キョン「……」 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/19(金) 23:38:24.46 ID:U287Xkl7O 「……」 俺は……ハルヒを……殺した 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/19(金) 23:40:29.13 ID:U287Xkl7O ここはSOS団部室 どうする?急がないと皆来てしまう。 とりあえず掃除道具入れに入れよう。 俺の頭は、人を殺したというのに やけに 冴えていた 8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 00:21:07.53 ID:R09T89ZQO 死体ってしばらくすると腐って匂うっていうよな。 部活動の間は大丈夫だろうか? 早急に手を打たなければ。埋める……?燃やす……?沈める……? 現実的に出来そうなものを選ばなければ…… 「こんにちは」 ……と、そんな事を考えている間に古泉が入ってきた。 「あなただけですか」 「ああ」 軽く応える。 正確には俺1人と死体1体だがな。 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 00:26:30.60 ID:R09T89ZQO 機関。 こいつらはハルヒを神扱いすらしている。 こいつにはばれないようにしなければ。 「どうです?一局」 いつものニヤケ面で話し掛けてくる。 「ああ」 そうだな。 普段通りに過ごすのが1番自然だ。 将棋をさしながらこれからについて考えようではないか。 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 00:33:07.09 ID:R09T89ZQO 古泉と将棋をやり初めてから5分程たつと、SOS団部室には、いつものメンバー5人が揃った。 「今日は涼宮さん遅いですねぇ」 「そうですねー、また何処かで変な事やらかしてるんじゃないですか?」 あいつが部室に来ない事は多々ある。 怪しまれはしないだろう。……と、俺が安心した刹那 「久しぶりに掃除でもしますぅ」 なんて言いやがった。 朝比奈さんいくらあなたでも空気を読まない発言は許しませんよ。 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 00:36:23.35 ID:R09T89ZQO どうする?どうする?どうする? 朝比奈さんが掃除道具入れを開けるまでおよそ5秒。その間に止めなければ。 だかどうする? 「朝比奈さん!」 「ふぇっ!?どうしたんですかキョン君?」 とりあえず声をかける。 一体どうすれば…… 13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 00:41:15.83 ID:R09T89ZQO 「……ん?どうしたんですかキョン君」 「いえ、今日も相変わらず素敵だなぁ、と思いまして」 「ふぇっ!?キョ、キョン君いきなり何言ってるんですかぁ!?」/// 「いえいえ、正直な感想を述べたまでですよ」 とりあえず掃除から意識をそらさせる。 だがこれも長くはもたない。 「こんなこと涼宮さんにでも聞かれちゃったら大変ですぅ」 安心してください朝比奈さん。 ハルヒに聞かれるなんて事はもうありませんから。 18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 00:53:07.43 ID:R09T89ZQO 「全くキョン君たらぁ」/// 「朝比奈さん。掃除なら俺がしますから。朝比奈はそんな事しなくて大丈夫ですよ」 肝心な時に頭が回らない自分が恨めしい。 「えっ、でもぉ」 「雑用は俺の仕事ですから」 朝比奈さん。 いい加減空気読んでくださいよ。 20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 00:57:48.56 ID:R09T89ZQO 「……掃除は私が行う予定だった」 ……と そこで、思わぬ人物が声を発した。 「掃除は私が行う。あなたはする必要がない」 「えっ、でもぉ……」 「……」 「……ふぇ、分かりました。長門さんがそういうならすいませんけどよろしくお願いしますぅ」 「……」 ……助かった 空気を読めない朝比奈もさすがに長門には何も言い返せないようだ。 長門、ありがとな お前には相変わらず感謝しっぱなしだよ しかし、長門がいつも部室を掃除してたんだな。 しかし、本当に助かった こういうことをまさに僥幸というのだろう。 22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:04:12.05 ID:R09T89ZQO 「結局涼宮さん来ませんでしたねぇ」 「ええ。まぁ明日には来ますよ」 「そうですねぇ。それじゃあ着替えるので先に帰ってて下さい」 「はい。それではまた明日」 23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:09:27.51 ID:R09T89ZQO 俺は、古泉と長門に忘れ物をしたという旨を伝え、学校に戻る。 もう朝比奈さんもいないだろう。 1つ、気になる事がある。機関。 あいつらは俺やハルヒを監視してはいないだろうか。もし、監視しているのならば早急にハルヒの死体をどうにかしなければ。 否、監視していなくともだ。 しかし、どうする? いざ学校に戻ってきたはいいが、ハルヒの死体はどう考えてもバッグの中には入らない。 くそっ。 急がなければならないというのに。 24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:15:09.44 ID:R09T89ZQO 常に最悪を考えよう。 まずは機関に監視されている場合だ。 学校に入るところまでは最低でも確認されている。 だが、放課後になっても学校から出てこない。 まずい。 早急に手を打たなければ。だがどうやって? 人間1人。 監視されているのならば尚更だ。 怪しまれるに決まっている。 くそ…… 「ふぇっ!?キョン君!?」 ……と またも空気の読めない人がやってきた 25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:21:29.84 ID:R09T89ZQO 「朝比奈さん、どうしたんですか?」 「キョン君こそどうしたんですかぁ?」 「いえ、俺は忘れ物を取りに来ただけですよ」 あくまで、平常を装う。 「私もですぅ」 「そうですか」 「一緒に帰りましょうキョン君」 「そうですね」 くそっ 死体の処理は明日に持ち越しだ 今日綿密に計画を立てよう 26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:24:53.45 ID:R09T89ZQO 「朝比奈さんは何を忘れたんですか?」 「ふぇっ!?えっ、えっとー」 「?」 何か釈然としない。 「あっ!そうだ!お茶です!お茶!」 「そうですか」 お茶はいつも置きっぱなしだよな…… …………!! しまった…… 俺は何という単純な事を失念していた……! 朝比奈みくる……こいつは未来人だ 27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:29:43.77 ID:R09T89ZQO こいつは分からないが……未来人たちにはばれている。 否、俺がハルヒを殺すのは未来人にとって規定事項 否否!俺のとった行動は規定事項外か!? くそ、未来人が確実に何かしらのコンタクトをとることは目に見えている。 ならば…… 未来を変えるしかない どうやって? 朝比奈みくるを 消す 28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:33:57.18 ID:R09T89ZQO そう、朝比奈みくるの未来の姿がいる事は確かだ。 ならば!朝比奈みくるを消せば未来を変える事になる! ……だが 現代に生きる俺が、未来人に勝てるわけがない。 俺が朝比奈みくるを殺そうとした瞬間に……未来人に俺が始末されてしまうだろう。 朝比奈みくる(大)が存在しているという事は恐らくそういう事だ。 ならばどうする。 33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:42:49.00 ID:R09T89ZQO 「すいません、朝比奈さん。俺教室にも行かなきゃいけなくて色々と時間遅くなってしまうんで先に帰ってて下さい」 「ふぇ?そうなんですかぁ。分かりましたぁ」 「はい、すいません」 こいつの目的は何だ? 俺の監視か? 何も分からずに部室に戻れと指示を出されたというところか? ハルヒ…… 全部お前のせいだ お前がいたこんな目に お前の存在が俺の全てを狂わせた 35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:47:58.11 ID:R09T89ZQO ハルヒ……お前はまだそこにいるんだよな? 何なんだよお前は 「…………っ!?」 ……嘘……だろ…… 「……あ……ぁ……」 死体が……ない…だと… 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:51:34.12 ID:R09T89ZQO どういう…事…だよ… 何なんだよ……これ… 「…………!!」 朝比奈みくるか!? あいつが着替えている時にやったのか!? くそっ! じゃあ何故、俺に何のコンタクトもとろうとしない!? 何なんだよ一体!? 何なんだよ一体!? 何なんだよ一体!? 「ハァ…ハァ…ハァ…」 38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:54:19.05 ID:R09T89ZQO ダメだ… 落ち着け 落ち着け 落ち着け 考えるんだ…… 部室に1人でいたのは朝比奈みくるだけ…… ならば!朝比奈みくるでいいだろ!? あいつを消して未来を変えなければ…… 俺が…… ……消される 39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 01:58:17.87 ID:R09T89ZQO 「ひっ………ハッ、あっ…あ……」 殺される 殺される 殺される 俺は未来人に殺されてしまう! 「うぁっ……あっ……あ、ぁ」 恐い 恐い 恐い 助けてくれよ! 誰か助けてくれよ! 「……あ、あ…あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」 40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 02:06:29.62 ID:R09T89ZQO 「ヒィッ!?」 ドアの開く音がした…… 「……あ…ぁ……あ」 ドアの開く音とともに出てきたのは朝比奈みくるだった…… 「あ…ぁ…何で……何で……!?」 「キョン君今日少し様子が変だったから……心配でやっぱり戻ってきたの」 「……あ……ぁ……あ」 殺される 殺される 殺される 41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 02:10:48.41 ID:R09T89ZQO 助けを呼ぶ暇はない…… なら…… なら…… なら!! 「ぁ……ぁ……あぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!」 殺される前に殺す!! 「あぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」 「きゃぁっ!?」 朝比奈みくるの顔を渾身の力で殴る!? 「あぐっ!あがっ!なっ!?なんで……ぐっ!」 殴る 蹴る 殴る 蹴る 俺は渾身の力で朝比奈みくるを攻撃する いつ後ろから未来人に殴られるか分からない 早く! 早く! 早く! 早く息の根を止めなければ!! 42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 02:16:48.12 ID:R09T89ZQO 「やっ……やめ……あがっ!…キョンく…ぐっ!……何で……」 黙れ黙れ黙れ 倒れている朝比奈みくるの頭部に椅子を叩きつける 何度も 何度も 何度も 「ひぐっ!あぐっ!やっ……」 鼻は折れ、歯は抜け落ち、顔は腫れ、朝比奈みくるの顔は原型を止めていない まだか、まだ死なないのか!? 「……あ……ぁ……」 やめてくれ そんな目で見ないでくれ あなたを殺すのに戸惑いが出てしまうじゃないですか 「あ……ぁ…あぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!」 「……………」 43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 02:18:32.66 ID:R09T89ZQO 5分程身体中に椅子を叩きつけただろうか 「…………」 朝比奈みくるは 気付いた時には 動かなくなっていた 49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:07:36.76 ID:R09T89ZQO 「ハァ…ハァ…ハァ…」 5分間ずっと椅子を叩きつけていたのだ 身体中が悲鳴をあげていた 「ハァ…ハァ…ハァ」 だが何故だ? 何故殺せた? 俺は朝比奈みくるに攻撃している時に、自分が未来人から殺される覚悟をしていた 「……!?」 「………うぅ」 50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:08:54.99 ID:R09T89ZQO そんな馬鹿な 朝比奈みくるの身体中の傷が治っていっている まだ死んでいなかったというのか くそ、だからか 「……うぅ…キョン君…何で……」 ダメだ 今度こそ殺される 回復する前に…… 殺さなければ 「……うぅ」 だがまずは聞かなければならない事がある 「ハルヒをどこにやった!?」 俺は朝比奈みくるの髪を掴み、頭を持ち上げ、叫んだ。 51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:13:12.75 ID:R09T89ZQO 「ひっ!?な…何のことですか……?キョン君……う…ひっぐ…何で?」 泣いて誤魔化すつもりか。そこまで俺を馬鹿にしているのか。 「あぐっ!!」 俺は朝比奈みくるの顔面を床に叩きつけた。 「早くはいてください。ハルヒはどこです?」 「あぐっ!?あがっ!?キョン君…やめて」 あくまではかないつもりか。ならば早急に始末するしかない。 いつ未来人に殺されるか分からないのだ。 53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:20:29.11 ID:R09T89ZQO だがどうやって始末する 未来人の何か分からないが回復してしまう さっきのはまだ息の根を止め切れてなかった なら今度は確実に…… 「あ゛…ぁ゛……」 首をしめる 朝比奈さんの顔が変色していく 「ぐ……ぁ…や゛め゛……て………あ゛…」 強く より一層強くしめる 「ギョ……ン……く……ん……………………」 そして 朝比奈さんは 今度こそ 確実に 死んだ 54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:23:56.66 ID:R09T89ZQO くそっ 時間が大分たったようだ 早く学校から出なければ 「……」 俺は朝比奈さんの死体を掃除道具入れの中にしまい、学校をでた 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:31:17.59 ID:R09T89ZQO 学校を出ると、そこには長門がいた 「……よう」 軽く挨拶する。 「何か様か?俺もお前に様があったんだ」 「……来て」 俺はつい先ほど気付いてしまっていた 長門について 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:37:34.86 ID:R09T89ZQO 「ハルヒの死体を消してくれて、朝比奈さんを殺すのを手伝ってくれたの……お前なんだろ?」 俺は率直に聞く 「……」 長門は何も答えない。 これは肯定ととっていいのだろう。 さて、何故長門が俺に直接会いにきたか。 何か話があるのか、それとも……俺を消しにきたのか…… 「……」 「……」 俺たちは一言も会話をかわさずに、長門の家に向かった 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:41:54.89 ID:R09T89ZQO 長門の家、俺は長門にいれてもらったお茶を飲んでいる。 これでもう4杯目だ。 そろそろ話を切り出してもいいだろう。 「長門、まずお前に聞きたい事がある。お前は俺の味方か?それとも……敵か?」 そう、まずはじめに聞くことはこれだ。 長門が俺のを消しにきたのならば諦めるしかない。 もう逃げ道はないのだ。 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:47:23.14 ID:R09T89ZQO 「私は……あなたの敵ではない……」 「……ふぅ」 安堵の息がもれる。 緊張がやっととけたのだ。 「長門、朝比奈さんが掃除道具入れを開けようとしていたのを止めてくれたり、ハルヒの死体を消してくれたのはお前なんだよな?」 「……そう」 やはりそうだったか。 ハルヒの観察が仕事の長門が、気付かないわけがない。 「ありがとな」 「……構わない」 だが気になる事がある 「お前は何で、俺を助けてくれたんだ?」 「……」 長門は答えない 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 03:52:11.59 ID:R09T89ZQO 「情報統合思念体は観察対象を消した俺を怒っていないのか?」 「……あなたの存在はきにもされていない」 なるほど、情報統合思念体からしたら俺はミジンコ以下という事か。 「お前はどうなるんだ?観察対象がいない今、いる必要がなくなるんだろ」 「今、情報統合思念体はこの先どうするか検討している」 「……そうか」 67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 04:01:05.51 ID:R09T89ZQO 「俺がお前を殺した事になるのか……」 「……」 「……すまない」 「構わない。私はあなたの意志を尊重する」 「……長門」 「……」 「……どうにかならないのか?」 「……分からない」 「……そうか」 69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 04:05:18.67 ID:R09T89ZQO 「未来人からの危険はなくなった」 「……ああ」 そうだよな。長門が手伝ってくれたんだ。 未来を変えてまで。 まぁ、宇宙人からしたら俺たちの未来なんて関係ないかもしれないが。 「……後は機関」 「そうか」 「私は消える前にあなたへの危険を取り除く」 「……すまない」 「構わない」 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:01:41.85 ID:R09T89ZQO 「これから俺はどうすればいい?」 「大丈夫、私が守るから」 「ああ…ありがとう」 本当に、いつもお前には助けてもらってばかりだ。 「機関はハルヒが死んだ事、気付いてるのか?」 「死んだ事はまだ、恐らく異変は感じ取っている」 「……そうか」 91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:09:17.15 ID:R09T89ZQO ……と その時、電話がかかってきた ……古泉から…か 「こんばんは、少々まずいことになりました」 電話ごしから聞こえてくる声は、いつも違った。 「涼宮さんが……失踪しました。何か涼宮さんについてご存知ないでしょうか?」 ご存知もなにも。 俺が殺したんだよ。 「……もしもし?聞こえていますか?」 93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:12:32.16 ID:R09T89ZQO 俺は長門に目をやる この場をどうやり過ごすか、確認をとりたかった 「……」 長門は相も変わらず無言だ。 俺を見つめる目も同様に。 「……古泉」 ならば 「はい?」 「ハルヒは…」 「ええ」 「俺が殺した」 「…………え」 こいつには言っておくべきだろう 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:17:04.76 ID:R09T89ZQO 「……」 古泉は無言になる そりゃそうだよな 「古泉、これは事実だ。俺がハルヒを殺した」 「な、何故あなたがそのようなことを……」 「今俺は長門の家にいる。詳しくはそこで話そう」 「……分かりました」 そうして古泉は、静かに電話を切った 古泉から機関の状態を聞こう それが今やるべき事だ 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:19:07.84 ID:R09T89ZQO 「長門、古泉がここにくる。もし古泉が気狂って襲い掛かってきたら頼むな」 「……分かった」 あいつらはあろうことかハルヒを神扱いだからな 神を殺された狂信者は一体どうなることやら 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:23:33.08 ID:R09T89ZQO 古泉は30分程で来た。 ただ一言、どうもとだけ言ってこたつに座った 「……」 「古泉、機関は今どうなっているんだ?」 「……その前に、聞かせて下さい。何故彼女を…」 「殺したか……か?」 「……ええ」 100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:29:02.48 ID:R09T89ZQO 「もう嫌になったんだよ。鍵だか何だか知らないが。何で俺の人生を潰されなきゃならない?あんな奴のせいで」 「……」 俺は話しはじめる 今までの恨み辛みを全て 「何なんだよあいつは?俺の生活はあいつと出会ってから全てが狂った。 俺の自由意志はないじゃないか。 いつもいつも束縛されて。好きな人が出来ても世界のためだから諦めろと言われ、少しでもハルヒに文句を言うとまた世界のためだから我慢して下さいと言われ、 もう嫌なんだよ!」 101 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:33:52.86 ID:R09T89ZQO 「……僕たちだって!僕たちだっていきなり超能力者だなんて言われ、昼夜問わずいきなり呼び出されては命をかけて戦わされる!それでも我慢してたんですよ!?」 「お前らは戦わされる以外は人生を好きに生きれるだろ!? 俺は死ぬまで束縛される!俺はもうとっくにハルヒに殺されてるんだよ!」 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:40:28.19 ID:R09T89ZQO 「それでも!それでも僕は!涼宮さんを友人として!SOS団の大切な仲間として思ってた!あなたは!あなたは違ったんですか!?」 「仲間!?俺たちは自由意志のないただのあいつの奴隷だろ!? あいつが持ってくる問題を解決させられるだけの、ただの掃除屋だろうが!?」 「…………!?」 「…………」 「……あなたはそのように思っていらしてたんですね」 古泉は静かにそう言った 「お前は違うっていうのか?」 105 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:44:27.70 ID:R09T89ZQO 「あなたの気持ちも分かります……ですが、僕は……」 「……」 「すいません、少し一人にさせてください。 ……それと、 長門さんがいるから問題ないとは思いますが、機関には涼宮さんの狂信者が多々います。 あなたが殺したとばれれば危ないです。せいぜい気を付けてください」 それでは、と言って古泉は家から出ていった 古泉の後ろ姿はどこか物寂しそうだった 107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 11:54:04.56 ID:R09T89ZQO 「長門、ハルヒが消えた今。あいつらはもう普通の人間なんだよな?」 「古泉一期から能力は消えていた」 「ハルヒを殺しても世界は崩壊しなかった。なら、あいつらのハルヒは神説が違う証明にならないか?」 「涼宮ハルヒは神ではない」 「それじゃあ佐々木が神か?」 「普遍的な意味での神という概念は存在しない」 「そうだよな……佐々木か……」 110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:06:16.84 ID:R09T89ZQO 「俺はこれからどうすればいい?機関から命を狙われる危険性があるんだろ?」 「私と一緒にいれば大丈夫」 そうだよな 長門がいれば人間なんざ障害にすらなりはしない 「……佐々木。もう1つのSOS団とコンタクトをとってみるか……」 111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:10:32.41 ID:R09T89ZQO 「あなたはこれからここにいるべき」 「ああ、よろしく頼むよ」 だが全ての問題事項を早急に解決しなければ 長門がいつ消えてしまうか分からないからな まずは機関を潰す 112 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:16:44.97 ID:R09T89ZQO 休日の学校、SOS団部室に俺は1人でいる 昨日もいたというのに、何故か懐かしく感じてしまうそれは、もう5人が揃うことがないと分かってしまっているからだろうか。 ……と ドアの開く音がする やはり来ましたか 「……」 無言で部室に入ってくる女性 「何か用ですか?……森さん?」 俺は静かに問い掛けた 115 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:22:38.72 ID:R09T89ZQO 「……」 森さんは何も答えない 「……」 涼宮ハルヒの狂信者 自らが信じる神を失った狂信者は、新しい神を求めると何かで読んだ記憶があるのだが、この人たちはどうやら違うようだ 「……」 無言で立っている森さん 警戒しているのだろうか ただの高校生相手に てっきり気が狂って襲ってくるのかと思っていたが、違うようだ さすがは機関の人間 どんな時にでも冷静でいるように教育されているのだろう 117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:27:24.03 ID:R09T89ZQO だが、所詮は狂信者 自らが崇める神を失った時点で、あなたはもう冷静ではないのだ 冷静であるならば、俺のいるSOS団部室に愚かにめ入ってこないだろう 「……っ!?」 やっと異変に気付いたようだ 「森さん、どうです?体が動かなくなるというのは。中々体験出来るものじゃありませんよ」 「……くっ!?」 そう 今の森さんは、俺が朝倉に動きを止められた時と全く同じ状況だ 118 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:31:52.93 ID:R09T89ZQO 「あぁ、そうそう。森さん。あなたと一緒に道を歩いている俺を追跡していた仲間たちは全員交通事故にあったそうですよ」 「……っ!?」 「それとあなた方機関の本部、研究が失敗して爆発したみたいじゃないですか。お気の毒に。 機関で残っているのは後あなた1人ですよ、森さん」 そう、俺は自分を餌にした。 そうしたら愚かな狂信者どもは釣れたというわけだ。本当は存在ごと消してくれた方が楽だったが、万が一のことを考えて、事故死にしてもらった 122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:40:03.14 ID:R09T89ZQO 「すいませんね。ふりかかる火の粉は落とさなければならない」 「……うぅ」 「森さん、あなたはどうやって死にたいですか?」 「………うぅ」 「泣いても無駄ですよ。それとも仲間が皆死んで悲しいんですか?」 「……ぅう」 泣いている森さんを見ると、可愛いと思うと同時に、極度の加虐したい気持ちになるのは何故だろう 124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:45:43.23 ID:R09T89ZQO 「森さん。あなただけ生き残っている理由が分かりますか?」 「……うぅ」 「あなたに聞きたい事があるんですよ。機関は本部以外にも施設があるそうじゃないですか。どこにあるか教えて下さい。 なに、教えて下されば苦しまなくてすみますよ」 「…………うぐっ」 ギュッと口を噛み締める森さん これは絶対にはかないという意思表示だろうか? まぁいいさ、30分もすれば恐らくはいてくれるだろう 126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:53:25.76 ID:R09T89ZQO 「森さん、はいた方がみのためですよ」 そう言いながら、俺は森さんの服を脱がす 脱がすといっても森さんは体を動かなくされているので、脱がせない部分はハサミで切る 「……ぐぅ」 歯を食い縛る森さん そをなに頑張らなくてもいいのに 「……うぅ」 服を脱がしきり、裸体になる森さん 恥辱に堪えているためか、歯をより一層食い縛っていた 128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 12:59:08.32 ID:R09T89ZQO 「森さん、これ何か分かりますか?」 「……!?」 「鞭ですよ。長門から聞いたんです。鞭は致命傷にならない範囲で拷問できるって」 「……ひっ…」 森さんの顔が青ざめる そりゃそうだろう 素肌に鞭を打ち付けられるのだ 「森さん、機関って血で血を洗う争いをしたりしてるんですよね?それなら拷問に耐える訓練とかもあるんですか?」 129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:04:49.46 ID:R09T89ZQO 「それじゃあいきますね」 俺は鞭を振りかぶり、思い切り森さんに打ち付けた 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 凄い悲鳴だ 「あぁ……!あぁ……」 驚いた…… ここまで威力があるとは 131 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:09:06.62 ID:R09T89ZQO 「森さん、気付きました?この鞭先端にギザギザの鉄片がついてるんですよ」 「……あぐっ……あ…あ…」 森さんはまだダメージから回復出来ないようだ 身体に残った鞭の後が、痛々しさをものがたっている 「森さん、はいてください。楽になれますよ」 俺は鞭を叩きつける 何度も 何度も 何度も 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!!」 森さんの悲鳴がこだます 133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:14:28.82 ID:R09T89ZQO 何回打ち付けただろうか 鞭は森さんの皮を剥ぎ取り、肉をえぐる 「あがっ……あぐっ!……あっ……あっ……」 苦痛に顔を歪ませる森さんなに、森さんも俺を殺そうとしたんだ 当然の報いだろう 「森さん。身体に巻き付けるように打つと痛み半端ないみたいですよ。それじゃあいきますね」 俺は身体に巻き付くように打てるように振りかぶり……渾身の力で打ち付けた 「あぁぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁぁぁあああああああああああぁぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!!!」 今までにない程の悲鳴だ それにしても なんて 美しい悲鳴なんだ 135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:23:47.02 ID:R09T89ZQO 鞭は容赦なく森さんの皮を剥ぎ取り、肉をえぐり、肉を裂く 場所によっては肉が裂かれ骨が見えていた 「森さん。強情ですね」 「……あっ……あっ………」 健気に耐え続ける森さん 気を失えればどれだけ楽な事か だが、それはさせない 森さんは今は気を失えないように情報操作されているのだ 「……あっ…あぁ……」 「そういえば森さん、まだお尻綺麗ですね。上手くはずれてたのかな」 137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:26:20.14 ID:R09T89ZQO 「お尻にも打ちますね」 俺は森さんの後ろに周り尻に鞭を打ちつける 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 2、3程打ちつけただけで肉はえぐれ、そして裂けた 「……あがっ……あっ……あ………」 140 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:32:03.03 ID:R09T89ZQO いつからだろう 俺の性器は反応して、そびえ立っていた このような行為で興奮しているというのか、俺は 何て非人道的 そういえば、顔の原型をとどめていない朝比奈さんの顔を見た時も、俺の性器は反応していた 「あ……ぁ………」 俺はふいに森さんを犯したくなった 144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:39:31.65 ID:R09T89ZQO だが、犯しはしない まずは、はかせる事が先決だ それにしてもよく堪えている 普通ならとっくにはいていてもいいはずなのに まぁいい 「おい、長門」 「……」 長門は無言で部室に入ってきた 「すまん、はかせられなかった。森さんの頭を覗いて他の施設がどこにあるか調べてくれ」 「分かった」 「あ……あ……ぁ……」 「すいませんね森さん。そういう事です。 あなたは鞭の苦痛に耐える必要はなかった。 耐えても耐えなくてもどうせ長門に調べられますからね。 ま、あなたが一生懸命鞭に耐えたのは無意味だったわけです」 「ぁ……あ……あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 森さんは 綺麗な声で 発狂した 否 歌った 146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:44:23.12 ID:R09T89ZQO 「長門どこにあるか分かったか?」 「分かった」 「それじゃあ……事故で爆発したという事で頼むな」 「分かった」 そういうと長門は呪文を唱えはじめた 「終わった」 これで機関は壊滅……か 「森さん、後はあなただけですよ」 「いやぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!」 148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:49:04.66 ID:R09T89ZQO 俺は森さんを地面に叩きつける 森さんは体を動かせないというのに、俺は森さんの体を動かせる 何とも便利な事だ 「あがっ!……あぐっ……が……」 身体中傷だらけだ 床に叩きつけられるだけでも激痛だろう 「長門、機関は壊滅した。これで、未来人、機関からの脅威はなくなった。後は……もう1つのSOS団……だな」 152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 13:59:42.98 ID:R09T89ZQO 「長門、ハルヒはもういない。なら、情報統合思念体はもう地球を観察する理由がない。そうだよな?」 「そう」 「なら、取引だ。俺が今から情報爆発を起こさせる。それと引き換えに長門を地球に残してくれ、と伝えてくれ」 「……」 長門が無言で問い掛けてくる 「佐々木だよ。俺は佐々木の親友だ。だから佐々木を呼び出してショックを与える。そうすれば情報爆発が起きる可能性があるだろう」 「……ありがとう」 長門は静かに、こたえた 154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:03:12.53 ID:R09T89ZQO 「もしもし、佐々木か」 「ああ、どうしたんだいキョン」 電話から懐かしい声がひびく 「2人で話したい事がある。今から北校に来てくれないか?」 「えっ!?あ、うん!行くよ!今すぐ行くさ。少し待っていてくれ」 「ああ、待ってる。それじゃあまた後で」 160 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:15:29.05 ID:R09T89ZQO 「長門、今から佐々木が来る。その間にお前は橘たちの機関を潰しといてくれ」 「分かった」 さて、佐々木が来る前に準備しないとな 「長門、首尾よく頼むぞ」 「了解した」 162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:18:06.70 ID:R09T89ZQO しばらくしてSOS団部室に佐々木が到着した 「や、やあ、キョン!こんな所に呼び出して2人きりで話がしたいだなんで、い、一体何の用かな!?」 顔が紅潮している佐々木 安心してくれ 今からたっぷりと可愛がってやるから 167 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:22:33.89 ID:R09T89ZQO 佐々木にショックを与えるには…… 「……佐々木」 「なっ!?なにかな!?」 俺は佐々木に近寄り 「あがっ!?」 渾身の力で佐々木の顔を殴った 「あぐっ……キョ、キョン…いきなり何を……」 俺は応えずに佐々木に襲いかかる まだ殴りはしない とりあえず、佐々木の服を剥ぎ取る 「……っ!?キョン…何を……」 佐々木は動けない、俺に殴られたことがそんなにショックだったか? 171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:26:24.81 ID:R09T89ZQO 佐々木の服を脱がし終え裸体にし、そのまま机の上に仰向けに寝かせる 「キョン……」 佐々木は抵抗しない 抵抗しないならいい事だ、佐々木の手足を机の足に縛り付け、机の上に大の字に寝かせる 「…………あ」 股を思い切り開かせたせいか、顔は紅潮している 目をつぶっている様子から見て、恥ずかしさに耐えているのだろう 173 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:30:01.40 ID:R09T89ZQO 「佐々木、これ何か分かるか?」 佐々木は閉じていた目を開ける 「……なんだいそれは?」 「水だよ。かなり大量のな」 俺は長門に用意させたかなり大きい水槽を佐々木に見せる 「これを今からお前に飲んでもらう」 「……?」 佐々木はまだよく分かっていないようだ まぁいい、やれば分かるさ 175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:34:47.36 ID:R09T89ZQO 「佐々木、いくぞ」 俺はホースを佐々木の顔の上に持ち、佐々木の口の中に水を流し込む 「がっ!?ギョン!?な゛、な゛にを!?がはっ!」 最初のうちは水を飲み込めていたが、今はもう飲めないようだ 水は口からあふれ出ている 「がはっ!?あがっ!?」 苦痛に歪む 佐々木の顔は この世のものとは思えない程 美しく 輝いていた 180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:41:13.56 ID:R09T89ZQO 佐々木は口から息が出来ないでいる 鼻からほんの僅かに息を吸う事しかできないのだ だが、それすらも口からあふれ出る水に邪魔される 「あっ!がっ!?ギョン…」 佐々木の腹がどんどん膨れていく そろそろ休憩するか 「あがっ、はっ、かはっ…ハァ……ハァ……」 181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:42:17.69 ID:R09T89ZQO 水を止めると佐々木は咳き込んだ 「うぅ……キョ、キョン…一体何を……」 涙目になっている佐々木は……可愛い もっと…もっとかわいがってあげるからな 「あっ……」 俺は膨らんでいる佐々木の腹に手をあて 「あがっ!?がっ!!」 思い切り押しつぶした 「がはっ!!あぐっ!!」 佐々木の口から水があふれ出てくる その光景は とても 美しかった 187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:49:07.37 ID:R09T89ZQO その行為を数度繰り返した後、佐々木は満身創痍になっていた 「うぅ……キョン……」 今回は少し甘すぎたか まぁ、最初から殺す目的じゃないしな 後、長門に佐々木の記憶を消してもらい 週に何度かはこのようなことを繰り返す そうすれば、情報爆発が起きてくれるはずだ 後は長門に頼んで記憶を消すだけだというのに 「キョンは……こういう趣味だったんだな……僕で良かったら……いつでも付き合おう……」 なんて言いやがった 190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:54:59.68 ID:R09T89ZQO これでは情報爆発が起きるか分からないではないか こいつは俺のことを受け入れやがった いや、今は確実に情報爆発が起きてくれたはずだ だが、これからどうするか…… 「キョンがこんな趣味だったとはね……ふふっ、僕は君のその趣味を受け入れるよ……僕で良かったらいつでも言ってくれ……あぐっ!」 192 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 14:57:44.05 ID:R09T89ZQO とりあえず長門に連絡だ 長門に電話をかける 「……」 「長門か?情報爆発は起きたか?」 「……起きた。情報統合思念体は満足している」 「……ふぅ、そうか。超能力者どもは始末したか?」 「終わった」 「そうか。なら良かった……」 196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:01:54.59 ID:R09T89ZQO そういえば橘を痛め付けたかったなぁ、などと思いつつ俺は今後のことについて考える 未来人、機関はすべて消した 身の安全は確保した 次に長門 佐々木を痛め付けることにより情報爆発は起きた 情報統合思念体は満足しているらしい ならば大丈夫だと考えよう ふぅ、だいたいは解決したな 後は佐々木をどうするか……か 198 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:04:47.65 ID:R09T89ZQO 痛め付けるたびに情報爆発が起きるかを確認し、情報爆発が起きなくなったら記憶を消して、やり直す それでいこう 「ふぅ……」 やっと光が見えてきた もう少しだ 「あぁ……キョン……あっ…うぅぅ」 佐々木はまだ、悶えていた 200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:12:25.75 ID:R09T89ZQO ……と ドアの開く音がした 「よう、お疲れさま。長門」 振り向いて話し掛けると 「みんなの仇です」 古泉がいた 206 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:19:34.30 ID:R09T89ZQO 古泉は手に銃を持ち、こちらに向けていた ドアの外にいる古泉は、 一歩、部室に歩み 「……っ!?」 異変に気付いた 208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:22:01.75 ID:R09T89ZQO 「……ふぅ」 俺はため息をつく 危なかった 古泉が部室に入っていなかったらやられていた 「俺は用心深い男なんだ、部室には俺が許可した人間以外が立ち入ると動かなくなるようになっているのさ」 「……くっ!」 ったく、お前がラスボスとは随分味気ないぜ 209 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:25:08.11 ID:R09T89ZQO 俺は古泉に歩み寄ろうとし……後ろからは窓ガラスの割れる音がした 「……あっ」 しまった… 古泉は囮か……? 俺は振り向く前に銃弾か何かに身体を打ち抜かれてしまうだろう くそっ、最後の最後に…… 212 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:31:01.66 ID:R09T89ZQO 俺の身体を貫くと思われたそれは、俺の横を通り過ぎていった 「佐々木さん!!」 それと同時に誰かの声が聞こえた 狼狽しきっているそいつは……橘だった なるほど 俺をうつ瞬間に全裸で拘束された佐々木が目に入って手元が狂ったか 橘は佐々木の元へ走りより……当然のように動けなくなる 215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:35:49.40 ID:R09T89ZQO 「ふっ、ふふっ、お前ら俺を殺すために敵同士手組んだのか」 「な、…体が……」 「お前らが最後の生き残りか。ところで古泉、仇ってこいつの仇を討ちにきたのか?」 俺は森さんの死体を持ち上げ古泉に見せる 死体は皮が剥ぎ取られ、肉をえぐられ、裂かれ、骨が見えている 「あ……あ……あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 古泉は発狂する 219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:40:26.67 ID:R09T89ZQO 俺は古泉の前で森さんの死体に暴行をくわれるして 地面に叩きつけ 踏み潰し 踏み潰し 踏み潰す 「やめろぉぉぉあああああああああああああ!!」 ああ、死体だというのに 森さんの暴行されているさまはなんと美しいことか 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 発狂する古泉の前で尚も森さんに暴行をくわえる 「てめぇ!!殺してやる!殺してやる!殺してやる!」 おお、古泉が丁寧語を喋っていない 223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:45:46.42 ID:R09T89ZQO 最後だ 俺は古泉の前で森さんを強姦する いや、屍姦というべきか 「あ……あ……あぁぁぁぁぁああああああああああ!!!やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろおぉぉぉおおおお!!」 ああ、傷だらけの森さんは美しい 本当に 綺麗だ… 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 古泉の発狂した声だけが部室に鳴り響いた 233 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:51:21.88 ID:R09T89ZQO 「橘、最後はお前だ」 「ヒィっ!!い、いや!やめて!やめてください!」 ふぅ、やっと終わる こいつでやっと俺は助かる 橘を服を剥ぎ取り裸体にする 「いやぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!やめて!やめてください!」 橘は失禁していた お前には朝比奈さんを誘拐した罪があるからな 痛め付けてやろう 報いを受けろ 237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:55:14.60 ID:R09T89ZQO 「てめぇ!やめろ!」 古泉がうるさい とりあえず橘を三角木馬にのせて、古泉に歩みよる 「痛い、痛いよぉ!やめて!やめてよぉ!」 242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 15:58:44.06 ID:R09T89ZQO 「お前うるさい黙ってろ。橘の声が聞こえないだろ」 俺は挑発的に古泉の顔に顔を近付けて言った 「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる」 「あーはいはい、分かったから分かったから」 俺は古泉の口に布を入れ、巻き付け、話せなくした 243 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:00:55.75 ID:R09T89ZQO 「いやぁぁ、痛いよぉ痛いよぉ、やめてよぉ」 橘は号泣していた その姿は 美しく 愛らしい 「あっ!ダメっ!?いやぁ!!」 俺は橘の両足に重りをぶら下げる 相変わらず長門は何でも用意してくれて助かるぜ 247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:08:50.56 ID:R09T89ZQO 「うぁぁあぁぁ、痛い、痛いよぉ」 俺は鞭を取り出す 「ひっ!?や……やめて……」 俺を殺そうとした奴が今さら何を言う 俺は鞭を振りかぶり、渾身の力で打ちつけた 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 鞭の鉄片が肌を剥ぎ取り、肉をえぐる 股は裂けはじめ、下には血が流れていた 248 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:12:04.17 ID:R09T89ZQO 「あぁ……」 俺は興奮しているのか 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!あ……あっ…あっ……」 橘の声はより一層俺を興奮させる 鞭を打つ 何度も 何度も 何度も 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 この時佐々木が、羨ましそうに見ていたのに気付いたのはしばらくたってからであった 251 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:17:02.53 ID:R09T89ZQO 「あぁ……あっ…あっ……痛い……痛い……もうやめてよぉ……あがっ……」 ああ、そろそろ楽にしてやる 俺は橘を三角木馬から持ち上げ床に叩きつける 「あぐっ!」 股は裂け、血が流れ 肉はえぐられ、裂けている 253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:19:58.17 ID:R09T89ZQO 俺は古泉の前で橘を強姦し始めた 「あぎっ……痛い!痛い!抜いて!抜いてよぉ!」 身体中傷だらけの橘の身体は美しい 「あぁ!……あっ……あふぅ……うぅぅ」 俺はそっと 橘の首に 手をかけた 257 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:21:50.55 ID:R09T89ZQO 首が締まり、顔が変色していく 「あ゛……ぁ゛………ぁ゛……」 「……………」 そして橘は ゆっくりと 安らかに 眠った 261 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:25:17.22 ID:R09T89ZQO 「……ふぅ」 終わった…… やっと終わった…… 「ははっ……アハハハハハ!!終わった!やっと終わった!!」 長門もタイミングよく帰ってきた 「長門、お疲れさま。こいつらの処理頼む」 「了解した」 262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:27:07.31 ID:R09T89ZQO 「ああ、ちょっと待て。そういや古泉だけ生きてたな。お前も犯してほしいか?」 俺は古泉の口から布を出し、話し掛ける 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる!!」 「相変わらずうるさいな、お前は」 264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:30:42.86 ID:R09T89ZQO 「嘘だよ。野郎には興味ねーよ。じゃあ長門、古泉の処理も頼む」 「分かった」 機関はたった今、全滅し、未来人も消えた 情報統合思念体も佐々木にショックを与えれば問題ない 「ふふっ、やっと……やっと終わった……」 266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:33:51.65 ID:R09T89ZQO 生き残った… 俺は生き残った……!! 「ふう、SOS団2人だけになっちゃったな」 「ちょっと待てキョン」 「どうした?」 「僕がSOS団の団長になろう」 268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:37:06.57 ID:R09T89ZQO 「そう……か。じゃあ頼むよ」 「ああ、任せ給え」 「お前もいいか?長門?」 「構わない」 「ああ、そうそう長門お疲れさま。ご褒美だ」 おれはそう言って長門にキスをした 「……ありがとう」 そう言った長門はどこか、嬉しそうだった 274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:43:09.86 ID:R09T89ZQO こうして、俺と長門のSOS団と、佐々木と九曜のSOS団は合併した それからは神人が現れる事もなく、閉鎖空間が世界を侵食するする危険もなくなった そして、閉鎖空間に強制的に行かされ、命懸けで戦わされる超能力者もいなくなった 俺は長門、佐々木、九曜を責めたりしながら、幸せに、平和に自由に暮らしている 無論こいつらも幸せを感じ、生きている そして世界も 今日も平和に まわっている END 280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:46:11.84 ID:R09T89ZQO 長かった……!! こんな長いのを昨日からずっと読んでくださった皆さん本当にありがとうございましたm(__)m 今、達成感に満ちあふれております 本当にありがとうございました! 290 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 16:53:36.89 ID:R09T89ZQO 未来人の逆襲や超能力者の逆襲を書けそうだったら続編で書きます ありがとうございましたm(__)m あっ、キョンはきっとストレスが溜まってたんです 許してあげて下さいね 293 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 17:17:29.74 ID:R09T89ZQO 今読み返して見たら誤字脱字が結構ありました すいませんm(__)m 298 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 17:28:09.56 ID:R09T89ZQO >>294 いえ、出してません 読んでくださりありがとうございましすm(__)m 299 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 17:28:54.78 ID:R09T89ZQO 夜までに間に合えば長門たちのと絡みか、未来人、超能力者の逆襲かをのせますm(__)m 300 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 17:29:58.29 ID:R09T89ZQO >>297 古泉は長門に普通に消されました 朝倉みたいに 314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 18:30:17.76 ID:R09T89ZQO 夜まで保守 315 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 19:07:43.05 ID:R09T89ZQO 夜のために保守 328 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:06:30.59 ID:R09T89ZQO 戯言1巻自分も思い出しました 再開します 保守していただいてありがとうございましたm(__)m 329 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:08:40.26 ID:R09T89ZQO さっきの話の古泉目線の話を載せようかと思いましたが、先程の後日談を書かせていただきます 330 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:12:29.15 ID:R09T89ZQO それは、いつものように俺が、佐々木と遊んでいる時に起きた出来事。 佐々木にショックを与える事で情報爆発を起こし、情報統合思念体はそれを観測する。 俺たちは良い関係を築けていた。 332 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:15:41.87 ID:R09T89ZQO 今日も俺は、いつものように佐々木にショックを与えていた。 ショックというより快感に近いが。 佐々木はすでにちょっとやそっとのショックでは動じなくなり、 マンネリ化を防ぐために俺は苦労していた。 そろそろ佐々木の記憶を消してもらった方がいいな、などと考えながら、佐々木の脇を火であぶっていた。 333 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:22:51.66 ID:R09T89ZQO 佐々木は全裸で吊されている 「あぁ……あ゛ぁ゛……腕が……」 腕だけで吊されている状態の佐々木は苦痛に顔を歪める 身体中からは汗をかいていた 「あぁ……ギョン…腕が……折れる…あふぅ…」 俺は佐々木の脇に火をあてながら考えていた 未来人について…… 334 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:27:00.25 ID:R09T89ZQO 長門の話によると、この時代に未来人が観測されたらしい 俺も最初は、気にしていなかったのだが、その未来人はどうやら 朝比奈みくる、らしい 何故生きているのか 俺には考えることがやまずみだった 「あぁ……キョン……もっとしてくれ……」 俺は佐々木の足に重りをつける 「あ゛ぁぁぁぁあああ!!腕が……くっ……あぐっ……あふぅ……」 いいなぁこいつは 幸せそうで 336 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:33:19.10 ID:R09T89ZQO 朝比奈みくるが何故生きているのかは置いといて、何をしに来たか……だ やはり復讐か? 朝比奈さん……あなたが生き返ったら、俺が橘から仇を討った意味がなくなってしまうじゃないですか 朝比奈さん あなたは何のために今の時代に来たんですか? 338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:37:41.53 ID:R09T89ZQO 「九曜悪いがちょっと変わってくれ、ほら、蝋燭」 そう言って俺は蝋燭の束を渡す 「―――分かっ――た」 「あ゛ぁ……キョン……あぐっ、僕は君から…責められるのが…あふぅ…1番感じるんだ……うぅぅ」 「ああ、また後でな」 御座なりに返事をして、俺は長門に話し掛ける 339 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:40:44.02 ID:R09T89ZQO 「なぁ長門、あの時朝比奈さんは完全に死んだんだよな」 「死亡は確認した」 「だが実際に生きている。まさか幽霊じゃあるまいしな。朝比奈さんの目的はなんだと思う?」 「分からない。万が一に備え、あなたは私とともにいるべき」 「ああ、そうするよ。未来人は厄介だからな」 「あぁ!いい!もっと……もっとだ…!あふぅ…」 何だよ ちゃんと感じてるじゃないか 343 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 21:49:02.31 ID:R09T89ZQO 次の日から俺は、出来るだけ長門と行動を供にしている だが俺にも付き合いというものはある 谷口や国木田と飯を食ったりもした 「たく、SOS団の人たちがいなくなって悲しんでると思ったら、今度はハーレムかよ全く」 「まぁそう言うな。あの時はお前等に本当に感謝してるんだぜ」 「あの時のキョンは見てられなかったよね。あんなに落ち込んでるなんて放っておけないよ」 「そりゃあ、仲良い奴らがいきなり3人も消えたらなぁ」 「ああ、本当にありがとうな。お前等やクラスの皆には本当に感謝してるよ」 まぁ、悲しんでるのは演技だったがな 347 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:48:51.52 ID:R09T89ZQO 「そういや谷口、最近声変わったか?」 「ああ、確かに。前にもましてきもくなったよね」 「最近風邪気味でな。それか声変わりかもしれん」 「こんな時期に声変わりするわけないだろ」 「まぁ谷口は置いといて、たまには遊びに行かないかい?キョン」 「ああ、そうだな」 たまにはいいだろう 最近はずっとあいつらと一緒にいるしな 348 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:50:58.19 ID:R09T89ZQO やっと書き込めた。 すいません、さるくらってました。 350 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:52:37.67 ID:R09T89ZQO その日は谷口と国木田と男だけで遊んだ やはり、男だけで遊ぶというのも中々楽しいものだ ゲームセンターでは俺と国木田が谷口に圧勝し、カラオケでは谷口の下手な歌に不愉快にされた ……そして次の日、 国木田が死んだ 352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:56:30.83 ID:R09T89ZQO 国木田の死体は押しつぶされ、俺のロッカーに入っていた 犯人は決まっている ……朝比奈みくるだ 俺への復讐だとしても、国木田を巻き込んだ事を許すことは……出来ない 355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:00:00.08 ID:R09T89ZQO そして次の日、俺の妹が……死んだ 俺の机の中に、1枚のDVDが入っていた その中の映像は、見るに堪えない、悲惨なものだった…… 357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:03:48.38 ID:R09T89ZQO ついに、朝比奈みくるが動き出したようだ 俺の親しいものたちを殺していくということか 結構な趣味をしているじゃないか … さて、DVDの中身をここに記そうと思う 俺の妹の死に様を是非、目に焼き付け、記憶に焼き付けてほしい 俺の妹は確かに生きていたという証明を残そう 358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:06:52.56 ID:R09T89ZQO そのDVDは4人で見た 長門と九曜は相変わらず無表情で、佐々木は歯を噛み締めていた そして俺は……驚くべきことに、怒り狂いもせず、発狂もせず、 ただ冷静に、画面に見入っていた 360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:12:42.00 ID:R09T89ZQO 俺の妹は裸で椅子に座らされていた もちろん手足は椅子に縛られている そして、妹と一緒に映っている人物 仮面を被っているが恐らく未来人だろう 妹の横には水が満タンのかなり大きい水槽がある 妹が1人入っても、なお余りある大きさだ ……そして、嫌な予感は的中した 361 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:20:32.65 ID:R09T89ZQO あろうことかそいつは、水槽の中に妹を投げ入れた 椅子の重みで妹は沈んでしまう 透き通る程綺麗な水は、否応なしに妹の苦痛に歪む顔を俺に見せ付けた 「がはっ!!あっ!いやっ!!……ハァ…やめっ!……」 水槽から引き揚げられた妹は 「がはっ!?いやっ!!……やめっ…がっ」 息を整える間もなく、また水槽に沈められる 362 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:26:06.19 ID:R09T89ZQO その行為を数回繰り返した後、妹はすでにぐったりしていた こんな小さい子によくこんなひどいことを出来るな、というのが俺の率直な感想だった 椅子から解放された妹は、三角木馬に移された 足を挟んで耐える力もなく、妹の股は裂かれてい 「あぁ……あっ……痛い…痛いよ……あぐっ…あっ……」 妹の裂けた股からは血が流れ、三角木馬は血に濡れ始まる 363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:28:55.02 ID:R09T89ZQO 「あぁぁぁぁぁああああああああああ!!」 さらに妹は鞭で打たれ、その途中で映像は切れた 「……はぁ」 この程度で挑発したつもりか……なめられたものだ まぁ、然るべき報いは受けてもらうがな 364 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:31:33.09 ID:R09T89ZQO 妹の安否は分からないが、恐らく生きているだろう いざという時のための人質にでもするつもりか 全く……意味のないことをご苦労なことだ 365 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:34:15.10 ID:R09T89ZQO それからしばらくは、動きはなかった 「キョン、国木田の墓参りに行かないか?」 「ああ、そうだな」 国木田 巻き込んでしまったことを悔やんでも悔やみきれない今日は谷口と墓参りに行こうではないか 368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:37:46.52 ID:R09T89ZQO 国木田の墓前の前で手を合わせ、駅前で買ってきてドーナツを供える 「うぅ……国木田……」 谷口は泣いている そろそろいいだろう 「谷口、国木田を殺した感想は?」 俺は、たわいもない話をするような感じで、谷口に問いかけた 369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:39:04.54 ID:R09T89ZQO >>367 ありがとうございますm(__)m 需要ないんじゃないかとちょっと不安でした 378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:53:51.01 ID:R09T89ZQO 「なっ!?キョン!いきなり何を言いだすんだよ!?」 「聞こえなかったか?」 俺は静かに だが力強く 言った 「よくも国木田を殺したなこの野郎、と言ったんだ」 「キョン!いくら俺でもそんな冗談は怒るぞ!?」 379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:56:33.51 ID:R09T89ZQO 皆さん本当にありがとうございますm(__)m 皆さんに楽しんでもらえるように頑張ります やっと書き込めた またさるくらってました。。 381 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:59:24.27 ID:R09T89ZQO 「もう三文芝居はいいですよ」 「さっきから何言ってるんだよキョン」 俺は胸ぐらを掴み、言った 「谷口も殺したんですか?……朝比奈さん」 383 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 00:05:06.85 ID:CpstV98aO 「さっきから何言ってんだよ、意味分かんねーよキョン」 まだしらばっくれるつもりか 強情だな 俺は谷口の首を締め揚げ……否、朝比奈みくるの首を締めあげる 「いい加減にしてください。朝比奈さん、谷口はどこにやったんです?」 386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 00:12:30.83 ID:CpstV98aO 「……くっ、いつから気付いてたんですか」 朝比奈さんが(といっても外見は谷口のままだが)俺から離れる 「最初から薄々とは感じていました。国木田はあなたに対して、何も対処しなかった俺の責任ですよ。 それにしても未来の技術もあんまり大した事ないんですね。 声は谷口の声ではない、歌が下手で運動音痴、全く谷口になりきれてないじゃないですか まぁ、外見だけはそのままですがね」 「くっ………」 「あのバカでかい胸はどこに隠してるんです?脂肪吸引でもしたんですか? 後、谷口の姿であなたの口調で話すの気持ちが悪いです。 姿を見せてください」 389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 00:21:36.24 ID:CpstV98aO 俺がそう言うと 「お久しぶりですね、キョン君」 谷口は朝比奈さんの姿に、一瞬で戻った 「ええ、俺も会いたかったですよ。朝比奈さん」 驚きを顔に出さないようにする 朝比奈さんは、朝比奈さん(大)の姿だったのだ…… 393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 00:29:36.18 ID:CpstV98aO 「何故あなたか?」 冷静を装い、朝比奈さんに問う 朝比奈さん(小)が死んだならば、朝比奈さん(大)が生きていていい道理がない 朝比奈さん(大)は朝比奈さん(小)の成長姿なのだから…… 「フフッ、私はずっと生きていますよ」 「あなたは一体、どこの朝比奈さんですか?」 397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 00:35:17.19 ID:CpstV98aO 「フフッ、どこの?私はずっと私ですよ」 朝比奈さん(大)は朝比奈さん(小)の成長した姿 朝比奈さん(小)は俺が殺した なら何故……朝比奈さん(大)は生きている この世の道理を破って存在しているのか……? いや、この世の道理を破れるわけがない…… 「……!?」 ……まさか 「フフッ、やっと気付きました?」 「ええ、そういう事ですか」 やっと分かりましたよ 朝比奈さん 405 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 00:48:03.08 ID:CpstV98aO 「俺たちは最初からあなたに騙されていたと言うことですね」 「ふふっ、今さらですね」 「やはりあなたはキャラを作っていたと言うわけですか、いえ、そのキャラを植え付けた、と言った方が近いですね」 全くあなたは本当に気にくわない 410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 00:57:49.86 ID:CpstV98aO 「はぁ、単純過ぎて気付きませんでしたよ」 全く色々と考えた時間を返してほしい 時は金なり、だ 「朝比奈さん(小)は あなたより未来の人物、 もしくは あなたとは全く別の他人 と言ったところですね」 「ご名答です」 「朝比奈さん(小)があなたより未来の人物なら、未来の自分を簡単に殺したりはしないはず。 あなたが規定事項として諦めている以外はね ……なるほど、全ての点が繋がった だから朝比奈さん(小)の扱いはあれ程酷かったのか」 なるほど、そういう事か 「朝比奈さん(小)は、あなたを元に構成された、プログラム、使い捨てのクローン人間、ということですね」 「ふふっ、当たりです。キョン君 あれは使い捨てのただのクローン」 「ふふっ、単純過ぎて気付けませんでしたよ。だから朝比奈さん(小)を殺したところであなたには影響がないわけですね」 414 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:03:53.87 ID:CpstV98aO 「そうです。全くキョン君ったらぁ、私を消すためにあんなに一生懸命、あれを殺してるんだもん。相変わらず可愛いわね」 「あれ扱いですか。随分と酷い扱いですね」 「当たり前でしょ。あれは生ある所有物よ」 「全く、あなたは古代の哲学者ですか」 「それよりも私はあなたが冷静なのに驚いたわ。妹を殺された恨みで襲い掛かってくると思ってたから」 416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:06:51.55 ID:CpstV98aO 「それはそれはご期待に添えられなくてすいませんね」 「全く血も涙もないの?キョン君は?」 「さぁ?どうですかね」 「まぁいいわ。あなたを危険人物として連行します」 「がっ!?」 俺の意識は そこで途絶えた 418 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:09:11.79 ID:CpstV98aO 「…………」 「…………」 「…………」 ここは車の中? 「…………」 朦朧とする意識の中 俺は 微笑んだ 「…………」 「…………」 423 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:13:41.26 ID:CpstV98aO 「…………」 「…………」 「…………」 「…………う」 「おはようございます。目覚めましたか?」 ぼやける視界の中、朝比奈さんが俺の顔を覗いていた 「おはようございます。いつぞやのように膝枕してくれないんですね」 「ふふっ、その代わり素敵な椅子に座らせてあげてますよ」 なるほど…… 手足が椅子に縛りつけられている 429 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:17:18.88 ID:CpstV98aO 「キョン君、これなぁんだ?」 朝比奈さんは何かを引きずっている 「……ああ、妹ですか」 「ええ、感動のご対面ですねぇ」 「そうですね」 御座なりに答える 「全くクールぶっちゃって、今怒らせてあげますよ」 そう言うと朝比奈さんは妹の死体を……踏み潰した 何度も 何度も 何度も 431 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:21:49.64 ID:CpstV98aO 冷めた表情で朝比奈さんを眺める 「甘いですね。俺は踏み潰すだけじゃなくて、屍姦しましたよ それにまだ妹、生きてるじゃないですか」 「……!何なのよ!?何で狼狽えないのよ!? だいたい妹ちゃん死んでるじゃない!? ああ、そうか! 事実を認めたくないのね!それともあまりのショックで気狂っちゃったのかしら!?」 「……気狂ってるのは今のあなたでしょう」 俺はなおも冷めた目で朝比奈さんを見る 「……!!!何よ!?少しは悔しがりなさいよ!!」 434 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:26:39.65 ID:CpstV98aO 「はぁ……相変わらず頭が弱いですね。朝比奈さん 脳みそまで胸で出来てるんじゃないですか?」 「……なっ!?どうやら自分の立場を分かっていないようねぇ」 ええ、全くその通りです ……あなたが……ね 「長門、九曜、もういいぞ出てこい 俺はは自分も胸に話し掛ける 「朝比奈さん。今から見たら悶絶してしまう程かわいいものを見せてあげましょう」 「……!?」 「なぁに、ちょっとしたスペクタクルですよ」 俺はどこかで聞いたことがあるようなセリフを呟いた 436 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:29:56.75 ID:CpstV98aO 俺が自分の胸元に話し掛けると 胸ポケットがゴソゴソ動くああ、可愛い 今のポケットから頭だけ出てるとこなんて可愛いすぎて死んじゃいそうだ 皆に見せてあげたいぜ 胸ポケットから出てきたのは手乗りサイズの長門と九曜 「ふふっ、可愛いでしょう。手乗り長門、手乗り九曜と言ったところですね」 頭や肩に乗せてもたまらなく可愛いんだよ、こいつら 437 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:33:26.45 ID:CpstV98aO ポケットから出てきて、ピョンッと地上に降りると、元の大きさになる あーあ、戻っちゃったか ……ん? いつの間に切ったんだ? 縛られていた手足が動かせる 相変わらず仕事が速いぜ 「……ふぅ」 「……あ…あ……」 朝比奈さんは、驚愕している はあ、これだから脳みそまでおっぱい女は… 脂肪吸引した方がいいんじゃないですか? 439 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:37:40.38 ID:CpstV98aO さてと…… まずやらなければいけないこと それは 「よっと……俺は妹の死体を髪を掴んで持ち上げる」 「な、何する気よ……!?」 「あなたは甘いですよ。まだ原型留めてるじゃないですか。 長門、これの首を切断し、手足も全部切断しろ」 「……え!?あなた気狂ってるんじゃないの!?」 「さぁ?どうですかねぇ」 俺は笑いながら答えた 441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:40:19.16 ID:CpstV98aO 妹の首が派手に飛び、それに続いて手足も派手に吹き飛んだ さすが長門だ 全部言わなくても、俺の求めているものを理解している 「あ……あなた!!おかしい!絶対おかしいわ!自分の妹を!気狂ってる!!」 444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:45:25.80 ID:CpstV98aO 朝比奈さんは狼狽している 「朝比奈さんありがとうございます」 「何よ!?もう意味分からないわよ!!」 少し混乱させすぎたかな ネタばらしだ 「あれ、俺の妹じゃないですよ」 「え…?どういう事!?ちゃんとあなたの家から誘拐したわよ!?」 「俺の家族は今、みんな田舎に遊びに言ってます」 「……!?」 「長門」 俺が合図を出すと 妹の体は粒子状に消えていった 446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:51:41.77 ID:CpstV98aO 「まぁ、簡単に言うとですね、あなたの考えている事は全部お見通しってわけですよ」 「強い復讐心から家族などの親しい人が狙われるのはある程度予想できる」 「情報操作で本物の家族には田舎に遊びに行かせ、コピーを家に残す」 「後はあなたがさらってくれるのを待つだけですよ。あなたが妹をさらってくれれば、何らかのコンタクトを取ってくるはずですからね」 「まぁだから、どれだけコピーの拷問シーンを見せられようと、何も感じないわけです」 「理解しましたか?あなたはずっと、俺の手の上で無様に道化を演じていたわけですよ……朝比奈さん」 450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 01:55:08.95 ID:CpstV98aO 「さぁ、覚悟はいいですか?コピーだからいいものの、あなたは妹をあんな目に合わせようとしてたわけですもんね」 「国木田……今、仇を…打ってやる」 「……あ…ぁ……」 「      」 「      」 「      」 「さぁ、キョンを始めよう」 455 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:01:43.32 ID:CpstV98aO 「いや!……あっ!あっ!いやぁぁぁぁあああ!!」 朝比奈さんは動かなくなっている 泣き喚き、失禁している…… 「全くいい年してみっともない。 長門、準備を。九曜、朝比奈さんから服を剥ぎ取れ」 2人に合図を出す ……あ、そういえばここどこなんだろうか? 山奥の廃墟……か? まぁ、後で分かるか ……と どうでもいいことを考えている間に、俺たちの周りには数十もの拷問道具が、禍禍しく連なっており、朝比奈さんは裸になっていた うん、いいな この数の拷問道具 凄まじい威圧感だ 457 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:10:54.54 ID:CpstV98aO 「朝比奈さん、あなたは胸に栄養がいき過ぎです。だから古代人に読み負けるんですよ」 俺はそう言うと 1つの拷問道具を朝比奈さんの前に持ってきた 「これ……どう使うか分かります?」 1つのリングから4本の釣り針状の爪が取り付けられている まるで、鐘の骨組みのような形をしているそれは、 4本の釣り針状の爪の先は内側に曲がっている 459 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:18:17.42 ID:CpstV98aO 俺は朝比奈さんの片方の胸を根元から握り潰し、 絞りだすような形にする そして胸に拷問道具をはめ込む リングに取り付けられている4本の針は、釣り針のかえしのようになっており、はめ込む時には障害にならない それを片方の胸にも取り付け、準備は完了だ この器具は鎖と繋がっていて、鎖を巻くと上に引っ張られるようになっている まぁ簡単に言うと 俺が佐々木にやっていた、手を縛り吊す拷問を 手から胸に変えたものと思ってくれていい 「さぁ、始めましょう」 461 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:24:59.96 ID:CpstV98aO 「長門、九曜、鎖を上げろ」 2人は鎖を上げはじめる 「あ……ぁ……いや……」 鐘の骨組み状の拷問道具は胸に食い込み さらに内側に取り付けられている釣り針状の針も完全に肉に食い込んでいる 朝比奈さんの胸が宙に浮いていく 「いゃ!!……やまて……胸が……とれちゃう!!…いやぁ!!」 長門と九曜は俺の指示以外では動かない ただ黙々と、鎖を上に上げ続ける 「あぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!」 朝比奈さんの叫びが響く 462 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:29:11.73 ID:CpstV98aO 手を縛られ、吊されるのとは違い全く耐えられないようだ 「あぁ!!胸が……!ちぎれちゃう!!……あがっ……やめて…!…あぐっ!!」 朝比奈さんの言っている事は大げさでも何でもない 実際にちぎれそうである 胸だけで全体重を支えるなんて不可能だ すでに、朝比奈さんの体は爪先が辛うじて地面についているだけで 胸からは血が流れ出ている 464 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:33:14.93 ID:CpstV98aO 「あぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!」 朝比奈さんの体はついに浮いた 胸だけで全体重を支えている状態だ 胸からは血があふれ出ている 「さぁ、ここからは本番だ。長門、左胸の方を外せ」 「分かった」 長門は呪文を詠唱して、一瞬のうちで道具を外した 気付いているだろうか? 今まで2つの胸で全体重を支えていたものが、1つの胸になる さぁ、どうなるだろうか 466 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:34:56.12 ID:CpstV98aO 「あぁぁぁぁぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!」 そう、こうなる 1つの胸で支えられるはずかない 朝比奈みくるの胸は 根元から ちぎりとれた 471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:40:44.13 ID:CpstV98aO 「あがっ!!あっ……あっ……あ…ぁ…あぁぁぁぁぁぁああああああああああぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!」 地面に叩きつけられる朝比奈さん 胸からは大量の血があふれ出ていた 「長門、止血をしろ。九曜残りの胸にも道具をつけろ」 「い……いや!!はぁ…あっ…もう…やめ……やめてぇぇぇえええええ!!」 なに、同情する必要は全くない 俺がこうなっていたのかもしれないんだ 殺るか、殺られるか それだけだ そしてこいつは妹に拷問しようとし、国木田にも恐らく拷問しただろう そしてこいつらは俺たち現代人の敵 規定事項だか何だか知らないが、自分たちの都合の良いように世界を操ろうとするような奴らだ これは……当然の報いだ 473 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:44:15.83 ID:CpstV98aO 「     」                                                                                                     こうして、朝比奈さんの罰は終えた 「朝比奈さん、これであなたも貧乳の仲間入りですね」 俺は朝比奈さんの首にそっと手をかける 474 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:50:33.55 ID:CpstV98aO 最後は自分の手で 息の音を止めなければ ちゃんと 自分が行った事を 体に焼き付け 忘れないように 「さようなら朝比奈さん。あなたが死ぬのは規定事項だったんですかね?それとも違うんですかね」 力をこめる 「あ゛……ぁ゛……」 「まぁ、違うとしても今から作り変わる未来からしたら規定事項ですね」 「…………ぁ゛……」 「さようなら、朝比奈さん。楽しかったですよ」 「……ギョ……ン……ク……ン……」 そうして 朝比奈さんは ゆっくりと 安らかに 眠りについた 475 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:52:41.31 ID:CpstV98aO 「……ふぅ」 終わった…… やっと終わった… 「お疲れさま、2人とも」 「…………」 「――――」 「これでまた、平穏に戻れるな……ハァ……」 俺は腰をおろす 疲れは今になってどっと押し寄せてきた 478 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:56:18.70 ID:CpstV98aO 「ふぅ、実際朝比奈さんって何人いるんだろうな?」 「…………」 「――――」 「オリジナルの朝比奈さんは生きていて、また新しい朝比奈さんが出てきたら笑えないぞ」 「……大丈夫」 「何がだ?」 「今のは本体」 こいつには、分かるんだろうか 479 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 02:58:41.87 ID:CpstV98aO 「―――あれ―は――本体――」 九曜までそう言うか 「お前らには分かるのか?」 「分かる。情報を解析した結果本体と判断した」 「……ふぅ、良かったぜ。疲れた……とりあえず帰ろうぜ、ったくここはどこだよ」 481 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:02:24.68 ID:CpstV98aO 「ああ、そうだ。長門ちょっと来い」 長門を手招きする 「……」 「ご褒美だ。お疲れさま」 そうして長門に、キスをした 「――――」 「……ん?」 「――――」 「何だお前もしてほしかったのか。ほら、こっち来い」 「――――」 「お疲れさま」 そうして九曜にもキスをした こうして 未来人と俺たちの戦いは 幕を閉じた 483 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:04:44.12 ID:CpstV98aO 数日後、そこには日常の風景があった 「あぁ!……あふぅ……もっと……うぅぅ…」 拷問される佐々木 「…………」 本を読む長門 「――――」 何を考えているかよく分からない九曜 そうして 俺がいる 485 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:06:51.28 ID:CpstV98aO 未来人でも超能力者でも何でもかかってきやがれ こいつらがいるなら負ける気はしない 俺は平和な日常、世界を守るためなら戦うさ 487 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:10:16.97 ID:CpstV98aO 「あぁ!……あふぅ…うぅぅ……」 「…………」 「――――」 ここには 心安らぐ いつもの風景が広がっている かけがえのない 俺たちの居場所 世界は今日も 平和に まわっている お し ま い 489 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:15:09.38 ID:CpstV98aO 第二部、終わりました ずっと読んで下さっていた皆さん本当にありがとうございましたm(__)m 途中で皆さんの暖かさに感動もし、 本当に感謝の気持ちでいっぱあです。 ここまでお付き合いしていただき、本当にありがとうございました! あっ、感想などいただけると嬉しいですm(__)m 488 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:12:48.50 ID:k6U2mU63O 次はもう少し頭を使って書くべき 情報操作、世界改変は安易に使うと急にSSが劣化する。 どんなどんでん返しにだって、わずかな意外性もなくなる 493 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:22:35.64 ID:CpstV98aO >>488 ストーリーには気を遣ったつもりだったんですが、確かに長門に頼りすぎた感はありますね 反省です。。 490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:19:00.05 ID:iUglUO9fO >>1 乙 途中途中ビクビクして見てた 491 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:19:16.40 ID:J661yTPsP ただの虐待じゃなくストーリーあったし面白かったぜ 長時間乙 494 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:25:18.35 ID:CpstV98aO >>490 >>491 ありがとうございますm(__) そういえば、今日ほぼ丸一日中ずっとこのSS書いていたことに気が付いたwww 501 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:34:23.10 ID:k6U2mU63O >>493 鬼畜モノをストーリーで魅せたいならね、味方に引き込むのは古泉かみくるがいいんだよ。ハルヒ、長門、佐々木あたりだと、どんな展開でも はいはい情報操作情報操作 はいはい世界改変世界改変 はいはい長門長門 はいはいハルヒ神ハルヒ神 って感じになってしまう。 機関や未来人は可能なことが大分限られてくるから、ストーリーが練りやすく、意外性も出しやすい。 これが長門やハルヒの力を使っちゃうとただ拷問したいだけのスレになる 507 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:46:46.95 ID:CpstV98aO >>501 なるほど 古泉と朝比奈さん、味方じゃなくて1部、2部のラスボスに使っちゃいました 長門のチートに頼りすぎないように基本はキョン1人に作戦を考えさせてましたが 確かに肝心な作戦を決行するところは全部長門頼りでしたね ご指摘ありがとうございます 参考にさせていただきます 509 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 03:51:53.37 ID:CpstV98aO コメントして下さっている皆様本当にありがとうございますm(__)m 皆さんの一言一言が本当に書いて良かったなぁと感じさせてもらっています こんなに感動するとは… あっ、確かに感想言っていただけるとありがたいですけど、「乙」の一言も嬉しいことには変わりはないです 512 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 04:50:51.38 ID:CpstV98aO うーん あのシーンを書いてたら何かふと思いつきました 零崎に目覚める感じでキョンがいつの間にか目覚めてた、みたいな感じを表したくて けど、書く前に零崎のレスを見てますし…… うーん、どちらかは定かではないですね すいませんm(__)m あ、ただ戯言シリーズは大好きです 514 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 05:10:10.86 ID:z63ZFHaWO 谷口は死んだ? 517 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 05:15:24.34 ID:CpstV98aO >>514 谷口は朝比奈さんに殺されてしまいました。。 あの事件の後、捜索依頼が出されています でもひょっとしたらどこかで生きのびているかもしれません 516 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 05:14:30.46 ID:xAMvO3pKO ありまくりだよ! この前建ったいーたん×崩子ちゃんのスレの凄さを知らないのか? さあ書け、書くがいい! 518 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 05:18:15.41 ID:CpstV98aO >>516 な、何ぃ!?気付かなかった自分が憎い……!! 崩子ちゃん大好きなのに…… 戯言書くにも人がいすぎて…… みいこさん、哀川さんに責められるのもいいし、崩子ちゃん、姫ちゃん責めるのもいいし、子萩ちゃんには操られたいし……! 558 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 15:08:06.21 ID:CpstV98aO 戯言を書く前に、とりあえずこの作品を完結させたいと思います。 夜までに間に合えれば載せたいと思います。 引き続きお付き合いしていただけるとうれしいですm(__)m あっ、間に合わなくて載せられなかったらごめんなさい。 559 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 15:09:23.44 ID:CpstV98aO とりあえず冒頭部分だけ載せます 560 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 15:11:05.92 ID:CpstV98aO これは、俺たちSOS団(SOS団といっても、佐々木が団長の方のSOS団だが)の最後の物語 全ての事象が混雑し、錯綜し、入り交じった 最後を飾るに相応しい物語 儚く散っていった者 怨嗟の声を漏らしながら消えていった者 醜態を曝してまで生き残った者 この、最大級の規模である戦争を生き残った俺には 語る義務がある この戦争に携わった 全ての人間の 生き様を 585 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 20:20:08.40 ID:CpstV98aO これは、俺たちSOS団(SOS団といっても、佐々木が団長の方のSOS団だが)の最後の物語 全ての事象が混雑し、錯綜し、入り交じった 最後を飾るに相応しい物語 儚く散っていった者 怨嗟の声を漏らしながら消えていった者 醜態を曝してまで生き残った者 この、最大級の規模である戦争を生き残った俺には 語る義務がある この戦争に携わった 全ての人間の 生き様を 586 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 20:20:56.32 ID:CpstV98aO 戦争とはいっても、公には曝されていない これは、 秘密裏に行われた 全ての組織が入り乱れた総力戦 戦争とは何らかの意志や理由を伴い行われるものだ 民族の対立だったり、宗教の対立、はたまた国家拡大のためだったり 数えきれない程の原因がある 何が善で何が悪か そんなありふれた言葉に意味はない それぞれが、それぞれの守りたいものを守るために戦っている ただ、それだけ ならば俺も、戦おう 守るべきものを、守るために 587 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 20:22:36.28 ID:CpstV98aO それはいつもの風景 「……つまり、こういう事だ」 佐々木が九曜に何やら難しい話をしていて 「――――」 九曜は黙って聞いている 「…………」 そして、本を読む長門に、俺 何の変哲もない いつもの風景だ しかし光陰、矢の如し あの未来人との争いから時間は経ち 変わったこともある                                     いや、嘘だ 何も変わってはいない ただ、変わらなくても美しいものはあるのだ 俺たちはこの時まで、平和な日常を過ごしていた 588 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 20:24:15.45 ID:CpstV98aO ある日、唐突に事件は起きた 閉鎖空間の発生 世界を塗り潰そうと日々拡大しているらしい もちろん佐々木の閉鎖空間ではない 閉鎖空間を生み出せる人物、佐々木と涼宮ハルヒ しかし、涼宮ハルヒは既に死に、この世にいない ならばこれは、新しい人物が作り出したと考えるのが妥当だろう そして これを境に 未来人、超能力者の存在が、明らかになった 589 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 20:25:15.95 ID:CpstV98aO 俺たちは閉鎖空間に調査をしに向かった 閉鎖空間の発生場所 もとい、中心地は 何を隠そう、北校であった 「…………!?」 閉鎖空間に入ると驚くべき風景が広がっていた 空は明るく、灰色ではない、そして神人すらいないではないか 人がいないだけで何ら俺たちの世界と遜色がない この閉鎖空間は、北校を中心に半径1キロメートルとまだ小規模ながら、日に日に、少しずつではあるが、着実に広がっているらしい 590 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 20:27:40.98 ID:CpstV98aO 「この閉鎖空間の主を特定しよう。出来るか?」 俺は長門に頼む 閉鎖空間の主を特定し、如何なる手段を用いても、閉鎖空間を消滅させる それが俺のなすべきことだ だが、 「……出来ない」 あろうことか、この閉鎖空間は外見同様、特殊なものだった 「この閉鎖空間内では、力を大幅に制限される」 「お前もか?」 九曜に訪ねると 「――――」 九曜は無表情のまま、頷いた 591 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 20:30:06.76 ID:CpstV98aO 小規模とはいっても、半径1キロメートルだ その中から人間1人を探し出すなんて、かなり難しいだろう 建物の中に入られてしまえばどうしようもない ……と、 俺が考え事をしていると長門と九曜の様子が珍しくもおかしい 「……体調悪いのか?」 「…………」 「――――」 俺が訪ねると2人は頷く 「分かった、とりあえず出よう」 この閉鎖空間は どうやら一筋縄ではいかないようだ                                                                                                 あの時の俺は、何故あの視線に気付かけなかったのだろう 592 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 20:35:50.18 ID:CpstV98aO 眠たい目をこすりながら、俺は朝の通学路を歩く 授業を受け、放課後には部室に行く うるさい団長がいて 可愛らしいメイドさんがいて 本を読んでる奴がいて 目の前にはにやけ面の男がいる 今日もいつも変わらない 退屈な日常だ 595 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 21:01:13.04 ID:CpstV98aO 閉鎖空間の他に、懸念事項が2つある 未来人と超能力者だ 未来人はまだ分かるのだがなぜ、超能力まで現れた 今度は一体、 誰を神と崇める 集団なんだ 「……はぁ」 気が付いたら俺は、溜息をついていた 空が明るい閉鎖空間 神人がいなく破壊活動を行っていないとなると あそこに閉鎖空間の主がいると思うんだが よし、また明日調査しにいくか 598 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 21:11:00.34 ID:CpstV98aO そして次の日、俺たちは閉鎖空間内に来た 長門と九曜の体調の問題もあるので、タイムリミットは30分 今日は閉鎖空間の中心地、北校を調べてみようと思う 今日は佐々木も来ているから4人だ 俺と九曜、佐々木と長門の2組に分かれ、北校を隅々まで調べあげる 俺と長門は北校の形状を分かっている者どうし、別れる まぁ……長門は分かっているか微妙だが 「よし、俺たちはこっちからいく、お前らはそっちまわりで頼む」 「ああ、任せてくれ」 「…………」 心強い返事をもらう 「よし、それじゃあまた後で」 600 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 21:17:58.06 ID:CpstV98aO 教室をひとつひとつ隅々まで調べあげていく 今のところこれといった異常はない 「次は旧校舎だな。行こう」 俺は九曜に声をかける それにしても、 俺たちの世界と何も変わらない 今歩いている渡り廊下だって何も変わりはしない 気付いた事もある 閉鎖空間内も俺たちの世界の時間と同じらしい 昼は明るいし、夜は暗い だから今は空は明るい 昼に来て正解だったな 「なぁ、九……がっ!?」 九曜に話し掛けようとすると 俺は 思い切り 押し倒された 603 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 21:26:41.76 ID:CpstV98aO 「いっ……て……一体何をするん………九曜!?」 俺はすぐさま異変に気付いた 割れて粉々に散っている窓ガラス そして 全身から血を流す九曜 「九曜!!」 俺は起き上がろうとするが 「がっ!?」 九曜に邪魔をされる 「うぁっ!?」 割れる窓ガラス 100は超えるであろう銃弾は九曜の体を容赦なく打ち続ける 607 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 21:35:44.44 ID:CpstV98aO 「ぐぅ……!!」 あまりの凄まじさに目を開けることが出来ない 九曜がいなければ俺は今頃死んでいたはずだ ……だが、 九曜の力は大幅に制限されている 「九曜!!」 九曜をどかしたいが、体が動けなくされている そして、 俺のまわりには 不可視の盾のようなものもはられている 「くそっ!」 俺に気使いすぎだ それよりも自分の傷を治してくれよ 「くっ……!!」 このままでは九曜が 609 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 21:42:45.84 ID:CpstV98aO 銃撃はなおも止まない 銃弾は九曜の体を貫き、俺の盾にはべっとりと、九曜の血や肉片がこびり付いている 「九曜!!」 何もできない自分が憎い ついに九曜の体は吹き飛ばされ、俺の盾に叩きつけられる 「九曜!!」 盾に叩きつけられる九曜は動くことができない、 一瞬足りとも止むことのない銃撃に まるで的のように打ち続けられている 身体の修復が間に合わず 所々は原型をとどめていない 612 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 21:54:57.02 ID:CpstV98aO 「……あ…ぁ……」 だめだ このままでは本当に 九曜は…… 死ぬ 死んでしまう ……と、 その時に 「大丈夫か!?」 佐々木の声とともに、九曜の前に盾が現れた 「佐々木!長門!」 佐々木と長門は渡り廊下の先にいた ああ、そこなら銃弾は当たらない 助かった…… 弾が尽きたのか、諦めたのか、しばらく長門の出した盾を打ち続けると、銃撃は止んだ 613 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:01:36.12 ID:CpstV98aO 「長門!九曜の応急処置を頼む!お前の力が制限なく使える閉鎖空間外に早急に出るぞ!」 俺は九曜を抱き抱えながら走る 九曜の身体は優しく抱き抱えなければ、走っている衝撃で、骨や肉が剥がれ落ちる程だった 「ハァ…ハァ…」 校舎の外に向かって走る 俺の顔や体は 既に血だらけになっていた 615 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:09:00.86 ID:CpstV98aO 「ハァ…ハァ…」 校舎の外に出た 確かここからも外に出れたはずた 「長門!出してくれ」 「…………」 「長門!早く!」 「……出る事が出来ない」 「なっ!?そんな!閉じ込められたってことか!?」 「恐らく何ものかの仕業」 「そんな!あ…ぁ…九曜!くそっ!どうすれば…」 「キョン、ここは危険だ。狙いの格好の的になる。九曜さんを安全な場所に移動させよう」 「くそっ……それしかないのか…」 617 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:17:14.10 ID:CpstV98aO 俺たちは教室に移動した 九曜を机の上に横たえさせる 「くそっ!俺のせいで!」 「キョン、君のせいじゃない」 「――――」 九曜は何かを喋ろうとしたが、喉は潰れ、声を発するための機能は働かない 「あ……ぁ……」 俺は九曜を抱き起こす 息はつまり 足は震え 嗚咽が漏れる 一体何と声をかければいいのだろうか 「――――」 九曜は先ほどから何かを伝えようとするが 機能を失った部位は稼働することはない 620 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:25:14.26 ID:CpstV98aO 俺は声を振り絞って言った 「九曜、俺は生きる、何があっても。 お前からもらった命を絶対に無駄にはしない。 必ずこの閉鎖空間を消滅させてみせる」 「――――」 九曜は満足そうに微笑む 普段は無表情の九曜だ かろうじて原型を止めていた形がそう見えたのかもしれないが 俺には九曜が微笑んだと確信があった 「ありがとう九曜。 お前の役割はここでお終いだ。 後はゆっくり休むといい」 そうして 1人の男を守った女は 愛するものの胸の中で 安らかに 眠った 621 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:31:21.99 ID:CpstV98aO 「くそっ、あいつらは一体誰なんだよ!?」 「恐らく、あれが超能力者たちじゃないかな?」 「……佐々木もそう思ったか?」 「ああ、恐らく彼らは神を守るための存在。僕らがウイルスで彼らが白血球のようなものだろうね」 「なるほど、閉鎖空間内が神の体内ということか」 「だが、これでこの中に神がいること可能性がぐんと高まった」 「ああ、絶対に見つけだしてやる」 624 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:36:59.12 ID:CpstV98aO 「参りました」 相変わらずこいつは弱い 「あっ」 「どうしました?」 「教室に忘れ物した。ちょっと行ってくる」 「分かりました」 俺は部室を出て、教室に向かう 627 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:44:12.78 ID:CpstV98aO 「これからどうするか作戦を立てないとな」 「ああ、無闇に歩き回るのは危険だ」 ……と 佐々木と今後の作戦を練ろうとした時に それを邪魔する ドアの開く音がした 「っ!?」 俺たちは警戒し身構える だが…… 「……なん……だと?」 それはすぐに 驚愕に変わった 「……なんで…」 ドアからは 見間違えるはずがない…                                     俺                       が入ってきた 630 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:50:58.97 ID:CpstV98aO 「…………なっ」 あまりの出来事に言葉を発することが出来ない 「…………」 それは佐々木も同じようだった あいつは一体何者なんだ そうして俺たちは 落ち着く間もなく、さらに驚かされる事になる 教室に入ってきた俺の胸から、鋭利な刃物がはえてきた 「ふふっ、会いたかったわキョン」 俺は 出来れば二度と あなたに会いたくなかったです 633 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 22:56:02.74 ID:CpstV98aO 俺は忘れ物を取りに教室に入る 「…………え」 教室には……俺がいた 「……うっ…」 頭が焼けそうになる そこで 俺の意識は 強制的に 途絶えさせられた 635 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:02:05.54 ID:CpstV98aO 「お久しぶりです、朝比奈さん」 「ええ、とても会いたかったわ。キョン君」 「光栄ですね」 俺を殺して、後ろから出てきたのは 紛れもなく 朝比奈さん(大)だった 「九曜を殺したのは……あなたですか?」 俺は低く、抑えた声で言った 「違うわよ。そんなことより、この事について聞きたいんじゃないの?」 朝比奈さんは、下に倒れている俺の死体に一瞥を投げ、言った 「そんなこと扱いですか。ええ、教えてくれるのなら是非お聞きしたいです」 そうして 朝比奈さんは 語りはじめた 636 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:07:51.96 ID:CpstV98aO 「これは、あなたのコピー。ただ同じ毎日を過ごすしか脳のない人形よ」 「何故そんなものが?」 「質問は最後にまとめて受け付けるわ。とりあえず最後まで聞きなさい」 「…………」 「この閉鎖空間の神は誰か気付いてる?」 「…………いえ」 「涼宮さんよ」 「っ!?」 なん……だと…… 640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:11:53.13 ID:CpstV98aO 「ふふっ、驚いてるわね」 「そんなはずは……あいつは俺が…」 「殺したはずだって?ふふっ」 「……ええ」 「あなたは涼宮さんを殺すまでに時間をかけた。そうよね?」 「……はい」 だからどうだと言うのだ 素手で殺したんだ 時間がかからないわけがない 「涼宮さんは、あなたに殺されている間に、新しい世界を想像し、種をまいた。それがこの、閉鎖空間よ」 「ハルヒは生きているという事ですか?」 「あなたが殺したオリジナルの涼宮さんは死んだわ。ここにいるのは涼宮さんのコピー まぁ、本人そのものと思っていいわ」 641 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:17:36.93 ID:CpstV98aO 「ここは彼女が望んで作った世界、彼女にとっての理想郷なのよ。 誰も自分に逆らわず、自分たちを守る集団もいる」 「何て……愚かな」 純粋な嫌悪感を抱く 「でもあなたは別よ、キョン君。彼女はあなただけはありのままのあなたを望んでいる」 「どういう事です?そこに倒れている俺は、同じ毎日を過ごすしか出来ない出来損ないなんですよね?」 「そうよ、だから彼女はこんな偽物じゃなくて本物のあなたを望んだ」 「何て身勝手な……」 「この閉鎖空間を消滅させる方法は1つ。涼宮さんを殺すことよ」 644 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:24:38.10 ID:CpstV98aO 「もとより俺は、この閉鎖空間を消すためならば何でもするつもりですよ」 「ふふっ、格好いいわね。でもねキョン君、ただ殺すだけじゃダメよ。 彼女が死んだと気付かないようにしなきゃダメ そうしないとまたコピー作っちゃうからね。 だから、即死よ。これは絶対条件」 「何故、あなたは俺にそんな事を教えてくれるんですか?俺たちは敵同士でしょう」 「ふふっ、私はあなたを敵なんて思った事はないわよ」 「…………信じる信じないは別として、やるしかない。という事ですね」 「ふふっ、お利口さん。それじゃあ頑張ってね」 「あっ!ちょっと待ってくださ……」 言ってしまった あの人もまたクローンだったのか? 色々聞きたい事があったがしょうがない 645 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:29:53.44 ID:CpstV98aO 「キョン、今の話を信じるのか?」 佐々木が問い掛ける 「ああ、信じる信じないは別として、とりあえずSOS団部室に行ってみようと思う。このまま動かないよりはマシだ」 「でも……」 「それにな、あいつら未来人は自分たちに都合の良い事しか話さない。今回はたまたま利害が一致した可能性もある」 「……分かった。部室に行こう」 「ああ」 俺は、九曜の死体を見て、教室からでた 648 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:37:00.52 ID:CpstV98aO 「だがキョン、無闇に動くとまた銃撃される危険があるぞ」 「ああ、長門。俺たちの周りに不可視の盾を作れるか」 「……長くはもたない」 「ああ、何とかもつ間に部室にたどり着こう」 だが即死か 一体どうすれば即死させる事が出来るんだ 朝比奈さんも銃の1つぐらい置いていってくれればいいのに 「……いや」 即死でなくてもいいのだ 「長門、俺がハルヒを誘き寄せる。そうしたらお前はハルヒを後ろから殴り、気絶させてくれ。出来るか?」 「出来る」 気絶させてから殺せばいいのだ ……っと 渇いた破裂音 何もないはずの空中で銃弾は打ち止まる 650 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:40:04.62 ID:CpstV98aO 「くそっ、きたか!」 銃撃は止むどころか、勢いは増していく またも、渡り廊下でやられた 旧校舎に行くにはここを通るしかないのだ 詰る所 渡り廊下で銃撃に耐え切り、渡りぬくことが、俺たちの戦いなのだ 数百もの銃弾は容赦なく盾に打ち続けられる こちらは盾の維持のために走ることが出来ないのだ ……っと 不吉な音がした ピキッと 盾に皹が入る それは俺たちにとっては死の合図でしかなかった 651 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:46:30.77 ID:CpstV98aO 一ヶ所でも皹が入るともうダメだ 最初に出来た皹を中心に盾全体に皹が入っていく 「くそっ……」 まだ、半分程しか渡れてないというのに……! 銃弾は最早1000を超えているだろう 容赦なく打ち続けられる そうして 盾は音を立て 崩壊した 654 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:52:19.77 ID:CpstV98aO 目を開けると、そこは 灰色の空 場所は……渡り廊下 どこかで見た記憶がある風景だが… 「……ふぅ、どうやら出来たようだ」 ……と 佐々木の声がした 「……これは?どういう事だ?」 佐々木に問い掛ける 「閉鎖空間内に僕の閉鎖空間を作ったのさ」 「なっ!?そんな事出来るのか!?」 656 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/21(日) 23:59:17.49 ID:CpstV98aO 「いや、ここに来た時から挑戦していて、今やっと出来たところだ 正直凄い辛いね いつ閉鎖空間が消えるか分からない 早く向こう側に渡ってくれ」 そう言う佐々木の顔は脂汗をにじませていた 「なるほど、狙撃手たちからしたら俺たちがいきなり消えたように見えるのか」 俺は走って向こう側にまで行く だが 「佐々木?何故来ないんだ」 佐々木は同じ場所に1人立っている 「佐々木?早く来い!」 俺は佐々木のもとへ駆け寄る 661 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:06:25.95 ID:F2XpJ/03O 「来ないでくれ!」 「なっ!?何してるんだよ!?」 「どうやら閉鎖空間を展開している間は、僕は動けないらしい」 「っ!?」 そんな……嘘……だろ? 「キョン、今は何が最善の選択かを考えてほしい」 そうしたら 閉鎖空間が閉じた瞬間に 佐々木は…… 「キョン、君には全人類の命がかかっているんだ」 何で、 何でそんな事言えるんだよ? 「キョン、早く行ってくれ。長門さん、キョンを頼んだよ」 だってお前 桜色の頬に 一雫の涙がおちているじゃないか 664 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:13:59.47 ID:F2XpJ/03O 「……何で…お前まで……」 「キョン、僕は君には銃で打ち殺されるところは見てほしくない」 「そんな……」 「頼むよキョン、早く言ってくれ そうしないと僕も我慢出来なくなる」 「……」 俺は佐々木を抱きしめる 「やめてくれキョン……我慢出来なくなると言ったじゃないか……」 「うぅ……佐々木…」 嗚咽が漏れる 667 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:20:51.46 ID:F2XpJ/03O 「キョン、君は全人類を救うんだ。そういう者は無謬でなくてはならない」 「佐々木……」 「キョン……うっ…うぅぅ……」 「うっ、…えぐっ…うぁぁぁぁぁ……」 佐々木は慟哭する 「もっとキョンと一緒にいたかった!もっとキョンと一緒に過ごしたかった!」 俺は佐々木を抱き締める そうする事しか 出来なかった 670 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:27:17.04 ID:F2XpJ/03O                                                             「みっともないところを見せてしまってすまないね」 「いや……」 佐々木はこんな時でも強がる 「もう行ってくれ、そろそろ本当に限界だ」 「……ああ、俺は絶対に生き延びて、この閉鎖空間を消滅させる」 「それを聞いて安心したよ」 672 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:29:35.70 ID:F2XpJ/03O 俺は踵を返す ……と 「ああ、そうそう。言い忘れていた」 佐々木が言った 「何だ?」 「僕は君が好きだ」 微笑んでそう言った 「ああ、俺も好きだ」 そう言って俺と長門は、渡り廊下から立ち去った しばらくして 銃声が 聞こえた 674 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:34:50.88 ID:F2XpJ/03O 渡り廊下を抜けると、部室まではすぐだった 「……ふぅ、長門はここで待機しててくれ」 長門に指示を出す そして 罠かもしれないという恐怖心を押し殺して 部室のドアを開けた 675 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:41:43.56 ID:F2XpJ/03O 「よう」 平生を装い部室に入る 俺はさっきまで存在していた俺になりきる 「遅いじゃない、キョン」 1度自分が殺した相手と再会するとは 何とも言えない感情が沸き起こる 「ハルヒ、2人きりで話がある。ちょっとついてきてくれ」 「なっ、何よいきなり!キョ、キョンのくせに!」 顔を紅潮させるハルヒ 「おやおや」 「ふぇぇ」 「…………」 相変わらずにやけ面の古泉に、可愛らしい朝比奈さん(小)、そして長門 少し懐かしさを 覚えてしまった 677 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:47:13.87 ID:F2XpJ/03O 結局、ハルヒを殺すことには成功した 俺がハルヒを外に連れ出し、長門が後ろから気絶させる(ハルヒを予定していた場所にまで連れていくと、ハルヒの頭に石が落ちてきた。それが長門の情報操作と気付くまでは数秒かかってしまった) さて、気絶させたハルヒは殺した…… 後は閉鎖空間が消滅するのを待つだけだが… 違和感が残る 何か致命的な間違いを犯していないか、気に掛かる それとも、あまりにも呆気なさすぎたための、ただの勘違いか 681 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 00:58:24.81 ID:F2XpJ/03O しばらくすると、大地を震わす轟音が鳴り響いた 「ぐっ………」 あまりの音の大きさに、耳をおさえる 大地は揺れ、振動している 「なっ………!?」 外を見ると 1匹の神人が暴れだしていた だが、驚くところはそこではない 外には 涼宮ハルヒと 朝比奈みくる(大)がいた 682 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:00:29.49 ID:F2XpJ/03O どういう事だ 涼宮ハルヒの死体はここにある ならば何故 あいつはあそこにいる そして何故 あいつの隣に朝比奈みくるはいる 「……くそっ、どういう事だよ」 ……と 朝比奈さんさんはこちらに気付き、微笑んできた 「……ぐぁ!?」 それと同時に、 学校は崩壊し始める 俺と長門は涼宮ハルヒと朝比奈みくるの前に放り投げだされた 「……くっ」 「お疲れさま、キョン君」 「どういう事です?」 684 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:03:51.73 ID:F2XpJ/03O 「ごめんなさい、1つ言い忘れてました。この閉鎖空間内のSOS団は皆偽物のコピーです あれが、本物の涼宮さんです」 ハルヒはいつの間にか上空20メートル程に浮いている 俺を見下ろす目はひどく 冷めていた 「全く意味が分かりません」 「簡単に言いますと、今まであなたが人を殺してきたこと、そのために、未来が変わったこと、 全ては規定事項だったんです」 「…………」 嘘…だろ… 「だから言ったでしょう?私はあなたを敵と思った事はないって」 「…………」 手のひらの上で躍らさせられていたのは俺だったということかなのか…… 「あなたの目にはさぞ、道化に映っていたでしょうね」 「いえいえ、キョン君は私の敵でも道化でもありません。 ただの1つの 駒にしかすぎませんよ ふふっ」 そう言って朝比奈さんは笑った 686 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:08:04.80 ID:F2XpJ/03O くそっ 頭が混乱する 「ふふ、混乱してますねぇキョン君。今まで私の駒として一生懸命働いてくれたご褒美に、ネタばらしをしてあげましょう」 「……あなたは一体、何者なんですか?」 「うーん、説明するのが難しいですねぇ。 まぁとりあえず、今までのクローンとかは全部嘘ですあなたが殺したのは全部本物の私です」 ばかにしているのか 「じゃあ何故あなたは生きているんです?」 「簡単に言うとですね、今から涼宮さんによって新しく創造される未来こそが、私たちの本当の未来なんですよ」 「……?」 690 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:12:10.46 ID:F2XpJ/03O 「あなたによって私は2回殺され、2回、世界は改変されました そして、今から行われる3回目の改変で、私が来た未来に改変されるんです 1、2回目の世界が改変さる前の私と今の私は、同一人物ですが別人です」 「それでも、あなたが生きていることはおかしい あなたが死んだ事によって世界は改変された なら何故あなたは生きている?」 「私は私が生まれる前の時代の人間とも干渉してたんですよ あっ、キョン君たちの時代よりは未来ね だから、私が死ねばその時代から世界は改変されるんです そうしてしばらく経つと私が誕生します」 「なるほど、そういう事ですか……」 「今から改変される世界は涼宮さんが望んだ世界 だから私たちの時代は凄い発展してるんですよ」 691 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:16:14.66 ID:F2XpJ/03O 「あっ、それとね、キョン君。 あなたが人を殺したり 極度の加虐思考になったのは私か操作したの」 「っ!?」 「最近は今まで通りの優しいキョン君に戻ってるんじゃない? もう人が死ぬところとか見ても興奮したりしないでしょ?」 「…………どうやって操作したんです?あれは俺の意志ではなかったと?」 「いえ、紛れもなくあなたの意志よ 私はただ、人間が誰しももつ、加虐したいという欲求を強くしただけ」 「最初から全てあなたの思惑通りだったわけですね」 確かに、先ほどの九曜の時も佐々木の時も興奮などしなかった むしろ興奮してたら、自分を許せないだろう 693 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:21:04.32 ID:F2XpJ/03O 「これで解説は終わりかしらね…… あっ、最後に1つ 涼宮さんには全部を話してあるから」 「なっ!?」 「自分が神だという事も、私や長門さんの正体ももう知っているわ」 「……世界を改変させるためにですか」 「そうよ、後は涼宮さんと話しなさい あなたがここで生き残るか死ぬかは涼宮さん次第よ」 くそっ、一気に詰め込みすぎだ 要は 朝比奈さんはずっと本人で、今からハルヒによって改変される世界が、朝比奈さんたちの未来のもととなる 俺が人を殺し、未来を改変したのは規定事項 俺はずっと朝比奈さんの手のひらの上で躍らされていたに過ぎない そんなところか 696 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:26:37.35 ID:F2XpJ/03O そう言うと朝比奈さんは退き、ハルヒが上から降りてきた 「キョン、1度だけ言うわ。私のものになりなさい」 「世界を改変して俺と2人になろうってか?」 「違うわよ。宇宙人も未来人も超能力者も 不思議なものが何でもありふれている世界にするの きっと楽しいわよ あなたがさっき私を殺そうとした事は許してあげるわ。だから私のものになりなさい」 「この世界の人たちはどうなるんだ?」 「消えるだけよ」 「……そうか」 ああ、分かったよハルヒ 「ハルヒ、俺はお前を殺す」 698 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:31:28.15 ID:F2XpJ/03O 「そう、もういいわ。新しいあんたを作るから それじゃあ死になさい」 ハルヒがそう言うと神人が拳を振りかざした 「――――ぐっ」 長門が俺を抱き抱え、何とか横に避ける ふざけんな、 地面がめりこんでるじゃないか こんなの一発でも食らえば即死だぞ ……と 「あなたは涼宮ハルヒを」 長門はそう言った 「勝てるのか?」 「…………」 長門は答えない 今の長門では恐らく勝てないだろう ならば、 「分かった、ここは頼んだ」 一刻も早く涼宮ハルヒを始末しよう 700 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:34:44.46 ID:F2XpJ/03O 最後の戦いだ ハルヒが世界を改変するのが規定事項だと? 知るか そんなもの 俺はこの世界を守る 九曜にも佐々木にも約束したんだ ポケットからナイフを取り出し、ハルヒに構える 未来人との争いの時から護身用にもち運んでいるナイフだ 狂気に身を染めるのはこれで最後                                                                                                 「さぁ、キョンをはじめよう」 701 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:38:48.40 ID:F2XpJ/03O 「ふふっ、無駄な事を。未来が改変されるのは規定事項なのに」 「うぉぉぉおおおおお!!!」 朝比奈さんが何か言ってるが気にしない 俺はハルヒに襲い掛かる 「みくるちゃん、あなたが殺して。私、キョンを自分の手で殺したくない」 「了解しましたぁ」 そういうとハルヒは空を飛び、朝比奈さんが俺の前に立ちはだかった 「くっ……」 俺た立ち止まり、ナイフを構えなおす 703 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 01:42:26.96 ID:F2XpJ/03O 「神様に勝てるわけないじゃない。 結局、私がキョン君を殺すことになったみたいだけどね」 「ふんっ、その無駄な脂肪を切り取って痩せさせてあげますよ」 俺は軽口をたたく 普通にやっても未来人に勝てる道理はない ならば挑発させ、隙をつくる…… 大地は不定期に轟音とともに震える 長門も今戦っているのだ 俺も戦わなくてどうする 712 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 02:18:49.71 ID:F2XpJ/03O 「がっ!?………」 勝負は、あまりにも呆気なくついた 「キョン君、駒が打ち手に歯向かっちゃいけないんですよ」 朝比奈みくるは光線銃のようなものを取り出し、容赦なく撃った 「あぐっ………がっ!……あっ……」 俺の体は光線銃で貫かれ、既に立っていられるのが不思議な状態であった 715 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 02:22:54.83 ID:F2XpJ/03O 朝比奈みくるが近づいてくる 「あがっ!?」 立っているのが精一杯だった俺は問答無用に殴られ、地面に叩きつけられる 「あぐっ!……あっ!……あっ……」 身体中を踏み付けられる 何度も 何度も 何度も 「キョン君、あなたはここで死ぬの。しつこい男は嫌われるよ?」 「うぐっ……俺は…生きる。何があっても……生き恥を晒してでも、…どんな醜悪な姿になろうとも………あぁ!……」 「何?そんなに死ぬの恐い?今まで散々人を殺してきたキョン君が」 「違う……俺は約束した……生き抜くと……うぐっ!……」 716 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 02:38:17.10 ID:F2XpJ/03O 「まぁいいわ、死になさい」 朝比奈みくるは銃を俺の頭に構える ……と、同時に轟音が鳴り響く 神人が倒れたのだ まさか勝ってしまうとは…… さすがだな、長門 それに気付き、長門の存在に気付いた朝比奈みくるは、焦って引き金をひく ……が 光線は不可視の盾により阻まれ、 零距離間近で放たれた光線は飛び散り、朝比奈みくるの体にもふりかかる 720 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 02:48:19.41 ID:F2XpJ/03O 「……なっ!?あ、あがっ!!……あぁぁぁぁあああああああ!!」 神人が倒された事に対する焦り、暴発したとしか思えない自らの銃に対する疑問、それに加えて光線銃の痛みに 朝比奈みくるは混乱する 俺はそこを逃さない 最後の力を振り絞り、朝比奈みくるの首に切りかかった 「あぁ!?あぁぁぁぁあああああああ!!!」 朝比奈みくるの首から鮮血が飛び散り、俺の顔にも降り注ぐ 「……ぐぅっ!」 しまった、 血が目に入ってしまった 俺が最後に見た景色は、朝比奈みくるが必死の形相で光線銃を構えている姿だった 721 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 02:58:50.28 ID:F2XpJ/03O くそっ…… 九曜が死の間際につけてくれた1回限りの不可視の盾を使い 意表をつけたというのに…… 長門も勝ってくれたというのに…… 俺は、何て甘い…… 「……」 「……」 「……?」 何も……起こらない? 俺は恐る恐る目を開ける そこには 俺の前に立ち、盾となる長門と、鮮血に染まる朝比奈みくるがいた 724 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 03:05:22.74 ID:F2XpJ/03O 「長門!!」 長門の姿を見て驚愕した 否 自分の愚かさに失望した 何故、神人と戦った長門を五体満足の姿で想像してしまっていたのか 長門の片腕はなくなっており、胴体はまるで圧縮機にかけられたかのように潰れ、 体の所々は引きちぎられていた 726 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 03:09:28.21 ID:F2XpJ/03O 「長門!!」 倒れる長門を咄嗟に抱き寄せる 長門の体は既に、人間の体ではなかった 長門は残っている1本の手で俺の頬を優しく、愛しそうに撫でる、 それと同時に長門は、呪文を唱える 俺の体の傷は癒え、 長門はより一層弱々しくなる 長門は最後に俺の頬を数回撫で、言った 声を無理矢理絞りだし、弱々しい声で言った 「……ありがとう」 と 実際に声に出ていたかは分からないが 俺には確かに長門の声が はっきりと聞こえた そうして俺は 長門に優しく口付けをした 唇を離すと 長門はすでに もう動くことのない 死体になっていた 730 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 03:19:16.48 ID:F2XpJ/03O 俺は長門の死体を優しく地面に横たえ、頬を撫でる お前には、感謝してもしきれない 「ありがとう お疲れさま 終わらせてくるよ ゆっくりお休み」 一言一言、ゆっくりと呟いた 733 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 03:32:16.25 ID:F2XpJ/03O 傷は完全に癒えはしなかった 開いていた穴が数ヶ所塞がった程度で、まだ重傷である事には変わりはない 致命傷になりかねない傷を最後の力で治してもらった、という事か ……と 「私が死ぬのは……規定事項だったのかな」 朝比奈みくるが話し掛けてきた 目は虚ろで体の下には血の水溜まりが出来ていた 「私も所詮……駒の……1つだったみたいね……ふふっ……」 朝比奈さんは自嘲の笑いをもらす 「規定事項じゃないですよ、朝比奈さん」 俺は確固たる意志を持って言った 「今からこの閉鎖空間を消滅させ、改変を止めてきます」 「ふふっ、あるいは本当に……そうなのかもの……頑張ってね……ふふっ…」 朝比奈みくるは 最後まで自嘲の笑いをもらしながら 死んでいった 736 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 03:40:51.65 ID:F2XpJ/03O 俺はまだ、かろうじて崩壊していない 原型を留めている校舎内へ、長門と朝比奈さんの死体を丁重に運んだ そうして、学制服を脱ぎ捨て、トランクス1枚になり、校舎の外へ出る さぁ、終わらせよう 「ハルヒ、降りてこい」 俺は低く抑えた声で言った 741 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 03:52:51.44 ID:F2XpJ/03O 「何?あたしのものになる気になったの?」 「いや、俺はお前を止める」 「そう……あんたは殺したくなかったけどしょうがないわね」 「……ああ」 「ふぅん、体は綺麗になってるじゃない 傷は全快したようね さすがね、有希は まぁ、あんたが死にかけてようが万全だろうが関係ないけどね」 「俺は、お前を殺す」 ナイフを構える 「はぁ……、私は新しいあんたを作って仲良く暮らしていくわ」 748 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 04:02:57.76 ID:F2XpJ/03O 「うぉぉぉおおおおお!!!」 俺はハルヒに切り掛かる ……だが 「あがっ!!」 飛んでくる瓦礫に弾き飛ばされる 全てを自分の思い通りに出来る人間に1対1で適う道理がない ならば、意表をつくしかないだろう 「あぁぁぁぁあああああああ!!」 切り掛かっては、弾き飛ばされ、 それを何回か繰り返した後だろう 俺は…… 死んだ 750 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 04:07:04.42 ID:F2XpJ/03O 「うぉぉぉおおおおお!!!」 傷だらけになりながらもハルヒに襲い掛かり、 「あがっ……」 振り下ろしたナイフが届く直前で、 ハルヒの腕により胸を貫かれた 体は固定されている 「私は、あんた事好きだったのに」 ハルヒは静かに言った そうして ハルヒも 死んだ 756 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 04:39:16.91 ID:F2XpJ/03O 俺は背後からハルヒの心臓にナイフを差し、 それを引き抜きハルヒの首を切った 振り返ったハルヒは、俺の顔を見るやいなや、驚愕の表情を見せる それはそうだろう 目の前には 自分の腕によって胸を貫かれている俺 後ろには 自分をナイフで刺している俺 の2人がいるのだから ハルヒは首から鮮血を撒き散らし 混乱した表情のままで 息耐えた ハルヒが最後に思ったことは恐らくこうだ 「……なんで?」 これによりハルヒは死の間際に新しい閉鎖空間を作る余裕がなく死んでいく 俺の命を 犠牲にし 俺はハルヒを 殺した 760 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 05:34:36.66 ID:F2XpJ/03O 「お疲れさま」 俺は俺に労いの言葉をかける 胸を貫かれ、もって後1、2分というところだろう 「ああ、……ぁ…成功したな…へへっ……」 満足そうに笑う そう、この俺は教室で朝比奈さんに殺された俺だ 否、 胸を貫かれ、重傷を負わされた俺だ 朝比奈さんがいなくなった後、俺は長門と九曜2人掛かりで治させた 俺のコピーであるのならば、俺に協力してくれるはずだと確信し、事情を話し、見事に協力してくれた 俺たちは長門と朝比奈さんの死体を校舎内に持っていった時に、入れかわったのだ 761 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 05:35:32.91 ID:F2XpJ/03O 「これ…で…世界は…助かった……な……、家族に……よろしくな……」 そう言うと 俺は 満足感に 満ちあふれた顔で 死んだ こうして 全ての事象が混雑し、錯綜し、入り交じった 最後を飾るに相応しい物語は 完結した 762 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 05:37:31.55 ID:F2XpJ/03O 〜エピローグ〜 764 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 05:40:53.77 ID:F2XpJ/03O SOS団部室 俺は静かに、1人佇んでいる 思い出すのは、皆の顔ばかりだ 窓から外を眺める 今日も世界に異常はない 坦々と、日常の風景が過ぎさっていく この世界の存亡をかけ、様々な組織が争い、多くの犠牲者が出たことは誰にも知られていない 儚く死んでいった者 怨嗟の声を漏らしながら死んでいった者 醜態を曝してまで生き残った者 様々な生き様があった そして、この世界を守るために犠牲になった者たちがいる事もまた、 知られていない そして、これから先も永遠に、知られる事はない 765 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 05:42:54.84 ID:F2XpJ/03O だが決して、勘違いしないでほしい 彼女たちの生きた証は残っている それは、この戦争の唯一の生存者 醜態を晒してまで生き残った俺自身でもあり この世界そのものが、彼女たちの生きた証になるのだ この世界が続いていく限り、彼女たちも決していなくなることはない だから俺は 彼女たちが命を犠牲にしてまで守りぬいたこの世界と俺を、守りぬいていく そう誓ったのだ 俺は今、彼女たちに恥じる事がないように精一杯、生きている END 766 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 05:44:09.89 ID:F2XpJ/03O 終わりました 金曜日から1章、2章ときて、最終章でした 金曜日に作品を載せた時はこんなに長くなるとは思ってもいませんでした ここまでお付き合いして下さった皆様本当にありがとうございましたm(__)m 769 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 05:46:23.60 ID:F2XpJ/03O 保守して下さっていた方々ありがとうございましたm(__)m 825 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/06/22(月) 17:14:11.35 ID:F2XpJ/03O 今、コメントなど読ませてもらいました 参考にさせていただきますありがとうございましたm(__)m