゃっ! 怖いのはダメ!」 571 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 20:54:56.93 ID:TEMk/xT40 律「ねえ、キョンは好きな人いないんだよね」 キョン「ああ」 律「じゃあさ、えっと」 キョン「追加注文と」 櫛枝「はいはいー、ちょっと待ってくださいねー」 キョン「・・・・・・(この前の)」 櫛枝「ん? お客様どうかしましたか?」 キョン「いや・・・これを」 櫛枝「畏まりまりましたー」 キョン「ふう」 律「はあ」 590 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 21:57:01.65 ID:TEMk/xT40 キョン「それで、なんだっけ」 律「えっと、だから。つ、付き合ったりとかさ・・・」 キョン「付き合う? ああ、まだ服を買いに行くか」 律「ち、ちがーう!」 キョン「はあ?」 律「だから・・・あたしと・・・付き合おう!!! 恋愛的な意味で!!!」 キョン「・・・」 律「・・・」 キョン「付き合うだとおおおおおおおおおおおおおおおお」 律「驚きすぎだあああああああああああああああああああ」 キョン「当たり前だあああああああああああああああああ」 律「テンションたけえええええええええええええええええ」 594 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:01:18.98 ID:TEMk/xT40 櫛枝「お待たせしました。ポテフラ二割増しだぜい」 律「おお!」 キョン「!!! おま、またか」ヒソヒソ 櫛枝「サービスだぜ、お客さん。相手のハートGETだぜ!」ヒソヒソ 律「な、なあ。こんなの頼んだか?」 キョン「い、いや。ここのサービス・・・だ」 律「そ、そうか」 キョン「(に、二度目・・・)」 律「(気まずい)」 599 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:06:15.15 ID:TEMk/xT40 律「ん? これは?」 キョン「(ああ、それは)」 律「なになに、二人で飲まないと不幸になる・・・ふーん。ないない」 キョン「ああ、ないな」 律「不幸だとおおおおおおおおおおおおおおお」 キョン「お、落ち着け罠だ!!!」 櫛枝「(ふっふっふ)」 律「おお、こっちのはなんだ!」 キョン「(見たらダメだ、見たらダメだ、見たらダメだ。らめえええええええええ)」 602 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:11:11.00 ID:TEMk/xT40 律「お、おい、体験談が凄いぞ!」 キョン「それはだな、悪質な通販の感想みたいなものでだな」 律「飲もう!」 キョン「マジか」 律「大マジだ」 キョン「グラスは一つだ」 律「ストローは二本」 キョン「つまりだ」 律「カップル用・・・」 キョン「ああ」 律「ええええええええええええええええ!!!」 キョン「おま! 気づいてなかったのかYou!」 澪「(楽しそう・・・)」 613 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:18:31.93 ID:TEMk/xT40 律「で、でも飲まないと///」 キョン「いや、だからなそれは嘘だって」 律「でもさ、付き合うならさ、このくらい///」 キョン「・・・」 律「駄目・・・かな?///」 キョン「(そんなーひとーみでー、僕を見つめられるとー♪)」 律「・・・ダメ?///」 キョン「良い! てか、じゃないと駄目!」 律「うほわ! 良いのか!」 キョン「ああ! 行くぞ!」 律「おお!」 キョン・律「コマンド・イン! インストオオオオオオオオオオルッ!!!」 620 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:23:24.20 ID:TEMk/xT40 澪「か、か、カップルドリンクーーーーーーーーーーー!!!」 唯「ど、どうしたの澪ちゃん」 梓「カップルドリンクって///」 紬「なになに?」 澪「い、いやあ、なんでもないぞハハハ」 律「///」 キョン「///」 625 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:28:47.84 ID:TEMk/xT40 律「ほ、本当に良いの?」 キョン「・・・気は合うかもな」 律「そ、そうだよな」 キョン「ああ」 律「じゃあ、これからは恋人同士だぞ」 キョン「そう・・・なるのか」 律「そうそう」 キョン「そろそろ、出るか」 澪「(律・・・・・・)」 631 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:34:55.64 ID:TEMk/xT40 翌日 北高 ハルヒ「・・・」 キョン「元気か?」 ハルヒ「まあね、ちょっと寒くてムカッとするけど」 キョン「なんでこの高校はこうも冷気が通るんだろうなあ」 ハルヒ「○歯にでも、建ててもらったんじゃない」 キョン「それはない(あれ、この話前にも)」 ハルヒ「もう、冬ね」 キョン「あ、ああ、冬だな」 ハルヒ「寒いわよね」 キョン「寒いな(この話も前に)」 ハルヒ「もう少し待ってなさい」 キョン「なにをだ?(そう、ここでハルヒは)」 ハルヒ「・・・雪」 キョン「雪?」 ハルヒ「そ、雪」 キョン「(ループ? まさかな)」 637 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:43:24.22 ID:TEMk/xT40 桜ヶ丘高 部室 唯「新曲の練習?」 澪「そ、取り敢えず曲の感じを知ろうと思って」 梓「どんなのですか?」 澪「これ」 紬「律ちゃん、もう練習始まるわよ」 律「おう、ちょっと待って」 澪「律! 早くしろ!」 唯「!!!」ビクッ 律「なんだよー。今行くって」 澪「唯もコードも覚えてな」 唯「あ、はい! 今すぐ・・・多い・・・」 642 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:47:21.56 ID:TEMk/xT40 ジャーン♪ ダダッ♪ 澪「律! テンポが速すぎる」 律「そ、そう。ごめんごめん」 澪「ドラムがしっかりしないと、他が困るんだからな」 律「わかってるって」 唯「ごめんねえ、コード間違えてえ」 澪「唯なら徐々に出来るようになるよ」 唯「う、うん!」 647 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:53:06.34 ID:TEMk/xT40 ダッダダダ♪ ジャーン♪ カタキュルルー 唯「ご、ごめん。またまちが」 澪「律! いい加減にしろ!」 律「え?」 澪「さっき言ったことが出来てない!」 紬「み、澪ちゃん」 唯「え? え?」 律「つ、次はちゃんと」 澪「やる気がないなら帰れ!」 梓「・・・」 唯「あ・・・え・・・」 653 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 22:57:11.03 ID:TEMk/xT40 律「や、やる気はありありだぞ」 澪「嘘・・・つき・・・」 律「え?」 澪「どうせ、今もキョンさんのこと考えてたんだろ」 梓「え・・・」 唯「キョンくん・・・」 紬「ど、どうしたの・・・みんな」 律「ハハッ、何言ってるんだよ澪」 660 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:02:01.29 ID:TEMk/xT40 澪「知ってるんだぞ」 律「な、何を・・・」 澪「二人でカップルジュース飲んでたの」 梓「!!!」 唯「なにそれ? あずにゃん知ってる?」 紬「わたしも気になる」 梓「え、ええと(言えない、わたしも飲んだなんて)」 律「見てたのか!?」 澪「ああ、はっきりな」 666 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:06:45.62 ID:TEMk/xT40 律「い、いやあ、それはまた」 澪「興味ない振りして、裏ではあんなことしてたなんてな」 律「ご、誤解・・・でも・・・」 澪「ねえ、どんな味がした?」 律「え?」 澪「美味しかった?」 律「あ、え・・・」 澪「最低だよ!」 律「!!!」 澪「最低・・・本当に最低だよ」 律「ごめん・・・帰る」 唯「え、律ちゃん帰っちゃうのお」 梓「(どうしよう・・・大変なことに)」 671 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:12:19.87 ID:TEMk/xT40 紬「どうしたの? 澪ちゃん」 唯「怖い・・・澪ちゃんが・・・怖い」ブルブル 澪「さっ、練習しよう」 梓「あ、でも律先輩がいないと」 澪「個人のパートは出来るだろ。ベースでリズムとってくれ」 梓「はい・・・」 澪「(最低なのは・・・わたしだな・・・)」 唯「あ、弦切れた・・・」 澪「ゆーーーいーーー」 唯「あ・・・わわ・・・くしゅっ。ああ、鼻がムズムズするねえ」 梓「(さすが、凄い回避能力)」 676 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:20:04.81 ID:TEMk/xT40 律「最低か・・・はは・・・」 律「・・・・・・あたしの所為・・・だよな」 律「・・・最低・・・最低・・・」 律「澪・・・・・・」 律「どうしたら・・・いいんだろう」 律「確かに、唯達が初めは好きだって知って、別になんとも思わなかったよな」 律「でも、好きなんだよ・・・あたし・・・」 679 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:24:34.16 ID:TEMk/xT40 律「向いてない・・・あたしには向いてない」 律「嫌い・・・キョンが嫌い・・・嫌い嫌い」 律「そ、そうだよ。別れれば澪と仲直りできる」 律「馬鹿だなーあたし。元から、恋愛なんてあたしには必要ないんだよ」 律「よしっ。電話っと・・・・・・」 キョン「よっ、待たせたな戦隊ピンク」 律「うん・・・」 キョン「・・・じゃあ、この前とは違う喫茶店な(櫛枝、名前覚えたぞ!)」 681 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:28:08.65 ID:TEMk/xT40 キョン「どうした、元気ないな」 律「そ、そうかな」 キョン「おまえが元気ないのはおかしいな」 律「あのさ」 キョン「なんだ?」 律「付き合ってるよね、あたし達」 キョン「違うのか?」 律「いや、違わないけどさ」 キョン「なんだよ? 契約書でも必要か。汝うんぬんって」 律「どこの厨二病だよっ!」 キョン「厨二病さいこおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」 685 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:32:38.66 ID:TEMk/xT40 キョン「っふ、それでなんだ?」 律「うん。やっぱり止めようかなって」 キョン「止める? なにを?」 律「付き合うの」 キョン「なんかあったのか?」 律「・・・うん」 キョン「話してみてくれないか?」 律「でも・・・」 キョン「大丈夫だ、何を言われても俺は動じない」 律「キョン・・・」 694 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:36:59.29 ID:TEMk/xT40 キョン「なるほど、そういうことか」 律「ごめん・・・」 キョン「律は俺のこと、どう思ってるんだ?」 律「そ・・・そりゃあ・・・す、好きだよ///」 キョン「・・・俺もだ」 律「でも・・・さ」 キョン「ああ、分かってる」 律「ごめん・・・」 キョン「これは神が与えし試練なんだな、そうなんだろ夜神」 律「(キラ教・・・)」 698 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:39:32.45 ID:TEMk/xT40 キョン「行くぞ!」 律「ど、どこに?」 キョン「軽音部に決まってる」 律「な、なにしに?」 キョン「説得に決まってる」 律「出来るか分からないぞ」 キョン「出来るに決まってる」 律「全部決まってるのか?」 キョン「ああ、全部決まってる」 701 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:44:07.14 ID:TEMk/xT40 軽音部 唯「ふいー疲れたあ」 梓「でも先輩、大体弾けてましたよ」 唯「そ、そう?」 梓「はい」 澪「もう暗いな、冬だし(律、大丈夫かな)」 紬「ん?」 キョン「失礼します」 律「・・・」 唯「あれ、キョンくんだあ」 梓「キョンさん」 澪「どうしたんですか?」 706 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/06(月) 23:49:13.36 ID:TEMk/xT40 紬「律ちゃん」 律「あ・・・」 キョン「頼みがあって来たんだが」 澪「頼み?」 唯「キョンくんの頼みなら、なんでも聞くよお」 梓「先輩、ややこしくなる事を言わないで下さい」 キョン「律が裏でこそこそやってたってのは誤解だ」 澪「誤解・・・」 キョン「そう誤解。そして、なによりの誤解は、俺も律が好きだってことだ」 唯「えええええええええええええええええええええええ」 梓「う・・・そ・・・」 紬「まあ///」 澪「・・・」 719 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:05:05.60 ID:/NxrdpC40 キョン「だから、俺に告白を聴けえええええええええええええええ。LET'S GO」 唯「つきぬけようぜ♪」 梓「夢で見た夜明け♪」 澪「え? なにこれ」 紬「まあ///」 律「なんか間違ってない?」 720 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:06:05.84 ID:/NxrdpC40 キョン「そうだ! 聞かせやるさ!」 キョン「律! 好きだァー! 律! 愛しているんだ! 律ゥー!」 唯「んぐああ」 澪「なんだ?」 キョン「けいおん! 知る前から好きだったんだ! 好きなんてもんじゃない! 律の事ははもっと知りたいんだ! 律の事はみんな、ぜーんぶ知っておきたい! 」 澪「ここ・・・軽音部・・・」 キョン「律を抱き締めたいんだァ! 潰しちゃうくらい抱き締めたーい! ・・・心の声は心の叫びでかき消してやる!律ッ! 好きだぁあああ!律ーーーっ! 愛しているんだよ!」 梓「んのぐ・・・この真実度は強力ですよ」 727 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:08:39.33 ID:/NxrdpC40 キョン「俺のこの心の内の叫びをきいてくれ! 世界が同じになってから、律を知ってから、俺は律の虜になってしまったんだ! 愛してるってこと!」 キョン「好きだってこと! 俺に振り向いてくれ!」 さわ子「若けぇのが愛の告白してるって言うの?」 キョン「誰が邪魔をしようとも奪ってみせる!」 キョン「恋敵がいるなら、今すぐ出てこい!」 キョン「律の心の奥底にまでキスをする!」 キョン「力一杯のキスをどこにも」 キョン「ここにもしてみせる!キスだけじゃない!」 さわ子「んえええーーーい!!青春だからって大概にしなさい!!」 キョン「心から君に尽くします!それが俺の喜びなんだから」 おまえら「そうか、PCの電源をカットすればいいんだ」 730 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 00:13:17.04 ID:/NxrdpC40 キョン「はあはあ」 律「・・・・・・」 唯「うへえ」 梓「な・・・」 紬「まあ、素敵///」 澪「これは・・・」 キョン「という訳で、律は彼女で律の彼氏は俺だ。分かったか?」 唯・梓・澪・紬「どうぞどうぞ」 律「え・・・・・・」 T END 738 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:18:04.02 ID:/NxrdpC40 おまえら、感動で涙が止まんないんだろ そうだって言ってよ、バーニィ!!! 756 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:30:14.97 ID:/NxrdpC40 紬 律 H A H N 『?』 H 平沢憂「お姉ちゃん、おはよー」 唯「あおう、憂♪ おはよお」 憂「お姉ちゃん、寝癖酷いから後で直してあげるね」 唯「はあーい」 憂「もう、お姉ちゃんたら」 唯「あれえ、憂。目がああああ」 憂「遊んでないで、早くしないと」 766 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:41:23.88 ID:/NxrdpC40 「お兄ちゃん! お兄ちゃん! もう起きないと!」 お、お兄ちゃんだと・・・ 「お兄ちゃん、何寝ぼけてるの?」 憂、もう一回言ってくれ 「え、もう仕方無いなー。お兄ちゃん♪」 た、たまらん キョン妹「キョンくん、朝だよー」 キョン「もう少し寝かせ・・・っは! 夢か・・・」 キョン妹「あ、起きたー」 774 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:51:04.85 ID:/NxrdpC40 北高 キョン「(俺らしくないな、あんな夢見るなんて)」 谷口「冴えねえ顔してんな、相変わらず」 キョン「ほっとけ」 国木田「ねえ、最近アイドル探しに凝ってるんだけどさ」 キョン「俺に聞くな。それと、アイドル探しはやめろ」 国木田「どうして?」 キョン「人格が崩壊するぜ」 国木田「へー面白そうだね」 キョン「(勘弁してくれ)」 777 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 00:53:58.82 ID:/NxrdpC40 ハルヒ「・・・」 キョン「元気か?」 ハルヒ「まあね、ちょっと寒くてムカッとするけど」 キョン「なんでこの高校はこうも冷気が通るんだろうなあ」 ハルヒ「○歯にでも、建ててもらったんじゃない」 キョン「それはない(あれ、違和感がある)」 ハルヒ「もう、冬ね」 キョン「あ、ああ、冬だな」 ハルヒ「寒いわよね」 キョン「寒いな(この話も前にも、気のせいか?)」 ハルヒ「もう少し待ってなさい」 キョン「なにをだ?(そう、ここでハルヒは)」 ハルヒ「・・・雪」 キョン「雪?(これは、まさか)」 ハルヒ「そ、雪」 キョン「(いつかの八月の・・・まさかな)」 784 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:05:36.64 ID:/NxrdpC40 放課後 キョン「そういや、なんかお礼でもした方がいいよな」 キョン「なにが良いだろう」 (お姉ちゃん♪) キョン「いかん、何を考えてるんだ俺は」 キョン「・・・適当でいいか。金無いしな」 律「お、こんにちわー」 キョン「ん? ああ、軽音部の」 律「田井中律。何してんの?」 キョン「平沢家にちょっとな」 律「ふーん。ま、唯とよろしくやってね」 キョン「(・・・さっきから、平沢妹が頭に浮かぶのは何故だ)」 787 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:13:37.25 ID:/NxrdpC40 唯宅 憂「はーい。あ、こんにちわー。すいません、お姉ちゃんはまだ帰ってきてないんです」 キョン「ああ、そうなんだ」 憂「はい」 キョン「えっと、これお世話になったお礼に」 憂「お礼ですか? なんか悪い気が」 キョン「気にしないでいい」 憂「分かりました。あの、よかったら紅茶出しますのであがってください」 キョン「・・・ありがとう」 憂「はい」 788 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:17:49.86 ID:/NxrdpC40 憂「本当にすいません」 キョン「いや(礼儀正しいよな、本当に)」 憂「頂きます」モグモグ キョン「どうかな?」 憂「はい! 美味しいです♪」 キョン「そ、そう。良かったよ」 憂「♪♪♪」 キョン「(よく見ると可愛い・・・よな)」 憂「あ、あの、どうかしましたか?」 キョン「いや、なんでもないハハハ」 791 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 01:27:57.78 ID:/NxrdpC40 ピピピ ピピピ 憂「あ、ごめんなさい。タイマーが」 キョン「(見える! 水色!)」 キョン「(いかん、何をしてるんだ俺は! 駄目だ)駄目だあああああああああ」 憂「ど、どうかしましたか?」 キョン「っは! なな、なんでもないでーす」 憂「すぐ、戻りますので」 キョン「ふう(俺、どうしたんだ一体)」 811 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 03:41:46.72 ID:gCmHsxmlO キョン「(俺が年下に惑わされるなんてな)」 キョン「(くそ、なんだこの胸の高鳴りは? こ、これが恋だと言うのか)」 キョン「(恋……分からない)」 キョン「憂ちゃん」 憂「え? あ! ど、どうしたんですか?(近い…)」 キョン「頼みがある」 憂「頼みですか?」 キョン「お」 憂「お?」 キョン「お、お」 憂「お?」 キョン「おー!」 憂「……」 813 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 03:48:24.03 ID:gCmHsxmlO キョン「お兄ちゃんと呼んでくれないかあああぁぁぁ?」 憂「え? あの」 キョン「お願いだ。憂ちゃん」 憂「な、なんでですか?」 キョン「聞かないでくれ」 憂「えっと、それじゃあ」 キョン「(カモンBaby!)」 憂「お!」 キョン「お!」 憂「お兄ちゃん!///」 キョン「……」 憂「あれ? キョン…さん? 白目むいてる……」 886 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 18:55:45.33 ID:/NxrdpC40 キョン「はっ!」 憂「・・・」 キョン「もう一回頼むうううううううううううう!」 憂「お、お兄ちゃん///」 キョン「・・・」 憂「キョンさん」 キョン「っは!」 憂「お兄ちゃん」 キョン「・・・」 憂「キョンさん」 キョン「っは!」 憂「お兄ちゃん」 キョン「・・・」 憂「(お、面白いかも)」 891 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 19:06:27.15 ID:/NxrdpC40 唯「憂、ただいまあ」 憂「あ、お姉ちゃんが帰ってきた」 キョン「っは!(やばい、殺傷能力が三倍のスピードで襲ってきやがる)」 唯「あれえ、この靴は!」 憂「うん、キョンさんがねえ」 キョン「妹さいこおおおおおおおおおおおおおおおお」 唯「ほへえ」 憂「ど、どうしたんだろ?」 キョン「(いかんいかん、俺の心の声を漏らしてしまったら大変なことになる)」 唯「どったの?」 キョン「なんだ、姉か・・・」 唯「なんだとは、なんだあ」 キョン「ふう」 892 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 19:07:15.17 ID:/NxrdpC40 はあ・・・・・・ 律書いてるとき、次は澪だと思って澪の話を考えてたから憂がキツイ もう、どうにでもなれ 895 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 19:27:35.67 ID:/NxrdpC40 唯「なにしに来たのさあ?」 キョン「それだそれ」 唯「ああ! これはこれは! 甘味ではないですかあ」 キョン「(俺の妹との貴重な時間が・・・)」 憂「お姉ちゃん、手洗ってからだよー」 唯「分かってるってえ♪」 唯「んーおいぢいよお!」 キョン「ほいほい」 TV「これが俺の嫁です!」 唯「ねえ、俺の嫁ってなあにー?」 キョン「さ、さあな」 896 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 19:34:40.16 ID:/NxrdpC40 キョン「(くそ、このままじゃ、憂ちゃんと話す時間が・・・)」 唯「ねね、今日は泊まらないのお?」 キョン「!!! (そうか、その手があったぞ!)」 唯「んー?」 キョン「泊まる! 泊まらせてください!」 唯「しょうがないなあ。そんなにわたしとお」 キョン「良いかな? 憂ちゃん」 憂「はい!」 キョン「(うおしゃあああああああああああ!!!)」 唯「駄目だよお、わたしがいるからってえ」 900 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 19:57:41.34 ID:/NxrdpC40 キョン「ZZZZzzzz....」 唯「ZZZZzzzz....」 ゴソゴソ キョン「んん? ・・・はあ、またかコイツは・・・喉渇いたな」 ムクッ キョン「水でも飲むか」 ジョボジョボ ゴクゴク キョン「・・・ふう」 憂「お姉ちゃん?」 ギュッ キョン「ちょっ・・・」 憂「え? あ、ごめんなさい。お姉ちゃんかと思って///」 902 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 20:05:03.00 ID:/NxrdpC40 キョン「起きてたのか?」 憂「寝付けなくて・・・」 キョン「そうか」 憂「キョンさんもですか?」 キョン「まあね(あれ、姉があそこで寝てるの見られたらマズイよな)」 憂「・・・あの、小腹空いてませんか?」 キョン「ん? まあ」 憂「お姉ちゃんには、内緒です」 キョン「そうしとく」 憂「ちょっと、待ってて下さい」 キョン「(月は見えているか?)」 903 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 20:08:58.98 ID:/NxrdpC40 キョン「・・・・・・」 憂「お待たせしましたあ」 キョン「お、美味そうだ」 憂「二階に上がりましょう」 キョン「二階?」 憂「はい、二階です」 916 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 20:44:27.86 ID:/NxrdpC40 憂「こっちです」 キョン「???」 憂「どうぞ、入ってください」 キョン「へえ、二階にこんなところが」 憂「お月見です、うふふ」 キョン「憂ちゃんらしいな」 憂「そうですか?」 キョン「そう思うよ」 憂「・・・食べましょうか」 キョン「そうだな」 920 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 20:59:44.93 ID:/NxrdpC40 憂「夏だと、風が入ってきてもっと気持ちいいんですよ」 キョン「だろうね」 憂「春になるとちょっぴり寒いけれど、でも春の匂いが流れてきたり」 キョン「ここにいるだけで、季節を堪能できる訳だな」 憂「はい」 キョン「冬はちょっと寒いな」 憂「そうですね」 キョン「でも、偶にはいいかもね」 憂「はい」 923 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 21:08:13.60 ID:/NxrdpC40 キョン「ごちそうさん」 憂「はい、ごちそうさまでした」 キョン「じゃ、食器は俺が洗っとくよ」 憂「いえ、そんな」 キョン「憂ちゃんは、早く寝たほうがいい。俺を起こしてもらわんと困るからな」 憂「・・・わかりました。よろしくお願いします」 キョン「お願いされました」 キョン「ふう、俺も寝よう」 唯「ZZZZzzzz....」 キョン「どこで・・・」 927 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 21:17:37.07 ID:/NxrdpC40 キョン「ふわあ、おはよ」 唯「うう、おはよおうおうおう」 キョン「朝から落ち着かん奴だな」 憂「おはようございます」 キョン「おはよう、憂ちゃん」 憂「今、朝食出しますので先に準備しておいて下さい。私達の高校より遠いですから」 キョン「はい」 唯「ZZZZzzzz....」 キョン「じゃ、行ってきます」 憂「はい、いってらっしゃい!」 唯「いってえらっさい」 928 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 21:24:19.73 ID:/NxrdpC40 桜ヶ丘高校 梓「おはよう」 憂「おはよう、ふわぁ」 梓「珍しい、欠伸なんて」 憂「うん、昨日眠れなくて」 梓「そうなんだ」 憂「そうだ。キョンさんって居るじゃない」 梓「うん」 憂「お姉ちゃんのことが好きなのかなあ?」 梓「え? なんで」 憂「だって、わざわざ家に泊まるなんて変じゃない?」 梓「・・・泊まったの?」 憂「うん」 梓「へ、へえ・・・」 931 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 21:32:02.24 ID:/NxrdpC40 部室 律「なあ、明日はみんなで遊びに行かないか?」 梓「遊びにですか?」 律「そう! 遊びに!」 紬「どこに行くの?」 律「そうだなあ、澪どっかしらない?」 澪「わたしに聞くのかよ!」 唯「ええ、じゃあカラオケとかあ」 律「おお唯! さすがだなあ! 澪とは違う」 澪「悪かったな」 唯「じゃあ、キョンくんと憂と和ちゃんも呼ぼうっか」 梓「さ、賛成!」 律「うし、じゃあ唯、誘ってこい!」 唯「了解しました!」 934 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 21:39:02.47 ID:/NxrdpC40 唯「ただいはああ」 律「おかえはああ」 唯「和ちゃんは、用事があるから駄目だってえ」 律「そう。憂は?」 唯「・・・・・・残念だけど」 律「そうか」 唯「お弁当作ろうかなって、やる気満々だったあ」 律「紛らわしいわ!」 ゴツッ 唯「あうう」 澪「よし、じゃあ練習するぞ」 紬「そうね」 梓「はい」 937 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/07/07(火) 21:47:11.74 ID:/NxrdpC40 帰路 澪「(どの服)」 梓「(着ていこうかな)」 律「明日はいっぱい歌うぞ!」 唯「おお、律ちゃん頑張れえ」 紬「わたしは飲み物用意するね」 梓「は、ハイキングじゃ」 律「そうそう、ハイキングじゃない」 紬「ご、ごめん」 唯「ムギちゃんは、可愛いからいいのお」 938 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 21:51:22.45 ID:/NxrdpC40 唯宅 唯「ただいまあ」 梓「お邪魔します」 憂「お姉ちゃんおかえりー。梓ちゃんも?」 梓「あ、ちょっとだけ暇だからで別にその・・・」 唯「キョンくんは?」 憂「まだ帰ってないよお」 唯「ふーん」 梓「(運悪いな、わたし)」 942 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 22:03:45.70 ID:/NxrdpC40 憂「はーい。あ、おかえりなさい」 キョン「ただいま」 梓「あ、こんばんは」 キョン「よお、久しいな」 唯「ああ、そうだ」 キョン「ん?」 唯「明日ねえ、みんなで遊びに行くんだけどキョンくんも来るよね!」 キョン「いいぞ」 唯「やったあ」 梓「あ、あのどういう服が好みですか?」 キョン「へ?」 梓「・・・服です」 キョン「・・・何でも良いんじゃないか?」 梓「・・・」 947 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 22:09:42.54 ID:/NxrdpC40 梓「お邪魔しました・・・」 唯「また明日ー」 憂「じゃあねえ」 キョン「みんなって誰が来るんだ?」 唯「えっとお、澪ちゃんと律ちゃんとムギちゃんとあずにゃんと憂とわたし」 キョン「それと俺か」 唯「そう」 キョン「具体的になにするんだ?」 唯「現地解散!」 キョン「解散してどうする!」 憂「(二人とも、仲良いなあ)」 951 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 22:26:05.43 ID:/NxrdpC40 夜 唯「じゃあ、わたしお風呂入ってくるねえ」 憂「・・・」 キョン「・・・」 憂「て、テレビでも観ますか?」 キョン「そ、そうだね」 憂「これ、昔から何回もやってますよね」 キョン「名作だからね」 憂「あ、ポニョ観ましたか?」 キョン「いや、レンタル待ちだな」 憂「わたし、お姉ちゃんと観に行ったんですけど二人でポニョポニョ沢山言って楽しかったなあ」 キョン「(それはそれで・・・カオスだな)」 954 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 22:35:13.77 ID:/NxrdpC40 キョン「憂ちゃんは・・・」 スッ 憂「ZZZZzzzz....」 キョン「寝てる。(人の肩でよく寝られるな。・・・寝顔はやっぱり子供っぽいな)」 憂「ZZZZzzzz....」 唯「ふへえ、温まるねえ」 キョン「しーっ」 唯「あ、憂寝てるの」 キョン「変わってくれないか?」 唯「うん」 キョン「・・・よっこらっと」 唯「はいはい、憂ったら甘えん坊だなあ」 キョン「俺も風呂に入らせてもらうわ」 唯「うん」 960 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 23:02:12.30 ID:/NxrdpC40 夜中 キョン「ZZZZzzzz....」 憂「(あれ、私寝ちゃったのか)」 唯「・・・」 憂「あれ、お姉ちゃん」 唯「あ・・・憂、起きてたの?」 憂「うん。お姉ちゃん、どうしたの? 枕持って」 唯「ゆゆ、唯と一緒に寝ようかなあと思って」 憂「今、準備するから待っててね」 唯「うん」 964 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 23:08:33.37 ID:/NxrdpC40 寝室 憂「ねえ、お姉ちゃん」 唯「なにー?」 憂「お姉ちゃんはキョンさんが好きなの?」 唯「ど、どうしてえ」 憂「だって、お姉ちゃん楽しそうなんだもん」 唯「そうかなあ」 憂「そうだよお」 唯「うーん」 憂「好きなの?」 唯「うん」 憂「そっかあ、お姉ちゃんなら大丈夫だよ」 唯「ありがと憂」 965 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 23:14:25.62 ID:/NxrdpC40 朝 憂「あの、起きてください」 キョン「んー? ・・・ん?」 憂「みんなが待ってると思いますから」 キョン「・・・そんな時間か・・・。ごめん」 憂「いえ、先に行ってるって言ってましたから」 キョン「急がないとな」 憂「あ、でも朝ご飯はしっかり摂らないと駄目ですよ」 キョン「はい(なんか、してあげた方がいいよな)」 970 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 23:23:15.81 ID:/NxrdpC40 駅 憂「電車まだみたいですね」 キョン「そうだな。ごめんね、俺が早く起きてれば良かったんだけど」 憂「いえ」 キョン「ちょっと待ってて」 憂「はい」 憂「寒いなあ・・・」 ピタッ 憂「うわ!」 キョン「どうだ」 憂「え、わたしにですか?」 キョン「寒いだろうと思ってな」 憂「ありがとうございます」 973 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/07(火) 23:27:19.85 ID:/NxrdpC40 キョン「憂ちゃん」 憂「はい」 キョン「好きな人とかいるかな?」 憂「好きな人ですか///」 キョン「ああ」 憂「えっとお、今はいません///」 キョン「そうか」 憂「キョンさんは?(お姉ちゃん、わたしが聞いてあげるね)」 キョン「そうだな・・・」 憂「・・・」 988 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/07(火) 23:34:09.96 ID:/NxrdpC40 キョン「俺はだな」 憂「・・・」 キョン「憂ちゃんが・・・好きだな///」 憂「・・・え?」 キョン「駄目・・・かな」 憂「あ・・・」 キョン「・・・・・・」 憂「・・・・・・」 プウーーーー! キョン「電車・・・乗ろうか」 憂「・・・」コク 32 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 00:27:59.16 ID:MRiCPQz80 キョン「みんなはどこにいるんだ?」 憂「こっち・・・です」 キョン「ボウリング・・・」 憂「・・・」 律「遅いぞー!」 梓「あ///」 唯「憂、早く早く!」 憂「うん・・・」 キョン「どうも」 カラン カラン 紬「律ちゃん、凄い」 澪「昔からボウリングは得意なんだよな」 43 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 00:47:19.86 ID:MRiCPQz80 唯「次、キョンくんの番だよお」 キョン「おし(憂ちゃん、見ていてくれよ)」 紬「頑張ってくださーい」 梓「ふぁ、ファイトです!」 律「男らしいところ見せろよ」 澪「ま、まあ期待しとこうか」 憂「・・・・・・」 唯「ストライクだよお」 キョン「(この俺がプレッシャーを感じているだと!)」 44 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 00:50:50.47 ID:MRiCPQz80 カラン カラン キョン「どうだ」 律「ま、これからだな」 唯「でも、キョンくんカッコ良かったよお」 梓「はい、素敵です!」 憂「・・・」 紬「わ、わたしの番」 澪「ムギ、ゆっくりでいいからな」 キョン「ふう」 憂「・・・・・・」 50 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 01:00:03.87 ID:MRiCPQz80 唯「憂の番だよお」 憂「うん・・・」 律「いやあ、憂ちゃんはどう来るでしょう」 唯「憂は凄いよお」 澪「憂ちゃん頑張れえ」 キョン「・・・」 ガタッ ゴロゴロ 紬「あっ・・・」 梓「どんまい」 憂「・・・」 52 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 01:08:19.30 ID:MRiCPQz80 律「次、澪!」 唯「澪ちゃん」 澪「ん?」 唯「ぐるぐるーぷぁー」 澪「なんだそれ?」 唯「さあ?」 梓「ねえ」 憂「な、なに?」 梓「元気ないね」 憂「そんなことないよ!」 梓「・・・そう」 キョン「おお」 澪「決まった・・・」 カラン カラン 55 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 01:24:41.15 ID:MRiCPQz80 カラオケ 律「ドキドキが止まんない♪ フルスロットルな脳内♪」 紬「希望、欲望、煩悩♪ リボンかけて包装♪」 澪「ネタどっさり持ち寄り♪」 唯「おとといよりオクターブ高く♪」 キョン「(何気に歌が上手いな)」 梓「(と、となり///)」 憂「はあ・・・」 59 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 01:41:00.66 ID:MRiCPQz80 Holy lonely light!!! キョン・梓「急げ! 自分を信じてー♪」 唯「おお、息ピタリーだね」 律「アニソンか・・・」 紬「アニソン?」 澪「なんで梓は歌えて・・・」 憂「(お姉ちゃん・・・)」 キョン・梓「ヒ・ヲ・ツ・ケ・ローーーーーーー!!!」 紬「憂ちゃん、なに歌う?」 憂「わたし・・・」 136 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 19:09:14.54 ID:MRiCPQz80 律「憂ちゃん、頑張れえ!」 憂「・・・・・・では、平沢憂! 行きます!」 澪「おお、なんか凄そうだ」 紬「楽しみね」 キョン「(なにを歌うんだろうな)」 憂「潔く! カッコよく! 生きて行こう♪ たとえ2人離ればなれになってもー ♪ Take my revolution♪」 梓「(あ、アニソン・・・)」 唯「おお! 憂、カッコいいよお」 唯「君を君をあーいしてーる♪ 心でえ♪ 見つめている♪ 君を君をしーんじて ーる♪ 寒い夜もー♪」 ・・・ ・・ ・ 139 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 19:18:54.80 ID:MRiCPQz80 律「いやー、歌ったなー」 紬「律ちゃん、声枯れてない?」 律「そうか?」 唯「律ちゃんはー、それでも可愛いよお」 律「唯・・・」 唯「律ちゃん」 律「唯!」 唯「死ぬときは一緒だよ」 律「ああ」 キョン「(アホだ、こいつら)」 142 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 19:28:20.28 ID:MRiCPQz80 澪「次はどこ行くんだ」 梓「キョンさんは行きたいところ、ありますか?」 キョン「いや、特にないな」 梓「(終わった・・・)」 紬「あの」 澪「どうしたムギ」 紬「あれ」 律「ん?」 唯「ああああああああああ」 梓「あれは・・・」 143 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 19:34:29.59 ID:MRiCPQz80 律「くまだな、黄色い」 唯「くまの○ーさんだあねえ」 律「唯が伏字にしてる!」 キョン「(はいはい、ディズ○ーのものですが)」 澪「あれがどうかしたのか?」 紬「欲しいなと思って」 律「一回で取れるか分からないぞ」 梓「わ、わたしも欲しいです」 唯「わたしもお欲しいよお、憂は?」 憂「う、うん。わたしも欲しい・・・かな」 キョン「(これはチャンスだな)」 146 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 19:40:37.45 ID:MRiCPQz80 紬「んっ、ああ・・・」 律「惜しかったな」 紬「うん」 唯「じゃあ、キョンくんに獲ってもらおう」 キョン「マジか」 律「マジだ」 梓「頑張ってください」 キョン「う、が、頑張っちゃおうかな」 律「動揺してるのバレバレだぞ」 澪「お手並み拝見だな」 キョン「(ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん!)」 148 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 19:48:06.64 ID:MRiCPQz80 紬「すごーい!」 澪「全員分獲るなんて」 唯「うわあ、○ーさんふかふかだねえ」 梓「はい、ふかふかです」 律「わたしは、森の露出狂の○ーさんだ!」 唯「うわわ、露出狂だあああああああ」 キョン「ふいー」 憂「あ、あの」 キョン「ん?」 憂「ありがとうございます///」 キョン「どういたしましてだ」 151 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 20:00:58.62 ID:MRiCPQz80 唯宅 唯「今日はいっぱい遊んだねえ」 憂「うん」 キョン「電車の中で注目の的だったけどな」 唯「そりゃあ、○ーさんをキョンくん以外全員持ってたら目立つよお」 キョン「露出狂だからな」 唯「あー、○ーさんパンツ穿く?」 キョン「やめたまえ」 憂「(やっぱり・・・仲良い・・・どうして)」 152 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 20:08:21.65 ID:MRiCPQz80 唯「はい、キョンくんあーん」 キョン「自分で食える」 唯「遠慮しないでえ」 キョン「してない、全くしてない」 唯「○ー太郎が泣いちゃうよお」 キョン「名前変わってるだろ」 憂「(お似合い・・・)」 154 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 20:13:49.56 ID:MRiCPQz80 キョン「じゃ、風呂入らせてもらいます」 憂「ど、どうぞ」 唯「ういういういー」 憂「ねえ、お姉ちゃん」 唯「んー?」 憂「その・・・ね。えっと・・・」 唯「???」 憂「な、なんでもない」 唯「ういういういー」 213 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 23:19:57.41 ID:MRiCPQz80 梓「じゃあ、なんで」 唯「昨日、というか今日の夜中ねえ。キョンくんからメールが来たんだよお」 澪「それで!」 律「(必死だ・・・)」 唯「うん。わたしは駄目みたいでえ」 澪「そ、そうなのか(悪いけれど、これって恋愛なんだよね)」 梓「ま、まあ。そんなこともありますよ(ごめんなさい、唯先輩)」 唯「キョンくんは憂が好きなんだってえ」 澪・梓「!?」 バタッ 律「返事がない。ただのしかばねのようだ」 218 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 23:27:39.08 ID:MRiCPQz80 律「憂ちゃん!」 唯「うん」 梓「(わたし、遊ばれてたのか)」 澪「う、憂ちゃん・・・」 唯「お似合いだよねえ」 紬「そうね」 澪「お、お似合い・・・」 梓「(もう私、駄目だ・・・)」 221 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 23:37:26.01 ID:MRiCPQz80 唯宅 憂「おかえりー」 唯「憂」 憂「ん?」 唯「わたしの事は気にしないでいいんだよ」 憂「え?」 唯「キョンくんは憂が好きなんだからあ」 憂「どうして知ってるの?」 唯「教えてもらったよお」 憂「そ、そうなんだ」 224 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 23:39:45.46 ID:MRiCPQz80 唯「憂はキョンくん好きー?」 憂「まだ好きとかは・・・わからないけど」 唯「でも嫌いじゃないでしょー」 憂「うん・・・」 唯「じゃあ、いいじゃん」 憂「お姉ちゃん・・・でもお姉ちゃんが」 唯「だから、わたしのことはいいの。私は大丈夫だから」 ピンポーン 憂「あ・・・」 唯「行ってらっしゃい。憂」 227 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 23:43:06.36 ID:MRiCPQz80 キョン「や、やあ」 憂「あ、こ、こんにちわ!」 キョン「こんにちわ」 唯「(憂、頑張れ!)」 キョン「・・・答え、聞いていいかな?」 憂「・・・はい」 キョン「・・・」ゴクリ 憂「・・・」 唯「(クイズ! ミリィオウネアみたいだあ)」 230 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 23:54:59.97 ID:MRiCPQz80 憂「あの、わたしでよかったらお願いします!///」 キョン「ふう」 唯「(良かったあ)」 キョン「これからよろしくだな」 憂「は、はい!///」 キョン「俺のこと、好きになってくれるよう頑張るよ」 憂「わたし、別にそんな」 キョン「まだ好きじゃないんだろ。それくらいは分かるさ」 憂「・・・」 キョン「そうそう、これ付けないか?」 憂「ストラップ・・・ですか?」 キョン「俺のもある」 憂「おそろい!」 キョン「ああ(長門って、予知能力あったっけ)」 憂「可愛い♪」 キョン「(憂ちゃんの方が、可愛いっぜ!)」 唯「(はむむ! ズルイよお!)」 H END 163 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 20:41:00.84 ID:/ivTYYl2O 憂「そうだよね」 唯「ん?」 憂「(断れば良いんだよね)」 キョン「(告白、急ぎすぎたかね)」 憂「あ、あの」 キョン「ああ、お休み」 憂「駅での事ですけど……」 キョン「……」 憂「ごめんなさい」 165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/08(水) 20:50:18.57 ID:/ivTYYl2O キョン「……」 憂「お姉ちゃんが……お姉ちゃんがいますから」 キョン「……」 憂「お、おやすみなさい!」 キョン「待ってくれ」 憂「……」 キョン「姉が心配なのは分かる。でも、離ればなれになる訳じゃない」 168 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 20:57:41.28 ID:/ivTYYl2O 憂「でも……」 キョン「だから姉の事は気にしなくて」 憂「駄目です!」 キョン「え?」 憂「お姉ちゃんは……お姉ちゃんは」 キョン「……」 憂「お姉ちゃんは、あなたが好きなんです」 キョン「……おいおい、そんな訳」 憂「嘘じゃないです」 175 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 21:11:46.29 ID:/ivTYYl2O 憂「だから……私」 キョン「俺の事、嫌いかい?」 憂「嫌いなんかじゃ……」 キョン「憂ちゃん、俺が好きなのは憂ちゃんだ。姉じゃない」 憂「……」 キョン「……こうしよう。明日から、俺は家に帰る。そして、そうだな…二日後にまた来る。答えはその時にして欲しい」 176 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 21:15:48.66 ID:/ivTYYl2O キョン「……俺の勝手で悪いけど」 憂「お、おやすみなさい」 タッタッタ キョン「ダメダメだな…俺は」 朝 唯「憂〜、おはよー」 憂「あ、お姉ちゃん。おはよう」 唯「あれぇ、キョンくんは〜?」 憂「うん。一時的に帰るって」 唯「ええ〜、そんなぁ」 憂「……」 179 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 21:27:08.03 ID:/ivTYYl2O 夜 唯「キョンくんが居ないと、平和だねぇ」 憂「元から平和だよお姉ちゃん」 唯「そうそう。〇ー太郎は、枕に良いんだよねぇ」 グニャ 憂「お、お姉ちゃん。可哀想だよ」 唯「ZZzz....」 憂「……はぁ」 181 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 21:33:46.04 ID:/ivTYYl2O 翌日 キョン「(二日後と言ったけど、やはり早いよな)」 古泉「考え事ですか?」 キョン「ああ、そのニヤケ面は夏祭りで売ってるかと思ってな」 古泉「それは、僕にも解りかねますね」 朝比奈「お茶どうぞ」 キョン「どうも」 長門「……」 183 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 21:41:24.49 ID:/ivTYYl2O キョン「(明日になったら行くか)」 長門「……」 ガタッ キョン「ん?」 長門「これ」 キョン「なんだ?」 長門「使って」 キョン「あ、ああ(何故、2つ)」 古泉「んっふ、涼宮さんに見られたら大変ですね」 朝比奈「でも可愛いですねぇ」 長門「……」 188 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 21:51:16.27 ID:/ivTYYl2O 桜ヶ丘高 憂「ねぇ梓ちゃん」 梓「なに?」 憂「キョンさんて、どうなのかな?」 梓「ど、どうって?」 憂「えっと、良い人だよね」 梓「う、うん。良い人だね(もしかして、新たなライバル出現?)」 憂「そ、そうだよね〜」 梓「うん」 200 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 22:23:48.45 ID:/ivTYYl2O 唯宅 憂「(今日、来るのかな…)」 唯「ただいまぁ」 憂「お帰り、お姉ちゃん」 唯「憂〜」 ギュッ 唯「うはぁ、あったかい」 憂「お姉ちゃん。私は冷たいよ〜」 唯「気にしな〜い気にしな〜い」 201 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 22:32:04.63 ID:/ivTYYl2O 憂「(告白されたの初めてだったな)」 憂「(断ったらキョンさん……)」 憂「(でも、お姉ちゃん……)」 憂「(分からないよ)分からないよ、お姉ちゃん……」 唯「どったの?」 憂「お姉ちゃん、もうお風呂上がったの?」 唯「うん。で、なにが分からないの? 憂。私で良かったら、相談に乗るよ」 203 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 22:37:52.57 ID:/ivTYYl2O 憂「ううん。なんでもないよ。お姉ちゃん」 唯「本当に?」 憂「うん」 唯「じゃあ、アイス食べようっか」 憂「お姉ちゃん。1日一本までだよ」 唯「ええ〜、ダメ?」 憂「もう、今日だけだよ〜」 唯「憂も一緒に食べようねぇ」 205 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 22:47:39.60 ID:/ivTYYl2O 夜中 唯「んん? メール? ZZzz....え? ……憂」 唯「……そっか」 唯「分からないって、この事なのかな?」 唯「ZZzz....」 朝 憂「お姉ちゃん。おはよー」 唯「おはよぉ」 カチ 憂「お姉ちゃん。私がやるよー」 唯「このくらい、私がやるよぉ」 憂「???」 207 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/08(水) 22:57:48.48 ID:/ivTYYl2O 憂「今日ね。お姉ちゃんが、自分でトースト焼いたんだよ」 梓「うん」 憂「偉いよね。お姉ちゃん」 梓「え? う、うん(偉い……)」 部室 律「唯、いつになく、へたれてんなー」 唯「ういういへ〜」 紬「どうかした唯ちゃん」 唯「実はね」 律「澪も梓も居ないから大丈夫だぞ」 209 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/08(水) 23:04:21.32 ID:/ivTYYl2O 唯「失!」 澪「遅れて、ごめん」 梓「何の話ですか〜?」 唯「失恋しましたあ!」 …… 澪・梓「ええええええええええええ!!」 律「うわぁ」 紬「失恋!」 澪「ど、どういう事だ!」 梓「ま、まさか! 告白したんですか?」 唯「ううん」 373 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:08:07.61 ID:pxGEqC7V0 紬 律 憂 A H N 『?』 A ピピピピ ピピピピ 秋山澪「うーん? もう・・・あ・・・さか・・・」 澪「行ってきまーす」 律「おっはよー澪!」 澪「おはよう律」 律「今日行ったら休みだな」 澪「まったく、そんなことしか考えてないのか?」 律「悪いか?」 澪「悪いぞ」 377 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:13:33.05 ID:pxGEqC7V0 北高 キョン「なにしてんだ?」 国木田「あ、キョン、おはよう。この詩がさ」 谷口「バカ! 国木田。こいつにこの良さがわかるわけないだろ」 キョン「ん?」 国木田「秋葉原24ってユニットなんだけどさ」 キョン「なんじゃそら」 谷口「おまえは知らなくていいんだ」 国木田「キョンには早いかもね」 キョン「・・・・・・」 380 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:15:36.94 ID:pxGEqC7V0 ハルヒ「・・・」 キョン「元気か?」 ハルヒ「まあね、ちょっと寒くてムカッとするけど」 キョン「なんでこの高校はこうも冷気が通るんだろうなあ」 ハルヒ「○歯にでも、建ててもらったんじゃない」 キョン「それはない(あれ、この話前にも)」 ハルヒ「もう、冬ね」 キョン「冬だな」 ハルヒ「寒いわよね」 キョン「寒いな(・・・おかしい?)」 ハルヒ「もう少し待ってなさい」 キョン「なにをだ?(そう、ここでハルヒは)」 ハルヒ「・・・雪」 キョン「雪?」 ハルヒ「そ、雪」 キョン「(・・・変? ではない・・・)」 383 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:19:17.81 ID:pxGEqC7V0 桜ヶ丘高 律「唯! 明日は休みだぜー」 唯「のおお、律ちゃん! そうだね!」 律「二人で!」 唯「行こう!」 梓「どこにですか」 紬「わたしも行きたい」 澪「まだ行き先言ってないだろ」 385 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:23:46.83 ID:pxGEqC7V0 律「ふむ、どこに行くか・・・」 唯「ふむむ、難題だね」 梓「・・・」 紬「んー」 律「そうだ!」 唯「おお!」 律「唯の家行こう! JR東海・・・」 唯「おお、一気に旅の気分だね・・・」 梓「・・・え?」 紬「楽しそう」 澪「ムギ・・・」 389 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:30:37.03 ID:pxGEqC7V0 律「それで憂ちゃんを・・・」 唯「おお、なるほど・・・」 紬「みんなで行こう、ね」 梓「わたしはいいですけど」 律「澪も来るだろ?」 澪「わたしはやめとく」 唯「どうしてえ、わたしの家じゃ駄目?」 澪「そうじゃないよ。ちょっと、さ」 梓「・・・(澪先輩って普段なにしてんだろ)」 律「ま、仕方無いな」 澪「憂ちゃんに迷惑かけるなよ」 唯「ええー」 澪「姉はあんただろ!」 391 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:34:29.61 ID:pxGEqC7V0 翌日 電車 澪「偶には、ひとりもいいよな」 澪「ふふん、ふっふー、ふふ♪」 ガタン ガタン ガタン ガタン ?「有希、早く」 ?「お手をどうぞ」 澪「さて、わたしも降りるか」 澪「寒い・・・けど悪くないな」 393 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:38:16.10 ID:pxGEqC7V0 澪「今頃、律達なにしてるかなー」 憂「やめてー」 唯「ふぉっふぉっふぉ」 律「やめてと言われると余計にしたくなっちゃうぜ」 憂「いやーーーー」 澪「まさかな・・・ハハ」 ?「こらっ! キョンさっさと来なさいよ」 ?「ちょっと待てコラ」 澪「・・・気のせいかな」 396 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:43:42.46 ID:pxGEqC7V0 澪「取り敢えず、図書館に行こう」 図書館 澪「・・・・・・」 キョン「長門、俺はここらにいるからな」 長門「・・・」コク キョン「ふう」 澪「(あれ・・・やっぱりさっきの)」 キョン「ZZZzzz...」 澪「(寝た・・・)」 397 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:46:48.18 ID:pxGEqC7V0 澪「あのう」 キョン「ZZZzzz...」 澪「(唯はもう知ってるんだよな)」 澪「あのー」 キョン「ん? もういいのか?」 澪「え?」 キョン「え? 長門? ・・・」 澪「こ、こんにちわ」 キョン「はあ・・・どうも」 400 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:50:26.75 ID:pxGEqC7V0 澪「なんでここに?」 キョン「・・・遊び・・・かね」 澪「はあ」 キョン「秋山さんは?」 澪「あ、わたしは・・・ちょっと」 キョン「ちょっと?」 澪「(今、チャンスだぞ。無駄にしたら勿体無い)あの」 キョン「ん?」 澪「一緒に来てくれません?」 キョン「どこへ?」 澪「上です」 キョン「上?」 403 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:55:20.35 ID:pxGEqC7V0 二階 バルコニー キョン「おわ! さむ!」 澪「・・・」 キョン「そ、外に用があるのか?」 澪「まあ」 キョン「・・・」 澪「ここお気に入りで・・・その」 キョン「景色はいいな」 澪「は、はい!」 キョン「ところで、ここで景色見てるだけなのか?」 408 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 22:58:32.34 ID:pxGEqC7V0 澪「いや、あの」 キョン「ん?」 澪「・・・か」 キョン「か?」 澪「歌詞を考えたり・・・」 キョン「歌詞・・・」 澪「・・・」 キョン「・・・」 澪「やっぱり中に」 キョン「ここで書くんだろ」 澪「まあ」 キョン「じゃあ、ここじゃないとな」 澪「・・・」 411 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:02:58.04 ID:pxGEqC7V0 キョン「座らないか?」 澪「は、はい!///」 キョン「歌詞っていくつかあるのか?」 澪「え、えっと」 キョン「見ていいか?」 澪「あ、あ、あ、ど、どうぞ///」 キョン「ありがとう」 澪「・・・」 キョン「秋山さんは歌詞を考えてていいぞ」 澪「はい・・・(駄目だー、緊張する)」 キョン「・・・」ペラ 澪「・・・(歌詞・・・歌詞・・・)」 413 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:07:52.07 ID:pxGEqC7V0 澪「ふんふん、ふーん♪」 キョン「(真面目だな・・・。まあ、あの中じゃこの人ぐらいだな。歌詞を書けそうなのは)」 澪「タンタン、ターン♪」 キョン「(俺、忘れられてないよな)」 澪「・・・うーん」 キョン「(長門・・・いるよな)」 澪「はあ・・・」 キョン「秋山さん」 澪「へ、はい?」 キョン「ちょっと、下見に行っていいか?」 澪「・・・どうぞ」 キョン「じゃっ」 澪「あっ・・・(全然、話せてない・・・)」 415 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:14:14.88 ID:pxGEqC7V0 澪「(終わった・・・)」 澪「ううー、ダメだあ」 澪「(唯みたいには出来ない・・・)」 澪「はあ・・・」 キョン「すまん」 澪「あれ?」 キョン「これ、飲むか?」 澪「あ、ありがとうございます」 キョン「どうだ? 順調か」 澪「そ、それなり・・・」 416 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:19:10.30 ID:pxGEqC7V0 ・・・ ・・ ・ キョン「ZZZzzz...」 澪「(寝てて話せない・・・)」 ピロロロ キョン「ん? もしもし」 キョン「ああ、今行くよ」 澪「・・・(か、帰っちゃう)」 キョン「じゃあ、俺帰るわ」 澪「(なんか・・・ない)」 キョン「ん?」 澪「あの! また詩を見てくれませんか!」 キョン「・・・見るだけならな」 澪「そ、それと・・・澪でいいですから」 キョン「じゃ、これで」 澪「・・・(行っちゃった)」 419 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:23:28.73 ID:pxGEqC7V0 古泉「おや、どうしました?」 キョン「何がだ?」 古泉「頬になにやら付いてますよ」 キョン「ん?」 長門「・・・」 朝比奈「黒いです」 ハルヒ「あんた、何してたのよ!」 キョン「さ、さあ帰るぞ」 ハルヒ「ふんっ、まあいいわ」 古泉「僕のお水で落としましょうか?」 キョン「顔が近い・・・」 澪「一人・・・寂しい」 425 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:29:15.98 ID:pxGEqC7V0 翌日 澪宅 澪「今日は暇だなあ」 澪「メールは無し・・・」 澪「はあ・・・」 プルルルルル 澪「唯か。もしもし」 唯『あ、澪ちゃん。お鍋の具ってなにがいいかなあ?』 澪「へ?」 唯『ミスド鍋とかあ。31アイス鍋とか』 澪「なあ、唯」 唯『なにー』 澪「憂ちゃんによろしくな」 ・・・・・・ 澪「去年も似たようなこと言ってたな」 427 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:34:52.74 ID:pxGEqC7V0 澪「(キョンさん・・・アドレスと番号)」 澪「迷惑・・・だよな」 澪「でも・・・唯と梓は」 澪「わたしは・・・ダメ・・・」 澪「はあ・・・」 澪「ゆ、勇気をだせ」 澪「ワンコールするだけの話だ」 澪「い、勢いに任せれば」 澪「一押しするだけだ・・・一押し」 430 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:37:21.39 ID:pxGEqC7V0 澪「うおお、かけちゃった。どうしようどうしようわたし!」 澪「・・・・・・」 澪「・・・」 澪「あ・・・れ・・・」 澪「通話中・・・」 澪「あ・・・はは・・・よくあるよねえ」 431 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:39:41.02 ID:pxGEqC7V0 澪「も、もう一回」 澪「・・・・・・」 「もしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもし もしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもし もしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもし もしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもしもし」 澪「細田ああああああああああああああああああああああああああああああ」 438 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:47:08.70 ID:pxGEqC7V0 澪「もう・・・やだ」グスン 澪「も、もう一回」 キョン『もしもし』 澪「あ、秋山です」 キョン『なにか用か?』 澪「えっと、今日暇ですか?(名前呼んでくれない・・・)」 キョン『暇だ、恐ろしく「キョンくーん♪」』 澪「(お、女の声!)あ、家に行ってもいいですか?」 キョン『こら! ああ、すまん。なんだって?』 澪「い、家に行っても?」 キョン『・・・まあ、来てもなにもないけどな』 澪「はい。行きます! 光速で!」 キョン『じゃ、待ってる』 澪「はい!(やった! やったぞ私)」 441 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:51:56.00 ID:pxGEqC7V0 キョン宅 キョン「ほいほい」 澪「あ、よろしくお願いします」 キョン「なにを?」 澪「な、なんでしょう・・・ハハ」 キョン「どうぞ」 澪「お邪魔します」 キョン部屋 澪「・・・」 キョン「・・・」 澪「・・・」 キョン「・・・(なんだ! 俺が悪いのか・・・)」 446 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/09(木) 23:56:37.07 ID:pxGEqC7V0 澪「・・・(なんか話題・・・)」 キョン「・・・(朝比奈さんがいればな)」 澪「(男の人ってなにが好きなんだろ)」 キョン「(妹・・・はダメだな。古泉・・・ありだな)」 澪「(唯は凄いな。あんなに積極的になれて)」 キョン「(どうにか隙をついて)」 澪「はあ・・・」 キョン「はあ・・・」 448 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:01:03.14 ID:DiwS2FID0 キョン「あ、ちょっとトイレに」 澪「行きます! 一緒に!」 キョン「え?」 澪「あ、いや、違う///」 キョン「じゃ」 澪「(バカバカバカバカー! わたしってばバカだ!」 キョン「いでよ! 古泉・・・朝比奈さんにしよう」 朝比奈『はーい』 キョン「あ、そのエンジェルボイスは朝比奈さんですね」 朝比奈『は、はい』 450 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:04:52.38 ID:6juOID1G0 キョン「なるほど」 朝比奈『あの、キョンくん』 キョン「なんでしょう?」 朝比奈『お相手はどなたですかぁ?』 キョン「桜ヶ丘高校の人でして」 朝比奈『桜ヶ丘高校?』 キョン「はい。朝比奈さんのお陰でなんとかなりそうですよ」 朝比奈『いえ、私はそんな』 キョン「じゃあ、これで」 キョン「・・・癒されるな」 澪「はあ・・・」 454 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:08:57.94 ID:DiwS2FID0 キョン部屋 キョン「待たせたな」 澪「いえ(どうしよう・・・)」 キョン「財布はあるか?」 澪「え? まあ」 キョン「じゃ、行くか」 澪「どこに?」 キョン「街へだ」 澪「街?」 キョン「ああ」 456 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:12:11.55 ID:DiwS2FID0 街 澪「あの」 キョン「ん?」 澪「なにを?」 キョン「そうだな、映画とかどうだ?」 澪「映画・・・」 キョン「嫌か?」 澪「いえ(これってデートみたい)」 キョン「こっちだ」 澪「あ、待って」 457 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:16:03.07 ID:DiwS2FID0 キョン「なにか観たいのあるか?」 澪「えっと」 谷口「キョンか?」 キョン「ん?」 国木田「本当だ? キョンだね」 キョン「おまえらか」 谷口「秋山さん・・・だと」 国木田「デート?」 澪「ち、ちが」 キョン「そうだ」 谷口「なん・・・だと」 国木田「ふーん、じゃあ、僕達は邪魔だね」 キョン「おまえらは何を見るんだ?」 国木田「サマーウォ―ズ」 谷口「細田ああああああああああああああああああああああ」 461 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:20:51.76 ID:DiwS2FID0 キョン「やかましいのが入ってすまんな」 澪「いえ(デート・・・って言ったよね)」 キョン「ふむ」 澪「・・・」 キョン「ゾンビ物とか」 澪「ひぃぃぃぃ!!!」フルフル キョン「え? ああ、ホラーダメなのか(女の子らしいな)」 キョン「じゃあ、これならどうだ」 澪「あ、うん」 463 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:26:37.40 ID:DiwS2FID0 キョン「腹空かないか?」 澪「(ここで空いたって言ったら印象悪いよな)いえ全然」 キョン「そうか」 澪「///」グーー キョン「・・・我慢しないでいいぞ」 澪「空きました」 キョン「じゃ、ちょっくら喫茶店に行くか」 澪「(やっちゃったよぅ)・・・」 465 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:28:50.18 ID:DiwS2FID0 まあ、なんだ 長門によるものと √エピソードにちょっとだけ入れてる谷口達がアイドルの話をしてるので補完はしt・・・ 470 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:33:57.89 ID:DiwS2FID0 キョン「じゃ、注文していいか?」 澪「はい///」 ?「はい、注文は以上で?」 キョン「はい」 ?「しばらくお待ちくださーい」 澪「(なんか、無愛想な店員さんだな)」 キョン「ふう」 471 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:37:07.43 ID:DiwS2FID0 櫛枝「はいはーい、お待ちどうさんでーす」 キョン「(コイツは・・・)」 ドンッ 澪「え?」 櫛枝「お客さん、浮気かい? いや、あっしはなにもいわねえぜ。だから、これはサービスさ」ヒソヒソ キョン「んなサービスいるか」ヒソヒソ 櫛枝「では、ごゆっくりー」 澪「・・・(これって///)」 キョン「(なんかデジャブ・・・)」 473 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:41:22.65 ID:DiwS2FID0 キョン「喉渇いてるだろ(あれ、これ前にも)」 澪「いえ、キョ! キョンが飲んで!」 キョン「・・・え?(いきなり・・・)」 澪「あ、ごめんなさい(なにやってんだー)///」 キョン「別に構わないが」 澪「え?」 キョン「呼び捨てで構わん。・・・澪」 澪「・・・(ヤバイ、死ねる・・・)」 478 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:46:05.60 ID:DiwS2FID0 澪「・・・な、なんだろうコレ?(話題話題)」 キョン「ああ、それは!」 澪「・・・・・・呪い・・・不幸」 キョン「(これも前に)」 澪「・・・(でも、これってカップル用だし、私達はまだカップルじゃないし)キャッ///」 キョン「・・・」 澪「の、の、の」 キョン「いや、それ以上は言わなくていい」 澪「飲みましょう!」 キョン「(これ何回目だっけ)」 480 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:50:44.36 ID:DiwS2FID0 澪「だ、ダメですかぁ?」ウルウル キョン「(か、かわいい///)いや、俺は」 澪「じゃ、じゃあ」 キョン「(てか、この人意外とかわいい)あ、ああ」 澪「同時ですよ」 キョン「待った!」 澪「はい」 キョン「俺でいいのか?」 澪「あなたが良いんです///」 キョン「(ヤバイ、破壊力ヤバイ)」 484 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 00:57:30.81 ID:DiwS2FID0 澪「(は、恥ずかしいー・・・告白みたいじゃないか)」 キョン「・・・行くぞ」 澪「は、はい」 キョン「カム」 澪「クム」 ズズズズズ キョン「・・・(やってしまった・・・ごめんなさい朝比奈さん)」 澪「(これって・・・カップルみたい)///」 キョン「ほ、他のを食べようか」 澪「は、はい!」 503 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 01:44:21.15 ID:DiwS2FID0 キョン「さて、まだ時間はあるわけだが」 澪「そうですね」 キョン「ゲーセンでもいくか」 キョン「うーむ」 澪「あ、あれとか///」 キョン「相性占い・・・」 澪「・・・(しまった。思いっきりすぎたー)」 ?「岡崎さん、もっとこっちです」 ?「あ、ちょっまっ」 澪「(楽しそう・・・)」 キョン「(えーと、朝比奈さんアドバイスでは・・・)」 506 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 01:56:08.37 ID:DiwS2FID0 キョン「これに手を乗せるのか?」 澪「みたいですね」 キョン「あ、あのさ」 澪「はい」 キョン「手を重ねなきゃらしいぞ」 澪「ど、どうぞ///」 キョン「し、失礼する」 澪「あ、あ///(手が手が・・・)」 キョン「す、すぐ終わらせよう」 澪「あ、は、はい」 508 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 02:04:08.36 ID:DiwS2FID0 キョン「こ、これは」 「友達としての相性はかなり良いです。それ以上の関係になるかどうかは2人の気持ち次第…」 澪「(と、友達・・・)」 キョン「よ、良かったな」 澪「え?(良かったってことは・・・)」 キョン「だって、これで恋人とか出たら大変だろ」 澪「・・・そ、そうですね」 キョン「さ、そろそろ出るか」 澪「(鈍感・・・バカ!)」 511 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 02:10:46.64 ID:DiwS2FID0 キョン宅 キョン「ちょっと下に行ってくる」 澪「はい・・・」 澪「もう、だめ・・・」 澪「・・・ん?」 ゴソッ 澪「こ、これって///」 澪「こ、こういうのが好きなのかな」 澪「・・・・・・」 512 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 02:13:43.80 ID:DiwS2FID0 キョン「レモンティーでよかったか?」 澪「す、すす、好きにしていいよ///」 キョン「そうか、味は保証出来んが」 澪「(気づいてない・・・アピール失敗)」 キョン「ん? ベッドの上でなにしてんだ?」 澪「さ、さあ(鈍感・・・)」 キョン「温まるぞ」 澪「ありがと」 515 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 02:20:04.80 ID:DiwS2FID0 キョン「そういや、昨日のはもう出来上がったのか?」 澪「昨日の?」 キョン「歌詞だ」 澪「まだ途中で」 キョン「今、あるのか?」 澪「うん」 キョン「見せてもらっていいか?」 澪「え、でも」 キョン「駄目か?」 澪「・・・じゃあ」 516 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 02:22:05.62 ID:DiwS2FID0 澪「これ」 キョン「どうも」 澪「・・・」 キョン「なあ」 澪「な、なに?」 キョン「ロマンチストだな」 澪「そ、そうかな? でも、そんな」 キョン「嫌いじゃないな」 澪「え?」 キョン「そういうの」 澪「あ・・・」 523 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 02:30:14.84 ID:DiwS2FID0 キョン「ところでな」 澪「なに?」 キョン「いや・・・」 澪「・・・?」 キョン「とりあえず、ありがとう」 澪「ああ、うん」 キョン「なあ」 澪「(今度はなに)」 キョン「澪は・・・」 澪「(名前で・・・)」 キョン「その・・・いや、止めとこう」 澪「はあ(えええええええええええええええええええええええええ)」 529 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 02:36:12.10 ID:DiwS2FID0 澪「じゃ、じゃあ私はこれで」 キョン「ああ、そんな時間か」 澪「今日はありがとう」 キョン「いや、つまらなかっただろう」 澪「そんな・・・楽しかった! わたしは楽しかったよ! キョン!」 キョン「そ、そうか・・・」 澪「じゃあね」 キョン「またな」 澪「(・・・夢・・・じゃないよな)」 唯「憂、昨日見た夢がさあ」 憂「お姉ちゃん、寝言。・・・可愛い♪」 614 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 22:53:13.80 ID:DiwS2FID0 翌日 部室 澪「ふー」 律「おっそいぞ澪!」 澪「ごめん」 唯「はあ、冬はやっぱりティータイムだね」 紬「まだあるから」 梓「でも、練習もしなきゃですよ」 唯「あずにゃん、休憩は必要だよ」 律「そういや、なんか今日の澪はいつもと違うよなー」 澪「え?」 615 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 22:56:05.94 ID:DiwS2FID0 澪「そうか?」 唯「ああ、確かに」 梓「そうですか?」 紬「いつもと変わらないみたいだけど」 律「いいや、澪は」 唯「澪ちゃんは」 澪「・・・なに?」 律「恋をしている!」 唯「なんだってえええええええええ」 梓「(恋?)」 紬「そうなの?」 澪「え? ちょっ、律!」 616 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 22:58:31.64 ID:DiwS2FID0 律「冗談だよお」 唯「じょ、冗談だったの!」 紬「まあ」 梓「わたしは分かってましたけど(恋?)」 澪「たくっ、早いところ練習な」 律「おお」 唯「はい、澪ちゃんの分」 澪「ありがとう唯」 619 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:04:22.94 ID:DiwS2FID0 ダダッ ギャーン ベンベベッベン ジャカジャカ ピロー 澪「じゃあ、今日はこのぐらいにしとこう」 律「そうだな」 唯「ねえねえ、久しぶりにキョンくん家に行かない」 紬「でも、結構な時間じゃない」 梓「久しぶりって言っても、それほど前じゃないですし」 澪「そ、そうだぞ」 唯「ええー」 律「・・・」 唯「じゃあ、わたし一人でえ」 澪「行く!」 梓「行きます!」 紬「じゃあ、わたしも」 律「(分かりやすいなあ)」 唯「おお、みんなノリノリだねえ」 622 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:09:07.50 ID:DiwS2FID0 キョン宅前 梓「本当に行くんですか?」 律「今更、帰れないだろ」 澪「そ、そうだな(昨日の今日だけど、大丈夫かな)」 紬「お菓子は持ってるから」 唯「じゃあ、突撃だねえ」 ピンポーン ガチャ ?「・・・・・・誰、あんた達?」 梓「(それは)」 唯「(こっちの)」 澪「(セリフだ)」 律「(ああ、やっばい)」 626 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:14:34.59 ID:DiwS2FID0 キョン「どうした? ハルヒ」 澪「(ハルヒ? どっかで)」 ハルヒ「・・・あんたのなに?」 キョン「ん? ・・・ああ、ああ、ああー」 律「(困ってる)」 唯「未来の花嫁の、平沢唯です」 梓「(先輩!)」 澪「(天然怖い)」 紬「ふふふ」 ハルヒ「はああ?」 キョン「(これは色々とやばい)」 632 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:20:49.40 ID:DiwS2FID0 ハルヒ「ちょっと、キョン」 キョン「・・・そう、昔の友達だ」 ハルヒ「聞いたことないわよ」 キョン「話してないからな」 ハルヒ「・・・まあ、いいわ。キョンなんか・・・じゃ」 律「(可愛い人だなあ)」 唯「キョンくん! 浮気?」 キョン「浮気?」 梓「(正直、負けた気が)」 澪「ま、まあ落ち着こうな(落ち着けわたし)」 633 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:26:04.52 ID:DiwS2FID0 キョン「それで、何用だ大人数で」 梓「えっと」 唯「遊びにだよお」 キョン「あのな、家を溜まり場にするな」 紬「お菓子持ってきました」 キョン「どうもありがとうございます」 澪「あ、あの///」 キョン「昨日はお疲れな」 唯「昨日?」 梓「お疲れ?」 635 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:29:14.23 ID:DiwS2FID0 律「(澪、おまえ・・・)」 唯「どういうこと?」 澪「そのだな」 キョン「デートだ」 梓「で! で! デート!!!」 唯「おおおおおおおおお。わたしはショックだよおおおおお」 紬「デートなの?」 澪「え? えっと///」 キョン「俺が誘ってな」 澪「(キョン、嘘吐いてる・・・なんで)」 639 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:35:14.36 ID:DiwS2FID0 梓「(いつの間に・・・)」 唯「うおおおわあああん」シクシク 紬「唯ちゃん、これ使ってね」 唯「ありがどおお、ムギじゃああん」 律「(はあ、洒落にならん)」 キョン「・・・」 澪「あ、ほらほら立ち話もなんだし、座ろう」 キョン「そうだな」 梓「(はあ・・・・ああ)」 642 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:41:36.93 ID:DiwS2FID0 梓「・・・どこに行ったんですか?」 澪「え?」 梓「デート・・・」 澪「・・・えい」 キョン「映画館だな。そのあとランチを取り、ゲーセンで相性占いをやった」 梓「相性・・・どうでした?」 澪「(言い過ぎだって)」 キョン「それが、恋人関係になるほど相性が良いって出てビックリだ」 梓「そう・・・ですか(人の気も知らない・・・)」 澪「(また嘘・・・)」 唯「ぐふー」ズビュー 紬「大丈夫? 唯ちゃん」 647 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:48:17.35 ID:DiwS2FID0 梓「・・・あずにゃん」 唯「へ?」 梓「あずにゃん三号」 紬「猫ちゃん」 妹「シャミー」 キョン「なにしてんだ?」 妹「えっと、お散歩ー。シャミこっちだよー」 澪「(この前の電話の声・・・)」 律「くぁいいなあー妹ちゃん」 唯「律ちゃんも可愛いよ」 律「唯・・・」 唯「律ちゃん・・・」 キョン「・・・」 648 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:51:52.00 ID:DiwS2FID0 律「じゃあ、もう遅いし帰るな」 キョン「ああ」 紬「お邪魔しました」 キョン「いえいえ」 梓「・・・・・・」 唯「・・・・・・」 澪「じゃあ、また」 キョン「ああ、またな澪」 澪「・・・うん」 律「(怪しい・・・)」 650 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:54:28.72 ID:DiwS2FID0 澪「・・・(嘘、なんでだろ)」 梓「はあ・・・」 唯「ふへえ・・・」 紬「溜息ばかり吐いてると、幸せが逃げちゃうよ」 律「(・・・澪)」 澪「・・・」 律「ああ、そうだ!」 澪「ん?」 651 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/10(金) 23:58:50.54 ID:DiwS2FID0 律「澪、忘れ物してるぞ」 澪「忘れ物?」 紬「そうなの?」 律「あたし達、先に帰ってるから取りに戻ったらどうだ?」 澪「忘れ物って?」 律「あたしは知らないよ。じゃあ、唯! 梓! 帰るぞー」 梓「はあ・・・」 唯「うう・・・」 紬「あ、じゃあ、また明日」 澪「あ、うん(忘れ物?)」 654 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:05:26.66 ID:MdtM7H2J0 澪「忘れ物・・・?」 澪「・・・律の奴、気を使ったのかな」 キョン宅 キョン「どうした、忘れ物か?」 澪「うん・・・」 キョン「そんじゃ、どうぞ」 655 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:10:14.63 ID:MdtM7H2J0 キョン「勝手に部屋入っててくれ」 澪「うん(聞かなきゃ)」 キョン部屋 澪「(静かだな)」 澪「忘れ物なんて、律の奴・・・」 キョン「忘れ物あったか?」 澪「うわっ! な、と!」 キョン「と?」 澪「トイレ借りていいかな?」 キョン「勝手にどうぞ。場所はわかるな」 澪「うん(駄目だ、切り出せない)」 659 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:28:46.93 ID:MdtM7H2J0 澪「はあ、どうしよう」 澪「・・・・・・」 澪「・・・鞄置きっぱなしだ」 澪「(中には昨日勢いで書いちゃったあれが)」 キョン部屋 キョン「ん?」 澪「(バッグの位置が変わってる)見た?」 キョン「なにをだ?」 澪「中!」 キョン「中?」 澪「バッグの中見た?」 キョン「いいや」 660 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:31:59.43 ID:MdtM7H2J0 澪「ほ、本当に?」 キョン「ああ」 澪「そう・・・(良かった。あれ見られたら)」 キョン「大事な物か?」 澪「な、内緒」 キョン「そうか」 澪「・・・あのさ」 キョン「ん?」 澪「なんでさっきは嘘をつ」 キョン「そんなことより、聞きたいことがあるんだが」 澪「え?」 661 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:38:23.50 ID:MdtM7H2J0 キョン「歌詞のことなんだが」 澪「見たの?」 キョン「この前のだ。まだ在るのか?」 澪「ない!」 キョン「それでだ。歌詞ってのは、自分の内のものが出たりするのか?」 澪「・・・どういう意味?」 キョン「・・・思ってることを綴るものかって事だ」 澪「・・・多分、そうじゃないかな」 キョン「澪もか」 澪「どうしてそんな事を聞くの?」 663 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:40:27.07 ID:MdtM7H2J0 キョン「気になっただけだ。特別な意味はない」 澪「・・・そう」 キョン「答えは?」 澪「わたしも・・・そうかな」 キョン「忘れ物は?」 澪「え? ああ、見つかったよ」 キョン「そうか」 澪「・・・」 キョン「帰るんだろ」 澪「うん(なんだろ、この違和感は)」 664 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:43:56.24 ID:MdtM7H2J0 澪「じゃあ」 キョン「じゃあ、明日な」 澪「明日?」 キョン「ああ、明日だ」 澪「???」 キョン「さて、決まったな・・・」 キョン「俺はどうする・・・」 667 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:49:24.89 ID:MdtM7H2J0 翌日 澪「んん・・朝?」 澪「・・・あれ、メール?」 澪「今日、18時半・・・なんでだろ」 澪「もしかして・・・///」 澪「嘘! いや、だってまだ気持ちの整理だって///」 澪「ダメダメ! 今は学校に!」 668 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 00:54:11.17 ID:MdtM7H2J0 桜ヶ丘高 部室 澪「ありがとうムギ♪」 梓「・・・」ズーン 唯「・・・」ズーン 紬「なんだか嬉しそう」 澪「そんなことないぞ♪」 律「(上手くいったみたいだな)」 澪「美味しい♪」 669 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 01:04:24.73 ID:MdtM7H2J0 北高 部室 ハルヒ「という訳で、買出しに行きましょ」 キョン「ハルヒ」 ハルヒ「みくるちゃん、早く着替えなさい」 長門「・・・」 キョン「ハルヒ」 古泉「外に出ましょう。女性の着替えを覗くのは良い趣味とは言えません」 ハルヒ「すぐ終わるから」 673 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 01:09:42.34 ID:MdtM7H2J0 ハルヒ「出発!」 キョン「ハルヒ、今日はだな」 ハルヒ「なに?」 キョン「用事があってな」 ハルヒ「用事って?」 キョン「妹と買い物に行く約束をしててだな」 長門「・・・」 キョン「だから」 ハルヒ「・・・」 朝比奈「あ、でも終わってから長門さん家に」 古泉「どうですか?」 キョン「いや・・・」 675 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 01:13:08.03 ID:MdtM7H2J0 ハルヒ「ダメよ。久しぶりに有希の家に行くんだから」 グイッ ハルヒ「ほら、早く行くわよ!」 キョン「おい! こらっ」 朝比奈「行きましょうか」ニコ 古泉「ええ」ニヤ 長門「・・・」 678 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 01:17:37.51 ID:MdtM7H2J0 スーパー キョン「(時間が・・・)」チラ 長門「・・・」 朝比奈「これとか、どうですかぁ」 ハルヒ「みくるちゃん、それいいわね! 買いましょ」 古泉「では、これも」 ハルヒ「うんうん。キョンもなんか入れたいのないの?」 キョン「・・・」 ハルヒ「ちょっと、聞きなさいよ!」 キョン「ああ、すまん、なんだ?」 長門「・・・」 683 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 01:30:05.41 ID:Lyy3bp+fO キョン「……」 朝比奈「涼宮さん、それはちょっと」 ハルヒ「そう? ううん」 古泉「どうかしましたか?」 キョン「古泉」 古泉「用事の事ですか」 キョン「ああ」 古泉「残念ながら、僕は協力出来かねます。涼宮さんの機嫌を損ねたくはありませんからね」 キョン「(分かってるさ。タイミングが悪いんだ)」 685 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 01:43:55.95 ID:Lyy3bp+fO クイッ クイッ キョン「なんだ? 長門」 長門「行って」 キョン「長門」 長門「涼宮ハルヒの気は私が引きつける」 キョン「……すまんな」 長門「良い。その代わり、後で必ず私の部屋へ来て」 キョン「……そうだな、後で絶対に向かう」 長門「行って」 古泉「んっふ、仕方ありませんね。僕も少しは協力しましょう、涼宮さんの為にね」 キョン「古泉、助かる。じゃあ行ってくる」 686 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 01:54:07.74 ID:Lyy3bp+fO 桜ヶ丘高 校門前 澪「はぁ、なんでここなんだろ」 澪「寒い……」 澪「(告白なのかな……)」 澪「(なんか変だったし、違うか……)」 687 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 01:58:57.32 ID:Lyy3bp+fO 澪「約束の時間過ぎちゃったな…」 澪「これも嘘だったりして」 澪「まさかね…」 澪「寒い。早く来てよ、キョン…」 689 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 02:03:32.75 ID:Lyy3bp+fO キョン「はぁはぁ」 キョン「クソ、はぁ…待ち合わ…はぁ…せ場所…近くす…れば…良かった……はぁ…」 キョン「はぁ……着いた!」 キョン「はぁはぁ……居ない…」 キョン「……はぁ…」 692 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/11(土) 02:09:25.45 ID:Lyy3bp+fO 澪「遅いぞ!」 キョン「澪!」 澪「寒いんだからな」 キョン「すまん、遅れた」 澪「遅刻はダメだ」 キョン「ああ」 澪「ふふ」 キョン「ん?」 澪「息切らしてる」 キョン「ああ」 695 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/11(土) 02:18:22.01 ID:Lyy3bp+fO 澪「話しって?」 キョン「気づくのが遅かったみたいだ」 澪「え?」 キョン「自覚はないが、俺は鈍感らしい」 澪「……」 キョン「付き合うか?」 澪「!?」 キョン「俺の勘違いじゃなければ、OKしてくれるだろ」 澪「……夢見てるのかな」 696 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/11(土) 02:21:37.46 ID:Lyy3bp+fO 澪「良いの?」 キョン「こっちのセリフだ」 澪「……バカ」 キョン「ああ、そうだな」 澪「///」 キョン「///」 澪「ねぇ」 キョン「ん?」 706 名前: ◆IDK8WSQd76 [] 投稿日:2009/07/11(土) 02:47:31.20 ID:Lyy3bp+fO 澪「///」 キョン「?」 澪「き! き!」 キョン「き?」 澪「キス!!!///」 キョン「……キス?」 澪「ダメ……?///」 キョン「駄目というか……」 澪「遅刻の罰だ!///」 キョン「……罰ねぇ」 708 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 02:52:54.21 ID:Lyy3bp+fO ザザッ キョン「(近い…)」 澪「うっ///(近いよぅ)」 キョン「い、良いな」 澪「うん///」 キョン「……」 澪「……」 712 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 03:05:14.82 ID:Lyy3bp+fO キョン「これで、歌詞の続きが書けるな」 澪「え?」 キョン「これ」 クシャ ペラ キョン「落ちてたぞ」 澪「み、見たのか!」 キョン「忘れ物、残して行くなよな」 澪「もぅ…」 キョン「……なあ、キスの味はどんな味だったんだ?」 澪「……内緒だ!///」 キョン「そうかい」 澪「…………ねぇ」 キョン「なんだ?」 澪「幸せって、こういう事なのかな?」 ザザッ A END 16 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/11(土) 04:27:25.90 ID:cvI4y9Q0  朝、目覚まし時計が鳴り響く。そこは日本のどこにでもありそうな、極一般的な十代の女の子の部屋だ。その部屋の主である平沢唯という少女は、目覚まし時計の不愉快な鳴き音にも動じず眠りについていた。  部屋のドアが開く。入ってきたのは唯の妹である平沢憂だ。 「お姉ちゃん! 起きないと!」  憂の晴れた声に、唯の体が微動する。 「ライブに遅れちゃうよ」  掛け布団が二つに折れた。唯が上半身を起こしたのだ。 「・・・・・・あれぇ、何時ぃ?」  半分閉じた瞼と曖昧な発音で言う。 19 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/11(土) 23:12:33.08 ID:cvI4y9Q0 「八時だよ、お姉ちゃん」  妹の憂は落ち着いた態度で言う。この状況に慣れているようであった。姉の唯が、ゆっくりと床へ両足を着ける。 「憂、おはよぉ」  唯は幼さが未だ残る、人懐っこい笑顔を浮かべながら言った。その笑顔は、相手の頬を緩める事が出来る笑顔であった。当然、憂も笑顔で「おはよう、お姉ちゃん」と返す。 「朝ご飯、作ってくるね」  そう言って、憂はドアの位置から去って行った。唯はそれを見送って、やはり笑顔を作り言葉を発す。 「ギー太もおはよう。今日も頑張ろうね」 726 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 04:53:43.82 ID:MdtM7H2J0 紬 律 憂 澪 H N 『?』 H 唯「憂、おはよう」 憂「あ、お姉ちゃん。おはよう」 唯「寒いねえ」 憂「そうだねえ。もう冬だから」 唯「うん」 憂「朝ご飯作るから待っててね」 唯「ほーい」 727 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 04:57:33.90 ID:MdtM7H2J0 北高 ハルヒ「・・・」 キョン「元気か?」 ハルヒ「まあね、ちょっと寒くてムカッとするけど」 キョン「なんでこの高校はこうも冷気が通るんだろうなあ」 ハルヒ「○歯にでも、建ててもらったんじゃない」 キョン「それはない(・・・前にもあったような)」 ハルヒ「もう、冬ね」 キョン「冬だな」 ハルヒ「寒いわよね」 キョン「寒いな(あれ、おかしいぞ)」 ハルヒ「もう少し待ってなさい」 キョン「なにをだ?(そう、ここでハルヒは)」 ハルヒ「・・・雪」 キョン「雪?」 ハルヒ「そ、雪」 キョン「(知っている。この会話・・・)」 731 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 05:02:55.25 ID:MdtM7H2J0 国木田「それで、その2番の女の子がね」 キョン「よお」 国木田「キョン、おはよう」 谷口「キョンか」 キョン「なんの話だ?」 国木田「最近、話題のアイドルがいてさ」 谷口「やめとけ、キョンは涼宮がいるから興味ないぜ」 キョン「谷口、何故生きてるんだ?(俺はなにを言っているんだ)」 732 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 05:07:20.05 ID:MdtM7H2J0 谷口「はあ?」 国木田「キョン?」 キョン「お前は死んだ筈だろう、国木田もだ(おかしい、俺は何を言っている。それに、この既視感はなんだ?)」 谷口「・・・・・・」ポカーン 国木田「キョン、大丈夫?」 キョン「・・・すまん、なんでもない(不快だ。気持ち悪い)」 ハルヒ「・・・・・・」 733 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 05:11:36.04 ID:MdtM7H2J0 桜ヶ丘高 部室 律「はあ、この時間は和むねえ」 梓「まあ、確かにそうですね」 紬「わたしも」 澪「わたしもだな」 さわ子「わたしもー」 唯「・・・」 735 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 05:14:44.40 ID:MdtM7H2J0 さわ子「あれ、元気ないわね」 澪「どうかしたのか?」 唯「あのね」 律「ふむ」 唯「最近、キョンくんと会ってないから」 梓「最近って、ギリギリ先週辺りにあったばっかじゃないですか」 紬「学校も違うし」 唯「そうだけど」 737 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 05:18:29.06 ID:MdtM7H2J0 唯「会いたい・・・」 梓「(わたしも会いたいな)」 澪「・・・」 律「(恋せよ乙女か)」 唯「彼氏がいない、さわちゃん先生には分からないと思うけど・・・」 さわ子「ぐはっ!」 紬「大変」 澪「(致死量に近いセリフ・・・)」 738 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 05:24:03.47 ID:MdtM7H2J0 律「まあ、会いたいなら会いに行けばさ」 紬「そうそう」 澪「そうだな」 唯「うん、そうだね!」 梓「(わたしも頑張らないと)」 さわ子「・・・わたしも」 833 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 23:25:07.88 ID:Lyy3bp+fO 唯「じゃあ、私行ってくるよ!」 澪「後でな」 唯「今じゃ、ダメー?」 澪「駄目だ」 梓「れ、練習しましょう(私も行きたい)」 律「そうだな」 さわ子「そうね」 律「あんたは仕事しろ!」 839 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 23:30:22.05 ID:Lyy3bp+fO キョン宅前 唯「ねぇ、なんであずにゃんもいるの?」 梓「え? み、澪先輩も居ますし」 澪「律だって!」 律「はい、ムギ〜」 紬「え? なに?」 唯「……」ブスッ 843 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 23:39:16.43 ID:Lyy3bp+fO ピンポーン キョン「へい、らっしゃい」 律「にんにくラーメン、チャーシュー抜きで!」 キョン「へい!」 澪「……」 紬「あ、わたしはお醤油で」 梓「……」 唯「キョンくん、久しぶりだね」 キョン「ああ、そうだな」 844 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 23:45:35.33 ID:Lyy3bp+fO キョン「何しに来たんだ?」 唯「寂しかったから……」 梓「(積極的だ…)」 キョン「寂しかった?」 澪「さ、最近会ってなかったって事で」 律「さあさあ、中に入ろう」 キョン「おま、他人の家に勝手に」 紬「すいません」 キョン「いえいえ、どうぞ」 律「(ムギに甘いな)」 847 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/11(土) 23:58:53.70 ID:Lyy3bp+fO キョン部屋 澪「あれ律とムギはどうしたんだ?」 梓「妹さんの相手をするって言ってました」 唯「……」 ガチャ キョン「たくっ」 梓「どうかしましたか?」 キョン「いや、妹がうるさくてね」 澪「まだ小さいですからね」 キョン「小さいねぇ」 唯「……」 853 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 00:06:59.43 ID:BsnfRJmcO キョン「さて、何するんだ」 唯「決まってるよ」 澪「決まってる?」 唯「お泊まりだよ」 梓「……あの先輩」 唯「なんだね、あずにゃんくん」 梓「それは、キョンさんの許可が」 キョン「駄目に決まってるだろ。前回は、偶々嵐だから仕方なくであってだな」 唯「やだ、泊まる」 854 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 00:11:17.63 ID:BsnfRJmcO 澪「唯、迷惑になるだろ(私も泊まりたいけど、我慢我慢)」 梓「そうですよ、迷惑が(泊まりたい)」 キョン「嵐が来ない限り無理だ嵐がな」 唯「じゃあ、呼べば良いんだよね」 キョン「は?」 唯「呼んでくるよ!」 タッタッタ 澪「……なにを?」 856 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 00:17:40.53 ID:BsnfRJmcO ガチャ キョン「で?」 唯「呼べませんでした」 澪「当たり前だ!」 梓「……」 帰宅時間 唯「……」 キョン「じゃあな」 紬「お邪魔しました」 律「じゃあね、妹ちゃん」 キョン妹「うん。バイバーイ律ちゃん」 澪「もう仲良しか」 梓「(全然、話せなかったな)」 860 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 00:26:17.57 ID:BsnfRJmcO 翌日 桜ヶ丘高 部室 律「なあ、唯どこに行ったんだろ」 紬「授業にも出てなかったよね」 澪「休みじゃないのか?」 律「憂ちゃんは、違うって言ってたぞ」 梓「も、もしかして」 澪「なんだ梓」 梓「駆け落ち……」 澪「はあああああああああ?」 律「落ち着け澪」 862 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 00:41:54.45 ID:BsnfRJmcO 紬「電話は繋がらないものね」 澪「(か、駆け落ち///)」 梓「澪先輩、顔赤いです」 律「帰りに、唯の家に寄るか」 梓「そうしましょう。心配ですし」 唯宅 憂「お姉ちゃん、まだ帰ってきてないんです」 律「まさかな」 澪「だって、もう部活が終わった時間だぞ」 梓「先輩……」 863 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 00:47:14.05 ID:BsnfRJmcO 憂「お姉ちゃん……」 律「グレたか、唯」 澪「それはないだろ」 梓「想像出来ませんよ」 紬「……キョンさんの家かな?」 律「ああ、それはあるかもな」 梓「い、行きましょう」 澪「ああ」 864 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 00:51:45.88 ID:BsnfRJmcO キョン宅前 澪「唯、いるかな」 梓「居ますよ」 紬「ワクワク」 澪「ムギ、それは違うと思う」 律「よし」 ピンポーン キョン「はい」 律「唯いる?」 キョン「ああ、さっき来たばかりだ」 澪「やっぱり」 梓「心配しました」 キョン「?」 865 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 00:55:50.56 ID:BsnfRJmcO キョン部屋 澪「唯!」 唯「あ、澪ちゃん」 梓「先輩」 唯「あずにゃんも」 律「唯、授業も出ずに何やってたんだよ!」 唯「律ちゃんには関係ないよ」 律「なっ!」 澪「唯! 心配したんだからな!」 唯「……」 867 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:02:20.56 ID:BsnfRJmcO キョン「飲み物持ってきたぞ」 澪「あ、すいません」 律「帰る!」 梓「あ、律先輩……。唯先輩、明日にでも謝ったほうが」 唯「うん。ごめんね、みんな」 澪「え?」 唯「心配かけちゃった」 澪「ああ……」 キョン「寒い…」 869 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:11:35.52 ID:BsnfRJmcO 翌日 北高 岡野「谷口と国木田は休みか」 キョン「(珍しいことがあるもんだな)」 ハルヒ「……」 放課後 校門前 ハルヒ「ふんふん」 朝比奈「ふぇ〜」 長門「……」 キョン「ん? 平沢か」 古泉「んっふ、これはこれは」 唯「キョンくん、待ったよ!」 870 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:16:28.84 ID:BsnfRJmcO ハルヒ「誰よ」 朝比奈「あ、お久しぶりですねぇ」 唯「朝比奈さんだ」 ハルヒ「みくるちゃんの友達?」 唯「平沢唯です。キョンくんの彼女の」 ハルヒ「はあ?」 長門「……」 キョン「おい!」 古泉「ふむ」 876 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:25:57.09 ID:BsnfRJmcO ハルヒ「ちょっとキョン?」 キョン「あいつが勝手に言ってるだけだ」 ギュッ 唯「酷い。わたしは沢山尽くしてるのに」 キョン「こら、離れろ」 ハルヒ「ま、まあいいわ。キョンなんかに彼女がいる訳ないわよね。みくるちゃん、行きましょ」 朝比奈「あ、待って下さい」 古泉「関心しませんね、涼宮さんの前で」 キョン「俺は」 唯「どうして?」 878 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:30:00.78 ID:BsnfRJmcO 古泉「いえ、こちらの話です。では」 長門「……」 唯「ねぇ、涼宮さんとどういう関係?」 キョン「クラスメートで部活仲間だ」 唯「わたしと涼宮さん、どっちが好き?」 キョン「なんだそりゃ」 唯「わたしはキョンくんが好きだよ」 キョン「そういう事は、簡単に口にするなよ」 唯「……」 879 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:36:51.84 ID:BsnfRJmcO 唯「じゃあ、朝比奈さんは?」 キョン「先輩で部活仲間だ。あとお茶が美味い」 唯「わたしのお茶とどっちが美味しいの?」 キョン「お前の飲んだ事がないぞ」 唯「わたしも、淹れてあげるね」 キョン「勝手にやってくれ」 唯「じゃあ、あのにやけ顔の誰だっけ。秘密主義なのかな」 キョン「あいつは、ただの部活仲間だ」 884 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:43:11.87 ID:BsnfRJmcO 唯「じゃあ、長門さんだっけ? あの人は」 キョン「部活仲間だな」 唯「あの人達といるの楽しいの?」 キョン「ああ、楽しいな」 唯「そっか…」 キョン「どうした?」 唯「ううん」 ギュッ 唯「暖かい」 キョン「はあ…」 887 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:50:18.08 ID:BsnfRJmcO 翌日 桜ヶ丘高 澪「おい! 唯」 唯「なに?」 澪「昨日、なんで部活に来なかったんだ?」 唯「さあ?」 梓「先輩、律先輩にまだ謝ってなかったんですか?」 唯「うん」 梓「うんって…」 澪「唯! いい加減にしろ!」 唯「…」 890 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:54:35.00 ID:BsnfRJmcO 澪「みんなに迷惑かけて、なんだその態度は?」 憂「お姉ちゃん、お弁当…あれ…」 梓「あ…」 唯「…うぅ……ぐすっ……ひぃ……す」ポロポロ 澪「お、おい」 憂「お姉ちゃん!」 893 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 01:59:34.58 ID:BsnfRJmcO 憂「お姉ちゃん! どうしたの?」 唯「澪ちゃんが……イジメるぅ……うぅ」ポロポロ 憂「酷い…」 澪「いや、わたしは」 梓「そ、そうだよ別に澪先輩は」 憂「お姉ちゃんをイジメないで!」 澪「……」 896 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:03:23.31 ID:BsnfRJmcO 憂「もう大丈夫だよ。お姉ちゃん」 澪「憂ちゃん…」 梓「澪先輩、ここは」 澪「うん…」 放課後 部室 紬「結局、今日も来ないね唯ちゃん」 律「もういいよ唯なんて」 梓「先輩…」 澪「……」 梓「(どうしよう)」 898 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:07:40.99 ID:BsnfRJmcO 北高 ハルヒ「先に部室行くわね」 キョン「ああ」 キョン「(今日も谷口と国木田来なかったな)」 キョン「そういや、古泉から大事な話があるって言われてたな」 899 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:11:54.96 ID:BsnfRJmcO キョン「よお、話ってのは?」 古泉「朝比奈さんも居たほうが都合が良いので、放課後にしましょう」 キョン「そうかい」 部室前 コンコン 「どうぞ」 キョン「誰だ?」 古泉「さあ」 ガチャ キョン「……なに…して……」 古泉「……」 903 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:16:16.47 ID:BsnfRJmcO 唯「キョンくん、会いたかった」 キョン「俺の質問に答えろ!」 唯「なんで怒ってるの?」 キョン「ふざけんな!」 唯「怖いのは嫌だよ」 古泉「とりあえず、ナイフを置きましょうか」 唯「やだ。まだ一人しか殺ってないもん」 キョン「お前!」 911 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:20:08.47 ID:BsnfRJmcO 唯「朝比奈さんはお馬鹿さんだから、簡単だったな」 キョン「くっ」 古泉「涼宮さんはどこですか?」 唯「ここ」 ドサッ ハルヒ「……」 キョン「ハルヒ!」 古泉「まだ生きているんですね?」 唯「うん。キョンくんの前で殺したかったの」 916 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:22:24.32 ID:BsnfRJmcO 先に言っておく 誰かパー速のURLよろしくだ 梓編とかはそこでやるから、ブクマとかしたかったら 919 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:26:42.71 ID:BsnfRJmcO キョン「どうして、こんな事…」 唯「キョンくんは、わたしだけの物だからだよ」 キョン「俺は誰の物でもない!」 唯「嫌だ! キョンくんはわたしの!」 キョン「いい加減にしやがれ!」 唯「邪魔者は要らないんだよ」 古泉「……どうぞ」 唯「え?」 古泉「殺して下さい」 924 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:33:30.96 ID:BsnfRJmcO キョン「古泉?」 古泉「殺して下さい。お願いします」 唯「今やるから待ってて」 キョン「おい、待て!」 古泉「これで良いですか? 長門さん」 キョン「長門?」 長門「そう……」 ハルヒ「……」 927 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:37:30.79 ID:BsnfRJmcO 唯「起きなよ!」 ハルヒ「う……ん? キョン?」 キョン「ハルヒ!」 ダッ ガシッ キョン「古泉! 離せ!」 古泉「いいえ、離しませんよ。平沢さん、続きを」 唯「キョンくん以外、みんな殺してあげるよ」 932 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:43:18.03 ID:BsnfRJmcO キョン「古泉いいいぃぃぃ!」 古泉「動かないで」 キョン「長門! 頼む長門おおおぉぉぉ」 長門「二回目…」 キョン「え?」 唯「さよなら、涼宮さん」 ザシュ グサッ ハルヒ「はぅ……かっ……」 キョン「ハルヒィィィィィィーーーーーー!」 ・・・ ・・ ・ 934 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:48:23.78 ID:BsnfRJmcO 国木田「それで、その3番の女の子がね」 キョン「よお」 国木田「キョン、おはよう」 谷口「キョンか」 キョン「なんの話だ?」 国木田「最近、話題のアイドルがいてさ」 谷口「やめとけ、キョンは涼宮がいるから興味ないぜ」 キョン「谷口、何故生きてるんだ?(俺はなにを言っているんだ)」 H END 943 名前: ◆IDK8WSQd76 [sage] 投稿日:2009/07/12(日) 02:53:19.62 ID:BsnfRJmcO 梓編は通常運行だと思われます。 ええ、次からはパー速となります。 長い間の保守に支援ありがとうございました。 スレ立ての人もありがとうございました。 唯編はパー速に酷い事に書いてみたりし… 976 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:04:22.45 ID:BsnfRJmcO 唯「憂、どうかなぁ?」 憂「可愛いよ、お姉ちゃん!」 唯「そう、えへへ」 憂「早く行こう」 唯「おお」 978 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:12:00.90 ID:BsnfRJmcO 唯「律ちゃ〜ん!」 律「お、唯!」 憂「こんばんは!」 律「憂ちゃん、似合ってるね」 憂「あ、ありがとうございます」 唯「みんなは〜?」 律「あ、ちょっと飲み物をね」 979 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:14:58.05 ID:BsnfRJmcO 澪「あ、唯」 唯「澪ちゃん可愛い」 澪「そ、そうかな」 唯「あああぁぁぁ!」 律「どした?」 唯「あずにゃん、最高!」 ギュッ 梓「うぐ」 唯「可愛い過ぎるよぉ」 紬「あ、唯ちゃん来てたのね」 980 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:19:55.21 ID:BsnfRJmcO 律「たこ焼きでも食べるか」 紬「わたしも」 唯「わたし、焼きそばで」 澪「それも良いな」 梓「そうですね」 憂「お姉ちゃん、お財布落としたよ」 唯「え? あははは」 憂「もう」 982 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:24:02.01 ID:BsnfRJmcO 和「唯」 唯「あ、和ちゃん」 律「はい、たこ焼き。一個だけな」 和「あ、ありがとう」 澪「もうすぐ始まるな」 梓「移動しましょう」 984 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:33:48.46 ID:BsnfRJmcO さわ子「みんなー、ちょっと待って」 唯「あれ、さわちゃん先生」 さわ子「へぇ、みんな浴衣似合ってるわね」 律「でしょでしょ。澪とか下どうなってるのかなぁ」ニヒヒ 澪「止めろ!」 ゴツン 憂「でも、皆さん本当に綺麗ですよ」 梓「憂も」 和「あ、見て!」 985 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:38:59.04 ID:BsnfRJmcO ヒュルルー ドドン パラパラ 律「おおっ!」 澪「綺麗だな」 梓「わぁ……」 紬「凄い! 凄い!」 和「今年は、力入ってるね」 唯「憂〜、見て見て」 憂「見てるよ、お姉ちゃん」 唯「うわはぁ!」パァァ 986 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:49:58.37 ID:BsnfRJmcO 唯「ああ…終わっちゃった」 紬「早いね」 和「確かに量少なかったかもね」 澪「花火が終わると耳が寂しいな」 律「それ分かる」 憂「あれ?」 さわ子「さあ、みんな並んで並んで〜」 梓「写真ですか?」 さわ子「そ、せっかくの浴衣姿なんだからね」 987 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 04:57:33.02 ID:BsnfRJmcO さわ子「撮るわよ!」 澪「こら、律」 律「へへっ」 梓「(は、恥ずかしい)」 さわ子「はい」 ピーーー 唯「さわちゃん! 早く!」 さわ子「うおおりゃあああぁぁぁ!」 パシャ 紬「今、映ったかな」 和「微妙だよね」 唯「あはは」 埋め おわり 29 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 05:12:45.71 ID:CChhuXU0 紬 律 憂 澪 唯 N 『?』 N キョン部屋 キョン「っは! 夢か・・・嫌なもん見ちまった」 中野梓「はあー」 梓「息が白い・・・寒いもんね」 梓「もう冬かー、早いなあ」 梓「あっという間、楽しいからかな」 57 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 20:57:46.17 ID:CChhuXU0 梓「では、失礼します」 唯「うん。あずにゃん、バイバーイ」 梓「はい、また明日」 梓「ちょっとなんか買って帰るか」 62 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 21:08:58.52 ID:CChhuXU0 梓「コンビニ寄ろっと」 コンビニ DQN「ちょべりばー!」 DQN「ぐひゃあひゃあ」 DQN「神山いねえぞ、こら!」 DQN「ぶんぶんっぶんっぶん!」 DQN「ドラクエナインじゃねえぞ!」 梓「・・・(邪魔・・・)」 65 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 21:36:31.06 ID:CChhuXU0 店員「ありがとうございましたー(はあはあ、可愛いな今の娘、はあはあ)」 梓「ふう」 DQN「ちょっと、君」 梓「え?」 DQN「ちょっと、遊ばねえ」 梓「あ・・・」 DQN「ね、良いじゃん」 梓「は・・・は・・・」 DQN「結構、可愛いしな」 DQN「でも、まだガキじゃね」 DQN「でも、この制服女子高のだから高校生だろ」 梓「(どうしよう・・・)」 67 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 21:40:59.40 ID:CChhuXU0 DQN「なあ、俺達と楽しいことしようぜ」 ガシッ 梓「は、離して!」 DQN「おやー、抵抗すんなや!」 梓「ひ!」ビクッ DQN「怒らしたら、どうなるか分かってんな」 DQN「怒らせなくても同じだけど、ギャハハハ」 梓「・・・」ブルブル キョン「あ、あずにゃーん」(棒) 69 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 21:47:03.91 ID:CChhuXU0 梓「え?」 キョン「あずにゃーん、こんなところにいたのかー。会いたかったよー」(棒) DQN「なんだ、こいつ」 梓「・・・キョーン。わたしもー」(棒) DQN「・・・」 キョン「さ、行こうか」 梓「は、はい」 DQN「待ちやがれ!」 70 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 21:50:11.18 ID:CChhuXU0 キョン「な、なんでしょう」 DQN「その娘は置いてきな」 キョン「・・・」 DQN「おまえの命は保証してやるよ」 DQN「だから、早くしろ」 梓「・・・」 キョン「ここは穏便に」 72 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 21:56:23.76 ID:CChhuXU0 DQN「はあ? ふざくんな!」 キョン「まあまあ、落ち着いて」 梓「・・・」 DQN「もう、こいつもやっちまうか」 DQN「だな、面倒くせえ」 DQN「ということで」 バシッ ドカッ キョン「げほっ・・・ぐっふ・・・じっむ!」 DQN「だらしねえな、もうのびてんぜ」 DQN「もういっちょ!」 キョン「ごほっ!」 梓「ああっ! ・・・」 DQN「御嬢ちゃん、こっち行こうか」 梓「・・・」 74 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:01:10.51 ID:CChhuXU0 DQN「ここら辺でいいっぺな」 DQN「ストリップショーの始まりだ」 DQN「ほら、脱げや」 梓「・・・」 DQN「早くしろ!」 梓「・・・」ビクッ DQN「無理矢理がいいみたいだな」 DQN「もう一発やっちまうか」 78 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:11:41.31 ID:CChhuXU0 キョン「待ちたまえ!」 DQN「ああん」 DQN「おまえ、懲りねえな」 キョン「まだだ、まだ終わらんよ! お前達、修正してやるううううううううう!!!」 DQN「こいつ、ガノタかよ」 DQN「ガノタって?」 DQN「いや、なんでもねえっす」 キョン「ブリザアアアアアアアアアアアアアアアド!!!」 ヒュルルルルルルル DQN「ぐわ! 体がああああああああ」 DQN「やべえぞ!」 DQN「覚えてやがれ!」 キョン「ふう」 81 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:14:41.08 ID:CChhuXU0 梓「あ・・・あ・・・」 キョン「大丈夫か梓」 梓「は、はい」 キョン「良かった」 長門「・・・」 サッ キョン「(長門サンキューな)立てるか?」 梓「はい」 キョン「怪我はないか?」 梓「わたしは。でも、キョンさんが・・・」 83 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:19:08.04 ID:CChhuXU0 キョン「このぐらい平気だ」 梓「えい」 キョン「痛っ!」 梓「ほら、ダメみたいです」 キョン「あのなあ」 梓「わたしの家に行きましょう。近いですから」 キョン「・・・そうするか」 86 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:24:28.57 ID:CChhuXU0 ポツ ポツポツ シャーシャー 梓「うわわ、雨だ」 キョン「勘弁してくれ」 梓「も、もう少しです」 キョン「運ねえな、本当」 88 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:26:44.07 ID:CChhuXU0 梓宅 梓「ああ、びしょ濡れ」 キョン「///」 梓「どうかしました?」 キョン「いや、そのだな」 梓「・・・あ! み、見ないで下さい!(恥ずかしい)///」 キョン「すまん、見てないから///」 梓「・・・(それはそれでなんか)///」 90 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:32:36.21 ID:CChhuXU0 梓「わたし、タオル持ってきますね」 キョン「ああ」 梓「どうぞ」 キョン「すまん」 梓「き、着替えてきます///」 キョン「・・・」 91 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:35:36.39 ID:CChhuXU0 梓「どうでしょうか」 キョン「なにが?」 梓「・・・いえ」 キョン「親はいないのか?」 梓「はい・・・」 キョン「そうか」 梓「(二人きりだ・・・)」 キョン「・・・」 梓「あ」 キョン「ケーキでも食うか」 梓「え?」 93 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:43:38.27 ID:CChhuXU0 キョン「ぐちゃぐちゃだな・・・」 梓「はい」 キョン「まあ、スプーンとフォークでなんとか」 梓「はい」 キョン「悪いな、こんなんで」 梓「いえ」 キョン「平沢んとこに持ってくところで通りかかったんだ」 梓「先輩のところ・・・」 94 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 22:46:52.40 ID:CChhuXU0 キョン「ああ、世話になったからな」 梓「・・・」 キョン「それにしても、無事でよかった」 梓「・・・」 キョン「梓?」 梓「は、はい!」 キョン「大丈夫か?」 梓「はい」 96 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 23:00:13.52 ID:CChhuXU0 キョン「じゃあ、俺は帰るかね」 梓「・・・」 キョン「傘借りてもいいか?」 梓「・・・」 キョン「梓?」 梓「もう少し居てください」 キョン「いや、そんな悪い」 梓「悪くないです」 キョン「・・・」 梓「駄目ですか?」 キョン「・・・仕方無いな」 97 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/12(日) 23:04:59.67 ID:CChhuXU0 梓「・・・」 キョン「・・・」 梓「あの・・・」 キョン「ん?」 梓「唯先輩のこと、どう思ってますか?」 キョン「どうって?」 梓「その・・・」 キョン「・・・」 梓「・・・やっぱりいいです」 キョン「なんじゃそりゃ」 梓「なんでもないですから」 131 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:00:36.68 ID:TiMK2sc0 キョン「気になるだろ」 梓「・・・」 キョン「ふんー」 梓「その・・・好きとか嫌いとかの意味で」 キョン「好きだな」 梓「え?」 キョン「好き嫌いで言えば好きだな。嫌いなのか?」 梓「あ、いえ(そういうことじゃないんだけどな)」 キョン「・・・」 梓「(そうだ)」 133 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:05:32.46 ID:TiMK2sc0 梓「す、好きな人とかいますか?」 キョン「なんだ急に?」 梓「いますか?」 キョン「・・・いない・・・のかね」 梓「本当に?」 キョン「・・・多分な」 梓「(なんだろ、はっきり言ってない気がする)」 キョン「お前はどうなんだ?」 梓「え、あ、わたし」 キョン「俺は答えたぞ」 梓「えっと、い! 居ます!(目の前にいるのに)」 キョン「ほお、その相手は幸せだな」 梓「・・・」 135 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:10:41.87 ID:TiMK2sc0 キョン「どんな奴なんだ?」 梓「え?」 キョン「相手は」 梓「・・・鈍感です」 キョン「鈍感?」 梓「はい、かなり鈍感です」 キョン「ほお、女の敵なんだな」 梓「・・・でも、優しいです」 キョン「まあ、それは最低条件かもな」 梓「顔はそんなにカッコいいという程ですけど、なんかカッコいいです」 キョン「いるな、そういう奴」 136 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:15:36.61 ID:TiMK2sc0 梓「間違えました。カッコいいという程でもないですけどです」 キョン「気にするな」 梓「それで、身長はまあ高校生って感じです」 キョン「ふむ」 梓「女の子にモテます」 キョン「羨ましいな」 梓「不思議なことに巻き込まれたりしたこともあります」 キョン「へえ、まさか」 梓「・・・」 キョン「SOS団以外でそんな奴がいるのか」 梓「・・・」 138 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:21:06.55 ID:TiMK2sc0 梓「そうですね。部屋に女の子を泊めたことがあります」 キョン「そこは俺もあるから引き分けだな」 梓「・・・妹さんがいます」 キョン「うちにもいるな」 梓「き、北(ばれちゃうかな)」 キョン「北?」 梓「北高の生徒です」 キョン「まさか!」 梓「(ばれちゃった!)」 キョン「谷口か!」 梓「誰ですか、その人」 139 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:25:07.74 ID:TiMK2sc0 キョン「じゃあ、国木田か?」 梓「そんな訳ないじゃないですか!」 キョン「あ、いや、じゃあ古泉かな。てか、全員妹いないな」 梓「・・・」 キョン「・・・俺の知る限りじゃ、そんな奴知らんな」 梓「・・・」 142 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:37:01.03 ID:TiMK2sc0 梓「ゆ、唯先輩の家に泊まったことがあります」 キョン「へえ、平沢とも仲が良いのか」 梓「・・・み、澪先輩とも仲良いです」 キョン「ほお、交友範囲がなかなか広いんだな」 梓「・・・(もう、駄目・・・)」 キョン「さて、帰るか」 梓「あ、傘貸します」 キョン「助かる」 146 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:49:13.84 ID:TiMK2sc0 翌日 部室 梓「(頑張ったのに駄目だったなあ。折角、家に呼べたのに)」 唯「ねえ、あずにゃん」 梓「はい」 唯「考え事は体の毒だよ」 律「考えすぎはだろ。唯は考えること自体放棄してるぞ」 唯「そんな・・・」 律「今更か・・・」 梓「(唯先輩だったら、どうするかな)」 澪「おーい、練習するぞー」 147 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 19:56:32.85 ID:TiMK2sc0 律「お疲れー」 紬「お疲れ様」 梓「あの、先輩」 唯「わたし?」 梓「はい」 唯「なにぃ?」 梓「あの、唯先輩は好きな人にどういう風にアタックしますか?」 唯「ほへえ? んー? ふんんー?」 梓「・・・」 唯「えっと、よく分かんないかなあ」 梓「・・・(よく分からないで、あの積極性・・・恐るべし)」 148 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 20:01:12.70 ID:TiMK2sc0 唯「澪ちゃん」 澪「んー?」 唯「好きな人にどうやってアタックするのお?」 澪「はあ? い、いきなりなんだ?」 唯「だってえ、あずにゃんがあ」 梓「あ、べ、別になんでもないです」 澪「なんでもないだって(梓、なんかしてるのか)」 唯「ええー、良いのお? あずにゃん」 梓「はい」 150 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 20:13:10.02 ID:TiMK2sc0 梓宅 梓「はあ、私ってなんでこうなんだろ」 ピンポーン 梓「はーい」 ガチャ キョン「よお」 梓「え、なんで」 キョン「傘、返しにきた」 梓「あ、そっか」 キョン「昨日は悪かったな、お邪魔して」 梓「いえ(そっちかー)」 152 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 20:18:37.12 ID:TiMK2sc0 梓「あの、これから暇ですか?」 キョン「まあ」 梓「つ、付き合ってください」 キョン「どこへだ」 梓「て、適当にです」 キョン「適当にか」 梓「はい、適当にです」 157 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 20:23:21.04 ID:TiMK2sc0 キョン「ここは公園か」 梓「公園ですね」 キョン「入るか」 梓「入りましょう」 梓「今、彼女を募集してたり」 キョン「・・・どうだろうな、まず彼女が出来ないと思うが」 梓「でも、キョンさんのことが好きな人がいたら(これは際どいかな)」 キョン「いやしねえよ」 梓「・・・おう?」 158 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/13(月) 20:27:55.93 ID:TiMK2sc0 キョン「ふう」 梓「い、居ますよ!」 キョン「どこに?」 梓「え、えっと(どうしよう、こうなるなんて)」 キョン「ほらな。俺なんて男が好きな奴がいたらよっぽど変わり者だな」 梓「(私、変わり者かー)」 185 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 00:38:55.24 ID:dyfs4Yc0 梓「・・・」 キョン「・・・」 梓「わたしじゃ・・・」 キョン「?」 梓「駄目ですか!」 キョン「なにが?」 梓「ですから、えと・・・」 キョン「何が駄目なんだ?」 梓「・・・か、彼女・・・」 キョン「大丈夫だろ」 梓「え?」 187 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 00:47:02.02 ID:dyfs4Yc0 キョン「梓なら大丈夫だろ。文句言う相手なら、俺が説教してやるさ」 梓「・・・(大丈夫じゃない・・・)」 キョン「寒くないか?」 梓「寒い・・・です」 キョン「戻ろう」 梓「・・・(また、同じだ。これまでと変わらない)」 190 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 00:56:39.97 ID:dyfs4Yc0 梓「(このままじゃ、ダメだって分かってるのに)」 キョン「どうした?」 梓「(言わなきゃ、好きだってこと言わなきゃ)」 キョン「おーい」 梓「(でも、良いのかな。唯先輩と澪先輩に黙ったままで、なんか卑怯・・・)」 キョン「梓さん」 梓「(でもでも、わたしは誰よりもキョンさんのことが好きだと思うし」 キョン「無視か・・・」 191 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 01:05:10.10 ID:dyfs4Yc0 キョン「じゃあな、俺は帰るぞ」 梓「待ってください!!!」 キョン「待ったぞ」 梓「(やっぱり、言えない!)」 キョン「さっきからなにしてんだ?」 梓「(ダメだ。逃げたい)」 キョン「梓」 梓「(逃げちゃダメだ! 逃げちゃダメだ!)」 195 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 01:19:13.62 ID:dyfs4Yc0 キョン「おい、梓」 ザッ 梓「あっ///(近い)」 キョン「顔が赤いな、熱か」 ペタッ 梓「(酷い・・・鈍感過ぎるよぅ)///」 キョン「おい、熱あるなら早く戻って休め」 梓「(なんでこんな・・・)」 198 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 01:25:36.85 ID:dyfs4Yc0 キョン「ほら、背中にのれ」 梓「え?」 キョン「嫌なら、さっさと歩け」 梓「嫌だなんて」 キョン「早く」 梓「はい」 199 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 01:30:15.26 ID:dyfs4Yc0 梓「(背中温かいな)」 キョン「軽いな」 梓「そうですか?」 キョン「朝比奈さんよりも軽い」 梓「(朝比奈さんも・・・わたしだけじゃないんだ)」 キョン「なあ、なんか悩みがあるんなら聞くぞ」 梓「・・・」 キョン「無理矢理は聞かんが」 梓「・・・好きですか?」 キョン「ん?」 梓「わたしのこと、好きですか?」 キョン「好きだが」 200 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 01:42:32.50 ID:dyfs4Yc0 梓「わたしも・・・私も好きです///」 キョン「なんか告白みたいだぞ」 梓「告白・・・ですから」 キョン「あのな、好きな人がいるのにそれはないぜ」 梓「わたしは! 私は・・・」 キョン「見えたぞ、家だ」 梓「好き・・・です。キョンさんが・・・好き」 キョン「・・・だから、そういう冗談は」 梓「冗談じゃないです! 本当に・・・ぐすっ・・・ふえん・・・うう」ポロポロ グリグリ キョン「・・・・・・」 206 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 01:56:06.29 ID:dyfs4Yc0 梓「好きです!」 キョン「本気で言ってるのか?」 梓「当たり前です!」 キョン「・・・すまん、急過ぎてなんて言ったらいいか」 梓「私じゃダメですか?」 キョン「・・・ダメじゃないが」 梓「・・・下ろしてもらっていいですか」 キョン「ん、ああ」 207 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 02:00:58.67 ID:dyfs4Yc0 梓「(言っちゃった・・・)」 キョン「・・・」 梓「付き合ってください!(当たって砕けろです)」 キョン「・・・・・・」 梓「・・・」 キョン「すまん」 梓「え?」 キョン「・・・」 梓「そう・・・ですか(終わった・・・わたしは・・・やっぱダメなんだ)」 228 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 18:41:40.10 ID:dyfs4Yc0 梓「わたし、帰ります」 キョン「待ってくれ」 梓「もういいですよ」 キョン「いや、俺が悪かった」 梓「なにも悪くないですよ」 キョン「・・・・・・俺と付き合ってくれないか?」 梓「か、からかわないで下さい」 キョン「俺で良いなら、付き合ってくれ」 梓「・・・・・・本当ですか?」 キョン「ああ、こういうのは男が言うべきことだからな」 梓「・・・ズルイ、ズルイですよ。そういうの」 キョン「鈍感って俺のことだったんだな」 梓「ふふ、今頃になって気が付いたんですか?」 キョン「大馬鹿者だな、俺は」 230 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 18:46:08.87 ID:dyfs4Yc0 キョン「仕切りなおしだ。・・・中野梓さん、俺と付き合ってくれますか?」 梓「・・・はい!」 キョン「決まり・・・だな」 梓「わたし・・・嬉しくて泣きそう・・・うう」 キョン「泣くこと無いだろ」 梓「でも・・・」 キョン「笑えば良いんじゃないか?」 梓「・・・・・・そうですね、ふふ♪」ニコ 233 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 18:52:02.98 ID:dyfs4Yc0 翌日 部室 唯「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」 律「うっるせえ!」 紬「何事なの?」 澪「はは・・・嘘・・・だろ」 梓「ご、ごめんなさい!」 唯「澪ちゃあああああああああああああああああああん」 澪「唯! 落ち着け!」ブルブル 律「あんたが落ち着け」 234 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 18:55:34.95 ID:dyfs4Yc0 澪「ま、まあ、キョンさんが決めたことだしな」 律「ったく」 紬「???」 唯「うばぉばぁぁああああああああああああああああおおおおおおおおおおおおおおおお」 律「ってい!」 唯「あん、律ちゃんったら♪」 梓「・・・」 235 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 18:58:49.64 ID:dyfs4Yc0 澪「梓、頑張れよ・・・・・・」 梓「ありがとうございます」 律「喧嘩とかしたら、相談しろよ」 梓「しませんよ」 唯「あずにゃん・・・」 梓「はい」 唯「わしの分も頼んだよぅ・・・うぼヴぁあああああああああああああああ」 律「ってや!」 唯「いやん♪」 梓「(わたし頑張ります!)」 237 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 19:05:33.75 ID:dyfs4Yc0 後日 街 梓「すいません、お待たせしました」 キョン「じゃ、行くか」 ギュッ 梓「い、行きますよ・・・///」 キョン「ど、どこへ」 ・・・・・・ 梓「ファーストキスですよ///」 キョン「そ、そうか///」 梓「嬉しい・・・ですか?」 キョン「ああ、勿論」 梓「・・・キョンさん」 キョン「ん?」 梓「好きです・・・だーい好きです♪」 N END 258 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/14(火) 22:04:13.46 ID:dyfs4Yc0 ?√は金土日のいずれかに始めたいと思う それまで、少しばかし休む それと、大したもんではないと思うのでご了承くださいまし 因みに「?」=Hではない 333 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:20:55.29 ID:yYutjDk0 K T H A H N 『T』 T キョン「はっ! ・・・・・・夢か・・・」 キョン「随分と長い夢を見た気がするな・・・。それにしても、梓が俺にあんなこと言う訳なかろうに。・・・が、悪くはない」 キョン妹「キョンくーん、朝だよーう! あれれ、起きてる!」 キョン「残念だったな」 キョン妹「キョンくん、偉いねえ」 キョン「偉くない偉くない(なんか不思議な夢を見ていた気がする。気のせいだろうか)」 336 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:23:38.92 ID:yYutjDk0 北高 キョン「おーす」 谷口「よお、キョン。眠たそうだな」 国木田「おはようキョン。ちゃんと寝てる?」 キョン「ああ、夢は見てたが寝てはいる」 谷口「おっ、どんな夢だったんだ?」 国木田「僕も聞きたいなー」 キョン「・・・・・・あれ、何だったかな? 思い出せん、起きたときは覚えていたんだがな」 国木田「それよくあるよね。どうして、思い出せなくなるんだろう」 谷口「朝からそういう面倒な話はよしてくれ」 国木田「ごめんごめん」 338 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:24:54.06 ID:yYutjDk0 キョン「よお、元気か?」 ハルヒ「まあね、ちょっと寒くてムカッとするけど」 キョン「なんでこの学校は、こうも冷気が通るんだろうな」 ハルヒ「あたしが知る訳ないじゃない」 キョン「そうだな」 ハルヒ「・・・もう、冬ね」 キョン「冬・・・だな」 ハルヒ「寒いわよね」 キョン「寒いな(ん、同じ話をどこかで)」 ハルヒ「もう少し待ってなさい」 キョン「なにをだ?(そう、ここでハルヒは)」 ハルヒ「・・・雪」 キョン「雪?」 ハルヒ「そ、雪」 キョン「(知っている。この会話・・・。)なあ、ハルヒ」 ハルヒ「何よ」 キョン「前にもこんな話しなかったか?」 ハルヒ「・・・似たような話はしたわね」 キョン「そうだよな(良かった、してたみたいだな。忘れてるだけだったか)」 340 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:30:18.07 ID:yYutjDk0 放課後 キョン「ふう、廊下でも寒いなー」 鶴屋「キョンくーん」 キョン「鶴屋さん、どうかしましたか?」 鶴屋「君に用事っさ」 キョン「何でしょう?」 鶴屋「これを渡そうと思ってね」 キョン「チケット?」 鶴屋「そ、余ったのだから適当に使っていいよっ」 キョン「はあ、ありがとうございます」 鶴屋「じゃ、それだけだからっ。バイバーイ」 キョン「・・・遊園地か」 341 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:34:28.86 ID:yYutjDk0 唯宅 ピンポーン 憂「はーい。あ、お久しぶりです」 キョン「ああ、この前はどうも」 憂「お姉ちゃんですか?」 キョン「んー、まあそうなるな」 憂「上がってください」 キョン「お邪魔します」 憂「お姉ちゃんは二階ですよ」 キョン「二階ね」 342 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:39:27.35 ID:yYutjDk0 唯部屋 ガチャリ キョン「お邪魔するぞ」 唯「んおー」 澪「だから、そこはだな」 律「ZZZZzzzz....」 紬「ZZZZzzzz....」 梓「あれ、キョンさん!」 キョン「よ、よお」 梓「どうしたんですか?」 キョン「ちょっとな。ここは何してるんだ?」 梓「唯先輩、補習と小テストを課されたらしくて、それに向けて特訓中なんです」 キョン「なるほどな」 344 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:44:21.96 ID:yYutjDk0 唯「・・・あああああああ、駄目だよお。甘い物が食べたい!」 澪「まだ、始め・・・た。え?」 キョン「ども」 唯「どうしたの、澪ちゃん?」 澪「そっちそっち」 唯「ええ? ・・・・・・うおおおおおお! 気づかなかった! キョンくん忍者?」 キョン「普通にドアから入ったんだが」 梓「唯先輩、集中はしてるってことですね」 唯「いやあ、照れるよお」 澪「照れるな照れるな。それで、なんでここに?」 キョン「ん・・・これを平沢達に渡そうと思ってな」 346 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:49:33.84 ID:yYutjDk0 唯「なにこれえ?」 澪「チケットだな」 梓「遊園地ですよ」 キョン「まあ、期限はあるから早めに行ってくれ。それだけだ、用事は」 唯「明日まで・・・」 澪「ゆ、唯は勉強しないとな!(ごめん、唯)」 唯「えええ、そんなー」 梓「せ、先輩は家でしっかりと備えを(ごめんなさい)」 澪・梓「だから、一緒に行きましょう!」 キョン「俺が?」 347 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 22:53:20.18 ID:yYutjDk0 澪「駄目ですか?」 キョン「駄目じゃないが・・・平沢に悪いよな」 唯「うんうん」 キョン「でも、勉強しないとな」 唯「あぐっ」 梓「じゃあ」 キョン「まあ、行くだけなら構わない」 澪「よ、良かったな梓!」 梓「そうですね!」 唯「そんなあ・・・」 キョン「お前はしっかりと勉強頑張れ」 唯「うん・・・」 349 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:01:25.87 ID:yYutjDk0 澪「そういえば、キョンさんって頭良いんですか?」 キョン「残念だが、悪いの部類だ。残念でもないか」 唯「じゃ、わたしと一緒だね!」 キョン「一緒にするな、お前よりはマシだと思いたいぜ」 唯「ええ! 私だってやれば出来るよ!」 キョン「そうかい。なら、本気になってくれ」 澪「そうだぞ唯。もしかしたら、軽音部の活動禁止されるかもしれないからな」 唯「前にもあったよね・・・」 梓「先輩なら大丈夫ですよ」 唯「あずにゃん・・・」 キョン「じゃあ、俺は帰るわ。明日のことは、あとでメールでな。平沢は勉強頑張れよ」 唯「私、頑張るよ!」 キョン「じゃ」 352 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:08:29.80 ID:yYutjDk0 翌日 唯宅 唯「はあ・・・」 憂「どうしたの?」 唯「今頃、澪ちゃん達遊園地なんだよお」 憂「遊園地かー」 唯「良いよねえ」 憂「お姉ちゃんも、終わったからら行ったら?」 唯「・・・終わってからじゃ、遅いよお」 憂「???」 358 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:13:13.79 ID:yYutjDk0 遊園地 梓「い、行きますよ///」 澪「そ、そうだな///」 キョン「なんだ、そんなに楽しみなのか?」 梓「え、えっと」 澪「当然です!」 キョン「そ、そうか。思う存分楽しんでくれ」 梓「(澪先輩に先にやられた・・・)」 362 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:18:08.87 ID:yYutjDk0 キョン「ジェットコースターか、定番だな」 梓「の、乗るんですか?」 澪「定番だからな」 梓「で、でも」 澪「もしかして、梓苦手なのか?」 梓「うっ・・・そんなことはありません!」 キョン「じゃあ、乗るぞ」 梓「(またもや、澪先輩に・・・)」 364 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:22:53.29 ID:yYutjDk0 梓「きゃあああああああああああああああ」 キョン「おおおおおおおおお、ふうううううううう」 澪「あははは! 楽しいいいいいいいいいい」 梓「あ・・・あ・・・目が回る」 ガシッ キョン「大丈夫か?」 梓「あ、はい。大丈夫です///」 澪「(あああ、この展開は考えてなかった)」 365 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:25:23.04 ID:yYutjDk0 梓「次はホラーハウスです!」 キョン「これも定番だな」 澪「・・・」 梓「澪先輩、行きましょうか」 澪「あ、後で良いんじゃないかな・・・はは」 キョン「今じゃ駄目なのか?」 澪「え、ええと(梓にやられた)」 梓「行きましょう!」 366 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:27:36.08 ID:yYutjDk0 澪「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 キョン「お、おい!」 梓「失神してる・・・」 澪「無理いいいいいいいいいいい無理だってばあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 キョン「ちょっと待った。スタッフが引いてる!」 梓「また、気を失ってます・・・」 367 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:31:03.65 ID:yYutjDk0 澪「・・・ひい!」 ガシッ キョン「(オイシイな、ホラーハウス)」 梓「(わたしもっと)」 ガシッ キョン「う、動きずらいのだが」 澪「怖いの駄目・・・」ブルブル 梓「あ、わたしもです」 キョン「・・・はあ」 369 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:37:44.41 ID:yYutjDk0 澪「・・・・・・」 梓「キョンさん、何食べますか?」 キョン「それくらい、俺が行くよ」 梓「じゃあ、一緒に行きましょう」 キョン「・・・秋山さん、ここで待っててください」 澪「はい・・・(梓、策士だなー)」 キョン「俺が持つぞ」 梓「いえ、これくらいは」 キョン「無理するなよ」 梓「はい」 澪「(唯、しっかりやってるかな?)」 370 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/19(日) 23:45:23.44 ID:yYutjDk0 唯「ううーん」 憂「ねえ、お姉ちゃん」 唯「なにー?」 憂「その、キョンさんと付き合ってるの?」 唯「・・・ううん」 憂「そっか。で、でもお姉ちゃんなら大丈夫だよっ!」 唯「・・・うりうりうりー」 憂「きゃっ、お姉ちゃん」 唯「ほれほれほれえ」 憂「くすぐったいよー」 唯「憂、ありがとー」 憂「・・・うん♪」 392 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/20(月) 23:52:37.94 ID:pqohMZU0 キョン「待たせたな。これで良かったか?」 澪「はい、ありがとうございます」 梓「では、食べましょうか。いただきます」 澪「いただきます」 キョン「いただきます」 ズズズ キョン「やっぱり、平沢とか居た方が良かったよな」 梓「え?」 澪「・・・」 キョン「男が一人混じってるより良いだろ? 他二人もいた訳だしな」 梓「そ、そんなことないですよ」 澪「ないですないです」 キョン「そうか? ならいいが」 394 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/20(月) 23:57:45.60 ID:pqohMZU0 梓「それより、次はどうしましょうか?」 キョン「好きなのでいいぞ」 澪「うーん、また絶叫系に行くか」 梓「せ、先輩!」 澪「嘘だよ。唯達にお土産でも買ってくか」 梓「それ良いですね」 キョン「決まりみたいだな。その前に、飯を片付けないとな」 395 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 00:06:15.08 ID:kAA1v5Y0 キョン「じゃ、今日はこれで解散な」 梓「お疲れさまでした」 澪「楽しかったです!」 キョン「俺もだ。女の子と遊園地なんて初めてだしな」 梓「へー、意外です」 キョン「普通の高校生はそんなものだ」 澪「好きな人はいるんですか?」 キョン「(前にも聞かれたような)いないな、今は」 梓「今はですか?」 キョン「今はだな」 397 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 00:10:23.85 ID:kAA1v5Y0 キョン「てか、随分と唐突な質問だな」 澪「あ、気にしないで下さい」 キョン「ああ、大丈夫だ勘違いはしないから」 澪「勘違い?」 キョン「質問をしたのは、秋山さんが俺に好意を持っているなんて勘違いしないってことだ」 澪「(勘違いじゃない・・・)」 梓「(どんまいです、澪先輩)」 キョン「じゃあな、お疲れさん」 399 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 00:40:03.12 ID:kAA1v5Y0 キョン宅 キョン「ふう、疲れたな」 キョン「・・・ZZZ」 プルルルル キョン「ん? 電話か。もしもし」 ハルヒ『あ、キョン。明日、いつもの場所に来なさい! いいわね!』 キョン「明日は予定なかったろ」 ハルヒ『絶対だからね!』 キョン「だか・・・切れてる。相変わらず人の話を聞かない奴だな」 401 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 00:42:11.97 ID:kAA1v5Y0 翌日 唯「じゃあ、憂行ってくるねえ」 憂「私も行かなくて平気?」 唯「大丈夫だよお、心配しないで」 憂「うん。いってらっしゃい」 唯「行ってきまあす」 402 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 00:45:23.68 ID:kAA1v5Y0 駅前 キョン「うおお、寒いなあ今日は」 キョン「大体、この時間で良いんだよな。確認しときゃ良かったか」 ハルヒ「早いわね」 キョン「ん? ああ、やっと来たか」 ハルヒ「行くわよ」 キョン「何処に?」 ハルヒ「電車で少しね」 キョン「朝比奈さんたちは?」 ハルヒ「居ないわよ」 キョン「・・・俺だけか」 ハルヒ「あたしもいるわよ」 キョン「・・・はあ」 404 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 00:49:43.51 ID:kAA1v5Y0 キョン「で、ここまで来て何するんだ?」 ハルヒ「買い物、付き合いなさい」 キョン「買い物? 一人で十分だろ」 ハルヒ「どうせ暇なんだからいいじゃない」 キョン「うっ」 ハルヒ「ほら、早く」 キョン「へいへい」 405 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 00:53:32.92 ID:kAA1v5Y0 唯「憂も心配性だなあ。わたしも高校二年生なのに」 唯「帰ったら、また勉強漬けだなあ」 唯「りっちゃん達とか歩いてないかな」 唯「はあ・・・遊園地どうだったんだろ」 406 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 00:59:15.80 ID:kAA1v5Y0 唯「・・・・・・」 ドカッ 唯「あ、すいません! 前を見てなくて!」 キョン「いや・・・平沢」 唯「え? あ、キョンくん! ・・・これって運命だよね」 キョン「それは分からんが。前見て歩けよ」 唯「うん、前見て歩くよ」ウズウズ キョン「・・・」 唯「・・・」ウズウズ キョン「なにしてんだ?」 唯「え?」ウズウズ キョン「用事があるんだろ」 唯「だ、大丈夫だよ!」 408 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:02:59.19 ID:kAA1v5Y0 キョン「なにが大丈夫なんだ?」 唯「急ぐ用事じゃないから」 キョン「そうか」 唯「うん」 キョン「・・・」 唯「・・・」ウズウズ キョン「なにしてんだ?」 唯「キョンくん、暇なら」 キョン「すまん。今は取り込み中でな」 唯「え、だって一人・・・。はっ! まさか避けてる!」 キョン「違う。連れが店の中にな」 唯「あ、そういうことかあ。早く言ってよお」 キョン「聞かれてないからな」 410 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:08:16.46 ID:kAA1v5Y0 唯「いじわる!」 キョン「誰がだ。俺は誠心誠意な対応をしてると思うが」 唯「でも、お連れさんが来るまでなら暇だよね?」 キョン「まあな」 唯「じゃあ、お話しよっかあ」 キョン「勝手にどうぞ」 唯「キョンくん、冷たいねえ」 キョン「そうか?」 唯「そうだよ。未来の奥さんは大事して欲しいよお」 キョン「どこだ?」 唯「はい! ここにおります!」 キョン「意味がわからん」 唯「やっぱり冷たいよお・・・(そうだ、キョンくんの男友達に彼女だって言えばビックリするかも)」 411 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:17:23.24 ID:kAA1v5Y0 唯「そういえば、遊園地どうだったあ?」 キョン「結構、楽しかったな。気楽に遊べるってのは良いもんだ」 唯「そっか・・・」 キョン「今度、五人で行ったらどうだ?」 唯「五人・・・」 キョン「ああ、軽音部のメンバーな」 唯「・・・わたしはね」 キョン「お、やっと来たか」 唯「わたしは・・・キョンくんと」 ハルヒ「待たせたわね。誰それ?」 唯「とお・・・あ」 キョン「知り合いだ」 ハルヒ「ふーん、そう」 413 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:24:45.71 ID:kAA1v5Y0 ハルヒ「じゃっ、キョン。次行くわよ」 キョン「平沢。また、今度な」 唯「ちょっ、ま・・・行っちゃった。(あの人、キョンくんの彼女なのかな。呼び捨てだったし、仲が良いんだろうなあ)」 唯「・・・よし、尾行しよう!」 ハルヒ「あんた、ナンパでもしてんの?」 キョン「どういう意味だ?」 ハルヒ「さっきのよ」 キョン「ああ、平沢か。谷口達と遊んでてな、その時に偶然に知り合っただけだ」 ハルヒ「そう」 キョン「次はどこへ?」 ハルヒ「そうね、お昼にしましょ」 キョン「奢りな」 ハルヒ「いいわよ」 キョン「ほお、素直だな」 ハルヒ「わたしだって、偶には団員の為に奢り位するわよ」 415 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:31:34.30 ID:kAA1v5Y0 唯「ファミレスかあ。わたしもお腹空いて来たなあ。でも、我慢しなきゃ!」 子「おかあさーん、変な人がいるよー」 母「見ちゃいけません!」 唯「へ、変な人・・・」 律「おっ、唯!」 唯「あ、律ちゃん!」 律「勉強サボりかー?」 唯「違うよお。買い物頼まれたの」 律「でも、そこで何してんだ?」 唯「尾行だよ、律ちゃん!」 律「尾行?」 418 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:36:00.25 ID:kAA1v5Y0 律「そういうことかー。面白そうじゃん」 唯「律ちゃん。これは、訓練じゃないんだあよ」 律「実戦か」 唯「そう、実戦」 律「・・・」 唯「・・・」 律「コンビニ行ってくる」 唯「えええええ! 離脱はや!」 律「ゆーい、あんぱん買ってきたぞ!」 唯「おお、ありがとおおお律ちゃん! 張り込みのこと分かってるね!」 律「(誉められてんのかな)」 419 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:39:42.19 ID:kAA1v5Y0 キョン「そろそろ、注文頼まないとな」 ハルヒ「そうね」 ?「みのりーん、こっち終わったー」 ?「おっ、じゃあここで待機だぜ!」 ?「やっと、休める」 キョン「(なんか、聞き覚えのある声がしたような)」 ハルヒ「決めたわよ」 キョン「じゃ、呼ぶか」 422 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:50:19.67 ID:kAA1v5Y0 ?「はい、ご注文は?」 ハルヒ「オムライス」 キョン「二つで」 ハルヒ「あんたも?」 キョン「駄目か?」 ハルヒ「知らない」 キョン「以上で」 ?「少々、お待ちくださーい」 キョン「おごりな」 ハルヒ「しつこいわよ」 ?「竜児。オーダー入ったわよ」 424 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:54:25.91 ID:kAA1v5Y0 ?「はいはーい、お待たせしましたー。オムライスです。ご注文は以上でー?」 ハルヒ「・・・」 キョン「(コイツ、前もいたよな)なあ、これ頼んでないぞ」ヒソヒソ ?「お客さん、浮気の手助けなんてしたくはないけどサービスさ」ヒソヒソ ハルヒ「・・・」 ?「ごゆっくりどうぞー」 キョン「(クソ、またやられた!)」 426 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 01:58:30.41 ID:kAA1v5Y0 律「お、おい唯!」 唯「あ、あれは!」 律「か!」 唯「なにあれえ?」 律「・・・知らないのか?」 唯「見たことあるような、ないようなあ」 律「あれはな、カップル専用ラブラブジュースなんだよ!」 唯「なんだってえええええええええええええええええええ」 律「驚くのも無理はない。滅多にお目にはかかれないからな」 唯「てことは、あの二人は?」 律「御嬢さん・・・残念ですが」 唯「そんな・・・」 427 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 02:03:04.25 ID:kAA1v5Y0 今日はこんなんでいいか。時間はあるしな、うん。 http://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5740.html ハルヒ知ってて暇な人は、良かったら読んで投票参加してくださいよと。 いやー、唯がいると書きやすいな。いい娘だ唯。 436 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 19:17:30.42 ID:kAA1v5Y0    /..:..`く:′..:.  ..:/ ..:.:.:.../..:〃 / .:/ /./::..:..:.:...  }  ヽ:.\  /./...:.:../!ヽ::..:.:.:..:/ ...:.:.:.:../:..//:イ.:../ !..::..:..:..:.:.:.:.:..:..l:... i.  .  ヽ / ..:/..:.:.:./.:{:.:.丶:.:../ ...:.:.:.:../::./// ': /  |..:{::..:..:.:.:.:.:.:.::.:..:...|:.:...|.   . ...:/.:.:.:.../..:..::..:.:.:.:...′..:.:.:.:. l: / |___|:.廴._ |..ハ::..:.:.:.:.:.:.::.:..イ:..} |:..|:.:..  | :/ .:.:...::,{...:..:.:.:.:.:__:l .:..:.:.:.:.....!/ |__ |/  ̄`l:lーV::..:.:.:.:::.:/ }:/..:|:..|:.:.:.:.. ! ′  ::ハ...:.:.:./,. -|..::..:.:.:.::.:.|{ ‐z‐┬=<ミ.{  V::..:.::.メ、/' }:.イ.:l:.:.:.:....| ......:.::/  V::..:{ {  |.::..:.:.:..:!:..{  |ヽ 廴::ノヾ   }彡'-、/\リ }.リ..:.:.:..| :.:.:.::/   ∨::l  (|.::..:.:.:ハ:..l     ー‐    / ´ ィ=< ノ'//...:.:.:.:.. | : .::/     ヽ:ヘ ヽ!::..:.::..:.:..l:.:l               廴::ノ》//..:.:.:.:...} リ . ::′       \ヽY..::..:..:.ト:.{           ` ― イ..:.:.:.:.:...':.′ :/        >从 :::..:. l 丶           ′    /..:.:.:.:....,}/ ′       〃ィ´}i:Y::.:. l        ,. ┐     _.ノ.:.:.:.../:/′          { {{ ハ:ト.:.:{: {         ー’     ブ:.:.:...,イ/             .′  ヽト:::、           . イ:: .::://.|          /      ヾミ  .    ..  ≦イ:::::::イ:.:.:.:.:.|         /           \ `7¨´  /ノイ!::.::l::.:.:.:...l| __ ..  -‐く`く             /       |i::::::|::.:.:.:.i:l|         \\             .′       }l::::::l::.:.:.: |:l|         \\         {`ヽ.      ノl::::::l:::.:.:.:.|:l| http://www.youtube.com/watch?v=AtRXl0XOIT4 三秒で吹いた 437 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 19:23:14.61 ID:kAA1v5Y0 律「でも、それも本当かは分からないけどな」 唯「そ、そうだよね!」 律「それより、ここからが勝負だ」 唯「確かに」ゴクリ ハルヒ「何よコレ」 キョン「さ、さあな」 ハルヒ「・・・頼んでないわよね」 キョン「サービスなんだとよ」 ハルヒ「説明書きがあるわね」 キョン「(ハルヒなら信じないだろうから、安心だ)」 440 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 19:28:16.45 ID:kAA1v5Y0 ハルヒ「呪い・・・ふーん」 キョン「そんなもん迷信に決まってるよな。馬鹿馬鹿しい」 ハルヒ「・・・」 キョン「どうした? サービスなんだから思い切って飲んじまえよ」 ハルヒ「キョン・・・」 キョン「ん?」 ハルヒ「い、一緒に・・・その///」 キョン「へ?」 ハルヒ「の! 飲むわよ!」 キョン「待て待て! どうしてそうなる?」 ハルヒ「こういう縁起物は大事にしなきゃ駄目なのよ!」 キョン「民間企業が勝手に作り出した物に縁起も何もあるか!」 ハルヒ「これは団長命令よ! いいわね!」 441 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 19:34:07.04 ID:kAA1v5Y0 律「おっ、なんだか揉めてるみたいだな」 唯「喧嘩かなあ」 律「喧嘩をするほど仲が良いって言うしな」 唯「・・・」 キョン「・・・」 ハルヒ「変な事考えるんじゃ無いわよ」 キョン「変なことを思いつく方が難しい状況だが」 ハルヒ「とにかく、飲むわよ! よーい!」 キョン「こむ」 ハルヒ「くむ」 律「あ、やっちゃった」 唯「あああああああああああああ」 律「お、落ち着け唯!」 唯「だって律ちゃん。わたし、ショック過ぎるよお」 律「ま、まだ分からないだろ」 442 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 19:38:36.64 ID:kAA1v5Y0 キョン「・・・」 ハルヒ「///」 キョン「オムライス冷めるな」 ハルヒ「そ、そうね」 キョン「いただきます」 ハルヒ「いただきます」 キョン「結構、美味いな」 ハルヒ「こんなものでしょ、ファミレスだし」 キョン「・・・」 ハルヒ「・・・」 443 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 19:41:23.07 ID:kAA1v5Y0 律「おっ、出てきた。行くぞ、唯」 唯「うん・・・」 キョン「次はどこに行くんだ?」 ハルヒ「そうね、適当に歩くわ」 キョン「なんじゃそりゃ? 目的の場所とかないのか?」 ハルヒ「うるさいわね。あんたは、あたしに付いてくればいいの」 キョン「はあ・・・」 445 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 19:48:05.82 ID:kAA1v5Y0 公園 キョン「ほお、公園なんかあったんだな」 ハルヒ「公園なんか珍しくとも何でもないでしょうが」 キョン「・・・」 ハルヒ「ベンチに座りましょ」 律「こ、このシチュエーションはまずいな」 唯「どうして?」 律「この流れ、雰囲気から言って次はあれしかない。この恋愛の達人であるあたしが言うんだから間違いない」 唯「あれってえ?」 律「・・・告白」 唯「こっ! 告白っ!」 447 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 19:54:44.84 ID:kAA1v5Y0 ハルヒ「・・・」 キョン「ふう」 ハルヒ「・・・」 キョン「(やけに静かだな)」 ハルヒ「話があるの」 キョン「なんのだ?」 ハルヒ「た、大したことじゃないけど」 キョン「もったいぶらずに言っちまえ」 律「なんの話してるんだろうな」 唯「聞こえないよお」 ?「あれ、なにしてんだ? こんな所で」 唯・律「!?」 448 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 20:04:50.97 ID:kAA1v5Y0 澪「そんな驚かなくてもいいだろう」 律「どうしてここに?」 澪「それはこっちの台詞だ。しかも、遠目から見たら不審者だぞ」 律「不審者ねえ」 澪「ん? あれって・・・」 律「お気づきかね」 澪「誰、横にいる人?」 律「彼女じゃ」 唯「違うよ! 絶対に違うもん!」 律「唯・・・」 澪「でも、なんか良い雰囲気」 449 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 20:13:41.29 ID:kAA1v5Y0 ハルヒ「渡したいものがあるのよ」 キョン「おいおい、なにやら物騒なものが出てきそうなんだが」 ハルヒ「これ」 キョン「・・・マフラー?」 ハルヒ「一応、手編みよ。感謝しなさいよね!///」 キョン「あ、ああ。ありがとう」 ハルヒ「前に言ってたでしょ、マフラー無いって」 キョン「言ったか?」 ハルヒ「言ったわよ」 キョン「よく覚えてたな」 ハルヒ「団長なんだから、当たり前よ! それより!」 キョン「それより?」 ハルヒ「お返しを期待してるわ」 キョン「お返し・・・」 ハルヒ「何よ、人から物を貰いっぱなしにする気?」 キョン「はあ・・・」 450 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 20:18:01.09 ID:kAA1v5Y0 ハルヒ「こっち向きなさいよ」 キョン「こうか?」 ハルヒ「///」 キョン「???」 ハルヒ「こっち見んな!」 キョン「はあ? お前が言ったんだろうが!」 ハルヒ「体だけ向ければ良いのよ」 キョン「たくっ、そうならそうと先に言えよな」 ハルヒ「動かないでよね」 律「マフラーを」 澪「巻いてる・・・」 唯「・・・」ザッ 律「おい、唯!」 澪「・・・(彼女・・・なのか)」 451 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/21(火) 20:23:26.51 ID:kAA1v5Y0 唯「・・・」 澪「・・・」 律「(雰囲気最悪だなー。どうしよ)」 澪「あっ、私用事があるから。また明日な」 律「あ、うん」 唯「・・・」 律「(あああああああああ、どうすれば良いんだよおおおおおお)」 唯「あっ!」 律「どした?」 唯「買い物忘れてた」 律「お、おお、買い物か。行こう行こう!」 467 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 01:17:36.58 ID:NcTCSgw0 唯宅 憂「おかえり、お姉ちゃん」 唯「ただいま・・・」 憂「どうしたの? 元気ないみたい」 唯「そ、そんなことないよ! 元気いぱーいだよお」 憂「良かったー。お昼ご飯まだだよね、今出すから待ってて」 唯「うん、分かったあ」 唯「美味しいよお」 憂「本当?」 唯「憂が作ったんだから、当然だよお」 憂「そ、そうかな///」 唯「おほお、温まるねえ」 468 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 01:25:33.08 ID:NcTCSgw0 翌日 部室 澪「(唯、大丈夫かな)」 唯「美味しい♪」 紬「そう?」 澪「(大丈夫そうだな)」 梓「本当、近頃は寒いですよね」 律「ほれー」 梓「ひっ! や、止めてくださいよぅ」 紬「そういえば、昨日キョンさんって方を見たんだけど」 律・唯・澪「!!!」 梓「ど、何処でですか?」 律「(馬鹿、梓。それは罠だ!)」 紬「公園の近くだけど。女の子と一緒に歩いてたの。とっても仲が良さそうだったの」 梓「お、女の子・・・」 470 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 01:31:39.38 ID:NcTCSgw0 律「(ムギ・・・残酷だ)」 唯「・・・」 澪「まあ、別にかの」 紬「彼女さんなのかしら?」 律・唯・澪「!!!」 梓「か、彼女・・・」 紬「可愛らしい人だったし、お似合いかもしれないわね」 梓「お似合い・・・」 律「(止めてやれ、三人のヒットポイントはもう0だ)」 472 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 01:37:33.40 ID:NcTCSgw0 唯「そ、そんなことより練習しよっかあ」 律「(あれ?)」 梓「(彼女・・・)」 澪「(もう私、諦めた方がいいのかな)」 唯「どうかしたの?」 律「ゆ、唯。強くなったな」 唯「どおしてえ?」 律「いや、なんというか」 紬「みんなで、練習しよっか?」 唯「うん」 律「(なんか、調子狂うなー)」 473 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 01:45:12.27 ID:NcTCSgw0 ドッダン ダダン ジャガジャガ ギャーン キュルル 梓「先輩、さすがですね」 唯「そ、そう! やっぱり、私って天才!」 澪「調子にのるな」 紬「でも、今の良い感じだったよ」 律「ま、私のお陰だな」 澪「はいはーい、帰りの支度なー」 律「冷たい・・・」 ピロロロ♪ 澪「唯、けい・・・たい(キョンさんからだ)」 唯「ありがとう、澪ちゃん。憂かなあ・・・・・・」 ピッ ピピッ カチャッ 唯「・・・」 澪「(あれ、嬉しくないのかな)」 477 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 02:18:34.78 ID:NcTCSgw0 律「そういや、補習と小テストいつだっけ?」 唯「明日。わたしは散る」 律「いや、散ったら駄目だろ」 紬「唯ちゃん、勉強はしてるんでしょ?」 唯「うん」 紬「だったら、そんなに心配しなくて平気よ」 唯「そ、そうだよね!」 キョン「メール返ってこないな・・・」 キョン「ま、いいか。俺がどうこうじゃないよな」 484 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 20:37:59.37 ID:NcTCSgw0 翌日 梓「ムギ先輩」 紬「どうかした?」 梓「あの、後で付き合ってくれますか?」 紬「まあ///」 梓「いや、そういう意味じゃなくて」 紬「ご、ごめんね。わたしったら」 梓「それでは、また後で」 澪「今日は唯がいないから、変な感じだな」 律「今頃、頭抱えてたりしてな」 梓「想像に難くないです」 紬「唯ちゃんの分もとっとかないと」 律「お、危ない危ない」 486 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 20:48:16.57 ID:NcTCSgw0 北高 梓「という訳で、北高に来てみました」 紬「えっと、なにをするの?」 梓「キョンさんの彼女っていう人を確認します」 紬「でも、いつ出てくるか」 梓「(もし、朝比奈さんが横にいれば勘違いと言ってもいい)先輩」 紬「はい」 梓「見逃さないで下さいね」 紬「が、頑張るわね」 487 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 20:57:18.32 ID:NcTCSgw0 梓「あっ、出てきた」 紬「ここだと、見つからないかしら」 梓「そうですね、移動しましょう」 古泉「そのマフラー似合ってますね」 キョン「そりゃどうも」 朝比奈「でも、キョンくんにしては派手ですねえ」 ハルヒ「まあ、良いじゃないよ」 長門「・・・」 古泉「もしかして」 キョン「なんだ? それと、顔が近い」 古泉「もしかすると、もしかしてですか?」 キョン「それだけで、どう理解しろと言うんだ。お前は」 古泉「んふっ、冗談です」 488 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 21:04:20.36 ID:NcTCSgw0 梓「ムギ先輩、どの方が話に出てきた人ですか?」 紬「あの、黄色いカチューシャした方。可愛いでしょ」 梓「・・・・・・(朝比奈さんじゃない・・・本当に彼女?)」 紬「?」 梓「(どうにかして、確かめないと。でも、どうやって・・・)」 紬「追いかけなくて良いの?」 梓「と、取り敢えず追いましょう」 紬「なんか楽しいわね」 492 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 21:58:24.75 ID:NcTCSgw0 紬「あ、別れたみたい」 梓「ですね(どうしよう、直接聞くという手もあるけど)」 紬「?」 梓「(ここは、やはり行くべき)行きましょう!」 紬「どこへ?」 梓「キョンさんのところです」 494 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 22:10:26.96 ID:NcTCSgw0 キョン「ふーんふー、ふーんふー、ふんふーふんふふー」 梓「あのぅ」 キョン「ん?」 梓「こんにちわ」 紬「こんにちわ」 キョン「なんでこんなところに?」 梓「実は聞きたい事があって」 キョン「聞きたい事? 答えられる範囲でなら答えるぞ」 紬「わたしも聞きたい」 梓「はい。あの、黄色いカチューシャを付けた方ですけど」 キョン「ハルヒ? ハルヒがどうかしたか?」 梓「そのハルヒさんって方と、ど、どのようなご関係なんですか!」 キョン「・・・あいつが物を散らかして、俺が片付け担当。そんな関係だな」 梓「つ、付き合ってるんですか!」 キョン「なわけないだろ」 495 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 22:27:29.60 ID:NcTCSgw0 梓「良かったあ!」 キョン「良かった?」 梓「あ、いや」 紬「わたし勘違いしてたのね」 梓「・・・(なんか、今なら言える気がする)」 キョン「そんなことを聞きに来たのか?」 梓「ムギ先輩、ここで待ってて貰っていいですか?」 紬「いいけど、どうして?」 梓「ひ、秘密です。えっと、キョンさん!」 キョン「ん?」 梓「あっち、行きましょう!」 グイッ キョン「あ、こら、引っ張るな」 497 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/22(水) 22:37:22.50 ID:NcTCSgw0 キョン「どうしたんだ、梓」 梓「・・・(言わなきゃ、誰よりも先に)」 キョン「おーい」 梓「だ、大事な話があるんです! 聞いてくれますか?」 キョン「聞くだけなら、いくらでも」 梓「その///」 キョン「その?」 梓「ずっと好きでした!(言っちゃったよぅ)」 508 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 00:45:46.87 ID:ur2.Ddw0 梓「・・・」 キョン「誰が?」 梓「わたしがです」 キョン「誰を?」 梓「キョンさんです」 キョン「好きだって」 梓「はい! 好きです///」 キョン「なるほど」 梓「・・・」 キョン「これ、どっきりだったり罰ゲームかなんかなんだろ?」 梓「え?」 キョン「いや、さすがの俺でも騙されはしないさ」 梓「ち、違います! 本当にわたしは」 510 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 00:50:24.73 ID:ur2.Ddw0 キョン「本気か?」 梓「本気で好きです!(あーもう、恥ずかしいぃ)」 キョン「・・・」 梓「・・・」 キョン「んー」 梓「それで、その、えと」 キョン「(そういや、この前こんな夢を見た気がする。梓が俺のことが好きだって。正夢なのか)」 梓「つ、つ、付き合ってください!!!」 キョン「え?」 梓「だ、駄目ですか!?」 キョン「そ、そうか。そうなるわな・・・」 梓「・・・」 キョン「なんというか、突然過ぎてなんて言ったら良いか分からない」 梓「はい・・・すいません(やっぱり駄目なのかな)」 513 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 00:57:06.63 ID:ur2.Ddw0 キョン「ま、まあ。なんだ。少し時間が欲しかったりしたりするんだが」 梓「・・・分かりました」 キョン「すまん」 梓「私も突然で・・・」 キョン「・・・」 梓「じゃあ、わたしはこれで」ペコリ キョン「梓」 梓「はい?」 キョン「平沢のテスあっ・・・いや」 梓「先輩がどうかしましたか?」 キョン「テストとかどうなったかなと」 梓「結果は明日らしいです・・・」 キョン「そ、そうか」 梓「では」 キョン「き、気を付けて帰れよ」 梓「はい」 514 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 01:06:40.43 ID:ur2.Ddw0 キョン「あれ、あいつら電車だからこっち・・・気を使わせたか」 キョン「それにしても、梓が俺をな・・・サプライズ過ぎるだろうが」 キョン「・・・帰ってから考えよう。頭が回らん」 翌日 北高 キョン「はあ・・・(結局、答えは出ねえな。俺なんかでいいのだろうか)」 ハルヒ「なによ、溜息吐いて」 キョン「・・・なあ」 ハルヒ「んー?」 キョン「俺が彼女を作っても大丈夫か?」 ハルヒ「・・・・・・なんであたしに聞くわけ?」 キョン「SOS団的にだ」 ハルヒ「・・・団内の交際は禁止」 キョン「そうか」 ハルヒ「誰?」 キョン「何がだ?」 ハルヒ「相手」 キョン「さあな」 ハルヒ「みくるちゃん?」 キョン「違う」 ハルヒ「有希?」 キョン「それも違う」 ハルヒ「・・・」 515 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 01:15:16.17 ID:ur2.Ddw0 キョン「聞いただけだ」 ハルヒ「そう・・・」 桜ヶ丘高 部室 梓「・・・」 澪「どうした梓、元気ないなー」 紬「昨日から、あんな感じで」 律「昨日から?」 紬「ううん、なんでもない」 唯「みんなー!」 律「おお! 唯、どうだった?」 唯「じゃじゃーん! セーフでしたっ!」 澪「ほ、良かったあ」 律「唯はわしが育てた」 唯「えー、いつの間に!」 紬「唯ちゃん、お茶にしよ」 唯「ありがとお、ムギちゃん」 梓「・・・」 唯「あずにゃん、どうしたの?」 梓「・・・」 唯「あーずにゃん♪」 梓「え、あ、はい!」 唯「???」 523 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 01:49:57.84 ID:ur2.Ddw0 唯宅 ピンポーン 憂「はい。あ、こんにちわ」 キョン「こんにちわ」 憂「どうぞ、上がってください」 キョン「ありがと(まだ、なにも言ってないんだがな)」 憂「今、お姉ちゃんを呼んできますね」 キョン「頼みます」 唯部屋 憂「お姉ちゃん、キョンさんが来たよ」 唯「・・・そう」 憂「え?」 唯「憂。寝てるって言って」 憂「どうして?」 唯「お願い、憂」 憂「う、うん。わかった」 525 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 02:05:32.64 ID:ur2.Ddw0 憂「すいません。寝ちゃったみたいで」 キョン「そっか。じゃあ、また今度に」 憂「でも、起きるかもしれないですからお茶でも召し上がっていってください」 キョン「・・・お言葉に甘えますか」 憂「はい♪」 憂「どうぞ」 キョン「どうも。いただきます」 憂「あの」 キョン「なにか?」 憂「お姉ちゃんとなにかありました?」 キョン「なにかって?」 憂「いえ、上手くいってるのかなって」 キョン「上手く? なんのことだ?」 憂「(そっか、まだ付き合ってなかったんだっけ)いえ」 キョン「これ美味しいな」 憂「ありがとうございます」 526 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 02:09:39.14 ID:ur2.Ddw0 唯「もう、帰ったかな・・・」 ガチャ 唯「憂、ごめ・・・」 キョン「よっ、起きたか」 憂「お姉ちゃん・・・」 唯「・・・」 キョン「テストの結果どうだったんだ?」 唯「一応、合格だよ」 キョン「ほお、良かったな」 唯「何しに来たの?」 キョン「相談があるんだが。出来れば女子の意見が欲しくてな」 唯「相談って?」 527 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 02:17:23.42 ID:ur2.Ddw0 キョン「その、なんだ。告白をな」 唯「・・・」 キョン「梓から告白されたんだ」 唯・憂「!?」 キョン「で、まだ返事をしてなくてな」 唯「・・・」 憂「(お姉ちゃん・・・)」 キョン「俺なんかで良いのかって考えても答えが出ないんだ。梓と俺って、どう思う? 組み合わせ的にだが」 唯「・・・知らない」 キョン「え?」 唯「知らないよっ!!!」 タッタッタ キョン「おい、平沢」 憂「お姉ちゃん!」 キョン「?」 憂「あの!」 キョン「はい」 憂「今日のところは、お引取りしていただいてよろしいですか?」 キョン「・・・ああ、お邪魔して悪かった」 532 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 02:27:59.99 ID:ur2.Ddw0 キョン「(俺、なんか悪いこと言っただろうか)」 唯部屋 唯「・・・あっ、あずにゃん騙されてるんだ! 彼女がいるのに、あずにゃんにまで・・・明日、教えてあげないと」 翌日 憂「おはよう」 梓「おはよう」 憂「あの、キョンさん」 梓「え?」 憂「告白したって、本当?」 梓「ど、どうして知ってるの!」 憂「あ、その、昨日聞いたから」 梓「誰に?」 憂「キョンさんに」 梓「そっか・・・(どうして、教えたんだろう)」 部室 唯「あずにゃん!」 梓「あ、唯先輩」 唯「聞いて欲しいことがあるの!」 梓「(そっか、先輩の耳にも。なんて言われるんだろう)」 唯「あずにゃんは、騙されてるんだよ!」 梓「へ?」 534 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 03:01:20.13 ID:ur2.Ddw0 唯「キョンくんはね、浮気をしようとしてるんだよ!」 梓「浮気?」 唯「あずにゃんは知らないかもしれないけど、キョンくんには彼女がいるの」 梓「(まさか、唯先輩が・・・嘘)」 唯「このまえ、ムギちゃんが言ってた話。本当なんだよっ」 梓「?」 唯「それなのに、あずにゃんにまで手を出そうとしてるし!」 梓「ちょっと、待ってください。彼女って、黄色いカチューシャをした方ですか?」 唯「う、うん。あずにゃん知ってたの?」 梓「その方は、彼女さんじゃないですよ。キョンさんに聞きましたから確実です」 唯「へ、そうなのお?」 梓「はい」 547 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 19:26:19.79 ID:ur2.Ddw0 唯「そ、そっかあ。じゃあ、安心だねえ」 梓「はい」 澪「あれ、ふたりとも早いな」 梓「あ、澪先輩」 律「お待たせー」 紬「今、お茶淹れるね」 唯「(・・・わたし、勘違いしてたんだ。キョンくんに謝らないとお)」 律「うう、早く紅茶で温まりたい」 澪「ますます、寒くなってるよな」 唯「あれ、なんであずにゃんが・・・」 梓「え?」 唯「あずにゃんも、キョンくんが好きなの?」 律「!?」 梓「・・・あ、その」 澪「(これはちょっとマズイぞ)」 548 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 19:32:20.50 ID:ur2.Ddw0 唯「あずにゃん・・・?」 梓「はい・・・好きだから、告白しました」 律「(おいおい、雲行きが怪しい)」 唯「・・・」 澪「(ど、どうしよう)」 紬「?」 唯「そっかあ」 梓「・・・」 550 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 19:45:15.06 ID:ur2.Ddw0 唯「わたし、応援するよお」 梓「え?」 唯「あずにゃん、がんばあれえ」 梓「でも、先輩だって・・・」 唯「・・・」 梓「ごめんなさい」 唯「なんで謝るの?」 梓「だって・・・」 唯「わたしなんかじゃ、駄目だって分かってたし。ほら、キョンくんだってあずにゃんが好きだよ!」 澪「唯・・・」 唯「だからね、わたしはあずにゃんを応援する!」 梓「・・・」 唯「ムギちゃん、今日のはなんですか!?」 紬「今日のはね――」 律「(無理してるな、唯)」 551 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 19:55:54.96 ID:ur2.Ddw0 澪「はあ・・・」 律「先に言っちゃたぞ、3人」 澪「あ、行く」 律「なあ、澪」 澪「なんだ?」 律「どうするんだ?」 澪「どうするって?」 律「澪だって好きなんだろ」 澪「それは・・・」 律「良いのか? このままで」 澪「もう、諦めた!」 律「おっ、あっさりしてるな」 澪「だって、律がいるだっているし」 律「な、なに言い出すんだよっ///」 澪「律だけじゃない、部活メンバーのみんなが傍にいるだけで十分幸せなんだ」 律「・・・そうだな。幸せ・・・だな」 560 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 20:25:48.43 ID:ur2.Ddw0 帰路 唯「じゃあねえ」 プルルルルルル 唯「あ、電話だ。キョンくん・・・電話に出んわー、なんちゃってえ」 唯「は、はあーい」 キョン『よかった、繋がったか』 唯「なにか用?」 キョン『昨日のことなんだが・・・』 唯「ごめんね」 キョン『あ? なんで、おまえが謝るんだ?』 唯「わたしが悪かっただよ」 キョン『・・・すまん、俺もなんか機嫌損ねちまって悪かった』 唯「・・・じゃあ、お互い様だねえ」 キョン『そうだな』 562 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 20:34:37.99 ID:ur2.Ddw0 唯「き、昨日の話だけど」 キョン「ああ」 唯「い、良い・・・」 キョン「良い?」 唯「(あれ、なに言ってるんだろ)」 キョン「平沢?」 唯「(そっか、わたしも好きなんだった。だから、素直に応援出来ないのか。でも、それって最低だよね)」 キョン「おーい」 唯「(今、好きだって言ったらどうなるかな? あずにゃん怒るだろうな。嫌われるよね)」 キョン「・・・」 唯「(わたしって、なんでいつもこうなんだろ。憂とか和ちゃんとかいないと何にも出来ないんだよね。駄目だなあ、わたし)ごめんね、また今度かけるから」 キョン「あ、ああ」 唯「じゃあね」 564 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 21:32:45.42 ID:ur2.Ddw0 唯宅 憂「おやすみー、お姉ちゃん」 唯「おやすみぃ、憂」 唯部屋 唯「・・・もう、忘れよう」 カチカチ 唯「アドレスも消そう・・・」 カチ 唯「消しちゃった・・・・・・」 唯「うう・・・ぐすっ・・・」 憂「あれ、なんか聞こえる? 気のせい・・・か」 568 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 22:09:41.53 ID:ur2.Ddw0 翌日 部室 律「もう終わりにしないか? 疲れたよ、さすがに」 澪「そうだな、暗いし」 紬「まだ、そんな遅い時間じゃないのにね」 梓「か、帰りましょう」 唯「そうしよう!」 律「(唯、元気だな)」 唯「ねえ、みんなでなんか食べに行こうよお」 紬「あ、賛成です」 律「そうだなあ」 澪「どこが良いかな?」 梓「あの・・・」 澪「ん?」 梓「用事があるので・・・その」 唯「ええ、あずにゃんいないと寂しいよお」 梓「ごめんなさい」 澪「ま、用事があるなら仕方無いだろ」 紬「残念ねえ」 梓「では、ここで」 570 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 22:22:11.03 ID:ur2.Ddw0 キョン「ふう、さみいー」 梓「お待たせしてすいません」 キョン「気にしなくていい」 梓「はい。あの、それで」 キョン「あの話だが」 梓「はい」 キョン「付き合うとかは、正直ピンと来ない」 梓「そう・・・ですか」 キョン「だから、お互いのことを知るところから始めてみないか? まだ知り合って、長いわけでもないしな。それで、良いか?」 梓「はい! お願いします!」 キョン「悪いな。なんか、勝手で」 梓「いえ、嬉しいです。良かったぁ」 キョン「そうか」 573 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 22:38:50.25 ID:ur2.Ddw0 更に翌日 憂「お姉ちゃん、もうすぐクリスマスだね♪」 唯「おお、そういやそうだねえ」 憂「今年はどうしよっかあ」 唯「みんなで、お鍋だよお」 憂「お鍋かあ・・・ん?」 キョン「そうか?」 梓「はい、そうです♪」 憂「あ・・・」 唯「どうしたの、憂?」 憂「な、なんでもないよっ」 唯「ふんー? なんかあったのお?」 憂「な、なにも!」 唯「変なのお」 憂「(ふー、危ない。他のお店で良かったあ。キョンさん、梓ちゃんとデートなのかな)」 574 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 22:45:50.59 ID:ur2.Ddw0 梓「こことか、どうですか?」 キョン「よく分からないんだが」 梓「大丈夫です。わたしが頑張りますから」 唯「憂ー、先に行っちゃうよお」 憂「あ、今行くね。おねえ・・・」 唯「ほらほらあ」 梓「・・・」 キョン「よお」 唯「へ?」 575 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 23:08:48.90 ID:ur2.Ddw0 キョン「奇遇だな」 唯「そ、そうだねえ(デート・・・)」 憂「・・・」 梓「・・・」 唯「行こう、憂」 憂「う、うん。失礼します」 キョン「あ、ああ」 キョン「なあ」 梓「はい」 キョン「平沢、最近変じゃないか?」 梓「それは・・・」 576 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/23(木) 23:21:55.88 ID:ur2.Ddw0 キョン「なにか知ってるのか?」 梓「いえ・・・」 キョン「そうか」 梓「今日はありがとうございました」 キョン「こちらこそだ」 梓「では」 キョン「家まで送ろうか?」 梓「いえ、今日は結構ですよ」 キョン「気をつけてな」 梓「はい。キョンさんも」 678 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:06:07.70 ID:K09U9e.0 唯宅 ピンポーン キョン「さっきはどうも」 憂「あ、どうも」 キョン「姉の方に話があるんだが」 憂「どうぞ・・・」 キョン「お邪魔します」 唯「あれ、キョンくん。どうしたのお?」 キョン「平沢。お前大丈夫か? 最近、変だぞ。いや、様子がおかしいという意味でだが」 唯「べ、別にどこも変じゃないよっ」 憂「・・・」 キョン「俺で良かったら相談に乗るぜ」 唯「うん。でも、大丈夫だから・・・」 キョン「・・・ならいい」 唯「うん」 680 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:07:18.62 ID:K09U9e.0 キョン「それとだ。明日は・・・平気か」 唯「?」 キョン「この前、遊園地行けなかっただろ。代わりと言ってはなんだが、映画でも観に行かないか? 奢りだ」 唯「・・・わたしと?」 キョン「ああ。そりゃ、軽音部のメンバーで遊園地だかに行った方が良いだろうが、そこまでは俺も出来ないしな。俺が出来るのは、このぐらいだ。嫌なら嫌で良いんだぞ」 憂「(お姉ちゃん・・・)」 唯「・・・しょ、しょうがないなあ」 キョン「無理して来なくても」 唯「行く! 行きます!(これで、本当に最後)」 キョン「決まりだな。明日の放課後とかどうだ?」 唯「多分、おーけーだよお」 682 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:08:44.78 ID:K09U9e.0 キョン「じゃ、そういうことでよろしく。詳しい事は、後でメールで」 唯「駄目!」 キョン「駄目?」 唯「今じゃないと・・・」 キョン「・・・そうだなあ。場所と時間は――」 キョン「――で良いか?」 唯「うん」 キョン「また、明日」 唯「うん・・・」 憂「(二股?)」 683 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:09:50.58 ID:K09U9e.0 翌日 21日 月曜日 桜ヶ丘高校部室 律「うしっ、終了!」 紬「新しい曲も、慣れてきたよね」 梓「そうですね」 澪「次、ライブやる時に演奏してみるか」 唯「出来るかなあ?」 澪「大丈夫だって、練習沢山してるんだから」 唯「うん! そうだね」 律「今日も、帰りにどっか寄って行くか?」 唯「ごめん。今日は駄目なんだあ」 澪「珍しいな、唯が。なにか用事か?」 唯「うん、用事」 律「(なんか、嬉しそうな感じだな)」 685 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:11:37.72 ID:K09U9e.0 映画館前 唯「お待たせえ」 キョン「結構、待ったぜ」 唯「ご、ごめんねえ」 キョン「なんてな、俺も今さっき来たところだ」 唯「むう」 キョン「じゃ、行くぞ」 唯「あ、待ってよお」 キョン「観たいのあるか? あるなら、教えてくれ」 唯「そうだなあ。あれが良い!」 キョン「あれって・・・アニメか。お前アニメとか、よく観るのか?」 唯「いや全く」 キョン「おいおい」 唯「でも、あれって最近テレビでいっぱい宣伝してるよね」 キョン「まあ、確かに」 唯「だから、ちょっとだけ気にはなってましたよ」 キョン「ん、じゃ、あれにしよう。ちょっと待ってろ。チケット買ってくる」 唯「うん」 686 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:13:31.19 ID:K09U9e.0 唯「意外と空いてるねえ」 キョン「こんなもんじゃないか。映画館で満員とか、久しく体験してないぞ俺は」 唯「へえ」 キョン「飲み物いるか? いるなら買ってくるぞ」 唯「良いの?」 キョン「今更、何百円の出費程度構わねえよ」 唯「じゃあ、お願いします」 キョン「はいよ」 687 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:15:58.74 ID:K09U9e.0 上映終了 唯・キョン「ふう」 唯「真似しちゃ駄目だよ」 キョン「真似てねえ」 唯「あはは」 キョン「行くぞ」 唯「うん」 キョン「寒い! 夜はさすがになあ」 唯「そうだねえ」 キョン「・・・さて、どうする? このまま帰るか?」 唯「うーん、お腹空いちゃったかな」 キョン「俺もだ。軽く飯でも食ってくか」 唯「うんうん」 キョン「どこにするかだが」 唯「あそこはどうかな?」 キョン「あ、あそこは・・・」 唯「え、ファミレスじゃ駄目なのお?」 キョン「いや、そういう訳じゃないが」 唯「じゃあ、行こうよ」 キョン「・・・(まさか、今日はいないよな)」 688 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:20:08.58 ID:K09U9e.0 唯「うーん、悩んじゃうよねえ。これだけ、いっぱいあるとお」 キョン「沢山は頼むなよ(さすがに財布が痛い)」 唯「分かってるよお」 キョン「(よし注文完了。今日は、いないみたいだな。あとは、料理を待つだけだ)」 唯「キョンくんと、こうやって食事するの初めてだねえ」 キョン「前にファミレス来ただろ」 唯「でも、あの時は・・・」 キョン「?」 ?「お待たせしましたー」 キョン「(この声は!?)」 ?「こちら、オムライスになります」 キョン「(出やがったな! ピンクお化けめ!)」 690 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:26:43.48 ID:K09U9e.0 キョン「(大体ピンクってなんだ! アニメじゃなかったら、奇怪極まりないぞ)」 ?「こちらが、ハンバーグセットです。ご注文は以上で宜しいですか?」 キョン「ちょっと待った」 ?「あらまあ、何か?」ヒソヒソ キョン「おい、これは嫌がらせの域じゃないか?」ヒソヒソ ?「嫌だなあ、サービスでっせ。お客さん」ヒソヒソ キョン「あのなあ」 ?「ごゆるりとどうぞー」 キョン「あっ、待ちやがれ」 唯「・・・友達?」 キョン「そんなんじゃない。むしろ、逆だな」 唯「逆?」 キョン「そんなことより、食おうぜ」 唯「うん・・・」 692 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:37:26.93 ID:K09U9e.0 唯「キョンくん」 キョン「どうした?」 唯「これ・・・(あの人の時も出てたけど)」 キョン「気にするな。お前飲んでいいぞ」 唯「これ、なんだろ」 キョン「それは、読まなくていい」 唯「・・・の、呪い!」 キョン「馬鹿、それはなんでもない! 気のせいだ。錯覚だ。立案した奴の気の迷い以外の何物でもない」 唯「・・・そ、そうだよね(だから、飲んでたんだ)」 キョン「そうだ・・・」 唯「・・・キョンくんが飲んでいいよ。わたし、そこまで喉渇いてないから」 キョン「そうか。じゃあ、貰うよ」 唯「それにしても、キョンくんって子供だねえ」 キョン「?」 唯「だって、ハンバーグだよお」 キョン「お前だって、オムライスだろ。俺と変わらないじゃないか。それと、ハンバーグなら味の心配はそこまでしなくていいからな。外れの可能性は低い」 唯「考えすぎだよお」 キョン「いや、外食は結構怖いもんだぞ」 694 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 03:48:31.64 ID:K09U9e.0 キョン「さて、帰るか」 唯「うん・・・」 キョン「送ってくぞ」 唯「ありがとお」 唯「ねえ、ちょっと休憩しよぅ」 キョン「(上目遣い!)あ、ああ」 唯「あのベンチに座ろうよ」 キョン「どこでもいいが」 唯「寒いねえ」 キョン「なら、早く帰って温まれよ」 唯「でも・・・ね(帰ったら、この時間も終わっちゃうんだよね)」 キョン「?」 唯「はあー」 キョン「なにしてんだ?」 唯「息が白いなって」 キョン「小学生かお前は」 唯「えへへへ」 キョン「・・・なあ」 唯「なんでしょう?」 キョン「元気になったか?」 唯「え?」 キョン「嘘はよくないぜ。ここのところ、なんか違和感のある感じだったからな」 唯「・・・(心配してくれてるから、誘ってくれたんだ)」 キョン「お前は、馬鹿みたいに元気な方がらしいんじゃないか。その方が、安心する」 唯「・・・」 696 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 04:00:58.46 ID:K09U9e.0 キョン「で、どうなんだ?」 唯「・・・うっ・・・っ」 キョン「!? おいおい。なんで、泣いてるんだ! 俺、なんか言ったか?」 唯「ち・・・がう・・・よ・・・キョンくん」ポロポロ キョン「落ち着け、平沢」 唯「わた・・・し・・・わたしね!」 キョン「ああ」 唯「わたし・・・キョンくんが好きなんだよお」 キョン「あ?(今、好きだと・・・)」 唯「キョンくんが好き!」 キョン「・・・」 唯「(言っちゃった・・・。ごめんね、あずにゃん)」 キョン「本気か?」 唯「ぐすっ」コク キョン「・・・」 唯「ごめんね、勢いで言っちゃっただけだから忘れて。じゃあね、キョンくん」 キョン「おい」 唯「おやすみ」 タッタッタ キョン「平沢」 ズルッ 唯「あ! いっ・・・たたた」 723 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/28(火) 23:57:19.73 ID:1/DIN3U0 キョン「大丈夫か?」 唯「・・・うん、痛っ」 キョン「捻ったみたいだな」 唯「・・・」 キョン「・・・ほれ、乗れ」 唯「え?」 キョン「おぶってやるよ」 唯「で、でも」 キョン「なら、呻きながら足引き摺って帰るか?」 唯「ううっ」 キョン「ほら、早くしろ」 唯「・・・仕方なくだからね」 キョン「・・・ああ」 唯「んしょっ」 ガッ キョン「じゃ、行くぞ」 唯「(あったかい・・・)」 726 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/28(火) 23:59:16.77 ID:1/DIN3U0 キョン「なあ、さっきの話だが」 唯「・・・」 キョン「・・・勢いだけじゃないよな」 唯「・・・」 キョン「・・・そうか、そういうことか。・・・俺って奴はどうしようもないな」 唯「・・・」 キョン「自惚れかもしれんが、それで悩んでたのか?」 唯「・・・うん」 キョン「梓を気にしてか?」 唯「うん」 キョン「・・・」 唯「・・・」 キョン「平沢。俺はお前の事、嫌いじゃないぜ。むしろ、好いてすらいる」 唯「そっか・・・ありがと」 キョン「(俺はどうすればいいんだ)」 728 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 00:00:16.64 ID:348Zy5I0 キョン「着いたぞ」 唯「よっ」 キョン「じゃあ・・・な」 唯「あの・・・」 キョン「ん?」 唯「今日のは、夢だからね」 キョン「夢?」 唯「そうだよ、だって・・・」 キョン「いや、夢じゃない。夢だったら、感情なんてもんはこんなに実感出来ないさ」 唯「?」 キョン「平沢、おやすみ」 唯「・・・うん、おやすみ。キョンくん」ニコ 729 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 00:01:22.67 ID:348Zy5I0 翌日 22日 火曜日 キョン部屋 キョン妹「キョンくん! あーさーだーよー」 キョン「んあっ、うう」 キョン妹「キョンくん!」 キョン「分かったから、跳ねるのは止めなさい」 キョン妹「えへへ」 キョン「えへへじゃない、えへへじゃ」 キョン妹「はやくー」 キョン「(・・・夢だったら、良かったのにな。体が覚えてるってのは、気持ち悪いもんだ)」 730 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 00:02:21.58 ID:348Zy5I0 北高 谷口「よお、キョン」 キョン「なんだ、谷口か」 谷口「なんか、悩みがある顔してるぜ」 キョン「気のせいだろ」 谷口「いや、俺には分かるぜ。恋の悩みだな」 キョン「なっ」 谷口「図星か。そうだな、俺からアドバイスをするとしたら」 キョン「誰もアドバイスなんぞ、求めてねえ」 谷口「本当に好きな奴ってのは、身近にいるもんだぜ」 キョン「身近?」 谷口「ああ。お前もいい加減鈍い奴だよな。ま、俺はこれ以上干渉はしねえ」 キョン「あ?(何を言ってんだ、あいつは)」 731 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 00:04:58.91 ID:348Zy5I0 文芸部室 古泉「今年のクリスマスは、なにをするんでしょうかね。楽しみです」 キョン「さあな。その楽しみという期待が、打ち砕かれないことを祈りたいね」 古泉「それには、心配はいらないでしょう」 キョン「なんだ、その自信は?」 古泉「自信という程の物ではありませんよ。涼宮さんはイベント事には結構、常識的な行いして来た気がする。それだけです」 キョン「常識的ねえ。竹を窃盗したり、他人の山を荒らしたりと犯罪的ですらあると思うがな」 古泉「・・・いやー、思い出してみるとそんなこともありましたね」 キョン「お前、適当だな」 古泉「でも、涼宮さんのお陰であなたも随分と楽しんで来たのでは?」 キョン「まあな」 古泉「涼宮さんは、常にあなたを楽しませようとしてますから、クリスマスも安心していいですよ」 キョン「なあ、古泉」 古泉「はい」 キョン「やれやれだ」 古泉「んふっ。その言葉は、僕が使いたいですね」 ハルヒ「今日は終わりにしましょ」 朝比奈「お疲れさまでしたぁ」 古泉「僕らは外で」 長門「・・・」 732 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 00:05:51.25 ID:348Zy5I0 ハルヒ「あれ、キョンは?」 古泉「行くところがあるとかで、先に帰られましたよ」 ハルヒ「そう・・・。まあ、いいわ。帰りましょ」 朝比奈「あのぅ」 ハルヒ「どうしたの、みくるちゃん」 朝比奈「わたし、ちょっと学校に残らなきゃいけなくてぇ」 ハルヒ「なんかやらかした?」 朝比奈「いえ、そんなことはなくてえ」 ハルヒ「ふーん、いいわ。また明日、みくるちゃん」 キョン「朝比奈さん、すいません」 朝比奈「ううん。気にしないで下さい。それで、お話ってなんですかあ?」 キョン「実は相談したいことがあるんです」 朝比奈「相談・・・ですかぁ?」 キョン「はい」 朝比奈「わたしで、良いんですかぁ?」 キョン「朝比奈さんの意見が欲しいんです」 朝比奈「そうですかぁ。分かりました。頑張って、聞きますね」 キョン「お願いします」 733 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 00:07:44.69 ID:348Zy5I0 キョン「という訳なんですよ」 朝比奈「えっとぉ、キョンくんはどちらの方がその・・・す、好きなんですかぁ///」 キョン「どっちも嫌いじゃないです。けど、付き合うとなるとそれなりに気持ちを固めないとイケナイですよね」 朝比奈「そうですねぇ」 キョン「アイツの元気の無い顔は、見たくないって思いもあります。かと言って、梓に断りを入れるのも最低でしょう」 朝比奈「あのぅ」 キョン「はい」 朝比奈「ちょっと、待ってて貰って良いですかぁ?」 キョン「はあ」 734 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 00:08:59.36 ID:348Zy5I0 朝比奈「直ぐ、戻ってきます」 鶴屋「ふーん、へー」 キョン「朝比奈さん・・・」 朝比奈「鶴屋さんの方が良いかなって」 キョン「(怖い、鶴屋さんが今は怖い)」 鶴屋「少年、話してごらん」 鶴屋「なるほどっねー」 キョン「口外しないでくださいね」 鶴屋「分かってるっさ。でも、キョンくんはハルにゃんが好きだと思ってたっさ」 キョン「(どうしたら、そう思うのだろうか)」 鶴屋「つまり、キョンくんは両方共傷つけたくないって事かな?」 キョン「はい」 鶴屋「・・・良い考えがあるっさ」 キョン「なんでしょう」 鶴屋「両方共、縁を切ればいいっさ」 キョン「え?」 737 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 00:33:00.91 ID:348Zy5I0 鶴屋「そうすれば、どっちも深くは追求できないよ」 キョン「それは・・・」 朝比奈「鶴屋さん?」 鶴屋「だって、キョンくんがどっちも傷つけたくないって言うからさっ」 キョン「・・・」 鶴屋「そうさね。縁を切っても、付き合う相手には困らないにょろ」 キョン「それは?」 鶴屋「わたしと付き合えばいいっさ」 朝比奈「ふぇぇー」 キョン「鶴屋さん?」 鶴屋「あれえ、駄目なのかい?」 750 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 01:33:46.28 ID:348Zy5I0 キョン「いや、駄目とか・・・」 鶴屋「なら、良いのかい?」 キョン「急ですね」 鶴屋「告白ってもんは急だよ。あたしは、キョンくんのことがずっと好きだったさっ」 朝比奈「ふぇ、そうだったんですかぁ」 キョン「・・・」 鶴屋「どうなんだい、キョンくん」 キョン「どうって・・・」 鶴屋「・・・」 キョン「・・・」 752 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 01:45:03.82 ID:348Zy5I0 鶴屋「なんてね、今のは冗談にょろ」 キョン「え?」 鶴屋「キョンくんは、優柔不断だって事よくわかったさっ」 キョン「嘘ですか?」 鶴屋「そう、嘘。ちょっくら試してみたのさ」 朝比奈「ああ、嘘ですかぁ」 キョン「はあ、勘弁してください」 鶴屋「あっはっは、ごめんさね。でもね、キョンくん」 キョン「はい」 鶴屋「嘘じゃなかったら、どうしてたかな?」 キョン「・・・考え・・・ますかね」 鶴屋「それが、駄目なんだよっ」 キョン「と言うと」 鶴屋「断るのも、優しさなんだよっ。相手に期待だけさせるより、きっぱり断ってあきらめさせた方が次に行くのも早くなるっさ」 キョン「・・・」 756 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 02:39:02.27 ID:348Zy5I0 鶴屋「問題は、本題だね。提案があるけど、聞くかい?」 キョン「さっきのですか?」 鶴屋「違うっさ。今度は真面目にょろ」 キョン「(今までは、不真面目だったのか)」 鶴屋「それで、どうする?」 キョン「聞きます」 鶴屋「よっし、耳を突き破って聞くっさ」 キョン「(それは怖い、というか痛い)」 鶴屋「そんじゃ、連絡よろしくねっ」 キョン「はい。昼前には、連絡出来るようにします」 鶴屋「あいあいっさ。みくる、一緒に帰るよ」 朝比奈「は、はあい」 757 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/29(水) 02:42:56.85 ID:348Zy5I0 律「明日から、冬休みだなー」 紬「そうね。そういえば、今年はクリスマスどうするの?」 澪「クリスマスか、考えてなかった」 律「おいおい、メインなイベントだぞ」 唯「わたしの家なら空いてるけど、どうかなあ?」 律「親はどうした?」 唯「今日帰って来るんだけど、イヴには旅行に行くって」 梓「凄いですね」 律「じゃ、唯の家に決まりか」 澪「本当に良いのか? 唯」 唯「平気だよお」 梓「なんだか、楽しそうですね」 紬「きっと、楽しいわよ」 792 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:17:58.26 ID:4sAaOwI0 翌日 23日 木曜日 唯宅 憂「あれ、お姉ちゃん。何処かに行くの?」 唯「うん、直ぐ戻ってくると思うけどお」 憂「そっか、気をつけてね」 唯「うん。じゃあ、行ってくるねえ」 憂「行ってらっしゃーい」 794 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:19:50.84 ID:4sAaOwI0 唯「ふいー(まだ、来てないみたい)」 梓「(緊張するなー)」 唯・梓「!?」 唯「あずにゃん!」 梓「唯先輩!」 唯「な、なにしてんのお?」 梓「せ、先輩こそ」 唯「わたしは、えっとお・・・。あずにゃんは?」 梓「わ、わたし!? それは、その・・・キョンさんと///」 唯「あずにゃんも?」 梓「え、どういう意味ですか?」 唯「あ、いや、その」 鶴屋「はいはーい、お待たせっさ」 唯・梓「・・・誰?」 795 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:22:03.72 ID:4sAaOwI0 キョン「この人は」 鶴屋「姉です」 キョン「なっ」 唯「へ、キョンくん。お姉ちゃんいたんだあ」 梓「(似てないけど)」 鶴屋「さっ、あたしに付いてきなさいっ」 キョン「どこへ?」 鶴屋「喫茶店さっ」 796 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:24:20.06 ID:4sAaOwI0 喫茶店 梓「あの、これってどういう?」 唯「(どうしよぅ、あずにゃんもいるなんて聞いてなかった)」 鶴屋「いやね、キョンくんが迷惑かけてるみたいだからさっ」 梓「いえ、全然迷惑なんて(キョンくん?)」 鶴屋「二人とも、キョンくんが好きなんだよね?」 梓「え?」 鶴屋「違うかい? 平沢さん」 唯「あ、えっと、違います!」 キョン「!?」 鶴屋「へえ、違うのかい。キョンくんに告白したって聞いたっさ」 梓「・・・告白って?」 鶴屋「そうだよね?」 唯「・・・」 797 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:26:47.25 ID:4sAaOwI0 梓「先輩」 唯「あ、あずにゃん、今のはね」 梓「もう隠さないで良いですよ。わたしは知ってましたし」 唯「へ?」 梓「誰にだって、好きになる権利はありますから。告白したってのは、知らなかったけれど」 唯「あずにゃん・・・」 梓「あとはキョンさん次第です」 キョン「あ、ああ(結局、こうなるのか)」 唯「でも、キョンくん達はもう付き合ってるんじゃ・・・」 梓「いえ、まだ付き合ってる訳じゃないですよ」 唯「そうなの?」 キョン「ん、まあ、そうだが・・・」 唯「でも、なんか悪いよお」 梓「唯先輩と公平に勝負した方がすっきりしますから」 唯「・・・」 798 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:28:36.39 ID:4sAaOwI0 鶴屋「だからさ、弟にはっきりして貰おうと思うんだよねっ」 キョン「鶴屋さん」 梓「鶴屋さん?」 鶴屋「あたしの名前さっ」 唯「へえ、珍しい名前だねえ」 梓「(絶対嘘だ・・・)」 鶴屋「けど、さすがに直ぐという訳にもいかないしね」 梓「そうですね」 鶴屋「そういや、明日はイヴだっけ」 唯「そうだった、買い物に行かないと。キョンくんも来るー? みんな来るんだけどお」 キョン「みんなってのは、軽音部の人らか?」 唯「うん! あずにゃんも来るよお」 799 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:30:58.22 ID:4sAaOwI0 鶴屋「ははあ。そうだねっ、こうしよう。明日、弟が選んだ相手を迎えに行くってのはどうだい?」 キョン「それ、本気ですか?」 鶴屋「勿論、本気っさ」 梓「わたしは構いません」 唯「・・・」 鶴屋「じゃあ、時間を決めようか。その集まりは何時から始まるんだい?」 唯「えっと、多分18時くらいかなあ」 梓「結構、遅めですよね」 鶴屋「場所は?」 唯「わたしの家です」 鶴屋「そんじゃ、17時ぴったりにどちらかの家を訪れるってのでどうかなっ?」 梓「はい、それで結構です」 800 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:32:47.13 ID:4sAaOwI0 唯「・・・ねえ、あずにゃん」 梓「はい?」 唯「ごめんね。わたし、応援するって言ったのに・・・」 梓「気にしないで下さい。それに唯先輩は、いつも通りに元気じゃないとらしくないですよ」 唯「・・・うん」 梓「けど、結果はどうであれ、恨みっこ無しですから」 唯「うん! ありがとお! あずにゃーん!」 ギュッ 梓「ちょっ///」 唯「あずにゃーん、んにゃいすきだよお!」スリスリ 鶴屋「あっはっは! めがっさ仲良いんだねっ! 彼氏いらずだねっ!」 キョン「(まあ、二人の仲が悪くならないで良かったが、対して俺は責任重大だな)」 802 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:38:52.65 ID:4sAaOwI0 鶴屋「じゃあ、あたしは帰るっさ」 キョン「もう、ですか?」 鶴屋「あとは、キョンくん次第だよっ」 キョン「(結局なんの解決にもなってないが・・・、やはり結論は自分で出さないと駄目か)」 鶴屋「じゃ、そういうことでっ」 唯「綺麗なお姉ちゃんだねえ」 梓「違いますよね」 キョン「ああ、違う」 梓「やっぱり・・・」 唯「え、違うの!?」 梓「・・・」 キョン「その、俺の所為でこんなことになって悪かった。答えは絶対に出すから」 梓「はい・・・」 唯「・・・」 キョン「じゃ、今日はここまでしよう」 804 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:43:51.89 ID:4sAaOwI0 キョン「(なんて、いっちょまえに言っては来たがリミットは明日だ。時間がない。答えなんて出せるものなのだろうか)」 キョン「はあ、やられたか。鶴屋さんに・・・」 キョン「とは、言っても自分から頼んだわけだし言い分けできんな」 ドカッ ?「うわっ!」 キョン「あ、すいません。大丈夫・・・」 ?「ちょっと、余所見しないで歩いて下さい」 806 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:49:09.31 ID:4sAaOwI0 キョン「お前、こんな所でなにしてんだ?」 橘「私だって、普通に街中ぐらい歩きますよ。人をなんだと」 キョン「ああ悪かった。だから、そんな怒るな」 橘「なんで私があなた如きに怒らなきゃいけないんですか」 キョン「いやいや、もう既に」 橘「大体ですね、前方不注意だったのはあなたであって」ガミガミ キョン「スタップ! そこまでだ」 橘「むー」 キョン「俺が悪かった。以上、それでいいな」 橘「なんかすっきりしませんね」 キョン「じゃあな」 ?「あっ・・・」 キョン「あ・・・」 808 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 19:54:40.42 ID:4sAaOwI0 佐々木「やあ、キョンじゃないか?」 キョン「なんで疑問形なんだよ?」 佐々木「いや、人違いかもと思ってね」 キョン「あのな」 佐々木「失敬。勘違いだったようで、安心したよ」 キョン「そりゃ、良かったね」 橘「佐々木さん、聞いてくださいよ。この人、わたしにタックルかまして来たんですよ」 キョン「おまっ」 佐々木「ほお、それは感心しないね」 キョン「待て待て、冤罪だ」 ?「キョンさん・・・?」 キョン「はあ?」 809 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 20:04:27.42 ID:4sAaOwI0 澪「こ、こんにちわ(相変わらず、モテモテだなー)」 キョン「ああ・・・どうも」 佐々木「お久しぶりです。覚えているかな? 以前会ったことがあるのだけど」 澪「あ、ええ、覚えてますよ」 橘「初めまして、橘京子と申します」 キョン「(くわっ、こやつ)」 澪「秋山澪です(なんか、可愛い娘ばっかだな。キョンさんの周り)」 キョン「じゃ、そういうことで」 橘「待ってください」 キョン「なんだ?」 橘「折角ですから、お茶でもしましょう」 キョン「生憎俺は」 澪「しますします!」 佐々木「別に僕はどちらでも」 橘「決まりですね」 キョン「・・・・・・(えええええ?)」 812 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 20:13:00.21 ID:4sAaOwI0 喫茶店 キョン「・・・(蚊帳の外・・・)」 佐々木「ところでキョン」 キョン「なんでございましょう」 佐々木「随分と他人行儀だね。まあ、他人なのは間違いないか」 キョン「ご用件はなんだ?」 佐々木「何をそんなにイライラしてるんだい?」 キョン「さあね(俺には考える時間が必要なんだよ)」 橘「なにか悩みごとでもあるんじゃないですか?」ニヤニヤ キョン「なっ!」 橘「図星ですか」ニヤニヤ キョン「(コイツ、謀りやがったな)」 佐々木「そうなのかい?」 キョン「いや、そんなことないぞ」 橘「女の子三人と、なにやら会談してたようですが?」 キョン「お前、見てたのかよ」 橘「ええ、じっくりと」 澪「???」 814 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 20:22:20.99 ID:4sAaOwI0 橘「鶴屋、平沢唯、中野梓」 キョン「名前まで・・・」 佐々木「キョン、どういうことか教えてもらおうかな?」 澪「なんで、唯達と何してんだですか?」 橘「どうなんですか?」 キョン「(橘あああああああああああああああああああああ!)」 キョン「という訳なんですよ」 澪「(いつの間に、そんなになってたんだよ)」 佐々木「・・・」 橘「二股なんて最低ですね」 キョン「人聞きの悪いこと言うな」 橘「まあ、私には関係ありませんけど」 キョン「だろうな」 佐々木「それで、キョンはどちらを選ぶのかな?」 キョン「考え中だ」 澪「はあ・・・」 橘「なんで、溜息を?」 澪「え? べ、別に」 橘「実は、あなたも好きなんじゃ?」 澪「な、何を馬鹿な///」 キョン「んな事あるか」 ベチッ 橘「酷い、打つなんて」 キョン「調子にのんな」 815 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 20:26:35.16 ID:4sAaOwI0 澪「わたし、帰ります。失礼します」 橘「それでは、私も帰ります。佐々木さん、今日はこれで解散しましょう。あとはお二人で」 佐々木「・・・」 キョン「・・・」 佐々木「・・・」 キョン「か、帰っていいか?」 佐々木「キョン」 キョン「まだ何かあるのか?」 佐々木「・・・いや、帰ろうか」 キョン「じゃあな」 佐々木「キョン」 キョン「ん?」 佐々木「君には、太陽が似合うと思う」 キョン「どういう意味だ?」 佐々木「さあ、僕には分からないよ。じゃあね」 キョン「変な奴だな」 824 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 22:09:56.91 ID:4sAaOwI0 キョン「ふう・・・・・・ ・・・付き合うとしたら、どっちだ。 梓は、料理も出来るし頭もまわる。 平沢は、・・・元気が取り柄かねアイツは。 うーむ・・・PCでも触るか。 カタカタ 相性・・・か。 どちらが良いか、確かに相性が合う方が良いわな。 となると、楽なのは平沢ではあるか・・・。 ・・・。 ・・・・・・。 駄目だ、今日は寝よう」 828 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/07/31(金) 22:43:44.95 ID:4sAaOwI0 翌日 24日 木曜日 憂「お姉ちゃん、飾り付けお願いね」 唯「うん。任せてえ」 憂「じゃあ、わたしは買い物に行ってくるね」 唯「行ってらっしゃあい」 唯「・・・ごろーごろー」 唯「ひろーいひろーい。あはははー」 梓宅 梓「はあ・・・」 梓「ああは言ったけど、自信なくなってきたなー」 梓「・・・ううん、大丈夫! きっと」 835 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 01:06:57.61 ID:sbgfvpY0 キョン宅 ピロロロロロ♪ キョン「ん、誰だ? ハルヒ・・・か」 カチャ キョン「俺だ」 ハルヒ「あんた今日暇よね。17時に有希のマンションに集合だから。持ち物は」 キョン「おい、何時だって?」 ハルヒ「17時よ17時。持ち物は・・・特にないわ。以上」 ツーツーツー キョン「切りやがった・・・17時・・・おいおい」 プルルルルル ハルヒ「なによ」 キョン「すまんが、用事がある」 ハルヒ「はあ? あんた今日がなんの日か知ってる訳?」 キョン「クリスマス・イヴだろ」 ハルヒ「SOS団主催のね」 キョン「なにも準備してなかったが」 ハルヒ「・・・とにかく、来ること。いいわね」 キョン「人の・・・また切った」 837 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 01:18:07.37 ID:sbgfvpY0 キョン「アイツ、電源切りやがったな・・・。まあいい、あとで向かえば良いだろ」 キョン「問題はだ。いや、それはいいか」 キョン「ふー、それにしても、まだ時間があるが何もする気が起きんな」 長門宅 ハルヒ「じゃ、取り掛かるわよ」 朝比奈「はぁい、頑張りましょう」 長門「・・・」 838 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 01:21:53.93 ID:sbgfvpY0 朝比奈「終わりましたねぇ」 ハルヒ「休憩にしましょ」 長門「・・・」 キョン宅 15:54 キョン「さて、行くとするか」 キョン妹「キョンくん、どこ行くのー?」 キョン「言うなれば太陽だ」 キョン妹「太陽?」 キョン「じゃあな、俺に分のケーキは食っていいぞ」 キョン妹「本当! やったー」 840 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 01:31:30.68 ID:sbgfvpY0 佐々木、お前は俺に太陽が似合うと言ったな。 今の俺には、意味が解る気がする。 そして、太陽がなにかも。 風が寒い。冬の自転車ってのは厄介なもんだ。 頭上の太陽は、なにしてんだ? 真夏並みに暑くても困るが、少しは地表を照らして欲しいぜ。 なんて無駄な呟きはいらんな。 今は太陽目掛けて、足を運ぶだけだ。 846 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 01:57:17.68 ID:sbgfvpY0 キョン「16:55分か、ちょっとくらい早くても良いよな」 梓「キョンさん」 キョン「え? 梓!?」 梓「やっぱり、来ましたね」 キョン「・・・」 梓「良いんです。わたしは、これで区切りがつきますから」 キョン「すまん」 梓「一つ、訊いてもいいですか?」 キョン「なんだ?」 梓「どこが好きなんですか?」 847 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 02:18:58.97 ID:sbgfvpY0 キョン「上目遣い・・・」 梓「え?」 キョン「じゃなくて、アイツの笑顔かね。ベタみたいだが、落ち着くんだ」 梓「なるほど・・・唯先輩の笑顔は確かに見てるこっちも笑いたくなりますよね」 キョン「・・・」 梓「行きましょう、待ってますよ」 キョン「ああ」 ピンポーン 唯「はあーい。って、・・・・・・いらっしゃーい」 キョン「平沢」 唯「早く入ってえ。澪ちゃん達は来てないけど」 梓「先輩」 唯「どうしたの?」 梓「先輩、泣かなくて良いですよ」 唯「え? なんで泣いてなんか・・・」 キョン「平沢、俺が迎えに来たのはお前だ」 唯「・・・だって、あずにゃんと」 梓「そこで会っただけです」 キョン「だから、泣くなら嬉し泣きにしてくれ」 唯「・・・・・・」 ギュッ キョン「なっ、いきなり何を」 唯「捕まえたあ・・・」 849 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 02:27:27.06 ID:sbgfvpY0 律「おまた・・・うおおおおおおお!」 紬「まあ///」 澪「・・・」 梓「あ、先輩方」 キョン「ほ、ほら、他の人も来たんだ。さっさと中に入るぞ」 唯「うん」 850 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 02:35:44.15 ID:sbgfvpY0 唯「私達、付き合うことになりました!」 律「おおおお、やっとか!」 紬「おめでとう、唯ちゃん」 澪「まあ、仕方無いな」 梓「付き合うんですか?」 キョン「まだ、そこまで言ってないだろ」 唯「大丈夫だよお、絶対に」 憂「お姉ちゃん、うう、おめでとう」 唯「憂ー、ありがとお」 キョン「ああ、そうだ。悪いんだが、ちょっと外すわ」 唯「え?」 キョン「どうしても、顔を出さないといけない場所があってな」 梓「浮気ですか?」 キョン「違う、断じて否だ。適当に済ませて、こっちにもう一度来るよ」 唯「しょうがないなあ」 キョン「じゃあな、それまで楽しんでくれ」 852 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 02:43:33.28 ID:sbgfvpY0 長門宅 キョン「よお・・・?」 古泉「これは、遅刻ですか?」 長門「・・・」 キョン「悪い、用事があってな」 古泉「お二人は、疲れて寝てしまわれましたよ」 キョン「疲れてって、なにやってたんだ」 古泉「僕ら男性陣を驚かそうと、前準備をしていたとか」 長門「・・・」 キョン「・・・おい、ハルヒ」 古泉「今は寝かせてあげましょう」 キョン「・・・そうか」 長門「これ」 キョン「? なんだ、これは?」 長門「プレゼント」 キョン「長門のか?」 長門「違う、三人で作った」 キョン「ほお、三人でな」 853 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 02:49:28.87 ID:sbgfvpY0 キョン「これは・・・ケーキか」 古泉「僕もまだ手をつけてません」 長門「食べて欲しい」 キョン「だとよ」 古泉「僕もよろしいので?」 長門「構わない」 キョン「では、頂くよ」 古泉「僕も貰いますね」 キョン「さすがだな。上手い」 古泉「ええ。とても、濃厚なクリームとふんわりしたスポンジが融けあってワンダフルな味に仕上がっています」 長門「そう」 キョン「ありがとな、長門」 長門「いい。お礼は涼宮ハルヒに言うべき」 キョン「そうだな。とは言っても、寝てる人間に言っても意味はないか」 古泉「そうですね」 857 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:04:33.86 ID:sbgfvpY0 ハルヒ「メリークリスマス!」 キョン「(鬼を起こしてしまった)」 朝比奈「ジングルベールぅ」 古泉「鈴っが鳴るー♪」 長門「・・・」 ハルヒ「なによキョン。もう少し、嬉しそうな顔しなさいよね」 キョン「はいはい、ケーキは美味かったよ」 ハルヒ「それは、さっき聞いたわよ」 長門「・・・」 キョン「・・・今、何時だ?」 長門「9時51分39秒」 キョン「もう、そんな時間か」 古泉「おや、どこへ?」 キョン「すまんが、今日はこれで帰る」 ハルヒ「今日は有希の家で泊まるわよ!」 朝比奈「ふぇー」 長門「・・・」 キョン「俺はパスだ。じゃあな」 ハルヒ「え?」 古泉「・・・ふむ」 860 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:10:10.34 ID:sbgfvpY0 唯宅 和「あ、えっと、どちらさまですか?」 キョン「え?」 憂「あ、キョンさん」 和「キョンさん?」 憂「どうぞ」 キョン「お邪魔します」 和「(誰?)」 861 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:15:03.60 ID:sbgfvpY0 さわ子「酷いわ、唯ちゃん・・・」 澪「先生、落ち込まないで」 律「ムギ、もうないのかー?」 紬「ごめんなさい。もう、今ので終わっちゃったの」 梓「ああ、るい先輩///」 唯「あれ、あずにゃんが酔っちゃったあ」 澪「ええ、なんでお酒が」 和「先生ですよね」 さわ子「なんのことかしら、てへっ」 キョン「た、楽しそうだな」 憂「はい♪」 863 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:22:46.49 ID:sbgfvpY0 さわ子「それで、その子が彼氏なの?」 和「え、誰の?」 唯「はい! わたしです!」 和「嘘! え、本気?」 キョン「まあ」 和「へ、へえ(唯のどこを気に入ったのかしら)」 唯「あのね、キョンくん」 キョン「ん?」 唯「こっちのキョンくんとは、まだしてないんだあ」 キョン「なにを?」 唯「キスだよお」 キョン「はあ?」 さわ子「きゃっ」 澪「唯、そういうのは」 キョン「そうだ、そういうのは」 864 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:25:13.15 ID:sbgfvpY0 唯「隙あり!」 チュッ キョン「おま、いきなり!」 梓・澪・律・紬「おおおお!!!」 憂「お姉ちゃん♪」 唯「キョンくーん♪」 ギュッ グリグリ キョン「のわっ! こらっ、やめっ!」 唯「あはははー、うふふふー」 キョン「・・・・・・ん、夢?」 867 名前: ◆IDK8WSQd76[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:33:01.32 ID:sbgfvpY0 唯「おはよう、キョンくん♪」 憂「おはようございます」 キョン「・・・ああ、そうか泊まったんだったな」 唯「あのねえ」 キョン「あいよ」 唯「キョンくん、だーい好きだあよ♪」 気分を高翌揚させたまま、帰宅したキョンを待ち受けていたのは、予想外の報せだった。 その報せを元に、指定された待ち合わせ場所に赴いた。 冬空の下、公園には人の姿は見当たらない。 キョン「(さて、何用だろう)」 ?「久しぶりね、キョンくん」 T END 第二部 完 873 名前:ハル ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:38:43.34 ID:sbgfvpY0 エンドレスサマー。 じゃなくて、長い間支援ありがとう。第三部なんて無いから、安心してスレを閉じてくれていい。 ダラダラ続けてもな。 とにかく、約一ヶ月近く本当に感謝してます。 上記の方の本トリップを見かけたら支援して欲しいね。 875 名前:ハル ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:40:16.22 ID:sbgfvpY0 Tってのは、トゥルーだったり正という意味で使った 解り難くてすまない 877 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2009/08/01(土) 03:50:43.12 ID:sbgfvpY0 作風変わりすぎだな 期待外れな出来で申し訳ない 第三部はVIPでいつかいつかやれたら良いね 15 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/01/28(木) 19:59:42.90 ID:XhgOjZs0 「あけましておめでとうございます!!!」 キョン「今年もよろしく頼むよ」 澪「こちらこそ」 紬「よろしくお願いします」 律「唯。新年早々、見せつけるなよな」 唯「え、なにがあ?」 律「べったりじゃんか」 唯「恋人の特権だよお。ねー」 キョン「誰に同意を求めてんだ」 梓「はぁ…」 律「梓、元気だせよ」 梓「はい」 唯「あずにゃん、元気出して」 梓「唯先輩には言われたくないですよ」 唯「ええ!?」 澪「そりゃあ、敵だからな」 梓「敵ですね」 律「おいおい」 16 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/01/28(木) 20:07:49.35 ID:XhgOjZs0 キョン「眠い」 梓「寝てないんですか?」 キョン「寝てたところを起こされたんだよ、コイツに」 唯「えへへ〜照れるよお」 律「いや、誰も誉めてないから」 澪「え、ってことはキョンさん、唯の家で年を越したんですか?」 唯「いやあ、どうしても泊まりたいって言うからあ」 キョン「無理矢理だろうが」 唯「で、一緒に初日の出見に行ったんだよお」 律「へえへえ、ようござんしたね」 梓「それで寝てないんですね」 紬「みんな、お御籤引かない?」 澪「そうだな」 17 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/01/28(木) 20:13:55.26 ID:XhgOjZs0 律「どうだったー?」 澪「末吉」 律「あたしなんか凶だったよ」 紬「わたしは吉でしたー」 梓「わたしは中吉です」 唯「大吉です!」 澪「キョンさんは?」 キョン「…これだ」 律「うわあ…」 梓「なんとも言えませんね」 紬「大凶…不吉だわ」 唯「だいじょーぶだよ。キョンくんの傍には大吉のわたしがいるんだから」 キョン「縋らせてもらうよ」 18 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/01/28(木) 20:30:52.56 ID:XhgOjZs0 唯「ねーねー、写真撮ろうよお」 紬「わたし、カメラ持ってきてないわ」 律「じゃーん! こういう時に気が利くのがあたしだな」 澪「それ、わたしのだから」 梓「誰かに撮ってもらいましょう」 律「すいませーん、カメラお願いしていいですか?」 ?「カメラか。構わないが、上手く撮れる保証はないぞ。ああ、岡崎はそこで待っていてくれ」 律「適当に撮ってもらえれば大丈夫ですよ」 紬「みんな、笑顔でね」 唯「ねー、キョンくん」 キョン「なんだ」 唯「振袖、似合ってるかなあ?」 キョン「似合ってるぞ……唯」  こうしてキョン達の新年は始まった。 19 名前:以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日:2010/01/28(木) 20:37:20.45 ID:XhgOjZs0 というわけで、今日から不定期で始めようと思います まあ、内容がないので100レス以内で終わるんじゃないかと 気がついたら更新されてた程度で見ていただけたらと思います とりあえず、今日はここまでで 23 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/02/07(日) 10:48:55.06 ID:T3BcTzw0 プルルルルルルルルルルル キョン「ん? 電話か。って、ハルヒかよ」 ハルヒ『あんた、なにしてんのよ』 キョン「なにって、初詣だが。前もって言っといただろ」 ハルヒ『誰が許可したのよ? あたしはSOS団で集まるって言ったはずだけど』 キョン「なんでわざわざお前に許可をとらねばならん。俺がどこに行こうが俺の勝手だろうが」 ハルヒ『団長命令よ。今すぐ、こっちに来なさい。そしたら、少しはペナルティを軽減してあげてもいいわよ」 キョン「なんだペナルティって」 ハルヒ『いいわね、早く来なさいよ』 キョン「だから……相変わらず切るのが早い奴だ」 唯「どうしたの?」 キョン「いんや、なんでもないさ(しかし、これは関係ないよな)」 24 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/02/07(日) 10:56:49.68 ID:T3BcTzw0 昨年 12月25日 キョンは公園で朝比奈みくると会ったことを思い出す。 朝比奈(大)「久しぶりね、キョンくん」 キョン「朝比奈さん。お久しぶりですね。どうかしたんですか?」 朝比奈(大)「ううん。今までみたいに何かしなければいけないというわけじゃないわ」 キョン「それじゃあなぜ」 朝比奈(大)「会いたくなったからじゃ駄目?」 キョン「それは…(なんだ、俺はこれから告白でもされるのか)」 朝比奈(大)「ごめんなさい、冗談です」 キョン「ですよねー」 朝比奈(大)「でも多少はその気持ちはあったのは本当よ」 キョン「多少…ね」 25 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/02/07(日) 11:11:06.41 ID:T3BcTzw0 キョン「それで、本当のところはどうなんです」 朝比奈(大)「キョンくん。特別、してもらいたいことがあるわけじゃないの。けど」 キョン「けど?」 朝比奈(大)「この先、あなたは決断を迫られることになるの」 キョン「朝比奈さんが言うと、洒落にならないんですが」 朝比奈(大)「あなたに身の危険はないわ。けど、わたしが言いたいのは“後悔しないで”ということだけ」 キョン「後悔ですか?」 朝比奈(大)「自分自身で考えて、未来を選択して」 キョン「未来を……。なんです、言葉だけ聞くと深刻な問題に聞こえますが」 朝比奈(大)「わたしから言えるのは、これくらい」 キョン「まあ、なんとかしてみますが。俺の決断は未来にどのくらい影響を与えるんです?」 朝比奈(大)「それは日常生活での選択と変わらないわ」 キョン「はあ」 朝比奈(大)「そういえば、こっちのわたしももうすぐ卒業なのね」 キョン「朝比奈さんはそれからどうするんですか?」 朝比奈(大)「禁則事項です♪」 それが朝比奈みくるとの会話だった。 26 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/02/07(日) 11:14:45.25 ID:T3BcTzw0 唯「キョンくーん?」 キョン「あ、ああ、なんだ?」 唯「帰るよお。あ、みんなはうちでお雑煮食べるって。キョンくんも食べるよね」 キョン「正月早々、憂ちゃんも大変だな」 唯「偉いなあ、憂は」 キョン「少しは手伝ったらどうだ」 唯「ごめんなさい」 キョン「俺に謝るな」 ペチ 唯「あうぅー」 27 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/02/07(日) 11:25:00.54 ID:T3BcTzw0 平沢家 憂「お待たせしました」 律「悪いね、ご馳走になっちゃって」 澪「しかも元旦に」 憂「いえ、お姉ちゃんとキョンさんの熱々ぶりを見てるだけというのもなんですから」 律「たしかにな」 梓「ムギ先輩って、お雑煮食べたことあるんですか?」 紬「えっと、実は一度もないの。年末年始は旅行に行くことが多いし」 律「お雑煮対海外旅行か…」 澪「お雑煮の立ち位置がおかしい」 唯「キョンくん。口をお開け」 キョン「こうか」 唯「もっとだよ、あーん」 キョン「熱っ!」 律「はあ、見てるこっちが熱いわ」 28 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/02/07(日) 11:31:18.86 ID:T3BcTzw0 唯「ふーふーして」 キョン「あのな、それくらい」 唯「えー、駄目?」 キョン「ぐっ(上目遣い!)」 梓「キョンさん、あれに弱いんですよね」 澪「そうなのか?」 梓「だって、あれを見ると」 キョン「ほれ、貸してみろ」 梓「ああなりますから」 澪「おお(わたしも練習しとけばよかったな)」 律「なんか言ったか?」 澪「な、なにも」 29 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/02/07(日) 11:43:02.09 ID:T3BcTzw0 キョン宅前 キョン「(しょっぱいもんが食いたいな)」 古泉「明けましておめでとうございます」 キョン「ああ、おめでとさんだな」 古泉「今年もよろしくお願いします。と、言いたいのですが、新年早々、やってくれましたね」 キョン「やってくれた?」 古泉「初詣ですよ」 キョン「なんだ、ハルヒの奴。そんな怒ってるのか」 古泉「そりゃあ、もう。次に会う時は覚悟しておいた方がいいかもしれませんよ。本当に死刑になりかねませんから」 キョン「自衛ぐらいはするぜ」 古泉「あなたの存在を[ピーーー]くらいは、涼宮さんには造作もないことです」 キョン「おいおい、いくらなんでも勘弁してくれ」 古泉「まあ、その可能性は皆無に近いですがね」 キョン「お前はそれだけを言う為に来たのか?」 古泉「もう一つ、あなたのプライベートに干渉するつもりはないのですが、涼宮さんのことを頭に入れた上で行動してもらいたいんですよ。要はバランスですよ」 キョン「バランスねえ。俺はハルヒの呪縛からいつになったら抜け出せるんだ」 古泉「あなたは……」 キョン「ん」 古泉「いえ……。今日のところはこの辺で。今年も良い年になると良いですね」 キョン「平和が一番さ」 35 名前: ◆hVull8uUnA[sage] 投稿日:2010/02/11(木) 00:14:25.32 ID:C69OAQA0 冬休みは終わりを告げた。 高校が再開して、最初の休日。 秋山宅 澪「あ、あのさぁ」 唯「なぁにー」 澪「なんでキョンさんまでいるんだ」 唯「恋人だからあ」 キョン「あ、来ては駄目だったか? 嫌なら拒否してもらって構わないが」 澪「あ、いや、そういうことじゃなくて(部屋を見せるなんて恥ずかしいよなー)」 唯「???」 澪「はぁ、仕方無い。上がって」 唯「おじゃましまーす」 キョン「本当にいいのか?」 澪「だって、追い返すわけにもいかないし」 唯「ほらほらー、早くお上がりになって」 キョン・澪「お前の家じゃないだろ」 唯「はう」 36 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/02/11(木) 00:15:12.19 ID:C69OAQA0 澪部屋 キョン「(あ、最近の女子の部屋というのは結構簡素なのだろうか)」 澪「(何を見てるんだろ)」 唯「澪ちゃん、ハイ、借りてたCD」 澪「ああ、どうだった?」 唯「えっと、激しかったです!」 澪「激しいねー」 キョン「何を借りてたんだ?」 唯「オーシャンパシフィック太平洋!」 澪「アジカンな」 キョン「ほー、アジカンとか聴くのか」 澪「ま、まあ」 37 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/02/11(木) 00:16:05.96 ID:C69OAQA0 キョン「(えーと、ソルファってアルバムか。知ってる曲もいくつか入ってるな。 12曲目は聴いたことないが)」 澪「よかったら、貸しますよ」 キョン「いいのか?」 澪「はい」 キョン「では、遠慮なく」 唯「あ、じゃ、わたしも」 澪「借りる気満々だな」 プルルルルルルルルルルルルルルル キョン「ん、俺のか(……ハルヒか)」パカッ 澪「出ないんですか?」 キョン「あ、ああ、知らない番号からだった(明日、うるさいだろうけどな)」 唯「ねえねえ、澪ちゃん。これはー」 澪「あー、それは――」 38 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/02/11(木) 00:17:09.18 ID:C69OAQA0 2時間後 澪「じゃあ、また」 キョン「おう」 唯「うおー」 澪「はぁ(まったく、何しに来たのかな)」 唯「はぁ〜、あったかあったか」ギュウ キョン「寒くないか?」 唯「あったかいよぉ〜」 キョン「そうか」 唯「ねえねえ、なにか甘い物でも食べいきませんこと」 キョン「いいぞ。どこがいい」 唯「コンビニ!」 39 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/02/11(木) 00:18:10.30 ID:C69OAQA0 コンビニ キョン「決まったか」 唯「これとこれとこれ」 キョン「一つぐらいに絞った方がいいんじゃないか」 唯「ええ〜、悩ましい、とても悩ましや。うう〜む」 キョン「……」 唯「うう」 キョン「…………」 唯「うーん」 キョン「………………」 唯「あー」 キョン「はい、ストップ。時間切れだ。俺が選ぶ」 唯「ええ!?」 40 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/02/11(木) 00:19:14.32 ID:C69OAQA0 店員「240円になります」 唯「に、に、にひゃく……あ〜れ〜」 店員「……」 唯「……ちょ、ちょっと、待って下さい」 店員「(可愛いなー)」 唯「ぎょ、ギョンくん!?」 キョン「あ、なんだそのMSみたいな名前は」 唯「お、お金がないです!」 キョン「はあ? お前、あれ300円ぐらいだろ」 唯「あると思ったんだけど、財布を見たら37円しか入ってませんでした」 キョン「おいおい。わかったよ」 唯「持つべきは恋人だね」 キョン「まったく」 41 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/02/11(木) 00:19:56.54 ID:C69OAQA0 店員「(なんだよ、彼氏持ちかよ。腕なんか組みやがって)」 キョン「あとで返せよ」 唯「体で返します!」 キョン「なっ!?」 店員「(なん…だと…)」 キョン「ば、馬鹿、なに言ってんだ」 唯「へ?」 キョン「お、お前は先に外で出ていなさい」 唯「えー」 キョン「ほれほれ」 唯「ちぇー」 キョン「すいません」 店員「(クッソ! リア充、クッソ!)」 42 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/02/11(木) 00:22:09.84 ID:C69OAQA0 キョン「ほれ」ガサッ 唯「あ、ありがと」 キョン「お前なー、周囲に人がいる時にまで変なこと言うな」 唯「わ、わたし、そういう意味で言ったわけじゃにゃいよ!」 キョン「噛んだな」 唯「噛みました」 キョン「そういう意味って」 唯「だから、その、えーと、あう///」 キョン「……あー、そういうことか。いや、なんか、すまん///」 唯「駄目、心の準備が」 キョン「ああ、はいはい、この話は終わりな」 唯「うんうん///」 キョン「帰るぞ」 唯「はい」 55 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/05(金) 19:45:30.12 ID:dsYRPqU0 ハルヒ「キョン?」 キョン「ハルヒ!?」 唯「涼宮さん…」 ハルヒ「あんた、なんで手なんて…繋いで…」 キョン「いや、これはだな」 ハルヒ「どういうことよ」 唯「あ、あのゥ」 ハルヒ「あなたは黙ってて。キョン、はっきり言いなさい」 キョン「俺と平沢はだな。その……付き合ってるんだ」 56 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/05(金) 19:46:02.64 ID:dsYRPqU0 ハルヒ「付き合ってる……」 キョン「ああ」 ハルヒ「いつから?」 キョン「去年のクリスマスからだ」 ハルヒ「……そう」プイッ キョン「ハルヒ。別に隠してたわけじゃ――」 ハルヒ「聞いてない」 キョン「なっ。お前から聞いて」 ハルヒ「うっさい!」 キョン「……(なにを怒ってるんだ、ハルヒは)」 57 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/05(金) 19:46:56.70 ID:dsYRPqU0 唯「行っちゃったね」 キョン「ん、ああ」 唯「……」 キョン「ふー。帰らないとな」 唯「うん」ギュッ キョン「どうしたんだ?」 唯「なんとなく」 キョン「そうか」 58 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/05(金) 19:47:30.10 ID:dsYRPqU0 翌々日 北高 キョン「よお」 ハルヒ「……」 キョン「まだ怒ってるのか?」 ハルヒ「……」 キョン「言いたいことがあるなら、はっきり言ってくれ」 ハルヒ「……」 キョン「といっても、受け入れられるかは別だがな」 ハルヒ「……」ダッ キョン「おいっ。もうすぐHR始まるぞ……(なんだってんだ)」 59 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/05(金) 19:49:01.33 ID:dsYRPqU0 国木田「涼宮さん、どうかしたのかな? 朝は来てたのに」 キョン「さあな」 谷口「どうせまた、どっかで変なことやってんじゃねえか」 国木田「そうなのかな」 谷口「涼宮が普通にしてることの方が珍しいぜ」 国木田「それもそうだね」 谷口「巻き添えを喰らわない為にも俺達は関わらないことだ」 60 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/05(金) 19:49:32.76 ID:dsYRPqU0 放課後 文芸部室 キョン「お久しぶりです。朝比奈さ…ん…(なんだ?)」 朝比奈「あ、キョンくん。明けましておめでとうございます」 キョン「え、ええ(何かが引っかかる)」 古泉「どうかしましたか?」 キョン「古泉…」 古泉「はい」 キョン「いや、なんでもない。ハルヒは来てないのか?」 古泉「ええ。あなたとご一緒だと思ったのですが」 キョン「そうか」 長門「……」 62 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/06(土) 01:55:25.84 ID:ghGKqWg0 朝比奈「キョンくん、どうぞ」 キョン「ありがとうございます、朝比奈さん(そうか。大きい朝比奈さんの言っていたことは、この事なんじゃないのか。ハルヒの機嫌が悪いのは珍しいことでもないが、今までとは別な異質なものに感じる)」 古泉「なにかあったのではないですか?」 キョン「……」 古泉「僕の方では大体見当が付くのですが」 キョン「……言ってみろ」 古泉「昨晩。あなたと例の彼女、平沢さんが二人揃って歩いているところに涼宮さんが出くわした」 キョン「相変わらず、ハルヒを追っ掛けてるんだな」 古泉「それは勿論です。涼宮さんに何かがあってからでは遅いですからね」 63 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/06(土) 01:56:10.81 ID:ghGKqWg0 キョン「それで」 古泉「涼宮さんの機嫌が悪くなったのはそれからなのでは?」 キョン「そうかもしれんし、そうじゃないかもしれん。初詣のことだということも考えられる。去年の場合ではバレンタインだって」 古泉「しかし、バレンタインはまだ先です。となると、初詣か昨晩のどちらかに絞られるのではないでしょうか。初詣の件は冬休み明けて最初の登校日に、あなたはお叱りを受けているので除外してもいいのかもしれません」 キョン「つまりは昨晩が原因だと言いたいのか?」 古泉「ええ。他に原因となるものに心当たりがなければですが」 64 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/06(土) 01:57:00.87 ID:ghGKqWg0 キョン「昨晩の何がいけない? 俺は平沢と歩いていただけだぞ」 古泉「女心ですよ」 キョン「女心」 古泉「お分かりになりませんか?」 キョン「つまり、ハルヒが嫉妬をしたとでも言いたいのか?」 古泉「僕はそう考えます。昨年の事件を思い出してください。鶴屋さんを使い、あなたとデートするかのように偽装したことがありましたね」 キョン「……ああ」 古泉「あの時の涼宮さんと同じような反応だと思いませんか」 キョン「(だが、そうだとしても、朝比奈さんの言う選択の問題がこれなのだろうか)」 65 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/06(土) 01:57:29.26 ID:ghGKqWg0 古泉「とにかくフォローをお願いします。閉鎖空間の復活、なんてことにでもなれば大事ですから」 キョン「俺はなにをすればいい」 古泉「お教えしましょうか」 キョン「……」 古泉「平沢唯。彼女とお別れになればいい」 キョン「なっ!? そんなこと」 古泉「そんなことはできない……ですか? この方法が一番手っ取り早いのですがね」 キョン「なんでそんなことをしなくちゃならん。ハルヒの機嫌が悪いだけじゃないか」 67 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/06(土) 18:54:05.22 ID:ghGKqWg0 古泉「しかし、それが世界の命運を少なからず握っているという事実をお忘れなく」 キョン「くっ」 古泉「朝比奈さん、お茶の御代わりを頂いてもよろしいですか」 朝比奈「ふぇ、は、はぁ〜い」 キョン「(どうせ、大したことないはずだ。ハルヒだって色々と経験して精神的にも成長しているのだから」 古泉「僕個人としてはあなたの恋路を邪魔する気はありませんが、機関に所属している以上そういうわけにはいきません」 キョン「分かってるさ。おまえの立場ぐらい」 古泉「ええ」 68 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/06(土) 18:55:03.07 ID:ghGKqWg0 キョン宅 キョン「(はぁ。ハルヒが嫉妬ねえ。それは団員という見方なのか、それとも俺を……いやいや、そんなことはないだろう。あって欲しくない。今更、そんなことを言われても、俺にはどうすることも出来ないんだ)」 プルルルルルルルルルルルル キョン「ん、唯」 唯『あ、キョンくん〜』 キョン「どうかしたのか?」 唯『ううん、別に用はないんだけどね。その……』 キョン「その」 唯『心配だったから』 キョン「心配?」 69 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/06(土) 18:55:29.69 ID:ghGKqWg0 唯『うん。なんとなくだけど』 キョン「なんだそれ。心配してもらうことなんて何もないぞ」 唯『う〜ん、そうなのかな〜』 キョン「ああ」 唯『あ、そうそう、今日ねぇ――』 70 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/06(土) 18:56:13.59 ID:ghGKqWg0 唯『――なんだぁ』 キョン「なあ」 唯『ん〜』 キョン「悪いんだが、もう切っていいか」 唯『ええ〜、もう切っちゃうの』 キョン「すまん、少し疲れてるんだ。また今度話そうぜ」 唯『ぶ〜。しょうがないなぁ〜』 キョン「じゃあな」 唯『あっ、待っ――』 キョン「はぁ……」 73 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/07(日) 00:43:36.76 ID:NHVBBps0 翌日 北高 ザワザワ キョン「国木田、なんかあったのか?」 国木田「あ、キョン、おはよう。なんか、席替えをするらしいよ」 キョン「席替えって、この時期にか」 国木田「うん、突然だよね」 キョン「そうか。たしかに突然だな」 国木田「なんで今やるんだろう」 キョン「さあな」 74 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/07(日) 00:44:47.02 ID:NHVBBps0 キョン「(ハルヒの席は変わらず、対する俺は窓際の一番前。一気に遠くなっちまったな。まあ、別にそれでどうこうというわけでもないが)」 谷口「なんだなんだ、涼宮と離れて落ち込んでんのか?」 キョン「なわけねえだろ」 谷口「それにしては暇そうじゃねえか」 キョン「俺はいつもこんなもんだ」 谷口「でも、これで涼宮にちょっかいだされずに済むな。前だから寝るのは難しいけどよ」 キョン「お前なら前でも寝れるんだろうがな」 谷口「おっ、やっと俺様の偉大さがわかってきたか」 キョン「お前が偉大ならそれ以外は神にでもなれるんじゃないか」 75 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/07(日) 00:45:17.29 ID:NHVBBps0 放課後 部室 キョン「長門だけか」 長門「…」コク キョン「そうか(今日はハルヒの奴は来るんだろうか)」 朝比奈「遅れてすみま……す、涼宮さんは?」 キョン「アイツならまだ来てませんよ」 朝比奈「そうですか」 キョン「では、俺は外で待機してますんで」 朝比奈「ごめんね、キョンくん」 キョン「いえ」 長門「……」 キョン「(ハルヒも遅いが、古泉の奴も姿を見せないというのはどういうことだ)」 76 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/07(日) 00:47:15.96 ID:NHVBBps0 朝比奈「結局、涼宮さんも古泉くんも来なかったけど、どうかしたのかな」 キョン「古泉もハルヒも何か用事があったんでしょう」 朝比奈「用事ですか?」 キョン「ともかく、今日は帰るとしましょう」 長門「……」 朝比奈「あの、キョンくん。涼宮さんと何かあったんですか?」 キョン「何もありませんよ、何も」 朝比奈「そう」 キョン「さあ、帰りましょう」 78 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/07(日) 19:20:14.37 ID:NHVBBps0 キョン宅 キョン「(何なんだ、この胸のざわめきは。嫌な予感がするのはなぜだ)」 プルルルルルルルルルルルルルルルル キョン「電話か……古泉……もしもし」 古泉「大変な事態が発生しました」 キョン「大変って、何がだ」 古泉「詳しいことはあとで、お迎えの車を向かわせましたので、それにお乗りください」 キョン「おい、古泉」 古泉「緊急事態ですので、これで」 キョン「緊急? クソッ、切りやがった」 79 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:23:40.52 ID:Oj1fCWM0 新川「お待たせしました」 キョン「新川さん、一体何が起こったっていうんです」 新川「わたくしの口から言うことは出来ません」 キョン「そんなことないでしょう」 新川「いいえ。あなた自身の目で確かめてください」 キョン「……ハルヒですか?」 新川「参ります」 キョン「くっ(閉鎖空間が発生したんじゃないのか)」 80 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:24:08.51 ID:Oj1fCWM0 キョン「ここは長門のマンション?」 新川「連絡済みです」 キョン「長門!?」 長門「話は聞いている」 新川「お乗りください」 長門「……」コク キョン「長門、何があった!?」 長門「……」 キョン「だんまりか。何か厄介なことが起こったんだろ」 長門「……」 キョン「はぁ……」 81 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:24:34.46 ID:Oj1fCWM0 病院 古泉「お待ちしておりました」 キョン「古泉!」 古泉「怒鳴らなくても、直ぐに状況は分かるでしょう。こちらです」 キョン「ハルヒがどうかしたんだろ」 古泉「……」 キョン「どいつもコイツも肝心なことは言わないんだな」 古泉「何をそんなにカリカリなさっているんですか」 キョン「だから、言ってるだろうが、何が起こったかさっさと言いやがれ」 82 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:24:53.87 ID:Oj1fCWM0 古泉「ちょっと失礼」 バシッ キョン「ぐぉっ!」 古泉「あなた以上に僕は怒っているということを理解しておいてください」 キョン「その割には落ち着いてみえるが!」グッ パシュッ キョン「長門?」 長門「今は先を急ぐべき」 古泉「ええ、そうですね」 83 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:25:28.75 ID:Oj1fCWM0 古泉「この病室です。長門さんは話がありますので僕と一緒にきてください。どうぞ」 キョン「ああ」 ガチャリ 朝比奈「キョンくん……」 キョン「朝比奈さん」 朝比奈「あの、キョンくん。涼宮さんが、涼宮さんがあ、うぇーん」グスッ キョン「ハルヒがどうしたんです。見たところ、元気そうじゃないですか」 ハルヒ「……」 キョン「ハルヒ、どこか痛めたのか?」 ハルヒ「……」 キョン「おい、こんな時ぐらい無視することないだろ」 84 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:26:13.41 ID:Oj1fCWM0 ハルヒ「……」 キョン「ふざけるのも大概にしろよ」 ハルヒ「……」 朝比奈「キョンくん……ぐひっ、しゅじゅみやさんは、しゅじゅみやさんは」 キョン「ハルヒがどうしたんです」 朝比奈「わたしや古泉くんのことも気付いてくれなくて、まるで声が聴こえないみたいで……っぐしゅ」 キョン「そんな……馬鹿みたいなこと」 ハルヒ「……」 キョン「おい! ハルヒ! なんとか言えっ! 聴こえてるんだろ!」 ハルヒ「……」 キョン「(コイツ、瞬きすらしてないじゃないか!)」 85 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:26:49.31 ID:Oj1fCWM0 古泉「どうです、何か進展はありましたか」 キョン「古泉、一体どうなってるんだ」 古泉「僕にも詳しいことは何も分かりません」 キョン「機関はいつでも監視しているはずじゃないのか。何の為の監視だ」 古泉「監視はしてましたよ。ですが、ご覧の通り外から異常を確認するのはとても難しい」 キョン「ハルヒの力の所為なのか」 古泉「ほぼ、間違いないでしょう。他の力、攻撃等だとしたら長門さんが気付くはずですから。問題はどのように涼宮さんの意識を戻すかで、あなたを呼んだのはその助けになると思ったからです」 キョン「助けに?」 古泉「ええ。しかし、実際はこうして涼宮さんの状態は何も変わっていません」 86 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:27:21.59 ID:Oj1fCWM0 キョン「どうしてこんなことに……」 古泉「……」 キョン「長門は……長門はどうしたんだ」 古泉「長門さんは別の用事があるそうで、少し時間がかかると」 キョン「別の用事だ? 今はそんな場合じゃねえだろ」 古泉「ええ、それは分かってはいますが、必要なことですので」 キョン「……それで、どうすりゃ元のハルヒに戻るんだ」 古泉「現時点ではなんとも言えません。時間が必要です」 87 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 22:28:23.80 ID:Oj1fCWM0 キョン「……」 古泉「今は現状を認識していただければ結構です。詳しい話は明日にしましょう。朝比奈さんもそれでよろしいですね」 朝比奈「は……い」 古泉「何にせよ、最終的にはあなたの力が必要になると思います。あなたは涼宮さんの鍵ですからね」 キョン「形が合わないんじゃ意味がない」 古泉「合わせることだって出来るはずですよ。長門さんはあとで僕が送っていきますからご心配なく」 キョン「ああ」 朝比奈「キョンくん……」 キョン「大丈夫ですよ、ハルヒは元通りになりますって」 88 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 23:35:20.87 ID:Oj1fCWM0 朝 平沢宅 唯「キョンくん、起きてぇ」 キョン「んー、なんだ」 唯「出掛けるよー」 キョン「出掛ける? どこに?」 唯「着いてからのお楽しみー」 キョン「行かないと駄目なのか」 唯「だーめだーめだよ」 キョン「はあ」 89 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 23:35:56.47 ID:Oj1fCWM0 キョン「それで、こんな夜も明けてない時間に山なんてきてどうすんだ」 唯「いいからいいから」 キョン「大体、まだ二時間くらいしか寝てないってのに」 唯「ヒマラヤほど〜の〜♪」 キョン「相変わらず、元気な奴だ」 唯「消しゴムひとつ〜♪」 90 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 23:36:17.30 ID:Oj1fCWM0 唯「じゃーん」 キョン「何がじゃーんだ。何にもないじゃないか」 唯「ふっふっふー、これからですよ」 ビュッー キョン「くそっ、さみいーぞ」 ギュッ 唯「これであったかあったか」 キョン「ああ、たしかに温かいな」 91 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 23:36:49.33 ID:Oj1fCWM0 キョン「ん? あれって」 唯「そう、初日の出!」 キョン「だからこんなところまで来たのか」 唯「とっておきの場所なんだあ、ここ」 キョン「特等席だな」 唯「キョンくんとわたし専用だねえ」 92 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/08(月) 23:37:25.75 ID:Oj1fCWM0 唯「ちょっと屈んで」 キョン「こうか」 唯「うん。め〜を閉じてえ〜」 キョン「ん」 唯「じゃあ、行くよお〜」 キョン「(ちょっと待て、前にもこんなことをしなかったか)」 唯「どうかしたの?」 キョン「いいや(デジャブなのだろうか)」 唯「キスって何回やってもドキドキするよねえ」 キョン「(まあ、珍しいことでもないが、前例があるだけに怖いもんだ)」 唯「う〜、やっぱり寒いなあ。もう、帰ろっか」 キョン「あ、ああ(朝比奈さんの忠告もあるし、注意した方がいいな)」 95 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:35:35.49 ID:GsSnObw0 平沢宅 唯「あ、メール……りっちゃんからだ」 憂「お姉ちゃん、キョンさん帰るって」 唯「あ、憂。うちに振袖あったよね?」 憂「振袖? あるけど、着ていくの?」 唯「うん。りっちゃんたちも着てくるって」 憂「そうなんだ。ちょっと待っててね、いま出してくるから」 唯「はーい」 96 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:38:02.38 ID:GsSnObw0 キョン「で、なんだって」 唯「だからあ、初詣行くでしょキョンくんも」 キョン「途中で抜けていいならな」 唯「どっか行くの?」 キョン「ああ、もう一つの初詣にも顔を出さないとな」 唯「でも、一緒に行けるんだからよかったあ」 憂「おねーちゃーん、ちょっときてー」 キョン「呼んでるぞ」 唯「ほんとだ。キョンくんは帰っちゃ駄目だよ」 キョン「ああ、ここで待ってる」 97 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:38:29.31 ID:GsSnObw0 唯「じゃじゃーん」 キョン「おお!」 唯「どお! どお!」 キョン「よく似合ってるぞ、憂ちゃん」 唯「へ?」 憂「あ、ありがとうございます///」 唯「わ、わたしは〜」 キョン「準備が出来たんなら早く行こうぜ」 唯「ぶ〜」 98 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:39:06.71 ID:GsSnObw0 唯「到着〜」 憂「皆さんはどこだろうね」 キョン「見当たらんな」 律「ゆいー!」 唯「りっちゃん!」 律「こっちこっち」 99 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:40:10.32 ID:GsSnObw0 「あけましておめでとうございます!!!」 キョン「今年もよろしく頼む」 澪「こちらこそ」 紬「よろしくお願いします」 律「唯。新年早々、見せつけるなよな」 唯「え、なにがあ?」 律「べったりじゃんか」 唯「恋人の特権だよお。ねー」 キョン「誰に同意を求めてんだ」 梓「はぁ…」 憂「梓ちゃん、どうかした?」 梓「うん、ちょっとね」 唯「あずにゃん、元気出して」 梓「唯先輩には言われたくないです」 唯「ええ!?」 澪「そりゃあ、敵だからな」 梓「敵ですね」 律「おいおい」 100 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:42:55.80 ID:GsSnObw0 キョン「眠い」 梓「寝てないんですか?」 キョン「寝てたところを起こされたんだよ、コイツに」 唯「えへへ〜照れるよお」 律「いや、誰も誉めてないから」 澪「え、ってことはキョンさん、唯の家で年を越したんですか?」 唯「いやあ、どうしても泊まりたいって言うからあ」 キョン「無理矢理だろうが」 唯「で、一緒に初日の出見に行ったんだよお」 律「へえへえ、ようござんしたね」 梓「それで寝てないんですね」 紬「ねえ、みんなでお御籤引かない?」 澪「そういえばまだだっけ」 101 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:45:46.74 ID:GsSnObw0 律「どうだったー?」 澪「末吉」 律「あたしは吉だったよ」 紬「わたしも吉でしたー」 梓「わたしは中吉です」 唯「やったあ! 大吉!」 憂「キョンさんは?」 キョン「…これだ」 律「うわあ…」 梓「なんとも言えませんね」 紬「大凶…不吉だわ」 唯「だいじょーぶだよ。キョンくんの傍には大吉のわたしがいるんだから」 キョン「合わせたら吉にはなるかもな」 102 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:52:08.07 ID:GsSnObw0 唯「ねーねー、折角振袖着てるんだから写真撮ろうよお」 憂「お姉ちゃん、わたしはカメラ持ってきてないよ」 紬「わたしも、カメラは持ってきてないわ」 律「じゃーん! こういう時に気が利くのがあたしだな」 澪「それ、わたしのだから」 梓「誰かに撮ってもらいましょう」 律「すいませーん、カメラお願いしていいですか?」 ?「お、おう!? 俺が……あ、大河の奴先に行きやがった」 律「すいません、適当に撮ってもらえればいいので」 紬「みんな、笑顔でね」 唯「ねー、キョンくん」 キョン「なんだ」 唯「振袖、似合ってるかなあ?」 キョン「ああ……似合ってるぞ」 103 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 19:55:59.60 ID:GsSnObw0 プルルルルルルルルルルル キョン「ん? 電話か。って、ハルヒかよ」 ハルヒ『あんた、なにしてんのよ』 キョン「なにって、集合時間にはまだだろ」 ハルヒ『こっちはあんた以外揃ってるんだからね』 キョン「なに、なんだってそんな早くに」 ハルヒ『団長命令よ。さっさと支度をして、こっちに来なさい。そしたら、少しはペナルティを軽減してあげてもいいわよ」 キョン「ペナルティも糞もあるか、時間通りに行きゃいいだろうが」 ハルヒ『いいわね、早く来なさいよ』 キョン「相変わらず切るのが早い奴だ」 104 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 20:00:11.85 ID:GsSnObw0 唯「どうかしたあ?」 キョン「ああ、もう時間みたいなんだ。悪いがこれで俺は外れる」 唯「もお!? 早いよお」 キョン「また近いうちに会おうぜ」 唯「うーん、しょがないなあ」 キョン「それじゃ、他の人達にもよろしく言っといてくれ」 唯「うん、わかったあ」 キョン「じゃあな」 唯「行ってらっしゃーい」 105 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 20:06:36.03 ID:GsSnObw0 ハルヒ「遅い!」 キョン「遅くねえ、時間には間に合ってるんだ。ああ、朝比奈さん遅れてすいません」 朝比奈「いえー」 ハルヒ「いいわ、ちゃっちゃと済ませましょ」 古泉「明けましておめでとうございます」 朝比奈「明けましておめでとうございまあす」 長門「あけおめ」 キョン「――まあ、なんというか今年もよろしく……だな」 古泉「ええ、こちらこそ」 106 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 20:15:08.27 ID:GsSnObw0 ハルヒ「みくるちゃん、じゃんじゃんお願いしちゃいなさい」 朝比奈「じゃんじゃんですかあ、ええとおええとお」 キョン「一つだけでいいんですよ、朝比奈さん」 ハルヒ「なに言ってるのよ、お願いするなら纏めてやっちゃうほうがいいじゃない」 キョン「アホか! そんな欲張り野郎の願いを誰が聞くか」 ハルヒ「ふんっ、いいわよ。わたしだけいっぱいお願いするわ」 キョン「ああ、勝手にやってくれ。長門さん、お辞儀を何回してるんだ」 長門「……」 古泉「あの、後ろがつかえてますので」 107 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/22(月) 20:21:42.57 ID:GsSnObw0 ハルヒ「打ち上げにいくわよ、おー!」 朝比奈「お、お、ほお〜」 キョン「(どうして初詣のあとに打ち上げなんだかな)」 古泉「ちょっといいですか」 キョン「なんだ」 古泉「……」 キョン「おい、言いかけてやめるな」 古泉「そうですね、言っておいたほうがいいでしょうね。終わらない八月をお覚えですよね」 113 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/23(火) 20:13:02.22 ID:POXMKaI0 キョン「終わらない…八月」 古泉「ええ、八月三十一日を境にループを繰り返す」 キョン「忘れろと言われても無理なことだ」 古泉「あのときの僕らはデジャブを感じることがありました」 キョン「ああ」 古泉「実はここ最近、あの頃感じたものと似たデジャブを感じるのですが、あなたはどうでしょう」 キョン「デジャブ……そういや山で」 古泉「感じましたか」 キョン「いや、デジャブなんて大して珍しいもんでもないだろ」 114 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/23(火) 20:13:52.89 ID:POXMKaI0 古泉「たしかにデジャブ自体は珍しくありません。ですが、あの八月のことを鑑みれば注意するに越したことはないのではないでしょうか」 キョン「(朝比奈さんが言っていた選択……)」 古泉「そこで提案ですが、長門さんに訊いて見るのがよろしいかと思います」 キョン「……そうだな、早いほうがいいだろうし」 古泉「ええ。そのお役目はあなたにお任せしてよろしいですか」 キョン「ああ」 古泉「ありがとうございます。それでは打ち上げのあとにでもよろしくおねがいします」 115 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/23(火) 20:18:32.14 ID:POXMKaI0 打ち上げ後 朝比奈「あの〜どうかしたんですか〜」 古泉「詳しい話は長門さんに訊いてからにしましょう」 キョン「長門、訊きたいことがある」 長門「…」コク キョン「もしかして、またループしていたりしないか?」 朝比奈「ふぇええ!?」 キョン「どうなんだ」 長門「そう」コク 116 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/23(火) 20:30:30.69 ID:POXMKaI0 古泉「やはり、そうでしたか」 朝比奈「ど、じょうゆうことなんでしゅ、しゅ、か〜」 長門「今回で11874回目。言い直せばいいはなし」 キョン「おい、いつからそんなくだらんことを言うようになったんだ」 古泉「ループの期間はいつからいつまでなんでしょう」 長門「ループに至る日時は一定ではないが、ループ後の日付は1月1日で固定されている」 古泉「一定ではないとなると、前回は必ず三十一日がポイントでしたからね。僅かながら違っていますね」 キョン「どうせ、ハルヒが原因なんだろう」 古泉「その原因がどこにあるかが判ればよいのですが」 117 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/23(火) 20:38:12.85 ID:POXMKaI0 キョン「古泉、ハルヒに変わったところはなかったのか? 機関は監視してるんだし、異変に気付いてたりするだろ」 古泉「いえ、そのような報告は上がっていません。それに前回とて、外から見てわかる異変はなかったと記憶していますし、今回も外面だけを見て判断することは出来ないでしょう」 キョン「長門は知らないのか」 長門「……」コク キョン「そうか」 古泉「前回はあなたの家で夏休みの宿題をすることでループから脱出した。今回もそれに似たものなのかもしれませんね」 キョン「おいおい、それだってはっきりしているわけじゃないだろう。大体、アイツは家に来て遊んでただけじゃねえか」 118 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/23(火) 20:51:58.93 ID:POXMKaI0 古泉「あなたの家で遊ぶことが鍵だったのかもしれませんよ。それはともかく、明日からこちらを最優先でお願いします」 キョン「こちら?」 古泉「この頃は平沢唯さんと一緒にいることの方が多いですからね。ループしていると分かった以上、涼宮さんを最優先に気に掛けて頂かないと」 キョン「はぁ・・・・・・わかったよ」 古泉「それにそれが原因ということもなきにしもあらずですよ」 キョン「そんな仕様もないことでループしてたまるか」 古泉「兎に角、積極的に涼宮さんとコンタクトをとってください。僕らよりもあなた自身が動いた方が打開の可能性はあるでしょう」 キョン「積極的ねえ」 古泉「今日はここまでにしましょう。朝比奈さんにも大まかには理解していただけたでしょうし」 朝比奈「ループしているってことはわかりました〜」 キョン「(どうなるんだかな)」 121 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:03:44.25 ID:dY7vB7A0 高校が再開して、最初の休日 澪宅 唯「聞いてよ澪ちゃん」 澪「んー」 唯「最近、キョンくんが冷たいんだよ」 澪「ふーん」 唯「まさか浮気とかじゃないよね」 澪「うーん、そうかもなあ」 唯「ええ!? そんなあ」 澪「んー、いいんじゃないかな」 唯「え?」 122 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:04:19.05 ID:dY7vB7A0 澪「え、あ、ごめんごめん。なんだって?」 唯「もー、人が話してるのに何を読んでんのさ」 ザッ 澪「ああ!? 駄目!」 唯「いいじゃんいいじゃん、何を読んでるのか見せてよお」 澪「あああああ///」 唯「モテモテになる秘訣……」 澪「そ、それは……たまたまで///」 唯「ふふふふふふふ」 澪「ゆ、唯?」 唯「澪ちゃんもお年頃ですのね」 澪「ち、違う! 違うぞ! それは借り物だからな」 123 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:04:44.80 ID:dY7vB7A0 唯「誰に借りたの?」 澪「それは……その」 唯「まあまあ、別にいいじゃん」 澪「うー」 唯「ここは彼氏持ちのわたしが指南をしてあげるねえ」 澪「なんか複雑だ」 唯「なんか言ったあ」 澪「なんにも」 124 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:05:11.93 ID:dY7vB7A0 市内探索 ハルヒ「んじゃ、午後の組み合わせを決めるわよ。はい、みくるちゃんから」 朝比奈「は、は〜い」 長門「……」 古泉「では」 キョン「んー」 ハルヒ「さっさと引きなさいよ」 キョン「うーん」 ハルヒ「あら、あたしのは印有りだわ」 キョン「はぁ」 古泉「おめでとうございます」 125 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:05:35.16 ID:dY7vB7A0 ハルヒ「古泉くん、デートじゃないのよ。みくるちゃんもしっかりやりなさいよね」 古泉「心得てます」 ハルヒ「キョン、あたしたちも行くわよ」 キョン「ああ(よりによって、ハルヒとなんてな)」 ハルヒ「何か言った?」 キョン「何も言ってねえぞ」 ハルヒ「ふんっ」 126 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:06:06.53 ID:dY7vB7A0 ハルヒ「喉渇いたわ。ここで待ってるからよろしくね」 キョン「あ? なにをだ」 ハルヒ「自販機に決まってるじゃない」 キョン「つまり俺がお前の代わりに飲み物を買ってくるのか」 ハルヒ「バカキョンにしては物分りがいいわね」 キョン「はあ(怒るのも面倒だ)」 ハルヒ「さっさと行ってきなさい」 キョン「何を買ってくるんだ」 ハルヒ「任せるわ」 127 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:08:33.59 ID:dY7vB7A0 キョン「(どっからどう見てもいつものハルヒだったが、本当に関係あるのかね)」 唯「キョンくん、なにしてるのお」 キョン「んなっつ!」 唯「ああ、そっか、もう用事終わったんだね」 キョン「いや、そうじゃないぞ。現在進行形で用事を済ませているところなんだ。お前はなにしてんだ」 唯「わたしは澪ちゃん家の帰りだよ。キョンくんは、何の用事?」 キョン「それは……部活動みたいもんだ」 唯「部活かあ? そういえば、キョンくんって何部だっけ?」 キョン「言ってなかったか?」 唯「多分、聞いてないよお」 128 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:09:13.13 ID:dY7vB7A0 キョン「……そう、俺が入っている部活は文芸部だ」 唯「文芸部ってなにをするの?」 キョン「……文、文章を書く部活だ」 唯「おお! なんか凄いね!」 キョン「あ、ああ(すまん、今の説明からどう凄みが伝わったのだろうか)」 唯「あ、そういえば澪ちゃんもなんかそんなことを言っていたよないないような」ブツブツ キョン「凄さで言えば、放課後ティータイムも凄いじゃないか」 唯「いやあ、照れるよお、ふへへ」 キョン「照れたいだけ照れていいぞ」 129 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/26(金) 00:09:36.43 ID:dY7vB7A0 ハルヒ「キョン!」 キョン「ハルヒ!?」 ハルヒ「遅いと思ったらナンパなんかしてたわけね」 キョン「お前と一緒にするな、ナンパなんかしていない」 ハルヒ「あっそ」ジッー 唯「ひぃ!」ビクッ ガッシリ キョン「おい、なに隠れてんだ」 唯「だってぇ」 138 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/28(日) 21:55:47.78 ID:ZdtivWI0 ハルヒ「あなた、前に見たことあるわね」 キョン「前に紹介しなかったか?」 ハルヒ「覚えてないわよ」 唯「ひ、平沢唯です! えっと、キョンくんの」 キョン「と、友達だぞ。な、なあ」 唯「へっ……」 ハルヒ「そうなの。あんた、意外と女の子の友達多いのね」 キョン「谷口よりは多いな」 唯「……」 キョン「おい、どこいくんだ唯」 唯「しらない」 ハルヒ「……」 キョン「(流石に悪いことしたか。あとで謝っておかないとな)」 139 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/28(日) 22:04:23.96 ID:ZdtivWI0 ハルヒ「あの娘、本当に友達なの?」 キョン「な、何言ってるんだ、そうだって言っただろ。中学のときの同級生さ」 ハルヒ「佐々木さんは?」 キョン「佐々木だってそうさ。同級生だぞ」 ハルヒ「さっきの娘、名前なんていったかしら」 キョン「唯。平沢唯。名前ぐらい覚えやがれ」 ハルヒ「あんたの友達ねえ」 キョン「おい、嘘じゃないぞ」 ハルヒ「嘘ね! 大嘘よ!」 キョン「なーに言ってるんだ、ハルヒ」 ハルヒ「あたしに嘘吐いてバレないとでも思ってるわけ」 キョン「ぐっ」 ハルヒ「あんたの嘘くらいお見通し。発見器も必要いらずなぐらいよ」 140 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/28(日) 22:11:57.34 ID:ZdtivWI0 ハルヒ「あんた、なんか隠してるわね」 キョン「なんも隠してねえぞ」 ハルヒ「顔に書いてあるわ」 キョン「朝の洗顔はきっちりやってきたんでな」 ハルヒ「いいから言っちゃいなさいよ」 キョン「言わん」 ハルヒ「団長命令よ、言いなさい」 キョン「あのな、なんでもかんでも命令が通用すると思うな」 ハルヒ「どうして隠すのよ」 キョン「何にも隠してねえぞ」 ハルヒ「じゃあなに」 キョン「さあな」 142 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/28(日) 22:37:04.31 ID:ZdtivWI0 ハルヒ「あの娘のこと、なんて呼んでた」 キョン「え?」 ハルヒ「名前で呼んでたでしょ」 キョン「あ、ああ」 ハルヒ「佐々木さんは?」 キョン「あ……」 ハルヒ「あ、じゃないわよ。つまりは佐々木さん以上に親しいってことじゃない」 キョン「いや、まて」 ハルヒ「佐々木さんだって、結構親しい間柄だし、なにより佐々木さんは親友って言ってたわ」 キョン「(いちいち細かいことを覚えてやがる奴だ)」 ハルヒ「その佐々木さんを名前で呼んでないのに、あの娘のことは名前で呼んでる。おかしいと思わない」 キョン「……」 ハルヒ「そうね……もしかして、付き合ってるんじゃないの?」 143 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/28(日) 22:46:31.29 ID:ZdtivWI0 キョン「(なんて奴だ。普通、そんなこと考えつかないだろ)」 ハルヒ「図星ね」 キョン「お、俺はまだなにも」 ハルヒ「付き合ってるんでしょ」 キョン「……」 ハルヒ「はっきりしろ!」 キョン「ああ、付き合ってる」 ハルヒ「だと思った。あんた、前に言ってたものね。彼女を作っても大丈夫かって」 キョン「そんなことも覚えてるのか」 ハルヒ「団員の小言は余すことなく耳に入れてるわ」 キョン「やれやれ」 ハルヒ「久しぶりに聞いたわ、それ」 キョン「……そうかい」 144 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/28(日) 23:28:30.51 ID:ZdtivWI0 ハルヒ「それで何で隠してたのよ」 キョン「(何故。何故に俺は隠そうとしていたのだろう。ハルヒに言ったら、SOS団を追い出されるからか?  ループが起こっている今、やたら滅多なことを言ったら影響するからか。  いいや、違うね。そんなものじゃない。  北高に進学し、俺は涼宮ハルヒと出会った。  ハルヒと出会えてよかったと思う。  ハルヒと出会わなかったら、きっと平凡な怠惰な毎日を過ごすだけで高校生活を送っていただろう。  そして、これまでの間、俺とハルヒはSOS団の中で色々なことを一緒にやってきた。  その過程で、少なからずとも俺らは影響を与えあっていたと思う。  でなければ、閉鎖空間の中であのようなことをすることもなかったはずだし、未だにこうして顔を合わせていることもないだろう。  俺は涼宮ハルヒのことが好きなのかもしれない。  いや、そうなのだろう。  SOS団の中で、誰よりもハルヒのことが好きなんだと思う。認めたくはないが。  ただ、その好意の形は唯に対するものとは違っている。  俺は、俺は、ハルヒに、ハルヒに言えなかったんだ。  どうして? 何故か? 決定的なことは俺にも解らない。  言ってしまったら、何かが変わってしまいそうだからという曖昧とした理由かもしれない。  もしかしたら、俺はどこかで――)」 147 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/29(月) 00:15:36.50 ID:Evycrc20 ハルヒ「遠慮してたの?」 キョン「さあな。俺にもよくわからんよ。言いたくなかっただけかもしれんな」 ハルヒ「この際だから言っておくけど、別にあんたが誰と付き合おうが構わないのよ」 キョン「そうなのか?」 ハルヒ「変な女に引っかからなければね。まあ、あの娘はあんたに勿体ないくらい可愛いし、問題なさそうだけど」 キョン「たしかに俺には勿体無い奴だな」 ハルヒ「それと!」 キョン「ん?」 ハルヒ「あたしは別にあんたのことは何とも思ってないからね。団長として団員が健全な生活を送れるように気を使ってるだけだから」 キョン「なんも聞いてないだろ」 ハルヒ「うるさい、バカキョンの癖に」 キョン「はあ……」 149 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/29(月) 23:24:29.83 ID:Evycrc20 ハルヒ「キョン、今日はもう帰っていいわよ」 キョン「今日は早上がりなんだな」 ハルヒ「違うわよ。彼女を追いかけてあげるの。自分の彼女を友達呼ばわりとは最低なことをしたもんよね。あたしなら殴ってるわよ」 キョン「ああ」 ハルヒ「それと、今度彼女と会わせてよね」 キョン「なんでだ」 ハルヒ「細かいことはいいのよ。ほら、さっさといけ!」 バシッ キョン「っう! わかったから、叩くな」 155 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:00:51.94 ID:jMMRTQY0 ハルヒ「はあ……」 パカッ プルルルルルルルルルル ハルヒ「あ、みくるちゃん。今日はもうおしまいにするわ。駅前にすぐに集合して頂戴。古泉くんと有希にも言っといてね」 キョン「(ハルヒの目に俺はどう映っているかを、俺は知りたかったのかもしれない。  自惚れでもいい、アイツが俺のことを好きだという可能性。  もちろん、俺だってそんな推論を全面的に支持するわけじゃない。  だが、俺がハルヒに抱いていた気持ちと同じものをハルヒが持っていたとしても不思議ではないんじゃないか。  だって、そうだろ。何の特徴もない俺が長い間SOS団にいる理由はどこにある。ジョン・スミスだからか? 一般人属性? どれも違う気がする。  妙な能力を獲得した美少女、涼宮ハルヒ。  ハルヒがもし俺と出会わなかったら、どうなっていただろうか。  俺はハルヒと出会わなかったら、どうなっていただろうか。  それは誰にもわからないが、俺はお互いにもたらしたであろう見えない何かの存在を信じたいと思う。  なあ、ハルヒ。お前は俺のことをどう思ってるんだ? 俺に会ったことを後悔しているか?  俺はお前に出会えたことを後悔していない。  俺はお前のことが好きだ。  アイツはそれを聞いたら、殴りかかってきそうだが、でもこれだけは言っておきたいと思う。  ハルヒよ、今までありがとう。  そして、これからもよろしく頼むぜ、団長さん)」 156 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:01:47.33 ID:jMMRTQY0 梓「あ、キョンさん」 キョン「梓か」 梓「偶然ですね、こんなところでなに――」 キョン「唯を見なかったか?」 梓「先輩ですか、見てませんけど」 キョン「そうか……」 梓「何かあったんですか?」 キョン「それがな――」 157 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:02:25.84 ID:jMMRTQY0 梓「それはキョンさんが悪いと思います」 キョン「それはわかってるさ。だから、謝ろうと探しているわけでだな」 梓「携帯には出ないんですか?」 キョン「……」 梓「まさか、忘れてたとか」 キョン「なあにを言ってるんだ。そんなことはないぞ」ヒクヒク 梓「はあ」 キョン「よし、早速」ゴクリ プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル キョン「繋がらん」 158 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:03:26.26 ID:jMMRTQY0 梓「ま、まさか、あまりのショックにとんでもないことを……」 キョン「とんでもないこと?」 梓「いえ、なんでもありません」 キョン「弱ったな」 梓「家に帰ったのかもしれませんよ」 キョン「家か」 梓「行きましょう」 キョン「いや、俺一人で十分だぞ。行くところがあるんだろ」 梓「わたしも先輩の家に行くところでしたから」 159 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:03:51.81 ID:jMMRTQY0 平沢宅 憂「お姉ちゃん? 帰ってきてないよー」 梓「そっか」 憂「どうかしたの?」 梓「ううん。そうだ、あれ持ってきたんだよ」 憂「あれ?」 梓「はい、これ」 160 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:04:20.56 ID:jMMRTQY0 キョン「(どこに行ったんだろうな)」 梓「お待たせしました」 キョン「もういいのか」 梓「はい、行きましょう」 キョン「それで唯が行きそうな場所に心当たりあるか」 梓「うーん、そう言われると困りますけど、商店街が無難じゃないでしょうか」 キョン「商店街か、行ってみるか」 161 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:05:08.40 ID:jMMRTQY0 商店街 梓「先輩、どこにいるんだろ」 キョン「隅から隅まで、ローラー作戦で行くしかないな」 梓「でも、流石に魚屋さんにはいないと思いますけど」 魚屋「モナコにはまけねえー! シーシェパードにはまけねえ!」 キョン「それもそうだな」 梓「わたしは向こう側から探してきますね」 キョン「向こうまで行くの大変だろう。俺が行くよ」 梓「そうですか……わかりました」 キョン「見つけたら、教えてくれ」 梓「はい」 162 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:12:36.67 ID:jMMRTQY0 DQN1「おい、おとなしくついてこいよ」 唯「ううう」ブルブル DQN2「兄貴、どこに連れていきましょう」 DQN1「あそこのカラオケボックスに決まってるだろうかが、タコス!」 DQN2「へ、へい! おら、立てよ!」 唯「や、やだ」 DQN2「てめえ、ぶっ殺すぞおらあ!」 唯「ひぃ!」ビクッ DQN1「たっぷり可愛がってやるからな、ひひひ」 164 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 19:26:13.10 ID:jMMRTQY0 キョン「おい」 DQN2「え? あ、兄貴!」 DQN1「ああん? 誰だてめえ」 唯「キョンくんっ!」 キョン「んなこたあどうでもいい。おまえら生きて帰れると思うなよ」 DQN1「面倒くせえ、2やっちまえ」 DQN2「へい」 キョン「おいおい、北高の銀さんをあまり舐めないほうがいい」 DQN2「るせえっ!」 ズバコンッ キョン「っぎゃっ!」 DQN2「かっかかかか。こいつ糞弱いっすよ兄貴」 DQN1「そいつはお前に任せるわ、俺はこの女を連れていく」 唯「あ…あ…」 165 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 22:18:01.27 ID:jMMRTQY0 キョン「ま…待て」 DQN2「お前の相手は俺がしてやるよ」 ゲシッ キョン「うぎっ!」 梓「キョンさんっ!」 DQN2「おう、これは二人目の獲物発見かかかかか」 梓「大丈夫ですか?」 キョン「なんとかな。俺より唯が」 DQN2「おらあ!」 ゲシッ キョン「おがっ!」 DQN2「かかか、女っちはこっちいきましょね〜!」 梓「やだ、離してください!」 DQN2「かかか、離しませ〜ん」 166 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 22:29:44.30 ID:jMMRTQY0 梓「キョンさん! いやです!」 キョン「梓……」 DQN2「最後に一発いれとくか」 ゲシッ キョン「…………」 DQN2「かかかかか」 梓「いや! 誰か!? 誰か助けてください!」 DQN2「あんまりうるしないほうが身の為だぜ」 梓「ううう」 168 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 23:03:07.52 ID:jMMRTQY0 キョン「(クソッ! クソッ! 好きな奴一人まともに守れんのか俺は。  結局他人に頼らねえとなんにもできやしねえ。  こんなんじゃ、アイツの隣に立つ資格なんてない。  そうだ。  唯が俺の横を歩いてるのも、アイツが勇気を出して俺に好きだと言ってくれたからじゃないか。  俺は何一つしていない。  待っていただけだ。  ここで守ってやらなきゃ、一生後悔する。  そう、俺が守ってやるんだ。  ヒーローでもなんでもない。  ヒーローになれるわけでもない。  だが、それでも、俺はやらなくちゃならん。  立て。  立て。  立ち上がれ。  立ち上がってみせろ)」 171 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 23:16:39.58 ID:jMMRTQY0 キョン「……待て!」 梓「キョンさん!」 DQN2「か? もうあきらめろよ」 キョン「お兄さん、勝負はまだ終わってねえぜ…(とは言ったものの、どうすりゃいい。まともにやって勝てる相手じゃないぞ)」 DQN2「かかか、諦めが悪いじょ〜」 スカッ キョン「あぶんっ! 諦められないもんがこの世にはあるんだよ。梓っ!!!」 梓「は、はい!」ドキッ キョン「唯はそっちに行った、後を追いかけて場所を教えてくれ。俺も後でいく」 梓「わ、わかりました!」 DQN2「誰が行っていいって言ったよ」 キョン「させんよ!」 ズカッ DQN2「ぎょえ!」 キョン「(なんだかんだいって、梓に頼ってるな俺は)」 172 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 23:24:03.85 ID:jMMRTQY0 キョン「はぁはぁ」 DQN2「おまっ…や、やるじゃねえが」 キョン「(風呂に入ったら傷がしみるだろうな)」 DQN2「手加減してやってたのに調子乗りやがって」 チャキン DQN2「これが何かわかるだろ、かかか」 キョン「(またナイフか。流石に今度はなしだな)」 DQN2「降参するなら今のうちだぞ」 谷口「よお、キョンじゃね…え…か……えっと、どうしたんだ」 国木田「キョン!? 酷い顔してるよ」 キョン「谷口、国木田!」 澪「あれ、キョンさん」 174 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 23:34:02.87 ID:jMMRTQY0 律「お、澪、何してんの?」 紬「偶然ね」 澪「律、ムギも」 佐々木「おや、キョン。なにやら、大変そうだね」 橘「お手伝いしましょうか」 キョン「佐々木まで……」 谷口「おお、楽園かここは」 DQN2「ちっ、人が集まってきやがったか」 キョン「(こんな大勢の前なら人を刺すなんてことできんだろ)」 DQN2「かかか……ばいばいきーん!」タッタッタ 橘「行っちゃいました」 佐々木「キョンが無事でよかった」 キョン「(待ってろ、唯。今、助けに行くからな)」 ガシッ キョン「佐々木?」 175 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/03/31(水) 23:50:04.32 ID:jMMRTQY0 佐々木「落ち着いて」 キョン「悪いが、今は時間がないんだ」 佐々木「時間はある。もう、いいんだよ」 キョン「佐々木、離してくれ」 佐々木「君の探している人なら無事だから安心してほしい」 キョン「なに?」 佐々木「君と親しい友人方が助けたそうだよ。今、こちらへ向かっていると思う」 キョン「……無事」 佐々木「そう、無事。怪我もないと聞いているよ。平沢さんと言ったかな? キョンが伴侶を得るなんてね。あとで僕にも紹介してくれないかな」 キョン「そうか……よかった」 律「ひっでえ顔をしてるなあ」 澪「だ、大丈夫ですか」 紬「救急車を読んだほうが」 佐々木「……これは驚きだね」 谷口「くそおおおおおお、なんでキョンだけ!」 178 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/01(木) 23:00:01.86 ID:ovyAwBA0 古泉「お待たせしました」 キョン「古泉……」 古泉「ご無事のようでなによりです。なにかあっては涼宮さんが黙ってはいませんからね」 キョン「唯は?」 古泉「もうすぐ来ると思いますよ」 キョン「梓も一緒なんだな」 古泉「ええ」 澪「唯と梓になにかあったんですか」 キョン「実は俺の不注意で二人に迷惑をかけてしまって」 古泉「詳しいことはわかりませんが、お二人共ご無事なんですから気を落とさないでください」 キョン「……」 古泉「それに彼女なら許してくれると思いますよ」 梓「ありがとうございました」 森「いいえ、足元にお気を付けて」 唯「キョンくん……」 179 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/01(木) 23:11:55.19 ID:ovyAwBA0 唯「……ううううわああああはははああああん」 ギュッ キョン「もう大丈夫だ」 唯「うううう」 梓「全く、先輩方の所為で大変でしたよ」 キョン「梓、ありがとな」 梓「それより、唯先輩にちゃんと謝ってくださいね」 キョン「わかってるさ。唯」 唯「うう……ぐすっ」 キョン「すまん。俺が悪かった。もう二度とあんなこと言わないと約束する。俺は誰よりもお前のことが好きだぞ」 唯「知ってる……よぅ……だって……キョンくんは……わたしにメロメロだからね」 キョン「ああ、メロメロだ」 180 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/01(木) 23:18:29.18 ID:ovyAwBA0 谷口「キョンの奴、いつの間にいいいいいい!」 澪「梓、大丈夫なのか」 梓「はい……怖かったですけど」 紬「澪ちゃんの胸で泣いてもいいのよ」 梓「い、いえ」 キョン「……」 唯「……ん……」 律「ぶちゅう」 澪「変な効果音はやめろ」 ゴンッ 律「ってええええ!」 谷口「えんだああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 国木田「谷口、近所迷惑だからね」 181 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/01(木) 23:24:32.18 ID:ovyAwBA0 キョン宅前 キョン「(今日はさっさと風呂に入って寝たいところだな)」 長門「……」 キョン「んー、気のせいだよな。長門がこんなところにいるわけないよな」 長門「気のせいではない。わたしはあなたの目の前に存在している」 キョン「そうかそうか……」 長門「……」 キョン「……」 長門「……」 キョン「わかったよ。なんだ、なんか用があって来たんだろ」 長門「あなたに話がある」 キョン「話ねえ。上がってくか?」 長門「いい。ここで話すことに支障はない」 182 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/01(木) 23:53:56.47 ID:ovyAwBA0 キョン「んで、話ってのは」 長門「ループを発生させたのはわたし」 キョン「……何を言ってるんだ。本当なのか、長門」 長門「……」コク キョン「なんでそんなこと」 長門「涼宮ハルヒとあなたの為」 キョン「ハルヒと俺の為?」 長門「未来に多大な影響を及ぼす高レベルなイレギュラー因子を現時点で排除する必要があった。その為に、あなたに対する涼宮ハルヒの認識を調整した。ループの発生においては古泉一樹が関与しているが、その進言がわたしの意思決定に与えた影響は五パーセント未満だと思われる。よって、ループの発生原因、責任はわたしにある」 キョン「……いまいち、話が理解出来ないんだが。ループを起こしたのは長門で、その理由は俺とハルヒの為だってことだな」 長門「そう」 キョン「それで結果どうなったんだ?」 長門「本件ではあなたの意思決定が重要だった」 184 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/02(金) 20:08:09.25 ID:A9Kvcow0 キョン「意思決定?」 長門「あなたの意思決定は、涼宮ハルヒがあなたに対し所持する認識を変容させる要素だった。ループ後の時間流において、あなたの意思は適切に涼宮ハルヒに受容され、直近の未来における不安要素は排除されたと判定。本日、当次元空間を固有接続位置へ修正した」 キョン「つまり?」 長門「涼宮ハルヒは――」 キョン「ん?」 長門「あなたが注意すべき要素はない」 キョン「なんだ、その、解決したってことなのか?」 長門「そう」 キョン「……まあ、よく解らなかったし、古泉がいるときにもう一度頼む。それと、長門はそんなことをやって大丈夫なのか。また熱を出したりするんじゃないか」 長門「問題はない……因みにループの実行回数11874回は嘘であり、正確に言えば今回で4回目。よって、本件における身体的負担、能力的負担も今後の活動に影響は無いとみられる」 キョン「長門が無事ならそれでいい」 長門「……」 185 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/02(金) 20:13:23.33 ID:A9Kvcow0 キョン「話は終わりか?」 長門「……」コク キョン「なら、悪いが今日は早いとこ寝床に着きたいんでな。この辺で失礼……って送っていこうか?」 長門「いい。一人で問題はない」 キョン「じゃあな、長門」 長門「……」コク 長門「――涼宮ハルヒは    ――独り    ――独り    ――孤独?    ――私は    ――孤独?」 186 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/02(金) 20:21:31.58 ID:A9Kvcow0 数日後 喫茶店 ハルヒ「キョン、あんたは外で待ってなさい」 キョン「ちょっと待て。俺は喫茶店に行くと聞いて付いてきたんだぞ」 ハルヒ「あたしはこの娘と話がしたいの。それに男のあんたがいたんじゃ色々と話し難いでしょ」 キョン「そんな話し難いことを話す必要ないだろうが」 ハルヒ「そんな長い時間は居ないから安心して頂戴。ここを出たらあんたみたいなバカでも入れる店を探してあげる」 キョン「(お前が入れて俺が入れない理由なんて、この世には性別の違いしかないと思うが)」 ハルヒ「ふっふーん! じゃあ、行くわ」 キョン「おい、あんまり苛めるなよ」 ハルヒ「あんたじゃないんだから、わかってるわよ」 187 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/02(金) 20:43:47.56 ID:A9Kvcow0  キョンはハルヒの言いつけ通り、喫茶店の外で待つことにした。  春が近いとはいえ、まだまだ冬を感じさせる冷風が服の隙間に入り込んで身震いさせる。  たまたま喫茶店の前にあった公園のベンチに腰を下ろす。  窓際に座るハルヒ達の様子をここから観ることができた。  ――なんだ、良い雰囲気みたいじゃないか。  声は聞こえないが、店内で展開されている会話の様子を見て、キョンはそう思った。  注文したであろう飲み物がテーブルに並べられると、視線に勘づいていたのか、ハルヒがこちらを見た。  ニヤリと口元を緩めたと思いきや、すぐに対面に向き直り、口を動かす。  そして、ハルヒの向かいに座る少女がこちらを見る。  その少女、平沢唯が顔を全体を大きくほころばせて大胆に手を振ってみせた。  キョンはそれを見て、手を振り返してやる。  同じように微笑みながら、手を振り返す。  好きな人に手を振り返す。  その手は確かに彼女の手を握り、抱きしめたものだった。 188 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/02(金) 20:58:22.47 ID:A9Kvcow0 枯葉が落ち、雪が融け、桜が散り、雨が降り、太陽が照る。 季節はそう、夏である。 とある駅前のベンチに、一人の少年が暑さに顔を歪ませながら座り、一人の少女を待っていた。 少女の名前は平沢唯。 少年の記憶に大きく刻まれた名前。 あなたが見た真実はその名と同一だろうか? あなたが選ぶ真実はその名と同一だろうか? それはあなた自身が決めるもの。 そして、少年が選んだものはたった一つ。 「ごめんねぇ、遅れちゃって」 「構わんさ、まだ時間はあるからな」 少年は少女の手をとって、握る。 少女は一瞬、驚いた表情を見せるが、すぐにその手を握り返す。 二人は笑顔をみせながら、歩き始める。 同じ道を好きな人と一緒に歩く。 それは彼と彼女が選択した、たった一つの真実。        お    わ    り 189 名前: ◆hVull8uUnA[saga] 投稿日:2010/04/02(金) 21:00:05.63 ID:A9Kvcow0 やっと終わったなう。 長い間、付き合ってくれた方本当にありがとうございました。 あの夏と比べると人も少なくなったけど、それでも読んでくれる人がまだいてよかった。 正直、こんだけならもっと早く書けよという人もいるだろうけど、これが俺の最高スピードゥだっ。おせえええええええええええええええええええええ。 続編は書く気ないので正真正銘これで完結です。 いや、気の迷いで番外編というか後日談はブログで書くかもしれんが。 因みに調子に乗ってそのブログをやっているので気が向いたら来てくださいよと。 http://eureka36.blog11.fc2.com/ では、また会う日まで。ヴィーダー・ゼーエン!